情報処理装置、その制御方法およびプログラム
【課題】特定の領域に記入され、別の領域が空欄となっている原稿などの画像データを仕分けする際、作業者によるチェック作業を容易にすることができる情報処理装置を提供する。
【解決手段】原稿の読み取りが指示されると、CPU11は、原稿給送装置にセットされた原稿を順次給送し、原稿の読み取りを開始させる(S32)。CPU11は、読み取った1枚目の原稿、つまりスキャンチケットの画像の解析・認識処理を行い(S33)、この認識結果を用いて、2枚目以降のチェック対象原稿に対し、解析・認識処理を行う(S34)。CPU11は、この解析・認識処理による仕分け結果を用いて、指定された保存先に、仕分け情報が添付された画像データを保存する(S38)。
【解決手段】原稿の読み取りが指示されると、CPU11は、原稿給送装置にセットされた原稿を順次給送し、原稿の読み取りを開始させる(S32)。CPU11は、読み取った1枚目の原稿、つまりスキャンチケットの画像の解析・認識処理を行い(S33)、この認識結果を用いて、2枚目以降のチェック対象原稿に対し、解析・認識処理を行う(S34)。CPU11は、この解析・認識処理による仕分け結果を用いて、指定された保存先に、仕分け情報が添付された画像データを保存する(S38)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、読み取った原稿の画像データを処理する情報処理装置、その制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スキャナによって帳票や回答用紙等の原稿を読み取り、原稿に記載された記号や数字等を抽出する技術が知られている。この技術により、多数枚の原稿から抽出したデータを集計等の処理に容易に利用することが可能となる。
【0003】
例えば、特許文献1には、処理対象の原稿に手書きで処理対象の領域と処理の内容とを示す処理指示情報を記入し、これをスキャナで読み取ることにより、処理対象の領域と処理の内容とを特定し、処理指示書を作成する技術が開示されている。そして、この作成された処理指示書を用いて、チェック対象の原稿に記入された処理対象の領域に書き込まれた情報が抽出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−145611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の情報処理装置には、つぎのような問題があった。オフィス等では、同一フォームの大量の書類において、例えば、特定の領域に記入され、別の領域が空欄となっているものを利用するために、作業者が目視でそれをチェックする作業が必要であった。
【0006】
また、上記のようなチェック作業の結果によって、書類を仕分けする用途もあった。その場合、仕分けされた書類を保管する際、どのようなチェック内容で仕分けされた書類であるのかを、チェック作業を行った人以外の人にも分かるように、メモを添付したり、口頭で伝える必要があった。
【0007】
しかし、特許文献1に記載の情報処理装置は、指定した領域に記入された情報を抽出するのみに過ぎず、上記のようなチェックが容易に行えないものであった。
【0008】
さらに、チェック作業の結果により仕分けされた書類が、どのようなチェック内容で仕分けされた書類であるのかを容易に確認する手段がなかった。
【0009】
そこで、本発明は、特定の領域に記入され、別の領域が空欄となっている原稿などの画像データを仕分けする際、作業者によるチェック作業を容易にすることができる情報処理装置を提供することを目的とする。また、本発明は、仕分けした作業者以外の者が、仕分けされた画像データを利用する場合、仕分け情報を正確に知らせることができる情報処理装置を提供することを他の目的とする。また、本発明は、このような情報処理装置の制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、原稿を読み取る読取手段を備え、前記読み取った原稿の画像データを処理する情報処理装置において、前記画像データの判定処理に用いられる判定処理内容を保持する保持手段と、前記保持手段によって保持された判定処理内容に従って、前記画像データの判定処理を行う判定手段と、前記判定処理の結果、前記画像データを仕分けする仕分け手段と、前記判定処理内容および前記判定処理の結果の少なくとも一方から、仕分け情報を生成する情報生成手段と、前記仕分け手段によって仕分けされた画像データに、前記仕分け情報を付加する情報付加手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の請求項1に係る情報処理装置によれば、画像データの判定処理に用いられる判定処理内容に従って、原稿の画像データの判定処理を行い、判定処理の結果、画像データを仕分けし、仕分けされた画像データに仕分け情報を付加する。従って、仕分けが複数行われた場合でも、それぞれ仕分けされた画像データがどのような条件で仕分けされた画像データであるのかという情報を正確に画像データに付加することができる。
【0012】
これにより、特定の領域に記入され、別の領域が空欄となっている原稿などの画像データを仕分けする際、作業者によるチェック作業を容易にすることができる。また、仕分けした作業者(ユーザ)以外の者が、仕分けされた画像データを利用する場合、仕分け情報を正確に知らせることができる。
【0013】
請求項2に係る情報処理装置によれば、判定処理内容が記述されたチケットを用いて、簡単に画像データを仕分けすることができる。
【0014】
請求項3に係る情報処理装置によれば、ユーザは特定される原稿の処理対象の領域を容易に指示することができる。
【0015】
請求項4に係る情報処理装置によれば、テンプレートとなる原稿に含まれる色成分を、登録されている処理指示情報の指示色の色成分と異ならせるように変換し、ユーザに指示情報を付加させるためのテンプレートとなる原稿を印刷することができる。これにより、指示情報の認識エラーを低減させることができる。
【0016】
請求項5に係る情報処理装置によれば、仕分け情報が付加された原稿の画像データを印刷する際、判定処理内容を示す仕分け情報をともに印刷することが可能になる。
【0017】
請求項6−16に係る情報処理装置によれば、仕分けされた画像データがどのような条件で仕分けされた画像データであるのかという情報を正確に画像データに保存することができる。また、保存したユーザ以外の者が、仕分けされた画像データを利用する場合、仕分け情報を正確に知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】第1の実施形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2A】原稿のフォームの一例を示す図である。
【図2B】図2Aの原稿に含まれる各項目のうち、チェックを行わせるための任意の領域をユーザが色ペンを用いて付加した例を示す図である。
【図2C】チェック対象の原稿の例を示す図である。
【図3】スキャンチケットを作成する際の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】図3につづくスキャンチケットを作成する際の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】図3および図4につづくスキャンチケットを作成する際の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】ステップS24におけるスキャンチケットを用いてチェック対象の原稿のチェックを行う際の処理手順を示すフローチャートである。
【図7A】操作部16に表示された仕分け結果の例を示す図である。
【図7B】操作部16に表示された仕分け結果の例を示す図である。
【図8】属性情報として仕分け情報が添付された仕分けデータのプロパティ画面および仕分け情報を示す図である。
【図9】保存された仕分けデータを印刷する場合の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】印刷する仕分けデータの選択画面および仕分け情報の印刷指示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の情報処理装置、その制御方法およびプログラムの実施の形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態の情報処理装置は、コピー機能、スキャナ機能などの各種機能を搭載した複合機である画像処理装置に適用された場合を示す。なお、これらの機能を連携させ、情報処理装置を複数の装置で実現させるようにしてもよい。
【0020】
[第1の実施形態]
図1は第1の実施形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。画像処理装置100は、CPU11、RAM18、ROM19、ハードディスクドライブ(HDD)13、プリンタ14、スキャナ15、操作部16およびネットワークI/F17がバス12を介して接続された構成を有する。
【0021】
CPU11は、ROM19に格納されたプログラムを、RAM18にロードすることによって画像処理装置100全体の動作を制御する。また、CPU11は、バス12を介して画像処理装置100内の各部と通信を行う。
【0022】
操作部16は、ユーザが指示を行うための複数のキー、およびユーザに通知すべき各種情報を表示する表示部を含む。スキャナ(読取装置)15は、ユーザが原稿台にセットした原稿上の画像をカラー画像として読み取り、この読み取りにより得られた電子データ(画像データ)をHDD13、RAM18などに蓄積する。HDD13は、ハードディスクを含むハードディスクドライブであり、入力された各種情報を格納する。また、スキャナ15は、原稿給送装置(図示せず)を有し、この原稿給送装置にセットされた複数枚の原稿を順次、原稿台に給送し、読み取ることも可能である。
【0023】
プリンタ(印刷装置)14は、入力された画像データに基づく画像を、記録紙(シート)に印刷する。ネットワークI/F17は、画像処理装置100をネットワーク20に接続し、ネットワーク上の外部装置からのデータの受信、ネットワーク上の外部装置へのデータの送信を制御する。
【0024】
なお、本実施形態の画像処理装置100は、スキャナ15を介して入力される画像データを処理する場合を示すが、その他、例えば、外部機器から送られてくる原稿の画像データを、ネットワークI/F17を介して入力して処理する場合も、同様に処理可能である。
【0025】
また、スキャナやプリンタが接続されたパーソナルコンピュータ(PC)等においても、同様に処理することが可能である。この場合、本実施形態で用いられるプログラムの全部または一部を、ネットワーク等を介してPCに提供したり、CD−ROM等の記憶媒体に格納してPCに提供することが可能である。
【0026】
つぎに、本実施形態で用いられる原稿の例について説明する。図2Aは原稿のフォームの一例を示す図である。この原稿は、何も記入されていない状態のアンケート用紙21である。このアンケート用紙21には、回答者の性別、職業、年齢などを記入する欄21aや、設問事項の欄21b、それらに対する回答欄21cなどが設けられている。回答者は、このアンケート用紙21に、自身の情報や設問に対する回答を記入する。
【0027】
図2Bは図2Aの原稿に含まれる各項目のうち、チェックを行わせるための任意の領域をユーザが色ペンを用いて付加した例を示す図である。図2Bに示した原稿が処理指示書となる。この処理指示書は、作成されたアンケート用紙をチェックするユーザが、チェック対象のアンケート用紙と同一形式の用紙に後述する処理指示情報を書き込むことで、作成される。つまり、図2Aに示したアンケート用紙に処理指示情報が書き込まれたものが、処理指示書となる。本実施形態では、ユーザが処理対象とする領域を指定するために色ペン等で該当する領域を矩形等の閉領域として囲む。
【0028】
ここで、アンケート用紙21に書き込まれる処理指示情報について説明する。図2Bにおいて、例えば、領域221、222、223、224、225は、処理対象とする領域を指定するために、赤色のペンで書き込まれた領域である。つまり、回答者が「女性・既婚・会社員・30代」であり、かつQ1に回答が記入されたアンケート用紙をチェックする(仕分けする)ことが示される。
【0029】
なお、赤色以外の色を使うことも可能であり、チェック内容に応じて色の種類を減らしたり、増やしたりしてもよい。また、ここでは、ペンを用いているが、色を付けられるものであれば、ペンに限られることはない。
【0030】
そして、ユーザは、操作部16を用い、事前に使用すべき処理指示情報の色の情報と処理内容とを、それぞれ対応付けてRAM18に登録する。すなわち、赤色に対して記述があることをチェックすることがRAM18に登録される。CPU11は、ここで登録された各色の色成分(例えば、色相等)を判定し、その内容をRAM18に記憶する。
【0031】
なお、色の登録を行う場合、ユーザが操作部16を介して登録を行う代わりに、用紙に書き込んだものをスキャナ15によって読み取らせて登録を行うようにしてもよい。また、ユーザが色の登録を行う代わりに、画像処理装置100に予め色の情報と処理内容が登録されていてもよい。予め登録された内容に従って処理を行う場合、ユーザは、登録されている色と処理内容に従って、原稿に処理指示情報を付加する。
【0032】
このように、画像処理装置100は、使用すべき処理指示情報の色成分とそれに対応した処理内容を登録しておき、これらをもとに処理指示書を作成する。
【0033】
画像処理装置100は、この処理指示書を用いて、処理指示情報を抽出し、この抽出結果に応じて処理内容(判定処理内容)を認識する。そして、画像処理装置100は、この認識した処理内容に従って、チェック対象の原稿について、原稿の特定の領域に情報があるか否か、空欄か否かをチェックする。
【0034】
図2Cはチェック対象の原稿の例を示す図である。ここでは、チェック対象の原稿は、図2A、図2Bと同一の形式の原稿に基づくものであることを前提とする。本実施形態では、チェック対象の原稿は、回答が記入されたアンケート用紙である。
【0035】
画像処理装置100は、図2Bに示すように付加された処理指示情報を抽出し、この抽出結果をもとに、領域231、232、233、234、235に記載があることをもって、チェック対象の原稿は正常であると判定する。図2Cに示す原稿は、正常と判定するための条件を全て満たしている例であるので、この原稿のチェック結果は正常(OK)となる。一方、1箇所でも正常と判定する条件を満たさない原稿のチェック結果は異常(NG)となる。
【0036】
なお、チェックの内容や領域はこれらに限られるものではなく、他のチェック内容の指示や他の領域に対して指示することも可能である。
【0037】
つぎに、図2Bに示す処理指示書に基づき、原稿の記載内容のチェックを実行させるためのスキャンチケットを作成する処理について説明する。
【0038】
ここで、スキャンチケットとは、図2Bの指示内容を認識し、図2Cなどのようなチェック対象の原稿のチェック方法(判定処理内容)を、画像処理装置100が認識可能な形式(例えば、QRコード(登録商標))で記述されたチケットである。
【0039】
スキャンチケットには、図2Bの原稿から認識した指示内容、およびこの指示内容を適用する領域の位置情報などが含まれる。チェック対象の原稿のチェックを行う際、CPU11は、スキャナ15によりスキャンチケットを読み取って処理内容を認識し、チェック対象の原稿をチェックする。スキャンチケットの内容が仕分けの条件を示している場合、チェックした結果、OKと判定された原稿は、仕分け条件に該当するものとして仕分けされる。
【0040】
図3、図4および図5はスキャンチケットを作成する際の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、CPU11が、ROM19に格納されたプログラムをRAM18にロードして実行する際の処理の流れを示す。ユーザにより操作部16を介してスキャンチケット作成が指示されると、本処理が開始される。
【0041】
CPU11は、操作部16に、RAM18に登録されている処理指示情報の指示色(以下、単に指示色という)と処理内容の組合せを表示させる(ステップS1)。例えば、CPU11は、操作部16に「赤色で囲まれた領域内に記述があればOKとします」などを表示する。
【0042】
CPU11は、操作部16に、ステップS1で表示した指示色と処理内容で良いか否かをユーザに問い合せる表示を行わせる(ステップS2)。この問合せに対し、ユーザから操作部16を介して否定する旨の指示が行われたと判定すると、CPU11は、指示色と処理内容の組合せの変更を行う旨の表示を操作部16に行わせる(ステップS4)。
【0043】
ここでは、CPU11は、いずれの色を変更するかを問合せる表示を行い、指示された色に代えて新たな色を提示するようにしてもよいし、ユーザが操作部16によって任意の色を指定するようにしてもよい。また、新たな色とするのではなく、単に色と処理内容の組合せを変更するだけでもよい。このとき、CPU11は、同じ色で異なる処理内容の指示を行うことができないので、1つの色に対して1つの処理内容となるように制御を行う。
【0044】
ステップS4で指示色あるいは処理内容、または指示色と処理内容の両方の変更処理が行われると、CPU11は、操作部16に対してステップS1の表示を行わせる。ここでは、ステップS4で変更処理が行われたことをユーザが確認できるように、表示が行われる。
【0045】
ステップS2の問合せに対し、ユーザから操作部16を介して肯定する旨の指示が行われたと判定すると、CPU11は、使用すべき処理指示情報の指示色と、それに対応する処理内容とを決定し、RAM18に登録する。
【0046】
なお、ステップS2の判定は、ユーザに目視で原稿の内容(原稿に含まれている色)を確認させ、指示色の色成分と原稿に含まれる色成分とが類似していると判断される場合、互いに異なるものとし、処理指示情報の抽出エラーを防止するものである。
【0047】
また、ステップS2の確認の結果、原稿に含まれる色成分と指示色の色成分とが類似していると判定された場合、後述するように、原稿のモノクロコピーを行うようにしてもよい。この場合、CPU11は、原稿をセットするように促す表示を操作部16に行わせ、これに対し、ユーザにより原稿がセットされたと判断すると、モノクロコピーを実行する。これによっても、有彩色の色ペンで処理指示情報を付加した場合の処理指示情報の抽出エラーを防止することができる。このように、ユーザへの確認結果を判定することにより、原稿をスキャナで読み取らせる回数を減らすことができる。
【0048】
CPU11は、ステップS2において、指示色と処理内容がOKであったと判断した場合、ここで処理指示情報に用いられる色成分を特定してRAM18に記憶する。CPU11は、ユーザの手許に、チェック対象原稿(図2C)のみ存在しているか否かを問合せる表示を操作部16に行わせる(ステップS3)。これは、処理指示書を作る際、テンプレートとなる原稿(図2Aまたは図2B)が存在しているか否かを確認するものである。つまり、これは、チェック対象の原稿しかユーザの手許にない場合、後述するように、チェック対象の原稿から処理指示情報を書き込むための原稿を作成することができるようにするためである。ここで、テンプレートとは、正式なチェック対象の原稿ではなく、ユーザが処理指示情報を書き加えることができるものを指す。
【0049】
CPU11は、ステップS3で操作部16を介して、チェック対象原稿のみ存在している(テンプレートとなる原稿が存在しない)との応答を受けると、スキャナ15にチェック対象原稿をセットすることを促す表示を操作部16に行わせる(ステップS5)。
【0050】
ここでは、例えば「チェック対象原稿の1枚をスキャナにセットしてください。セットしたらOKボタンを押してください」という案内表示、および原稿がセットされたことを認識するためのOKボタンの表示が行われる。そして、CPU11は、OKボタンが押されたことで原稿が置かれたことを認識する。なお、原稿台の下部に設けられたフォトインタラプタや原稿給送装置の原稿センサ等を用いて、CPU11は、スキャナ15に原稿がセットされたことを自動で認識するようにしてもよい。
【0051】
CPU11は、ステップS5でOKボタンが押されたと判断すると、スキャナ15にチェック対象の原稿の画像を読み取らせる(ステップS6)。さらに、ステップS6において、CPU11は、スキャナ15から入力された画像データを、モノクロ画像データに変換し、それをプリンタ14に出力して記録紙へのモノクロコピー出力を行わせる。
【0052】
なお、ステップS6では、原稿をモノクロ化してプリンタ14で印刷したが、これに限られることはない。例えば、読み取った原稿の画像の色を、指示色が含まれない他の色に変換して印刷することも可能である(第2の印刷手段)。また、例えば、読み取った原稿中の赤い文字を青い文字に変えて出力するなど、色を変換して出力するようにしてもよい。この他、RAM18に予め色変換を行う色を登録しておき、その登録色と同じ色が読み取られた原稿にあった場合、色変換を行うようにしてもよい。
【0053】
CPU11は、ステップS6でプリンタ14によって出力された記録紙に、図2Bに示すような処理指示情報を書き込むことを促す表示を操作部16に行わせる(ステップS7)。この後、CPU11はステップS17の処理に進む。
【0054】
ステップS3でテンプレート原稿が存在する旨の応答があると、CPU11は、操作部16にテンプレートに処理指示情報が既に記載されている(図2B)か否かを問い合せる表示を行う(ステップS8)。
【0055】
この表示に対し、CPU11は、テンプレートに処理指示情報が記載されていないことを示すユーザからの応答を、操作部16を介して受けると、スキャナ15にテンプレートをセットすることを促す表示を操作部16に行わせる(ステップS9)。例えば、「テンプレートをスキャナにセットしてください。セットしたら、OKボタンを押してください」という案内表示、およびOKボタンの表示が行われる。CPU11は、ユーザによりOKボタンが押されたことで、原稿が置かれたことを認識する。なお、ステップS5と同様、原稿台の下部に設けられたフォトインタラプタや原稿給送装置の原稿センサ等を用いて、スキャナ15に原稿が置かれたことが自動で認識されるようにしてもよい。
【0056】
ステップS9でOKボタンが押されると、CPU11は、テンプレートの原稿の画像をスキャナ15に読み取らせる(ステップS10)。
【0057】
この読み取りにより得られた画像データに対し、CPU11は、指示色と同じ色成分の色が含まれているか否かを判定するための解析・認識処理を行う(ステップS11)。この色成分の解析・認識処理では、CPU11は、例えば赤色が含まれるか否かを解析・認識する場合、赤の色相抽出を行って解析・認識する。この色成分の解析・認識では、公知の種々の方法を採用することが可能である。また、色相以外のパラメータを用いてもよいし、他のパラメータを組み合わせてもよい。
【0058】
CPU11は、ステップS11で解析・認識した色に、RAM18に登録された指示色と同じものが含まれているか否かを判断する(ステップS12)。ここで、指示色とステップS11で解析・認識した色が同じであるか否かの判断は、完全一致のみでなく、ある範囲を持たせて同じと判断することも可能である。例えば、RGB値が256段階で表されている場合、解析・認識した色と指示色のRGB値とを比較した結果、プラスマイナス20以内である場合、同じであると判断するようにしてもよい。なお、ここで示した方法以外の方法で、同じ色と判断する方法を適用することも可能である。
【0059】
ステップS12でRAM18に登録された指示色と同じ色がテンプレートの画像に含まれていると判断された場合、CPU11は、スキャナ15にテンプレートをセットすることを促す表示を操作部16に行わせる(ステップS13)。例えば、「テンプレートをスキャナにセットしてください。セットしたらOKボタンを押してください」という案内表示、およびOKボタンの表示が行われる。
【0060】
CPU11は、OKボタンが押されたことで原稿が置かれたことを認識する。なお、ステップS5、S9の場合と同様、原稿台の下部に設けられたフォトインタラプタや、原稿給送装置の原稿センサ等を用いて、スキャナ15に原稿が置かれたことが自動で認識されるようにしてもよい。
【0061】
ステップS13でOKボタンが押されると、CPU11は、スキャナ15にチェック対象の原稿の画像を読み取らせる(ステップS14)。CPU11は、スキャナ15から入力された画像データをモノクロ画像データに変換し、それをプリンタ14に出力することで、記録紙へのモノクロコピー出力を行わせる。
【0062】
なお、ステップS14では、原稿をモノクロ化してプリンタ14で印刷したが、これに限られることはない。これに代わる処理として、前述したステップS6の処理で示したように種々の方法を採用することができる。
【0063】
CPU11は、ステップS14でプリンタ14によって出力された記録紙に、図2Bのような処理指示情報を書き込むことを促す表示を操作部16に行わせる(ステップS15)。この後、CPU11はステップS17の処理に進む。
【0064】
一方、ステップS12で、RAM18に登録されている指示色と同じ色がテンプレートの画像に含まれていないと判断した場合、CPU11は、テンプレート原稿に図2Bのような処理指示情報を書き込むことを促す表示を操作部16に行わせる(ステップS16)。この後、CPU11はステップS17の処理に進む。
【0065】
前述したように、ステップS8で、CPU11は、操作部16に対し、テンプレートに既に処理指示情報が記載済みか否かを確認する表示を行わせる。この表示に対し、テンプレートに指示情報が記載済であることを示す応答を、操作部16を介して受けたと判断した場合、CPU11は、指示情報が記載済であるテンプレートの原稿の画像をスキャナ15に読み取らせる(ステップS17)。また、ステップS7、S16、S15の処理後、同様に、CPU11はステップS17の処理を行う。なお、ステップS17の処理は読込手段の一例である。
【0066】
ここでは、CPU11は、前述したモノクロコピー出力と同様の手順で原稿を読み取らせる。即ち、CPU11は、操作部16に対し、指示情報が記載済みである原稿のセットを促す表示を行う。これに対し、ユーザが原稿をセットした後にOKボタンが押されると、CPU11は、スキャナ15に原稿の読み取りを行わせる。ただし、ここでは、CPU11は、スキャナ15で読み取って得た画像データのモノクロ画像データへの変換を行わない。ここで得られた画像データはRAM18に記憶される。
【0067】
CPU11は、スキャナ15から入力された画像データから処理指示情報の解析・認識処理を行う(ステップS18)。ここでは、まず、CPU11は、ステップS2で決定された指示色が原稿のどこにあるかを解析し、その部分の色を認識することで、色毎に対象領域の位置を特定する。ここで特定される位置は、原稿のどの位置にどの大きさの処理対象の領域が存在するかを判別可能なものである。例えば、対象領域の位置は、座標によって特定される。そして、CPU11は、この特定された位置と、ステップS2で決定された処理内容とを対応付けてRAM18に記憶する。
【0068】
CPU11は、ステップS18で解析・認識した結果を操作部16に表示させる(ステップS19)。例えば、特定した処理指示情報に対応する領域の座標やその領域に対する処理内容が表示される。なお、CPU11は、読み取った原稿のサムネイル画像を表示し、その画像と対応させてどの位置に処理指示情報があり、その処理内容がどういったものかを識別可能に表示させるようにしてもよい。
【0069】
CPU11は、ステップS19で表示した内容で正しいか否かをユーザに確認させる表示を操作部16に行わせる(ステップS20)。CPU11は、この確認に対し、ユーザから否定する応答を、操作部16を介して受けると、ステップS17で読み取ったテンプレートの原稿の画像をプリンタ14でモノクロ出力するか否かを確認する表示を操作部16に行わせる(ステップS25)。
【0070】
CPU11は、これに肯定する応答を、操作部16を介して受け取ると、ステップS17で読み取ったテンプレートの原稿の画像をモノクロ画像データに変換し、プリンタ14にモノクロコピー出力を行わせる(ステップS26)。即ち、正しく処理指示情報が抽出できなかった場合、画像処理装置100は、処理指示情報が付加された処理指示書をモノクロコピーで出力する。
【0071】
そして、画像処理装置100は、このモノクロコピーで出力された処理指示書を用いて再び処理指示情報を付加させる。なお、ステップS26では、原稿をモノクロ化してプリンタ14で印刷する場合を示したが、これに限られることはない。これに代わる処理として、ステップS6で前述したように、種々の方法を採用することができる。
【0072】
CPU11は、ステップS26でプリンタ14によって出力された記録紙に、処理指示情報を書き込むことを促す表示を操作部16に行わせる(ステップS27)。この後、CPU11はステップS17の処理に戻る。
【0073】
一方、CPU11は、ステップS25でユーザからモノクロコピー出力を行わないことを示す指示を、操作部16を介して受けると、処理指示書を新たに作成するか否かを確認する表示を操作部16に行わせる(ステップS28)。
【0074】
CPU11は、この確認に対し、新たに処理指示書を作成することを示す指示を、操作部16を介して受けると、新たに作成した処理指示書をスキャナ15にセットするように促す表示を操作部16に行わせる(ステップS29)。この後、CPU11はステップS17の処理に戻る。
【0075】
一方、CPU11は、ステップS28で新たに処理指示書を作成しないことを示す指示を、操作部16を介して受けると、本処理を終了する。
【0076】
ステップS27、ステップS29の表示に引き続き、ユーザが原稿をセットし、操作部16を介してOKボタンを押すなどの読み取りの指示が行われると、CPU11は、前述したステップS17の処理を再び実行する。
【0077】
一方、CPU11は、ステップS20で解析結果が正しかったことを示す応答を、操作部16を介して受け取ると、この解析内容を処理指示情報の抽出結果としてRAM18(保持手段)に記憶する。そして、CPU11は、スキャンチケットを作成するか否かの問合せ表示を操作部16に行わせる(ステップS21)。
【0078】
この表示に対し、CPU11は、肯定する応答を、操作部16を介して受けると、解析内容のコード化を行う(ステップS22)。この解析内容のコード化とは、ステップS19で表示した解析結果を、例えば2次元コード(例えばQRコード(登録商標)等)を使ってコード化することを指す。また、コード化される内容には、処理が指示された領域とその領域に対する処理内容が含まれる。また、ここでは、2次元コードを例に説明するが、これ以外の方法でコード化してもよく、画像処理装置100が解析・認識可能なものであれば、これに限られることはない。
【0079】
CPU11は、ステップS22で作成されたコード化したものを、画像としてプリンタ14で記録紙に出力させて印刷する(ステップS23)。この印刷されたスキャンチケットを用いて、CPU11は、チェック対象の原稿のチェックを実行することが可能である。
【0080】
ただし、ステップS20で解析結果が正しいと判断された場合、ステップS17でスキャナ15により読み取らせた処理指示書は正しく認識されているので、ステップS21〜S23の処理を行わず、この処理指示書をスキャンチケットとしてもよい。この場合、画像処理装置100は、チェック時に処理指示書から処理内容等を認識する。
【0081】
また、CPU11は、ステップS21の問合せに対し、否定する応答を、操作部16を介して受けると、ステップS20で登録した解析内容を特定するためのIDを操作部16に表示させる。これは、チェック原稿のチェックを行わせる際、この解析内容を特定し、RAM18から読み出して利用可能にするためである。なお、このIDは、CPU11が提示するものである以外に、ユーザが所望のIDとして操作部16から指定するものであってもよい。ここで決定されたIDと解析内容とは、対応付けられてRAM18に記憶される。その後、CPU11は、ステップS24の処理に進む。
【0082】
CPU11は、このように認識された処理指示情報とそれに対応する処理内容に従って、チェック対象の原稿のチェックを行う(ステップS24)。この処理の詳細については後述する。
【0083】
このような処理により、原稿に含まれる色成分を指示色の色成分と異ならせるように変換し、処理指示情報をユーザに付加させるための原稿を印刷させることができる。これにより、処理指示書に付加された処理指示情報を正しく認識することができる。即ち、処理指示情報の認識エラーを低減させることができる。また、ユーザに対し、その際の作業を適切に案内(例えば、モノクロコピー出力を促す案内の通知)することができ、ユーザによる作業ミスを低減させることができる。なお、上記フローチャートに示した処理を全て実行する必要はなく、一部の処理のみ実行するようにしてもよい。
【0084】
つぎに、このようにして作成されたスキャンチケットを用いて、抽出した処理指示情報に応じた原稿のチェックを行う手順について詳しく説明する。
【0085】
図6はステップS24におけるスキャンチケットを用いてチェック対象の原稿のチェックを行う際の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、CPU11が、ROM19に格納されたプログラムをRAM18にロードして実行する処理の流れを示す。なお、ここでは、ステップS21でスキャンチケットを作成することが指示された場合について説明するが、ステップS21〜S23の処理を行わずに処理指示書をスキャンチケットとして用いる場合も同様である。
【0086】
ユーザにより操作部16を介してチェック対象原稿のチェックが指示されると、本処理が開始する。まず、CPU11は、操作部16に対し、ステップS23でプリントしたスキャンチケットを1枚目とし、その後にチェック対象の原稿を重ねて原稿給送装置にセットすることを促す表示を行わせる(ステップS31)。
【0087】
原稿がセットされた後、ユーザにより操作部16のOKボタンが押されるなど、原稿の読み取りが指示されると、CPU11は、原稿給送装置にセットされた原稿を順次給送し、スキャナ15による原稿の読み取りを開始させる(ステップS32)。
【0088】
ここでは、まず、CPU11は、原稿給送装置にセットされた原稿のうち1枚目であるスキャンチケットを給送し、スキャナ15にスキャンチケットを読み取らせる(第2の読取手段)。これに引き続き、CPU11は、スキャンチケットに重ねてセットされたチェック対象の原稿を順次読み取らせる。なお、チェック対象の原稿は複数枚重ねてセット可能である。また、一連の原稿であることを操作部16から指定することにより、多数枚の原稿を複数束に分けて原稿給送装置にセットすることも可能である。
【0089】
CPU11は、ステップS32で読み取った1枚目の原稿、つまりスキャンチケットの画像の解析・認識処理を行う(ステップS33)。ここでは、CPU11は、読み取ったスキャンチケット内の2次元コード等を解析し、処理指示の対象となる領域(位置)と処理内容の認識を行う。認識した結果はRAM18(保持手段)に格納される。
【0090】
CPU11は、RAM18に格納された認識結果を用いて、2枚目以降のチェック対象原稿に対し、解析・認識処理を行う(ステップS34)。
【0091】
例えば、図2Cに示すチェック対象の原稿の場合、領域231、232、233、234、235に記載があると、CPU11は正常であると認識する。例えば、CPU11は、ある領域の画像に対して所定の閾値で2値化処理を行い、白画素(画像がない)数が面積の80%以上である場合、空欄と認識する。
【0092】
また、CPU11は、ある領域の画像に対して所定の閾値で2値化処理を行い、黒画素(画像がある)数が面積の20%以上である場合、記載ありと認識する。また、CPU11は、ある領域の画像に対して赤または赤の近傍の色相を抽出し、これを2値化処理して画素が存在する割合が20%以上である場合、記述ありと認識する。なお、これらの割合を示す数値は一例であり、他の数値であってもよい。また、認識の方法も他のものを採用してもよい。
【0093】
CPU11は、チェック対象の原稿のページ番号とそのページに対する認識結果を順次RAM18に蓄積する。ここでは、CPU11は、1枚のチェック対象の原稿に対して全ての認識結果が正常である場合にOKとし、1つでも正常と認識されなかった場合にNGとする。
【0094】
チェック対象原稿の全てについての認識処理が終了すると、CPU11はRAM18に蓄積した全ての原稿に対する結果の集計を行う。この結果の集計には、例えば、チェックしたチェック対象原稿の総枚数、NGと判定された領域数、NGと判定された領域を含む原稿のページ番号などを集計することが含まれる。
【0095】
このページ番号は、スキャナ15によって読み込んだ順番(原稿給送装置から給送させた順序)であって、スキャンチケットを除くチェック対象原稿の1枚目から1ページ目とされる。ここに示した以外の情報もRAM18に蓄積された情報から識別し得るものがあれば、さらに集計してもよい。なお、ここでは、RAM18に蓄積する場合を示したが、HDD13に蓄積しても同じ処理が可能である。
【0096】
この後、CPU11は、操作部16に対し、ステップS34で行った結果を仕分け結果として表示させる(ステップS35)。
【0097】
図7Aおよび図7Bは操作部16に表示された仕分け結果の例を示す図である。図7A(a)の仕分け結果表示画面は、チェックした原稿の枚数と、OKと判定された枚数(つまりスキャンチケットが示す仕分け条件に該当した原稿の枚数)が表示された画面の例である。また、この画面には、仕分けされた画像データ(以下、仕分けデータともいう)を保存する手順に進むためのボタン501が設けられている。
【0098】
CPU11は、画像データ(書類データ)を保存するために、仕分け情報を添付する画面を表示させる(ステップS36)。図7A(b)の仕分け情報添付画面には、添付する情報をユーザに選択させることを可能にするために、各情報に対して添付するか否かの選択可能なボタン511〜514が設けられている。例えば、「チェック枚数」、「該当総ページ数」、「保存先フォルダ情報」および「チケット情報」の全てを添付する場合、ユーザは全てのボタン511〜514を選択すればよい。このように、種々の情報を含ませて、仕分け情報を生成することが可能である(情報生成手段)。
【0099】
ここで、保存先フォルダ情報とは、後述する仕分けデータを保存する格納フォルダ(場所)に関する情報である。また、チケット情報とは、チェックに使用されたスキャンチケットに関する情報である。スキャンチケットが既に特定のフォルダに保存されている場合、チケット情報として、そのフォルダを示す情報などが該当する。
【0100】
CPU11は、ユーザによって選択された添付する仕分け情報および添付方法を取得する(ステップS37)。図7A(c)には、仕分け情報を添付するか否かを選択する仕分け情報添付画面の例が示されている。
【0101】
ここで添付される仕分け情報は、仕分け処理に使用されたスキャンチケットの内容、つまり仕分け条件の内容を指す。仕分け情報には、チェックを行った領域を確認できるチケットのサムネイルや、指示された領域に対して行ったチェックの内容などが記載される。チェックの内容として、「仕分け条件: 赤枠内に記載があること」が示されている。
【0102】
ここで、ユーザがこの仕分け情報を添付するボタン531を選択した場合、操作部16の画面は、図7B(d)に示すように、仕分け情報を添付する方法を選択する画面(仕分け情報添付画面)に遷移する。仕分け情報を添付する位置として、仕分けデータの先頭ページ、最終ページなどを選択することができる。また、仕分けデータを印刷した場合にのみ仕分け条件のページを同時に印刷する方法も選択することができる。
【0103】
また、仕分け情報を属性情報として添付する方法も選択することができる。この場合、仕分けデータのプロパティ情報を参照すると、仕分け条件を確認することができる。図8は属性情報として仕分け情報が添付された仕分けデータのプロパティ画面および仕分け情報を示す図である。このファイルには、仕分け情報が添付されているので、図8(a)のプロパティ画面の属性の項目内には、「添付ファイル表示」ボタン71が表示される。この「添付ファイル表示」ボタン71を選択すると、図8(b)に示すように、添付されている仕分け情報が表示される。添付されている仕分け情報には、チェックを行った領域を確認できるチケットのサムネイルや、指示された領域に対して行ったチェックの内容などが記載される。前述と同様、チェックの内容として、「仕分け条件: 赤枠内に記載があること」が示されている。
【0104】
図7B(e)には、仕分けデータの保存先を指定する画面(仕分けデータ保存フォルダ画面)の例が示されている。この仕分けデータ保存フォルダ画面で、ユーザにより仕分けデータの保存先が指定されると、CPU11は、指定された保存先に、仕分け情報が添付された画像データを保存する(ステップS38)。このステップS38の処理は情報付加手段の一例である。この後、CPU11は本処理を終了する。
【0105】
例えば、仕分けデータの保存先として、画像処理装置100に付属されたHDD13に設けられた複数のフォルダから、ユーザによって選択されたフォルダが指定される。また、ネットワークで他のPCやサーバに画像処理装置100が接続されている場合、このネットワークを介して他のPCやサーバ上のHDDに、仕分けデータが保存されるようにしてもよい。
【0106】
また、ここでは、仕分けデータをユーザが指定したフォルダに保存する例を挙げたが、複合機がSend機能(ファイルを電子メールで送信する電子メール送信機能)を持つ場合、その機能を用いて仕分けデータを特定のアドレス宛て(宛先)に送信してもよい。
【0107】
第1の実施形態の画像処理装置によれば、原稿の特定の領域に情報があるか否かをチェックして原稿の画像データを仕分けした後、仕分けされた原稿の画像データに対し、チェックした内容を示す仕分け情報が添付されたデータとして保存することが可能になる。従って、仕分け処理が複数行われた場合でも、それぞれの仕分けデータがどのような条件で仕分けされたデータであるかという情報を正確に添付することができる。また、仕分けデータを保存したユーザ以外の者が、保存された仕分けデータを利用する場合にも、仕分け情報を正確に知らせることができる。
【0108】
このように、画像データの判定処理に用いられる判定処理内容に従って、原稿の画像データの判定処理を行い、判定処理の結果、画像データを仕分けし、仕分けされた画像データに仕分け情報を付加する。これにより、特定の領域に記入され、別の領域が空欄となっている原稿などの画像データを仕分けする際、作業者によるチェック作業を容易にすることができる。
【0109】
また、判定処理内容が記述されたスキャンチケットを用いて、簡単に画像データを仕分けすることができる。また、ユーザは原稿の特定の領域を容易に指示することができる。また、原稿に含まれる色成分をユーザによって指示される指示色の色成分と異ならせるように変換して、ユーザに指示情報を付加させるための原稿を印刷することができる。これにより、指示情報の認識エラーを低減させることができる。
【0110】
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、保存された仕分けデータを印刷する場合について説明する。第2の実施形態の画像処理装置の構成は、前記第1の実施形態と同じであるので、その説明を省略する。また、スキャンチケットの生成方法、原稿の仕分けチェック作業手順、仕分けデータの保存方法等は、前記第1の実施形態と同様であるので、これらの説明についても省略する。
【0111】
図9は保存された仕分けデータを印刷する場合の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、CPU11が、ROM19に格納されたプログラムをRAM18にロードして実行する処理の流れを示す。ここで、保存されている仕分けデータは、図7B(d)の画面において、仕分け情報を「属性情報として添付する」が選択された場合の仕分けデータであるとする。
【0112】
CPU11は、印刷する仕分けデータを選択する際の画面を表示する(ステップS51)。図10は印刷する仕分けデータの選択画面および仕分け情報の印刷指示画面を示す図である。同図(a)の印刷画面には、ユーザによって選択される、印刷する仕分けデータが表示される。印刷する仕分けデータを選択するために、仕分けデータごとに、Box番号、名称、使用量が示されている。これらの仕分けデータのいずれかを選択し、ボタン561を選択することで、印刷が行われる。
【0113】
ここでは、HDD13に保存されている仕分けデータが選択される。ネットワークで他のPCやサーバに画像処理装置100が接続されている場合、ネットワークを介して他のPCやサーバ上のHDDに保存されている仕分けデータを選択することも可能になる。
【0114】
CPU11は、選択された仕分けデータを出力するために、印刷データを生成する(ステップS52)。選択された仕分けデータには、属性情報として仕分け情報が添付されている。
【0115】
同図(b)の印刷画面は、仕分けデータに添付されている仕分け情報を、仕分けデータとともに印刷をするか否かをユーザに選択させる画面である。CPU11は、仕分け情報も印刷するか否かを判別する(ステップS53)。仕分け情報を印刷する場合、ユーザにより印刷ボタン85が選択される。CPU11は、仕分け情報の印刷データを生成する(ステップS54)。そして、CPU11は、ステップS52とステップS54で生成された印刷データの出力を行わせる(ステップS55)。このステップS55の処理は第3の印刷手段の一例である。この後、CPU11は本処理を終了する。
【0116】
一方、ステップS53で仕分け情報が印刷されない場合、CPU11は、ステップS55で、ステップS52で生成された印刷データのみの出力を行わせる。この後、CPU11は本処理を終了する。
【0117】
このように、第2の実施形態の画像処理装置によれば、属性情報として仕分け情報が添付された仕分けデータを印刷する際、チェックした内容を示す仕分け情報も共に印刷することが可能になる。
【0118】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
【0119】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0120】
11 CPU
14 プリンタ
15 スキャナ
16 操作部
18 RAM
21 アンケート用紙
221、222、223、224、225 領域
【技術分野】
【0001】
本発明は、読み取った原稿の画像データを処理する情報処理装置、その制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スキャナによって帳票や回答用紙等の原稿を読み取り、原稿に記載された記号や数字等を抽出する技術が知られている。この技術により、多数枚の原稿から抽出したデータを集計等の処理に容易に利用することが可能となる。
【0003】
例えば、特許文献1には、処理対象の原稿に手書きで処理対象の領域と処理の内容とを示す処理指示情報を記入し、これをスキャナで読み取ることにより、処理対象の領域と処理の内容とを特定し、処理指示書を作成する技術が開示されている。そして、この作成された処理指示書を用いて、チェック対象の原稿に記入された処理対象の領域に書き込まれた情報が抽出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−145611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の情報処理装置には、つぎのような問題があった。オフィス等では、同一フォームの大量の書類において、例えば、特定の領域に記入され、別の領域が空欄となっているものを利用するために、作業者が目視でそれをチェックする作業が必要であった。
【0006】
また、上記のようなチェック作業の結果によって、書類を仕分けする用途もあった。その場合、仕分けされた書類を保管する際、どのようなチェック内容で仕分けされた書類であるのかを、チェック作業を行った人以外の人にも分かるように、メモを添付したり、口頭で伝える必要があった。
【0007】
しかし、特許文献1に記載の情報処理装置は、指定した領域に記入された情報を抽出するのみに過ぎず、上記のようなチェックが容易に行えないものであった。
【0008】
さらに、チェック作業の結果により仕分けされた書類が、どのようなチェック内容で仕分けされた書類であるのかを容易に確認する手段がなかった。
【0009】
そこで、本発明は、特定の領域に記入され、別の領域が空欄となっている原稿などの画像データを仕分けする際、作業者によるチェック作業を容易にすることができる情報処理装置を提供することを目的とする。また、本発明は、仕分けした作業者以外の者が、仕分けされた画像データを利用する場合、仕分け情報を正確に知らせることができる情報処理装置を提供することを他の目的とする。また、本発明は、このような情報処理装置の制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、原稿を読み取る読取手段を備え、前記読み取った原稿の画像データを処理する情報処理装置において、前記画像データの判定処理に用いられる判定処理内容を保持する保持手段と、前記保持手段によって保持された判定処理内容に従って、前記画像データの判定処理を行う判定手段と、前記判定処理の結果、前記画像データを仕分けする仕分け手段と、前記判定処理内容および前記判定処理の結果の少なくとも一方から、仕分け情報を生成する情報生成手段と、前記仕分け手段によって仕分けされた画像データに、前記仕分け情報を付加する情報付加手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の請求項1に係る情報処理装置によれば、画像データの判定処理に用いられる判定処理内容に従って、原稿の画像データの判定処理を行い、判定処理の結果、画像データを仕分けし、仕分けされた画像データに仕分け情報を付加する。従って、仕分けが複数行われた場合でも、それぞれ仕分けされた画像データがどのような条件で仕分けされた画像データであるのかという情報を正確に画像データに付加することができる。
【0012】
これにより、特定の領域に記入され、別の領域が空欄となっている原稿などの画像データを仕分けする際、作業者によるチェック作業を容易にすることができる。また、仕分けした作業者(ユーザ)以外の者が、仕分けされた画像データを利用する場合、仕分け情報を正確に知らせることができる。
【0013】
請求項2に係る情報処理装置によれば、判定処理内容が記述されたチケットを用いて、簡単に画像データを仕分けすることができる。
【0014】
請求項3に係る情報処理装置によれば、ユーザは特定される原稿の処理対象の領域を容易に指示することができる。
【0015】
請求項4に係る情報処理装置によれば、テンプレートとなる原稿に含まれる色成分を、登録されている処理指示情報の指示色の色成分と異ならせるように変換し、ユーザに指示情報を付加させるためのテンプレートとなる原稿を印刷することができる。これにより、指示情報の認識エラーを低減させることができる。
【0016】
請求項5に係る情報処理装置によれば、仕分け情報が付加された原稿の画像データを印刷する際、判定処理内容を示す仕分け情報をともに印刷することが可能になる。
【0017】
請求項6−16に係る情報処理装置によれば、仕分けされた画像データがどのような条件で仕分けされた画像データであるのかという情報を正確に画像データに保存することができる。また、保存したユーザ以外の者が、仕分けされた画像データを利用する場合、仕分け情報を正確に知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】第1の実施形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2A】原稿のフォームの一例を示す図である。
【図2B】図2Aの原稿に含まれる各項目のうち、チェックを行わせるための任意の領域をユーザが色ペンを用いて付加した例を示す図である。
【図2C】チェック対象の原稿の例を示す図である。
【図3】スキャンチケットを作成する際の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】図3につづくスキャンチケットを作成する際の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】図3および図4につづくスキャンチケットを作成する際の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】ステップS24におけるスキャンチケットを用いてチェック対象の原稿のチェックを行う際の処理手順を示すフローチャートである。
【図7A】操作部16に表示された仕分け結果の例を示す図である。
【図7B】操作部16に表示された仕分け結果の例を示す図である。
【図8】属性情報として仕分け情報が添付された仕分けデータのプロパティ画面および仕分け情報を示す図である。
【図9】保存された仕分けデータを印刷する場合の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】印刷する仕分けデータの選択画面および仕分け情報の印刷指示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の情報処理装置、その制御方法およびプログラムの実施の形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態の情報処理装置は、コピー機能、スキャナ機能などの各種機能を搭載した複合機である画像処理装置に適用された場合を示す。なお、これらの機能を連携させ、情報処理装置を複数の装置で実現させるようにしてもよい。
【0020】
[第1の実施形態]
図1は第1の実施形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。画像処理装置100は、CPU11、RAM18、ROM19、ハードディスクドライブ(HDD)13、プリンタ14、スキャナ15、操作部16およびネットワークI/F17がバス12を介して接続された構成を有する。
【0021】
CPU11は、ROM19に格納されたプログラムを、RAM18にロードすることによって画像処理装置100全体の動作を制御する。また、CPU11は、バス12を介して画像処理装置100内の各部と通信を行う。
【0022】
操作部16は、ユーザが指示を行うための複数のキー、およびユーザに通知すべき各種情報を表示する表示部を含む。スキャナ(読取装置)15は、ユーザが原稿台にセットした原稿上の画像をカラー画像として読み取り、この読み取りにより得られた電子データ(画像データ)をHDD13、RAM18などに蓄積する。HDD13は、ハードディスクを含むハードディスクドライブであり、入力された各種情報を格納する。また、スキャナ15は、原稿給送装置(図示せず)を有し、この原稿給送装置にセットされた複数枚の原稿を順次、原稿台に給送し、読み取ることも可能である。
【0023】
プリンタ(印刷装置)14は、入力された画像データに基づく画像を、記録紙(シート)に印刷する。ネットワークI/F17は、画像処理装置100をネットワーク20に接続し、ネットワーク上の外部装置からのデータの受信、ネットワーク上の外部装置へのデータの送信を制御する。
【0024】
なお、本実施形態の画像処理装置100は、スキャナ15を介して入力される画像データを処理する場合を示すが、その他、例えば、外部機器から送られてくる原稿の画像データを、ネットワークI/F17を介して入力して処理する場合も、同様に処理可能である。
【0025】
また、スキャナやプリンタが接続されたパーソナルコンピュータ(PC)等においても、同様に処理することが可能である。この場合、本実施形態で用いられるプログラムの全部または一部を、ネットワーク等を介してPCに提供したり、CD−ROM等の記憶媒体に格納してPCに提供することが可能である。
【0026】
つぎに、本実施形態で用いられる原稿の例について説明する。図2Aは原稿のフォームの一例を示す図である。この原稿は、何も記入されていない状態のアンケート用紙21である。このアンケート用紙21には、回答者の性別、職業、年齢などを記入する欄21aや、設問事項の欄21b、それらに対する回答欄21cなどが設けられている。回答者は、このアンケート用紙21に、自身の情報や設問に対する回答を記入する。
【0027】
図2Bは図2Aの原稿に含まれる各項目のうち、チェックを行わせるための任意の領域をユーザが色ペンを用いて付加した例を示す図である。図2Bに示した原稿が処理指示書となる。この処理指示書は、作成されたアンケート用紙をチェックするユーザが、チェック対象のアンケート用紙と同一形式の用紙に後述する処理指示情報を書き込むことで、作成される。つまり、図2Aに示したアンケート用紙に処理指示情報が書き込まれたものが、処理指示書となる。本実施形態では、ユーザが処理対象とする領域を指定するために色ペン等で該当する領域を矩形等の閉領域として囲む。
【0028】
ここで、アンケート用紙21に書き込まれる処理指示情報について説明する。図2Bにおいて、例えば、領域221、222、223、224、225は、処理対象とする領域を指定するために、赤色のペンで書き込まれた領域である。つまり、回答者が「女性・既婚・会社員・30代」であり、かつQ1に回答が記入されたアンケート用紙をチェックする(仕分けする)ことが示される。
【0029】
なお、赤色以外の色を使うことも可能であり、チェック内容に応じて色の種類を減らしたり、増やしたりしてもよい。また、ここでは、ペンを用いているが、色を付けられるものであれば、ペンに限られることはない。
【0030】
そして、ユーザは、操作部16を用い、事前に使用すべき処理指示情報の色の情報と処理内容とを、それぞれ対応付けてRAM18に登録する。すなわち、赤色に対して記述があることをチェックすることがRAM18に登録される。CPU11は、ここで登録された各色の色成分(例えば、色相等)を判定し、その内容をRAM18に記憶する。
【0031】
なお、色の登録を行う場合、ユーザが操作部16を介して登録を行う代わりに、用紙に書き込んだものをスキャナ15によって読み取らせて登録を行うようにしてもよい。また、ユーザが色の登録を行う代わりに、画像処理装置100に予め色の情報と処理内容が登録されていてもよい。予め登録された内容に従って処理を行う場合、ユーザは、登録されている色と処理内容に従って、原稿に処理指示情報を付加する。
【0032】
このように、画像処理装置100は、使用すべき処理指示情報の色成分とそれに対応した処理内容を登録しておき、これらをもとに処理指示書を作成する。
【0033】
画像処理装置100は、この処理指示書を用いて、処理指示情報を抽出し、この抽出結果に応じて処理内容(判定処理内容)を認識する。そして、画像処理装置100は、この認識した処理内容に従って、チェック対象の原稿について、原稿の特定の領域に情報があるか否か、空欄か否かをチェックする。
【0034】
図2Cはチェック対象の原稿の例を示す図である。ここでは、チェック対象の原稿は、図2A、図2Bと同一の形式の原稿に基づくものであることを前提とする。本実施形態では、チェック対象の原稿は、回答が記入されたアンケート用紙である。
【0035】
画像処理装置100は、図2Bに示すように付加された処理指示情報を抽出し、この抽出結果をもとに、領域231、232、233、234、235に記載があることをもって、チェック対象の原稿は正常であると判定する。図2Cに示す原稿は、正常と判定するための条件を全て満たしている例であるので、この原稿のチェック結果は正常(OK)となる。一方、1箇所でも正常と判定する条件を満たさない原稿のチェック結果は異常(NG)となる。
【0036】
なお、チェックの内容や領域はこれらに限られるものではなく、他のチェック内容の指示や他の領域に対して指示することも可能である。
【0037】
つぎに、図2Bに示す処理指示書に基づき、原稿の記載内容のチェックを実行させるためのスキャンチケットを作成する処理について説明する。
【0038】
ここで、スキャンチケットとは、図2Bの指示内容を認識し、図2Cなどのようなチェック対象の原稿のチェック方法(判定処理内容)を、画像処理装置100が認識可能な形式(例えば、QRコード(登録商標))で記述されたチケットである。
【0039】
スキャンチケットには、図2Bの原稿から認識した指示内容、およびこの指示内容を適用する領域の位置情報などが含まれる。チェック対象の原稿のチェックを行う際、CPU11は、スキャナ15によりスキャンチケットを読み取って処理内容を認識し、チェック対象の原稿をチェックする。スキャンチケットの内容が仕分けの条件を示している場合、チェックした結果、OKと判定された原稿は、仕分け条件に該当するものとして仕分けされる。
【0040】
図3、図4および図5はスキャンチケットを作成する際の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、CPU11が、ROM19に格納されたプログラムをRAM18にロードして実行する際の処理の流れを示す。ユーザにより操作部16を介してスキャンチケット作成が指示されると、本処理が開始される。
【0041】
CPU11は、操作部16に、RAM18に登録されている処理指示情報の指示色(以下、単に指示色という)と処理内容の組合せを表示させる(ステップS1)。例えば、CPU11は、操作部16に「赤色で囲まれた領域内に記述があればOKとします」などを表示する。
【0042】
CPU11は、操作部16に、ステップS1で表示した指示色と処理内容で良いか否かをユーザに問い合せる表示を行わせる(ステップS2)。この問合せに対し、ユーザから操作部16を介して否定する旨の指示が行われたと判定すると、CPU11は、指示色と処理内容の組合せの変更を行う旨の表示を操作部16に行わせる(ステップS4)。
【0043】
ここでは、CPU11は、いずれの色を変更するかを問合せる表示を行い、指示された色に代えて新たな色を提示するようにしてもよいし、ユーザが操作部16によって任意の色を指定するようにしてもよい。また、新たな色とするのではなく、単に色と処理内容の組合せを変更するだけでもよい。このとき、CPU11は、同じ色で異なる処理内容の指示を行うことができないので、1つの色に対して1つの処理内容となるように制御を行う。
【0044】
ステップS4で指示色あるいは処理内容、または指示色と処理内容の両方の変更処理が行われると、CPU11は、操作部16に対してステップS1の表示を行わせる。ここでは、ステップS4で変更処理が行われたことをユーザが確認できるように、表示が行われる。
【0045】
ステップS2の問合せに対し、ユーザから操作部16を介して肯定する旨の指示が行われたと判定すると、CPU11は、使用すべき処理指示情報の指示色と、それに対応する処理内容とを決定し、RAM18に登録する。
【0046】
なお、ステップS2の判定は、ユーザに目視で原稿の内容(原稿に含まれている色)を確認させ、指示色の色成分と原稿に含まれる色成分とが類似していると判断される場合、互いに異なるものとし、処理指示情報の抽出エラーを防止するものである。
【0047】
また、ステップS2の確認の結果、原稿に含まれる色成分と指示色の色成分とが類似していると判定された場合、後述するように、原稿のモノクロコピーを行うようにしてもよい。この場合、CPU11は、原稿をセットするように促す表示を操作部16に行わせ、これに対し、ユーザにより原稿がセットされたと判断すると、モノクロコピーを実行する。これによっても、有彩色の色ペンで処理指示情報を付加した場合の処理指示情報の抽出エラーを防止することができる。このように、ユーザへの確認結果を判定することにより、原稿をスキャナで読み取らせる回数を減らすことができる。
【0048】
CPU11は、ステップS2において、指示色と処理内容がOKであったと判断した場合、ここで処理指示情報に用いられる色成分を特定してRAM18に記憶する。CPU11は、ユーザの手許に、チェック対象原稿(図2C)のみ存在しているか否かを問合せる表示を操作部16に行わせる(ステップS3)。これは、処理指示書を作る際、テンプレートとなる原稿(図2Aまたは図2B)が存在しているか否かを確認するものである。つまり、これは、チェック対象の原稿しかユーザの手許にない場合、後述するように、チェック対象の原稿から処理指示情報を書き込むための原稿を作成することができるようにするためである。ここで、テンプレートとは、正式なチェック対象の原稿ではなく、ユーザが処理指示情報を書き加えることができるものを指す。
【0049】
CPU11は、ステップS3で操作部16を介して、チェック対象原稿のみ存在している(テンプレートとなる原稿が存在しない)との応答を受けると、スキャナ15にチェック対象原稿をセットすることを促す表示を操作部16に行わせる(ステップS5)。
【0050】
ここでは、例えば「チェック対象原稿の1枚をスキャナにセットしてください。セットしたらOKボタンを押してください」という案内表示、および原稿がセットされたことを認識するためのOKボタンの表示が行われる。そして、CPU11は、OKボタンが押されたことで原稿が置かれたことを認識する。なお、原稿台の下部に設けられたフォトインタラプタや原稿給送装置の原稿センサ等を用いて、CPU11は、スキャナ15に原稿がセットされたことを自動で認識するようにしてもよい。
【0051】
CPU11は、ステップS5でOKボタンが押されたと判断すると、スキャナ15にチェック対象の原稿の画像を読み取らせる(ステップS6)。さらに、ステップS6において、CPU11は、スキャナ15から入力された画像データを、モノクロ画像データに変換し、それをプリンタ14に出力して記録紙へのモノクロコピー出力を行わせる。
【0052】
なお、ステップS6では、原稿をモノクロ化してプリンタ14で印刷したが、これに限られることはない。例えば、読み取った原稿の画像の色を、指示色が含まれない他の色に変換して印刷することも可能である(第2の印刷手段)。また、例えば、読み取った原稿中の赤い文字を青い文字に変えて出力するなど、色を変換して出力するようにしてもよい。この他、RAM18に予め色変換を行う色を登録しておき、その登録色と同じ色が読み取られた原稿にあった場合、色変換を行うようにしてもよい。
【0053】
CPU11は、ステップS6でプリンタ14によって出力された記録紙に、図2Bに示すような処理指示情報を書き込むことを促す表示を操作部16に行わせる(ステップS7)。この後、CPU11はステップS17の処理に進む。
【0054】
ステップS3でテンプレート原稿が存在する旨の応答があると、CPU11は、操作部16にテンプレートに処理指示情報が既に記載されている(図2B)か否かを問い合せる表示を行う(ステップS8)。
【0055】
この表示に対し、CPU11は、テンプレートに処理指示情報が記載されていないことを示すユーザからの応答を、操作部16を介して受けると、スキャナ15にテンプレートをセットすることを促す表示を操作部16に行わせる(ステップS9)。例えば、「テンプレートをスキャナにセットしてください。セットしたら、OKボタンを押してください」という案内表示、およびOKボタンの表示が行われる。CPU11は、ユーザによりOKボタンが押されたことで、原稿が置かれたことを認識する。なお、ステップS5と同様、原稿台の下部に設けられたフォトインタラプタや原稿給送装置の原稿センサ等を用いて、スキャナ15に原稿が置かれたことが自動で認識されるようにしてもよい。
【0056】
ステップS9でOKボタンが押されると、CPU11は、テンプレートの原稿の画像をスキャナ15に読み取らせる(ステップS10)。
【0057】
この読み取りにより得られた画像データに対し、CPU11は、指示色と同じ色成分の色が含まれているか否かを判定するための解析・認識処理を行う(ステップS11)。この色成分の解析・認識処理では、CPU11は、例えば赤色が含まれるか否かを解析・認識する場合、赤の色相抽出を行って解析・認識する。この色成分の解析・認識では、公知の種々の方法を採用することが可能である。また、色相以外のパラメータを用いてもよいし、他のパラメータを組み合わせてもよい。
【0058】
CPU11は、ステップS11で解析・認識した色に、RAM18に登録された指示色と同じものが含まれているか否かを判断する(ステップS12)。ここで、指示色とステップS11で解析・認識した色が同じであるか否かの判断は、完全一致のみでなく、ある範囲を持たせて同じと判断することも可能である。例えば、RGB値が256段階で表されている場合、解析・認識した色と指示色のRGB値とを比較した結果、プラスマイナス20以内である場合、同じであると判断するようにしてもよい。なお、ここで示した方法以外の方法で、同じ色と判断する方法を適用することも可能である。
【0059】
ステップS12でRAM18に登録された指示色と同じ色がテンプレートの画像に含まれていると判断された場合、CPU11は、スキャナ15にテンプレートをセットすることを促す表示を操作部16に行わせる(ステップS13)。例えば、「テンプレートをスキャナにセットしてください。セットしたらOKボタンを押してください」という案内表示、およびOKボタンの表示が行われる。
【0060】
CPU11は、OKボタンが押されたことで原稿が置かれたことを認識する。なお、ステップS5、S9の場合と同様、原稿台の下部に設けられたフォトインタラプタや、原稿給送装置の原稿センサ等を用いて、スキャナ15に原稿が置かれたことが自動で認識されるようにしてもよい。
【0061】
ステップS13でOKボタンが押されると、CPU11は、スキャナ15にチェック対象の原稿の画像を読み取らせる(ステップS14)。CPU11は、スキャナ15から入力された画像データをモノクロ画像データに変換し、それをプリンタ14に出力することで、記録紙へのモノクロコピー出力を行わせる。
【0062】
なお、ステップS14では、原稿をモノクロ化してプリンタ14で印刷したが、これに限られることはない。これに代わる処理として、前述したステップS6の処理で示したように種々の方法を採用することができる。
【0063】
CPU11は、ステップS14でプリンタ14によって出力された記録紙に、図2Bのような処理指示情報を書き込むことを促す表示を操作部16に行わせる(ステップS15)。この後、CPU11はステップS17の処理に進む。
【0064】
一方、ステップS12で、RAM18に登録されている指示色と同じ色がテンプレートの画像に含まれていないと判断した場合、CPU11は、テンプレート原稿に図2Bのような処理指示情報を書き込むことを促す表示を操作部16に行わせる(ステップS16)。この後、CPU11はステップS17の処理に進む。
【0065】
前述したように、ステップS8で、CPU11は、操作部16に対し、テンプレートに既に処理指示情報が記載済みか否かを確認する表示を行わせる。この表示に対し、テンプレートに指示情報が記載済であることを示す応答を、操作部16を介して受けたと判断した場合、CPU11は、指示情報が記載済であるテンプレートの原稿の画像をスキャナ15に読み取らせる(ステップS17)。また、ステップS7、S16、S15の処理後、同様に、CPU11はステップS17の処理を行う。なお、ステップS17の処理は読込手段の一例である。
【0066】
ここでは、CPU11は、前述したモノクロコピー出力と同様の手順で原稿を読み取らせる。即ち、CPU11は、操作部16に対し、指示情報が記載済みである原稿のセットを促す表示を行う。これに対し、ユーザが原稿をセットした後にOKボタンが押されると、CPU11は、スキャナ15に原稿の読み取りを行わせる。ただし、ここでは、CPU11は、スキャナ15で読み取って得た画像データのモノクロ画像データへの変換を行わない。ここで得られた画像データはRAM18に記憶される。
【0067】
CPU11は、スキャナ15から入力された画像データから処理指示情報の解析・認識処理を行う(ステップS18)。ここでは、まず、CPU11は、ステップS2で決定された指示色が原稿のどこにあるかを解析し、その部分の色を認識することで、色毎に対象領域の位置を特定する。ここで特定される位置は、原稿のどの位置にどの大きさの処理対象の領域が存在するかを判別可能なものである。例えば、対象領域の位置は、座標によって特定される。そして、CPU11は、この特定された位置と、ステップS2で決定された処理内容とを対応付けてRAM18に記憶する。
【0068】
CPU11は、ステップS18で解析・認識した結果を操作部16に表示させる(ステップS19)。例えば、特定した処理指示情報に対応する領域の座標やその領域に対する処理内容が表示される。なお、CPU11は、読み取った原稿のサムネイル画像を表示し、その画像と対応させてどの位置に処理指示情報があり、その処理内容がどういったものかを識別可能に表示させるようにしてもよい。
【0069】
CPU11は、ステップS19で表示した内容で正しいか否かをユーザに確認させる表示を操作部16に行わせる(ステップS20)。CPU11は、この確認に対し、ユーザから否定する応答を、操作部16を介して受けると、ステップS17で読み取ったテンプレートの原稿の画像をプリンタ14でモノクロ出力するか否かを確認する表示を操作部16に行わせる(ステップS25)。
【0070】
CPU11は、これに肯定する応答を、操作部16を介して受け取ると、ステップS17で読み取ったテンプレートの原稿の画像をモノクロ画像データに変換し、プリンタ14にモノクロコピー出力を行わせる(ステップS26)。即ち、正しく処理指示情報が抽出できなかった場合、画像処理装置100は、処理指示情報が付加された処理指示書をモノクロコピーで出力する。
【0071】
そして、画像処理装置100は、このモノクロコピーで出力された処理指示書を用いて再び処理指示情報を付加させる。なお、ステップS26では、原稿をモノクロ化してプリンタ14で印刷する場合を示したが、これに限られることはない。これに代わる処理として、ステップS6で前述したように、種々の方法を採用することができる。
【0072】
CPU11は、ステップS26でプリンタ14によって出力された記録紙に、処理指示情報を書き込むことを促す表示を操作部16に行わせる(ステップS27)。この後、CPU11はステップS17の処理に戻る。
【0073】
一方、CPU11は、ステップS25でユーザからモノクロコピー出力を行わないことを示す指示を、操作部16を介して受けると、処理指示書を新たに作成するか否かを確認する表示を操作部16に行わせる(ステップS28)。
【0074】
CPU11は、この確認に対し、新たに処理指示書を作成することを示す指示を、操作部16を介して受けると、新たに作成した処理指示書をスキャナ15にセットするように促す表示を操作部16に行わせる(ステップS29)。この後、CPU11はステップS17の処理に戻る。
【0075】
一方、CPU11は、ステップS28で新たに処理指示書を作成しないことを示す指示を、操作部16を介して受けると、本処理を終了する。
【0076】
ステップS27、ステップS29の表示に引き続き、ユーザが原稿をセットし、操作部16を介してOKボタンを押すなどの読み取りの指示が行われると、CPU11は、前述したステップS17の処理を再び実行する。
【0077】
一方、CPU11は、ステップS20で解析結果が正しかったことを示す応答を、操作部16を介して受け取ると、この解析内容を処理指示情報の抽出結果としてRAM18(保持手段)に記憶する。そして、CPU11は、スキャンチケットを作成するか否かの問合せ表示を操作部16に行わせる(ステップS21)。
【0078】
この表示に対し、CPU11は、肯定する応答を、操作部16を介して受けると、解析内容のコード化を行う(ステップS22)。この解析内容のコード化とは、ステップS19で表示した解析結果を、例えば2次元コード(例えばQRコード(登録商標)等)を使ってコード化することを指す。また、コード化される内容には、処理が指示された領域とその領域に対する処理内容が含まれる。また、ここでは、2次元コードを例に説明するが、これ以外の方法でコード化してもよく、画像処理装置100が解析・認識可能なものであれば、これに限られることはない。
【0079】
CPU11は、ステップS22で作成されたコード化したものを、画像としてプリンタ14で記録紙に出力させて印刷する(ステップS23)。この印刷されたスキャンチケットを用いて、CPU11は、チェック対象の原稿のチェックを実行することが可能である。
【0080】
ただし、ステップS20で解析結果が正しいと判断された場合、ステップS17でスキャナ15により読み取らせた処理指示書は正しく認識されているので、ステップS21〜S23の処理を行わず、この処理指示書をスキャンチケットとしてもよい。この場合、画像処理装置100は、チェック時に処理指示書から処理内容等を認識する。
【0081】
また、CPU11は、ステップS21の問合せに対し、否定する応答を、操作部16を介して受けると、ステップS20で登録した解析内容を特定するためのIDを操作部16に表示させる。これは、チェック原稿のチェックを行わせる際、この解析内容を特定し、RAM18から読み出して利用可能にするためである。なお、このIDは、CPU11が提示するものである以外に、ユーザが所望のIDとして操作部16から指定するものであってもよい。ここで決定されたIDと解析内容とは、対応付けられてRAM18に記憶される。その後、CPU11は、ステップS24の処理に進む。
【0082】
CPU11は、このように認識された処理指示情報とそれに対応する処理内容に従って、チェック対象の原稿のチェックを行う(ステップS24)。この処理の詳細については後述する。
【0083】
このような処理により、原稿に含まれる色成分を指示色の色成分と異ならせるように変換し、処理指示情報をユーザに付加させるための原稿を印刷させることができる。これにより、処理指示書に付加された処理指示情報を正しく認識することができる。即ち、処理指示情報の認識エラーを低減させることができる。また、ユーザに対し、その際の作業を適切に案内(例えば、モノクロコピー出力を促す案内の通知)することができ、ユーザによる作業ミスを低減させることができる。なお、上記フローチャートに示した処理を全て実行する必要はなく、一部の処理のみ実行するようにしてもよい。
【0084】
つぎに、このようにして作成されたスキャンチケットを用いて、抽出した処理指示情報に応じた原稿のチェックを行う手順について詳しく説明する。
【0085】
図6はステップS24におけるスキャンチケットを用いてチェック対象の原稿のチェックを行う際の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、CPU11が、ROM19に格納されたプログラムをRAM18にロードして実行する処理の流れを示す。なお、ここでは、ステップS21でスキャンチケットを作成することが指示された場合について説明するが、ステップS21〜S23の処理を行わずに処理指示書をスキャンチケットとして用いる場合も同様である。
【0086】
ユーザにより操作部16を介してチェック対象原稿のチェックが指示されると、本処理が開始する。まず、CPU11は、操作部16に対し、ステップS23でプリントしたスキャンチケットを1枚目とし、その後にチェック対象の原稿を重ねて原稿給送装置にセットすることを促す表示を行わせる(ステップS31)。
【0087】
原稿がセットされた後、ユーザにより操作部16のOKボタンが押されるなど、原稿の読み取りが指示されると、CPU11は、原稿給送装置にセットされた原稿を順次給送し、スキャナ15による原稿の読み取りを開始させる(ステップS32)。
【0088】
ここでは、まず、CPU11は、原稿給送装置にセットされた原稿のうち1枚目であるスキャンチケットを給送し、スキャナ15にスキャンチケットを読み取らせる(第2の読取手段)。これに引き続き、CPU11は、スキャンチケットに重ねてセットされたチェック対象の原稿を順次読み取らせる。なお、チェック対象の原稿は複数枚重ねてセット可能である。また、一連の原稿であることを操作部16から指定することにより、多数枚の原稿を複数束に分けて原稿給送装置にセットすることも可能である。
【0089】
CPU11は、ステップS32で読み取った1枚目の原稿、つまりスキャンチケットの画像の解析・認識処理を行う(ステップS33)。ここでは、CPU11は、読み取ったスキャンチケット内の2次元コード等を解析し、処理指示の対象となる領域(位置)と処理内容の認識を行う。認識した結果はRAM18(保持手段)に格納される。
【0090】
CPU11は、RAM18に格納された認識結果を用いて、2枚目以降のチェック対象原稿に対し、解析・認識処理を行う(ステップS34)。
【0091】
例えば、図2Cに示すチェック対象の原稿の場合、領域231、232、233、234、235に記載があると、CPU11は正常であると認識する。例えば、CPU11は、ある領域の画像に対して所定の閾値で2値化処理を行い、白画素(画像がない)数が面積の80%以上である場合、空欄と認識する。
【0092】
また、CPU11は、ある領域の画像に対して所定の閾値で2値化処理を行い、黒画素(画像がある)数が面積の20%以上である場合、記載ありと認識する。また、CPU11は、ある領域の画像に対して赤または赤の近傍の色相を抽出し、これを2値化処理して画素が存在する割合が20%以上である場合、記述ありと認識する。なお、これらの割合を示す数値は一例であり、他の数値であってもよい。また、認識の方法も他のものを採用してもよい。
【0093】
CPU11は、チェック対象の原稿のページ番号とそのページに対する認識結果を順次RAM18に蓄積する。ここでは、CPU11は、1枚のチェック対象の原稿に対して全ての認識結果が正常である場合にOKとし、1つでも正常と認識されなかった場合にNGとする。
【0094】
チェック対象原稿の全てについての認識処理が終了すると、CPU11はRAM18に蓄積した全ての原稿に対する結果の集計を行う。この結果の集計には、例えば、チェックしたチェック対象原稿の総枚数、NGと判定された領域数、NGと判定された領域を含む原稿のページ番号などを集計することが含まれる。
【0095】
このページ番号は、スキャナ15によって読み込んだ順番(原稿給送装置から給送させた順序)であって、スキャンチケットを除くチェック対象原稿の1枚目から1ページ目とされる。ここに示した以外の情報もRAM18に蓄積された情報から識別し得るものがあれば、さらに集計してもよい。なお、ここでは、RAM18に蓄積する場合を示したが、HDD13に蓄積しても同じ処理が可能である。
【0096】
この後、CPU11は、操作部16に対し、ステップS34で行った結果を仕分け結果として表示させる(ステップS35)。
【0097】
図7Aおよび図7Bは操作部16に表示された仕分け結果の例を示す図である。図7A(a)の仕分け結果表示画面は、チェックした原稿の枚数と、OKと判定された枚数(つまりスキャンチケットが示す仕分け条件に該当した原稿の枚数)が表示された画面の例である。また、この画面には、仕分けされた画像データ(以下、仕分けデータともいう)を保存する手順に進むためのボタン501が設けられている。
【0098】
CPU11は、画像データ(書類データ)を保存するために、仕分け情報を添付する画面を表示させる(ステップS36)。図7A(b)の仕分け情報添付画面には、添付する情報をユーザに選択させることを可能にするために、各情報に対して添付するか否かの選択可能なボタン511〜514が設けられている。例えば、「チェック枚数」、「該当総ページ数」、「保存先フォルダ情報」および「チケット情報」の全てを添付する場合、ユーザは全てのボタン511〜514を選択すればよい。このように、種々の情報を含ませて、仕分け情報を生成することが可能である(情報生成手段)。
【0099】
ここで、保存先フォルダ情報とは、後述する仕分けデータを保存する格納フォルダ(場所)に関する情報である。また、チケット情報とは、チェックに使用されたスキャンチケットに関する情報である。スキャンチケットが既に特定のフォルダに保存されている場合、チケット情報として、そのフォルダを示す情報などが該当する。
【0100】
CPU11は、ユーザによって選択された添付する仕分け情報および添付方法を取得する(ステップS37)。図7A(c)には、仕分け情報を添付するか否かを選択する仕分け情報添付画面の例が示されている。
【0101】
ここで添付される仕分け情報は、仕分け処理に使用されたスキャンチケットの内容、つまり仕分け条件の内容を指す。仕分け情報には、チェックを行った領域を確認できるチケットのサムネイルや、指示された領域に対して行ったチェックの内容などが記載される。チェックの内容として、「仕分け条件: 赤枠内に記載があること」が示されている。
【0102】
ここで、ユーザがこの仕分け情報を添付するボタン531を選択した場合、操作部16の画面は、図7B(d)に示すように、仕分け情報を添付する方法を選択する画面(仕分け情報添付画面)に遷移する。仕分け情報を添付する位置として、仕分けデータの先頭ページ、最終ページなどを選択することができる。また、仕分けデータを印刷した場合にのみ仕分け条件のページを同時に印刷する方法も選択することができる。
【0103】
また、仕分け情報を属性情報として添付する方法も選択することができる。この場合、仕分けデータのプロパティ情報を参照すると、仕分け条件を確認することができる。図8は属性情報として仕分け情報が添付された仕分けデータのプロパティ画面および仕分け情報を示す図である。このファイルには、仕分け情報が添付されているので、図8(a)のプロパティ画面の属性の項目内には、「添付ファイル表示」ボタン71が表示される。この「添付ファイル表示」ボタン71を選択すると、図8(b)に示すように、添付されている仕分け情報が表示される。添付されている仕分け情報には、チェックを行った領域を確認できるチケットのサムネイルや、指示された領域に対して行ったチェックの内容などが記載される。前述と同様、チェックの内容として、「仕分け条件: 赤枠内に記載があること」が示されている。
【0104】
図7B(e)には、仕分けデータの保存先を指定する画面(仕分けデータ保存フォルダ画面)の例が示されている。この仕分けデータ保存フォルダ画面で、ユーザにより仕分けデータの保存先が指定されると、CPU11は、指定された保存先に、仕分け情報が添付された画像データを保存する(ステップS38)。このステップS38の処理は情報付加手段の一例である。この後、CPU11は本処理を終了する。
【0105】
例えば、仕分けデータの保存先として、画像処理装置100に付属されたHDD13に設けられた複数のフォルダから、ユーザによって選択されたフォルダが指定される。また、ネットワークで他のPCやサーバに画像処理装置100が接続されている場合、このネットワークを介して他のPCやサーバ上のHDDに、仕分けデータが保存されるようにしてもよい。
【0106】
また、ここでは、仕分けデータをユーザが指定したフォルダに保存する例を挙げたが、複合機がSend機能(ファイルを電子メールで送信する電子メール送信機能)を持つ場合、その機能を用いて仕分けデータを特定のアドレス宛て(宛先)に送信してもよい。
【0107】
第1の実施形態の画像処理装置によれば、原稿の特定の領域に情報があるか否かをチェックして原稿の画像データを仕分けした後、仕分けされた原稿の画像データに対し、チェックした内容を示す仕分け情報が添付されたデータとして保存することが可能になる。従って、仕分け処理が複数行われた場合でも、それぞれの仕分けデータがどのような条件で仕分けされたデータであるかという情報を正確に添付することができる。また、仕分けデータを保存したユーザ以外の者が、保存された仕分けデータを利用する場合にも、仕分け情報を正確に知らせることができる。
【0108】
このように、画像データの判定処理に用いられる判定処理内容に従って、原稿の画像データの判定処理を行い、判定処理の結果、画像データを仕分けし、仕分けされた画像データに仕分け情報を付加する。これにより、特定の領域に記入され、別の領域が空欄となっている原稿などの画像データを仕分けする際、作業者によるチェック作業を容易にすることができる。
【0109】
また、判定処理内容が記述されたスキャンチケットを用いて、簡単に画像データを仕分けすることができる。また、ユーザは原稿の特定の領域を容易に指示することができる。また、原稿に含まれる色成分をユーザによって指示される指示色の色成分と異ならせるように変換して、ユーザに指示情報を付加させるための原稿を印刷することができる。これにより、指示情報の認識エラーを低減させることができる。
【0110】
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、保存された仕分けデータを印刷する場合について説明する。第2の実施形態の画像処理装置の構成は、前記第1の実施形態と同じであるので、その説明を省略する。また、スキャンチケットの生成方法、原稿の仕分けチェック作業手順、仕分けデータの保存方法等は、前記第1の実施形態と同様であるので、これらの説明についても省略する。
【0111】
図9は保存された仕分けデータを印刷する場合の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、CPU11が、ROM19に格納されたプログラムをRAM18にロードして実行する処理の流れを示す。ここで、保存されている仕分けデータは、図7B(d)の画面において、仕分け情報を「属性情報として添付する」が選択された場合の仕分けデータであるとする。
【0112】
CPU11は、印刷する仕分けデータを選択する際の画面を表示する(ステップS51)。図10は印刷する仕分けデータの選択画面および仕分け情報の印刷指示画面を示す図である。同図(a)の印刷画面には、ユーザによって選択される、印刷する仕分けデータが表示される。印刷する仕分けデータを選択するために、仕分けデータごとに、Box番号、名称、使用量が示されている。これらの仕分けデータのいずれかを選択し、ボタン561を選択することで、印刷が行われる。
【0113】
ここでは、HDD13に保存されている仕分けデータが選択される。ネットワークで他のPCやサーバに画像処理装置100が接続されている場合、ネットワークを介して他のPCやサーバ上のHDDに保存されている仕分けデータを選択することも可能になる。
【0114】
CPU11は、選択された仕分けデータを出力するために、印刷データを生成する(ステップS52)。選択された仕分けデータには、属性情報として仕分け情報が添付されている。
【0115】
同図(b)の印刷画面は、仕分けデータに添付されている仕分け情報を、仕分けデータとともに印刷をするか否かをユーザに選択させる画面である。CPU11は、仕分け情報も印刷するか否かを判別する(ステップS53)。仕分け情報を印刷する場合、ユーザにより印刷ボタン85が選択される。CPU11は、仕分け情報の印刷データを生成する(ステップS54)。そして、CPU11は、ステップS52とステップS54で生成された印刷データの出力を行わせる(ステップS55)。このステップS55の処理は第3の印刷手段の一例である。この後、CPU11は本処理を終了する。
【0116】
一方、ステップS53で仕分け情報が印刷されない場合、CPU11は、ステップS55で、ステップS52で生成された印刷データのみの出力を行わせる。この後、CPU11は本処理を終了する。
【0117】
このように、第2の実施形態の画像処理装置によれば、属性情報として仕分け情報が添付された仕分けデータを印刷する際、チェックした内容を示す仕分け情報も共に印刷することが可能になる。
【0118】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
【0119】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0120】
11 CPU
14 プリンタ
15 スキャナ
16 操作部
18 RAM
21 アンケート用紙
221、222、223、224、225 領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿を読み取る読取手段を備え、前記読み取った原稿の画像データを処理する情報処理装置において、
前記画像データの判定処理に用いられる判定処理内容を保持する保持手段と、
前記保持手段によって保持された判定処理内容に従って、前記画像データの判定処理を行う判定手段と、
前記判定処理の結果、前記画像データを仕分けする仕分け手段と、
前記判定処理内容および前記判定処理の結果の少なくとも一方から、仕分け情報を生成する情報生成手段と、
前記仕分け手段によって仕分けされた画像データに、前記仕分け情報を付加する情報付加手段とを備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記判定処理内容が記述されたチケットを作成する作成手段と、
前記作成手段によって作成されたチケットを印刷する印刷手段と、
前記印刷手段によって印刷されたチケットを読み取る第2の読取手段と、
前記第2の読取手段によって読み取られたチケットから前記判定処理内容を解析する解析手段とを備え、
前記保持手段は、前記解析手段によって解析された判定処理内容を保持することを特徴とすることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記作成手段は、テンプレートとなる原稿に処理指示情報が書き込まれた処理指示書を読み込む読込手段を備え、前記読み込まれた処理指示書における処理対象の領域を特定し、前記特定された処理対象の領域の内容を解析して前記チケットを作成することを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記原稿に含まれる色成分を、前記情報処理装置に登録されている前記処理指示情報の指示色の色成分と異ならせるように変換し、前記色成分が変換されたテンプレートとなる原稿を印刷する第2の印刷手段を備え、
前記読込手段は、前記色成分が変換されたテンプレートとなる原稿に前記処理指示情報が書き込まれた処理指示書を読み込むことを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記仕分けされた画像データとともに、前記画像データに付加された仕分け情報を印刷する第3の印刷手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記情報付加手段によって前記仕分け情報が付加された前記画像データを、前記情報処理装置に付属された記憶装置に保存する保存手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記情報付加手段によって前記仕分け情報が付加された前記画像データを、前記情報処理装置にネットワークを介して接続された記憶装置に保存する保存手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記情報付加手段によって前記仕分け情報が付加された前記画像データを、前記情報処理装置が持つ電子メール送信機能により特定の宛先に送信する送信手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記情報生成手段は、前記仕分け情報に、前記読み取った画像データのページ数を含めることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記情報生成手段は、前記仕分け情報に、前記仕分け手段によって仕分けされた画像データのページ数を含めることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記情報生成手段は、前記仕分け情報に、前記仕分け手段によって仕分けされた画像データが保存されている場所を特定する情報を含めることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記情報生成手段は、前記仕分け情報に、前記保持手段によって保持されている判定処理内容を含めることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記情報生成手段は、前記仕分け情報に、前記保持手段によって保持されている判定処理内容が保存されている場所を特定する情報を含めることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記情報付加手段は、前記情報生成手段によって生成された前記仕分け情報を、前記仕分け手段によって仕分けされた画像データの先頭ページに付加することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記情報付加手段は、前記情報生成手段によって生成された前記仕分け情報を、前記仕分け手段によって仕分けされた画像データの最終ページに付加することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記情報付加手段は、前記情報生成手段によって生成された前記仕分け情報を、前記仕分け手段によって仕分けされた画像データに属性情報として付加することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項17】
原稿を読み取る読取手段を備え、前記読み取った原稿の画像データを処理する情報処理装置の制御方法において、
前記情報処理装置の記憶媒体に、前記画像データの判定処理に用いられる判定処理内容を保持する保持ステップと、
前記保持ステップで保持された判定処理内容に従って、前記画像データの判定処理を行う判定ステップと、
前記判定処理の結果、前記画像データを仕分けする仕分けステップと、
前記判定処理内容および前記判定処理の結果の少なくとも一方から、仕分け情報を生成する情報生成ステップと、
前記仕分けステップで仕分けされた画像データに、前記仕分け情報を付加する情報付加ステップとを有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項18】
原稿を読み取る読取手段を備え、前記読み取った原稿の画像データを処理する情報処理装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
前記制御方法は、
前記情報処理装置の記憶媒体に、前記画像データの判定処理に用いられる判定処理内容を保持する保持ステップと、
前記保持ステップで保持された判定処理内容に従って、前記画像データの判定処理を行う判定ステップと、
前記判定処理の結果、前記画像データを仕分けする仕分けステップと、
前記判定処理内容および前記判定処理の結果の少なくとも一方から、仕分け情報を生成する情報生成ステップと、
前記仕分けステップで仕分けされた画像データに、前記仕分け情報を付加する情報付加ステップとを有することを特徴とするプログラム。
【請求項1】
原稿を読み取る読取手段を備え、前記読み取った原稿の画像データを処理する情報処理装置において、
前記画像データの判定処理に用いられる判定処理内容を保持する保持手段と、
前記保持手段によって保持された判定処理内容に従って、前記画像データの判定処理を行う判定手段と、
前記判定処理の結果、前記画像データを仕分けする仕分け手段と、
前記判定処理内容および前記判定処理の結果の少なくとも一方から、仕分け情報を生成する情報生成手段と、
前記仕分け手段によって仕分けされた画像データに、前記仕分け情報を付加する情報付加手段とを備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記判定処理内容が記述されたチケットを作成する作成手段と、
前記作成手段によって作成されたチケットを印刷する印刷手段と、
前記印刷手段によって印刷されたチケットを読み取る第2の読取手段と、
前記第2の読取手段によって読み取られたチケットから前記判定処理内容を解析する解析手段とを備え、
前記保持手段は、前記解析手段によって解析された判定処理内容を保持することを特徴とすることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記作成手段は、テンプレートとなる原稿に処理指示情報が書き込まれた処理指示書を読み込む読込手段を備え、前記読み込まれた処理指示書における処理対象の領域を特定し、前記特定された処理対象の領域の内容を解析して前記チケットを作成することを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記原稿に含まれる色成分を、前記情報処理装置に登録されている前記処理指示情報の指示色の色成分と異ならせるように変換し、前記色成分が変換されたテンプレートとなる原稿を印刷する第2の印刷手段を備え、
前記読込手段は、前記色成分が変換されたテンプレートとなる原稿に前記処理指示情報が書き込まれた処理指示書を読み込むことを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記仕分けされた画像データとともに、前記画像データに付加された仕分け情報を印刷する第3の印刷手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記情報付加手段によって前記仕分け情報が付加された前記画像データを、前記情報処理装置に付属された記憶装置に保存する保存手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記情報付加手段によって前記仕分け情報が付加された前記画像データを、前記情報処理装置にネットワークを介して接続された記憶装置に保存する保存手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記情報付加手段によって前記仕分け情報が付加された前記画像データを、前記情報処理装置が持つ電子メール送信機能により特定の宛先に送信する送信手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記情報生成手段は、前記仕分け情報に、前記読み取った画像データのページ数を含めることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記情報生成手段は、前記仕分け情報に、前記仕分け手段によって仕分けされた画像データのページ数を含めることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記情報生成手段は、前記仕分け情報に、前記仕分け手段によって仕分けされた画像データが保存されている場所を特定する情報を含めることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記情報生成手段は、前記仕分け情報に、前記保持手段によって保持されている判定処理内容を含めることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記情報生成手段は、前記仕分け情報に、前記保持手段によって保持されている判定処理内容が保存されている場所を特定する情報を含めることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記情報付加手段は、前記情報生成手段によって生成された前記仕分け情報を、前記仕分け手段によって仕分けされた画像データの先頭ページに付加することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記情報付加手段は、前記情報生成手段によって生成された前記仕分け情報を、前記仕分け手段によって仕分けされた画像データの最終ページに付加することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記情報付加手段は、前記情報生成手段によって生成された前記仕分け情報を、前記仕分け手段によって仕分けされた画像データに属性情報として付加することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項17】
原稿を読み取る読取手段を備え、前記読み取った原稿の画像データを処理する情報処理装置の制御方法において、
前記情報処理装置の記憶媒体に、前記画像データの判定処理に用いられる判定処理内容を保持する保持ステップと、
前記保持ステップで保持された判定処理内容に従って、前記画像データの判定処理を行う判定ステップと、
前記判定処理の結果、前記画像データを仕分けする仕分けステップと、
前記判定処理内容および前記判定処理の結果の少なくとも一方から、仕分け情報を生成する情報生成ステップと、
前記仕分けステップで仕分けされた画像データに、前記仕分け情報を付加する情報付加ステップとを有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項18】
原稿を読み取る読取手段を備え、前記読み取った原稿の画像データを処理する情報処理装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
前記制御方法は、
前記情報処理装置の記憶媒体に、前記画像データの判定処理に用いられる判定処理内容を保持する保持ステップと、
前記保持ステップで保持された判定処理内容に従って、前記画像データの判定処理を行う判定ステップと、
前記判定処理の結果、前記画像データを仕分けする仕分けステップと、
前記判定処理内容および前記判定処理の結果の少なくとも一方から、仕分け情報を生成する情報生成ステップと、
前記仕分けステップで仕分けされた画像データに、前記仕分け情報を付加する情報付加ステップとを有することを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2011−119895(P2011−119895A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−274371(P2009−274371)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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