説明

情報流通装置および方法

【課題】 一般の生活者の間で簡便に情報を流通させる。
【解決手段】 会員は携帯電話機20を用いて情報流通センタ10にアクセスし、会員IDおよびパスワードを入力する。会員IDに基づいて発信者データベース103fが検索されて当該会員が登録している発信対象情報のリストが表示される。会員が対象情報のリストから所望のものを選択すると、入力フォームが表示され、この入力フォームを用いて情報を入力する。情報は流通情報データベース103cに登録される。会員が携帯電話機20を用いて流通センタ10から所望の情報を取得する場合は、受信者データベース103eの情報に基づいて受信対象のリストが表示され、所望のもものを選択して情報を受信する。電子メールにより情報の到着を通知することもできる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、情報提供者と情報受領者との間の仲介を行う情報流通技術に関し、とくに携帯電話機等の携帯型の情報端末を用いて容易に情報の流通を行えるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】携帯電話事業者(移動体通信事業者)は、コンテンツの品揃えを豊富にして通信トラフィックの増大を図ってきた。コンテンツ制作者の間でも競争が発生し、優良なコンテンツが多く提供されるようになってきている。これにより携帯電話機の契約者も優れたコンテンツを享受することができる。
【0003】ところで、人間どうしのコミュニケーションは1対1で行われることも多く、また草の根の情報が大切な場合も多い。1人の生活者の情報を、その情報を必要とする不特定の他の生活者に供給することも大切であり、このような1対1の情報流通を携帯電話機等を用いて簡便に行えたら便利である。電子掲示板等はこのような情報流通の場所を提供するものであるが、情報の提供や入手が簡単に行えるものではない。
【0004】
【発明が解決する課題】この発明は、以上の事情を考慮してなされたものであり、携帯電話機等の携帯型の情報端末を保持している生活者の間で簡易に情報の流通を行える技術を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、上述の目的を達成するために、特許請求の範囲に記載のとおりの構成を採用している。ここでは、発明を詳細に説明するのに先だって、特許請求の範囲の記載について補充的に説明を行なっておく。
【0006】すなわち、この発明の一側面によれば、上述の目的を達成するために、情報流通装置に:あらかじめ定められた複数の情報区分にしたがって情報を記憶する情報記憶手段と;情報登録者の登録対象の情報区分を記憶する情報登録者情報区分記憶手段と;情報受領者の受領対象の情報区分を記憶する情報受領者情報区分記憶手段と;上記情報登録者情報区分記憶手段に記憶されている情報区分にしたがって上記情報登録者の端末による情報入力を促す情報入力制御手段と;上記端末から入力された情報を対応する情報区分にしたがって上記情報記憶手段に登録する手段と;上記情報受領者情報区分記憶手段に記憶されている情報区分にしたがって上記情報受領者の端末に対応する情報を送信する手段とを設けるようにしている。
【0007】この構成においては、情報登録者のそれぞれについて予め登録対象の情報区分を登録しているので即座に所望の情報の登録が行える。同様に情報受領者のそれぞれについて予め受領対象の情報区分を登録しているので即座に、または、タイムリに情報の取得を行える。
【0008】なお、この発明は装置またはシステムとして実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、そのような発明の一部をソフトウェアとして構成することができることはもちろんである。またそのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品(記録媒体)もこの発明の技術的な範囲に含まれることも当然である。
【0009】この発明の上述の側面およびこの発明の他の側面については特許請求の範囲に明確に記載され以下実施例を用いて詳細に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例について説明する。
【0011】図1は、この発明を情報流通システムに適用した実施例を示しており、この図において、情報流通センタ10、ウェブ閲覧・メール閲覧機能付き携帯電話機20、クライアント端末30等がインターネット40に接続されている。より具体的には、携帯電話機20はパケット網50および移動体電話センタ60を介してインターネット40に接続されている。クライアント端末30は例えばPPP(ポイント・ツー・ポイント・プロトコル)プロトコルによってインターネットサービスプロバイダ(図示しない)にダイアルアップで接続されこのインターネットサービスプロバイダを介してインターネット40に接続されている。なお、固定電話加入者網や移動体加入者網についてはとくに図では示していないが、通話等で適宜利用される。
【0012】この例において、情報流通センタ10は、主にインターネット40を利用した情報の流通をウェブベース(HTML文書:ハイパーテキストマークアップ言語の文書)で行なうためのものであり、場合によっては、CTI(コンピュータテレフォニインテグレーション)を利用してもよい。CTIを用いた構成については後に詳述する。
【0013】情報流通センタ10は、ウェブサーバ100、アプリケーションサーバ101、データベース管理システム102、メールサーバ104、メール送信クライアント105、ルータ106等を有している。これらコンピュータリソースはLAN107に接続されている。
【0014】ウェブサーバ100は、HTTP(ハイパーテキストトランスファプロトコル)プロトコルに従ってクライアント(クライアント端末30や携帯電話機20)から要求を受け取り、要求に応じたHTML文書(XML文書)100aをクライアントに転送する。HTML文書100aとしては、例えば、会員登録用ウェブページ、対象情報定義用ウェブページ、受信者登録用ウェブページ、発信者登録用ウェブページ、情報受信用ウェブページ、情報発信用ウェブページ等を保持している(図25参照)。アプリケーションサーバ101は、ウェブサーバ100を介してクライアントから送られたプログラム名および引数に基づいて種々の処理を実行するものである。アプリケーションサーバ101にかえてウェブサーバ100のCGI(コモンゲートインタフェース)のプログラムを用いてもよい。データベース管理システム102は、情報流通に関連する種々のデータベース(データベース全体を103で示す)を管理するものである。データベース103は、例えば、カテゴリ情報データベース103a、対象情報定義データベース103b、流通情報データベース103c、会員マスタデータベース103d、受信者データベース103e、発信者データベース103f等である。
【0015】データベース管理システム102が管理するカテゴリ情報データベース103aは、例えば図2に示すような情報の分類木(木構造でなくネットワーク構造でもよい)を定義するものである。図2に示す分類木は、ルートノード(二重丸で示す)から始まり、ルートノードのつぎに「北海道」〜「沖縄」および「指定なし」の地域属性を持つノードがあり、その下に「天気」、「お買い物」等の情報種別の属性を持つノードがあり、その下にさらに細目の属性を持つノードが順次設けられ、最下レベルのノード(リーフ)に流通対象の対象情報定義が関連づけられている。カテゴリ情報データベース103aすなわち情報の分類木は情報流通センタ10の設計者が予め設計する。もちろん、必要であれば、可能な範囲で、利用者が修正や追加を行うようにしてもよい。
【0016】対象情報定義データベース103bは図3に示すように対象情報定義ごとに対象情報定義ID、リーフノードID、属性1、属性2、属性3を有している(属性の個数は任意に定められる)。どのような属性にするかはリーフノードに応じて予め設定されている。たとえば図2に「A」で示す「Aブランド」の「青山」は、東京の青山エリアの店舗の「Aブランド」に関するお買い得情報を提供するためのものであり、図4に示すように、属性1は「店舗名」、属性2は「買い得対象」(バッグや靴等)、属性3は「お買い得の内容」であり、たとえば何%の値引きかを示すものである。値引き後の価格や値引き額でもよい。プレゼント相当額でもよい。
【0017】図4の例では、1行目の記述により、店舗「ABC」で「バッグ」について値引きの%を流通対象とすることが定義される。また、2行目の記述により、店舗「DEF」では任意の商品(属性2が無指定であるから)について値引きの%を流通対象とすることが定義される。さらに、3行目の記述により、任意の店舗(属性1が無指定)で任意の商品について値引きの%を流通対象とすることが定義される(ただし青山エリアのAブランドについて)。
【0018】また、図5の例は、図2に「B」で示す「遊園地A」の乗り物の待ち時間に関する情報を定義するものである。図5の1行目の記述により乗り物「abc」の分単位の待ち時間情報が流通対象として定義される。2行目の記述により乗り物「def」の時間単位の待ち時が流通対象として定義される。3行目の記述により任意の乗り物の分単位の待ち時間が流通対象として定義される。
【0019】対象情報定義データベース103bの対象情報定義は、必要に応じて定義され、たとえば図6および図7に示すように分類木の各レベルの属性を指定して最下レベルのリーフノードに到達し、そののち、どのような属性を採用するかを選択する。たとえば、図8に示すような選択を順次に行い、図2の「Aブランド」の「青山」エリアのリーフノードに至ると、図9に示すようなオプションが表示され、これに基づいて所望の属性値を選択すればよい。
【0020】対象情報定義は、基本的には会員が定義することができる。もちろん、情報流通センタ10の管理者が対象情報すべての定義を行ってもよいし、予め最小限の対象情報について定義を行って、残りを会員が定義するようにしてもよい。
【0021】流通情報データベース103cは流通する情報の1つ1つを保持するものである。流通情報は、たとえば、図10に示すように、情報登録番号、対象ID、属性1〜3、到達時刻、発信した会員ID等からなるものである。図4の1行目に記述される対象情報定義(店舗ABCのバッグの割引割合%)については図11に示すようになり、図5の1行目に記述される対象情報定義(遊園地Aの乗り物abcの分単位の待ち時間)については図12に示すようになる。
【0022】図13は会員マスタデータベース103dを示しており、会員マスタデータベース103dは、会員ID、住所、氏名、携帯電話のメールアカウント等からなる。情報発信(情報提供)に伴うポイントや不正なあるいは不正確な情報提供に伴うペナルティを保持するようにしてもよい。また、情報受信(情報利用)に伴う課金情報を保持するようにしてもよい。情報流通センタ10の目的、設計対応に応じて、会員に関するその他の種々の情報を保持するようにできることはもちろんである。
【0023】図14は、受信者データベース103eの一例を示しており、この例では、受信者データベース103eの受信者情報は、会員ID、受信対象ID等からなっている。この受信者データベース103eにより会員とその会員が受領することを予め希望する対象とが関係づけられる。
【0024】受信者情報の登録は、受信者となる会員が、図15に示すような受信者情報の登録画面において、会員IDとパスワードを入力して開始される。対象情報定義時と同様に図2に示す分類木にしたがって図6R>6、図7に示すような画面を利用してリーフノードに至る。そうすると、図16に示すような対象のリストが表示され、必要なだけ選択操作を繰り返して、必要なだけ登録すればよい。これによって会員IDと受信を望む対象の対象IDとが関連づけられる。
【0025】図17は、発信者データベース103fの一例を示しており、この例では、発信者データベース103fの発信者情報は、会員ID、発信対象ID等からなっている。この発信者データベース103fにより会員とその会員が発信することを予め希望する対象とが関係づけられている。
【0026】発信者情報の登録は、発信者となる会員が、図18に示すような発信者情報の登録画面において、会員IDとパスワードを入力して開始される。以降の処理は受信者登録の場合の同様である。
【0027】図19は、会員が情報を発信または受信するために用いる画面を示す。会員が携帯電話機のウェブ20のウェブ閲覧機能で情報流通サイトにアクセスすると図19に示すような画面が表示される。会員は会員IDおよびパスワードを入力し、発信または受信を選択し、実行ボタンを操作する。ここでは、発信を選択したものと仮定する。そうすると、図20に示すように、当該会員に対して受信対象として登録されている対象がリストアップされる。このうちの1つを選択して実行ボタンを操作すると図21に示すような情報入力画面が表示される(この例では遊園地Aの乗り物Bの待ち時間が対象として選択された)。
【0028】また図19において受信が選択され、図20R>0において「遊園地Aの乗り物Bの待ち時間」が選択されると図22に示すような待ち時間情報のオプションが表示されたとえば「60分以内」(情報が10個受け付けられている)が選択されると、10個の情報のリストが表示される。なお、情報に質、量に応じて有料情報として扱い、受信した会員に課金するようにしてもよい。
【0029】図1の説明に戻る。ウェブサーバ100、アプリケーションサーバ101、データベース管理システム102を用いて具体的な情報流通の機能(対象情報の定義、受信者登録、発信者登録、情報発信、情報受信等)が実現される。こららの機能については後に詳述する。クライアントはウェブベースで情報流通センタ10の各種の機能を利用できる。
【0030】メールサーバ104はSMTP(シンプルメールトランスファプロトコル)デーモン等を実行するものであり、メールの配送を行なう。メール送信クライアント105は、受信者として登録している会員の携帯電話機20のメールアカウントに、所望の情報が入手されたことを通知する電子メールを送信するものである。これについても後に詳述する。会員の携帯電話機20のメールアカウントへの電子メールはメールサーバ104により配送される。
【0031】クライアント端末30は、例えば、住居に配置されたパーソナルコンピュータ、ワークステーション、インテリジェントゲーム機、インテリジェント家庭電気製品(例えばテレビ受像機、セットトップボックス)等であり、ウェブブラウザを実装している。クライアント端末30は、携帯電話機20と同様に、情報流通センタ10のウェブサーバ100にアクセスし、対象情報定義の作成、受信者登録、発信者登録、情報受信、情報発信を行うことができる。クライアント端末30は、モバイル機器でないため、移動先で利用することが困難であるが、入出力機能が携帯電話機よりすぐれているため(たとえば画面が大きい)、対象情報定義の作成や会員登録に利用すると便利である。情報流通センタ10はインターネット40上に公開されているため、パスワード等の本人認証やグループ認証を行なう必要がある。また適宜ファイヤーウォール等のセキュリティ機構が設けられることが望ましい。
【0032】移動体電話センタ60は、移動体電話網運営会社により設けられるものであり、移動体電話網運営会社のパケット網50とインターネット40との間のインタフェースを実現するゲートウェイ601やメールサーバ602を有している。メールサーバ602は、メール転送やメールダウンロードの機能を実現するとともに、固有の機能も提供している。この例のメールサーバ602は、メールサーバ602のメールアカウントに送られてきたメールを原則としてパケット網50を介して携帯電話機20に自動的に転送する機能602aを有している。
【0033】携帯電話機20は、基地局および移動体電話網(図示しない)を介して他の電話機と通話を行うことができ、さらに、基地局、パケット網50、移動体電話センタ60を介してインターネット40にアクセスしてウェブの閲覧等を行なえる。
【0034】図23は携帯電話機20の一例を示している。図23の例において、携帯電話機20は、キー操作部201および表示部202を有している。また、携帯電話機20が、通話機能203のほかに、ウェブ閲覧機能204およびメール閲覧機能205を有している。閲覧サイトの指定は、キー操作部201から行なうことができる。またブックマーク機能208により簡易に閲覧サイトを指定できる。またメール閲覧機能205はメール文中のURL表示からウェブページをアクセスするウェブアクセス機能206および同様の電話番号表示から発呼を行なう電話アクセス機能207を有している。
【0035】具体的には、所定のスクロールキー等を用いてブックマークに登録されたURLを選択して簡易にウェブの閲覧を行なえる。さらに、メールの作成送信やメールの閲覧を行なえる。メールの閲覧時にはメール本文に含まれるURLを選択して簡易にウェブ閲覧が可能となっている。またメール本文に含まれる電話番号を選択して簡易に宛先電話機へ通話(発呼)を行えるようになっている。
【0036】図24は、この実施例の機能的な構成を模式的に示しており、この図において、携帯電話機20(クライアント端末30)およびウェブサーバ100との間でウェブページ100aを利用して情報がやり取りされる。
【0037】具体的には、会員登録用ウェブページ100a1を用いて会員情報(図13)が会員マスタデータベース103dに登録される。また、対象情報定義用ウェブページ100a2を用いて対象情報定義が生成されて対象情報定義データベース103bに登録される。また、受信者登録用ウェブページ100a3を用いて受信者データベース103eに受信者登録が行われる。また、発信者登録用ウェブページ100a4を用いて発信者データベース103fに発信者登録が行われる。また、情報流通用ウェブページ100a5を用いて情報の発信・受信が行われ流通情報データベース103cがアクセスされる。
【0038】流通情報データベース103cに登録された情報は所定の条件の下、当該情報について受信者登録を行った会員の携帯電話機20のメールアカウントに自動的に情報流通用ウェブページの該当するURLを含む電子メールを送信して電子メール経由で流通情報データベースにアクセスすることもできる。
【0039】すなわち、図25に示すような電子メールが作成されメール送信クライアント105から携帯電話機20へ送信される。この際、移動体電話センタ60のメール自動転送機能602aにより電子メールが携帯電話機20へ送られ発呼が行われる。携帯電話機20の保有者は電子メール本文中のURLを実行操作し、情報流通用ウェブページ100a5を取得して、通知された情報を閲覧する。この場合にはタイムリに情報を取得できる。
【0040】つぎにこの実施例の動作について詳細に説明する。
【0041】図26は対象情報を定義する手順を示しており、対象情報を定義しようとする会員(あるいは情報流通センタ10の管理者)は以下のような処理を行う。なお、会員登録は通常よく行われており、ここでは、とくに説明は行わない。
【0042】[ステップS10]:会員IDおよびパスワードを入力する。この画面はたとえば図15に示す受信者登録用の画面と同様である。会員IDおよびパスワードにより本人認証が成功すればちぎの処理が可能になる。
[ステップS11]:図2に示すような分類木に階層に沿ってリーフノードを選択する。
[ステップS12]:リーフノードにより予め定められている態様で対象情報定義の属性を選択する。
[ステップS13]:選択された内容にしたがって対象情報定義を対象情報定義データベースに登録する。なお、同一の定義がすでにある場合には登録が拒否される。
【0043】なお、所定の対象情報定義(会員が定義したものは所定のカテゴリに属するもの)については、利用状況に応じて定義を自動的にあるいは管理者により消去するようにしてもよい。たとえば、対象情報定義に基づく情報が所定期間登録されないときや、受信者として所定期間登録者がいないとき等に、対象情報定義を消去することが考えられる。
【0044】図27は受信者登録において行う処理を示しており、この図において受信者登録を行う会員は以下の処理を行う。
【0045】[ステップS20]:会員IDおよびパスワードを入力する(図15)。
[ステップS21]:図2に示すような分類木に階層に沿ってリーフノードを選択する。
[ステップS22]:リーフノードに予め登録されている対象情報定義のリストから所望の対象情報定義を選択する。
[ステップS23]:受信対象情報として受信者データベースに登録する。
【0046】図28は発信者登録において行う処理を示しており、この図において発信者登録を行う会員は以下の処理を行う。
【0047】[ステップS30]:会員IDおよびパスワードを入力する(図15)。
[ステップS31]:図2に示すような分類木に階層に沿ってリーフノードを選択する。
[ステップS32]:リーフノードに予め登録されている対象情報定義のリストから所望の対象情報定義を選択する。
[ステップS33]:発信対象情報として発信者データベースに登録する。
【0048】図29は情報発信の手順を示しており、情報発信を行おうとする会員はつぎのような処理を行う。
【0049】[ステップS40]:会員IDおよびパスワードを入力する(図19)。
[ステップS41]:会員IDに基づいて発信者データベースが検索されて当該会員が登録している発信対象情報のリストが表示される。会員が「任意」(図20)を選択すると、階層に基づいて対象情報を選択するステップ(S45)に進む。それ以外の場合にはステップS42へ進む。
[ステップS42]:対象情報のリストから所望のものを選択する。
[ステップS43]:所望の対象情報を入力する入力フォームが表示され、この入力フォームを用いて情報を入力する。
[ステップS44]:入力された情報を流通情報データベースに登録し、処理を終了する。
[ステップS45]:分類木の階層に沿ってリーフノードを選択する。
[ステップS46]:リーフノードに対応する対象情報定義のリストから所望の対象情報定義を選択する。こののち、ステップ43に進み、情報の入力を行う。
【0050】図30は情報受信の手順を示しており、情報発信を行おうとする会員はつぎのような処理を行う。
【0051】[ステップS50]:会員IDおよびパスワードを入力する(図19)。
[ステップS51]:会員IDに基づいて受信者データベースが検索されて当該会員が登録している受信対象情報のリストが表示される。会員が「任意」(図20)を選択すると、階層に基づいて対象情報を選択するステップ(S55)に進む。それ以外の場合にはステップS52へ進む。
[ステップS52]:対象情報のリストから所望のものを選択する。
[ステップS53]:情報受信のレベルを選択する。たとえば、最新の1つの情報を選択したり、10分以内に到着した情報を選択したりする(図22)。
[ステップS54]:情報を閲覧し、処理を終了する。
[ステップS55]:分類木の階層に沿ってリーフノードを選択する。
[ステップS56]:リーフノードに対応する対象情報定義のリストから所望の対象情報定義を選択する。こののち、ステップ53に進み、情報受信のレベルを選択して情報の閲覧を行う。
【0052】なお、情報が受信されたとき、あるいは同一の情報が所定個数集まった時などに、自動的に、受信登録者の携帯電話機20のメールアカウントに情報アクセス用のURLを含んだ電子メールを送信することができる。先に述べたように、電子メールが送信されると携帯電話機20において発呼が行われ、情報の到着を受信登録者に通知できる。受信登録者は電子メールを閲覧しさらにURLを用いて到着情報にアクセスすることができる。このアクセスにより情報受信用の画面が表示され上述のステップS50〜S54により即座に情報をアクセスできる。
【0053】このようにこの実施例によれば、対象情報を受信するかどうか、あるいは送信するかどうかを予め登録しているので、即座に情報の受信や発信を行うことができる。また、対象情報の選定も利用者が行うことができ、真に必要な情報の流通が可能になる。また、情報の発信者および受信者がともに一般の人々であるので草の根の情報流通が可能になる。
【0054】なお、上述の例では、ウェブサーバを用いて情報の流通を行ったが、CTIサーバを用いて同様の情報の流通を実現してもよい。この場合、CTIサーバの音声案内がウェブページと同様に利用者との間のインタフェースとなる。図31は、CTIサーバを用いた例を示す。この図において、携帯電話機20(固定電話機でもよい)は移動体通信網50Aおよび加入電話網40Aおよび通話サーバ111を介してCTIサーバ110とやりとりを行う。CTIサーバ110は自動音声応答110Aを有している。CTIサーバ110により情報の流通が実現される。なお、図30において図1と対応する箇所には対応する符号を付して詳細な説明は省略する。
【0055】なお、この発明は上述の実施例に限定されるものではなくその趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。例えば、上述の例ではウェブページや通話により情報の授受を行うようにしたが、電子メール本文で情報の授受を行うようにしてもよい。そのた種々のメッセージ送信(ショートメッセージサービス:商標)を用いることもできる。専用のソフトウェアを用いて情報の送受信を行うようにしてもよい。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば、一般の人々の間で情報の送受信をきめ細かく行うことができる。携帯情報端末を用いれば、現場の情報をタイムリに送受信できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例を全体として示す図である。
【図2】 上述実施例の情報分類スキームを説明する図である。
【図3】 上述実施例の対象情報定義データベースを説明する図である。
【図4】 上述実施例の対象情報定義の具体例を説明する図である。
【図5】 上述実施例の対象情報定義の他の具体例を説明する図である。
【図6】 上述実施例の対象情報定義の作り方を説明する図である。
【図7】 上述実施例の対象情報定義の作り方を説明する図である。
【図8】 上述実施例の対象情報定義の作り方を説明する図である。
【図9】 上述実施例の対象情報定義の作り方を説明する図である。
【図10】 上述実施例の流通情報データベースを説明する図である。
【図11】 上述の流通情報データベースの流通情報の例を説明する図である。
【図12】 上述の流通情報データベースの流通情報の他の例を説明する図である。
【図13】 上述実施例の会員マスタデータベースを説明する図である。
【図14】 上述実施例の受信者データベースを説明する図である。
【図15】 上述の受信者データベースへの登録例を説明する図である。
【図16】 上述の受信者データベースへの登録例を説明する図である。
【図17】 上述実施例の発信者データベースを説明する図である。
【図18】 上述の発信者データベースへの登録例を説明する図である。
【図19】 情報の発信・受信を説明する図である。
【図20】 情報の発信の一例を説明する図である。
【図21】 情報の発信の一例を説明する図である。
【図22】 情報の受信の一例を説明する図である。
【図23】 上述実施例の携帯電話機を説明する図である。
【図24】 上述実施例の一部の機能を模式的に示す図である。
【図25】 上述実施例で電子メールを用いて情報の受信を行う例を説明する図である。
【図26】 上述実施例において対象情報定義を生成する処理を説明するフローチャートである。
【図27】 上述実施例において受信者登録を行う際の処理を説明するフローチャートである。
【図28】 上述実施例において発信者登録を行う際の処理を説明するフローチャートである。
【図29】 上述実施例において情報を発信する際の処理を説明するフローチャートである。
【図30】 上述実施例において情報を受信する際の処理を説明するフローチャートである。
【図31】 上述実施例の変形例を説明する図である。
【符号の説明】
10 情報流通センタ
20 携帯電話機
30 クライアント端末
40 インターネット
40A 加入電話網
50 パケット網
50A 移動体通信網
60 移動体電話センタ
100 ウェブサーバ
100a ウェブページ
100a1 会員登録用ウェブページ
100a2 対象情報定義用ウェブページ
100a3 受信者登録用ウェブページ
100a4 発信者登録用ウェブページ
100a 5 情報流通用ウェブページ
101 アプリケーションサーバ
102 データベース管理システム
103 データベース
103aカテゴリ情報データベース
103b 対象情報定義データベース
103c 流通情報データベース
103d 会員マスタデータベース
103e 受信者データベース
103f 発信者データベース
104 メールサーバ
105 メール送信クライアント
106 ルータ
110 CTIサーバ
110A 自動音声応答機能
111 通話サーバ
201 キー操作部
202 表示部
203 通話機能
204 ウェブ閲覧機能
205 メール閲覧機能
206 ウェブアクセス機能
207 電話アクセス機能
208 ブックマーク機能
601 ゲートウェイ
602 メールサーバ
602a メール自動転送機能

【特許請求の範囲】
【請求項1】 あらかじめ定められた複数の情報区分にしたがって情報を記憶する情報記憶手段と、情報登録者の登録対象の情報区分を記憶する情報登録者情報区分記憶手段と、情報受領者の受領対象の情報区分を記憶する情報受領者情報区分記憶手段と、上記情報登録者情報区分記憶手段に記憶されている情報区分にしたがって上記情報登録者の端末による情報入力を促す情報入力制御手段と、上記端末から入力された情報を対応する情報区分にしたがって上記情報記憶手段に登録する手段と、上記情報受領者情報区分記憶手段に記憶されている情報区分にしたがって上記情報受領者の端末に対応する情報を送信する手段とを有することを特徴とする情報流通装置。
【請求項2】 上記情報登録者の端末は携帯型の端末とする請求項1記載の情報流通装置。
【請求項3】 上記情報受領者の端末は携帯型の端末とする請求項1記載の情報流通装置。
【請求項4】 上記情報区分は複数の属性により規定され上記複数の属性のうちの1以上の可変個数の属性により上記情報区分が登録される請求項1、2または3記載の情報流通装置。
【請求項5】 情報登録者の登録対象の情報区分をネットワークを介して入力する手段をさらに有し、上記入力された情報登録者の登録対象の情報区分を上記情報登録者情報区分記憶手段に記憶させる請求項1、2、3または4記載の情報流通装置。
【請求項6】 情報受領者の受領対象の情報区分をネットワークを介して入力する手段をさらに有し、上記入力された情報受領者の受領対象の情報区分を上記情報受領者情報区分記憶手段に記憶させる請求項1、2、3、4または5記載の情報流通装置。
【請求項7】 情報登録センタと上記情報登録センタと通信可能な情報登録用端末および情報受領用端末とからなる情報送受信システムにおいて、上記情報登録センタは、あらかじめ定められた複数の情報区分にしたがって情報を記憶する情報記憶手段と、情報登録用端末のユーザの登録対象の情報区分を記憶する情報登録者情報区分記憶手段と、情報受領用端末のユーザの受領対象の情報区分を記憶する情報受領者情報区分記憶手段と、上記情報登録者情報区分記憶手段に記憶されている情報区分にしたがって上記情報登録用端末による情報入力を促す情報入力制御手段と、上記端末から入力された情報を対応する情報区分にしたがって上記情報記憶手段に登録する手段と、上記情報受領者情報区分記憶手段に記憶されている情報区分にしたがって上記情報受領用端末に対応する情報を送信する手段とを有することを特徴とする情報送受信システム。
【請求項8】 あらかじめ定められた複数の情報区分にしたがって情報を記憶する情報記憶手段と、上記情報区分にしたがって上記情報登録者の携帯端末による情報入力を促す情報入力制御手段と、上記携帯端末から入力された情報を対応する情報区分にしたがって上記情報記憶手段に登録する手段と、上記情報区分にしたがって上記情報受領者の携帯端末に所望の情報を送信する手段とを有することを特徴とする情報流通装置。
【請求項9】 あらかじめ定められた複数の情報区分にしたがって情報を管理する情報登録センタと上記情報登録センタと、通信可能な情報登録用端末および情報受領用端末とを用い、上記情報登録用端末から上記情報登録センタを介して上記情報受領用端末に情報を流通させる情報流通方法において、情報登録用端末のユーザの登録対象の情報区分を記憶する情報登録者情報区分記憶ステップと、情報受領用端末のユーザの受領対象の情報区分を記憶する情報登録者情報区分記憶ステップと、上記情報登録者情報区分記憶ステップにより記憶された情報区分にしたがって上記情報登録用端末による情報入力を促す情報入力ステップと、上記端末から入力された情報を対応する情報区分にしたがって上記情報登録センタの記憶装置に情報を登録する情報登録ステップと、上記情報受領者情報区分記憶ステップに記憶された情報区分にしたがって上記情報受領用端末に対応する情報を上記記憶装置から取り出して送信するステップとを有することを特徴とする情報流通方法。

【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図13】
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【図1】
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【図2】
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【図8】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図9】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2003−16097(P2003−16097A)
【公開日】平成15年1月17日(2003.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−200027(P2001−200027)
【出願日】平成13年6月29日(2001.6.29)
【出願人】(594172271)富士ゼロックスシステムサービス株式会社 (7)
【Fターム(参考)】