説明

情報再生装置

【課題】ディスクによらない共通の操作によって容易に情報を検索し、選択することが可能な新規の情報再生装置を提供する。
【解決手段】記録媒体に記録されている番組に対応する記号を並べて画面に表示し、表示されている記号のいずれかを選択し、選択した記号の番組を構成する複数の代表画面を縮小拡大して前記画面に表示し、複数の代表画面のいずれかを選択して決定した代表画面のシーンを画面一杯に広げて再生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体への映像情報の記録、または、媒体から映像情報を再生する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
映像情報を記録した媒体を再生するシステムとして、古くからのVTRの他、記録媒体に12cmの径の光ディスクを用いるビデオCD等があり、最近になって同じ径で記録容量を約7倍に高めた光ディスクを用いるDVDが登場した。
【0003】
DVD再生装置において、見たい映像を先頭に表示する頭出しの操作は、例えば、記録されている番組(DVDでは「タイトル」という。以下、この種のものを「タイトル」ということとする。)のそれぞれに与えた番号、タイトルを構成する複数のシーン(DVD
では「チャプタ」という。以下、この種のものを「チャプタ」ということとする。)のそ
れぞれに与えた番号及び映像の基本単位(コマ)であるフレームの番号の中から、見たい映像のタイトル番号、チャプタ番号及びフレーム番号を入力してディスク上の再生位置を定め、その位置から映像を再生することによって行なわれている(例えば、特開平7−312737号公報参照)。
【0004】
また、複数の付帯情報(例えば、マルチアングルと云われる色々な角度から見た複数の画面、左右チャネル別の音声、日本語や英語等の言語など)が映像と共に同一の時間に記録されている場合、それらの付帯情報のどれを選ぶかは、再生条件の選択となる。再生条件の選択は、情報毎に画面を切換えながらその都度内容を確認するという操作で行なっていた。これらの付帯情報は、再生条件のメニューとしてディスクに前もって記録しておく場合がある(例えば、特開平8−251531号公報参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−312737号公報
【特許文献2】特開平8−251531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の従来技術は、カラオケディスク等、ディスクの制作者が意図的に番号を意味付けし(例えば、曲目のそれぞれに番号を付す)、ディスクの添付資料等で番号とそれに対応
する意味が明示してある場合には有効である。しかし、そのような資料なしに任意に映像を検索しようとする場合、有効な選択手段が得られないため、ディスクの任意の位置にアクセスして検索することが困難という問題点があった。また、同一の時間にある複数の付帯情報を一覧することができず、選択に時間が掛かる問題点があった。更に、情報のメニューが前もって記録されている場合、情報の見せ方や選択の方法が番組制作者の意図によって異なり、ディスク毎にその方法を確認するという不便を避けることができなかった。
【0007】
また、ストリーム(一繋がりのシーンの情報のことをストリームと云うものとする)の内容全体を把握することが困難であった。
【0008】
本発明の目的は、従来技術の前記問題点を解決し、共通の操作によって容易に情報を検索し、再生画面によりストリーム全体、若しくは少なくとも一部の内容が把握できて、選択することが可能な新規の情報再生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の前記課題は、記録媒体に記録されている番組に対応する記号、または番組を識別出来る識別子を画面に表示する手段と、表示されている記号、または識別子を選択する手段と、選択した記号、または識別子の番組を構成する複数のシーンの代表画面を縮小拡大、または切出して前記画面中に表示する手段と、表示されている複数の代表画面のいずれかを選択する手段と、選択してから決定した代表画面のシーンを画面一杯の大きさに変えて再生する手段とを備えることによって効果的に解決することができる。また、複数の代表画面を表示した画面は、希望の画面を選択するための選択画面となる。
【0010】
更にその縮小拡大、または切出した画面上にそのストリームを再生表示することにより
、そのストリームの全体、若しくは少なくとも一部の内容が把握できる。
【0011】
なお、選択した記号の番組を構成する複数のシーンの代表画面を縮小拡大、または切出して前記画面中に表示する手段について、上記にて説明しているが、この縮小拡大率は任意とし、全く縮小拡大しないものも含むものとして、番組を構成する複数のシーンの代表画面を前記画面中に表示する手段とすることも出来る。
【0012】
従って、縮小拡大率を任意として番組を構成する複数のシーンの代表画面を前記画面中に表示する手段においては、番組を構成するシーンの代表画面が相互に重なり合う表示とすることも出来る。
【0013】
ところで、縮小拡大率を任意として番組を構成する複数のシーンの代表画面を前記画面中に表示する手段を用いた場合には、上記にて説明している選択してから決定した代表画面のシーンを画面一杯の大きさに変えて再生する手段が、必ずしも決定した代表画面のシーンを画面一杯の大きさに変えて再生しなくても良いものと出来る。
【0014】
即ち、縮小拡大率の選択に基き画面一杯の大きさに既に変えて再生されている番組を構成するシーンの代表画面については、選択してから決定した代表画面のシーンを画面一杯の大きさに変えて再生する必要が無い。
【0015】
また、縮小拡大率を任意として、番組を構成するシーンの代表画面が相互に重なり合う表示とする手段において、選択してから決定した代表画面のシーンを画面一杯の大きさに変えて再生する手段を用いることが出来る。
【0016】
さらに、上記にて説明している選択してから決定した代表画面のシーンを画面一杯の大きさに変えて再生する手段が、必ずしも決定した代表画面のシーンを画面一杯の大きさに変えるものではなく、選択してから決定した代表画面の縮小拡大率を他の縮小拡大率に変えて再生するものにも出来る。
【0017】
なお、番組を構成する複数のシーンの代表画面が表示される前記画面の大きさは、任意であるものとし、表示手段にて表示される最大の大きさ以上とすることも出来る。
【0018】
このような手段を採用することによって、番組を素早く切り替えながらその内容を一覧することが可能になり、検索、選択、決定を簡単な操作によって実現することが可能になる。
【0019】
また、番組の記号、または番組を識別出来る識別子及びシーンの代表画面の表示は、意図的に行なわれるのではなく、記録媒体からのデータに基づいた共通手段によって行なわれるので、番組制作者の意図によって即ち記録媒体によって表示方法が変わる、操作方法が変わる等によって生じる不便を解消することができる。
【0020】
勿論、代表画面の再生、表示は、その表示内容等が確認可能とするために、適宜変更等をすることが出来るものである。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、番組のそれぞれに与える記号、または番組を識別出来る識別子と選択された記号、または番組を識別出来る識別子の番組の有する複数のシーンの代表画面が画面に表示されるので、記録されている内容の一覧を容易に行なうことができ、見たい映像の選択と決定を簡単な操作によって実行することができる。
【0022】
なお、選択した記号の番組を構成する複数のシーンの開始画面を縮小して前記画面中に分割して表示する手段について、縮小率は任意とし、全く縮小しないものも含むものとした場合は、番組を構成するある1つのシーンの代表画面を画面一杯に表示させた上に、番組を構成するその他のシーンの代表画面を重ねて表示させて、見たい映像の選択と決定の操作をすることも出来る。
【0023】
また、縮小率を任意として番組を構成する複数のシーンの代表画面を前記画面中に表示する手段においては、番組を構成するシーンの代表画面が相互に重なり合う表示にさせて
、見たい映像の選択と決定の操作をすることも出来る。
【0024】
さらに、選択してから決定した代表画面の縮小率を他の縮小率に変えて再生するものにも出来るから、代表画面の選択、決定に基いて、見たい映像を所望の大きさにて表示させることも出来る。
【0025】
前記画面中に表示される代表画面(番組を構成するシーンのもの)は、必ずしも全てを縮小して、前記画面中に表示するもので無い手段としてもよい。即ち、任意のある1つの代表画面は、縮小することなくシーンを画面一杯に広げて表示させるものであっても良い。
【0026】
更に、画面上にそのストリームを再生、表示することにより、そのストリームの全体、若しくは少なくとも一部の内容が把握でき、より選択し易くなる。
【0027】
操作は、記録媒体によらずに共通であり、例えばディスクにおいては、ディスクによって操作方法が異なる場合の面倒を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係る情報再生装置及び情報記録再生装置の第1の実施例を説明するためのブロック構成図。
【図2】実施例で使用するリモコンを説明するための釦配置図。
【図3】第1の実施例における映像の選択画面の例を示す図。
【図4】本発明の選択画面表示プログラムによる処理を説明するためのフローチャート図。
【図5】マルチアングルの選択画面の例を示す図。
【図6】音声情報の選択画面の例を示す図。
【図7】本発明の第2の実施例を説明するためのブロック構成図。
【図8】本発明の第3の実施例における映像の選択画面の例を示す図。
【図9】本発明の第6の実施例における映像の選択画面の例を示す図。
【図10】本発明の第7の実施例における映像の選択画面の例を示す図。
【図11】本発明の第7の実施例の処理アルゴリズムを説明するためのフローチャート図。
【図12】本発明の第7の実施例のタイトル選択画面及びチャプタ選択画面における動作を説明するためのフローチャート図。
【図13】本発明の第7の実施例における映像の選択画面の例を示す図。
【図14】本発明の第7の実施例における映像の選択画面の例を示す図。
【図15】本発明の実施例における代表画面、または開始画面の例を説明するための図。
【図16】本発明の実施例における代表画面、または開始画面の例を説明するための図。
【図17】本発明の実施例における代表画面、または開始画面の例を説明するための図。
【図18】本発明の実施例における代表画面、または開始画面の例を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明に係る情報再生装置及び情報記録再生装置を図面に示した幾つかの実施例による発明の実施の形態を参照して更に詳細に説明する。なお、図1〜図18における同一の記号は、同一物又は類似物を表示するものとする。
【0030】
<実施例1>
本発明をDVDシステムの再生装置に適用して実施した一実施例を説明する。
【0031】
なお、以下の実施例では、代表画面としてシーンの開始に表示される開始画面、または代表小画面を用いて説明する。
【0032】
図1において、1は、指定したアドレスに対応するディスク上の位置から情報信号を再生するドライバ部、2は、ドライバ部1が出力する情報信号を一時記憶するバッファ部、3は、バッファ部2からの情報信号を映像及び音声毎に復号するデコーダ部、4は、デコーダ部3の動作中データを記憶するランダムアクセスメモリ(以下「RAM」という)、5
は、デコーダ部3出力の映像のディジタル信号をアナログ信号に変換するディジタル・アナログ変換器(以下「D/A変換器」という)、6は、D/A変換器5からの映像アナロ
グ信号を画面に表示する表示装置、7は、デコーダ部3が出力する音声のディジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換器、8は、DA変換器7からの音声アナログ信号を再生するスピーカを示す。
【0033】
更に、同図において、9は、ドライバ部1、バッファ部2及びデコーダ部3の動作を制御するシステム制御部、11は、ユーザの指示入力によって制御信号を発生し、同制御信号をシステム制御部9に伝送するユーザインタフェース部、12は、システム制御部9の動作手順を指示するプログラム及びデータを予め格納したリードオンリーメモリ(以下「
ROM」という)、13は、システム制御部9の動作中データを記憶するRAMを示す。
ドライバ部1、バッファ部2、デコーダ部3、システム制御部9、ユーザインタフェース部11、ROM12及びRAM13は、バス線10によって相互に接続されている。
【0034】
デコーダ2は、映像信号の復号に際して画面の大きさを縮小する機能を有するものを使用した。
【0035】
ROM12には、システム制御部9のための通常の制御プログラムや制御データのほか
、本発明による選択画面表示プログラム121と、再生する映像に重ねて表示する画面〔
以下「OSD(On Screen Diplay)画面」という〕のデータがOSDデータ122として格納されている。また、後で詳述するが、RAM13には、ディスクに記録されている映像のタイトルの再生開始位置を示すアドレスデータとチャプタの再生開始位置を示すアドレスデータを記憶するアドレスデータ領域131と、画面表示のためにビットマップデータに変換されたOSDデータを記憶するOSDワーク領域132が設けられている。更に
、RAM4には、OSDビットマップデータと映像のデータとを合成してなる選択画面のデータを収容する表示画面領域401が設けられている。
【0036】
ユーザインタフェース部11は、ユーザが指示を入力するリモートコントロールユニット(以下「リモコン」という)と、リモコンが生成する制御信号を再生装置に伝えるための赤外線伝送路とからなる。リモコンの入力釦の配置を図2に示す。
【0037】
リモコン201の入力釦は、ディスクの再生を行なわせるための再生釦22、見たい映像を選択するときに使用する一覧釦23、一覧釦23を押して表示される画面(選択画面
)から映像を選択して決定するための決定釦25、映像再生を停止するための停止釦26
、マルチアングル画面を選択するときに使用するアングル釦28、音声の再生条件を選択するときに使用する音声釦29、一覧釦23及びアングル釦27並びに音声釦28のいずれかを押したときに表示される画面の中の映像や記号を選択するときに使用するカーソル釦27からなる。ユーザ指示による制御信号は、ユーザがこれらの釦を押すことによって発生する。また、カーソル釦27には、選択する部分を画面上で矢印に従って上下、左右に移動させるための釦が置かれる。なお、その他に、見たい映像のアドレスが初めから分かっていて、そのアドレスを入力して映像を再生させるための頭出釦24、記録を開始するための記録釦30が付属している。
【0038】
本発明の選択画面表示プログラム121(図1参照)を起動して得られる選択画面の一例を図3に示す。選択画面17には、ディスクに収容されているタイトルのそれぞれの記号が画面上部の枠(以下「タグ」という)18に番号で示され、タイトルが有する各チャプタの開始画面19が縮小されて配置される。以下、縮小された画面を小画面という。この例においては、タイトル数が3で、2番目のタイトルが選択され、そのタグ18bの輝度が上がっている。そして、同タイトルが有する9個のチャプタの小画面19a〜19iが表示され、その2番目19bが選択されてている。また、表示可能なタグの数は4であるが、タイトル数が3であるので、4番目のタグ18dは無記入になっている。小画面以外の、タグ18とそこに表示される数字、小画面19a〜19iのチャプタ番号(CH1〜CH9)及び小画面を仕切る境界線がOSD画面である。
【0039】
次に、本発明の選択画面表示プログラム121に従ってシステム制御部11が実行する処理を図4に示したフローチャートを参照して説明する。処理は、DVDディスクに記録されている映像の全タイトル及び全チャプタの再生開始位置を示すアドレスデータがRAM13のアドレスデータ領域131に記憶されてから開始する。これらのアドレスデータの記憶は、再生装置に電源が投入されてディスクが装填され、続いてリモコン201の再生釦22が押されると行なわれるものとしても良い。アドレスデータは、デコーダ3(図1参照)を経ずにバッファ2から直接得られる。
【0040】
なお、以下では、デイスクに収容されているタイトルの番号をn、同タイトルの有するチャプタの番号をmで表わす。
【0041】
ユーザがリモコン201の一覧釦23を押すと(S41)、画面に表示されるタグ数(
図3の例では4)のOSD画面データがROM12のOSDデータ122から取り出され
、画面表示のためのビットマップデータに変換されてからRAM13のOSDワーク領域132に転送される(S42)。格納された同OSD画面データは、続いてデコーダ3に
送られる(S43)。デコーダ3は、受けたデータを表示画面領域401に収める(S4
4)。このときデコーダ3には、ディスクに記録されているタイトルの数と、選択画面に
採用する小画面映像の輝度レベルの規定値が知らされる。再生が開始されて上昇する輝度レベルが規定値に達したとき、そのときの小画面映像がチャプタの開始画面として選択画面に採用される。また、デコーダ3は、知らされたタイトル数に基づいてタグに順にタイトル番号の数字を入れ、そのデータを表示画面領域401に収容する。なお、タイトル番号を表わす記号を数字にしたのは一例であって、意図に応じてその他の任意の記号、または番組を識別出来る識別子や簡単な名称を採用可能であることは云うまでもない。
【0042】
続いて、最初のタイトル(n=1)の最初のチャプタ(m=1)のアドレスデータがアドレスデータ領域131から取り出されてドライバ部1とデコーダ部3に送られる(S45)。ドライバ部1は、アドレスデータに対応するディスクの再生開始位置から情報の再
生を開始する(S46)。デコーダ3は、再生信号の映像を縮小し、その小画面映像デー
タを表示画面領域401に収める。このとき、小画面映像が選択画面においてチャプタ番号(m=1)に対応する位置(図3の19a)に置かれるよう、小画面映像データは、表示画面領域401の所定の位置に収められる。また、デコーダ3は、タイトル1のタグの輝度上げのデータを表示画面領域401に収める。
【0043】
その後、同様の処理によって次のチャプタ(m=2)の小画面映像をチャプタ番号の位置(同図の縮小画面19b)に配置し、そのデータを表示画面領域401に収める。このようにして、各チャプタの小画面がそれぞれの位置に置かれ、最初のタイトルの選択画面が表示画面領域401において完成する(S47)。
【0044】
次に、ユーザがカーソル釦27を押して数字nのあるタグ、即ちn番目のタイトルを選択した場合(S48)、そのタイトルの各チャプタの小画面がそれぞれの位置に置かれ、
処理S45〜処理S47が行なわれて選択されたタイトルの選択画面が完成する。
【0045】
ユーザは、カーソル釦27を操作して画面を選択すると(S49)、選択された画面の
境界線が太線になり、選択されたことが明示される。
【0046】
前記したように、図3は、n=2が選択され、m=2が選択された場合の選択画面を示している。ユーザの見たい映像がこのチャプタである場合、ユーザは、リモコン201の決定釦25を押す。それによって選択操作解除のコマンドがデコーダ部3に送られ、同チャプタのアドレスデータがドライバ部1に送られる(S50)。
【0047】
同コマンドを受けたデコーダ部3は、OSD画面データを消去すると共に画面縮小の操作を解除し、一方、ドライバ部1は、対応するチャプタの情報を再生する。これによって画面一杯にチャプタの映像が表示され(S51)、処理が終了する。
【0048】
本実施例はDVDディスクを対象としたが、本発明は、それに限らず、番組データを予め記録したものであれば、その他のデイスク、更にはテープ状の記録媒体、メモリ等の半導体による記録媒体に適用可能であり、同様の効果を得ることができる。
【0049】
前記した選択画面は、番組データの記録されているどの記録媒体に対しても共通に得られるものであり、従って本発明によって、ユーザは、見たい番組の選択を共通の操作によって行なうことが可能になる。
【0050】
また、タイトル毎に複数チャプタを一覧することができ、更に、釦操作によって直ちにタイトルの選択が行なわれるので、ディスクに収録されている番組の全体、若しくは少なくとも一部の構成を容易に知ることができる。
【0051】
なお、本発明の複数の縮小画面の表示と釦操作による画面選択の手段は、マルチアングル画面の選択や音声再生、言語の選択等の再生条件の選択に適用することができる。マルチアングル画面は、番組制作者の意図によってチャプタの中に設けられる。その場合は、マルチアングルが用意されていることがチャプタの画面の中に表示され、マルチアングル画面のアドレスデータがディスクから出力される。
【0052】
ユーザが、マルチアングル有の表示を見てリモコン201(図2参照)のマルチ釦28を押すと、選択画面表示プログラム121は、チャプタをマルチアングル映像に置き換えて前記処理S41〜S51を実行し、縮小したマルチアングル画面の複数を画面に配置して表示する。そのような画面(選択画面)の例を図5に示す。
【0053】
ユーザがカーソル釦27を操作して見たいアングル画面を選択し(太線で囲まれる)、
決定釦25を押すと、その画面が表示画面一杯に広がって再生される。
【0054】
また、再生条件の選択も、各種条件のデータがデイスク再生開始時に出力されるので、上述の手段により、複数の条件を画面に表示することができ、その選択と決定によって選択の操作を行なうことができる。
【0055】
再生条件の選択が複数種類の音声の選択である場合の選択画面の例を図6に示す。音声の種類が音声情報によって区別して表示されている。同画面によってディスクにどのような音声情報が在るのかを一覧することができ、希望の音声情報を迅速に選択することができる。図6では、DVDディスクの音声方式に関する国際標準であるリニアPCMの2方式、ドルビー方式AC3、MPEGが音声情報として表示され、その内の一つであるドルビー方式AC3が選択されている。
【0056】
次に、決定釦25が押されると、ドルビー方式AC3による音声が再生される。
【0057】
その他、本発明の前記手段を用いることによって、上記タイトルを各種の再生条件の項目(例えば音声方式、言語、再生モードなど)に代え、項目毎にその各条件を小画面にして画面に表示することが可能であり、各種の再生条件の一覧、選択、決定を前記と同じ簡単な操作で行なうことができる。
【0058】
<実施例2>
再生装置に情報記録の機能を付加し、記録した情報の再生に際して実施例1の場合と同様の選択操作を行なえるようにした実施例を図7に示す。同図では、複雑さを避けるため
、再生側の構成の図示を省略した。
【0059】
本実施例においては、選択画面表示プログラム121に記録データの保存をシステム制御部9に行なわせるプログラムを追加し、更に、ROM12には書き込み可能なものを採用し、記録データの保存先である記録データ領域123をROM12に設けている。
【0060】
カメラを用いて映像の記録を行なう場合、カメラ74からの映像信号は、映像A/D変換器72を介してディジタル映像信号となり、また、マイクロホン75からの音声信号は
、音声A/D変換器73を介してディジタル音声信号となり、両ディジタル信号がエンコーダ71で符号化されてからドライバ部1によってディスクに記録される。記録は、図2に示したリモコン201の記録釦30が押されることによって開始される。記録を始めるディスク上の位置は、ディスクから取出す位置情報のアドレスデータによって示されるので、システム制御部9は、そのアドレスデータを記録データ領域123に格納する。
【0061】
なお、映像をタイトルとそれに含まれるチャプタで構成する場合は、タイトルの開始位置のアドレスデータを合わせて格納する。
【0062】
記録データ領域123の内容は、再生の開始時に得られるアドレスデータ領域131の内容とほぼ同様であり、再生の際は、記録データ領域123のデータを用いることによって実施例1の処理S41〜S51を実行し、実施例1の場合と同様に見たい映像の選択を行なうことができる
なお、記録データ領域123に格納するデータは、ディスクの空き領域に纏めて記録することが可能である。ディスクを他の情報記録再生装置や情報再生装置
で再生する場合に、記録データをディスクから得るように修正した前記選択画面
表示プログラム121を備えることにより、上記と同じ選択画面を生成すること
が可能になる。
【0063】
<実施例3>
情報記録再生装置とカメラからなる組み合わせシステムの使い方の例として、例えば一般ユーザの場合、結婚式、旅行、運動会等の各種の行事を記録にとどめて置く使い方がある。リモコン201の記録釦30(図2参照)を押して記録を始め、次に停止釦26を押して記録を止めて出来る一繋がりのシーンをストリームと云うこととすると、普通、複数のストリームで一つの纏まった記録になる。
【0064】
この一つの纏まった記録を映像プログラムと云うこととすると、映像プログラムは、行事、年月日、日時、場所等が記録の単位となる。どの単位とするかはユーザの希望による
。単位を年月日、日時とする場合は、情報記録再生装置に通常内蔵される時計から時間データを得、同データをその映像プログラムを表わす記号とする。単位を行事、場所等とする場合は、図示しないが、リモコン201に文字釦を設け、ユーザがここから行事、場所等の名称(簡略化した名称でもよい)を入力し、それを映像プログラムを表わす記号とする。
【0065】
本実施例においては、上記の複数のストリームからなる映像プログラムを記録し、記録したプログラムを再生する場合に映像プログラム毎にその複数ストリームの代表小画面を画面にして表示し、得られた選択画面の中から希望の代表小画面を選択してそのストリームを画面全体に拡大して再生する。
【0066】
本実施例を実現するために、図7に示したエンコーダ部71及び図7では図示を省略したデコーダ部の双方を少なくともIピクチャを生成する画像圧縮符号化方式によるものとし、更に、図7に示した選択画面表示プログラム121に次の処理をシステム制御部9に行なわせるプログラムを追加した。
【0067】
記録の場合の処理は、映像プログラム毎にユーザによる前記記号のデータをROM12の記録データ領域123(図7参照)に格納することである。そのとき、映像プログラムのディスク上の開始位置のアドレスデータを同時に格納する。更に加えて、ストリームのディスク上の開始位置のアドレスデータを記録データ領域123に格納することである。同アドレスデータは、ストリームを記録するために記録釦30を押したときにディスクから得られるアドレスデータである。
【0068】
再生の場合の処理は、一覧釦23が押されたときにOSD画面を表示し、同画面の選択画面のタグに記録データ領域123に格納してある映像プログラムの記号を表示すること
、記録データ領域123に格納されている映像プログラムの記号データとアドレスデータ及びストリームのアドレスデータをもとに映像プログラム毎にその映像プログラムが有するストリームを順に再生すること、選択画面に表示する代表小画面としてストリームの最初のIピクチャを採用すること、及びIピクチャを表示したら直ちに次のストリームの再生を開始することである。
【0069】
国際標準として定められている画像圧縮符号化方式のMPEG1,MPEG2等においては、映像は、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャの3種類のフィールド画面によって組立てられる。この内Iピクチャは、圧縮符号化がその画面の中だけで行なわれ、独立して静止画面として存在し得るものである。Iピクチャは、デコーダ部3から得ることができる。
【0070】
本実施例によって得られる選択画面の例を図8に示す。タグは、月日で表示され、1月1日の映像プログラムの複数ストリームのそれぞれの最初のIピクチャが縮小されて代表小画面として表示され(S1〜S9)、4番目の代表小画面S4が選択されている。決定
釦25を押して見たい画面を設定してから以降は、実施例1の場合と同じように、そのストリームが最初から画面全体に再生される。
【0071】
なお、記録データ領域123に格納する各種のデータは、ディスクの空き領域に記録することが可能である。ディスクを他の情報記録再生装置や情報再生装置で再生する場合に
、各種のデータをディスクから得るように修正した前記選択画面表示プログラム121を備えることにより、上記と同じ選択画面を生成することが可能になる。
【0072】
また、リモコン201の各釦は、カメラの側面又は裏面に備えることが可能である。カメラの操作が容易となる。
【0073】
<実施例4>
ストリームの代表小画面を実施例3の場合のIピクチャに代えてユーザの選択した画面を代表小画面にした実施例を以下に説明する。映像プログラムとなる複数のストリームをディスクに記録してから、これらストリームを再生し、代表小画面としたい画面が表われたときにリモコン201の決定釦25を押す。ストリームの再生開始時間から決定釦25が押されるまでの時間は、情報記録再生装置が通常備えるタイマによって計測することが可能である。その時間が代表小画面を取り出すためのデータとなる。
【0074】
本実施例の選択画面表示プログラム121は、実施例3のプログラムに対して次の処理をシステム制御部9に行なわせるように修正されている。
【0075】
記録時に代表小画面となる画面の前記時間によるデータを記録データ領域123又はディスクの所定の空き領域に格納する。再生時に記録データ領域123又はディスクの空き領域に格納したデータをもとに代表小画面を選択画面に分割して表示する。
【0076】
なお、代表小画面は、ユーザ選択のもののみとするだけでなく、ストリームによってはIピクチャとしてもよく、いずれにするかをユーザの指示とすることが可能である。逆に
、代表小画面を全てユーザ選択のものとする場合は、圧縮符号化方式としてIピクチャを発生しない方式を採用することも可能であることは云うまでもない。
【0077】
<実施例5>
ストリームの代表小画面をユーザがストリーム毎に別途制作した静止画又は文字画像とし、これをディスクに記録するようにした実施例を以下に説明する。
【0078】
静止画は、カメラを静止画モードとすることの他、静止画専用のカメラ(例えば電子スチルカメラ)、スキャナ等を用いて制作可能であり、文字画像は、キーボードからの入力
によって制作することができる。
【0079】
本実施例においては、記録データ領域123又はディスクの空き領域に静止画又は文字画像の収容が可能な大きさの領域を設けるとともに静止画又は文字画像を該当のストリームに対応させるテーブルを設ける。
【0080】
本実施例の選択画面表示プログラム121は、実施例3のプログラムに対して次の処理をシステム制御部9に行なわせるように修正されている。
【0081】
複数のストリームからなる映像プログラムを撮り終えた後、対象とするストリーム用の静止画又は文字画像を制作し、前記空き領域に格納する。このとき、前記テーブルにデータを記録するために同領域をデータ待機状態にする。続いて、実施例2に述べたようにディスクの再生を行ない該当する映像プログラムの選択画面を表示し、対象とするストリームの小画面を選択して決定釦25を押す。データ待機状態で決定釦25が押される場合は
、ストリームの再生を行なうのでなく、画面を決定して得られるストリームの開始位置アドレスデータが待機中の領域に送られる。アドレスデータは、格納した静止画又は文字画像を対応するストリームに関係付けるデータとしてテーブルに記録され、待機状態が解除される。
【0082】
この様にしてストリーム毎に静止画又は文字画像の関係付けを行ない、テーブルを完成させる。
【0083】
再生時には、ストリームのアドレスデータが取得されるので、テーブルを使ってそのデータから該当する静止画又は文字画像を取り出し、代表小画面として選択画面に表示する

【0084】
なお、本実施例の場合も、圧縮符号化方式として、Iピクチャを発生しない方式を採用することが可能であることは云うまでもない。
【0085】
<実施例6>
複数のストリームを束ね、そこから1個の代表小画面を得るようにした実施例を以下に説明する。この場合には、束ねた複数のストリームをサブプログラムとし、複数のサブプログラムをもって一つの映像プログラムとする。即ち、ストリーム、サブプログラム、映像プログラムの多層構造とする。
【0086】
本実施例においては、サブプログラムを構成する度にサブプログラムに記号を付す操作を行ない、同サブプログラムのストリームを再生してユーザが代表小画面を1個選択する

【0087】
本実施例の選択画面表示プログラム121は、実施例3のプログラムに対して次の処理をシステム制御部9に行なわせるように修正されている。
【0088】
ディスクの再生を実施例2に述べたように行ない、該当する映像プログラムの選択画面を表示する。次に、これから作るサブプログラムに与える記号を設定する。記号は、番号
、日時等の時間、行事、場所等の中からユーザによって選択され、ユーザの釦操作によって記号が入力されて記号のデータが定められる。続いて、ユーザが選択画面からサブプログラムに含めたいストリームを選択して決定釦25を押す。サブプログラムに含めるストリームの選択、決定が終了したら、決定釦25を2度押す。この2度押をサブプログラム完成表わす操作とする。
【0089】
サブプログラムが完成するまでに、映像プログラムの記号のデータ及びその開始位置のアドレスデータ、サブプログラムの記号のデータ、サブプログラムの有する複数ストリームのそれぞれの開始位置のアドレスデータが相互に関係付けて記録データ領域123又はディスクの空き領域に格納される。続いて、完成したサブプログラムに対応する複数ストリームを再生し、ユーザが希望の代表小画面を1個選択して決定する。その代表小画面のデータは、実施例4の場合と同様、ストリームの開始時点からの時間で示される。時間データは、上記各データに関係付けて格納される。
【0090】
このようにして格納された関係付けデータを用いることにより、サブプログラムによる選択画面を表示することが可能になる。選択画面は、図8と類似のものとなり、その一例を図9に示す。代表小画面上の符号SUBは、サブプログラムであることを示し、そこにユーザ選択による代表小画面が表示される。表示する符号は、SUBの他にサブプログラムに与えた記号とすることが可能である。
【0091】
ユーザが希望の代表小画面を選択して決定すると、そのサブプログラムに含まれるストリームが順次再生される。
【0092】
その他に、上記関係付けデータを用いることにより、タグにサブプログラムの記号を表示し、サブプログラム毎にその複数ストリームを選択画面として表示することが可能である。
【0093】
本実施例は、映像プログラムを構成するストリームの数が非常に多数となる場合に有用である。
【0094】
なお、本実施例の場合も、圧縮符号化方式として、Iピクチャを発生しない方式を採用することが可能であることは云うまでもない。
【0095】
これとは逆に、圧縮符号化方式として、Iピクチャを発生する方式を採用し、代表小画面をユーザが選択するのでなく、選択したストリームの最初のIピクチャを代表小画面とすることが可能である。
【0096】
また、代表小画面を表示する画面そのものを1個の映像ファイルとすることもできる。
【0097】
更に、ストリームの代表小画面をそのストリームの中又はそのストリームの近傍に配置し
、ストリームとその代表小画面を1対1に対応させて、各ストリームの代表小画面を集め
、選択画面を構成することもできる。この場合は、ストリームを削除したり追加したりしたときでも、各ストリームの代表小画面を集めて選択画面を新規に構成するので、選択画面を1個の映像ファイルにした場合に比べて、ストリームの追加や削除を容易に行なうことができる効果がある。
【0098】
<実施例7>
本発明の選択画面表示プログラム121(図1参照)を起動して得られる選択画面の別の実施形態例を図10に示す。
【0099】
選択画面17には、ディスクに収容されているタイトル数に応じて記号が画面上部の枠(
以下「タグ」という)18に番号で示され、各タイトルの代表画面19が表示される。こ
の例においては、ディスクが有するタイトル数が18で、タイトル番号1からタイトル番号9までの9個のタイトルの代表画面19a〜19iが表示されている。
【0100】
そして、その2番目のタイトル番号2(19b)が選択されていることを示す為、そのタイトル番号2の表示輝度が上がっている(ハイライト表示部62)。
【0101】
選択されたタイトル番号と、そのタイトル内のチャプタ総数については、詳細表示部63にて表示する。
【0102】
この例においては、1画面に表示可能なタグの数は4にしているから、18のタイトル数の表示には、例えば、1番目のタグにタイトル番号1〜9を割当て、2番目のタグにタイトル番号10〜18を割当てることで表示出来る。従って、この例においては、3番目及び4番目のタグは表示していないが、例えば、タグ枠を表示して、タイトル番号を記載しないなど、表示法は適宜変更してよいことは言うまでもない。
【0103】
小画面以外の、タグ18とそこに表示される数字、小画面19a〜19iのタイ
トル番号(Title1〜Title9)及び小画面を仕切る境界線がOSD画面である。
【0104】
次に、本発明の選択画面表示プログラム121に従ってシステム制御部11が実
行する処理を図11に示したフローチャートを参照して説明する。
【0105】
処理は、例えば、DVDディスクに記録されている映像のタイトル及びチャプタ
の再生開始位置を示すアドレスデータがRAM13のアドレスデータ領域131
に記憶されてから開始する。これらのアドレスデータの記憶は、例えば、再生装
置に電源が投入されてディスクが装填され、続いてリモコン201の再生釦22
が押されると行なわれるものとしても良い。
【0106】
処理開始(S110)により、ユーザがリモコン201の一覧ボタン23を押す
のを待つ(S111)。
【0107】
表示画面には、最大9個の代表画面が表示される。従って、ディスクに格納され
ているタイトル数が10個以上の場合(S112)、タイトルを選択する為の選
択画面を表示する(S113)。
【0108】
このステップ(S113)の条件をつけずに、常にタイトル選択画面を表示して
実行することもできる。
【0109】
タイトル選択画面では、表示画面が表示するタイトル番号範囲を明示するタグ(
図10の例では、タグ数は2個)を表示する。
【0110】
再生が開始されて代表画面映像が各タイトルの開始画面として選択画面に採用さ
れる。
【0111】
タイトル選択画面で、タイトルが選択されると(S114)、チャプタを選択す
る為のチャプタ選択画面を表示する(S115)。
【0112】
再生が開始されて代表画面映像が各チャプタの画面として選択画面に採用される
。チャプタ選択画面で、チャプタが選択されると(S116)、選択されたチャ
プタを再生し(S117)、処理を終了する(S118)。
【0113】
タイトル選択画面で選択されたタイトルのチャプタ数が1個しか無い場合は、チ
ャプタ選択画面を経由せず、直接そのタイトルの先頭から再生を開始しても良い

【0114】
タイトルもしくはチャプタを選択せずに、リモコン201の一覧釦23を再度押
した場合は、選択画面を解除して、このリモコン201の一覧釦23を押した時
点(選択画面を表示しする直前)の状態に戻る。
【0115】
図12は、タイトル選択画面及びチャプタ選択画面における動作を説明したフロ
ーチャート図である。
【0116】
処理開始(S140)により、ユーザがリモコン201のカーソル釦27が押さ
れるか(S141)、決定釦25が押されるか(S143)を待つ。カーソル釦
27が押されると、そのカーソル釦(上、下、左、右)に応じて、該当するタイ
トル選択画面の代表画面タイトル番号、またはチャプタ選択画面の代表画面チャ
プタ番号、もしくはタグの、表示輝度を上げ(ハイライト表示部)、選択されて
いることを明示する(S142)。
【0117】
3列目のタイトル番号、もしくはチャプタ番号選択時の、カーソル右釦に対して
は、次のタイトル選択画面、もしくはチャプタ選択画面が存在すれば、次のタイ
トル選択画面、もしくはチャプタ選択画面を表示し、1列目をハイライト表示部
とする。
【0118】
1列目のタイトル番号、もしくはチャプタ番号選択時の、カーソル左釦に対して
は、前のタイトル選択画面、もしくはチャプタ選択画面が存在すれば、前のタイ
トル選択画面、もしくはチャプタ選択画面を表示し、3列目をハイライト表示部
とする。
【0119】
1段目のタイトル番号、もしくはチャプタ番号選択時の、カーソル上釦に対して
は、タグをハイライト表示部とする。
【0120】
3段目のタイトル番号、もしくはチャプタ番号選択時の、カーソル下釦に対して
は、ハイライト表示部は移動しない。
【0121】
ハイライト表示部がタグの場合、カーソル右釦に対しては、右に有効なタグが存
在すれは、右のタグをハイライト表示し、そのタグに応じた表示画面とする。た
とえば、「タイトル1〜9」のタグから「タイトル10〜18」に移動した場合
、タイトル10〜18の各タイトルの画面を表示する。
【0122】
また、ハイライト表示部がタグの場合、カーソル左釦に対しては、左に有効なタ
グが存在すれは、左のタグをハイライト表示し、そのタグに応じた表示画面とす
る。
【0123】
ハイライト表示部がタグの場合、カーソル上釦に対しては、ハイライト表示部は
移動しない。
【0124】
ハイライト表示部がタグの場合、カーソル下釦に対しては、1段目のタイトル番
号、もしくはチャプタ番号を、ハイライト表示部とする。
【0125】
釦入力が1秒以上無い場合(S144)、ハイライト表示されているタイトル番
号もしくはチャプタ番号の映像を小画面のまま再生する(S145)。
【0126】
再生には、通常再生、コマ送り再生、スロー再生、コマとばし再生、早送り再生
、等の再生方法を使用する。なお、この再生が行なわれるのは、ハイライト表示
されているタイトル番号もしくはチャプタ番号の映像の小画面のみでなく、選択
画面17に表示されている任意の小画面であってもよい。
【0127】
この小画面の再生は、音声付きで再生しても、音声無しで再生しても良い。
【0128】
本実施形態では、音声無しの早送り再生を行っている。
【0129】
また、各タイトル、もしくは各チャプタの最後まで再生した後、それぞれのタイトル、もしくはチャプタの開始位置から再度再生する(繰り返し再生)かどうかは、任意に設定できる。
【0130】
釦入力の時間制限については、0秒を含む任意の時間で良いことは、言うまでもない。
【0131】
決定釦が押されたら、ハイライト表示されているタイトル番号、もしくはチャプタ番号を選択したタイトル番号、もしくはチャプタ番号を決定し(S146)、処理を終了する(
S147)。
【0132】
なお、タグがハイライト表示されている時に、決定釦が押された場合は、タイトル番号、もしくはチャプタ番号が決定されていないが、本実施形態では、その選択画面における左上の小画面が選択されたものと判断する。
【0133】
上記実施例の図10では、選択画面17に対して、代表画面19a〜19iが小さなものとなっていたが、例えば、代表画面19aを選択画面17と同じ大きさとするものであっても良い。その場合、他の代表画面19b〜19iは、代表画面19aの上に重ねて表示されるものとなる。従って、図10に示されるようなタグ18が設けられないこともあるが、タグ18は必須ではなく、タイトルを識別、選択可能な表示方法であれば他のものでもよい。
【0134】
上記の実施例の説明においては、開始画面が小画面として、選択画面に分割表示されるものとなっていたが、これに限定されるものではなく、複数の開始画面を任意の縮小率の小画面として、相互に重ねて表示させ、選択、決定に基いて画面一杯に再生、表示させるものでも良い。この一例を示しているのが図13である。
【0135】
勿論、任意の1つの開始画面を表示画面一杯に表示させて、他の開始画面をその上に重ねて表示させるものであってもよい。この一例を示しているのが図14である。
【0136】
また、代表画面、または、開始画面としては、画面一杯の大きさから切出したものも使用可能であり、その例を図15〜図18にて説明する。
【0137】
図15は、画面一杯の大きさとしたものの中央を基準として、代表画面19as、代表画面19amを切出したものである。
【0138】
図16は、画面一杯の大きさとしたものの右下角を基準として、代表画面19as、代表画面19amを切出したものである。なお、基準とする位置は、右下角に限らず、左下角、右上角、左上角であってもよい。
【0139】
図17は、選択画面17に表示する代表画面19aとして、図16の代表画面19amを用いたものであり、切出した大きさをそのまま使用している例である。
【0140】
図18は、選択画面17に表示する代表画面19aとして、図16の代表画面19amを用いたものであるが、切出した大きさを拡大して使用している例である。
【0141】
図17、図18の説明では、図16の代表画面19amにて説明したが、図16の代表画面19asを用いても良いし、図15の代表画面19am、代表画面19asを用いても良い。
【0142】
上記説明では、画面の中央、右下角、左下角、右上角、左上角を基準として、切出しているが、これらの位置は、説明を簡単とするために基準として取上げたにすぎない。
【0143】
従って、基準とする位置は、これらの位置のみに限定されるものではなく、画面上の任意の位置を使用してよく、画面に表示される内容を確認出来るものとするために適宜設定可能である。よって、切出し画面は、画面に表示される内容を確認出来るものとして、任意の位置から、任意の大きさで切出し、さらに任意の大きさにて再生、表示可能である。
【0144】
また、記録媒体に記録されている複数の番組に対応する記号を画面に表示する手段においては、番組に対応する記号を記号のみに限定するものではなく、番組を識別可能とする識別子若しくは、表示方法、さらには、番組に対応する画面を用いるなど、番組を識別可能とするものであればよい。
【0145】
さらには、記録媒体に記録されている複数の番組に対応する記号を画面に表示する手段においては、必ずしも記号を画面表示するものとしなくても良い。例えば、記録媒体に記録されている複数の番組の選択が記号を用いなくても選択可能であるならば、番組に対応する記号を画面に表示する必要がない。従って、複数の番組に対応する記号を画面に表示する手段を設けないものとすることも可能である。
【0146】
上記ではDVDディスクを対象としたが、本発明は、それに限らず、番組データを予め記録したものであれば、その他のデイスク、更にはテープ状の記録媒体、メモリ等の半導体による記録媒体に適用可能であり、同様の効果を得ることができる。
【0147】
また、上記説明において、OSD画面を用いているが、これに限らず、選択画面、代表画面の提示、代表画面の選択動作等の本発明の効果を得ることが出来る画面の表示法であれば良いことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0148】
1…ドライバ部、2…バッファ部、3…デコーダ部、4,13…RAM、9…システム制御部、10…バス線、11…ユーザインタフェース部、12…ROM、121…選択画面表示プログラム、122…OSDデータ、123…記録データ領域、131…アドレスデータ領域、132…OSDワーク領域、401…表示画面領域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に記録されている複数の番組に対応する記号、または番組を識別出来る識別子を画面に表示する手段と、
表示されている記号、または番組を識別出来る識別子を選択する手段と、
選択した記号、または番組を識別出来る識別子の番組を構成する複数の代表画面を任意の縮小拡大率で縮小拡大、または切出して前記画面に表示する手段と、
表示されている複数の代表画面のいずれかを選択する手段と、
選択してから決定した代表画面のシーンを画面一杯の大きさに変えて再生する手段とを備えてなることを特徴とする情報再生装置。
【請求項2】
番組に対応する記号を並べて画面に表示する手段は、画面中にタグを配置し、当該タグの中に前記記号を示す手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の情報再生装置。
【請求項3】
前記縮小拡大、または切出した画面が動画再生されることを特徴とする請求項1ないし2に記載の情報再生装置。
【請求項4】
前記縮小拡大、または切出した画面が早送り再生されることを特徴とする請求項1ないし2に記載の情報再生装置。
【請求項5】
前記縮小拡大、または切出した画面が繰返し再生されることを特徴とする請求項1、2
、3ないし4に記載の情報再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2010−102823(P2010−102823A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−261444(P2009−261444)
【出願日】平成21年11月17日(2009.11.17)
【分割の表示】特願2008−29874(P2008−29874)の分割
【原出願日】平成11年12月28日(1999.12.28)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】