説明

強化ポートアイソレーション付きモジュラージャック

【解決手段】電気コネクタは、嵌合面と、位置合わせされた第1の開口部および第2の開口部の対とを有するハウジングを含む。各開口部はその中に嵌合可能な構成部品を受け入れるように構成される。複数の導電性接点が、嵌合可能な構成部品の接点を係合するために提供される。回路部材は、その前方端部と後方端部との間に延在する概して平面的な導電性基準平面を有する。基準平面の前方部分は、位置合わせされた第1の開口部および第2の開口部の対の少なくとも半分の間に位置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本特許出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2009年11月6日に出願された米国仮特許出願第61/258,983号、2009年12月7日に出願された出願番号第61/267,128号、および2009年12月7日に出願された出願番号第61/267,207号の利益を主張する。
【0002】
本開示は、一般に、モジュラー電気通信ジャックに関し、さらに詳細には、高データレートに対応可能なモジュラージャックに関する。
【背景技術】
【0003】
プリント回路基板(「PCB」)に取り付けられたモジュラージャック(「modjack」)レセプタクルコネクタは、電気通信業界では周知である。これらのコネクタは、多くの場合、2つの電気通信装置間の電気的接続のために使用される。データシステムおよび通信システムの動作周波数およびデータレートが増え続け、情報を伝送するために使用される符号化のレベルが増加するのに伴い、かかるコネクタの電気特性の重要性は増している。特に、これらのmodjackコネクタが伝送される信号にマイナス影響を及ぼさず、可能な場合、システムからノイズが除去されることが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
イーサネットコネクタとして使用されるとき、modjackは、一般に、1つの電気装置から入力信号を受信し、次にそれに結合される第2の装置に対応する出力信号を通信する。磁気回路は、信号が第1の装置から第2の装置に通過するのに伴い信号の調整および隔離を提供するために使用することができ、通常、かかる回路はトランスおよびチョーク等の構成部品を使用する。トランスは、多くの場合、形状が環状体であり、電気的遮蔽を確実にしつつ、一次ワイヤと二次ワイヤとの間で磁気結合を提供するためにともに結合され、トロイドの周りに巻き付けられている一次ワイヤおよび二次ワイヤを含む。また、チョークは、共通モードノイズ等の不要なノイズを除去するために一般に使用され、差分信号用途で使用されるドーナツ形のフェライト設計となる場合がある。かかる磁気回路を有するmodjackは、通常、業界では、磁気ジャックと呼ばれている。
【0005】
システムデータレートが加速するにつれて、システムはポート間のクロストークにますます敏感になってきた。(1 Gbps等の)あるデータレートでの電気的許容誤差の所定の範囲内で動作する磁気サブアセンブリは、(10 Gbps等の)より高いデータレートでは許容誤差範囲から外れる、または動作不能になることがある。したがって、システムを通過する信号のデータレートの対応する加速を可能にするために、磁気ジャックのポート間の隔離を改善することが望ましくなってきた。ポート間のクロストーク、電磁放射および干渉は、システムの速度およびデータレートが加速するにつれ、磁気ジャック(ひいてはシステム全体)の性能に多大な影響を及ぼすことがある。したがって、磁気ジャックの製造プロセスの簡略化だけではなく、ポート間の遮蔽および隔離の改善も望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
電気コネクタは、嵌合面と、位置合わせされた第1の開口部および第2の開口部の対とを有するハウジングを含む。各開口部は、嵌合可能な構成部品をその中に受け入れるように構成される。複数の導電性接点が提供され、各接点の一部は、嵌合可能な構成部品を開口部の内の1つの中に挿入すると嵌合可能な構成部品の接点を係合するために開口部の内の1つの中に配置されている。回路部材は、その前方端部と後方端部との間に延在する概して平面的な導電基準平面を有する。基準平面の前方部分は、位置合わせされた第1の開口部および第2の開口部の対の少なくとも半分の間に位置する。
【0007】
多様な他の目的、特長および付随する利点は、類似する参照番号がいくつかの図全体で同じまたは類似した部分を示す添付図面とともに検討されるときに同じことがさらによく理解されるので、より完全に理解されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施形態にかかるマルチポート磁気ジャックアセンブリの前面斜視図である。
【図2】前部外側シールドおよびシールド相互接続クリップが除去された状態の、図1の磁気ジャックアセンブリの部分分解図である。
【図3】図1の磁気ジャックアセンブリの後部斜視図である。
【図4】内部サブアセンブリモジュールおよびモジュール間シールドがハウジング内での挿入の多様な段階にあり、明確にするために外側シールドが除去された状態の、図1の磁気ジャックアセンブリの部分的に分解された後部斜視図である。
【図5】内部モジュールのそれぞれが除去され、モジュール間シールドが完全に挿入された状態の、図4に類似した後部斜視図である。
【図6】図5の部分の拡大断片斜視図である。
【図7】明確にするために外側ハウジングが除去された状態の、図1の磁気ジャックアセンブリの前部斜視図である。
【図8】概して図7の線8−8に沿ってとられるハウジングアセンブリの断面図である。
【図9】概して図7の線9−9に沿ってとられているが、明確にするために内部サブアセンブリモジュールの内の1つの回路基板およびコネクタが分けられていない状態の断面図である。
【図10】図9の一部の拡大断片斜視図である。
【図11】図9に類似しているが、明確にするためにモジュール間シールドが分けられておらず、追加の内部サブアセンブリモジュールがハウジングの中に挿入され、シールド相互接続クリップが部分的に伸ばされている、断面図である。
【図12】内部サブアセンブリモジュールの後部斜視図である。
【図13】明確にするために巻き線が除去された状態の、図12の内部モジュールの分解斜視図である。
【図14】概して図1の線14−14に沿って取られる磁気ジャックアセンブリの断面図である。
【図15】図14の一部の拡大断片図である。
【図16】図12の内部サブアセンブリモジュールの上部プリント回路基板内に含まれる多様な導電層の分解斜視図である。
【図17】開示されている実施形態のトランスおよびノイズリダクション構成要素とともに使用され得る撚り線の側面図である。
【図18】開示されている実施形態とともに使用され得るトランスおよびチョークサブアセンブリの側面図である。
【図19】概して図1の線19−19に沿ってとられる磁気ジャックアセンブリの断面図である。
【図20】図19の磁気ジャックアセンブリの側面図である。
【図21】明確にするために後部シールド部材が除去された状態の、図19の磁気ジャックアセンブリの後部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の説明は、当業者に例示的な実施形態の動作を伝達することを目的としている。本説明が、本発明を制限することではなく、読者を手助けすることを目的としていることが理解されるだろう。したがって、特長または態様に対する参照は、あらゆる実施形態が説明されている特徴を有さなければならないことを暗示することではなく、実施形態の特長または態様を説明することを目的としている。さらに、示されている発明を実施するための形態が多くの特長を示していることに留意するべきである。特定の特長が潜在的なシステム設計を示すためにともに組み合わされている一方、それらの特長は、明示的に開示されていない他の組み合わせでも使用され得る。したがって、示されている組み合わせは、特に断りのない限り、制限的となることを目的としていない。
【0010】
図1は、合成樹脂(例えばPBT)等の絶縁材から作られるハウジング32を有する多重入力磁気積み重ねジャック30の前面を示し、各ポートが、嵌合方向「A」でその中に挿入されるイーサネットまたはRJ−45型ジャック(図示せず)を受け入れるように構成された状態で縦に整列された対33’で配列された前面開口部またはポート33を含む。磁気ジャック30は、回路基板100上に取り付けられるように構成されている。金属または他の導電性のシールドアセンブリ50が、接地基準を提供するためだけではなく、RFおよびEMIの遮蔽のためにも磁気ジャックハウジング32を取り囲む。
【0011】
本説明では、開示されている実施形態の各部の構造および動作を説明するために使用される、上、下、左、右、前、後等の方向の表現が絶対的ではなく、むしろ相対的であることが留意されるべきである。これらの表現は、開示されている実施形態の各部が図に示されている位置にあるときに適切である。ただし、開示されている実施形態の基準の位置または枠組みが変化すると、これらの表現は、開示されている実施形態の基準の位置または枠組みでの変化に従って変更されなければならない。
【0012】
シールドアセンブリまたは部材50はポート33と位置合わせされた開口部およびハウジングの底面または下面を除きハウジング32を完全に包囲し、前部シールド構成部品52および後部シールド構成部品53を含んでいる。追加シールド構成部品54は、ポート33に隣接して配置され、概略ポート33を取り囲み、シールドアセンブリ50を完成する。接合可能な前部シールド構成部品および後部シールド構成部品は、シールドアセンブリ50が磁気ジャックハウジング32の周りで定位置に設置されるときに、これらの構成部品を係合し、ともに固定するための連結タブ55および開口部56と形成される。シールド構成部品52、53のそれぞれは、その上に取り付けられるときに回路基板100の接地貫通孔102の中に延在する接地ペグ57、58をそれぞれ含む。示されているシールドアセンブリは、シートメタル材から形成される複数の導電構成部品から形成されている。
【0013】
図4から図6に示されるように、磁気ジャックハウジング32の後部は、4つのサブアセンブリ受け入れ空洞35を画定するためにその中に3つの均等に離間された金属モジュール間シールド60が配置された、大きな開口部またはレセプタクル34を含む。各空洞35は、内部サブアセンブリモジュール70を受け入れるような大きさおよび形状に作られている。3つのモジュール間シールド60が示されているが、異なる数の空洞を画定するために異なる数のシールドが使用されてもよい。すなわち、各モジュール70間に縦の電気的隔離または遮蔽を提供するために、所望される数のモジュールよりも数が1つ少ないシールドが活用される。示されているシールド60は、打ち抜かれ、シートメタル材から形成されているが、ダイカスト合金またはめっきされたプラスチック材等の他の導電材料から形成されることがあるだろう。
【0014】
図8で最もよく見られるように、各モジュール間シールド60は、概略矩形で平面的な部材であり、回路基板100の接地貫通孔102の中への挿入のために離間された複数のはんだ尾部62を含む。モジュール間シールド60の前縁つまり先端63は、概してハウジング32の前面36に隣接する場所まで延在する。モジュール間シールド60は、ポート33の中に挿入されるイーサネットプラグ(図示せず)の嵌合方向「A」で磁気ジャック30の全奥行に延在する。
【0015】
各モジュール間シールド60は、モジュール70を誘導し、支えを提供するために、空洞35の中に反対方向に延在する2対の誘導突起64、65を含む。すなわち、各モジュール間シールド60は、シールドから、せん断され、延伸されて形成され、第1の方向に(図6に見られるように左に)延在する第1の対の誘導タブ64、および同様に形成され、反対方向に(図6に見られるように右側に)延在する第2の対の誘導突起65を含む。モジュール間シールド60の各対の誘導突起64、65は、共に、モジュール70の各側面上のカバー95内の溝72を係合するような寸法に作られる誘導レールを画定する。1対のモジュール間シールド60によって画定される各空洞35は、空洞の一方の側で突起64によって、および空洞の他方の側で突起65によって画定される誘導レールを含む。ハウジング32の側壁37、およびモジュールシールド60の内の1つによって画定される2つの外側空洞35’は、モジュールシールドの誘導突起によって画定される第1の誘導レール、およびハウジング32の側壁37の内部に沿って延在する突起38によって画定される第2の誘導レールを有する。その結果、空洞35の側面が、1対のモジュール間シールド60によって画定されているのか、それとも単一のモジュール間シールド60およびハウジング32の側壁37によって画定されているのかに関わりなく、モジュール70はハウジング32内部の両方の側面上で支えられている。
【0016】
示されているように、モジュール間シールド60は、ハウジング32の後面または後部面39から挿入され、イーサネットまたはRJ−45型プラグの挿入方向「A」に概して平行な方向にハウジング32の上部壁42の内面に沿って延在する長孔または溝41(図6)内に受け入れられる。ポート33が位置するハウジング32の前方部43は、モジュールシールド60の前縁63がハウジング32のほぼ前面36まで延在し、ポート33’の隣接する縦の対の間に垂直な遮蔽を提供できるようにするために、モジュール間シールド60の前縁63が挿入される縦の長孔44(図9から図10)を含む。言い換えると、垂直な遮蔽は、隣接するモジュール70をそのそれぞれのポートとともに分離、遮蔽するために、ハウジング32の隣接する後面39からハウジング32の隣接する前面36までモジュール間シールド60によって提供される。
【0017】
後部タブ66は、各モジュール間シールド60の後方端部67から、後部シールド構成部品53の長孔57を通って延在し、次に、(図3、図6)に最もよく見られるように、モジュール間シールド60を後部シールド構成部品53に機械的に且つ電気的に接続するために折り重ねられる。(折り重ねプロセスが、後部シールド部材53がハウジング32に取り付けられた後に発生するが、タブ66のいくつかはすでに折り重ねられていたかのように図面に示されている。)前部タブ68(図8、図10)は、各モジュールシールド60の先端63から、シールド相互接続または結束クリップまたはストラップ110の長孔112を通って延在し、次に、モジュール間シールド60をクリップ110に機械的に且つ電気的に接続するために折り重ねられる。
【0018】
クリップ110は、上部及び下部ポート33の間でハウジング32の前面36に沿って延在する概して細長い導電部材であり、ジャック30の前方部に概して隣接する多様な遮蔽構成部品と機械的に且つ電気的に相互接続するように構成される。すなわち、クリップ110は、ジャック30のモジュール間シールド60の数に数が一致する複数の長孔112、および長孔112間に位置し、縦に整列する対のポート33の数に数が一致する複数の位置合わせ孔114のある細長い部分113を含む。細長い部分113は、ハウジング32の前面36の凹んだ領域45内部に配置されるような寸法で作られ、位置合わせ突起46は、ハウジング32に対してクリップ110を適切に配置するために、凹んだ領域45から位置合わせ孔114の中に延在している。
【0019】
1対の縦に整列された、偏向可能なコンタクトアーム115は、各長孔112の対向する側面に位置している。各コンタクトアームは、基板74の前縁つまり先端74cに隣接する内部サブアセンブリモジュール70の回路基板74の頂面および底面の上に位置する導電性接地コンタクトパッド73の内の1つを係合するような寸法で作られ、構成される。細長い部分113は、上部回路基板74の厚さよりも実質的に背が高いまたは幅が広い。言い換えると、部分113の縦の寸法は、基板74の厚さよりも大きい。コンタクトアーム115は、基板74内部の接地平面に接続される接地パッド73に接続されているので、クリップ110の細長い部分113は、縦に整列されたポート間の電気的遮蔽をさらに強化するために、基板74の前方端部74cに追加の遮蔽を提供する。
【0020】
拡大されたシールド係合部分116(図7)は、いったん前部シールド52がハウジング32の前方部に取り付けられると、前部シールド52を係合するためにハウジング32の各側壁37の周りに延在する。隆起したエンボス117が係合部分116から外向きに延在し、クリップ110と前部シールド52との間で確実な電気的接続を提供するために接点圧力が増加した領域を提供する。
【0021】
各モジュール間シールド60は、3つの表面上で磁気ジャック30内部で固定されている。前縁63は、ハウジング32の縦の長孔44内部に位置し、タブ68はシールド相互接続クリップ110の長孔112を通って延在する。シールド60の上面は、ハウジング32の上部壁42の溝41の内部に位置し、シールド60の後方端部67は、後部シールド構成部品53の長孔57を通って延在する後部タブ66によって固定される。したがって、各モジュール間シールド60は後部シールド構成部品53に電気的に且つ機械的に接続され、クリップ110を通して前部シールド構成部品52および各回路基板74に電気的に接続される。
【0022】
各モジュール間シールド60は、レセプタクル34を完全に分割するつまり割け、ハウジング32の前面36からハウジング32の後方端部39に、および上部壁42からハウジング32の下部取り付け面に延在する。その結果として、各モジュールシールド60は、上部及び下部ポート33の隣接する対33’と、サブアセンブリ受け入れ空洞35の中に挿入されるサブアセンブリモジュール70だけではなく、その中にも挿入されるイーサネットまたはRJ−45型プラグ(図示せず)との間に垂直な遮蔽を提供する。
【0023】
図12から図13を参照すると、各内部サブアセンブリまたはジャックモジュール70は、その中にトランス回路およびフィルタリング構成部品が付いた構成部品ハウジング75を含む。上部回路基板74は、概して構成部品ハウジング75の上面に隣接して取り付けられ、機械的に且つ電気的にそこに接続される上部接点アセンブリ76および下部接点アセンブリ77を含む。下部回路基板78は、概して構成部品ハウジング75の下面に隣接して取り付けられる。上部回路基板74および下部回路基板78は、構成部品ハウジング75の内側に位置するトランスおよびチョークと関連付けられた、抵抗器、コンデンサ、および他の構成部品を含むことがある。(回路基板74の実施形態を示す)図16のように、基準回路/平面は回路基板の先端まで実質的にずっと延在することがある。これによって、基準層は、回路基板74によって支えられる接点77、79の前方に延在することができる。これは上部ポートと下部との間の遮蔽の実質的な改善を提供すると判断される。
【0024】
サブアセンブリモジュール70は、積み重ねジャック、つまり二重ジャックの機能性を提供するために、上部接点アセンブリ76および下部接点アセンブリ77を含む。上部接点アセンブリ76は、上部回路基板74の上面に取り付けられ、ポートの上列でポート33内部に挿入されたイーサネットプラグに接続するために、上方に延在する接点端子79を含む、物理的且つ電気的なインタフェースを提供する。下部接点アセンブリ77は、上部回路基板74の下面に取り付けられ、ポートの下列でポート33内部に挿入されたイーサネットプラグに接続するために、下方に延在する導電性接点端子81を含む。上部接点アセンブリ76は、はんだ付けされているリード線を通して上部回路基板74に電気的に接続される、もしくは溶接または導電接着剤等のなんらかの他の手段によって、概して構成部品ハウジング75の前方縁に隣接する上部回路基板74の頂面に沿って配置される1列の回路基板接点またはパッド82に電気的に接続される。下部接点アセンブリ77は、上部回路基板74の下面に同様に取り付けられ、上部回路基板74の下面上の第2の類似する列の回路基板パッド83に接続される。
【0025】
構成部品ハウジング75は、一方が上部ポートの磁性物質120aを保持するためであり、他方が縦に整列したポートの各対の下部ポートの磁性物質120bを保持するためである、左ハウジング半分75a、および右ハウジング半分75bを有する2部分から成るアセンブリである。左ハウジング半分75aおよび右ハウジング半分75bは、LCP等の合成樹脂または別の類似した物質から形成され、製造費を削減し、組み立てを簡略化するために物理的に同一であってよい。ラッチ突起84は、各ハウジング半分の(図13で見られる)左側壁から延在する。ラッチ凹部85は、各ハウジング半分の右側壁に位置し、その中にラッチ突起84を固定して受け入れる。
【0026】
各ハウジング半分75a、75bは、その中にフィルタリング磁性物質120を受け入れる、大きなボックス状のレセプタクルまたは開口部86とともに形成される。2つのハウジング半分75a、75bのレセプタクル86は対向する方向に向き、2つのレセプタクルを電気的に遮蔽するために、ハウジング半分間に配置される細長い内部シールド部材190を有する。細長いシールド部材190に向く各ハウジング半分の表面は、2つのハウジング半分75a、75bがともに組み立てられるときに、各ハウジング半分の突起が相手側ハウジング半分のソケットの中に挿入されるように配置される突起87および同様な大きさに作られたソケット88を含む。細長いシールド部材190は、ハウジング半分75a、75bおよびシールド部材190の組み立て時に、各突起87が、シールド部材190をハウジング半分に対して定位置に固定するために、孔192の内の1つを通ってそのソケット88の中に延在するように、突起87およびソケット88と位置合わせされた1対の孔192を含む。
【0027】
導電性のピンまたは尾部91の第1のセットは、ハウジング半分75a、75bの下面から延在し、下部回路基板78の孔78aを通って挿入され、そこにはんだ付けされる。ピン91は下部回路基板78を通り過ぎて延在するほど十分に長く、回路基板100内の孔103(図9)の中にその後挿入され、そこにはんだ付けされるように構成される。より短いピン92の第2のセットもハウジング半分75a、75bの下面から延在する。導電性のピン93の第3のセットは、ハウジング半分75a、75bの上面から延在し、上部回路基板74の孔74dの中に挿入され、そこにはんだ付けされる。
【0028】
磁性物質120は、インピーダンスマッチング、信号の整形および調整、高圧隔離および共通モードノイズリダクションを提供する。シールドなしツイストペア(「UTP」)伝送線は、シールド付き伝送線よりもよりノイズをピックアップしやすいので、これは、シールドなしツイストペア伝送線を有するケーブルを活用するイーサネットシステムで特に有益である。磁性物質は、ノイズを除去し、優れた信号完全性および電気的遮蔽を提供するために役立つ。磁性物質は、各ポート33に関連付けられる4つのトランスおよびチョークサブアセンブリ121を含む。チョークは、共通モードノイズに高インピーダンスを提示するが、差動モード信号には低インピーダンスを提示するように構成される。チョークは各送信チャネルおよび受信チャネルごとに提供され、各チョークはRJ−45コネクタに直接的に配線できる。
【0029】
細長いシールド部材190は概して矩形のプレートであり、下部回路基板78の孔78a内での挿入およびはんだ付けのために構成される7本の下方に垂れ下がるはんだ尾部193を含む。尾部193は下部回路基板78を通り過ぎて延在するほど十分に長く、回路基板100内の孔(図示せず)の中にその後挿入され、そこにはんだ付けされる。2つの上方に延在するはんだ尾部194、195は、シールド部材190の頂面または端縁196から延在し、上部回路基板74の孔74a内での挿入およびはんだ付けのために構成される。シールド部材190は、下部ポートの回路をその縦に整列した上部ポートの回路から遮蔽するために、各ハウジング半分の他の回路構成部品だけではなく、トランス130およびチョーク140も、その隣接するハウジング半分の構成部品から遮蔽するように構成される。
【0030】
上述されたように、コネクタの各ポート33に関連付けられた磁性物質120は、4つのトランスおよびチョークサブアセンブリ121を含む。図18を参照すると、トランスおよびチョークサブアセンブリ121の一実施形態が、磁気フェライトトランスコア130、磁気フェライトチョークコア140、トランス巻き線160、およびチョーク巻き線170を含むのが見られる。トランスコア130は環状体、つまりドーナツ形をしており、実質的に平らな頂面132および底面133、滑らかで円筒状の内面を画定する中心ボアつまり開口部134、並びに滑らかで円筒形の外面135を含むことがある。トロイドはその中心ボア134を通る中心軸の周りで対称である。チョーク140は、同様に形作られてよい。
【0031】
図17は、最初にともに撚られ、トランストロイド130の周りに巻き付けられる4本のワイヤ150のグループを示す。4本のワイヤのそれぞれは、組み立てプロセスに役立つように薄いカラーコード化された絶縁体で覆われている。本明細書に示されているように、4本のワイヤ150は赤のワイヤ150r、自然の、つまり銅色のワイヤ150n、緑のワイヤ150g、および青のワイヤ150bの繰り返しパターンでともに撚られている。単位長あたりの撚りの数、個々のワイヤの直径、トロイド130、140の大きさおよび磁気品質だけではなく絶縁部の厚さ、ワイヤがトロイドの周りに巻き付けられる回数、および磁性物質を取り囲む物質の誘電率は、全てシステム磁性物質の所望される電気性能を確立するために利用される設計要因である。
【0032】
図18に示されるように、4本の撚り線150は、トロイド130の中心ボアつまり開口部134の中に挿入され、トロイドの外面135の周りに巻き付けられている。撚り線150は中心ボア134に再度通され、このプロセスは、撚り線グループ150が所定の回数、中心ボアに通されるまで繰り返される。トロイド130の下面133に隣接する撚り線の端部は、トロイド130の外面135に沿って上方に曲げられ、第1の端部のワイヤの全ての周りに巻き付けられる第2の端部のワイヤの全てを含む単一の撚り152を作るために、撚り線の他端の周りに巻き付けられる。第1の端部および第2の端部からの個々のワイヤは、単一の撚り152を越えてすぐ(または図18に示されるように上方で)撚りをほどかれる。撚り線のグループの第1の端部からの1本のワイヤは、ワイヤのグループの他端からのワイヤとともに撚られ、撚られたワイヤ部分153を作る。チョーク撚り線部分154はチョークトロイド140の中心開口部142の中に摺動され、所望される回数、チョークトロイドの周りで巻き付けられる。
【0033】
示されるように、4つのトランスおよびチョークアセンブリ121は、各レセプタクル86の中に挿入され、次にワイヤはピン92、93にはんだ付けされる、または別のやり方で接続される。衝撃吸収絶縁気泡インサート94が、次いで、トランスおよびチョークアセンブリ121の上で各レセプタクル86の中に挿入され、それらを適所に固定する。絶縁カバーまたは部材95は、レセプタクル86を封入し、その中に気泡インサート94を固定するため、およびピン93に遮蔽を提供するために各ハウジング半分75a、75bに固定される。
【0034】
図13から図15を参照すると、各カバー95は、レセプタクル86を封入するための側壁を有する側壁96、ならびに上部回路基板74および回路基板の上方に突出する導電性ピン93の上方に延在し、上向きに延在する隔離壁97を含む。カバー95は、LCP等の合成樹脂または別の類似する物質から形成されてよい。カバー95の絶縁特性により、隔離壁97は(上部回路基板74のあらゆる露呈された回路トレースだけではなく)ピン93と、各モジュールの対向する側面上に配置される垂直モジュール間シールド60との間に絶縁障壁を提供する。モジュラージャックは、モジュール間シールド60とピン93(及び上部回路基板74)との間に隔離壁97を挟むことによって、露呈されている信号導体と接地導体または基準導体との間の電気的遮蔽を強化している。代替実施形態では、各ハウジング半分75a、75bの側面に付けられる、またはモジュール間シールド60に直接的に付けられる、Kapton(カプトン)として知られているポリイミド薄膜等の絶縁膜または絶縁シートでカバー95を置換することが可能であってよい。
【0035】
図16を参照すると、上部回路基板74は、6つの導電層74−1、74−2、74−3、74−4、74−5、74−6を含む。導電層のそれぞれは、回路基板が概して、誘電材料の中または上に導電層がある誘電材料201(図12)から形成されるように、誘電材料または絶縁材料の層によって隣接する導電層から分離されている。導電層74−1および74−6は信号導体202を含み、導電層74−3および74−4は基準導体または接地導体203を含み、導電層74−2および74−5は、信号導体202および基準導体203の両方が付いた混合層である。いったん組み立てられると、基準導体203は、めっきされた貫通孔またはバイア204によって相互接続される。最上層74−1は、はんだ付けもしくは溶接または導電接着剤等のなんらかの他の手段によって上部接点アセンブリ76のリード線に接続される複数の回路基板パッド82とともに多様な信号回路を含む。下部導電層74−6は、層74−1の信号導体の回路に類似した導電性回路、および下部接点アセンブリ77がはんだ付けられるもしくは溶接または導電接着剤等のなんらかの他の手段によって電気的に接続される1列の回路基板パッド83も含む。
【0036】
上部導電層74−1および下部導電層74−6は、概して上部回路基板74の前方端部74cに隣接するL形の導電性接地パッド73を含む。導電性接地パッド73は、導電バイア204aによって導電層74−2、74−3、74−4、および74−5の接地基準回路に相互接続される。内層74−2、74−3、74−4、74−5の基準導体は、本来、回路基板74の全幅および全長に延在し、上部ポートおよび関連する回路を下部ポートおよびその回路から遮蔽する。回路基板74の多様な導電層は、モジュラージャック30の上部ポートおよび下部ポートの高速電気性能が同一となるように、上部接点アセンブリ76および下部接点アセンブリ77に同一の高速機能性を与える。
【0037】
図19から図21を参照すると、内部サブアセンブリモジュール70が、ポートの縦に整列された対33’の上部および下部ポート33の両方に電気機能性を与えることが分かる。モジュール70の内部の細長いシールド部材190は、下部ポートの回路をその縦に整列された上部ポートの回路から遮蔽するために、各ハウジング半分の他の回路構成部品だけではなくトランス130とチョーク140の間にも、その隣接するハウジング半分のそれらからの隔離および遮蔽を提供する。上部回路基板74は、ハウジング32の隣接する後方端部39からハウジング32の前面36に延在する。上部回路基板74は、本来その全長および全幅に沿って複数の導電層または導電平面の形で基準部材または接地部材を含むため、ハウジング32の上部ポートと下部ポートとの間には電気的な障壁が形成される。言い換えると、電磁干渉および他のタイプのノイズおよび放射は、電気的な障壁が上部回路基板74内部の基準平面によって形成された結果、位置合わせされた上部ポートと下部ポートとの間を通過することを削減される。さらに、回路基板74の前方端部74cに位置するパッド73の形を取る導電性の基準接点または接地接点は、上部回路基板74内の基準層、モジュール間シールド60および前部シールド構成部品52を、上述されたシールド相互接続クリップ110を使用することによって電気的に接続するために、基準平面に接続され、クリップ110の偏向可能なコンタクトアーム115によって係合される。その結果、モジュラージャックは、上部、対向側面、および後部に沿って完全に遮蔽することができ、各ポート33のための開口部を除きその前面に沿って遮蔽できる。
【0038】
隣接する縦に整列されたポート33、その中に挿入されるジャック、およびサブアセンブリ受け入れ空洞35の中に挿入される内部サブアセンブリモジュール70は、モジュール間シールド60によって隣接するポート、ジャック、およびモジュール70から遮蔽される。縦に整列されたポート間の遮蔽は、上部ポートおよび下部ポートの回路構成部品と、水平に延在し、各モジュール受け入れ空洞35を分割し、ハウジング32の前面36から後方端部39に延在する、上部回路基板74内の基準平面との間で、各サブアセンブリモジュール70内部に含まれる細長いシールド部材190から形成される内部シールドアセンブリによって達成される。
【0039】
図10、図12、図19から図20を参照すると、(上述されたように)上部接点アセンブリ76および下部接点アセンブリ77が上部回路基板74の先端74cから後方に離間されること、および接地コンタクトパッド73が各接点アセンブリ76、77と、上部回路基板の先端74cとの間に配置されることが分かる。接点アセンブリとそれらの嵌合プラグとの間の嵌合面は、しばしば大量のEMIおよび他の電気ノイズを発する場所である。上部回路基板74内部で基準平面を使用し、接点アセンブリ76、77の場所を超えて水平に上部回路基板の端部74cを伸ばすことから、上部接点アセンブリおよび下部接点アセンブリは互いから効果的に遮蔽され、縦に整列されるポート間の電気的遮蔽を強化する。
【0040】
いくつかの状況では、上部回路基板74の先端74c(または回路基板内の基準平面)が、ハウジング32の前面36に向かって各ポート33間で部分的にのみ延在することがあり得ると考えられる。例えば、上部回路基板がポート33の後壁33aとハウジング32の前面36との間で部分的に延在するにすぎない場合、基準平面が上部接点アセンブリ76および下部接点アセンブリ77のそれぞれと関連付けられる電場に十分に影響を与える限り、十分な隔離が提供され得る。言い換えると、システムおよびジャック30を通過する信号によっては、上部基板74内の基準平面が、ハウジング32の前面36までずっと延在しなくても、縦に整列されたポート間のかなりの量のEMIを遮るように上部接点アセンブリ76と下部接点アセンブリ77の間で、またはその間で少なくとも部分的に延在するならば十分である場合がある。
【0041】
組み立て中、モジュールシールド60は、複数のサブアセンブリ受け入れ空洞35を画定するために、シールドがハウジング32の上部壁39の内面に沿って延在する溝41内に受け入れられ(図6)、ハウジングの前方部43の縦の長孔44(図8から図10)の中に入るように、ハウジング32の中に挿入され、(図1の矢印「A」の方向と反対に)前方に摺動される。次いで、サブアセンブリモジュール70は、図4に示されるように各空洞35の中に挿入され、各モジュールの側面上のカバー95内の溝72がモジュールシールド60から延在する突起64、65、またはハウジング32の側壁37の突起38のどちらかによって形成される誘導レールを係合する。サブアセンブリモジュール70は、上部回路基板74の先端74cがその前面36近くでハウジング32の長孔118の中に摺動するまで前方に移動される。
【0042】
クリップ110は、次いでハウジング32の前面36の上に摺動され、ハウジング32の突起46はクリップの位置合わせ孔114の中に延在し、各モジュールシールド60からの前部タブ68はクリップ内部の長孔112の中に延在する。偏向可能なコンタクトアーム115は上部回路基板74の前縁の上に摺動し、コンタクトパッド73を係合する。前部タブ8は次いで前屈され、タブ68をクリップ110に固定する。前部シールド構成部品52は次いでハウジング32の上に摺動され、前部シールド構成部品52の内側側面は拡大されたシールド係合部分116の隆起したエンボス116を係合し、モジュール間シールド60、上部回路基板74、クリップ110、および前部シールド52の間の電気的な接続を完成する。後部シールド53は、次いで摺動され、前部シールド52の上に固定される。後部タブ67は、各モジュール間シールド60の後方端部から、後部シールド構成部品53の長孔57を通って延在し、次に、図2に最もよく見られるように、モジュール間シールド60を後部シールド構成部品53に固定するために折り重ねられる。
【0043】
かかる構造により、各モジュール間シールド60は、ハウジング32の上部壁42内の溝41によってその上縁に沿って、および後部シールド構成部品53を係合する後部タブ67によってその後方端部に沿って、ハウジング32の縦の長孔44内部のその前縁63で磁気ジャック30の内部に固定される。モジュールシールド60は、開口部34を完全に分割し、ハウジング32の前面36からハウジング32の後方端部39に、および上部壁42からハウジング32の下部取り付け面に延在する。その結果として、各モジュールシールド60は、上部及び下部ポート33の隣接する対と、サブアセンブリ受け入れ空洞35の中に挿入されるサブアセンブリモジュール70だけではなく、その中に挿入されるイーサネットまたはRJ−45型プラグとの間にも垂直な遮蔽を提供する。基板74内部の基準平面および細長いシールド部材190が、その縦に整列された下部ポートから上部ポートを遮蔽する。
【0044】
開示は示されている実施形態に関して説明されてきたが、開示が制限的として解釈されるべきではないことが理解されるべきである。多様な改変および修正は、前記開示を読んだ後に間違いなく当業者に明らかになる。例えば、モジュラージャックは直角コネクタとして示されているが、垂直の配向を有することもある。さらに、示されているハウジングは、別々の遮蔽部材がその上に取り付けられた誘電材料から作られている。ハウジングはダイカストまたはめっきされたプラスチック材から作られ、外側シールドは排除され、モジュール間シールドはハウジングと一体に形成できるだろう。したがって、添付の特許請求の範囲および趣旨の内の多数の他の実施形態、修正および変形は、本開示を検討することにより当業者に思い浮かぶだろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
嵌合面と、位置合わせされた第1のジャック開口部および第2のジャック開口部の対としてその中に構成される複数の開口部とを有するハウジングであって、各ジャック開口部がその中に嵌合可能なコネクタを受け入れるように構成されるハウジングと、
該ハウジングに位置する少なくとも1つの内部ジャックモジュールであって、該ジャックモジュールがその前方端部と後方端部との間に延在する概して平面的な導電性基準平面を備えた回路部材を含み、導電性接点の第1のセットおよび第2のセットが前記回路部材の対向する側面上に配置され、前記基準平面の前方部分が位置合わせされた第1のジャック開口部および第2のジャック開口部の前記対の間に位置し、各第1の導電性接点の一部が前記第1のジャック開口部の中に嵌合可能なコネクタを挿入すると嵌合可能なコネクタの接点を係合するために前記第1のジャック開口部の内の1つの中に延在し、各第2の導電性接点の一部が嵌合可能なコネクタを前記第2のジャック開口部の中に挿入すると嵌合可能なコネクタの接点を係合するためにそれぞれの第1のジャック開口部と位置合わせされた前記第2のジャック開口部の中に延在する、少なくとも1つの内部ジャックモジュールと、
を備えるモジュラージャック。
【請求項2】
前記回路部材が複数の信号トレースを含む、請求項1に記載のモジュラージャック。
【請求項3】
前記回路部材の前方端部および前記基準平面の前方部分が、概して前記ハウジングの嵌合面まで延在する、請求項1に記載のモジュラージャック。
【請求項4】
前記回路部材の前方端部および前記基準平面の前方部分が、前記位置合わせされた第1のジャック開口部と第2のジャック開口部との間のハウジング内の長孔の中に延在する、請求項3に記載のモジュラージャック。
【請求項5】
前記回路部材が、前記基準平面に電気的に接続される少なくとも1つの基準接点と、前記モジュラージャックの導電性遮蔽部材とを含む、請求項1に記載のモジュラージャック。
【請求項6】
前記少なくとも1つの基準接点が、概して前記ハウジングの嵌合面に隣接して配置される概して平面的なコンタクトパッドである、請求項5に記載のモジュラージャック。
【請求項7】
前記導電性遮蔽部材が、概して前記ハウジングを取り囲む金属遮蔽部材である、請求項6に記載のモジュラージャック。
【請求項8】
前記導電性遮蔽部材が、前記ハウジングの前面、側面、頂面、および後面を実質的に取り囲むシールドである、請求項7に記載のモジュラージャック。
【請求項9】
導電性スプリングアームが、前記遮蔽部材に各コンタクトパッドを接続する、請求項7に記載のモジュラージャック。
【請求項10】
前記ジャック開口部が縦に整列されている、請求項1に記載のモジュラージャック。
【請求項11】
各ジャックモジュールが、第1の磁性物質アセンブリおよび第2の磁性物質アセンブリを含み、各磁性物質アセンブリが、その周りに複数のワイヤを巻き付けられたトランスコアを含み、前記第1の磁性物質アセンブリのワイヤのいくつかが、前記回路部材の中に延在する第1のピンを通して前記第1の導電性接点のいくつかに電気的に接続され、前記第2の磁性物質アセンブリのワイヤのいくつかが、前記回路部材の中に延在する第2のピンを通して前記第2の導電性接点のいくつかに電気的に接続される、請求項1に記載のモジュラージャック。
【請求項12】
嵌合面と、位置合わせされた第1の開口部および第2の開口部の対とを有するハウジングであって、各開口部がその中に嵌合可能な構成部品を受け入れるように構成され、各開口部が前面と後壁とを有する、ハウジングと、
複数の導電性接点であって、各接点の一部が、前記開口部の内の1つの中に嵌合可能な構成部品を挿入すると、嵌合可能な構成部品の接点を係合するために前記開口部の内の1つに配置される、複数の導電性接点と、
その前方端部と後方端部との間に延在する概して平面的な導電性基準平面付きの回路部材であって、前記基準平面の前方部分が、前記後壁と前記前面との間で少なくとも部分的に延在するように構成される、回路部材と、
を備える電気コネクタ。
【請求項13】
前記回路部材が複数の信号トレースを含む、請求項12に記載の電気コネクタ。
【請求項14】
前記回路部材の前方端部および前記基準平面の前方部分が、概して前記ハウジングの嵌合面に延在する、請求項12に記載の電気コネクタ。
【請求項15】
前記回路部材の前方端部および前記基準平面の前方部分が、前記第1の開口部と前記第2の開口部との間で前記ハウジング内の長孔の中に延在する、請求項14に記載の電気コネクタ。
【請求項16】
前記回路部材が、前記基準平面に電気的に接続される少なくとも1つの基準接点と、前記電気コネクタの導電性遮蔽部材とを含む、請求項12に記載の電気コネクタ。
【請求項17】
前記少なくとも1つの基準接点が、概して前記ハウジングの嵌合面に隣接して配置される概して平面的なコンタクトパッドである、請求項16に記載の電気コネクタ。
【請求項18】
前記導電性遮蔽部材が、概して前記ハウジングを取り囲む金属遮蔽部材である、請求項17に記載の電気コネクタ。
【請求項19】
前記導電性遮蔽部材が、前記ハウジングの前面、側面、頂面、および後面を実質的に取り囲むシールドである、請求項18に記載の電気コネクタ。
【請求項20】
導電性スプリングアームが、各コンタクトパッドを遮蔽部材に接続する、請求項18に記載の電気コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公表番号】特表2013−510406(P2013−510406A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−537991(P2012−537991)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際出願番号】PCT/US2010/055446
【国際公開番号】WO2011/056973
【国際公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(591043064)モレックス インコーポレイテド (441)
【氏名又は名称原語表記】MOLEX INCORPORATED
【Fターム(参考)】