説明

情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラム

【課題】ユーザが電力の情報を視認するために最適な表示を行う。
【解決手段】受信部117は、複数の監視通報装置からデマンド値を取得し、センサ情報管理部113に供給する。センサ情報管理部113は、そのデマンド値をセンサ情報として記録部に記録させる。また、センサ情報管理部113は、記録部に記録されているデマンド値のうち、複数の監視通報装置から取得されたデマンド値を抽出し、表示情報生成部115に供給する。表示情報生成部115は、その複数のデマンド値を重ね合わせて表示させる。本発明は、例えば、データサーバとして機能する情報処理装置に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラムに関し、特に、ユーザが電力の情報を視認するために最適な表示を行うことができるようにする情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、建物(ビル等)に設置されたセンサにより、デマンド値を検知し、そのデマンド値を管理する管理システムがある。
【0003】
ここで、デマンド値とは、電力会社との取引に使用される、30分間(デマンド時限)における平均使用電力値である。一般的に、電力会社に支払う電気料金は、使用した電力量に応じて課金される電力量料金と、デマンド値によって更新される契約電力に応じて決定される基本料金とを加算した金額となっており、一度決定した契約電力を超えて電気を使用すると、契約超過金の支払いが必要になったり、契約料金のアップにつながることになる。そこで、管理システムでは、デマンド値を管理し、抑制することにより、電気料金を軽減する。
【0004】
例えば、気象会社からの季節予報に基づいて、気象条件ごとに設定されている目標デマンド値を選択し、その選択した目標デマンド値に応じてデマンド値を制御するデマンド制御運用支援装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−176728号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、デマンドを管理する管理システムにおいて、ユーザがデマンド値を視認するために最適な表示は行われていない。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ユーザが電力の情報を視認するために最適な表示を行うことができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報処理装置は、複数の検知装置から電力の情報を取得する取得手段と、取得手段により取得される複数の電力の情報を重ね合わせて表示させる表示制御手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の情報処理装置においては、複数の検知装置から電力の情報を取得し、取得した複数の電力の情報を重ね合わせて表示させる。
【0009】
これにより、ユーザが電力の情報を視認するために最適な表示を行うことができる。
【0010】
取得手段が電力を取得する検知装置は、例えば、電力計(電力メータ)、サーミスタ、漏電監視用の機器やセンサ、ガス漏れ、ドアの開閉、不法侵入者、または液面のレベルなどを検知するセンサ等として構成することができる。
【0011】
取得手段は、例えば、複数の検知装置から電力の情報を取得する機能を有するアプリケーションソフトウエアを実行するCPU(Central Processing Unit)として構成することができる。また、表示制御手段は、例えば、複数の電力の情報を重ね合わせて表示させる機能を有するアプリケーションソフトウエアを実行するCPUとして構成することができる。
【0012】
また、表示制御手段は、所定の検知装置から取得される電力の情報と、他の検知装置から取得される電力の情報とを重ね合わせて表示させることができる。
【0013】
これにより、所定の検知装置が、所定の店舗の電力の情報を検知し、他の検知装置が、他の店舗の電力の情報を検知する場合、ユーザは、所定の店舗と他の店舗の電力の情報を容易に比較することができる。
【0014】
さらに、取得手段は、複数の検知装置により所定の期間ごとに検知された電力の情報を取得し、表示制御手段は、所定の検知装置から取得される、所定の期間と他の期間にそれぞれ検知された電力の情報を重ね合わせて表示させることができる。
【0015】
これにより、所定の検知装置が、所定の工場の電力の情報を検知する場合、ユーザは、例えば、所定の期間である工場が稼動していないときにも消費される電力の情報をデフォルト(初期値)として、他の期間である工場が稼動しているときに実質的に消費される電力の情報を容易に認識することができる。
【0016】
また、取得手段は、他の情報処理装置から地域ごとの気象の情報も取得し、表示制御手段は、所定の検知装置が設置される地域の気象の情報も重ね合わせて表示させることができる。
【0017】
これにより、複数の検知装置のそれぞれが気象の情報を検知する必要がなく、検知装置のコストを削減することができる。
【0018】
さらに、取得手段は、複数の検知装置から漏洩電流または温度の情報も取得し、表示制御手段は、取得手段により取得される漏洩電流または温度の情報も重ね合わせて表示させることができる。
【0019】
これにより、電力の情報と、漏洩電流または温度の情報との関係性を容易に認識することができる。
【0020】
本発明の情報処理方法は、複数の検知装置から電力の情報を取得する取得ステップと、取得ステップの処理により取得される複数の電力の情報を重ね合わせて表示させる表示制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0021】
本発明のプログラムは、複数の検知装置から電力の情報を取得する取得ステップと、取得ステップの処理により取得される複数の電力の情報を重ね合わせて表示させる表示制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0022】
本発明の情報処理方法およびプログラムにおいては、複数の検知装置から電力の情報が取得され、取得される複数の電力の情報が重ね合わせて表示される。
【0023】
これにより、ユーザが電力の情報を視認するために最適な表示を行うことができる
【0024】
本発明の情報処理方法またはプログラムが対象とする情報処理装置は、例えば、複数の検出装置から所定の情報を取得するサーバとして機能するコンピュータ等で構成することができ、特に、検知装置は、電力計(電力メータ)、サーミスタ、漏電監視用の機器やセンサ、ガス漏れ、ドアの開閉、不法侵入者、または液面のレベルなどを検知するセンサ等として構成することができる。
【0025】
取得ステップは、例えば、CPUにより、複数の検知装置から電力の情報が取得される取得ステップとして構成することができる。また、表示制御ステップは、例えば、CPUにより、複数の電力の情報が重ね合わせて表示させられる表示制御ステップとして構成することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、ユーザが電力の情報を視認するために最適な表示を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明を適用した遠隔監視通報システム1の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0029】
図1の遠隔監視通報システム1においては、通信網13に、監視通報装置11−1乃至11−N、情報提供サーバ12、並びに遠隔監視通報サーバ14が接続され、通信網15に、遠隔監視通報サーバ14およびクライアント端末装置16−1乃至16−Mが接続されている。
【0030】
監視通報装置11−1は、例えば、“コンビニA店”に設けられている電力計(電力メータ)41−1(後述する図2)と接続するように設置され、所定の時間(例えば、30分間(後述するデマンド時限))が経過した場合、その電力計41−1から取り込んだ電力情報(パルス)に基づいて、その時間ごとの使用電力の平均値(平均使用電力値)であるデマンド値を遠隔監視通報サーバ14宛に送信する。
【0031】
また、監視通報装置11−1には、例えば、サーミスタなどの後述する温度センサ41−2も接続され、所定の時間(例えば、1分)が経過した場合、監視通報装置11−1は、その時刻における温度センサ41−2が測定した温度を示す値(温度値)を遠隔監視通報サーバ14宛に送信する。さらに、監視通報装置11−1には、例えば、漏電監視用の機器やセンサなどの後述する漏電センサ41−3も接続され、所定の時間(例えば、1分)が経過した場合、監視通報装置11−1は、その時刻における漏電センサ41−3が検知した漏洩電流を示す値(漏洩電流値)を遠隔監視通報サーバ14宛に送信する。
【0032】
さらに、監視通報装置11−1は、自分自身の内部の温度を測定し、所定の時間(例えば、1分)が経過した場合、監視通報装置11−1は、その時刻における自分自身の内部の温度を示す値(内部温度値)を遠隔監視通報サーバ14宛に送信する。
【0033】
監視通報装置11−2は、例えば、“コンビニB店”に設けられている電力計41−1と接続するように設置され、監視通報装置11−1と同様に、所定の時間(例えば、30分間(デマンド時限))が経過した場合、その電力計41−1から取り込んだ電力情報(パルス)に基づいて、デマンド値を遠隔監視通報サーバ14宛に送信する。
【0034】
また、監視通報装置11−2には、監視通報装置11−1と同様に、温度センサ41−2および漏電センサ41−3も接続され、所定の時間(例えば、1分)が経過した場合、監視通報装置11−2は、その時刻における温度センサ41−2が測定した温度値を遠隔監視通報サーバ14宛に送信するとともに、漏電センサ41−3が検知した漏洩電流値を遠隔監視通報サーバ14宛に送信する。
【0035】
さらに、監視通報装置11−2は、監視通報装置11−1と同様に、自分自身の内部の温度を測定し、所定の時間(例えば、1分)が経過した場合、監視通報装置11−2は、その時刻における内部温度値を遠隔監視通報サーバ14宛に送信する。
【0036】
監視通報装置11−3(図示せず)乃至11−Nのそれぞれは、例えば、店舗、工場、または一般家庭などに設けられている電力会社の電力計41−1と接続するように設置され(監視装置11−3は、例えば、“C工場”に、監視通報装置11−Nは、“デパートZ店”に設けられている電力計41−1と接続するように設置され)、所定の時間(例えば、30分間(デマンド時限))が経過した場合、その電力計41−1から取り込んだ電力情報(パルス)に基づいて、デマンド値を遠隔監視通報サーバ14宛に送信する。
【0037】
また、監視通報装置11−3(図示せず)乃至11−Nのそれぞれには、監視通報装置11−1と同様に、温度センサ41−2および漏電センサ41−3も接続され、所定の時間(例えば、1分)が経過した場合、監視通報装置11−3(図示せず)乃至11−Nのそれぞれは、その時刻における温度センサ41−2が測定した温度値を遠隔監視通報サーバ14宛に送信するか、または漏電センサ41−3が検知した漏洩電流値を遠隔監視通報サーバ14宛に送信する。
【0038】
監視通報装置11−1乃至11−Nのそれぞれは、通信網13を介して、遠隔監視通報サーバ14から送信されてくる、自分自身の設定に関する情報である監視通報設定情報を受信し、受信した監視通報設定情報を設定する。
【0039】
ここで、監視通報設定情報とは、ユーザにより、監視通報装置11−1乃至11−Nのそれぞれに設定される、それぞれの装置で監視している情報を通報(通知)する間隔などの設定に関する情報である。具体的には、例えば、デマンド値を遠隔監視通報サーバ14に通報する間隔である“30分”が、監視通報設定情報として、ユーザにより遠隔監視通報サーバ14設定される。
【0040】
情報提供サーバ12は、例えば、気象会社などにより所定の地域(例えば、県、市など)ごとに検知(測定)される気温を示す値(気温値)や湿度を示す値(湿度値)などの気象情報(アメダスデータ)を記録する。情報提供サーバ12は、その記録している気象情報を、通信網13を介して遠隔監視通報サーバ14に提供(送信)する。
【0041】
このように、図1の遠隔監視通報システム1では、所定の地域内では大きな変化がない気象情報が、情報提供サーバ12から取得されるので、監視通報装置11−1乃至11−Nのそれぞれに気象情報を検知するセンサが設けられる場合に比べて、監視通報装置11−1乃至11−Nのそれぞれに設けられるセンサの数を削減することができる。その結果、監視通報装置11−1乃至11−Nのコストを削減することができる。
【0042】
通信網13は、例えば、Dopa(ドゥーパ)通信回線(商標)で構成され、監視通報装置11−1乃至11−Nのいずれかと、遠隔監視通報サーバ14とを相互に通信させる。
【0043】
例えば、通信網13は、監視通報装置11−1乃至11−Nのいずれかから供給されてくる、デマンド値、温度値、漏洩電流値、または内部温度値のいずれかを遠隔監視通報サーバ14に伝送する。また、通信網13は、遠隔監視通報サーバ14から供給されてくる監視通報設定情報を、監視通報装置11−1乃至11−Nのいずれかに伝送する。
【0044】
なお、通信網13は、Dopa通信回線に限定されず、例えば、IEEE(The Institute of Electrical and Electronic Engineers , Inc.)802.11規格に準拠した無線LANによる無線の通信、FDDI(Fiber Distributed Data Interface)などの光ファイバ網、衛星通信網、イーサーネット(商標)、LAN(Local Area Network)、またはインターネットなどの各種の専用または公衆回線網を利用して構成するようにしてもよい。
【0045】
遠隔監視通報サーバ14は、例えば、WWW(World Wide Web)サーバおよびデータサーバなどにより構成される。
【0046】
遠隔監視通報サーバ14は、例えば、遠隔監視通報システム1による所定のサービスを提供する事業者の“データセンタ”に設置され、通信網13を介して、監視通報装置11−1乃至11−Nのいずれかから送信されてくるデマンド値、温度値、漏洩電流値、または内部温度値を受信し、それぞれを蓄積する。また、遠隔監視通報サーバ14は、情報提供サーバ12から送信されてくる気象情報を受信して蓄積する。なお、以下では、デマンド値、温度値、漏洩電流値、内部温度値、または気象情報を区別する必要がない場合、それらをまとめて取得情報という。
【0047】
遠隔監視通報サーバ14は、クライアント端末装置16−1乃至16−Mのいずれかの要求に応じて、蓄積された取得情報のいずれかに所定の処理を施して、処理を施すことで得られた情報を、通信網15を介して、クライアント端末装置16−1乃至16−Mのいずれかに送信する。
【0048】
さらに、遠隔監視通報サーバ14は、通信網13を介して、クライアント端末装置16−1乃至16−Mのいずれかから送信されてくる監視通報設定情報を、通信網13を介して、監視通報装置11−1乃至11−Nのいずれかに送信する。
【0049】
通信網15は、例えば、インターネットであり、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などの所定のプロトコルに従って、遠隔監視通報サーバ14およびクライアント端末装置16−1乃至16−Mのそれぞれを相互に通信させる。
【0050】
クライアント端末装置16−1乃至16−Mは、例えば、PC(Personal Computer)、携帯電話機、またはPDA(Personal Digital Assistance)などの通信網15に接続可能な機器であり、本発明の情報処理装置の一例である。
【0051】
クライアント端末装置16−1乃至16−Mのそれぞれは、通信網15を介して、通信網15に接続された遠隔監視通報サーバ14に様々なデータを送信するか、または遠隔監視通報サーバ14から送信されてくる様々なデータを受信する。
【0052】
例えば、クライアント端末装置16−1乃至16−Mのそれぞれは、遠隔監視通報サーバ14に蓄積されている、取得情報に関する情報を取得するための要求を、通信網15を介して、遠隔監視通報サーバ14宛に送信した場合、その要求に応じて、通信網15を介して、遠隔監視通報サーバ14から送信されてくる、所定の処理が施された取得情報に関する情報を受信する。
【0053】
また、例えば、クライアント端末装置16−1乃至16−Mのそれぞれは、通信網15を介して、監視通報設定情報を遠隔監視通報サーバ14宛に送信する。
【0054】
なお、図1で示される遠隔監視通報システム1の例においては、遠隔監視通報サーバ14が、1台設けられているが、各機能ごとに複数のサーバを設けるようにしてもよい。また、通信網12と通信網14とは、同一のものでもよい。
【0055】
以下、監視通報装置11−1乃至11−Nを個々に区別する必要がない場合、単に監視通報装置11と称する。また、クライアント端末装置16−1乃至16−Mを個々に区別する必要がない場合、単にクライアント端末装置16と称する。
【0056】
また、監視通報装置11には、監視通報装置11に固有の情報である装置IDが付されている。なお、監視通報装置11−Nの装置IDは、Nであるものとする。
【0057】
図2は、監視通報装置11(検知装置)の構成例を示すブロック図である。
【0058】
監視通報装置11は、入力インターフェイス31−1乃至31−J、入力部32、制御部33、記録部34、および通信部35を含むように構成される。
【0059】
入力インターフェイス31−1乃至31−Jは、いわゆる接続インターフェイスであり、様々な機器やセンサなどから入力されてくる信号を入力部32に供給する。
【0060】
入力インターフェイス31−1には、例えば、店舗、工場、または一般家庭などに設けられている電力会社の電力計41−1が接続され、入力インターフェイス31−1は、電力計41−1から取り込んだデマンド値を示す信号を入力部32に供給する。入力インターフェイス31−2には、例えば、サーミスタなどの温度センサ41−2が接続され、入力インターフェイス31−2は、温度センサ41−2が測定した温度値を示す信号を入力部32に供給する。入力インターフェイス31−3には、例えば、漏電監視用の機器やセンサなどの漏電センサ41−3が接続され、入力インターフェイス31−3は、漏電センサ41−3が検知した漏洩電流値を示す信号を入力部32に供給する。
【0061】
入力インターフェイス31−4(図示せず)乃至31−Jのそれぞれには、例えば、ガス漏れ、ドアの開閉、不法侵入者、または液面のレベルなどを検知する、センサ41−4(図示せず)乃至41−Jのそれぞれが接続され、入力インターフェイス31−4(図示せず)乃至31−Jのそれぞれは、それらのセンサが検知した信号を入力部32に供給する。
【0062】
入力部32は、入力インターフェイス31−1乃至31−Jのいずれかから、センサの検知した信号が供給されてきた場合、その信号を制御部33に供給する。例えば、入力部32は、入力インターフェイス31−1乃至31−3のいずれかから、デマンド値、温度値、または漏洩電流値を示す信号のいずれかが供給されてきた場合、それらを制御部33に供給する。
【0063】
制御部33は、入力部32から信号が供給されてきた場合、記録部34に記録されている監視通報設定情報を基に、その信号を遠隔監視通報サーバ14に通知するか否かを判定する。制御部33は、信号を通知すると判定した場合、通信部35を制御して、通信網13に接続させ、遠隔監視通報サーバ14に、その信号を通知するパケットを遠隔監視通報サーバ14宛に送信させる。
【0064】
例えば、制御部33は、入力部32からデマンド値を示す信号が供給されてきた場合、記録部34に記録されている監視通報設定情報を基に、前回デマント値を通知してから30分を経過したか否かを判定し、30分経過したと判定された場合、通信部35を制御して、通信網13に接続させ、デマンド値を通知するパケットを遠隔監視通報サーバ14宛に送信させる。
【0065】
また、例えば、制御部33は、デマンド値の場合と同様に、入力部32から温度値または漏洩電流値を示す信号のいずれかが供給されてきた場合、記録部34に記録されている監視通報設定情報を基に、前回通知してから1分を経過したか否かを判定し、1分経過したと判定された場合、通信部35を制御して、通信網13に接続させ、温度値または漏洩電流値のいずれかを通知するパケットを遠隔監視通報サーバ14宛に送信させる。
【0066】
なお、例えば、監視通報設定情報として、予め、デマンド値の閾値を設定しておくことで、制御部33は、入力部32からデマンド値が供給されてきた場合、記録部34に記録されている監視通報設定情報を基に、供給されたデマント値が、所定の時間(例えば、15分)を経過した後に、予め設定されている閾値を超えるか否かを判定し(予想し)、所定の時間が経過した後に、予め設定されているデマンド値を超えると判定した場合、通信部35を制御して、通信網13に接続させ、デマンド値が閾値を超えることを示す警報を通知するパケットを遠隔監視通報サーバ14宛に送信させるようにしてもよい。
【0067】
また、制御部33は、通信網13を介して、遠隔監視通報サーバ14から送信されてくる監視通報設定情報を、記録部34に記録させて設定する。例えば、制御部33は、通信網13を介して、監視通報設定情報として遠隔監視通報サーバ14から送信されてくる、デマンド値を遠隔監視通報サーバ14に通報する間隔である“30分”を、記録部34に記録させて設定する。
【0068】
さらに、制御部33は、内部温度測定部35から供給されてくる監視通報装置11の内部の温度を示す内部温度値を、例えば、所定の時間が経過した場合、通信部35を制御して、通信網13を接続させ、その内部温度値を通知するパケットを遠隔監視通報サーバ14宛に送信させる。
【0069】
以下、電力計41−1、温度センサ41−2、漏電センサ41−3、およびセンサ41−4乃至41−Nを個々に区別する必要がない場合、センサ41と称する。
【0070】
図3は、遠隔監視通報サーバ14(情報処理装置)の構成例を示すブロック図である。
【0071】
CPU(Central Processing Unit)51は、ROM52に記憶されているプログラム、または、記録部58に記録されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM53には、CPU51が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU51、ROM52、およびRAM53は、バス54を介して相互に接続されている。
【0072】
CPU51にはまた、バス54を介して入出力インターフェイス55が接続されている。入出力インターフェイス55には、キーボード、マウスなどよりなる入力部56、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイなどよりなる出力部57が接続されている。CPU51は、入力部56から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU51は、処理の結果得られた画像や音声などを出力部57に出力する。
【0073】
入出力インターフェイス55に接続されている記録部58は、例えば、ハードディスクなどで構成され、CPU51が実行するプログラムや各種のデータを記録する。通信部59は、通信網13、通信網15、その他のネットワーク、または通信媒体を介して外部の装置と通信する。
【0074】
また、通信部59を介してプログラムを取得し、記録部58に記録してもよい。
【0075】
入出力インターフェイス55に接続されているドライブ60は、磁気ディスク71、光ディスク72、光磁気ディスク73、または半導体メモリ74などが装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記録部58に転送され、記録される。
【0076】
なお、クライアント端末装置16は、遠隔監視通報サーバ14と同様に構成されるので、その記載および説明は省略する。また、遠隔監視通報サーバ14およびクライアント端末装置16は、図3に示した内部構造に限らず、必要に応じて、機能を追加したり削除したりすることは可能であり、その機能に対応した構成を持つことが可能である。
【0077】
図4は、遠隔監視通報サーバ14により実行されるプログラムの構成の例(機能の構成の例)を示す図である。
【0078】
OS(Operating System)101は、例えば、ファイルの管理、メモリの管理、入出力の管理、またはユーザインターフェイスの提供などの処理を行う基本プログラムである。例えば、OS101は、ウェブサーバプログラム102や監視通報プログラム103などの他のプログラムの要求に応じて、各種の機能を提供する。
【0079】
ウェブサーバプログラム102は、通信網15を介して、ウェブページを閲覧させるためのデータを相手に提供するプログラムである。例えば、ウェブサーバプログラム102は、後述するクライアント端末装置16のウェブブラウザプログラム152(図5)からの、HTTP(HyperText Transfer Protocol)プロトコルなどの所定のプロトコルに従ったコマンド(リクエスト)に応じて、遠隔監視通報サーバ14(の記録部58)に記録されている取得情報を基に作成されたウェブページ(例えば、HTML(HyperText Markup Language)若しくはCHTML(Compact HTML)で記述された文書、または画像データなど)(レスポンス)を、各種の画面(例えば、後述する図13の画面300など)を表示するための表示情報として、通信網15を介して送信する。
【0080】
ウェブサーバプログラム102は、コマンド解析部111、ユーザ設定部112、送信部116、および受信部117を含むように構成される。
【0081】
コマンド解析部111は、受信部117から供給されるコマンドを解析し、解析した結果を基に、ウェブサーバプログラム102の各部に所定の処理を実行させる。例えば、コマンド解析部111は、受信部117から供給されてくるコマンドを解析し、解析した結果を基に、コマンドに付加されたユーザの設定に関するパラメータ(以下、ユーザ設定パラメータという)をユーザ設定部112に供給することで、遠隔監視通報システム1を使用する契約をしたユーザに関する所定の処理を実行させる。また、コマンド解析部111は、受信部117から供給されてくるコマンド(リクエスト)に従って処理を実行し、送信部116に、通信網15を介して、実行した処理の結果であるウェブページ(レスポンス)を表示情報としてクライアント端末装置16宛に送信させる。
【0082】
ユーザ設定部112は、コマンド解析部111によるコマンドの解析結果に従って、コマンド解析部111からコマンドに付加されたユーザ設定パラメータが供給されてきた場合、遠隔監視通報システム1を使用する契約をしたユーザに関する所定の処理を実行する。
【0083】
ユーザ設定部112は、ユーザアカウント発行部121、権限設定部122、および監視通報装置設定部123を含むように構成される。
【0084】
ユーザアカウント発行部121は、コマンド解析部111によるコマンドの解析結果に従って、コマンド解析部111からコマンドに付加されたユーザ設定パラメータが供給されてきた場合、ユーザアカウント発行の処理を行う。例えば、ユーザアカウント発行部121は、コマンド解析部111から供給されてくる、コマンドに付加された、グループ名、ユーザID、およびパスワードであるパラメータの値を、遠隔監視通報サーバ14の記録部58(のグループ情報記録部203(後述する図8))に記録させることで、ユーザアカウントを発行する。
【0085】
また、ユーザアカウント発行部121は、コマンド解析部111から供給されるユーザIDおよびパスワードに基づいて、ユーザアカウントに付与される権限のレベルであるユーザレベルを決定し、グループ情報記録部203(後述する図8)に記録させる。
【0086】
権限設定部122は、コマンド解析部111によるコマンドの解析結果に従って、コマンド解析部111からコマンドに付加されたユーザ設定パラメータが供給されてきた場合、権限設定の処理を行う。例えば、権限設定部122は、コマンド解析部111から供給されてくる、コマンドに付加された、“ユーザアカウントの発行の権限”であるユーザ設定パラメータの値を、遠隔監視通報サーバ14のグループ情報記録部203に記録させることで、対象となるユーザアカウントにおける権限を設定する。
【0087】
監視通報装置設定部123は、コマンド解析部111によるコマンドの解析結果に従って、コマンド解析部111からコマンドに付加されたユーザ設定パラメータが供給されてきた場合、監視通報装置設定の処理を行う。例えば、監視通報装置設定部123は、コマンド解析部111から供給されてくる、ユーザ設定コマンドに付加された監視通報装置11の装置IDであるパラメータの値を、遠隔監視通報サーバ14のグループ情報記録部203に記録させることで、対象となるユーザアカウントで設定や閲覧が可能となる監視通報装置11を設定する。
【0088】
なお、以下では、ユーザアカウント発行部121、権限設定部122、および監視通報装置設定部123が、コマンド解析部111からのユーザ設定パラメータに基づいて、グループ情報記録部203(後述する図8)に記録するグループ名、ユーザID、パスワード、およびユーザレベル、“ユーザアカウントの発行の権限”、並びに装置IDをグループ情報という。
【0089】
さらに、監視通報装置設定部123は、例えば、ユーザが遠隔監視通報サーバ14の入力部56を操作することにより入力した監視通報装置11の装置ID、並びに監視通報装置11が接続されているセンサ41が設けられた店舗や工場などの施設の名前(施設名)と存在する地域(例えば、県や市など)の名前(地域名)を、監視通報装置情報として、遠隔監視通報サーバ14の記録部58に記録させる。
【0090】
なお、ユーザが遠隔監視通報サーバ14の入力部56を操作することにより入力するのではなく、クライアント端末装置16の入力部56を操作することにより入力するようにしてもよい。この場合、ユーザにより入力された監視通報装置11の装置ID、施設名、および地域名を表す情報が、クライアント端末装置16から遠隔監視通報サーバ14に送信され、遠隔監視通報サーバ14の記録部58に記録させる。
【0091】
また、監視通報装置設定部123は、コマンド解析部111からの指令に応じて、遠隔監視通報サーバ14の記録部58に記録されている監視通報装置情報またはグループ情報から、所定の監視通報装置情報またはグループ情報を抽出し、表示情報生成部115に供給する。
【0092】
センサ情報管理部113は、受信部117から供給される取得情報のうち、監視通報装置11から受信される取得情報(デマンド値、温度値、漏洩電流値、および内部温度値)をセンサ情報として管理する。
【0093】
具体的には、センサ情報管理部113は、受信部117から供給されるデマンド値、温度値、漏洩電流値、および内部温度値をセンサ情報として、図3の記録部58に記録させる。また、センサ情報管理部113は、コマンド解析部111からの指令に応じて、記録部58に記録されているセンサ情報から、所定のセンサ情報を読み出し(抽出し)、表示情報生成部115に供給する。
【0094】
取得情報管理部114は、受信部117から供給される取得情報のうち、情報提供サーバ12から受信される気象情報を管理する。具体的には、取得情報管理部114は、センサ情報管理部113と同様に、受信部117からの気象情報を、図3の記録部58に記録させる。また、取得情報管理部114は、コマンド解析部111からの指令に応じて、記録部58に記録されている気象情報から、所定の気象情報を読み出し、表示情報生成部115に供給する。
【0095】
表示情報生成部115は、コマンド解析部111からの指令に応じて、記録部58からグループ情報と監視通報装置情報を読み出す。表示情報生成部115は、例えば、コマンド解析部111からの指令に応じて、グループ情報、監視通報装置情報、センサ情報管理部113からのセンサ情報、または気象情報管理部114からの気象情報に基づいて、センサ情報や気象情報のグラフを表示する画面のウェブページを、表示情報として生成する。そして、表示情報生成部115は、生成した表示情報を送信部116に供給する。
【0096】
送信部116は、遠隔監視通報サーバ14の通信部59において行われる表示情報の送信を制御する。例えば、送信部116は、通信部59を制御して、クライアント端末装置16から送信されてくるコマンド(リクエスト)に応じたコマンド解析部111の指令を基に、通信部59に、表示情報生成部115から供給される表示情報を、通信網15を介してクライアント端末装置16宛に送信する。
【0097】
受信部117は、遠隔監視通報サーバ14の通信部59において行われるコマンドの受信を制御する。例えば、受信部117は、通信部59を制御して、通信網15を介して、クライアント端末装置16から送信されてくるコマンドを受信し、そのコマンドをコマンド解析部111に供給する。
【0098】
監視通報プログラム103は、監視通報装置11との連携に関する処理を行うプログラムである。例えば、監視通報プログラム103は、遠隔監視通報サーバ14の通信部59を制御して、通信網13を介して、監視通報設定情報を監視通報装置11宛に送信したり、監視通報装置11または情報提供サーバ12から送信されてくるセンサ情報を受信する。監視通報プログラム103は、監視通報装置11または情報提供サーバ12から受信する取得情報のうち、センサ情報をセンサ情報管理部113に、気象情報を気象情報管理部114に供給する。
【0099】
図5は、図1のクライアント端末装置16により実行されるプログラムの構成の例(機能の構成の例)を示す図である。
【0100】
OS151は、例えば、ファイルの管理、メモリの管理、入出力の管理、またはユーザインターフェイスの提供などの処理を行う。
【0101】
ウェブブラウザプログラム152は、通信網15に接続された遠隔監視通報サーバ14またはウェブサーバ(図示せず)などが公開しているウェブページを閲覧するためのアプリケーションプログラムである。より具体的には、ウェブブラウザプログラム152は、例えば、ウェブサーバとしての遠隔監視通報サーバ14から、所定のプロトコルに従って、ウェブページを表示情報として取得し、その表示情報の記述に基づく文または画像を、クライアント端末装置16の出力部57に表示させる。
【0102】
ウェブブラウザプログラム152は、表示制御部161、入力制御部162、コマンド生成部163、送信部164、および受信部165を含むように構成される。
【0103】
表示制御部161は、受信部165から供給される表示情報に基づいて、クライアント端末装置16の出力部57に、各種の画面を表示させる。
【0104】
入力制御部162は、ユーザによる入力部56の操作を受け付け、その操作に対応する操作信号をコマンド生成部163に供給する。
【0105】
コマンド生成部163は、入力制御部162からの操作信号に基づいて、所定のコマンドを生成し、そのコマンドを送信部164に供給する。例えば、コマンド生成部163は、ユーザの操作に対応する操作信号を基に、遠隔監視通報サーバ14に対するコマンドを生成し、コマンドを送信部164に供給する。
【0106】
送信部164は、クライアント端末装置16の通信部59において行われるデータの送信を制御する。例えば、送信部164は、通信部59を制御し、コマンド生成部163から供給されるコマンドを、通信網15を介して、遠隔監視通報サーバ14に送信する。
【0107】
受信部165は、クライアント端末装置16の通信部59において行われるデータの受信を制御する。例えば、受信部165は、通信部59を制御し、通信網15を介して、遠隔監視通報サーバ14から送信されてくる表示情報を受信する。そして、受信部165は、その表示情報を表示制御部161に供給する。
【0108】
ところで、一般的に、あるシステムを提供する場合、不正なユーザにシステムを使用させないようにするために、正当なユーザに対して、ユーザアカウントを発行し、ユーザアカウントを発行されたユーザ以外は、システムを使用できないようにしている。遠隔監視通報システム1においても、遠隔監視通報システム1を使用する契約したユーザに対して、ユーザアカウントを発行することで、ユーザアカウントを発行されたユーザ(契約をしているユーザ)以外は、遠隔監視通報システム1にログインできないようにしている。
【0109】
以下、図6および図7を参照して、遠隔監視通報システム1にログインするためのユーザアカウントの概要について説明する。まず、図6を参照して、ユーザアカウントの種別について説明する。
【0110】
図6は、遠隔監視通報システム1におけるユーザアカウントの種別の例を示す図である。
【0111】
図6で示される例において、1行目は項目を示し、2行目は“1”であるユーザレベルにおける権限の内容を示し、3行目は“2”であるユーザレベルにおける権限の内容を示し、4行目は“3”であるユーザレベルにおける権限の内容を示し、5行目は“4”であるユーザレベルにおける権限の内容を示す。
【0112】
また、1行目の項目には、1列目に“ユーザレベル”である項目、2列目に“名称”である項目、3列目に“権限”である項目が示されている。具体的には、1列目の“ユーザレベル”である項目は、ユーザアカウントに付与される権限のレベルを数字で示しており、数字が小さいほど、より強い権限を持っていることを示す。また、2列目の“名称”である項目は、“ユーザレベル”に対応して、その“ユーザレベル”の具体的な名称を示し、3列目の“権限”である項目は、“ユーザレベル”に対応して、その“ユーザレベル”に付与される権限の具体的な内容を示す。
【0113】
図6で示される例において、左から1列目で上から2個目の“1”であるユーザレベルは、ユーザレベルが“1”であることを示す。また、左から2列目で上から2個目の“システム管理者”である名称は、名称が“システム管理者”であることを示す。さらに、左から3列目で上から2個目の“システム管理者権限を持つ。”、“全ての端末の設定および閲覧ができる。”、および“端末管理者に対してユーザIDおよびパスワードを発行することができる。”である権限は、権限が“システム管理者権限を持つ。”、“全ての端末の設定および閲覧ができる。”、および“端末管理者に対してユーザIDおよびパスワードを発行することができる。”であるので、“システム管理者”である権限のユーザアカウントでログインしたユーザは、これらの処理を実行させることができる。
【0114】
すなわち、“1”であるユーザレベルの“システム管理者”は、遠隔監視通報システム1の全ての機能を実行することができる権限である。従って、この“システム管理者”である権限のユーザアカウントは、遠隔監視通報システム1と契約しているユーザではなく、遠隔監視通報システム1を提供する側の管理者によって使用され、契約をしたユーザに対して、ユーザアカウントを発行させることができる。
【0115】
また、図6で示される例において、左から1列目で上から3個目の“2”であるユーザレベルは、ユーザレベルが“2”であることを示す。また、左から2列目で上から3個目の“端末管理者”である名称は、名称が“端末管理者”であることを示す。さらに、左から3列目で上から3個目の“購入した全端末を自由にグルーピングできる。”、“購入した全端末の設定および閲覧ができる。”、および“グルーピングしたグループにユーザIDおよびパスワードの発行ができる。”である権限は、権限が“購入した全端末を自由にグルーピング(グループ分け)できる。”、“購入した全端末の設定および閲覧ができる。”、および“グルーピングしたグループにユーザIDおよびパスワードの発行ができる。”であるので、“端末管理者”である権限のユーザアカウントでログインしたユーザは、これらの処理を実行させることができる。
【0116】
すなわち、“2”であるユーザレベルの“端末管理者”は、自分が管理している端末(監視通報装置11)であれば、全ての機能を実行することができる。この“端末管理者”である権限のユーザアカウントは、契約をしたユーザに対して発行される。例えば、“端末管理者”である権限のユーザアカウントは、契約したユーザが企業(例えば、設備管理会社)である場合に、その企業内の組織として、本社、支店、および営業所があるとき、本社、支店、および営業所のうち、本社の社員によって使用され、その企業で購入した端末(監視通報装置11)に対して、グルーピングなどの様々な設定をしたり、支店および営業所の社員に対して、ユーザアカウントを発行することができる。
【0117】
換言すれば、“端末管理者”である権限のユーザアカウントでログインしたユーザは、監視通報装置11をグルーピングし、グルーピングされた監視通報装置11のグループに対して、“グループ管理者”である権限のユーザアカウントを発行できるとも言える。
【0118】
また、図6で示される例において、左から1列目で上から4個目の“3”であるユーザレベルは、ユーザレベルが“3”であることを示す。また、左から2列目で上から4個目の“グループ管理者”である名称は、名称が“グループ管理者”であることを示す。さらに、左から3列目で上から4個目の“端末管理者がグルーピングしたグループの管理ができる。”、“管理対象の端末をサブグループ化し、ユーザIDおよびパスワードの発行をすることができる。”、および“各サブグループに権限の付与ができる。”である権限は、権限が“端末管理者がグルーピングしたグループの管理ができる。”、“管理対象の端末をサブグループ化し、ユーザIDおよびパスワードの発行をすることができる。”であるので、“グループ管理者”である権限のユーザアカウントでログインしたユーザは、これらの処理を実行させることができる。
【0119】
すなわち、“3”であるユーザレベルの“グループ管理者”は、直近の上位の権限である“端末管理者”のユーザアカウントでログインしたユーザによって、グルーピングされたグループ内の端末(監視通報装置11)であれば、全ての機能を実行することができる。例えば、“グループ管理者”である権限のユーザアカウントは、上述した、本社、支店、および営業所のうち、支店の社員によって使用され、その企業で購入した端末(監視通報装置11)のうち、本社の社員(“端末管理者”のユーザアカウントでログインしたユーザ)によって、グルーピングされたグループ内の端末(監視通報装置11)に対して、グルーピングなどの様々な設定をしたり、営業所の社員に対して、ユーザアカウントを発行することができる。
【0120】
換言すれば、“グループ管理者”である権限のユーザアカウントでログインしたユーザは、監視通報装置11をグルーピングし、グルーピングされた監視通報装置11のグループに対して、“一般ユーザ”である権限のユーザアカウントを発行できるとも言える。
【0121】
また、図6で示される例において、左から1列目で上から4個目の“4”であるユーザレベルは、ユーザレベルが“4”であることを示す。また、左から2列目で上から5個目の“一般ユーザ”である名称は、名称が“一般ユーザ”であることを示す。さらに、左から3列目で上から5個目の“グループ管理者から指定されたサブグループに属する端末に対して、許可された機能のみを利用できる。”である権限は、権限が“グループ管理者から指定されたサブグループに属する端末に対して、許可された機能のみを利用できる。”であるので、“一般ユーザ”である権限のユーザアカウントでログインしたユーザは、これらの処理を実行させることができる。
【0122】
すなわち、“4”であるユーザレベルの“一般ユーザ”は、直近の上位の権限である“グループ管理者”のユーザアカウントでログインしたユーザによって、グルーピングされたグループ内の端末(監視通報装置11)であれば、全ての機能を実行することができる。例えば、“一般ユーザ”である権限のユーザアカウントは、上述した、本社、支店、および営業所のうち、営業所の社員(担当者)によって使用され、その企業で購入した端末(監視通報装置11)のうち、支店の社員(“グループ管理者”のユーザアカウントでログインしたユーザ)によって、グルーピングされたグループ内の端末(監視通報装置11)に対して、許可された機能のみを使用することができる。
【0123】
このように、遠隔監視通報システム1においては、権限によって複数の種別のユーザアカウントが存在し、上位の権限のユーザアカウントでログインしたユーザは、自分よりも下位の権限のユーザアカウントを発行することができる。換言すれば、ユーザアカウントは、階層構造になっているとも言える。
【0124】
次に、図7を参照して、遠隔監視通報システム1におけるユーザアカウントの階層構造について説明する。
【0125】
図7で示される例において、図中上側の“システム管理者”の下位の階層として、2つの“端末管理者”が示されている。これは、遠隔監視通報システム1を提供する側の管理者(“システム管理者”のユーザアカウントでログインしたユーザ)によって、遠隔監視通報システム1を使用する契約した2人のユーザのそれぞれに対して、2つの“端末管理者”である権限のユーザアカウントがそれぞれ発行されたことを示す。例えば、遠隔監視通報システム1の管理者は、2つの会社(A社およびB社)が遠隔監視通報システム1を使用する契約している場合、A社の本社の社員(本社社員A)およびB社の本社の社員(本社社員B)のそれぞれに対して、“端末管理者”である権限のユーザアカウントを発行する。
【0126】
“システム管理者”の下位の階層である、2つの“端末管理者”のうち、左側の“端末管理者”の下位の階層として、2つの“グループ管理者”が示されている。これは、“端末管理者”である権限のユーザアカウントでログインしたユーザによって、2つの“グループ管理者”である権限のユーザアカウントが発行されたことを示す。例えば、A社の本社社員Aは、2人の支店の社員(支店社員Cおよび支店社員D)に対して、それぞれ、“グループ管理者”である権限のユーザアカウントを発行する。
【0127】
“端末管理者”の下位の階層である、2つの“グループ管理者”のうち、左側の下位の階層として、3つの“一般ユーザ”が示されている。これは、“グループ管理者”である権限のユーザアカウントでログインしたユーザによって、3つの“一般ユーザ”である権限のユーザアカウントが発行されたことを示す。例えば、支店社員Cは、3人の営業所の社員(担当者E、担当者F、および担当者G)に対して、それぞれ、“一般ユーザ”である権限のユーザアカウントを発行する。
【0128】
また、“端末管理者”の下位の階層である、2つの“グループ管理者”のうち、右側の下位の階層として、2つの“一般ユーザ”が示されている。これは、“グループ管理者”である権限のユーザアカウントでログインしたユーザによって、2つの“一般ユーザ”である権限のユーザアカウントが発行されたことを示す。例えば、支店社員Dは、2人の営業所の社員(担当者H、および担当者I)に対して、それぞれ、“一般ユーザ”である権限のユーザアカウントを発行する。
【0129】
このように、遠隔監視通報システム1においては、権限によって複数の種別のユーザアカウントが存在し、例えば、本社の社員に対して、“端末管理者”である権限を付与し、支店の社員に対して、“グループ管理者”である権限を付与し、担当者に対して、“一般ユーザ”である権限を付与することができる。すなわち、企業内の組織とユーザアカウントの権限とが、相互にリンクして階層構造となっている。
【0130】
図8は、図3の遠隔監視通報サーバ14の記録部58の機能的構成例を示すブロック図である。
【0131】
図8の記録部58は、センサ情報記録部201、気象情報記録部202、グループ情報記録部203、および監視通報装置情報記録部204から構成される。
【0132】
センサ情報記録部201は、センサ情報管理部113から供給されるセンサ情報を記録する。気象情報記録部202は、気象情報管理部114から供給される気象情報を記録する。グループ情報記録部203は、監視通報装置設定部123から供給されるグループ情報を記録する。監視通報装置情報記録部204は、監視通報装置設定部123から供給される監視通報装置情報を記録する。
【0133】
図9は、図8のセンサ情報記録部201に記録されるセンサ情報の例を示している。
【0134】
図9に示すように、センサ情報記録部201には、センサ情報が、そのセンサ情報として検知される対象を項目として、その項目に対応付けて記録される。なお、このセンサ情報は、センサ情報を検知する監視通報装置11の装置IDごとに記録される。また、以下では、センサ情報として検知される対象を、そのセンサ情報の種類ともいう。
【0135】
図9では、監視通報装置11により検知されたセンサ情報であるデマンド値が、デマンド値として検知される対象であるデマンドを項目として、その項目「デマンド」に対応付けて記録される。また、センサ情報の温度値が項目「温度」に、漏洩電流値が項目「漏洩電流」に、内部温度値が項目「内部温度」に対応付けて記録される。
【0136】
図10は、図8の気象情報記録部202に記録される気象情報の例を示している。
【0137】
図10に示すように、気象情報記録部201には、気象情報が、その気象情報として検知される対象を項目として、その項目に対応付けて記録される。なお、以下では、気象情報として検知される対象を、その気象情報の種類ともいう。
【0138】
図10では、情報提供サーバ12から送信されてくる気象情報である気温値が、気温値として検知される対象である気温を項目として、その項目「気温」に対応付けて記録される。また、気象情報の湿度値が項目「湿度」に対応付けて記録される。
【0139】
図11は、図8のグループ情報記録部203に記録されるグループ情報の例を示している。
【0140】
図11に示すように、グループ情報記録部201には、グループ名に、ユーザID、パスワード、ユーザレベル、権限、および装置IDが対応付けて記録される。遠隔監視通報システム1を使用する契約をしたユーザは、グループ情報記録部203に記録されているグループ情報のユーザIDとパスワードとを使用(入力)して、遠隔監視通報システム1にログインする。
【0141】
図11では、ユーザアカウント発行部121から供給されるグループ名「グループ#1」、ユーザID「manager1」、パスワード「manager1」、およびユーザレベル(に対応する具体的な名称「グループ管理者」に対応付けて、権限設定部122から供給される権限「グラフ表示」、「管理メニュー」、および「ユーザアカウントの発行」、並びに監視通報装置設定部123から供給される装置ID「1」、「2」、および「3」が記録される。
【0142】
ここで、権限「グラフ表示」とは、取得情報を表すグラフを表示させるための画面300や400(後述する図13や図15など)を表示させる権限であり、権限「管理メニュー」とは、監視通報設定情報を設定するための管理メニュー画面を表示させる権限である。また、権限「ユーザアカウントの発行」とは、ユーザのアカウントを発行する権限である。
【0143】
さらに、図11では、グループ名「サブグループ#1」、ユーザID「user1」、パスワード「user1」、およびユーザレベルに対応する具体的な名称「一般ユーザ」に対応付けて、権限「グラフ表示」と「管理メニュー」、並びに装置ID「1」が、グループ名「サブグループ#2」、ユーザID「user2」、パスワード「user2」、およびユーザレベルに対応する具体的な名称「一般ユーザ」に対応付けて、権限「グラフ表示」と「管理メニュー」、並びに装置ID「1」、「2」、および「3」が、グループ名「サブグループ#3」、ユーザID「user3」、パスワード「user3」、およびユーザレベルに対応する具体的な名称「一般ユーザ」に対応付けて、権限「グラフ表示」と「管理メニュー」、並びに装置ID「3」が、それぞれ記録される。
【0144】
図12は、図8の監視通報装置情報記録部204に記録される監視通報装置情報の例を示している。
【0145】
図12に示すように、監視通報装置情報記録部204には、監視通報装置11の装置IDに、施設名および地域名が対応付けて記録される。
【0146】
図12では、装置ID「1」に、施設名「A店」と地域名「地域P」が対応付けて記録されている。即ち、装置ID「1」が付された監視通報装置11−1は、地域Pに存在するA店に設けられたセンサ41からセンサ情報を検知する。また、装置ID「2」に、施設名「B店」と地域名「地域Q」が、装置ID「3」に、施設名「C工場」と地域名「地域R」が対応付けて記録されている。
【0147】
次に、図13乃至図19を参照して、図1のクライアント端末装置16の出力部57(図3)に表示される画面について説明する。
【0148】
ユーザアカウントとしてユーザID「user2」が発行されたユーザが、そのユーザID「user2」とパスワード「user2」を入力してログインを行い、A店のデマンド値の表示を指示する場合、クライアント端末装置16の出力部57には、図13に示す画面300が表示される。
【0149】
画面300には、項目表示部311とデマンド値表示部312が表示される。項目表示部311には、一覧へ戻るボタン321、デマンドボタン322、日次ボタン323、週次ボタン324、月次ボタン325、年次ボタン326、管理メニューボタン327、および漏電ボタン328が表示される。
【0150】
一覧へ戻るボタン321は、画面300の表示を終了するときに操作される。デマンドボタン322は、日次ボタン323、週次ボタン324、月次ボタン325、および年次ボタン326を表示させるときに操作される。日次ボタン323、週次ボタン324、月次ボタン325ボタン、または年次ボタン326は、それぞれ日単位、週単位、月単位、年単位のデマンド値を表すグラフを、デマンド値表示部312に表示させるときに操作される。なお、図13においては、日次ボタン323が操作されている。
【0151】
管理メニューボタン327は、監視通報設定情報を設定するための管理メニュー画面を表示させるときに操作される。漏電ボタン328は、漏洩電流値を表すグラフを表示させるときに操作される。
【0152】
デマンド値表示部312には、計測データ設定部341、比較データ設定部342、グラフ表示部343、および計測データ表示部344が表示される。図13では、日次ボタン323が操作されているので、計測データ設定部341には、グラフ表示部343において表示対象とするデマンド値が検知された日付を選択(設定)するための日付選択部351が表示される。
【0153】
日付選択部351には、左方向ボタン351Aと右方向ボタン351B、日付表示部351C、および移動ボタン351Dが表示される。左方向ボタン351Aまたは右方向ボタン351Bは、それぞれ、表示対象とするデマンド値が検知された日付を、いま設定されている日付(日付表示部351Cに表示されている日付)より1日前または1日後にするときに操作される。
【0154】
日付表示部351Cには、いま設定されている表示対象とするデマンド値が検知された日付が表示される。移動ボタン351Dは、ユーザにより日付表示部351Cに直接入力された日付を、表示対象とするデマンド値が検知された日付として設定するときに操作される。図13では、表示対象とするデマンド値の検知された日付として「2005年3月22日」が設定されている。いまの場合、ユーザによりA店のデマンド値の表示が指示されているので、表示対象は2005年3月22日にA店において検知されたデマンド値となる。
【0155】
なお、ユーザにより日次ボタン323ではなく、週次ボタン324、月次ボタン325、または年次ボタン326が操作される場合、日付選択部341には、デマンド値が検知された週、月、または年を選択するための選択部が表示される。この場合、左方向ボタン351Aと右方向ボタン351Bは、表示対象とするデマンド値の検知された週、月、または年を、いま設定されているものより、週、月、または年単位で前後に変更するときに操作される。また、日付表示部351Cには、デマンド値が検知された週、月、または年が表示される。
【0156】
比較データ設定部342には、日付選択部352、設定監視通報装置表示部353−1、設定取得情報表示部353−2、および重ね合わせボタン354が表示される。
【0157】
日付選択部352には、日付選択部351と同様に、左方向ボタン352Aと右方向ボタン352B、日付表示部352C、および移動ボタン352Dが表示される。日付選択部352は、グラフ表示部343に、計測データ設定部341で設定された日付に検知されたデマンド値と他の取得情報を重ね合わせて表すグラフを表示させる場合に、その取得情報が検知された日時を設定するとき操作される。
【0158】
なお、以下では、グラフ表示部343において、計測データ設定部341において設定された日付に検知されたデマンド値を元情報といい、その元情報に重ね合わせて表示させる他の取得情報を比較情報という。図13では、比較情報とするセンサ情報を検知した日付が「2005年3月22日」に設定されている。
【0159】
設定監視通報装置表示部353−1には、比較情報とする取得情報が検知された施設の施設名が表示される。設定センサ情報表示部353−2には、比較情報とする取得情報の種類(例えば、デマンド、温度など)が表示される。なお、図13においては、比較情報に対応する施設名および取得情報の種類が設定されておらず、設定監視通報装置表示部353−1と設定センサ情報表示部353−2には、「未設定」という文字が表示されている。
【0160】
重ね合わせボタン354は、比較情報とする取得情報が検知される施設の施設名、または比較情報とする取得情報の種類を設定するための重ね合わせ画面400(後述する図14)を表示させるときに操作される。
【0161】
グラフ表示部343には、元情報を表すグラフ、または元情報と比較情報を重ね合わせて表すグラフが、日付、週、月、または年単位で表示される。図13においては、比較情報に対応する施設名と取得情報の種類が設定されていないので、元情報である2005年3月22日にA店において検知されたデマンド値が日単位で表示される。計測データ表示部344には、元情報であるデマンド値(平均使用電力値)が、そのデマンド値が検知された時刻に対応付けて表示される。
【0162】
図13において、ユーザが重ね合わせボタン354を操作した場合、クライアント端末装置16の出力部57には、図14や図15に示す重ね合わせ画面400が表示される。
【0163】
図14や図15に示すように、重ね合わせ画面400には、施設名選択部411、種類選択部412、重ね合わせボタン413、および閉じるボタン414が表示される。
【0164】
施設名選択部411は、比較情報が検知された監視通報装置11に対応する施設名を選択するときに操作される。ユーザが施設名選択部411を操作した場合、施設名選択部411には、ユーザにより入力されたユーザIDとパスワードに対応するグループに属する施設の施設名が表示される。
【0165】
具体的には、図14の例の場合、ユーザによりユーザID「user2」とパスワード「user2」が入力されているので、監視通報装置設定部123が、グループ情報記録部203に記録されているグループ情報(図11)から、そのユーザIDとパスワードに対応する装置ID「1」、「2」、および「3」を抽出する。そして、監視通報装置設定部123は、監視通報装置情報記録部204に記録されている監視通報装置情報(図12)から、その装置ID「1」、「2」、および「3」に対応する施設名「A店」、「B店」、および「C工場」を抽出し、表示情報生成部115に供給する。
【0166】
表示情報生成部115は、監視通報装置設定部123から供給される施設名「A店」、「B店」、および「C工場」に基づいて、施設名選択部411に「重ね合わせなし」、並びに施設名「A店」、「B店」、および「C工場」が表示されるように、重ね合わせ画面400を表示させるための表示情報を生成し、送信部116を介してクライアント端末装置16に送信する。その結果、クライアント端末装置16の出力部57に表示される重ね合わせ画面400には、図14に示すように、施設名選択部411に「重ね合わせなし」、並びに施設名「A店」、「B店」、および「C工場」が表示される。
【0167】
ユーザは、図14の重ね合わせ画面400に表示される「重ね合わせなし」、「A店」、「B店」、および「C工場」のうち、いずれか1つをクライアント端末装置16の入力部56を操作することにより選択し、比較情報が検知されたクライアント端末装置16に対応する施設名として設定する。なお、「重ね合わせなし」が選択される場合、比較情報に対応する施設名は設定されない。図14では、ユーザによりB店が選択されている。
【0168】
また、種類選択部412は、比較情報とする取得情報の種類を選択するときに操作される。ユーザが、重ね合わせ画面400において、種類選択部412を操作する場合、ユーザにより入力されたユーザIDとパスワードに対応するグループに属する施設において検出された取得情報が表示される。種類選択部411には、図15に示すように温度、内部温度、湿度、気温、およびデマンドが表示される。
【0169】
具体的には、図14の例の場合、上述したように、ユーザIDとパスワードに対応する装置IDは、装置ID「1」、「2」、および「3」である。即ち、装置ID「1」、「2」、および「3」が付された監視通報装置11−1乃至11−3は、ユーザIDとパスワードに対応するサブグループ#2に属する施設において検出されたセンサ情報を取得する。
【0170】
センサ情報管理部113は、センサ情報記録部201に記録されているセンサ情報(図9)から、装置ID「1」、「2」、および「3」に対応するセンサ情報を抽出し、さらに、そのセンサ情報に対応付けられている項目を抽出する。図15の例の場合、装置ID「1」、「2」、および「3」に対応するセンサ情報が、項目「デマンド」、「温度」、および「内部温度」であり、センサ情報管理部113は、それらを表示情報生成部115に供給する。
【0171】
また、監視通報装置設定部123は、監視通報装置情報記録部204に記録されている監視通報装置情報(図12)から、装置ID「1」と「2」に対応する地域の「地域P」、「地域Q」、および「地域R」を抽出し、気象情報管理部114に供給する。気象情報管理部114は、気象情報記録部202に記録されている気象情報(図10)から、地域P、Q、およびRに対応する気象情報の項目を抽出する。図15の例の場合、地域P、Q、およびRに対応する気象情報の項目が、項目「気温」と「湿度」であり、気象情報管理部114は、それらを表示情報生成部115に供給する。
【0172】
表示情報生成部115は、センサ情報管理部113からの項目「デマンド」、「温度」、および「内部温度」、並びに気象情報管理部114からの項目「気温」と「湿度」に基づいて、種類選択部412に項目「温度」、「内部温度」、「湿度」、「気温」、および「デマンド」が表示されるように、重ね合わせ画面400を表示させるための表示情報を生成し、送信部116を介してクライアント端末装置16に送信する。その結果、クライアント端末装置16の出力部57に表示される重ね合わせ画面400には、図15に示すように、施設名選択部411に項目「温度」、「内部温度」、「湿度」、「気温」、および「デマンド」が表示される。
【0173】
ユーザは、図15の重ね合わせ画面400に表示される項目「温度」、「内部温度」、「湿度」、「気温」、および「デマンド」のうち、いずれか1つをクライアント端末装置16の入力部56を操作することにより選択し、比較情報とする取得情報の種類として設定する。図15では、ユーザによりデマンドが選択されている。
【0174】
重ね合わせボタン413は、施設名選択部411と種類選択部412でそれぞれ選択された施設名と取得情報の種類を決定するときに操作される。また、閉じるボタン414は、重ね合わせ画面400の表示を終了するときに操作される。
【0175】
ユーザが、図14に示すように施設名選択部411でB店を選択するとともに、図15に示すように種類選択部412でデマンドを選択し、重ね合わせボタン413を操作して選択した施設名と取得情報の種類を決定した場合、クライアント端末装置16の出力部57には、図16に示す画面500が表示される。
【0176】
図16の画面500では、設定監視通報装置表示部353−1に、ユーザにより選択された施設名であるB店が、設定センサ情報表示部353−2に、ユーザにより選択された取得情報の種類であるデマンドが表示される。
【0177】
また、グラフ表示部343には、元情報である2005年3月22日にA店で検知されたデマンド値と、比較情報である2005年3月22日にB店で検知されたデマンド値を重ね合わせて表すグラフが表示される。
【0178】
これにより、ユーザは、自分自身に発行されたユーザアカウントに権限「グラフ表示」が付与されているサブグループ#2に属するA店とB店のデマンド値を容易に比較することができる。換言すれば、遠隔監視通報サーバ14は、図16の画面500を表示させるための表示情報を生成することにより、ユーザがデマンド値(電力の情報)を視認するために最適な表示を行うことができる。
【0179】
一方、ユーザが、図14に示すように施設名選択部411でB店を選択するとともに、種類選択部412で温度を選択し、重ね合わせボタン413を操作して選択した施設名と取得情報の種類を決定した場合、クライアント端末装置16の出力部57には、図17に示す画面500が表示される。
【0180】
図17の画面500では、設定監視通報装置表示部353−1に、ユーザにより選択された施設名であるB店が、設定センサ情報表示部353−2に、ユーザにより選択された取得情報の種類である温度が表示される。
【0181】
また、グラフ表示部343には、元情報である2005年3月22日にA店で検知されたデマンド値と、比較情報である2005年3月22日にB店で検知された温度値を重ね合わせて表すグラフが表示される。このように、グラフ表示部343には、異なる種類の取得情報も重ね合わせて、1つのグラフとして表示することができる。
【0182】
例えば、一般的に、気温値が高い場合、店舗に設置されているエアーコンディショナ(エアコン)における消費電力が高くなり、デマンド値が上がるなど、気温値と店舗のデマンド値との関係性は強いため、ユーザは、その関係性を認識したい場合がある。
【0183】
この場合、図示はしないが、例えば、比較情報を2005年3月22日にA店の存在する地域の気温値として、元情報である2005年3月22日にA店で検知されたデマンド値と重ね合わせて、グラフ表示部343に、1つのグラフとして表示させることにより、ユーザは、その関係性を容易に視認することができる。
【0184】
次に、ユーザアカウントとしてユーザID「user3」が発行されたユーザが、そのユーザID「user3」とパスワード「user3」を入力してログインを行い、C工場のデマンド値の表示を指示する場合、クライアント端末装置16の出力部57には、図18に示す画面300が表示される。
【0185】
図18では、ユーザは、計測データ設定部341において、2005年3月22日を選択している。即ち、画面300のグラフ表示部343には、C工場において2005年3月22日に検知されたデマンド値が、元情報として表示される。なお、2005年3月22日は工場が稼動している平日であるものとする。
【0186】
ここで、ユーザが、日付選択部352の右方向ボタン352Aを2回操作して、2005年3月20日を選択し、ユーザが重ね合わせボタン354を操作する。そして、その結果表示される重ね合わせ画面400(図14や図15)の施設名選択部411でC工場を、種類選択部412でデマンドを選択した場合、クライアント端末装置16の出力部57には、図19の画面300が表示される。なお、2005年3月20日はC工場が稼動していない休日であるものとする。
【0187】
図19では、画面300の日付表示部352Cに、2005年3月20日が表示される。また、設定監視通報装置表示部353−1には、ユーザにより選択された施設名であるC工場が、設定センサ情報表示部353−2に、ユーザにより選択された取得情報の種類であるデマンドが表示される。
【0188】
また、グラフ表示部343には、元情報であるC工場において2005年3月22日に検知されたデマンド値と、比較情報であるC工場において2005年3月20日に検知されたデマンド値を重ね合わせて表すグラフが表示される。これにより、ユーザは、C工場が稼動している2005年3月22日のデマンド値と、C工場が稼動していない2005年3月20日のデマンド値を容易に比較することができる。その結果、ユーザは、例えば、C工場が稼動していないときにも消費されるデマンドの量をデフォルト(初期値)として、C工場が稼動しているときに実質的に消費されるデマンドの量を容易に認識することができる。
【0189】
次に、図20を参照して、クライアント端末装置16によるグラフ表示処理を説明する。このグラフ表示処理は、例えば、ユーザがクライアント端末装置16の入力部56を操作して、元情報とする取得情報が検知された施設の施設名を入力し(所望の施設のデマンド値の表示を指示し)、日次ボタン323を操作したとき開始される。なお、ユーザIDとパスワードは、事前に入力され、遠隔監視通報サーバ14に送信されているものとする。
【0190】
ステップS1において、コマンド生成部163は、入力制御部162から供給される、ユーザのクライアント端末装置16の入力部56の操作に対応する操作信号に基づいて、元情報の表示を指示するコマンドを生成し、送信部164を介して遠隔監視通報サーバ14に送信する。なお、このコマンドには、ユーザにより入力された施設名、初期値として設定されている日付、および日次ボタン323に対応する表示単位としての日付が付加されている。日付の初期値としては、例えば日次ボタン323が操作された日付が設定される。
【0191】
ステップS1の処理後は、ステップS2に進み、受信部165は、ステップS1で送信したコマンドに対応して遠隔監視通報サーバ14から送信されてくる画面300を表示させるための表示情報(以下、元表示情報という)が受信されたかどうかを判定し、受信されていない場合、受信されるまで待機する。
【0192】
ステップS2において、元表示情報が受信されたと判定された場合、受信部165は受信した元表示情報を表示制御部161に供給して、ステップS3に進み、表示制御部161は、その元表示情報に基づいて、画面300をクライアント端末装置16の出力部57に表示させる。
【0193】
ステップS3の処理後は、ステップS4に進み、入力制御部162は、ユーザにより重ね合わせ画面400の表示が指示されたかどうか、即ちユーザがクライアント端末装置16の入力部56を操作することにより重ね合わせボタン354を操作したかどうかを判定する。
【0194】
ステップS4において、重ね合わせ画面400の表示が指示されたと判定された場合、入力制御部162は、その操作に対応する操作信号をコマンド生成部163に供給し、ステップS5に進む。ステップS5において、コマンド生成部163は、その操作信号に対応して、重ね合わせ画面400の表示を指示するコマンドを生成し、送信部164を介して、遠隔監視通報サーバ14に送信し、ステップS6に進む。
【0195】
ステップS6において、受信部165は、ステップS5で送信されたコマンドに対応して遠隔監視通報サーバ14から送信されてくる重ね合わせ画面400を表示させるための表示情報(以下、重ね合わせ画面表示情報という)が受信されたかどうか判定し、重ね合わせ画面表示情報が受信されていないと判定された場合、重ね合わせ画面表示情報が受信されるまで待機する。
【0196】
ステップS6において、重ね合わせ画面表示情報が受信されたと判定された場合、受信部165は受信した重ね合わせ画面表示情報を表示制御部161に供給して、ステップS7に進み、表示制御部161は、その重ね合わせ画面表示情報に基づいて、重ね合わせ画面400をクライアント端末装置16の出力部57に表示させる。
【0197】
ここで、ユーザは、クライアント端末装置16の入力部56を操作して、ステップS7で表示された重ね合わせ画面400の施設名選択部411または種類選択部412を操作し、所望の施設名または取得情報の種類を選択し、重ね合わせボタン413を操作することにより、その選択した施設名または取得情報の種類を、比較情報とする取得情報が検知された施設の施設名または取得情報の種類として設定する。
【0198】
ステップS7の処理後は、ステップS8に進み、入力制御部162は、ユーザにより表示の終了が指示されたかどうか、即ちユーザにより一覧へ戻るボタン321が操作されたかどうかを判定し、ユーザにより表示の終了が指示されていないと判定された場合、ステップS4に戻る。一方、ステップS8において、ユーザにより表示の終了が指示されたと判定された場合、処理は終了する。
【0199】
また、ステップS4において、ユーザにより重ね合わせ画面400の表示が指示されていないと判定された場合、ステップS9に進み、入力制御部162は、ユーザにより、比較情報とする取得情報が検知された施設の施設名または取得情報の種類の設定が指示されたかどうか、即ちユーザによりステップS7で表示された重ね合わせ画面400の重ね合わせボタン413が操作されたかどうかを判定する。
【0200】
ステップS9において、ユーザにより比較情報とする取得情報が検知された施設の施設名と取得情報の種類の設定が指示されたと判定された場合、入力制御部162は、その操作に対応する操作信号をコマンド生成部163に供給し、ステップS10に進む。ステップS10において、コマンド生成部163は、その操作信号に対応して、比較情報の設定を指示するコマンドを生成し、送信部164を介して、遠隔監視通報サーバ14に送信する。なお、このコマンドには、ユーザにより設定が指示された施設名と取得情報の種類、並びに日付表示部352Cに表示されている日付が付加されている。
【0201】
ステップS10の処理後は、ステップS11に進み、受信部165は、ステップS10で送信されたコマンドに対応して遠隔監視通報サーバ14から送信されてくる画面500(図16など)を表示させるための表示情報(以下、比較表示情報という)が受信されたかどうか判定し、比較表示情報が受信されていないと判定された場合、比較表示情報が受信されるまで待機する。
【0202】
ステップS11において、比較表示情報が受信されたと判定された場合、受信部165は受信した比較表示情報を表示制御部161に供給して、ステップS12に進み、表示制御部161は、その比較表示情報に基づいて、画面500をクライアント端末装置16の出力部57に表示させる。ステップS12の処理後は、ステップS8に進み、入力制御部162は、上述した処理を行う。
【0203】
一方、ステップS9において、ユーザにより比較情報の設定が指示されていないと判定された場合、ステップS13に進み、入力制御部162は、ユーザにより日付が選択されたかどうか、即ちユーザによりステップS3で表示された画面300またはステップS12で表示された画面500の日付選択部351または352が操作されたかどうかを判定する。
【0204】
ステップS13において、ユーザにより日付が選択されたと判定された場合、入力制御部162は、その操作に対応する操作信号をコマンド生成部163に供給し、ステップS14に進む。ステップS14において、コマンド生成部163は、その操作信号に対応して、元情報または比較情報が検知された日付の選択を指示するコマンドを生成し、送信部164を介して、遠隔監視通報サーバ14に送信し、ステップS15に進む。
【0205】
ステップS15において、受信部165は、ステップS14で送信されたコマンドに対応して遠隔監視通報サーバ14から送信されてくる元表示情報または比較表示情報が受信されたかどうか判定する。
【0206】
ステップS15において、元表示情報または比較表示情報が受信されたと判定された場合、受信部165は受信した元表示情報または比較表示情報を表示制御部161に供給して、ステップS16に進み、表示制御部161は、その元表示情報または比較表示情報に基づいて、画面300または500をクライアント端末装置16の出力部57に表示させる。ステップS16の処理後は、ステップS8に進み、入力制御部162は上述した処理を行う。
【0207】
一方、ステップS13において、ユーザにより日付が選択されていないと判定された場合、またはステップS15において、元表示情報または比較表示情報が受信されていないと判定された場合、ステップS8に進み、入力制御部162は上述した処理を行う。
【0208】
なお、図20では、ユーザにより日次ボタン323が操作された場合に行われるグラフ表示処理について説明したが、週次ボタン324、月次ボタン325、または年次ボタン326が操作された場合においても、同様にグラフ表示処理が行われる。この場合、ステップS1において、元情報の表示を指示するコマンドに、施設名、初期値として設定されている週、月、または年、および表示単位としての週、月、または年が付加されて送信される。
【0209】
次に、図21を参照して、図1の遠隔監視通報サーバ14による表示情報送信処理を説明する。この表示情報送信処理は、例えば、図20のステップS1で、監視通報装置11により送信された元情報の表示を指示するコマンドが受信されたとき開始される。
【0210】
ステップS21は、コマンド解析部111は、受信部117により受信されるコマンドを解析し、そのコマンドに付加されている施設名を監視通報装置設定部123に、日付および表示単位としての日付をセンサ情報管理部113に供給して、ステップS22に進む。
【0211】
ステップS22において、監視通報装置設定部123は、コマンド解析部111からの施設名に基づいて、監視通報装置情報記録部204に記録されている監視通報装置情報(図12)から、その施設名に対応する装置IDを抽出し、センサ情報管理部113に供給する。
【0212】
例えば、ユーザによりA店のデマンドの表示が指示された場合、監視通報装置設定部123は、監視通報装置情報から、A店に対応する装置ID「1」を抽出し、センサ情報管理部113に供給する。
【0213】
ステップS22の処理後は、ステップS23に進み、センサ情報管理部113は、監視通報装置設定部123からの装置ID、並びにコマンド解析部111からの日付および表示単位である日付に基づいて、センサ情報記録部201に記録されているセンサ情報(図9)から、その装置IDに対応するデマンド値のうち、コマンド解析部111からの日付に検知されたデマンド値を抽出し、表示情報生成部115に供給する。
【0214】
ステップS23の処理後は、ステップS24に進み、表示情報生成部115は、センサ情報管理部113からのデマンド値に基づいて、画面300を表示させるための元表示情報を生成し、送信部116を介して監視通報装置11に送信する。この元表示情報は、図20のステップS2で受信され、その結果、図20のステップS3においてクライアント端末装置16の出力部57に画面300が表示される。従って、ステップS24において、表示情報生成部115は、元表示情報を送信することにより、クライアント端末装置16の出力部57に画面300を表示させるといえる。
【0215】
ステップS24の処理後は、ステップS25に進み、コマンド解析部111は、重ね合わせ画面400の表示が指示されたかどうか、即ち図20のステップS5で送信される重ね合わせ画面の表示を指示するコマンドを受信部117を介して受信したかどうかを判定する。
【0216】
ステップS25において、重ね合わせ画面400の表示が指示されたと判定された場合、ステップS26に進み、監視通報装置設定部123は、クライアント端末装置16から事前に受信しているユーザIDとパスワードに基づいて、グループ情報記録部203に記録されているグループ情報から、そのユーザIDとパスワードに対応する装置IDを抽出し、センサ情報管理部113に供給する。
【0217】
例えば、ユーザによりユーザID「user2」とパスワード「user2」が入力されている場合、監視通報装置設定部123は、グループ情報から、そのユーザIDとパスワードに対応する装置ID「1」、「2」、および「3」を抽出し、センサ情報管理部113に供給する。
【0218】
ステップS26の処理後は、ステップS27に進み、センサ情報管理部113は、監視通報装置設定部123からの装置IDに対応して、センサ情報記録部201に記録されているセンサ情報に対応する項目を抽出し、表示情報生成部115に供給して、ステップS28に進む。
【0219】
ステップS28において、監視通報装置設定部123は、監視通報装置情報記録部204に記録されている監視通報装置情報から、ステップS26で抽出した装置IDに対応する施設名と地域名を抽出し、施設名を表示情報生成部115に、地域名を気象情報管理部114に供給する。
【0220】
例えば、ステップS26で装置ID「1」、「2」、および「3」が抽出される場合、監視通報装置設定部123は、監視通報装置情報から、それらの装置IDに対応する施設名「A店」、「B店」、および「C工場」を表示情報生成部115に、地域名「地域P」、「地域Q」、および「地域R」を気象情報管理部114に供給する。
【0221】
ステップS28の処理後は、ステップS29に進み、気象情報管理部114は、気象情報記録部202に記録されている気象情報から、監視通報装置設定部123から供給される地域名の地域で検知された気象情報に対応する項目を抽出し、表示情報生成部115に供給する。
【0222】
ステップS29の処理後は、ステップS30に進み、表示情報生成部115は、センサ情報管理部113からの項目、気象情報管理部114からの項目、および監視通報装置設定部123からの施設名に基づいて、重ね合わせ画面400を表示させるための重ね合わせ画面表示情報を生成する。即ち、表示情報生成部115は、監視通報装置設定部123からの施設名が施設名選択部411に、センサ情報管理部113と気象情報管理部114からの項目が種類選択部412に表示されるように、重ね合わせ画面表示情報を生成する。そして、表示情報生成部115は、重ね合わせ画面表示情報を、送信部116を介して、クライアント端末装置16に送信する。
【0223】
ステップS30の処理後は、ステップS31に進み、コマンド解析部111は、比較情報の設定が指示されたかどうか、即ち図20のステップS9で送信される比較情報の設定を指示するコマンドを受信部117を介して受信したかどうかを判定し、比較情報の設定が指示されていないと判定した場合、比較情報の設定が指示されるまで待機する。なお、比較情報の設定が指示されていない場合において、ユーザの閉じるボタン414の操作に対応するコマンドがクライアント端末装置16から受信されたときは、コマンド解析部111は待機せずに、ステップS36に進む。
【0224】
ステップS31において、比較情報の設定が指示されたと判定された場合、即ち比較情報の設定を指示するコマンドが受信されたと判定された場合、コマンド解析部111は、そのコマンドを解析して、コマンドに付加された施設名を監視通報装置設定部123に、取得情報の種類および日付をセンサ情報管理部113と気象情報管理部114に、施設名、取得情報の種類、および日付を表示情報生成部115に供給し、ステップS32に進む。
【0225】
ステップS32において、監視通報装置設定部123は、監視通報装置情報記録部204に記録されている監視通報装置情報から、コマンド解析部111からの施設名に対応する装置IDと地域名を抽出し、装置IDをセンサ情報管理部113に、地域名を気象情報管理部114に供給する。
【0226】
ステップS32の処理後は、ステップS33に進み、センサ情報管理部113または気象情報管理部114は、コマンド解析部111からの取得情報の種類および日付に基づいて、センサ情報または気象情報を抽出する。
【0227】
具体的には、コマンド解析部111からの取得情報の種類が、センサ情報の種類である場合、センサ情報管理部113は、コマンド解析部111からの取得情報の種類と日付、並びに監視通報装置設定部123から装置IDに基づいて、センサ情報記録部201に記録されている、その装置IDのセンサ情報から、取得情報の種類と同一の項目のセンサ情報を抽出し、さらに、そのセンサ情報のうち、コマンド解析部111からの日付に検知されたセンサ情報を抽出し、表示情報生成部115に供給する。
【0228】
一方、コマンド解析部111からの情報の種類が、気象情報の種類である場合、気象情報管理部114は、コマンド解析部111からの取得情報の種類と日付、並びに監視通報装置設定部123からの地域名に基づいて、気象情報記録部202に記録されている、その取得情報の種類と同一の項目の気象情報から、コマンド解析部111からの日付に、監視通報装置設定部123からの地域名の地域で検知された気象情報を抽出し、表示情報生成部115に供給する。
【0229】
ステップS33の処理後は、ステップS34に進み、表示情報生成部115は、コマンド解析部111からの施設名、取得情報の種類、および日付、並びにセンサ情報管理部113からのセンサ情報または気象情報管理部114からの気象情報に基づいて、画面500を表示させるための比較表示情報を生成し、送信部116を介してクライアント端末装置16に送信して、ステップS25に戻る。
【0230】
一方、ステップS25において、重ね合わせ画面400の表示が指示されていないと判定された場合、ステップS35に進み、コマンド解析部111は、ステップS31で既に比較情報の設定が指示されているかを判定し、既に比較情報の設定が指示されていると判定された場合、ステップS36に進む。
【0231】
ステップS36において、コマンド解析部111は、比較情報に対応する日付が選択されているかどうか、即ち図20のステップS14で比較情報に対応する日付の選択を指示するコマンドを受信部117を介して受信したかどうかを判定し、比較情報に対応する日付が選択されたと判定した場合、その日付をセンサ情報管理部113と気象情報管理部114に供給し、ステップS33に進む。
【0232】
また、ステップS36において、比較情報に対応する日付が選択されていないと判定された場合、ステップS25に戻る。
【0233】
一方、ステップS35において、既に比較情報の設定が指示されていないと判定された場合、ステップS37に進み、コマンド解析部111は、元情報に対応する日付が選択されたかどうか、即ち図20のステップS14で元情報に対応する日付の選択を指示するコマンドを受信部117を介して受信したかどうかを判定し、元情報に対応する日付が選択されたと判定した場合、その日付をセンサ情報管理部113に供給して、ステップS23に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0234】
また、ステップS36において、元情報に対応する日付が選択されていないと判定された場合、処理はステップS25に戻る。
【0235】
図22と図23は、重ね合わせ画面400の他の例を示している。
【0236】
図22と図23の重ね合わせ画面400には、施設名選択部411、種類選択部412、重ね合わせボタン413、閉じるボタン414、キーワード入力部511、および検索ボタン512が表示されている。なお、図14や図15と同一のものには、同一の符号を付してある。
【0237】
キーワード入力部511には、施設名選択部41に表示される施設名を絞り込むキーワードが入力される。検索ボタン512は、キーワード入力部511に入力されたキーワードを設定するときに操作される。
【0238】
図22では、ユーザは、キーワード入力部511に、キーワード「気温」を入力している。なお、図22において、地域Pと地域Qの気温値は同一であるものとし、ユーザにより、事前にユーザID「user2」とパスワード「user2」が入力されているものとする。また、ユーザはA店のデマンド値を元情報として設定しているものとする。
【0239】
ここで、ユーザが検索ボタン512を操作すると、図22の重ね合わせ画面400の施設名選択部411に表示される施設名が変更される。このとき、ユーザが施設名選択部411を操作する場合、図23に示す重ね合わせ画面400が表示される。
【0240】
具体的には、監視通報装置設定部123は、監視通報装置情報記録部204に記録されている監視通報装置情報から、いま元情報として設定されているデマンド値に対応するA店に対応する地域Pを抽出し、気象情報管理部114に供給する。気象情報管理部114は、キーワード「気温」に応じて、気象情報記録部202に記録されている気象情報の項目「気温」に対応する気温値のうち、気象情報管理部114から供給される地域Pの地域の気温値と同一(または同程度)の気温値が検知された地域Qを抽出し、監視通報装置設定部123に供給する。
【0241】
監視通報装置設定部123は、監視通報装置情報記録部204に記録されている監視通報装置情報から、気象情報管理部114から供給される地域Qに対応する装置ID「2」を抽出する。そして、監視通報装置設定部123は、グループ情報記録部203に記録されているグループ情報から、抽出した装置IDのうち、ユーザにより事前に入力されたユーザID「user2」とパスワード「user2」に対応する装置ID「2」を抽出する。さらに、監視通報装置設定部123は、監視通報装置情報記録部204に記録されている監視通報装置情報から、その装置ID「2」に対応する施設名「B店」を抽出し、表示情報生成部115に供給する。
【0242】
表示情報生成部115は、監視通報装置設定部123からの施設名「B店」に基づいて、その施設名「B店」と元情報に対応する施設名「A店」とが施設名選択部411に表示されるように、重ね合わせ画面400を表示するための重ね合わせ画面情報を送信部116を介して送信する。その結果、クライアント端末装置16の出力部57には、図23に示す重ね合わせ画面400が表示される。
【0243】
以上のように、図22と図23の重ね合わせ画面400が表示される場合、遠隔監視通報サーバ14は、キーワード入力部511に入力されるキーワードを用いて施設名選択部411に表示させる施設名を絞り込むので、施設名選択部411に表示される施設名の数を削減することができる。その結果、ユーザは、施設名選択部411から所望の施設名を容易に選択することができる。
【0244】
次に、図24を参照して、遠隔監視通報サーバ14における検索処理を説明する。この検索処理は、例えば、クライアント端末装置16から検索を指示するコマンドが受信されたとき、開始される。なお、図24では、キーワードを「気温」とする検索を指示するコマンドが受信されたときに行われる検索処理について説明する。
【0245】
ステップS51において、コマンド解析部111は、クライアント端末装置16から受信部117を介して受信されるコマンドを解析し、キーワード「気温」に基づいて、そのコマンドに対応する指示を気象情報管理部114と監視通報装置設定部123に供給する。
【0246】
ステップS51の処理後は、ステップS52に進み、監視通報装置設定部123は、コマンド解析部111からの指示に応じて、監視通報装置情報記録部204から、いま元情報として設定されているデマンド値に対応する施設名に対応する地域を抽出し、気温情報管理部114に供給して、ステップS53に進む。
【0247】
ステップS53において、気象情報管理部114は、コマンド解析部111からの指示に応じて、気象情報記録部202に記録されている気象情報の項目「気温」に対応する気温値のうち、気象情報管理部114により抽出される(気象情報管理部114から供給される)地域の気温値と同一(または同程度)の気温値が検知された地域を抽出し、監視通報装置設定部123に供給する。
【0248】
ステップS53の処理後は、ステップS54に進み、監視通報装置設定部123は、監視通報装置情報記録部204に記録されている監視通報装置情報から、気象情報管理部114から供給される地域に対応する装置IDを抽出する。そして、監視通報装置設定部123は、グループ情報記録部203に記録されているグループ情報から、抽出した装置IDのうち、ユーザにより事前に入力されたユーザIDとパスワードに対応する装置IDを抽出する。
【0249】
ステップS54の処理後は、ステップS55に進み、監視通報装置設定部123は、監視通報装置情報記録部204に記録されている監視通報装置情報から、抽出した装置IDに対応する施設名を抽出し、表示情報生成部115に供給し、ステップS56に進む。
【0250】
ステップS56において、表示情報生成部115は、監視通報装置設定部123からの施設名に基づいて、その施設名と元情報に対応する施設名とが施設名選択部411に表示されるように、重ね合わせ画面400を表示するための重ね合わせ画面情報を生成し、送信部116に供給する。
【0251】
ステップS56の処理後は、ステップS57に進み、送信部116は、表示情報生成部115からの重ね合わせ画面表示情報を、通信網15を介して送信することにより、クライアント端末装置16の出力部57に重ね合わせ画面400を表示させ、処理を終了する。
【0252】
なお、図24では、キーワードを「気温」とする検索処理について説明したが、キーワードは、これに限定されない。例えば、キーワードを「地域」とする検索処理の場合、監視通報装置設定部112は、監視通報装置情報記録部204に記録されている監視通報装置情報から、元情報に対応する地域と同一の地域の装置IDを抽出する。そして、監視通報装置設定部112は、グループ情報記録部203に記録されているグループ情報から、抽出した装置IDのうち、事前に入力されたユーザIDとパスワードに対応する装置IDを抽出する。さらに、監視通報装置設定部112は、監視通報装置情報記録部204に記録されている監視通報装置情報から、抽出した装置IDに対応する施設名を抽出し、表示情報生成部115に供給する。その結果、重ね合わせ画面400の施設名選択部411には、元情報に対応する地域と同一の地域に存在する施設の施設名が表示される。
【0253】
本実施の形態では、グラフ表示部343に、元情報と1つの比較情報を重ね合わせて表すグラフが表示されたが、グラフに表される情報は2つに限定されない。即ち、比較情報は、複数であってもよい。
【0254】
以上のように、遠隔監視通報サーバ14では、受信部117が、複数の監視通報装置11からデマンド値を取得し、表示情報生成部115が、複数の監視通報装置11から取得されるデマンド値を重ね合わせて表示させるようにしたので、ユーザが電力の情報を視認するために最適な表示を行うことができる。
【0255】
ここで、本明細書において、コンピュータに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0256】
また、プログラムは、1のコンピュータにより処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0257】
【図1】本発明を適用した遠隔監視通報システム1の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の監視通報装置(検知装置)の構成例を示すブロック図である。
【図3】図1の遠隔監視通報サーバ(情報処理装置)の構成例を示すブロック図である。
【図4】遠隔監視通報サーバ(情報処理装置)により実行されるプログラムの構成の例を示す図である。
【図5】クライアント端末装置により実行されるプログラムの構成の例を示す図である。
【図6】ユーザアカウントの種別について説明する図である。
【図7】遠隔監視通報システムにおけるユーザアカウントの階層構造について説明する図である。
【図8】遠隔監視通報サーバ(情報処理装置)の記録部の機能的構成例を示すブロック図である。
【図9】図8のセンサ情報記録部に記録されるセンサ情報の例を示す図である。
【図10】図8の気象情報記録部に記録される気象情報の例を示す図である。
【図11】図8のグループ情報記録部に記録されるグループ情報の例を示す図である。
【図12】図8の監視通報装置情報記録部に記録される監視通報装置情報の例を示す図である。
【図13】クライアント端末装置の出力部に表示される画面について説明する図である。
【図14】クライアント端末装置の出力部に表示される画面について説明する図である。
【図15】クライアント端末装置の出力部に表示される画面について説明する図である。
【図16】クライアント端末装置の出力部に表示される画面について説明する図である。
【図17】クライアント端末装置の出力部に表示される画面について説明する図である。
【図18】クライアント端末装置の出力部に表示される画面について説明する図である。
【図19】クライアント端末装置の出力部に表示される画面について説明する図である。
【図20】クライアント端末装置によるグラフ表示処理を説明する図である。
【図21】遠隔監視通報サーバ(情報処理装置)による表示情報送信処理を説明するフローチャートである。
【図22】重ね合わせ画面の他の例を示す図である。
【図23】重ね合わせ画面の他の例を示す図である。
【図24】遠隔監視通報サーバ(情報処理装置)における検索処理を説明する図である。
【符号の説明】
【0258】
1 遠隔監視通報システム, 11 監視通報装置, 12 情報提供サーバ, 13,15 通信網, 14 遠隔監視通報サーバ, 16 クライアント端末装置, 35 通信部, 36 内部温度測定部, 41−1 電力計, 41−2 温度センサ, 41−3 漏電センサ, 51 CPU, 52 ROM, 53 RAM, 56 入力部, 57 出力部, 58 記録部, 59 通信部, 102 ウェブサーバプログラム, 113 センサ情報管理部, 114 気象情報管理部, 115 表示情報生成部, 116 送信部, 123 監視通報装置設定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の情報を検知する複数の検知装置から、前記所定の情報を取得する情報処理装置において、
複数の前記検知装置から電力の情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得される複数の電力の情報を重ね合わせて表示させる表示制御手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、所定の検知装置から取得される電力の情報と、他の検知装置から取得される電力の情報とを重ね合わせて表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得手段は、複数の前記検知装置により所定の期間ごとに検知された電力の情報を取得し、
前記表示制御手段は、所定の検知装置から取得される、所定の期間と他の期間にそれぞれ検知された電力の情報を重ね合わせて表示させる
ことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記取得手段は、他の情報処理装置から地域ごとの気象の情報も取得し、
前記表示制御手段は、所定の検知装置が設置される地域の気象の情報も重ね合わせて表示させる
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得手段は、複数の前記検知装置から漏洩電流または温度の情報も取得し、
前記表示制御手段は、前記取得手段により取得される漏洩電流または温度の情報も重ね合わせて表示させる
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
所定の情報を検知する複数の検知装置から、前記所定の情報を取得する情報処理装置の情報処理方法において、
複数の前記検知装置から電力の情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップの処理により取得される複数の電力の情報を重ね合わせて表示させる表示制御ステップと
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
所定の情報を検知する複数の検知装置から、前記所定の情報を取得する処理を、コンピュータに行わせるプログラムにおいて、
複数の前記検知装置から電力の情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップの処理により取得される複数の電力の情報を重ね合わせて表示させる表示制御ステップと
を含むことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2006−288027(P2006−288027A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−102663(P2005−102663)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】