説明

座席に統合ユーザインターフェースシステムを提供するためのシステム及び方法

旅客輸送用ビークルに搭載装備される客席に装着するに適する軽量で低電力の統合システムモジュール並びにそのような統合システムモジュールの作成及び使用のための方法。選ばれたインターフェースシステムコンポーネントを対応する相互接続と統合することにより、統合システムモジュールは乗客エンターテイメントシステムと対話するための直感的ユーザインターフェースシステムを提供する。統合システムモジュールは客席の背もたれ内に装着してユーザインターフェースシステムの見栄え及び操作感を補佐し、旅行中に没入できるエンターテイメント感覚をつくり出すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は全般的には統合電子システムに関し、さらに詳しくは、ただし限定ではなく、ユーザ座席における自由使用のための統合ユーザインターフェースシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車及び飛行機のような旅客輸送用ビークル(乗物)は、旅行中、エンターテイメント、情報コンテンツ、またはその他の視聴コンテンツのような、視聴コンテンツへの乗客の要求を満たすため、ビークル情報システムを備えることが多い。
【0003】
従来のビークル情報(またはエンタテイメント)システムには一般に、頭上客室ビデオシステムまたは、視聴コンテンツを乗客が選べるように個別のコントローラを備える、客席ビデオシステムがある。視聴コンテンツには様々なコンテンツソースから得られるオーディオ/ビデオコンテンツを含めることができる。映画または音楽のような録画/録音済コンテンツを、ビークル上に装備された、オーディオ/ビデオプレイヤーのような内部コンテンツソースによって提供することができる。従来のビークル情報システムは、その上、ビークルの外部及び/またはビークルから遠隔の1つ以上のコンテンツ提供者(またはコンテンツソース)から送信される、生放送テレビジョン番組及び/またはインターネットコンテンツのような、視聴コンテンツを受信するためのアンテナシステムを備えることができる。
【0004】
しかし、そのようなビークル情報システムには数多くの問題点がある。例えば、従来のビークル情報システムは非常に複雑であり、非常に多くの個別システムコンポーネントを有している。図1は従来のビークル情報システム300を示し、ビークル情報システム300の配信システムに付帯する様々なコンポーネント361は個別コンポーネントとして備えられている。配信システムコンポーネント361のそれぞれは、旅客輸送用ビークル全体にわたって装備される場合に個々に取り付けられる必要があり、一般に客室の美観とは調和せず、付属コンポーネントとして見かけを強調している。個別システムコンポーネント261の間の相互接続を提供するため、混み入ったケーブルネットワーク(図示せず)も装備しなければならない。したがって、得られるビークル情報システム300は、重量があり、装着が困難であり、保守が難しい。さらに、配信システムコンポーネント361の動作はかなりの量の電力を必要とし、冷却するか、そうではなくとも散逸させなければならない熱を発生し、旅客輸送用ビークルによって消費される燃料の量を増加させる。
【0005】
図1に示されるように、システムコンポーネント361にはユーザインターフェース及び、配信システムに付帯する、その他のシステムコンポーネントがある。システムコンポーネント361は一般に、旅客輸送用ビークルの座席の上、下またはその内部の、様々な領域に装着される。例えば、ユーザインターフェースシステム360は、ビデオインターフェースシステム362,オーディオインターフェースシステム364,入力システム366及びアクセスポイント368を有し、客席の背もたれ及び一方または両方の肘掛け内に個々に装着される。客席のユーザインターフェースシステムコンポーネント361及び付帯相互電気配線の装着は、客室が狭苦しいにもかかわらず、客席を大きくすることが必要になり、客席内で熱を発生し、この結果、乗客を不快にする。
【0006】
既存のユーザインターフェースシステムにともなう問題点のいくつかは、複数のシステムコンポーネントを客席内の統合ユーザインターフェースシステムに組み込むことによって対処することができる。例えば、統合インターフェースに、別個のコントローラによるのではなくディスプレイスクリーン上に直接にユーザインターフェースシステムの機能の少なくともいくつかを提供することを可能にする、タッチスクリーンビデオディスプレイを組み込むことができる。ユーザインターフェースシステムには、その上、クレジットカードまたはデビットカードを用いて購入を行うことを可能にするカードリーダー、その他のユーザコントローラ及び、オーディオコネクタ及びアクセスポイントのような、1つ以上の接続ポイント、のようなその他のシステムコンポーネントを組み込むことができる。客席の狭苦しい範囲内でのそのような機能の統合にともなう問題は、ヘッドフォンのプラグの抜き差し時、または支払カードの挿入、読取りまたは抜取り時のような、別の統合機能に関する行動をとっているときに、タッチスクリーンビデオディスプレイが偶発的に作動し得ることである。
【0007】
客席の単一ユーザインターフェースシステムへのより多くの機能の統合にともなう別の問題は、ユーザインターフェースシステムのディスプレイスクリーンが便宜を良くするように可能な限り大きくつくられている場合は特に、小体積内に余分の熱を発生し得ることである。ユーザインターフェースシステム全体の大きさは客席の背部で利用できる空間によって必然的に制限される。飛行機の背もたれ適用に対しては特に、利用できる空間は極めて限られ、したがって熱散逸の機会は極めて制限され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述の観点から、従来のビークル情報システムの上述した障害及び欠陥を克服しようとする懸命な試みにおいて、改善されたビークル情報システム及びユーザインターフェースとその他のシステムコンポーネントを統合するための方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の態様にしたがえば、ユーザ座席に装着するためのユーザインターフェースシステムが提供され、ユーザインターフェースシステムは、
制御標識を表示するためのタッチスクリーンディスプレイ及び制御標識を作動させるためのタッチポイントを有するビデオインターフェースシステム、
ビデオインターフェースシステムをユーザ周辺デバイスと結合するための通信ポート、及び
タッチスクリーンディスプレイに隣接して配置された透明フェースパネルを有するインターフェースハウジング、
を備え、
インターフェースハウジングは透明フェースパネルに対して所定の角度をなして配置されたポート領域を有し、ポート領域は通信ポートのための開口、
を有する。
【0010】
フェースパネルに対して傾けて配置されたインターフェース領域のポート領域を有することにより、通信ポートはユーザインターフェースのタッチスクリーンディスプレイから逸れる方向に向けられ、よって通信ポートに関する行動をとっているときのタッチスクリーンの偶発的な作動の問題が軽減または排除される。
【0011】
ポート領域及びフェースパネルはそれぞれ実質的に平坦な形態にあり、合わせてインターフェースハウジングの前面を形成することができ、ポート領域及びフェースパネルの面がなすパネル角は、46°または47°のパネル角を含む、35°と55°の間であることが好ましい。ポート領域をパネル角に傾けることにより、通信ポートに接続しているデバイスはユーザインターフェースの前面から逸れる方向に傾けられ、それでもシステムのユーザには見えている。
【0012】
ユーザインターフェースシステムは、中央シュラウド領域及び、インターフェースハウジングがその内に取り付けられるモジュール開口を有する、傾斜シュラウド部を有するシュラウドを備えることができ、インターフェースハウジングは、インターフェースハウジングがシュラウドに結合されると、透明フェースパネルが中央シュラウド領域と共面になり、ポート領域が傾斜シュラウド領域と共面になって、ポート領域及び傾斜シュラウド領域がチャネルを形成するように、透明フェースパネル及びポート領域がモジュール開口に受け入れられるようにインターフェースハウジングをシュラウドの複数のシュラウド取付け領域と結合するための複数のモジュール取付け領域を有する。
【0013】
シュラウド及びインターフェースハウジングのポート領域によって形成されるチャネルは、ビデオインターフェースシステム、通信ポート及びユーザ座席の選ばれた座席コンポーネントの使用による干渉を阻止し、よって通信ポートの使用のような他の機能を使用中に目立たなくしておくことが可能になる。
【0014】
ユーザインターフェースシステムはインターフェースハウジングの両側に第1及び第2の通風ポートを有することができ、第1の通風ポートはチャネル領域に設けられ、通風路は、インターフェースハウジングの背部に沿って、第1のポートと第2のポートの間に延びる。
【0015】
通風ポート及び通風路は、ユーザインターフェースシステムの前面からの放散を最小限にする態様でシステムの受動冷却を可能にし、同時に、好ましくはインターフェースハウジングの背部に連結されたヒートシンクコンポーネントに沿う、ユーザインターフェースにかけての空気の自然な流れを可能にする。背もたれに装着されたときに、インターフェースハウジングの背部と、ユーザインターフェースシステムが取り付けられる、背もたれの間の自由空間に通風路を設けることができる。シュラウドと背もたれの間の間隙によって第2の通風ポートを設けることができ、これにより、ポートはさらに目立たなくなり、高度に統合されたユーザインターフェースシステムにおける空間の利用効率が高まる。
【0016】
パーソナルメディアデバイス、パーソナルメディアデバイスと通信ポートの間の通信をサポートするための通信ケーブル、通信ケーブルを通信ポートと結合するためのモジュラー通信コネクタ、及びモジュラー通信コネクタに付帯する歪逃げの内の少なくとも1つを受け入れるに適する寸法をもつチャネルを設けることができる。
【0017】
タッチスクリーンディスプレイは、視聴コンテンツを提供するための第1の視聴領域及び制御標識を表示するための第2の視聴領域を含む、複数の視聴領域に分割することができる。
【0018】
ビデオインターフェースシステムは、垂直面から後方に1°から30°の間の範囲にある、必要に応じて垂直面から後方に5°の、傾斜角範囲内の所定の傾角を必要に応じて含む、逆モニタ傾角で設けることができる。所定の傾角には固定傾角を含めることができる。
【0019】
ユーザインターフェースシステムはさらに、タッチポイントとの実際の接触を必要とせずに、制御標識を作動させ、通信ポートを照明するように、構成された近接センサシステムを備えることができる。近接センサシステムは通信ポートに対して多色照明を与えることができる。
【0020】
通信ポートは、周辺オーディオデバイスをユーザインターフェースシステムのビデオインターフェースシステムと接続するためのオーディオコネクタ及びパーソナルメディアデバイスをビデオインターフェースシステムと接続するためのアクセスポイントからなる群から選ぶことができる。
【0021】
ユーザインターフェースシステムはさらに、ビデオインターフェースシステムを複数のユーザ周辺デバイスと接続するための複数の通信ポートを備えることができ、通信ポートのそれぞれはインターフェースハウジングのポート領域に付帯する。
【0022】
ユーザインターフェースシステムはさらにインターフェースハウジング内に配置されたカードリーダーを備えることができ、インターフェースハウジングはフェースパネル領域とポートパネル領域の間にカードリーダーのカードスロットに隣接する接合部に開口をさだめ、よってカードスロットは開口を介してユーザカードを受け入れるように構成される。カードスロットは、カードスロットに挿入されるカードがフェースパネル領域と比較して90°より大きく、好ましくは120°と150°の間の範囲にある、角度にあるように傾けることができる。
【0023】
ユーザインターフェースシステムは、カードスロットを照明する、及びカードリーダーの使用に対する指示を与えるため必要に応じてビデオディスプレイ上にアニメーションを表示する、の内の少なくとも1つによってカードリーダーの使用を促すように構成することができる。
【0024】
第2の態様にしたがえば、
座席フレーム、
座席フレームに結合された座席クッション、
座席フレームに結合された背もたれ、及び
ユーザインターフェースシステムを受け入れるように構成された背もたれの背もたれ外囲内に収められた、第1の態様にしたがうインターフェースシステム、
を備えるユーザ座席が提供される。
【0025】
ユーザ座席はさらにトレイテーブルを備え、チャネルが、ユーザ周辺デバイスと、畳まれた位置のある、広げられた位置にある、及び畳まれた位置と開かれた位置の間の遷移中の、トレイテーブルの間の干渉を阻止する。
【0026】
本ユーザ座席は旅客輸送用ビークルへの搭載装備に適することができ、ユーザインターフェースシステムは旅客輸送用ビークルに搭載装備されたビークル情報システムとの通信に適する。
【0027】
第3の態様にしたがえば、
情報システムに対するシステム制御機能全体を提供するためのヘッドエンドシステム、
配信システム、及び
第1の態様にしたがうユーザインターフェースシステム、
を備え、
ユーザインターフェースシステムが配信システムを介してヘッドエンドシステムと通信するように構成される、
情報システムが提供される。
【0028】
本情報システムは旅客輸送用ビークルへの搭載装備に適し得る。
【0029】
第4の態様にしたがえば、
胴体、
胴体内に配置され、背もたれ外囲を定める背もたれを有する、客席、及び
胴体と結合された、第3の態様にしたがうビークル情報システム、
を備える飛行機が提供される。
【0030】
第5の態様にしたがえば、ユーザインターフェースシステムを提供するための、
背もたれ外囲及びトレイテーブルを定める背もたれを有するユーザ座席を提供する工程、
透明フェースパネル及び透明フェースパネルに対して所定の角度で配置されたポート領域を有するモジュールハウジング内にタッチスクリーンディスプレイ及び通信ポートを有するビデオインターフェースシステムを配置することによって統合システムモジュールを形成する工程、
−透明フェースパネルはタッチスクリーンディスプレイに隣接して配置され、ポート領域は通信ポートに対応する開口を形成する、
シュラウドの中央シュラウド領域及び傾斜シュラウド部によって定められるモジュール開口内に統合システムモジュールの透明フェースパネル及びポート領域を配置する工程、
透明フェースパネルが中央シュラウド領域と共面になり、ポート領域が傾斜シュラウド部と共面になるように、モジュールハウジングをシュラウドと結合する工程、及び
ポート領域と傾斜シュラウド部によってチャネルを形成する工程、
−チャネルは、ビデオインターフェースシステム、通信ポート及びトレイテーブルの使用による干渉を阻止するに適する、所定の寸法を有する、
を含む方法が提供される。
【0031】
本方法はさらに、負のモニタ傾きをもつビデオインターフェースシステムを提供する工程を含む。
【0032】
本方法はさらに、選ばれたインターフェースシステムコンポーネントの使用を、選ばれたインターフェースシステムコンポーネントを照明する工程及び選ばれたインターフェースシステムコンポーネントの使用に対する指示を提供するためにアニメーションを表示する工程の内の少なくとも1つによって促す工程を含む。
【0033】
本出願は、2009年10月2日に出願された米国仮特許出願第61/278166号及び2010年3月19日に出願された米国仮特許出願第61/340627号の優先権を主張する。これらの仮特許出願の優先権は明白に主張され、それぞれの仮特許出願の開示は全ての目的のためそれぞれの全体が参照として本明細書に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は従来のビークル情報システムを示す図面であり、ビークル情報システムの様々なシステムコンポーネントは、旅客輸送用ビークルの全体にわたって装着される場合に個別の取付及び相互接続を必要とする、個別システムコンポーネントとして提供される。
【図2】図2は情報システムのための統合システムモジュールの一実施形態を示す例示総図であり、情報システムの選ばれた個別システムモジュールが統合システムモジュールを形成するために統合されている。
【図3】図3は図2の統合システムモジュールの一実施形態を示す例示詳細図であり、統合システムモジュールはモジュールハウジング内に配置され、選ばれたユーザ座席の背もたれへの装着のために構成されている。
【図4A】図4Aは図3の統合システムモジュールの一実施形態の外部概観を示す例示詳細図であり、統合システムモジュールはユーザ座席の背もたれに装着されている。
【図4B】図4Bは図4Aの統合システムモジュールの内部概観を示す例示詳細図である。
【図5】図5は図3の統合システムモジュールの別の実施形態を示す例示詳細図であり、統合システムモジュールはユーザ座席の背もたれへの装着の前にシュラウドと結合されている。
【図6】図6は図3の統合システムモジュールのまた別の実施例を示す例示詳細図であり、統合システムモジュール及びシュラウドは統合システムモジュールへの通風を提供するための少なくとも1つの間隙を形成している。
【図7A】図7Aはユーザ座席の一実施形態を示す例示詳細図であり、図4A〜4Bの統合システムモジュールはユーザ座席の背もたれに装着されている。
【図7B】図7Bはユーザ座席の一実施形態を示す例示詳細図であり、図4A〜4Bの統合システムモジュールはユーザ座席の背もたれに装着されている。
【図7C】図7Cはユーザ座席の一実施形態を示す例示詳細図であり、図4A〜4Bの統合システムモジュールはユーザ座席の背もたれに装着されている。
【図8A】図8Aは図2の統合システムモジュールの別の実施形態を示す例示詳細図であり、統合システムモジュールは情報システムを介して利用できる航行表示コンテンツのための制御標識を表示している。
【図8B】図8Bは図2の統合システムモジュールのまた別の実施形態を示す例示詳細図であり、統合システムモジュールは統合システムモジュールのビデオインターフェースモジュールに対する可調視角をサポートしている。
【図9】図9は図2の統合システムモジュールのさらにまた別の実施形態を示す例示詳細図であり、統合システムモジュールはさらに、統合システムモジュールの少なくともある程度の制御操作のためのローカルコントロールシステムを備えている。
【図10A】図10Aは図2の情報システムを示す例示総観図であり、情報システムは乗用車に搭載装備されている。
【図10B】図10Bは図2の情報システムの別の実施形態を示す例示総観図であり、情報システムは飛行機に搭載装備されている。
【図11】図11は図10A〜10Bの情報システムのための配信システムの一実施形態を示す例示詳細図である。
【図12A】図12Aは旅客輸送用ビークルの客室を示す例示総観図であり、図10A〜10Bの情報システムが装備されている。
【図12B】図12Bは図12Aの情報システムの一実施形態を示す例示総観図であり、情報システムはパーソナルメディアデバイスと通信している。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図面は比例尺で描かれておらず、一般に同様の構造または機能の要素は説明の目的のために図面を通して同様の参照数字で表されていることに注意すべきである。図面は好ましい実施形態の説明を容易にすることだけが目的とされていることにも注意すべきである。図面は、説明される実施形態の態様の悉くは示しておらず、本開示の範囲を限定しない。
【0036】
現在利用できるビークル情報システムは、旅客輸送用ビークル全体にわたって分散される多数の個別システムコンポーネントを有し、客室の美観と調和せず、装着が困難であり、取外しが難く、かなりの量の電力を必要とし、熱を発生し、客席の物理的寸法を大きくするから、複数の個別システムコンポーネントを1つの統合システムモジュールに統合する情報システムが望ましいことは明らかであり、自動車、飛行機及び旅行時のその他のタイプのビークルに乗っていて使用するためのビークル情報システムのような、広い範囲のシステム応用に対する基礎を提供できる。本明細書に開示される1つの実施形態にしたがえば、図2に示されるような、小型、軽量、低電力の統合システムモジュール360'によって、そのような結果を達成することができる。
【0037】
図2に移れば、統合システムモジュール360'が、固定した場所に配置されたコンピュータネットワークシステム及び/または(図10A〜10Bに示される)旅客輸送用ビークル390に搭載装備するに適するビークル情報システム300のような、情報システムの複数の選ばれた個別システムコンポーネント361(及び/または選ばれたシステムコンポーネント361に付随する選ばれた機能)を有するとして、示されている。統合システムモジュール360'は選ばれたシステムコンポーネント361のための機械的支持を、また電気的相互接続(図示せず)も、提供し、よって、適切に装着されると選ばれたシステムコンポーネント361に付随する機能を提供できることが好ましい。有利には、選ばれたシステムコンポーネント361(及び/または付随するシステムコンポーネント機能)は、単に情報システムに統合システムモジュール360'を装備することによって、情報システムに組み込むことができる。
【0038】
統合システムモジュール360'は選ばれた情報システムの動作環境内の適切な場所に装着するに適切な、いずれの、形状、寸法及び/または構成も備えることができる。目的が(図10A〜10Bに示される)旅客輸送用ビークル390への搭載装備であれば、統合システムモジュール360'は、(図12A〜12Bに一括して示される)客室380内の、壁396,天井、フロア、隔壁及び/またはユーザ座席(または客席)382のような、適するいかなる場所にも装着することができる。したがって、システムコンポーネント361には、情報システムのユーザ(または乗客)インターフェース及び(図10A〜10B及び図11に示される)配信システム320に付帯するその他のシステムコンポーネントを含めることができる。ユーザ(または乗客)インターフェースシステム360によって、配信システム320を介するビークル情報システム300の情報システムリソースとの、(図8Aに示される)ユーザ(または乗客)900の対話が可能になる。
【0039】
統合システムモジュール360'は自己完備であり、外部電力接続及び/またはビークル情報システム300との通信のためのネットワーク接続を有することが好ましい。外部電力接続はビークル情報システム300の(図10A〜10B及び図11に示される)配信システム320から動作電力を受け取るように構成される。一実施形態において、統合システムモジュール360'は、ビークル情報システム300から受け取る動作電力の調節のための電力管理/調節システム(図示せず)を備える。ネットワーク接続は、コマンド及び/またはメディアコンテンツ情報を配信システム320と交換するためのインターフェースも提供することができる。統合システムモジュール360'は、受け取ったメディアコンテンツ情報をデコードし、デコードされたメディアコンテンツの解像度変換を実施し、変換されたメディアコンテンツを提供することができる。ディスプレイドライバが、変換されたメディアコンテンツのプッシュボタン及び/またはタッチスクリーンユーザインターフェースを介する提供を可能にすることができる。
【0040】
ユーザインターフェースは、ビークル情報システム300から利用できる、コンテンツ及び、対話型ゲーム、対話型マップ及び/またはショッピングのような、その他のアプリケーションを誘導/案内するか、またはそれらにアクセスするための、グラフィカルユーザインターフェース及び/または階層メニュー構造を提供することができる。有利には、グラフィカルユーザインターフェース及び/または階層メニュー構造は、完全にプログラミング可能とすることができ、複数の言語及び/またはインターフェース/メニューのカスタム化をサポートすることができる。あるいは、及び/またはさらに、統合システムモジュール360'は、ヘッドフォン、パーソナルメディアプレイヤー、ユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュデバイスと、またはその他のいかなるタイプの通常の周辺デバイスとも、統合システムモジュール360'を接続するための1つ以上のフロントパネル接続を備えることができる。統合システムモジュール360'は、旅客輸送用ビークル390に搭載装備された場合、乗務員呼び寄せまたは、食べ物及び/または飲み物のサービスのような、サービスの要求を含む、ビークル固有コマンドもサポートすることができる。
【0041】
同様に、旅客輸送用ビークル390が異なる乗客クラスに分けられている場合、利用できるコンテンツ、機能及び/または選ばれるシステムコンポーネント361(及び/または付随するシステムコンポーネント機能)を、統合システムモジュール360'の間で同じとするか、及び/または異ならせることもできる。例えば、第1の乗客クラスにともなう第1の統合システムモジュール360'は上級の、コンテンツ、機能及び/または選ばれるシステムコンポーネント361(及び/または付随するシステムコンポーネント機能)へのアクセスを提供でき、一方、第2の乗客クラスにともなう第2の統合システムモジュール360'は、標準のコンテンツ、機能及び/または選ばれるシステムコンポーネント361(及び/または付随するシステムコンポーネント機能)に限定されたアクセスを提供できる。一実施形態において、第2の統合システムモジュール360'は、支払及びその他の取引情報を受け取ると、上級の、コンテンツ、機能及び/または選ばれるシステムコンポーネント361(及び/または付随するシステムコンポーネント機能)へのアクセスを提供できる。
【0042】
ユーザインターフェースシステムコンポーネント361の例には、限定ではなく、ビデオインターフェースシステム362,オーディオインターフェースシステム364,ユーザ入力システム366,少なくとも1つのアクセスポイント368,周辺デバイス通信ポート、周辺デバイス電力ポート、近接センサシステム、(図3に示される)カードリーダーシステム361B,携帯型制御デバイスポート及び/または携帯電話ポートの内の1つ以上の選ばれたいかなる組合せも含めることができる。所望に応じて、2つ以上の選ばれたインターフェースシステムコンポーネント361(及び/または選ばれたインターフェースシステムコンポーネント361に付随する機能)を、従来のいずれかの態様で組み合わせて、複合インターフェースシステムコンポーネント361にすることができる。例えば、ビデオインターフェースシステム362は、ユーザ入力システム366を形成する複数の制御ボタンを有するとして、図2に示されている。さらに、及び/またはあるいは、ビデオインターフェースシステム362及びユーザ入力システム366は複合してタッチスクリーンディスプレイシステムの形態にすることができる。
【0043】
ユーザインターフェースシステム360は、同時係属の、2004年2月4日に出願された名称を「ファイルをダウンロードするためのシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD FOR DWONLOADING FILES)」とする米国特許出願第10/772565号明細書、2005年6月15日に出願された名称を「旅行中に見るコンテンツを提供するための携帯型メディアデバイス及び方法(PORTABLE MEDIA DEVICE AND METHOD FOR PRESENTING VIEWING CONTENT DURING TRAVEL)」とする米国特許出願第11/154749号明細書、2008年9月15日に出願された名称を「携帯型メディアデバイスをビークル情報システムとインターフェースするためのシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD FOR INTERFACING A PORTABLE MEDIA DEVICE WITH A VEHICLE INFORMATION SYSTEM)」とする米国特許出願第12/210624号明細書、2008年9月15日に出願された名称を「ビークル情報システムのためのメディアデバイスインターフェースシステム及び方法(MEDIA DEVICE INTERFACE SYSTEM AND METHOD FOR VEHICLE INFORMATION SYSTEMS)」とする米国特許出願第12/210636号明細書、2008年9月15日に出願された名称を「ビークル情報システムのためのメディアデバイスインターフェースシステム及び方法(MEDIA DEVICE INTERFACE SYSTEM AND METHOD FOR VEHICLE INFORMATION SYSTEMS)」とする米国特許出願第12/210652号明細書、及び2008年9月15日に出願された名称を「ビークル情報システムのための携帯型ユーザ制御デバイス及び方法(PORTABLE USER CONTROL DEVICE AND METHOD FOR VEHICLE INFORMATION SYSTEMS)」とする米国特許出願第12/210689号明細書のそれぞれに述べられている態様で提供することができる。上記出願特許はいずれも本出願特許の譲受人に譲渡され、上記明細書のそれぞれの開示はそれぞれの全体が本明細書に参照として含まれる。
【0044】
統合システムモジュール360'は選ばれた乗客座席382の適するいずれの領域内にも装着することができる。適する領域の例には、ユーザ座席382の、基部384B,背もたれ386及び(一括して図12Aに示される)肘掛け388を含めることができる。その上、統合システムモジュール360'は、適するいずれの時点においても、選ばれた客席382内に装着することができる。一実施形態において、統合システムモジュール360'は、旅客輸送用ビークル390にユーザ座席382を搭載装備する前に、ユーザ座席382にあらかじめ装着することができる。統合システムモジュール360'は、旅客輸送用ビークル390にユーザ座席382を搭載装備した後から、ユーザ座席382に装着することもできる。必要に応じて、統合システムモジュール360'は保守またはその他の修理のようないずれかの目的のためにユーザ座席382から取り外すことができる。よって、取り外した統合システムモジュール360'は容易に修理することができ、及び/または別の統合システムモジュール360'と交換することができる。
【0045】
有利には、統合システムモジュール360'はビデオインターフェースシステム362及びその他の、選ばれたシステムコンポーネント361の間の相互接続を含む、選ばれたシステムコンポーネント361をユーザ座席382の座席フレーム及び機構に統合することによって均整がとれて魅力的な工業デザインをサポートすることができる。言い換えれば、統合システムモジュール360'によって、客室380内の、客席382の背もたれ386のような、内部仕上要素とビークル情報システム300をシームレスに統合して、エコノミークラスで旅行している乗客を含む、全乗客クラスで旅行している乗客に上等のエンターテイメント感覚を届けることが可能になり得る点で有利である。得られるビークル情報システム300は、旅客輸送用ビークル390に乗って旅行している間、受動型及び/または対話型のエンターテイメント感覚を提供することができる。
【0046】
それぞれの選ばれたシステムコンポーネント361(及び/または選ばれたシステムコンポーネントに付随する機能)は統合システムモジュール360'と統合されることが好ましいが、所望に応じて、1つ以上の外部システムコンポーネント361(及び/または選ばれたシステムコンポーネントに付随する機能)を統合システムモジュール360'の外部に配置する(及び/または別に装着する)ことができる。例えば、一実施形態において、少なくとも1つの外部システムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)を、ユーザ座席の(図12A〜12Bに示される)肘掛け388またはその他の領域に装着することができる。したがって、統合システムモジュール360'は、ユーザインターフェースシステム360の、複数の選ばれたシステムコンポーネント361(及び/または選ばれたシステムコンポーネントに付随する機能)を有することができる。
【0047】
ビークル情報システム300内の統合システムモジュール360'の使用により複数の利点を得ることができる。例えば、統合システムモジュール360'によりビークル情報システム300のためのシステムコンポーネントの総数を減じることができ、座席毎ベースのシステムコンポーネント(または列線交換ユニット(LRU))の総数を減少させることもできる。統合システムモジュール360'の装着により、システムコンポーネント361間の相互接続結線の数を減じ、複雑さを簡素化することもできる。よって、統合システムモジュール360'及び/またはビークル情報システム300の装着、取外し、アップグレード及び/または保守に必要な時間及び労力を、また付随する費用も、減じることができる。
【0048】
システムコンポーネント361の数を減じ、相互接続結線を簡素化することにより、ビークル情報システム300の総重量も減じることができる。システム重量が減じられれば、ビークル情報システム300及び/または旅客輸送用ビークル390に対する、改善されたビークル燃料経済性、減じられたビークル排出物、高められたビークル有料荷重、広げられた足元空間(及び高められた旅行中の快適性)、改善されたシステム性能、向上した安全性、低減された電力消費量及び/またはその他の利点を含む、その他の利点がもたらされ得る。さらに、発注され、出荷され、及び/または在庫される必要があるのは、複数のシステムコンポーネント361ではなく、1つの統合システムモジュール360'だけである。
【0049】
さらに、統合システムモジュール360'の使用により、ビークル情報システムによる総システム電力消費量及び発生熱が減じられるから、旅客輸送用ビークル390の燃料効率をさらに向上させることもできる。統合システムモジュール360'は、例えば低電力ディスプレイシステムを含むビデオインターフェースシステム362を備えることによって、総システム電力消費量を低減することができる。ユーザ座席382への小型で低電力の統合システムモジュール360'の装着により、さらに、ユーザ座席382内で発生される熱によって乗客を不快にさせることなく、ユーザ座席382の大きさ(及び/または形状及び/または寸法)及び重量を減じることが可能になる。
【0050】
統合システムモジュール360'の一実施形態が図3に示されている。図3に示される統合システムモジュール360'は、(図4A〜4Bに示される)客席382の(図4A〜4Bに示される)背もたれ386に装着するに適する。統合システムモジュール360'は、図2を参照して上でさらに詳細に述べた態様での(図8Aに示される)ユーザ900のビークル情報システム300の情報システムとの対話を可能にするためのユーザインターフェースシステム360をユーザに提供することができる。有利には、ユーザインターフェースシステム360はユーザ座席382の背もたれ386に完全に配置することができる。よって、コントロール及びその他のシステムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)をユーザ座席382の(図12A〜12Bに示される)肘掛け388及びその他の領域から排除することができる。言い換えれば、ビークル情報システム300とのユーザの対話は統合システムモジュール360'の統合ユーザインターフェースシステム360だけを介して行うことができる。
【0051】
統合システムモジュール360'は従来のユーザインターフェースシステムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)のいずれの組合せも備えることができる。例えば、図3のユーザインターフェースシステム360はビデオインターフェースシステム362を備えるとして示される。ビデオインターフェースシステム362は、視聴領域(及び/またはディスプレイ(スクリーン)の大きさ)362Dがあらかじめ定められている、薄型プロファイルの、軽量/低電力ビデオディスプレイシステムを有することが好ましい。ビデオインターフェースシステム362の例には、限定ではなく、液晶ディスプレイ(LCD)システム及び/または有機発光ダイオード(OLED)システムを含めることができる。一実施形態において、ビデオインターフェースシステム362は低電力発光ダイオード(LED)バックライトを備えることができる。ビデオインターフェースシステム362の視聴領域362Dは、いずれかの適するアスペクト比をもつ、いずれかの従来のディスプレイ寸法を含むことができる。例えば、視聴領域362Dは対角線で測って5インチ(12.7cm)と17インチ(43.2cm)の間の範囲にあることができる。視聴領域362Dの対角線測定値の例には7インチ(17.9cm)、9インチ(22.9cm)及び/または10.6(26.9cm)インチを含めることができ、代表的なアスペクト比には4:3のアスペクト比及び16:9のアスペクト比を含めることができる。
【0052】
ビデオインターフェースシステム362は、ビークル情報システム300から利用できる視聴コンテンツ210及びその他の情報の統合システムモジュール360'を介する表示を可能にすることができる。所望に応じて、ビデオインターフェースシステム362は前面パネル対話型コントロール及びその他のエレクトロニクスを備えることができる。言い換えれば、ユーザインターフェースシステム360のユーザ入力システム366は、少なくともある程度、ビデオインターフェースシステム362と統合することができる。
【0053】
ビデオインターフェースシステム362は、統合システムモジュール360'から機械的プッシュボタンを低減及び/または排除するため、タッチスクリーンディスプレイシステムを備えることが好ましい。一実施形態において、ビデオインターフェースシステム362は、(図8Aに示される)ユーザの手(または指)の接近を、タッチスクリーンディスプレイシステムに実際に触れる前に、検出するための近接センサシステム(図示せず)を備える、静電容量型タッチスクリーンディスプレイシステムを備える。言い換えれば、ユーザ入力システム366は1つ以上の静電容量型ボタンを備えることができる。近接センサ及び/または静電容量型ボタンの使用によって、統合システムモジュール360'により提供されるユーザコントロールの、タッチスクリーンコントロールに実際に触れる前の、作動が可能になり得る。所望に応じて、近接センサシステムは前面パネル367Bのいずれかの該当部分に、全体的及び/または部分的に、隣接するユーザの手910を検出するように適合させることができる。一実施形態において、静電容量型ボタン及びその他のユーザコントロールは、ユーザの手910の存在が検出する場合のような、必要がある場合に照明するか、別の手段で強調することができ、及び/または必要がない場合には隠すか、さもなければ目立たなくしておくことができる。一実施形態において、静電容量型ボタン及びその他のユーザコントロールには多色照明を与えることができる。
【0054】
あるいは、及び/またはさらに、近接センサシステムがユーザの手910を検出したときに、ビデオインターフェースシステム362は、副コントロールメニュー及び/または(図8Aに示されるような)副コントロールアイコン(または標識)のような、(図8Aに示されるような)副制御標識362Iを提供することができる。副制御標識362Iは、ビークル情報システム300を介して利用できる追加機能の中からの(図8Aに示される)ユーザ910による選択を可能にすることができる。所望に応じて、ビデオインターフェースシステム362は、ビデオインターフェースシステム362を介して提供されている別の視聴コンテンツに少なくともある程度重ねて、副制御標識362Iをスーパーインポーズすることができる。図8Aに示される態様において、ビデオインターフェースシステム362の(図3に示される)視聴領域362Dは複数の視聴領域(またはフレーム)362Hに分離(または分割)されることが好ましく、視聴コンテンツ210は第1の視聴領域362H内に提供され、副制御標識362Iは第2の視聴領域362H内に表示される。よって、副制御標識362Iの表示は視聴コンテンツ210の提供と干渉しない。
【0055】
図3に示されるように、統合システムモジュール360'はユーザインターフェースシステム360のオーディオインターフェースシステム364に付帯する少なくとも1つのオーディオポートも備えることができる。オーディオインターフェースシステム364は、視聴コンテンツ210のオーディオ部分及びビークル情報システム300から利用できるその他の情報の、統合システムモジュール360'を介する可聴態様での提供を可能にすることができる。一実施形態において、オーディオインターフェースシステム364は、選ばれた視聴コンテンツ210のオーディオ部分の一人より多くの(図8Aに示される)ユーザ900への可聴態様での提供を可能にするため、複数のオーディオポートを備えることができる。よって、複数のユーザ900は選ばれた視聴コンテンツ210のオーディオ部分を個々のヘッドフォンセットで同時に楽しむことができる。
【0056】
オーディオポートのそれぞれは、ヘッドフォン及び/または(増幅器付または無増幅型)スピーカーシステムのような、外部オーディオデバイスを有線態様で統合システムモジュール360'と取外し可能なように接続するための、従来のオーディオコネクタ及び/またはジャックによるような、従来のいずれかの態様で設けることができる。所望に応じて、オーディオポートの内の少なくとも1つは、アメリカ電気・電子技術者協会(IEEE)標準802.15.1にしたがうブルートゥース対応無線ヘッドフォンのような、無線オーディオ伝送周辺デバイスをサポートするように構成される、無線通信ポートとして設けることができる。
【0057】
オーディオインターフェースシステム364は、選ばれた視聴コンテンツ210のオーディオ部分を従来のいずれかの態様で処理することもできる。オーディオインターフェース364が選ばれた視聴コンテンツ210のオーディオ部分の音質を高めることができる処理の例には、サラウンドサウンドをシミュレートするための3次元オーディオ処理を含めることができる。よって、選ばれた視聴コンテンツ210は、通常のスピーカーシステム及び/または通常のヘッドフォンセットを介して、サラウンドサウンドで聞こえるように提供され得る。オーディオインターフェースシステム364は、選ばれた視聴コンテンツ210のが提供する可聴音からいかなる周辺雑音も消去するための、選ばれた視聴コンテンツ210のオーディオ部分の雑音消去処理を提供することもできる。オーディオインターフェースシステム364が選ばれた視聴コンテンツ210のオーディオ部分を処理する態様は、ユーザにより制御されることが好ましい。
【0058】
有利には、統合システムモジュール360'は、(図12Bに示される)パーソナルメディアデバイス200及び/またはメモリデバイスのような、従来の周辺デバイスの、ビークル情報システム300との通信を可能にすることができる。よって、パーソナルメディアデバイス200及び/またはメモリデバイスから利用できる個人的視聴コンテンツを、統合システムモジュール360'を介する提供のために選択することができる。あるいは、及び/またはさらに、パーソナルメディアデバイス200及び統合システムモジュール360'は、利用可能な視聴可能コンテンツ210の中からの選択及び選ばれた視聴コンテンツ210の提供の制御のような、ビークル情報システム300の所定の機能の動作を制御するために、及び/または選ばれた視聴コンテンツ210を提供するために、選択的に利用することができる。
【0059】
一実施形態において、統合システムモジュール360'はパーソナルメディアデバイス200とインターフェースするためのアクセスポイント368を備えることができる。アクセスポイント368は従来のいずれかの態様で設けることができ、選ばれた、様々な通信規約(またはプロトコル)を有するパーソナルメディアデバイス200のとの従来の無線通信及び/または有線通信をサポートするように適合させることができる。所望に応じて、アクセスポイント368には、それぞれが選ばれた接続規約をサポートするための1つ以上の通信ポート(またはコネクタ)を含めることができる。アクセスポイント368のための通信ポートの例には、上で参照した、同時係属の、2008年9月15日に出願された名称を「携帯型メディアデバイスをビークル情報システムとインターフェースするためのシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD FOR INTERFACING A PORTABLE MEDIA DEVICE WITH A VEHICLE INFORMATION SYSTEM)」とする米国特許出願第12/210624号明細書、2008年9月15日に出願された名称を「ビークル情報システムのためのメディアデバイスインターフェースシステム及び方法(MEDIA DEVICE INTERFACE SYSTEM AND METHOD FOR VEHICLE INFORMATION SYSTEMS)」とする米国特許出願第12/210636号明細書及び2008年9月15日に出願された名称を「ビークル情報システムのためのメディアデバイスインターフェースシステム及び方法(MEDIA DEVICE INTERFACE SYSTEM AND METHOD FOR VEHICLE INFORMATION SYSTEMS)」とする米国特許出願第12/210652号明細書のそれぞれに述べられている態様で、iPod(登録商標)(iPad(登録商標))デジタル電子メディアデバイスと通信するためのユニバーサルシリアルバス(USB)対応通信ポート及び/またはドイツ規格協会(DIN)タイプコネクタを含めることができる。メモリデバイスの例にはユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュドライブを含めることができる。
【0060】
所望に応じて、1つ以上の従来のユーザインターフェースシステムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)を選択して統合システムモジュール360'に組み入れることができる。例えば、統合システムモジュール360'は、近接センサシステム(図示せず)を備えることができる。近接センサシステムは(図8Aに示される)ユーザ900の(図8Aに示される)手(または指)910が、統合システムモジュール360'の近くにある(または近接している)ときを統合システムモジュール360'に実際に触れる前に決定することができる。さらに詳しくは、近接センサシステムは、手910が統合システムモジュール360'から数インチ(10cm程度)内にあるときに、手910を感知する。
【0061】
手910が統合システムモジュール360'の近くにあると決定すると、近接センサシステムは、統合システムモジュール360'による、少なくとも1つの選ばれたシステムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)の作動及び/または照明のような、適切な応答を自動的に開始することができる。例えば、近接センサシステム(図示せず)は、手910の存在を検出すると、コントロール(またはサービス)メニュー、少なくとも1つの(図8Aに示される)コントロールアイコン(または標識)362I、タッチポイント361A及び/またはその他のコントロールボタンを照明することができる。一実施形態において、近接センサシステムはタッチポイント361Aまたはコントロール(またはサービス)メニューの作動及び/または誘導のためのその他のコントロールボタンを提供することができる。
【0062】
統合システムモジュール360'は、支払情報及びその他の取引情報を受け取るためのカードリーダーシステム361Bを選択的に備えることもできる。アプリケーション、システムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)及び選ばれた統合システムモジュール360'によって提供されるその他の機能の利用可能性は、(図10A〜10Bに示される)旅客輸送用ビークル390に搭載装備される統合システムモジュール360'の間で一様とすることができ、及び/または異ならせることができる。例えば、選ばれた統合システムモジュール360'によって提供される機能は、乗客クラスまたは付帯する客席382に割り当てられたその他の契約レベルのような、1つ以上の適切な所定の規準に基づくことができる。サービス契約レベルに基づき、標準視聴コンテンツ210のような、一部の視聴コンテンツ210は無料で利用可能とすることができ(及び/またはサービス契約に含まれており)、上級の視聴コンテンツ210のような、別の部分の利用可能な視聴コンテンツ210は、追加料金を払わなければ利用できない。上級の視聴コンテンツ210にアクセスしたければ、クレジットカード番号及び/またはマイレージサービス加入者番号のような、取引情報を、カードリーダーシステム361Bに適切なカードを通すことによって入力することができる。
【0063】
好ましい実施形態の1つにおいて、統合システムモジュール360'はユーザインターフェースシステム360を動作させる上で(図8Aに示される)ユーザ900を補助することができる。例えば、統合システムモジュール360'は、必要なときにだけ、選ばれた静電容量型ボタン及びその他のユーザコントロールを提供することができる。言い換えれば、不能の(不必要な)ユーザコントロールは隠して見えなくすることができる。統合システムモジュール360'はその上1つ以上の選ばれたシステムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)を、選ばれたシステムコンポーネント361が必要なときに、照明するか、または別の手段で強調することができる。ビークル情報システム300が支払情報またはその他の取引情報を必要とする場合に、カードリーダーシステム361Bのカードスロット開口を照明することができる。
【0064】
同様に、オーディオインターフェースシステム364のオーディオコネクタ及び/またはアクセスポイント368の通信ポートを、必要な場合に、照明することができる。所望に応じて、1つ以上の選ばれたシステムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)を、動作環境(または客室)の照明が薄暗い時間帯のように、選ばれたシステムコンポーネント361の動作させる上で(図8Aに示される)ユーザ900を補助するために光を提供するため、照明することができる。オーディオインターフェースシステム364,アクセスポイント368及び/またはカードリーダーシステム361Bのような、選ばれたシステムコンポーネント361を、(図8Aに示される)ユーザの手910が選ばれたシステムコンポーネント361に近づいたときに照明するため、近接センサシステムを利用することができる。
【0065】
あるいは、及び/またはさらに、1つ以上の選ばれたシステムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)を、ユーザ900が適切な行動をとるように合図するか(そうではなくとも促す)ために照明することができる。所望に応じて、それぞれの選ばれたシステムコンポーネント361を独立に、及び/または選ばれたシステムコンポーネント361の既定のグループで、照明することができる。一実施形態において、ビデオインターフェースシステム362は、選ばれたシステムコンポーネント361に関してユーザを補助するため、適するアニメーションを表示することができる。アニメーションは、選ばれたシステムコンポーネント361を使用するための、眼及び/または耳からの指示を提供することができる。本明細書に論じられる態様において、ビデオインターフェースシステム362は、ビデオインターフェースシステム362により提供されている別の視聴コンテンツ210に少なくともある程度重ねてアニメーションをスーパーインポーズすることができ、及び/または(図8Aに示される)分割視聴領域362Hによってアニメーション及び視聴コンテンツ210を提供することができる。
【0066】
統合システムモジュール360'は無モジュールハウジングでも提供され得るが、統合システムモジュール360'はモジュールハウジング367内に配置されることが好ましい。モジュールハウジング367は統合システムモジュール360'のための、温度/ヒートシンク機能及び/または電気遮蔽、例えば電磁干渉(EMI)抑制を提供することができる点で有利である。ユーザ座席382の背もたれ386内に配置するに適するいずれか所望の大きさ(及び/または形状及び/または寸法)のモジュールハウジング367が提供され得る。モジュールハウジング367は、背もたれ386の(図7B〜7Cに示される)厚さT及び/またはユーザ座席382の全体の大きさ(及び/または形状及び/または寸法)を最小限に抑える目的のため、薄型プロファイルを備えることが好ましい。
【0067】
統合システムモジュール360'の装着を容易にするため、モジュールハウジング367は、ユーザ座席382に付帯する座席取付け領域(図示せず)との協働するための複数のモジュール取付け領域367Aを有するとして示される。座席取付け領域は、(図4Bに示される)シュラウド取付け領域387Aに関して以下で論じられる態様を含む、従来のいずれかの態様で提供され得る。図3に示されるように、モジュールハウジング367は様々に異なるユーザ座席382内の統合システムモジュール360'の装着の装着をサポートするため、いくつかのパターンのモジュール取付け領域367Aを有することができる。それぞれのモジュール取付け領域367Aのパターンは1つ以上のタイプの客席382に対応させることができる。モジュールハウジング367は、直接取付け及び/または、例えば(図4A〜4Bに示される)シュラウド386Aを介する、間接取付けを含む、従来のいずれかの態様でユーザ座席382に取り付けることができる。
【0068】
モジュール取付け領域367A及びシート取付け領域は従来のいずれかの態様で協働することができる。モジュール取付け領域367A及びシート取付け領域は、複数の締結具によって結合されるとして示されるが、所望に応じて、1つ以上の戻り止めセットによって結合することができる。語句「戻り止め」は、モジュール取付け領域367Aの座席取付け領域との結合または切離しのために、選択的にまたは自動的に嵌合及び/または離脱させることができる、ブロック、タブ、ポケット、スロット、ランプ、ロックピン、カンチレバー部材、支持ピン、等のような、嵌合素子のいずれの組合せも指す。図示され、以下に説明されるような、協働戻り止めが例示に過ぎず、網羅的では無いことは理解されるであろう。
【0069】
モジュールハウジング367はユーザインターフェースシステム360を構成するシステムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)へのユーザのアクセスを可能にすることが好ましい。例えば、モジュールハウジング367は、ビデオインターフェースシステム362によって提供される視聴コンテンツ210をモジュールハウジング367の外側から見えるようにするため、透明パネル領域367Cを有するフェースパネル367Bを備えることができる。透明パネル領域367Cは、所望に応じて、グレアを減じるため及び/または色合いを与えるために処理することができる、ガラスまたはプラスチックのような、いずれか適する透明材料で形成することができる。フェースパネル367Bの透明パネル領域367Cは、ビデオインターフェースシステム362の視聴領域362Dの大きさ(及び/または形状及び/または寸法)に等しい大きさ(及び/または形状及び/または寸法)に形成されることが好ましいが、ビデオインターフェースシステム362の視聴領域362Dの大きさ(及び/または形状及び/または寸法)より大きくするかまたは小さくすることができる、いずれかの所定の大きさ(及び/または形状及び/または寸法)で設けることができる。ビデオインターフェースシステム362が上でさらに詳細に論じた態様で近接センサシステムを含むタッチスクリーンディスプレイシステムを備えていれば、タッチスクリーンディスプレイシステムを、タッチスクリーンディスプレイシステムに実際の触れることなく、フェースパネル367Bを介して作動させ得る点で有利である。
【0070】
所望に応じて、ユーザインターフェースシステム360の他のシステムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)へのユーザのアクセスをサポートするため、1つ以上のアパーチャ(及び/または切欠き及び/または開口)367Dをモジュールハウジング367に形成することができる。一実施形態において、図3に示されるように、少なくとも1つのアパーチャ367Dをフェースパネル367Bに形成することができる。図3は、統合システムモジュール360'のオーディオインターフェースシステム364がフェースパネル367Bに隣接して配置されることを示す。オーディオインターフェースシステム364が通常のオーディオコネクタ(及び/またはジャック)を備えていれば、第1のアパーチャ367Dをフェースパネル367Bに形成して、オーディオコネクタに対応させることができる。よって、第1のアパーチャ367Dは、ヘッドセットまたはその他の外部デバイスのオーディオプラグを、フェースパネル367Bを通して延ばし、オーディオインターフェースシステム364のオーディオジャックに着脱可能な態様で接続することが可能になり得る。
【0071】
図3に示されるように、統合システムモジュール360'のアクセスポイント368には、(図7A〜7C及び12Bに示される)パーソナルメディアデバイス200を接続するための、ユニバーサルシリアルバス(USB)対応通信ポートのような、有線アクセスポイント368を含めることができる。アクセスポイント368をフェースパネル367Bに隣接して配置し、第2のアパーチャ367Dをフェースパネル367Bに形成して、オーディオコネクタに対応させることができる。例えば、パーソナルメディアデバイス200は(図7A〜7Cに示される)通常の通信ケーブルアセンブリ369を介して統合システムモジュール360'と通信することができる。通信ケーブルアセンブリ369は、統合システムモジュール360'との接続のための(図7A〜7Cに示される)モジュラー通信コネクタ369A及びパーソナルメディアデバイス200との接続のための(図7A〜7Cに示される)デバイス通信コネクタ369Bによって終端された通信ケーブルを含む。第2のアパーチャ367Dにより、モジュラー通信コネクタ369Aを、フェースパネル367Bを通して延ばし、アクセスポイント368に着脱可能な態様で接続することが可能になり得る。
【0072】
同様に、統合システムモジュール360'のカードリーダーシステム361Bはフェースパネル367Bに隣接して配置されるとして示される。第3のアパーチャ367Dをフェースパネル367Bに形成して、カードリーダーシステム361Bに対応させることができる。第3のアパーチャ367Dはカードリーダーシステム361Bのカードスロット開口と位置が合わせられることが好ましい。よって、第3のアパーチャ367Dはユーザカードの該当部分を、ユーザカードからの取引情報及びその他のデータが通常の態様でカードリーダーシステム361Bによって読み込まれ得るように、フェースパネル367Bを通して延ばし、カードスロット開口に受け入れさせることを可能にする。カードスロット開口は、ユーザカードが、カードスロット開口に挿入されるときに、フェースパネル367Bに対して90°より大きな角度をなして延びるように傾けられることが好ましい。一実施形態において、ユーザカードは、120°と150°の間の、いずれかの5°角範囲のような、いずれかの適する角度範囲内でカードリーダーシステム361Bから延びることができる。アパーチャ367Dは、説明の目的のためだけにユーザインターフェースシステム360の選ばれたシステムコンポーネント361が付帯するとして図3に関して示され、説明されるが、所望に応じて、ユーザインターフェース360のいずれのシステムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)へのユーザのアクセスもサポートするためにモジュールハウジング367に形成することができる。
【0073】
ポートパネル領域367Fはモジュールハウジング367の一部を含み、オーディオインターフェースシステム364,アクセスポイント368及び/またはカードリーダーシステム361Bのような、選ばれたシステムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)に対応するポート(またはコネクタ)のためのアパーチャ367Dは、図3に示されるように統合されることが好ましいが、モジュールハウジング367のフェースパネル367Bから分離することができる。モジュールハウジング367及び/またはポートパネル領域367Fは、システムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)がユーザ900によって利用されているときの、周辺デバイス(及び/または、いずれのケーブル歪逃げも含む、周辺デバイスケーブルアセンブリ)の間の干渉を阻止するため、アパーチャ367Dの間の十分な転置を保証することが好ましい。
【0074】
ポートパネル領域367F及びフェースパネル367B(及び/または透明パネル領域367C)は、統合システムモジュール360'の選ばれたシステムコンポーネント361の使用の結果生じ得る物理的干渉を阻止するために、所定のパネル角αをなすことが有利である。パネル角αはいずれの適するパネル角もとることができ、46°または47°のパネル角を含む、35°と55°の間の、いずれかの5°パネル角範囲のような、パネル角範囲内のパネル角をとることが好ましい。よって、パネル角αは、システムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)がユーザ900によって利用されているときの、周辺デバイス間の干渉を阻止するに十分な空間が設けられることを保証するに役立ち得る。一実施形態において、パネル角αは、オーディオインターフェースシステム364,アクセスポイント368及び/またはカードリーダーシステム361Bのような、他の選ばれたシステムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)が利用されているときの、タッチスクリーンビデオインターフェースシステム362及び/またはタッチポイントAの偶発的な作動を阻止する点で有利である。
【0075】
有利には、統合システムモジュール360'は、システムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)のどのような選ばれた組合せでも提供するように、容易に構成し直すことができる。例えば、システムコンポーネント361は交換可能なユニットとして提供され得る。よって、統合システムモジュール360'は所望のシステムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)を提供するためにコンポーネントユニットの所定の組合せを備えることができる。言い換えれば、統合システムモジュール360'から不要な(及び/または機能不全の)コンポーネントユニットを取り外し、必要な(及び/または機能する)コンポーネントユニットと交換することができる。所望に応じて、統合システムモジュール360'のモジュールハウジング367のフェースパネル367B(及び/またはポートパネル領域367F)を、アパーチャ367Dを該当システムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)に合わせるために交換することもできる。
【0076】
図4A〜4Bは、選ばれたユーザ座席382における、図3の統合システムモジュール360'の装着例を示す。ユーザ座席382は、統合システムモジュール360'を受け入れるための(図5に示される)背もたれ外囲385を形成する、背もたれ386を有する。統合システムモジュール360'は、広い前面(またはシュラウド)386A内に配置されているとして示される。言い換えれば、シュラウド386Aは、統合システムモジュール360'のモジュールハウジング367を少なくともある程度は受け入れるためのモジュール開口386Iを形成することができる。薄型プロファイルのビデオインターフェースシステム362を収容するため、シュラウド386Aにも薄型プロファイルを与えて、ユーザエリアへの突出しを最小限に抑えることができる。シュラウド386Aは、図4Aに示されるように、凹の形状(または輪郭)をもって形成されることが好ましい。凹形シュラウド386Aは、背もたれ386の中央領域で最小であり、背もたれ386の座席フレーム(図示せず)に隣接する、背もたれ386の周辺領域に向かって大きくなる、厚さを有することができる。このシュラウド386Aは、背もたれ386の(図7B〜7Cに示される)総厚Tを減じ、(図8Aに示される)ユーザ900により多くの余裕を与えて、全体的な快適性を高める点で有利である。座席の化粧縁386Cがユーザ座席382の薄型複合構造を際立たせる。
【0077】
シュラウド386Aは統合システムモジュール360'を囲み、選ばれたシステムコンポーネント361の周りに、(図7A〜7Cに示される)通信ケーブルアセンブリ369及び/または(図8Aに示される)ユーザ900の(図8Aに示される)手910のための所定の緩衝域を提供する。選ばれたシステムコンポーネント361のそれぞれがそれぞれに固有の緩衝域をともなうことができ、及び/または選ばれたシステムコンポーネント361のグループが共通の緩衝域を共有することができる。緩衝域は、通信ケーブルアセンブリ369及び/またはて910による統合システムモジュール360'の動作への偶発的な干渉を防止するに役立つ。シュラウド386Aは、オーディオインターフェースシステム364,アクセスポイント368及び/またはカードリーダーシステム361Bのような、選ばれたシステムコンポーネントの周りに、ユーザ900の手910を受け入れるに十分な緩衝域を提供することが好ましい。
【0078】
所望に応じて、緩衝域の境界(及び/または作動)は時間の経過に対して静的または動的とすることができる。例えば、カード(図示せず)をカードリーダーシステム361Bに通している間、カードリーダーシステム361Bに隣接する1つ以上の緩衝域を少なくとも一時的に作動させて、カードを保持しているユーザの手910の一方または両方による偶発的な干渉を阻止することができる。一実施形態において、選ばれたシステムコンポーネント361の内の少なくとも1つに、立っている位置または座っている位置において、あるいはいずれにおいても、ユーザ900からの干渉を防止する緩衝域をともなわせることができる。統合システムモジュール360'のフェースパネル367Bとシュラウド386Aの間の共面取付けを提供することで、ユーザ900の手910がフェースパネル367Bとシュラウド386Aの間の合わせ目で引っかかることはほとんど無くなるであろう。
【0079】
シュラウド386Aは、視聴コンテンツ210がユーザの視聴意識のほとんどを占め、同時にエンターテイメント感覚を、ビデオインターフェースシステム362をこえて広げることを保証するため、モジュールハウジング367のフェースパネル367Bの色(及び/または色合い)に一致する1つ以上の色彩の配合を備えることができる。一実施形態において、シュラウド386A及びフェースパネル367Bの色は、黒及び/または濃紺のような、暗色を含む。フェースパネル367B及びシュラウド386Aの色彩配合は、背もたれ386の色彩配合と同等であって(または一致して)、フェースパネル367Bとシュラウド386Aの間のシームレスな推移を形成することが好ましい。背もたれ386内の統合システムモジュール360'の配置、シュラウド386Aの造形(または成形)及び色の適用により、ビデオインターフェースシステム362の認知されるスクリーン領域を最大化することができ、ユーザインターフェースシステム360を背もたれ386と一体化された領域であるように見せることができる。よって、ユーザインターフェース領域は可能な限り大きく、及び/または目立つように、することができる。
【0080】
一実施形態において、エンターテイメント感覚は統合システムモジュール360'の物理的境界を越えて拡大することができる。例えば、ビデオインターフェースシステム362の認知されるスクリーン領域は、配置、シュラウド造形、ビデオインターフェースシステム362から大きなシュラウド386A領域への色の推移、モジュールハウジング367のフェースパネル367B(及び/または透明パネル領域367C)まで拡大された接表面、ビデオインターフェースシステム362のガラス領域まで拡大された色整合領域、及び/または色の適用によって最大化することができる。ユーザインターフェースシステム360をユーザ座席362に一体化することにより、旅行中、ユーザにエンターテイメントに没入している感覚を与えることができ、ユーザは視聴コンテンツ及びその他のサービスに囲まれる。よって、ビークル情報システムは、旅行中、ユーザに対して広大なエンターテイメント感覚をつくり出すことができ、エンターテイメント感覚がユーザの家のエンターテイメント装置で得られているように思わせる。有利には、システムコンポーネントが、個別の、並置型コンポーネントではなく、ユーザ座席382の一体化コンポーネントとして提供される。
【0081】
統合システムモジュール360'及びシュラウド386Aは、ユーザ座席382内に配置されると、気を散らす、不要な要素が全く無いことが好ましい、対称で整理された視聴領域を提供することができる。合わせ目及び、例えば、ハンドセット、ハンガー、プラカード、ボタン及びラベルのような、余分な要素を最小限に抑えることができる。視聴領域内の非対称な処理(及び/または一方的侵害)は回避されることが好ましい。その上、(図6に示される)いずれの通風間隙367Gも含む、必要ないずれの開口も、既存の合わせ目と個別に組み合わされて、ユーザの目から隠されるか、または別の態様で個別に処理されることが好ましい。
【0082】
図4Aに示されるように、統合システムモジュール360'のモジュールハウジング367の大きさ、形状、寸法及び/またはプロファイルは、ユーザ座席382のシュラウド386Aと相補的である。さらに詳しくは、統合システムモジュール360'がユーザ座席382に適切に装着されると、フェースパネル367Bはシュラウド386Aと共面に(及び/またはシュラウド386Aの輪郭と同形に)なって、統合システムモジュール360'の厚さを減じる。よって、隣接する客席382間の座席ピッチを調節しなくとも、隣接する客席382との間の乗客スペースを広げ、乗客の快適さを高めることができる。あるいは、またはさらに、隣接する客席382間の座席ピッチを狭めて旅客輸送用ビークル390に搭載装備される客席の総数を増やすことができる。
【0083】
統合されるコンポーネントの精度及び薄さにより、背もたれ386の奥行きの最小化が可能になり、同時に所定の視角(または傾角)ψでのビデオインターフェースシステム362の客席382内への配置が可能になることが好ましい。所望に応じて、統合システムモジュール360'は、乗客の快適さのため及び視聴コンテンツ210の視聴を容易にするための、モニタを負に(すなわち垂直面から後方に)傾けたビデオインターフェースシステム362の提供をサポートすることができる。言い換えれば、統合システムモジュール360'は、ビデオインターフェースシステム362が所定の傾角ψで座席プロファイル内に向けて後方に傾けられて、最適な視聴感覚を可能にするように、ユーザ座席382に装着することができる。傾角ψは適するいずれの傾角もとることができ、垂直面から後方に5°の傾角ψを含む、垂直面から後方に1°と垂直面から後方に30°の間の傾角範囲内の傾角をとることが好ましい。
【0084】
所定の傾角ψは固定傾角をとることが好ましいが、所望に応じて、例えばユーザの座高及び/または背もたれのリクライニング角度の変化を補償するため、可調傾角として与えることができる。一実施形態において、ビデオインターフェースシステム362は、ビデオインターフェースシステムの傾角ψが固定されていても優れた視聴感覚を容易に与えるため、広視角(または超広視角)を提供する。広視角は水平方向及び/または垂直方向のそれぞれにおいて89°からの範囲とすることができ、少なくとも170°の最小視角をとることが好ましい。固定傾角の使用は、傾け機構、ブラケット及びその他のハードウエアのような、重いハードウエア(図示せず)の統合システムモジュール360'からの排除を可能にする点で有利である。
【0085】
一実施形態において、所定の傾角ψは、1つ以上の用途及び/または条件に基づいて選ばれる、既設定の傾角(またはデフォールトの傾角)として設定することができる。言い換えれば、所定の傾角ψは1つ以上の用途及び/または条件に対して最適化された、設定済の傾角(またはデフォールトの傾角)として設定することができる。好ましい実施形態の1つにおいて、ビデオインターフェースシステム362の所定の傾角ψはユーザ座席382の座席リクライニング及び/または座席ピッチを補償するために最適化される。
【0086】
統合システムモジュール360'の共面(または接面)取付けは、フェースパネル367Bの縁に至ったときに平滑でシームレスな遷移を生じる点で有利である。言い換えれば、モジュールハウジング367の透明パネル領域367Cは見た目で周辺のシュラウド386Aと連続であり、認知されるエンターテイメント面の見た目の連続性をサポートすることが好ましい。平滑な遷移は、図4Bに示されるように、モジュールハウジング367をシュラウド386Aに直接に取り付けることによって容易に得られる。図4Bに暫時目を向けると、ユーザ座席382に統合システムモジュール360'を装着するための一態様例が示されている。シュラウド386Aの背面386Bは、シュラウド386A上への統合システムモジュール360'の共面取付けの微調整のための複数のシュラウド取付け領域387Aを有するとして示される。図3に関して上述した態様において、シュラウド取付け領域387Aはモジュールハウジング367の複数のモジュール取付け領域367Aと協働するように構成される。よって統合システムモジュール360'は、シュラウド取付け領域387Aによってシュラウド386Aに共面取付けすることができる。
【0087】
モジュール取付け領域367A及びシュラウド取付け領域387Aは従来のいずれかの態様で協働することができる。モジュール取付け領域367A及びシュラウド取付け領域387Aは、複数の締結具によって結合されているとして示されるが、所望に応じて、協働する戻り止めの1つ以上のセットによって結合することができる。戻り止めのタイプの例は上述してある。モジュール取付け領域367A及びシュラウド取付け領域387Aが複数の、例えばネジのような、締結具によって結合される場合、シュラウド取付け領域387Aは締結具を受け入れる(及び/または締結具と嵌合する)ための、ねじ溝付インサートのような、チャネルを有することができる。シュラウド取付け領域387Aは、シュラウド386A内に形成(またはモールド成形)することができ、及び/またはシュラウド386Aと結合させることができる。
【0088】
モジュールハウジング367は、統合システムモジュール360'の選ばれたシステムコンポーネント361によって発生される熱を制御する(及び/または散逸させる)ため、またはそうではなくとも統合システムモジュール360'の選ばれたシステムコンポーネント361を冷却するための、複数の通気穴367Eも有するとして示される。図4Bに示されるように、通気穴367Eはモジュールハウジング367の、ユーザ座席382の(図5に示される)外囲385内に配置される、部分に配置される。よって、通気穴367Eはユーザの目から隠され、見かけの邪魔にならない。ユーザ座席382の背もたれ外囲385内にモジュールハウジング367を配置することによって、ビークル情報システム300は、より扁平なプロファイル(より広い乗客スペース)、より軽い総システム重量及び低減された装着/保守費用を達成することができる。よって外部接続を最小限に抑えて、配線ハーネス要件を軽減し、付随する総システム重量を低減することができる。
【0089】
有利には、装着、取外し及び/または保守を容易にするため、統合システムモジュール360'に付随する電気接続(図示せず)を制限することができる。電気接続の例には、電力入力接続及び/またはネットワーク通信接続を含めることができる。電力入力接続は交流(AC)電力及び/または直流(DC)電力を受け取るように構成することができ、ネットワーク通信接続は、イーサネット(登録商標)プロトコルのような、従来のいずれかの通信プロトコルによるデータ通信をサポートすることができる。
【0090】
所望に応じて、接続の複雑さをさらに減じるため、電力接続とデータ接続を複合させることができる。電力接続とデータ接続を複合させる通信プロトコルの例に、「イーサネット」上送電(PoE)プロトコルがある。統合システムモジュール360'は、統合システムモジュール360'をビークル情報システム300の残り部分と結合するための通信コネクタ365も備えるとして示される。よって、統合システムモジュール360'は、ビークル情報システム300から電力を受け取ることができ、ビークル情報システム300とデータを交換することができる。統合システムモジュール360'は、統合システムモジュール360'の装着、取外し及び/または保守を容易にするために、ビークル情報システム300の残り部分との結合のためには単一の通信コネクタ365を備えることが好ましい。したがって、上述した態様において、(図2に示される)選ばれたシステムコンポーネント361の間の相互電気接続(図示せず)は統合システムモジュール360'の内部に収めることができる。
【0091】
図4Aに戻れば、外形が概ね平面の中央領域386Dを有する、背もたれ386のシュラウド386Aが示される。言い換えれば、シュラウド386Aは概ね平面の領域386Dを有する。モジュール開口386Iは、シュラウド386Aの中央領域386D内及び/または傾斜シュラウド部386F内に形成することができる。統合システムモジュール360'のモジュールハウジング367がモジュール開口386I内に配置されるときに、シュラウド386Aの中央領域386Dは、図4Aに示されるように、モジュールハウジング367の透明パネル領域367Cと共面になることが好ましい。図4Aは、シュラウド386Aがシュラウド386Aの中央領域386Dに隣接するチャネル(またはポケット)386Eを形成できることも示す。言い換えれば、シュラウド386Aの外形はチャネル(またはポケット)386Eを定めることができる。
【0092】
チャネル386Eはシュラウド386Aの傾斜シュラウド部386Fによって少なくともある程度定められ、傾斜シュラウド部386Fは中央領域286Dと所定のチャネル角φをなす。チャネル角φ及び(図3に示される)パネル角αは等しいことが好ましい。シュラウド386Aの傾斜シュラウド部386Fは、統合システムモジュール360'のモジュールハウジング367のポートパネル領域367Fと共面であることが好ましい。ポートパネル領域367Fはモジュールハウジング367の、オーディオインターフェースシステム364及び/またはアクセスポイント368に対応するポート(またはコネクタ)のためのアパーチャ367Dを形成し、図4Aに示されるようにモジュールハウジング367のフェースパネル367Bと一体化されることが好ましいが、フェースパネル367Bと分離することもできる、部分を有する。
【0093】
チャネル386Eのチャネル角φ及び/または大きさ(及び/または形状及び/または寸法)は、統合システムモジュール360'の選ばれたシステムコンポーネント361の使用の結果生じ得る物理的干渉を阻止するように選ばれる。例えば、チャネル386Eには従来の周辺デバイス(及び/または、いずれのケーブル歪逃げも含む、周辺デバイスケーブルアセンブリ)を収容するに十分な寸法が与えられるべきである。チャネル386Eはシステムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)のそれぞれがユーザ900によって用いられているときに周辺デバイス間の干渉を阻止するに十分なスペースが与えられることを保証することが好ましい。一実施形態において、チャネル角φ及び/またはチャネル386Eは、例えば、オーディオインターフェースシステム364,アクセスポイント368及び/またはカードリーダーシステム361Bのような、別の選ばれたシステムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)がアクセスされているかそうではなくとも利用されているときに、タッチスクリーンビデオインターフェースシステム362及び/またはタッチポイント361Aの偶発的な作動を阻止する点で有利である。
【0094】
(図7A〜7Cに示される)パーソナルメディアデバイス200がアクセスポイント368に接続されている場合、チャネル386E及び/またはチャネル角φは、(図7A〜7Cに示される)通信ケーブルアセンブリ369がビデオインターフェースシステム362により視聴コンテンツ210の提供と干渉しないような態様での、(図7A〜7Cに示される)モジュラー通信コネクタ369Aの、アクセスポイント368の選ばれた通信ポートとの接続を可能にする。チャネル386E及び/またはチャネル角φはその上、通信ケーブルアセンブリ369(及び/またはパーソナルメディアデバイス200)と、ユーザ座席382の、(図7A〜7Cに一括して示される)トレイテーブル383A,トレイテーブルラッチ383B及び/またはマガジンポケット383Cのような、その他の座席コンポーネントの間の干渉も阻止する。同様の態様で、チャネル386E及び/またはチャネル角φは、オーディオインターフェースシステム364の選ばれたオーディオポートと接続されている外部オーディオデバイスから生じ得る干渉を阻止することができる。
【0095】
カードリーダーシステム361Bは、有利にはモジュールハウジング367の透明パネル領域367Cとポートパネル領域367Fの間の結合部(及び/または交差部)に隣接して配置されるとして示される。図4Aに示されるように、第3のアパーチャ367Dは接合部近くでポートパネル領域367Fに形成されることが好ましい。よって、カード(図示せず)がカードリーダーシステム361Bに通されるべきときには、カードがカードリーダーシステム361Bのカードスロットに受け入れられ、統合システムモジュール360'から離れて延びだし、ビデオインターフェースシステム362によって提供されている視聴コンテンツとの干渉を回避することができる。一実施形態において、チャネル386Eは、チャネル386Eがカード通しを容易にするために(図8Aに示される)ユーザ900の(図8Aに示される)手910を受け入れることができるような、適する、大きさ、形状及び/または寸法で設けられる。
【0096】
図5に移れば、統合システムモジュール360'が、ユーザ座席382への装着に先立ち、モジュールハウジング367内に配置されて、シュラウド386Aに結合されているとして示される。よって、統合システムモジュール360’及びシュラウド386Aはユーザ座席382において、複合ユニットとして装着、取り外し、アップグレード及び/または保守が可能である。ユーザ座席381の背もたれ386,座席の化粧縁386C及び/またはフレームが、モジュールハウジング367及び/またはシュラウド386Aを受け入れるための背もたれ外囲386を形成することができる。背もたれ外囲385は、説明の目的だけのために、ユーザ座席382のヘッドレスト384に隣接して形成されているとして図5に示されるが、所望に応じて背もたれ386内の適するいずれの場所にも形成することができる。モジュールハウジング367及び/またはシュラウド386Aは、迅速で効率的な態様での、ユーザ座席382の背もたれ386及び/またはフレームへの取付け及び取外しには最小の工程数しか必要ではない、従来の(及び/または基本的な)締結具によって背もたれ外囲385に容易に装着されることが好ましい。よって、背もたれ386内への統合システムモジュール360'の装着が容易になる。
【0097】
あるいは、統合システムモジュール360'はモジュールハウジング367無しで提供され得る。よって、統合システムモジュール360'は、ユーザ座席382の背もたれ386及び/またはフレームに直接取り付けられる、(図2に示される)選ばれたシステムコンポーネント361を備えることができる。よって、ユーザ座席382の背もたれ386及び/またはフレームは、統合システムモジュール360'の選ばれたシステムコンポーネント361のための機械的保護外囲器を、全体に及び/またはある程度、形成することができる。有利には、背もたれの機械的コンポーネントは電子的外囲器の一部として用いることができ、個別の機械的/電子的外囲/遮蔽コンポーネントの必要を軽減することができる。
【0098】
ユーザ座席382の背もたれ386及び/またはフレームは統合システムモジュール360'のための温度/ヒートシンク機能及び/または電気遮蔽、例えば電磁干渉(EMI)抑制を提供することもできる。言い換えれば、統合システムモジュール360'及びユーザ座席382は、1つ以上の機械的コンポーネント、熱保護及び/または電磁干渉(EMI)保護を共有することができる。所望に応じて、統合システムモジュール360'の選ばれたシステムコンポーネント361は、ビデオインターフェースシステム362がユーザ座席382の背もたれ386から突き出ないように、座席フレームの外囲385内に収めることができる。
【0099】
統合システムモジュール360'は、説明の目的だけのために、ユーザ座席382のヘッドレスト384に隣接して設けられた背もたれ外囲385内に配置されるに適するとして本明細書において示され、説明されるが、ユーザ座席382内及び/または動作環境内の適するいずれの場所にも配置することができる。例えば、統合システムモジュール360'は、ユーザ座席382の(図12A〜12Bに示される)肘掛け388に、及び/または背もたれ386の、ヘッドレスト384から離れた、領域に、装着することができる。あるいは、及び/またはさらに、統合システムモジュール360'は、ユーザ座席に385に隣接する(図12A〜12Bに示される)壁396,天井、フロア及び/または隔壁のような、動作環境内のいずれか適する場所に装着することができる。
【0100】
図6は、統合システムモジュール360'及びシュラウド386Aが統合システムモジュール360'の選ばれたシステムコンポーネント361のための能動及び/または受動通風を個別に提供できる態様の一例を示す。モジュールハウジング367及び/またはシュラウド386Aは、モジュールハウジング367とシュラウド386Aの間に1つ以上の通風間隙367Gを形成するように構成することができる。言い換えれば、通風間隙367Gを設けるためにモジュールハウジング367とシュラウド386Aの間の既存の合わせ目を利用することができる。例えば、図6に示されるように、モジュールハウジング367のポートパネル領域367Fに隣接するシュラウド386Aを引っ込めて、選ばれた通風間隙367Gを形成することができる。選ばれた通風間隙367Gはポートパネル領域367Fの少なくとも1つの該当する寸法を縮めることで形成することもできる。所望に応じて、モジュールハウジング367の遠位パネル領域367Gに隣接するシュラウド386Aを引っ込めることで第2の通風間隙(図示せず)を形成することができる。モジュールハウジング367とシュラウド386Aの間の既存の合わせ目を利用することにより、通風間隙367Gをユーザの目から隠すことができ、そうではなくとも別の手段で個別に処理することができる。
【0101】
図7A〜7Cに移れば、ユーザ座席(または客席)382の例が示され、統合システムモジュール360'が上でさらに詳細に述べた態様でユーザ座席382の背もたれ386のそれぞれに装着されている。図7A〜7Cの統合システムモジュール360'のそれぞれは、図4A〜4Bに関して示し、説明した態様で、提供され、シュラウド386A内に配置されているとして示される。それぞれの統合システムモジュール360'のフェースパネル367Bは、付帯するシュラウド386と共面にして取り付けることができ、統合システムモジュール360'のビデオインターフェースシステム362に隣接する透明パネル領域367C及び統合システムモジュール360'の少なくとも1つの通信ポート(またはコネクタ)に隣接するポートパネル領域367Fを有することができる。図4Aに関して上でさらに詳細に述べた態様において、統合システムモジュール360'の通信ポートの例には、限定ではなく、オーディオインターフェースシステム364,ユーザ入力システム366,アクセスポイント368及び/またはその他の適するいずれかのタイプの選ばれたシステムコンポーネント361(及び/または選ばれたシステムコンポーネント361に付随する選ばれた機能)に付帯する通信ポートを含めることができる。よって、統合システムモジュール360'は、上で論じたように、ユーザ座席382にユーザインターフェースシステム360を提供する。
【0102】
背もたれ386に加えて、ユーザ座席382は1つ以上の通常の座席コンポーネントも備えることができる。図7Bは、ユーザ座席382が、それぞれが座席基部384Bに載っている、座席クッション384D及び少なくとも1つの肘掛け388を備えることを示す。シート基部384Bはユーザ用格納スペースを提供することが好ましい。図7A〜7Cに示されるように、ユーザ座席382はトレイテーブル383A及び/またはマガジンポケット383Cも備えることができる。トレイテーブル383Aはトレイテーブルラッチ383Bにより背もたれ386に確実に取り付けられる。
【0103】
一実施形態において、少なくとも1つの座席コンポーネントは座席基部384Bに対して選択的に回転させることができる。例えば、選ばれたユーザ座席382は、通常のリクライニング背もたれ386及び/または直立位置に回転する肘掛け388を備えることができる。所望に応じて、選ばれた(または上位の)ユーザクラスに対応するユーザ座席382のような、ユーザ座席382は1つ以上の上級座席コンポーネントを備えることができる。上級座席コンポーネントの例には、着席したままで利用できるメッセージシステム(図示せず)及び/または、ユーザ座席382の位置/姿勢を電気的(または電子的)に調節するための、少なくとも1つのアクチュエータ(図示せず)を含めることができる。本明細書に示され、説明されるようなユーザ座席382の座席コンポーネントは網羅的ではなく、また限定の目的ではなく説明の目的のだけのために本明細書に与えられている。
【0104】
それぞれのユーザ座席382は、図7Aに示されるように個別に備えることができ、及び/または図7B〜7Cに示されるように1つ以上の他のユーザ座席とグループ化することができる。言い換えれば、ユーザ座席382は1つ以上のユーザ座席382を含むことができる座席グループとして備えることができる。1つ以上のユーザ座席382を含む座席グループとして備えられた場合、選ばれた座席コンポーネントを隣り合うユーザ座席382の間で共有することができる。例えば、隣り合うユーザ座席382は共通の肘掛け388及び/または共通の座席基部384Bを共有することができる。
【0105】
ビデオインターフェースシステム362,したがって統合システムモジュール360'のモジュールハウジングの、薄型プロファイルは、ユーザ座席382の背もたれ386の厚さT及び/または全体の大きさ(及び/または形状及び/または寸法)の最小化を可能にする点で有利である。言い換えれば、統合システムモジュール360'の使用により、ユーザ座席382の背もたれ386を、ユーザインターフェースシステムを提供する従来のユーザ座席(または客席)の背もたれより薄くすることが可能になる。したがって、ユーザ座席382における統合システムモジュール360'の使用により、動作環境による、選ばれた座席ピッチにおけるより広いユーザスペース及びより高い快適性の提供が可能になる。ユーザ座席382の重量も減じることができる。
【0106】
一実施形態において、ユーザ座席382の背もたれ386の厚さT及び/または座席全体の大きさの低減にその他の座席構造が寄与することができる。例えば、シュラウド386Aは背もたれ386の厚さTを減じることができる点で有利である。図7A〜7Cに示されるように、シュラウド386Aは凹形の形状(または外形)をもって形成することができる。凹形シュラウド386Aにより、モジュールハウジング367がユーザ座席382の座席化粧縁386Cをこえて延び出さず、ユーザの快適性をさらに高めるように、統合システムモジュール360'を背もたれ386内に引っ込めることが可能になる。
【0107】
さらに、及び/またはあるいは、1つ以上の座席コンポーネントも、ユーザ座席382の背もたれ386の厚さT及び/または座席全体の大きさの低減に寄与することができ、よって、乗客の快適性を高めることができる。例えば、図7Aは、肘掛け388,トレイテーブル383A及び/またはマガジンポケット383Cが少なくともある程度はユーザ座席382の内側に配置され得ることを示す。選ばれた座席コンポーネントをユーザ座席382の内側に配置することにより、背もたれ386(及び/またはユーザ座席382)の見かけが、奥行きを全く増やさずに、より薄くなり得る。
【0108】
図4Aに関して上述した態様において、背もたれ386のシュラウド386Aは、統合システムモジュール360'のモジュールハウジング367とともに、チャネル386Eを定める外形を形成する。シュラウド386Aの傾斜シュラウド領域386F(及び/またはモジュールハウジング367のポートパネル領域367F)はシュラウド386Aの中央領域386D(及び/またはモジュールハウジング367のフェースパネル367B)と所定のチャネル角φをなすことができる。チャネル角φ、チャネル386Eの大きさ(及び/または形状及び/または寸法)及び/または統合システムモジュール360'の通信ポート間の間隔は、統合システムモジュール360'の選ばれたシステムコンポーネント361(及び/またはシステムコンポーネントに付随する機能)の使用の結果生じ得る物理的干渉を阻止するように選ばれる。よって統合システムモジュール360'のそれぞれの通信ポートは、統合システムモジュール360',シュラウド386A,座席コンポーネント及び、通信ポートに接続される、いずれの周辺デバイスの間の干渉無しに利用することができる。
【0109】
図7A〜7Cに示されるように、例えば、パーソナルメディアデバイス200を統合システムモジュール360'の選ばれたアクセスポイント368に接続することができる。チャネル386E及び/またはチャネル角φにより、通信ケーブルアセンブリ369がビデオインターフェースシステム362による視聴コンテンツの提供と干渉しないような態様での、モジュラー通信コネクタ369Aのアクセスポイント368への接続が可能になる。チャネル386E及び/またはチャネル角φはその上、パーソナルメディアデバイス200(及び/または、モジュラー通信コネクタ369A及び/またはいずれの歪逃げも含む、通信メーブルアセンブリ369)と、ユーザ座席382のトレイテーブル383A,トレイテーブルラッチ383B及び/またはマガジンポケット383Cのような、いずれの座席コンポーネントの間の干渉も阻止する。例えば、パーソナルメディアデバイス200(及び/または通信メーブルアセンブリ369)は、トレイテーブル383Aが、畳まれた位置、ラッチが外された位置、広げられた位置及び/または2つの位置の間の遷移状態のいずれにあるかにかかわらず、トレイテーブル383Aと干渉しないことが好ましい。さらに、及び/またはあるいは、パーソナルメディアデバイス200の、統合システムモジュール360'の別の通信ポートと接続されている別の周辺デバイスへの干渉が阻止される。
【0110】
統合システムモジュール360'の別の実施形態が図8Aに示される。図8Aに移れば統合システムモジュール360'はビデオインターフェースシステム362を備えるとして示され、ビデオインターフェースシステム362の(図3に示される)視聴領域362Dは複数の視聴領域(またはフレーム)362Hに分離(または分割)される。言い換えれば、視聴コンテンツ210の提供に割り当てられる視聴領域362Dの部分はビデオインターフェースシステム362の全視聴領域362Dより小さい。視聴コンテンツ210の提供に割り当てられる視聴領域362Dの百分比はいずれか適する百分比をとることができ、例えば視聴領域362Dの40%から80%ないしさらに大きい範囲にわたることができる。一実施形態において、視聴コンテンツ210の提供に割り当てられる視聴領域362Dは視聴領域362Dの大部分を占める。
【0111】
所望に応じて、1つ以上の視聴領域362Hを、同時係属の、2005年4月19日に出願された名称を「移動輸送体上の乗客に高品位ビデオを提供するためのシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD FOR PRESENTING HIGH-QUALITY VIDEO TO PASSENGERS ON A MOBILE PLATFORM)」とする米国特許出願第60/673171号明細書に述べられている態様のピクチャーインピクチャー(PiP)フォーマット及び/またはピクチャーアウトサイドピクチャー(PoP)フォーマットのように、別の視聴コンテンツ210の提供に割り当てることができる。上記明細書の開示はその全体が本明細書に参照として含まれる。あるいは、またはさらに、少なくとも1つの選ばれた視聴領域362Hをユーザ入力システム366に対応させることができる。よって、ビデオインターフェースシステム362は統合システムモジュール360'及び/またはビークル情報システム300の動作を制御するために副制御標識362Iを提供することができる。副制御標識362Iは、選択された視聴領域362H内に表示することができ、(図4Aに示される)タッチポイント361Aに関して上で論じた態様で、及び/またはその他のボタンにより、作動させることができる。
【0112】
副制御標識362Iは、ビデオインターフェースシステム362によって提供されるべき視聴コンテンツ210を選択するため及び/または選ばれた視聴コンテンツ210の提供を制御するために、作動させることができる。副制御標識362Iには、例えば、((図10A〜10Bに示される)旅客輸送用ビークル390に乗っている、及び/または旅客輸送用ビークル390の外部にいる)別のユーザとのインスタントメッセージ(及び/または電子メール(またはeメール))、映画コンテンツ、テレビジョンコンテンツ、音楽コンテンツ、ゲームコンテンツ、インターネットコンテンツ、地図(及び/または旅行)情報コンテンツ、目的地コンテンツ、地理上現在位置コンテンツ、到着時刻コンテンツ、現在時刻/日付コンテンツ、広告/宣伝コンテンツ及びビークル上上システム300を介して利用できるその他のタイプのコンテンツを選択するためのコントロールを含めることができる。選ばれた視聴コンテンツの提供を制御するための従来の副制御標識362Iには、限定ではなく、開始コントロール、停止コントロール、一時停止コントロール、巻戻しコントロール及び/または早送りコントロールを含めることができる。追加の制御標識362Iには、低速再生(及び/または高速再生)を含めることができる。
【0113】
図8Bに移れば、統合システムモジュール360'は、(図4Aに示される)視角(または傾角)ψが調節可能である、ビデオインターフェースシステム362を備えるとして示される。ユーザ座席382Xは設定済の(デフォールトの)傾角にあるとしてビデオインターフェースシステム362を示し、ユーザ座席382Yは設定済傾角とは異なる角度ψに調節されているとしてビデオインターフェースシステム362を示す。図4Aに関して上述した態様において、ビデオインターフェースシステム362は、傾角ψにかかわらず優れた視聴感覚を容易に与えるために広い視角を提供することが好ましい。
【0114】
シュラウド386Aは、所望に応じて、1つ以上のシュラウド要素を備える(及び/または形成する)ことができる。図8Bはシュラウド386Aを、カップホルダ386Gを備えるとして示す。カップホルダ386Gは従来のいずれかの態様で設けることができ、不使用時(または畳まれた位置にあるとき)にはシュラウド386A内にしまい込まれることが好ましい。カップホルダ386Gの一例が図8Bに示される。図8Bに示されるように、畳まれた位置にあるカップホルダ386Gがユーザ座席382Xに関して示され、広げられた位置にあるカップホルダ386Gがユーザ座席382Yに関して示されている。あるいは、及び/または、シュラウド386Aは、(図12Bに示される)パーソナルメディアデバイス200のような、周辺デバイスを、周辺デバイスの不使用時に受け入れるための格納領域386Hを備えることができる。
【0115】
統合システムモジュール360'はビークル情報システム300の(図10A〜10Bに示される)サーバシステム310Aを介して少なくともある程度制御することができるが、一実施形態において、統合システムモジュール360'は、図9に示されるような、統合システムモジュール360'を少なくともある程度制御するためのローカルコントロールシステム361Cを備えることができる。ローカルコントロールシステム361Cは、図2の選ばれたシステムコンポーネント361に関して上述した態様で提供されることが好ましい。所望に応じて、ローカルコントロールシステム361Cは1つ以上の選ばれたシステムコンポーネント361を有することができ、及び/または選ばれたシステムコンポーネント361の内の少なくとも1つの少なくとも一部を組み込むことができる。言い換えれば、統合システムモジュール360'が、例えば、ビデオインターフェースシステム362,オーディオインターフェースシステム364,ユーザ入力システム366及びアクセスポイント368を備えていれば、ローカルコントロールシステム361Cは別の選ばれたシステムコンポーネント361として備えることができ、及び/または、例えばビデオインターフェースシステム362に、少なくとも一部を統合することができる。
【0116】
ローカルコントロールシステム361Cは従来のいずれかの態様で備えることができ、処理システム361Dを含むとして図9に示される。処理システム361Dには、1つ以上のマイクロプロセッサ(μP)、中央処理装置(CPU)および/またはいずれかの種類のデジタルシグナルプロセッサ(DSP)のような、いずれかのタイプの処理システムを含めることができる。処理システムDは、(図4Bに示される)通信コネクタ365を介してビークル情報システム300から与えられるシステム命令またはその他の情報及び/またはユーザ入力システム366を介して与えられるユーザ命令またはその他の情報を受け取って処理することができる。よって、処理システム361Dは、統合システムモジュール360'の他の選ばれたシステムコンポーネント361及び/またはビークル情報システム300に命令を与えることができる。
【0117】
あるいは、及び/またはさらに、ローカルコントロールシステム361Cはメモリシステム361Eを備えることができる。メモリシステム361Eは、ソフトウエアまたはファームウエアのような命令コード、中間計算結果及び処理システム361Dに付随するその他の命令、及び/または統合システムモジュール360'の動作ステータス履歴を含む、システム情報を格納及び提供するように構成される。不揮発性メモリシステムを含むことが好ましい、メモリシステム361Eは、限定ではなく、電子記憶媒体、磁気記憶媒体及び/または光記憶媒体のような、いずれか適するタイプのメモリシステムを含むことができる。例えば、記憶媒体の例には、1つ以上の、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ(HDD)、コンパクトディスク(CD)及び/またはいずれかのタイプのデジタルビデオディスク(DVD)を含めることができる。
【0118】
統合システムモジュール360'は、建物、商業施設または学校のような、不動の場所に配置されたネットワークとともに使用するために装着することができるが、統合システムモジュール360'はモバイルシステム用途にも適用される点で有利である。図10A〜10Bに移れば、ビークル情報システム300は広汎な旅客運輸ビークル390に搭載装備するために構成することができる。旅客輸送ビークル390のタイプの例には、限定ではなく、(図10Aに示される)乗用車390A,(図10Bに示される)飛行機390B,バス,レクリエーションビークル(RV),客船またはフェリー及び/または旅客列車、あるいはその他のいずれかのタイプの旅客輸送ビークルを含めることができる。例えば、10Bに示されるように、飛行機390Bに搭載装備される場合、ビークル情報システム300には、米国カリフォルニア州レイクフォレスト(Lake Forest)の(以前はMatsushita Avionics Systems Corporationとして知られていた)Panasonic Avionics Systems Corporationによって製造されているような、シリーズ2000,3000,eFX及び/またはeX2飛行中エンターテイメントシステムのような、従来の飛行機乗客用の飛行中エンターテイメントシステムを含めることができる。
【0119】
図10A〜10Bに示されるように、ビークル情報システム300は、少なくとも1つの従来のコンテンツソース310及び、リアルタイムコンテンツ配信システム320を介して通信するユーザ(または乗客)インターデースシステム360を備える。それぞれのコンテンツソース310は、同時係属の、2004年2月4日に出願された名称を「ファイルをダウンロードするためのシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD FOR DOWNLOADING FILES)」とする米国特許第10/772565号明細書、2005年5月6日に出願された名称を「移動輸送体上のコンテンツを管理するためのシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD FOR MANAGING CONTENT ON MOBILE PLATFORMS)」とする米国特許出願第11/123327号明細書、2005年6月15日に出願された名称を「旅行中に視聴コンテンツを提供するための携帯型メディアデバイス及び方法(PORTABLE MEDIA DEVICE AND METHOD FOR PRESENTING VIEWING CONTENT DURING TRAVEL)」とする米国特許出願第11/154749号明細書、2005年11月7日に出願された名称を「国際旅行中に移動輸送体上で放送コンテンツを受信するためのシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD FOR RECEIVING BROADCAST CONTENT ON MOBILE PLATFORM DURING INTERNATIONAL TRAVEL)」とする米国特許出願第11/269378号明細書、2008年9月15日に出願された名称を「携帯型メディアデバイスをビークル情報システムとインターフェースするためのシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD FOR INTERFACING A PORTABLE MEDIA DEVICE WITH A VEHICLE INFORMATION SYSTEM)」とする米国特許第12/210624号明細書、2008年9月15日に出願された名称を「ビークル情報システムのための携帯型ユーザコントロールデバイス及び方法(PORTABLE USER CONTROL DEVICE AND METHOD FOR VEHICLE INFORMATION SYSTEM)」とする米国特許第12/210689号明細書、2008年9月24日に出願された名称を「旅行中に移動輸送体上で放送コンテンツを受信するためのシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD FOR RECEIVING BROADCAST CONTENT ON MOBILE PLATFORM DURING TRAVEL)」とする米国特許第12/237253号明細書、及び2008年10月3日に出願された名称を「旅行中に移動輸送体上で広告宣伝コンテンツを提供するためのシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD FOR PRESENTING ADVERTISEMENT CONTENT ON MPBILE PLATFORM DURING TRAVEL)」とする米国特許出願第12/245521号明細書に述べられている態様で、提供することができる。上記出願特許は本出願特許の譲受人に譲渡され、それぞれの出願明細書の開示はそれぞれの全体が本明細書に参照として含まれる。
【0120】
コンテンツソースから利用できる視聴コンテンツ210には、上述した、同時係属の、2004年2月4日に出願された名称を「ファイルをダウンロードするためのシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD FOR DOWNLOADING FILES)」とする米国特許第10/772565号明細書、2005年6月15日に出願された名称を「旅行中に視聴コンテンツを提供するための携帯型メディアデバイス及び方法(PORTABLE MEDIA DEVICE AND METHOD FOR PRESENTING VIEWING CONTENT DURING TRAVEL)」とする米国特許出願第11/154749号明細書、及び2005年11月7日に出願された名称を「国際旅行中に移動輸送体上で放送コンテンツを受信するためのシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD FOR RECEIVING BROADCAST CONTENT ON MOBILE PLATFORM DURING INTERNATIONAL TRAVEL)」とする米国特許出願第11/269378号明細書に述べられている態様の、格納された(または時間遅延された)視聴コンテンツ、ライブ(またはリアルタイム)視聴コンテンツ及び/または対話型視聴コンテンツのような、従来のいずれかのタイプのオーディオ及び/またはビデオ視聴コンテンツを含めることができる。視聴コンテンツの例には、限定ではなく、テキストメッセージ、電子メール(またはeメール)、テレビジョンプログラムコンテンツ、音楽コンテンツ、ポッドキャストコンテンツ、写真アルバムコンテンツ、オーディオブックコンテンツ、映画コンテンツ及び/またはゲームコンテンツを含めることができる。
【0121】
所望に応じて、視聴コンテンツには、名称を「対話型フライトマップ情報を表示するための方法(METHOD FOR DISPLAYING INTERACTIVE FLIGHT MAP INFORMATION)」とする米国特許第6661353号明細書及び/または、同時係属の、2009年10月2日に出願された名称を「旅客輸送用ビークルの移動ルートを表示するためのシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD FOR DISPLAYING A TRAVEL ROUTE OF A PASSENGER VEHICLE)」とする特許出願明細書(弁理士整理番号第700546.4065号)に述べられている態様の地理情報を含めることができる。上記出願特許は本出願特許の譲受人に譲渡され、その出願明細書の開示はその全体が本明細書に参照として含まれる。本明細書に図示され、説明されるような視聴コンテンツの例は網羅的ではなく、また限定の目的ではなく説明の目的のためだけに本明細書に与えられる。
【0122】
コンテンツソース310には、ビークル390に搭載装備されているサーバシステム310Aのような1つ以上のコンテンツソース及び/またはビークル390の外部とすることができるリモート(地上)コンテンツソース310Bを含めることができる。サーバシステム310Aは、所望に応じて、プログラムされたコンテンツ及び/またはダウンロードされた視聴コンテンツ210Dを格納するための、図10A〜10Bに示されるような、ビークル情報システム300に対する全体的なシステム制御機能を提供するための情報システムコントローラとして、及び/または少なくとも1つのメディア(またはファイル)サーバシステムとして、備えることができる。サーバシステム310Aには、プログラムされたコンテンツ及び/またはダウンロードされた視聴コンテンツ210Dを格納するための、いずれか適する種類の、デジタルビデオディスク(DVD)システムまたはコンパクトディスク(CD)システムのような光メディアデバイス、及び/またはビデオカセットレコーダ(VCR)システムまたはハードディスクドライブ(HDD)システムのような磁気メディアシステムを含む、1つ以上の従来の周辺記憶メディアシステム(図示せず)を含むことができ、及び/またはサーバシステム310Aはそのような周辺記憶メディアシステムと通信することができる。所望に応じて、サーバシステム310Aは、ビークル情報システムのデコード機能及び/またはデジタル著作権管理(DRM)機能をサポートすることもできる。
【0123】
1つ以上の選ばれたコンテンツソース310によって提供される視聴コンテンツ210を配信及び/または提供するように構成されていれば、ビークル情報システム300はコンテンツソース310と、リアルタイムで、また有線通信及び/または無線通信解する態様を含む従来のいずれかの態様で、通信することができる。例えば、ビークル情報システム300と地上コンテンツソース310Dは、直接的な態様、及び/または衛星通信システム370Aのような、中間通信システム370を介する間接的な態様を含む、従来のいずれかの無線態様で通信することができる。よってビークル情報システム300は、選ばれた地上コンテンツソース310Bからダウンロード視聴コンテンツ210Dを受信することができ、及び/または、航法及びまたはその他の制御命令を含む、アップロード視聴コンテンツ210Uを地上コンテンツソース310Bに送信することができる。所望に応じて、地上コンテンツソース310Bは他の地上コンテンツソース(図示せず)と通信するように構成することができる。地上コンテンツソース310Bはインターネット310Cへのアクセスを提供するとして図10Bに示される。説明の目的のため、衛星通信システム370Aを含むとして図示され、説明されるが、通信システム370に、セル式通信システム(図示せず)及び/または航空機地上情報システム(AGIS)通信システム(図示せず)のような、従来のいずれかのタイプの無線通信システムを含め得ることは当然である。
【0124】
地上コンテンツソース310Bとの通信を容易にするため、ビークル情報システム300は、図10A〜10Bに示されるように、リモート(または地上)コンテンツソース310B視聴コンテンツを受信するためのアンテナシステム330及びトランシーバシステム340を備えることができる。アンテナシステム330は、飛行機390Bの胴体392の外表面394のような、ビークル390の外側に配置されることが好ましい。アンテナシステム330は地上コンテンツソース310Bから視聴コンテンツ210を受信し、受信した視聴コンテンツをビークル情報システム300のコンピュータシステム350に、トランシーバシステム340によって処理されたまま、渡すことができる。コンピュータシステム350は受信した視聴コンテンツ210を、所望に応じて、メディアサーバシステム310A及び/または1つ以上のユーザインターフェース360に渡すことができる。コンピュータシステム350とメディアサーバシステム310Aは、説明の目的のため、個別システムであるとして示され、説明されるが、少なくともある程度は統合させることができる。
【0125】
コンテンツソース310及びユーザインターフェースシステム360を含む、ビークル情報システムコンポーネントはコンテンツ配信システム320を介して通信するとして、図10A〜10Bに示される。図11はビークル情報システム300のための一例のコンテンツ配信システム320を示す。図11のコンテンツ配信システム320は、コンテンツソース310を含むヘッドエンドシステム310Hと複数のユーザインターフェースシステム360の間を接続し、これらの間の通信をサポートする。図11に示されるような配信システム320は、同時係属の、2006年3月29日に出願された名称を「データ配信ネットワークを介する通信信号のルートを割り当てるためのシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD FOR ROUTING COMMUNICATION SIGNALS VAIA A DATA DITRIBUTION NETWORK)」とする米国特許出願第11/277896号明細書、及びそれぞれが名称を「商業航空機及びその他のビークル上で使用するための統合ビデオ/オーディオ信号配信システム及び方法(INTEGRATED VIDEO AND AUDIO SIGNAL DISTRIBUTUON SYSTEM AND METHOD FOR USU ON COMMERCIAL AIDCRAFT AND OTHER VEHICLES)」とする、米国特許第5596647号明細書、第5617331号明細書及び第5953429号明細書に述べられている態様で提供される。これらの出願特許及び特許は本出願特許の譲受人に譲渡され、それぞれの明細書の開示はそれぞれの全体が本明細書に参照として含まれる。あるいは、及び/またはさらに、配信システム320は、同時係属の、2009年2月6日に出願された名称を「移動輸送体上に搭載される旅行中にコンテンツを配信するための光通信システム及び方法(OPTICAL COMMUNICATION SYSTEM AND METHOD FOR DISTRIBUTING CONTENT ABOEARD A MOBILE PLATFORM DURING TRAVEL)」とする米国特許出願第12/367406号明細書に述べられている態様で提供され得る。上記出願特許は本出願特許の譲受人に譲渡され、その出願明細書の開示
はその全体が本明細書に参照として含まれる。
【0126】
所望に応じて、配信システム320は、同時係属の、2004年2月6日に出願された名称を「ネットワークの信頼性向上のためのシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD FOR IMPROVING NETWORK RELIABIKITY)」とする米国特許出願第10/773523号明細書、及び2005年3月21日に出願された名称を「ネットワークの信頼性向上のためのシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD FOR IMPROVING NETWORK RELIABIKITY)」とする米国特許出願第11/086510号明細書に述べられている態様で提供されるネットワーク管理システム(図示せず)を備えることもできる。これらの出願特許は本出願特許の譲受人に譲渡され、それぞれの明細書の開示はそれぞれの全体が本明細書に参照として含まれる。
【0127】
図11に示されるように、配信システム320は、区域配信ボックス(ADB)322,複数のフロアディスコネクトボックス(FDB)323及び,複数の有線及び/または無線の通信接続を介してリアルタイムで通信するように構成されている、複数の座席エレクトロニクスボックス(SEB)(及び/または高級座席エレクトロニクスボックス(PSEB))を含む、複数の列線交換ユニット(LRU)として設けることができる。配信システム320の配線可換ユニットはその上、配信システム320とヘッドエンドシステム310Hの間のインターフェースを提供するための切換システム321も備えることができる。切換システム321には、「イーサネット」切換システムのような、従来の切換システムを含めることができ、切換システム321はヘッドエンドシステム310Hを区域配信ボックス322に接続するように構成される。区域配信ボックス322のそれぞれは、切換システム321と接続されて、通信する。
【0128】
区域配信ボックス322のそれぞれは、続いて、少なくとも1つのフロアディスコネクトボックス323と接続されて、通信する。区域配信ボックス322に接続されたフロアディスコネクトボックス323は従来のいずれかの構成で接続することができるが、接続されたフロアディスコネクトボックス323は図11に示されるように中央区域配信ボックス322の周りに星形ネットワーク形状をとって配置されることが好ましい。それぞれのフロアディスコネクトボックス323は座席エレクトロニクスボックス324の複数のデジーチェーンに接続され、情報を提供する。座席エレクトロニクスボックス324は、続いて、ユーザインターフェースシステム360と通信するように構成される。それぞれの座席エレクトロニクスボックス324は1つ以上のユーザインターフェースシステム360をサポートすることができる。
【0129】
所望に応じて、フロアディスコネクトボックス323はルート割当システムとして設けることができ、及び/または、上で参照した、同時係属の、2006年3月29日に出願された名称を「データ配信ネットワークを介する通信信号のルートを割り当てるためのシステム及び方法」とする米国特許出願第11/277896号明細書に述べられている態様で相互接続できる点で有利である。配信システム320は、少なくとも1つのFDB内部ポートバイパス接続325A及び/または少なくとも1つのSEBループバック接続325Bを有することができる。それぞれのFDB内部ポートバイパス接続325Aは、相異なる区域配信ボックス322に接続されたフロアディスコネクトボックス323の相互直接通信を可能にする、通信接続325である。それぞれのSEBループバック接続325Bは、図11に示されるように選ばれたフロアディスコネクトボックス323に対して座席エレクトロニクスボックス324のそれぞれのデジーチェーンの最終エレクトロニクスボックス324を直接に接続する、通信接続325である。それぞれのSEBループバック接続325Bは、したがって、該当フロアディスコネクトボックス323に接続された、デジーチェーンされた座席エレクトロニクスボックス324の間のループバックパスを形成する。
【0130】
図10A〜10Bに戻れば、視聴コンテンツ210を選ぶため及び選ばれた視聴コンテンツ210を提供するために、ユーザインターフェースシステム360が備えられる。所望に応じて、ユーザインターフェースシステム360は従来の乗客インターフェースを含むことができ、上で参照した、同時係属の、2005年6月15日に出願された名称を「旅行中に見るコンテンツを提供するための携帯型メディアデバイス及び方法」とする米国特許出願第11/154749号明細書に述べられている態様で、また、同時係属の、2005年4月29日に出願された名称を「移動輸送体上の乗客に高品位ビデオを提供するためのシステム及び方法」とする米国特許出願第60/673171号明細書に述べられている態様でも、備えることができる。上記出願明細書の開示はその全体が本明細書に参照として含まれる。
【0131】
図12Aは、ビークル情報システムが搭載装備されている、(図10Aに示される)乗用車390A及び/または(図10Bに示される)航空機390Bのような、旅客輸送用ビークル390の客室の概観を提供する。客室380は複数の客席382を有するとして示され、それぞれの客席382には選ばれたユーザインターフェース360が付帯する。それぞれのユーザインターフェース360はビデオインターフェースシステム362及び/またはオーディオインターフェースシステム364を備えることができる。ビデオインターフェースシステム362の例には、中央制御型頭上客室ディスプレイシステム362A、それぞれが個別に制御される背もたれディスプレイシステム362Bまたは肘掛けディスプレイシステム(図示せず)、乗務員ディスプレイパネル、及び/または手持ちプレゼンテーションシステムを含めることができる。オーディオインターフェースシステム364は、頭上スピーカーシステム364A,手持ちプレゼンテーションシステム及び/または、例えばユーザ座席382の肘掛け388に備えられた、オーディオジャックに接続されたヘッドフォンを含む、従来のいずれかの態様で備えることができる。スピーカシステムは、ユーザ座席382の基部384B内に配置されたスピーカーシステム364B及び/またはユーザ座席382のヘッドレスト384内に配置されたスピーカーシステム364Cのように、ユーザ座席382に付帯させることもできる。好ましい実施形態において、オーディオインターフェースシステム364は、オーディオインターフェースシステム364によってつくり出される音の品位をさらに向上させるため、必要に応じて、雑音消去システムを有することができる。
【0132】
ビデオインターフェースシステム362及びオーディオインターフェースシステム364は、背もたれ386,壁396,天井及び/または隔壁,または客席382の肘掛け388のような、適するいずれかの客室面に、同時係属の、2007年7月25日に出願された名称を「ユーザインターフェースデバイスを取り付けるためのシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD FOR MOUNTING USER INTERFACE DEVICES)」とする米国特許出願第11/828193号明細書及び2007年8月7日に出願された名称を「視聴コンテンツを提供するためのユーザインターフェースデバイス及び方法(USER INTERFACE DEVICE AND METHOD FOR PRESENTING VIEWING CONTENT)」とする米国特許出願第11/835371号明細書の述べられている態様で設けられる取付けシステム363による態様を含む、従来のいずれかの態様で、装着することができる。上記出願特許は本出願特許の譲受人に譲渡され、上記出願明細書のそれぞれの開示はそれぞれの全体が本明細書に参照として含まれる。
【0133】
図12Aに示されるように、ユーザインターフェースシステム360はユーザ(または乗客)の、制御信号220の交換によるような、ビークル情報システム300との通信を可能にするための入力システム366も備えることができる。例えば、入力システム366はユーザによる、ビークル情報システム300の動作を制御するための、1つ以上のユーザ命令230の入力を可能にすることができる。ユーザ命令230の例には、コンテンツソース310との通信を開始するための命令、提供のための視聴コンテンツ210を選択するための命令、及び/または選ばれた視聴コンテンツ210の提供を制御するための命令を含めることができる。視聴コンテンツ210にアクセスするために料金が必要であれば、支払情報を、入力システム366を介して入力することもできる。
【0134】
入力システム366は従来のいずれかの態様で備えることができ、一般に、キーボードまたはキーパッドのような、1つ以上のスイッチ(またはプッシュボタン)、及び/または、マウス、トラックボールまたはスタイラスのような、ポインティングデバイスを備える。所望に応じて、入力システム366は、付帯するビデオインターフェースシステム362及び/またはオーディオインターフェースシステム364と少なくともある程度統合することができ、及び/またはそれらのインターフェースから分離可能とすることができる。例えば、ビデオインターフェースシステム362及びオーディオインターフェースシステム366はタッチスクリーンディスプレイシステムとして備えることができる。入力システム366は、フルサイズコンピュータキーボード、外部マウス及び/またはゲームパッドのような、周辺入力デバイス(図示せず)をビークル情報システムに接続するための、1つ以上の入力ポート(図示せず)も備えることができる。
【0135】
ユーザインターフェースシステム360の内の少なくとも1つは(図12Bに示される)パーソナルメディアデバイス200をビークル情報システム300と接続するための、従来の通信ポート(またはコネクタ)のような、有線及び/または無線のアクセスポート368を備える。よって、ビークル390に搭乗して旅行している乗客(図示せず)は旅行中に個人的に選んだ視聴コンテンツを楽しむことができる。アクセスポイント368は付帯する客席382の近くに配置され、背もたれ386,壁396,天井及び/または隔壁のような、いずれか適する客室面に設けることができる。
【0136】
図12Bに移れば、パーソナルメディアデバイス200及びビークル情報システムがそれぞれのアクセスポイント368を介して通信しているとして示される。パーソナルメディアデバイス200はオーディオ及び/またはビデオ視聴コンテンツ210を格納することができ、ラップトップコンピュータ、パームトップコンピュータ、電子手帳(PDA)、セル式電話及び/またはMPEGオーディオレイヤー3(MP3)デバイスのような、携帯型デバイスとして提供され得る。パーソナルメディアデバイス200の例は、同時係属の、2004年2月4日に出願された名称を「ファイルをダウンロードするためのシステム及び方法」とする米国特許出願第10/772565号明細書、2005年6月15日に出願された名称を「旅行中に見るコンテンツを提供するための携帯型メディアデバイス及び方法」とする米国特許出願第11/154749号明細書、2005年11月7日に出願された名称を「国際旅行中に移動輸送体上で放送コンテンツを受信するためのシステム及び方法」とする米国特許出願第11/269378号明細書、2008年9月15日に出願された名称を「携帯型メディアデバイスをビークル情報システムとインターフェースするためのシステム及び方法」とする米国特許出願第12/210624号明細書、2008年9月15日に出願された名称を「ビークル情報システムのためのメディアデバイスインターフェースシステム及び方法」とする米国特許出願第12/210636号明細書、2008年9月15日に出願された名称を「ビークル情報システムのためのメディアデバイスインターフェースシステム及び方法」とする米国特許出願第12/210652号明細書、及び2008年9月15日に出願された名称を「ビークル情報システムのための携帯型ユーザ制御デバイス及び方法」とする米国特許出願第12/210689号明細書に示され、説明されている。上記出願特許のそれぞれは本出願特許の譲受人に譲渡され、上記出願明細書のそれぞれの開示はそれぞれの全体が本明細書に参照として含まれる。
【0137】
図12Bに示されるように、パーソナルメディアデバイス200はそれぞれ視聴コンテンツ210を眼で見るように提供するためのビデオディスプレイシステム240及び視聴コンテンツ210を耳で聴くように提供するためのオーディオシステム350を備える。それぞれのパーソナルメディアデバイス200は、従来のいずれかの態様で備えることができ、一般に、キーボードまたはキーパッドのような、1つ以上のスイッチ(またはプッシュボタン)、及び/または、マウス、トラックボールまたはスタイラスのような、ポインティングデバイスを含む、ユーザ制御システム260を備えることができる。よって、パーソナルメディアデバイス200は所望の視聴コンテンツ210を選ぶことができ、選ばれた視聴コンテンツ210が受け取られる、及び/または提供される、態様を制御することができる。
【0138】
パーソナルメディアデバイス200は通信ポート(またはコネクタ)270も備える。通信ポート270により、ユーザインターフェースシステム360のアクセスポイント368を介するビークル情報システム300とのパーソナルメディアデバイス200の通信が可能になる。パーソナルメディアデバイス200Aで示されるように、通信ポート270及びアクセスポイント368は無線通信をサポートすることができ、一方で通信ケーブルアセンブリ369を介する通信ポート270とアクセスポイント368の有線通信へのサポートがパーソナルメディアデバイス200Bによって示される。通信ポート270とアクセスポイント368がつながっているときに、ビークル情報システム300は、つながれたパーソナルメディアデバイス200のユーザに優しい通信インターフェースを用いるビークル情報システム300との統合を可能にするための簡易な態様をサポートする。
【0139】
パーソナルメディアデバイス200とビークル情報システム300が通信しているときに、ビークル情報システム300は、選ばれたアクセスポイント368を介するビークル情報システム300とのパーソナルメディアデバイス200の完全な統合化を可能にする、複数の統合化作業を同時に実施する。よって、ビークル情報システム300のシステムコンポーネントとパーソナルメディアデバイス200は互換可能になる。パーソナルメディアデバイス200は、ビークル情報システム300から制御信号(またはコマンド)220及び/または動作電力220Pを受け取ることもできる。よって、パーソナルメディアデバイス200は、有利には、シームレスな態様でビークル情報システム300の一部になることができる。
【0140】
例えば、ビークル情報システム300の入力システム366及び/またはパーソナルメディアデバイス200のユーザ制御システム260を介して、ビークル情報システム300の動作を制御するための(図10A〜10Bに示される)ユーザ命令230を与えることができる。言い換えれば、視聴コンテンツ10を選び、選ばれた視聴コンテンツ210が受け取られる、及び/または提供される、態様を制御するために、ビークル情報システム300の入力システム366及び/またはパーソナルメディアデバイス200のユーザ制御システム260を用いることができる。選ばれた視聴コンテンツは、ビークル情報システム300の(図10A〜10Bに示される)該当コンテンツソース310によって、及び/またはパーソナルメディアデバイス200内に配置された記憶メディア(図示せず)によって、提供することができる。よって、選ばれた視聴コンテンツ210のビデオ部分は、ビークル情報システム300のビデオ提供システム362及び/またはパーソナルメディアデバイス200のビデオディスプレイシステム240を介して提供することができる。選ばれた視聴コンテンツ210のオーディオ部分を提供するため、ビークル情報システム300のオーディオ提供システム364及び/またはパーソナルメディアデバイス200のオーディオシステム250を用いることができる。パーソナルメディアデバイス200のビデオディスプレイシステム240がビークル情報システム300のビデオ提供システム362よりかなり小さければ、乗客は、選ばれた視聴コンテンツ210を大きな方のビデオ提供システム362によって視聴することを優先させることができる。
【0141】
パーソナルメディアデバイス200がもはや使用されていない、及び/またはそうではなくともパーソナルメディアデバイス200との直接の物理的接続が必要ではない場合、ユーザ座席382にパーソナルメディアデバイス200を格納することができる。例えば、ユーザ座席382はパーソナルメディアデバイス200の格納を提供するための格納仕切389を備えることができる。格納仕切389は、ユーザ座席382のいずれか適する場所に、従来のいずれかの態様で設けることができる。客席382Bで示されるように、パーソナルメディアデバイス200はユーザ座席382Bの肘掛け388に形成された格納ポケット389B内に置くことができる。格納仕切389はまた、ユーザ座席382の背もたれ386及び/またはヘッドレスト384に設けることもできる。客席382Aの格納仕切389Aは、例えば、ユーザ座席382Aの背もたれ386の下部に形成されているとして示される。所望に応じて、格納仕切389には、頭上格納仕切、ドア格納仕切、ユーザ座席382の下に設けられた格納仕切、または、旅客輸送用ビークル390内で利用できる、グローブボックス、トランクまたはクローゼットのような、他のいずれかのタイプの従来の格納仕切を含めることができる。
【0142】
説明した実施形態には様々な改変形態または別形態が可能であり、説明した実施形態の特定の例を図面に例として示し、本明細書で詳細に説明した。しかし、説明した実施形態が開示された特定の形態または方法に限定されず、逆に、本開示が全ての改変形態、等価形態及び別形態を包含することは当然である。
【符号の説明】
【0143】
200 パーソナルメディアデバイス
210 視聴コンテンツ
300 ビークル情報システム
310 コンテンツソース
310H ヘッドエンドシステム
320 コンテンツ配信システム
360 ユーザインターフェースシステム
360' 統合システムモジュール
361 システムコンポーネント
361A タッチポイント
361B カードリーダーシステム
362 ビデオインターフェースシステム
362B 視聴領域
362H 分割視聴領域
362I 副制御標識
364 オーディオインターフェースシステム(オーディオコネクタ)
367 インターフェースモジュールハウジング
367A モジュール取付け領域
367C 透明フェースパネル
367D ポート開口(アパーチャ)
367F ポートパネル領域
368 アクセスポイント
369 通信ケーブルアセンブリ
369A モジュラー通信コネクタ
382 客席(ユーザ座席)
383A トレイテーブル
383B トレイテーブルラッチ
383C マガジンポケット
384D 座席クッション
385 背もたれ外囲
386 背もたれ
386A シュラウド
386D シュラウド中央領域
386E チャネル(ポケット)
386F 傾斜シュラウド部
386I 統合システムモジュール開口
387A シュラウド取付け領域
390 旅客輸送用乗物(ビークル)
392 飛行機の胴体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ座席(382)に装着するためのユーザインターフェースシステム(360)において、
透明フェースパネル(367C)及び、前記透明フェースパネル(367C)に対してポートパネル領域角(α)をなして配置されていて、ポート開口(367D)を形成する、ポートパネル領域(367F)を有する、インターフェースハウジング(367)、及び
前記インターフェースハウジング(367)内に配置されている複数のユーザインターフェースシステムコンポーネント(361)であって、制御標識(362I)を表示するためのタッチスクリーンディスプレイ及び前記ポート開口(367D)を介して選ばれたユーザ周辺デバイスに接続するための通信ポート(364,368)を有するビデオインターフェースシステム(362)を含み、前記タッチスクリーンディスプレイは前記透明フェースパネル(367C)に隣接して配置されているものである、複数のユーザインターフェースシステムコンポーネント(361)、
を備えることを特徴とするユーザインターフェースシステム(360)。
【請求項2】
中央シュラウド領域(386D)及び、モジュール開口(386I)を定める、傾斜シュラウド部(386F)及び、前記インターフェースハウジング(367)の複数のモジュール取付け領域(367A)との結合のための、複数のシュラウド取付け領域(387A)を有するシュラウド(386A)をさらに備え、前記インターフェースハウジング(367)が前記シュラウド(386A)に結合されると、前記透明フェースパネル(367C)及び前記ポートパネル領域(367C)が、前記透明フェースパネル(367C)が前記中央シュラウド領域(386D)と共面になり、前記ポートパネル領域(367F)が前記傾斜シュラウド部(386F)と共面になるように、前記モジュール開口(386I)によって受け入れられ、前記ポートパネル領域(367F)及び前記傾斜シュラウド部(386F)が、使用中の、前記システムコンポーネント(361)と前記ユーザ座席(382)の選ばれた座席コンポーネント(383A,383B,383C)の間の干渉を阻止するためのチャネル(386E)を形成することを特徴とする請求項1に記載のユーザインターフェースシステム(360)。
【請求項3】
前記チャネル(386E)が、パーソナルメディアデバイス(200)、前記パーソナルメディアデバイス(200)と前記通信ポート(364,368)の間の通信をサポートするための通信ケーブルアセンブリ(369)、前記通信ケーブルアセンブリ(369)を前記通信ポート(364,368)に接続するためのモジュラー通信コネクタ(369A)、及び前記モジュラー通信コネクタ(369A)に付帯する歪逃げの内の少なくとも1つを受け入れるに適する寸法をもって設けられることを特徴とする請求項2に記載のユーザインターフェースシステム(360)。
【請求項4】
前記タッチスクリーンディスプレイが、視聴コンテンツを提供するための第1の視聴領域(362H)及び制御標識(362I)を表示するための第2の視聴領域(362H)を含む、複数の視聴領域(362H)に分割されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のユーザインターフェースシステム(360)。
【請求項5】
前記ビデオインターフェースシステム(362)が、負のモニタ傾きをもって設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のユーザインターフェースシステム(360)。
【請求項6】
前記所定の傾角(ψ)が固定傾角を含むことを特徴とする請求項5に記載のユーザインターフェースシステム(360)。
【請求項7】
前記制御標識(362I)を作動させるため、前記タッチスクリーンディスプレイによって表示されるタッチポイント(361A)に実際に触れる必要無しに、前記制御標識(362I)を作動させる、及び前記通信ポート(364,368)を照明する、の内の少なくとも1つのための近接センサシステムをさらに備えることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のユーザインターフェースシステム(360)。
【請求項8】
前記通信ポート(364,368)が、前記ユーザインターフェースシステム(360)の前記ビデオインターフェースシステム(362)に周辺オーディオデバイスを接続するためのオーディオコネクタ(364)及び前記ビデオインターフェースシステム(362)に前記パーソナルメディアデバイス(200)を接続するためのアクセスポイント(368)からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のユーザインターフェースシステム(360)。
【請求項9】
前記インターフェースハウジング(367)内に配置されたカードリーダー(361B)をさらに備え、前記インターフェースハウジング(367)が、前記透明フェースパネル(367C)と前記ポートパネル領域(367F)の間の接合部に、前記カードリーダー(361B)のカードスロットに隣接するアパーチャ(367D)を定め、よって前記カードスロットが前記アパーチャ(367D)を通してユーザカードを受け入れることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のユーザインターフェースシステム(360)。
【請求項10】
前記ユーザインターフェースシステム(360)が、前記カードスロットを照明する、及び前記カードリーダー(361B)を使用するための指示を与えるためのアニメーションを表示する、の内の少なくとも1つによって前記カードリーダー(361B)の使用を促すことを特徴とする請求項9に記載のユーザインターフェースシステム(360)。
【請求項11】
前記ポートパネル領域角(α)が、40°と55°の間のポートパネル領域角(α)範囲内の所定のポートパネル領域角(α)を含むことを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のユーザインターフェースシステム(360)。
【請求項12】
ユーザ座席(382)において、
座席フレーム、
前記座席フレームに結合された座席クッション(384D)、及び
前記座席フレームに結合され、請求項1から11のいずれかに記載の前記ユーザインターフェースシステム(360)を受け入れるための背もたれ外囲(385)を形成する、背もたれ(356)、
を備え、
前記チャネル(386E)が前記ユーザ周辺デバイスと、畳まれた位置にある、広げられた位置にある、及び前記畳まれた位置と前記広げられた位置の間の遷移中の、前記トレーテーブル(383A)の間の干渉を阻止する、
ことを特徴とするユーザ座席(382)。
【請求項13】
旅客輸送用ビークル(390)に搭載装備するに適するビークル情報システム(300)において、
前記ビークル情報システム(300)に対する全体的なシステム制御機能を提供するためのヘッドエンドシステム(310H)、
配信システム(320)、及び
前記配信システム(320)を介して前記ヘッドエンドシステム(310H)と通信するためのユーザインターフェースシステム(360)であって、前記旅客輸送用ビークル(390)に搭載装備された、選ばれた客席(382)の背もたれ(386)内に配置されていて、請求項1から11のいずれかに記載の特徴を有しているユーザインターフェースシステム(360)、
を備えたことを特徴とするビークル情報システム(300)。
【請求項14】
飛行機において、
胴体(392)、
前記胴体(392)内に配置され、背もたれ外囲(385)を定める背もたれ(386)を有する、客席(382)、及び
前記胴体(392)に結合され、請求項13に記載の特徴を有する、ビークル情報システム(300)であって、前記客席(382)の前記背もたれ(386)内に配置されたユーザインターフェースシステム(360)を備えるビークル情報システム(300)、
を備えることを特徴とする飛行機。
【請求項15】
ユーザインターフェースシステム(360)を提供するための方法において、
背もたれ外囲(385)を定める背もたれ(386)及びトレイテーブル(383A)を有するユーザ座席(382)を提供する工程、
透明フェースパネル(367C)及び、前記透明フェースパネル(367C)に対して所定のポートパネル領域角(α)をなして配置された、ポートパネル領域(367F)を有するインターフェースハウジング(367)内に、タッチスクリーンディスプレイ及び通信ポート(364,368)を有するビデオインターフェースシステム(362)を配置することによって統合システムモジュール(360')を形成する工程であって、前記透明フェースパネル(367C)は前記タッチスクリーンディスプレイに隣接して配置されていて、前記ポートパネル領域(367F)は前記通信ポート(364,368)に対応する開口を形成するものである工程、
前記統合システムモジュールの前記透明フェースパネル(367C)及び前記ポートパネル領域(367F)を、シュラウド(386A)の中央シュラウド領域(386B)及び傾斜シュラウド部(386F)によって定められるモジュール開口(386I)内に配置する工程、
前記モジュールハウジング(367)を、前記透明フェースパネル(367C)が前記中央シュラウド領域(386B)と共面になり、前記ポートパネル領域(367F)が前記傾斜シュラウド部(386F)と共面になるように、前記シュラウド(386A)と結合する工程、及び
前記ポートパネル領域(367F)及び前記傾斜シュラウド部(386F)によりチャネル(386E)を形成する工程であって、前記チャネル(386E)は、第1の選ばれたシステムコンポーネント(361)との、少なくとも1つの第2の選ばれたシステムコンポーネント(361)及びユーザ座席(382)の選ばれた座席コンポーネント(383A,383B,383C)の使用による、干渉を阻止するに適する所定の寸法を有するものである工程、
を含むことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【公表番号】特表2013−506596(P2013−506596A)
【公表日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−532378(P2012−532378)
【出願日】平成22年10月1日(2010.10.1)
【国際出願番号】PCT/US2010/051231
【国際公開番号】WO2011/041760
【国際公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(505449427)パナソニック・アビオニクス・コーポレイション (15)
【氏名又は名称原語表記】PANASONIC AVIONICS CORPORATION
【Fターム(参考)】