説明

情報処理装置、情報処理装置の操作指導システム、情報処理装置の操作指導方法および情報処理装置の操作指導プログラム

【課題】
操作指導を行う情報処理装置と操作指導される情報処理装置とで操作パネルの操作をあたかも共有するように操作パネルを表示して、情報処理装置の操作指導を効率よく実施することができる情報処理装置、情報処理装置の操作指導システム、情報処理装置の操作指導方法および情報処理装置の操作指導プログラムを提供する。
【解決手段】
サポート側情報処理装置としての画像形成装置100で受け付けた操作箇所が操作画面内で強調表示され、その操作画面を再現する文書データが被サポート側情報処理装置としての画像形成装置100に送られて、被サポート側画像形成装置100で操作画面が再現されて、操作箇所の操作が選択的に受け付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理装置の操作指導システム、情報処理装置の操作指導方法および情報処理装置の操作指導プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の画像形成装置は、印刷装置、スキャナ装置、ファクシミリ装置、複写装置などが複合され、そのなかの1つの印刷装置をとっても両面印刷や複数ページレイアウト印刷など多くの情報を処理する機能を有する装置となっている。
【0003】
多機能を備えるに伴い、その機能を使う為の設定操作も複雑化してきており、多機能の画像形成装置を充分に使いこなすのは難しくなっている。
【0004】
それで多機能の画像形成装置を操作する初心者には、有知識者が操作を指導する必要性が発生する。
【0005】
有知識者が初心者に操作指導する場合には、画像形成装置の前で初心者に対して実際に操作して見せるか、遠隔地から電話で操作指導するか、また、操作手順書を作成してそれに従い初心者に独自に操作してもらうなどの作業が考えられるが、いずれも効率が悪い。
【0006】
パーソナルコンピュータの世界では、アプリケーションを共有して複数のコンピュータ上で共同操作することのできる技術が知られている。
【0007】
特許文献1には、複数の計算機のうちユーザ制御部と操作権制御部とを有する少なくとも1つの計算機が、共同で実行するアプリケーションプログラムの操作権を制御することで、このアプリケーションプログラムを複数の計算機上で共同操作することができるようにした共同情報処理方法及び処理装置が提案されている。
【0008】
特許文献2には、ネットワークで接続された複数のコンピュータにおいて、ホストコンピュータはホスト共有制御手段を有し、ゲストコンピュータはゲスト共有制御手段を有して、1台のコンピュータで起動されたアプリケーションを他のコンピュータにおいて共有するアプリケーション共有システムが提案されている。
【0009】
また、遠隔地からパーソナルコンピュータを操作するリモートデスクトップ機能という技術も存在する。
【特許文献1】特開平06−119298号公報
【特許文献2】特開平09−091228号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
操作パネルとしてタッチパネルを備えた情報処理装置の場合、入力するための機構としてマウスを備えた情報処理装置とは違い、マウス軌道などが見えないなめ、操作のサポートが困難な問題があった。
【0011】
また、単なる操作パネルの共有ではなく、操作指導に特化した操作指導システムも望まれる。 例えば、指導されたボタン以外は反応しないようにするシステムが考えられる。
【0012】
それで、この発明は、操作指導を行う情報処理装置と操作指導される情報処理装置とで操作パネルの操作をあたかも共有するように操作パネルを表示して、情報処理装置の操作指導を効率よく実施するようにした情報処理装置、情報処理装置の操作指導システム、情報処理装置の操作指導方法および情報処理装置の操作指導プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成する為に、請求項1の発明の情報処理装置は、操作画面内の操作を受け付ける操作受付手段と、前記操作画面内で、前記操作受付手段によって受け付けた操作によって操作された箇所を強調表示する強調表示手段と、前記強調表示手段によって強調表示された操作画面を再現することのできる文書データを生成して、前記文書データを他の装置に送信する送信手段と、前記送信手段で送信される文書データを受信する受信手段と、前記受信手段で受信した文書データに基づき、前記強調表示手段によって強調表示された操作画面を表示する表示手段と、前記表示手段で表示される操作画面内の強調表示された箇所の操作を選択的に受け付ける操作受付手段とを備えるように構成される。
【0014】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記送信手段で生成される文書データはXML言語で記述された文書データであるように構成される。
【0015】
また、請求項3の発明の情報処理装置の操作指導システムは、少なくとも二つの情報処理装置が通信可能に接続され、操作を指導する側の前記情報処理装置は、指導する操作を操作画面内で受け付ける操作受付手段と、前記操作画面内で、前記操作受付手段によって受け付けた操作によって操作された箇所を強調表示する強調表示手段と、前記強調表示手段によって強調表示された操作画面を再現することのできる文書データを生成して、前記文書データを他の装置に送信する送信手段とを備え、操作が指導される側の前記情報処理装置は、前記送信手段で送信される文書データを受信する受信手段と、前記受信手段で受信した文書データに基づき、前記強調表示手段によって強調表示された操作画面を表示する表示手段と、前記表示手段で表示される操作画面内の強調表示された箇所の操作を選択的に受け付ける操作受付手段とを備えるように構成される。
【0016】
また、請求項4の発明の情報処理装置の操作指導方法は、操作画面内の操作を操作受付手段により受け付け、前記操作画面内で、前記操作受付手段によって受け付けた操作によって操作された箇所を強調表示手段により強調表示し、前記強調表示手段によって強調表示された操作画面を再現することのできる文書データを生成して、前記文書データを他の装置に送信手段により送信し、前記送信手段で送信される文書データを受信手段により受信し、前記受信手段で受信した文書データに基づき、前記強調表示手段によって強調表示された操作画面を表示手段により表示し、前記表示手段で表示される操作画面内の強調表示された箇所の操作を操作受付手段により選択的に受け付けるように構成される。
【0017】
また、請求項5の発明の情報処理装置の操作指導プログラムは、コンピュータを、操作画面内の操作を受け付ける操作受付手段、前記操作画面内で、前記操作受付手段によって受け付けた操作によって操作された箇所を強調表示する強調表示手段、前記強調表示手段によって強調表示された操作画面を再現することのできる文書データを生成して、前記文書データを他の装置に送信する送信手段、前記送信手段で送信される文書データを受信する受信手段、前記受信手段で受信した文書データに基づき、前記強調表示手段によって強調表示された操作画面を表示する表示手段、前記表示手段で表示される操作画面内の強調表示された箇所の操作を選択的に受け付ける操作受付手段として機能させるように構成される。
【発明の効果】
【0018】
請求項1の発明によれば、他の情報処理装置で操作された箇所が選択されるという効果を奏する。
【0019】
請求項2の発明によれば、情報処理装置間でXML言語による情報のやり取りが行われるという効果を奏する。
【0020】
請求項3の発明によれば、他の情報処理装置で操作された箇所が選択されるという効果を奏する。
【0021】
請求項4の発明によれば、他の情報処理装置で操作された箇所が選択されるという効果を奏する。
【0022】
請求項5の発明によれば、他の情報処理装置で操作された箇所が選択されるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
まず、図1を参照して本発明に係わる情報処理装置の一例として画像形成装置100によって構成される操作指導システム50について説明を行う。
【0025】
図1(a)は画像形成装置100で構成される操作指導システム50の構成を示す図であり、図1(b)はパーソナルコンピュータ200(以下図面と共に、PC200と呼ぶ)で構成される操作指導システム50の構成を示す図である。
【0026】
図1(a)に示すように、操作指導システム50は、WAN(Wide Area Network)10に接続されるLAN(Local Area Network)30に操作のサポートを受ける画像形成装置100が接続される。 また、操作指導システム50には、操作のサポートを行うヘルプセンタ60内のLAN20がWAN10に接続されている。
【0027】
ヘルプセンタ60には、LAN20が配置され、LAN20に操作のサポートを行う画像形成装置100とサーバ40とが接続される。
【0028】
LAN30に接続されて操作のサポートを受ける画像形成装置100を被サポート側の画像形成装置100と呼び、また、ヘルプセンタ60内に配置される操作のサポートを行う画像形成装置100をサポート側の画像形成装置100と呼んで以下説明を行う。
【0029】
ヘルプセンタ60内のサポート側の画像形成装置100はサポート可能なPC200であってもよく、画像形成装置100の代わりにPC200によって操作指導システム50が構成されてもよい。
【0030】
このように構成される操作指導システム50では、ヘルプセンタ60内の画像形成装置100或いはPC200で操作された内容がサポートを受ける被サポート側の画像形成装置100に送られて、被サポート側の画像形成装置100を操作するユーザが不明な操作内容を理解することができる。
【0031】
次に、サポート側、被サポート側に共通の画像形成装置100の構成と、サポート側のPC200の構成について図2を参照して説明を行う。
【0032】
図2(a)は、画像形成装置100の構成を示すブロック図であり、図2(b)はPC200の構成を示すブロック図である。
【0033】
図2(a)に示すように画像形成装置100は、制御部101、通信I/F部102、画像読取部103、印刷実行部104、操作/表示部105、ファクシミリ部106、ROM/RAM107、UI指示書読取部108、UI指示書生成部109を備える。
【0034】
制御部101は、画像形成装置100の統括的な制御を行う。
【0035】
通信I/F部102は、LAN20、或いはLAN30と接続されており、サポート側の画像形成装置100から操作内容が記述されたUI指示書を受信する処理や、被サポート側の画像形成装置100に操作内容が記述されたUI指示書を送信する処理などを行う。
【0036】
画像読取部103は、原稿に対して光を照射して反射光を読取ることで原稿の画像データを読取るスキャニング機能を備える。
【0037】
印刷実行部104は、画像読取部103が読取った画像データや、印刷ジョブとして受信した画像データや、ファクシミリ受信した画像データなどの画像データを用紙に形成する処理を行う。
【0038】
操作/表示部105は、液晶のタッチパネルと各種操作ボタンで構成される。 ユーザにより画像形成装置100の操作が、この操作/表示部105で行われる。 操作/表示部105は、ユーザの画像形成装置100に対する指示を受け付け、ユーザに対して各種情報を表示する。
【0039】
そして、操作/表示部105は、操作をサポートする側と操作をサポートされる側との間での重要なUI(User Interface)となる。 すなわち、操作をサポートするサポート側の画像形成装置100では、サポートを行うヘルプ操作員が画像形成装置100の操作内容を操作/表示部105上のタッチパネルや各種操作ボタンで指示する。 また、操作がサポートされる被サポート側の画像形成装置100では、操作/表示部105上に表示される画面内容から、サポートされるユーザが次に操作すべき箇所を把握することが可能とされる。
【0040】
ファクシミリ部106は、画像読取部103で読取った画像データをアナログの電気信号に変換してファクシミリ通信する機能を司り、電話回線と接続される。 また、ファクシミリ部106は、接続される電話回線より受信したアナログの電気信号を画像データに変換して、その画像データを印刷実行部104より用紙に形成させる機能も司る。
【0041】
ROM(Read Only Memory)/RAM(Random Access Memory)107は、画像形成装置100のファームウェアの記憶や、LAN30上の図示しない印刷依頼装置より受信する印刷ジョブの一時記憶などを行い、さらに操作手順記憶部110を備える。 操作手順記憶部110は、サポート側の画像形成装置100でヘルプ操作員がお客に対してサポートした操作/表示部105の操作手順を記憶する機能を司る。
【0042】
UI指示書読取部108は、サポート側または被サポート側で生成されて送られたUI指示書を読取り、読取った内容に基づいて操作/表示部105のタッチパネルに内容を反映させる処理を行う。 UI指示書は、例えばXML(Extensible Markup Language)言語で記述可能である。 そして、このようなUI指示書には、操作/表示部105のタッチパネルの画面内容が記述されており、UI指示書に基づいてタッチパネルの画面内容が再現可能である。
【0043】
UI指示書生成部109は、サポート側の画像形成装置100は被サポート側の画像形成装置100に送るUI指示書を、被サポート側の画像形成装置100はサポート側の画像形成装置100に送るUI指示書を生成する処理を行う。
【0044】
また、図2(b)に示すようにサポート側のPC200は、制御部201、通信I/F部202、表示部203、操作部204、ROM/RAM205、UI指示書読取部206、UI指示書生成部207を備える。
【0045】
制御部201は、PC200の統括的な制御を行う。
【0046】
通信I/F部202は、LAN20と接続されて、被サポート側の画像形成装置100と情報の授受を行う。
【0047】
表示部203は、ディスプレイで構成され、ユーザインタフェースの情報出力装置として機能する。
【0048】
操作部204は、キーボードやマウスで構成され、ユーザインタフェースの情報入力装置として機能する。
【0049】
ROM/RAM205は、PC200のファームウェアや各種操作が行われる際に種々の情報を記憶する処理を行い、さらに操作手順記憶部208を備える。 操作手順記憶部208は、PC200でヘルプ操作員がお客に対してサポートした操作手順を記憶する機能を司る。
【0050】
UI指示書読取部206は、被サポート側で生成されて送られたUI指示書を読取り、読取った内容に基づいて表示部203に、被サポート側の操作/表示部105に表示される画面内容を表示させる。
【0051】
UI指示書生成部207は、被サポート側の画像形成装置100に送るUI指示書を生成する処理を行う。
【0052】
次に、サポート側の画像形成装置100と被サポート側の画像形成装置100とで行われる処理について図3を参照して説明を行う。
【0053】
図3は、サポート側の画像形成装置100と被サポート側の画像形成装置100との間で行われる処理であって、ヘルプモードの初期画面に至るまでに行われる処理を示すフローチャートである。
【0054】
まず、被サポート側の画像形成装置100を操作するユーザは、図3に示すように、操作のサポートを依頼する為に、ヘルプセンタ60に電話をする(ステップ301)。 被サポート側のユーザは、ヘルプセンタ60に電話をして、へルプセンタ60のヘルプ操作員より、サポートを受けるのに必要なサポートナンバーを教えてもらう。 操作の開始時には、被サポート側の操作/表示部105のタッチパネルに、設定操作の開始時に表示される初期画面が表示されている。
【0055】
サポートナンバーを教えてもらったユーザは、被サポート側の画像形成装置100のサポート依頼ボタン601を押下する(ステップ302)。 ユーザがサポート依頼ボタン601を押下すると、操作/表示部105にサポートナンバーの入力を受け付ける入力画面が表示される。
【0056】
ユーザは、先ほど電話を通してヘルプ操作員より教えてもらったサポートナンバーを、操作/表示部105に表示された入力画面に入力する(ステップ303)。 そして、ユーザは、確定ボタン602を押下する。
【0057】
すると、被サポート側の画像形成装置100において、操作/表示部105に入力されたサポートナンバーを識別子としてUI指示書が生成され、そのUI指示書がヘルプセンタ60のサーバ40に送信される(ステップ304)。
【0058】
サーバ40に送信されたUI指示書は、サーバ40内に記憶されて登録される(ステップ305)。
【0059】
ヘルプセンタ60のヘルプ操作員は、電話で被サポート側のユーザにサポートナンバーを教えた後に、サポート側の画像形成装置100よりサポートボタン603を押下する(ステップ306)。 すると、サポート側の画像形成装置100の操作/表示部105にサポートナンバーの入力画面を表示される。
【0060】
ヘルプ操作員は、サポート側の画像形成装置100の操作/表示部105に表示された入力画面に、電話で被サポート側のユーザに教えたサポートナンバーを入力する(ステップ307)。
【0061】
ヘルプ操作員が、サポート側の画像形成装置100にサポートナンバーを入力して確認ボタン602を押下すると、ヘルプセンタ60内のサーバ40からサポート側の画像形成装置100に、サーバ40に登録されたUI指示書(ステップ305で登録)がサポート側の画像形成装置100に送信される。
【0062】
被サポート側の画像形成装置100からサーバ40に送られてサポート側の画像形成装置100に送信されるUI指示書には、サポートナンバーを識別子として被サポート側の画像形成装置100の設定情報などが記載されている。
【0063】
サポート側の画像形成装置100は、サーバ40から送信されたUI指示書を受信すると(ステップ308)、受信したUI指示書に記載される被サポート側の画像形成装置100の設定情報が、UI指示書読取部108によって読取られてサポート側の画像形成装置100に取得される(ステップ309)。
【0064】
被サポート側の画像形成装置100の設定情報が取得されると(ステップ309)、操作/表示部105にヘルプ受付画面が表示され、そのヘルプ受付画面のUI指示書がUI指示書生成部109によって生成されて被サポート側の画像形成装置100に送信される(ステップ310)。
【0065】
ヘルプ受付画面のUI指示書が送信された被サポート側の画像形成装置100では、ヘルプ受付画面のUI指示書をUI指示書読取部108が読取って、被サポート側の画像形成装置100の操作/表示部105にヘルプ受付画面が表示される(ステップ311)。
【0066】
被サポート側の画像形成装置100を操作するユーザは、被サポート側の操作/表示部105に表示されたヘルプ受付画面を視認して、ヘルプを申し込む意図で確認ボタン602を押下する(ステップ312)。
【0067】
被サポート側の画像形成装置100で確認ボタン602が押下されると、被サポート側の操作/表示部105にヘルプモードにおける初期画面が表示される(ステップ313)。 ヘルプモードにおける初期画面とは、操作/表示部105においてヘルプモードであることを示すランプが点灯し、そして、タッチパネルには、設定操作の開始時に表示される初期画面が表示された状態の画面である。
【0068】
被サポート側のUI指示書生成部109では、操作/表示部105に表示されたヘルプモードの初期画面のUI指示書が生成される(ステップ313)。 そして、生成されたUI指示書がサポート側の画像形成装置100に送信される(ステップ313)。
【0069】
ヘルプモードの初期画面のUI指示書が送信されたサポート側の画像形成装置100では、通信I/F部102でUI指示書が受信され、そのUI指示書がUI指示書読取部108で読取られ、サポート側の操作/表示部105に被サポート側と同じヘルプモードの初期画面が表示される(ステップ314)。
【0070】
このようにして、サポート側、被サポート側の画像形成装置100の操作/表示部105にヘルプモードの初期画面が表示される。
【0071】
次に、サポート側の画像形成装置100で操作された内容が被サポート側の画像形成装置100に伝えられて、被サポート側のユーザがサポートされる様子について図4、図5を参照して説明を行う。
【0072】
図4、図5は、ヘルプモードにおける被サポート側とサポート側の画像形成装置100での処理を示すフローチャートである。
【0073】
図4に示すように、被サポート側とサポート側との画像形成装置100の操作/表示部105にヘルプモードの初期画面が表示された状態から、ヘルプ操作員が、被サポート側のユーザに教える操作手順の1つの操作としてサポート側の操作/表示部105のタッチパネルのボタンにタッチする(ステップ401)。 ヘルプモードにおいては、サポート側の操作/表示部105には、図6(b)に示すようにヘルプモードを示す「ヘルプモード(サポート側)」の表示608が点灯し、また、被サポート側の操作/表示部105には図6(a)に示すようにヘルプモードを示す「ヘルプモード(被サポート側)」の表示609が点灯する。
【0074】
すると、図6(b)に示すように、操作/表示部105のタッチされたボタンが点滅表示される(ステップ402)。
【0075】
そして、ボタンがタッチされた後にタッチパネルに表示される画面のUI指示書が、UI指示書生成部109(サポート側)で生成される(ステップ402)。 また、ボタンがタッチされると(ステップ401)、タッチされたボタンの種類がROM/RAM107に一時記憶される。
【0076】
サポート側のUI指示書生成部109で生成されたUI指示書は、被サポート側の画像形成装置に送信される。
【0077】
被サポート側の画像形成装置100は、サポート側の画像形成装置100から送信されたUI指示書を受信すると、UI指示書読取部108で受信したUI指示書を読取り、読取った内容を操作/表示部105のタッチパネルに反映させて、図6(a)に示すようなボタン605が点滅表示された画面を表示させる(ステップ403)。
【0078】
被サポート側のタッチパネルに点滅表示されるボタン605は、サポート側のヘルプ操作員がサポート側の操作/表示部105のタッチパネル上でタッチしたボタンである。
【0079】
このように、ヘルプ操作員がサポート側の操作/表示部105でタッチしたボタンが、被サポート側の操作/表示部105のタッチパネル上に点滅表示されるので、サポートを受けるユーザは、どのボタンを操作したらいいかが分かる。
【0080】
そして、サポートを受けるユーザが、被サポート側の画像形成装置100の操作/表示部105に表示された点滅表示のボタン605をタッチすると(ステップ404でYES)、タッチされたボタン605の機能に応じて、タッチパネル上の画面が遷移する(ステップ405)。
【0081】
遷移した画面は、画像形成装置100の通常の処理において、ボタン605がタッチされた後に表示される画面である。
【0082】
また、被サポート側の操作/表示部105のタッチパネル上にボタン605が点滅表示された状態から、サポートを受けるユーザが、被サポート側の操作/表示部105で点滅表示されたボタン605のタッチ以外の操作を行ってもその操作は受け付けられず、被サポート側の操作/表示部105は画面遷移することない。 つまり、サポート側の操作/表示部105は、点滅表示されたボタン605がタッチされるのを待っている状態となる(ステップ404でNO)。
【0083】
点滅表示されたボタン605がタッチされて(ステップ404でYES)、操作/表示部105の画面が遷移すると(ステップ405)、遷移した画面のUI指示書が被サポート側のUI指示書生成部109で生成されてサポート側の画像形成装置100に送信される(ステップ405)。
【0084】
被サポート側からUI指示書を受信したサポート側の画像形成装置100は、UI指示書読取部108で受信したUI指示書を読取り、読取ったUI指示書に基づいて操作/表示部105の画面を表示させる(ステップ406)。
【0085】
このようにして、被サポート側の操作/表示部105でボタン605がタッチされた後に表示されたタッチパネルの画面が、サポート側の操作/表示部105のタッチパネルに表示される。
【0086】
そして、ユーザがヘルプ操作員に依頼した画像形成装置100の設定操作がボタン605のタッチによって終了してなければ(ステップ407でNO)、ヘルプ操作員は、サポート側の操作/表示部105のタッチパネルを引き続き操作して(ステップ401)、被サポート側のユーザに操作手順を指導する(ステップ401乃至ステップ407でNOの繰り返し)。
【0087】
操作/表示部105のタッチパネルが引き続き操作される際には、サポート側のROM/RAM107に、タッチされたボタンの種類がタッチされた順番と共に一時記憶される。
【0088】
このようにして、ヘルプ操作員が被サポート側のユーザに設定操作の操作手順を教え終わったら(ステップ407でYES)、被サポート側のユーザは、被サポート側の画像形成装置100のスタートボタン606を押下して印刷を実行させる(ステップ408)。
【0089】
被サポート側の画像形成装置100でスタートボタン606が押下されると、被サポート側の画像形成装置100の印刷実行部104で、先ほど設定された内容の印刷が実行される。 先ほど設定された内容とは、被サポート側のユーザがステップ404でタッチパネルをタッチして設定した設定内容である。
【0090】
そして、被サポート側の操作/表示部105には、印刷が実行されていることを示す印刷実行画面が表示される(ステップ409)。 操作/表示部105に印刷実行画面が表示されると、UI指示書生成部109で操作/表示部105に表示された印刷実行画面のUI指示書が生成されて、被サポート側の画像形成装置100からサポート側の画像形成装置へ印刷実行画面のUI指示書が送信される(ステップ409)。
【0091】
サポート側の画像形成装置100では、印刷実行画面のUI指示書を受信して、UI指示書読取部108でそのUI指示書を読取り、操作/表示部105のタッチパネルにそのUI指示書に基づく印刷実行画面を表示させる(ステップ410)。
【0092】
サポート側の画像形成装置100では、印刷実行画面のUI指示書を受信すると、ステップ401乃至ステップ407でNOの間に行われた操作の操作手順が操作手順記憶部110に記憶される(ステップ411)。 操作手順記憶部110に記憶される操作手順は、ROM/RAM107に一時記憶されるタッチされたボタンの種類に基づいて生成される。
【0093】
印刷が実行されている被サポート側の画像形成装置100では、印刷が終了すると(ステップ412)、印刷が終了した画面が操作/表示部105に表示されて(ステップ413)、印刷終了画面のUI指示書が生成されてサポート側の画像形成装置100へ送信される(ステップ413)。
【0094】
サポート側の画像形成装置100は、印刷終了画面のUI指示書を受信すると、UI指示書読取部108でそのUI指示書を読取り、操作/表示部105に印刷終了画面を表示させる(ステップ414)。
【0095】
サポート側の画像形成装置100で印刷終了画面が表示されると、ヘルプ操作員は、操作/表示部105のサポート完了ボタン607を押下する(ステップ415)。
【0096】
サポート側の画像形成装置100でサポート完了ボタン607が押下されると(ステップ415)、サポート側の操作/表示部105にヘルプ終了画面が表示され、そのヘルプ終了画面のUI指示書が生成されて被サポート側の画像形成装置100へ送信される(ステップ416)。 ヘルプ終了画面が表示されたサポート側の操作/表示部105では、ヘルプモードを示す「ヘルプモード(サポート側)」の表示608が消灯する。
【0097】
ヘルプ終了画面のUI指示書を受信した被サポート側の画像形成装置100は、受信したUI指示書に基づいてヘルプ終了画面を操作/表示部105に表示する(ステップ417)。 ヘルプ終了画面が表示された被サポート側の操作/表示部105では、ヘルプモードを示す「ヘルプモード(被サポート側)」の表示609が消灯する。
【0098】
被サポート側のユーザは、操作/表示部105に表示されるヘルプ終了画面内に配置された終了ボタンを押下し(ステップ418)、そして、操作/表示部105のタッチパネルには画像形成装置100の初期画面が表示される(ステップ419)。
【0099】
次に、被サポート側の操作/表示部105に入力された情報がサポート側の操作/表示部105に伏字で表示される場合について図7を参照して説明を行う。
【0100】
図7は、被サポート側の操作/表示部105に表示された内容が、サポート側の操作/表示部105に表示されるときに伏字になって表示される様子を示す模式図である。
【0101】
図7(a)は被サポート側の操作/表示部105のタッチパネル内にファックス番号が入力された状態を示す模式図であり、図7(b)はサポート側の操作/表示部105のタッチパネル内にファックス番号が伏字になって表示された状態を示す模式図である。
【0102】
設定操作のサポートを受ける被サポート側のユーザは、画像形成装置にファックス番号などの秘匿情報を入力することもある。 この秘匿情報がヘルプセンタのヘルプ操作員に知られてはいけないこともあるので、予め定義された情報については、被サポート側のUI指示書生成部109でタッチパネルの画面のUI指示書が生成されるときに、サポート側の画像形成装置100では伏字として表示されるようにUI指示書が生成される。
【0103】
それで、図7(a)に示すようにファックス番号が入力された被サポート側の操作/表示部105の画面が、サポート側の操作/表示部105で表示される場合には図7(b)に示すようにファックス番号が伏字になって表示される。
【0104】
次に、UI指示書について図8を参照して説明を行う。
【0105】
図8は、UI指示書生成部109で生成されて、サポート側と被サポート側の画像形成装置100とでやり取りが行われるUI指示書を示す模式図である。 このUI指示書は、UI指示書読取部108で読取りが行われて、操作/表示部105のタッチパネルの画面に反映される。
【0106】
図8に示すように、UI指示書は、XML言語で生成される。 そして、UI指示書のなかで、各種設定画面におけるそれぞれのボタンが定義されて、ボタンの状態が点灯、点滅などと、UI指示書のなかで指示される。
【0107】
尚、サポート側の画像形成装置100の操作手順記憶部110に記憶された操作手順は、被サポート側の画像形成装置100に送信されて記憶されることができ、被サポート側の画像形成装置100の操作手順記憶部110に記憶された操作手順が再生されることで、サポート側のヘルプ操作員が行った操作の手順を、サポートされるユーザが確認することが可能となる。
【0108】
尚、図3乃至図7を参照して説明したサポート側の装置は、サポート側の画像形成装置100でなく、サポート側のPC200であってもよい。 サポート側の装置がPC200で構成される際には、PC200の表示部203に画像形成装置100の操作/表示部105の画面が表示され、ヘルプ操作員はマウスなどの操作部204を操作することによって表示部203上に表示される画像形成装置100の操作/表示部105の操作を行う。 そして、PC200内のUI指示書読取部206、UI指示書生成部207、操作手順記憶部208は、それぞれ、画像形成装置100内のUI指示書読取部108、UI指示書生成部109、操作手順記憶部110と同様の機能を司り、被サポート側の画像形成装置100を使用するユーザをサポートする処理が行われる。
【0109】
尚、図6を参照して説明したようにサポート側の操作/表示部105のタッチパネルにヘルプ操作員がタッチした箇所が点滅表示されるだけでなく、ヘルプ操作員がタッチした箇所が色が変わって表示されるような構成を画像形成装置100、操作指導システム50はとることができる。
【産業上の利用可能性】
【0110】
この発明は、情報処理装置、情報処理装置の操作指示システム、情報処理装置の操作指導方法および情報処理装置の操作指導プログラムにおいて利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】操作指導システム50の構成を示す図。
【図2】画像形成装置100とPC200の構成を示すブロック図。
【図3】ヘルプモードの初期画面に至るまでの画像形成装置100の処理を示すフローチャート。
【図4】ヘルプモードでの画像形成装置100の処理を示すフローチャート。
【図5】ヘルプモードでの画像形成装置100の処理を示すフローチャート。
【図6】ヘルプモードにおけるサポート側と被サポート側の操作/表示部105を示す図。
【図7】伏字でファックス番号が表示された操作/表示部105を示す模式図。
【図8】UI指示書を示す模式図。
【符号の説明】
【0112】
40 サーバ
100 画像形成装置
101 制御部
102 通信I/F部
103 画像読取部
104 印刷実行部
105 操作/表示部
106 ファクシミリ部
107 ROM/RAM
108 UI指示書読取部
109 UI指示書生成部
110 操作手順記憶部
200 パーソナルコンピュータ
201 制御部
202 通信I/F部
203 表示部
204 操作部
205 ROM/RAM
206 UI指示書読取部
207 UI指示書生成部
208 操作手順記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作画面内の操作を受け付ける操作受付手段と、
前記操作画面内で、前記操作受付手段によって受け付けた操作によって操作された箇所を強調表示する強調表示手段と、
前記強調表示手段によって強調表示された操作画面を再現することのできる文書データを生成して、前記文書データを他の装置に送信する送信手段と、
前記送信手段で送信される文書データを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した文書データに基づき、前記強調表示手段によって強調表示された操作画面を表示する表示手段と、
前記表示手段で表示される操作画面内の強調表示された箇所の操作を選択的に受け付ける操作受付手段と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記送信手段で生成される文書データはXML言語で記述された文書データである
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
少なくとも二つの情報処理装置が通信可能に接続され、
操作を指導する側の前記情報処理装置は、
指導する操作を操作画面内で受け付ける操作受付手段と、
前記操作画面内で、前記操作受付手段によって受け付けた操作によって操作された箇所を強調表示する強調表示手段と、
前記強調表示手段によって強調表示された操作画面を再現することのできる文書データを生成して、前記文書データを他の装置に送信する送信手段と
を備え、
操作が指導される側の前記情報処理装置は、
前記送信手段で送信される文書データを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した文書データに基づき、前記強調表示手段によって強調表示された操作画面を表示する表示手段と、
前記表示手段で表示される操作画面内の強調表示された箇所の操作を選択的に受け付ける操作受付手段と
を備える
情報処理装置の操作指導システム。
【請求項4】
操作画面内の操作を操作受付手段により受け付け、
前記操作画面内で、前記操作受付手段によって受け付けた操作によって操作された箇所を強調表示手段により強調表示し、
前記強調表示手段によって強調表示された操作画面を再現することのできる文書データを生成して、前記文書データを他の装置に送信手段により送信し、
前記送信手段で送信される文書データを受信手段により受信し、
前記受信手段で受信した文書データに基づき、前記強調表示手段によって強調表示された操作画面を表示手段により表示し、
前記表示手段で表示される操作画面内の強調表示された箇所の操作を操作受付手段により選択的に受け付ける
情報処理装置の操作指導方法。
【請求項5】
コンピュータを、
操作画面内の操作を受け付ける操作受付手段、
前記操作画面内で、前記操作受付手段によって受け付けた操作によって操作された箇所を強調表示する強調表示手段、
前記強調表示手段によって強調表示された操作画面を再現することのできる文書データを生成して、前記文書データを他の装置に送信する送信手段、
前記送信手段で送信される文書データを受信する受信手段、
前記受信手段で受信した文書データに基づき、前記強調表示手段によって強調表示された操作画面を表示する表示手段、
前記表示手段で表示される操作画面内の強調表示された箇所の操作を選択的に受け付ける操作受付手段
として機能させる
情報処理装置の操作指導プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−163548(P2009−163548A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−1261(P2008−1261)
【出願日】平成20年1月8日(2008.1.8)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】