説明

廃熱回収装置

【課題】本発明は、エンジンの冷却性を損なうことなく、効率的な廃熱回収を行うことを課題とする。
【解決手段】廃熱回収装置1が備える冷媒経路3のエンジンの上流側には貯留タンク15、第1ポンプ4、第1三方弁5が配置される。第1三方弁5は、冷媒経路3から分岐して第1ポンプ4から吐出された冷媒を貯留タンク15へ戻す第1リリーフ経路20とともに第1リリーフ回路を形成する。エンジン本体2aの下流側には、エンジン本体2aに近い側から順に、第2ポンプ6、第2三方弁7、蒸発器8、過熱器9、動力回生部10、凝縮器14が配置される。エンジン本体2aから引き出された排気管16は、過熱器9、蒸発器8の順に接続される。第2三方弁7は、冷媒経路3から分岐して第2ポンプ6から吐出された冷媒をエンジン本体2aの上流側へ戻す第2リリーフ経路22とともに第2リリーフ回路を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンにおける廃熱を回収する廃熱回収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、内燃機関(エンジン)の駆動に伴って発生する廃熱を、ランキンサイクルを利用して回収する廃熱回収装置が知られている。このような廃熱回収装置には、例えば、エンジンの水冷冷却系統を密閉構造とし、エンジンを冷却する際に、エンジンと熱交換をして蒸発した冷媒、すなわち、エンジンにおける廃熱を吸収して蒸発した冷媒を、さらに、エンジンから排出される排気により過熱して高温化するものがある。このような廃熱回収手段は、高温化した気相冷媒により膨張機を駆動して、気相冷媒の持つエネルギを電気エネルギ等に変換して、エンジンで発生する廃熱のエネルギを回収することができる。こうしてエネルギが回収された気相冷媒は、凝縮器において液化される。凝縮器で液化された冷媒は、エンジン内へ導入され、再度、廃熱を得て蒸発し、廃熱の回収に寄与することとなる。このような構成を採用して廃熱回収を行う内燃機関が、例えば、特許文献1に開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2000−345835号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に開示された構成を含め、冷媒の循環にはポンプを用いるのが一般的である。ランキンサイクルを形成する蒸気は圧力が高いほど、効率が向上する。このため、ポンプの吐出圧を高めれば、ランキンサイクルの効率を向上させることが可能となる。しかしながら、ポンプの吐出圧を高めると、冷媒の吐出量が増加してしまい、却ってランキンサイクルによる廃熱回収効率を低下させてしまうおそれがある。例えば、蒸気発生部に供給される液体の冷媒の量がその時点での発熱量と比較して多すぎると蒸気が発生しないことから、ランキンサイクルが成立せず、廃熱回収が行えないことが想定される。このように、ポンプによる冷媒供給では、必要とされる冷媒の圧力と、供給量との両立が困難となることが想定される。
【0005】
そこで、本発明は、エンジンの冷却性を損なうことなく、効率的な廃熱回収を行うことを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するための、本発明の廃熱回収装置は、エンジン内に形成されたウォータジャケット内を流通する冷媒と、当該冷媒が蒸気化する蒸気発生部と、前記冷媒の蒸気によって駆動される動力回生部と、蒸気発生検知手段と、当該蒸気発生検知手段の検知結果に基づいて、前記蒸気発生部への冷媒供給量を制御する冷媒供給量制御手段と、を備えたことを特徴とする(請求項1)。このような構成とすることにより、冷媒の状態が蒸気を発生することができる状態となっていないときは、蒸気発生部への冷媒供給量を抑制する。一方、蒸気発生部において蒸気を発生させることができるときに冷媒を供給することにより、廃熱を効率的に回収することができる。
【0007】
このような廃熱回収装置では、前記冷媒をエンジン内に供給する第1ポンプと、エンジン温度取得手段と、当該エンジン温度取得手段によって取得されたエンジン温度に基づいて、前記第1ポンプから吐出された冷媒を当該第1ポンプの上流側へ戻す第1リリーフ回路と、を備えた構成とすることができる(請求項2)。ここで、エンジン温度とは、例えば、シリンダブロックの壁温等である。エンジンを適切に冷却するためにエンジンに形成されたウォータジャケットへ導入する冷却水の量を調整するために参酌される値である。エンジンの熱的信頼性を評価することができる値であれば、シリンダブロックの壁温以外の値を採用することもできる。エンジンの状態から、それ以上の冷媒をウォータジャケットへ導入すると過冷却となるおそれがあるときなどは第1リリーフ回路を通じて冷却水のウォータジャケットへ導入を抑制する。
【0008】
このように、エンジンに導入する冷媒の量を調節する構成とした場合、エンジン内に導入されない冷媒を貯留しておくバッファ領域が存在していると都合がよい。そこで、冷媒を貯留する貯留タンクを備え、エンジン温度取得手段によって取得されたエンジン温度に基づいて、前記第1ポンプから吐出された冷媒を当該第1ポンプの上流側へ戻す第1リリーフ回路を備えた構成とすることが望ましい(請求項3)。
【0009】
このような廃熱回収装置における、前記蒸気発生部は、エンジンの排気ガスの熱によって前記冷媒を蒸発させる蒸発器であり、前記エンジンと前記蒸発器との間に前記蒸発器へ冷媒を供給する第2ポンプを備え、前記冷媒供給量制御手段は、前記第2ポンプから吐出された冷媒を前記エンジンの上流側へ戻す第2リリーフ回路である構成とすることができる(請求項4)。蒸発器は、エンジンの本体とは別個に備えられる。このような構成とすることにより冷媒の蒸気化が困難と判断される状況で蒸発器へ冷媒が導入されることを回避することができる。蒸発器に冷媒を導入したにもかかわらず蒸気を発生させることができないと、有効な廃熱回収を行うことができない。例えば、蒸発器に導入される冷媒の飽和蒸気温度、蒸発器に導入される排気ガスの温度から、有効に蒸気を発生させることが困難であると判断されるときに、第2リリーフ回路を通じて冷媒をリリーフする。その後、冷媒を蒸気化することができる条件を満たしたときに冷媒を蒸発器に導入すれば、効率的な廃熱の回収を行うことができる。
【0010】
なお、エンジン内への冷媒の導入を調節するのみの構成であっても、廃熱回収の効率を向上させることができる。すなわち、エンジン内に形成されたウォータジャケット内を流通する冷媒と、当該冷媒が蒸気化する蒸気発生部と、前記冷媒の蒸気によって駆動される動力回生部と、前記冷媒をエンジン内に供給する第1ポンプと、エンジン温度取得手段と、当該エンジン温度取得手段によって取得されたエンジン温度に基づいて、前記第1ポンプから吐出された冷媒を当該第1ポンプの上流側へ戻す第1リリーフ回路と、を備えた廃熱回収装置とすることもできる(請求項5)。
【発明の効果】
【0011】
本発明の廃熱回収装置によれば、エンジンや蒸気発生部の状態に応じてポンプから吐出された冷媒をリリーフするようにしたので、ポンプの吐出圧を向上させたときであっても冷媒の過剰供給を回避し、廃熱の効率的な回収を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
【実施例】
【0013】
本発明の実施例について図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施例の廃熱回収装置1をエンジン本体2aに組み込んだエンジン2の概略構成を示した説明図である。
【0014】
エンジン本体2a内にはウォータジャケットが形成されており、ウォータジャケット内を冷却水である冷媒が循環する。廃熱回収装置1は冷媒が流通する冷媒経路3を備えている。この冷媒経路3のエンジン本体2aの上流側には冷媒を貯留する貯留タンク15が配置され、貯留タンク15とエンジン本体2aとの間に貯留タンク15内の冷媒をエンジン本体2a内へ供給する第1ポンプ4が配置されている。また、第1ポンプ4とエンジン本体2aとの間には第1三方弁5が配置されている。
【0015】
第1三方弁5は、冷媒経路3から分岐して第1ポンプ4から吐出された冷媒を貯留タンク15へ戻す第1リリーフ経路20とともに本発明における第1リリーフ回路を形成している。第1リリーフ経路20には、逆止弁21が装着されている。第1三方弁5は、ECU(Electronic control unit)26と電気的に接続されている。
【0016】
エンジン本体2aの下流側の冷媒経路3には、エンジン本体2aに近い側から順に、第2ポンプ6、第2三方弁7、本発明における蒸気発生部に相当する蒸発器8、過熱器9、動力回生部10、凝縮器14が配置されている。凝縮器14の下流には上述の貯留タンク15が設置されている。また、エンジン本体2aからは、排気ポートから排出された排気ガスが流通する排気管16が引き出されており、過熱器9、蒸発器8の順に接続されている。
【0017】
第2ポンプ6は、エンジン本体2a内から冷媒を吸い上げ、蒸発器8へ供給している。蒸発器8では、排気管16中を流通する排気ガスから熱を得て、冷媒を蒸気化させる。第2三方弁7は、冷媒経路3から分岐して第2ポンプ6から吐出された冷媒をエンジン本体2aの上流側へ戻す第2リリーフ経路22とともに本発明における第2リリーフ回路を形成している。第2リリーフ経路20には、逆止弁23が装着されている。第2三方弁7は、ECU26と電気的に接続されており、第2リリーフ回路は、本発明における冷媒供給量制御手段を構成している。
【0018】
過熱器9は、排気管16中の排気ガスから熱を回収し、冷媒通路3内を通じる蒸気へさらに熱を付与するもので、廃熱の回収効率を向上させるものである。
【0019】
動力回生部10には、タービン11と、このタービン11と軸を共通にする発電機12とが含まれる。すなわち、冷媒経路3を流通する冷媒の蒸気によってタービン11を駆動し、発電機12によってエンジンの廃熱を、電気エネルギをして回収する。回収された電気は、発電機12と接続された蓄電装置13に蓄えられる。
【0020】
エンジン本体2aには、シリンダブロックの壁温を測定する第1温度センサ17が設置されている。また、蒸発器8には、導入される冷媒の圧力P1を測定する圧力センサ18が設置されている。さらに、排気管16の蒸発器8の上流側には蒸発器8へ導入される排気ガスの温度を測定する第2温度センサ19が設置されている。これらの第1温度センサ17、圧力センサ18、第2温度センサ19は、それぞれECU26に電気的に接続されている。第1温度センサ17は、本発明におけるエンジン温度取得手段に相当し、圧力センサ18と、第2温度センサ19は、本発明における蒸気発生検知手段の一部を形成している。すなわち、圧力センサ18により取得された圧力P1からその圧力P1における飽和温度T2Xを算出する。算出された飽和温度T2Xと第2温度センサ19により取得した排気ガスの温度とを比較して、蒸発器8において冷媒が蒸気化することができるか否かの判断を行う。この判断に関する演算はECU26によって行われる。
【0021】
以上のように構成される廃熱回収装置1の動作及び制御につき、図面を参照しつつ説明する。図2は、ECU26が行う制御の一例を示すフロー図である。まず、ECU26は、ステップS1において、エンジン2が始動状態にあることを確認し、ステップS2へ進む。ステップS2では、自らが内蔵するカウンタによりT秒をカウントする。これは、図2に示した一連の制御をT秒毎に行うための措置である。ECU26は、T秒カウントした後、ステップS3の処理を行う。ステップS3では、エンジン本体2aに貯留タンク15内の冷媒を導入するか否かの判断を行う。具体的には第1温度センサ17により取得したシリンダブロックの壁温T1が予め閾値として定めた温度T1X以上となっているか否かの判断を行う。この温度T1Xは、エンジン本体2aにさらに冷媒を導入しても、過冷却となることがないと判断することができる値として設定されている。壁温T1が温度T1X以上であるときはステップS4へ進む。ステップS4へ進んだ場合は、後に詳述するように第1リリーフ弁5における冷媒のリリーフは行われず、第1ポンプ4が吐出する冷媒はエンジン本体2aへ供給される(ステップS5、ステップS6)。供給された冷媒はエンジン本体2aにおいて昇温する。一方、壁温T1が温度T1Xよりも低いときはステップS7へ進む。ステップS4へ進んだ場合は、後に詳述するように第1リリーフ弁5における冷媒のリリーフが行われる(ステップS8、ステップS9)。これにより、第1ポンプ4が吐出する冷媒のエンジン本体2aへの供給が回避される。この結果、エンジン本体2aは過度に冷却されることがない。すなわち、エンジン本体2aの熱的信頼性が確保される範囲内で冷媒の量を減らすことができ、蒸気化し易い状態を創り出すことができる。
【0022】
ECU26は、ステップS3において、YESと判断したときは、ステップS4へ進む。ステップS4では、蒸発器19へ導入される排気ガスの温度T2が蒸発器8に導入される冷媒の圧力P1における飽和温度T2X以上であるか否かの判断を行う。この飽和温度T2Xは、第2ポンプ6によって圧送される冷媒の状態によって変化する値である。このステップS4においてYESと判断したときはステップS5へ進む。ステップS5では、図3に示すように、第1リリーフ弁5、第2リリーフ弁7ともにリリーフを行わない制御とする。従って、貯留タンク15内の液体の冷媒が第1ポンプ4によってエンジン本体2aへ導入され、エンジン本体2aで昇温した冷媒が第2ポンプ6で吸い上げられて蒸発器8へ導入される。蒸発器8へ導入された冷媒は、排気ガスの熱により蒸気化する。蒸気化した冷媒は過熱器9へ送られてさらに熱を得る。過熱器9で熱を得て質が高められた冷媒の蒸気はタービン11を駆動する。これにより発電機12が作動してエンジンの廃熱が電気エネルギとして回収される。タービン11を駆動した後の蒸気状の冷媒は凝縮器14へ送られる。凝縮器14へ送られた冷媒は液体に戻され貯留タンク15へ流入して貯留される。
【0023】
一方、ステップS4においてNOと判断したときは、ステップS6へ進む。ステップS6では、図4に示すように、第1リリーフ弁5のリリーフを行わず、第2リリーフ弁7のリリーフを行う制御とする。従って、第1ポンプ4によってエンジン本体2aへ導入された冷媒は、第2ポンプ6で吸い上げられた後、第2リリーフ経路22を通じ、図面中矢示25で示すようにエンジン本体2aの上流側に戻される。エンジン本体2aに戻された冷媒はエンジン本体2aにおいて再び昇温され、第2ポンプ6によって吸い上げられることになる。
【0024】
ECU26は、ステップS3において、NOと判断したときは、ステップS7へ進む。ステップS7では、蒸発器8へ導入される排気ガスの温度T2が蒸発器8に導入される冷媒の圧力P1における飽和温度T2X以上であるか否かの判断を行う。すなわち、ステップS4と同様の判断を行う。このステップS7においてYESと判断したときはステップS8へ進む。ステップS8では、図5に示すように、第1リリーフ弁5のリリーフを行い、第2リリーフ弁7のリリーフを行わない制御とする。従って、第1ポンプ4によって貯留タンク15内から吸引された冷媒は、第1リリーフ経路20を通じ図面中矢示24で示すように貯留タンク15内へ戻される。これにより、エンジン本体2aの過度の冷却が回避される。一方、すでにエンジン本体2a内に導入されている冷媒は第2ポンプ6で吸い上げられて蒸発器8へ導入される。蒸発器8へ導入された冷媒は、排気ガスの熱により蒸気化する。蒸気化した冷媒は過熱器9、タービン11と送られて廃熱回収に供される。
【0025】
一方、ステップS7においてNOと判断したときは、ステップS9へ進む。ステップS9では、図6に示すように、第1リリーフ弁5のリリーフを行わず、第2リリーフ弁7のリリーフを行う制御とする。従って、エンジン本体2aへ新たな冷媒が導入されることがなく、また、蒸発器8にも冷媒が供給されることがない。このような状態は、例えば、冷間始動直後の状態である。第1リリーフ弁5がリリーフ状態となることにより、エンジン本体2aには、外部からの冷媒の導入がないことから、熱容量が増加することがない。また、外部への冷媒の流出がない。これらのことから、エンジン本体2aにおける熱の浪費を抑制することができる。また、エンジン本体2aの早期暖機完了にも繋がる。また、第2リリーフ弁7がリリーフ状態となることにより、蒸気発生可能な状態となっていない蒸発器8への冷媒導入が回避される。これにより、効率的な廃熱回収を行うことができる。
【0026】
以上説明したステップS5乃至ステップS9の処理の後は、いずれも、リターンとなる。そして、再び、ステップS2においてT秒間のカウントが行われる。すなわち、廃熱回収装置1の制御は、T秒間隔で繰返し行われる。これにより、各部の状態は、エンジン本体2aの冷却、廃熱回収の観点から適正な範囲に収束していく。
【0027】
以上説明したように本発明の廃熱回収装置は、冷媒導入先の状態によって、冷媒の導入が制御される。これにより、効率的なエンジンの冷却、廃熱の回収を行うことができる。このとき、ポンプの駆動を制御するのみでは、供給される冷媒の圧力と供給量との両立が困難であるが、本発明によれば、過剰な冷媒はリリーフするようにしたので、冷媒の圧力の向上と、適正な冷媒供給量とを両立することができる。
【0028】
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。例えば、第1リリーフ弁5、第2リリーフ弁7はいずれも冷媒をリリーフさせる状態、リリーフさせない状態を完全に切り替える構成としているが、これらを開度調整可能なリリーフ弁に置き換えることもできる。開度調整可能なリリーフ弁とすることにより、より緻密な制御を行うことができる。さらに、図7に示すような構成とすることもできる。図7に示す廃熱回収装置50は、図1に示した廃熱回収装置1から貯留タンク15を取り去った構成となっている。さらに、第1リリーフ弁51は、開度調整可能な構成としている。このような構成とし、その開度調整を行うことで、壁温T1を制御し、また、P1を制御する。これにより、エンジンの冷却、効率的な廃熱回収を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】廃熱回収装置をエンジン本体に組み込んだエンジンの概略構成を示した説明図である。
【図2】廃熱回収装置の制御の一例を示すフロー図である。
【図3】廃熱回収装置の第1リリーフ弁、第2リリーフ弁をリリーフしない状態としたエンジンを示した説明図である。
【図4】廃熱回収装置の第1リリーフ弁をリリーフしない状態とし、第2リリーフ弁をリリーフする状態としたエンジンを示した説明図である。
【図5】廃熱回収装置の第1リリーフ弁をリリーフし、第2リリーフ弁をリリーフしない状態としたエンジンを示した説明図である。
【図6】廃熱回収装置の第1リリーフ弁、第2リリーフ弁をリリーフする状態としたエンジンを示した説明図である。
【図7】他の実施例の廃熱回収装置を組み込んだエンジンを示した説明図である。
【符号の説明】
【0030】
1 廃熱回収装置
2 エンジン
2a エンジン本体
3 冷媒経路
4 第1ポンプ
5 第1リリーフ弁
6 第2ポンプ
7 第2リリーフ弁
8 蒸発器
9 過熱器
10 動力回生部
11 タービン
12 発電機
13 蓄電装置
14 凝縮器
15 貯留タンク
16 排気管
17 第1温度センサ
18 圧力センサ
19 第2温度センサ
20 第1リリーフ経路
22 第2リリーフ経路
26 ECU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン内に形成されたウォータジャケット内を流通する冷媒と、
当該冷媒が蒸気化する蒸気発生部と、
前記冷媒の蒸気によって駆動される動力回生部と、
蒸気発生検知手段と、
当該蒸気発生検知手段の検知結果に基づいて、前記蒸気発生部への冷媒供給量を制御する冷媒供給量制御手段と、
を備えたことを特徴とする廃熱回収装置。
【請求項2】
請求項1記載の廃熱回収装置において、
前記冷媒をエンジン内に供給する第1ポンプと、
エンジン温度取得手段と、
当該エンジン温度取得手段によって取得されたエンジン温度に基づいて、前記第1ポンプから吐出された冷媒を当該第1ポンプの上流側へ戻す第1リリーフ回路と、
を備えたことを特徴とする廃熱回収装置。
【請求項3】
請求項1記載の廃熱回収装置において、
前記冷媒を貯留する貯留タンクと、
当該貯留タンク内の冷媒をエンジン内に供給する第1ポンプと、
エンジン温度取得手段と、
当該エンジン温度取得手段によって取得されたエンジン温度に基づいて、前記第1ポンプから吐出された冷媒を当該第1ポンプの上流側へ戻す第1リリーフ回路と、
を備えたことを特徴とする廃熱回収装置。
【請求項4】
請求項1記載の廃熱回収装置において、
前記蒸気発生部は、エンジンの排気ガスの熱によって前記冷媒を蒸発させる蒸発器であり、
前記エンジンと前記蒸発器との間に前記蒸発器へ冷媒を供給する第2ポンプを備え、
前記冷媒供給量制御手段は、前記第2ポンプから吐出された冷媒を前記エンジンの上流側へ戻す第2リリーフ回路であることを特徴とする廃熱回収装置。
【請求項5】
エンジン内に形成されたウォータジャケット内を流通する冷媒と、
当該冷媒が蒸気化する蒸気発生部と、
前記冷媒の蒸気によって駆動される動力回生部と、
前記冷媒をエンジン内に供給する第1ポンプと、
エンジン温度取得手段と、
当該エンジン温度取得手段によって取得されたエンジン温度に基づいて、前記第1ポンプから吐出された冷媒を当該第1ポンプの上流側へ戻す第1リリーフ回路と、
を備えたことを特徴とする廃熱回収装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−191625(P2009−191625A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−30145(P2008−30145)
【出願日】平成20年2月12日(2008.2.12)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】