説明

巻線リール及び巻取装置

【課題】巻取作業の自動化を容易にし、かつ、使用後の残線量を減少させて線材の無駄を省くことができる巻線リール及び巻取装置を提供すること。
【解決手段】巻取システム10において、巻線リール20は、線材13の先端部を保持する保持部25を備え、線材13が巻かれる円筒状の巻芯21と、巻芯21に巻かれた線材13を保持するつば部26と、巻取装置30に対する取付基準位置を決定する位置決め部28と、位置決め部28に対する保持部25の位置を変更する位置変更手段23,27a,29とを備えている。そして、巻取装置30により、線材供給前に、保持部25を線材13の供給位置に一致させるように巻線リール20を回転させ、巻取終了時に、保持部25をリール20が取付基準位置に取り付けられたときの保持部25の位置に一致させて巻線リール20の回転を停止させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻線機で使用する線材をあらかじめストックするための巻線リール及び巻取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コイルを形成するための巻線機として、あらかじめ巻取装置により線材をストックした巻線リールから、線材を巻戻して使用するものが知られている。この巻線リールには、一相分のコイルを形成するのに必要な長さの線材がストックされる。そして、一相分のコイルを形成した後に巻線リールを交換することにより、コイル形成中に巻線機を停止させることなく巻線作業を行えるようになっている。
【0003】
ここで、巻線リールに線材を巻き取る技術としては、ボルト等の線材固定部材を廃止して、線材のリールへの巻取作業を自動化したものが知られている(特許文献1)。特許文献1に開示された技術では、巻線リールの巻芯に直線溝が設けられている。そして、線材を直線溝に挿入した状態で巻線リールを回転させることにより、線材の先端部を曲げている。これにより、線材に作用する張力以上のクランプ力を生じさせ、線材が巻線リールから抜けないようにしている。
【特許文献1】特開平6−86513号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば三相コイルを形成するために必要な線材の長さは、U相、V相、W相ごとにそれぞれ異なっている。このため、最も長い線材を必要とする相に合わせて各巻線リールに同じ長さの線材をストックした場合には、コイル形成後の残線量が多くなり、線材が無駄になるという問題があった。このため、巻線リールに対して、各相に対応した長さの線材をストックすることが考えられる。
【0005】
ここで、巻取装置においては、リール取付位置とリール取外位置とを同じにすることが、次の巻線工程のために必要な技術課題であった。なぜなら、巻取装置に取り付けられる際、巻線リールは既に位置調整されているため、リール取付位置と異なる位置でリールを取り外した場合には、次の巻線工程の際、再びリールを回転させて位置調整する必要が生じるからである。また、巻取装置においては、線材の供給位置を固定する必要があった。なぜなら、線材の供給経路は複雑であり、それを変更することは非常に困難だからである。
【0006】
こうした事情から、巻線装置においては、巻線リールの巻取回数を変更することにより、各相に対応した長さの線材をストックすることが行われてきた。例えば、巻取りの際、巻線リールを一周余分に回転させれば、リール一周分だけ線材のストック量を増化させることができる。
【0007】
しかしながら、巻線リールの巻取回数を変更することにより線材のストック量を変更した場合にも、リール一周分以下の長さ調整はできず、線材の無駄が生じるという問題を解消することができない。
【0008】
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、リールへの線材巻取長さをリール一周分以下の長さで調整できるようにし、リールの残線量を最小限にして線材の無駄をなくすことができる巻線リール及び巻取装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記問題点を解決するためになされた本発明に係る巻線リールは、線材を巻き付けてストックする巻線リールにおいて、前記線材の先端部を保持する保持部を備え、前記線材が巻かれる円筒状の巻芯と、前記巻芯に巻かれた線材を保持するつば部と、巻取装置に対する取付基準位置を決定する位置決め部と、前記位置決め部に対する前記保持部の位置を変更する位置変更手段とを有することを特徴とする。
【0010】
この巻線リールでは、位置決め部により巻取装置への取付基準位置を決定することができる。また、位置変更手段により、位置決め部に対する保持部の位置をあらかじめ変更しておくことができる。ここで、位置決め部に対する保持部の位置を変更した場合には、線材の供給位置と保持部の位置とがずれてしまうが、線材の供給前に巻取装置によって巻線リールを回転させ、線材の供給位置と保持部とを一致させることで、巻取装置による線材の供給位置を変更する必要は生じない。そして、巻線リールを同じ巻取回数だけ回転させた場合でも、位置決め部に対する保持部の位置をあらかじめ変更した分だけ、巻取りの長さを変更することができる。これにより、三相コイルのように各相で異なる長さの線材を必要とする場合にも、リール一周分以下の長さ調整をして各相ごとに必要な長さの線材だけをストックすることができる。したがって、リールの残線量を最小限に抑え、線材の無駄を少なくすることができる。
【0011】
なお、この巻き線リールにおいて、位置決め部とつば部とは、一体に形成されてもよいし、別体に形成されてもよい。
【0012】
本発明に係る巻線リールにおいて、前記位置変更手段は、前記巻芯に設けられた複数の係合部と、前記少なくとも一つの係合部に係合することにより前記位置決め部に対する前記保持部の位置を決定して固定する固定部とを有することが望ましい。
【0013】
ここで、「係合部」としては、軸方向に貫通形成された貫通孔等を例示できる。また、「固定部」としては、ボルトやリールの各部材に形成された凸部等を例示できる。
この巻線リールでは、巻芯に複数の係合部が設けられており、固定部を少なくとも一つの係合部に係合することにより位置決め部に対する保持部の位置を決定して固定することができる。そして、固定部を別の係合部に係合させることにより、位置決め部に対する保持部の位置を別の位置に決定して固定することができる。これにより、簡単な構成で位置変更手段を実現できる。したがって、位置変更手段を備えた巻線リールを簡単な構成で実現することができる。
【0014】
本発明に係る巻線リールにおいて、前記複数の係合部は、等間隔に配置されていることが望ましい。
【0015】
この巻線リールでは、複数の係合部が等間隔に配置されているので、位置変更手段によって位置決め部に対する保持部の位置を所定位相で変更することができる。これにより、リールへの線材巻取長さの調整を正確かつ容易にすることができる。
【0016】
上記問題点を解決するためになされた本発明に係る巻取装置は、上記いずれかの巻線リールに線材を供給する線材供給手段と、前記巻線リールを回転部材に取り付けて回転させる回転手段とを備えた巻取装置であって、前記回転手段は、前記線材供給手段の線材供給前に、前記保持部を前記線材の供給位置と一致するように前記巻線リールを回転させ、巻取終了時に、前記保持部を前記回転部材に対して前記巻線リールが前記取付基準位置に取り付けられたときの前記保持部の位置に一致させて前記巻線リールの回転を停止させることを特徴とする。
【0017】
この装置では、線材供給手段の線材供給前に、保持部を線材の供給位置と一致するように前記巻線リールを回転させるため、線材の供給位置を変更する必要がない。また、巻取終了時に、保持部を回転部材に対して巻線リールが取付基準位置に取り付けられたときの保持部の位置に一致させて巻線リールの回転を停止させるため、次の巻線工程の際、再びリールを回転させて位置調整する必要がない。したがって、巻取作業における線材の供給位置の変更をすることなく、同じ巻取回数で異なる長さの線材を巻取ることができ、また、次の巻線工程におけるリール取付位置調整も不要であるから、巻取作業及び次の巻線工程での作業を容易にすることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る巻線リール及び巻取装置によれば、上記した通り、リールへの線材巻取長さをリール一周分以下の長さで調整できるようにし、リールの残線量を減少させて線材の無駄を省くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の巻線リール及び巻取装置を具体化した一実施形態に係る巻取システムについて、図面に基づき詳細に説明する。この巻取システムは、巻線機で使用する線材をあらかじめストックするためのものである。そこで、この巻取システムについて、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る巻取システムを示す全体構成図である。
【0020】
この巻取システム10は、図1に示すように、複数のボビン12を有する線材供給部11と、各ボビン12から巻き取られる線材13を巻取位置へと案内するガイド部14と、ガイド部14により案内された線材13に作用させる張力を調整する張力調整部15と、適切な張力を付与された各線材13を一列に整列させる整列部16と、整列した線材13を巻き付けてストックするための巻線リール20と、巻線リール20に線材13を巻き取るための巻取装置30と、線材13をストックした巻線リール20を保管するリール保管部18とを備えている。
【0021】
本実施形態の線材供給部11には、十二個のボビン12が保管されている。そして、各ボビン12には線材13が一本ずつストックされている。ガイド部14では、これら12本の線材13を一つの束にまとめられるようになっている。張力調整部15は、線材13の片側に所定の間隔をあけて当接するように設けられた二つのロール15a,15aと、これらのロール15a,15aの間に逆側から線材13の束を押圧するように設けられたロール15bとを備えている。そして、ロール15bによる押圧力を変更することにより、線材13に作用させる張力を調整できるようになっている。整列部16は、次第に幅狭となるように形成された通路(図示略)を備えている。そして、この通路に線材13の束を通過させることにより、線材13を一列に整列させるようになっている。整列した線材13は、巻取装置30に備わるグリッパ17により、装置30にセットされた巻線リール20へと導かれるようになっている。
【0022】
続いて、本実施形態に係る巻線リールについて、図2及び図3を参照しながら詳細に説明する。図2は、同システムに係る巻線リールを示す斜視図である。図3は、同巻線リールの内部構造を示す斜視図である。
巻線リール20は、図2に示すように、線材13を巻く円筒状の巻芯21と、巻芯21に巻かれた線材13を保持するつば部26と、巻芯21とつば部26とを一体に固定する円筒部材27とを備えている。
【0023】
巻芯21は、図3に示すように、線材13の先端部を保持する保持部25と、巻芯21をつば部26及び円筒部材27に組み付けるための組付穴23とを備えている。保持部25は、外周側から内周側へと貫通するように形成された貫通路である。この貫通路に線材13を貫挿させて線材を保持するようになっている。組付穴23は、軸方向に貫通形成されており、本実施形態では、18箇所に等間隔となるように設けられている。これにより、後述する位置決め部28に対する保持部25の位置を20度の間隔で変更することができる。したがって、リール20への線材巻取長さの調整を正確かつ容易にすることができる。
【0024】
つば部26は、図2に示すように、巻芯21の両端面から全周にわたって外側へ延設された環状の板部材である。このつば部26,26により、巻芯21に巻かれた線材13が、巻芯21から外れないようになっている。
【0025】
円筒部材27は、巻芯21と同径の円筒形状をなしている。そして、二つの円筒部材27,27が、巻芯21の両端面とともに各つば部26,26の内径側を挟むように設けられている。この円筒部材27には、巻線リール20と巻取装置30との位置決めに用いられる位置決め部28が形成されている。この位置決め部28は、後述する回転部材45のロケートピン46を嵌挿する穴を備えている。そして、この穴にロケートピン46を嵌挿することにより、巻線リール20を巻取装置30へ固定できるようになっている。
【0026】
また、円筒部材27には巻芯21の組付穴23に対応する複数の組付穴27aが形成されている。そして、ボルト29で少なくとも一組の組付穴23,27aを固定することにより、位置決め部28に対する保持部25の位置が決定して固定されている。
ここで、本実施形態の構成によれば、ボルト29を外して巻芯21又は円筒部材27を回転させ、異なる組の組付穴23,27aを固定することにより、位置決め部28に対する保持部25の位置を別の位置に決定して固定できるようになっている。こうして、簡単な構成で位置決め部28に対する保持部25の位置を変更することができる。
【0027】
続いて、本実施形態に係る巻取装置について、図2及び図4を参照しながら詳細に説明する。図4は、同巻取システムに係る巻取装置を示す概略構成図である。
巻取装置30は、図4に示すように、装置全体を支持するための支持台31と、巻線リール20を回転させるための回転機構40とを備えている。
【0028】
回転機構40は、支持台31に固定されたサーボモータ32と、サーボモータ32に減速機33を介して接続されたタイミングベルト34と、タイミングベルト34に接続されて回転する回転部材45とを備えている。この回転部材45には、巻線リール20を位置決めするためのロケートピン46が取り付けられている(図2参照)。このロケートピン46に、巻線リール20の位置決め部28を嵌挿することにより、回転部材45に巻線リール20を位置決めできるようになっている。また、回転部材45は、支持台31に固定された円筒状の固定部材32の外周面に、ベアリング44を介して回転可能に設けられている。そして、巻線リール20の位置決め部28をロケートピン46に嵌め込んだ状態で、回転部材45を回転させることにより、巻線リール20を回転させられるようになっている。
【0029】
次に、上記構成を有する巻取装置30の動作について、図5及び図6を参照しながら説明する。図5は、巻取装置の動作を示すフローチャートである。図6は、巻線リールの状態を示す説明図である。なお、図6では、一方の位置決め部28を取付基準位置として表示している。
【0030】
図5に示すように、ステップS1において、巻取装置30は、ストックする巻線リール20の相情報(U相、V相,W相のいずれのコイルを形成するための線材13を巻き取るかについての情報)を取得する。ステップS2において、巻取装置30は、取得した相情報に対応する空リール20を、巻取装置30の回転部材45にセットする。このとき、巻線リール20の位置決め部28には、回転部材45に設けられたロケートピン46が差し込まれる。これにより、巻線リール20を適切に位置決めした状態で回転させることができる。具体的には、例えばU相用のリール20Uであれば、図6(a)に示すように、位置決め部28に対して巻取方向Aとは逆方向Bに20度の位置に保持部25が固定される。一方、W相用のリール20Wであれば、図6(e)に示すように、位置決め部28に対して巻取方向Aとは逆方向Bに100度の位置に保持部25が固定される。
【0031】
ステップS3において、巻取装置30は、セットされた巻線リール20を、線材13の挿入位置に回転させる。具体的には、例えばU相用のリール20Uであれば、図6(b)に示すように、B方向に200度回転させる。一方、W相用のリール20Wであれば、図6(f)に示すように、B方向に120度回転させる。こうして、線材供給前に、保持部25を線材13の供給位置と一致するように巻線リール20を回転させるため、線材13の供給位置を変更する必要がない。
【0032】
ステップS4において、巻取装置30は、線材13を巻線リール20の保持部25に挿入する。このとき、例えば図示しないテープ等の固定部材を用いて線材13の先端部をリール20に保持する。ステップS5において、巻取装置30は、線材13を掴んでいたグリッパ17を開放する。
【0033】
そして、ステップS6において、巻取装置30は、リール20に線材13を保持させた状態で巻線リール20をリール取付位置まで戻すように回転させる。これにより、リール20を戻した分だけ線材13を巻き取ることができる。具体的には、U相用のリール20Uであれば、図6(c)に示すように、A方向に200度回転させて、200度分の線材13を巻き取ることができる。一方、W相用のリール20Wであれば、図6(g)に示すように、A方向に120度回転させて、120度分の線材13を巻き取ることができる。
【0034】
ステップS7において、巻取装置30は、巻線リール20を巻取回数分だけ回転させる。具体的には、U相用のリール20Uを、A方向に30回転させる。また、W相用のリール20Wも同様に、A方向に30回転させる。そして、ステップS8において、巻取装置30は、リール20を所定回転(30回転)させた後、保持部25をリール20の取付位置における保持部25の位置に一致させてリール20の回転を停止させる。これにより、巻線リール20を同じ巻取回数だけ回転させた場合でも、位置決め部28に対する保持部25の位置をあらかじめ変更した分だけ、巻取りの長さを変更することができる。具体的には、U相用のリール20Uであれば、図6(d)に示すように、「200度+30回転」分の線材13がストックされる。一方、W相用のリール20Wであれば、図6(h)に示すように、「120度+30回転」分の線材13がストックされる。これにより、三相コイルのように各相で異なる長さの線材13を必要とする場合にも、リール一周分以下の長さ調整をして各相ごとに必要な長さの線材13だけをストックすることができる。また、巻取終了時に、保持部25をリール20の取付位置における保持部25の位置に一致させて巻線リール20の回転を停止させるため、次の巻線工程の際、再びリール20を回転させて位置調整する必要がない。
【0035】
ステップS9において、巻取装置30は、線材13をカットする。ステップ10において、巻取装置30は、巻線リール20をリール保管部18に搬送する。そして、巻取装置30は、巻取作業を終了する。
【0036】
以上、詳細に説明したように本実施形態に係る巻取りシステム10によれば、リール20への線材巻取長さをリール一周分以下の長さ(20度の間隔)で調整できるようにし、リール20の残線量を減少させて線材13の無駄を省くことができる。
【0037】
なお、上記実施形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記実施形態においては、巻線リール20を巻芯21、つば部26及び円筒部材27の三部品から構成しているが、つば部26及び円筒部材27を一体形成により一部品となるように構成してもよい。
【0038】
また、上記実施形態においては、巻芯21に組付穴23が18箇所、等間隔に形成されているが、組付穴23の数や配置を自由に変更することができる。これにより、リール20への線材ストック量のより細かな調整が可能となり、線材13の無駄をより確実に無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本実施形態に係る巻取システムを示す全体構成図である。
【図2】同システムに係る巻線リールを示す斜視図である。
【図3】同巻線リールの内部構造を示す斜視図である。
【図4】同巻取システムに係る巻取装置を示す概略構成図である。
【図5】巻取装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】巻線リールの状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0040】
10 巻取システム
13 線材
20 巻線リール
20U U相用リール
20W W相用リール
21 巻芯
23 組付穴
25 保持部
26 つば部
29 ボルト
30 巻取装置
40 回転機構
45 回転部材
46 ロケートピン
A 巻取方向
B 巻取逆方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
線材を巻き付けてストックする巻線リールにおいて、
前記線材の先端部を保持する保持部を備え、前記線材が巻かれる円筒状の巻芯と、
前記巻芯に巻かれた線材を保持するつば部と、
巻取装置に対する取付基準位置を決定する位置決め部と、
前記位置決め部に対する前記保持部の位置を変更する位置変更手段とを有する
ことを特徴とする巻線リール。
【請求項2】
請求項1に記載する巻線リールにおいて、
前記位置変更手段は、
前記巻芯に設けられた複数の係合部と、
前記少なくとも一つの係合部に係合することにより前記位置決め部に対する前記保持部の位置を決定して固定する固定部とを有する
ことを特徴とする巻線リール。
【請求項3】
請求項2に記載する巻線リールにおいて、
前記複数の係合部は、等間隔に配置されている
ことを特徴とする巻線リール。
【請求項4】
請求項1〜3に記載する巻線リールに線材を供給する線材供給手段と、前記巻線リールを回転部材に取り付けて回転させる回転手段とを備えた巻取装置であって、
前記回転手段は、
前記線材供給手段の線材供給前に、前記保持部を前記線材の供給位置に一致させるように前記巻線リールを回転させ、
巻取終了時に、前記保持部を前記回転部材に対して前記巻線リールが前記取付基準位置に取り付けられたときの前記保持部の位置に一致させて前記巻線リールの回転を停止させる
ことを特徴とする巻取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−261110(P2009−261110A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−106171(P2008−106171)
【出願日】平成20年4月15日(2008.4.15)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】