説明

年齢推定撮影装置及び年齢推定撮影方法

【課題】推定した年齢を被写体に通知し、通知した結果に対する被写体の変化を認識して撮影を行う。
【解決手段】画像を取得し、取得した画像から顔と存在領域を検出し、検出した顔について年齢推定を行う。また、検出した顔から性別判定を行い、検出した顔が女性である場合には、推定した年齢を若く修正する。推定した年齢を音声で通知し、音声通知前後における存在領域内の被写体の変化を検出する。被写体の変化が大きい場合には、本撮影を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は年齢推定撮影装置及び年齢推定撮影方法に係り、特に推定した年齢を被写体に通知し、通知した結果に対する被写体の変化を認識して撮影を行う年齢推定撮影装置及び年齢推定撮影方法に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像装置で撮像された画像から人物の顔を検出し、年齢及び性別を判定する装置が知られている。特許文献1には、撮影された測定対象者の年齢を、安定して推定することが可能な年齢推定装置について記載されている。また、推定した年齢及び性別情報を応用する様々な技術についても開示されている。例えば特許文献2には、車両搭乗者の顔面を撮像して搭乗者の年齢を推定し、推定した年齢に応じた情報を情報提供装置が提供する技術が記載されている。また、特許文献3には、性別や年齢の情報を得ることにより、マーケティングの分野においてその後の新商品開発におけるデータを得ることについて記載されており、特許文献4には、顔を使った占い、職業診断ゲームなど、エンターテイメントに応用することについて記載されている。
【特許文献1】特開2004−318632号公報
【特許文献2】特開2004−334799号公報
【特許文献3】特開2005−165447号公報
【特許文献4】特開2007−80057号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、これらの技術においては、推定した年齢を被写体に通知して、通知された年齢に対する測定対象者の反応を認識するものはなかった。本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、推定した年齢を被写体に通知し、通知した結果に対する被写体の変化を認識して撮影を行う年齢推定撮影装置及び年齢推定撮影方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記目的を達成するために請求項1に記載の年齢推定撮影装置は、撮影レンズを介して受光した被写体の光学像を画像信号に変換する撮影手段と、前記画像信号から前記被写体の顔領域を検出する手段と、前記被写体の顔領域から前記被写体の年齢を推定する手段と、前記推定年齢を音声出力する手段と、前記画像信号から前記被写体の存在領域を検出する手段と、前記存在領域における前記被写体の変化量を検出する手段とを備え、前記音声出力する手段が音声出力を行なった前後において、前記存在領域における前記被写体の変化量が所定量以上の場合に本撮影を行うことを特徴とする。
【0005】
これにより、推定した年齢を音声で通知することによる被写体の変化を認識し、撮影することができる。
【0006】
請求項2に示すように請求項1に記載の年齢推定撮影装置において、前記被写体に関する情報を入力する手段と、前記被写体に関する情報から前記被写体の実年齢を算出する手段とを備え、前記推定年齢を音声出力する手段は、前記推定年齢と共に前記算出した実年齢を音声出力することを特徴とする。
【0007】
これにより、推定した年齢と共に実際の年齢を音声で通知することによる被写体の変化を認識し、撮影することができる。
【0008】
請求項3に示すように請求項1に記載の年齢推定撮影装置において、前記被写体に関する情報を入力する手段と、前記被写体に関する情報から前記被写体の実年齢を算出する手段とを備え、前記推定年齢を音声出力する手段は、前記推定年齢と前記算出した実年齢の差分を音声出力することを特徴とする
これにより、推定した年齢と実際の年齢との差分を音声で通知することによる被写体の変化を認識し、撮影することができる。
【0009】
前記目的を達成するために請求項4に記載の年齢推定撮影装置は、撮影レンズを介して受光した被写体の光学像を画像信号に変換する撮影手段と、前記画像信号から前記被写体の顔領域を検出する手段と、前記被写体の顔領域から前記被写体の年齢を推定する手段と、前記推定年齢に応じた画像テンプレート又は文字を選択する手段と、前記画像信号に前記選択した画像テンプレート又は文字を合成する手段と、前記画像テンプレート又は文字を合成した画像信号を再生表示する手段と、前記再生表示する手段に再生表示された合成画像を前記被写体に閲覧させる手段と、前記画像信号から前記被写体の存在領域を検出する手段と、前記存在領域における前記被写体の変化量を検出する手段とを備え、前記被写体が前記合成画像を閲覧した前後において、前記存在領域における前記被写体の変化量が所定量以上の場合に本撮影を行うことを特徴とする。
【0010】
これにより、推定した年齢を画面表示で通知することによる被写体の変化を認識し、撮影することができる。
【0011】
請求項5に示すように請求項4に記載の年齢推定撮影装置において、前記被写体に関する情報を入力する手段と、前記被写体に関する情報から前記被写体の実年齢を算出する手段とを備え、前記推定年齢に応じた画像テンプレート又は文字を選択する手段は、前記推定年齢と前記算出した実年齢の差分に応じた画像テンプレート又は文字を選択することを特徴とする。
【0012】
これにより、推定した年齢と実際の年齢との差分を画面表示で通知することによる被写体の変化を認識し、撮影することができる。
【0013】
請求項6に示すように請求項4又は5に記載の年齢推定撮影装置において、前記選択した文字を音声出力する手段を備えたことを特徴とする。
【0014】
これにより、画面表示で通知するだけでなく、音声で通知することによる被写体の変化を認識し、撮影することができる。
【0015】
請求項7に示すように請求項1から6のいずれかに記載の年齢推定撮影装置において、前記被写体の年齢を推定する手段は前記推定年齢を修正する手段を備えたことを特徴とする。
【0016】
これにより、被写体に対して、推定した年齢より若い年齢を通知することができる。
【0017】
請求項8に示すように請求項7に記載の年齢推定撮影装置において、前記推定年齢を修正する手段は前記被写体の顔から前記被写体の性別を判定する手段を備え、判定された性別に応じて前記推定年齢を修正することを特徴とする。
【0018】
これにより、特に女性の被写体に対して、推定した年齢より若い年齢を通知することができる。
【0019】
請求項9に示すように請求項7に記載の年齢推定撮影装置において、前記推定年齢を修正する手段は、前記被写体に関する情報を入力する手段により入力された性別に応じて前記推定年齢を修正することを特徴とする。
【0020】
これにより、特に女性の被写体に対して、推定した年齢より若い年齢を通知することができる。
【0021】
前記目的を達成するために請求項10に記載の年齢推定撮影方法は、撮影レンズを介して受光した被写体の光学像を画像信号に変換する撮影工程と、前記画像信号から前記被写体の顔領域を検出する工程と、前記被写体の顔領域から前記被写体の年齢を推定する工程と、
前記推定年齢を音声出力する工程と、前記画像信号から前記被写体の存在領域を検出する工程と、前記存在領域における前記被写体の変化量を検出する工程とを備え、前記音声出力する工程が音声出力を行なった前後において、前記存在領域における前記被写体の変化量が所定量以上の場合に本撮影を行うことを特徴とする。
【0022】
これにより、推定した年齢を音声で通知することによる被写体の変化を認識し、撮影することができる。
【0023】
前記目的を達成するために請求項11に記載の年齢推定撮影方法は、撮影レンズを介して受光した被写体の光学像を画像信号に変換する撮影工程と、前記画像信号から前記被写体の顔領域を検出する工程と、前記被写体の顔領域から前記被写体の年齢を推定する工程と、前記推定年齢に応じた画像テンプレート又は文字を選択する工程と、前記画像信号に前記選択した画像テンプレート又は文字を合成する工程と、前記画像テンプレート又は文字を合成した画像信号を再生表示する工程と、再生表示された合成画像を前記被写体に閲覧させる工程と、前記画像信号から前記被写体の存在領域を検出する工程と、前記存在領域における前記被写体の変化量を検出する工程とを備え、前記被写体が前記合成画像を閲覧した前後において、前記存在領域における前記被写体の変化量が所定量以上の場合に本撮影を行うことを特徴とする。
【0024】
これにより、推定した年齢を画面表示で通知することによる被写体の変化を認識し、撮影することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、推定した年齢を被写体に通知し、通知した結果に対する被写体の変化を認識して撮影を行う年齢推定撮影装置及び年齢推定撮影方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、添付図面に従って本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0027】
<第1の実施の形態>
図1は、本発明が適用されたデジタルカメラの第1の実施の形態の電気的構成を示すブロック図である。
【0028】
同図に示すように、本実施の形態のデジタルカメラ10は、CPU11、シャッタースイッチ12、ズーム用モータドライバ13、フォーカス用モータドライバ14、ズームレンズ15、フォーカスレンズ16、CCD17、A/D変換器18、画像入力コントローラ19、画像信号処理回路20、画像圧縮処理回路21、表示回路22、画像表示装置23、メディアコントローラ25、記録メディア26、メモリ27、AE/AF検出回路29、撮影制御回路30、年齢/性別検出回路31、及び音声出力装置32等を備えて構成
される。
【0029】
各部はCPU11に制御されて動作し、CPU11は、シャッタースイッチ12からの入力に基づき所定の制御プログラムを実行することにより、デジタルカメラ10の各部を制御する。
【0030】
CPU11はプログラムROMを内蔵しており、このプログラムROMには、CPU11が実行する制御プログラムのほか、制御に必要な各種データ等が記録されている。CPU11は、この制御プログラムを逐次実行することにより、デジタルカメラ10の各部を制御する。
【0031】
シャッタースイッチ12は、操作に応じた信号をCPU11に出力する。
【0032】
撮影レンズは、ズーム機能を有するAFレンズで構成されており、ズームレンズ15、フォーカスレンズ16を含んで構成されている。
【0033】
ズームレンズ15は、ズームレンズ用モータドライバ13により駆動される図示しないズームレンズ用モータによって駆動され、フォーカスレンズ16の光軸上を前後移動する。CPU11は、ズームレンズ用モータドライバ13を介して図示しないズームレンズ用モータの駆動を制御することにより、ズームレンズ15の移動を制御し、ズーミングを行う。
【0034】
フォーカスレンズ16は、フォーカスレンズ用モータドライバ14により駆動される図示しないフォーカスレンズ用モータによって駆動され、ズームレンズ15の光軸上を前後移動する。CPU11は、フォーカス用モータドライバ14を介して図示しないフォーカスレンズ用モータの駆動を制御することにより、フォーカスレンズ16の移動を制御し、フォーカシングを行う。
【0035】
CCD17は、フォーカスレンズ16の後段に配置されており、ズームレンズ15及びフォーカスレンズ16を透過した被写体光を受光する。CCD17は、周知のように多数の受光素子がマトリクス状に配列された受光面を備えている。ズームレンズ15及びフォーカスレンズ16を透過した被写体光は、このCCD17の受光面上に結像され、各受光素子によって電気信号に変換される。
【0036】
このCCD17は、垂直転送クロック及び水平転送クロックに同期して、各画素に蓄積された電荷を1ラインずつシリアルな画像信号として出力する。
【0037】
また、画像信号の出力は、デジタルカメラ10が撮影モードにセットされると開始される。すなわち、デジタルカメラ10が撮影モードにセットされると、画像表示装置23にスルー画像を表示するため、画像信号の出力が開始される。このスルー画像用の画像信号の出力は、本撮影の指示が行われると、一旦停止され、本撮影が終了すると、再度開始される。
【0038】
またCPU11は、本撮影時に必要であれば、撮影制御回路30を撮影補助光として発光させる。
【0039】
CCD17から出力される画像信号は、アナログ信号であり、このアナログの画像信号は、A/D変換器18に取り込まれる。
【0040】
A/D変換器18は、相関二重サンプリング回路(CDS)、自動ゲインコントロール
回路(AGC)を含んで構成される。CDSは、画像信号に含まれるノイズの除去を行い、AGCは、ノイズ除去された画像信号を所定のゲインで増幅する。A/D変換器18は、さらにアナログの画像信号を所定ビットの階調幅を持ったデジタルの画像信号に変換する。この画像信号は、いわゆるRAWデータであり、画素ごとR、G、Bの濃度を示す階調値を有している。
【0041】
画像入力コントローラ19は、所定容量のラインバッファを内蔵しており、A/D変換器18から出力された1コマ分の画像信号を蓄積する。この画像入力コントローラ19に蓄積された1コマ分の画像信号は、バス24を介してメモリ27に格納される。
【0042】
バス24には、上記CPU11、画像入力コントローラ19、メモリ27のほか、画像信号処理回路20、画像圧縮処理回路21、表示回路22、メディアコントローラ25、AE/AF検出回路29、撮影制御回路30等が接続されており、これらはバス24を介して互いに情報を送受信できるようにされている。
【0043】
メモリ27に格納された1コマ分の画像信号は、点順次(画素の順番)に画像信号処理回路20に取り込まれる。
【0044】
画像信号処理回路20は、点順次に取り込んだR、G、Bの各色の画像信号に対して所定の信号処理を施し、輝度信号Yと色差信号Cr、Cbとからなる画像信号(Y/C信号)を生成する。
【0045】
AE/AF検出回路29は、CPU11の指令に従い、画像入力コントローラ19を介してメモリ27に格納されたR、G、Bの画像信号を取り込み、AF(Automatic Focus)制御に必要な焦点評価値を算出する。このAF検出部29は、G信号の高周波成分のみを通過させるハイパスフィルタ、絶対値化処理部、画面に設定された所定のフォーカス領域内の信号を切り出すフォーカス領域抽出部、及び、フォーカス領域内の絶対値データを積算する積算部を含み、この積算部で積算されたフォーカス領域内の絶対値データを焦点評価値としてCPU11に出力する。CPU11は、AF制御時、このAE/AF検出部29から出力される焦点評価値が極大となる位置をサーチし、その位置にフォーカスレンズ16を移動させることにより、主要被写体への焦点合わせを行う。
【0046】
またAE/AF検出回路29は、CPU11の指令に従い、画像入力コントローラ19を介してメモリ27に格納されたR、G、Bの画像信号を取り込み、AE制御に必要な積算値を算出する。すなわち、このAE/AF検出回路29は、撮影領域(一画面)を複数の領域に分割し、分割領域ごとにR、G、Bごとの画像信号の積算値を算出する。算出された各分割領域におけるR、G、Bごとの積算値の情報はメモリ27に格納される。
【0047】
CPU11は、AE/AF検出回路29が算出した積算値から露出値を算出し、この露出値に基づいて露出設定を行う。露出設定は、所定のプログラム線図に従って絞り値、シャッタ速度を決定する。
【0048】
画像圧縮処理回路21は、CPU11からの圧縮指令に従い、入力された輝度信号Yと色差信号Cr、Cbとからなる画像信号(Y/C信号)に所定形式(たとえば、JPEG)の圧縮処理を施し、圧縮画像データを生成する。また、CPU11からの伸張指令に従い、入力された圧縮画像データに所定形式の伸張処理を施して、非圧縮の画像データを生成する。
【0049】
表示回路22は、CPU11からの指令に従い、画像表示装置23への表示を制御する。すなわち、CPU11からの指令に従い、メモリ27から順次入力される画像信号を画
像表示装置23に表示するための映像信号(たとえば、NTSC信号やPAL信号、SCAM信号)に変換して画像表示装置23に出力する。また、必要に応じて画像表示装置23に表示する文字、図形、記号等の信号を画像信号に混合して、画像表示装置23に所定の文字、図形、記号等を表示させる。
【0050】
メディアコントローラ25は、CPU11からの指令に従い、記録メディア26に対してデータの読み/書きを制御する。なお、記録メディア26は、メモリカードのようにカメラ本体に対して着脱自在なものでもよいし、また、カメラ本体に内蔵されたものでもよい。着脱自在とする場合は、カメラ本体にカードスロットを設け、このカードスロットに装填して使用する。
【0051】
年齢/性別検出回路31は、被写体中に存在する顔を検出し、検出した顔の年齢及び性別の判別を行う。
【0052】
図2に、年齢/性別検出回路31の概念図を示す。年齢/性別検出回路31は、CCD17から得られた画像を異なるサイズに変換したm枚の画像を入力とし、性別ごとに分類した顔の画像データ(32×32サイズをn個)、顔の角度データ、顔の特定領域における特徴量に対応した年齢データ、推定年齢修正用補正値、及び顔領域中心距離の関値をパラメータとして用いて、最終的に被写体の推定年齢および被写体領域の位置情報を算出する。
【0053】
年齢/性別検出回路31の動作について説明する。まず、年齢を推定する画像を入力する。入力した画像を解像度の異なるようにリサイズし、m枚用意する。そして、以下の方法で被写体の顔を検出する。
【0054】
1.各リサイズ画像全体から、あらかじめ用意していた複数の顔の画像データ(32×32サイズ)の中から1つ以上マッチングする領域を抽出する。
【0055】
2.抽出された領域の個数が最大であるリサイズ画像を選択し、選択したリサイズ画像内の抽出領域をリサイズ前の画像に対応した大きさに拡大・縮小し、それにより得られた領域を被写体の顔として特定し、検出する。
【0056】
3.同時に、画像に対する検出された顔の角度を特定する。ここで、正面顔を0度とし、反時計回りに回転する方向で角度を増加させる。図3は、検出された顔の角度を示す図である。
【0057】
このようにして得られた被写体の顔の領域に対して、例えば、目尻のしわ、あごのたるみ、目の下のしわ、額のしわ、頭髪のような顔の特定の領域における陰影や形状から年齢を推定する。具体的には、顔の特定の領域におけるエッジ強調値、色情報などの特徴値を算出し、あらかじめ用意していた特徴値に対応した年齢データから、算出した特徴値に対応する年齢を選択し、被写体の年齢として推定する。
【0058】
次に、顔検出を行ったときに被写体の顔の領域にマッチングした顔画像データの性別から、被写体の性別を判定する。ここで、マッチングした画像データが複数で、男女とも存在する場合は、画像データの性別を列挙し、多く列挙された性別を被写体の性別として判定する。
【0059】
そして、判定された被写体の性別に対して、以下のように推定した年齢を修正する。
【0060】
1.被写体の性別が男性の場合は、推定した年齢を修正しない。
【0061】
2.被写体の性別が女性の場合は、推定した年齢に対して補正値としてA倍し、推定した年齢を修正する。ここで、補正値Aは、A<1(目安としてA=0.8程度)に設定し、推定した年齢を若くするように修正する。
【0062】
なお、本発明においては、年齢及び性別を推定する方法は前述の方法に限定するものではない。例えば、顔の辞書データを用いて年齢及び性別を推定してもよい。
【0063】
さらに、以下の方法で、被写体領域を設定する。
【0064】
1.被写体が複数であり、かつ、検出した顔領域の中心を結ぶ距離が閻値以下である場合、顔領域を被写体領域として設定する。図4は、顔領域を被写体領域として設定した場合の被写体像を示す図である。
【0065】
2.上記以外の場合は、まず、領域の一辺が被写体の肩幅程度になるように顔領域を拡大する。図5(a)は、検出した顔領域を点線で、顔領域を拡大した領域を一点破線で示している。そして、検出した顔の角度に応じた方向(顔から胴体に向かう方向)に、拡大した領域をB倍し(目安として画面内に納まる大きさとしてB=1〜5程度)、被写体領域として設定する。図5(b)は、顔領域を拡大した領域を一点破線で、拡大した被写体領域を実線で示している。
【0066】
このように、年齢/性別検出回路31は、被写体の推定年齢および被写体領域の位置情報を算出する。
【0067】
音声出力装置32は、年齢/性別検出回路31が判別した被写体推定年齢を音声出力することにより、被写体に通知する。
【0068】
撮影制御回路30は、音声出力装置32の音声出力の前後における被写体の変化を検出し、変化があった場合に本撮影を行うように制御する。図6に、撮影制御回路30の概念図を示す。撮影制御回路30は、年齢推定時の画像、推定年齢を音声出力した後の画像、及び被写体領域の位置情報を入力とし、被写体領域用マッチング画素数の閾値、顔の特徴部分用マッチング画素数の閾値値をパラメータとして用いて、本撮影を行うための撮影制御情報を出力する。
【0069】
撮影制御回路30の動作について説明する。撮影制御回路30は、音声出力装置32が推定した年齢を音声で被写体に通知した後、CCD17から画像を取得する。そして、年齢推定時の画像と年齢を通知した後の画像を比較し、以下の方法で被写体変化を認識し、被写体の本撮影を行う。
【0070】
1.被写体領域内でマッチングした画素数が閲値以下である場合、被写体が変化したと認識し、被写体を本撮影する。
【0071】
2.被写体領域内でマッチングした画素数が閾値を超えた場合、被写体領域を検出した顔領域に設定し、顔の特徴部分(例えば、目の周辺や口)を比較する。そして、顔の特徴部分でマッチングした画素数が閾値以下の場合は、被写体が変化したと認識し、被写体を撮影する。一方、顔の特徴部分でマッチングした画素数が閾値を超えた場合は、被写体が変化していないと認識し、被写体を撮影しない。
【0072】
次に、第1の実施の形態における年齢推定撮影について説明する。図7は、第1の実施の形態のデジタルカメラ10の年齢推定撮影の動作について示したフローチャートである

【0073】
最初に、画像信号を取得する(ステップS1)。前述したように、デジタルカメラ10が撮影モードにセットされると、スルー画像を表示するために画像信号の出力が開始される。このスルー画像の画像信号を取得して以下の処理を行う。
【0074】
次に、取得した画像信号から顔検出を行い、顔が検出されたか否かを判定する(ステップS2)。前述したように、顔検出は、年齢/性別検出回路31により行われる。ここで、顔が検出されなかった場合は、処理を終了する。
【0075】
顔が検出された場合は、検出された顔について年齢の推定(ステップS3)と、性別の判定(ステップS4)を行なう。これらの処理も、年齢/性別検出回路31により行なわれる。また、複数の顔が検出された場合は、検出されたそれぞれの顔について、年齢の推定と性別の判定を行う。
【0076】
次に、検出された顔について、性別が女性と判定されたか否かを判定する(ステップS5)。前述したように、女性と判定された場合は、推定した年齢を若くするように修正を行なう(ステップS6)。この、女性と判定されたか否かの判定も、複数の顔が検出された場合は、検出されたそれぞれの顔について行なう。なお、ここでは男性と判定された場合は年齢の修正を行なっていないが、男性であっても年齢を修正する処理を行なってもよい。
【0077】
次に、被写体が複数、かつ顔検出領域の中心の距離が閾値以下であるか否かを判定する(ステップS7)。前述のように、この条件に該当する場合は、顔検出領域を被写体領域として設定する(ステップS8)。該当しない場合は、拡大した領域を被写体領域として設定する(ステップS9)。
【0078】
被写体領域を設定したら、音声出力装置32により、推定した年齢(女性の場合は、推定後に修正した年齢)を音声で被写体である人物に通知する(ステップS10)。複数の顔が検出されている場合は、端から順に通知する。例えば、「左の方、○歳、真ん中の方、○歳、右の方、○歳」のように通知する。
【0079】
音声通知後、再びスルー画像の画像信号を取得する。さらに、撮影制御回路30は、ここで取得した画像と年齢推定時の画像の被写体領域について、画素毎の比較を行ない(ステップS11)、被写体領域内でマッチングした画素数が閾値以下か否かの判定を行う(ステップS12)。閾値以下の場合は、被写体が変化したと判断し、本撮影を行う(ステップS13)。
【0080】
被写体領域内でマッチングした画素数が閾値を超える場合は、顔検出領域に比較範囲を限定し(ステップS14)、音声通知前後において顔検出領域内でマッチングした画素数が閾値以下か否かの判定を行う(ステップS15)。閾値以下の場合は、被写体が変化したと判断し、本撮影を行う(ステップS13)。顔検出領域内でマッチングした画素数も閾値を超える場合は、被写体に変化が無いと判断し、撮影を行わずに処理を終了する(ステップS16)。なお、複数の顔が検出されている場合は、順に推定年齢を告知するたびに告知した被写体の変化の検出を行い、変化があった場合に撮影を行う。
【0081】
このように、被写体の年齢を推定し、推定した年齢を被写体に通知し、さらに通知後の被写体の変化を検出し、被写体が変化した場合に撮影を行うことで、通知された被写体の反応を撮影することが可能となる。
【0082】
<第2の実施の形態>
図8は、本発明が適用されたデジタルカメラの第2の実施の形態の電気的構成を示すブロック図である。図1に示すブロック図とは、画像テンプレート/文字用合成処理回路33を備えたところ、及び音声出力装置32が、画像テンプレート/文字用合成処理回路33から音声データが入力されるところが異なる。画像テンプレート/文字用合成処理回路33は、撮影画像に画像テンプレートあるいは文字を合成するための回路である。また、本実施の形態のデジタルカメラ10は、画像表示装置23の部分だけが回転により被写体側に向けられるように構成されている。
【0083】
図9に、画像テンプレート/文字用合成処理回路33の概念図を示す。画像テンプレート/文字用合成処理回路33は、CCD17から得られた画像及び推定年齢を入力とし、記憶している画像テンプレート及び文字の中から推定年齢に対応した画像テンプレート又は文字を選択し、入力画像に合成する。合成する位置は、検出した被写体の顔の領域の周辺である。図11は、人物41の推定年齢が15歳、人物42の推定年齢が22歳と判定された場合に、推定年齢10〜19歳に対応した画像テンプレート43である「複数の星マーク」、及び推定年齢20〜25歳に対応した文字44である「若々しい!!」を合成した例を示す図である。
【0084】
次に、第2の実施の形態における年齢推定撮影について説明する。図10は、第2の実施の形態のデジタルカメラ10の年齢推定撮影の動作について示したフローチャートである。なお、図7のフローチャートと共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0085】
第1の実施の形態と同様に、取得したスルー画像の画像信号から年齢/性別検出回路31が顔検出を行い、顔が検出されたか否かを判定する(ステップS1、S2)。顔が検出された場合は、検出された顔について年齢の推定(ステップS3)と、性別の判定(ステップS4)を行なう。検出した顔が女性と判定された場合は、推定した年齢を若くするように修正を行なう(ステップS5、S6)。また、被写体が複数、かつ顔検出領域の中心の距離が閾値以下であるか否かを判定し(ステップS7)、適切な被写体領域の設定を行なう(ステップS8、S9)。
【0086】
被写体領域を設定したら、それぞれの検出された顔について、推定された年齢の画像テンプレート又は文字を選択する(ステップS21)。選択した画像テンプレート又は文字を、年齢の推定を行なった画像に合成する(ステップS22)。前述のように、画像の合成は、画像テンプレート/文字用合成処理回路33が行なう。
【0087】
次に、通常のスルー画像の表示に代えて、画像テンプレート又は文字を合成した画像を画像表示装置23に表示させる(ステップS23)。そして、合成した画像を表示している画像表示装置23を回転させて、被写体である人物に閲覧させる(ステップS24)。なお、デジタルカメラ10の画像表示装置23ではなく、近距離通信等により別の表示装置に合成画像を表示し、これを被写体が閲覧してもよい。
【0088】
さらに、合成画像において、文字を合成しているか否かを判定し(ステップS25)、文字を合成している場合には、音声出力装置32により、合成された文字を被写体に音声で通知する(ステップS26)。
【0089】
このように合成画像を被写体に閲覧させ、再びスルー画像の画像信号を取得する。撮影制御回路30は、この画像と年齢推定時の画像の被写体領域について、画素毎の比較を行ない(ステップS11)、被写体領域内でマッチングした画素数が閾値以下か否かの判定を行う(ステップS12)。閾値以下の場合は、被写体が変化したと判断し、本撮影を行
う(ステップS13)。
【0090】
被写体領域内でマッチングした画素数が閾値を超える場合は、顔検出領域に比較範囲を限定し(ステップS14)、音声通知前後において顔検出領域内でマッチングした画素数が閾値以下か否かの判定を行う(ステップS15)。閾値以下の場合は、被写体が変化したと判断し、本撮影を行う(ステップS13)。顔検出領域内でマッチングした画素数も閾値を超える場合は、被写体に変化が無いと判断し、撮影を行わずに処理を終了する(ステップS16)。なお、本撮影した画像に、表示していた画像テンプレート又は文字を合成して記録してもよい。
【0091】
このように、被写体の年齢を推定し、推定した年齢に適した画像テンプレート又は文字を画像に合成して被写体に閲覧させ、閲覧後の被写体の変化を検出し、被写体が変化した場合に撮影を行うことで、合成画像を閲覧した被写体の反応を撮影することが可能となる。
【0092】
<第3の実施の形態>
図12は、本発明が適用されたデジタルカメラの第3の実施の形態の電気的構成を示すブロック図である。図1に示すブロック図とは、情報入力コントローラ34を備えたところが異なる。情報入力コントローラ34は、ユーザに被写体の情報を入力させるために画像表示装置23にその旨の表示を行い、入力された情報を処理する回路である。
【0093】
図13に、年齢/性別検出回路31及び情報入力コントローラ34の概念図を示す。情報入力コントローラ34は、被写体の情報の入力を受け付け、年齢/性別検出回路31に対して出力する。年齢/性別検出回路31は、情報入力コントローラ34から入力された情報を用いて、年齢、性別の推定を行なう。情報入力コントローラ34が入力を受け付ける情報は、被写体の生年月日や性別の他、撮影年月日がある。なお、撮影年月日は、デジタルカメラ10に内蔵されたカレンダ情報から取得してもよい。
【0094】
次に、第3の実施の形態における年齢推定撮影について説明する。図14は、第3の実施の形態のデジタルカメラ10の年齢推定撮影の動作について示したフローチャートである。なお、図10のフローチャートと共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0095】
これまでと同様に、スルー画像の画像信号を取得する(ステップS1)。次に、被写体の情報入力を行う(ステップS31)。被写体の情報は、画像表示装置23上に入力を促す旨の表示を行い、ユーザは、この指示に従って図示しない十字キー等の操作部材を用いて入力を行なう。画像表示装置23をタッチパネル構成して、このタッチパネルを用いて入力させてもよい。
【0096】
被写体情報の入力が終了すると、ステップS1で取得した画像から年齢/性別検出回路31が顔検出を行い、顔が検出されたか否かを判定する(ステップS2)。顔が検出された場合は、検出された顔について年齢の推定(ステップS3)を行なう。ここで、ステップS31において被写体情報として性別が入力されているか否かの判定を行い(ステップS32)、性別が入力されていない場合は性別の判定を行う(ステップS4)。次に、判定された性別が女性であるか否かの判定を行う(ステップS5)。ここで、性別が入力されている場合は、入力された性別情報を用いる。検出した顔が女性と判定された場合は、推定した年齢を若くするように修正を行なう(ステップS6)。また、被写体が複数、かつ顔検出領域の中心の距離が閾値以下であるか否かを判定し(ステップS7)、適切な被写体領域の設定を行なう(ステップS8、S9)。
【0097】
被写体領域を設定したら、ステップS31において生年月日と撮影年月日が入力されたか否かを判定する(ステップS33)。入力されていない場合は、第1の実施の形態と同様に、推定した年齢(女性の場合は、推定後に修正した年齢)を音声で被写体である人物に通知する(ステップS10)。生年月日と撮影年月日が入力されている場合は、これらの情報から実年齢を取得し(ステップS34)、実年齢と推定した年齢を音声で通知する(ステップS35)。なお、実年齢と推定した年齢の差を通知してもよい。
【0098】
年齢の通知後、再びスルー画像の画像信号を取得する。撮影制御回路30は、この画像と年齢推定時の画像の被写体領域について、画素毎の比較を行ない(ステップS11)、被写体領域内でマッチングした画素数が閾値以下か否かの判定を行う(ステップS12)。閾値以下の場合は、被写体が変化したと判断し、本撮影を行う(ステップS13)。
【0099】
被写体領域内でマッチングした画素数が閾値を超える場合は、顔検出領域に比較範囲を限定し(ステップS14)、音声通知前後において顔検出領域内でマッチングした画素数が閾値以下か否かの判定を行う(ステップS15)。閾値以下の場合は、被写体が変化したと判断し、本撮影を行う(ステップS13)。顔検出領域内でマッチングした画素数も閾値を超える場合は、被写体に変化が無いと判断し、撮影を行わずに処理を終了する(ステップS16)。
【0100】
このように、入力された情報に基づいて実年齢を算出すると共に被写体の年齢を推定し、推定した年齢と実年齢を被写体に通知し、さらに通知後の被写体の変化を検出し、被写体が変化した場合に撮影を行うことで、通知された被写体の反応を撮影することが可能となる。
【0101】
<第4の実施の形態>
図15は、本発明が適用されたデジタルカメラの第4の実施の形態の電気的構成を示すブロック図である。図8に示すブロック図とは、情報入力コントローラ34、及び生年月日データベース35を備えたところが異なる。情報入力コントローラ34は、被写体の情報を入力するための回路であり、また、生年月日データベース15は氏名と生年月日が登録されたデータベースであり、氏名を指定することにより生年月日を出力することができる。
【0102】
図16に、本実施の形態の画像テンプレート/文字用合成処理回路33の概念図を示す。画像テンプレート/文字用合成処理回路33は、CCD17から得られた画像及び推定年齢に加えて、情報入力コントローラ34から得られた被写体情報を入力とし、推定年齢及び実年齢に対応した画像テンプレート又は文字を選択し、入力画像に合成する。合成する位置は、検出した被写体の顔の領域の周辺である。
【0103】
次に、第4の実施の形態における年齢推定撮影について説明する。図17は、第4の実施の形態のデジタルカメラ10の年齢推定撮影の動作について示したフローチャートである。なお、図10、図14のフローチャートと共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0104】
これまでと同様に、スルー画像の画像信号を取得し(ステップS1)、被写体の情報入力を行う(ステップS31)。
【0105】
被写体情報の入力が終了すると、ステップS1で取得された画像から年齢/性別検出回路31が顔検出を行い、顔が検出されたか否かを判定する(ステップS2)。顔が検出された場合は、検出された顔について年齢の推定(ステップS3)を行なう。ここで、ステップS31において被写体情報として性別が入力されているか否かの判定を行い(ステッ
プS32)、性別が入力されていない場合は性別の判定を行う(ステップS4)。次に、判定された性別が女性であるか否かの判定を行う(ステップS5)。ここで、性別が入力されている場合は、入力された性別情報を用いる。検出した顔が女性と判定された場合は、推定した年齢を若くするように修正を行なう(ステップS6)。また、被写体が複数、かつ顔検出領域の中心の距離が閾値以下であるか否かを判定し(ステップS7)、適切な被写体領域の設定を行なう(ステップS8、S9)。
【0106】
被写体領域を設定したら、ステップS31において入力された被写体情報に撮影年月日が含まれているか否かを判定する(ステップS41)。含まれていない場合は、推定した年齢を音声で被写体である人物に通知し(ステップS10)、ステップS11へ移行する。入力された被写体情報に撮影年月日が含まれている場合は、さらに、入力された被写体情報に生年月日が含まれているか否かを判定する(ステップS42)。含まれている場合は、ステップS34へ移行する。
【0107】
入力された被写体情報に生年月日が含まれていない場合は、さらに、氏名が含まれているか否かを判定する(ステップS43)。生年月日も氏名も入力されていない場合は、ステップS10へ移行する。氏名が入力されている場合は、生年月日データベース35から、氏名に対応する生年月日を取得する(ステップS44)。
【0108】
次に、撮影年月日と生年月日から実年齢を取得し(ステップS34)、推定年齢が実年齢以下であるか否かを判定する(ステップS45)。実年齢の方が大きい場合は、実年齢と推定した年齢を音声で通知し(ステップS35)、ステップS11へ移行する。
【0109】
推定年齢の方が小さい場合は、推定年齢と実年齢の差に応じた画像テンプレート又は文字を選択し(ステップS21)、選択した画像テンプレート又は文字を、年齢の推定を行なった画像に合成する(ステップS22)。図18は、人物45の推定年齢と実年齢の差が2歳、人物46の推定年齢と実年齢の差が7歳と判定された場合に、推定年齢と実年齢の差が1〜5歳の場合に対応した画像テンプレート47である「複数の音符マーク」、及び推定年齢と実年齢の差が6〜10歳の場合に対応した文字48である「Young!」を合成した例を示す図である。同図に示すように、縦位置のアングルで顔が検出された場合は、顔の向きに合わせて画像テンプレート又は文字を合成する。このように合成した画像を、被写体である人物に閲覧させる(ステップS24)。
【0110】
さらに、合成画像において、文字を合成しているか否かを判定し(ステップS25)、文字を合成している場合には、音声出力装置32により、合成された文字を被写体に音声で通知する(ステップS26)。
【0111】
ステップS10において推定年齢を音声で通知後、又はステップS35において推定年齢と実年齢を音声で通知後、又はステップS24において合成画像の閲覧後、又はステップS26において合成文字を音声で通知後、再びスルー画像の画像信号を取得する。撮影制御回路30は、この画像と年齢推定時の画像の被写体領域について、画素毎の比較を行ない(ステップS11)、被写体領域内でマッチングした画素数が閾値以下か否かの判定を行う(ステップS12)。閾値以下の場合は、被写体が変化したと判断し、本撮影を行う(ステップS13)。
【0112】
被写体領域内でマッチングした画素数が閾値を超える場合は、顔検出領域に比較範囲を限定し(ステップS14)、音声通知前後において顔検出領域内でマッチングした画素数が閾値以下か否かの判定を行う(ステップS15)。閾値以下の場合は、被写体が変化したと判断し、本撮影を行う(ステップS13)。顔検出領域内でマッチングした画素数も閾値を超える場合は、被写体に変化が無いと判断し、撮影を行わずに処理を終了する(ス
テップS16)。
【0113】
このように、入力された情報に基づいて実年齢を算出すると共に被写体の年齢を推定し、推定年齢と実年齢の差分に応じた画像テンプレート又は文字を画像に合成して被写体に閲覧させ、閲覧後の被写体の変化を検出し、被写体が変化した場合に撮影を行うことで、閲覧した被写体の反応を撮影することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】図1は、本発明が適用されたデジタルカメラの第1の実施の形態の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、年齢/性別検出回路31の概念図である。
【図3】図3は、検出された顔の角度を示す図である。
【図4】図4は、顔領域を被写体領域として設定した場合の被写体像を示す図である。
【図5】図5は、拡大領域を被写体領域として設定した場合の被写体像を示す図である。
【図6】図6は、撮影制御回路30の概念図である。
【図7】図7は、第1の実施の形態のデジタルカメラ10の年齢推定撮影の動作について示したフローチャートである。
【図8】図8は、本発明が適用されたデジタルカメラの第2の実施の形態の電気的構成を示すブロック図である。
【図9】図9は、画像テンプレート/文字用合成処理回路33の概念図である。
【図10】図10は、第2の実施の形態のデジタルカメラ10の年齢推定撮影の動作について示したフローチャートである。
【図11】図11は、画像に画像テンプレート及び文字を合成した例を示す図である。
【図12】図12は、本発明が適用されたデジタルカメラの第3の実施の形態の電気的構成を示すブロック図である。
【図13】図13は、年齢/性別検出回路31及び情報入力コントローラ34の概念図である。
【図14】図14は、第3の実施の形態のデジタルカメラ10の年齢推定撮影の動作について示したフローチャートである。
【図15】図15は、本発明が適用されたデジタルカメラの第4の実施の形態の電気的構成を示すブロック図である。
【図16】図16は、第4の実施の形態の画像テンプレート/文字用合成処理回路33の概念図である。
【図17】図17は、第4の実施の形態のデジタルカメラ10の年齢推定撮影の動作について示したフローチャートである。
【図18】図18は、画像に画像テンプレート及び文字を合成した例を示す図である。
【符号の説明】
【0115】
10…デジタルカメラ、11…CPU、12…シャッタースイッチ、17…CCD、23…画像表示装置、30…撮影制御回路、31…年齢/性別検出回路、32…音声出力装置、33…画像テンプレート/文字用合成処理回路、34…情報入力コントローラ、35…生年月日データベース、41、42、45、46…人物、43、47…画像テンプレート、44、48…文字

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影レンズを介して受光した被写体の光学像を画像信号に変換する撮影手段と、
前記画像信号から前記被写体の顔領域を検出する手段と、
前記被写体の顔領域から前記被写体の年齢を推定する手段と、
前記推定年齢を音声出力する手段と、
前記画像信号から前記被写体の存在領域を検出する手段と、
前記存在領域における前記被写体の変化量を検出する手段と、を備え、
前記音声出力する手段が音声出力を行なった前後において、前記存在領域における前記被写体の変化量が所定量以上の場合に本撮影を行うことを特徴とする年齢推定撮影装置。
【請求項2】
前記被写体に関する情報を入力する手段と、
前記被写体に関する情報から前記被写体の実年齢を算出する手段と、を備え、
前記推定年齢を音声出力する手段は、前記推定年齢と共に前記算出した実年齢を音声出力することを特徴とする請求項1に記載の年齢推定撮影装置。
【請求項3】
前記被写体に関する情報を入力する手段と、
前記被写体に関する情報から前記被写体の実年齢を算出する手段と、を備え、
前記推定年齢を音声出力する手段は、前記推定年齢と前記算出した実年齢の差分を音声出力することを特徴とする請求項1に記載の年齢推定撮影装置。
【請求項4】
撮影レンズを介して受光した被写体の光学像を画像信号に変換する撮影手段と、
前記画像信号から前記被写体の顔領域を検出する手段と、
前記被写体の顔領域から前記被写体の年齢を推定する手段と、
前記推定年齢に応じた画像テンプレート又は文字を選択する手段と、
前記画像信号に前記選択した画像テンプレート又は文字を合成する手段と、
前記画像テンプレート又は文字を合成した画像信号を再生表示する手段と、
前記再生表示する手段に再生表示された合成画像を前記被写体に閲覧させる手段と、
前記画像信号から前記被写体の存在領域を検出する手段と、
前記存在領域における前記被写体の変化量を検出する手段と、を備え、
前記被写体が前記合成画像を閲覧した前後において、前記存在領域における前記被写体の変化量が所定量以上の場合に本撮影を行うことを特徴とする年齢推定撮影装置。
【請求項5】
前記被写体に関する情報を入力する手段と、
前記被写体に関する情報から前記被写体の実年齢を算出する手段と、を備え、
前記推定年齢に応じた画像テンプレート又は文字を選択する手段は、前記推定年齢と前記算出した実年齢の差分に応じた画像テンプレート又は文字を選択することを特徴とする請求項4に記載の年齢推定撮影装置。
【請求項6】
前記選択した文字を音声出力する手段を備えたことを特徴とする請求項4又は5に記載の年齢推定撮影装置。
【請求項7】
前記被写体の年齢を推定する手段は前記推定年齢を修正する手段を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の年齢推定撮影装置。
【請求項8】
前記推定年齢を修正する手段は前記被写体の顔から前記被写体の性別を判定する手段を備え、判定された性別に応じて前記推定年齢を修正することを特徴とする請求項7に記載の年齢推定撮影装置。
【請求項9】
前記推定年齢を修正する手段は、前記被写体に関する情報を入力する手段により入力さ
れた性別に応じて前記推定年齢を修正することを特徴とする請求項7に記載の年齢推定撮影装置。
【請求項10】
撮影レンズを介して受光した被写体の光学像を画像信号に変換する撮影工程と、
前記画像信号から前記被写体の顔領域を検出する工程と、
前記被写体の顔領域から前記被写体の年齢を推定する工程と、
前記推定年齢を音声出力する工程と、
前記画像信号から前記被写体の存在領域を検出する工程と、
前記存在領域における前記被写体の変化量を検出する工程と、を備え、
前記音声出力する工程が音声出力を行なった前後において、前記存在領域における前記被写体の変化量が所定量以上の場合に本撮影を行うことを特徴とする年齢推定撮影方法。
【請求項11】
撮影レンズを介して受光した被写体の光学像を画像信号に変換する撮影工程と、
前記画像信号から前記被写体の顔領域を検出する工程と、
前記被写体の顔領域から前記被写体の年齢を推定する工程と、
前記推定年齢に応じた画像テンプレート又は文字を選択する工程と、
前記画像信号に前記選択した画像テンプレート又は文字を合成する工程と、
前記画像テンプレート又は文字を合成した画像信号を再生表示する工程と、
再生表示された合成画像を前記被写体に閲覧させる工程と、
前記画像信号から前記被写体の存在領域を検出する工程と、
前記存在領域における前記被写体の変化量を検出する工程と、を備え、
前記被写体が前記合成画像を閲覧した前後において、前記存在領域における前記被写体の変化量が所定量以上の場合に本撮影を行うことを特徴とする年齢推定撮影方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−89083(P2009−89083A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−256762(P2007−256762)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】