説明

建設機械の制御装置

【課題】複合操作と単独操作のいずれにおいても無駄な圧力損失を生じさせないポジティブコントロール制御を実行し、省エネルギ効率を向上する建設機械の制御装置を提供する。
【解決手段】油圧ポンプ6と、前記油圧ポンプ6が吐出した圧油を複数のアクチュエータ3a〜3cに供給するコントロールバルブ5A〜5Cと、前記コントロールバルブ5A〜5Cを制御する複数の操作装置4A〜4Cとを備えた建設機械の制御装置において、前記制御装置は、前記複数の操作装置4A〜4C間の操作量比に従って前記コントロールバルブ5A〜5Cの前記複数のアクチュエータ3a〜3cへ向かう圧油の経路の流路面積を演算し、演算した前記圧油の経路の流路面積となるように前記コントロールバルブ5A〜5Cの開口値を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧ショベル等の建設機械の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
建設機械の駆動回路を制御する方法として、各アクチュエータが必要とする圧油の供給流量を各操作装置の操作量から算出して、油圧ポンプの吐出流量を制御する、いわゆるポジティブコントロール制御が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公平05−17387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的なポジティブコントロール制御は、圧油を吐出する油圧ポンプと、建設機械の作業機械を駆動する複数のアクチュエータと、この複数のアクチュエータに供給する圧油の流量と方向を制御するコントロールバルブと、各々のアクチュエータ毎に設けられた操作レバーとを備えた駆動回路において、各々の操作レバーの操作量の内の最大操作量を検出してこの最大操作量に基づいて、油圧ポンプの吐出流量を一意的に制御するものである。また、各々のアクチュエータへ向かうコントロールバルブの経路の開口面積は、それらのアクチュエータに対応した操作レバーの操作量に従って一意的に制御されている。
【0005】
このように、油圧ポンプの吐出流量とコントロールバルブの開口面積とが、操作レバーの操作量によって一意的に決められるので、予め油圧ポンプの吐出流量特性とコントロールバルブの開口特性とを適合するように調整しておく必要がある。
【0006】
しかし、各々のアクチュエータへ向かう経路を流れる圧油の流量は、各々の操作レバーの操作状態によって異なる。例えば、複数のアクチュエータをレバー最大操作で駆動する複合操作時と、1つのアクチュエータをレバー最大操作で駆動する単独操作時とでは、油圧ポンプの吐出流量は同一でも、各々のアクチュエータへ向かう圧油の流量は、複合操作時よりも単独操作時の方が多くなる。
【0007】
例えば、油圧ショベルにおいて、アームの操作レバーとブームの操作レバーとを最大操作量に操作した場合に、油圧ポンプから吐出する圧油の流量を200L/分となるように油圧ポンプの吐出流量特性を調整し、この圧油が、コントロールバルブで分流されて、アームを駆動するアクチュエータには130L/分、ブームを駆動するアクチュエータには70L/分で供給されるようにコントロールバルブの開口特性を調整した場合を考える。
【0008】
このように調整された油圧ショベルにおいて、ブームの操作レバーのみを最大操作量に操作すると、油圧ポンプから吐出する圧油の流量は200L/分となるが、ブームを駆動するアクチュエータへ圧油を供給するコントロールバルブの開口面積は、70L/分の能力しかないため、圧油の流量とコントロールバルブの開口面積とがミスマッチとなる。この結果、無駄な圧力損失が発生することになる。
【0009】
このように、予め行う油圧ポンプの吐出流量特性とコントロールバルブの開口特性との調整において、複合操作時に各々の分流を満足させるような特性の調整を行うと、実際の運用において、単独操作でコントロールバルブの一つの開口面積に対して過分な圧油の流量が流れ、無駄な圧力損失を発生させてしまう場合があるという問題がある。
【0010】
本発明は、上記事項に基づいてなされたもので、その目的は、複合操作と単独操作のいずれにおいても無駄な圧力損失を生じさせないポジティブコントロール制御を実行し、省エネルギ効率を向上する建設機械の制御装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、第1の発明は、油圧ポンプと、前記油圧ポンプが吐出した圧油を複数のアクチュエータに供給するコントロールバルブと、前記コントロールバルブを制御する複数の操作装置とを備えた建設機械の制御装置において、前記制御装置は、前記複数の操作装置間の操作量比に従って前記コントロールバルブの前記複数のアクチュエータへ向かう圧油の経路の流路面積を演算し、演算した前記圧油の経路の流路面積となるように前記コントロールバルブの開口値を制御するものとする。
【0012】
また、第2の発明は、可変容量型の油圧ポンプと、前記油圧ポンプからの圧油を複数の油圧シリンダに切換え供給する複数のコントロールバルブと、前記複数のコントロールバルブを制御する複数の操作装置とを備える建設機械の制御装置において、前記複数の操作装置からの操作信号を前記複数のコントロールバルブの開口値信号に変換する入力信号変換部と、前記変換された複数のコントロールバルブの開口値信号の内から最大値を選択するとともに、前記最大値のコントロールバルブを選択し、前記最大値に応じて前記油圧ポンプの吐出流量を演算する流量演算部と、前記選択された最大値のコントロールバルブへの開口指令を算出する第1の開口面積演算部と、前記最大値のコントロールバルブ以外のコントロールバルブの開口指令を算出する第2の開口面積演算部と、前記流量演算部の演算結果に基づいて前記油圧ポンプの流量を制御する流量制御手段と、前記第1及び第2の開口面積演算部の演算結果に基づいて前記最大値のコントロールバルブと前記最大値のコントロールバルブ以外のコントロールバルブとの開口面積を制御する開口制御手段とを備え、前記第1の開口面積演算部においては、開口指令として最大開口値を算出し、前記第2の開口面積演算部においては、前記最大値のコントロールバルブの開口値信号に対する当該コントロールバルブの開口値信号の比率に応じて開口指令を算出するものとする。
【0013】
更に、第3の発明は、第2の発明において、前記流量演算部は、複数の吐出流量特性を有し前記選択された最大値のコントロールバルブに応じて前記複数の吐出流量特性のいずれかを選択する吐出流量特性選択手段を備えることを特徴とする。
【0014】
また、第4の発明は、第2の発明において、前記操作装置の操作量が微少量である微操作領域判断手段を有し、前記第1及び第2の開口面積演算部は、前記微操作領域判断手段により判断された微操作領域においては、前記入力信号変換部で変換された開口値信号を開口指令とする微操作領域演算手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、アクチュエータを単独操作する場合には、当該コントロールバルブの開口面積を最大開口に制御し、複数のアクチュエータを同時に操作する複合操作の場合には、当該複数の操作レバーの操作量の比により各コントロールバルブの開口面積をそれぞれ決定し制御するので、複合操作と単独操作のいずれにおいても無駄な圧力損失を生じさせないポジティブコントロール制御が行われる。この結果、建設機械の省エネルギ効率の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の建設機械の制御装置の第1の実施の形態を備えた油圧ショベルを示す斜視図である。
【図2】本発明の建設機械の制御装置の第1の実施の形態を備えた油圧ショベルの駆動制御システムの概略図である。
【図3】本発明の建設機械の制御装置の第1の実施の形態を構成するコントローラの制御ブロック図である。
【図4】本発明の建設機械の制御装置の第1の実施の形態を構成するコントローラ内の入力信号変換部のブーム用設定関数の一例を示す特性図である。
【図5】本発明の建設機械の制御装置の第1の実施の形態を構成するコントローラ内の入力信号変換部のアーム用設定関数の一例を示す特性図である。
【図6】本発明の建設機械の制御装置の第1の実施の形態を構成するコントローラ内の入力信号変換部のバケット用設定関数の一例を示す特性図である。
【図7】本発明の建設機械の制御装置の第2の実施の形態を構成するコントローラの制御ブロック図である。
【図8】本発明の建設機械の制御装置の第3の実施の形態を構成するコントローラの制御ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の建設機械の制御装置の実施の形態を図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は本発明の建設機械の制御装置の第1の実施の形態を備えた油圧ショベルを示す斜視図、図2は本発明の建設機械の制御装置の第1の実施の形態を備えた油圧ショベルの駆動制御システムの概略図である。
図1において、油圧ショベル1は、ブーム1a、アーム1b及びバケット1cを有する多関節型の作業装置1Aと、上部旋回体1d及び下部走行体1eを有する車体1Bとを備えている。ブーム1aは、上部旋回体1dに回動可能に支持されていて、ブームシリンダ(油圧シリンダ)3aにより駆動される。
【0019】
アーム1bは、ブーム1aに回動可能に支持されていて、アームシリンダ(油圧シリンダ)3bにより駆動される。バケット1cは、アーム1bに回動可能に支持されていて、バケットシリンダ(油圧シリンダ)3cにより駆動される。ブームシリンダ3a、アームシリンダ3b、バケットシリンダ3cの駆動は、上部旋回体1dの運転室(キャブ)内に設置され操作信号を出力するブーム操作装置4A,アーム操作装置4B,バケット操作装置4C(図2参照)によって制御されている。
【0020】
図2に示す駆動制御システムは、ブーム操作装置4A,アーム操作装置4B,バケット操作装置4Cと、コントロールバルブ(スプール型方向切換弁)5A,5B,5Cと、制御装置としてコントローラ20とを備えている。
【0021】
油圧源装置としては、油圧ポンプ6と作動油タンク7とを備えている。油圧ポンプ6は、直列に接続されたエンジン8によって駆動される。また、油圧ポンプ6は可変容量機構として例えば斜板を有していて、この斜板を傾転角操作部9で操作して、その傾転角を調整することにより油圧ポンプ6の容量(押しのけ容積)を変化させ、圧油の吐出流量を制御している。
【0022】
油圧ポンプ6からの圧油をブームシリンダ3a〜バケットシリンダ3cへ供給する油路30には、油路内の圧油の圧力を制限するリリーフ弁30Aと圧油の方向と流量を制御するコントロールバルブ5A〜5Cとが設けられている。リリーフ弁30Aは、油圧配管内の圧力が設定圧力以上に上昇した場合に、圧油をタンク7へ逃がすものである。コントロールバルブ5A〜5Cは、その操作端部へのコントローラ20からの電磁指令により、スプール位置を切り換えて、油圧ポンプ6からの圧油を各油圧シリンダに供給して、ブーム1a等を駆動している。ここで、コントロールバルブ5Aはブームシリンダ3aに、コントロールバルブ5Bはアームシリンダ3bに、コントロールバルブ5Cは、バケットシリンダ3cに、それぞれ対応している。
【0023】
コントロールバルブ5A〜5Cのスプール位置は、ブーム操作装置4A,アーム操作装置4B,バケット操作装置4Cの各操作レバー等の操作によって切り換えられる。ブーム操作装置4A,アーム操作装置4B,バケット操作装置4Cは、操作レバー等の操作によるそれぞれの操作信号をコントローラ20に出力する。コントローラ20は、入力された操作信号を基に後述する各種演算を行い、各コントロールバルブ5A,5B,5Cの開口値を算出し、各コントロールバルブ5A,5B,5Cの操作端部へ例えば電流信号であるスプール駆動指令をそれぞれ出力する。また、同様に入力された操作信号を基に後述する各種演算を行い、油圧ポンプ6の吐出流量を算出し、斜板の傾転角操作部9へ例えば電流信号である駆動指令を出力する。
【0024】
次に、本実施の形態におけるコントローラ20の制御について図を用いて説明する。図3は本発明の建設機械の制御装置の第1の実施の形態を構成するコントローラの制御ブロック図、図4は本発明の建設機械の制御装置の第1の実施の形態を構成するコントローラ内の入力信号変換部のブーム用設定関数の一例を示す特性図、図5は本発明の建設機械の制御装置の第1の実施の形態を構成するコントローラ内の入力信号変換部のアーム用設定関数の一例を示す特性図、図6は本発明の建設機械の制御装置の第1の実施の形態を構成するコントローラ内の入力信号変換部のバケット用設定関数の一例を示す特性図である。図3乃至図6において、図1及び図2に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
【0025】
図3に示すコントローラ20は、入力信号を演算信号に変換する入力信号変換部20Aと、ポンプ流量特性演算部20Bと、第1〜第3開口面積演算部21A〜21Cと、予め設定値を記憶する図示しない記憶部とを備えるコントローラユニットで構成されている。
【0026】
コントローラ20には、図3に示すように操作装置4A〜4Cからの操作信号がそれぞれ入力されている。本実施の形態においては、例えば電流信号が入力されている。これらの操作信号は入力信号変換部20Aに入力している。
【0027】
コントローラ20からは、演算された各指令信号が出力されている。ポンプ流量特性演算部20Bからは、斜板の傾転角操作部9へ油圧ポンプ6の吐出流量に相当する駆動指令が出力されている。また、第1〜第3開口面積演算部21A〜21Cからは、各コントロールバルブ5A〜5Cの操作端部へ各コントロールバルブの開口値を実現するスプール駆動指令がそれぞれ出力されている。
【0028】
入力信号変換部20Aは、操作装置4A〜4Cからの操作信号がそれぞれ入力される比較演算器10A,10B,10Cと関数発生器11A,11B,11Cとを備えている。各比較演算器10A〜10Cは、操作信号であるレバーストローク信号を入力し、この信号が正すなわち油圧シリンダ伸長方向の場合には、ディジタル出力信号100DA〜100DCとして1をそれぞれ出力する。
【0029】
各関数発生器11A〜11Cは、操作信号であるレバーストローク信号を入力し、この入力に対する各コントロールバルブの開口値特性を出力特性として設定している。この結果、複合操作時に各レバー操作量に対応した油圧シリンダごとの分流バランスの特徴付けが行われる。ここで、関数発生器11Aはブーム操作装置4Aからの信号に対応するものであって、図4に示すように、ブーム縮小側のレバーストローク−1から中立の0を経由してブーム伸長側のレバーストローク1までを入力として、各入力値に応じたコントロールバルブ5Aの開口値である出力信号110Aが得られるように予め設定されている。
【0030】
同様に、関数発生器11Bはアーム操作装置4Bからの信号に対応し、出力信号110Bが得られるように図5に示す特性に設定され、関数発生器11Cはバケット操作装置4Cからの信号に対応し、出力信号110Cが得られるように図6に示す特性に設定されている。なお、これらの設定値は記憶部に記憶されている。
【0031】
ポンプ流量特性演算部20Bは、最大値選択演算器12と関数発生器13とを備えている。
最大値選択演算器12は、関数発生器11A〜11Cの出力信号110A〜110Cを入力し、これらの信号値を比較演算して、最大値をAo部から出力すると共に、3入力値のいずれが最大であったかを指示する。具体的には、出力信号110Aが最大値の場合には、Do1部からディジタル出力信号120DAとして1が出力され、出力信号110Bが最大値の場合には、Do2部からディジタル出力信号120DBとして1が出力される。同様に、出力信号110Cが最大値の場合には、Do3部からディジタル出力信号1が出力される。最大値選択演算器12のAo部からの出力信号120Aoは、関数発生器13に入力されている。
【0032】
関数発生器13には、操作装置4A〜4Cの操作信号のいずれか最大の操作信号である信号120Aoが入力され、この入力に対する油圧ポンプ6の吐出流量特性が予め設定されている。この設定値は、オペレータの操作感覚に適合するようにして決められ、記憶部に記憶されている。関数発生器13の出力信号130Aoは例えば電流信号に変換されて、斜板の傾転角操作部9へ吐出流量駆動指令として出力されている。
【0033】
第1開口面積演算部21Aは、除算演算器14Aと信号発生器15Aとアナログスイッチ16Aと極性変換演算器17Aと関数発生器18Aとを備えている。
除算演算器14Aは、関数発生器11Aの出力信号110Aと最大値選択演算器12の出力信号120Aoとを入力し、110A÷120Aoの演算を行ない、その出力信号140Aをアナログスイッチ16Aの第1入力としている。
【0034】
信号発生器15Aは、コントロールバルブ5Aの最大開口指令となる定数が設定されている。本実施の形態においては、定数1が設定されていて、アナログスイッチ16Aの第2入力に出力されている。
【0035】
アナログスイッチ16Aは、除算演算器14Aの出力信号を第1入力、信号発生器15Aの出力信号を第2入力として入力し、切換信号として最大値選択演算器12からのディジタル出力信号120DAを入力している。アナログスイッチ16Aは、切換信号であるディジタル出力信号120DAが1のときには、出力信号として第2入力である信号発生器15Aの出力値を出力し、入力している切換信号の120DAが0のときには、出力信号として第1入力である除算演算器14Aの出力値を出力する。アナログスイッチ16Aの出力は、極性変換演算器17Aに入力されている。
【0036】
極性変換演算器17Aは、極性変換信号として比較演算器10Aの出力信号100DAを入力している。この出力信号100DAが1の場合は、ブーム操作装置4Aからの操作信号が正なので、入力信号であるアナログスイッチ16Aの出力信号の極性変換を行わずにそのまま出力させている。一方、出力信号100DAが0の場合は、ブーム操作装置4Aからの操作信号が負なので、入力信号であるアナログスイッチ16Aの出力信号の極性変換を行って、関数発生器18Aに入力している。
【0037】
関数発生器18Aには、極性変換演算器17Aの出力信号である開口面積信号に対する補正特性が予め設定されている。本実施の形態においては、入力と出力が正比例する特性(補正無しの特性)が設定されていて、この設定値は記憶部に記憶されている。関数発生器18Aの出力信号180Aoは、例えば電流信号に変換されてコントロールバルブ5Aの操作端部へ所定の開口値を実現するスプール駆動指令として出力されている。本実施の形態においては、出力値0で開口面積0、出力値1でブームシリンダ3a伸長方向の最大開口面積、及び出力値−1でブームシリンダ3a縮小方向の最大開口面積となるように設定されている。なお、本実施の形態においては、図4に示すように最大開口面積は120mm2である。
【0038】
第2開口面積演算部21Bと第3開口面積演算部21Cは、第1開口面積演算部21Aと同様に、除算演算器14B,Cと信号発生器15B,Cとアナログスイッチ16B,Cと極性変換演算器17B,Cと関数発生器18B,Cとを備えている。
第2開口面積演算部21Bにおいては、第1開口面積演算部21Aで説明した比較演算器10Aの出力信号100DAに代えて比較演算器10Bの出力信号100DBを極性変換演算器17Bに入力し、関数発生器11Aの出力信号110Aに代えて関数発生器11Bの出力信号110Bを除算演算器14Bに入力している。また、最大値選択演算器12からのディジタル出力信号120DAに代えてディジタル出力信号120DBをアナログスイッチ16Bの切換信号として入力している。
【0039】
同様に、第3開口面積演算部21Cにおいては、第1開口面積演算部21Aで説明した比較演算器10Aの出力信号100DAに代えて比較演算器10Cの出力信号100DCを極性変換演算器17Cに入力し、関数発生器11Aの出力信号110Aに代えて関数発生器11Cの出力信号110Cを除算演算器14Cに入力している。また、最大値選択演算器12からのディジタル出力信号120DAに代えてディジタル出力信号120DCをアナログスイッチ16Cの切換信号として入力している。第2開口面積演算部21Bと第3開口面積演算部21Cとのその他の構成については、第1開口面積演算部21Aと同様である。
【0040】
関数発生器18B及び18Cに設定されている入力に対する開口面積特性は、関数発生器18Aと同様に入力と出力とが比例する特性が設定されていて、これらの設定値は記憶部に記憶されている。また、関数発生器18Bの出力信号180Boはコントロールバルブ5Bの操作端部へ、関数発生器18Cの出力信号180Coはコントロールバルブ5Cの操作端部へそれぞれ、所定の開口値を実現するスプール駆動指令として出力されている。
【0041】
次に、上記構成による本発明の建設機械の制御装置の第1の実施の形態において、各操作装置4A〜4Cの操作による動作について説明する。
オペレータにより、ブーム操作装置4Aがレバーストローク量で0.8操作され、アーム操作装置4Bとバケット操作装置4Cとが、それぞれレバーストローク量で0.8操作された場合について説明する。
【0042】
図4に示すように、ブーム操作装置4Aがレバーストローク量で0.8操作されると、指令信号は入力信号変換部20Aの関数発生器11Aにおいて、開口値100mm2相当の出力信号110Aに変換される。同様に図5,図6に示すように、アーム操作装置4Bからの指令信号は、入力信号変換部20Aの関数発生器11Bにおいて、開口値60mm2相当の出力信号110Bに、バケット操作装置4Cからの指令信号は、入力信号変換部20Aの関数発生器11Cにおいて、開口値20mm2相当の出力信号110Cに変換される。なお、コントロールバルブの最大開口は120mm2とする。
【0043】
これらの出力信号110A,110B,110Cが、ポンプ流量特性演算部20Bの最大値選択演算器12に入力され、最大値である出力信号110Aが選択され、開口値100mm2相当の出力信号110Aと等しい信号120Aoが関数発生器13に入力される。
【0044】
関数発生器13からは、予め設定された油圧ポンプ6の吐出流量特性に応じた出力信号130Aoが、斜板の傾転角操作部9へ出力される。この結果、油圧ポンプ6は、操作装置4A〜4Bの最大操作量である開口値100mm2に応じて予め設定された吐出流量を供給することができる。
【0045】
第1開口面積演算部21Aのアナログスイッチ16Aにおいては、切換信号である120DAが1であるため、出力信号として第2入力である信号発生器15Aの信号定数1が出力される。また、ブーム操作装置4Aのレバーストローク量は0.8なので、極性変換演算器17Aにおいて極性は変換されず、定数信号1が関数発生器18Aを介して出力され、コントロールバルブ5Aをブームシリンダ3a伸長方向の最大開口とする指令が出力される。本実施の形態においては、図4に示すように120×1=120mm2の開口値が確保される。
【0046】
第2開口面積演算部21Bの除算演算器14Bにおいては、関数発生器11Bの出力信号110Bを最大値選択演算器12の出力信号120Aoで除算する演算が行われる。本実施の形態においては、60÷100=0.6が出力されている。アナログスイッチ16Bにおいては、切換信号である120DBが0であるため、出力信号として第1入力である除算演算器14Bの出力値0.6が出力される。また、アーム操作装置4Bのレバーストローク量は0.8なので、極性変換演算器17Bにおいて極性は変換されず、信号0.6が関数発生器18Bを介して出力され、コントロールバルブ5Bをアームシリンダ3b伸長方向の所定開口とする指令が出力される。本実施の形態においては、図5に示すように120×0.6=72mm2の開口値が確保される。
【0047】
第3開口面積演算部21Cの除算演算器14Cにおいては、関数発生器11Cの出力信号110Cを最大値選択演算器12の出力信号120Aoで除算する演算が行われる。本実施の形態においては、20÷100=0.2が出力されている。アナログスイッチ16Cにおいては、切換信号である120DCが0であるため、出力信号として第1入力である除算演算器14Cの出力値0.2が出力される。また、バケット操作装置4Cのレバーストローク量は0.8なので、極性変換演算器17Cにおいて極性は変換されず、信号0.2が関数発生器18Cを介して出力され、コントロールバルブ5Cをバケットシリンダ3c伸長方向の所定開口とする指令が出力される。本実施の形態においては、図6に示すように120×0.2=24mm2の開口値が確保される。
【0048】
このように、本実施の形態において、複合操作時には、各操作装置4A〜4Cの操作量比にしたがって、コントロールバルブ5A〜5Cの開口面積を算出して制御している。
一方、単独操作時の例として、オペレータにより、ブーム操作装置4Aのみがレバーストローク量で0.8操作された場合について説明する。
【0049】
ポンプ流量特性演算部20Bにおける演算結果は上述した複合操作時と同じである。したがって、油圧ポンプ6は、操作装置4Aの操作量である開口値100mm2に応じて予め設定された吐出流量を供給することができる。
【0050】
第1開口面積演算部21Aのアナログスイッチ16Aにおいては、切換信号である120DAが1であるため、出力信号として第2入力である信号発生器15Aの信号定数1が出力される。この定数信号1が関数発生器18Aを介して出力され、コントロールバルブ5Aをブームシリンダ3a伸長方向の最大開口とする指令が出力される。本実施の形態においては、図4に示すように120mm2の開口値が確保される。
【0051】
このように、本実施の形態において、ブーム等の作業機のいずれか単独操作時には、その該当するコントロールバルブを、最大開口とする制御が行われている。
【0052】
上述した本発明の建設機械の制御装置の第1の実施の形態によれば、アクチュエータを単独操作する場合には、当該コントロールバルブの開口面積を最大開口に制御し、複数のアクチュエータを同時に操作する複合操作の場合には、当該複数の操作装置4A〜4Cの操作量の比により各コントロールバルブ5A〜5Cの開口面積をそれぞれ決定し制御するので、複合操作と単独操作のいずれにおいても無駄な圧力損失を生じさせないポジティブコントロール制御が行われる。この結果、建設機械の省エネルギ効率の向上が図れる。
【0053】
また、本発明の建設機械の制御装置の第1の実施の形態によれば、単独操作時には選択されたコントロールバルブの開口面積は常に最大となるので、従来制御で発生していたミスマッチングによるコントロールバルブでの無駄な圧力損失が発生しない。さらに、複数の操作装置4A〜4Cの複合操作時には、各々のレバーの操作量比に従って、その比を達成する最大の流路面積の組み合わせが選定されるため、レバーの操作に対応した複合操作が可能となる。また、全ての開口値が近いような場合、全ての経路の流路面積が最大近くになる。このため、従来制御で発生していたコントロールバルブの全ての経路が絞られることによる不必要な圧力損失が発生しない。この結果、建設機械の省エネルギ効率の向上が図れる。
【0054】
更に、本発明の建設機械の制御装置の第1の実施の形態によれば、操作装置4A〜4Cの操作量に対応する圧油の分流を達成する最大の開口面積の組み合わせを自動的に選定するため、油圧ポンプ6の吐出流量とコントロールバルブ5A〜5Cの開口面積の誤調整が起こりにくい。よって建設機械の開発効率の向上が図れる。
【0055】
また、本発明の建設機械の制御装置の第1の実施の形態によれば、コントローラ20にポンプ流量特性演算部20Bと、第1〜第3開口面積演算部21A〜21Cとを設けたことを特徴としている。このため、各油圧シリンダへ向かう経路の流路面積を複合的に調節するために、従来コントロールバルブの主開口部の前段に設けられていた流量制御弁を設ける必要が生じない。この結果、コントロールバルブ5A〜5Cの部品点数の削減が可能となり、低コスト化、省スペース化を達成することが出来る。
【実施例2】
【0056】
以下、本発明の建設機械の制御装置の第2の実施の形態を図面を用いて説明する。図7は本発明の建設機械の制御装置の第2の実施の形態を構成するコントローラの制御ブロック図である。図7において、図1乃至図6に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
本実施の形態においては、ポンプ流量特性演算部20Bを構成する関数発生器を選択型関数発生器13’として、油圧ポンプ6の吐出流量特性を選択型とした点が、上述した第1の実施の形態と異なる。その他の構成設備等は第1の実施の形態と同一である。第1の実施の形態において、油圧ポンプ6の吐出流量特性は、各操作装置4A〜4Cのいずれかの最大操作された操作量に基づいて設定されている。このため、例えばブーム単独操作であっても、アーム単独操作であっても、油圧ポンプの吐出流量特性は同一のものに限られていた。そこで、本実施の形態においては、最大操作された作業機毎に油圧ポンプの吐出流量特性を変化させる吐出流量特性選択手段を設けている。
【0057】
図7において、ポンプ流量特性演算部20Bは、最大値選択演算器12と選択型関数発生器13’とを備えている。
吐出流量特性選択手段としての選択型関数発生器13’には、操作装置4A〜4Cの操作信号のいずれか最大の操作信号である信号120Aoと、操作装置4A〜4Cの操作信号のいずれが最大であったかを指示するディジタル出力信号120DA,120DB,120DCとが入力されていて、操作信号120Aoの入力に対する油圧ポンプ6の3種類の吐出流量特性が予め設定されている。
【0058】
この3種類の吐出流量特性は図7に示すように、(a),(b),(c)のように設定されていて、例えば、ブーム操作装置4Aの操作量が最大の場合(ディジタル出力信号120DAとして1が出力された場合)には、(a)の吐出流量特性が選択され、アーム操作装置4Bの操作量が最大の場合(ディジタル出力信号120DBとして1が出力された場合)には、(b)の吐出流量特性が選択される。同様に、バケット操作装置4Cの操作量が最大の場合(ディジタル出力信号120DCとして1が出力された場合)には、(c)の吐出流量特性が選択される。これら設定値は、最大操作された作業機の作業形態に応じた加速性能や速度性能を確保して、オペレータの操作感覚に適合するようにして決められ、記憶部に記憶されている。
【0059】
上述した本発明の建設機械の制御装置の第2の実施の形態によれば、上述した第1の実施の形態と同様な効果を得ることができるとともに、最大操作された作業機毎に油圧ポンプの吐出流量特性を変化させることができる。このことにより、例えばブーム単独操作やアーム単独操作などの作業形態において、その作業形態に応じた加速性能や速度性能を確保できる油圧ポンプの吐出流量特性を設定することができる。この結果、作業性の向上を図ることができる。
【実施例3】
【0060】
以下、本発明の建設機械の制御装置の第3の実施の形態を図面を用いて説明する。図8は本発明の建設機械の制御装置の第3の実施の形態を構成するコントローラの制御ブロック図である。図8において、図1乃至図7に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
【0061】
本実施の形態においては、ポンプ流量特性演算部20Bに操作装置4A〜4Cの操作信号のいずれか最大の操作信号である信号120Aoが入力される比較演算器12Xを設け、第1〜3開口面積演算部21A〜21Cのそれぞれにアナログスイッチ16A〜16Cの出力信号と関数発生器11A〜11Cの出力信号110A〜110Cとを切換えるアナログスイッチ19A〜19Cを追設した点が第1の実施の形態と異なる。その他の構成設備等は第1の実施の形態と同一である。
【0062】
第1の実施の形態において、例えば、ブーム操作装置4Aのみを微少量操作した場合、ブームシリンダ3aへ圧油を供給するコントロールバルブ5Aの開口面積は最大になる。このときに、圧油の圧縮性に起因してブームシリンダ3aに衝撃が発生するおそれがある。また、作業の種類によっては、コントロールバルブ5Aの開口面積を微少の状態で作業して微操作性を確保したい場合がある。そこで、本実施の形態においては、操作量が微少量である微操作領域においては、コントロールバルブ5A〜5Cの開口面積を操作装置4A〜4Cの操作量の比により決定する上述の制御を行わず、操作装置4A〜4Cの操作量により決定する従来制御と同じ微操作領域演算手段を設けている。
【0063】
微操作領域演算手段は、比較演算器12Xとアナログスイッチ19A〜19Cとを備えている。
比較演算器12Xは、最大値選択演算器12の出力信号120Aoを入力し、例えばこの信号が20mm2以下すなわち微操作領域の場合には、ディジタル出力信号12XDとして1を出力する。
【0064】
アナログスイッチ19A〜19Cは、アナログスイッチ16A〜16Cの出力信号を第1入力、関数発生器11A〜11Cの出力信号110A〜110Cを第2入力としてそれぞれ入力し、切換信号として比較演算器12Xからのディジタル出力信号12XDを入力している。アナログスイッチ19A〜19Cは、切換信号であるディジタル出力信号12XDが1のときには、出力信号として第2入力である関数発生器11A〜11Cの出力信号110A〜110Cを出力し、入力している切換信号の12XDが0のときには、出力信号として第1入力であるアナログスイッチ16A〜16Cの出力信号を出力する。アナログスイッチ19A〜19Cの出力は、極性変換演算器17Aに入力されている。
【0065】
この結果、例えば、最大値選択演算器12の出力信号120Aoが20mm2以下の場合(微操作領域)においては、第1〜3開口面積演算部21A〜21Cにおいて、関数発生器11A〜11Cの出力信号110A〜110Cによって、コントロールバルブ5A〜5Cを各操作装置4A〜4Cの操作量に応じた所定開口とする指令が出力される。
【0066】
上述した本発明の建設機械の制御装置の第3の実施の形態によれば、上述した第1の実施の形態と同様な効果を得ることができるとともに、操作装置の操作量が微少量である微操作領域の場合には、各操作装置4A〜4Cの操作量に応じた所定開口となるようにコントロールバルブ5A〜5Cを制御するので、各作業機に圧油の圧縮性に起因する衝撃等が生じるおそれがない。また、各作業機を微少量動作させることができるので、微操作性を確保することができる。
【0067】
なお、本実施の形態において、微操作領域を最大値選択演算器12の出力信号120Aoが20mm2以下とした場合について説明したがこれに限るものではない。20mm2の設定は可変である。また、操作装置4A〜4Cの入力信号から直接微操作領域を決定してもよい。
【符号の説明】
【0068】
1 油圧ショベル
3 油圧シリンダ
3a ブームシリンダ
3b アームシリンダ
3c バケットシリンダ
4A ブーム操作装置
4B アーム操作装置
4C バケット操作装置
5A〜C コントロールバルブ
6 油圧ポンプ
7 タンク
8 エンジン
9 傾転角操作部
10A〜C 比較演算器
11A〜C 関数発生器
12 最大値選択演算器
12X 比較演算器
13 関数発生器
13’ 選択型関数発生器
14A〜C 除算器
15A〜C 信号発生器
16A〜C アナログスイッチ
17A〜C 極性変換演算器
18A〜C 関数発生器
19A〜C アナログスイッチ
20 コントローラ
20A 入力信号変換部
20B ポンプ流量特性演算部
21A 第1開口面積演算部
21B 第2開口面積演算部
21C 第3開口面積演算部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
油圧ポンプと、前記油圧ポンプが吐出した圧油を複数のアクチュエータに供給するコントロールバルブと、前記コントロールバルブを制御する複数の操作装置とを備えた建設機械の制御装置において、
前記制御装置は、前記複数の操作装置間の操作量比に従って前記コントロールバルブの前記複数のアクチュエータへ向かう圧油の経路の流路面積を演算し、
演算した前記圧油の経路の流路面積となるように前記コントロールバルブの開口値を制御する
ことを特徴とする建設機械の制御装置。
【請求項2】
可変容量型の油圧ポンプと、前記油圧ポンプからの圧油を複数の油圧シリンダに切換え供給する複数のコントロールバルブと、前記複数のコントロールバルブを制御する複数の操作装置とを備える建設機械の制御装置において、
前記複数の操作装置からの操作信号を前記複数のコントロールバルブの開口値信号に変換する入力信号変換部と、
前記変換された複数のコントロールバルブの開口値信号の内から最大値を選択するとともに、前記最大値のコントロールバルブを選択し、前記最大値に応じて前記油圧ポンプの吐出流量を演算する流量演算部と、
前記選択された最大値のコントロールバルブへの開口指令を算出する第1の開口面積演算部と、
前記最大値のコントロールバルブ以外のコントロールバルブの開口指令を算出する第2の開口面積演算部と、
前記流量演算部の演算結果に基づいて前記油圧ポンプの流量を制御する流量制御手段と、
前記第1及び第2の開口面積演算部の演算結果に基づいて前記最大値のコントロールバルブと前記最大値のコントロールバルブ以外のコントロールバルブとの開口面積を制御する開口制御手段とを備え、
前記第1の開口面積演算部においては、開口指令として最大開口値を算出し、
前記第2の開口面積演算部においては、前記最大値のコントロールバルブの開口値信号に対する当該コントロールバルブの開口値信号の比率に応じて開口指令を算出する
ことを特徴とする建設機械の制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の建設機械の制御装置において、
前記流量演算部は、複数の吐出流量特性を有し前記選択された最大値のコントロールバルブに応じて前記複数の吐出流量特性のいずれかを選択する吐出流量特性選択手段を備える
ことを特徴とする建設機械の制御装置。
【請求項4】
請求項2に記載の建設機械の制御装置において、
前記操作装置の操作量が微少量である微操作領域判断手段を有し、
前記第1及び第2の開口面積演算部は、前記微操作領域判断手段により判断された微操作領域においては、前記入力信号変換部で変換された開口値信号を開口指令とする微操作領域演算手段を備える
ことを特徴とする建設機械の制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−2541(P2013−2541A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−133625(P2011−133625)
【出願日】平成23年6月15日(2011.6.15)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】