説明

建物の外壁構造および外壁パネル

【課題】断熱シートを取り付ける手段を問わず、断熱シートの断熱性能を確保して作業性良好に取付できる建物の外壁構造および外壁パネルを提供すること。
【解決手段】建物の外壁構造1において封止部144が胴縁11に取り付けられるので、フィルム142,143間の真空状態を損なうことなく、釘111によって断熱シート14を容易に取付できる。釘111が打たれるのはフィルム142,143が溶着された封止部144であるから、フィルム142,143に釘孔が明いても問題なく断熱性能を確保できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空断熱シートを備える建物の外壁構造および外壁パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、グラスウールなどの断熱コア材を2枚の金属製フィルムの間に真空状態で封止密閉して形成される真空断熱シートが知られ、このような真空断熱シートの使用例として、冷蔵庫の外部筐体と内部筐体との間に配設することが知られている(特許文献1)。この真空断熱シートは、冷蔵庫の外部筐体または内部筐体に直接接着して取り付けられている。
また、真空断熱シートには、縦横に配列される複数の断熱コア材がそれぞれ独立空間に封止されたものも知られている(特許文献2)。
【0003】
【特許文献1】特開2005−140407号公報
【特許文献2】特開2006−170303号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の真空断熱シートは、建物の外壁構造にも適用可能と考えられるが、当該断熱シートの外壁構造への取付は容易でない。例えば、真空断熱シートを釘などで取り付けた場合、シートに孔があき真空状態を確保できなくなるため、断熱性能が低下してしまう。かといって、外壁パネルなどに接着で取り付けるのは特許文献1のように冷蔵庫の筐体に取り付ける場合とは事情が異なり、作業性の面などできびしい。
【0005】
本発明の目的は、断熱シートを取り付ける手段を問わず、断熱シートの断熱性能を確保して作業性良好に取付できる建物の外壁構造および外壁パネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の建物の外壁構造(1,3)は、互いに対向するフィルム(142,143)間に複数の断熱材(141,151)が個別に真空状態で封止された断熱シート(14,15)と、建物の外壁用面材(10)に固定され前記断熱シート(14,15)が取り付けられる被取付部材(11,16)と、を備え、前記被取付部材(11,16)には、前記断熱シート(14,15)において前記断熱材(141,151)を封止する封止部(144,154)の少なくとも一部が取り付けられていることを特徴とする。
【0007】
この発明では断熱シート(14,15)の各断熱材(141,151)の周りには封止部(144,154)が形成されていることを利用しており、封止部(144,154)を被取付部材(11,16)に取り付けることによって、たとえ釘等がシートを貫通しても、フィルム(142,143)間の真空状態が損なわれない。釘打ちに限らず、金具留めや接着などの任意の取付手段によってこの封止部(144,154)を被取付部材(11,16)に取付できる。
つまり、断熱シート(14,15)を取り付ける手段は問わず、釘打ちなどの作業性良好な取付手段などによって断熱シート(14,15)を容易に取付でき、取り付ける際に封止部(144,154)のフィルム(142,143)が傷ついたり孔が明いても断熱性能を確保できる。
なお、複数の断熱シート(14,15)から大面積の断熱シート(14,15)を形成できるので、広い外壁用面材(10)の略全体に亘って断熱シート(14,15)を設けることができる。
【0008】
本発明の建物の外壁構造(1,3)では、前記複数の断熱材(141,151)は、前記断熱シート(14,15)の平面方向において縦方向および横方向にそれぞれ配列され、前記封止部(144,154)は、互いに隣り合う前記断熱材(141,151)の間に沿って略格子状に形成されていることが好ましい。
【0009】
この発明によれば、略格子状の封止部(144,154)に略直線状の被取付部材(11,16)を沿わせて、封止部(144,154)を被取付部材(11,16)に容易に取付できる。封止部(144,154)が取り付けられる被取付部材(11,16)は、縦方向に延びていても横方向に延びていても良い。
なお、被取付部材(11,16)の位置に応じて、略格子状とされた封止部(144,154)の任意の位置を取り付けることができる。
【0010】
本発明の建物の外壁構造(1,3)では、前記被取付部材(11,16)は、胴縁(11)とされていることが好ましい。
この発明によれば、屋外側に面するサイディング材(12)や、屋内側に面するボード(43)などが取り付けられる胴縁(11,16)を受け材として断熱シート(14,15)を容易にかつ強固に取り付けることができる。
【0011】
本発明の建物の外壁構造(1)では、前記断熱シート(14)は、外壁用面材(10)の屋外側に配設され、前記封止部(144)には、前記フィルム(142,143)を貫通し通気可能な透孔(144A)が形成されていることが好ましい。
【0012】
この発明によれば、屋外側に配設された断熱シート(14)の透孔(144A)を通じて、屋内の湿気を屋外に放出することが可能となる。これにより、断熱シート(14)における断熱性と通気性とを両立できる。
また、封止部(144)が格子状に形成された構成においては、封止部(144)に沿って断熱シート(14)の略全体に亘り複数の透孔(144A)を形成することが可能となり、これによってムラ無く調湿できる。
なお、防水透湿シート(13)など、屋内側から屋外側へと湿気を透過可能な部材を断熱シート(14)の屋内側に設けることがより好ましい。
【0013】
本発明の建物の外壁構造(3)では、前記断熱シート(15)は、外壁用面材(10)の屋内側に配設されるとともに、前記封止部(144,154)に沿って前記断熱材(141,151)が切除されることにより、室内設備装置(42)が挿入される開口(155)が形成されることが好ましい。
【0014】
この発明によれば、断熱シート(14,15)を外壁用面材(10)の屋内側に配設するにあたり、同じく外壁用面材(10)の屋内側に配設され室内空間に露出するスイッチやコンセント等の室内設備装置(42)が挿入される開口(155)が断熱シート(14,15)に形成されるので、施工性が向上する。この開口(155)は、封止部(144,154)に沿って断熱材(141,151)が切除されることで形成されるため、真空断熱性が確保される。
【0015】
本発明の建物の外壁構造(3)において、前記断熱シート(15)の前記室内設備装置(42)の位置に対応する領域では、他の領域における前記断熱材(141)の面積よりも小さい面積の前記断熱材(151)が複数隣接配置されていることが好ましい。
【0016】
この発明によれば、小さい面積の複数の断熱材(151)のうち室内設備装置(42)の形状や寸法に応じて選択したものを切除するので、同じ面積の断熱材(141)のみが配列されている場合と比べて断熱シート(15)における開口(155)の面積を小さくすることが可能となる。すなわち、室内設備装置(42)を設けることによって断熱材が欠損する部分の面積を最小限にできるので、断熱性能の低下を防止できる。
ここで、小さい面積の断熱材(151)が縦方向および横方向にそれぞれ複数配置されていれば、室内設備装置(42)の形状寸法に開口(155)の形状寸法をより良好に適合させて断熱材の欠損部分をより小さくできる。
【0017】
本発明の建物の外壁パネル(50)は、芯材(101)と、この芯材(101)を挟んで両側に設けられる面材(102,103)と、を備える建物の外壁パネル(50)であって、互いに対向するフィルム(142,143)間に複数の断熱材(141,151)が個別に真空状態で封止された断熱シート(14,15)を備え、前記断熱シート(14,15)において前記断熱材(141,151)を封止する封止部(144,154)の少なくとも一部が、前記面材(102,103)の内側で前記芯材(101)に取り付けられていることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、封止部(144,154)を利用して断熱シート(14,15)を外壁パネル(50)に取り付けることにより、前述の外壁構造(1,3)の発明と略同様の作用効果を奏する。
そのうえ、断熱シート(14,15)は面材(102,103)の内側に取り付けられるので、外壁パネル(50)の取扱いを容易にできる。
【0019】
本発明の外壁パネル(50)では、前記断熱シート(14,15)の前記断熱材(141,151)の部分は、前記面材(102,103)の内面に沿い、前記封止部(144,154)は、前記断熱材(141,151)の部分に対して折り曲げられて前記芯材(101)に取り付けられていることが好ましい。
【0020】
この発明によれば、断熱シート(14,15)が内部に取り付けられた外壁パネル(50)を容易に製作できる。
なお、外壁パネル外周部の例えば矩形状の外枠芯材に他の芯材が架設されている場合、この架設された芯材の長手方向に沿った両側面にそれぞれ断熱シートを取り付けることができる。
【発明の効果】
【0021】
以上の本発明によれば、断熱シートを外壁用面材や外壁パネルに取り付ける手段を問わず、断熱シートの断熱性能を確保して作業性良好に取付できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図4を参照して説明する。なお、第2実施形態以降の説明に関し、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して、説明を省略もしくは簡略化する。
【0023】
図1は、本実施形態における建物の外壁構造1の一部切欠斜視図である。
外壁構造1は、下梁21に設けられた外壁用面材としての外壁パネル10および胴縁11を有して構成されている。胴縁11には、サイディング材12が釘で取り付けられている。なお、図1中、22は基礎、23は下梁21に設けられた床パネル、24は水切りである。
【0024】
外壁パネル10は、格子状に組まれた芯材101を面材102,103で挟んで構成され、パネル内部にはグラスウール104が設けられている。
また、外壁パネル10の屋外側の面材102の表面には、防水透湿シート13および断熱シート14が設けられ、これら防水透湿シート13および断熱シート14は、胴縁11に釘で取り付けられている。防水透湿シート13は屋内側から屋外側へと通気可能となっている。
【0025】
図2は、断熱シート14の平面図であり、図3は断熱シート14の断面図である。断熱シート14は、グラスウールなどの複数の断熱材141を2枚の金属製フィルム142,143の間に真空引きしてそれぞれ個別に封止密閉して形成されている。
【0026】
断熱材141は、図2に示すように平面視四角形状とされ、断熱シート14の縦方向および横方向にそれぞれ所定間隔をおいて配列されている。また、図3に示すように断熱材141の平面と側面とがなす角部は面取りされている。この断熱材141はフィルム142,143間に真空状態で封止されるので、従来の断熱部材と比べ薄くても高い断熱性を実現できる。断熱材141がこのように薄く形成されるため室内空間を広くできる。
【0027】
フィルム142,143が各断熱材141の周りに沿って熱溶着で封止されることにより、縦方向および横方向に沿った格子状の封止部144が形成されている。
封止部144には、フィルム142,143を貫通し通気可能な複数の透孔144Aが略等間隔に形成されている。防水透湿シート13の屋外側に透過した湿気はこの透孔144Aを通過して外気に放出される。
【0028】
図4は、断熱シート14が取り付けられた状態を示す外壁構造1の縦断面図である。
本実施形態では、外壁パネル10の略全体を覆うように複数の断熱シート14を配置している。
ここで、断熱シート14の封止部144の位置で、胴縁11が外壁パネル10の屋外側の面材102に釘111で取り付けられている。すなわち、胴縁11に封止部144が取り付けられることで断熱シート14が外壁パネル10に取り付けられており、断熱材141には釘打ちされていない。これにより、フィルム142,143間の真空状態が維持される。
なお、本実施形態では透孔144Aに釘111を挿通しているが、封止部144の透孔144A以外の部分に釘111を挿通してもよい。
【0029】
図1に示すように胴縁11は複数平行に設けられており、上二つには、隣り合う断熱材141同士の間の封止部144が取り付けられ、下の一つには、断熱シート14端部の封止部144が取り付けられている。
【0030】
以上の本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1)建物の外壁構造1において封止部144が胴縁11に取り付けられるので、フィルム142,143間の真空状態を損なうことなく、釘111によって断熱シート14を容易に取付できる。釘111が打たれるのはフィルム142,143が溶着された封止部144であるから、フィルム142,143に釘孔が明いても問題なく断熱性能を確保できる。
【0031】
(2)封止部144が格子状に形成されているので、封止部144の任意の位置に直線状の胴縁11を沿わせ、封止部144を胴縁11に容易に取付できる。
【0032】
(3)また、サイディング材12が取り付けられる胴縁11が断熱シート14の被取付部材として兼用されるため、断熱シート14を容易にかつ強固に取り付けることができる。
【0033】
(4)断熱シート14が外壁パネル10の屋外側に配設され、封止部144には透孔144Aが形成されていることにより、防水透湿シート13の屋外側に透過した湿気を透孔144Aを通じて屋外に放出することが可能となる。これにより、断熱シート14における断熱性と通気性とを両立できる。
また、格子状に形成された封止部144に沿って断熱シート14の略全体に亘り複数の透孔144Aが形成されているので、ムラ無く調湿できる。
【0034】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について図5および図6を参照して説明する。第1実施形態で断熱シート14が配設されるのは外壁パネル10の屋外側であったが、本実施形態で断熱シートが配設されるのは外壁パネル10の屋内側である。
【0035】
図5は、本実施形態の建物の外壁構造3の縦断面図である。外壁パネル10の屋外側の面材102とグラスウール104との間には、室内設備の配線41が設けられ、グラスウール104および屋内側の面材103に貫通形成された開口105に室内設備装置としてのスイッチボックス42が挿入されている。なお、断熱シート15、石膏ボード43、およびクロス44のそれぞれにも、スイッチボックス42が挿入される開口が形成されている。
【0036】
図示しないが、スイッチボックス42と同じく室内設備装置としてのコンセントボックスが配設される場合もあり、この場合、コンセントボックスが配設される位置に応じた開口がグラスウール104,面材103、断熱シート15、石膏ボード43、およびクロス44のそれぞれに形成される。
【0037】
図6は、本実施形態における断熱シート15の平面図である。断熱シート15は、第1実施形態の断熱シート14と同様に、フィルム間に複数の断熱材を個別に真空状態で封止して形成されているが、断熱シート15は、断熱材141に加え、この断熱材141よりも面積が小さい複数の断熱材151とを有している。
なお、断熱シート15の封止部144において他の部分よりも幅広の部分はそれぞれ、胴縁16に釘で取り付けられる。釘は、胴縁16および断熱シート15を貫通して屋内側の面材103(図5)に打ち付けられる。
【0038】
各断熱材151は、スイッチボックス42やコンセントボックスが配設される位置に応じて縦方向および横方向に配列され、封止部144と繋がる封止部154によって断熱材141よりも細かく封止されている。本実施形態では、図6中、断熱シート15の高さ位置略中央の領域Sに配列された断熱材151はスイッチ用であり、それよりも下方の領域Cに配列された断熱材151はコンセント用とされている。
【0039】
ここで、スイッチボックス42等の位置および形状寸法に応じて、領域Sの断熱材151が周りの封止部154に沿って切除され開口155が形成される。この開口155にスイッチボックス42が挿入される。
なお、スイッチボックス42以外のスイッチボックスや、コンセントボックスが配設される場合など、設計プランに応じて同様の開口が形成され、室内設備装置の位置や寸法形状によっては、断熱材141を封止部144に沿って切除して開口を形成してもよい。
【0040】
本実施形態によれば、前述の(1)〜(3)に加えて次のような効果が得られる。
(5)外壁パネル10の屋内側に配設される断熱シート15にスイッチボックス42等のための開口155が形成されることにより、施工性が向上する。この開口155は、封止部154に沿って断熱材151が切除されることで形成されるため、断熱シート15の真空断熱性を確保できる。
【0041】
(6)縦方向および横方向に複数配列された小さい面積の断熱材154のうちスイッチボックス42等の形状や寸法に応じて選択したものを切除するので、同じ面積の断熱材144のみが配列されている場合と比べて断熱シート15における開口155の面積を小さくすることが可能となる。すなわち、スイッチボックス42等を設けることによって断熱材154が欠損する部分の面積を最小限にできるので、断熱性能の低下を防止できる。
【0042】
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について図7および図8を参照して説明する。第1、第2実施形態とは異なり、本実施形態では外壁パネルの内部に断熱シートを配設する。
【0043】
図7は、本実施形態の外壁パネル50の内部を示す分解斜視図であり、図8は、外壁パネル50の横断面図である。
外壁パネル50は、格子状に組まれた芯材101の両側を面材102,103で挟んで構成されており、内部には、断熱シート14が配設されている。
図7では断熱シート14の透孔144A(図2)の図示を省略した。なお、透孔144Aが形成された断熱シート14に限らず、透孔144Aのない断熱シート15(図6)などを本実施形態と同じ態様で外壁パネル50の内部に配設することも可能である。
【0044】
図8に示すように、断熱シート14の断熱材141が設けられた部分は面材102の内面に沿い、断熱シート14端部の封止部144は、断熱材141の部分に対して折り曲げられて芯材101の側面に釘で取り付けられている。
なお、図7では、断熱シート14左右端部の封止部144のみが芯材101に取り付けられているが、封止部144は格子状に形成され縦横二方向に沿って折り曲げできるので、断熱シート14の上下端部の封止部144を横方向に沿って折り曲げて芯材101に取り付けることもできる。
【0045】
このように、本実施形態では芯材101に封止部144が取り付けられ、前記各実施形態では胴縁11に封止部144が取り付けられているが、外壁用面材に固定される被取付部材に封止部144が取り付けられる点で両者は同様である。
【0046】
本実施形態によれば、前述の(1)〜(3)と略同様の効果に加え、次のような効果が得られる。
(7)外壁パネル50への断熱シート14の取付にあたり、断熱材141を面材102に沿わせ、封止部144を折り曲げて芯材101に取り付けているので、外壁パネル50を容易に製作できるとともに、断熱シート14が面材102の内側に配設されることで外壁パネル50の取扱いを容易にできる。
【0047】
以上、本発明を実施するための最良の構成について具体的に説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形および改良を加えることができるものである。
上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、建物の外壁構造以外に、例えば室内の壁体や、建物の屋根、床、などの構造体に真空断熱シートを配設する際にも利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の第1実施形態における建物の外壁構造の斜視図。
【図2】第1実施形態の断熱シートの平面図。
【図3】図2の断熱シートの断面図。
【図4】第1実施形態における建物の外壁構造の縦断面図。
【図5】本発明の第2実施形態における建物の外壁構造の縦断面図。
【図6】第2実施形態の断熱シートの平面図。
【図7】本発明の第3実施形態における外壁パネルの分解斜視図。
【図8】図7の外壁パネルの横断面図。
【符号の説明】
【0050】
1 外壁構造
3 外壁構造
10 外壁パネル
11 胴縁
14 断熱シート
15 断熱シート
16 胴縁
42 スイッチボックス(室内設備備品)
50 外壁パネル
101 芯材
102,103 面材
141 断熱材
142,143 フィルム
144 封止部
144A 透孔
151 断熱材
154 封止部
155 開口
S,C 領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向するフィルム間に複数の断熱材が個別に真空状態で封止された断熱シートと、
建物の外壁用面材に固定され前記断熱シートが取り付けられる被取付部材と、を備え、
前記被取付部材には、前記断熱シートにおいて前記断熱材を封止する封止部の少なくとも一部が取り付けられている
ことを特徴とする建物の外壁構造。
【請求項2】
請求項1に記載の建物の外壁構造において、
前記複数の断熱材は、前記断熱シートの平面方向において縦方向および横方向にそれぞれ配列され、
前記封止部は、互いに隣り合う前記断熱材の間に沿って略格子状に形成されている
ことを特徴とする建物の外壁構造。
【請求項3】
請求項2に記載の建物の外壁構造において、
前記被取付部材は、胴縁とされている
ことを特徴とする建物の外壁構造。
【請求項4】
請求項1または2に記載の建物の外壁構造において、
前記断熱シートは、外壁用面材の屋外側に配設され、
前記封止部には、前記フィルムを貫通し通気可能な透孔が形成されている
ことを特徴とする建物の外壁構造。
【請求項5】
請求項1に記載の建物の外壁構造において、
前記断熱シートは、外壁用面材の屋内側に配設されるとともに、前記封止部に沿って前記断熱材が切除されることにより、室内設備装置が挿入される開口が形成される
ことを特徴とする建物の外壁構造。
【請求項6】
請求項5に記載の建物の外壁構造において、
前記断熱シートの前記室内設備装置の位置に対応する領域では、他の領域における前記断熱材の面積よりも小さい面積の前記断熱材が複数隣接配置されている
ことを特徴とする建物の外壁構造。
【請求項7】
芯材と、この芯材を挟んで両側に設けられる面材と、を備える建物の外壁パネルであって、
互いに対向するフィルム間に複数の断熱材が個別に真空状態で封止された断熱シートを備え、
前記断熱シートにおいて前記断熱材を封止する封止部の少なくとも一部が、前記面材の内側で前記芯材に取り付けられている
ことを特徴とする建物の外壁パネル。
【請求項8】
請求項7に記載の建物の外壁パネルにおいて、
前記断熱シートの前記断熱材の部分は、前記面材の内面に沿い、
前記封止部は、前記断熱材の部分に対して折り曲げられて前記芯材に取り付けられている
ことを特徴とする建物の外壁パネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−50814(P2008−50814A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−227056(P2006−227056)
【出願日】平成18年8月23日(2006.8.23)
【出願人】(000114086)ミサワホーム株式会社 (288)
【Fターム(参考)】