説明

情報処理装置及びプログラム

【課題】読影の対象となる読影対象画像と、担当者による読影対象画像の読影に基づく診断結果を示す情報と、に基づいて、初期診断結果と確定診断結果とを比較することなく担当者による読影対象画像の読影に基づく診断の評価を行うことができる情報処理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】診断情報取得部22が、利用者により指定された担当者を示す担当者情報を含む診断情報を取得する。分類部30が、診断情報取得部22により取得される診断情報に含まれる読影対象画像それぞれに含まれる特徴画像を、特徴画像群に分類する。情報出力部34が、各特徴画像が属する特徴画像群に対応する診断結果と、この特徴画像が含まれる診断情報に含まれる診断結果情報が示す診断結果と、の比較結果に応じた、利用者により指定された担当者による読影対象画像の読影に基づく診断に対する評価情報を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
X線画像やCT画像などの画像の読影に基づく診断を支援する技術が存在する。特許文献1には、画像読影者が下した初期診断結果と確定診断結果とを比較することにより初期診断の成否を判定する装置が開示されている。特許文献2には、複数人の読影者による診断結果が異なる場合に、診断結果の相違点を画像で表示する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−275408号公報
【特許文献2】特開2004−199691号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、読影の対象となる読影対象画像と、担当者による読影対象画像の読影に基づく診断結果を示す情報と、に基づいて、初期診断結果と確定診断結果とを比較することなく担当者による読影対象画像の読影に基づく診断の評価を行うことができる情報処理装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、情報処理装置であって、読影の対象となる読影対象画像と、前記読影対象画像の読影を担当した担当者を示す担当者情報と、前記担当者による前記読影対象画像の読影に基づく診断結果を示す診断結果情報と、を含む診断情報を少なくとも1つ記憶する診断情報記憶手段から、利用者により指定された担当者を示す担当者情報を含む少なくとも1つの前記診断情報を取得する診断情報取得手段と、前記診断情報取得手段により取得される少なくとも1つの診断情報に含まれる読影対象画像それぞれに少なくとも1つ含まれる特徴画像を、少なくとも1つの特徴画像群に分類する分類手段と、前記分類手段により分類される各特徴画像が属する特徴画像群に対応する診断結果と、当該特徴画像が含まれる診断情報に含まれる診断結果情報が示す診断結果と、の比較結果に応じた、利用者により指定された担当者による前記読影対象画像の読影に基づく診断に対する評価情報を出力する評価情報出力手段と、を含むこととしたものである。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報処理装置であって、前記評価情報出力手段が、前記各診断情報に含まれる診断結果情報が示す診断結果の種類毎に算出される、当該種類の診断結果を示す診断結果情報が含まれる診断情報に含まれる特徴画像の数に対する、当該種類の診断結果を示す診断結果情報が含まれる診断情報に含まれ、かつ、当該種類の診断結果に対応する特徴画像群に属する特徴画像の数の割合に応じた、前記評価情報を出力することとしたものである。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の情報処理装置であって、前記評価情報出力手段が、前記各診断情報に含まれる診断結果情報が示す診断結果の種類毎に算出される前記割合の、当該種類の診断結果を示す診断結果情報が含まれる診断情報に含まれる特徴画像の数に応じた重み付け平均に対応する前記評価情報を出力することとしたものである。
【0008】
請求項4に記載の発明は、プログラムであって、読影の対象となる読影対象画像と、前記読影対象画像の読影を担当した担当者を示す担当者情報と、前記担当者による前記読影対象画像の読影に基づく診断結果を示す診断結果情報と、を含む診断情報を少なくとも1つ記憶する診断情報記憶手段から、利用者により指定された担当者を示す担当者情報を含む少なくとも1つの前記診断情報を取得する診断情報取得手段、前記診断情報取得手段により取得される少なくとも1つの診断情報に含まれる読影対象画像それぞれに少なくとも1つ含まれる特徴画像を、少なくとも1つの特徴画像群に分類する分類手段、前記分類手段により分類される各特徴画像が属する特徴画像群に対応する診断結果と、当該特徴画像が含まれる診断情報に含まれる診断結果情報が示す診断結果と、の比較結果に応じた、利用者により指定された担当者による前記読影対象画像の読影に基づく診断に対する評価情報を出力する評価情報出力手段、としてコンピュータを機能させることとしたものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1,4に記載の発明によれば、読影の対象となる読影対象画像と、担当者による読影対象画像の読影に基づく診断結果を示す情報と、に基づいて、初期診断結果と確定診断結果とを比較することなく担当者による読影対象画像の読影に基づく診断の評価を行うことができる。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、各種類の診断結果を示す診断結果情報が含まれる診断情報に含まれる特徴画像の数に対する、その種類の診断結果を示す診断結果情報が含まれる診断情報に含まれ、かつ、その種類の診断結果に対応する特徴画像群に属する特徴画像の数の割合に応じた、担当者による読影対象画像の読影に基づく診断の評価を行うことができる。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、各種類の診断結果を示す診断結果情報が含まれる診断情報に含まれる特徴画像の数に応じた、担当者による読影対象画像の読影に基づく診断の評価を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る情報処理装置により実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。
【図3】診断情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図4】本実施形態に係る情報処理装置で行われる処理の流れの一例を示すフロー図である。
【図5】読影対象画像の一例を示す図である。
【図6】読影対象画像の一例を示す図である。
【図7】評価行列の一例を示す図である。
【図8】評価情報画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0014】
図1のハードウェア構成図に例示するように、本実施形態における情報処理装置10は、例えば、制御部12、記憶部14、ユーザインタフェース(UI)部16、を含んでいる。これらの要素は、バスなどを介して接続される。
【0015】
制御部12は、CPU等のプログラム制御デバイスであり、情報処理装置10にインストールされるプログラムに従って動作する。記憶部14は、ROMやRAM等の記憶素子やハードディスクなどである。記憶部14には、制御部12によって実行されるプログラムなどが記憶される。また、記憶部14は、制御部12のワークメモリとしても動作する。UI部16は、ディスプレイ、マイク、マウス、キーボードなどであり、利用者が行った操作の内容や、利用者が入力した音声を制御部12に出力する。また、このUI部16は、制御部12から入力される指示に従って情報を表示出力したり音声出力したりする。
【0016】
図2は、本実施形態に係る情報処理装置10により実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。図2に例示するように、本実施形態では、情報処理装置10は、例えば、診断情報記憶部20、診断情報取得部22、診断名抽出部24、特徴画像抽出部26、学習情報記憶部28、分類部30、評価部32、情報出力部34、を含むものとして機能する。診断情報記憶部20、学習情報記憶部28は、記憶部14を主として実現される。その他の要素は制御部12を主として実現される。
【0017】
これらの要素は、コンピュータである情報処理装置10にインストールされたプログラムを、情報処理装置10の制御部12で実行することにより実現されている。このプログラムは、例えば、CD−ROM、DVD−ROMなどのコンピュータ可読な情報伝達媒体を介して、あるいは、インターネットなどの通信手段を介して情報処理装置10に供給される。
【0018】
診断情報記憶部20は、例えば、図3に例示する診断情報36を少なくとも1つ記憶する。図3は、診断情報36のデータ構造の一例を示す図である。図3に例示するように、診断情報36は、読影の対象となる画像(例えば、診断される体の部位を撮像した画像)である読影対象画像38と、読影対象画像38の読影に基づく診断を担当した担当者を示す(例えば、担当者の識別子や名称などである)担当者情報40と、担当者による読影対象画像38の読影に基づく診断結果を示す診断結果情報42と、を含む。診断結果情報42は、具体的には、例えば、読影対象画像38に対するコメントや説明、診断名(例えば、病気の種類)、病変名(例えば、蜂巣肺、線状特徴、網状特徴など)、患者を特定することができる情報(例えば、患者名など)、などに対応する文字列(文書)を含んでいる。
【0019】
ここで、本実施形態に係る情報処理装置10で行われる処理の流れの一例を、図4に例示するフロー図を参照しながら説明する。
【0020】
まず、診断情報取得部22が、情報処理装置10の利用者(例えば、患者、読影医、読影医の管理者など)から、担当者を指定する情報(例えば、担当者の識別子や名称など)を受け付ける(S101)。そして、診断情報取得部22が、S101に例示する処理により指定された担当者を示す担当者情報40を含む診断情報36を診断情報記憶部20から取得する(S102)。
【0021】
そして、診断名抽出部24が、S102に例示する処理で取得された各診断情報36について、その診断情報36に含まれる診断結果情報42から診断名を抽出して、抽出元の診断結果情報42が含まれる診断情報36に関連付ける(S103)。診断名抽出部24は、具体的には、例えば、診断結果情報42に対して形態素解析処理を実行して、その実行結果を予め記憶部14に記憶されている診断名を表現する単語と照合することにより、診断結果情報42から診断名を示す文字列を抽出して、抽出元の診断結果情報42が含まれる診断情報36に関連付ける。なお、本処理例では、診断名抽出部24は、1つの診断結果情報42から1つの診断名を抽出する。なお、診断名抽出部24は、1つの診断結果情報42から複数の診断名を抽出してもよい。
【0022】
そして、特徴画像抽出部26が、S102に例示する処理で取得された各診断情報36について、その診断情報36に含まれる読影対象画像38から、少なくとも1つの特徴画像44(図5参照)を抽出する(S104)。図5に、特徴画像44が抽出された読影対象画像38の一例を示す。
【0023】
ここで、S104に例示する特徴画像抽出部26による特徴画像44の抽出処理の詳細の一例を、図6に例示する読影対象画像38を参照しながら説明する。なお、本実施形態では、学習情報記憶部28には、例えば、後述する特徴ベクトルとラベル(例えば、診断名や病変名の識別子などに対応する)とが関連付けられた少なくとも1つの学習情報が予め記憶されている。まず、特徴画像抽出部26は、図6に例示するように、読影対象画像38内の、病気を診断する対象となる体の部位に対応する対象領域46(例えば、肺の画像(肺画像48)が含まれる領域)を決定する。そして、特徴画像抽出部26は、対象領域46内に、例えば、正方形の注目領域50を決定する。そして、特徴画像抽出部26は、例えば、注目領域50に含まれる各画素の色分布などに基づいて、この注目領域50に対応する特徴ベクトル(具体的には、例えば、SIFT特徴やVZ特徴など)を算出する。そして、特徴画像抽出部26は、例えば、注目領域50の中心の位置(例えば、注目領域50の中心の位置に配置されている画素)に、算出された特徴ベクトルを関連付ける。そして、特徴画像抽出部26は、例えば、学習情報記憶部28に記憶されている学習情報に含まれる特徴ベクトルそれぞれについて、その特徴ベクトルと、注目領域50の中心の位置に関連付けられた特徴ベクトルと、の間の距離(特徴ベクトルの差のノルム)を算出する。そして、特徴画像抽出部26は、各学習情報に含まれる特徴ベクトルのうちから、注目領域50の中心の位置に関連付けられた特徴ベクトルからの距離が最も近い特徴ベクトルを特定する。そして、特徴画像抽出部26は、その特徴ベクトルが含まれる学習情報に対応するラベルを特定する。そして、特徴画像抽出部26は、特定されたラベルを注目領域50の中心の位置(例えば、注目領域50の中心の位置に配置されている画素)に関連付ける。
【0024】
特徴画像抽出部26は、対象領域46全体について注目領域50を走査して、上述の処理を繰り返し実行することにより、対象領域46の少なくとも一部に含まれる位置それぞれに対して特徴ベクトル及びラベルを関連付ける。
【0025】
なお、特徴画像抽出部26は、公知のCRF(Conditional Random Field)などを用いて、隣接する位置について互いに対応するラベル(例えば、同一のラベル)が関連付けられるよう、注目領域50の中心の位置に関連付けられるラベルを補正してもよい。
【0026】
そして、特徴画像抽出部26は、S102に例示する処理で取得された各診断情報36について、その診断情報36に含まれる読影対象画像38内の各位置に関連付けられたラベルに対応する診断名や病変名などに基づいて、少なくとも1つの特徴画像44を抽出する。なお、本処理例では、特徴画像抽出部26は、各診断情報36に含まれる読影対象画像38から1つの特徴画像44を抽出する。もちろん、特徴画像抽出部26は、各診断情報36に含まれる読影対象画像38から複数の特徴画像44を抽出してもよい。特徴画像抽出部26は、例えば、内部に含まれるラベルに関連付けられた位置の数に対する、特定の診断名や病変名に対応するラベルに関連付けられた位置の数の割合が予め定められた閾値以上となる矩形領域に対応する画像を特徴画像44として抽出してもよい。なお、特徴画像抽出部26は、例えば、互いに対応するラベル(例えば、同一のラベル)が関連付けられた位置をつなぎあわせて閉曲線で囲むことにより、読影対象画像38に含まれる少なくとも1つの特徴画像44を抽出してもよい。また、特徴画像抽出部26は、読影対象画像38に対応する診断結果情報42に含まれる位置を表す表現に基づいて、病変名及びその病変名が示す病変に対応する読影対象画像38内の位置や領域を決定して、その位置や領域に対応する特徴画像44を抽出するようにしてもよい。なお、本処理例では、特徴画像抽出部26が、抽出された特徴画像44と、その特徴画像44に対応する診断情報36に、S103に例示する処理により関連付けられた診断名(診断結果情報42から抽出された診断名)と、を関連付ける。なお、例えば、診断名抽出部24が、1つの診断結果情報42から複数の診断名を抽出して、特徴画像抽出部26が、各診断情報36に含まれる読影対象画像38から複数の特徴画像44を抽出する場合などには、特徴画像抽出部26が、特徴画像44に対応する上述のラベルなどに基づいて、特徴画像44と診断名とを関連付けてもよい。
【0027】
S104に例示する処理が終了すると、特徴画像抽出部26が、各特徴画像44について、その特徴画像44に対応する代表特徴ベクトルを算出する(S105)。特徴画像抽出部26は、具体的には、例えば、特徴画像44に含まれる各位置(例えば、特徴画像44に含まれる各画素)に関連付けられている特徴ベクトルの平均値を代表特徴ベクトルとして算出する。
【0028】
そして、分類部30が、各特徴画像44を、予め定められた数の特徴画像群に分類する(S106)。分類部30は、具体的には、例えば、各特徴画像44に対応する代表特徴ベクトルに基づいて、KMeans法などのクラスタリング方法を用いて、特徴画像44を特徴画像群に分類する。分類部30は、例えば、存在する診断名の種類の数よりも大きな数を特徴画像群の数と決定して、その数の特徴画像群に各特徴画像44を分類する。
【0029】
そして、評価部32が、特徴画像群毎に、各診断名に関連付けられている特徴画像44の数を計数する(S107)。そして、評価部32が、S107に例示する処理で計数された数に基づいて、図7に例示する評価行列52を生成する(S108)。図7に例示する評価行列52では、各特徴画像群について、S107に例示する処理で計数された数が最も多い診断名が、その特徴画像群に対応すると仮定して評価行列52を生成している。評価行列52の列は、各特徴画像群に対応すると仮定された診断名に対応しており、評価行列52の行は、S107に例示する処理で特定された診断名(診断結果情報42に含まれる診断名)に対応している。なお、図7に示す具体的な数値は例示であり、これらの数値には限定されない。
【0030】
そして、評価部32は、評価行列52に基づいて、利用者により指定された担当者による前記読影対象画像38の読影に基づく診断に対する評価情報(診断を評価する評価情報)を生成する(S109)。評価部32は、評価行列52を評価情報としてもよい。また、評価部32は、評価行列52の非対角成分がすべて0である場合(すなわち、特徴画像群に対応すると仮定された診断名と、その特徴画像群に属する特徴画像44に対応する診断結果情報42に含まれる診断名と、が完全に対応する場合)に評価値(スコア)が最大となるよう評価情報を生成してもよい。評価部32は、具体的には、例えば、診断名K1については、25/(25+8+2+1+4)=0.625と評価値を算出する。評価部32は、同様にして、診断名K2、K3、K4、K5の評価値を、それぞれ0.526、0.536、0.667、0.714と算出する。また、評価部32は、総合評価値(総合スコア)を算出してもよい。評価部32は、例えば、上述の各診断名に対応する評価値の平均値である0.614を総合評価値として算出してもよい。また、評価部32は、各診断名について計数された特徴画像44の数に応じて重み付けした重み付き平均に対応する値を総合評価値として算出してもよい。評価部32は、例えば、診断名Kに対応する評価値をsとして、診断名Kに対応する重みをw(Σw=1(Σはiについての総和))とした際における、Σw(Σはiについての総和)の値を総合評価値として算出してもよい。このように、本実施形態では、評価部32は、特徴画像群に対応する診断結果(例えば、診断名)と、特徴画像44が含まれる診断情報36に含まれる診断結果情報42が示す診断結果(例えば、診断結果情報42から抽出される診断名)と、の比較結果に応じた、評価情報を生成する。また、上述のように、評価部32は、診断結果情報42が示す診断結果の種類毎に算出される、この種類の診断結果を示す診断結果情報42が含まれる診断情報36に含まれる特徴画像44の数に対する、この種類の診断結果を示す診断結果情報42が含まれる診断情報36に含まれ、かつ、この診断結果に対応する特徴画像群に属する特徴画像44の数に応じた、評価情報を生成してもよい。
【0031】
そして、情報出力部34が、評価部32が生成する評価情報(例えば、図8に例示する評価情報画面54)をディスプレイなどのUI部16に出力する(S110)。図8は、評価情報画面54の一例を示す図である。
【0032】
なお、特徴画像群の数が診断名の数よりも多い場合に、評価部32は、診断名Kに対応する評価値sは、その診断名に対応すると仮定される特徴画像群に属する特徴画像44について上述の処理により計数された回数の和を算出することにより、評価情報を生成してもよい。
【0033】
なお、ある特徴画像群について、S107に例示する処理で計数された数が最も多い診断名が複数存在する場合には、評価部32が、それらすべての診断名に特徴画像群が対応すると仮定してもよい。また、上述の場合に、評価部32が、この特徴画像群については評価情報の生成対象から除外してもよい。また、評価部32が、特徴画像群の統合を行ってもよい。また、上述のS110に例示する処理において、情報出力部34は、担当者が担当していない診断名については、評価情報に含めないようにしてもよい。
【0034】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【0035】
例えば、予め定められた時間単位(例えば、一年ごと)に区切って、その時間単位に対応する診断情報36に基づいて、評価部32が、評価情報を生成するようにしてもよい。
【0036】
例えば、診断情報記憶部20、学習情報記憶部28、の少なくとも一部を、情報処理装置10とインターネットなどの通信手段により接続された外部装置において実現した分散型情報処理システムに本実施形態を応用してもよい。
【符号の説明】
【0037】
10 情報処理装置、12 制御部、14 記憶部、16 ユーザインタフェース(UI)部、20 診断情報記憶部、22 診断情報取得部、24 診断名抽出部、26 特徴画像抽出部、28 学習情報記憶部、30 分類部、32 評価部、34 情報出力部、36 診断情報、38 読影対象画像、40 担当者情報、42 診断結果情報、44 特徴画像、46 対象領域、48 肺画像、50 注目領域、52 評価行列、54 評価情報画面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
読影の対象となる読影対象画像と、前記読影対象画像の読影を担当した担当者を示す担当者情報と、前記担当者による前記読影対象画像の読影に基づく診断結果を示す診断結果情報と、を含む診断情報を少なくとも1つ記憶する診断情報記憶手段から、利用者により指定された担当者を示す担当者情報を含む少なくとも1つの前記診断情報を取得する診断情報取得手段と、
前記診断情報取得手段により取得される少なくとも1つの診断情報に含まれる読影対象画像それぞれに少なくとも1つ含まれる特徴画像を、少なくとも1つの特徴画像群に分類する分類手段と、
前記分類手段により分類される各特徴画像が属する特徴画像群に対応する診断結果と、当該特徴画像が含まれる診断情報に含まれる診断結果情報が示す診断結果と、の比較結果に応じた、利用者により指定された担当者による前記読影対象画像の読影に基づく診断に対する評価情報を出力する評価情報出力手段と、
を含むことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記評価情報出力手段が、前記各診断情報に含まれる診断結果情報が示す診断結果の種類毎に算出される、当該種類の診断結果を示す診断結果情報が含まれる診断情報に含まれる特徴画像の数に対する、当該種類の診断結果を示す診断結果情報が含まれる診断情報に含まれ、かつ、当該種類の診断結果に対応する特徴画像群に属する特徴画像の数の割合に応じた、前記評価情報を出力する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記評価情報出力手段が、前記各診断情報に含まれる診断結果情報が示す診断結果の種類毎に算出される前記割合の、当該種類の診断結果を示す診断結果情報が含まれる診断情報に含まれる特徴画像の数に応じた重み付け平均に対応する前記評価情報を出力する、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
読影の対象となる読影対象画像と、前記読影対象画像の読影を担当した担当者を示す担当者情報と、前記担当者による前記読影対象画像の読影に基づく診断結果を示す診断結果情報と、を含む診断情報を少なくとも1つ記憶する診断情報記憶手段から、利用者により指定された担当者を示す担当者情報を含む少なくとも1つの前記診断情報を取得する診断情報取得手段、
前記診断情報取得手段により取得される少なくとも1つの診断情報に含まれる読影対象画像それぞれに少なくとも1つ含まれる特徴画像を、少なくとも1つの特徴画像群に分類する分類手段、
前記分類手段により分類される各特徴画像が属する特徴画像群に対応する診断結果と、当該特徴画像が含まれる診断情報に含まれる診断結果情報が示す診断結果と、の比較結果に応じた、利用者により指定された担当者による前記読影対象画像の読影に基づく診断に対する評価情報を出力する評価情報出力手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−4834(P2011−4834A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−149330(P2009−149330)
【出願日】平成21年6月24日(2009.6.24)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】