説明

情報処理装置およびその制御方法

USB大容量記憶装置に適用される情報処理装置およびその制御方法。メモリと、ファームウェアを備えたメモリコントローラーとを含む前記USB(Universal Serial Bus)大容量記憶装置はメモリを含む。前記メモリは、遠隔サーバーに接続可能なプログラムを記憶しており、使用者がデータを消去することができない領域として定義される第1メモリ領域と、該当情報を記憶しており、使用者がデータを消去することができない領域として定義される第2メモリ領域と、使用者がアクセス可能であり、使用者がデータを書き込むかまたは消去することができる領域として定義される第3メモリ領域とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理装置およびその制御方法に係り、より詳しくは、USB(Universal Serial Bus)大容量記憶装置に適用される情報処理装置およびその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
1999年代中盤、Intel社および幾らかの企業は、標準周辺装置のI/O(入力/出力)速度および機能を改善するために、USB標準規格を制定した。
【0003】
このUSB標準規格は、コンピュータに最大127周辺装置を接続し得るように制定された。USB標準規格を使用する代表的な周辺装置はUSBマウスおよびUSBキーボードなどがある。
【0004】
USBは伝送速度が標準規格によって違う。たとえば、USB1.1標準規格は最大12Mbsの伝送速度を提供し、USB2.0標準規格は最大480Mbsの伝送速度を提供する。
【0005】
USB標準規格の多様性および拡張性のため、最近前述した周辺装置以外の新たな周辺装置が開発されて市販されている。
【0006】
特に、最も人気のあるUSB系周辺装置はHDD(ハードディスクドライブ)またはフラッシュメモリを用いる携帯用記憶装置である。通常、HDDを用いる携帯用記憶装置はUSBハードドライブといい、フラッシュメモリを用いるそのほかの携帯用規則装置はUSBディスクという。
【0007】
一般に、USBハードドライブは、ノートブックコンピュータに使用するHDDを用いる外部記憶装置として使用された。しかし、このUSBハードドライブは高容量で手のひらサイズの形態である反面、機械的衝撃に非常に弱い耐性を有する。
【0008】
最近、フラッシュメモリを用いる超小型記憶装置として機能するUSBディスクが市販されている。USBディスクはメガバイト当たり価格が旧型USBハードディスクよりずっと高いが、HDDよりは小さいサイズを有し、機械的衝撃に強い耐性を有するとともに、多様な機能を実行することができるので、USBディスクの人気が上昇している。
【0009】
近未来にフラッシュメモリの価格が低下すると、USBディスクに対する高い需要が予想されるので、多くの開発者らがUSBディスクに対して徹底した研究を行っている。
【0010】
フラッシュメモリは、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)の統合によってなされる。
【0011】
より詳しくは、フラッシュメモリは、RAMのように書き込みおよび消去可能な記憶媒体であり、フラッシュメモリに書き込まれたデータは、フラッシュメモリがオフされてもフラッシュメモリから消去されない独特な特徴を有する。
【0012】
フラッシュメモリはRAMおよびROMの両者の特性を有するので、電源電圧を受けなくてもそのデータが維持される。
【0013】
フラッシュメモリを使用する携帯用記憶装置は当業者によってフラッシュディスクまたはUSBドライブと呼ばれているが、フラッシュディスクおよびUSBドライブの一般的な名前は未だ確定されていない。
【0014】
本発明において、フラッシュメモリを使用する携帯用記憶装置はUSBディスクと称することにする。
【0015】
USBディスクの基本概念は1998年10月22日にUSB Implementers Forum(以下、USB−IFという)で決めたUniveral Serial Bus Mass Storage Class Specification Overview Version 1.0に記述されているが、以下ではこれを“第1参証”という。
【0016】
第1参証は、USBディスクの基本概念とUSBを用いることができる多様な外部装置の種類を簡単に記載した。
【0017】
USBディスクのより詳細な説明は米国特許第6,148,354号に記載されているが、以下ではこれを“第2参証”という。
【0018】
しかし、最近、USB−IFで提案した第1参証の特許性のため、第2参証の特許性の有効性に対する反発があって予期しない問題となっている。
【0019】
USB−IFに記載されたUSBディスクの基本概念を商業的に特定の人または企業が所有すると、USB標準規格が公共の利益を進めるために制定されたため、USB標準規格を制定する目的と一致しない。
【0020】
第2参証の基本要素は、USBコネクタ、コントローラー、およびフラッシュメモリからなるが、これは第1参証のもとと同一である。
【0021】
第1参証および第2参証はUSBに連結された基本大容量記憶装置の実現範囲を限定し、そのメモリに記憶されたデータを暗号化する方法または処理速度を向上させるためのアルゴリズムを実現する方法は第1および第2参証に記載されていないので、プログラムおよび関連技術の開発によってそのほかの改善された技術が新たに提案可能である。
【0022】
フラッシュメモリを使用するUSBの記憶容量は8Mb〜2Gbであり、8Mb〜2Gbの記憶容量を有するUSBディスクが盛んに市販されている。将来には、記憶容量が4〜8Gbまで増加すると予想される。
【発明の開示】
【0023】
したがって、本発明は前記のような問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、通常のUSBディスクの基本概念に基づいてUSBディスクがコンピュータに接続されるとき、USBディスクが自動に遠隔サーバーに接続して、サーバーとUSBディスクとの間に所望情報を伝送する情報処理装置および方法を提供することにある。
【0024】
本発明の基本概念は、大韓民国特許出願第10−2002−0066300号に記載されているが、以下ではこれを第3参証という。
【0025】
本発明のほかの目的は、遠隔サーバーとやり取りした情報をUSBディスクの内部の特定領域に記憶し、使用者がUSBディスク内に記憶された情報をWindows Explorerなどを使用して見るかまたは消去することができないようにして、広告、ウェブサイトの外部DB(データベース)活用、顧客管理、特定ソフトウェアの記憶空間活用、およびデータ安全保護維持などの多様な機能を実行することができる情報処理装置および方法を提供することにある。
【0026】
USBディスクと遠隔サーバーとの間にデータ交換を可能にするためには、サーバーが遠隔位置でUSBディスクのデータを認知するように、エージェントプログラム(以下、エージェントという)とID(識別子)コードがUSBディスクに記憶されなければならない。
【0027】
第3参証によれば、その方法は、a)USBディスクをコンピュータに接続する段階と、b)USBディスクに記憶された固有番号をコンピュータを介してサーバーに伝送する段階と、c)サーバーが固有番号を認知し、データー伝送資格の有無を確認する段階と、d)データ伝送資格が確認されると、サーバーが当該データをUSBディスクに伝送する段階とを含む。
【0028】
USBディスクおよび第3参証の基本概念に基づき、本発明はUSBディスクと遠隔サーバー間のデータ伝送に対する改善されたアクセス手段、および改善された製品を実現する。また、ハードディスク記憶媒体は、フラッシュメモリと同様に、ROMおよびRAMの特性を有するので、本発明のフラッシュメモリと取り替えることができる。
【0029】
本発明は、サーバーから受けたデータが、USBディスクのフラッシュメモリ容量の不足のため、USBディスクに十分に記憶できない場合に使用可能である。
【0030】
本発明は、サーバーから伝送された重要なデータがUSBディスクに記憶された後、使用者がUSBディスクからデータを誤ってまたは故意に消去することを防止する。
【0031】
また、本発明は、サーバーから伝送されたデータをフラッシュメモリの特定領域に記録して、使用者がデータの位置を探すことができないようにし、エクスプローラープログラムを使用してもデータがPC(パーソナルコンピュータ)モニターに表示されないようにして、データ安全保護を維持することができる。
【0032】
前述したように、USBディスクがコンピュータに接続され、コンピュータがネットワークを介して遠隔サーバーに接続されていると、USBディスクは使用者の認知なしに自動にサーバーとデータをやり取りするようになり、使用者はUSBディスクとサーバー間にやり取りしたデータを消去することができないので、本発明のより多い商業的用途が期待される。
【0033】
たとえば、USBディスクがサーバーに接続する途端、特定企業の情報または広告がUSBディスクに伝送され、広告または情報がコンピュータ上に所定時間表示されるときにだけ、USBディスクの独特な機能をUSBディスクから消去することができる。
【0034】
USBディスクは標準的なウェブブラウザで実行される全てのファイルフォーマットをサーバーから受け取ることができるので、受けた全てのファイルフォーマットを実行することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。図面において、同一または類似の要素は、多くの図に示されていても、同一符号で表示する。以後の説明において、本発明の主題をあいまいにし得る場合、公知の機能および構造の詳細な説明は省略する。
【0036】
図1は本発明の好適な実施例による情報処理装置の概念図である。図2は本発明の好適な実施例による情報処理方法を示すフローチャートである。
【0037】
図1を参照すれば、サーバーがインターネットに連結され、複数のクライアントコンピュータがインターネットまたはLAN(Local Area Network)を介してサーバーに連結される。
【0038】
図2に示すように、USBディスクがクライアントコンピュータのいずれか一つに接続され(段階201、203)、USBディスクに記憶されたエージェントがUSBディスクの固有番号または固有ID(識別子)をクライアントコンピュータを介してサーバーに伝送する(段階209)。
【0039】
遠隔サーバーはUSBディスクの固有番号または固有IDを認識し、接続資格の有無を確認し(段階211)、所望データをクライアントコンピュータに伝送する(段階215)。クライアントコンピュータは受けたデータをUSBディスクに伝送し、USBディスクに記憶する。
【0040】
USBディスクに固有番号を記録し、USBディスクが遠隔サーバーとデータをやり取りするようにする方法は本発明と同一出願人が出願した第3参証に記載されている。
【0041】
USBディスクを除去した後、クライアントコンピュータのUSBポートに接続すると、直前の接続時にUSBディスクに記憶されたデータがクライアントコンピュータで実行される。
【0042】
エージェントは固有番号をサーバーに伝送し(段階209)、後に受けるデータの有無を確認する。
【0043】
遠隔サーバーはエージェントプログラムの動作に連動し、USBディスクから固有番号を受け、USBディスクのデータをアップデートする必要があるかを確認する(段階213)。段階213でUSBディスクのデータをアップデートする必要があれば、遠隔サーバーは待機モードのデータをクライアントに伝送する(段階215)。
【0044】
言うまでもないが、段階207で当該コンピュータがネットワークに連結されていなければ、以前のデータのみが表示される(段階217)。
【0045】
図2に示す処理の詳細な詳細は後述する。
【0046】
図3は本発明の好適な実施例によるUSBディスクを示す概念図である。
【0047】
図3を参照すれば、USBディスクは、USBコネクタ、USBディスクコントローラー、およびフラッシュメモリからなる。
【0048】
USBディスクコントローラーに組み込まれたファームウェアは、クライアントコンピュータの大容量記憶装置クラスに連動して、当該データがフラッシュメモリに書き込まれるかまたはフラッシュメモリから消去されるようにする。
【0049】
フラッシュメモリに対してデータを書き込むかまたは消去するときに生成されるファイルフォーマットは通常のWindows OSの代表的なファイルシステムであるFAT(File Allocation Table)に従う。
【0050】
フラッシュメモリは、たいていNANDフラッシュメモリとNORフラッシュメモリに分類される。USBディスクは主にNORフラッシュメモリより安価のNANDフラッシュメモリを用いるが、将来にNORフラッシュメモリの価格が低くなるという想定の下に、NORフラッシュメモリも用いることができる。
【0051】
NANDフラッシュメモリはNORフラッシュメモリより安価であるが、そのデータ書き込み方法はデータ消去方法と異なるので、速度がNORフラッシュメモリより遅い。
【0052】
図4は本発明の好適な実施例による図3のUSBディスクコントローラーを示す詳細ブロック図である。
【0053】
図5は本発明と同一出願人が出願した第3参証に使用するフラッシュメモリを示す内部構造図である。
【0054】
図5から分かるように、メモリは、主に使用者がアクセスできないシステム領域と、データが書き込まれるかまたは消去されるデータ領域とからなる。
【0055】
システム領域にはVID(Vendor ID)およびPID(Product ID)が含まれる。システム領域は遠隔サーバーとデータをやり取りすることができ、個々のUSBディスクを区分するための固有番号を含む。
【0056】
固有番号は、主にUSBディスクの製造時に、製造プログラムによってUSBディスクに組み込まれる。
【0057】
データ領域は、USBディスクを失ったとき、USBディスクに記憶されたデータを第三者が見ることができないように、パスワードを記憶する特定部分を含み、また、データの位置および種類情報を分離するためのFAT(File Allocation Table)を含む。
【0058】
図5から分かるように、サーバーからダウンロードしたデータは、メモリ空間がないから、データ領域に書き込まれる。
【0059】
しかし、使用者がデータ領域にアクセスして、データ領域に記憶されたデータが使用者によって不意にフォーマットされることができる。貴重なデータまたはサーバーからダウンロードしたデータが使用者によって消去される場合、広告、ウェブサイトの外部DB活用、顧客管理、特定ソフトウェアのメモリ空間活用、およびデータ保安維持などの多様な機能が実行されないことがある。
【0060】
前述した機能を実行するために、本発明は、使用者が固有番号およびダウンロードしたデータを消去し得ないようにし、使用者がデータの有無に気づかないようにフラッシュメモリの領域を多くの領域に細分する。
【0061】
図6は本発明の好適な実施例によるフラッシュメモリを示す内部構造図である。
【0062】
フラッシュメモリは、図4に示すUSBディスクコントローラーに組み込まれたファームウェアのアルゴリズムによって構成されることを留意しなければならない。
【0063】
本発明の要点が図6に概略的に記載されているので、その詳細な説明を図6を参照して以下に提示する。
【0064】
図6を参照すれば、本発明のフラッシュメモリは、使用者がアクセスできないシステム領域と、使用者がアクセスしてデータを書き込むかまたは消去することができるデータ領域とからなる。
【0065】
まず、システム領域を以下に説明する。
【0066】
VIDはUSBディスクの製造業者を示し、PIDは製品名を示す。最後の使用者がフラッシュメモリを使用するとき、VIDおよびPIDは当該コンピュータが認識することができる。
【0067】
シリアル番号は、遠隔サーバーに接続する各USBディスクを確認するためのIDを示す。必要に応じて、個々のID(たとえば、個々の顧客)をシステム領域に挿入することができる。USBディスクを1群に集団化する必要がある場合、集団固有ID(たとえば、顧客集団)もシステム領域に挿入することができる。
【0068】
サーバーからダウンロードしたデータを記憶する領域は前述したID情報のつぎに位置するが、この領域はコンテンツ領域という。使用者はコンテンツ領域に記憶されたデータを消去することができなく、コンテンツ領域に記憶されたデータを調べる場合にもデータを確認することができない。したがって、コンテンツ領域に記憶されたファイルの種類および名前情報は、使用者がWindows Explorerプログラムを使用する場合にも、コンピュータスクリー上に表示されない。
【0069】
コンテンツ領域の大きさはUSBディスクコントローラーのファームウェアまたは製造プログラムによって調整することができる。
【0070】
コンテンツ領域は、フラッシュメモリの製造時に決められた特定データを記憶するか、あるいは古いデータを新しいデータでアップデートするために、サーバーからデータをダウンロードすることができる。
【0071】
ネットワーク領域はコンテンツ領域のつぎに位置する。
【0072】
ネットワーク領域は、遠隔サーバーと当該USBディスクがデータをやり取りするようにするエージェントを含む。
【0073】
ネットワーク領域のエージェントは使用者の目で認識することができるが、使用者はネットワーク領域からエージェントを除去することができない。
【0074】
このエージェントは使用者によって実行されるように設計されている。
【0075】
つぎに、データ領域を説明する。
【0076】
使用者はデータ領域に所望データを書き込むかまたは消去することができる。
【0077】
データ領域は通常のコンピュータのHDDのように動作可能なメモリ領域を示すので、その詳細な説明は説明の便宜上省略する。
【0078】
以下、図2の動作を図6を参照して説明する。
【0079】
エージェントはネットワークに記憶される。
【0080】
最初にUSBディスクが当該コンピュータに挿入されると(段階201、203)、挿入されたUSBディスクは移動式ディスクとして認識される。移動式ディスクが認識された後、エージェントは実行命令アイコンの形(図2に図示せず)に見える。
【0081】
エージェントが使用者から実行命令を受けない場合(すなわち、エージェントが使用者によってダブルクリックされない場合)、使用者はUSBディスクのデータ領域にアクセスすることができない。言い換えれば、使用者はUSBディスクの固有動作を示す段階219を実行することができない。
【0082】
より詳しく、使用者はデータ領域に対してデータを書き込むかまたは消去することができない。
【0083】
エージェントが使用者によって実行される場合、コンテンツ領域に記憶されたデータはコンピュータスクリーン上に表示される(段階217)。この場合、図2のように、当該コンピュータがインターネットに連結されていない場合(段階207)、フラッシュメモリのコンテンツ領域に予め記憶されたデータがコンピュータスクリーン上に表示される(段階217)。
【0084】
一方、コンピュータがインターネットに連結されている場合(段階207)、フラッシュメモリの固有番号が遠隔サーバーに伝送される(段階209)。フラッシュメモリから固有番号を受けると、遠隔サーバーは接続資格の有無を決定する。USBディスクに記憶されたデータをアップデートする必要がある場合(段階213)、当該データはクライアントコンピュータに伝送される(段階215)。したがって、データはフラッシュメモリのコンテンツ領域に記憶される(図2に図示せず)。
【0085】
エージェントが当該コンピュータにインストールされるので、エージェントが後に使用者によって同一コンピュータで実行されなくても(すなわち、段階205が省略されても)、所望の連続動作(すなわち、段階207〜219)が実行できる。
【0086】
USBディスクはCD−ROMのように自動モードを実行することができない。したがって、エージェントが段階203、205で一回実行される場合、USBディスクのオートラン効果を得ることができる。USB周辺装置の所定プログラム(たとえば、本発明のUSBディスク)を自動にインストールする技術、および特定USB周辺装置(たとえば、本発明のUSBディスク)の接続を認識するためにコンピュータOSを制御する技術は本発明の出願以前の当業者によく知られたものであるので、これらは当業者に明らかなものである。
【0087】
コンテンツ領域に記憶されたデータは、当該サーバーに予め記憶されてから対象物に伝送される情報または広告の特性によってスクリーン上に表示され、所定時間の経過後にスクリーンから自動に消えることができる。
【0088】
コンテンツデータはマイクロソフト社の代表的なウェブブラウザであるWindows Explorerプログラムで表現されるあらゆる種類のデータを書き込むかまたは表示することができる。
【0089】
コンテンツ領域には当該データが書き込まれているため、USBディスクが使用者所有のコンピュータ以外のコンピュータに挿入されても、前述した処理を実行する限り、使用者は使用者の所望効果を得ることができる。
【0090】
ダウンロードしたデータがあまり大きいためUSBディスクに記憶空間がない場合、データはエージェントによって当該コンピュータの特定領域に記憶されることができる。
【0091】
この場合、USBディスクが当該コンピュータ以外のコンピュータで実行されると、該当データがないので、このデータはスクリーン上に表示できない。
【0092】
図7は本発明の好適な実施例によるコンピュータスクリーン上に表示される情報コンテンツを示す図である。
【0093】
一方、前述したように、フラッシュメモリのコンテンツ領域に記憶されたデータがコンピュータスクリーン上に表示された後(図2の段階217参照)には、フラッシュメモリに対してデータが書き込まれるかまたは消去されることができる(図2の段階219参照)。本発明の好適な実施例によれば、コンテンツ領域に記憶されたデータが表示された後(図2の段階217参照)、表示されたデータと対応するコンテンツ(たとえば、MP3ファイル)が遠隔サーバーからダウンロードされ、ダウンロードしたデータはフラッシュメモリのデータ領域に書き込まれることができる(図2の段階219参照)。
【0094】
本発明がMP3プレーヤーに適用可能なことは疑う余地がない。より詳しく、メモリとファームウェアを備えたメモリコントローラーからなるUSB大容量記憶装置は、図8から分かるように、MP3プレーヤーの構成要素を含む。キーパッドから使用者命令信号を受信すると、MP3コントローラーがメモリのデータ領域にアクセスして、データ領域から所望のMP3ファイルを読み出す。CODEC(Coder−Decoder)はMP3ファイルをデコードする。DAC(デジタル/アナログ変換器)は、デコードされたMP3データをアナログ信号に変換し、変換された信号をイヤホーンに出力する。MP3コントローラーは、現在のプログラム進行状況をLCDドライブを介してLCD(液晶ディスプレイ)に出力する。ROMはMP3コントローラーの動作と関連したプログラムデータを記憶し、RAMは再生モードのために読み取ったMP3ファイルを一時記憶する。
【0095】
一方、本発明の好適な実施例によれば、エージェントは、使用者がデータを勝手に消去し得ないようになった領域(たとえば、図5または図6の各システム領域)に記録されたIDを読み取り、前記IDはUSB大容量記憶装置に連結されたコンピュータで実行するほかのプログラムに伝送される。
【0096】
本発明の好適な実施例によれば、ほかのプログラムが、プログラム供給者によって製造されて、一人以上の使用者に販売されることができる。ほかのプログラムは前記識別子を認証情報として使用するので、当該USB大容量記憶装置が使用者のコンピュータに接続されているときにだけ、適切な動作実行することができる。たとえば、プログラム供給者は、特定プログラムを記憶するCD(コンパクトディスク)および認証キーとして使用されるUSB大容量記憶装置を提供することができる。
【0097】
本発明のほかの好適な実施例によれば、ほかのプログラムは、使用者PCに所定のウェブコンテンツを提供するウェブサイトから使用者PCにダウンロードされたプログラムであることができる。インターネットブラウザの場合、このようなプログラムはActiveX制御プログラムである。ActiveX制御プログラムは認証情報としてIDを使用するので、当該USB大容量記憶装置が使用者コンピュータに連結されているときにだけ、使用者にウェブサイトコンテンツを提供することができる。たとえば、使用者コンピュータにコンテンツを提供するウェブサイトは、使用者に認証キーとして使用されるUSB大容量記憶装置を提供する。
【産業上の利用可能性】
【0098】
前記説明から分かるように、本発明の情報処理装置は、サーバーに自動に接続できるようにUSBディスクを制御し、USBディスクとサーバーとの間でデータをやり取りするので、新たな広告媒体またはPDA(携帯情報端末)として活用可能である。
【0099】
たとえば、自動車会社(たとえば、General Motors社または現代自動車社など)が顧客に自動車を販売するとき、運営者または管理者は本発明の新規のUSBディスクを顧客または顧客集団に分配するので、顧客または顧客集団は、USBディスクがコンピュータに挿入される都度、所望情報を見ることができる。
【0100】
サーバーは個々のUSBディスクを認識し、所望データをUSBディスクに伝送するので、本発明の情報処理装置は新規のCRM(顧客関係管理)装置として活用することができる。
【0101】
顧客DBが莫大なウェブサイトの形態に構成される場合、DBを構成するのに多くの装置と多くの専門家が必要である。本発明のUSBディスクは外部DBとして活用されるので、企業はUSBディスクの製造費用を大幅に減らすことができる。
【0102】
有料ウェブサイトは、インターネット上でクレジットカードまたは携帯電話を使用して使用者に課金する代わりに、使用者に本発明のUSBディスクを販売し、サーバーがUSBディスクの固有IDを使用して顧客関係管理を実行するようにする。
【0103】
この場合、有料ウェブサイトの使用者IDは多くの領域で共有できなく、USBディスクによって接続することができるので、管理費用が大幅に減らすことができ、ID共有に必要な付加費用も減らすことができる。
【0104】
コンテンツ領域には高価のソフトウェアが予め記憶されているので、必要に応じてUSBディスクが本発明の装置に挿入されると、そのプログラムを動作させることができる。
【0105】
また、USBディスクには使用者がアクセスできないメモリ空間と固有IDが含まれているので、多様なネットワーク関連分野に対する本発明の多くの応用が期待される。本発明は、フラッシュメモリを用いるUSBディスクでUSB大容量記憶装置を具現する。
【0106】
しかし、フラッシュメモリをHDDで取り替えると、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱しないで、本発明をUSBを使用する携帯用HDDに適用することができる。
【0107】
以上、本発明の好適な実施例を例示的に開示したが、当業者であれば、添付する特許請求範囲に開示された本発明の範囲から逸脱しないで、多様な変形、追加および代替が可能なことが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0108】
本発明の前記およびほかの目的、特徴および利点は添付図面を参照する以降の詳細な説明からより明らかに理解可能であろう。
【図1】図1は本発明の好適な実施例による情報処理装置の概念図である。
【図2】図2は本発明の好適な実施例による情報処理方法を示すフローチャートである。
【図3】図3は本発明の好適な実施例によるUSBディスクを示す概念図である。
【図4】図4は本発明の好適な実施例によるフラッシュメモリコントローラーを示す詳細ブロック図である。
【図5】図5は本発明と同一出願人が出願した第3参証で使用するフラッシュメモリを示す内部構造図である。
【図6】図6は本発明の好適な実施例によるフラッシュメモリを示す内部構造図である。
【図7】図7は本発明の好適な実施例によるコンピュータスクリーンに表示される情報コンテンツを示す図である。
【図8】図8は本発明をMP3プレーヤーに適用した例を示すブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリとファームウェアを備えたメモリコントローラーとを含むUSB(Univesal Serial Bus)大容量記憶装置において、
前記メモリは、
遠隔サーバーに接続可能なプログラムを記憶しており、使用者がデータを消去することができない領域として定義される第1メモリ領域と、
該当情報を記憶しており、使用者がデータを消去することができない領域として定義される第2メモリ領域と、
使用者がアクセス可能であり、使用者がデータを書き込むかまたは消去することができる領域として定義される第3メモリ領域と、
を備えることを特徴とする、USB大容量記憶装置。
【請求項2】
前記第2メモリ領域に記憶された情報は前記プログラムを通じて前記遠隔サーバーからダウンロードされるか、または前記USB大容量記憶装置の製造時に記憶されることを特徴とする、請求項1に記載のUSB大容量記憶装置。
【請求項3】
前記プログラムが実行されると、前記USB大容量記憶装置に連結されたコンピュータが前記第2メモリ領域に記憶された情報をスクリーン上に表示することを特徴とする、請求項1に記載のUSB大容量記憶装置。
【請求項4】
前記第3メモリ領域は、前記第2メモリ領域に記憶された情報が前記USB大容量記憶装置に連結されたコンピュータに表示されるときにだけ、使用者がアクセス可能であることを特徴とする、請求項1に記載のUSB大容量記憶装置。
【請求項5】
前記プログラムは、初期に前記コンピュータで一度実行されるとき、前記USB大容量記憶装置に連結されたコンピュータにインストールされ、USB外部記憶装置が同一コンピュータに連結されて前記遠隔サーバーに接続するときに自動に実行されることを特徴とする、請求項1に記載のUSB大容量記憶装置。
【請求項6】
前記プログラムは、前記第2メモリ領域に記憶された情報のファイル名および種類がコンピュータのExplorerプログラムに表示されないようにすることを特徴とする、請求項1に記載のUSB大容量記憶装置。
【請求項7】
前記プログラムは、前記第2メモリに記憶された情報が前記USB大容量記憶装置に連結されたコンピュータに表示されるとき、前記遠隔サーバーからダウンロードした該当コンテンツを前記第3メモリ領域に記憶することを特徴とする、請求項1に記載のUSB大容量記憶装置。
【請求項8】
前記USB大容量記憶装置のメモリはフラッシュメモリであることを特徴とする、請求項1に記載のUSB大容量記憶装置。
【請求項9】
前記USB大容量記憶装置のメモリはHDD(ハードディスクドライブ)であることを特徴とする、請求項1に記載のUSB大容量記憶装置。
【請求項10】
前記メモリは、
USB大容量記憶装置のIDを記憶しており、使用者がデータを消去することができない領域として定義される第4メモリ領域をさらに含み、
前記プログラムは、前記USB大容量記憶装置に連結されたコンピュータで実行されるほかのプログラムにIDを伝送することを特徴とする、請求項1に記載のUSB大容量記憶装置。
【請求項11】
メモリおよびメモリコントローラーを含むUSB(Universal Serial Bus)大容量記憶装置を使用して情報を提供する方法において、
a)前記USB大容量記憶装置がコンピュータのUSBポートに接続されるかを確認する段階と、
b)前記USB記憶装置内に位置し、使用者がデータを消去することができないようにする領域として定義されるメモリ領域に記憶された情報を前記コンピュータに表示する段階と、
を含むことを特徴とする、USB大容量記憶装置を使用して情報を提供する方法。
【請求項12】
c)使用者がデータを消去することができない前記領域に書き込まれたID(識別子)を前記USB大容量記憶装置のメモリ領域から読み出し、この読み出されたIDを遠隔サーバーに伝送する段階と、
d)前記IDによって接続資格が承認されると、前記遠隔サーバーから情報を受信し、前記受信した情報を、前記USB大容量記憶装置のメモリ領域で使用者がデータを消去することができない前記領域に記憶する段階と、
をさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載のUSB大容量記憶装置を使用して情報を提供する方法。
【請求項13】
前記メモリ領域に記憶された情報を表示する前記段階b)を実行した後、
e)前記USB大容量記憶装置のメモリ領域に含まれ、使用者がデータを書き込むかまたは消去することができる特定領域を制御して、前記特定領域がアクセス可能になるようにする段階をさらに含むことを特徴とする、請求項11または12に記載のUSB大容量記憶装置を使用して情報を提供する方法。
【請求項14】
f)使用者がデータを消去することができない前記メモリ領域に記憶された情報が前記USB大容量記憶装置に連結されたコンピュータに表示されると、前記遠隔サーバーからダウンロードした該当コンテンツを、前記使用者がデータを書き込むかまたは消去することができないメモリ領域に記憶する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載のUSB大容量記憶装置を使用して情報を提供する方法。
【請求項15】
前記USB大容量記憶装置のメモリはフラッシュメモリであることを特徴とする、請求項11に記載のUSB大容量記憶装置を使用して情報を提供する方法。
【請求項16】
前記USB大容量記憶装置のメモリはHDD(ハードディスクドライブ)であることを特徴とする、請求項11に記載のUSB大容量記憶装置を使用して情報を提供する方法。
【請求項17】
g)使用者がデータを消去することができない前記領域に書き込まれたID(識別子)を前記USB大容量記憶装置から読み出し、前記読み出されたIDを、前記USB大容量記憶装置に連結されたコンピュータで実行されるほかのプログラムに伝送する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載のUSB大容量記憶装置を使用して情報を提供する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2007−528521(P2007−528521A)
【公表日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516914(P2006−516914)
【出願日】平成16年6月8日(2004.6.8)
【国際出願番号】PCT/KR2004/001366
【国際公開番号】WO2004/111828
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【公序良俗違反の表示】
特許法第64条第2項第4号の規定により図面の一部または全部を不掲載とする。
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WINDOWS
【出願人】(505461625)アイオセル コーポレーション (1)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】