説明

布で覆われた歯付きベルトおよびこれを備える駆動システム

PPS繊維を含む布によって覆われた歯付きベルト(1)が、開示される。特に、ベルトは、PPS繊維から作製された少なくとも1つのヤーンを含む横糸および縦糸のヤーンの少なくとも1つを含む。有利には、本発明のベルトは、油と連続的に接触する用途においてエンジン・ブロックの内部で使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、布で覆われた歯付き駆動ベルトおよびこれを備える駆動システムに関する。
【背景技術】
【0002】
歯付きベルトは、一般に、「コード」とも表される複数の糸状の長手方向の強化インサートが中に埋め込まれたエラストマー本体と、カバー布で覆われた複数の歯とを備える。
【0003】
ベルトの各々の構成要素は、ベルトの故障のリスクを低減し、特有の伝導力を増大させるために機械的抵抗に関連するパフォーマンスを高めることに寄与する。
【0004】
コードは、特に、ベルトに必要とされる機械的特性を確実にすることに寄与し、実質的にはベルト自体の弾性率に寄与し、詳細には、パフォーマンスが一連の過程で保持されることを確実にする。コードは、一般に、高弾性率繊維を数回捩じることによって形成される。
【0005】
コードはまた、通常、コード自体を取り囲む本体化合物と繊維の適合性を高めるように適合された物質で処理される。
【0006】
本体化合物は、さまざまな上記の前記要素を連結すること、およびこれらがベルトの最終パフォーマンスに相乗的に寄与することを確実にすることを可能にする。
【0007】
本体化合物は、その硬度を増大させるために、場合によっては繊維で補強された1つまたは複数のエラストマー材料を含む。
【0008】
ベルトのカバー布は、最終的には、磨滅に対する抵抗性を増大するように働き、故に、ベルトの作動表面を、ベルト歯の側部および上部とベルトと相互作用するプーリのレースの側部および底部との間の擦れによって摩耗することから保護する。
【0009】
さらには、カバー布は、作動表面上の摩擦係数を低減し、歯の変形性を低減し、特に歯の根元を強化し、それによってその故障を回避する。
【0010】
パフォーマンスが大幅に増大されている最近のエンジンでは、歯付きベルトは、高温にさらされ、これらの温度は、ベルトのさまざまな構成要素を形成する材料の早まった劣化を招く。
【0011】
さらには、ベルトは、しばしば油中において、すなわちベルトがブロックの内部にあり、したがって油はねと直接接触する、またはさらには常に部分的に油中に浸されて作動するシステムにおいて使用される。特に「乾燥状態」で使用され、短期間だけ低温の油に抵抗するように設計された駆動ベルトを形成する材料は、高温における機械的特徴の劣化を回避することを可能にせず、したがって歯の破損を生じさせることがあり、それによってベルトの平均寿命を短縮することがある。
【0012】
特に歯付きベルト用の、たとえば、横糸ヤーンがポリアミド繊維を含み、または複合構造を有している状態で横糸および縦糸から構成された簡単な構造を有するカバー布を使用することが現在知られており、この構造内では、横糸は、コア弾性ヤーンによっておよび弾性ヤーン上に巻き付けられた複合ヤーンの対によって各々が形成された横糸ヤーンからなり、各々の複合ヤーンは、高熱抵抗性かつ高機械抵抗性のヤーンと、高熱抵抗性かつ高機械抵抗性のヤーン上に巻き付けられた少なくとも1本のカバリング・ヤーンとを含む。弾性ヤーンは、たとえばポリウレタンから作製される。高熱抵抗性かつ高機械抵抗性のヤーンは、たとえばパラ芳香族ポリアミドから作製される。カバリング・ヤーンは、脂肪族ポリアミド、特にナイロン66から作製される。
【0013】
しかし、この解決策は欠点を特に生み出す。これはこの解決策が特に高温状態において、およびベルトが油と接触して連続的に作動するシステムにおいて、ベルトを容易に劣化させ、いくつかの故障を引き起こすためである。
【0014】
駆動ベルト、特に歯付きベルト用のカバー布を作り出すための代替の材料を見出すための探求が続けられており、この材料は、歯の表面に完璧に接着しながらも、知られている布の機械的特性と同等またはそれより良好である機械的特性を保持することを可能にする布の形状を、より簡単によりコスト効果高く得ることを可能にするものである。
【0015】
さらに、公害排出に関する基準がより厳しくなることで、近年は、作動中、エンジン・コンパートメント内で益々高い温度に到達するエンジンの開発がもたらされている。
【0016】
たとえばベルトに対して長手方向にナイロン66の単純なヤーンを含むカバー布を作製するために現在使用されている材料は、ベルトが乾燥状態または空気中で使用され、したがってブロックの内部にないとき、また、ベルトが油システムで使用され、したがってエンジン・ブロックの内部にあるときのいずれにおいても、こうした高温では最適な挙動を表さない。
【0017】
したがって、乾燥状態および油中において現在のエンジンの高温に抵抗性があるカバー布が、求められている。
【0018】
さらには、乾燥状態で使用されるとき、また、油中またはエンジン・ブロックの内部で使用されるときのいずれにおいても、ベルトはいくつかの化学剤による侵蝕を受ける。ベルトが直接接触して、または油中に部分的に浸されて使用されるシステムでは、エンジン油は、しばしばエタノール、燃料、およびディーゼルによって汚染される。特に燃料による汚染は、有害である。燃料は、時に高い割合においても油と混合し、油自体を希釈し、ベルトを形成する材料を侵蝕する。
【0019】
たとえば、一部の用途では、油は、最大30%の燃料を含むこともある。燃料の割合は、エンジンの作動状態によって変わり、エンジンの負荷が高く、温度が低い状態では高くなる。
【0020】
さらには、現代のいわゆる環境に優しい燃料は、布のポリアミド・ヤーンを攻撃するいくつかの添加剤を含むため、特に攻撃的なものである。
【0021】
したがって、特に高温において化学剤に対して抵抗性があるカバー布が、求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【特許文献1】国際公開第2004/057099号
【特許文献2】欧州特許第1157813号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
したがって、本発明の第1の目的は、乾燥状態においておよび油中のいずれにおいても高温に対して抵抗性があり、製造することが簡単であり、コスト効果が高い、簡単な構造を有する布によって歯部が覆われた歯付きベルトを得ることである。
【0024】
本発明の別の目的は、化学剤、特にエンジン油中に存在する不純物に対して抵抗性があるカバー布を得ることである。
【0025】
本発明の別の目的は、長寿命を有し、したがって優れた機械的特徴、接着特徴および噛み合い精密特徴を有する駆動ベルト、特に歯付きベルトを得ることである。
【0026】
本発明の別の目的は、歯の表面が、高温および化学剤に対して抵抗性があるカバー布で覆われた歯付きベルトを備える駆動システムを得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明によれば、これらの目的は、請求項1による歯付きベルトによって達成される。
【0028】
本発明によれば、請求項15による駆動システムもまた、提供される。本発明によれば、請求項18による使用もまた、提供される。
【0029】
次に、本発明をより良好に理解するために、本発明をまた、添付の図を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明による歯付きベルトの部分斜視図である。
【図2】本発明による第1の歯付きベルトを用いた第1のタイミング制御システムの図である。
【図3】本発明による第2の歯付きベルトを用いた第2のタイミング制御システムの図である。
【図4】本発明による第3の歯付きベルトを用いた第3のタイミング制御システムの図である。
【図5】本発明による第4の歯付きベルトを用いた第4のタイミング制御システムの図である。
【図6】本発明および既存の技術による歯付きベルトの広がりを測定するための試験で使用される駆動システムの図である。
【図7】ポリアミド6.6から作製されたヤーンと比較された、全体的に連続PPSフィラメントから作製されたヤーンに対して測定された、150℃における28日間にわたる空気中での残留引張強度の値を示す図である。
【図8】ポリアミド6.6から作製されたヤーンと比較された、全体的にPPSフィラメントから作製されたヤーンに対して測定された、150℃における28日間にわたる10%の燃料が混合された油中での残留引張強度の値を示す図である。
【図9】ポリアミド6.6から作製されたヤーンと比較された、全体的にPPSフィラメントから作製されたヤーンに対して測定された、150℃における28日間にわたる油−バイオディーゼルが90:10である混合物中での残留引張強度の値を示す図である。
【図10】ポリアミド6.6から作製されたヤーンと比較された、全体的にPPSフィラメントから作製されたヤーンに対して測定された、150℃における28日間にわたる油−ディーゼルが90:10である混合物中での残留引張強度の値を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
これ以後、「エラストマー材料がほぼ構成される」という表現は、エラストマー材料が、他のポリマーまたはコポリマーを小さい割合で含むことができることを意味しており、このポリマーまたはコポリマーは、化合物の物理的−化学的特徴を変化させることなく、したがって本発明の範囲から逸脱することなくエラストマー材料に加えられ得る。
【0032】
これ以後、「エラストマー材料のための添加剤」という表現は、エラストマー材料の物理的−化学的特徴を変化させるためにエラストマー材料に加えられる任意の材料を意味する。
【0033】
「油中」での使用とは、ベルトが、油浴中に部分的に浸されて、または油と直接接触して使用されることを意味する。一般的には、使用中のベルトは、たとえばチェーンまたはギアのシステムの代替策としてエンジン・ブロックの内部にある。
【0034】
「乾燥状態における」使用とは、ベルトが、エンジン・ブロックの外側にあり、偶発的にのみエンジン油と接触し、燃料混合された油と概ね接触しないことを意味する。
【0035】
「燃料混合油中」での使用とは、歯付きベルトが、30%をさらに超える燃料の割合を有する油の混合物中で使用されることを意味する。
【0036】
「特殊加工された」という用語は、布が、単一フィラメントがその伸張性を増大させるために永久的に変形されるように熱的および機械的に処理されたヤーンを含むことを意味する。
【0037】
「PPS」という用語は、ポリフェニレン・スルフィド、すなわちパラ置換ベンゼン・モノマーおよび硫黄原子から得られたポリマーを意味する。
【0038】
図1は、歯付きベルト1の全体を示している。ベルト1は、複数の糸状の長手方向の強化インサート3が中に埋め込まれた、エラストマー材料から作製された本体2を備える。
【0039】
本体2は、カバー布5によって覆われた歯部4を有する。カバー布5はまた、ベルトの背部7にも配置されてよい。
【0040】
歯部4のカバー布5または背部7の任意選択のカバー布は、1つまたは複数の層を含むことができ、さまざまな機織り技術、たとえば2×2あや織りとして知られている機織り技術によって得られてよい。
【0041】
本発明の第1の実施形態では、カバー布5は、横糸および縦糸によって形成された構造を有し、この構造内では、少なくとも横糸は、ポリフェニレン・スルフィドまたはPPS繊維を含むフィラメントから構成される。
【0042】
有利には、ヤーンは、少なくとも50%のPPS繊維を含み、さらにより好ましくは、全体的にPPSから作製可能である。
【0043】
有利には、PPSヤーンは、特殊加工される。
【0044】
任意選択で、縦糸もまた、PPSフィラメントを含む縦糸ヤーンによって形成される。
【0045】
本発明の第2の実施形態では、カバー布5は、横糸および縦糸から構成された複合構造を有し、この複合構造内では、少なくとも横糸は、複合構造を有し、すなわちコア弾性ヤーンおよびこの弾性ヤーン上に巻き付けられた複合ヤーンの対によって各々が形成された横糸ヤーンから構成され、各々の複合ヤーンは、高熱抵抗性かつ高機械抵抗性のヤーンと、高熱抵抗性かつ高機械抵抗性のヤーン上に巻き付けられた少なくとも1つのカバリング・ヤーンとを含む。弾性ヤーンは、たとえばポリウレタンから作製される。高熱抵抗性かつ高機械抵抗性のヤーンは、たとえばパラ芳香族ポリアミドから作製される。カバリング・ヤーンは、PPS、好ましくは特殊加工されたPPSから作製される。
【0046】
本発明の第3の実施形態では、カバー布5は、横糸および縦糸から構成された構造を有し、この構造内では、少なくとも横糸は、複合構造を有し、すなわち高熱抵抗性かつ高機械抵抗性のヤーンがその上に巻き付けられたコア弾性ヤーンによって各々が形成された横糸ヤーンから構成される。カバリング・ヤーンが、その後、高熱抵抗性かつ高機械抵抗性のヤーン上に巻き付けられる。弾性ヤーンは、たとえばポリウレタンから作製される。高熱抵抗性かつ高機械抵抗性のヤーンは、たとえばパラ芳香族ポリアミドから作製される。カバリング・ヤーンは、PPS、好ましくは特殊加工されたPPSから作製される。
【0047】
特に、上記で説明した第2および第3の実施形態の布を用いることにより、ベルトの寿命は延長され、それに加えて高温および化学剤による攻撃に対して最適な抵抗性を有すると同時に最適な機械的特徴を保持する。
【0048】
上記で開示された布のすべては、化学剤に対する、したがって特に乾燥状態における、ならびに油および油/ディーゼル混合物および油/バイオディーゼル混合物中における摩耗に対する最適な抵抗性を示している。
【0049】
有利には、PPS繊維を使用してカバー布を作製することにより、簡単かつ極めてコスト効果が高い技術を使用することが可能になる。
【0050】
さらには、PPS繊維の使用は、知られている技術の布に存在する表面の凹凸性を表さないより平坦な布を準備することを可能にする。
【0051】
上記で開示した布はまた、上昇していくエンジンの高い温度に抵抗することもでき、エンジン・ブロック内の油浴中で、車両の全運転寿命、すなわち250、000Kmsにわたって抵抗することができる。
【0052】
布5は、一般的には、第1の処理および第2の処理によって加工処理される。
【0053】
有利には、布5は、RFL(レゾルシノール−ホルムアルデヒドラテックス)による第1の処理によって加工される。
【0054】
任意選択で、布5は、フッ化プラストマー、たとえばPTFEと、エラストマー、たとえば本体化合物に使用されるものに類似した材料とを含む第2の処理にかけられる。
【0055】
有利には、ニトリル基含有モノマーからジエンによって形成された1つまたは複数のコポリマーが使用される。
【0056】
ニトリル基含有モノマーは、有利には、最終的なコポリマー総量に対して15%から60%の間の範囲内の割合にある。
【0057】
より有利には、ニトリル基含有モノマーは、−40℃までの温度での低温用途では15重量%から25重量%の間、乾燥状態で使用されるベルトでは33重量%から39重量%の間、油中の用途では39重量%から51重量%の間である。
【0058】
さらにより有利には、油中の用途では、ニトリル基含有モノマーは、49重量%から51重量%の間、たとえば50重量%、その一方で乾燥状態における用途では、これらは、19重量%から23重量%の間、たとえば21重量%である。
【0059】
より有利には、使用される1つのコポリマー/複数のコポリマーは、ニトリル・ゴムであり、有利には、NBRとして知られているアクリロニトリル・ブタジエン・ゴムである。さらにより有利には、これらは、HNBRとして知られている水素化アクリロニトリル・ブタジエンまたはさらにはXHNBR、すなわちカルボキシル化された水素化アクリロニトリル・ブタジエン・ゴムである。
【0060】
材料の量を適切に選択することにより、第2の処理は、布とは別個の異なるカバリング層を形成することができ、これはまた、これ以後抵抗層8として示される。抵抗層8は、ベルトの作動表面を形成し、したがって摩耗に対する抵抗性をさらに増大させ、油の吸収を回避する。
【0061】
有利には、フッ化プラストマーは、phrに関して、第2のエラストマー材料より多い量で抵抗層内に存在する。
【0062】
抵抗層8の厚さは、有利には、0.03mmから0.2mmの間の範囲内にある。
【0063】
抵抗層8は、さまざまな方法で布5上に置かれ得る。これは、好ましくはカレンダー工程によって置かれる。
【0064】
布5上の抵抗層8の接着を向上させるために、接着材料が、布5と抵抗層8の間に置かれ得る。
【0065】
抵抗層8は、好ましくは、所要の抵抗性を確実にするために50g/mから120g/mの間の範囲内の重量を有する。
【0066】
ベルトの背部7もまた、好ましくは、先に開示したものと同じであるカバー布5によって覆われる。
【0067】
背部7のカバー布5はまた、好ましくは、抵抗層(図示せず)によって覆われてもよい。さらにより好ましくは、背部のカバー布5を覆う抵抗層は、歯のカバー布5を覆うものと同一である。
【0068】
有利には、本体2は、本体化合物とも表される、1つまたは複数のエラストマーによって形成された化合物から作製される。
【0069】
有利には、本体化合物は、ニトリル基含有モノマーからおよびジエンから形成された1つまたは複数のコポリマーを含む。
【0070】
有利には、ニトリル基含有モノマーは、本体材料のものに類似した割合にある。
【0071】
ニトリル基含有モノマーは、有利には、最終的なコポリマー総量に対して15%から60%の間の範囲内の割合にある。
【0072】
より有利には、ニトリル基含有モノマーは、−40℃までの温度での低温用途では15重量%から25重量%の間、乾燥状態で使用されるベルトでは33重量%から39重量%の間、油中の用途では39重量%から51重量%の間である。
【0073】
より有利には、使用される1つのコポリマー/複数のコポリマーは、ニトリル・ゴムであり、有利には、NBRとして知られているアクリロニトリル・ブタジエン・ゴムである。さらにより有利には、これらは、HNBRとして知られている水素化アクリロニトリル・ブタジエンまたはさらにはXHNBR、すなわちカルボキシル化された水素化アクリロニトリル・ブタジエン・ゴムである。
【0074】
有利には、ベルトが、部分的に油浴中にあり、または油および不純物と直接接触する駆動システムを作製するために使用されるHNBRは、高度な水素化、たとえばいわゆる完全飽和のHNBRを有し、したがって最大でも0.9%の二重結合の残留割合を有するものが使用され得るが、たとえば4%または5.5%の飽和の程度を有するHNBR、いわゆる部分飽和のHNBRなどのより低い程度の不飽和を有するHNBRが、代替策として使用されてよい。
【0075】
本体化合物として使用され得るが、歯付きベルトのさまざまな構成要素の異なる処理においても使用され得るHNBRコポリマーの一部の例は、34%のニトリル基および最大でも0.9%の水素化の程度を有するTHERBAN 3407、34%のニトリル基および最大でも0.9%の不飽和の程度を有するTHERBAN 3406、36%のニトリル基および最大でも0.9%の不飽和の程度を有するTHERBAN 3607、34%のニトリル基および最大でも4%の不飽和の程度を有するTHERBAN 3446、34%のニトリル基および最大でも5.5%の不飽和の程度を有するTHERBAN 3447、36%のニトリル基および最大でも2%の不飽和の程度を有するTHERBAN 3627、36%のニトリル基および最大でも2%の不飽和の程度を有するTHERBAN 3629、39%のニトリル基および最大でも0.9%の不飽和の程度を有するTHERBAN 3907などの、Lanxess社によって製造されるTHERBAN(登録商標)のファミリー内に含まれるコポリマーである。
【0076】
名称ZETPOL(登録商標)によって日本ゼオン株式会社によって製造されるHNBRもまた、代替策として使用されてもよい。詳細には、36%のニトリル基および最大でも0.9%の不飽和の程度を有するZETPOL 2000、36%のニトリル基および最大でも0.9%の不飽和の程度を有するZETPOL 2000L、36%のニトリル基および最大でも4%の不飽和の程度を有するZETPOL 2010、36%のニトリル基および最大でも4%の不飽和の程度を有するZETPOL 2010L、36%のニトリル基および最大でも4%の不飽和の程度を有するZETPOL 2010H、36%のニトリル基および最大でも5.5%の不飽和の程度を有するZETPOL 2020、36%のニトリル基および最大でも5.5%の不飽和の程度を有するZETPOL 2020Lである。
【0077】
ジエン・モノマーおよびニトリル基含有モノマーから得られた1つまたは複数のコポリマーの混合物によって形成されたポリマーが、さらにより有利に使用される。そのようなコポリマーの1つまたは複数には、有利には、不飽和カルボン酸または塩が加えられる。
【0078】
不飽和カルボン酸は、より有利には、メタクリル酸またはアクリル酸であり、前記塩は、メタクリル酸またはアクリル酸の亜鉛塩である。
【0079】
メタクリル酸の亜鉛塩が、さらにより有利に使用される。
【0080】
メタクリル酸の亜鉛塩は、さらにより好ましくは、10phrから60phrの間の範囲内の量で加えられる。
【0081】
たとえば、有利には、ZSC 1295、ZSC 2095、ZSC 2195、ZSC 2295、ZSC 2295L、ZSC 2295RおよびZSC 2395の名称で日本ゼオン株式会社が販売しているエラストマーが使用される。
【0082】
ZSC 2095が、より有利に使用される。
【0083】
特に、先に引用したHNBR、すなわちZETPOLおよび/またはTHERBANは、部分的または全体的に、不飽和カルボン酸および酸化亜鉛を含むZSCおよび/または不飽和カルボキシ酸の塩を含むTHERBAN ARTで置き換えられてよい。
【0084】
あるいは、15%から25%の間のアクリロニトリルの割合を有するNBRまたはHNBRポリマーが、ベルトが乾燥状態において使用される駆動システムを作製するために使用される。
【0085】
第1のエラストマー材料中の化合物は、たとえば強化剤、充填剤、顔料、ステアリン酸、促進剤、加硫剤、酸化防止剤、活性剤、開始剤、可塑剤、ろう類、早期加硫防止剤、抗劣化剤、プロセス油、および同様のものなどの他の従来の添加剤を含むことができる。
【0086】
有利には、カーボンブラックが、充填剤として使用されてよく、有利には0phrから80phrの間の範囲内の量で、より有利には約40phrの量で加えられてよい。有利には、タルク、炭酸カルシウム、シリカおよびケイ酸塩などの強化白色充填剤が、有利には、0phrから80phrの間の範囲内の量で、有利には約40phrで加えられる。シランが、有利には、0phrから5phrの間の範囲内の量で使用されてもよい。
【0087】
有利には、酸化亜鉛および酸化マグネシウムが、有利には0phrから15phrの間の範囲内の量で加えられる。
【0088】
有利には、トリメリット酸エステルまたはエーテルエステルなどのエステル可塑剤が、有利には0phrから20phrの間の範囲内の量で加えられる。
【0089】
トリアリルシアヌレートなどの加硫共試薬剤、金属塩などの有機または無機のメタクリル酸塩が、有利には0phrから20phrの間の範囲内の量で加えられることが有利であり、あるいはたとえば有利には0phrから15phrの間の範囲内の量のイソプロピルベンゼンの過酸化物などの有機過酸化物が加えられる。
【0090】
ガラス繊維、アラミド繊維、カーボン繊維、PBO繊維から構成された群から選択された材料から作製されたコードとも表される抵抗層インサート3が、有利に使用されてよい。さらには、いわゆる「ハイブリッド」タイプのコード、すなわち有利には先に述べたものから選択されたさまざまな材料から作製されたフィラメントを備えるコードもまた使用されてよい。
【0091】
コードは、好ましくは、たとえば22.5 3×18構成の高弾性率ガラス繊維から作製される。
【0092】
コードを形成する繊維は、好ましくは、水溶性過酸化物で加硫されたHNBRラテックスで、日本板硝子株式会社の特許文献の国際公開第2004/057099号パンフレットに開示されたプロセスによって処理される。
【0093】
本発明による歯付きベルト1は、知られている製造プロセスを用いて作製される。
【0094】
本発明によるベルトは、油と直接接触する、または油中に部分的に浸されたシステムに適しており、この油は、特に、たとえば130℃をさらに超える最近開発されたエンジン内で使用されるものなどの高温エンジン油である。詳細には、ベルトが、従来式のギアまたはチェーンのシステムの代わりに、すなわちベルトがその全耐用年数にわたって油はねとの連続的接触にさらされ、または場合によっては油浴中に部分的でも浸されるシステムの代わりにブロックの内部で使用される場合、最適な結果が達成されている。
【0095】
この場合、第1および/または第2の処理はまた、背部を覆うためのカバー布5が存在するとき、有利には背部7上でも実施される。この場合、処理8は、歯付きベルト1の背部7の側部における油の浸透さえも回避することを可能にし、歯付きベルト1が、シューまたはテンショナとベルトの背部7が接触する制御システムで使用されるときに特に利点を生じさせる。実際のところ、これらのシステムでは、油は、ベルトとシューまたはテンショナの接触表面と、ベルト自体の背部との間に挿入されたままであり、したがって本体を形成する化合物内での浸透が促進される。
【0096】
歯付きベルト1は、好ましくは、すべての外面、特に本体化合物が油の攻撃により多くさらされる側部10上で、膨張抵抗ゴム、たとえばENDURLAST(Lord社登録商標)で処理され得る。
【0097】
本発明によるベルト1は、たとえば図2に示すタイプの自動車用タイミング制御システムにおいて使用されてよい。タイミング制御システムは、図では、全体が番号11によって示されており、駆動シャフト(図示せず)に堅固に固定された駆動プーリ12と、第1および第2の被駆動プーリ(13a、13b)と、歯付きベルトの張力を与えるためのテンショナ14とを備える。
【0098】
図3に示す第2の代替の実施形態によれば、番号20は、両面に歯部を有し、したがって両方の歯部を覆う抵抗布を表す本発明による歯付きベルトを示している。
【0099】
歯付きベルト20は、たとえば、図3に示すタイプの自動車用タイミング制御システムにおいて使用されてよい。タイミング制御システムは、図では、全体が番号21によって示されており、駆動シャフト(図示せず)に堅固に固定された駆動プーリ22と、第1、第2、および第3の被駆動プーリ(23a、23b、24)とを備える。
【0100】
図4に示す本発明の第3の実施形態によれば、本発明による歯付きベルト30は、有利には、図では全体が番号31として示され、駆動シャフト(図示せず)に堅固に固定された駆動プーリ32と、第1および第2の被駆動プーリ(33a、33b)と、シュー・テンショナ34と、シュー35とを備えるタイミング制御システムで使用されてよい。
【0101】
特に、本発明の歯付きベルトは、「バランス・シャフト」として一般的に知られている駆動システムで使用されるときに特に効果的であることが示されている。
【0102】
使用時、それぞれの制御システム11、21および31内の歯付きベルト1、20および30は、油と直接接触しており、エンジン・ブロックの内部にある。
【0103】
図2および4は、バランスカウンターシャフトの操作に対する制御システムを示しているが、本発明による歯付きベルトはまた、いわゆる「カム間」システムにおいてまたは油ポンプの操作のために使用されてもよいことが明確である。これらの場合、使用時、ベルトは、油浴中に部分的に浸される結果となる。
【0104】
さらに、本発明によるベルトはまた、カムの操作のための主駆動装置において、また、ディーゼルエンジンにおける注入ポンプの操作のためにも使用されてもよい。
【0105】
あるいは、本発明によるベルトはまた、乾燥状態においてタイミング・ベルトとして使用されてもよい。
【0106】
たとえば、本発明によるベルトは、有利には、図では全体が番号331によって示された、駆動シャフト(図示せず)に堅固に固定された駆動プーリ332と、第1の被駆動プーリ333a、および第2の被駆動プーリ333bと、テンショナ334とを備えるタイミング制御システムにおいて使用されてよい。
【0107】
この実施形態では、本発明によるベルトは、乾燥状態において使用される。
【0108】
本発明による布を使用することは、高温においても油に対する効果的な抵抗性を得ることを可能にし、したがって歯付きベルトを、自動車での使用のために受ける耐久テストに合格させることができ、それによって油と接触して使用される場合の知られている歯付きベルトのすべての問題、特に機械的特性の低減、接着力の低減、非効率的な噛み合わせおよび摩耗に対する抵抗性の低下を回避することが実験で確認されている。
【0109】
さらには、本発明のベルトは、130℃を超える可能性もある高温で、タイミング制御システムにおいて乾燥状態でベルトとして使用され得る。
【0110】
本発明によって作製された歯付きベルトの特性の分析から、この歯付きベルトが得ることを可能にする利点が、明白になる。
【0111】
したがって、上記で開示したベルトは、有利には、乾燥状態において、および特にアグレッシブである、たとえば環境負荷低減燃料などの汚染物さえも存在する油中においての、両方の場合における高温での用途に使用されてよい。
【0112】
一部の実施形態を本発明の例示として開示してきたが、当技術者が、繊維の種類、それを形成する材料、ならびに本体化合物および歯付きベルトの他の構成要素の材料に対する改変を、本発明の範囲から逸脱することなく加えることができることが明白である。次に、本発明による布および歯付きベルトもまた、例を用いて説明するが、このためにこの例によって限定されることはない。
【実施例】
【0113】
<実施例1>
【0114】
本発明による特殊加工されたPPS繊維から全体的に作製されたヤーンが、破断荷重について、空気中、油中、および90:10の混合物中において150℃で28日間にわたって試験された。
【0115】
使用された材料は、油(5W30モービル(Mobil)1−5W−30 ESP Formula)、ディーゼル(シェル(Shell)Ultra Low Sulphur Diesel)、バイオディーゼル(菜種油メチルエステル)であった。
【0116】
テストは、油および汚染物を含む封止された200mlチューブ内で、150:5の油対繊維比で実行された。チューブは、28日間炉内に置かれた。試験終了後、油は除去され、試料は、ホワイトスピリットとしても知られている「石油スピリット」で40〜60℃の温度で洗い流され、破断荷重を測定する前に乾燥させた。
【0117】
その結果は、駆動ベルト用のカバー布を作製するためのポリアミド6.6ヤーンの横糸を含む布で得られたデータと比較された。
【0118】
比較試験の結果は、図7〜10に示されている。
【0119】
図7〜10において留意され得るように、PPSは、一般的に使用されるポリアミド6.6について測定されたものより極めて高い残留引張強度の値を示している。
【0120】
さらには、ポリアミド6.6繊維と比較したPPSは、有利には、製造コストを大幅に低減することを可能にする。
<実施例2>
【0121】
表1は、摩耗および化学剤に対する抵抗性に関して最適な結果を得ることを可能にする本発明による布の例を示している。布は、2×2のあや織り形状、ならびに表1に示した特徴を有する横糸および縦糸によって形成された構造を有する。
【0122】
【表1】

【0123】
表2は、既存の技術による布の例を示している。この布は、2×2のあや織り形状、ならびに表2に示す特徴を有する横糸および縦糸によって形成された構造を有する。
【0124】
【表2】

<実施例3>
【0125】
標準的なベルトが試験された。すべてのベルトは、50%単位のニトリルを有するHNBRから作製された本体化合物を含む。本体化合物は、帝人の長さ1mmのTechnora繊維の強化繊維20phrで強化される。
【0126】
歯部を覆う布は、2×2のあや織り形状、ならびに横糸および縦糸から構成された構造を有し、この構造内では、横糸は、比較用の表2によるPA66ヤーン内および表1による本発明によるPPSヤーン内にある。布は、50%のニトリル単位を含む拡散するHNBR化合物および欧州特許第1157813号明細書に開示された組成物によるPTFEによる処理にかけられた。
【0127】
コードは、Kガラスから作製される。
【0128】
ベルト間の唯一の違いは、知られているベルトでは、カバー布の横糸ヤーンは、PA66から作製されるところ、本発明によるベルトでは、横糸ヤーンは、PPSから作製されることである。
【0129】
歯の破損の確認試験が、2.0LのAUDI FSIエンジンのカウンターシャフト駆動装置上で3000rpmにおいて100%の負荷で実施され、48時間後にベルトを引き出し、その広がりを測定するテストセッションを実施し、これは、ベルト上に吸収された燃料混合油の量の測定値を与える。
【0130】
使用される駆動システムは、図6に示され、この場合この駆動システムは、番号200によって示され、駆動プーリ201と、カウンターシャフト・プーリ202と、伝導プーリ203と、歯付きベルト204とを備えている。駆動システムは、ブロック205内に配置され、シュー・テンショナ206およびスペーサ要素207をさらに備える。
【0131】
伝導システムを形成するプーリの歯の数は、表3に示されている。
【0132】
【表3】

【0133】
ベルトは、084ROL100として知られており、8mmの段および10mmの幅を有する84個の歯を備えたベルトである。
【0134】
油の温度は、各々のテストセッションにおいては、最初の36時間は80℃であり、次いで、その後12時間は120℃である。燃料濃度は、テスト条件に応じて変化する。
【0135】
驚くべきことに、本発明による歯付きベルトは、比較ベルトに対して歯の破損は遅延する。
【0136】
特に、特殊加工されたNylon 66ヤーンを長手方向に備えた布を備える比較ベルトは、476時間後に歯の破損を生じ、本発明によるベルトは、762時間後に歯の破損を有する。
【0137】
使用されるテスト、または駆動システムもしくはベルトを形成するさまざまな構成要素に関係なく、歯の破損の遅延が得られる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のエラストマー材料から作製された本体(2)と、
歯部(4)と、
ベルトの前記本体内に埋め込まれた複数の糸状の長手方向の強化インサート(3)と、
背部(7)と、
を備える歯付き駆動ベルト(1)であって、
前記歯部が、PPSフィラメントを含んで前記ベルトの長手方向に延びる少なくとも1つのヤーンを含むカバー布(5)によって覆われる、駆動ベルト(1)。
【請求項2】
長手方向に延びる前記ヤーンが、全体的にPPSから作製される、請求項1に記載の駆動ベルト(1)。
【請求項3】
長手方向に延びる前記ヤーンが、高熱抵抗性かつ高機械抵抗性のヤーンが上に巻き付けられた弾性コアヤーンによって各々が形成され、カバリング・ヤーンが、前記高熱抵抗性かつ高機械抵抗性のヤーン上に巻き付けられ、前記カバリング・ヤーンは、PPSから作製される、請求項1に記載の駆動ベルト(1)。
【請求項4】
前記弾性ヤーンが、ポリウレタンから作製される、請求項3に記載の駆動ベルト(1)。
【請求項5】
前記高熱抵抗性かつ高機械抵抗性のヤーンが、パラ芳香族ポリアミドから作製される、請求項3または4に記載の駆動ベルト(1)。
【請求項6】
前記カバリング・ヤーンが、PPSから作製される、請求項3から5のいずれかに記載の駆動ベルト(1)。
【請求項7】
PPSカバリング・ヤーンが上に巻き付けられた高熱抵抗性かつ高機械抵抗性のヤーンから各々が構成された複合ヤーンの対が、コア上に巻き付けられる、請求項2から6のいずれかに記載の駆動ベルト(1)。
【請求項8】
前記背部(7)が、前記請求項のいずれかに記載のカバー布(5)によって覆われる、請求項7に記載のベルト。
【請求項9】
前記第1のエラストマー材料が、ジエン・モノマーおよびニトリル基含有モノマーから得られる、請求項1から8のいずれかに記載のベルト。
【請求項10】
前記ニトリル基が、39重量%から51重量%の間の範囲内の割合にある、請求項9に記載のベルト。
【請求項11】
前記第1のエラストマー材料が、NBR、HNBR、XHNBRまたはそれらの混合物から構成された群から選択される、請求項9または10に記載のベルト。
【請求項12】
前記第1のエラストマー材料が、不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸の塩が加えられたポリマーを含む、請求項11に記載の歯付きベルト。
【請求項13】
前記繊維が、第1の処理および第2の処理にかけられる、請求項1から12のいずれかに記載のベルト。
【請求項14】
前記第1および第2の処理の少なくとも1つが、フッ化プラストマーを含む、請求項13に記載のベルト。
【請求項15】
少なくとも1つの駆動プーリ(12、22、32)、被駆動プーリ(13a、13b、23a、23b、24、33a、33b)、および請求項7から14のいずれかに記載の歯付きベルト(1)を備える自動車両用タイミング制御システム。
【請求項16】
前記ベルトを油と連続的に接触させて維持するように適合された手段を備える、請求項15に記載のタイミング制御システム。
【請求項17】
エンジン・ブロック(205)を備え、前記歯付きベルト(1)が、前記エンジン・ブロックの内側に配置される、請求項15または16に記載のタイミング制御システム。
【請求項18】
油と直接的に連続接触させる、または油浴中に部分的に浸される、請求項1から14のいずれかに記載の歯付きベルトの用途。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2013−501202(P2013−501202A)
【公表日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−523402(P2012−523402)
【出願日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際出願番号】PCT/IB2010/001961
【国際公開番号】WO2011/015945
【国際公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(509156284)
【Fターム(参考)】