説明

弾性波デバイス及びその製造方法

【課題】突起電極の高さとシールリングの高さとを同程度にできると共に、製造工数の削減と品質の向上とを実現すること。
【解決手段】本発明は、基板10上に複数の弾性表面波素子14を形成する工程と、基板10上に、複数の弾性表面波素子14それぞれにそれぞれ電気的に接続する複数の突起電極44と、複数の弾性表面波素子14のうちの一部の弾性表面波素子14とこの一部の弾性表面波素子14に電気的に接続する複数の突起電極44のうちの一部の突起電極44とを1組としてそれぞれ囲む複数のシールリング46と、を電解めっき法によって同時に形成する工程と、複数の弾性表面波素子14の個片化と同時に電解めっき法で用いためっき用給電線を切断することで、個片化された弾性表面波素子14に電気的に接続する突起電極44と個片化された弾性表面波素子14を囲むシールリング46とを電気的に分離する工程と、を有する弾性波デバイスの製造方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性波デバイス及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
弾性波デバイスは、例えば携帯電話端末等の無線端末のフィルタ等に用いられている。弾性波デバイスに用いられる弾性波素子には、圧電基板上にIDT(Interdigital Transducer)電極が形成された弾性表面波素子や、圧電膜を上下電極で挟んだ圧電薄膜共振素子等がある。
【0003】
弾性波を利用する弾性波デバイスでは、弾性波素子の特性を維持するため、弾性波素子の機能部分上に空間を設ける必要がある。弾性波素子の機能部分としては、例えば弾性表面波素子ではIDT電極の電極指であり、圧電薄膜共振素子では圧電膜を挟む上下電極の重なる領域である。このような要求を満たすために、弾性波素子の機能部分上に空洞を有する封止部を設けた構造(いわゆる中空構造)が提案されている。
【0004】
例えば特許文献1には、弾性表面波素子が形成された圧電基板をベース基板に接合させることで、IDT電極上に封止空間を形成する技術が開示されている。具体的には、ベース基板上に素子接続用電極と外周封止導体膜とを形成した後、素子接続用電極上にハンダバンプ部材(突起電極)を、外周封止導体膜上にハンダ接合部材(シールリング)を形成する。そして、圧電基板上にIDT電極、接続電極、外周封止電極を形成した後、接続電極をハンダバンプ部材と接合させ、外周封止電極をハンダ接合部材と接合させることで、IDT電極上に封止空間を形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−129193号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
弾性波素子が形成された基板を実装基板に接合させることで弾性波素子を気密封止させる場合において、基板上に、突起電極とシールリングとを別々の工程で形成すると、製造工数が多くなり、コストが増大してしまう。なお、突起電極は、弾性波素子を外部に電気的に接続させる機能を有するものであり、シールリングは、弾性波素子を気密封止させる機能を有するものである。また、突起電極とシールリングとを別々の工程で形成する場合、突起電極の高さとシールリングの高さとを合わせることが難しい。このため、突起電極が実装基板に電気的に接続されずに電気特性不良が発生する場合や、シールリングが実装基板に接合されずに気密不良が発生する場合が起こり得る。したがって、突起電極とシールリングとは同時に形成されることが好ましい。突起電極とシールリングとを電解めっき法により形成する場合、突起電極とシールリングとの両方に接続する電気的に1つにまとめられためっき用給電線を用いることで、突起電極とシールリングとを同時に形成することができる。
【0007】
しかしながら、この場合、突起電極とシールリングとを形成した後、突起電極とシールリングとを電気的に分離させるために、めっき用給電線の一部を除去するための工程が別途必要となる場合がある。このような除去工程は、製造工数を増やすと共に、異物が付着する機会を与えてしまうこととなる。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、突起電極の高さとシールリングの高さとを同程度にできると共に、製造工数の削減と品質の向上とを実現することが可能な弾性波デバイス及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、第1基板上に複数の弾性波素子を形成する工程と、前記第1基板上に、前記複数の弾性波素子それぞれにそれぞれ電気的に接続する複数の突起電極と、前記複数の弾性波素子のうちの一部の弾性波素子と前記一部の弾性波素子に電気的に接続する前記複数の突起電極のうちの一部の突起電極とを1組としてそれぞれ囲む複数のシールリングと、を電解めっき法によって同時に形成する工程と、前記複数の弾性波素子の個片化と同時に前記電解めっき法で用いためっき用給電線を切断することで、個片化された前記弾性波素子に電気的に接続する前記突起電極と前記個片化された弾性波素子を囲む前記シールリングとを電気的に分離する工程と、を有することを特徴とする弾性波デバイスの製造方法である。本発明のよれば、突起電極の高さとシールリングの高さとを同程度にできると共に、製造工数の削減と品質の向上とを実現することができる。
【0010】
上記構成において、前記めっき用給電線として、前記複数の弾性波素子を個片化する際の切断領域を延在する第3配線と、前記第3配線から前記突起電極が形成されるべき領域に延在する第1配線と、前記第3配線から前記シールリングが形成されるべき領域に延在する第2配線とを、前記第1基板上に形成する工程を有し、前記突起電極と前記シールリングとを電気的に分離する工程は、前記複数の弾性波素子の個片化と同時に前記第3配線を除去することで、前記突起電極と前記シールリングとを電気的に分離する構成とすることができる。この構成によれば、弾性波素子の個片化と同時になされる突起電極とシールリングとの電気的な分離を容易且つ確実に行うことができる。
【0011】
上記構成において、前記複数の突起電極のうちの少なくとも信号入出力用の前記突起電極が形成されるべき領域に前記第3配線から延在する前記第1配線と前記シールリングとが電気的に分離するように、前記信号入出力用の突起電極が形成されるべき領域に延在する第1配線と前記シールリングとを立体配線構造とする工程を有する構成とすることができる。この構成によれば、シールリングが弾性波素子と突起電極との周りを完全に囲む場合でも、弾性波素子の個片化と同時に第3配線を除去することで、突起電極とシールリングとの電気的な分離を行うことができる。
【0012】
上記構成において、前記立体配線構造とする工程は、前記第1配線と前記シールリングとの間に絶縁物を形成する工程を含む構成とすることができる。
【0013】
上記構成において、第2基板上に、前記突起電極に対向する位置にパッド電極を、前記シールリングに対向する位置に環状電極を形成する工程と、前記個片化された弾性波素子に電気的に接続する前記突起電極と前記パッド電極とを接合させ、且つ前記個片化された弾性波素子を囲む前記シールリングと前記環状電極とを接合させる工程と、を有する構成とすることができる。この構成によれば、弾性波素子上に封止空間を形成することができ、弾性波素子の特性劣化を抑制できる。
【0014】
上記構成において、前記第2基板上に実装した前記第1基板を覆うように樹脂封止部を形成する工程を有する構成とすることができる。この構成によれば、弾性波素子が有するIDT電極でのESD破壊の発生を抑制することができる。
【0015】
上記構成において、前記突起電極と前記シールリングとは、同じ材料からなる構成とすることができる。
【0016】
上記構成において、前記突起電極と前記シールリングとは、Ni、Cuまたは半田からなる構成とすることができる。
【0017】
本発明は、第1基板上に設けられた弾性波素子と、前記第1基板上に設けられ、前記弾性波素子と電気的に接続する突起電極と、前記第1基板上に設けられ、前記第1基板の端から延在して前記突起電極に電気的に接続する第1配線と、前記第1基板上に設けられ、前記弾性波素子と前記突起電極とを囲むと共に、前記第1配線と立体配線構造によって交差して前記突起電極と電気的に分離されたシールリングと、前記第1基板上に設けられ、前記第1基板の端から延在して前記シールリングに電気的に接続すると共に、前記第1配線と電気的に分離された第2配線と、を具備することを特徴とする弾性波デバイスである。本発明によれば、突起電極の高さとシールリングの高さとを同程度にできると共に、製造工数の削減と品質の向上とを実現することができる。
【0018】
上記構成において、前記第1配線と前記シールリングとの間に絶縁物が設けられている構成とすることができる。
【0019】
上記構成において、前記突起電極と接合したパッド電極と、前記シールリングと接合した環状電極と、を有する第2基板と、前記第2基板上に実装された前記第1基板を覆う樹脂封止部と、を具備する構成とすることができる。この構成によれば、弾性波素子が有するIDT電極でのESD破壊の発生を抑制することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、突起電極の高さとシールリングの高さとを同程度にできると共に、製造工数の削減と品質の向上とを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1(a)から図1(d)は、比較例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面模式図の例である。
【図2】図2(a)及び図2(b)は、比較例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す上面模式図の例(その1)である。
【図3】図3(a)及び図3(b)は、比較例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す上面模式図の例(その2)である。
【図4】図4(a)から図4(c)は、実施例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面模式図の例(その1)である。
【図5】図5(a)から図5(d)は、実施例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面模式図の例(その2)である。
【図6】図6(a)及び図6(b)は、実施例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す上面模式図の例(その1)である。
【図7】図7(a)及び図7(b)は、実施例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す上面模式図の例(その2)である。
【図8】図8は、実施例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す上面模式図の例(その3)である。
【図9】図9は、ウエハ状の基板に形成される切断領域を示す上面模式図の例である。
【図10】図10(a)から図10(d)は、実施例2に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面模式図の例である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
まず、比較例1に係る弾性波デバイスについて説明する。図1(a)から図1(d)は、比較例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面模式図の例である。図2(a)から図3(b)は、比較例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す上面模式図の例である。なお、ベアチップ実装タイプの弾性波デバイスの製造はウエハ状態の圧電基板を用いて行われ、複数の弾性波デバイスとなるべき領域がウエハ上に存在するが、図1(a)から図3(b)では、そのうちの1つの弾性波デバイスを図示して説明する。
【0023】
図1(a)及び図2(a)を参照に、圧電基板70上に、IDT電極、反射電極R、及び配線等の金属層72を形成する。これにより、圧電基板70上に、例えば弾性表面波素子74が形成される。また、パッド電極が形成されるべき領域76、環状電極が形成されるべき領域78、個片化する際の切断領域80にも金属層72が形成される。さらに、弾性表面波素子74と領域76の金属層72とを接続する配線82、領域76の金属層72と領域78の金属層72とを接続する配線84、領域78の金属層72と切断領域80の金属層72とを接続する配線86も、金属層72によって形成される。
【0024】
図1(b)及び図2(b)を参照に、弾性表面波素子74を覆うように、圧電基板70上に保護膜88を形成する。なお、図2(b)においては、保護膜88を透視して図示している(図3(a)及び図3(b)においても同じ)。その後、領域76、領域78、及び配線84上の保護膜88を除去した後、領域76の金属層72上にパッド電極90を、領域78の金属層72上に環状電極92を形成する。これにより、パッド電極90は弾性表面波素子74と電気的に接続し、環状電極92は弾性表面波素子74とパッド電極90とを囲むように形成される。
【0025】
図1(c)及び図3(a)を参照に、圧電基板70上にフォトレジスト94を塗布した後、フォトレジスト94をパターニングして、パッド電極90上及び環状電極92上に開口を形成する。なお、図3(a)においては、フォトレジスト94を透視して図示している。この開口内であって、パッド電極90上に突起電極96を、環状電極92上にシールリング98を、電解めっき法により同時に形成する。これにより、突起電極96は弾性表面波素子74と電気的に接続し、シールリング98は弾性表面波素子74と突起電極96とを囲むように形成される。
【0026】
切断領域80の金属層72と環状電極92とは、配線86により電気的に接続し、環状電極92とパッド電極90とは、配線84により電気的に接続している。切断領域80の金属層72は、ウエハ状の圧電基板70全面に延在して設けられているため、ウエハの外周部に電解めっき用の電極を接続することで、切断領域80の金属層72を介してウエハの全面に渡って、パッド電極90と環状電極92とに電流を流すことができる。これにより、電解めっき法を用いて、突起電極96とシールリング98とを同時に形成することができる。即ち、突起電極96とシールリング98とは、同じ材料で形成され、且つ同じ膜厚で形成される。
【0027】
図1(d)及び図3(b)を参照に、フォトレジスト94を除去した後、レーザ光99を配線84に照射して、配線84を切断する。これにより、突起電極96とシールリング98とが電気的に分離される。なお、レーザ光99の代わりに、フォト・エッチングプロセスにより配線84を切断してもよい。その後、切断領域80でウエハを切断し、個片化することで、ベアチップ実装タイプの弾性波デバイスが得られる。このベアチップ実装タイプの弾性波デバイスの突起電極96とシールリング98とを、実装基板に接合させることで、比較例1に係る弾性波デバイスが得られる。
【0028】
このように、比較例1に係る弾性波デバイスによれば、突起電極96とシールリング98とを電解めっき法により同時に形成しているため、同程度の高さにすることが容易にできる。よって、突起電極96が実装基板に電気的に接続されずに電気特性不良が発生することや、シールリング98が実装基板に接合されずに気密不良が発生することを抑制できる。
【0029】
しかしながら、突起電極96とシールリング98とが電気的に接続された状態では、満足する電気特性が得られない場合がある。このため、図1(d)及び図3(b)で説明したように、突起電極96とシールリング98とを電気的に分離するために、配線84にレーザ光99を照射又は配線84にフォト・エッチングプロセスを施して、配線84を切断している。このように、比較例1に係る弾性波デバイスでは、配線84を除去する工程を有するため、製造工数が増えてしまう。また、配線84の除去に当たって、レーザ光99の照射又はフォト・エッチングプロセスを施しており、異物が付着する恐れがある。
【0030】
そこで、上記課題を踏まえて、突起電極の高さとシールリングの高さとを同程度にできると共に、製造工数の削減と品質の向上とを実現することが可能な弾性波デバイスについて以下に説明する。
【実施例1】
【0031】
図4(a)から図5(d)は、実施例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面模式図の例である。図6(a)から図8は、実施例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す上面模式図の例である。なお、ベアチップ実装タイプの弾性波デバイスの製造はウエハ状態の圧電基板を用いて行われ、複数の弾性波デバイスとなるべき領域がウエハ上に存在するが、図4(a)から図5(c)では、そのうちの1つの弾性波デバイスを、図6(a)から図8では、2つの弾性波デバイスを図示して説明する。
【0032】
図4(a)及び図6(a)を参照に、例えばLNやLT等の圧電材料からなる基板10上に、IDT電極、反射電極、及び配線等の金属層12を形成する。これにより、基板10上に、IDT電極と反射電極とからなる複数の弾性表面波素子14が形成される。金属層12は、例えばAlからなり、蒸着法及びリフトオフ法、又はスパッタ法及びエッチング法を用いて形成することができる。
【0033】
実施例1では、2つの弾性表面波素子14が直列に接続され、不平衡入力−平衡出力型の多重モード型弾性表面波フィルタの機能を有する場合を例に説明する。2つの弾性表面波素子14は、IDT電極1と弾性波の伝搬方向でその両側に位置する反射電極R1とからなる弾性表面波素子14と、IDT電極2及びIDT電極3と弾性波の伝搬方向でその両側に位置する反射電極R2とからなる弾性表面波素子14と、からなる。IDT電極1とIDT電極3とは配線16により接続されていて、これにより、2つの弾性表面波素子14は直列に接続されている。また、反射電極R1と反射電極R2とは配線18により接続されている。IDT電極1に不平衡信号が入力されると、信号は配線16を介してIDT電極3に伝搬し、IDT電極2から平衡信号として出力される。
【0034】
また、第1パッド電極が形成されるべき領域20、第1環状電極が形成されるべき領域22、弾性表面波素子14を個片化する際の切断領域24にも金属層12が形成される。ここで、切断領域24に形成された金属層12を、第3配線31と呼ぶこととする。さらに、弾性表面波素子14と領域20の金属層12とを接続する配線26、領域20の金属層12と切断領域24の第3配線31とを接続する第1配線28、領域22の金属層12と切断領域24の第3配線31とを接続する第2配線30も、金属層12によって形成される。第1配線28は、領域22の金属層12と交差して電気的に接続している。また、切断領域24の第3配線31は、第1配線28と第2配線30との両方と電気的に接続している。後述によって明確となるが、第1配線28と第2配線30と第3配線31とは、電解めっき法で使用されるめっき用給電線として用いられる。
【0035】
図9は、ウエハ状の基板10に形成される切断領域24を示す上面模式図の例である。図9を参照して、ウエハ状の基板10の表面には、第3配線31が形成された切断領域24が網目状に形成されている。
【0036】
図4(b)及び図6(b)を参照に、金属層12を形成した後、第1環状電極が形成されるべき領域22と第1配線28とが交差する領域であって、第1配線28上に絶縁物32を形成する。絶縁物32は、領域22と第1配線28とが交差する領域を全て覆うように、例えば交差する領域よりも大きい領域で形成することが好ましい。絶縁物32は、例えばポリイミドを用いることができ、膜厚は例えば1μmである。ポリイミドからなる絶縁物32は、例えば領域22と第1配線28とが交差する領域に開口を有するマスク層を基板10上に形成し、この開口に埋め込まれるようにポリイミドを塗布することで形成することができる。
【0037】
図4(c)及び図7(a)を参照に、弾性表面波素子14を覆うように、基板10上に保護膜34を形成する。なお、図7(a)においては、保護膜34を透視して図示している(図7(b)及び図8においても同じ)。保護膜34は、例えばスパッタ法により形成された酸化シリコン膜である。なお、スパッタ法の他にも、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法やALD(Atomic Layer Deposition)法を用いることができる。その後、領域20上の保護膜34及び領域22上の保護膜34を除去し、領域20の金属層12上に、例えば金属層12側からTiとAuが順次積層された第1パッド電極36を形成する。また、領域22の絶縁物32上に、例えば絶縁物32側からTiとAuが順次積層された第1環状電極38を形成する。これにより、基板10上に、弾性表面波素子14に電気的に接続する第1パッド電極36と、2つの弾性表面波素子14とこの2つの弾性表面波素子14に電気的に接続する第1パッド電極36とを完全に囲む第1環状電極38とが形成される。第1パッド電極36と第1環状電極38とは、例えばスパッタ法及びエッチング法を用いて形成することができ、膜厚を同等にする観点から同時に形成される場合が好ましい。
【0038】
図5(a)を参照に、基板10上にフォトレジスト40を塗布した後、第1パッド電極36上と第1環状電極38上のフォトレジスト40を除去して、開口42を形成する。
【0039】
図5(b)及び図7(b)を参照に、第1パッド電極36上の開口42に埋め込まれる突起電極44と、第1環状電極38上の開口42に埋め込まれるシールリング46と、を電解めっき法により同時に形成する。これにより、弾性表面波素子14と電気的に接続する突起電極44と、2つの弾性表面波素子14とこの2つの弾性表面波素子14に電気的に接続する突起電極44とを完全に囲むシールリング46とが形成される。突起電極44の上面とシールリング46の上面とは、弾性表面波素子14よりも高くなるように形成される。なお、図7(b)においては、フォトレジスト40を透視して図示している。
【0040】
図9で説明したように、ウエハ状の基板10の表面には、第3配線31が形成された切断領域24が網目状に形成されている。また、第1パッド電極36は第1配線28を介して第3配線31と電気的に接続し、第1環状電極38は第2配線30を介して第3配線31と電気的に接続している。これにより、ウエハ状の基板10の外周部に電解めっき用の電極を接続することで、ウエハの全面に渡って、第1配線28を介して第1パッド電極36に、第2配線30を介して第1環状電極38に電流を流すことができ、突起電極44とシールリング46とを同時に形成することができる。このように、第1配線28と第2配線30と第3配線31とは、電解めっき法で使用されるめっき用給電線として用いられる。
【0041】
突起電極44とシールリング46とは、同時に形成されることから、同じ材料からなり、その膜厚も同じ厚さとなる。突起電極44とシールリング46との膜厚は、例えば30μmから50μmである。突起電極44及びシールリング46は、例えばNi、Cu、又は半田を用いて形成することができる。なお、シールリング46の下側には絶縁物32が設けられているのに対し、突起電極44の下側には設けられていない。このため、厳密には、突起電極44の上面とシールリング46の上面とは同一面を構成しないが、突起電極44及びシールリング46の膜厚に対して絶縁物32の膜厚は非常に薄いため、絶縁物32の膜厚はほとんど無視することができる。よって、突起電極44の高さとシールリング46の高さとは同程度であるとみなすことができ、突起電極44の上面とシールリング46の上面とは実質的に同一面を構成しているとみなすことができる。
【0042】
図5(c)及び図8を参照に、突起電極44とシールリング46とを形成した後、フォトレジスト40を除去する。その後、切断領域24を例えばダイシング法を用いて切断して、複数の弾性表面波素子14を個片化する。これにより、ベアチップ実装タイプの弾性波デバイスが得られる。切断領域24の切断によって、弾性表面波素子14を個片化すると同時に、切断領域24に形成された第3配線31が除去される。このため、第3配線31にそれぞれ接続していた第1配線28と第2配線30とを電気的に分離させることができる。第1配線28とシールリング46とが交差する領域には、第1配線28上に絶縁物32が形成されている。このため、第3配線31を除去して第1配線28と第2配線30とを電気的に分離させることで、突起電極44とシールリング46とを電気的に分離させることができる。
【0043】
図5(d)を参照に、ベアチップ実装タイプの弾性波デバイスの作製と並行して、第2パッド電極52と第2環状電極54とが形成された実装基板50を作製する。実装基板50は、例えばセラミック等の絶縁性の基板を用いることができる。第2パッド電極52と第2環状電極54とは、例えばスパッタ法及びエッチング法を用いて形成され、実装基板50側からTiとAuが順次積層された構造をしている。第2パッド電極52は突起電極44に対向する位置となるように形成され、第2環状電極54はシールリング46に対向する位置となるように形成される。第2パッド電極52と第2環状電極54とは、膜厚を同じにする観点から同時に形成される場合が好ましい。
【0044】
ベアチップ実装タイプの弾性波デバイスの突起電極44の上面を、例えば半田を介して第2パッド電極52に接合させる。同時に、ベアチップ実装タイプの弾性波デバイスのシールリング46の上面を、例えば半田を介して第2環状電極54に接合させる。突起電極44とシールリング46とが弾性表面波素子14よりも高く形成されているため、シールリング46と第2環状電極54とを接合させることで、弾性表面波素子14を気密封止して、弾性表面波素子14上に封止空間56を形成することができる。これにより、実施例1に係る弾性波デバイスが完成する。
【0045】
以上説明してきたように、実施例1によれば、図4(a)及び図6(a)のように、基板10(第1基板)上に複数の弾性表面波素子14を形成する。そして、図5(b)及び図7(b)のように、複数の弾性表面波素子14それぞれにそれぞれ電気的に接続する複数の突起電極44と、複数の弾性表面波素子14のうちの一部の弾性表面波素子14とこの一部の弾性表面波素子14に電気的に接続する複数の突起電極44のうちの一部の突起電極44とを1組としてそれぞれ囲む複数のシールリング46と、を電解めっき法によって同時に形成する。その後、図8のように、複数の弾性表面波素子14の個片化と同時に電解めっき法で用いためっき用給電線を切断することで、個片化された弾性表面波素子14に電気的に接続する突起電極44と、個片化された弾性表面波素子14を囲むシールリング46と、を電気的に分離する。
【0046】
突起電極44とシールリング46とを電解めっき法を用いて同時に形成することで、突起電極44の高さとシールリング46の高さとを同程度にすることができる。よって、図5(d)のようにベアチップ実装タイプの弾性波デバイスを実装基板50上にフリップチップ実装させた場合に、突起電極44が第2パッド電極52と接合せずに電気特性不良が発生することや、シールリング46が第2環状電極54と接合せずに気密不良が発生することを抑制できる。
【0047】
また、複数の弾性表面波素子14の個片化と同時にめっき用給電線を切断して、突起電極44とシールリング46とを電気的に分離させることで、比較例1のような配線の除去工程が不要となる。これにより、製造工数を削減できる。また、異物の付着の発生を抑制でき、品質を向上させることができる。よって、実施例1によれば、突起電極44の高さとシールリング46の高さとを同程度にできると共に、製造工数の削減と品質の向上とを実現することができる。
【0048】
図6(a)のように、めっき用給電線として、切断領域24を延在する第3配線31と、第3配線31から突起電極44が形成されるべき領域に延在する第1配線28と、第3配線31からシールリング46が形成されるべき領域に延在する第2配線30と、を基板10上に形成することが好ましい。即ち、突起電極44が形成されるべき領域に延在する第1配線28と、シールリング46が形成されるべき領域に延在する第2配線30とは、共通に接続する第3配線31から別々の配線として形成されることが好ましい。そして、図8のように、弾性表面波素子14の個片化と同時に、切断領域24に延在する第3配線31を除去することで、突起電極44とシールリング46とを電気的に分離することが好ましい。これにより、弾性表面波素子14の個片化と同時になされる突起電極44とシールリング46との電気的な分離を容易且つ確実に行うことができる。
【0049】
図4(b)及び図6(b)のように、第1配線28と第1環状電極38が形成されるべき領域22とが交差する領域であって、第1配線28上に絶縁物32を形成し、図5(b)及び図7(b)のように、第1環状電極38上にシールリング46を形成することが好ましい。即ち、第1配線28とシールリング46との間に絶縁物32を形成することが好ましい。これにより、シールリング46が弾性表面波素子14と突起電極44との周りを完全に囲む場合でも、弾性表面波素子14の個片化と同時に第3配線31を除去することで、突起電極44とシールリング46との電気的な分離を行うことができる。
【0050】
なお、信号入出力用の突起電極44とシールリング46とが電気的に接続する場合は満足な電気特性を得ることは難しいが、グランド用の突起電極44とシールリング46とが電気的に接続していても満足する電気特性が得られる場合ができる。したがって、複数の突起電極44のうち少なくとも信号入出力用の突起電極44が形成されるべき領域に延在する第1配線28とシールリング46とが電気的に分離するように、信号入出力用の突起電極44が形成されるべき領域に延在する第1配線28とシールリング46との間に絶縁物32が形成されている場合が好ましい。グランド用の突起電極44が形成されるべき領域に延在する第1配線28とシールリング46との間に絶縁物32が形成されていない場合は、シールリング46をグランド電位とすることができる。
【0051】
また、第1配線28とシールリング46とが電気的に分離するようになれば、第1配線28とシールリング46との間に絶縁物32が形成されている場合の他にも、例えば第1配線28とシールリング46とがその間に空気を挟んで立体的に交差している場合でもよい。つまり、第1配線28とシールリング46とが電気的に分離するように、第1配線28とシールリング46とが立体配線構造をしている場合が好ましい。立体配線構造とは、上述のように、絶縁物32を介在させて交差させる場合や、空気を挟んで立体的に交差させる場合等が挙げられる。
【0052】
図5(d)のように、実装基板50(第2基板)上に、突起電極44に対向する位置に第2パッド電極52を形成し、シールリング46に対向する位置に第2環状電極54を形成する。そして、個片化された弾性表面波素子14に電気的に接続する突起電極44と第2パッド電極52とを接合させ、且つ個片化された弾性表面波素子14を囲むシールリング46と第2環状電極54とを接合させる。これにより、弾性表面波素子14上に封止空間56を形成することができ、弾性表面波素子14の特性劣化を抑制できる。
【0053】
図5(b)及び図7(b)で説明したように、突起電極44とシールリング46とは同時に形成されているため、同じ材料からなる。これにより、ベアチップ実装タイプの弾性波デバイスを実装基板50に実装する際に、突起電極44と第2パッド電極52との接合と、シールリング46と第2環状電極54との接合とを、同じ条件で行うことができる。突起電極44とシールリング46とは、Ni、Cu、又は半田(例えばSn、Au−Sn系、又はSn−Ag系)を用いることができる。Niを用いることにより耐腐食性が向上する。Cuを用いることにより抵抗率を改善できる。半田を用いることによりリフローによる半田実装が可能となる。
【0054】
また、図4(a)から図5(c)及び図6(a)から図8で説明した製造方法で作製したベアチップ実装タイプの弾性波デバイスは、図5(c)及び図8のように、基板10上に、弾性表面波素子14と、弾性表面波素子14と電気的に接続する突起電極44と、基板10の端から延在して突起電極44に電気的に接続する第1配線28と、を有する。また、基板10上に、弾性表面波素子14と突起電極44とを囲むと共に、第1配線28と立体配線構造によって交差して突起電極44と電気的に分離されたシールリング46と、基板10の端から延在してシールリング46に電気的に接続すると共に、第1配線28と電気的に分離された第2配線30と、を有する。したがって、このような構造を有する弾性波デバイスは、上述したように、突起電極44の高さとシールリング46の高さとを同程度にできると共に、製造工数の削減と品質の向上とを実現することができる。
【0055】
実施例1では、基板10上に形成した複数の弾性表面波素子14のうちの2つの弾性表面波素子14と、この2つの弾性表面波素子14に電気的に接続する突起電極44と、を1組として囲むシールリング46を形成する場合を例に示したが、これに限られる訳ではない。基板10上に形成した複数の弾性表面波素子14のうちの一部の弾性表面波素子14と、この一部の弾性表面波素子14に電気的に接続する突起電極44と、を1組として囲むシールリング46を形成する場合でもよい。即ち、シールリング46は、2つの弾性表面波素子14を囲む場合に限られず、1つの弾性表面波素子14を囲む場合や、3つ以上の弾性表面波素子14を囲む場合でもよい。
【0056】
実施例1では、弾性波素子として弾性表面波素子14の場合を例に説明したが、この場合に限られる訳ではなく、弾性波素子は圧電薄膜共振素子の場合でもよい。圧電薄膜共振素子の場合、基板10は、例えばシリコン基板、ガラス基板、石英基板等の圧電性を有さない基板を用いることもできる。また、絶縁物32はポリイミドである場合を例に説明したが、この場合に限られる訳ではなく、樹脂等の有機系の絶縁物や、酸化シリコンや窒化シリコン等の無機系の絶縁物を用いることもできる。
【実施例2】
【0057】
実施例2は、ベアチップ実装タイプの弾性波デバイスを、チップ部品が実装された実装基板に実装した弾性波デバイスの例である。図10(a)から図10(d)は、実施例2に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面模式図の例である。図10(a)を参照して、まず、図4(a)から図5(c)及び図6(a)から図8で説明した製造方法によりベアチップ実装タイプの弾性波デバイスを作製する。なお、図10(a)においては、図の簡略化のために、金属層12と保護膜34については図示を省略している。
【0058】
図10(b)を参照して、ベアチップ実装タイプの弾性波デバイスの作製と並行して、第2パッド電極52と第2環状電極54とが形成され、チップ部品58が実装された実装基板50を準備する。実装基板50は、例えばセラミック等の絶縁性の基板を用いることができる。第2パッド電極52と第2環状電極54とは、例えば半田により形成されている。第2パッド電極52は突起電極44に対向する位置となるように形成され、第2環状電極54はシールリング46に対向する位置となるように形成される。第2パッド電極52と第2環状電極54とは、膜厚を同じにする観点から同時に形成される場合が好ましい。チップ部品58は、例えばチップ抵抗、チップコンデンサ、及びチップインダクタ等であり、半田60により実装されている。
【0059】
図10(c)を参照して、突起電極44の上面を第2パッド電極52に接合させ、同時に、シールリング46の上面を第2環状電極54に接合させる。これにより、ベアチップ実装タイプの弾性波デバイスが実装基板50上にフリップチップ実装される。突起電極44とシールリング46とが弾性表面波素子14よりも高く形成されているため、シールリング46と第2環状電極54とを接合させることで、弾性表面波素子14を気密封止して、弾性表面波素子14上に封止空間56を形成することができる。
【0060】
図10(d)を参照して、例えばガラスエポキシ系樹脂からなる天板62を、実装基板50上に実装した基板10やチップ部品58の上に、それらを覆うように形成する。これにより、実施例2に係る弾性波デバイスが完成する。なお、天板62の代わりに、実装基板50上に実装した基板10やチップ部品58を覆うようにモールド樹脂部を形成してもよい。ここでは、実装基板50上の基板10やチップ部品58を覆う樹脂製の天板62やモールド樹脂部を総称して樹脂封止部と呼ぶこととする。
【0061】
実施例2によれば、図10(c)のように、突起電極44と実装基板50(第2基板)上に形成した第2パッド電極52とを接合させ、シールリング46と実装基板50上に形成した第2環状電極54とを接合させて、ベアチップ実装タイプの弾性波デバイスを実装基板50上に実装している。そして、図10(d)のように、実装基板50上に実装した基板10等を覆うように、樹脂封止部を形成している。比較例1のように配線の除去工程を行う場合では、異物の付着が起こり易く、樹脂封止部における樹脂は帯電し易いことから、微細な間隔で形成されるIDT電極の電極指部分でESD(ElectroStatics Discharge)破壊不良が発生することが起こり得る。一方、実施例2では、配線の除去工程が不要なベアチップ実装タイプの弾性波デバイスを用いているため、異物の付着が起こり難く、樹脂封止部で封止したとしても、IDT電極でのESD破壊の発生を抑制することができる。
【0062】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0063】
10 基板
12 金属層
14 弾性表面波素子
16 配線
18 配線
20 第1パッド電極が形成されるべき領域
22 第1環状電極が形成されるべき領域
24 切断領域
26 配線
28 第1配線
30 第2配線
31 第3配線
32 絶縁物
34 保護膜
36 第1パッド電極
38 第1環状電極
40 フォトレジスト
42 開口
44 突起電極
46 シールリング
50 実装基板
52 第2パッド電極
54 第2環状電極
56 封止空間
58 チップ部品
60 半田
62 天板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板上に複数の弾性波素子を形成する工程と、
前記第1基板上に、前記複数の弾性波素子それぞれにそれぞれ電気的に接続する複数の突起電極と、前記複数の弾性波素子のうちの一部の弾性波素子と前記一部の弾性波素子に電気的に接続する前記複数の突起電極のうちの一部の突起電極とを1組としてそれぞれ囲む複数のシールリングと、を電解めっき法によって同時に形成する工程と、
前記複数の弾性波素子の個片化と同時に前記電解めっき法で用いためっき用給電線を切断することで、個片化された前記弾性波素子に電気的に接続する前記突起電極と前記個片化された弾性波素子を囲む前記シールリングとを電気的に分離する工程と、を有することを特徴とする弾性波デバイスの製造方法。
【請求項2】
前記めっき用給電線として、前記複数の弾性波素子を個片化する際の切断領域を延在する第3配線と、前記第3配線から前記突起電極が形成されるべき領域に延在する第1配線と、前記第3配線から前記シールリングが形成されるべき領域に延在する第2配線とを、前記第1基板上に形成する工程を有し、
前記突起電極と前記シールリングとを電気的に分離する工程は、前記複数の弾性波素子の個片化と同時に前記第3配線を除去することで、前記突起電極と前記シールリングとを電気的に分離することを特徴とする請求項1記載の弾性波デバイスの製造方法。
【請求項3】
前記複数の突起電極のうちの少なくとも信号入出力用の前記突起電極が形成されるべき領域に延在する前記第1配線と前記シールリングとが電気的に分離するように、前記信号入出力用の突起電極が形成されるべき領域に延在する第1配線と前記シールリングとを立体配線構造とする工程を有することを特徴とする請求項2記載の弾性波デバイスの製造方法。
【請求項4】
前記立体配線構造とする工程は、前記第1配線と前記シールリングとの間に絶縁物を形成する工程を含むことを特徴とする請求項3記載の弾性波デバイスの製造方法。
【請求項5】
第2基板上に、前記突起電極に対向する位置にパッド電極を、前記シールリングに対向する位置に環状電極を形成する工程と、
前記個片化された弾性波素子に電気的に接続する前記突起電極と前記パッド電極とを接合させ、且つ前記個片化された弾性波素子を囲む前記シールリングと前記環状電極とを接合させる工程と、を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の弾性波デバイスの製造方法。
【請求項6】
前記第2基板上に実装した前記第1基板を覆うように樹脂封止部を形成する工程を有することを特徴とする請求項5記載の弾性波デバイスの製造方法。
【請求項7】
前記突起電極と前記シールリングとは、同じ材料からなることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の弾性波デバイスの製造方法。
【請求項8】
前記突起電極と前記シールリングとは、Ni、Cuまたは半田からなることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項記載の弾性波デバイスの製造方法。
【請求項9】
第1基板上に設けられた弾性波素子と、
前記第1基板上に設けられ、前記弾性波素子と電気的に接続する突起電極と、
前記第1基板上に設けられ、前記第1基板の端から延在して前記突起電極に電気的に接続する第1配線と、
前記第1基板上に設けられ、前記弾性波素子と前記突起電極とを囲むと共に、前記第1配線と立体配線構造によって交差して前記突起電極と電気的に分離されたシールリングと、
前記第1基板上に設けられ、前記第1基板の端から延在して前記シールリングに電気的に接続すると共に、前記第1配線と電気的に分離された第2配線と、を具備することを特徴とする弾性波デバイス。
【請求項10】
前記第1配線と前記シールリングとの間に絶縁物が設けられていることを特徴とする請求項9記載の弾性波デバイス。
【請求項11】
前記突起電極と接合したパッド電極と、前記シールリングと接合した環状電極と、を有する第2基板と、
前記第2基板上に実装された前記第1基板を覆う樹脂封止部と、を具備することを特徴とする請求項9または10記載の弾性波デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−70347(P2013−70347A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−209289(P2011−209289)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(000204284)太陽誘電株式会社 (964)
【Fターム(参考)】