説明

弾性波フィルタ

【課題】本発明は1対の平衡端子を有する弾性波フィルタにおいて、平衡端子間の平衡度を改善することを目的とする。
【解決手段】この目的を達成するために、本発明の弾性波フィルタ10は、不平衡端子17に接続された第1の信号電極指11aと第1のグランド電極指11bからなる第1のIDT電極11と、第1の平衡端子18aに接続された第2の信号電極指12aと第2のグランド電極指12bからなる第2のIDT電極12と、第2の平衡端子18bに接続された第3の信号電極指13aと第3のグランド電極指13bからなる第3のIDT電極13と、を備え、第1のIDT電極11における第2のIDT電極12側に、不平衡端子17及びグランドのいずれとも接続されない擬似電極指11eが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性波フィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の弾性波フィルタ130は、図13に示すように、不平衡端子137と、不平衡端子137と逆位相の信号を出力する第1の平衡端子138aと、不平衡端子137と同位相の信号を出力する第2の平衡端子138bと、不平衡端子137に電気的に接続された第1のIDT電極131、第4のIDT電極134及び第5のIDT電極135と、第1の平衡端子138aに電気的に接続された第2のIDT電極132と、第2の平衡端子138bに電気的に接続された第3のIDT電極133と、これら第1〜第5のIDT電極131〜135を弾性波の伝搬方向の両側を挟むように形成された反射器136a、136bとを備えていた。
【0003】
この構成により、不平衡端子137から入力された不平衡信号に基づいて、互いに逆位相となる1対の平衡信号をそれぞれ第1の平衡端子138a及び第2の平衡端子138bから出力していた。
【0004】
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−309452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記、従来の弾性波フィルタ130において、第1の平衡端子138aから出力される信号と第2の平衡端子138bから出力される信号との平衡度が悪いという問題があった。そこで、本発明は、第1のIDT電極における第2のIDT側に、不平衡端子及びグランドと電気的に接続されない擬似電極指を設けることにより、第1の平衡端子138aから出力される信号と第2の平衡端子138bから出力される信号との平衡度を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、本発明の弾性波フィルタは、不平衡端子と、不平衡端子と逆位相の信号を出力する第1の平衡端子と、不平衡端子と同位相の信号を出力する第2の平衡端子と、不平衡端子に電気的に接続された第1の信号電極指とグランドに電気的に接続された第1のグランド電極指とが交差してなる第1のIDT電極と、第1の平衡端子に電気的に接続された第2の信号電極指とグランドに電気的に接続された第2のグランド電極指とが交差してなる第2のIDT電極と、第2の平衡端子に電気的に接続された第3の信号電極指とグランドに電気的に接続された第3のグランド電極指とが交差してなる第3のIDT電極と、を備え、第1のIDT電極における第2のIDT電極側に、不平衡端子及びグランドのいずれとも電気的に接続されない擬似電極指が設けられた構成とする。
【0008】
この構成により、第1の平衡端子から出力される信号と第2の平衡端子から出力される信号との平衡度を改善することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の弾性波フィルタは、第1の平衡端子から出力される信号と第2の平衡端子から出力される信号との平衡度を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施の形態による弾性波フィルタの構成の説明図
【図2】同、弾性波フィルタの特性の説明図
【図3】同、他の弾性波フィルタの構成の説明図
【図4】同、他の弾性波フィルタの特性の説明図
【図5】同、他の弾性波フィルタの構成の説明図
【図6】同、他の弾性波フィルタの特性の説明図
【図7】同、他の弾性波フィルタの構成の説明図
【図8】同、他の弾性波フィルタの特性の説明図
【図9】本発明の他の構成による弾性波フィルタの構成の説明図
【図10】同、他の弾性波フィルタの構成の説明図
【図11】同、他の弾性波フィルタの構成の説明図
【図12】同、他の弾性波フィルタの構成の説明図
【図13】従来の弾性波フィルタの構成の説明図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本発明はこれら実
施の形態によって限定されるものではない。
【0012】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における弾性波フィルタ10のブロック図である。本実施の形態においては、5つのIDT電極を用いた縦結合2重モードフィルタである弾性波フィルタ10を例として説明する。
【0013】
図1において、弾性波フィルタ10は、不平衡端子17と、第1の平衡端子18aと、第2の平衡端子18bと、不平衡端子17に電気的に接続された第1のIDT電極11、第4のIDT電極14及び第5のIDT電極15と、第1の平衡端子18aに電気的に接続された第2のIDT電極12と、第2の平衡端子18bに電気的に接続された第3のIDT電極13と、これら第1〜第5のIDT電極11〜15を弾性波の伝搬方向の両側を挟むように形成された反射器16a、16bとを備えている。
【0014】
第1のIDT電極11は、不平衡端子17に電気的に接続された第1の信号電極指11aと、グランドに電気的に接続された第1のグランド電極指11bとを備えている。
【0015】
第2のIDT電極12は、第1の平衡端子18aに電気的に接続された第2の信号電極指12aと、グランドに電気的に接続された第2のグランド電極指12bとを備えている。
【0016】
第3のIDT電極13は、第2の平衡端子18bに電気的に接続された第3の信号電極指13aと、グランドに電気的に接続された第3のグランド電極指13bとを備えている。
【0017】
第4のIDT電極14は、不平衡端子17に電気的に接続された第4の信号電極指14aと、グランドに電気的に接続された第4のグランド電極指14bとを備えている。
【0018】
第5のIDT電極15は、不平衡端子17に電気的に接続された第5の信号電極指15aと、グランドに電気的に接続された第5のグランド電極指15bとを備えている。
【0019】
また、第1〜第5のIDT電極11〜15及び反射器16a、16bは、圧電基板(図示せず)の上に弾性波の伝搬方向に沿って形成されている。この圧電基板は、板厚100〜350μm程度の単結晶圧電体からなり、例えば、水晶、タンタル酸リチウム系、ニオブ酸リチウム系、又はニオブ酸カリウム系の基板である。
【0020】
また、第1の信号電極指11aと第2の信号電極指12aとは隣接して形成されている。第1の信号電極指11aと第3のグランド電極13bとは隣接して形成されている。
【0021】
この構成により、不平衡端子17から入力された信号に対して、UMTS規格のBand1の受信帯域である2.11GHz〜2.17GHzを通過させるとともに、第1の平衡端子18a及び第2の平衡端子18bから互いに逆位相の信号を出力させることができる。
【0022】
但し、弾性波フィルタ10の構成以外でも、第1の平衡端子18a及び第2の平衡端子18bから互いに逆位相の信号を出力させることは可能である。例えば、第1の信号電極指11aと第2の信号電極指12aとを隣接して形成し、第1のグランド電極指11bと第3の信号電極13aとを隣接して形成してもよい。この構成であっても、弾性波フィルタ10と同様に、第1の信号電極指11aと第2の信号電極指12aとが隣接しているため、以下に説明する擬似電極指11eを設けることにより、本発明は適用可能である。
【0023】
本実施の形態における弾性波フィルタ10は、図1に示す如く、第1のIDT電極11における第2のIDT電極12側に、不平衡端子17及びグランドのいずれとも電気的に接続されない擬似電極指11eが設けられている。
【0024】
擬似電極指11eを設けるにあたり、図1に示す如く、第1の信号電極指11aにおける第2の信号電極指12a側の最外端電極指11cと第1のグランド電極指11bにおける第2の信号電極指12a側の最外端電極指11dとは互いに交差しないように短く形成し、かつ、擬似電極指11eは、これら2本の最外端電極指11c、11dのそれぞれに対向するように形成された電極部分を有するように形成している。
【0025】
なお、第1〜第5の信号電極指11a〜15a、第1〜第5のグランド電極指11b〜15b及び擬似電極指11eは、膜厚0.1〜0.5μm程度の電極であり、例えば、アルミニウム、銅、銀、金、チタン、タングステン、白金、クロム、モリブデンの少なくとも一種からなる単体金属、又はこれらを主成分とする合金又はそれらの金属が積層された構成である。なお、擬似電極指11eは、第1〜第5の信号電極指11a〜15aや第1〜第5のグランド電極指11b〜15bとは異なる材料を用いて形成してもよい。
【0026】
図2は、本実施の形態における弾性波フィルタ10の測定結果と、従来の弾性波フィルタ130の測定結果とを比較した図である。
【0027】
図2の(a)は、本実施の形態における弾性波フィルタ10の通過特性20及び従来の弾性波フィルタ130の通過特性21を示している。
【0028】
図2の(b)は、(a)の領域T1部分の拡大図である。
【0029】
図2の(c)は、弾性波フィルタ10における第1の平衡端子18aと第2の平衡端子18bとの位相差22及び従来の弾性波フィルタ130における第1の平衡端子138aと第2の平衡端子138bとの位相差23を示している。
【0030】
図2の(d)は、弾性波フィルタ10における第1の平衡端子18aと第2の平衡端子18bとの振幅差24及び従来の弾性波フィルタ130における第1の平衡端子138aと第2の平衡端子138bとの振幅差25を示している。
【0031】
図2の(a)〜(c)に示す如く、弾性波フィルタ10の通過特性20及び位相差22は、従来の弾性波フィルタ130の通過特性21及び位相差23と同等に維持している一方で、(d)に示す如く、振幅差24は、従来の弾性波フィルタ130の振幅差25と比べて大幅に改善している。すなわち、弾性波フィルタ10における第1の平衡端子18aから出力される信号と第2の平衡端子18bから出力される信号との平衡度は従来と比べて大幅に改善している。
【0032】
従来の弾性波フィルタ130において、平衡度が劣化する原因と、本実施の形態における弾性波フィルタ10で平衡度が改善する原因は、以下のように考察することができる。
【0033】
一般に、縦結合2重モードフィルタは、不平衡端子から第1の平衡端子への伝搬経路と、不平衡端子から第2の平衡端子への伝搬経路とが電気的に同一ではない。すなわち、従来の弾性波フィルタ130において、第1のIDT電極131における第1の信号電極指131aと第2のIDT電極132における第2の信号電極指132aとは隣接して形成され、第1のIDT電極131における第1の信号電極指131aと第3のIDT電極133における第3のグランド電極指133bとは隣接して形成されている。
【0034】
この構成により、第1の平衡端子138a及び第2の平衡端子138bから互いに逆位相の信号が出力させることができるが、それぞれの伝搬経路に差が生じてしまう。この伝搬経路の差に起因して、従来の弾性波フィルタ130においては、第1の平衡端子138aから出力される信号と第2の平衡端子138bから出力される信号との間に位相差が生じてしまう。
【0035】
そこで、本実施の形態における弾性波フィルタ10は、擬似電極指11eにより、不平衡端子17から第1の平衡端子18aへの伝搬経路と、不平衡端子17から第2の平衡端子18bへの伝搬経路との差を抑制していると考えられる。
【0036】
このように、弾性波フィルタ10は、擬似電極指11eを所定の位置に設けることにより第1の平衡端子18aから出力される信号と第2の平衡端子18bから出力される信号との平衡度を改善することができる。
【0037】
以下、弾性波フィルタ10とは異なる位置に擬似電極指11eを設けた場合には、第1の平衡端子18aから出力される信号と第2の平衡端子18bから出力される信号との平衡度を改善することができないことを、図3〜図8を用いて説明する。
【0038】
図3に示す弾性波フィルタ30は、第1のIDT電極11における第3のIDT電極13側に、不平衡端子17及びグランドのいずれとも電気的に接続されない擬似電極指31eを設けている。図1に示した弾性波フィルタ10との相違点は、擬似電極指31eが第3のIDT電極13側にある点である。
【0039】
図4の(a)は、弾性波フィルタ30の通過特性40及び従来の弾性波フィルタ130の通過特性21を示している。
【0040】
図4の(b)は、(a)の領域T2部分の拡大図である。
【0041】
図4の(c)は、弾性波フィルタ30における第1の平衡端子18aと第2の平衡端子18bとの位相差42及び従来の弾性波フィルタ130における第1の平衡端子138aと第2の平衡端子138bとの位相差23を示している。
【0042】
図4の(d)は、弾性波フィルタ30における第1の平衡端子18aと第2の平衡端子18bとの振幅差44及び従来の弾性波フィルタ130における第1の平衡端子138aと第2の平衡端子138bとの振幅差25を示している。
【0043】
図4に示す測定結果より、弾性波フィルタ30は従来の弾性波フィルタ130と比べて、(c)に示す如く、位相差42は従来の位相差23と同等に維持されるが、(b)及び(d)に示す如く、通過特性40及び振幅差44は改善していない。
【0044】
図5に示す弾性波フィルタ50は、第2のIDT電極12における第1のIDT電極11側に、第1の平衡端子18a及びグランドのいずれとも電気的に接続されない擬似電極指51eを設けている。図1に示した弾性波フィルタ10との相違点は、擬似電極指51eが第2のIDT電極12に含まれるように設けた点である。
【0045】
図6の(a)は、弾性波フィルタ50の通過特性60及び従来の弾性波フィルタ130の通過特性21を示している。
【0046】
図6の(b)は、(a)の領域T3部分の拡大図である。
【0047】
図6の(c)は、弾性波フィルタ50における第1の平衡端子18aと第2の平衡端子18bとの位相差62及び従来の弾性波フィルタ130における第1の平衡端子138aと第2の平衡端子138bとの位相差23を示している。
【0048】
図6の(d)は、弾性波フィルタ50における第1の平衡端子18aと第2の平衡端子18bとの振幅差64及び従来の弾性波フィルタ130における第1の平衡端子138aと第2の平衡端子138bとの振幅差25を示している。
【0049】
図6に示す測定結果より、弾性波フィルタ50は従来の弾性波フィルタ130と比べて、(b)、(c)及び(d)に示す如く、通過特性60、位相差62及び振幅差64は改善していない。
【0050】
図7に示す弾性波フィルタ70は、第3のIDT電極13における第1のIDT電極11側に、第2の平衡端子18b及びグランドのいずれとも電気的に接続されない擬似電極指71eを設けている。図1に示した弾性波フィルタ10との相違点は、擬似電極指71eが第3のIDT電極13に含まれるように設けた点である。
【0051】
図8の(a)は、弾性波フィルタ70の通過特性80及び従来の弾性波フィルタ130の通過特性21を示している。
【0052】
図8の(b)は、(a)の領域T4部分の拡大図である。
【0053】
図8の(c)は、弾性波フィルタ70における第2の平衡端子18aと第2の平衡端子18bとの位相差82及び従来の弾性波フィルタ130における第1の平衡端子138aと第2の平衡端子138bとの位相差23を示している。
【0054】
図8の(d)は、弾性波フィルタ70における第1の平衡端子18aと第2の平衡端子18bとの振幅差84及び従来の弾性波フィルタ130における第1の平衡端子138aと第2の平衡端子138bとの振幅差25を示している。
【0055】
図8に示す測定結果より、弾性波フィルタ70は従来の弾性波フィルタ130と比べて、(b)、(c)及び(d)に示す如く、通過特性80、位相差82及び振幅差84は改善していない。
【0056】
以上の結果より、図1に示す如く、第1のIDT電極11における第2のIDT電極12側に擬似電極指11eを設けた構成により、第1の平衡端子18aから主力される信号と第2の平衡端子18bから出力される信号との平衡度を改善することができることが分かる。
【0057】
なお、本実施の形態においては、5つのIDT電極を用いた縦結合2重モードフィルタである弾性波フィルタ10を例として説明したが、他の個数のIDT電極を用いた縦結合2重モードフィルタである弾性波フィルタであってもよい。図9に示す弾性波フィルタ90は、3つのIDT電極を用いた縦結合2重モードフィルタである。図9に示す如く、弾性波フィルタ90を構成することにより、第1の平衡端子18aから出力される信号と第2の平衡端子18bから出力される信号との平衡度を改善するとともに、小型な弾性波フィルタとすることができる。
【0058】
なお、擬似電極指は、第1のIDT電極11の両端部に設けるよりも、図1に示す如く、第2のIDT電極12側にのみ設ける構成が望ましい。一方の側にのみ、擬似電極指を設けることにより、不平衡端子17から第1の平衡端子18aへの伝搬経路と、不平衡端子17から第2の平衡端子18bへの伝搬経路への伝搬経路との差を抑制することができるからである。
【0059】
なお、擬似電極指の形状は、図1に示す擬似電極指11eの形状に限られず、信号の伝搬経路を調整できるものであればよい。
【0060】
例えば、図10に示す弾性波フィルタ100の如く、擬似電極指101eの電極指幅を他の電極指幅よりも大きくしてもよい。これにより、不平衡端子17から第1の平衡端子18aへの伝搬経路と、不平衡端子17から第2の平衡端子18bへの伝搬経路との差が大きい場合であっても、簡易に伝搬経路の差を抑制することが可能となる。逆に、伝搬経路の差が小さい場合には、擬似電極指101eの電極指幅を他の電極指幅よりも小さくしてもよい。
【0061】
また、図11に示す弾性波フィルタ110の如く、擬似電極指111eにおいて、最外端電極指11cに対向する部分の長さと最外端電極指11dに対向する部分の長さを非対称としてもよい。この構成によっても、伝搬経路の差を調整することが可能である。
【0062】
また、図12に示す弾性波フィルタ120の如く、擬似電極指121eにおいて、最外端電極指11cに対向する部分と最外端電極指11dに対向する部分とを接続しないように構成してもよい。この構成によっても、伝搬経路の差を調整することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明の弾性波フィルタは、1対の平衡端子から出力される信号の平衡度が改善するという効果を有し、移動体通信機器などの電子機器に有用である。
【符号の説明】
【0064】
10、30、50、70、90、100、110、120、130 弾性波フィルタ
11、12、13、14、15 IDT電極
11a、12a、13a、14a、15a 信号電極指
11b、12b、13b、14b、15b グランド電極指
11e、31e、51e、71e、101e、111e、121e 擬似電極指
16a、16b 反射器
17 不平衡端子
18a 第1の平衡端子
18b 第2の平衡端子
20、21、40、60、80 通過特性
22、23、42、62、82 位相差
24、25、44、64、84 振幅差
131、132、133、134、135 IDT電極
131a、132a、133a、134a、135a 信号電極指
131b、132b、133b、134b、135b グランド電極指
136a、136b 反射器
137 不平衡端子
138a 第1の平衡端子
138b 第2の平衡端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
不平衡端子と、
前記不平衡端子と逆位相の信号を出力する第1の平衡端子と、
前記不平衡端子と同位相の信号を出力する第2の平衡端子と、
前記不平衡端子に電気的に接続された第1の信号電極指とグランドに電気的に接続された第1のグランド電極指とが交差してなる第1のIDT電極と、
前記第1の平衡端子に電気的に接続された第2の信号電極指とグランドに電気的に接続された第2のグランド電極指とが交差してなる第2のIDT電極と、
前記第2の平衡端子に電気的に接続された第3の信号電極指とグランドに電気的に接続された第3のグランド電極指とが交差してなる第3のIDT電極と、を備え、
前記不平衡端子及びグランドのいずれとも電気的に接続されない擬似電極指が、前記第1のIDT電極における前記第2のIDT電極側に設けられた弾性波フィルタ。
【請求項2】
前記第1の信号電極指における前記第2のIDT側の最外端電極指と前記第1のグランド電極指における前記第2のIDT側の最外端電極指とは互いに交差しないように短く形成され、かつ、前記擬似電極指は、これら2本の最外端電極指のそれぞれに対向するように形成された電極部分を有する請求項1に記載の弾性波フィルタ。
【請求項3】
前記不平衡端子に電気的に接続された第4の信号電極指とグランドに電気的に接続された第4のグランド電極指とが交差してなる第4のIDT電極と、
前記不平衡端子に電気的に接続された第5の信号電極指とグランドに電気的に接続された第5のグランド電極指とが交差してなる第5のIDT電極と、をさらに備えた請求項1に記載の弾性波フィルタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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