説明

建築材の塗装方法及び装置

【課題】 建築物の外壁等に使用され、結合部を介して順次結合させて使用する建築素材にして、この素材の表面に目地等の模様を有する塗装を施すに当たり、この素材の生産性を上げるために、被塗装材の目地等の模様を、塗装剤の塗布後に施し、建築現場での塗装工程を略し得る素材の提供を得ること。
【解決手段】 素材への塗装剤の塗布後、固化しないうちに、ローラに貼着された目地等の模様が施された意匠型を、前記素材の塗装剤上に転動させ、且つ塗装剤と意匠型の間に薄膜を介在させる。
【効果】 素材の塗装剤上に意匠型を貼着したローラを転動させて、目地等の模様をつけるので、塗装剤に容易に目地等の模様がつき、ローラと素材との間に薄膜を介在させて塗装面を損なうことなく容易に模様がつけられる。また、意匠型は簡単にシートから抜き型で多品種に安価に対応できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、建築構造物の内、外装の横張り壁体および縦張り壁体を形成するに有利ないわゆるサイディングボード(以下被塗装素材または素材という)に関し、その素材の塗装方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から使用されているこの種素材としては、特公平5−58106号公報等に記載のものがある。これら素材は、一般にアルミニューム、鉄、ステンレス材を折曲加工して、場合によっては、裏面に発砲ポリウレタン等の断熱材を張り合わせてあるものもあり、長手方向の両側端には、それぞれ結合部を備え、各素材の結合部を順次結合させて家屋等の壁材として使用される。また、セメント等の基台にタイル模様を施したものもある。
【0003】
しかしながら、従来品では、素材の表面は比較的薄い塗装が施してあり、その塗装剤の配色によって、好みの素材を選択して使用する。場合よっては、素材の表面に板金加工による凹凸を設けたものも提供されている。 而してこれら素材は、建築現場にて素材を適当に切断しながら家屋等の壁面に張り合わせて用いられる。
【0004】
ところで、最近は、建物の多様化が進み、壁面の意匠的特徴を要求されてきて、素材においても骨材を用いた塗装(砂や粒状の材料を塗装材に混入させ立体感、高級感を与え、個性的表面を表す)を施したものが、要求されてきた。
【特許文献1】特公平5−58106号公報
【特許文献2】特許第3385339号公報
【特許文献3】特開2002−301427号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の素材は、上記せるごとく、薄く防錆塗装したものを現場で組み立てた後、吹き付け塗装を施さねばならず、この場合は、結合部は既に重なりあっているため、防護の必要性はないものの、素材の張り合わせた周りの建築物、例えば窓や柱などを塗装剤から防護しなければならず、その手間は大変な労力を必要とし 、原価高の要因となる。 更に、近隣の建物や自動車等にまで塗装剤が飛散することも懸念され、公害の要因となっている。加えて、現場にて吹き付け塗装を行うため、多様な模様の吹き付け塗装を行うには、熟練者が携わらなければならず、不便を強いられる要因となっている。
【0006】
一方、現場での塗装を行うことなく、素材に既に骨材塗装を施したものを現場に提供し、現場では、単に切断するだけで、加工処理出来る素材の提供が考えられる。しかし、従来のものは、一様に平面的な塗装を施したものや塗装剤を切り貼りしたものが用いられていたが、手間が多く掛かり原価高となっていた。
【0007】
この素材において、高級感を増すために、石積模様やタイル張り模様などの意匠的な変化が求められるものの、素材に意匠を施こすための型押しをしてから表面塗装をしたものでは、金型を多く用意しなければならず、金属型では、大量を生産する場合の他は、原価高となり不向きである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第一の発明にかかる建築材の塗装方法は、あらかじめ塗装剤が塗布された被塗装素材上を、その塗装剤が固化しないうちに、目地等の模様を施した意匠型を巻着したローラを素材上に押圧転動することにより目地等の模様を形成させるものである。
【0009】
第二の発明にかかる建築材の塗装方法は、第一の発明において、前記被塗装素材とローラ間に、意匠型と塗装剤の剥離をよくする薄膜を介在させるものである。
【0010】
第三の発明にかかる建築材の塗装方法は、第一及び第二の発明において、前記薄膜には、表面仕上剤を含有したものである。
【0011】
第四の発明にかかる建築材の塗装方法は、第一乃至第三の発明において、前記薄膜は、合成樹脂膜である。
【0012】
第五の発明にかかる建築材の塗装方法は、第一乃至第四の発明において、 前記目地型は、被塗装素材の長さと符合した所定の長さを有するものである。
【0013】
第六の発明にかかる建築材の塗装方法では、第一乃至第五の発明において、前記ローラには、意匠型の塗装剤への押圧力を調整する手段を有するものである。
【0014】
第七の発明にかかる建築材の塗装方法は、第一乃至第六の発明において、前記被塗装素材は、コンベア上に載置され、ローラとコンベアは、相対的に移動することにより被塗装素材上をローラが転動するものである。
【0015】
第八の発明にかかる建築材の塗装方法は、前記第一乃至第七の発明において、前記素材は、あらかじめ下地塗りされる手段を有するものである。
【0016】
第九の発明にかかる建築材の塗装装置は、第七乃至第八の発明において、前記塗装剤は、骨材を含む粒状材料を混入したものである。
【0017】
第十の発明にかかる建築材の塗装装置は、第九の発明において、前記薄膜には、塗装剤の表面仕上剤を含有しているものである。
【0018】
第十一の発明にかかる建築材の塗装装置は、第九乃至第十の発明において、前記塗装剤は、骨材を含む粒状材料を混入したものである。
【0019】
第十二の発明にかかる建築材の塗装装置は、第九乃至第十一の発明において、前記ローラの支持基台には、前記素材とローラ間に介在させるための薄膜が巻着される薄膜支持具を有するものである。
【0020】
第十三の発明にかかる建築材の塗装装置は、第九乃至第十二の発明において、前記ローラには、素材との相対位置を設定するための位置決め手段を有するものである。
【0021】
第十四の発明にかかる建築材の塗装装置は、第九乃至第十三の発明において、前記載置台は、コンベアからなり、素材とコンベアとは相対的に移動されるものである。
【0022】
次に作用について説明する。第一、二及び第九の発明に係る建築材の塗装方法及び装置では、あらかじめ塗装剤が、塗布された被塗装素材上を、その塗装剤が固化しないうちに、目地模様等の施された意匠型が巻着されたローラを素材上に押圧転動することにより、固化していない塗装剤は、意匠型に押されて所定の厚さに目地等の模様がつけられる。また、意匠型と塗装剤が、くっついて模様を壊すことのないように、意匠型と素材との間に薄膜を介在させ、意匠型の塗装剤へ押圧後の剥を良くしている。薄膜は、目地模様がつけられた後、素材表面から剥離される。
【0023】
第三の発明では、薄膜に表面仕上剤を含有させることで、薄膜を目地模様が出来た後、乾燥させることにより、塗装剤の表面を硬化させて、外表面を強くする作用を付加出来る。
【0024】
第四の発明では、薄膜を合成樹脂膜を採用し、塗装剤との剥離を容易にする作用がある。
【0025】
第五の発明では、目地模様等を有する意匠型の長さ、即ちローラの直径は、被塗装素材の長さと符号され、目地等の模様が、不自然につくのを防止する。
【0026】
第六の発明では、被塗装素材とローラ間の間隔を調整することで、塗装剤への目地等の模様の深さを調整することが出来る。そのため、目地部分の塗装剤が、押しのけられて基地が出てしまったり、目地模様がつかなかったりするのを防止できる。
【0027】
第七及び第十四の発明では、被塗装素材をコンベアに載置し、ローラとコンベアとを相対的に移動させているため、被塗装素材上を円滑にローラが転動し、目地等の模様をずれることなく付けることができる。この場合、ローラを固定して、コンベアを移動させることや、素材を固定しておいて、ローラを移動させ、コンベアは、素材を他所へ移すだけに利用する場合がある。また、コンベアとローラを同時に逆方向に移動させることもできる。
【0028】
第八及び第十一の発明では、塗装剤に骨材を含む粒状材料を混入させたものであり、この場合は、目地模様等の意匠型は、比較的に弾力性の高い材料を使用し、骨材が目地に埋まるように、ローラと素材間の距離が調整される。
【0029】
第十二の発明では、薄膜を巻着する薄膜支持具を有するので、ローラが、素材上を転動することに同期して、薄膜が巻出され、塗装剤上を均一に敷くことができる。この支持具をローラの前後に用意して、一方は、薄膜の巻き出しように、他方は、目地模様のついた塗装剤の表面から剥離して、巻き取るようにすることもできる。
【0030】
第十三の発明は、ローラに素材との相対位置を設定するための位置決め手段を設け、素材に付けられる目地模様が、揃った模様にすることができる。
【発明の効果】
【0031】
以上のように、この発明によれば、あらかじめ塗装剤が塗布された被塗装素材上を、その塗装剤が固化しないうちに目地模様等の意匠型を別途巻着したローラを素材上に押圧転動することにより目地等の模様を形成するものであるから、目地模様型が容易にローラへ着脱され、多数の型を安く用意することが出来、しかも素材の高級感を与えられる意匠効果を奏することができる。しかも、その目地等の模様は、従来技術のように、被塗装素材にあらかじめ板金作業を施して模様をつけたり、ローラそのものに模様型を施するような、金型や大掛かりなプレス機を用意する必要がなく、安価にして変化に富んだ市場の要望に応えることができる。
【0032】
さらに、本発明によれば、意匠型は、柔軟性を有したシートを模様に応じた例えば切り抜きを施こして、ローラに巻きつけるだけで、きわめて容易に準備でき、模様の多様性に応えることが出来、加工及び着脱が容易で生産性を上げることができる。
【0033】
また、意匠型と塗料の付着による不具合を薄膜を介在させることにより、塗装面をいためることなく、容易に行うことが出来、経済的である。
【0034】
また、この薄膜には、仕上剤を含有させておいて、後工程で例えば、加熱炉を通しておくことで、塗装面により耐候性を持たせることができる。また、薄膜を合成樹脂としているため、後加工時に、熔融あるいは揮発させて、仕上剤を残すようにすることもできる。
【0035】
更に、ローラに付着された目地等の意匠型の模様の連続性を持たせるべく、被塗装素材の長さに符合して位置決め並びに整数倍の長さとなるよう、意匠型の長さを設定し、これに呼応してローラをその直径を異なるものに、容易に着脱することが出来る。
【0036】
更にまた、ローラには、意匠型の塗装剤への押圧力を調整する手段を有するので、骨材等を含む塗装剤を使う時は、目地模様にその骨材が、埋設するように、意匠型の押圧力を調整することができる。
【0037】
コンベア上に素材を載置して、ローラと素材をその移動を相対的に逆方向に移動させて運転することにより、加工場所を節減することが出来、処理時間も短縮でき能率を上げることができる。
【0038】
他の実施例のように、あらかじめ塗装剤を塗る工程に連続してローラを配設すれば、ローラは、素材の複数毎に渡って一度に目地等の模様が付設され、この場合は、素材の結合部であるそで部や結合溝内に塗装剤が侵入せず、また、塗料が不必要な箇所に付着するのを防ぐためのマスクも必要がなくなるので、生産性にすぐれる効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、この発明の実施例を図について説明する。図5において、1は、建築用壁材として利用される被塗装素材にして、例えば、アルミニューム、鉄、ステンレス板等の金属板を折曲加工して形成され、長手方向の両側に凹凸のある結合部2を有し、裏面には、必要により発泡ポリウレタン4が充填され、その外面にアルミニューム箔を貼着して化粧してなるもので、前記せる素材1をそで3と、他の素材1の結合溝2と嵌合わせて、以下順に結合して使用するいわゆるサイディングボードである。また、この素材1には、その表面に適宜の表面処理が施されている。必要によって、カラー塗装が施される。
【0040】
図1は、本発明の建築材の塗装方法及び装置を示すもので、11は、コンベアで、被塗装素材1があらかじめ塗装剤12が塗布された状態で載置される。13は、前記素材1上にあって、表面に目地等の模様が施された意匠型14が巻着されたローラである。この意匠型14は、例えばシート15から目地模様を残してあらかじめ型抜きして形成され、ローラ13の外周面に、接着されている。この目地模様の意匠型14は、有弾性の材料例えば、シリコンゴムあるいは発泡ウレタン等で出来たシート15から目地模様16となる部分を残して型抜きして形成される。目地模様でない場合は、石膏で模様型をつくり、材料を流し込んで成形する。
【0041】
而して、意匠型14の長さは、被塗装素材1の長さに対応して、整数分の1となる長さにローラ13の直径が決められる。この意匠型14は、ローラ13に巻きつけられたとき、模様が、無終端になるよう加工される。図3は、その意匠型の展開図である。
【0042】
更に、ローラ13と被塗装素材1との間には、合成樹脂製の薄膜17が、介在される。
この薄膜17は、前記ローラの近傍で、支持された支持具18に巻着されていて、ローラ13が、素材1上を転動するするとき支持具18から巻き出されてローラ13の意匠型14が素材1の塗装剤12に張り付いて塗装剤12にできる目地等の模様が破壊するのを防止している。この薄膜は、一般的に透明であって、図では見えない。
【0043】
この巻着した薄膜17は、ローラ13の転動する方向の前方位置に配置されていて、ローラ13の転動に伴って、順次巻きだされる。ローラ13が、逆方向に素材上を転動する時には、第2の支持具18'に支持された薄膜17'が巻き出される。前記薄膜は、例えばポリオレフィン系フイルムで、約40ミクロンの厚さのものが適当である。
【0044】
前記ローラ13は、素材上を転動した後、素材から離されて、元の位置に戻される。目地模様が付加された素材1は、コンベア上をすべらせて次の工程に送られる。このとき、前記薄膜17は、裁断され、別途素材から剥離される。
【0045】
その後、素材1は、仕上剤が塗布されて乾燥し、塗装剤は耐候性を持つよう硬化させる。薄膜に仕上剤が含有されている場合は、仕上剤の塗布は省略できる。
【0046】
ローラ13には、位置決め手段がついていて、ローラに貼着された意匠型の目地模様の始まり位置が、素材の端部1'と合わされる。手作業であわせても良いし、調整装置によってあわせても良い。
【0047】
コンベア11には、ローラとの合わせ位置に固定するための固定手段が設けられている。作業者は、コンベア11に素材1を載置した後、固定手段にて固定する。
【0048】
また、コンベア11上に素材1を載置固定するためのパレット(図示せず)を用意して、このパレットを移動させると共にローラ13をパレットの移動方向と逆方向に移動させても良い。
【0049】
前記ローラ13には、ローラ13を素材1に押圧するための押圧スプリング19が設けられている。しかし、ローラ13の自重にても差し支えない。
【0050】
また、このローラ13は、支持台20から用意に着脱出来るもので、被塗装素材の長さによって、直径の異なるものと取り替えられる。
【0051】
前記薄膜17を支持する支持具18には、必要によって、しわを伸ばしながら巻きだすためのガイドローラ(図示せず)が補助的に設けられる。
【0052】
前記塗装剤12には、骨材を含む粒状材料が混入されている場合がある。この場合は、前記骨材が、目地模様に埋設されるように、意匠型の押圧度を加減して、即ち目地模様の押圧の深さを浅くするよう調整される。
【0053】
また、前記薄膜は、溶解性を有する材料を選ぶことにより、目地型を押して後、薄膜を剥離することを省くことができる。この薄膜に塗装剤の表面を硬化する仕上剤を混入しておいて、目地模様を付加してから別途に仕上剤の塗布作業を省略させることもできる。
【0054】
他の実施例として、特許第3385339号公報に示されるように、一定速度で搬送される例えばコンベアベルトよりなる搬送装置を有し、この搬送装置上に、前記素材1が、そのそで3と結合溝2とを順次結合して載置される。而して、搬送装置によって各素材1は、連続して塗装室(図示せず)に送り込まれる。この塗装室には、搬送装置上に配置され、素材に向かっている塗装用の吹付けノズルがあり、素材1の長手方向に、即ち搬送装置の移動方向と直角方向にて往復移動させられている。この塗装室では、搬送装置上に載置された各素材に、吹付けノズルから、塗料が、吹き付け塗装される。この時、塗料は、各素材1の結合部であるそで3や結合溝2には、互いの結合によって塗料が、侵入しないように防護される。傾斜して取り付けられているノズルから噴射する塗料は、この結合部に少し廻り込んで吹き付けられる。この時吹き付けられる塗料は、砂や粒状のプラスチック材あるいはこれらに相当する骨材を含む骨材塗料が使用される。この技術は、特許第3385339号公報に詳細に記述されている。
【0055】
而して、前記コンベア7の下流域には、塗装剤を既に塗装された素材1に、上記目地型14を有するローラ13'が、素材1'上に圧設される。この場合のローラ13‘は、素材1'の長手方向に軸を有していて、複数の素材に渡って転動する。目地模様は、素材の複数枚について1回転するようにできる。
【0056】
模様の一致がずれてくる場合には、素材間にスペーサを用意しておいて、このスペーサのあるときに位置修正をすることによって、連続して生産することができる。ローラ13'や薄膜を介する等の技術思想は、上記の実施例に準ずるものである。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一実施例による建築材の塗装方法及び装置を示す斜面図である。
【図2】本発明の建築材の塗装方法及び装置を示す側面図である。
【図3】本発明の建築材の塗装方法及び装置を示すための意匠型の平面図である。
【図4】本発明の建築材の塗装方法及び装置を示す他の実施例の斜面図である。
【図5】本発明の建築材の塗装方法及び装置を説明するための素材の断面図である。
【符号の説明】
【0058】
1・・・・・・・・・・素材
2・・・・・・・・・・結合溝
3・・・・・・・・・・そで
4・・・・・・・・・・発泡ポリウレタン
5・・・・・・・・・・アルミニューム箔
6・・・・・・・・・・舌片
7・・・・・・・・・・搬送装置
11・・・・・・・・・コンベア
12・・・・・・・・・塗装剤
13・・・・・・・・・ローラ
14・・・・・・・・・意匠型
15・・・・・・・・・シート
16・・・・・・・・・目地模様
17・・・・・・・・・薄膜
18・・・・・・・・・支持具
19・・・・・・・・・スプリング
20・・・・・・・・・支持台

【特許請求の範囲】
【請求項1】
あらかじめ塗装剤が塗布された被塗装素材上で、その塗装剤が固化しないうちに目地模様等の意匠型を巻着したローラを前記素材上に押圧転動することにより模様を形成することを特徴とする建築材の塗装方法。
【請求項2】
前記被塗装素材とローラ間には、意匠型と塗装剤の剥離をよくする薄膜を介在させることを特徴とする請求項1の建築材の塗装方法。
【請求項3】
前記薄膜は、表面仕上剤を含有してなることを特徴とする請求項1乃至2の建築材の塗装方法。
【請求項4】
前記薄膜は、合成樹脂膜でなることを特長とする請求項1乃至3の建築材の塗装方法。
【請求項5】
前記意匠型は、被塗装素材の長さと符合した所定の長さを有することを特徴とする請求項1乃至4の建築材の塗装方法。
【請求項6】
前記ローラには、意匠型の塗装剤への押圧力を調整する手段を有することを特徴とする請求項1乃至5の建築材の塗装方法。
【請求項7】
前記被塗装素材は、コンベア上に載置され、ローラとコンベアは、相対的に移動することにより被塗装素材上をローラが転動することを特徴とする請求項1乃至6の建築材の塗装方法。
【請求項8】
前記塗装剤は、骨材を含む粒状材料を混入したものであることを特徴とする請求項1乃至7の建築材の塗装方法。
【請求項9】
塗装剤が塗布された被塗装素材を載置する載置台と、この載置台上の被塗装素材上を転動するローラと、このローラの表面に巻着されている目地等の模様を施した意匠型と、この意匠型と被塗装素材との間に介在される薄膜とよりなり、被塗装素材に意匠型を押圧して目地等の模様を形成することを特長とする建築材の塗装装置。
【請求項10】
前記薄膜は、塗装剤の表面仕上剤を含有していることを特徴とする請求項9の建築材の塗装装置。
【請求項11】
前記塗装剤は、骨材を含む粒状材料を混入したものであることを特徴とする請求項9乃至10の建築材の塗装装置。
【請求項12】
前記ローラの支持基台には、前記素材とローラ間に介在させるための薄膜が巻着される薄膜支持具を有することを特徴とする請求項9乃至11の建築材の塗装装置。
【請求項13】
前記ローラには、素材との相対位置を設定するための位置決め手段を有することを特徴とする請求項9乃至12の建築材の塗装装置。
【請求項14】
前記載置台は、コンベアからなり、素材とコンベアとは相対的に移動されることを特徴とする請求項9乃至13の建築材の塗装装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−730(P2006−730A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−178431(P2004−178431)
【出願日】平成16年6月16日(2004.6.16)
【出願人】(597151323)大津電機工業株式会社 (1)
【Fターム(参考)】