説明

微生物検出方法

【課題】微生物を検出する方法において、微生物を迅速に、正確に、検出できる微生物検出方法を提供することを目的とする。
【解決手段】顕微鏡蛍光原子間力微生物検出手段15をもちいて、蛍光染色を必要としない顕微鏡観察手段3で観察した箇所と同じ箇所を観察できる機構をもつ原子間力顕微鏡観察手段5を用いて微生物の外形や表面形状を詳細に観察データを処理できるようにしたことと、蛍光染色を施し、蛍光観察手段11により観察した箇所と同じ位置を観察できる機構をもつ原子間力顕微鏡観察手段5を用いて計測しその計測データを処理できるようにして微生物を検出できるようにしたことにより、検体中の微生物を迅速に正確に検出できる微生物計測方法が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物を検出する微生物検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来この種の微生物検出方法、微生物検出装置としては、特許文献1に示されたものが知られている。
【0003】
以下、この種の微生物検出方法、微生物検出装置について図18を参照しながら説明する。
【0004】
微生物検出方法としては、様々な環境から採種した特定微生物を蛍光染色したサンプル101から得られる蛍光発光により検出する方法が記載され、微生物検出装置としては、蛍光検出手段102、解析装置103を備えたものが記載されている。
【特許文献1】特開2003−144193号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来の微生物検出方法では、微生物を検出するために蛍光染色しなければならず染色という作業が発生し、時間がかかるという課題と、染色した場合には、自家蛍光発光する異物、非特異的に蛍光試薬に染色される異物が混入していた場合、正確に微生物を検出、計測することができないという課題があり、微生物の検出の速度、精度及び計測精度を向上させることが要求されている。
【0006】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、蛍光染色をせずに微生物より早く検出できる方法と、蛍光染色時は、異物を除外し、微生物のみをより正確に検出する方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の微生物検出方法は、上記目的を達成するために、顕微鏡観察手段と、原子間力顕微鏡観察手段と、前記顕微鏡観察手段で観察する位置と前記原子間力顕微鏡観察手段にて観察する位置を同じにする顕微鏡原子間力同位値観察手段と、顕微鏡で観察した状態を画像化する撮影手段と、顕微鏡観察画像から得られる情報と原子間力観察顕微鏡観察手段から得られる情報を分析し微生物を検出する顕微鏡原子間力微生物検出手段とを備えことにより微生物を検出する構成としたものである。
【0008】
この手段により、前記顕微鏡観察手段と同じ位置を前記原子間力顕微鏡観察手段で観察するようにしたことで、検体の詳細な情報から微生物か異物かを正確に判断することができ、蛍光染色の作業を介さずに迅速に微生物を検出ことができる微生物検出方法が提供できる。
【0009】
また、他の手段は、蛍光観察手段と、蛍光観察手段で観察する位置と前記原子間力顕微鏡観察手段で観察できる位置と同じ位置を観察できる蛍光原子間力同位値観察手段と、蛍光観察手段で観察した状態を画像化する蛍光画像撮影手段と、蛍光観察画像から得られる情報と原子間力顕微鏡観察手段から得られる情報を分析し微生物を検出する蛍光原子間力微生物検出手段とを備えた構成としたものである。
【0010】
これにより、前記蛍光観察手段より得られる観察点の情報と前記原子間力顕微鏡観察手段より得られる情報により、微生物か異物かを正確に判断することができ、微生物の検出精度を向上させることができる微生物検出方法が提供できる。
【0011】
また、他の手段は、前記顕微鏡観察手段と、前記蛍光観察手段と、前記原子間力顕微鏡観察手段と、前記顕微鏡観察手段で観察する位置と前記蛍光顕微鏡観察手段で観察する位置と前記原子間力顕微鏡観察手段にて観察する位置を同じにする顕微鏡蛍光原子間力同位値観察手段と、顕微鏡で観察した状態を画像化する撮影手段と、顕微鏡観察画像から得られる情報と蛍光観察画像から得られる情報と原子間力観察顕微鏡観察手段から得られる情報を分析し微生物を検出する顕微鏡蛍光原子間力微生物検出手段とを備えた構成としたものである。
【0012】
これにより、前記顕微鏡観察手段と前記蛍光観察手段と前記原子間力顕微鏡観察手段より得られる情報により、微生物か異物かをさらに正確に判断することができ、微生物の検出精度を向上させることができる微生物検出方法が提供できる。
【0013】
また、他の手段は、前記顕微鏡原子間力微生物検出手段を観察物の外形または表面形状もしくは外形表面形状の両方で微生物を検出するようにしたものである。
【0014】
これにより、顕微鏡観察手段で得られる観察点の外形情報と原子間力顕微鏡観察手段で得られる外形及び表面形状情報により、微生物か異物かをより正確に判断することができ、微生物の検出精度をより向上させることができる微生物検出方法が提供できる。
【0015】
また、他の手段は、蛍光原子間力微生物検出手段を蛍光強度、外形または表面形状もしくは外形表面形状の両方で微生物を検出する構成としたものである。
【0016】
これにより、蛍光顕微鏡で得られる観察点の輝度及び外形情報と原子間力顕微鏡観察手段で得られる外形及び表面形状情報により、微生物か異物かをより正確に判断することができ、微生物の検出精度をより向上させることができる微生物検出方法が提供できる。
【0017】
また、他の手段は、顕微鏡蛍光原子間力微生物検出手段を蛍光強度、外形または表面形状もしくは外形表面形状の両方で検出する構成としたものである。
【0018】
これにより、顕微鏡観察手段で得られる観察点の外形情報と蛍光顕微鏡で得られる観察点の輝度及び外形情報と原子間力顕微鏡観察手段で得られる外形及び表面形状情報により、微生物か異物かをより正確に判断することができ、微生物の検出精度をより向上させることができる微生物検出方法が提供できる。
【0019】
また、他の手段は、前記顕微鏡観察手段および前記蛍光観察手段で観察される観察点から発する光波長のスペクトル分析する光波長スペクトル分析手段を備え、前記顕微鏡観察手段から得られる情報と、前記蛍光観察手段から得られる蛍光発光情報と、前記原子間力顕微鏡観察手段から得られる情報および前記光波長スペクトル分析手段より得られる光波長分析情報により、微生物を検出する構成としたものである。
【0020】
これにより、前記顕微鏡観察手段より得られる情報と、前記蛍光観察手段より得られる情報と、前記原子間力顕微鏡観察手段より得られる情報と、前記光波長スペクトル分析手段より得られる光波長分析情報により、微生物か異物かをより正確に判断することができ、微生物の検出精度をより向上させることのできる、微生物検出方法を提供できる。
【0021】
また、他の手段は、光波長のスペクトル分析をする光波長スペクトル分析手段を複数ポイント分析できる光波長複数箇所分析手段を備えた構成としたものである。
【0022】
これにより、前記光波長複数箇所分析手段が顕微鏡1視野内の複数箇所の光波長分析情報を得ることができるため、検出対象の決定を一度に行うことができ、迅速に微生物の検出ができる、微生物検出方法を提供できる。
【0023】
また、他の手段は撮影手段をモノクロCCDカメラとした構成としたものである。
【0024】
これにより、撮影画像情報を数値的に表現することができコンピュータによる画像解析が可能な微生物検出方法が提供できる。
【0025】
また、他の手段は、撮影手段をカラーCCDカメラとした構成としたものである。
【0026】
これにより、撮影画像情報に色情報を加えるることができ、より精度の高い微生物検出方法が提供できる。
【0027】
また、他の手段は、前記顕微鏡観察手段、前記蛍光観察手段、前記光波長分析手段、前記原子間力顕微鏡観察手段により観察された画像を特定画像と照合する画像認識手段を備えた構成としたものである。
【0028】
これにより検体の外形及び表面形状などの画像処理認識処理により照合させることで、微生物か異物かをより正確に判断することができ、微生物の検出精度をより向上させることができる微生物検出方法が提供できる。
【0029】
また、他の手段は、外形、表面形状及び硬さを検出する硬さ検出手段を備えた構成としたものである。
【0030】
これにより、検体の外形、表面形状及び硬さの違いから微生物か異物かをより正確に判断することができる微生物検出方法が提供できる。
【0031】
また、他の手段は、電荷の有無もしくは、強さを検出する電荷検出手段を備えた構成としたものである。
【0032】
これにより検体の電荷量の違いから微生物か異物かをより正確に判断することができる微生物検出方法が提供できる。
【0033】
また、他の手段は、前記蛍光染色試薬を生きた微生物が発光する染色試薬とした構成としたものである。
【0034】
これにより、生きた微生物を蛍光させることより、生きた微生物をより正確に検出することができる微生物検出方法が提供できる。
【0035】
また、他の手段は、前記蛍光染色試薬を死んだ微生物が発光する染色試薬とした構成としたものである。
【0036】
これにより、死んだ微生物を蛍光させることにより、死んだ微生物をより正確に検出することができる微生物検出方法が提供できる。
【0037】
また、他の手段は、前記蛍光染色試薬を全微生物が発光する試薬とする構成としたものである。
【0038】
これにより、全微生物を蛍光させることにより、検体中の全ての微生物をより正確に検出することができる微生物検出方法が提供できる。
【0039】
また、他の手段は、前記微生物検出方法に前記微分干渉観察手段を備えた構成としたものである。
【0040】
これにより、検体を微分干渉にて観察するようにしたから、透明で発見しづらい微生物をより正確に検出することができる微生物検出方法が提供できる。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、微生物を早く、より高精度に検出できるという効果を有する微生物検出方法を提供できる。
【0042】
また、本発明によれば、早く微生物を検出し計測することで微生物の存在数量が高精度に早く把握できるという効果を有する微生物検出方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
本発明の請求項1記載の発明は、検体を拡大観察することのできる顕微鏡観察手段を備え、前記顕微鏡で拡大観察した箇所と同じ位置を原子間力顕微鏡観察手段で観察できる顕微鏡原子間力同位値観察手段と顕微鏡で観察した状態を画像化する撮影手段と原子間力観察顕微鏡観察手段から得られる情報を分析し微生物を検出する顕微鏡原子間力微生物検出手段を備えた構成としたことにより、非染色にて微生物をできること、観察倍率を低倍率から高倍率に検体を置き換えることなくできるため、低倍率で広い視野で観察できるため観察点を特定しやすくでき、その特定した観察点を同じ位置で高倍率で観察できるため、より拡大した精細な観察ができるという作用を有する。
【0044】
本発明の請求項2記載の発明は、蛍光染色試薬にて標識された検体を観察することができる蛍光観察手段と蛍光観察手段で観察する位置と前記原子間力顕微鏡観察手段で観察できる位置と同じ位置を観察できる蛍光原子間力同位値観察手段と、蛍光観察手段で観察した状態を画像化する撮影手段と、蛍光観察画像から得られる情報と原子間力顕微鏡観察手段から得られる情報を分析し微生物を検出する蛍光原子間力微生物検出手段とを備えた構成としたことにより、微生物は透明のもの多いため通常では観察しづらいが、蛍光染色をして蛍光発光をさせることで観察しやくすくできるということと、発光点をより拡大して観察ができるという作用を有する。
【0045】
本発明の請求項3記載の発明は、前記顕微鏡観察手段と、前記蛍光観察手段と、前記原子間力顕微鏡観察手段と前記顕微鏡観察手段で観察する位置と前記蛍光顕微鏡観察手段で観察する位置と前記原子間力顕微鏡観察手段にて観察する位置を同じにする顕微鏡蛍光原子間力同位値観察手段と、顕微鏡で観察した状態を画像化する撮影手段と、顕微鏡観察画像から得られる情報と蛍光観察画像から得られる情報と原子間力観察顕微鏡観察手段から得られる情報とを分析し微生物を検出する顕微鏡蛍光原子間力微生物検出手段とを備えた構成としたことにより、非染色検体、蛍光染色検体の両方か同じ機器で観察できることと、自然光による観察物の色情報、明度の濃淡などの状態と、微生物を蛍光発光させて得られる発光色、発光輝度等の情報により観察点をより多くの情報で観察できるということと、発光点をより拡大して観察ができるという作用を有する。
【0046】
本発明の請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明の顕微鏡原子間力微生物検出手段を外形または表面形状もしくは外形及び表面形状の両方で検出する構成としたことにより、外形データ、表面形状データの整合性を利用して微生物を検出できるという作用を有する。
【0047】
本発明の請求項5記載の発明は、請求項2記載の発明の蛍光原子間力微生物検出手段を蛍光強度及び外形または表面形状もしくは外形及び表面形状の両方で検出する構成としたことにより、蛍光強度、外形データ、表面形状データの整合性を利用し微生物を検出できるという作用を有する。
【0048】
本発明の請求項6の発明は、請求項3記載の発明の顕微鏡蛍光原子間力微生物微生物検出手段を蛍光強度及び外形または表面形状もしくは外形及び表面形状の両方で検出する構成としたことにより、蛍光強度、外形データ、表面形状データの整合性を利用し微生物を検出できるという作用を有する。
【0049】
本発明の請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明に対して前記顕微鏡観察手段および前記蛍光観察手段で観察点から発する光波長のスペクトルを分析する光波長スペクトル分析手段を備える構成としたことで、検出したい微生物の反射光または、透過光または、蛍光波長のスペクトル分析ができるという作用を有する。
【0050】
本発明の請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明に対して光波長をスペクトル分析する光波長スペクトル分析手段を複数箇所備える構成としたことで、検出したい微生物の光波長、蛍光波長スペクトル分析が複数箇所同時にできるという作用を有する。
【0051】
本発明の請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載の撮影手段をモノクロCCDカメラとする構成としたことで、輝度値、大ききなどの画像情報を数値で表現できるという作用を有する。
【0052】
本発明の請求項10記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載の撮影手段をマラーCCDカメラとする構成としたことで、請求項9の発明に追加して、観察点の色情報も数値で表現できるという作用を有する。
【0053】
本発明の請求項11記載の発明は、前記顕微鏡観察手段、前記蛍光観察手段光波長分析手段、前記原子間力顕微鏡観察手段により観察された画像を特定画像と照合する画像認識手段を備える構成としたことで、微生物を特定画像と比較照合できるという作用を有する。
【0054】
本発明の請求項12記載の発明は、請求項1乃至11のいずれかに記載の発明に硬さの計測手段を備える構成としたことで微生物の硬さを計測できるという作用を有する。
【0055】
本発明の請求項13記載の発明は、請求項1乃至12のいずれかに記載の発明に電荷検出手段を備える構成としたことで微生物の電荷を計測できるという作用を有する。
【0056】
本発明の請求項14記載の発明は、請求項2、3、5乃至14のいずれかに記載の蛍光染色試薬を生きた微生物を染色する試薬とする構成としたことで、生きた微生物を蛍光観察できるという作用を有する。
【0057】
本発明の請求項15記載の発明は、請求項2、3、5乃至14記載の蛍光染色試薬を死んだ微生物を染色する試薬とする構成としたことで死んだ微生物を蛍光観察できるという作用を有する。
【0058】
本発明の請求項16記載の発明は、請求項2、3、5乃至14記載の蛍光染色試薬を全微生物を染色する試薬とする構成としたことで、全微生物が蛍光観察できるという作用を有する。
【0059】
本発明の請求項17記載の発明は、請求項1、3、4、6乃至14記載の発明に、光の偏向を利用して2つの光を作り、その干渉を用いて観察する微分干渉観察手段微分干渉観察手段を備える構成としたことで、透明な検体を観察し易くするという作用を有する。
【0060】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0061】
(実施の形態1)
図1、図2は、実施の形態1の構成図の一例である。図1は微生物検出方法の全体の流れの一例を示し、図2は微生物検出方法の機器構成の一例を示す。その構成の流れを次に説明する。検体1を対物レンズ2にて拡大観察する顕微鏡観察手段3と、検体表面を非常に細い探針4でなぞり、形状を計測する原子間力顕微鏡観察手段5と顕微鏡観察手段3で観察する観察点と原子間力顕微鏡観察手段5で観察する観察点を同じ位置にする顕微鏡原子間力同位値観察手段6と顕微鏡観察手段3により得られる観察像をCCDカメラなどを用いて画像化する撮影手段7と顕微鏡撮影画像からデータを取り出す画像処理機能8と、原子間力顕微鏡観察手段5から得られる原子間力顕微鏡観察データを処理するデータ処理機能9を備え、前記画像処理機能8と前記データ処理機能9の処理結果を用いて前記撮影画像から微生物を検出する顕微鏡原子間力微生物検出手段10から構成される。
【0062】
上記構成において、蛍光染色を必要としない顕微鏡観察手段3にて観察する観察点を顕微鏡原子間力同位値観察手段6により原子間力顕微鏡観察手段5での観察点を同じ位置にすることにより、観察倍率を低倍率から高倍率、例えば、顕微鏡観察手段で10倍から1000倍、原子間力顕微鏡観察手段5で500倍から100000倍といように検体を置き換えることなく倍率を可変でき、よって低倍率では広い視野で観察できるため観察点を特定しやすくでき、そのまま、同じ位置を高倍率で観察できるため、容易にさらに大きく拡大でき、外形の微妙な形状の違いや、表面形状の違いが詳細観察できることになる。また、CCDや、光電子増倍管などを用いた撮影手段7により顕微鏡観察像が画像化でき、その画像データと、原子間力顕微鏡観察手段5からの形状データをそれぞれ、顕微鏡原子間力微生物検出手段10で処理できることと、蛍光染色をしないことで、迅速に微生物か異物かの判定が正確にできることとなる。
【0063】
ここで、顕微鏡原子間力微生物検出手段10による微生物検出方法とは、図3に示すように、撮影手段7により得られた顕微鏡撮影画像を、観察点の大きさ、実際寸法、明るさ、観察点の濃淡、色、輝度など情報を画像処理機能8を用いてデータ化し、さらに原子間力顕微鏡観察手段5より得られる外形形状、表面形状、厚みなどの原子間力顕微鏡観察データをデータ処理し、画像処理により得られたデータと、データ処理により得られたデータを用いて、あらかじめ微生物のデータを顕微鏡原子間力微生物検出手段10内に登録しておき、その登録データとデータ照合することにより微生物を検出しようとする方法である。登録データの一例としては、微生物の外形寸法データ、厚みデータ、表面形状データなどがある。
【0064】
また、顕微鏡原子間力同位値観察手段6の一例としては、顕微鏡観察手段3で使用する対物レンズ2を取り付けるリボルバー構造をもつ取り付け部の一つに探針4を取り付け、前記取り付け部を回転させることで探針4は、顕微鏡観察手段3で観察した位置と同じ位置を観察できることとなる。また、探針4は、原子間力顕微鏡観察手段5にケーブルを通じて観察データを送るようしている。さらに、原子間力顕微鏡観察手段5で観察する場合、顕微鏡観察手段3の観察点の中心と原子間力顕微鏡観察手段5の探針4が一致するよう顕微鏡観察手段3の対物レンズ2視野の中心を調節し、顕微鏡観察手段3の観察点と原子間力顕微鏡観察手段5の観察点が同じ位置に来るようしている。
【0065】
ここでいう顕微鏡観察手段3は光学顕微鏡であり、その一例としては、正立型顕微鏡があり、原子間力顕微鏡観察手段5の一例としては、原子間力顕微鏡(AFM:Atmic Force Microscope)、一般的な走査プローブ顕微鏡(SPM:Scanning Probe Microscope)や分子間力顕微鏡などがある。
【0066】
また、検出対象となる微生物を含む検体の一例としては、比較的大きなプランクトンや、酵母などの比較的大きな微生物を含む河川水やアルコール飲料などがあげられる。
【0067】
また、検体1は、観察台を動かすすなわちスキャンニングすることで、検体全体を観察し検体上にあるすべての微生物を観察し検出することも可能である。
【0068】
また、顕微鏡原子間力同位値観察手段6の他の例としては、観察台を移動させることで行うこともできる。
【0069】
(実施の形態2)
実施の形態1と同一部分は同一番号を附し、詳細な説明は省略する。
【0070】
図4、図5は、実施の形態2の構成図の一例である。
【0071】
図4は微生物検出方法の全体の流れの一例を示し、図5は微生物検出方法の機器構成の一例を示す。その構成の流れを次に説明する。図4、図5は、図1、図2記載の微生物検出方法において、顕微鏡観察手段3のかわりの蛍光観察手段11と、顕微鏡原子間力同位値観察手段6のかわりの蛍光原子間力同位値観察手段12と、顕微鏡原子間力微生物検出手段10のかわりの蛍光原子間力微生物検出手段13を備えた構成としたものである。この蛍光観察手段11は、検体1を蛍光染色し、励起光源、分光フィルター、対物レンズ等を備えた蛍光顕微鏡と同様の構成とし、励起光照射し、蛍光を取り出す機構を備え、蛍光観察ができるものである。また、蛍光原子間力同位値観察手段12は、蛍光観察手段11で観察する観察点と原子間力顕微鏡観察手段5で観察する観察点を同じ位置にする機構を備えており、観察点を同位置にすることは、実施の形態1と同様の方法でできる。また、蛍光原子間力微生物検出手段13は、図6に示すように、図3における顕微鏡撮影画像を蛍光撮影画像としたものである。つまり撮影手段7で撮影した蛍光撮影画像を観察点の大きさ、寸法、明るさ、観察点の濃淡、蛍光色、輝度情報などを画像処理機能8でデータ化し、さらに原子間力顕微鏡観察手段5より得られる外形形状、表面形状、厚みなどの原子間力顕微鏡観察データをデータ処理し、画像処理により得られたデータと、データ処理により得られたデータを用いて、あらかじめ微生物のデータを顕微鏡原子間力微生物検出手段10内に登録しておき、その登録データとデータ照合することにより、外形情報のみでなく、輝度情報や、蛍光色情報を総合的に処理し、あらかじめ登録しておいた微生物データと比較できることで、より精度よく微生物を検出することができる。
【0072】
前記登録データの一例としては、微生物の外形寸法データ、厚みデータ、表面形状データ、蛍光観察での色情報などがある。
【0073】
また、蛍光観察手段11を用いる利点は、蛍光染色をすることで、微生物をより選択的に検出できることにある。つまり、蛍光染色試薬は、微生物のDNAと結合することで蛍光を発するようになるため、蛍光が発光するか否かで、微生物かどうかの判断をすることができ、原子間力顕微鏡観察手段5を使用せずに微生物か否かの判断ができることと、顕微鏡観察手段3では小さくて透明な微生物は観察しにくかったが、これらの微生物も蛍光染色をすることで明確に観察できるになり、より早くより正確に微生物の検出ができることとなる。
【0074】
蛍光染色をする場合の一例として、生きた微生物のみを染色する試薬、死んだ微生物のみを染色する試薬、全ての微生物を染色する試薬を使用することができる。
【0075】
生きた微生物のみを染色する試薬を用いた場合は、生きた微生物をより正確に検出できることとなる。
【0076】
死んだ微生物のみを染色する試薬を用いた場合は、死んだ微生物をより正確に検出できることとなる。
【0077】
全ての微生物を染色する試薬を用いた場合は、全ての微生物をより正確に検出できることとなる。
【0078】
なお、全ての微生物を染色する試薬と、死んだ微生物を染色する試薬を混合させで前記蛍光染色した検体1を作成することで一つの検体中の、全ての微生物、死んだ微生物、全ての微生物から死んだ微生物を差し引くことで、生きた微生物を検出することも可能になる。
【0079】
ここで微生物とは、実施の形態1で示したほかに、大腸菌、黄色ブドウ球菌などのさらに小さいものをいう。
【0080】
また、生きた微生物を染色する試薬とは6―カルボキシフルオレセインジアセテートなどをさし、死んだ微生物を染色する試薬とは、プロピデュームイオダイドなどをさし、全微生物を染色する試薬とは4’,6―ジアミジノ―2―フェニルインドール2塩酸塩などをさす。
【0081】
また、生きた微生物とは、増殖能力のある微生物などをいい、死んだ微生物とは微生物の外壁に穴が開いた状態の微生物などをさし、全微生物とは生きた微生物と、死んだ微生物をあわせたものをいう。
【0082】
(実施の形態3)
実施の形態1、2と同一部分は同一番号を附し、詳細な説明は省略する。
【0083】
図7、図8は、実施の形態3の構成図の一例である。
【0084】
図7は微生物検出方法の全体の流れの一例を示し、図8は微生物検出方法の機器構成の一例を示す。その構成の流れを次に説明する。
【0085】
図1記載の微生物検出方法において蛍光観察手段11を付加し、顕微鏡原子間力同位値観察手段6のかわりの顕微鏡蛍光原子間力同位値観察手段14と、顕微鏡原子間力微生物検出手段10のかわりの顕微鏡蛍光原子間力微生物検出手段15を備えた構成としたものである。顕微鏡蛍光原子間力同位値観察手段14は、顕微鏡観察手段3で観察する観察点と蛍光観察手段11で観察する観察点と原子間力顕微鏡観察手段5で観察する観察点を同じ位置にする機構を備えており、観察点を同位置にすることは、実施の形態1と同様の方法でできる。
【0086】
また、図9に示すように、撮影手段7で撮影した顕微鏡撮影画像と蛍光撮影画像を観察点の大きさ、寸法、明るさ、観察点の濃淡、顕微鏡顕微鏡観察色、蛍光色、輝度情報などを画像処理機能8でデータ化し、さらに原子間力顕微鏡観察手段5より得られる外形形状、表面形状、厚みなどの原子間力顕微鏡観察データをデータ処理し、画像処理により得られたデータと、データ処理により得られたデータを用いて、あらかじめ微生物のデータを顕微鏡蛍光原子間力微生物検出手段15内に登録しておき、その登録データとデータ照合することにより、外形情報のみでなく、輝度情報や、蛍光色情報を総合的に処理し、あらかじめ登録しておいた微生物データと比較できることで、より精度よく微生物を検出することができる。
【0087】
前記登録データの一例としては、微生物の外形寸法データ、厚みデータ、表面形状データや、顕微鏡観察及び蛍光観察での色情報などがある。
【0088】
このように、顕微鏡観察手段3、蛍光観察手段11、原子間力顕微鏡観察手段5を一つの機器として組み合わせることで、非染色検体、蛍光染色検体の両方を同じ機器で観察できることと、自然光による観察物の色情報、明度の濃淡などの状態と、微生物を蛍光発光させて得られる発光色、発光輝度等の情報により観察点をより多くの情報で観察できるということと、発光点をより拡大して観察ができるということで、微生物をより早く、より正確に検出できると言う利点が存在する。
【0089】
(実施の形態4)
実施の形態1乃至3と同一部分は同一番号を附し、詳細な説明は省略する。
【0090】
図10、図11は、実施の形態4の構成図の一例である。図4は、図3記載の微生物検出方法に光波長分析手段16を備えた構成としたものである。
【0091】
光波長分析手段16の一例としては分光計測装置があげられる。光波長分析手段16は、顕微鏡観察手段3または、蛍光観察手段11により直接光を取り入れ分光し取り入れた光をスペクトラム化するものである。計測光の光波長分析手段16への導入としては光ファイバー17を使用する。
【0092】
上記構成において、顕微鏡観察手段3および蛍光観察手段11で蛍光観察をした後で、蛍光済染色検体から発生する蛍光及び、顕微鏡観察手段3観察時に放射される反射光または透過光を光ファイバー17を経由し光波長分析手段16で波長のスペクトラムに分解する。光波長分析手段16により各波長のスペクトラムが観測でき、スペクトラムの位置(波長)と強さにより、微生物が蛍光染色によって発光した光か、異物が自家蛍光によって発光した光かを判断できる。原子間力顕微鏡観察手段5を使用せずに微生物か異物かの判断をすることができることで、より早い微生物検出が可能になる。また、微生物以外の異物を光波長を使って排除することができることと、観察点の情報として光波長情報が増えることにより、さらに正確な微生物検出が可能になる。
【0093】
また、光波長複数箇所分析手段を用いることで複数箇所の光波長分析が可能になり観察画像視野内での観察対象箇所の特定を早くすることができる。
【0094】
光波長複数箇所分析手段の一例としては、光ファイバー17を複数本で構成し、それぞれの光ファイバー17でとらえた光を複数の分光器で光波長を分解し、光ファイバー17の本数の分だけ複数の箇所の観察ができる。
【0095】
(実施の形態5)
実施の形態1乃至4と同一部分は同一番号を附し、詳細な説明は省略する。
【0096】
図12は、実施の形態5の構成図の一例である。図12は、図10記載の微生物検出方法に画像認識手段18を追加した構成としたものである。
【0097】
上記構成において、画像認識手段18は、図13に示すように、顕微鏡蛍光原子間力微生物検出手段15内に画像処理機能8の一つとして備えられている。画像認識手段18による画像認識は、撮影手段7で撮影された画像と、原子間力顕微鏡観察手段5により計測されたデータから作成された画像を用いて、あらかじめ画像認識手段18内に微生物の画像データを登録して置き、この登録微生物画像データと、前述の撮影手段7で撮影された画像と、原子間力顕微鏡観察手段5により計測されたデータから作成された画像を比較し、形状が一致するものを微生物として選びだす。画像認識手段18としては上記のようにプログラムされたマイコンなどがある。このように画像認識手段18を用いることでより正確な微生物検出が可能となる。また、あらかじめ登録されるデータとは、検出すべき微生物の顕微鏡拡大観察画像と、蛍光観察画像と、原子間力顕微鏡観察画像などがある。
【0098】
(実施の形態6)
実施の形態1乃至5と同一部分は同一番号を附し、詳細な説明は省略する。
【0099】
図14は、実施の形態6の構成図の1例である。図14は、図5記載の微生物検出方法に、検体の硬さを計測する前記硬さ計測手段19及び、検体の電荷の有無もしくは電荷の強さを計測する電荷計測手段20を備えた構成としたものである。
【0100】
硬さ計測手段19は、前記探針4を観察物に押し付け、引き離し、押し付け時には観察物から探針4に与える反発力、引き離し時には探針4に与える引力を探針4は、原子間力顕微鏡観察手段5に伝達し、そのときのデータにより、反発力が強いと硬いと判断し、反発力が弱いと柔らかいと判断するようにして、観察物の硬さを計測する。また、引き離し時の引力により、観察物の表面の粘性も計測できることとなる。
【0101】
よって、観察物の硬さが計測できることで、硬いものは異物、柔らかいものは微生物とすることができ、異物と微生物の区別をつけやすくできる。また、観察物の粘度がわかることで、表面に粘性のものがあるかないかわかり、分泌物を発する微生物が入っている検体は、微生物の存在をわかりやすくできる。
【0102】
図15は微生物の硬さ計測のグラフである。X軸は押し込み量で、Y軸は押しこみ、または、引き離し時の微生物から受ける反発力である。図16は、異物であるポリスチレンの硬さを計測したグラフである。X軸、Y軸のとりかたは、図15と同じにしてある。図15では、表面が柔らかいため、押し込み時と引き離し時で探針が受ける反発力が違う、ところが図16では、表面が硬いため表面がへこまずに一定の力を受けるため、押し込み時と引き離し時で同じ形のグラフになる。このようにして微生物と、異物との違いを硬さで区別することができる。
【0103】
また、電荷計測手段20は、探針4が、観察物に近づいたときの静電誘導により発生する観察物とは反対極性の電荷を計測することによりその観察物がもつ電荷を計測し、電荷の値によって微生物か異物かを判断することができる。この場合電荷の値が大きいときは異物である可能性が高い。
【0104】
さらに、硬さ、電荷、粘度のデータを総合して評価することで、微生物を判定する精度はさらに上がることとなる。
【0105】
上記構成において、外形及び表面形状だけでなく、検体の硬さや、電荷を計測ようにしたことで、より精度の高い微生物検出が可能となる。
【0106】
なお、本実施の形態6では、検体の硬さと電荷を両方計測することとしたが、検体の硬さ、電荷をそれぞれ一方だけ計測して、微生物を検出することも可能である。
【0107】
また、電荷だけでなく、磁気を計測することで微生物か異物かの判断もできる。
【0108】
(実施の形態7)
実施の形態1乃至6と同一部分は同一番号を附し、詳細な説明は省略する。
【0109】
図17は、実施の形態7の構成図の1例である。図17は、図6記載の微生物検出方法に、微分干渉観察手段21を備えた構成としたものである。
【0110】
上記構成において、顕微鏡拡大観察後に微分干渉観察手段21を用いて、光の偏向を利用して2つの光を作り、その干渉を用いて微分干渉観察を行うようにしている。顕微鏡拡大観察後に微分干渉観察を行うようにしたことで、前記顕微鏡観察手段3では、確認しづらかった透明な検体が確認しやすくなり、より精度の高い微生物検出が可能となる。微分干渉観察手段21は、試料の高さの差を色の差に置き換えて観察するものであり、光の偏向を利用して2つの光を作り、その干渉を用いて観察するもので、透明なサンプルの観察ができ、微分干渉顕微鏡などがある。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明の微生物検出方法は、微生物を顕微鏡や蛍光観察や原子間力顕微鏡を用いて計測する場合において、微生物が異物かをより早く、または精度よく検出できるという効果を有し、微生物の迅速でまたは、高精度な検出方法として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】本発明の実施の形態1の微生物検出方法の一例の構成図
【図2】同微生物検出方法の一例の構成図
【図3】同顕微鏡原子間力微生物検出手段の一例の構成図
【図4】本発明の実施の形態2の微生物検出方法の一例の構成図
【図5】同微生物検出方法の一例の構成図
【図6】同蛍光原子間力微生物検出手段の一例の構成図
【図7】本発明の実施の形態3の微生物検出方法の一例の構成図
【図8】同微生物検出方法の一例の構成図
【図9】同顕微鏡蛍光原子間力微生物検出手段の一例の構成図
【図10】本発明の実施の形態4の微生物検出方法の一例の構成図
【図11】同微生物検出方法の一例の構成図
【図12】本発明の実施の形態5の微生物検出方法の一例の構成図
【図13】同画像認識手段の一例の構成図
【図14】本発明の実施の形態6の微生物検出方法の一例の構成図
【図15】同微生物の硬さ計測グラフ
【図16】同ポリスチレンの硬さ計測グラフ
【図17】本発明の実施の形態7の微生物検出方法の一例の構成図
【図18】従来技術の微生物検出方法の構成図
【符号の説明】
【0113】
1 検体
2 対物レンズ
3 顕微鏡観察手段
4 探針
5 原子間力顕微鏡観察手段
6 顕微鏡原子間力同位値観察手段
7 撮影手段
8 画像処理機能
9 データ処理機能
10 顕微鏡原子間力微生物検出手段
11 蛍光観察手段
12 蛍光原子間力同位値観察手段
13 蛍光原子間力微生物検出手段
14 顕微鏡蛍光原子間力同位値観察手段
15 顕微鏡蛍光原子間力微生物検出手段
16 光波長分析手段
17 光ファイバー
18 画像認識手段
19 硬さ計測手段
20 電荷計測手段
21 微分干渉観察手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顕微鏡観察手段と、原子間力顕微鏡観察手段と、前記顕微鏡観察手段で観察する位置と前記原子間力顕微鏡観察手段にて観察する位置を同じにする顕微鏡原子間力同位値観察手段と、顕微鏡で観察した状態を画像化する撮影手段と、顕微鏡観察画像から得られる情報と原子間力観察顕微鏡観察手段から得られる情報を分析し微生物を検出する顕微鏡原子間力微生物検出手段とを備えた微生物検出方法。
【請求項2】
蛍光観察手段と、蛍光観察手段で観察する位置と前記原子間力顕微鏡観察手段で観察する位置を同じにする蛍光原子間力同位値観察手段と、蛍光観察手段で観察した状態を画像化する蛍光画像撮影手段と、蛍光観察画像から得られる情報と原子間力顕微鏡観察手段から得られる情報を分析し微生物を検出する蛍光原子間力微生物検出手段とを備えた微生物検出方法。
【請求項3】
前記顕微鏡観察手段と、前記蛍光観察手段と、前記原子間力顕微鏡観察手段と、前記顕微鏡観察手段で観察する位置と前記蛍光顕微鏡観察手段で観察する位置と前記原子間力顕微鏡観察手段にて観察する位置を同じにする顕微鏡蛍光原子間力同位値観察手段と顕微鏡で観察した状態を画像化する撮影手段と顕微鏡観察画像から得られる情報と、蛍光観察画像から得られる情報と、原子間力観察顕微鏡観察手段から得られる情報を分析し微生物を検出する顕微鏡蛍光原子間力微生物検出手段を備えた微生物検出方法。
【請求項4】
前記顕微鏡原子間力微生物検出手段を観察物の外形または表面形状もしくは外形表面形状の両方で微生物を検出するようにした請求項1記載の微生物検出方法。
【請求項5】
蛍光原子間力微生物検出手段を蛍光強度、外形または表面形状もしくは外形表面形状の両方で検出するようにした請求項2記載の微生物検出方法。
【請求項6】
顕微鏡蛍光原子間力微生物検出手段を蛍光強度、外形または表面形状もしくは外形表面形状の両方で検出するようにした請求項3記載の微生物検出方法。
【請求項7】
前記顕微鏡観察手段および前記蛍光観察手段で観察される観察点から発する光波長のスペクトルを分析する光波長分析手段を備え、前記顕微鏡観察手段から得られる情報と、前記蛍光観察手段から得られる蛍光発光情報と、前記原子間力顕微鏡観察手段から得られる情報および前記光波長分析手段より得られる光波長分析情報により、微生物を検出する請求項1乃至6のいずれかに記載の微生物検出方法。
【請求項8】
光波長分析手段の分析箇所を複数箇所とした光波長複数箇所分析手段を備えた請求項7記載の微生物検出方法。
【請求項9】
前記撮影手段をモノクロCCDカメラとした請求項1乃至8記載の微生物検出方法。
【請求項10】
前記撮影手段をカラーCCDカメラとした請求項1乃至8記載の微生物検出方法。
【請求項11】
前記顕微鏡観察手段、前記蛍光観察手段、前記光波長分析手段、前記原子間力顕微鏡観察手段により観察された画像を特定画像と照合する画像認識手段を備えた請求項1乃至10のいずれかに記載の微生物検出方法。
【請求項12】
検体の硬さを計測する硬さ計測手段を備えた請求項1乃至11のいずれかに記載の微生物検出方法。
【請求項13】
前記検体の電荷の有無もしくは、強さを検出する電荷検出手段を備えた請求項1乃至12のいずれかに記載の微生物検出方法。
【請求項14】
前記蛍光染色試薬を生きた微生物を染色する試薬とした請求項2、3、5乃至13のいずれかに記載の微生物検出方法。
【請求項15】
前記蛍光染色試薬を死んだ微生物を染色する試薬とした請求項2、3、5乃至13のいずれかに記載の微生物検出方法。
【請求項16】
前記蛍光染色試薬を全微生物を染色する試薬とした請求項2、3、5乃至13のいずれかに記載の微生物検出方法。
【請求項17】
光の偏向を利用して2つの光を作り、その干渉を用いて観察する微分干渉観察手段を備えた請求項1乃至16のいずれかに記載の微生物検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−55161(P2006−55161A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−212508(P2005−212508)
【出願日】平成17年7月22日(2005.7.22)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】