説明

微小電子機械磁力計

本願発明の装置は、基板およびMEMデバイスを備える。MEMは、コーム・コンデンサおよびコーム・コンデンサの一方の電極に物理的に接続される磁気要素を含む。磁気要素は、コーム・コンデンサの静電容量を変更する態様で、一方の電極を移動できる。装置は、磁気要素を基板に物理的に接続する少なくとも1つのばねも備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体的に磁界を測定するためのデバイス、ならびにそのようなデバイスを使用しかつ製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
磁界の測定は、ナビゲーション、セキュリティ環境における金属検出、ならびに油および鉱物の探査などの多くの用途がある。大きな範囲にわたる磁界内の小さな変化を検出するための安価な低電力装置の長年の必要性がある。既存の装置は、1つ以上のこれら望ましい特徴が不十分である。
【特許文献1】米国特許第6667823号
【特許文献2】米国特許第5963367号
【特許文献3】米国特許第6122961号
【特許文献4】米国特許第6713367号
【特許文献5】米国特許第6925710号
【特許文献6】米国特許第5501893号
【非特許文献1】Bolle、Nature、399、43−46頁、1999年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば、ある種の微小電子機械(MEM)磁力計は、小さな範囲の強度にわたる磁界における変化を測定するだけである。したがって、それぞれ異なる範囲の磁界に対して調整される複数の磁力計が、所望の範囲を包含するために必要であった。また、いくつかの磁力計は、磁界強度における変化に対して非線形で応答する。したがって、広範囲にわたる複雑な較正が、これら磁力計を使用するために必要とされる。他の例において、磁力計の構成要素は、磁界における変化に応答して移動時に歪まされることがあり、それによって、磁力計自体の物理的または電気的応答を変える。さらに他の場合に、磁力計の製造は、複雑でありかつ高価である。
【0004】
同様に、磁束ゲート磁力計または探索コイルなどの他の磁力計は、高い感度を達成するために大きな寸法の電気コイルを必要とする。それらは、測定の間に大電流がコイルを通過する必要もあり、それによって大きな電力消費を引き起こす。
【0005】
超伝導量子干渉デバイスなどの他の磁力計は、非常に高感度の磁力計であるが、動作するために極低温を必要とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つ以上の上記で議論された欠陥を対処するために、本発明の一実施形態は、装置である。装置は、基板およびMEMデバイスを備える。MEMデバイスは、コーム・コンデンサおよびコーム・コンデンサの一方の電極に物理的に接続される磁気要素を含む。磁気要素は、コーム・コンデンサの静電容量を変更する態様で、一方の電極を移動できる。装置は、さらに、磁気要素を基板に物理的に接続する少なくとも1つのばねを備える。
【0007】
他の実施形態は、使用方法である。方法は、磁界内に前述の装置を配置するステップと、磁気要素を、コーム・コンデンサの静電容量を変更する態様で一方の電極を移動させるために磁界を変化させるステップとを含む。
【0008】
さらに他の実施形態は、製造方法からなる。方法は、前述のMEMデバイスおよびばねを同時に形成するために基板をエッチングするステップを含む。方法は、さらにコーム・コンデンサの一方の電極に磁気要素を物理的に接続するステップを含み、磁気要素は、コーム・コンデンサの静電容量を変更するために一方の電極を移動するように構成される。
【0009】
様々な実施形態は、添付の図面を読むと、以下の詳細な記載から理解される。様々な特徴は、一定の縮尺で描かれないことがあり、議論の明快性のために寸法を恣意的に拡大または縮小されることがある。次に、添付の図面を関連して行われる以下の記載を参照する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
様々な実施形態は、磁界強度および方向の測定を容易にするために、コーム・コンデンサを有するMEMデバイスを使用する。本明細書で使用されるとき用語コーム・コンデンサは、少なくとも2つの電極を有する構造として規定され、各電極は、電極の対向する表面から突出する複数の実質的に平行のフィンガを有する。2つの電極は、一方の電極のフィンガが、他方の電極のフィンガと互いに入り込むように構成される。例示的なコーム・コンデンサ設計は、それらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる、米国特許第6667823号、米国特許第5963367号、米国特許第6122961号、米国特許第6713367号、および米国特許第6925710号に示される。
【0011】
図1A、図1B、および図1Cは、異なるMEMデバイス105、106、107を有する装置100の例示的実施形態の平面図を示す。図1Aを見ると、装置100は、MEMデバイス105を備える。MEMデバイス105は、コーム・コンデンサ110、1つ以上のばね要素130、ハブ122、および磁気要素115を含む。磁気要素115は、コーム・コンデンサ110の静電容量を変更する態様で、コーム・コンデンサ110の一方の電極117を移動することができる。本明細書で使用されるとき用語MEMデバイスは、寸法において約数マイクロメータ(例えば、少なくとも約1マイクロメータから2マイクロメータ)である寸法を有する、少なくとも1つの構成要素を有する構造を言及する。例えば、いくつかの好ましい実施形態において、一方の電極117は、幅120において3ミクロンから6ミクロンのフィンガを有する。
【0012】
コーム・コンデンサ110は、第1の電極117および第2の電極140を含む。可動電極117は、コーム・コンデンサ110の固定電極140の固定フィンガ135と互いに入り込むフィンガ133を有する。電極117は、開口157内を移動することができる。固定フィンガ133は、可動電極117の表面144に対向する固定電極140の固定表面142から突出する。したがって、各電極117、140は、他方の電極117、140のフィンガ133、135と物理的に互いに入り込む導電フィンガ133、135のアレイを有する。1つ以上のばね要素130が、ハブ122を基板125に可撓性に取り付ける。1つ以上のばね130は、例えば、基板125のアンカー132に接続することができる。1つ以上のばね130の実施例は、バー、1つ以上のサーペンタインばね、およびばね要素の他の組合せを含む。磁気要素115は、ハブ122に固定され、ハブ122は、次にコーム・コンデンサ110の一方の電極117に堅固に接続される。MEMデバイス105は、基板125の一表面の近く、例えば基板125の開口127内に配置されることができる。
【0013】
磁気要素115の移動は、例えば、1つ以上のばね130が基板125に提供する可撓性接続に起因して、図1Aに示される図の面内で変位されることによって、ハブ122を移動させることができる、この移動は、電極117の移動に起因してコーム・コンデンサ110の静電容量における変化を測定することによって測定されることができる。
【0014】
装置100は、装置の安定性、感度、および精度を改善するために追加の特徴を組み込むことができる。例えば、装置100は、MEMデバイスに複数の前述の構成要素を組み込むことができ、いくつかの場合において、これらの構成要素は対称の様式で配置される。実施例が、代替のMEMデバイス106、107を示す装置100の平面図を示す図1Bおよび図1Cに示される。同様の参照符号が、図1Aに示される要素と類似する要素を示すために使用される。図1Bに示されるように、MEMデバイス106のいくつかの好ましい実施形態に関して、ばね130およびコーム・コンデンサ110は、磁気要素115の対向する側に対称に配置される。
【0015】
図1Cに示される装置100に関して、ばね要素130は、可動要素117の回転移動を容易にするように構成される。例えば、2つのばね要素130は、ハブ122の周りに対称に配置される。そのような実施形態において、ハブ122は、1つ以上のばね要素130が、基板125に提供する可撓性接続に起因して軸124の周りを回転123できる。
【0016】
当業者は、上述の変位および回転を可能にするために所望の剛性を有する1つ以上のばね要素130をどのように作るかを理解するであろう。回転の軸124は、例えば、基板125の表面にほぼ垂直であることができる。磁気要素115は、ハブ122に実質的に堅固に固定されるので、ハブ122の回転123は、磁気要素115の対応する回転123に関連付けられる。磁気要素115およびハブ122の回転123は、フィンガ135、133の互いに入り込む量を増大または低減し、それによってコーム・コンデンサ110の静電容量を変化する態様で電極117を移動する。
【0017】
図1A〜図1Cを続いて参照すると、MEMデバイス105、106、107において、磁気要素115は、局所的に印加される磁界Hおよび1つ以上のばね要素130に起因する力を受ける。磁気要素115は、印加される磁界Hが、トルクTを及ぼすように磁気モーメントMを有し、ここで、磁気要素115でT=MxHである。磁界Hに応答して、磁気要素115は、磁界Hの方向にその磁気モーメントMを揃えようと移動する。1つ以上のばね要素130は、トルクTを印加し、トルクTは、磁気要素115を、例えばMEMデバイス107を回転させようとさせる傾向を有する。1つ以上のばね要素130が、Hookianである実施形態において、トルクTは、小さな値の回転角度θに対してほぼ−Kθで表現されることができる。ここで、Kは、1つ以上のばね要素130の弾性剛性マトリクスである。平衡において、磁気トルクと弾性トルクは、MxHが、+Kθにほぼ等しいように互いに相殺する。したがって、印加された磁界Hの値における変化は、磁気要素115の回転角度θの値における変化を生じる。回転角度θの値における変化は、フィンガ133、135の互いに入り込む量の変化を引き起こし、したがって、コーム・コンデンサ110の静電容量を変化させる。互いに入り込むフィンガ間の重なる面積を増大させる回転は、コーム・コンデンサ110の静電容量も増大する。互いに入り込むフィンガ間の重なる面積を低減させる回転は、コーム・コンデンサ110の静電容量も低減する。
【0018】
しばしば、コーム・コンデンサ110の静電容量は、互いに入り込むフィンガ133、135間の重なる量にほぼ線形に依存する。したがって、磁気要素115の回転角度Θにおける変化は、コンデンサ110の静電容量における変化にほぼ線形に関連付けることができる。
【0019】
いくつかの好ましい実施形態において、MEMデバイス105、106、107は、磁界Hにおける変化を検出するように構成される。磁界Hにおける変化を検知することによって、装置100は、金属検出器または磁力計として機能することができる。
【0020】
上記で議論されたように、コーム・コンデンサ110の静電容量は、互いに入り込む量に線形に依存し、より詳細には、電極117、140の隣接するフィンガ133、135間の重なる面積に線形に依存することができる。線形依存性は、磁界要素115によって生じる電極117の移動と、静電容量における変化との間の関係の決定を容易にする。
【0021】
好ましくは、隣接する互いに入り込むフィンガ133、135間の間隔145は、電極117の移動を通じて一定のままである。図1Cに示されるように、フィンガ113、135は、一方の電極117が回転するとき、一定の間隔145を維持することを助けるように円弧形状であり得る。一定の間隔145を維持するように構成されたコーム・コンデンサ110の使用は、従来のMEM磁力計で使用されるいくつかのコンデンサとは対照的であり、従来のMEM磁力計では、静電容量は、コンデンサの電極間の間隔の寸法を調整することによって変更される。これは、好ましくない。なぜなら、静電容量のおける変化は、電極間の間隔における変化に非線形に依存するからである。非線形性は、望ましくない。なぜなら、複雑な較正が、磁気要素の移動と静電容量のおける変化との間の関係を決定するために必要であるからである。
【0022】
図1A〜図1Cに示されるように、静電容量を測定するために、交流電圧(ACV)が、電源150を介して一方の電極、例えば可動電極117に印加される。例えば、ACVは、アンカー132に印加されることができ、アンカー132は、次に、ばね130およびハブ122を介して電極117に結合される。ACVが、一方の電極に印加されると、コンデンサ110の電荷は、印加された電圧に比例して変化する。これは、交流電流(AC)をコンデンサ110内へまたはコンデンサ110から外へ流れさせる。ACは、コンデンサ110の静電容量に比例する。ACは、他方の電極、例えば固定電極140に結合された演算増幅器152を使用して測定されることができる。いくつかの実施形態において、ACは、約0ナノアンペアから約2ナノアンペアの範囲に及ぶ。
【0023】
図1Cに示されるなどMEMデバイス107の実施形態において、磁気要素115によって移動される電極117は、少なくとも1度の回転角度θまで回転することができる。他の実施形態において、回転角度θは、少なくとも10度であり得る。さらに他の実施形態において、回転角度θは、少なくとも約90度であり得る。これは、ある種の従来のMEM磁力計とは対照的であり、従来のMEM磁力計のコンデンサ構成要素は、非常により小さな範囲にわたって(例えば、1度未満およびしばしば0.1度未満)回転するように構成される。コンデンサ110の実施形態の回転の比較的より大きな範囲は、より大きな範囲の静電容量を提供する。これは、装置100によって測定される磁界Hのダイナミック・レンジまたは感度を増大するために使用されることができる。
【0024】
いくつかの好ましい実施形態において、磁気要素115の移動に応答する回転角度θは、約0度から約180度に及ぶ。他の実施形態において、回転角度θは、約0度から約5度に及び、他の例において約1度から約5度に及ぶ。
【0025】
可動電極117によって横切られる回転角度θは、機械的ストッパ160を設けることによって制限されることができる。例えば、図1Cに示されるように、ストッパ160は、電極117の端部162上に配置されることができる。基板125は、その内のストッパ160を含むために開口165を提供するように構成されることができ、それによって、電極117の回転角度θを制限する。ストッパ160は、電極117のフィンガ133が固定表面142と接触することを妨げることができる。これは、接触が、装置100を動作不能にする短絡を引き起こすことができる例において望ましい。他の方向、例えば側方変位への移動を制限するために、より多いストッパを追加することが可能である。
【0026】
また図1A〜図1Cに示されるように、電源150は、コーム・コンデンサ110の一方の電極117、140へ直流電圧(DVC)を印加するように構成されることができる。例えば、電源150は、固定電極140にDCVを印加するように構成された駆動回路172を備えることができる。装置100のいくつかの実施形態において、DCVは、約0ボルトから約20ボルトに及び、他の場合において、約0ボルトから約5ボルトに及ぶ。DCVは、固定電極140へ可動電極117を引き付けるように構成されることができる。
【0027】
図1Cに示されるように、コーム・コンデンサ110は、第2の固定表面184から突出する第2の固定フィンガ182を有する第2の固定電極180をさらに含むことができる。DCVは、可動電極117を一方または他方の固定電極140、180に引き付けるように構成されることができる。例えば、DCVは、固定電極140に向かってかつ第2の固定電極180から離れて可動電極117を回転することができる。
【0028】
また図1Cに示されるように、第2の固定表面184は、移動する一方の電極117の第2の表面186に対向し、かつフィンガ188は、第2の表面186から突出することができる。フィンガ188は、第2の固定フィンガ182と互いに入り込む。フィンガ133、188が、等しい数で、可動電極117の周囲に対称に配置されることが有利である。そのような例において、互いに入り込むフィンガの第1の対133、135と第2の対182、188との間の重なる量は、電極117が、固定電極140、180の一方に向かって移動するのと等しくかつ反対である。コーム・コンデンサ110は、対向するコームが、重なりにおいて等しくかつ反対の変化を生じるように初期の重なりを有することができる。そのような例において、互いに入り込むフィンガの第1の対133、135と第2の対182、188との間の重なる量における変化は、電極117が、固定電極140、180の一方に向かって移動するのと等しくかつ反対である。
【0029】
電極117が、第1の固定電極140に向かって移動する場合、互いに入り込むフィンガの第1の対133、135間の重なる量を増大する。したがって、互いに入り込むフィンガの第1の対133、135間の静電容量は増大する。同時に、電極117は、第2の固定電極180から離れて移動する。したがって、互いに入り込むフィンガの第2の対182、188間の重なる量は低減し、これら2つのフィンガ間の静電容量における低減を引き起こす。互いに入り込むフィンガの第1の対133、135と、互いに入り込むフィンガの第2の対182、188との間の静電容量における差は、磁気要素115の移動を決定するために比較されることができる。これは、コーム・コンデンサ110の基準較正を実施する必要性を取り除くことができる。
【0030】
印加されたDCVは、磁界Hによって引き起こされる磁気要素115の移動の量を測定するために使用されることができる。この測定を容易にするために、電源150は、磁界Hによって引き起こされる磁気要素115へのトルクとは反対方向である磁界要素115へのトルクを生成するために、DCVを印加するように構成されることができる。DCVは、可動電極117は、その元の位置に、すなわち磁気要素115によって移動される前の位置に戻るように調整されることができる。そのような状況の下、コーム・コンデンサの静電容量は、同様にその元の値に戻る。なぜなら、電極117の移動は、互いに入り込むフィンガ133、135間の元の重なる量を回復するからである。この目的のために適切なDCVを決定するための1つの方法は、ACがその元の値に戻るまで、DCVを調整することができる。
【0031】
互いに入り込むフィンガの第1の対133、135と第2の対182、188との間の重なる量における変化から生じる静電容量変化は、それらを加えるまたは平均化することによって操作されることができ、それによって、回転角度θの測定精度を改善する。さらに、対称に配置されたコンデンサ110からの静電容量を加えるまたは平均化することは、側方変位などのコンデンサの移動に起因する静電容量における望ましくない変化を補償することができる。結果として、磁界Hの強度および方向は、単一の対の互いに入り込むフィンガを有するコーム・コンデンサを使用するより正確に決定されることができる。
【0032】
電源150がDVCを印加するために使用される実施形態において、互いに入り込むフィンガの第1の対133、135と第2の対182、188との間の静電容量における変化は、ともに加えられることができる。いくつかの場合において例えば、印加されるDCVは、変化した静電容量の合計がゼロに等しくなるまで調整される。
【0033】
装置のさらに他の実施形態は、図2に示される。図2は、図1A〜図1Cに示される類似する構造を示すために同一の参照符号を使用する。明瞭性のために、装置200のMEMデバイス105と他の構成要素との間の選択された電気接続だけが示される。上記で議論されかつ図1A〜図1Cで示される装置の任意の様々な実施形態は、図2に示される装置200に組み込まれることができる。
【0034】
図2に示されるように、MEMデバイス105は、磁気要素115を基板125に物理的に接続する複数のばね130を備える。複数のばね130を使用することは、有利に、MEMデバイス105を安定化し、それによってそれをより大きな衝撃抵抗にする。さらに、複数のばね130の使用は、印加されるまたは変化する磁界Hに対するMEMデバイス105の応答の間に、不所望の寸法でデバイス構成要素の曲がりを良好に妨げる。図2に示されるように、ばね130を、中心に配置された磁気要素115および円形ハブ122周りに対称に配置することが好ましい。また図2に示されるように、各ばね130は、蛇行するまたはサーペンタインばねであり得る。当業者は、それらの剛性を所望の値に増大または低減するために、ばね130のビーム202の数、ビームの長さ204、およびビームの幅206、または他の物理的特性をどのように調整するかを理解するであろう。例えば、いくつかの好ましい実施形態において、各ばね130は、1本から5本のビーム202を備え、各ビーム202は、約100ミクロンから1ミリメートルの長さ204、および約2マイクロメートルから10マイクロメートルの幅206を有する。
【0035】
また図2に示されるように、MEMデバイス205は、複数のコーム・コンデンサ110を備えることができる。ばね130と同様に、コーム・コンデンサ110が、中心に配置される磁気要素115およびハブ122の周囲に対称に配置されることが望ましい。例えば、複数のコーム・コンデンサ110の各可動電極117は、ハブ122を通して磁気要素115に物理的に接続されることができる。図2に示されるように、8個の対称に配置されたコーム・コンデンサ110が存在することができる。しかしながら、代替実施形態において、少なくとも4個の対称に配置されたコーム・コンデンサ110が存在する。4個以上の対称に配置されたコーム・コンデンサを有するMEMデバイス205は、有利である。なぜなら、これは、装置200の可動構成要素の望ましくない側方移動および回転を補償することを可能にするからである。
【0036】
磁気要素115が、印加されたまたは変化する磁界Hに応答して移動するとき、電極117は、各コーム・コンデンサ110の静電容量を変化させる態様で移動する。複数のコーム・コンデンサ110からの静電容量における変化は、磁界Hの強度または方向のより正確な測定を提供するために、例えば加えることまたは平均化することによって操作されることができる。例えば平均をとることによって、ハブ122または可動電極117の側方変位など、MEMデバイスにおける望ましくない移動に生じる静電容量における変化を最小化することができる。
【0037】
また図2に示されるように、コーム・コンデンサ110は、さらに第2の固定電極180を含む。示されるように、選択された固定電極180は、基板125のリング225に物理的に接続される。リング225は、磁気要素115を囲む。リング225への接続は、固定電極180の共通電気接続を容易にする。
【0038】
本発明のさらなる態様は、使用方法である。図3〜図6は、様々な使用段階での例示的装置300の平面図を示す。図3〜図6は、図1A〜図1Cに示される類似する構造を示すために同一の参照符号を使用する。しかしながら、上記で議論されかつ図1A〜図1Cおよび図2に示される装置の任意の様々な実施形態が、方法で使用されることができる。
【0039】
図3に示されるように、装置300は、コーム・コンデンサ110を有するMEMデバイス205と、コーム・コンデンサ110の一方の電極117に物理的に接続された磁気要素115とを備える。装置300は、基板125および1つ以上のばね130を含み、ばね130は、基板125に磁気要素を物理的に接続する。
【0040】
図3は、装置300を磁界H内に配置した後の装置300を示す。磁界Hの源305は、遊星の磁界、あるいは永久磁石、一時的な磁石、または電磁石からの磁界であり得る。源305が地球の磁界Hであるときなどいくつかの場合において、磁界の強度は、約3×10−4ガウスから約6×10−4ガウスに及ぶ。
【0041】
図3への参照を維持しながら次に図4を参照すると、磁界Hの変化後の装置300が示される。磁界における変化は、強度、方向、またはそれらの両方における変化であり得る。いくつかの場合において、変化は、磁界Hの強度における変化の約1パーセントから10パーセントに対応する。他の場合において、磁界Hにおける変化は、約1×10−6ガウスまたはより良好な精度で測定されることができる。磁界Hにおける変化は、例えば、装置300に近接する金属を含む物体310の移動に起因して一時的であり得る。例えば、金属を含む物体310が、装置100に近接して通過するとき、地球の磁界は、装置300によって検知される磁界H内に変化を引き起こす態様で歪まされる。いくつかの場合において、金属を含む物体310は、約1cmから約1kmに及ぶ距離315だけ装置300から分離される。他の場合において、金属を含む物体310は、約1cm未満の距離315未満だけ装置300から分離される。代わりに、磁界における変化は、源305自体の磁気特性における変化に起因することがある。
【0042】
上記で議論されたように、磁界Hにおける変化は、磁気要素115が、その静電容量を変更する態様でコーム・コンデンサ110の電極117を移動させる。図4に示される装置300実施形態に関して、変化する磁界Hは、磁気要素115を時計方向に回転させる。回転は、固定電極140に向かう電極117の移動を引き起こし、結果として静電容量における増大を生じる。当然、他の例において、磁界Hにおける変化は、磁気要素115を反時計方向に回転させ、結果として静電容量における低減を生じさせることができる。
【0043】
方法の好ましい実施形態は、磁界Hにおける変化の強度または方向を決定するステップをさらに含む。いくつかの好ましい実施形態において、この決定は、コーム・コンデンサの変更された静電容量の測定に基づく。上記で議論されるように、静電容量における変化は、コーム・コンデンサ110を通過する電流の変化を測定することによって決定されることができる。
【0044】
方法のいくつかの好ましい実施形態において、電極117の回転角度θを推定するために変更された静電容量を使用することが望ましい。回転角度θは、次に、磁界H強度または方向における変化に関連付けられることができる。
【0045】
図1〜図6に示されるなどの装置の実施形態に関して、回転角度θは、ハブ122の軸124を通って延びる電極117の長軸に沿った寸法320(図3)の角度における変化を参照する。図4は、磁界Hにおける変化の前320および後405の寸法を示す。上記で議論されたように、一方の電極117の回転角度θは、コーム・コンデンサ110の互い入り込むフィンガ133、135間の重なりの量に線形に関連する。したがって、コーム・コンデンサ110の静電容量における変化は、電極117の回転角度θに線形に関連することができる。上述された線形関係は、静電容量における変化を、磁界Hにおける変化によって生じた磁気要素115の移動に対して静電容量に関連付けることを容易にする。
【0046】
いくつかの場合において、基板125へ磁気要素115を接続するばね130は、電極117の移動に対抗する。例えば、ばね130は、磁気要素115の回転に対抗するように構成されることができ、したがって、電極117の回転に対抗する。これは、磁界Hにおける変化が、MEMデバイス105の特定の構成によって可能にされた最大回転角度θへ、磁気要素115が電極117を移動させるのに十分に大きい状況において望ましいことであり得る。
【0047】
図5に戻って、方法のいくつかの好ましい実施形態において、DCVが、磁気要素115およびばね130にトルクを生成するように、DCVが、コーム・コンデンサ110の両端に印加される。DCVは、トルクが、例えば電極の回転に対抗することによって電極117の移動に対抗するように調整されることができる。図5に示されるように、印加されるDCVは、磁気要素115をその移動の前のその元の位置に戻すように調整されることができる。いくつかの場合において、回転角度θは、磁気要素115をその元の位置に戻すのに必要な印加電圧の二乗(DCV)に線形に関連する。
【0048】
当業者は、磁気要素115の磁気モーメント、ばね130の剛性、電極117の回転角度θ、および印加されたDCVなどのパラメータの値を考慮することによって、磁界Hの強度および方向をどのように推定するかを理解するであろう。磁界Hを決定するための代替方法は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる、BolleらのNature、399、43−46頁、1999年に議論されるような、MEMデバイスの共振周波数におけるシフトを測定することを含む。さらに、当業者は、磁界Hの異なるベクトル成分を測定するために、2つ以上の装置300をどのように組み合わせるかを理解するであろう。
【0049】
本発明の他の実施形態は、製造方法である。図6は、本発明の装置を製造する例示的方法における選択された段階を示す流れ図を示す。
【0050】
基板は、ステップ610で提供される。基板は、プレーナ・シリコン・オン・シリコン・ウェハなどの高電圧電子装置で使用される基板を含むことができる。当業者は、適切な支持フレームまたは支持構造を提供するために使用されることができる他のタイプの基板または多層基板を良く知っている。
【0051】
従来のフォトレジスト層が、例えば、ステップ620で基板の前面を覆って形成され、ステップ630において、フォトレジスト層の部分は、従来のフォトリソグラフィ手順を使用して露光されかつ取り除かれる。フォトレジストの露光された部分は、図1〜図5のいずれかに示されるMEMデバイスの平面図に類似するレイアウトを画定する。
【0052】
ステップ640において、基板は、コーム・コンデンサおよびコーム・コンデンサに物理的に接続されたばねなどのMEMデバイス構成要素を同時に形成するために、マスクとしてフォトレジストの残る部分を使用してエッチングされる。この同じエッチング・ステップにおいて、MEMデバイスの好ましい実施形態の他の構成要素を形成することが好ましい。任意の従来のエッチング剤およびエッチング・プロセスが、ステップ640を達成するために使用されることができる。方法のいくつかの好ましい実施形態において、エッチングは、ディープ・イオン・エッチ(DRIE)を含む。特に、エッチングされる構造に垂直方向の側壁を与えるDRIEプロセスを使用することが望ましい。適切なDRIEプロセス、つまりBoschプロセスの実施例は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる、米国特許第5501893号に示される。
【0053】
基板が、SOIウェハを含む場合において、基板をエッチングすることは、ステップ642において、シリコンの上部層を酸化物層までエッチングすることと、エッチ・ストップとして酸化物層を使用することとを含むことができる。いくつかの例において、基板をエッチングすることは、ステップ644において裏側エッチをさらに含むことができる。例えば、基板はSOIウェハを含むとき、裏側エッチは、下側シリコン層、例えばハンドル・シリコン・ウェハの部分を取り除くために行われることができる。
【0054】
さらに他の場合において、プロセスは、基板からのコーム・コンデンサなどの表面MEMデバイスの構成要素を解放するステップ646も含むことができる。基板がSOIウェハを含み、かつコーム・コンデンサが、上方シリコン層のエッチング部分によって形成される状況を再び考慮する。ステップ646において、コーム・コンデンサは、部分的に構成された装置を弗化水素酸浴に晒すことによって、基板から解放されることができる。コーム・コンデンサの下にある酸化物層の部分は、溶解され、それによって、基板からコーム・コンデンサの底部表面を開放する。同一のプロセスが、基板からMEMデバイスの他の構成要素を解放するために使用されることができる。
【0055】
ステップ650において、MEMデバイスの構成要素などの装置の構成要素は、電源に電気的に接続される。例えば、コーム・コンデンサの固定電極は、従来のワイヤ・ボンディング、フリップ・チップ・ボンディング、または電子機械取付けを達成するための他の従来の技術によって、電源に接続されることができる。
【0056】
ステップ660において、磁気要素は、コーム・コンデンサの可動電極などのMEMデバイスに物理的に接続される。図1A〜図1Cに関連して上記で議論されたように、磁気要素は、コーム・コンデンサの静電容量を変更するために一方の電極を移動するように構成される。いくつかの好ましい実施形態において、磁気要素は、可動電極に接続されるハブに結合される。いくつかの場合において、磁気要素は、ハブに接着によって結合される。他の場合において、磁気要素は、ハブに電気めっきされることによって結合される。磁気要素は、磁気モーメントを有することができる任意の材料から構成されることができる。いくつかの場合において、磁気要素は、硬質磁石である。好ましい組成は、SmCoまたはNdFeBを含む。
【0057】
図6に関連して議論されたプロセスにおける所定のステップをさらに示すために、図7〜図12は、製造の選択された段階での例示的な装置700の断面図を示す。図7、図9、および図11に示される断面図は、図1Aに示される装置に類似する装置の視線7−7に対応する。図8および図10に示される断面図は、図1Aに示される装置に類似する装置の視線8−8に対応する。図7〜図11は、図1Aに示される類似する構造を示すために同一の参照符号を使用する。上記で議論されかつ図1〜図5に示される装置の任意の様々な実施形態は、図7〜図12に示されかつ本明細書で議論されるように製造される装置700に組み込まれることができる。
【0058】
図6を参照し続けて、図7は、MEMデバイス105のためのレイアウトを形成するために、基板125を提供し、フォトレジスト705を付着しかつ露光するためのステップ610、620、630を行った後の部分的に構成された装置700を示す。
【0059】
図7は、ステップ642に従ってMEMデバイス105の構成要素を形成するために、基板125をエッチングするステップ640の一部を完了した後の装置700も示す。図6においてステップ640に関連して上記で議論された任意のプロセスは、基板エッチングを達成するために使用されることができる。図7は、コーム・コンデンサ110を形成するために、ステップ642で記載された前側エッチを実行した後の装置を示す。互いに入り込むフィンガおよび固定電極などの、線7−7に沿って見えないコーム・コンデンサ110の他の構成要素は、可動電極117に関して示されたものに類似して、基板をエッチングすることによって形成される。
【0060】
示される実施形態において、基板125は、SOIウェハであって、シリコンの頂部層710、酸化物の中間層720、およびシリコンの底部層730を含む。いくつかの好ましい実施形態において、SOI基板125は、約35ミクロンから45ミクロンに及ぶ厚み740を有する頂部層710、約1ミクロンから約2ミクロンの厚み750を有する中間層720、および約500ミクロンから約1000ミクロンの厚み760を有する底部層730を含む。したがって、いくつかの実施形態において、可動電極117、ハブ122、およびばね130は、頂部層710の厚み740と実質的に同じである厚みを有する。
【0061】
図8に戻ると、図6〜図7への参照を維持しながら、図7に示される製造プロセスにおける同一点での部分的に構成された装置700が示される。装置は、コーム・コンデンサ110に物理的に接続されたばね130を形成するために、基板125、この場合は頂部層710を前側エッチした後で示される。図8に示される部分的に完成した装置700に関して示されるように、ばね130は、ハブ122およびアンカー132に物理的に接続され、ハブ122は、コーム・コンデンサ110の可動電極117に物理的に接続される。したがって、ばね130は、コーム・コンデンサ110に物理的に接続される。図7〜図8に示すように、方法の好ましい実施形態において、コーム・コンデンサ110、ハブ122、ばね130、アンカー132、および他のMEMデバイス105の構成要素は、エッチ・ストップとして中間層720を使用して、頂部層710の前側エッチによって同時に全て形成される。
【0062】
図6〜図8への参照を維持しながら、ステップ644に従って、基板125の裏側エッチを実行した後の部分的に構成された装置700が、図9および図10に示される。図9〜図10は、フォトレジストを取り除いた後の部分的に構成された装置700も示す。裏側エッチは、移動するように構成されたMEMデバイス105のそれら構成要素の下のシリコンの底部層730の一部を取り除く。例えば、図9〜図10に示されるように、シリコンの底部層730は、可動電極117、ハブ122、およびばね130のすぐ下で取り除かれる。
【0063】
図7〜図8への参照を続けながら、図11は、コーム・コンデンサ110の表面1110を基板125の酸化物層720から解放した後の、図7に類似する断面図を示す。図12は、ステップ646に従って、ばね130の表面1210を基板125の酸化物層720から解放した後の、図8に類似する断面図を示す。図11および図12の両方は、酸化物層720から解放された後のハブ122の表面1120を示す。図6におけるステップ646に関連して上記で議論された任意のプロセスは、表面1110、1120、1210を解放するために使用されることができる。
【0064】
図7〜図10への参照を続けながら、図11は、ステップ660に従って、MEMデバイス105への磁気要素115の物理的な接続の後の図7に類似する断面図も示す。図11に示される実施形態に関して、磁気要素115は、ハブ122への取付けによって可動電極117へ接続される。図12は、ハブ122への磁気要素115の取付けの後の図8に類似する断面図も示す。磁気要素115は、ハブ122に接着されることができる。もちろん、図6においてステップ660に関連して上記で議論されたような他の方法が、磁気要素115を取り付けるために使用されることができる。
【0065】
本発明は、詳細に記載されたが、当業者は、それらが、本発明の範囲から逸脱することなく本明細書において様々な変更、置換、および代替を行うことができることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1A】異なるMEMデバイスを有する装置の例示的な実施形態の平面図を示す。
【図1B】異なるMEMデバイスを有する装置の例示的な実施形態の平面図を示す。
【図1C】異なるMEMデバイスを有する装置の例示的な実施形態の平面図を示す。
【図2】装置の他の例示的実施形態の平面図を示す。
【図3】選択された使用段階での装置の例示的実施形態の平面図を示す。
【図4】選択された使用段階での装置の例示的実施形態の平面図を示す。
【図5】選択された使用段階での装置の例示的実施形態の平面図を示す。
【図6】装置を製造する例示的方法における選択された段階を示すフロー図を示す。
【図7】製造の選択された段階での装置の例示的実施形態の断面図を示す。
【図8】製造の選択された段階での装置の例示的実施形態の断面図を示す。
【図9】製造の選択された段階での装置の例示的実施形態の断面図を示す。
【図10】製造の選択された段階での装置の例示的実施形態の断面図を示す。
【図11】製造の選択された段階での装置の例示的実施形態の断面図を示す。
【図12】製造の選択された段階での装置の例示的実施形態の断面図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
コーム・コンデンサと前記コーム・コンデンサの一方の電極に物理的に接続される磁気要素とを含むMEMデバイスとを備え、前記磁気要素は、前記コーム・コンデンサの静電容量を変更する態様で、前記一方の電極を移動でき、さらに、
前記磁気要素を前記基板に物理的に接続する少なくとも1つのばねを備える装置。
【請求項2】
前記磁気要素は、回転するように構成され、前記回転が、前記一方の電極の前記移動を引き起こすことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つのばねは、前記磁気要素の回転が、前記コーム・コンデンサのフィンガの互いに入り込む量を変更することができるように、前記磁気要素を保持することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記コーム・コンデンサは、前記一方の電極の表面に対向する固定表面から突出する固定フィンガを有する固定電極を備え、前記一方の電極は、前記固定フィンガと互いに入り込むフィンガを有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記コーム・コンデンサは、前記一方の電極の第2の表面に対向する第2の固定表面から突出する第2の固定フィンガを有する第2の固定電極をさらに備え、前記第2の表面は、前記第2の固定フィンガと互いに入り込むフィンガを有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
磁界内に装置を配置するステップを含み、前記装置は、コーム・コンデンサを有するMEMデバイスと、前記コーム・コンデンサの一方の電極に物理的に接続される磁気要素と、前記磁気要素を前記装置の基板に物理的に接続する少なくとも1つのばねとを備え、さらに、
前記磁界を変化させるステップを含み、それによって、前記磁気要素が、前記コーム・コンデンサの静電容量を変更する態様で前記一方の電極を移動させることを特徴とする方法。
【請求項7】
前記磁界を変化させるステップは、前記磁気要素を回転させ、前記回転は、前記一方の電極の前記移動を生じさせる請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記磁気要素を前記MEMデバイスの基板に物理的接続する少なくとも1つのばねは、前記一方の電極の前記移動に対抗する請求項6に記載の方法。
【請求項9】
電圧が、前記磁気要素にトルクを生成するように、前記コーム・コンデンサの両端に電圧を印加する請求項6に記載の方法。
【請求項10】
コーム・コンデンサと前記コーム・コンデンサに物理的に接続されるばねとを同時に形成するために基板をエッチングするステップと、
前記コーム・コンデンサの一方の電極に磁気要素を物理的に接続するステップとを含み、前記磁気要素は、前記コーム・コンデンサの静電容量を変更するために前記一方の電極を移動するように構成されることを特徴とする製造方法。

【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−511907(P2009−511907A)
【公表日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−535623(P2008−535623)
【出願日】平成18年10月10日(2006.10.10)
【国際出願番号】PCT/US2006/039551
【国際公開番号】WO2007/047267
【国際公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(596092698)ルーセント テクノロジーズ インコーポレーテッド (965)
【Fターム(参考)】