説明

廃棄物の処理方法およびその装置

【課題】 廃棄物をセメント製造の仮焼炉に安定供給し大量処理することにより、セメント製造の原料や燃料の代替として有効利用する。
【解決手段】 廃棄物の受入口から廃棄物を受入れ、前記受入口の下部に設けられた二重ダンパーを有する滞留部に廃棄物を貯留して、前記二重ダンパーの下部に設けられた廃棄物の排出口から仮焼炉の渦流室に廃棄物を供給し処理するための廃棄物の処理方法において、前記受入口から受入れた廃棄物は、垂直方向に仕切られた複数の滞留部に貯留され、それぞれの部屋に設けられた二重ダンパーの開閉のタイミングが異なるように制御しながら廃棄物を渦流室に供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セメント製造装置の仮焼炉において廃棄物を処理するための廃棄物の処理方法およびその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、さまざまな技術分野において廃棄物を安定処理する試みがなされている。例えば、引用文献1には搬送経路に二重ダンパ−が直接接続された可燃性ダストの吹込設備が記載されている。ところが、上下方向に配された二重ダンパーを交互に開閉させているために、吹込装置への可燃性ダストの供給量が脈動する。
【特許文献1】特開2004−85174号公報
【0003】
セメント分野においても、セメント製造装置において廃棄物の処理を行うことにより、セメント製造の燃料や原料の代替として有効利用する試みがなされている。形状や大きさが異なる大量の廃棄物を、二重ダンパ−を有するシュートを介して仮焼炉の渦流室に供給しようとする場合、廃棄物の供給量が脈動すると、仮焼炉内の温度や燃料である石炭の供給量その他の操業条件が大きく変動することが想定される。その結果、温度を厳密に管理することが必要である仮焼炉の操業条件が著しく煩雑なものとなることが予想される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、廃棄物をセメント製造装置の仮焼炉に安定供給し大量処理するための廃棄物の供給装置および処理方法並びに処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、廃棄物の受入口と、前記受入口の下部に設けられた二重ダンパーを有する廃棄物の滞留部と、前記滞留部の下部に設けられた廃棄物の排出口とを有する廃棄物の供給装置において、前記滞留部は垂直方向に仕切られた複数の部屋と、それぞれの部屋に設けられた二重ダンパーと、前記二重ダンパーを制御するための制御部とを備える廃棄物の供給装置である。
また、他の発明としては、廃棄物の供給装置の排出口と、クリンカクーラーから抽気したクーラー抽気ガスを仮焼炉に導入するための渦流室に設けられた廃棄物の受入口が連結された廃棄物の処理装置である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、仮焼炉に供給される廃棄物の供給量の脈動が緩和され、廃棄物の分散も良好になり、熱損失も減少させることができる。その結果、温度、圧力、酸素濃度その他のセメント製造装置の操業条件を安定させることが可能となり、形状や大きさが異なる大量の廃棄物を処理することが可能となる。これにより、廃棄物をセメント製造の燃料や原料の代替として有効利用することできるとともに、廃棄物処分場の延命化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して本発明の内容を詳細に説明する。図1は本発明を実施するための廃棄物の供給装置の概略図である。
廃棄物の供給装置31は、廃棄物の受入口と、受入口の下部に設けられた二重ダンパーを有する廃棄物の滞留部と、滞留部の下部に設けられた廃棄物の排出口とを有する。供給装置31は、円筒または角型の形状を有する。廃棄物の受入口23と排出口12の内径は、滞留部32と同じでも良いが、廃棄物の大きさや連結される装置によって適宜変更が可能である。
滞留部32は、垂直方向に仕切板30を有する。仕切板30は、仕切られた各部屋に廃棄物を分配する役割を有する。仕切板30の長さは、滞留部32の直胴部の長さに対して60乃至100%であり、好ましくは70乃至75%である。供給経路を一体型にすることにより、省スペースとすることが可能である。
【0008】
仕切られた各部屋には、ダンパー24乃至27が上下方向に設置される。ダンパーとしてはスライドゲード式が挙げられる。ダンパーの角度は水平方向0度とすると、0乃至75度である。ダンパーの角度が大きい場合、ダンパー上部への廃棄物の滞留による噛み込みを防止することができるが、供給経路が長くなるため、好ましい角度は20乃至45度である。これにより、廃棄物の滞留を防止することができると同時に、供給経路の設置スペースを小さくすることができる。
【0009】
同じ部屋のダンパー間の距離は、廃棄物の大きさや形状、供給量によって適宜変更が可能である。例えば、廃棄物の大きさが最長径で50mm、滞留部32の直胴部が2000mmの場合、直胴部の上部から上部ダンパーまでの距離が600乃至1200mm、好ましくは700乃至900mm、上下のダンパー間の距離は400乃至1000mm、好ましくは400乃至650mm、下部ダンパーから直胴部の下部までの距離は500乃至1000mm、好ましくは600乃至800mmである。また、異なる部屋同士の上部(24と26)、下部(25と27)のダンパーの上下方向の位置は同じとする。二重ダンパー駆動方向は、図1においては対向しているが、供給経路の設置スペースによって、並行とすることも可能である。
【0010】
図1に示すとおり、ダンパー24乃至27は、制御部29と連結されている。制御部29は、タイムスケジュールに従いダンパー24乃至27を開閉させる役割を有する。
【0011】
次に請求項2に係る発明について説明する。図2は、本発明を実施するためのセメント製造装置の概略図である。セメント製造装置は、セメント原料焼成用のロータリーキルン1、渦流室5を有する仮焼炉2を備えたサスペンションプレヒーター、冷却空気によりセメントクリンカーを冷却するためのクリンカクーラー3(以下AQCとする)及びクーラー抽気ガスダクト6よりなり、ロータリーキルン1の原料供給側にサスペンションプレヒーターを、セメントクリンカー排出側にAQCをそれぞれ接続する。さらにAQCと渦流室5とをクーラー抽気ガスダクト6により接続することにより、AQCから排出される熱空気を仮焼炉2に二次空気として導入するようにした構成になっている。
図3および図4は、それぞれ本発明を実施するための渦流室5を有する仮焼炉2の平面図と側面図である。
渦流室5は、前記廃棄物の受入口34を有し、前記廃棄物の供給装置の排出口12と接続される。前記供給口34は、渦流室5の天井部、好ましくは天井部の中心半径から0乃至3m外周部寄りであって、クーラー抽気ダクト6との接続部から1乃至4m離れた位置とする。
また、供給装置31は渦流室5の天井部に対して垂直方向角度を0度とすると、0乃至20度、好ましくは0度である。これにより、廃棄物を重力により安定的に供給すること可能となり、廃棄物の供給に伴う供給部の閉塞問題が解消される。また、廃棄物の滞留時間を長く確保しながら、さらに外周部寄りの高酸素雰囲気によって、廃棄物を確実に燃焼処理させることが可能となる。
【0012】
渦流室5の廃棄物の受入口34には、ガスを供給するためのガスの供給ノズル(A)22が設置される。このガスの供給ノズル22は、渦流室5の天井部からL型エルボ状に屈曲した噴射ノズルの機構を有している。供給ノズル(A)22の先端は、廃棄物の受入口34の上流側に達している。供給ノズル(A)22の先端と受入口34の開口端の水平距離L1は、図5に示すとおり100乃至1000mmであり、垂直距離L2は500乃至1500mmである。噴射ノズルの先端の形状は、通常は丸型でよいが、正方形、楕円型、長円型、長方形、半月型、ハーモニカ型、多孔型などいずれでもよい。これにより、渦流室5に供給された廃棄物が直ちに渦流室内において良好に分散され、クーラー抽気ガスダクト6や渦流室5の底部に落下して堆積・固着することを防止できる。
【0013】
また、図6に示すように廃棄物が投入口される渦流室5には、ガスの供給ノズル(A)22とは別のガスの供給ノズル(B)33が設けられている。これにより、最長部が100mm以上の慣性力が大きい廃棄物を渦流室5に供給した場合においても、渦流室5の下部に堆積・融着することなく燃焼処理を行うことができ、仮焼炉の更なる安定操業が達成される。ガスの供給ノズル(B)33は、廃棄物を吹き上げることができれば特に制限はないが、例えば、渦流室5の側面から、廃棄物受入口34から鉛直方向に降りた渦流室5の底部に対して水平から斜め下方20乃至75度の方向に配向される。ガスの導入は2箇所以上から行うことも可能である。例えば、渦流室5の底部で炉心寄り内周部と、渦流室5の底部で炉壁寄り外周部の2箇所にそれぞれガスの供給ノズル(B)33を設けることができる。
【0014】
本発明で用いられる廃棄物とは、廃プラスチック、廃木材、木屑、古畳、古紙、廃ゴム、布裂、固形燃料(RDF類)などの可燃性廃棄物の単品または2種以上の混合物をいう。廃棄物に鉄屑やアルミ片等の異物が混入している場合は、磁力選別機、非鉄物除去装置、篩等の手段により予め除去する。廃棄物のサイズは、最長部が100mm以下、好ましくは70mm以下である。最長部が100mm以上では、渦流室5の旋回流に乗っても慣性力が大きいため、炉壁近辺に滞留し炉壁に固着して炉内燃焼ガスの通風抵抗となり、また旋回流に乗ることなくライジングダクト9を経由して窯尻部21に落下し炉壁に固着するので好ましくない。最長部が30mm以下の廃棄物は、仮焼炉2の下部にあるライジングダクト9からのキルン排ガス13によって直ちに上方向に上昇するため高酸素領域に滞留する時間が短く、石炭バーナー8から供給される微粉炭と同じ燃焼挙動を示す。石炭バーナー8から供給される微粉炭に対する廃棄物の割合は、10乃至40重量%である。
【0015】
廃棄物は、受入口23を経由して仕切板30により仕切られた各部屋に貯留される。各部屋における二重ダンパーは、開閉のタイミングが異なるように制御される。
【0016】
図7は本発明を実施するための二重ダンパーの動作駆動タイムスケジュールを示す。便宜上、仕切られた部屋の片側の部屋を1系、他方を2系とする。
まず、1系と2系の上段24、26と下段25、27が閉とする。
次に、1系と2系の上段24、26の上に、投入口23から廃棄物が充填される。次に、1系の上段24が開となり、同時に2系の下段27が開となる。これにより、1系においては廃棄物が上段と下段の間に受入れられ、2系においては廃棄物が処理装置に供給される状態になる。
その後、1系の上段24が閉となり、同時に2系の下段27が閉となる。これにより、1系、2系の上段と下段のダンパーが全て閉となる。
次に、1系の下段25が開となり、2系の上段24が開となる。これにより、1系から廃棄物が処理装置に供給され、2系においては廃棄物がダンパー26と27の間に受入れられる。
その後、1系の下段25が閉となり、同時に2系の上段27が閉となる。これにより、1系、2系の上段と下段のダンパーが全て閉となる。これによって、廃棄物の供給サイクルが終了する。
このサイクルを繰り返すことにより、廃棄物は処理装置に供給される。これにより、廃棄物の処理装置への供給量の脈動を緩和することが可能となり、処理装置の操業条件の変動を大幅に低減することが可能となる。
【0017】
タイムスケジュールの各時間幅は、廃棄物の必要供給量に応じて、時間幅を電子タイマーまたはソフトタイマーなどにて設定するが、上段ダンパーの開時間の幅については下段ダンパーと上段ダンパーの間のシュート空間が廃棄物で満量にならない時間、即ち、満量の80%以下になるように前記タイマーの時間幅の設定を行う。また、前記について、満量の80%になる高さの位置にレベルスイッチやリミットスイッチ28などを取り付け、該タイマーとの併用を行い、レベル検知またはタイマーの動作が行われたら、ダンパーを所定の通りに動作させ、廃棄物を安定供給するようにさせてもよい。該タイマー時間の幅が大きすぎると、二重ダンパーの先端部に廃棄物が噛込む原因にもなる。
【0018】
前記においては、2系列の廃棄物の供給装置について説明したが、3系列以上においても本発明を実施することは可能である。この場合における二重ダンパー駆動方法は、前記の各系列のタイムスケジュールと同じであり、時間の差を設けるのみである。これにより、廃棄物の供給量の脈動をさらに緩和することが可能である。ただし、系列の数が多くなると、供給経路の構造が複雑になり、ダンパーの駆動の制御が煩雑になるので、系列の数は2乃至4系列が好ましい。
【0019】
前記二重ダンパーの制御によって供給量の脈動が緩和された廃棄物は、クリンカクーラーから抽気したクーラー抽気ガス11を仮焼炉2に導入するための渦流室5に供給される。渦流室5に供給された廃棄物は、クーラー抽気ガス11によって高温・高酸素の雰囲気となった仮焼炉渦流室5の周円部10をゆっくり旋回流ガス15に乗って旋回しながら燃焼が加速される。これにより、酸素濃度が高い炉内燃焼空間を旋回挙動することにより廃棄物の滞留時間を従来よりも長く確保することができる。
その後、慣性力の比較的大きい廃棄物は仮焼炉上部室17において遠心力によって、熱空気の旋回流に乗って仮焼炉2の内壁部に近いところを流飛軌跡16のように周回しながら燃焼する。廃棄物の燃焼により発生したガスは、仮焼炉上部室17の中心縦軸を下から上に向かって突き抜ける噴流ガス14と自然に合流する。これにより、廃棄物が炉壁に融着することなく燃焼処理を行うことができる。
【0020】
ロータリーキルン1からのガス温度が1000乃至1200℃で、酸素濃度が1乃至3容量%であるキルン排ガス13は、仮焼炉2の中心軸に沿って仮焼炉2の中央を下から上に向かって噴流ガス14として高速で突き抜ける。よって、仮焼炉2においては、中心軸に沿った中心付近は低酸素濃度領域となる。一方、AQCからの850乃至900℃で酸素濃度が21容量%であるクーラー抽気ガス11は、クーラー抽気ガスダクト6を通じて仮焼炉2の横方向から水平に渦流室5に導入され、渦流室5の周円部10をゆっくり旋回流ガス15として旋回した後、仮焼炉上部室17内を炉の内壁周囲に沿って横上方向の旋回流を構成しながら、下から上に向かって上昇する。よって、仮焼炉2の炉壁に近い周辺部は高酸素濃度領域となる。
一方、石炭バーナー8から供給される微粉炭は、プレヒーター排ガス19中のNOxを低減させるために還元雰囲気とする役割を有する。即ち、ライジングダクト9からの酸素濃度が低いキルン排ガス13である噴流ガス14の流れ方向に、石炭バーナー8から微粉炭と1次空気が共に噴射される。これによって、仮焼炉上部室17の中心縦軸に沿った付近において約900℃の高温による熱分解によってCOガスが発生し、COガスによってプレヒーター排ガス19中のNOxは還元される。
【0021】
ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、廃木材、繊維屑などの混合物からなる廃棄物を供給装置31に供給しタイムスケジュールに従い二重ダンパーを制御しながら、渦流室5に供給した。その結果、仮焼炉の出口のガス温度は、供給装置31を使用することなく廃棄物を渦流室5に供給した場合に900℃プラスマイナス10℃であったのに対して、900℃プラスマイナス5℃となり、温度の変動が半減した。また、仮焼炉2に供給する微粉炭の供給量も12.5プラスマイナス2t/hrであったのに対して、12.5プラスマイナス1t/hrとなった。さらに、仮焼炉2の出口ガス中のCOガス濃度の変動も認められなかった。このことは、廃棄物が仮焼炉2において燃え遅れを起こすことなく安定的に燃焼処理されていることを示すものである。この結果、廃棄物由来の持ち込み熱量の利用率も、70%程度から約90%へ大幅に向上させることができた。また、仮焼炉2における廃棄物の安定処理はロータリーキルン1の安定運転を可能にし、クリンカーの生産量も0.4重量%増加させることができた。
【0022】
廃棄物が供給される受入口34には、ガスを供給することができる。ガスは、供給口に近接する下流側からクーラー抽気ガスに並行になるように噴射される。ガスの種類は、圧縮空気やブロアー空気、セメント製造装置から排出される排気ガス等が挙げられる。ガスの供給ノズル(A)22の先端流速は30乃至80m/秒であり、好ましくは40乃至60m/秒である。ガスの供給量は、クーラー抽気ガス11に対して0.1乃至5.0容量%であり、好ましくは0.5乃至3.0容量%である。
【0023】
吹き込まれるガスは、予熱されたものを使用することができる。例えば、シェルアンドチューブ型の熱交換器により加熱された空気や、仮焼炉2の外壁に円管状または蛇管状に配管を敷設し、前記配管に空気を流通して加熱されたものを用いることができる。これにより、渦流室5における熱損失を防止することができ、仮焼炉の操業条件を更に安定化させることが可能となる。
【0024】
渦流室5には、ガスの供給ノズル(A)とは別にガスを供給することができる。ガスの種類は、圧縮空気やブロアー空気、セメント製造装置から排出される排気ガス等が挙げられる。ガスの供給ノズル(B)33の先端流速は30乃至80m/秒であり、好ましくは40乃至60m/秒である。ガスの供給量は、クーラー抽気ガス11に対して0・1乃至5.0容量%であり、好ましくは0.5乃至3.0容量%である。この場合においても、前述と同様に予熱されたものを使用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明は、大量の廃棄物をセメント製造の原料や燃料として使用する際に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明を実施するための廃棄物の供給装置の概略図である。
【図2】本発明を実施するためのセメント製造装置の概略図である。
【図3】本発明を実施するための仮焼炉の平面図である。
【図4】本発明を実施するための仮焼炉の側面図である。
【図5】本発明を実施するための廃棄物の供給装置とガスの供給ノズルの拡大図である。
【図6】本発明を実施するための仮焼炉の別の側面図である。
【図7】本発明を実施するための二重ダンパーの駆動方法を示すタイムスケジュールである。
【符号の説明】
【0027】
1 ロータリーキルン
2 仮焼炉
3 クリンカクーラー
4 窯前石炭バーナー(微粉炭)
5 仮焼炉渦流室
6 クーラー抽気ガスダクト
7 排気ファン
8 石炭バーナー
9 ライジングダクト(RD)
10 渦流室の外壁・内壁
11 クーラー抽気ガス(仮焼炉2次空気)
12 廃棄物の排出口
13 キルン排ガス
14 噴流ガス
15 旋回流ガス
16 廃棄物の流飛軌跡
17 仮焼炉上部室
18 セメント原料投入口
19 プレヒーター排ガス
20 プレヒーター・サイクロン
21 窯尻部
22 ガスの供給ノズル(A)
23 廃棄物の受入口
24 1系上段ダンパー
25 1系下段ダンパー
26 2系上段ダンパー
27 2系下段ダンパー
28 レベルスイッチまたはリミットスイッチ
29 制御部
30 仕切板
31 供給装置
32 滞留部
33 ガスの供給ノズル(B)
34 廃棄物の受入口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄物の受入口と、前記受入口の下部に設けられた二重ダンパーを有する廃棄物の滞留部と、前記滞留部の下部に設けられた廃棄物の排出口とを有する廃棄物の供給装置において、前記滞留部は垂直方向に仕切られた複数の部屋と、それぞれの部屋に設けられた二重ダンパーと、前記二重ダンパーを制御するための制御部とを備える廃棄物の供給装置。
【請求項2】
請求項1記載の廃棄物の供給装置の排出口と、クリンカクーラーから抽気したクーラー抽気ガスを仮焼炉に導入するための渦流室に設けられた廃棄物の受入口が連結された廃棄物の処理装置。
【請求項3】
前記渦流室に設けられた廃棄物の受入口の直下部に向けてガスを供給するための供給ノズル(A)を備えた請求項2に記載の廃棄物の処理装置。
【請求項4】
前記ガスを供給するための供給ノズル(A)とは別のガスの供給ノズル(B)が前記渦流室に設けられた請求項2または3記載の廃棄物の処理装置。
【請求項5】
前記ガスの供給ノズル(B)は、前記渦流室の水平方向から下向きに30乃至80度傾斜している請求項4記載の廃棄物の処理装置。
【請求項6】
廃棄物の受入口から廃棄物を受入れ、前記受入口の下部に設けられた二重ダンパーを制御して、前記二重ダンパーの下部に設けられた廃棄物の排出口から廃棄物の処理装置に供給するための廃棄物の供給方法において、前記受入口から受入れた廃棄物は、垂直方向に仕切られた複数の部屋に貯留され、それぞれの部屋に設けられた二重ダンパーの開閉のタイミングが異なるように制御しながら廃棄物を供給することを特徴とする廃棄物の供給方法。
【請求項7】
請求項6記載の供給方法により、クリンカクーラーから抽気したクーラー抽気ガスを仮焼炉に導入するための渦流室に廃棄物を供給し廃棄物を処理することを特徴とする廃棄物の処理方法。
【請求項8】
前記廃棄物が前記渦流室に供給される位置にガスを供給する請求項7記載の廃棄物の処理方法。
【請求項9】
前記ガスは、前記仮焼炉の外壁と熱交換された熱ガスである請求項8記載の廃棄物の処理方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2007−46854(P2007−46854A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−232888(P2005−232888)
【出願日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(000000206)宇部興産株式会社 (2,022)
【Fターム(参考)】