説明

情報出力装置

【課題】 ステージ上に載置されたカード等の媒体を裏面に印刷されたドットパターンで認識するとともに、媒体表面へのプレイヤのタッチも認識可能にした。
【解決手段】 ステージ上に載置されたカード等の媒体を裏面に印刷されたドットパターンで認識するとともに、媒体表面へのプレイヤのタッチも認識可能にし、両者の認識結果からステージ上に配置されたカードのどの部分がタッチされたかを計算し、そのカードの特性に応じた処理を行わせることにより、タッチ操作を行うための領域を印刷したカードを用意するだけでゲームや情報処理装置のそれぞれの特性に合わせた入力指示が可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はドットパターンが印刷された媒体とその情報出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ステージ面にカードを載置して、当該カードの属性にしたがってゲームを進行させる、ゲームセンター等に設置されるゲーム機が知られている(特許文献1:特開2005−46649)。
【0003】
この特許文献1によれば、ステージ面は、不可視光を透過する構造となっており、カードの裏面に不可視インクで印刷された特殊な形状のコードを、ステージ下に配置されたイメージセンサ等の撮像手段で読み取ることによって、ゲームを進行させるものであった。
【特許文献1】特開2005−46649号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前記のゲーム機にあっては、カード裏面のコードを読み取るだけの簡易なシステムであるために、ゲームそのものにエンターテイメント性を持たせることができず、かつ、カード表面側の印刷は単なるキャラクタ等の図柄としか用いられなかった。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、ゲーム装置として用いる場合には、ステージ面を工夫することによってゲームのエンターテイメント性をさらに高める一方、当該システムを入力インターフェイスとして用いる場合には、カード裏面のコードのみならず、カード表面側に印刷されたボタンやアイコンの印刷領域に対しても操作が可能な、柔軟なインターフェイスを備えた入力制御指示システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明の請求項1は、少なくとも一面にタッチパネルが設けられたタッチパネル筐体を備えており、所定の規則に基づいた座標値およびコード値を意味するドットパターンが印刷された媒体を当該ドットパターンが印刷された面と対面させて載置するタッチパネルと、前記タッチパネル面の側方に設けられ、前記タッチパネルの媒体上へのプレイヤ・オペレータの指先の配置、ペン又は立体物の配置を座標値として認識する座標認識手段と、前記タッチパネル筐体内の所定位置に設けられた撮像部を介して前記タッチパネル裏面側から前記媒体のドットパターン又はその一部を撮像する撮像手段と、前記撮像手段からの撮像画像に基づいてドットパターンが意味する座標値、コード値および向きを算出するとともに、前記タッチパネルの座標認識手段からの座標情報を入力する制御手段と、前記制御手段からの指示により文字、図形、画像、動画像又は音声情報等のマルチメディア情報を出力する出力手段とからなり、前記制御手段は、前記媒体に印刷されたドットパターンの座標値、コード値および前記媒体の向きと、あらかじめ設定された前記撮像部の位置情報と、前記座標認識手段からの位置認識情報とに基づいて、前記媒体上のどの位置で前記プレイヤ・オペレータの指先の配置、ペン又は立体物の配置が行われたかを計算して、計算された当該媒体上の位置によって異なるマルチメディア情報を出力手段から出力させる情報出力装置である。
【0007】
本発明の請求項2は、前記媒体に印刷されたドットパターンは、少なくともコード値を含んでおり、前記タッチパネル上のあらかじめ定められた位置および方向に前記媒体が固定されるようになっており、前記制御手段は、前記媒体のコード値と前記座標認識手段からの位置認識情報に基づいて前記媒体上のどの位置で前記プレイヤ・オペレータの指先、操作又は立体物の配置が行われたのかを計算して、計算された当該媒体上の位置によって異なるマルチメディア情報を出力手段から出力させる請求項1記載の情報出力装置である。
【0008】
また、本発明の請求項3は、前記タッチパネル筐体内の撮像部は、赤外線照射手段からの照射光およびその反射光を透過する透過部であり、この透過部は少なくとも1又は2以上設けられている請求項1記載の情報出力装置である。
【0009】
これらによれば、撮像手段が媒体のドットパターンを読み取って、その媒体のタッチパネル上での位置、向き等が計算可能になるとともに、プレイヤ・オペレータの指先の配置、ペン操作または立体物の配置位置を座標認識し、前記カードの位置とカードの向きに基づいて得られた値とともに演算処理することによって、たとえば、カード表面上のどの部分にプレイヤ・オペレータの指先の配置、ペン操作がなされたかを認識することができるため、媒体としてのたとえばカードを自分専用の入力インターフェイスとして用いることができる。しかも、パネル上で当該媒体(カード)はどの位置に載置してもよいため、自由度の高い入力インターフェイスとなる。
【0010】
このような情報出力装置によれば、パーソナルコンピュータ等に接続したコンパクトな入力インターフェイスを備えた入力装置を実現することができる。
【0011】
媒体としては、裏面にドットパターンが印刷されたカードまたは底面にドットパターンが印刷されたフィギアなどの立体物であってもかまわない。
【0012】
また、出力手段は、画像、動画像を表示するディスプレイのほか、音声出力を行うスピーカ、等も含まれる。
【0013】
本発明の請求項4によれば、少なくも一面にステージが設けられたステージ筐体を備えており、前記ステージ上に、所定の規則に基づいたドットパターンがその裏面に印刷された媒体を前記ステージ面と対面させた状態で載置し、前記ステージ筐体内の空間に配置された撮像手段によってステージ面上のいずれかの位置に載置された前記媒体裏面のドットパターンを読み取って、当該撮像手段から得られた撮影画像からドットパターンの意味するコード値およびドットパターンの認識結果から得られた媒体の向きを計算し、かつ、XY座標で定義されたステージ面に載置した媒体の位置を算出することにより、その算出結果に応じた情報を出力する情報出力装置であって、前記ステージ上には、前記ステージ上の媒体へのプレイヤ・オペレータの指先の配置、ペン又は立体物の配置を認識する座標認識手段が設けられている情報出力装置である。
【0014】
これによれば、ステージのほぼ全面が撮像手段によって読み取り可能であるため、大型のたとえば複数人で行うゲームのような入力インターフェイスを実現することができる。
【0015】
本発明の請求項5は、前記ステージには赤外線を透過するインクによる印刷が施され、又はそのインクで印刷したシートが着脱可能に貼付されている請求項4記載の情報出力装置である。
【0016】
これによれば、ステージ面に印刷を施すことができ、ゲーム等の世界観を表現すると共に、カードなどの媒体の載置位置を認識しやすくなる。
【0017】
本発明の請求項6によれば、ステージ上に、所定の規則に基づいたドットパターンが印刷された媒体を前記ステージ面と対面させた状態で載置し、ステージ筐体内に配置された撮像手段によってステージ上のいずれかの位置に載置された前記媒体裏面のドットパターンを読み取って、当該撮像手段から得られた撮影画像からドットパターンの意味するコード値およびドットパターンの認識結果から得られた媒体の向きを計算し、かつ、XY座標で定義されたステージ面における載置した媒体の位置を算出する制御手段と、その算出結果に応じた情報を出力する出力手段とを備えた情報出力装置であって、前記ステージ面上には、前記ステージ上の媒体へのプレイヤ・オペレータの指先の配置、ペン又は立体物の配置をステージ上の座標値として認識する座標認識手段が設けられており、前記ステージ筐体内には、前記ステージに対して裏面側から動画又は画像を投影する投影手段を有しており、前記制御手段は、前記座標認識手段によって認識された前記ステージの媒体上のプレイヤ・オペレータの指先の載置、ペンによるタッチ、又は立体物の載置に連動して、投影手段による前記ステージ裏面側から投影される画像又は動画像を制御する情報出力装置である。
【0018】
これによれば、ステージ上に載置したカードなどの媒体の裏面に印刷されたドットパターンにより、ステージ上に投影される動画像を制御したり、さらには、カードなどの媒体の表面をオペレータの指先、ペンなどのタッチ操作を行うことによって、前記動画像をさらに変化させることができる。
【0019】
本発明の請求項7によれば、前記タッチパネル面又は前記ステージ面の周縁には周縁壁を有しており、該周縁壁の一部には、タッチパネル面又はステージ面上の媒体をタッチパネル面又はステージ面上から退出させるための切欠部を有している請求項1〜6のいずれかに記載の情報出力装置である。
【0020】
これによれば、タッチパネル面又はステージ面からのカードの取り出しがきわめて容易になる。
【0021】
本発明の請求項8によれば、前記タッチパネル面又は前記ステージ面の周縁壁の一面には、当該タッチパネル又はステージを座標認識手段として機能させるための赤外線照射素子と受光素子とが1個毎又は複数個毎に交互に隣接して配置されており、赤外線照射素子から照射された赤外線光がタッチパネル又はステージ上、あるいはタッチパネル又はステージ上の媒体に載置されたプレイヤ・オペレータの指先、ペン、又は立体物で反射された反射光を、隣接した受光素子が受光することによってタッチパネル又はステージ上でのX方向又はY方向の位置を認識可能にし、前記周縁壁の他面側はタッチパネル又はステージ上の媒体をタッチパネル又はステージから退出させるための切欠部を有している請求項7記載の情報出力装置である。
【0022】
これによれば、一部の周縁壁が存在していなくてもタッチパネル又はステージ上での指先、ペン操作による位置認識が可能となる。
【0023】
本発明の請求項9によれば、前記周縁壁の前記一面と隣合う面には、赤外線照射素子又は受光素子がそれぞれの面に配置され、赤外線照射素子から照射された赤外線光がタッチパネル又はステージ上、あるいはタッチパネル又はステージの媒体上に配置されたプレイヤ・オペレータの指先、ペン又は立体物で遮断された照射光を対向面の受光素子が受光しないことによってタッチパネル又はステージでのY方向又はX方向の位置を認識可能にした周縁壁が設けられている請求項7記載の情報出力装置である。
【0024】
これによれば、周縁壁の一面は赤外線照射素子と受光素子とが1個毎、または複数個毎に交互に隣接して配置されており、隣り合う面には、赤外線照射素子または受光素子のみがそれぞれの面に配置された通常のタッチパネル構成となっているため、周縁壁の一面と対向する面だけを設けずにここを切欠部とすることができる。
【0025】
本発明の請求項10は、前記タッチパネル又はステージの周縁壁を構成する一辺の両内端には、タッチパネル又はステージを座標認識手段として機能させるための一対の赤外線撮像装置が設けられ、各赤外線撮像装置で撮像された画像を制御手段が解析することによってタッチパネル又はステージでのプレイヤ・オペレータの指先、ペン又は立体物のXY座標を認識可能にし、前記周縁壁の少なくともいずれか一辺は、タッチパネル又はステージ上の媒体をタッチパネル又はステージから退出させるための切欠部を有している請求項7記載の情報出力装置である。
【0026】
これによれば、赤外線撮像装置を用いてタッチパネルまたはステージ上の指先等のXY座標値を計算するため、認識精度が高く、かつ、赤外線撮像装置の撮像画像に影響を与えない周縁壁に切欠部を設けることができ、タッチパネルまたはステージ面からのカード等の媒体の退出を容易にすることができる。
【0027】
本発明の請求項11は、前記タッチパネル又はステージの周縁には周縁壁を有しており、該周縁壁には当該タッチパネル又はステージの座標認識手段を内蔵し、かつタッチパネル又はステージ上の媒体をタッチパネル又はステージから退出させるためにタッチパネル又はステージから湾曲状に立ち上がる周壁を備えた請求項1〜10のいずれかに記載の情報出力装置である。
【0028】
これによれば、湾曲状に立ち上がる周壁を備えているため、カードなどの媒体がステージ面から取り出しやすくなっている。
【0029】
本発明の請求項12は、前記タッチパネル又はステージの周縁には周縁壁を有しており、該周縁壁には、当該タッチパネル又はステージの座標認識手段を内蔵し、かつ、タッチパネル又はステージ上に媒体を挿入又は退出させるためのカード挿入口が設けられている請求項1〜10のいずれかに記載の情報出力装置である。
【0030】
これによれば、カード挿入口からのカードの出し入れが可能なため、切欠部を設けることなくカードのタッチパネル上からの取り出しが容易である。
【0031】
さらには、カード挿入口から挿入されたカードがステージ面上またはタッチパネル面上で確実に位置決めされるため、カード表面のXY座標系と座標認識手段が認識するXY座標系とが完全に一致することとなり、複雑な計算をすることなくカード上での指先または媒体などでのタッチ位置を認識することが容易となる。
【0032】
本発明の請求項13は、前記タッチパネル又はステージの一部には、前記マルチメディア情報の選択ボタンが直接印刷又は印刷されたシートが着脱可能に貼付されており、前記座標認識手段からの位置情報に基づいて、前記選択ボタンに対するプレイヤ・オペレータの指先、ペン操作又は立体物の配置を認識して、選択されたマルチメディア情報を出力手段から出力させる請求項1〜12のいずれかに記載の情報出力装置である。
【0033】
これによれば、操作を示す指示事項が印刷されたシートをタッチパネル又はステージにあらかじめ貼付しておくことによって、ユーザに対する操作指示を容易に行うことができる。
【0034】
本発明の請求項14は、前記タッチパネル又はステージの一部は、タッチパネル又はステージに設けられた表示手段の表示情報が表示可能な表示部として構成されている請求項1〜5のいずれかに記載の情報出力装置である。
【0035】
これによれば、タッチパネルまたはステージの少なくとも一部が表示部となっているため、ゲームなどの操作を指示する動画または画像または文字情報を表示させることができる。
【0036】
なお、投影手段としては、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、プロジェクタなどのあらゆる表示手段を用いることができる。
【0037】
本発明の請求項15は、前記タッチパネル又はステージには、媒体をタッチパネル又はステーに吸着するための吸引口が設けられており、吸引口の内部を負圧に形成することによって媒体をタッチパネル又はステージに密着させる請求項1〜5のいずれかに記載の情報出力装置である。
【0038】
このように、吸引口を設けてカードなどの媒体をステージまたはタッチパネルに吸着させることによって、ステージ、タッチパネルからのカード等の媒体の浮かび上がりや、意図しない移動を防止できると共に、ステージまたはタッチパネルを傾斜させても、ドットパターンの撮影を精度よく行うことができる。これにより、立設型のタッチパネル、ステージを備えた情報出力装置を実現することができる。
【0039】
本発明の請求項16は、前記タッチパネルが設けられたタッチパネル筐体又はステージが設けられたステージ筐体内には、制御手段によって制御される負圧発生手段が設けられており、前記撮像手段が撮像した撮像画像の変化により、タッチパネル又はステージの近傍に媒体が位置されたときことを認識したときに、前記制御部は、前記負圧発生手段に対して前記吸引口からの真空吸引を指示する請求項15記載の情報出力装置である。
【0040】
このように、タッチパネルまたはステージへのカードなどの媒体の接近を認識して、負圧発生手段(真空ポンプ)の作動を開始させることによって、必要なときだけカード等の媒体をより確実にステージ、タッチパネルに吸着することができるため、使用しない状態では負圧発生手段が作動しないため、消音、省電、吸引口の詰まり防止を実現できる。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、ゲーム装置として用いる場合には、ステージ面を工夫することによってゲームのエンターテイメント性をさらに高める一方、当該システムを汎用コンピュータ等の入力インターフェイスとして用いる場合には、カード裏面のコードのみならず、カード表面側に印刷されたボタンやアイコンの印刷領域に対しても操作が可能な柔軟なインターフェイスを備えた入力制御指示システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
図1は、汎用的なコンピュータシステムに本発明の特徴であるタッチパネル筐体を接続したものである。
【0043】
本システムは、コンピュータ本体とディスプレイ装置とタッチパネル筐体とで構成される。本実施形態のタッチパネル筐体の上面は、タッチパネルとして構成されている。この詳細については、図12に説明するとおりである。すなわち、タッチパネルのそれぞれの側壁には、発光素子群と、受光素子群とが、対になって配置されており、発光素子からの光を指先、タッチペン、またはフィギアなどの媒体が遮ることによって受光素子が受光すべき光を受光できなくなり、当該位置にこれらの光遮断物があることを認識することによって、座標入力が可能となっている。前記タッチパネルの上面中央には、撮像口が開口されており、筐体内に設けられたカメラにより、撮像口上面に配置されたカードの裏面に印刷されたドットパターンが撮像可能となっている。
【0044】
なお、タッチパネルは図48、49のように、赤外線撮像装置を使用する等の他の構造でも構わない。
【0045】
タッチパネル筐体内のカメラの周囲には、照明手段としてのIRLEDが配置されており、撮像口を照射するようになっている。すなわち、IRLEDから照射された赤外線光が撮像口に配置されたカード裏面の反射光をカメラで撮像することによってカード裏面のドットパターンの撮影が可能となっている。
【0046】
カード裏面のドットパターンについては、後述するが、赤外線を吸収するインクでドットパターンが印刷されているため、通常の印刷とドットパターンとが重畳印刷されていてもカメラによるドットパターンの撮影には影響されない。
【0047】
図2は、タッチパネル筐体の変形例を示したものである。タッチパネルの構造については、前述の図12、図48および図49で説明したものと同様であるが、タッチパネル面に操作ボタンが印刷されたシートが貼付されている点、および、タッチパネルの一部にディスプレイが設けられている点が異なっている。
【0048】
図3は、本実施形態のハードウェアブロック図である。
【0049】
同図に示すように、カメラは、センサユニットとレンズおよびレンズホルダと、レンズの先端に設けられたIRフィルタとで構成されている。
【0050】
なお、センサユニットの撮像口は、カメラが備えている中央処理装置(MPU)とフレームバッファによって処理されてもよいし、コンピュータ本体の中央処理装置(CPU)によってソフトウェア的に処理するようにしてもよい。
【0051】
カメラの中央処理装置またはコンピュータ本体の中央処理装置は、ドットパターンの撮像画像からドットを解析し、当該ドットパターンを、それを意味するコードに変換することにより対応する情報をメモリから読み出してディスプレイまたはスピーカから出力するようになっている。
【0052】
このようなドットパターンについて説明したものが図4から図11である。
【0053】
図4〜図5は、ドットパターンとコード値と識別子との関係を示した説明図である。
【0054】
図4に示す如く、ドットパターンは、4×4個のブロック領域で構成されたドットパターンであり、このブロック内でC1−0〜C31−30に区画されている。各領域のドットコードフォーマットを示したものが図5である。
【0055】
図5に示す如く、C〜C23がデータ領域および企業コード、C24〜C25がコード区別、C26〜C29が管理コード、C30〜C31がパリティをそれぞれ意味している。フォーマットには4種類あり、C24〜C25の値により、データ領域および企業コードのビット数が決定される。すなわち、C24〜C25が00の場合にはデータ領域が8ビットおよび企業コードが16ビット、01の場合にはデータ領域が12ビットおよび企業コードが12ビット、10の場合にはデータ領域が16ビットおよび企業コードが8ビット、11の場合にはデータ領域が20ビットおよび企業コードが4ビットとなる。
【0056】
次に、本発明で用いるドットパターンについて図6〜図11を用いて説明する。
【0057】
図6は本発明のドットパターンの一例であるGRID1を示す説明図である。
【0058】
なお、これらの図において、縦横方向の格子線は説明の便宜のために付したものであり実際の印刷面には存在していない。ドットパターン1を構成するキードット2、情報ドット3、基準格子点ドット4等は撮像手段であるスキャナが赤外線照射手段を有している場合、当該赤外光を吸収する不可視インクまたはカーボンインクで印刷されていることが望ましい。
【0059】
図7はドットパターンの情報ドットおよびそれに定義されたデータのビット表示の一例を示す拡大図である。図8(a)、(b)はキードットを中心に配置した情報ドットを示す説明図である。
【0060】
本発明のドットパターンを用いた情報入出力方法は、ドットパターン1の生成と、そのドットパターン1の認識と、このドットパターン1から情報およびプログラムを出力する手段とからなる。すなわち、ドットパターン1をカメラにより画像データとして取り込み、まず、基準格子点ドット4を抽出し、次に本来基準格子点ドット4がある位置にドットが打たれていないことによってキードット2を抽出し、次に情報ドット3を抽出することによりデジタル化して情報領域を抽出して情報の数値化を図り、その数値情報より、このドットパターン1から情報およびプログラムを出力させる。たとえば、このドットパターン1から音声等の情報やプログラムを、情報出力装置、パーソナルコンピュータ、PDAまたは携帯電話等に出力させる。
【0061】
本発明のドットパターン1の生成は、ドットコード生成アルゴリズムにより、音声等の情報を認識させるために微細なドット、すなわち、キードット2、情報ドット3、基準格子点ドット4を所定の規則に則って配列する。図6に示すように、情報を表すドットパターン1のブロックは、キードット2を基準に5×5の基準格子点ドット4を配置し、4点の基準格子点ドット4に囲まれた中心の仮想格子点5の周囲に情報ドット3を配置する。このブロックには任意の数値情報が定義される。なお、図6の図示例では、ドットパターン1のブロック(太線枠内)を4個並列させた状態を示している。ただし、ドットパターン1は4ブロックに限定されないことは勿論である。
【0062】
1つのブロックに1つの対応した情報およびプログラムを出力させ、または、複数のブロックに1つの対応した情報およびプログラムを出力させることができる。
【0063】
基準格子点ドット4は、カメラでこのドットパターン1を画像データとして取り込む際に、そのカメラのレンズの歪みや斜めからの撮像、紙面の伸縮、媒体表面の湾曲、印刷時の歪みを矯正することができる。具体的には歪んだ4点の基準格子点ドット4を元の正方形に変換する補正用の関数(X,Y)=f(X’,Y’)を求め、その同一の関数で情報ドット3を補正して、正しい情報ドット3のベクトルを求める。
【0064】
ドットパターン1に基準格子点ドット4を配置してあると、このドットパターン1をカメラで取り込んだ画像データは、カメラが原因する歪みを補正するので、歪み率の高いレンズを付けた普及型のカメラでドットパターン1の画像データを取り込むときにも正確に認識することができる。また、ドットパターン1の面に対してカメラを傾けて読み取っても、そのドットパターン1を正確に認識することができる。
【0065】
キードット2は、図6に示すように、ブロックの四隅の角部にある4個の基準格子点ドット4を一定方向にずらして配置したドットである。このキードット2は、情報ドット3を表す1ブロック分のドットパターン1の代表点である。たとえば、ドットパターン1のブロックの四隅の角部にある基準格子点ドット4を上方に0.1mmずらしたものである。情報ドット3がX,Y座標値を表す場合に、キードット2を下方に0.1mmずらした位置が座標点となる。ただし、この数値はこれに限定されずに、ドットパターン1のブロックの大小に応じて可変し得るものである。
【0066】
情報ドット3は種々の情報を認識させるドットである。この情報ドット3は、キードット2を代表点にして、その周辺に配置すると共に、4点の基準格子点ドット4で囲まれた中心を仮想格子点5にして、これを始点としてベクトルにより表現した終点に配置したものである。たとえば、この情報ドット3は、基準格子点ドット4に囲まれ、図7(a)に示すように、その仮想格子点5から0.1mm離れたドットは、ベクトルで表現される方向と長さを有するために、時計方向に45度ずつ回転させて8方向に配置し、3ビットを表現する。したがって、1ブロックのドットパターン1で3ビット×16個=48ビットを表現することができる。
【0067】
図7(b)は、図6のドットパターンにおいて、1個の格子毎に2ビットを有する情報ドット3の定義の方法であり、+方向および×方向にドットをずらして各2ビットの情報を定義している。これにより、本来48ビットの情報を定義できるが、用途によって分割して32ビット毎にデータを与えることができる。+方向および×方向の組み合わせによって最大216(約65000)通りのドットパターンフォーマットが実現できる。
【0068】
なお、これに限定されずに、16方向に配置して4ビットを表現することも可能であり、種々変更できることは勿論である。
【0069】
キードット2、情報ドット3または基準格子点ドット4のドットの径は、見栄えと、紙質に対する印刷の精度、カメラの解像度および最適なデジタル化を考慮して、0.05mm程度が望ましい。
【0070】
また、撮像面積に対する必要な情報量と、各種ドット2,3,4の誤認を考慮して基準格子点ドット4の間隔は縦・横0.5mm前後が望ましい。基準格子点ドット4および情報ドット3との誤認を考慮して、キードット2のずれは格子間隔の20%前後が望ましい。
【0071】
この情報ドット3と、4点の基準格子点ドット4で囲まれた仮想格子点との間隔は、隣接する仮想格子点5間の距離の15〜30%程度の間隔であることが望ましい。情報ドット3と仮想格子点5間の距離がこの間隔より近いと、ドット同士が大きな塊と視認されやすく、ドットパターン1として見苦しくなるからである。逆に、情報ドット3と仮想格子点5間の距離がこの間隔より遠いと、隣接するいずれの仮想格子点5を中心にしてベクトル方向性を持たせた情報ドット3であるかの認定が困難になるためである。
【0072】
たとえば,情報ドット3は、図8(a)に示すように、ブロック中心から時計回りでIからI16を配置する格子間隔は0.5mmであり、2mm×2mmで2ビット×16=32ビットを表現する。
【0073】
なお、ブロック内に個々に独立した情報内容を有し、かつ他の情報内容に影響されないサブブロックをさらに設けることができる。図8(b)はこれを図示したものであり、4つの情報ドット3で構成されるサブブロック[I、I、I、I]、[I、I、I、I]、[I、I10、I11、I12]、[I13、I14、I15、I16]は各々独立したデータ(3ビット×4=12ビット)が情報ドット3に展開されるようになっている。このようにサブブロックを設けることにより、エラーチェックをサブブロック単位で容易に行うことができる。
【0074】
情報ドット3のベクトル方向(回転方向)は、30度〜90度毎に均等に定めるのが望ましい。
【0075】
図9は情報ドット3およびそこに定義されたデータのビット表示の例であり、他の形態を示すものである。
【0076】
また、情報ドット3について基準格子点ドット4で囲まれた仮想格子点5から長・短の2種類を使用し、ベクトル方向を8方向とすると、4ビットを表現することができる。このとき、長い方が隣接する仮想格子点5間の距離の25〜30%程度、短い方は15〜20%程度が望ましい。ただし、長・短の情報ドット3の中心間隔は、これらのドットの径より長くなることが望ましい。
【0077】
4点の基準格子点ドット4で囲まれた情報ドット3は、見栄えを考慮し、1ドットが望ましい。しかし、見栄えを無視し、情報量を多くしたい場合は、1ベクトル毎に、1ビットを割り当て情報ドット3を複数のドットで表現することにより、多量の情報を有することができる。たとえば、同心円8方向のベクトルでは、4点の格子ドット4に囲まれた情報ドット3で2の情報を表現でき、1ブロックの情報ドット16個で2128となる。
【0078】
図10は情報ドットおよびそこに定義されたデータのビット表示の例であり、(a)はドットを2個、(b)はドットを4個および(c)はドットを5個配置したものを示すものである。
【0079】
図11はドットパターンの変形例を示すものであり、(a)は情報ドット6個配置型、(b)は情報ドット9個配置型、(c)は情報ドット12個配置型、(d)は情報ドット36個配置型の概略図である。
【0080】
図6と図8に示すドットパターン1は、1ブロックに16(4×4)の情報ドット3を配置した例を示している。しかし、この情報ドット3は1ブロックに16個配置することに限定されずに、種々変更することができる。たとえば、必要とする情報量の大小またはカメラの解像度に応じて、情報ドット3を1ブロックに6個(2×3)配置したもの(a)、情報ドット3を1ブロックに9個(3×3)配置したもの(b)、情報ドット3を1ブロックに12個(3×4)配置したもの(c)、または情報ドット3を1ブロックに36個配置したもの(d)がある。
【0081】
また、上述したドットパターンを用いてXY座標値を算定する方法について、図50を用いて説明する。
【0082】
ドットパターン1をカメラにより画像データとして取り込むときに、情報の代表点であるキードット2の位置におけるXY座標値を算定した後に、キードット2から得られるドットパターン1の向きと、隣接する代表点におけるXY座標値の増分値及び、撮像中心からXY座標値が算定されたキードット2までの距離より、座標値を補完することによって、撮像中心のXY座標値を算定する。
【0083】
または、ドットパターン1のブロックをカメラにより画像データとして取り込むときに、各ブロックに同一のデータが定義されている領域、又はXY座標値が定義されている領域において、カメラの撮像中心の周囲にある情報ドット3から読み始め、順次情報ドット3を読み込み、1ブロック分に相当する情報ドット3を読み込むことにより、カメラの撮像中心から最小のエリアでドットパターン1を読み取り、撮像中心位置におけるデータを算定する。
【0084】
図50(a)は、カメラの撮像中心から最小のエリアで1ブロック分に相当する情報ドットを入力する順番を示したものである。時計回りで縦4個×4列=16個の情報ドットを入力する。
【0085】
図50(b)はドットパターンを読み込みXY座標値を算定する方法を示す説明図である。
【0086】
図示するように、求めるXY座標値はカメラの撮像中心のあるブロックのXY座標値とする。XY座標値は、ブロック毎に増分値がX方向(右方向)、Y方向(上方向)に+1に定めると、他のブロックから入力した情報ドットを補正する必要がある。なお、X座標値を示すK(i16151413121110)とY座標値を示すK(i)が補正の対象となりこれ以外のK16〜K(i32〜i17)はどのブロックでも同一の値となり、補正する必要はない。
【0087】
これらの計算は次の式(1)〜(16)によって求まる。[]内の計算によって桁が上がっても、[]前のビットの列に影響を与えないものとする。情報ドットIの中からエラーチェックビットを除いたものをKとする。
【0088】
(1)1111がスタートポイントの場合(カメラの撮像中心)
X座標=11111121
Y座標=121212・[22+1]
(2)1115がスタートポイントの場合(カメラの撮像中心)
X座標=12121222−1
Y座標=121212・[22+1]
(3)12がスタートポイントの場合(カメラの撮像中心)
X座標=12121222
Y座標=121212・[22+1]
(4)12がスタートポイントの場合(カメラの撮像中心)
X座標=12121222
Y座標=121212・[22+1]
(5)1112がスタートポイントの場合(カメラの撮像中心)
X座標=11112121
Y座標=1212・[2222+1]
(6)1116がスタートポイントの場合(カメラの撮像中心)
X座標=12122222−1
Y座標=1212・[2222+1]
(7)12がスタートポイントの場合(カメラの撮像中心)
X座標=11122222
Y座標=1212・[2222+1]
(8)12がスタートポイントの場合(カメラの撮像中心)
X座標=12122222
Y座標=1212・[2222+1]
(9)21がスタートポイントの場合(カメラの撮像中心)
X座標=11212121
Y座標=12・[222222+1]−1
(10)2113がスタートポイントの場合(カメラの撮像中心)
X座標=12222221−1
Y座標=12・[222222+1]−1
(11)22がスタートポイントの場合(カメラの撮像中心)
X座標=12222222
Y座標=12・[222222+1]−1
(12)22がスタートポイントの場合(カメラの撮像中心)
X座標=12222222
Y座標=12・[222222+1]−1
(13)2110がスタートポイントの場合(カメラの撮像中心)
X座標=21212121
Y座標=22222222
(14)2114がスタートポイントの場合(カメラの撮像中心)
X座標=22222222−1
Y座標=22222222
(15)22がスタートポイントの場合(カメラの撮像中心)
X座標=22222222
Y座標=22222222
(16)22がスタートポイントの場合(カメラの撮像中心)
X座標=22222222
Y座標=22222222
【0089】
ドットパターン1をカメラにより画像データとして取り込むときに、情報ドット3についてエラーが発生した際に、情報ドット3に相当する最も近い情報ドット3を読み込み、エラー修正をすることにより、カメラの撮像中心から最小のエリアでドットパターン1を読み取ることができる。
【0090】
上述した情報の取り込み方法を利用して、XY座標を使用したタブレットやデジタイザ、入力インターフェイスを実現できる。例えば、タブレット、デジタイザはドットパターン2を印刷した透明シートを対象物に重ねて、カメラ撮像し、ドットパターン1のXY座標値を入力する。
【0091】
図51および図52は、XY座標を定義したドットパターンの具体例を示した図である。
【0092】
図51(a)に示す如く、4個のドットパターン(1)〜(4)が形成されている。各ドットパターンにおける、ドットコードフォーマットは(b)に示す通りである。すなわち、C〜CがY座標、C〜C15がX座標、C16〜C20がオペレーションコード、C21〜C29がコンテンツ/アプリケーションコード、C30〜C31がパリティをそれぞれ意味している。オペレーションコードおよびコンテンツ/アプリケーションコードは、カードのコンテンツに関する情報やカードによるオペレーションをコード化したものである。
【0093】
ここで、ドットパターン(1)のX座標の値が10、Y座標の値が20であるとすると、ドットパターン(2)〜(4)のX座標およびY座標の値は、(a)に示す値となる。さらに、オペレーションコードが10、コンテンツ/アプリケーションコードの値が100であるとすると、ドットパターン(1)〜(4)のフォーマットは(b)に示す通りとなる。
【0094】
図52は、図51(b)で示した値を具体的にドットパターンで表現した図である。
【0095】
図12は、前述のとおり、タッチパネルについての座標認識するための構造を説明する図である。
【0096】
図13は、プレイヤ・オペレータの指先でタッチされた位置(タッチ位置)を算出する方法について説明した図である。
【0097】
タッチパネル(座標認識手段)座標系において、カメラ(撮像手段)中心位置の座標を(X,Y)とする。
【0098】
また、そのカメラで撮影したカードの撮影中心位置を、カード座標系で表現した位置を(x,y)とする。
【0099】
一方、タッチパネルの座標系におけるY方向と、カードの座標系におけるy方向とのなす角度をθとする。
【0100】
この場合において、プレイヤ・オペレータの指先でのタッチ位置が、タッチパネル座標系で表示すると(X、Y)であるとする。
【0101】
この場合、カード座標系におけるタッチ位置は、以下の式で表される。
【0102】
【数1】

【0103】
このような演算処理を行うことにより、タッチパネル面上にカードがどのような向きで配置されたとしても、そのカード表面に印刷されたどの部位に指先でのタッチが行われたかを認識することが可能となる。
【0104】
なお、図13(a)では、カード表面へのタッチは、プレイヤ・オペレータの指先で行った場合について説明したが、タッチペンなどで行ってもよいことは勿論である。
【0105】
図14は、本実施形態の変形例を示した説明図である。
【0106】
本タッチパネル筐体は、複数の撮像口を有することを特徴としたものである。各撮像口に対応するタッチパネル筐体内には、図1に示したものと同様、それぞれの撮像口に対応して撮像口方向を撮影可能な状態でカメラが配置されている。(a)では、タッチパネル面側の撮像口のいずれかの撮像口上にカードが載置されると、それに対応するカメラは、カード裏面のドットパターンを撮影する。そして、各撮像口固有の各ドットパターンに対応した処理、すなわち撮影画像からドットパターンが解析されて、それに対応する音声、画像、動画の出力がなされる。
【0107】
(b)は、タッチパネル面上のどの位置にカードが配置されたとしても、カードの裏面が撮影可能なように複数の撮像口(ここでは9個)を配置している。撮像口をこのような配置とすることにより、ユーザが意識することなく、タッチパネル面上のどの位置にカードを載置したとしても、カード裏面のドットパターンの撮影が可能となっている。
【0108】
このように、本実施形態によれば、タッチパネル上に載置されたカード等の媒体を裏面に印刷されたドットパターンで認識するとともに、媒体表面へのプレイヤのタッチも認識可能にし、両者の認識結果からタッチパネル上に配置されたカードのどの部分がタッチされたかを計算し、そのカードの特性に応じた処理を行わせることができる。つまり、タッチ操作を行うための領域を印刷したカードを用意するだけでゲームや情報処理装置のそれぞれの特性に合わせた入力指示が可能になる。
【0109】
図15は、本発明の他の実施形態におけるステージ筐体の概観を示した斜視図である。
【0110】
同図に示すように、ステージ筐体は、タッチパネル(ステージ面)の前方にディスプレイが設けられており、カードの配置位置またはタッチパネル(ステージ面)上へのプレイヤの指先のタッチまたはタッチパネル(ステージ面)上のカード表面に対する指先のタッチによってゲーム進行が変化していく。それにあわせて、ディスプレイに表示される画像、動画像も変化するようになっている。
【0111】
図16は、本実施形態におけるタッチパネル筐体(ゲーム装置)の他の形態を示した斜視図であり、ステージ面の右側にディスプレイを設けたものである。
【0112】
このようにステージ面のタッチパネル面の一部がディスプレイとして構成されていることによって、ゲームの進行に合わせた動画像や得点などを表示することができる。なお、同図では、ディスプレイの領域にはカードを配置しても当該カードの裏面のドットパターンを認識することはできないが、当該ディスプレイ部分にもタッチパネル機能は有しており、ディスプレイに表示されたアイコンやボタンをプレイヤが直接タッチして制御することは可能となっている。
【0113】
このステージ筐体の内部構造は、図17に示す構造となっている。この実施形態では、たとえばタッチパネル(ステージ面)上にドットパターンの印刷されたカードが載置されると、IRLEDから照射された赤外線照射光が枠上の反射板を介してタッチパネルの下面全面に照射される。カード裏面で反射された赤外線照射光は、カメラによって撮像される。
【0114】
そして、センサユニットおよび中央処理装置(MPU)がカードに印刷されたドットパターンを読み込むと、当該ドットパターンをコード値に変換して、当該コード値に対応した画像・動画像をディスプレイ装置に表示する。
また、このステージ筐体上面のステージ面の断面構造は、図53に示す構造となっている。
【0115】
ステージ面は、図53(a)に示す如く、透明ガラス板の上面にノンカーボンインクを塗布した積載構造となっている。ガラス板の上面には、白色インクが塗布されている。更に白色インクの上には、CMYKのノンカーボンインクで画像が描かれている。前記白色インクとノンカーボンインクは、赤外線を透過するインクである。ステージ面に載置されたカードの裏面に印刷されたドットパターンはカーボンインクで印刷されており、このカーボンインクは赤外線を吸収する特性を有しているため、ステージ面の下面から赤外線を照射した場合、ノンカーボンインクの部分を透過してカード裏面のドットパターン部分で吸収されるため、その反射光を撮像した場合、ドットパターンの部分だけが黒く撮像されることになる。
【0116】
ガラス板の上面に白色インクを塗布することにより、この白色インク層の上層に印刷された画像が目視しやすくなっている。
【0117】
また、図53(b)に示す如く、白色インクとCMYKのノンカーボンインクで画像を印刷した透明シートを、ガラス板の上面に着脱可能に貼付してもよい。
【0118】
なお、本発明においては、ガラス板だけでなく、アクリル等、他の透明板を用いてもよい。
【0119】
図18から図19は、本実施形態の別のステージ筐体において、タッチパネル(ステージ面)に映像が表示されることを特徴とするステージ筐体について説明したものである。
【0120】
この実施形態では、タッチパネル下空間(ステージ下空間)の側部には前記カメラ(撮像手段)とともに、このカメラの撮像画像から得られたドットパターンのコード値または座標値によってステージ面に投影される画像または動画像が制御される投影手段としてのプロジェクタが配置されている点が特徴である。
【0121】
この実施形態では、たとえばタッチパネル(ステージ面)上にドットパターンの印刷されたカードが載置されると、IRLEDから照射された赤外線照射光が枠状の反射板を介してタッチパネルの下面全面に照射される。
【0122】
カード裏面で反射された赤外線照射光は、ミラーで反射されてカメラによって撮像される。なおこのとき、プロジェクタからはミラーを介して画像または動画像がステージ面の下面に投影されている。
【0123】
そして、センサユニットおよび中央処理装置(MPU)がカードに印刷されたドットパターンを読み込むと、当該ドットパターンをコード値に変換して、当該コード値に対応した画像・動画像をプロジェクタから投影する。
【0124】
このように、プロジェクタによってステージ面下面から画像・動画像が投影されるとともに、ステージ面に載置されたドットパターンの印刷されたカードによって、投影される画像・動画像が制御されることになる。
【0125】
なお、このようにプロジェクタを備えたシステムにおいても、タッチパネル上のカードの配置位置などによって、ステージ面に表示される画像、動画像を制御できるとともに、たとえば、カード表面に再生、早送り、巻き戻しなどのアイコンを印刷しておき、そのアイコン領域を指先でタッチすることによって、タッチパネル下(ステージ下)から投影される動画像を制御するようにしてもよい(図37参照)。
【0126】
図20から図23は、図15から図19で図示したステージ筐体に使用するカードに用いられているドットパターンについて説明した図である。
【0127】
なお、このドットパターンの基本アルゴリズムについては、図4〜図11に説明したものとほぼ同様であるが、1つのコードを表現するドットパターンが1個だけ印刷され、かつ、ドットパターンの方向を示すディレクションドットを有している点が異なる。
【0128】
図20〜図21は、ドットパターンとコード値と識別子との関係を示した説明図である。
【0129】
図20に示す如く、ドットパターンは、3×3個のブロック領域で構成されたドットパターンであり、このブロック内でC1−0〜C17−16に区画されている。各領域のドットコードフォーマットを示したものが図21である。
【0130】
図21に示す如く、C〜Cがオペレーションコード、C〜C15がコンテンツ/アプリケーションコード、C16〜C17がパリティをそれぞれ意味している。
【0131】
図22は、図6〜図11で説明したドットパターンにおいて、3
×3=9個の格子領域で構成されるブロックのドットパターンにおいて、特定の格子領域
(ディレクション領域)だけ情報ドット3の配置方向を他の格子領域(ディレクション領域)と変えることによって、ブロックの方向を定義したものである。
【0132】
すなわち、図22において、左下の格子領域34a、中央の格子領域34b、左下の格子領域34cは中心から縦横方向に情報ドット3が配置され、その他の格子領域では中心から斜め方向に情報ドット3が配置されている。このように格子領域34a,34b,34cを配置することでこの格子領域を結ぶ三角形の形状、すなわち、底辺34a,34cに対する頂点34bの関係から、当該ブロックが上向きであることが認識できる。
【0133】
このように、ブロック中の情報ドット3の配置方向を変更した(中心から縦横方向に情報ドットを配置した)格子領域34a,34b,34cの配置関係(ここでは三角形)によってブロックの方向を定義することができる。これによって、ブロック中の全ての格子領域に情報ドット3を配置することができるため、キードットのために格子領域を犠牲にすることがなく、全ての格子領域に情報ドット3を配置することができる。
【0134】
図23は、図22に対応した情報ドット3の配置状態を示す図である。
【0135】
なお、ドットパターンをカードの裏面に印刷する場合については、格子間の距離が約15mm、ドットの大きさがドット間距離の約15%程度が望ましい。したがって、2mmないし2.5mmが望ましいが、これに限定されるものではない。撮像した際のドット間距離の解像度は14ピクセル以上あることが望ましい。
【0136】
図24は、プレイヤ・オペレータの指先でタッチされた位置(タッチ位置)を算出する方法について説明した図である。
【0137】
カードの幅をW、高さをH,タッチパネル座標系におけるカード中心位置の座標を(X,Y)とする。また、カードの回転角、すなわち、タッチパネル座標系のY方向と、カード座標系のy方向とのなす角度をθとする。
【0138】
この場合に、プレイヤ・オペレータの指先でのタッチ位置が、タッチパネル座標系で表示すると(Xt,Yt)であるとする。
【0139】
この場合、カード座標系におけるタッチ位置(x,y)は、以下の式により表される。
【0140】
【数2】

【0141】
このような演算処理を行うことにより、タッチパネル(ステージ)上にカードがどのような向きで配置されたとしても、そのカード表面に印刷されたどの部位に指先でのタッチが行われたかを認識することが可能となる。
【0142】
なお、図24(a)では、カード表面へのタッチは、プレイヤ・オペレータの指先で行った場合について説明したが、タッチペン等で行ってもよいことは勿論である。
【0143】
図25は、パネルの周縁部の一部には、タッチパネルまたはステージ面上の媒体をパネル面から退出させるための切欠部または湾曲周壁部を有している座標認識手段(タッチパネル)について説明した図である。
【0144】
図25(a)は、周縁壁の一面S1には、発信部としての赤外線照射素子と、受信部としての受光素子とが1個毎または複数個毎に交互に隣接して配置されている。一方、周縁壁の一面S1と隣り合う面S2、S3には、赤外線照射素子または受光素子がそれぞれ配置され、赤外線照射素子から照射された赤外線光がタッチパネルまたはステージ上を直接タッチしたオペレータの指先、またはタッチパネルまたはステージ上の媒体上をタッチしたプレイヤ・オペレータの指先で遮断された照射光を対向面の受光素子が受光しないことによってタッチパネルまたはステージ上での指先のXY座標を認識可能になっている。
【0145】
ここでは、一面S1の対向面S4が切欠部として構成されているため、この切欠部からカード等の媒体を指先でタッチパネルまたはステージ面から退出されることが容易となっている。
【0146】
なお、同図の例では、プレイヤの指先がタッチパネルまたはステージ面をタッチした状態の図で説明したが、指先のかわりにタッチペン、フィギア等の立体物であってもかまわない。
【0147】
(b)は、前記タッチパネルまたはステージの周縁部に当該タッチパネルの座標認識手段を内蔵し、かつタッチパネルまたはステージ面上の媒体をタッチパネル面から退出させるためにタッチパネルまたはステージ面から湾曲状に立ち上がる周壁(湾曲周壁部SW)を備えた座標認識手段(タッチパネル)について説明した図である。
【0148】
座標認識手段としては、赤外線照射素子と、その赤外線光を受光する受光素子とが周縁部(周縁壁)に設けられている。
【0149】
このように、周壁部の一部をタッチパネル面から湾曲させた湾曲周壁部SWとすることによって、カードの取り出しがきわめて容易になる。
【0150】
図26は、タッチパネル筐体の側面にカード挿入口が設けられており、該カード挿入口から裏面側にコードがドットパターンとして印刷され、表面側にアルファベットなどのキーボタンが印刷されたカードを挿入することが可能となっている。タッチパネル筐体のタッチパネル面側には、撮像口が設けられており、筐体内から撮像手段(カメラ)によって挿入口から挿入されたカード裏面に印刷されたドットパターンが読み取り可能となっている。
【0151】
すなわち、カード裏面のドットパターンから読み取ったコードとタッチパネル面上でオペレータ或いはプレイヤまたはユーザがタッチしたXY座標の位置を認識することによって制御手段は、カード表面上に印刷されたどの領域がタッチされたかを認識することができるようになっている。
【0152】
このように、図26に示したタッチパネル筐体によれば、カード挿入口からのカードの出し入れが可能なため、切欠部を設けることなくカードのタッチパネル上からの取り出しが容易である。
【0153】
図26によれば、カード挿入口から挿入されたカードがタッチパネル面上で確実に位置決めされるため、カード表面のXY座標系とタッチパネルが認識するXY座標系とが完全に一致することとなり、複雑な計算をすることなくカード上での指先または媒体などでのタッチ位置を認識することが容易となる。
【0154】
なお、カード表面には、キーボードと同様のアルファベットのキートップを図柄として配置したものを印刷したが、このようなアルファベットに限らず、たとえば、アイコン、写真、イラストなどが領域を区切って印刷されていてもよい。
【0155】
本発明における情報出力装置は、カードのコンテンツを変えることにより、種々の用途に用いることが可能である。図27〜図46は、カードの具体例について説明した図である。
【0156】
以下に示すカードは、いずれも、上述したタッチパネル筐体またはステージ筐体上に載置して用いるものである。
【0157】
オペレータ・プレイヤによりカードが載置されると、上述した如く、タッチパネル筐体またはステージ筐体内部のカメラによりドットパターンが読み取られ、カメラまたはコンピュータの中央処理装置により、コード値に変換される。これにより、カードのコンテンツを認識する。さらに、オペレータ・プレイヤによりカード表面に印刷されたアイコンや絵等がタッチされると、上述した如く、タッチされた位置を認識し、アイコンの指示や絵等の内容に対応した処理が行なわれる。
【0158】
図27は、カードをメンバーズカードとして用いた図である。
【0159】
オペレータは、カード左下に印刷されている「パスワード」をタッチした後、テンキーを用いてパスワードを入力する。次に、カード左上に印刷されている顔写真をタッチすると、ディスプレイ装置に登録済みの個人情報が表示される。また、入室する際には「入室」をタッチし、退室する際には「退室」をタッチすることにより、入室および退室が可能となる。
【0160】
図28は、カードを社員証として用いた図である。
【0161】
オペレータは、カードの左下に記載されている数字をタッチし、最後に「入力」をタッチすることにより、パスワードを入力する。次に、カード左上に印刷されている顔写真をタッチすると、ディスプレイ装置に登録済みの個人情報が表示される。
【0162】
カードの裏面はタイムカードとなっている。たとえば、出勤したときには「出勤」をタッチし、退社するときには「退社」をタッチすることにより、出勤処理や退社処理が行われる。
【0163】
図29は、カードをタイムマネージメント用カードとして用いた図である。
【0164】
当該カードは、主に、マネージャー等が社員の勤怠状況を管理するために用いる。オペレータが「出退勤情報」をタッチすると、ディスプレイ装置上に、各社員の出勤時間、退出時間等の情報が表示される。また、「社員情報」をタッチすると、社員個人のより詳細な情報が表示される。同様に、アイコンをタッチすることにより、ディスプレイ装置上に各種の情報を表示させることができる。
【0165】
図30は、カードを電卓として用いた図である。
【0166】
オペレータが、カード表面に記載された数字や演算記号等をタッチすると、ディスプレイ装置にタッチした数字等および演算結果が表示される。
【0167】
図31は、カードをムービーカードとして用いた図である。
【0168】
カードの上半分には、映画の一場面の絵や写真等が表示されている。オペレータにより「再生」がタッチされると、ディスプレイ装置上に映画が再生される。「停止」がクリックされると、再生を停止する。「消音」がタッチされると、音声が消去される。また、オペレータは、音量を変更した場合には「UP」または「DOWN」をタッチし、巻き戻ししたい場合には「巻戻し」、早送りしたい場合には「早送り」をタッチする。
【0169】
図32は、カードをWebカードとして用いた図である。
【0170】
カードの上部から中央部にかけて、車の絵が表示されている。オペレータが絵のいずれかをタッチすると、表示されている絵に関連したWebページにアクセスする。オペレータは、表示されている次のページに進みたい場合は「進む」、前のページに戻りたい場合には「戻る」をタッチする。ページの写真等の大きさを変更したい場合には「拡大/縮小」をタッチする。画面をスクロールしたい場合には、「上へ」「下へ」「左へ」「右へ」のいずれかをタッチする。Webの閲覧を終了する場合には、「終了」をタッチする。
【0171】
図33は、カードを3Dオブジェクト鑑賞カードとして用いた図である。
【0172】
(a)に示すカードがタッチパネル筐体のパネル上面に載置されると、ディスプレイ装置に、オブジェクトの3DCG画像(立体映像)が表示される。オペレータがオブジェクトの写真をタッチすると、オブジェクトについての解説が表示される。また、「UP」のシンボルをタッチすると、(b)に示す如く、オブジェクトを下から見上げた映像が表示される。「視点標準」のシンボルをタッチすると、標準の映像が表示される。「DOWN」のシンボルをタッチすると、オブジェクトを上から見下ろした映像が表示される。「ウィンドウ標準」の「UP」は視点の角度を変えないで視点を上げていき、オブジェクトの上部が表示される。「ウィンドウ標準」のシンボルをタッチすると、オブジェクトの中心が映像の中心として表示される。「拡大」は、視点の角度を変えないで、視点方向に近づいて拡大した映像が表示される。「縮小」はその逆であり、縮小した映像が表示される。「スケール標準」のシンボルをタッチすると、標準のスケールで映像が表示される。また、(a)に示す如く、カードを回転させると、オブジェクトが360度回転する。
【0173】
図34は、カードを診察券として用いた図である。
【0174】
病院や医院に、タッチパネル筐体が設置されている。オペレータが、タッチパネル筐体上にカードを載置すると、まず、カード裏面のドットコードにより、オペレータの個人情報が認識される。オペレータが「受付」をタッチすると、受付処理がなされる。診察後、精算を行う場合には、「精算」をタッチし、処方箋を受け取る場合には、「処方箋」をタッチする。
【0175】
図35は、カードをお買物カードとして用いた図である。
【0176】
コンビニエンスストア等の店舗に、タッチパネル筐体が1台または複数台設置され、タッチパネル筐体の近傍に、(a)に示すカードが設置されている。オペレータがお買物カードに表示されている商品の写真をクリックすると、(b)に示す如く、ディスプレイの左側に、商品の説明が表示される。表示された商品を購入する場合には、カード下部の「かごに入れる」をタッチする。1回タッチすると1個、2回タッチすると2個注文できる。注文した商品およびその個数は、ディスプレイの右側に表示される。「上へ」がタッチされると、ハイライトが上に移動し、「下へ」がタッチされると、ハイライトが下に移動する。オペレータが「1個取消」をタッチすると、ハイライト表示された商品の数量が1個減少する。
【0177】
商品およびその個数が決定したら、「購入」をタッチする。すると、(c)に示す引換券が出力される。オペレータは、後日、この引換券を店舗のレジに持参し、同時に代金を支払う。すると、既にパッキングされた商品が提供される。
【0178】
なお、本実施例においては、プリペイドカード等、現金以外の方法で支払うようにしてもよい。
【0179】
図36は、カードを銀行のATMカードとして用いた図である。
【0180】
オペレータがタッチパネル筐体上にカードを載置すると、カード裏面のドットパターンが読み取られ、口座番号等の情報が認識される。オペレータは、数字をタッチすることにより、あらかじめ決められたパスワードを入力する。なお、指の動きにより第三者にパスワードを察知されることを防止するため、カードの数字の配置はランダムとなっている。パスワードが正しく入力されたことが認識されたら、オペレータは、振込、現金引き出し等の処理を行なうことが可能となる。
【0181】
図37は、カードを動物図鑑カードとして用いた図である。
【0182】
オペレータが、カードに表示された動物の絵または写真をタッチすると、ディスプレイ装置に動物の解説が表示される。また、「鳴く」のシンボルをクリックすると、スピーカから動物の鳴き声が出力される。
【0183】
図38は、カードをムービーレコーダ用のコントローラとして用いた図である。
【0184】
(a)はカードの表面、(b)は裏面である。オペレータが(a)を上面にしてカードを載置すると、ムービーレコーダ用コントローラとして機能する。すなわち、オペレータは、アイコンをタッチすることにより、映画の収録、音声ボリュームの変更、再生、早送り再生、早戻し再生等の操作を行うことができる。また、(b)を上面にしてカードを載置すると、オペレータは、アルファベットや数字等をタッチすることにより、映画のタイトル等の編集を行うことができる。
【0185】
図39は、カードをボイスレコーダ用のコントローラとして用いた図である。本実施例では、タッチパネル筐体は、USBケーブル等を介してボイスレコーダに接続されている。オペレータが「録音」をタッチすると、音声の録音が開始される。「再生」をタッチすると、ボイスレコーダに録音された音声の再生処理が行われる。同様に、「早送り」「停止」「一時停止」等のアイコンをオペレータがタッチすると、アイコンに対応した処理が行われる。
【0186】
図40は、カードをレシピカードとして用いた図である。
【0187】
(a)はカードの表面、(b)は裏面である。オペレータが、表面の中央部に表示されている食材の写真(ここではセロリ)をタッチすると、食材(セロリ)の効用について、ディスプレイ装置上で解説される。また、カード下部に表示されている広告写真をタッチすると、広告写真の内容(ここでは電子調理器具)が、インターネットや映像で表示される。また、オペレータが、(b)の上部に表示されている、盛り付け済みの料理の写真をタッチすると、ディスプレイ装置上に、盛り付けの様子が紹介される。中央部に表示された材料の説明部分をタッチすると、材料が紹介される。また、下部に表示されている調理法をタッチすると、カード上部に写真表示された料理の調理法が、ディスプレイ装置上に映像で紹介される。
【0188】
図41は、媒体として、冊子を用いた実施例について説明した図である。
【0189】
本の裏表紙には、ドットパターンが重畳印刷されている。(a)に示す如く、オペレータが表紙の上部にある「START」をタッチすると、表紙に描かれた車についての情報がディスプレイ装置に表示される。「START」は、各ページの上部に印刷されているが、(b)、(c)に示す如く、ページ毎に位置がずれている。そのため、「START」がタッチされると、何ページ目が開かれているかを認識し、さらに、そのページの絵や写真、シンボルをタッチすると、それに対応するWebページや映像等がディスプレイ装置に表示される。
【0190】
図42は、媒体として、メモ帳状の冊子を用いた実施例について説明した図である。
【0191】
本実施例では、冊子を上方向にめくっていく形態となっている。冊子の裏表紙には、ドットパターンが重畳印刷されている。オペレータは、タッチパネル上に表示されている「頁入力」をタッチし、それから数字をタッチすることにより、現在開いているページを入力する。数字の入力が完了したら、「決定」をタッチし、さらに、そのページの絵や写真、シンボルをタッチすると、それに対応するWebページや映像等がディスプレイ装置に出力される。
【0192】
図43は、カードをアンケート用紙として用いた図である。
【0193】
本実施例は、オペレータに最適な商品を判定するためのアンケートである。カードの上部には、アンケートの対象となる商品(ここでは乳液)が表示されている。オペレータは、質問事項に対し、「YES」或いは「NO」をタッチすることにより回答する。オペレータの回答は、ディスプレイ装置上に表示される。回答が終了したら、「判定」をタッチする。回答を変更する場合には、「キャンセル」をタッチし、再度回答をする。その結果、オペレータに最適な化粧品と使用法が紹介される。
【0194】
図44は、カードをシステム制御カードとして用いた図である。
【0195】
本カードは、工場等において、機械等を制御するために用いるものである。たとえば、工作ロボットを制御する場合には、オペレータは、「工作ロボット(A)」をタッチして、「部品交換」等の指示をタッチする。これまで、工作機械やロボット等の複雑な制御が必要とされていたが、これにより、用途毎にカードを用意して簡単に制御が行える。
【0196】
図45は、カードを演奏用カードとして用いた図である。
【0197】
オペレータはまず、楽器の絵(ここではバイオリン、ピアノ、オカリナ)のいずれかをタッチする。次に、鍵盤の絵をタッチする。すると、選択した楽器の音色で、タッチした鍵盤に対応する音が発生する。これにより、オペレータは、曲を演奏することが可能となる。また、鍵盤をタッチする前に「ろくおん」をタッチすると、演奏される曲の録音が行われる。「さいせい」をタッチすると、演奏した曲が再生される。
【0198】
図46は、媒体としてのカードの変形例である。このカードはマウスカードとして汎用コンピュータの補助入力装置としてのマウスと同じ機能を実現できる。
【0199】
すなわち、マウスカードの表面には、マウスのクリックボタンに対応する右クリックボタン、左クリックボタンのアイコンが印刷されており、さらに、画面をスクロール制御するための上下左右方向のスクロールボタンがアイコンとして印刷されている。
【0200】
当該カードには、マウスパッド領域が設けられており、このマウスパッド領域で指先を移動させることによって、表示される画面を制御してもよい。
【0201】
また、マウスカードの裏面には、ドットパターンが印刷されており、このドットパターンはコード値、座標値が所定のアルゴリズム(図4〜図11で説明)でパターン化されている。
【0202】
このようなマウスカードは、図26に示した挿入口を設けたタッチパネル筐体に装着することにより、当該タッチパネル筐体をマウスまたはコントローラのような補助入力機器として機能させることができる。
【0203】
このように、挿入口を設けてタッチパネル面上でカードが固定される構造としておけば、タッチパネルとカードとの位置関係が定まるため、カードの裏面のドットパターンから得られる情報としてはコード値のみあればよいことになる。
【0204】
さらに、図46の(b)は、前記と同様のマウスカードであるが、比較的広いステージ面を備えたタッチパネル筐体に適しており、マウスカード自体を上下左右に移動させることによって、ステージ面上に表示された画像、または別体のディスプレイ装置に表示された画像を制御可能となっている。
【0205】
なお、タッチパネル筐体またはステージ筐体上に載置するカードや媒体の実施例は上記に限定されるものではなく、種々の実施例が考えられることは勿論である。
【0206】
図47は、立設型タッチパネル筐体を示すものである。
【0207】
この立設型タッチパネル筐体は、図12、図48および図49に示したタッチパネル構造とほぼ同様のものであるが、撮像口の周辺にパネル全面にわたって吸引口がマトリックス上に設けられている点が特徴である。タッチパネル筐体の内部には、真空吸引ポンプ(図示は省略)が設けられており、タッチパネル筐体内に負圧空間を形成するようになっている。前記真空吸引ポンプは、制御装置(CPU)からの指示信号によって作動するようになっている。前記撮像口の内部に設けられたカメラが光の変化を検出することによって、カードが撮像口近傍に配置されたときに制御装置(CPU)は、真空吸引ポンプを作動させてカードの裏面がタッチパネルに密着するように真空吸引を開始するようになっている。
【0208】
このように、真空吸引口を設けることによって、立設型のタッチパネルにあってもカードを確実にタッチパネル上に固定することができる。
【0209】
図48(a)は、タッチパネル(座標認識手段)の別の実施形態を示すものである。
【0210】
すなわち、前記タッチパネルの周縁壁を構成する一辺の両内端には、ステージを座標認識手段として機能させるための一対の赤外線撮像装置(カメラAおよびカメラB)が設けられている。
【0211】
これらの赤外線撮像装置で撮像された画像を制御手段が解析することによってタッチパネルまたはステージ上でのプレイヤ・オペレータの指先、ペンまたは立体物のXY座標を認識可能にしている。
【0212】
また、前記周縁壁の一辺は、切欠部を有しており、この切欠部より媒体としてのカードをステージまたはタッチパネル上から退出させることが容易となっている。
【0213】
カメラA,Bの両側方には、赤外線照射素子が設けられており、赤外線照射素子により、照射された赤外線の反射光をカメラが撮像するようになっている。カメラには、図示は省略するが、この反射光を撮像可能とするため、それぞれのカメラA、BにはIRフィルタが設けられている。
【0214】
前記周縁壁の内面には、再帰反射面として構成されており、赤外線が入射した角度と同じ方向に赤外線を反射する特性を有している。
【0215】
同図(b)は、カメラAおよびカメラBの撮像画像を示したものであり、タッチパネルまたはステージ面上にプレイヤの指先が位置されていると、その部分F1,F2(指先)の画像が他の部分と異なる反射光で撮像される。そこで、両カメラA,Bの画像解析することでタッチパネルまたはステージ面の指先のXY座標が計算可能である。
【0216】
すなわち、カメラAの撮像画像により、F1の位置を認識して角度αが算出でき、カメラBの撮像画像からF2の位置を認識して角度βが算出できるため、座標値(X,Y)が算出できるようになっている。
【0217】
なお、タッチパネルまたはステージ面上にこのような指先が存在しない場合の画像と、指先でタッチされた画像との差分を検出して位置認識を行ってもよい。
【0218】
図49は、図48とほぼ同様の構成であるが、図48が切欠部を図中の下方向に設けたのに対し、上方向の周縁壁の一辺に設けた点が異なる。
【0219】
このようにカメラAおよびBの撮像視野内に切欠部が存在していても、初期画像として切欠部の反射画像をあらかじめ基準画像として保持していれば、指先がタッチされたときの撮像画像から差分を検出することができるため、当該指先のXY座標の算出は容易に行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0220】
本発明は、ステージ面にカードを配置して行うゲーム装置、またはカードに様々な機能を持たせたコンピュータに対する入力指示装置として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0221】
【図1】本発明の一実施形態であるタッチパネル筐体の使用状態を示す説明図である。
【図2】タッチパネル筐体の変形例を示した斜視図である。
【図3】本実施形態のハードウェアブロック図である。
【図4】ドットパターンにおいて、各ドットの配置を示す説明図である。
【図5】ドットパターンのフォーマットについて示した説明図である。
【図6】ドットパターンの一例を示す説明図である。
【図7】ドットパターンの情報ドットの一例を示す拡大図である。
【図8】情報ドットの配置を示す説明図である。
【図9】情報ドットおよびそこに定義されたデータのビット表示の例であり、他の形態を示すものである。
【図10】情報ドットおよびそこに定義されたデータのビット表示の例であり、(a)はドットを2個、(b)はドットを4個および(c)はドットを5個配置したものである。
【図11】ドットパターンの変形例を示すものであり、(a)は情報ドット6個配置型、(b)は情報ドット9個配置型、(c)は情報ドット12個配置型、(d)は情報ドット36個配置型の概略図である。
【図12】タッチパネルの構成について説明するための図である。
【図13】ユーザがタッチした指先の位置を算出する方法を示した説明図である。
【図14】本発明のタッチパネル筐体の変形例を示した説明図である。
【図15】タッチパネル筐体の他の実施形態であり、ステージタイプのタッチパネル筐体、すなわちステージ筐体について示した斜視図である。
【図16】ステージ筐体の変形例を示した斜視図である。
【図17】カード、IRLED、タッチパネルの配置について説明した斜視図である。
【図18】ステージ筐体の変形例を示した斜視図である。
【図19】カード、IRLED、タッチパネルの配置について説明した斜視図である。
【図20】図22から図23に示すドットパターンの配置を示す説明図である。
【図21】ドットパターンのフォーマットについて示した説明図である。
【図22】図7から図12に示したドットパターンにおいて、情報ドットの配置の仕方を変更してブロックの方向を定義するドットパターンの説明図である。
【図23】図7から図12に示したドットパターンにおいて、情報ドットの配置の仕方を変更してブロックの方向を定義するドットパターンの説明図であり、情報ドットの配置を示したものである。
【図24】ユーザがタッチした指先の位置を算出する方法を示した説明図である。
【図25】切欠部または湾曲周壁部を有したタッチパネル筐体を示した斜視図である。
【図26】カードを挿入するための挿入口を有したタッチパネル筐体を示した斜視図である。
【図27】カードの具体的な使用例を説明した図であり、メンバーズカードとして用いた図である。
【図28】カードの具体的な使用例を説明した図であり、社員証として用いた図である。
【図29】カードの具体的な使用例を説明した図であり、タイムマネージメント用カードとして用いた図である。
【図30】カードの具体的な使用例を説明した図であり、電卓として用いた図である。
【図31】カードの具体的な使用例を説明した図であり、ムービーカードとして用いた図である。
【図32】カードの具体的な使用例を説明した図であり、Webカードとして用いた図である。
【図33】カードの具体的な使用例を説明した図であり、3Dオブジェクト鑑賞カードとして用いた図である。
【図34】カードの具体的な使用例を説明した図であり、診察券として用いた図である。
【図35】カードの具体的な使用例を説明した図であり、お買物カードとして用いた図である。
【図36】カードの具体的な使用例を説明した図であり、銀行用ATMカードとして用いた図である。
【図37】カードの具体的な使用例を説明した図であり、動物図鑑カードとして用いた図である。
【図38】カードの具体的な使用例を説明した図であり、ムービーレコーダ用コントローラとして用いた図である。
【図39】カードの具体的な使用例を説明した図であり、ボイスレコーダ用コントローラとして用いた図である。
【図40】カードの具体的な使用例を説明した図であり、レシピカードとして用いた図である。
【図41】タッチパネル上に載置する媒体を冊子とした使用例を説明した図(1)である。
【図42】タッチパネル上に載置する媒体を冊子とした使用例を説明した図(2)である。
【図43】カードの具体的な使用例を説明した図であり、アンケート用カードとして用いた図である。
【図44】カードの具体的な使用例を説明した図であり、システム制御カードとして用いた図である。
【図45】カードの具体的な使用例を説明した図であり、演奏用カードとして用いた図である。
【図46】カードの具体的な使用例を説明した図であり、マウスカードとして用いた図である。
【図47】本発明のタッチパネル筐体の変形例を示した説明図であり、吸引口を有するタッチパネル筐体について示した図である。
【図48】タッチパネルの別の実施形態を示す説明図(1)である。
【図49】タッチパネルの別の実施形態を示す説明図(2)である。
【図50】(a)は情報ドットを入力する順番を示す説明図であり、(b)はドットパターンを読み込み、XY座標値を算定する方法を示す説明図である。
【図51】XY座標値を有するドットパターンの配置およびフォーマットを示す説明図である。
【図52】XY座標値を有するドットパターンの具体例を示す説明図である。
【図53】ステージ筐体におけるステージの断面構造を拡大して示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0222】
1 ドットパターン
2 キードット
3 情報ドット
4 基準格子点ドット
5 仮想格子点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一面にタッチパネルが設けられたタッチパネル筐体を備えており、
所定の規則に基づいた座標値およびコード値を意味するドットパターンが印刷された媒体を当該ドットパターンが印刷された面と対面させて載置するタッチパネルと、
前記タッチパネル面の側方に設けられ、前記タッチパネルの媒体上へのプレイヤ・オペレータの指先の配置、ペン又は立体物の配置を座標値として認識する座標認識手段と、
前記タッチパネル筐体内の所定位置に設けられた撮像部を介して前記タッチパネル裏面側から前記媒体のドットパターン又はその一部を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段からの撮像画像に基づいてドットパターンが意味する座標値、コード値および向きを算出するとともに、前記タッチパネルの座標認識手段からの座標情報を入力する制御手段と、
前記制御手段からの指示により文字、図形、画像、動画像又は音声情報等のマルチメディア情報を出力する出力手段とからなり、
前記制御手段は、前記媒体に印刷されたドットパターンの座標値、コード値および前記媒体の向きと、あらかじめ設定された前記撮像部の位置情報と、前記座標認識手段からの位置認識情報とに基づいて、前記媒体上のどの位置で前記プレイヤ・オペレータの指先の配置、ペン又は立体物の配置が行われたかを計算して、
計算された当該媒体上の位置によって異なるマルチメディア情報を出力手段から出力させる情報出力装置。
【請求項2】
前記媒体に印刷されたドットパターンは、少なくともコード値を含んでおり、前記タッチパネル上のあらかじめ定められた位置および方向に前記媒体が固定されるようになっており、
前記制御手段は、前記媒体のコード値と前記座標認識手段からの位置認識情報に基づいて前記媒体上のどの位置で前記プレイヤ・オペレータの指先、操作又は立体物の配置が行われたのかを計算して、計算された当該媒体上の位置によって異なるマルチメディア情報を出力手段から出力させる請求項1記載の情報出力装置。
【請求項3】
前記タッチパネル筐体内の撮像部は、赤外線照射手段からの照射光およびその反射光を透過する透過部であり、この透過部は少なくとも1又は2以上設けられている請求項1記載の情報出力装置。
【請求項4】
少なくも一面にステージが設けられたステージ筐体を備えており、
前記ステージ上に、所定の規則に基づいたドットパターンがその裏面に印刷された媒体を前記ステージ面と対面させた状態で載置し、前記ステージ筐体内の空間に配置された撮像手段によってステージ面上のいずれかの位置に載置された前記媒体裏面のドットパターンを読み取って、当該撮像手段から得られた撮影画像からドットパターンの意味するコード値およびドットパターンの認識結果から得られた媒体の向きを計算し、かつ、XY座標で定義されたステージ面に載置した媒体の位置を算出することにより、その算出結果に応じた情報を出力する情報出力装置であって、
前記ステージ上には、前記ステージ上の媒体へのプレイヤ・オペレータの指先の配置、ペン又は立体物の配置を認識する座標認識手段が設けられている情報出力装置。
【請求項5】
前記ステージには赤外線を透過するインクによる印刷が施され、又はそのインクで印刷したシートが着脱可能に貼付されている請求項4記載の情報出力装置。
【請求項6】
ステージ上に、所定の規則に基づいたドットパターンが印刷された媒体を前記ステージ面と対面させた状態で載置し、ステージ筐体内に配置された撮像手段によってステージ上のいずれかの位置に載置された前記媒体裏面のドットパターンを読み取って、当該撮像手段から得られた撮影画像からドットパターンの意味するコード値およびドットパターンの認識結果から得られた媒体の向きを計算し、かつ、XY座標で定義されたステージ面における載置した媒体の位置を算出する制御手段と、その算出結果に応じた情報を出力する出力手段とを備えた情報出力装置であって、
前記ステージ上には、前記ステージ上の媒体へのプレイヤ・オペレータの指先の配置、ペン又は立体物の配置をステージ上の座標値として認識する座標認識手段が設けられており、
前記ステージ筐体内には、前記ステージに対して裏面側から動画又は画像を投影する投影手段を有しており、
前記制御手段は、前記座標認識手段によって認識された前記ステージの媒体上のプレイヤ・オペレータの指先の載置、ペンによるタッチ、又は立体物の載置に連動して、投影手段による前記ステージ裏面側から投影される画像又は動画像を制御する情報出力装置。
【請求項7】
前記タッチパネル面又は前記ステージ面の周縁には周縁壁を有しており、該周縁壁の一部には、タッチパネル面又はステージ面上の媒体をタッチパネル面又はステージ面上から退出させるための切欠部を有している請求項1〜6のいずれかに記載の情報出力装置。
【請求項8】
前記タッチパネル面又は前記ステージ面の周縁壁の一面には、当該タッチパネル又はステージを座標認識手段として機能させるための赤外線照射素子と受光素子とが1個毎又は複数個毎に交互に隣接して配置されており、赤外線照射素子から照射された赤外線光がタッチパネル又はステージ上、あるいはタッチパネル又はステージ上の媒体に載置されたプレイヤ・オペレータの指先、ペン、又は立体物で反射された反射光を、隣接した受光素子が受光することによってタッチパネル又はステージ上でのX方向又はY方向の位置を認識可能にし、前記周縁壁の他面側はタッチパネル又はステージ上の媒体をタッチパネル又はステージから退出させるための切欠部を有している請求項7記載の情報出力装置。
【請求項9】
前記周縁壁の前記一面と隣合う面には、赤外線照射素子又は受光素子がそれぞれの面に配置され、赤外線照射素子から照射された赤外線光がタッチパネル又はステージ上、あるいはタッチパネル又はステージの媒体上に配置されたプレイヤ・オペレータの指先、ペン又は立体物で遮断された照射光を対向面の受光素子が受光しないことによってタッチパネル又はステージでのY方向又はX方向の位置を認識可能にした周縁壁が設けられている請求項7記載の情報出力装置。
【請求項10】
前記タッチパネル又はステージの周縁壁を構成する一辺の両内端には、タッチパネル又はステージを座標認識手段として機能させるための一対の赤外線撮像装置が設けられ、各赤外線撮像装置で撮像された画像を制御手段が解析することによってタッチパネル又はステージでのプレイヤ・オペレータの指先、ペン又は立体物のXY座標を認識可能にし、
前記周縁壁の少なくともいずれか一辺は、タッチパネル又はステージ上の媒体をタッチパネル又はステージ面から退出させるための切欠部を有している請求項7記載の情報出力装置。
【請求項11】
前記タッチパネル又はステージ面の周縁には周縁壁を有しており、該周縁壁には当該タッチパネル又はステージの座標認識手段を内蔵し、かつタッチパネル又はステージ上の媒体をタッチパネル又はステージ面から退出させるためにタッチパネル又はステージから湾曲状に立ち上がる周壁を備えた請求項1〜10のいずれかに記載の情報出力装置。
【請求項12】
前記タッチパネル又はステージの周縁には周縁壁を有しており、該周縁壁には、当該タッチパネル又はステージの座標認識手段を内蔵し、かつ、タッチパネル又はステージ上に媒体を挿入又は退出させるためのカード挿入口が設けられている請求項1〜10のいずれかに記載の情報出力装置。
【請求項13】
前記タッチパネル又はステージの一部には、前記マルチメディア情報の選択ボタンが直接印刷又は印刷されたシートが着脱可能に貼付されており、前記座標認識手段からの位置情報に基づいて、前記選択ボタンに対するプレイヤ・オペレータの指先、ペン操作又は立体物の配置を認識して、選択されたマルチメディア情報を出力手段から出力させる請求項1〜12のいずれかに記載の情報出力装置。
【請求項14】
前記タッチパネル又はステージの一部は、タッチパネル又はステージに設けられた表示手段の表示情報が表示可能な表示部として構成されている請求項1〜5のいずれかに記載の情報出力装置。
【請求項15】
前記タッチパネル又はステージには、媒体をタッチパネル又はステージに吸着するための吸引口が設けられており、吸引口の内部を負圧に形成することによって媒体をタッチパネル又はステージに密着させる請求項1〜5のいずれかに記載の情報出力装置。
【請求項16】
前記タッチパネルが設けられたタッチパネル筐体又はステージが設けられたステージ筐体内には、制御手段によって制御される負圧発生手段が設けられており、前記撮像手段が撮像した撮像画像の変化により、タッチパネル又はステージの近傍に媒体が位置されたときことを認識したときに、前記制御部は、前記負圧発生手段に対して前記吸引口からの真空吸引を指示する請求項15記載の情報出力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【公開番号】特開2008−86744(P2008−86744A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−25669(P2007−25669)
【出願日】平成19年2月5日(2007.2.5)
【特許番号】特許第4019114号(P4019114)
【特許公報発行日】平成19年12月12日(2007.12.12)
【出願人】(507296883)株式会社I・Pソリューションズ (1)
【Fターム(参考)】