説明

徐放型生物分解性微小球およびその製造方法

【課題】水溶性の活性成分を徐放する微小球の形態の医薬組成物の製造方法の提供。
【解決手段】活性成分を適量の水に溶解させ、生成する活性成分の水溶液を、平均分子量が40000〜80000の範囲のd,l-ラクチド-コ-グリコリドマトリックスコポリマーを塩素化炭化水素に溶解したもので乳化し、第一の超微細で均質なエマルションを生成し、この生成する第一のエマルションを界面活性剤、増粘剤および浸透剤を含む外部水相中で乳化し、溶媒の抽出-蒸発により微小球を得て、これを濾過、洗浄および乾燥の後に回収する連続的工程を含んでなる。2ヶ月を上回る期間にわたって、有利には少なくとも3ヶ月の期間にわたって連続放出する微小球。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水溶性活性成分を徐放する微小球の形態の医薬組成物の製造方法に関する。本発明はまた、この方法を用いて得ることができ、かつ、2ヶ月以上、有利には、少なくとも3ヶ月の期間にわたって活性成分を連続放出する微小球に関する。
【0002】
生物分解性ポリマーおよびコポリマーを基剤とする微小球の形態にあって、薬理活性化合物を含み、かつ、上記化合物を制御して長時間放出するように設計された多くの医薬組成物が、従来技術として様々な文献に記載されている。このような医薬組成物は、活性成分の連続的かつ長時間放出を必要とする様々な疾患の治療に極めて重要である。
【0003】
しかしながら、この種の組成物を構成するために今まで開発された処方物は、様々な欠点を有しており、それらの僅かしか臨床試験の段階に到達していない。
【0004】
これらの長時間放出処方物に関する主要な問題点の一つは、医薬組成物の投与後最初の数時間中に多量の活性成分が放出されることである。このような放出は「破裂」効果または「破裂」放出と通常呼ばれる。この放出は、一般に医薬生成物の血漿中濃度の突然の増加を生じ、これによって多くの場合に、ヒトには受け入れることのできない毒性問題を生じる。この「破裂」放出により、組成物の投与後に多量の上記活性成分が突然かつ速やかに放出されるため、医薬組成物の活性の期間が減少する。
【0005】
第二の問題は、特に活性成分が水溶性の医薬生成物であるときに、通常のマイクロカプセル化法を用いた場合、一般に比較的効率的なカプセル化速度が得られないという事実にある。
【0006】
これらの処方物の開発において解決しなければならない第三の問題点は、溶媒留去工程において、高温または活性成分と有機溶媒との長時間接触のような、微小球の製造に用いられる過酷な条件に直面した場合、活性成分が不安定であることである。
【0007】
幾つかの試みが、これらの様々な問題点を解決するためになされてきた。例えば、糖、油、ワックス、タンパク質、ポリマー、塩または酸などの添加剤が、微小球の形態の医薬組成物の製造に用いられた。これらの添加剤は、医薬生成物を微小球に保持するための物質として作用し、マイクロカプセル化の方法の効率を増加させ、場合によっては安定剤の役割を演じることによって製造過程における活性成分を保護することさえできる。
【0008】
しかしながら、これらの添加剤を微小球に包含させることにより、添加剤と、活性成分またはポリマーを基剤とするマトリックスとの間の相互作用の問題を生じ、従って、医薬生成物について毒物学および薬理活性に関する問題を誘発する可能性がある。さらに、これらの添加剤は製造過程中に微小球内部に活性成分を保持するが、微小球に含まれている活性成分の放出プロフィールに影響を与え、場合によっては微小球が投与された後に上記活性成分の連続放出を妨げることがある。
【0009】
他のマイクロカプセル化の方法も、有機溶媒の混合物の使用に基づいて、微小球における活性成分のマイクロカプセル化の効率を増加させる試みとして開発されてきたが、このような方法は、微小球製造過程における活性成分の安定性の問題を生じる。
【0010】
従って、水溶性活性成分の長時間放出のためのデザインされた生物分解性ポリマーおよびコポリマーを基剤とする微小球の形態の医薬組成物の製造方法であって、当該技術分野の従来の状態またはこれまでに開発された組成物の報告に記載されている組成物の欠点を持たない方法の開発が求められていた。
【0011】
本発明は、この要求を満たすものである。本出願人は、意外にも、仏国特許第2 718 642号明細書の場合と同様に任意の添加剤または調節剤を用いることなく、迅速多重エマルション/溶媒蒸発法を用いて、活性成分と、特異的な分子量と特異的な乳酸/グリコール酸比を有する生物分解性のd,l-ラクチド-コ-グリコリド(d,l-lactide-co-glycotide)マトリックスコポリマーを基剤とする微小球を開発することによって、2ヶ月を上回る期間にわたって活性成分の連続的および持続放出を示し、同時に、「破裂」効果が限定された微小球を得ることができることを見出した。このようなカプセル化の方法は、医薬生成物にとって穏和であり、かつ、比較的攻撃的でない(nonaggressive)条件を用いており、上記医薬生成物の安定性を保存し、得られた微小球内に医薬生成物が均質に分布するようにすることもできる。
【0012】
水溶性活性成分をカプセル化するための多重エマルションの物理的原理は、特に米国特許第3 523 906号明細書に記載されている。一般に、W/O/W多重エマルションおよび溶媒蒸発によるこの種の方法では、水溶性活性成分を先ず初めに第一のW/Oエマルションの内相にて可溶化した後、第二にこの第一のエマルションを外部水相にて乳化する。
【0013】
本出願人は、意外にも、第一のエマルションを外部水相にて乳化する工程において浸透剤を用いることによって、ポリマーマトリックス中にカプセル化されている活性成分の含量を増加することにより極めて高いカプセル化効率を得て、さらには、微小球の粒度(size)に影響を与えるようにすることができることを見出した。
【0014】
本発明の主題は、活性成分に対して比較的攻撃的でない迅速かつ極めて効率的なカプセル化法に関し、これにより水溶性活性成分とd,l-ラクチド-コ-グリコリドマトリックスコポリマーとを基剤とする微小球であって、2ヶ月以上、好ましくは少なくとも3ヶ月の期間にわたって活性成分を連続的かつ持続的に放出し、同時に組成物を投与後の数時間中に小さな「破裂」効果を示す微小球を得ることができる。
【0015】
従って、本発明の主題は、水溶性活性成分を徐放する微小球の形態をした医薬組成物の製造方法であって、
活性成分を適量の水に溶解し、
得られた活性成分の水溶液を、平均分子量が40000〜80000であり、かつ、乳酸/グリコール酸比が50/50〜80/20のd,l-ラクチド-コ-グリコリドマトリックスコポリマーを塩素化炭化水素に溶解した溶液とともに乳化して、第一の超微細(microfine)かつ均質なエマルションを生成し、このエマルションの粒度は有利には1μm未満であり、
得られた前記第一のエマルションを、界面活性剤、増粘剤、および浸透剤を含む外部水相中にて乳化し、
溶媒を抽出−蒸発させ(extracting-evaporating)、前記微小球は濾過、洗浄および乾燥の後に回収されること
を含んでなることを特徴とする、方法である。
【0016】
他の特徴および利点は、特に具体的手段の幾つかの例に基づく下記の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0017】
本発明による方法に関連して用いることができる水溶性活性成分は、有利にはペプチド、タンパク質、ワクチン、抗生物質、抗鬱薬、鎮痛薬、抗炎症薬、および細胞増殖抑制薬からなる群から選択される。さらに有利には、本発明によれば、活性成分は5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Leu-Arg-ProNHEt、またはその塩の一つである。この活性成分は、作動薬活性を有するGnRHホルモン類似体である。
【0018】
本発明による方法にあっては、活性成分を水に溶解して内部水相を形成する第一工程は、活性成分を保持する物質およびエマルションを安定化するための薬剤を加えることなく、かつ、粘度を増加させる操作なしで行われる。有利には、本発明によれば、活性成分を、添加剤またはアジュバントなしで内部水相に溶解させる。
【0019】
本発明における内部水相にて用いられる濃度は、活性成分の水溶解度、上記活性成分の特徴、および得ようとする放出の所望な期間によって変化する。有利には、本発明によれば、活性成分は、内部水相の総重量に対して0.01-95重量%、有利には0.5−40重量%の濃度にて存在している。
【0020】
第一のエマルションは、超音波装置またはホモジナイザーを用いて形成させることができる。
【0021】
W/O/Wにより微小球を製造するために本発明によって用いることができるマトリックスコポリマーは、ハロゲン化アルカンのような適当な揮発性溶媒中で可溶化することができるものでなければならない。本発明によれば、有利には、溶媒は、塩化メチレン、クロロホルム、クロロエタン、ジクロロエタンまたはトリクロロエタンのような塩素化炭化水素である。さらに有利には、本発明によれば、この塩素化炭化水素は塩化メチレンである。
【0022】
本発明による方法において用いることができるd,l-ラクチド-コ-グリコリドマトリックスコポリマーは、水に不溶性であり、生物分解性であり(このようなコポリマーは生体臓器に蓄積することなく吸収され、最終的に完全に除去される)、生物と生体適合性であり、生物は完全な耐性を有し、最後に、炎症応答はごく僅かであるという累積的な利点を有する。
【0023】
本発明による方法にあっては、d,l-ラクチド-コ-グリコリドマトリックスコポリマーの溶液は、このコポリマーを、放出調節剤を加えずに塩化メチレンのような塩素化炭化水素に溶解することによって得られる。実際に、放出調節剤の使用は、2ヶ月を上回る期間にわたって放出するようにデザインされた微小球の製造には適さないことが見出されている。
【0024】
特異的分子量と特異的乳酸/グリコール酸比を有するコポリマーについて行った選択と、本発明の主題である方法において放出調節剤を用いないという事実とを組み合わせることにより、2ヶ月以上の期間、好ましくは少なくとも3ヶ月の期間にわたって活性成分を連続的かつ持続的に放出し、同時に組成物の投与後の数時間中において限定された「破裂」効果を示す微小球を得るという利点が提供される。
【0025】
塩化メチレンの有機溶液に溶解したポリマーの濃度は、活性成分および所望な放出速度に依存する。有利には、本発明の主題である方法によれば、マトリックスコポリマーは、塩素化炭化水素に溶解したコポリマーからなる溶液の総重量に対して5−50重量%の濃度にて存在する。
【0026】
本発明の主題である方法によれば、外部水相は、ポリソルベート80のような界面活性剤、ポリビニルピロリドンのような増粘剤、およびマンニトールまたは塩化ナトリウムのような浸透剤を含む。有利には、本発明によれば、外部水相は、ポリソルベート80、ポリビニルピロリドン、およびマンニトールまたは塩化ナトリウムの溶液を含む。さらに有利には、本発明によれば、外部水相はポリソルベート80、ポリビニルピロリドンおよび塩化ナトリウムの溶液を含む。
【0027】
有利には、本発明の主題である方法によれば、界面活性剤は、外部水相の総重量に対して、0.1〜0.5重量%の濃度で含まれ、増粘剤は1〜25重量%の濃度で含まれ、かつ、浸透剤は0.1〜10重量%の濃度で含まれる。外部水相の組成は、第二のエマルションの形成(第一のエマルションの乳化)の決定因子であり、従って、微小球の製造の決定因子である。従って、これは、微小球の速やかな安定化に寄与し、活性成分のカプセル化効率に影響を与え、最終的な微小球の粒度およびその形態を制御するための本質的因子を構成する。
【0028】
溶媒の抽出-蒸発からなる工程において、溶媒は、適当な長さのスロープからなるものであってその上を微小球の懸濁液が薄層状で流れる連続蒸発装置によって、周囲温度および大気圧下にて速やかに除去される。
【0029】
有機溶媒を連続的に蒸発するこのような装置は、エマルションと空気との接触を増加し、かつ、促進して、ポリマーマトリックスを速やかに安定させることができ、その効果は活性成分の安定化を増加させると同時に高い比率の上記成分を微小球内にトラップすること(カプセル化効率)、および溶媒を速やかに蒸発させることであり、その効果はこの方法の実施にかかる総時間を減少させることである。有機溶媒の抽出-蒸発するためのこの工程中に得られるポリマーマトリックスの速やかな安定化により、活性成分を微小球中に均質に分布させることもでき(従って、微小球の表面付近でカプセル化された活性成分の濃度を低くすることができ)、従って、微小球の投与後の「破裂」放出の現象を減少させることに寄与する。さらに、この方法を周囲温度および大気圧下で実施することにより、熱に不安定な生成物の変性および抽出-蒸発工程中に真空を用いるときの微小球の破裂などの問題を回避することができる。
【0030】
さらに詳細に説明すれば、本発明による微小球の製造方法は、下記の工程を含んでなる。
【0031】
所定量の活性成分を、1容の水に溶解する。この溶液を、超音波装置などを用いて、平均分子量が40000〜80000ダルトンであり乳酸/グリコール酸の比が50/50〜80/20であるポリ(ラクチド-コ-グリコリド)コポリマーを含む塩化メチレン1容で乳化する。これにより生成する第一のエマルションは超微細であり均質であるべきであり、従って、活性成分をポリマーマトリックス中に分散させ、界面活性剤または他のアジュバントを用いることなく様々なバッチの再現性を確保することができる。第一のエマルションを形成したならば、次にこれを、界面活性剤としてポリソルベート80、増粘剤としてポリビニルピロリドンおよび浸透剤としてマンニトールまたはNaClを有する水溶液からなる外部相にて短時間攪拌して乳化する。この工程の後、二重エマルションを水にて希釈し、この懸濁液を、大気圧条件下、適当な長さのスロープからなりその上を微小球の懸濁液が薄層状で流れるものである連続蒸発装置上を通過させる。この装置によって、エマルションと大気との接触を促進させ、有機溶媒の蒸発の時間の量を減少させ、活性成分の安定化を増加させることができる。この方法にて得られた微小球を、次に濾過によって回収し、水で洗浄し、凍結乾燥によって乾燥する。
【0032】
本発明の主題である方法によって得られる微小球は、高含量の活性成分を含む微小球であり、この微小球を非経口投与した後に、2ヶ月以上、好ましくは少なくとも3ヶ月の期間にわたって医薬生成物をイン・ビボにて連続放出することができ、「破裂」効果は小さいものである。
【0033】
本発明の主題は、また、本発明による方法を実施することによって得ることができ、2ヶ月以上、有利には少なくとも3ヶ月の期間にわたって活性成分を連続的に放出する微小球である。
【0034】
有利には、本発明によれば、活性成分は微小球の総重量に対して0.5-20重量%、有利には5-15重量%の濃度で含まれる。
【0035】
有利には、本発明によれば、この微小球は、粒度が250μm未満であり、さらに有利には90μm未満である。この粒度は、微小球の投与に適している。
【0036】
本発明による微小球は、有利には非経口的に投与され、さらに有利には筋肉内、皮下または動脈内注射、または腫瘍部位における注射の形態で投与される。適当な投与を行うには、微小球を、好ましくは分散剤および等張剤を含む標準水性媒質に分散する。
【0037】
下記の例(イン・ビボおよびイン・ビトロでの研究)は、非制限的に挙げたものであり、本発明を例示するものである。
【0038】
例1(比較例)
5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテートを基剤とする微小球のバッチを、本発明の主題である方法とは異なる公表文献Advanced Drug Delivery Reviews,28(1997),43-70に記載の製造方法に準じて製造する。適量の活性成分を水に溶解した後、このようにして得た活性成分の水溶液を、平均分子量が15000のポリラクチド(100%ラクチド)を塩化メチレンに溶解した溶液にて乳化することによって、微小球を製造する。乳化は、攪拌機を用いて激しく攪拌することによって行う。第一のW/Oエマルションが形成したならば、次に、これを、W/O/Wエマルションを得る目的で、ポリビニルアルコールの水溶液(0.25%)と共に高速ミキサーを用いて乳化する。これによって生成する二重エマルションを、次に、有機溶媒を蒸発させるために緩やかに数時間攪拌する。次に、微小球を洗浄し、遠心分離によって回収し、凍結乾燥する。微小球の医薬生成物の最終装填量は、9〜11重量%である。
【0039】
上記の従来技術の文献に記載の方法に準じて得られた微小球と、本発明の主題である方法によって得られたものの主な差は、
ポリマーの選択。例1では、使用ポリマーは、平均分子量が15000のポリラクチド(100%ラクチド)である。これは、上記文献によれば、5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテートを3ヶ月の期間にわたって長時間放出するための標準ポリマーであり、
例1における、ポリビニルアルコール(0.25%)からなる水性外部相の組成、
有機溶媒を蒸発させるための装置。例1において、二重エマルションを数時間攪拌すること
にある。
【0040】
例2
本発明の主題である製造方法によれば、5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテートを水に溶解した後、超音波装置を用いて、d,l-ラクチド-コ-グリコリドコポリマーであって平均分子量が63000ダルトン(内部粘度約0.6dl/g)であり、かつ、乳酸対グリコール酸の比が75/25であるこのコポリマー15%を含む塩化メチレンの溶液中にて、活性成分の水溶液を乳化する。第一のエマルションが形成されたならば、これを次にポリソルベート80 0.25%、ポリビニルピロリドン7%およびマンニトール5%からなる水溶液とともに、プロペラ羽根攪拌機を用いて攪拌することによって乳化する。この工程の後、二重エマルションを、大気条件下で適当な長さのスロープからなり、その上を微小球の懸濁液が薄層状で流れる連続蒸発装置上を通過させる。このような蒸発装置を用いて、有機溶媒を速やかに蒸発させ、ポリマーマトリックスを速やかに安定化させる。微小球を最後に濾過によって回収し、水で洗浄した後、凍結乾燥下で乾燥させる。微小球中の医薬生成物の最終装填量は、9〜11重量%である。
【0041】
例2a
微小球を、例2に記載の方法に準じて、マンニトール5%の代わりに浸透剤として外部水相中で5%塩化ナトリウムを用いて製造する。
【0042】
例3
例1および2に準じて製造した微小球からの5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテートのイン・ビトロ放出を、リン酸緩衝液中で検討する。
【0043】
微小球の形態のそれぞれの処方物25mgを、リン酸緩衝液(pH=7.4) 5mLからなる放出媒質中に懸濁した後、37℃にて4日間攪拌(回転)する。様々な時間に、放出されたペプチドの量を、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)によって測定した。
【0044】
この研究の結果を、表1に示す。これらの結果は、本発明の主題である方法によって製造した組成物(例2)が、例1の従来技術の方法によって製造した組成物の「破裂」放出より遙かに小さな「破裂」放出を示すことを示している。例えば、検討の開始から4日後には、例2の微小球は微小球に含まれるペプチドの総量の3.4%しか放出しなかったが、例1の微小球は22.6%まで放出した。
【0045】
【表1】

【0046】
例4
例1、2および2aに準じて製造した微小球からの5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテートのイン・ビボ放出を、ラットで検討する。
【0047】
この検討のため、3種類の微小球(例1、2および2a)を標準的水性賦形剤に懸濁した後、ラットの予め剃髪した投与領域に皮下投与する。それぞれの動物に投与する用量は、マイクロカプセル化した5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテート3.6mgである。幾匹かのラットを投与3日後に屠殺し、他のラットを投与7日後に屠殺する。ラットが死亡したならば、次に注射の部位を摘出し、注射の部位に残っている微小球を隣接している結合組織と共に回収する。次に、残っている5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテートを抽出した後、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)で定量する。
【0048】
この検討の結果を、表2に示す。3日後には、例1の微小球は、微小球に含まれるペプチドの総量の35.3%を既に放出してしまっているのに対して、例2の微小球は20.6%しか放出していないことが分かる。
【0049】
【表2】

【0050】
従って、このイン・ビボ研究の結果はイン・ビトロで得られた結果(例3)と一致しており、本発明の方法で製造した処方物は、例1の従来技術の方法で製造した組成物の「破裂」放出よりずっと少ない「破裂」放出を示すことを立証していると結論することができる。
【0051】
例5
上記の結果(例3および例4)を完成するために、微小球の投与後の最初の24時間中の活性成分のイン・ビボ放出について詳細な検討を行った。
【0052】
この試験では、例1および2に準じて製造した微小球の形態の処方物を皮下投与した後の、5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテートのラットにおける血清中含量を、液体クロマトグラフィー-質量分析法-質量分析法(LC/MS/MS)によって評価する。例えば、カプセル化した5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテートをラットに投与し、血清中の5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテートの含量を評価するため、投与後の様々な時間に血液試料を採取する。
【0053】
この検討の結果を、図1に示す。例えば、例1の微小球の投与1時間後には、血清中のペプチドの濃度は107.8μg/Lであるが、例2の微小球については血清中のペプチドの濃度は51.8μg/Lである。2、3、4、8および24時間後には、例1の微小球はそれぞれ103.7、50.1、30.3、9.5、および3.8μg/Lであるのに対して、例2の微小球はそれぞれ28.0、5.5、4.5、9.3、および1.0μg/Lの値を示す。
【0054】
従って、この検討の結果は、例2の微小球は例1の微小球より最初の24時間中に少ない量のペプチドを放出するので(「破裂」効果)、例3および4について得られた結果と一致している。微小球が本発明のポリマーマトリックスを含むときおよびそれらが本発明の方法を用いて製造されるときには、イン・ビボ投与後には、それらは従来技術の方法に準じて製造した微小球より実質的に小さな「破裂」効果を示すと結論することができる。
【0055】
例6
例2に準じて製造した微小球からの5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテートの放出の完全なプロフィールを、ラットにて検討する。この検討の目的は、「破裂」効果(系統的に起こるが、従来技術に記載の微小球と比較してかなり低い)の減少に続いて、本発明の方法によって得た微小球は、数ヶ月の期間にわたって連続的にペプチドを放出することを立証することである。
【0056】
例4と同様の方法にて、ラットの予め剃髪しておいた投与領域に皮下投与することができるように、微小球を標準的水性ビヒクルに懸濁する。それぞれの動物に投与した用量は、カプセル化した5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテート3.6mgである。
【0057】
3ヶ月間の様々な時点において、ラットの群を屠殺して、投与部位を摘出した後、その部位に残っている微小球を隣接している結合組織と共に回収する。次に、投与の部位に残っている5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテートを抽出した後、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)で定量する。
【0058】
この検討の結果を、図2に示す。例えば、それらは、微小球が少なくとも3ヶ月間にわたってペプチドを連続的に放出することを示している。
【0059】
例7
ここでは、例2および例2aに準じて製造した微小球中にカプセル化した5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテートの、イン・ビボにける生物活性を検討する。
【0060】
5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテートは、強力なLH-RHホルモン作動薬であり、かつ、短期用量にて下垂体による性腺刺激ホルモン分泌および生殖器におけるステロイド形成を刺激する類似体である。しかしながら、これを長期間投与すると、これは逆に下垂体の性腺刺激ホルモン並びに精巣および卵巣におけるステロイド形成に作動薬阻害効果(agonistic inhibitory effects)を生じる。5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテートを最初に投与すると、性腺刺激ホルモンと性ホルモンの血清濃度が急激に増加するが、この医薬生成物に連続的に暴露する場合には、これらのホルモン濃度は、投与の数日後には、初期ベース値以下の濃度に到達するまで実質的に減少し、この現象は治療の期間中持続する。
【0061】
従って、例2および2aによって製造した処方物の小さな「破裂」放出によってその薬理活性が変化しないことを立証するため、これらの微小球にマイクロカプセル化された5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテート3.6mgをラットに皮下投与し、投与後の種々の時点で血液試料を採取して血清中のテストステロンをラジオイムノアッセイによって評価する。
【0062】
この検討の結果を、図3に示す。例えば、これらの結果は、適当な血清中のテストステロンプロフィールであって、第一日中に急激に増加した後、血漿中テストステロン濃度が抑制されることを示しており、従って、それらは本発明による処方物から放出されるペプチドの正確な生物活性を示している。
【0063】
例8-10の目的は、本発明の主題である方法によって製造した微小球が、フランス国特許第2 718 642号明細書に記載の方法によって製造した微小球と比較して示す様々な利点を明らかにすることである。本発明とフランス国特許第2 718 642号明細書に記載の発明との間にある主要な差は、
本発明の方法では、放出調節剤を用いないこと、
第一のエマルションを乳化する外部水相に、マンニトールまたはNaClを浸透剤として加えること、
本発明におけるd,l-ラクチド-コ-グリコリド(PLGA)コポリマーについての分子量範囲(40000〜80000)および乳酸/グリコール酸比(50/50〜80/20)の範囲の選択
である。
【0064】
例8 イン・ビトロ放出に対する放出調節剤の効果
有機相として平均分子量が34000ダルトン(内部粘度約0.4dl/g)であり、かつ、乳酸対グリコール酸の比が50/50のd,l-ラクチド-コ-グリコリドコポリマー30%および平均分子量が2000ダルトン(PLA2000)であるポリ(d,l-ラクチド)の様々な量(例8.1、8.2および8.3)を含む塩化メチレンの溶液を用いて、例2に記載の製造方法によって、微小球を製造する。
例8.1: PLA 2000は0%である。
例8.2: PLA 2000は2.5%である。
例8.3: PLA 2000は5%である。
【0065】
外部水相は、ポリソルベート80が0.25%、ポリビニルピロリドン4%、およびマンニトール5%からなる水溶液である。
【0066】
例8.1、8.2および8.3によって製造した微小球からの5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテートの初期のイン・ビトロ放出を、リン酸緩衝液中にて実施する。
【0067】
それぞれの処方物25mgを、リン酸緩衝液(pH=7.4) 5mLからなる放出媒質に懸濁した後、37℃にて7日間(回転)攪拌する。様々な時点において、放出したペプチドの量を高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)によって測定する。結果を、下表3に示す。
【0068】
【表3】

【0069】
これらの結果は、これらの3つの場合である8.1、8.2および8.3については「破裂」放出が非常に小さいことを示しており、放出調節剤(PLA)は、低濃度(2.5%)のPLAであっても、活性成分の放出を促進する効果を有することを示し、この薬剤の使用は(3ヶ月間にわたる)長期放出用にデザインした微小球の製造には適さないことがあることを示唆している。
【0070】
例9 薬力学的プロフィールに対する放出調節剤の効果および3ヶ月にわたる長期放出を目的とするポリマーの選択
活性成分の放出に対する微小球のポリマー組成物の効果を、ラットを用いて行った薬力学的研究にて検討する。微小球は、例2に記載の製造方法に従って、様々な種類のポリマーを用いて製造する。
【0071】
例9.1 平均分子量が34000ダルトンであり、乳酸対グリコール酸の比が50/50であるd,l-ラクチド-コ-グリコリドコポリマー97.5%と平均分子量が2000ダルトンのポリ(d,l-ラクチド)2.5%(放出調節剤)との混合物。
【0072】
例9.2 平均分子量が34000ダルトンであり、乳酸対グリコール酸の比が50/50であるd,l-ラクチド-コ-グリコリドコポリマー。
【0073】
例9.3 平均分子量が63000ダルトンであり、乳酸対グリコール酸の比が75/25であるd,l-ラクチド-コ-グリコリドコポリマー。
【0074】
微小球からの5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテートのイン・ビボ放出の検討を、血漿テストステロン濃度の抑制の薬理学的効果によって行う。
【0075】
この検討の結果を、図4に示す。これらの結果により、放出調節剤が含まれていると活性成分の放出が促進され、従って、放出調節剤は極めて長期間の放出の処方物(テストステロン濃度は5週間抑制される)に用いることができないことが確かめられる。
【0076】
これらの結果は、平均分子量が34000ダルトンであり、乳酸対グリコール酸の比が50/50であるd,l-ラクチド-コ-グリコリドコポリマーがテストステロン濃度抑制を8週間保持することができるのに対して、平均分子量が63000ダルトンであり、乳酸対グリコール酸の比が75/25であるd,l-ラクチド-コ-グリコリドコポリマーは去勢(castration)を少なくとも3ヶ月間保持することができることも示している。
【0077】
例10 外部水相への浸透剤の添加の効果
処方物10.1
微小球は、0.25%のポリソルベート80および4%のポリビニルピロリドンからなる溶液を外部水相として用いて、例2に記載の製造方法に従って製造する。
【0078】
処方物10.2
微小球は、2.5%〜5%のマンニトールを浸透剤として外部水相に添加し、例10.1に記載の製造方法に従って製造する。
【0079】
例10.3
微小球は、塩化ナトリウム2.5%〜5%を浸透剤として外部水相に添加し、例10.1に記載の製造方法に従って製造する。
【0080】
外部水相における浸透剤の影響を示す研究の結果を、下表4に示す。
【表4】

【0081】
例えば、微小球の粒度およびペプチド含量は、外部水相における浸透剤の存在によって変化する。マンニトールまたはNaClを浸透剤として添加すると、カプセル化効率、すなわちマイクロカプセル化される活性成分の比率(含量)が増加する。添加した浸透剤の種類および量によって、粒子の粒度を制御することもできる。本発明に関して、攪拌および粘度について同一条件下では、塩化ナトリウムは、カプセル化効率を減少させることなく、マンニトールよりも粒子の粒度を大幅に減少させることができることが明らかにされているので、浸透剤として有利に用いられる。
【0082】
例11 粒子の粒度に対する、外部水相に存在する増粘剤(粘度調節剤)の濃度の効果
処方物11.1
微小球は、外部水相として0.25%のポリソルベート80 、5%のマンニトールおよび6.8%のポリビニルピロリドンからなる溶液用い、但し活性成分を除いて、例2に記載の製造方法に従って製造する。
【0083】
処方物11.2
微小球は、外部水相として0.25%のポリソルベート80 、5%のマンニトールおよび8.0%のポリビニルピロリドンからなる溶液用い、但し活性成分を除いて、例2に記載の製造方法に従って製造する。
【0084】
外部水相における粘度調節剤の影響を示す検討の結果を、下表5に示す。
【0085】
【表5】

【0086】
0.25%のポリソルベート80、5%のマンニトールおよび4%のポリビニルピロリドンからなる外部水相を用いて製造した例10.2では、43.8μmの粒度を得ることができた。粘度調節剤の濃度を増加することによって、上記の表5に示すように粒子の粒度の顕著に減少することが分かる。従って、微小球の粒度は、外部水相中の粘度調節剤の存在およびその濃度に依存する。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】例1および2に準じて製造した微小球をラットに皮下投与した場合の、5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテートの血清中含量を示す。
【図2】例2に準じて製造した微小球をラットに皮下投与した場合の、5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテートの放出プロフィールを示す。
【図3】例2および2aに準じて製造した微小球にマイクロカプセル化された5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテートをラットに皮下投与した場合の血清中のテストステロンプロフィールを示す。
【図4】例9.1、例9.2および例9.3の微小球から5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEtアセテートをイン・ビボ放出した場合の、ラットの血漿テストステロン濃度を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水溶性活性成分を徐放する微小球の形態の医薬組成物の製造方法であって、
活性成分を適量の水に溶解し、
得られた活性成分の水溶液を、平均分子量が40000〜80000であり、かつ、乳酸/グリコール酸比が50/50〜80/20であるd,l-ラクチド-コ-グリコリドマトリックスコポリマーを塩素化炭化水素に溶解した溶液とともに乳化し、超微細かつ均質な第一のエマルションを生成し、
得られた前記第一のエマルションを、界面活性剤、増粘剤、および浸透剤を含む外部水相中にて乳化し、
溶媒を抽出−蒸発させ、前記微小球は濾過、洗浄および乾燥の後に回収されること
を含んでなることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記活性成分が、ペプチド、タンパク質、ワクチン、抗生物質、抗鬱薬、鎮痛薬、抗炎症薬、および細胞分裂抑制薬からなる群から選択されるものである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記活性成分が、5-OxoPro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-ProNHEt、またはその塩である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記活性成分を水に溶解させ内部水相を形成する第一の工程を、活性成分を保持する物質およびエマルションを安定化させる薬剤を添加することなく、かつ、粘度を増加させることを目的とする操作なしで行うことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記活性成分を、内部水相の総重量に対して0.01〜95重量%、有利には0.5〜40重量%の濃度にて存在させる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記塩素化炭化水素が塩化メチレンである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記マトリックスコポリマーを、塩素化炭化水素に溶解されたコポリマーからなる溶液の総重量に対して5〜50重量%の濃度にて存在させる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記外部水相が、ポリソルベート80、ポリビニルピロリドンおよびマンニトールまたは塩化ナトリウムの溶液、有利にはポリソルベート80、ポリビニルピロリドンおよび塩化ナトリウムの溶液を含んでなるものである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
外部水相の総重量に対して、前記界面活性剤を0.1〜0.5重量%の濃度にて、前記増粘剤を1〜25重量%の濃度にて、前記浸透剤を0.1〜10重量%の濃度にて存在させる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記溶媒が、該溶媒の抽出−蒸発からなる前記工程中において、適当な長さのスロープからなり、その上を微小球の懸濁液が薄層状で流れる連続蒸発装置によって、周囲温度および大気圧下にて速やかに除去される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
2ヶ月以上の期間、有利には少なくとも3ヶ月の期間にわたって活性成分を連続放出する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法によって得ることができる、微小球。
【請求項12】
前記活性成分が、微小球の総重量に対して、0.5〜20重量%、有利には5〜15重量%の濃度で含まれることを特徴とする、請求項11に記載の微小球。
【請求項13】
粒度が250μm未満であり、有利には90μm未満であることを特徴とする、請求項11または12に記載の微小球。
【請求項14】
非経口的に、有利には、筋肉内、皮下、または動脈内注射、または腫瘍部位における注射の形態で投与される、請求項11〜13のいずれか一項に記載の微小球。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−174021(P2010−174021A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−46540(P2010−46540)
【出願日】平成22年3月3日(2010.3.3)
【分割の表示】特願2003−533903(P2003−533903)の分割
【原出願日】平成14年10月10日(2002.10.10)
【出願人】(500033483)ピエール、ファーブル、メディカマン (73)
【Fターム(参考)】