説明

情報処理装置、映像転送システム及び情報処理方法

【課題】複数のアプリケーションごとに最適な出力手段を選択することができる情報処理
技術を提供する。
【解決手段】複数のアプリケーションから選択的にあるアプリケーション実行することの
できる情報処理装置において、前記アプリケーションに対する操作指示を受け取りこの指
示に従い前記アプリケーションを操作する制御信号受信部と、前記アプリケーションの出
力を画像出力装置に転送する複数の画像転送手段と、前記複数のアプリケーションごとに
最適な出力手段を記述したアプリケーション記述記憶部と、起動された前記アプリケーシ
ョンに対して前記アプリケーション記述記憶部に記憶された情報に従って前記画像転送手
段を選択する出力手段選択部とを備える情報処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、映像転送システム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、TVの大画面化が進んでおり、この大画面を利用してPCにあるコンテンツを楽
しんだり、PCの処理能力を利用して、TVだけでできないようなアプリケーションをT
V上で実現することができる。この場合、ユーザはTVの前に座っており、TVを操作し
て上記のような操作をする必要がある。このようにTVとPCを接続してTVからPCを
操作する方法としては、次のようなものがある。
【0003】
a) ディスプレイケーブルやHDMIのように、TVにPCの画面全体を表示するもの。接続
は、有線だけでなく、無線も使われる
b) DLNA などの技術により、PCが保有する動画情報を転送し、TVで再生する
c) PCからGUI(Graphic User Interface)データ(例えばHTML)をTVに転送し、TV
側で画面を生成するもの
a)の場合、実行するアプリケーションに関わらず表示可能であるが、PCの画面全体を
転送するため、表示される文字の大きさが適切でない、PCのデスクトップのように本来必
要でない部分までが転送されてしまう等の問題がある。一方、b)では、必要な部分のみ
を転送するため、TV上で全画面を使えるメリットがあるが、対応している特定のアプリ
ケーションのみが使用である問題がある。C) も特定のアプリケーションのみが使用可能
であるという問題があるが、TV上で画面を生成するため、反応が早く軽快に動作できる

【0004】
従来は、上記に列挙したような特定の手段のみで接続するため、起動するアプリケーシ
ョンによっては、これらの問題点が発生していた(例えば、特許文献1参照。)。即ち複
数のアプリケーションごとに最適な出力手段を選択することの要望があるが、かかる要望
を実現するための手段は知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−64755号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、複数のアプリケーションごとに最適な出力手段を選択することができる情報
処理技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、実施形態によれば情報処理装置は、複数のアプリケーショ
ンから選択的にあるアプリケーション実行することのできる情報処理装置において、前記
アプリケーションに対する操作指示を受け取りこの指示に従い前記アプリケーションを操
作する制御信号受信部と、前記アプリケーションの出力を画像出力装置に転送する複数の
画像転送手段と、前記複数のアプリケーションごとに最適な出力手段を記述したアプリケ
ーション記述記憶部と、起動された前記アプリケーションに対して前記アプリケーション
記述記憶部に記憶された情報に従って前記画像転送手段を選択する出力手段選択部とを備
える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態であるコンピュータの概観を示す斜視図。
【図2】図1のコンピュータのシステム構成を示すブロック図。
【図3】同実施形態の映像表示装置の概略を示すブロック図。
【図4】同実施形態のシステム全体を示す機能ブロック構成図。
【図5】同実施形態に用いられるアプリケーションプロファイルの例を示す図。
【図6】同実施形態のアプリケーション選択画面の例を示す図。
【図7】同実施形態に用いられる入力切替部のフローチャート。
【図8】同実施形態に用いられる入出力選択部のフローチャート。
【図9】同他の形態に用いられる携帯端末の外観図。
【図10】同他の形態に用いられる携帯端末の構成を示すブロック図。
【図11】同他の形態のシステム全体を示す機能ブロック構成図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
本発明による第1の実施形態を図1乃至図8を参照して説明する。
まず、図1および図2を参照して、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の構成につ
いて説明する。この情報処理装置は、例えば、ノートブック型パーソナルコンピュータ1
0として実現されている。デスクトップPCとして実現しても良い。
【0010】
図1はノートブック型パーソナルコンピュータ10のディスプレイユニットを開いた状
態における正面図である。本コンピュータ10は、コンピュータ本体11と、ディスプレ
イユニット12とから構成されている。ディスプレイユニット12にはLCD(Liquid C
rystal Display)17から構成される表示装置が組み込まれており、そのLCD17の表
示画面はディスプレイユニット12のほぼ中央に位置されている。
【0011】
ディスプレイユニット12は、コンピュータ本体11に対して開放位置と閉塞位置との
間を回動自在に取り付けられている。コンピュータ本体11は薄い箱形の筐体を有してお
り、その上面にはキーボード13、本コンピュータ10を電源オン/オフするためのパワ
ーボタン14、入力操作パネル15、およびタッチパッド16などが配置されている。
【0012】
入力操作パネル15は、押されたボタンに対応するイベントを入力する入力装置であり
、複数の機能をそれぞれ起動するための複数のボタンを備えている。これらボタン群には
、TV起動ボタン15A、DVD(Digital Versatile Disc)起動ボタン15Bも含まれ
ている。TV起動ボタン15Aは、デジタルTV放送番組のような放送番組データの再生
及び記録を行うためのTV機能を起動するためのボタンである。TV起動ボタン15Aが
ユーザによって押下された時、TV機能を実行するためのアプリケーションプログラムが
自動的に起動される。DVD起動ボタン15Bは、DVDに記録されたビデオコンテンツ
を再生するためのボタンである。DVD起動ボタン15Bがユーザによって押下された時
、ビデオコンテンツを再生するためのアプリケーションプログラムが自動的に起動される

【0013】
次に、図2を参照して、本コンピュータ10のシステム構成について説明する。
本コンピュータ10は、図2に示されているように、CPU131、ノースブリッジ1
32、主メモリ133、グラフィクスコントローラ134、サウスブリッジ119、BI
OS−ROM120、ハードディスクドライブ(HDD)121、光ディスクドライブ(
ODD)122、デジタルTV放送チューナ123、エンベデッドコントローラ/キーボ
ードコントローラIC(EC/KBC)124、およびネットワークコントローラ125
等を備えている。
【0014】
CPU131は本コンピュータ10の動作を制御するために設けられたプロセッサであ
り、ハードディスクドライブ(HDD)121から主メモリ133にロードされる、オペ
レーティングシステム(OS)、およびビデオ再生アプリケーションプログラム201の
ような各種アプリケーションプログラムを実行する。
【0015】
なおCPU131には図示せぬキャッシュメモリがありキャッシュメモリ中には実行中
の各種プログラムの一部や関連データが存在し、それらを改めて主メモリ133から参照
せずまた細かく変更内容を書き戻さずとも継続的利用をすることにより処理効率を上げる
ことができる。
【0016】
また、CPU131は、BIOS−ROM120に格納されたシステムBIOS(Basi
c Input Output System)も実行する。システムBIOSはハードウェア制御のためのプ
ログラムである。
【0017】
ノースブリッジ132はCPU131のローカルバスとサウスブリッジ119との間を
接続するブリッジデバイスである。ノースブリッジ132には、主メモリ133をアクセ
ス制御するメモリコントローラも内蔵されている。また、ノースブリッジ132は、AG
P(Accelerated Graphics Port)バスなどを介してグラフィクスコントローラ134と
の通信を実行する機能も有している。
【0018】
グラフィクスコントローラ134は本コンピュータ10のディスプレイモニタとして使
用されるLCD17を制御する表示コントローラである。このグラフィクスコントローラ
134はビデオメモリ(VRAM)114Aに書き込まれた画像データからLCD17に
送出すべき表示信号を生成する。
【0019】
サウスブリッジ119は、LPC(Low Pin Count)バス上の各デバイス、およびPC
I(Peripheral Component Interconnect)バス上の各デバイスを制御する。また、サウ
スブリッジ119は、HDD121、ODD122を制御するためのIDE(Integrated
Drive Electronics)コントローラを内蔵している。さらに、サウスブリッジ119は、
デジタルTV放送チューナ123を制御する機能、およびBIOS−ROM120をアク
セス制御するための機能も有している。
【0020】
HDD121は、各種ソフトウェア及びデータを格納する記憶装置である。光ディスク
ドライブ(ODD)123は、ビデオコンテンツが格納されたDVDなどの記憶メディア
を駆動するためのドライブユニットである。デジタルTV放送チューナ123は、デジタ
ルTV放送番組のような放送番組データを外部から受信するための受信装置である。
【0021】
エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)124は、
電力管理のためのエンベデッドコントローラと、キーボード(KB)13およびタッチパ
ッド16を制御するためのキーボードコントローラとが集積された1チップマイクロコン
ピュータである。このエンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/
KBC)124は、ユーザによるパワーボタン14の操作に応じて本コンピュータ10を
パワーオン/パワーオフする機能を有している。さらに、エンベデッドコントローラ/キ
ーボードコントローラIC(EC/KBC)124は、ユーザによるTV起動ボタン15
A、DVD起動ボタン15Bの操作に応じて、本コンピュータ10をパワーオンすること
もできる。ネットワークコントローラ125は、例えばインターネットなどの外部ネット
ワークとの通信を実行する通信装置である。
【0022】
次に、前記の情報処理装置と接続される本実施形態にかかる映像表示装置の構成につい
て説明する。図3はデジタルテレビ31の構成を示すブロック図である。デジタルテレビ
31は、チューナ101、デコーダ102、HDMI(High-definition multimedia inte
rface)端子103、D端子104、コンポジット端子105、AVスイッチ106、制御
モジュール107、映像処理モジュール108、音声処理モジュール109、モニタ11
0、スピーカ111、OSD(On screen display)モジュール112、リモコン受信モジ
ュール113、メモリ114、ネットワーク端子115を有する。
【0023】
チューナ101は、アンテナ30で受信した放送信号から所定の周波数の信号を選局し
て復調する。デコーダ102は、チューナ101で復調された信号をデコード処理する。
HDMI端子103は、HDMI接続によって映像信号の伝送に用いられる外部端子であ
る。D端子104は、映像信号の伝送に用いられる外部端子である。コンポジット端子1
05は、コンポジット映像信号の伝送に用いられる外部端子である。AVスイッチ106
は、デコーダ102でデコード処理された信号、HDMI端子103、D端子104、コ
ンポジット端子105を介して入力された信号が入力される。AVスイッチ106は、制
御モジュール107による指示に従って、所望の信号の映像信号を映像処理モジュール1
08に、音声信号を音声処理モジュール109に出力する。
【0024】
映像処理モジュール108は、AVスイッチ106から入力された映像信号に対してモ
ニタ110に表示するために映像処理する。制御モジュール107は、映像処理モジュー
ル108で映像処理された映像信号をモニタ110に表示制御する。
【0025】
音声処理モジュール109は、AVスイッチから入力された音声信号に対してスピーカ
111から出力するために音声処理する。制御モジュール107は、音声処理モジュール
109で音声処理された音声信号をスピーカ111に出力制御する。OSDモジュール1
12は、制御モジュール107からの指示に従い、モニタ110の画面上に表示するグラ
フィックデータを生成する。OSDモジュール112は、映像処理モジュール108にグ
ラフィックデータを出力する。OSDモジュール112は、グラフィックデータとして例
えばメニュー画面などを生成する。リモコン受信モジュール113は、リモコン20から
送信された赤外線信号を受信し、リモコン信号を取り出して制御モジュール107に出力
する。制御モジュール113は、リモコン信号の受信に基づいて各部を制御する。メモリ
114は、各種情報を記録する。
【0026】
ネットワーク端子115は、図示せぬネットワークに接続されたデバイスとUPnPの
メッセージやコンテンツのデータを送受信する。ネットワーク端子115は、制御モジュ
ール107と接続されている。制御モジュール107は、ネットワーク端子115を介し
て受信したUPnPのメッセージの処理及びネットワーク端子115を介してUPnPの
メッセージをネットワークに送信する。制御モジュール107は、メディアサーバーから
コンテンツのデータをネットワークを介して受信すると、HTTPヘッダなどを処理した
後にAVスイッチ106に出力する。制御モジュール107は、制御モジュール107内
のバッファにコンテンツのデータを一時的に記録してAVスイッチ106に出力する。こ
れは、制御モジュール107は、ネットワークを介してコンテンツのデータを受信する場
合、ジッタが発生するためである。
【0027】
次に、図4を用いて本実施例1の機能を説明する。図4における映像出力装置は、上記
に構成を記したデジタルテレビ(以降TVと称する)にて構成され、一方、アプリケーシ
ョンを実行する情報処理装置は、上記に構成を記したパーソナルコンピュータ(以降PC
と称する)にて構成される。
【0028】
映像出力装置40は以下のモジュールを有する。
ユーザ入力受信部41:リモコンなど外部からユーザの操作指示を受ける
制御信号送信部42:ユーザ入力受信部41から受けた操作指示を情報処理装置50に転
送する
画像情報受信部A43a:情報処理装置50から送られてきた方式Aの画像情報を受信す

映像出力部 A44a:画像情報受信部A43aで受け取った画像情報から画像をデコー
ドする
画像情報受信部B 43b:情報処理装置50から送られてきた方式Bの画像情報を受信す

映像出力部B44b:画像情報受信部B43bで受け取った画像情報から画像をデコード
する
画像情報受信部C 43c:情報処理装置50から送られてきた方式Bの画像情報を受信
する
映像出力部C 44c:画像情報受信部C43cで受け取った画像情報から画像をデコー
ドする
出力切替部47:制御信号受信部49で情報処理装置50からの出力指示に従って、映像
出力部A44aもしくは映像出力部B44bもしくは映像出力部C44cのいずれかを出
力48に出力を行う。
【0029】
出力部48:TVの液晶のように映像の出力を行う
制御信号受信部49:情報処理装置50からの出力指示を受信し、出力切替部47に対し
て出力切替を指示する。
一方、情報処理装置50は、以下のモジュールを有する。
制御信号受信部51: 映像出力装置40から送られてきた操作指示を受信する
入力切替部52: 制御信号受信部51から送られてきた制御信号を、入出力選択部55
の指示によりカーソル位置管理部54もしくはアプリケーション実行部53に転送する。
【0030】
アプリケーション実行部53:アプリケーションを実行する
カーソル位置管理部54:フリーカーソル対応のアプリケーションの場合、マウスカーソ
ルのようにカーソル位置を記憶しておき、入力切替部52を介して映像出力装置から送ら
れた制御信号に応じてカーソル位置を移動させる。
【0031】
入力手段選択部55:アプリケーションプロファイル記憶部57に記憶されたアプリケー
ションの入力・出力特徴にしたがって入力切替部52および、制御信号送信部56を介し
て映像出力装置40に、それぞれ入力・出力の切替を行う。
【0032】
制御信号送信部56: 映像出力装置40に対して、映像出力選択指示を送信する。
アプリケーションプロファイル記憶部7:アプリケーションごとに、入力・出力条件など
を記述している。例えば、図5に示すようなフォーマットで記述している。ここではtext
形式で記述しているが、バイナリやデータベース形式で記述してもかまわない。全てのア
プリケーションを1つのファイルにまとめているが、アプリケーションごとに記述しても
実施可能である。
【0033】
ここで図5のフォーマットを説明する。
[AAA] : AAAはプログラム名である
Program: aaa.exe
は プログラムの実行ファイルである(ファイルパスを含んでいてもよい)
Input: mouse は 入力モードで、mouse はマウスモード、cursorはカーソルモード
Output : full は 出力モードで、fullは全画面転送、 dlnaは DLNAによる転送、htmlは
HTMLプロトコルによる転送
なお、Input, outputに関しては、カンマ区切りで複数実行指定可能であり、先頭にあ
るものから、優先的に実行される
画像情報生成部A58a: アプリケーションの出力情報を受け取って方式Aに従って画
像情報を変換する
画像情報送信部A59a: 方式Aに従って画像情報を映像出力装置10に転送する
画像情報生成部B58b: アプリケーションの出力情報を受け取って方式Bに従って画
像情報を変換する
画像情報送信部B58b: 方式Bに従って画像情報を映像出力装置10に転送する
画像情報生成部B58c: アプリケーションの出力情報を受け取って方式Cに従って画
像情報を変換する
画像情報送信部B58c: 方式Cに従って画像情報を映像出力装置10に転送する
本実施形態では伝送方式A,B、Cとして以下のものを用いる。
方式A(全画面転送): PCのHDMI端子(図3には図示されていないが、VRA
M114の内容をグラフィックコントローラ134を介して外部に出力する)と、TVの
HDMI端子103が接続されており、HDMIを介してPCの全画面をTVに表示する
。この場合、画像情報生成部では特に加工を行わず、画像情報送信部はHDMIのトラン
スミッタ、画像情報受信部はHDMIのレシーバ、映像出力部は無加工で、HDMIから
の映像情報をAVスイッチ102を介して画面に出力する。
【0034】
方式B(DLNA ): 映像処理装置がDLNAを用いてTVに映像を転送する。PC側の
LAN端子(図示はないが、図3のネットワークコントローラ125)とTV側のLAN
端子115がネットワークケーブルに接続されており、この場合、画像情報生成部ではT
Vが出力できる画像フォーマットに変換(トランスコード)を行い、画像情報送信部はD
LNA(Digital Living Network Alliance ) の規格に従いDMS(Digital Media Server
)として映像を送信する。画像情報受信部はDMR(Digial Media Renderar)の規格に従い
送信されてきた映像信号を受け取り、映像出力部において受け取った映像のフォーマット
(例えばMPEG−2)にあわせて映像のデコード処理を行う。
【0035】
方式C(HTML): アプリケーションが HTML(Hyper Text Markup Language)の形で出力
し、HTTP(HyperText Transfer Protocol)を使ってTV側に転送し表示する。この場合、
映像情報生成部は、特に処理を行わず、アプリケーションのHTMLデータを転送する。
画像情報送信部はhttpサーバとして機能し、画像情報受信部はhttpクライアントとして
映像情報送信部と接続しhttp手順に従ってHTMLで記述されたGUI情報を取得する。
取得されたGUI情報は、映像出力部であるHTMLブラウザにて解釈され映像情報とし
て復元される。。
【0036】
図6は、実施形態のアプリケーション選択画面の例を示す図である。4つのアプリケー
ション名(VideoPlay,InternetMovies,MediaApps,
Settings)が表示されていて図5の記述と対応している。リモコン20の例えば
矢印キーや決定ボタンを用いて対話的にアプリケーションを選択できるように構成されて
いる。
【0037】
図7の入力切替部52のフローチャートを説明する。後述の図8とともに、CPU13
1を主体とした制御である。なお、制御信号受信部51はネットワークコントローラ12
5が介在して構成されている。
【0038】
制御信号受信部51から制御情報(キー)が送信されたときには、以下の動作を行う。
ステップS401にて受信したキーを変数Keyに代入する。もし、現在も入力モードが cu
rsorのときは(ステップS402のY)、ステップS403にて そのキーコードをその
ままアプリケーション実行部に転送する。Cursorでない(すなわち、mouse)である場合
には(ステップS402のN)、 keyの値がカーソルを表すものかどうかを判断する(ス
テップS404)。
【0039】
カーソルの場合(ステップS404のY)、値をカーソル位置管理部54に送り、カー
ソル位置を更新する(ステップS405)。例えば、keyが右カーソルである場合には、
カーソル位置のx座標に10を加える。
【0040】
Keyがカーソルでない場合は(ステップS404のN)、決定キーかどうかを判断し、
決定キーの場合は(ステップS406のY)、ステップS407にて、カーソル位置管理
部54に指示して、現在のカーソル位置をアプリケーション実行部53に転送する。
【0041】
決定キーでない場合は(ステップS406のN)、キーコードをそのままアプリケーショ
ン実行部53に転送する(ステップS408)。
次に図8の入出力選択部55のフローチャートを説明する。
制御信号受信部51から制御情報(キー)が送信されたときには、以下の動作を行う。
ステップS801にてアプリプロファイルをロードする。次に、インプットを入力切替部
52のモードにセットする(ステップS802)。
【0042】
ステップS803にてアウトプットの先頭を変数Xに代入する。次に変数Xが使用可能
か否かを判定する(ステップS804)。
変数Xが使用可能の場合(ステップS804のY)、変数Xの値を制御信号送信部56
に転送する(ステップS805)。続いて、アプリケーションの出力モードをXに設定す
る(ステップS806)。
【0043】
変数Xが使用可能でない場合は(ステップS804のN)、ステップS807にて、ア
ウトプットの次のデータを変数Xに代入する。
(第2の実施形態)
本発明による第2の実施形態を図3乃至図10を参照して説明する。第2の実施形態で
は、実施形態1のPCの代わりに携帯端末を用いる。このため、実施形態1と共通する部
分は説明を省略する。
【0044】
図9は、実施形態に用いられる携帯端末1の外観図である。図9は、携帯端末1が開い
た状態を示している。操作キー5を有する第1の筐体2と主表示画面7を有する第2の筐
体3はヒンジ4a、4bで連結され、第2の筐体3は第1の筐体2に対して所定の範囲で
回転可能となっている。第1の筐体2には、送話器として機能するマイクロフォン6を設
けている。第2の筐体3には、受話器として機能するスピーカ8を設けている。
【0045】
図10は、携帯端末1の構成を示すブロック図である。CPU(Central Processing U
nit)9は、装置全体の動作を全体的に制御する。ROM(Read Only Memory)10は、
CPU9の動作プログラムやデータなどを保存し、RAM(Random Access Memory)11
は、CPU9が動作するときにデータの加工等の作業エリアとして利用される。また映像
信号、音声信号等を一時的に格納する。フラッシュメモリ12は、書き換え可能であり、
電源を切ってもデータが消えない不揮発性の半導体メモリであり、例えば、電子電話帳の
電話番号データを記憶する。これらメモリのデータはメモリインターフェイスを経由して
CPU9と交信される。
【0046】
無線制御部13は、アンテナ14を介して無線信号を送受信し、図示しない基地局経由
で他の携帯端末と無線通信を行う。音声処理部15は、受信した信号を音声に変換してス
ピーカ8に出力する。また、マイクロフォン6に入力された音声を符号化して無線制御部
13を介してアンテナ14から送出する。無線制御部13はCPU9に接続している。マ
イクロフォン6は第1の筐体2に設置され、スピーカ8は第2の筐体3に設置されている

【0047】
主表示画面7は、LCD(Liquid Crystal Display)とバックライトにより構成されて
いる。主表示画面7は、第2の筐体3に設置されている。操作キー5は、利用者が電話番
号や所望の信号を入力して操作する複数のキー群である。
【0048】
開閉センサ16は、第1の筐体2と第2の筐体3の開閉状態を検出するセンサである。
例えば、磁気抵抗センサやホールセンサとマグネットを組み合わせて検出することができ
る。CPU9は、開閉センサ16の信号を受けて第1の筐体と第2の筐体の開閉状態を検
出する開閉検出手段の機能を有する。
【0049】
角度センサ17は、ヒンジ部4を中心とした第1の筐体2と第2の筐体3との開き角度
を検出するセンサである。例えば、磁気抵抗センサやホールセンサとマグネットを組み合
わせた角度検出器、ポテンショメータ、ロータリーエンコーダ等の検出センサが用いられ
る。CPU9は、角度センサ17の信号を受けて、第1の筐体と第2の筐体とのヒンジ部
を中心とした開き角度を検出する角度検出手段の機能を有する。
【0050】
バッテリ18は充電可能な内蔵バッテリであり、各部に電源を供給する。外部インター
フェース19は、外部とのインターフェースであり、CPU9から外部への映像信号およ
び制御信号が外部インターフェース19を介して送信される。CPU9は、RAM11に
格納された映像データやフラッシュメモリ12に記録されている映像データから利用者が
選択した映像データを外部に送信する。
【0051】
この携帯端末1を情報処理装置として用いる場合、例えば主表示画面7の画面全体を転
送する利用形態がある。また、インターネットから得た動画やデータを転送する利用形態
もある。また操作キー5は、図6のアプリケーション選択画面において、4つのアプリケ
ーション名から、キーや決定ボタンを用いて対話的にアプリケーションを選択できるよう
に構成できる。
【0052】
次に、図11を用いて本実施例2の機能を説明する。ここでは、実施例1の図4の構成
と異なる点のみを説明する。図11における映像出力装置は、実施例1と同様にデジタル
テレビにて構成される。実施例2ではデジタルテレビにマイクモジュールが追加されてお
り、マイクモジュールから入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する音声入力部
45を有し、得られたデジタル信号をネットワークを通じて情報処理装置に送信する音声
信号送信部46を持つ。
【0053】
一方、図11の情報処理装置50は上記に示した携帯端末上に構成される。実施例1の
情報処理装置に加えて音声信号受信部60が追加され、映像出力装置の音声信号送信部か
ら送られてきた音声信号を受信・復号化し、音声を利用するアプリケーションに入力する
ため、アプリケーション実行部に出力する。これにより、TVに接続されたマイクを介し
て電話をかけるなどのアプリケーションを実行することが可能になる。
【0054】
一方、携帯電話のような携帯端末では、アプリケーションの操作はキー入力のみで操作
可能となっており、映像出力装置(TV)のリモコンのキーを携帯端末に送信することで
、同様にアプリケーションの操作が可能である。この件を鑑み本実施例では、入力切替部
52・カーソル位置管理部54は不要であり、図7の入力切替部52のフローチャートに
該当する処理も不要である。
【0055】
図11の機能は、図9のCPU9にて制御されるが、制御信号受信部51・制御信号送信
部56・映像信号送信部59・音声信号受信部60に関しては、図9の無線制御部13を
用いて公衆網を介して映像出力装置40と通信を行ってもよく、もしくは、外部インタフ
ェース19を用いてWiFi(wireless fidelity)などの無線技術を用いて、公衆網とは別
に独自の通信手段を用いて通信を行っても良い。
【0056】
実施形態の効果としては、PC等の側で起動されるアプリケーションにしたがって複数
の接続手段を切り替えることにより、適切な接続手段が選択されるため、TVを使うユー
ザに対し適切なGUIを提供することができる。
【0057】
また、アプリケーションによって、フリーカーソルとマウスカーソルを自動的に切り替
えることができ、ユーザのモード切替の手間を減らすことができる。
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この外その要旨を逸脱しな
い範囲で種々変形して実施することができる。
また、上記した実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせること
により、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素
から幾つかの構成要素を削除しても良いものである。さらに、異なる実施の形態に係わる
構成要素を適宜組み合わせても良いものである。例えば、第2の実施例では、テレビに接
続されたマイクにより音声信号を転送しているが、これに加えてテレビにカメラが付属し
ている場合、音声信号と共に映像信号を転送しても良い。これにより、TV電話の機能を
携帯電話を用いて実現することが可能である。
【符号の説明】
【0058】
1 プロジェクタ付き携帯端末
2 第1の筐体
2a 第1の筐体
3 第2の筐体
3a 第2の筐体
4 ヒンジ
4a ヒンジ
4b ヒンジ
5 操作キー
6 マイクロフォン
7 主表示画面
8 スピーカ
9 CPU
10 ROM
11 RAM
12 フラッシュメモリ
13 無線制御部
14 アンテナ
15 音声処理部
16 開閉センサ
17 角度センサ
18 バッテリ
19 外部インターフェース
10…コンピュータ、131…CPU、133…メモリ、134…グラフィクスコント
ローラ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のアプリケーションから選択的にあるアプリケーション実行することのできる情報
処理装置において、
前記アプリケーションに対する操作指示を受け取りこの指示に従い前記アプリケーション
を操作する制御信号受信部と、
前記アプリケーションの出力を画像出力装置に転送する複数の画像転送手段と、
前記複数のアプリケーションごとに最適な出力手段を記述したアプリケーション記述記憶
部と、
起動された前記アプリケーションに対して前記アプリケーション記述記憶部に記憶された
情報に従って前記画像転送手段を選択する出力手段選択部
とを備える情報処理装置。
【請求項2】
前記アプリケーション記述記憶部には出力手段に加え前記アプリケーションごとに最適
な入力手段を記述し、
さらに、前記アプリケーション上のカーソルを制御するカーソル位置管理部と、起動され
た前記アプリケーションに対して前記アプリケーション記述記憶部に記憶された情報に従
って前記カーソル位置記憶部もしくは前記アプリケーションに入力制御情報を転送する入
力選択手段を備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
外部からユーザの制御情報を受信するユーザ入力受信部と、
その入力を前記情報処理装置に転送する制御信号送信手段と、
前記情報処理装置の画像転送手段に対応する複数の映像受信部と、
それぞれのこの映像受信部で受信した情報をデコードする映像出力部と、
複数の映像出力のうち適切なものを選択し画面に表示する映像出力装置と、
前記情報処理装置とから成る映像転送システム。
【請求項4】
複数のアプリケーションから選択的にあるアプリケーション実行することのできる情報
処理装置における情報処理方法であって、
前記複数のアプリケーションごとに最適な出力手段を予め記述し、
前記アプリケーションに対する操作指示を受け取りこの指示に従い前記アプリケーション
を操作し、
起動された前記アプリケーションに対して前記記述された情報に従って画像転送手段を選
択し、
このアプリケーションの出力を画像出力装置に転送する情報処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−155370(P2012−155370A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−11353(P2011−11353)
【出願日】平成23年1月21日(2011.1.21)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】