情報管理プログラム、情報管理装置、情報管理システム及び情報管理方法
【課題】映像または音声が収録されたコンテンツと文書資料とが関連付けられている場合において、文書資料における各部に応じたコンテンツの再生を容易化すること。
【解決手段】情報管理プログラムであって、表示対象の文書及び表示するべきページの特定を受け、データベース420から、特定された文書の文書利用情報を取得すると共に、収録時間及び収録場所が文書利用情報における閲覧時間及び閲覧場所と近い収録情報を取得し、取得した収録情報に係るAVファイルのうち、特定されたページが閲覧された時間に対応する部分を特定すると共に、特定した部分へアクセスするための情報を出力する一連の動作を情報処理装置に実行させることを特徴とする。
【解決手段】情報管理プログラムであって、表示対象の文書及び表示するべきページの特定を受け、データベース420から、特定された文書の文書利用情報を取得すると共に、収録時間及び収録場所が文書利用情報における閲覧時間及び閲覧場所と近い収録情報を取得し、取得した収録情報に係るAVファイルのうち、特定されたページが閲覧された時間に対応する部分を特定すると共に、特定した部分へアクセスするための情報を出力する一連の動作を情報処理装置に実行させることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報管理プログラム、情報管理装置、情報管理システム及び情報管理方法に関し、特に、文書情報と映像若しくは音声の情報とを関連付けてユーザに閲覧させるシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
会議や講義等の様子を映像や音声で記録し、後から議事録やテキストと共に視聴することにより会議や講義の内容を再確認することや、不参加ユーザに内容を伝えることは一般的に行われている。また、プレゼンテーションをビデオ収録するとともに、その際に用いられた資料の内容を保存し、収録された映像を視聴する際に、資料を映像に同期して表示するためのコンテンツを作成するアプリケーション・ソフトウェアは既に用いられており、実際にプレゼンテーション、会議、講義等を収録して資料と共に閲覧可能なシステムは既に知られている。
【0003】
また、映像の情報と印刷出力とを関連付けて扱う方法として、映像コンテンツと関連付けて印刷用のコンテンツが配信されるような場合において、映像コンテンツから抽出された画面と印刷用コンテンツとを関連付けて保存し、後から印刷用コンテンツの印刷出力を行う場合、抽出された画面を同時に表示することにより、印刷用コンテンツの内容の確認を容易化する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したシステムにおいては、映像若しくは音声(以降、コンテンツとする)を主体としてそのコンテンツに合わせて資料等が表示される構成が一般的であり、早送りやスキップ等の操作は可能であるものの、全体の内容を理解するためには原則としてコンテンツの再生時間分の時間を要する。また、そのコンテンツに関する資料の中で一部分のみの説明を視聴したいような場合、ユーザは、コンテンツを再生しつつ内容を確認しながら、手動で再生位置を探す必要があり、所望の再生位置をみつけるのが困難であった。
【0005】
特許文献1に開示された発明は、映像コンテンツと印刷用コンテンツとが関連付けて配信されるような場合において、それらのコンテンツを保存して後から利用する場合のユーザの利便性を向上するための技術であり、映像や音声等のコンテンツと文書やプレゼンテーションなどの資料情報とが関連付けられている場合において、資料をベースとしてコンテンツを再生させることを目的とする本願発明とはその目的が異なる。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、映像または音声が収録されたコンテンツと文書資料とが関連付けられている場合において、文書資料における各部に応じたコンテンツの再生を容易化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、ネットワークを介してアクセス可能な記憶領域上に格納された情報を管理する情報管理プログラムであって、表示対象の文書を特定するための文書特定情報を取得するステップと、前記文書特定情報により特定される文書において、表示するべきページを特定するためのページ特定情報を取得するステップと、複数の文書について夫々のページが閲覧された時間及び閲覧された場所を示す文書閲覧態様情報を記憶している文書閲覧態様情報記憶部から、前記文書特定情報により特定される文書の文書閲覧態様情報を取得するステップと、複数の映像または音声についてその映像または音声が記録された時間及び記録された場所を示すコンテンツ記録態様情報を記憶しているコンテンツ記録態様情報記憶部から、前記記録された場所が、前記取得された文書閲覧態様情報が示す閲覧された場所と所定の範囲内であるコンテンツ記録態様情報を取得するステップと、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記取得されたページ特定情報により特定されるページが閲覧された時間に対応する部分を、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に基づいて特定するステップと、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記特定された部分へアクセスするための情報を出力するステップとを情報処理装置に実行させることを特徴とする情報管理プログラム。
【0008】
また、本発明の他の態様は、ネットワークを介してアクセス可能な記憶領域上に格納された情報を管理する情報管理装置であって、表示対象の文書を特定するための文書特定情報を取得する文書特定情報取得部と、前記文書特定情報により特定される文書において、表示するべきページを特定するためのページ特定情報を取得するページ特定情報取得部と、複数の文書について夫々のページが閲覧された時間及び閲覧された場所を示す文書閲覧態様情報を記憶している文書閲覧態様情報記憶部から、前記文書特定情報により特定される文書の文書閲覧態様情報を取得する文書閲覧態様情報取得部と、複数の映像または音声についてその映像または音声が記録された時間及び記録された場所を示すコンテンツ記録態様情報を記憶しているコンテンツ記録態様情報記憶部から、前記記録された場所が、前記取得された文書閲覧態様情報が示す閲覧された場所と所定の範囲内であるコンテンツ記録態様情報を取得するコンテンツ記録態様情報取得部と、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記取得されたページ特定情報により特定されるページが閲覧された時間に対応する部分を、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に基づいて特定する対応部分特定部と、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記特定された部分へアクセスするための情報を出力するアクセス情報出力部とを含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の更に他の態様は、ネットワークを介してアクセス可能な記憶領域を含み、文書情報、映像または音声の情報を記憶している管理対象情報記憶部と、複数の文書について夫々のページが閲覧された時間及び閲覧された場所を示す文書閲覧態様情報を記憶している文書閲覧態様情報記憶部と、複数の映像または音声についてその映像または音声が記録された時間及び記録された場所を示すコンテンツ記録態様情報を記憶しているコンテンツ記録態様情報記憶部と、前記ネットワークを介してアクセス可能な記憶領域上に格納された情報を管理する情報管理装置とを含む情報管理システムであって、前記情報管理装置は、表示対象の文書を特定するための文書特定情報を取得する文書特定情報取得部と、前記文書特定情報により特定される文書において、表示するべきページを特定するためのページ特定情報を取得するページ特定情報取得部と、前記文書閲覧態様情報記憶部から、前記文書特定情報により特定される文書の文書閲覧態様情報を取得する文書閲覧態様情報取得部と、前記コンテンツ記録態様情報記憶部から、前記記録された場所が、前記取得された文書閲覧態様情報が示す閲覧された場所と所定の範囲内であるコンテンツ記録態様情報を取得するコンテンツ記録態様情報取得部と、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記取得されたページ特定情報により特定されるページが閲覧された時間に対応する部分を、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に基づいて特定する対応部分特定部と、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記特定された部分へアクセスするための情報を出力するアクセス情報出力部とを含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の更に他の態様は、ネットワークを介してアクセス可能な記憶領域上に格納された情報を管理する情報管理方法であって、表示対象の文書を特定するための文書特定情報を取得して記憶媒体に記憶し、前記文書特定情報により特定される文書において、表示するべきページを特定するためのページ特定情報を取得して記憶媒体に記憶し、複数の文書について夫々のページが閲覧された時間及び閲覧された場所を示す文書閲覧態様情報を記憶している文書閲覧態様情報記憶部から、前記文書特定情報により特定される文書の文書閲覧態様情報を取得して記憶媒体に記憶し、複数の映像または音声についてその映像または音声が記録された時間及び記録された場所を示すコンテンツ記録態様情報を記憶しているコンテンツ記録態様情報記憶部から、前記記録された場所が、前記取得された文書閲覧態様情報が示す閲覧された場所と所定の範囲内であるコンテンツ記録態様情報を取得して記憶媒体に記憶し、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記取得されたページ特定情報により特定されるページが閲覧された時間に対応する部分を、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に基づいて特定し、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記特定された部分へアクセスするための情報を出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、映像または音声が収録されたコンテンツと文書資料とが関連付けられている場合において、文書資料における各部に応じたコンテンツの再生を容易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る情報管理システムの運用形態を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る情報処理端末のハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係るユーザ端末の機能構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態に係る文書利用情報の例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る収録情報の例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係るアプリケーションサーバの機能構成を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係るアプリケーションサーバの動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態に係るタイムラインの概念を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る文書管理アプリケーションのGUIを示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係るアプリケーションサーバの動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態に係るアプリケーションサーバの機能により印刷出力された用紙の例を示す図である。
【図12】本発明の実施形態に係るアプリケーションサーバの動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施形態に係る文書利用情報の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、情報管理システムの例として、ネットワークを介して映像、音声及び文書資料を共有することにより会議を行うネットワーク会議システム及びそのネットワーク会議によって生成された文書資料を管理する文書管理システムを例とし、そのネットワーク会議において映像や音声等のコンテンツが収録された実時間と、そのネットワーク会議において文書資料の各部が閲覧、表示されていた実時間とに基づいて文書資料の閲覧箇所とコンテンツの再生箇所との同期をとるネットワーク会議システムについて説明する。
【0014】
図1は、本実施の形態に係るネットワーク会議システムの運用形態の例を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るネットワーク会議システムは、プリンタやスキャナ等の入出力機能を含む画像形成装置1、ユーザが操作するPC(Personal Computer)等の情報処理端末であるユーザ端末2、ネットワークを介してサービスを提供するアプリケーションサーバ3、ネットワーク上で情報を記憶するデータベース4、複数のユーザで画面を同時に視聴するために画面を投影するプロジェクタ5を含み、それらが接続されたネットワークAにおいて運用される。
【0015】
ネットワークAは、ユーザ端末2を操作するユーザとは異なるユーザが操作するユーザ端末7が接続されたネットワークBと、インターネットや電話回線等の公衆回線8を介して接続されている。また、ユーザ端末2には、動画を撮影してユーザ端末2に入力するウェブカメラ6が接続されている。このような構成によりユーザ端末2のユーザ及びその周辺にいるユーザと、ユーザ端末7のユーザとの間で映像、音声及び文書資料が共有され、ネットワーク会議が実現される。
【0016】
画像形成装置1は、撮像機能、画像形成機能及び通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能な複合機である。ユーザ端末2、7は、ユーザが操作する情報処理端末であり、ネットワーク会議を実現するアプリケーションがインストールされ、ネットワーク会議機能を提供する。アプリケーションサーバ3は、本実施形態の要旨に係る機能を実現するための文書管理アプリケーションがインストールされるサーバである。
【0017】
データベース4は、上述した映像や音声(以降、コンテンツとする)の情報、コンテンツが収録された時間や位置を示す情報、上述した文書資料の情報及び文書資料がネットワーク会議において閲覧、表示されていた実時間の情報を記憶している。プロジェクタ5は、ネットワークを介して、ユーザ端末2におけるネットワーク会議のGUI(Graphical User Interface)の情報を取得し、スクリーンやホワイトボード等に投影する。尚、ユーザ端末7にも、ユーザ端末2と同様にウェブカメラが接続されており、ユーザ端末7を操作しているユーザやその周囲のユーザや風景の映像が取得されるように構成されている。
【0018】
ユーザ端末2、7にインストールされるアプリケーションは、上述したネットワーク会議を実現するための機能に加えて、上述したようにデータベース4に記憶させるための情報を生成する機能を含む。また、アプリケーションサーバ3にインストールされる文書管理アプリケーションは、データベース4に記憶された情報に基づき、文書資料の閲覧箇所に応じてコンテンツの一部を再生する機能を含む。ユーザ端末2、7及びアプリケーションサーバ3にインストールされるアプリケーションの機能については、後に詳述する。
【0019】
次に、本実施形態に係る画像形成装置1、ユーザ端末2、アプリケーションサーバ3、データベース4及びユーザ端末7のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施形態に係るユーザ端末2のハードウェア構成を示すブロック図である。以下の説明においては、ユーザ端末2のハードウェア構成を例として説明するが、画像形成装置1、アプリケーションサーバ3、データベース4及びユーザ端末7についても同様である。
【0020】
図2に示すように、本実施形態に係るユーザ端末2は、一般的なサーバやPC等と同様の構成を含む。即ち、本実施形態に係るユーザ端末2は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)20、ROM(Read Only Memory)30、HDD(Hard Disk Drive)40及びI/F50がバス80を介して接続されている。また、I/F50にはLCD(Liquid Crystal Display)60及び操作部70が接続されている。
【0021】
CPU10は演算手段であり、ユーザ端末2全体の動作を制御する。RAM20は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM30は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。HDD40は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納される。
【0022】
I/F50は、バス80と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD60は、ユーザがユーザ端末2の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部70は、キーボードやマウス等、ユーザがユーザ端末2に情報を入力するためのユーザインタフェースである。尚、図1において説明したように、本実施形態に係るアプリケーションサーバ3は、サーバとして運用される。従って、LCD60及び操作部70等のユーザインタフェースは省略可能である。また、画像形成装置1は、図2に示すハードウェア構成に加えて、スキャナ、プリンタ等を実現するためのエンジンを備える。
【0023】
このようなハードウェア構成において、ROM30やHDD40若しくは図示しない光学ディスク等の記憶媒体に格納されたプログラムがRAM20に読み出され、CPU10の制御に従って動作することにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る画像形成装置1、ユーザ端末2、アプリケーションサーバ3、データベース4及びユーザ端末7の機能を実現する機能ブロックが構成される。
【0024】
次に、本実施形態に係るユーザ端末2の機能構成について、図3を参照して説明する。図3は、本実施形態に係るユーザ端末2の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、本実施形態に係るユーザ端末2は、図2において説明したLCD60、操作部70に加えて、コントローラ200、ネットワークI/F210及び外部I/F220を含む。また、コントローラ200は、ネットワーク制御部201、I/F制御部202、ネットワーク会議アプリケーション203、表示制御部204及び操作制御部205を含む。
【0025】
ネットワークI/F210は、ユーザ端末2がネットワークを介して他の機器と通信するためのインタフェースであり、外部I/F220は、ユーザ端末2にウェブカメラ6等の外部機器を接続するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェースが用いられる。ネットワークI/F210及び外部I/F220は、図2に示すI/F50によって実現される。
【0026】
コントローラ200は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。具体的には、ROM30や不揮発性メモリ並びにHDD40や光学ディスク等の不揮発性記憶媒体に格納されたプログラムが、RAM20等の揮発性メモリ(以下、メモリ)にロードされ、そのプログラムに従ってCPU10が演算を行うことにより構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ200が構成される。コントローラ200は、ユーザ端末2全体を制御する制御部である。
【0027】
ネットワーク制御部201は、ネットワークI/F210を介して入力される情報を取得すると共に、ネットワークI/F210を介して他の機器に情報を送信する。I/F制御部202は、外部I/F220に接続された外部機器を制御すると共に、外部I/F220を介して外部機器から入力される情報を取得する。
【0028】
ネットワーク会議アプリケーション203は、ユーザ端末2において、ネットワークを介した他の情報処理端末とのネットワーク会議を実現するアプリケーション・プログラムに従ってCPU10が演算を行うことにより構成される。本実施形態に係るネットワーク会議アプリケーション203は、主たる機能として、ネットワークを介して接続された他の情報処理端末であって同じくネットワーク会議アプリケーション203がインストールされた端末との間でセッションを確立し、セッションを確立した他の端末との間でプレゼンテーション、映像及び音声を相互に表示することによりネットワーク会議を実現する機能を含む。
【0029】
更に、本実施形態に係るネットワーク会議アプリケーション203は、ネットワーク会議において収録された映像及び音声を記録する機能(以降、映像・音声収録機能とする)、映像及び音声が収録された場合に、その映像及び音声の収録に関する情報を記録する機能(以降、収録情報記録機能とする)と、ネットワーク会議において表示された文書資料を記録する機能(以降、文書記録機能とする)と、ネットワーク会議において表示された文書資料の利用態様を記録する機能(以降、文書利用情報記録機能とする)を含む。
【0030】
ネットワーク会議アプリケーション203は、映像・音声収録機能により、ネットワーク会議において、外部I/F220を介してウェブカメラ6から入力される映像や音声の情報に基づいてAV(Audio Visual)ファイルを生成する。映像・音声収録機能によって生成されたAVファイルは、ネットワーク制御部201により、ネットワークを介してデータベース4に格納される。
【0031】
また、ネットワーク会議アプリケーション203は、文書記録機能により、ネットワーク会議において表示された文書資料の情報を保持する。文書記録機能によって保持された文書資料の情報は、ネットワーク制御部201により、ネットワークを介してデータベース4に格納される。尚、収録情報記録機能及び文書利用情報記録機能については、後に詳述する。
【0032】
表示制御部204は、ネットワーク会議アプリケーション203のGUI(Graphical User Interface)等、ユーザ端末2の状態をLCD60に表示させる。操作制御部205は、操作部70に対するユーザによる操作の信号を取得し、ネットワーク会議アプリケーション203等のユーザ端末2において動作するソフトウェアに入力する。
【0033】
次に、本実施形態に係るネットワーク会議アプリケーション203の機能として、上述した収録情報記録機能及び文書利用情報記録機について説明する。図4は、文書利用情報記録機能によって生成される文書利用情報の内容を示す図である。文書利用情報は、ネットワーク会議アプリケーション203によりネットワーク会議が開催された場合において、そのネットワーク会議で文書ファイルが表示された場合に生成される情報である。図4に示すように、本実施形態に係る文書利用情報は、“日時情報”及び“位置情報”を含む。
【0034】
“日時情報”には、文書を特定するための“文書ファイル名”、“URL(Uniform Resource Locator)”の情報に加えて、“ページ数”、“表示開始時間”、“表示期間”の情報が含まれている。“文書ファイル名”、“URL”は、データベース4において文書資料が格納されている記憶領域、即ちファイルパスを示す情報である。他方、“ページ数”、“表示開始時間”、“表示期間”の3つの情報は、文書ファイルが利用されたタイムラインを示す情報であり、文書ファイルの何ページが、実時間の何時から何時まで表示されていたかを判断可能とする情報である。
【0035】
更に、“日時情報”における上記タイムラインの情報には、“ページ数”毎に“抽出文字列”の情報が付加されている。“抽出文字列”の情報は、夫々のページに含まれる文字列の情報であり、文書ファイルの夫々のページに含まれる文字情報が認識可能となっている。この“抽出文字列”の情報により、文字情報により文書資料の検索が可能となる。尚、一のネットワーク会議において複数の文書ファイルが表示された場合、“日時情報”には、夫々の文書ファイル毎に上述したタイムラインの情報及び“抽出文字列”の情報が生成される。
【0036】
他方、“位置情報”は、ネットワーク会議が開催された場合において、そのネットワーク会議が開催された位置、即ち、ネットワーク会議を実行したネットワーク会議アプリケーション203がインストールされた情報処理端末の位置を示す情報である。図4に示すように、“位置情報”は、“緯度”、“経度”、“標高”、“住所”、“建物名”、“階”、“室名”の情報を含む。尚、図4に示す“位置情報”の各項目は一例であり、上述したようにネットワーク会議が開催された場所を示す情報であれば、他の項目を用いても良い。
【0037】
図4に示す“位置情報”は、例えば、ネットワークの会議の開催時においてユーザが手動で入力する場合の他、ユーザ端末2に設けられたGPS(Global Positioning System)等の測位システムにより測定されて生成される。尚、図4においては、そのユーザ端末2の位置のみ、即ち、一の位置情報のみが含まれる場合を例としているが、例えば、ユーザ端末2とユーザ端末7の両方のように、ネットワーク会議の相手方の端末の位置をも含めても良い。このように、データベース4に格納されている文書利用情報は、夫々の文書について夫々のページが閲覧された時間及び閲覧された場所を示す文書閲覧態様情報として用いられ、データベース4は、文書閲覧態様情報記憶部として機能する。
【0038】
図5は、収録情報記録機能によって生成される収録情報の例を示す図である。収録情報は、ネットワーク会議アプリケーション203によりネットワーク会議が開催された場合において、そのネットワーク会議で映像や音声が記録、即ち収録され、AV(Audio Visual)ファイルが生成された場合に同時に生成される情報である。図5に示すように、収録情報においても、“日時情報”及び“位置情報”が含まれる。
【0039】
収録情報の“日時情報”には、AVファイルを特定するための“AVファイル名”、“URL”の情報に加えて、“収録開始時間”、“収録期間”の情報が含まれている。“AVファイル名”、“URL”は、データベース4においてAVファイルが格納されている記憶領域、即ちファイルパスを示す情報である。他方、“収録開始時間”、“収録期間”の2つの情報が、収録情報におけるタイムラインの情報となる。“位置情報”は、上述した文書利用情報と同様の情報であり、ネットワーク会議の一方の端末の場所のみでなく、双方の端末の場所の情報を記憶しても良い。このように、データベース4に格納されている収録情報は、映像または音声等のコンテンツについて、そのコンテンツが記録された時間及び記録された場所を示すコンテンツ記録態様情報として用いられ、データベース4は、コンテンツ記録態様情報記憶部としても機能する。
【0040】
図4、図5に示す文書利用情報及び収録情報は、ネットワーク会議においてネットワーク会議アプリケーション203により生成され、ネットワーク制御部201により、ネットワークを介してデータベース4に格納される。
【0041】
次に、アプリケーションサーバ3の機能構成について、図6を参照して説明する。図6は、本実施形態に係るアプリケーションサーバ3の機能構成を示すブロック図である。図6に示すように、本実施形態に係るアプリケーションサーバ3は、コントローラ300及びネットワークI/F210を含む。また、コントローラ300は、ネットワーク制御部301及び文書管理アプリケーション302を含む。ネットワークI/F310及びネットワーク制御部301の機能は、図3において説明したネットワークI/F210及びネットワーク制御部201の機能と同様である。
【0042】
文書管理アプリケーション302は、ユーザ端末2やユーザ端末7によるネットワーク会議の結果、データベース4に格納された文書資料の情報を、ネットワークを介してユーザ端末2やユーザ端末7に表示させる機能(以降、文書閲覧機能とする)を含む。この文書閲覧機能による文書の閲覧において、文書管理アプリケーション302は、上述した文書利用情報を検索する機能(以降、文書利用情報検索機能とする)、上述した収録情報に基づいてAVファイルを検索する機能(以降、AV情報検索機能とする)により、閲覧させる文書資料の閲覧箇所に基づいて映像や音声を再生する機能を提供する。これが、本実施形態の要旨にかかる機能の1つである。
【0043】
次に、本実施形態の要旨に係る機能として、ユーザ端末2にインストールされたブラウザを介して、文書管理アプリケーション302によって提供される文書閲覧機能により文書資料を閲覧する場合の、文書管理アプリケーション302の動作について図7を参照して説明する。ユーザが文書管理アプリケーション302の文書閲覧機能を利用する場合、まずはユーザ端末2等の情報処理端末においてブラウザを起動し、データベース4に格納されている文書資料のうち閲覧を希望する文書資料を、文書管理アプリケーション302に対して指定する。これにより、文書管理アプリケーション302が、文書を特定するための文書特定情報を取得する。
【0044】
上述した文書特定情報は、例えば、データベース4において文書資料が格納されている記憶領域、即ちファイルパスであり、URL等が用いられる。これにより、文書管理アプリケーション302は、指定された文書資料をデータベース4から取得し、その資料の情報をユーザ端末2に送信することによって閲覧が開始される(S701)。尚、本実施形態においては、文書特定情報を取得した文書管理アプリケーションがデータベース4から文書資料を取得する場合を例とするが、文書を特定するための情報として、文書資料自体の情報を直接取得しても良い。その場合、ユーザがユーザ端末2を操作することによりネットワークを介してアプリケーションサーバ3に文書資料の情報を送信する。
【0045】
閲覧を開始すると、文書管理アプリケーション302は、上述した文書利用情報検索機能により、指定された文書の文書名や格納先のURL等、文書資料を特定するための情報をキーとして、図4に示すようにデータベース4に格納された文書利用情報を取得する(S702)。この際、文書管理アプリケーション302は、図4に示す“文書ファイル名”や“URL”を参照する。即ち、S702においては、文書管理アプリケーション302が、文書閲覧態様情報を取得する文書閲覧態様情報取得部として機能する。
【0046】
文書利用情報を取得すると、文書管理アプリケーション302は、AV情報検索機能により、文書利用情報に含まれる“位置情報”をキーとして、図5に示すようにデータベース4に格納された収録情報を検索して取得する(S703)。即ち、S702において、文書管理アプリケーション302は、コンテンツ記録態様情報を取得するコンテンツ記録態様情報取得部として機能する。収録情報を取得すると、文書管理アプリケーション302は、既に取得した文書利用情報の“日時情報”と収録情報に含まれる“日時情報”とに基づき、図8に示すようなタイムラインの情報を生成する(S704)。
【0047】
図8は、上述したように、文書利用情報及び収録情報夫々の“日時情報”のタイムラインに基づいて、文書管理アプリケーション302によって生成される文書資料とAV情報との実時間軸上の表示若しくは収録期間の対応を示すタイムラインを概念的に示す情報である。図8に示すように、実時間を軸として、図5に示す“収録開始時間”、“収録期間”に基づいて映像及び音声が収録された期間が示されると共に、図4に示す“ページ数”、“表示開始時間”、“表示期間”に基づいて資料が表示された期間が示される。
【0048】
尚、本実施形態に係るシステムは、文書資料に基づいてAVファイルを検索、視聴させることが目的であるため、図8に示すようなタイムラインは、まず、文書資料側の各ページのライムラインが生成された上で、S703において取得された収録情報に基づき、文書資料のタイムラインに重なるAVファイルのタイムラインが生成される。
【0049】
また、図8に示す図は、上述したように、文書利用情報及び収録情報のタイムラインの対応関係を概念的に示す図である。従って、図7のS704における処理は、図8に示すような画像を生成する処理ではなく、部署利用情報及び収録情報のタイムラインが関連付けられ、図4に示す“ページ数”毎の“表示開始時間”及び“表示期間”と、図5に示す“収録開始時間”及び“収録期間”とが同一の時間軸上で判断可能な情報を生成する処理である。
【0050】
本実施形態においては、夫々異なる情報として収録若しくは記憶された映像、音声、文書資料の情報について、夫々収録された時間や表示された時間を図4、図5のように記録しておくことにより、図8に示すように、全ての情報を実時間軸上で対応させることが可能となる。図8に示すようにタイムラインを生成すると、文書管理アプリケーション302は、閲覧が指示されている文書資料の“ページ数”に応じて、その時間における映像や音声の収録箇所を特定し、特定した箇所を再生するためのユーザインタフェースとなるボタンを表示するようにGUIを生成して出力する(S705)。
【0051】
S705においては、まず、文書管理アプリケーション302が、閲覧対象のページを特定するページ特定情報及び図8に示すようなタイムラインの情報から、閲覧対象のページに対応するAVファイルの再生位置を特定する対応部分特定部として機能する。更に、文書管理アプリケーション302は、対応部分を特定した後、ユーザがユーザ端末2において動作するブラウザを介して、その特定された部分にアクセスし、AVファイルの対応部分を再生するため、即ち、アクセスするための情報を生成して出力するアクセス情報出力部として機能する。
【0052】
このアクセスするための情報とは、例えば、対応するAVファイルがデータベース4において格納されている格納領域、即ちファイルパスと、そのAVファイルにおける再生位置を示す情報とが含まれたURL等である。即ち、文書管理アプリケーション302は、S705において、上記URLへのアクセスを要求するためのボタンが含まれる画面を表示するための情報を生成して出力する。
【0053】
尚、文書資料の閲覧開始当初の場合、必ず1ページ目が表示されるため、最初のS705において、文書管理アプリケーション302は、1ページ目に対応する映像や音声の収録箇所を再生するためのボタンを表示するようにGUIを生成する。即ち、S701以前の文書特定情報の取得時において、文書管理アプリケーション302はページ特定情報取得部としても機能し、表示するべきページを特定するためのページ特定情報として、1ページ目を特定する情報も取得する。
【0054】
S705によりGUIの情報が出力されると、文書管理アプリケーション302の文書閲覧機能を利用しているブラウザ側において、閲覧が指示されている文書資料のページと共に、該当収録箇所への映像や音声の再生ボタンが表示される。そのGUIの表示例を図9に示す。図9は、文書管理アプリケーション302の文書閲覧機能のGUI(以降、文書閲覧GUIとする)を示す図である。
【0055】
図9に示すように、文書閲覧GUIにおいては、閲覧が指示された文書のページが表示される閲覧ページ表示スペースに加えて、閲覧中の文書の各ページが表示され、ユーザによる操作に応じて閲覧するページの指示を入力するページ表示スペースが含まれる。更に、画面下部には、“映像ファイル”、“音声ファイル”のように、図8に示すタイムライン上において、閲覧中のページがネットワーク会議において表示されていた時間に収録された映像、音声の再生を指示するための再生ボタンが表示されている。
【0056】
例えば、“資料1”の“page4”が文書閲覧GUIにおいて表示されている場合、図9に示す“閲覧ページ表示スペース”には、“資料1”の“page4”が表示される。そして、図8の期間Tのように、“資料1”の“page4”が表示されている期間においては、夫々“映像A”と“音声A”とが収録されているため、図9の“映像ファイル”及び“音声ファイル”の再生ボタンは、“映像A”及び“音声A”を、該当収録時間から再生するための再生ボタンとして機能する。
【0057】
図9に示すような画面において再生ボタンがクリックされ、ネットワークを介して文書管理アプリケーション302に再生指示が入力されると(S706/YES)、文書管理アプリケーション302は、図5に示す収録情報に基づき、再生するべきAV情報を取得する(S707)。そして、文書管理アプリケーション302は、図8に示すようなタイムラインに基づき、再生するべき位置を確認して、文書資料を閲覧しているブラウザへのストリーム配信を開始する(S708)。これにより、文書資料を閲覧しているブラウザにおいては、閲覧中の資料のページに対応する映像や音声が再生される。
【0058】
尚、S708の処理は、ストリーム配信する処理の他、文書管理アプリケーション302が、取得したAVファイルと共に再生開始位置を指定する情報を付加してブラウザ側、即ちユーザ端末2に送信し、ブラウザ側において、指定された再生開始位置から再生を開始するような処理としても良い。
【0059】
その後、ブラウザを操作しているユーザにより、閲覧ページを変更する操作が行われると(S709/YES)、文書管理アプリケーション302は、表示するべきページを特定するページ特定情報をネットワークを介して取得し、S705からの処理を繰り返す。他方、ページが変更されることなく、ブラウザが閉じられる等により文書の閲覧が終了すると(S710/YES)、文書管理アプリケーション302は処理を終了する。このような処理により、本実施形態に係る文書管理アプリケーション302の文書閲覧機能による動作が完了する。
【0060】
このように、本実施形態に係る文書管理システムにおいては、ネットワーク会議等を収録した映像や音声等のAVファイルが生成される際、図5に示すような収録日時及び収録された位置の情報を含む収録情報が関連付けて生成される。同様に、ネットワーク会議において表示された文書資料が格納される際、図4に示すようなページ毎の表示日時及び表示した端末の一の情報を含む文書利用情報が関連付けて生成される。
【0061】
そして、文書管理アプリケーション302は、この収録情報及び文書利用情報に含まれる“日時情報”、“位置情報”により、夫々別個に格納された文書資料の情報や映像、音声の情報を関連付け、同一のネットワーク会議において生成された文書資料や映像、音声であることを判断する。即ち、文書管理アプリケーション302は、“文書利用情報”、“収録情報”において、位置情報が同一若しくは所定の範囲内の位置を示す文書資料、映像、音声の情報であれば、文書資料が表示されていた期間に収録された映像、音声は、その文書資料についての議論や説明であると判断し、文書資料のページを起点として、映像や音声へのリンクを生成する。
【0062】
このような処理により、複数ページにわたる文書資料を閲覧する場合において、ユーザが、より理解を深めたいページのみについての説明を映像や音声により得ることを希望する場合、迅速にそのページに対応する映像及び音声の再生を開始することが可能となり、文書資料における各部に応じたコンテンツの再生を容易化することができる。
【0063】
尚、図7のS703における収録情報の取得において、文書管理アプリケーション302は、図4、図5に示すような位置情報の項目の全ての一致を条件とするのではなく、例えば、“緯度”、“経度”、“標高”の3つが一致若しくは所定の範囲以内に近接していれば、一致と判断しても良い。また、“緯度”、“経度”、“標高”の情報が空白であったとしても、“住所”、“建物名”、“階”、“室名”が一致すれば、一致と判断しても良い。
【0064】
また、上述したように、収録情報及び文書利用情報における“位置情報”として、ネットワーク会議を行った双方の端末の位置情報を含める場合、図7のS703において、文書管理アプリケーション302は、ネットワーク会議を行った双方の端末における収録情報を取得することができる。この場合、文書資料を閲覧する際、ネットワーク会議を行った一方の端末における収録映像や音声のみならず、双方の端末における収録映像や音声を再生することができ、より、文書閲覧においてユーザの理解を助けることが可能となる。
【0065】
次に、文書管理アプリケーション302を介して、閲覧中の文書資料のページを印刷出力する場合の機能について説明する。図10は、文書管理アプリケーション302において、閲覧中の文書資料を印刷出力する場合の動作を示すフローチャートである。本実施形態に係る文書管理アプリケーション302においては、文書資料を印刷出力する場合、印刷出力するページに対応する映像、音声へアクセスするための符号化された情報を付加することにより、紙として出力された資料からでも容易に映像、音声へアクセスできるようにする。
【0066】
図10に示すように、S1001〜S1005までは、図7のS701〜S705と同様に処理が実行される。これにより、ユーザ端末2のブラウザにおいては、図9に示すような画面が表示される。この画面において、ユーザの操作によりユーザ端末2において印刷指示が入力され、ネットワークを介して文書管理アプリケーション302に入力されると(S1006/YES)、文書管理アプリケーション302は、図5に示す収録情報及び図8において説明したタイムラインに基づき、印刷出力対象のページに対応するAVファイルのデータベース4における格納場所及びその再生位置を特定する(S1007)。
【0067】
対応するAVファイルの格納場所及び再生位置を特定すると、文書管理アプリケーション302は、URL等の形式により特定したAVファイルの再生位置が再生されるようなリンクの情報を生成し、QRコード(登録商標)等、視覚的に読み取り可能な符号化された情報形式に変換する(S1008)。そして、印刷対象のページの余白部分に上記変換したQRコードを付与し、その画像情報をユーザ端末2等のブラウザが動作している端末に出力する(S1009)。これにより、ユーザ端末2等においては、文書管理アプリケーション302から出力された画像情報に基づいて印刷ジョブが生成され、印刷出力が実行される。
【0068】
このようにして印刷出力された文書資料のページの例を図11に示す。図11に示すように、本実施形態に係る文書管理アプリケーション302を介して印刷出力された出力用紙には、余白に視覚的に符号化された情報としてQRコード(登録商標)が付与されている。このQRコード(登録商標)は、上述したように、印刷出力されたページと、図8に示すタイムラインにおいて対応している映像、音声の再生位置へアクセスするためのURLが符号化された情報である。
【0069】
従って、この出力用紙に表示されているQRコード(登録商標)を、専用のアプリケーションがインストールされた携帯電話等のモバイル端末のカメラや、PC等の情報処理端末に接続されたウェブカメラで撮影することにより、それらの端末からデータベース4にアクセスし、印刷出力されたページに対応するタイミングの映像や音声を視聴することができる。
【0070】
以上説明したように、本実施形態に係る文書管理システムによれば、実時間及び場所に基づいて文書資料と映像または音声の情報とを関連付けるため、映像または音声が収録されたコンテンツと文書資料とが関連付けられている場合において、文書資料における各部に応じたコンテンツの再生を容易化することができる。
【0071】
尚、上記実施形態においては、図7のS702〜S705及び図10のS1002〜S1005に示すように、ユーザ端末2やユーザ端末7等を操作するユーザによって、ブラウザを介して文書の閲覧が開始された後に、閲覧対象のページに対応するAVファイルを特定する場合を例として説明した。しかしながら、図3において説明したネットワーク会議アプリケーションにより図4、図5に示すような情報が生成され、文書資料の情報及びAVファイルと共にデータベース4に格納されるのであれば、データベース4への登録時に、文書資料の各ページに対応するAVファイルの再生位置へのリンク情報を生成して記憶しておくことも可能である。そのような例について、以下に説明する。
【0072】
図12は、文書資料やAVファイルがデータベース4に格納される際に、文書資料のページ毎に、対応するAVファイルの再生位置へのリンク情報を生成する場合の文書管理アプリケーション302の動作を示すフローチャートである。図12に示すように、データベース4に新しい文書利用情報が格納されると(S1201)、文書管理アプリケーション302は、その新たに格納された文書利用情報を取得し、図7のS703と同様に、AV情報検索機能により、新たに格納された文書利用情報に含まれる“位置情報”をキーとして、図5に示すようにデータベース4に格納された収録情報を検索して取得する(S1202)。
【0073】
収録情報を取得すると、文書管理アプリケーション302は、図7のS704と同様に、図8において説明したようなタイムラインの情報を生成する(S1203)。このように生成されたタイムラインの情報に基づき、文書管理アプリケーション302は、新規に登録された文書資料の夫々のページに対応するAVファイル及びその再生位置を判断し、リンク情報を生成する(S1204)。
【0074】
S1204の処理においては、図7のS705と同様に、ページに対応したAVファイルの再生位置を特定する処理と、特定された再生位置へのアクセス情報を生成、出力する処理とが実行される。但し、S1204においては、新たに格納された文書利用情報に係る文書の夫々のページについて、対応するAVファイル及び再生位置の特定が実行され、夫々の特定結果についてアクセス情報が生成される。
【0075】
全てのページについてリンク情報を生成すると、文書管理アプリケーション302は、図4に示す文書利用情報において、“ページ数”毎にリンク情報を追加し(S1205)、処理を終了する。このような処理により、図4に示す文書利用情報に替えて、図13に示すように、各ページに対して、対応するAVファイル及び再生位置へのアクセス先を示すリンク情報が関連付けられた文書利用情報が生成される。
【0076】
これにより、ユーザがユーザ端末2等からブラウザを介して文書管理アプリケーション302にアクセスし、データベース4に格納された文書を閲覧する際、図7に示すS702の処理の後、S703、S704の処理を省略してS705の処理に進むことができ、文書の閲覧に際して、ユーザ操作に対する応答性を向上すると共に、ネットワーク負荷を低減することが可能となる。
【0077】
尚、図12の例においては、新たな文書利用情報が格納されたことをトリガとして、文書管理アプリケーション302が、処理を開始している。このような態様は、例えば、文書管理アプリケーション302が、所定のタイミングにおいてデータベース4に格納されている文書利用情報を監視することにより実現可能である。
【0078】
また、図12の例のように、新たな文書利用情報が格納された場合に限らず、新たな収録情報が格納された場合であっても、図12と同様の処理を実行することが可能である。その場合、収録情報側の“位置情報”をキーとして文書利用情報が検索され、取得される。
【0079】
また、上記実施形態においては、ユーザ端末2及びユーザ端末7にネットワーク会議アプリケーション203がインストールされている場合を例として説明した。これに限らず、文書管理アプリケーション302のように、サーバ上にインストールされて動作するアプリケーションをブラウザを介して使用するような態様であっても、同様の効果を得ることが可能である。
【0080】
また、上記実施形態における文書利用情報及び収録情報の態様は一例であり、本実施形態に係る要旨は、閲覧対象の文書及びそのページが指定された場合において、文書に含まれるページ毎の閲覧された時間及び閲覧された場所を示す情報をキーとして、映像や音声が収録された時間及び場所を示す情報を検索することにより、その文書のページが閲覧されていた際に録画若しくは録音されたAVファイルを特定し、そのAVファイルを視聴可能とすることにある。
【0081】
従って、利用される文書利用情報及び収録情報は、図4、図5に示すような態様に限らず、少なくとも文書について夫々のページが閲覧された時間及び閲覧された場所を示す情報と、映像または音声について、その映像または音声が記録された時間及び記録された場所を示す情報であれば良く、そのような情報が関連付けられた文書資料及びAVファイルであれば、本実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
【0082】
また、上記実施形態においては、ネットワーク会議において収録されたAVファイルを、同じくネットワーク会議において表示された文書資料の夫々のページに基づいて検索する場合を例として説明した。しかしながら、ネットワーク会議は一例であり、同じく映像や音声と文書資料とが関連付けて利用されるシステムであれば、同様に適用可能である。そのような例としては、音声チャット、ビデオチャット、オンライン講義等が考えられる。
【0083】
また、システム化された状態ではない通常の講義であっても、受講者に提示する資料の各ページについて、実時間と関連付けて各ページの表示時間が記憶されると共に、講義の受講者や主催者が録音、録画したAVファイルについても、録音、録画された実時間が記憶されていれば、上記と同様のシステムにより、同様の効果を得ることが可能である。即ち、アプリケーションサーバ3による文書管理機能は、上述したユーザ端末2、7によるネットワーク会議機能によるデータベース4への情報の登録機能とは無関係に、データベース4に情報が登録されていれば効果を得られるものである。このような場合、図4、図5に夫々示す文書利用情報及び収録情報としては、例えば、文書資料、AVファイル夫々にメタ情報として埋め込まれている情報が用いられる。
【0084】
また、上記実施形態においては、アプリケーションサーバ3において、本実施形態に係る要旨となる文書管理アプリケーション302が動作している場合を例として説明した。これに限らず、画像形成装置1や、プロジェクタ5等、ネットワークに接続されて動作する機器であれば、アプリケーションサーバ3と同様に動作することが可能であり、上記と同様の振る舞いが可能である。
【0085】
また、上記実施形態においては、ユーザ端末2のネットワーク会議アプリケーション203が、データベース4への文書利用情報や収録情報の登録を行う場合を例として説明した。この他、例えばプロジェクタ5が、データベース4への文書利用情報や収録情報の登録を行う態様も考えられる。これは、プロジェクタ5が独自の機能として、投影するべき情報として入力される情報に基づいて文書利用情報や収録情報を生成する態様や、プロジェクタ5にネットワーク会議アプリケーションがインストールされて動作する態様等が考えられる。
【符号の説明】
【0086】
1 画像形成装置
2 ユーザ端末
3 アプリケーションサーバ
4 データベース
5 プロジェクタ
6 ウェブカメラ
7 ユーザ端末
8 公衆回線
10 CPU
20 RAM
30 ROM
40 HDD
50 I/F
60 LCD
70 操作部
80 バス
200 コントローラ
201 ネットワーク制御部
202 I/F制御部
203 ネットワーク会議アプリケーション
204 表示制御部、
205 操作制御部
210 ネットワークI/F
220 外部I/F
300 コントローラ
301 ネットワーク制御部
302 文書管理アプリケーション
310 ネットワークI/F
【先行技術文献】
【特許文献】
【0087】
【特許文献1】特開2005−210408号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報管理プログラム、情報管理装置、情報管理システム及び情報管理方法に関し、特に、文書情報と映像若しくは音声の情報とを関連付けてユーザに閲覧させるシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
会議や講義等の様子を映像や音声で記録し、後から議事録やテキストと共に視聴することにより会議や講義の内容を再確認することや、不参加ユーザに内容を伝えることは一般的に行われている。また、プレゼンテーションをビデオ収録するとともに、その際に用いられた資料の内容を保存し、収録された映像を視聴する際に、資料を映像に同期して表示するためのコンテンツを作成するアプリケーション・ソフトウェアは既に用いられており、実際にプレゼンテーション、会議、講義等を収録して資料と共に閲覧可能なシステムは既に知られている。
【0003】
また、映像の情報と印刷出力とを関連付けて扱う方法として、映像コンテンツと関連付けて印刷用のコンテンツが配信されるような場合において、映像コンテンツから抽出された画面と印刷用コンテンツとを関連付けて保存し、後から印刷用コンテンツの印刷出力を行う場合、抽出された画面を同時に表示することにより、印刷用コンテンツの内容の確認を容易化する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したシステムにおいては、映像若しくは音声(以降、コンテンツとする)を主体としてそのコンテンツに合わせて資料等が表示される構成が一般的であり、早送りやスキップ等の操作は可能であるものの、全体の内容を理解するためには原則としてコンテンツの再生時間分の時間を要する。また、そのコンテンツに関する資料の中で一部分のみの説明を視聴したいような場合、ユーザは、コンテンツを再生しつつ内容を確認しながら、手動で再生位置を探す必要があり、所望の再生位置をみつけるのが困難であった。
【0005】
特許文献1に開示された発明は、映像コンテンツと印刷用コンテンツとが関連付けて配信されるような場合において、それらのコンテンツを保存して後から利用する場合のユーザの利便性を向上するための技術であり、映像や音声等のコンテンツと文書やプレゼンテーションなどの資料情報とが関連付けられている場合において、資料をベースとしてコンテンツを再生させることを目的とする本願発明とはその目的が異なる。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、映像または音声が収録されたコンテンツと文書資料とが関連付けられている場合において、文書資料における各部に応じたコンテンツの再生を容易化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、ネットワークを介してアクセス可能な記憶領域上に格納された情報を管理する情報管理プログラムであって、表示対象の文書を特定するための文書特定情報を取得するステップと、前記文書特定情報により特定される文書において、表示するべきページを特定するためのページ特定情報を取得するステップと、複数の文書について夫々のページが閲覧された時間及び閲覧された場所を示す文書閲覧態様情報を記憶している文書閲覧態様情報記憶部から、前記文書特定情報により特定される文書の文書閲覧態様情報を取得するステップと、複数の映像または音声についてその映像または音声が記録された時間及び記録された場所を示すコンテンツ記録態様情報を記憶しているコンテンツ記録態様情報記憶部から、前記記録された場所が、前記取得された文書閲覧態様情報が示す閲覧された場所と所定の範囲内であるコンテンツ記録態様情報を取得するステップと、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記取得されたページ特定情報により特定されるページが閲覧された時間に対応する部分を、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に基づいて特定するステップと、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記特定された部分へアクセスするための情報を出力するステップとを情報処理装置に実行させることを特徴とする情報管理プログラム。
【0008】
また、本発明の他の態様は、ネットワークを介してアクセス可能な記憶領域上に格納された情報を管理する情報管理装置であって、表示対象の文書を特定するための文書特定情報を取得する文書特定情報取得部と、前記文書特定情報により特定される文書において、表示するべきページを特定するためのページ特定情報を取得するページ特定情報取得部と、複数の文書について夫々のページが閲覧された時間及び閲覧された場所を示す文書閲覧態様情報を記憶している文書閲覧態様情報記憶部から、前記文書特定情報により特定される文書の文書閲覧態様情報を取得する文書閲覧態様情報取得部と、複数の映像または音声についてその映像または音声が記録された時間及び記録された場所を示すコンテンツ記録態様情報を記憶しているコンテンツ記録態様情報記憶部から、前記記録された場所が、前記取得された文書閲覧態様情報が示す閲覧された場所と所定の範囲内であるコンテンツ記録態様情報を取得するコンテンツ記録態様情報取得部と、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記取得されたページ特定情報により特定されるページが閲覧された時間に対応する部分を、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に基づいて特定する対応部分特定部と、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記特定された部分へアクセスするための情報を出力するアクセス情報出力部とを含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の更に他の態様は、ネットワークを介してアクセス可能な記憶領域を含み、文書情報、映像または音声の情報を記憶している管理対象情報記憶部と、複数の文書について夫々のページが閲覧された時間及び閲覧された場所を示す文書閲覧態様情報を記憶している文書閲覧態様情報記憶部と、複数の映像または音声についてその映像または音声が記録された時間及び記録された場所を示すコンテンツ記録態様情報を記憶しているコンテンツ記録態様情報記憶部と、前記ネットワークを介してアクセス可能な記憶領域上に格納された情報を管理する情報管理装置とを含む情報管理システムであって、前記情報管理装置は、表示対象の文書を特定するための文書特定情報を取得する文書特定情報取得部と、前記文書特定情報により特定される文書において、表示するべきページを特定するためのページ特定情報を取得するページ特定情報取得部と、前記文書閲覧態様情報記憶部から、前記文書特定情報により特定される文書の文書閲覧態様情報を取得する文書閲覧態様情報取得部と、前記コンテンツ記録態様情報記憶部から、前記記録された場所が、前記取得された文書閲覧態様情報が示す閲覧された場所と所定の範囲内であるコンテンツ記録態様情報を取得するコンテンツ記録態様情報取得部と、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記取得されたページ特定情報により特定されるページが閲覧された時間に対応する部分を、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に基づいて特定する対応部分特定部と、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記特定された部分へアクセスするための情報を出力するアクセス情報出力部とを含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の更に他の態様は、ネットワークを介してアクセス可能な記憶領域上に格納された情報を管理する情報管理方法であって、表示対象の文書を特定するための文書特定情報を取得して記憶媒体に記憶し、前記文書特定情報により特定される文書において、表示するべきページを特定するためのページ特定情報を取得して記憶媒体に記憶し、複数の文書について夫々のページが閲覧された時間及び閲覧された場所を示す文書閲覧態様情報を記憶している文書閲覧態様情報記憶部から、前記文書特定情報により特定される文書の文書閲覧態様情報を取得して記憶媒体に記憶し、複数の映像または音声についてその映像または音声が記録された時間及び記録された場所を示すコンテンツ記録態様情報を記憶しているコンテンツ記録態様情報記憶部から、前記記録された場所が、前記取得された文書閲覧態様情報が示す閲覧された場所と所定の範囲内であるコンテンツ記録態様情報を取得して記憶媒体に記憶し、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記取得されたページ特定情報により特定されるページが閲覧された時間に対応する部分を、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に基づいて特定し、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記特定された部分へアクセスするための情報を出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、映像または音声が収録されたコンテンツと文書資料とが関連付けられている場合において、文書資料における各部に応じたコンテンツの再生を容易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る情報管理システムの運用形態を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る情報処理端末のハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係るユーザ端末の機能構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態に係る文書利用情報の例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る収録情報の例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係るアプリケーションサーバの機能構成を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係るアプリケーションサーバの動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態に係るタイムラインの概念を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る文書管理アプリケーションのGUIを示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係るアプリケーションサーバの動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態に係るアプリケーションサーバの機能により印刷出力された用紙の例を示す図である。
【図12】本発明の実施形態に係るアプリケーションサーバの動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施形態に係る文書利用情報の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、情報管理システムの例として、ネットワークを介して映像、音声及び文書資料を共有することにより会議を行うネットワーク会議システム及びそのネットワーク会議によって生成された文書資料を管理する文書管理システムを例とし、そのネットワーク会議において映像や音声等のコンテンツが収録された実時間と、そのネットワーク会議において文書資料の各部が閲覧、表示されていた実時間とに基づいて文書資料の閲覧箇所とコンテンツの再生箇所との同期をとるネットワーク会議システムについて説明する。
【0014】
図1は、本実施の形態に係るネットワーク会議システムの運用形態の例を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るネットワーク会議システムは、プリンタやスキャナ等の入出力機能を含む画像形成装置1、ユーザが操作するPC(Personal Computer)等の情報処理端末であるユーザ端末2、ネットワークを介してサービスを提供するアプリケーションサーバ3、ネットワーク上で情報を記憶するデータベース4、複数のユーザで画面を同時に視聴するために画面を投影するプロジェクタ5を含み、それらが接続されたネットワークAにおいて運用される。
【0015】
ネットワークAは、ユーザ端末2を操作するユーザとは異なるユーザが操作するユーザ端末7が接続されたネットワークBと、インターネットや電話回線等の公衆回線8を介して接続されている。また、ユーザ端末2には、動画を撮影してユーザ端末2に入力するウェブカメラ6が接続されている。このような構成によりユーザ端末2のユーザ及びその周辺にいるユーザと、ユーザ端末7のユーザとの間で映像、音声及び文書資料が共有され、ネットワーク会議が実現される。
【0016】
画像形成装置1は、撮像機能、画像形成機能及び通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能な複合機である。ユーザ端末2、7は、ユーザが操作する情報処理端末であり、ネットワーク会議を実現するアプリケーションがインストールされ、ネットワーク会議機能を提供する。アプリケーションサーバ3は、本実施形態の要旨に係る機能を実現するための文書管理アプリケーションがインストールされるサーバである。
【0017】
データベース4は、上述した映像や音声(以降、コンテンツとする)の情報、コンテンツが収録された時間や位置を示す情報、上述した文書資料の情報及び文書資料がネットワーク会議において閲覧、表示されていた実時間の情報を記憶している。プロジェクタ5は、ネットワークを介して、ユーザ端末2におけるネットワーク会議のGUI(Graphical User Interface)の情報を取得し、スクリーンやホワイトボード等に投影する。尚、ユーザ端末7にも、ユーザ端末2と同様にウェブカメラが接続されており、ユーザ端末7を操作しているユーザやその周囲のユーザや風景の映像が取得されるように構成されている。
【0018】
ユーザ端末2、7にインストールされるアプリケーションは、上述したネットワーク会議を実現するための機能に加えて、上述したようにデータベース4に記憶させるための情報を生成する機能を含む。また、アプリケーションサーバ3にインストールされる文書管理アプリケーションは、データベース4に記憶された情報に基づき、文書資料の閲覧箇所に応じてコンテンツの一部を再生する機能を含む。ユーザ端末2、7及びアプリケーションサーバ3にインストールされるアプリケーションの機能については、後に詳述する。
【0019】
次に、本実施形態に係る画像形成装置1、ユーザ端末2、アプリケーションサーバ3、データベース4及びユーザ端末7のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施形態に係るユーザ端末2のハードウェア構成を示すブロック図である。以下の説明においては、ユーザ端末2のハードウェア構成を例として説明するが、画像形成装置1、アプリケーションサーバ3、データベース4及びユーザ端末7についても同様である。
【0020】
図2に示すように、本実施形態に係るユーザ端末2は、一般的なサーバやPC等と同様の構成を含む。即ち、本実施形態に係るユーザ端末2は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)20、ROM(Read Only Memory)30、HDD(Hard Disk Drive)40及びI/F50がバス80を介して接続されている。また、I/F50にはLCD(Liquid Crystal Display)60及び操作部70が接続されている。
【0021】
CPU10は演算手段であり、ユーザ端末2全体の動作を制御する。RAM20は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM30は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。HDD40は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納される。
【0022】
I/F50は、バス80と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD60は、ユーザがユーザ端末2の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部70は、キーボードやマウス等、ユーザがユーザ端末2に情報を入力するためのユーザインタフェースである。尚、図1において説明したように、本実施形態に係るアプリケーションサーバ3は、サーバとして運用される。従って、LCD60及び操作部70等のユーザインタフェースは省略可能である。また、画像形成装置1は、図2に示すハードウェア構成に加えて、スキャナ、プリンタ等を実現するためのエンジンを備える。
【0023】
このようなハードウェア構成において、ROM30やHDD40若しくは図示しない光学ディスク等の記憶媒体に格納されたプログラムがRAM20に読み出され、CPU10の制御に従って動作することにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る画像形成装置1、ユーザ端末2、アプリケーションサーバ3、データベース4及びユーザ端末7の機能を実現する機能ブロックが構成される。
【0024】
次に、本実施形態に係るユーザ端末2の機能構成について、図3を参照して説明する。図3は、本実施形態に係るユーザ端末2の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、本実施形態に係るユーザ端末2は、図2において説明したLCD60、操作部70に加えて、コントローラ200、ネットワークI/F210及び外部I/F220を含む。また、コントローラ200は、ネットワーク制御部201、I/F制御部202、ネットワーク会議アプリケーション203、表示制御部204及び操作制御部205を含む。
【0025】
ネットワークI/F210は、ユーザ端末2がネットワークを介して他の機器と通信するためのインタフェースであり、外部I/F220は、ユーザ端末2にウェブカメラ6等の外部機器を接続するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェースが用いられる。ネットワークI/F210及び外部I/F220は、図2に示すI/F50によって実現される。
【0026】
コントローラ200は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。具体的には、ROM30や不揮発性メモリ並びにHDD40や光学ディスク等の不揮発性記憶媒体に格納されたプログラムが、RAM20等の揮発性メモリ(以下、メモリ)にロードされ、そのプログラムに従ってCPU10が演算を行うことにより構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ200が構成される。コントローラ200は、ユーザ端末2全体を制御する制御部である。
【0027】
ネットワーク制御部201は、ネットワークI/F210を介して入力される情報を取得すると共に、ネットワークI/F210を介して他の機器に情報を送信する。I/F制御部202は、外部I/F220に接続された外部機器を制御すると共に、外部I/F220を介して外部機器から入力される情報を取得する。
【0028】
ネットワーク会議アプリケーション203は、ユーザ端末2において、ネットワークを介した他の情報処理端末とのネットワーク会議を実現するアプリケーション・プログラムに従ってCPU10が演算を行うことにより構成される。本実施形態に係るネットワーク会議アプリケーション203は、主たる機能として、ネットワークを介して接続された他の情報処理端末であって同じくネットワーク会議アプリケーション203がインストールされた端末との間でセッションを確立し、セッションを確立した他の端末との間でプレゼンテーション、映像及び音声を相互に表示することによりネットワーク会議を実現する機能を含む。
【0029】
更に、本実施形態に係るネットワーク会議アプリケーション203は、ネットワーク会議において収録された映像及び音声を記録する機能(以降、映像・音声収録機能とする)、映像及び音声が収録された場合に、その映像及び音声の収録に関する情報を記録する機能(以降、収録情報記録機能とする)と、ネットワーク会議において表示された文書資料を記録する機能(以降、文書記録機能とする)と、ネットワーク会議において表示された文書資料の利用態様を記録する機能(以降、文書利用情報記録機能とする)を含む。
【0030】
ネットワーク会議アプリケーション203は、映像・音声収録機能により、ネットワーク会議において、外部I/F220を介してウェブカメラ6から入力される映像や音声の情報に基づいてAV(Audio Visual)ファイルを生成する。映像・音声収録機能によって生成されたAVファイルは、ネットワーク制御部201により、ネットワークを介してデータベース4に格納される。
【0031】
また、ネットワーク会議アプリケーション203は、文書記録機能により、ネットワーク会議において表示された文書資料の情報を保持する。文書記録機能によって保持された文書資料の情報は、ネットワーク制御部201により、ネットワークを介してデータベース4に格納される。尚、収録情報記録機能及び文書利用情報記録機能については、後に詳述する。
【0032】
表示制御部204は、ネットワーク会議アプリケーション203のGUI(Graphical User Interface)等、ユーザ端末2の状態をLCD60に表示させる。操作制御部205は、操作部70に対するユーザによる操作の信号を取得し、ネットワーク会議アプリケーション203等のユーザ端末2において動作するソフトウェアに入力する。
【0033】
次に、本実施形態に係るネットワーク会議アプリケーション203の機能として、上述した収録情報記録機能及び文書利用情報記録機について説明する。図4は、文書利用情報記録機能によって生成される文書利用情報の内容を示す図である。文書利用情報は、ネットワーク会議アプリケーション203によりネットワーク会議が開催された場合において、そのネットワーク会議で文書ファイルが表示された場合に生成される情報である。図4に示すように、本実施形態に係る文書利用情報は、“日時情報”及び“位置情報”を含む。
【0034】
“日時情報”には、文書を特定するための“文書ファイル名”、“URL(Uniform Resource Locator)”の情報に加えて、“ページ数”、“表示開始時間”、“表示期間”の情報が含まれている。“文書ファイル名”、“URL”は、データベース4において文書資料が格納されている記憶領域、即ちファイルパスを示す情報である。他方、“ページ数”、“表示開始時間”、“表示期間”の3つの情報は、文書ファイルが利用されたタイムラインを示す情報であり、文書ファイルの何ページが、実時間の何時から何時まで表示されていたかを判断可能とする情報である。
【0035】
更に、“日時情報”における上記タイムラインの情報には、“ページ数”毎に“抽出文字列”の情報が付加されている。“抽出文字列”の情報は、夫々のページに含まれる文字列の情報であり、文書ファイルの夫々のページに含まれる文字情報が認識可能となっている。この“抽出文字列”の情報により、文字情報により文書資料の検索が可能となる。尚、一のネットワーク会議において複数の文書ファイルが表示された場合、“日時情報”には、夫々の文書ファイル毎に上述したタイムラインの情報及び“抽出文字列”の情報が生成される。
【0036】
他方、“位置情報”は、ネットワーク会議が開催された場合において、そのネットワーク会議が開催された位置、即ち、ネットワーク会議を実行したネットワーク会議アプリケーション203がインストールされた情報処理端末の位置を示す情報である。図4に示すように、“位置情報”は、“緯度”、“経度”、“標高”、“住所”、“建物名”、“階”、“室名”の情報を含む。尚、図4に示す“位置情報”の各項目は一例であり、上述したようにネットワーク会議が開催された場所を示す情報であれば、他の項目を用いても良い。
【0037】
図4に示す“位置情報”は、例えば、ネットワークの会議の開催時においてユーザが手動で入力する場合の他、ユーザ端末2に設けられたGPS(Global Positioning System)等の測位システムにより測定されて生成される。尚、図4においては、そのユーザ端末2の位置のみ、即ち、一の位置情報のみが含まれる場合を例としているが、例えば、ユーザ端末2とユーザ端末7の両方のように、ネットワーク会議の相手方の端末の位置をも含めても良い。このように、データベース4に格納されている文書利用情報は、夫々の文書について夫々のページが閲覧された時間及び閲覧された場所を示す文書閲覧態様情報として用いられ、データベース4は、文書閲覧態様情報記憶部として機能する。
【0038】
図5は、収録情報記録機能によって生成される収録情報の例を示す図である。収録情報は、ネットワーク会議アプリケーション203によりネットワーク会議が開催された場合において、そのネットワーク会議で映像や音声が記録、即ち収録され、AV(Audio Visual)ファイルが生成された場合に同時に生成される情報である。図5に示すように、収録情報においても、“日時情報”及び“位置情報”が含まれる。
【0039】
収録情報の“日時情報”には、AVファイルを特定するための“AVファイル名”、“URL”の情報に加えて、“収録開始時間”、“収録期間”の情報が含まれている。“AVファイル名”、“URL”は、データベース4においてAVファイルが格納されている記憶領域、即ちファイルパスを示す情報である。他方、“収録開始時間”、“収録期間”の2つの情報が、収録情報におけるタイムラインの情報となる。“位置情報”は、上述した文書利用情報と同様の情報であり、ネットワーク会議の一方の端末の場所のみでなく、双方の端末の場所の情報を記憶しても良い。このように、データベース4に格納されている収録情報は、映像または音声等のコンテンツについて、そのコンテンツが記録された時間及び記録された場所を示すコンテンツ記録態様情報として用いられ、データベース4は、コンテンツ記録態様情報記憶部としても機能する。
【0040】
図4、図5に示す文書利用情報及び収録情報は、ネットワーク会議においてネットワーク会議アプリケーション203により生成され、ネットワーク制御部201により、ネットワークを介してデータベース4に格納される。
【0041】
次に、アプリケーションサーバ3の機能構成について、図6を参照して説明する。図6は、本実施形態に係るアプリケーションサーバ3の機能構成を示すブロック図である。図6に示すように、本実施形態に係るアプリケーションサーバ3は、コントローラ300及びネットワークI/F210を含む。また、コントローラ300は、ネットワーク制御部301及び文書管理アプリケーション302を含む。ネットワークI/F310及びネットワーク制御部301の機能は、図3において説明したネットワークI/F210及びネットワーク制御部201の機能と同様である。
【0042】
文書管理アプリケーション302は、ユーザ端末2やユーザ端末7によるネットワーク会議の結果、データベース4に格納された文書資料の情報を、ネットワークを介してユーザ端末2やユーザ端末7に表示させる機能(以降、文書閲覧機能とする)を含む。この文書閲覧機能による文書の閲覧において、文書管理アプリケーション302は、上述した文書利用情報を検索する機能(以降、文書利用情報検索機能とする)、上述した収録情報に基づいてAVファイルを検索する機能(以降、AV情報検索機能とする)により、閲覧させる文書資料の閲覧箇所に基づいて映像や音声を再生する機能を提供する。これが、本実施形態の要旨にかかる機能の1つである。
【0043】
次に、本実施形態の要旨に係る機能として、ユーザ端末2にインストールされたブラウザを介して、文書管理アプリケーション302によって提供される文書閲覧機能により文書資料を閲覧する場合の、文書管理アプリケーション302の動作について図7を参照して説明する。ユーザが文書管理アプリケーション302の文書閲覧機能を利用する場合、まずはユーザ端末2等の情報処理端末においてブラウザを起動し、データベース4に格納されている文書資料のうち閲覧を希望する文書資料を、文書管理アプリケーション302に対して指定する。これにより、文書管理アプリケーション302が、文書を特定するための文書特定情報を取得する。
【0044】
上述した文書特定情報は、例えば、データベース4において文書資料が格納されている記憶領域、即ちファイルパスであり、URL等が用いられる。これにより、文書管理アプリケーション302は、指定された文書資料をデータベース4から取得し、その資料の情報をユーザ端末2に送信することによって閲覧が開始される(S701)。尚、本実施形態においては、文書特定情報を取得した文書管理アプリケーションがデータベース4から文書資料を取得する場合を例とするが、文書を特定するための情報として、文書資料自体の情報を直接取得しても良い。その場合、ユーザがユーザ端末2を操作することによりネットワークを介してアプリケーションサーバ3に文書資料の情報を送信する。
【0045】
閲覧を開始すると、文書管理アプリケーション302は、上述した文書利用情報検索機能により、指定された文書の文書名や格納先のURL等、文書資料を特定するための情報をキーとして、図4に示すようにデータベース4に格納された文書利用情報を取得する(S702)。この際、文書管理アプリケーション302は、図4に示す“文書ファイル名”や“URL”を参照する。即ち、S702においては、文書管理アプリケーション302が、文書閲覧態様情報を取得する文書閲覧態様情報取得部として機能する。
【0046】
文書利用情報を取得すると、文書管理アプリケーション302は、AV情報検索機能により、文書利用情報に含まれる“位置情報”をキーとして、図5に示すようにデータベース4に格納された収録情報を検索して取得する(S703)。即ち、S702において、文書管理アプリケーション302は、コンテンツ記録態様情報を取得するコンテンツ記録態様情報取得部として機能する。収録情報を取得すると、文書管理アプリケーション302は、既に取得した文書利用情報の“日時情報”と収録情報に含まれる“日時情報”とに基づき、図8に示すようなタイムラインの情報を生成する(S704)。
【0047】
図8は、上述したように、文書利用情報及び収録情報夫々の“日時情報”のタイムラインに基づいて、文書管理アプリケーション302によって生成される文書資料とAV情報との実時間軸上の表示若しくは収録期間の対応を示すタイムラインを概念的に示す情報である。図8に示すように、実時間を軸として、図5に示す“収録開始時間”、“収録期間”に基づいて映像及び音声が収録された期間が示されると共に、図4に示す“ページ数”、“表示開始時間”、“表示期間”に基づいて資料が表示された期間が示される。
【0048】
尚、本実施形態に係るシステムは、文書資料に基づいてAVファイルを検索、視聴させることが目的であるため、図8に示すようなタイムラインは、まず、文書資料側の各ページのライムラインが生成された上で、S703において取得された収録情報に基づき、文書資料のタイムラインに重なるAVファイルのタイムラインが生成される。
【0049】
また、図8に示す図は、上述したように、文書利用情報及び収録情報のタイムラインの対応関係を概念的に示す図である。従って、図7のS704における処理は、図8に示すような画像を生成する処理ではなく、部署利用情報及び収録情報のタイムラインが関連付けられ、図4に示す“ページ数”毎の“表示開始時間”及び“表示期間”と、図5に示す“収録開始時間”及び“収録期間”とが同一の時間軸上で判断可能な情報を生成する処理である。
【0050】
本実施形態においては、夫々異なる情報として収録若しくは記憶された映像、音声、文書資料の情報について、夫々収録された時間や表示された時間を図4、図5のように記録しておくことにより、図8に示すように、全ての情報を実時間軸上で対応させることが可能となる。図8に示すようにタイムラインを生成すると、文書管理アプリケーション302は、閲覧が指示されている文書資料の“ページ数”に応じて、その時間における映像や音声の収録箇所を特定し、特定した箇所を再生するためのユーザインタフェースとなるボタンを表示するようにGUIを生成して出力する(S705)。
【0051】
S705においては、まず、文書管理アプリケーション302が、閲覧対象のページを特定するページ特定情報及び図8に示すようなタイムラインの情報から、閲覧対象のページに対応するAVファイルの再生位置を特定する対応部分特定部として機能する。更に、文書管理アプリケーション302は、対応部分を特定した後、ユーザがユーザ端末2において動作するブラウザを介して、その特定された部分にアクセスし、AVファイルの対応部分を再生するため、即ち、アクセスするための情報を生成して出力するアクセス情報出力部として機能する。
【0052】
このアクセスするための情報とは、例えば、対応するAVファイルがデータベース4において格納されている格納領域、即ちファイルパスと、そのAVファイルにおける再生位置を示す情報とが含まれたURL等である。即ち、文書管理アプリケーション302は、S705において、上記URLへのアクセスを要求するためのボタンが含まれる画面を表示するための情報を生成して出力する。
【0053】
尚、文書資料の閲覧開始当初の場合、必ず1ページ目が表示されるため、最初のS705において、文書管理アプリケーション302は、1ページ目に対応する映像や音声の収録箇所を再生するためのボタンを表示するようにGUIを生成する。即ち、S701以前の文書特定情報の取得時において、文書管理アプリケーション302はページ特定情報取得部としても機能し、表示するべきページを特定するためのページ特定情報として、1ページ目を特定する情報も取得する。
【0054】
S705によりGUIの情報が出力されると、文書管理アプリケーション302の文書閲覧機能を利用しているブラウザ側において、閲覧が指示されている文書資料のページと共に、該当収録箇所への映像や音声の再生ボタンが表示される。そのGUIの表示例を図9に示す。図9は、文書管理アプリケーション302の文書閲覧機能のGUI(以降、文書閲覧GUIとする)を示す図である。
【0055】
図9に示すように、文書閲覧GUIにおいては、閲覧が指示された文書のページが表示される閲覧ページ表示スペースに加えて、閲覧中の文書の各ページが表示され、ユーザによる操作に応じて閲覧するページの指示を入力するページ表示スペースが含まれる。更に、画面下部には、“映像ファイル”、“音声ファイル”のように、図8に示すタイムライン上において、閲覧中のページがネットワーク会議において表示されていた時間に収録された映像、音声の再生を指示するための再生ボタンが表示されている。
【0056】
例えば、“資料1”の“page4”が文書閲覧GUIにおいて表示されている場合、図9に示す“閲覧ページ表示スペース”には、“資料1”の“page4”が表示される。そして、図8の期間Tのように、“資料1”の“page4”が表示されている期間においては、夫々“映像A”と“音声A”とが収録されているため、図9の“映像ファイル”及び“音声ファイル”の再生ボタンは、“映像A”及び“音声A”を、該当収録時間から再生するための再生ボタンとして機能する。
【0057】
図9に示すような画面において再生ボタンがクリックされ、ネットワークを介して文書管理アプリケーション302に再生指示が入力されると(S706/YES)、文書管理アプリケーション302は、図5に示す収録情報に基づき、再生するべきAV情報を取得する(S707)。そして、文書管理アプリケーション302は、図8に示すようなタイムラインに基づき、再生するべき位置を確認して、文書資料を閲覧しているブラウザへのストリーム配信を開始する(S708)。これにより、文書資料を閲覧しているブラウザにおいては、閲覧中の資料のページに対応する映像や音声が再生される。
【0058】
尚、S708の処理は、ストリーム配信する処理の他、文書管理アプリケーション302が、取得したAVファイルと共に再生開始位置を指定する情報を付加してブラウザ側、即ちユーザ端末2に送信し、ブラウザ側において、指定された再生開始位置から再生を開始するような処理としても良い。
【0059】
その後、ブラウザを操作しているユーザにより、閲覧ページを変更する操作が行われると(S709/YES)、文書管理アプリケーション302は、表示するべきページを特定するページ特定情報をネットワークを介して取得し、S705からの処理を繰り返す。他方、ページが変更されることなく、ブラウザが閉じられる等により文書の閲覧が終了すると(S710/YES)、文書管理アプリケーション302は処理を終了する。このような処理により、本実施形態に係る文書管理アプリケーション302の文書閲覧機能による動作が完了する。
【0060】
このように、本実施形態に係る文書管理システムにおいては、ネットワーク会議等を収録した映像や音声等のAVファイルが生成される際、図5に示すような収録日時及び収録された位置の情報を含む収録情報が関連付けて生成される。同様に、ネットワーク会議において表示された文書資料が格納される際、図4に示すようなページ毎の表示日時及び表示した端末の一の情報を含む文書利用情報が関連付けて生成される。
【0061】
そして、文書管理アプリケーション302は、この収録情報及び文書利用情報に含まれる“日時情報”、“位置情報”により、夫々別個に格納された文書資料の情報や映像、音声の情報を関連付け、同一のネットワーク会議において生成された文書資料や映像、音声であることを判断する。即ち、文書管理アプリケーション302は、“文書利用情報”、“収録情報”において、位置情報が同一若しくは所定の範囲内の位置を示す文書資料、映像、音声の情報であれば、文書資料が表示されていた期間に収録された映像、音声は、その文書資料についての議論や説明であると判断し、文書資料のページを起点として、映像や音声へのリンクを生成する。
【0062】
このような処理により、複数ページにわたる文書資料を閲覧する場合において、ユーザが、より理解を深めたいページのみについての説明を映像や音声により得ることを希望する場合、迅速にそのページに対応する映像及び音声の再生を開始することが可能となり、文書資料における各部に応じたコンテンツの再生を容易化することができる。
【0063】
尚、図7のS703における収録情報の取得において、文書管理アプリケーション302は、図4、図5に示すような位置情報の項目の全ての一致を条件とするのではなく、例えば、“緯度”、“経度”、“標高”の3つが一致若しくは所定の範囲以内に近接していれば、一致と判断しても良い。また、“緯度”、“経度”、“標高”の情報が空白であったとしても、“住所”、“建物名”、“階”、“室名”が一致すれば、一致と判断しても良い。
【0064】
また、上述したように、収録情報及び文書利用情報における“位置情報”として、ネットワーク会議を行った双方の端末の位置情報を含める場合、図7のS703において、文書管理アプリケーション302は、ネットワーク会議を行った双方の端末における収録情報を取得することができる。この場合、文書資料を閲覧する際、ネットワーク会議を行った一方の端末における収録映像や音声のみならず、双方の端末における収録映像や音声を再生することができ、より、文書閲覧においてユーザの理解を助けることが可能となる。
【0065】
次に、文書管理アプリケーション302を介して、閲覧中の文書資料のページを印刷出力する場合の機能について説明する。図10は、文書管理アプリケーション302において、閲覧中の文書資料を印刷出力する場合の動作を示すフローチャートである。本実施形態に係る文書管理アプリケーション302においては、文書資料を印刷出力する場合、印刷出力するページに対応する映像、音声へアクセスするための符号化された情報を付加することにより、紙として出力された資料からでも容易に映像、音声へアクセスできるようにする。
【0066】
図10に示すように、S1001〜S1005までは、図7のS701〜S705と同様に処理が実行される。これにより、ユーザ端末2のブラウザにおいては、図9に示すような画面が表示される。この画面において、ユーザの操作によりユーザ端末2において印刷指示が入力され、ネットワークを介して文書管理アプリケーション302に入力されると(S1006/YES)、文書管理アプリケーション302は、図5に示す収録情報及び図8において説明したタイムラインに基づき、印刷出力対象のページに対応するAVファイルのデータベース4における格納場所及びその再生位置を特定する(S1007)。
【0067】
対応するAVファイルの格納場所及び再生位置を特定すると、文書管理アプリケーション302は、URL等の形式により特定したAVファイルの再生位置が再生されるようなリンクの情報を生成し、QRコード(登録商標)等、視覚的に読み取り可能な符号化された情報形式に変換する(S1008)。そして、印刷対象のページの余白部分に上記変換したQRコードを付与し、その画像情報をユーザ端末2等のブラウザが動作している端末に出力する(S1009)。これにより、ユーザ端末2等においては、文書管理アプリケーション302から出力された画像情報に基づいて印刷ジョブが生成され、印刷出力が実行される。
【0068】
このようにして印刷出力された文書資料のページの例を図11に示す。図11に示すように、本実施形態に係る文書管理アプリケーション302を介して印刷出力された出力用紙には、余白に視覚的に符号化された情報としてQRコード(登録商標)が付与されている。このQRコード(登録商標)は、上述したように、印刷出力されたページと、図8に示すタイムラインにおいて対応している映像、音声の再生位置へアクセスするためのURLが符号化された情報である。
【0069】
従って、この出力用紙に表示されているQRコード(登録商標)を、専用のアプリケーションがインストールされた携帯電話等のモバイル端末のカメラや、PC等の情報処理端末に接続されたウェブカメラで撮影することにより、それらの端末からデータベース4にアクセスし、印刷出力されたページに対応するタイミングの映像や音声を視聴することができる。
【0070】
以上説明したように、本実施形態に係る文書管理システムによれば、実時間及び場所に基づいて文書資料と映像または音声の情報とを関連付けるため、映像または音声が収録されたコンテンツと文書資料とが関連付けられている場合において、文書資料における各部に応じたコンテンツの再生を容易化することができる。
【0071】
尚、上記実施形態においては、図7のS702〜S705及び図10のS1002〜S1005に示すように、ユーザ端末2やユーザ端末7等を操作するユーザによって、ブラウザを介して文書の閲覧が開始された後に、閲覧対象のページに対応するAVファイルを特定する場合を例として説明した。しかしながら、図3において説明したネットワーク会議アプリケーションにより図4、図5に示すような情報が生成され、文書資料の情報及びAVファイルと共にデータベース4に格納されるのであれば、データベース4への登録時に、文書資料の各ページに対応するAVファイルの再生位置へのリンク情報を生成して記憶しておくことも可能である。そのような例について、以下に説明する。
【0072】
図12は、文書資料やAVファイルがデータベース4に格納される際に、文書資料のページ毎に、対応するAVファイルの再生位置へのリンク情報を生成する場合の文書管理アプリケーション302の動作を示すフローチャートである。図12に示すように、データベース4に新しい文書利用情報が格納されると(S1201)、文書管理アプリケーション302は、その新たに格納された文書利用情報を取得し、図7のS703と同様に、AV情報検索機能により、新たに格納された文書利用情報に含まれる“位置情報”をキーとして、図5に示すようにデータベース4に格納された収録情報を検索して取得する(S1202)。
【0073】
収録情報を取得すると、文書管理アプリケーション302は、図7のS704と同様に、図8において説明したようなタイムラインの情報を生成する(S1203)。このように生成されたタイムラインの情報に基づき、文書管理アプリケーション302は、新規に登録された文書資料の夫々のページに対応するAVファイル及びその再生位置を判断し、リンク情報を生成する(S1204)。
【0074】
S1204の処理においては、図7のS705と同様に、ページに対応したAVファイルの再生位置を特定する処理と、特定された再生位置へのアクセス情報を生成、出力する処理とが実行される。但し、S1204においては、新たに格納された文書利用情報に係る文書の夫々のページについて、対応するAVファイル及び再生位置の特定が実行され、夫々の特定結果についてアクセス情報が生成される。
【0075】
全てのページについてリンク情報を生成すると、文書管理アプリケーション302は、図4に示す文書利用情報において、“ページ数”毎にリンク情報を追加し(S1205)、処理を終了する。このような処理により、図4に示す文書利用情報に替えて、図13に示すように、各ページに対して、対応するAVファイル及び再生位置へのアクセス先を示すリンク情報が関連付けられた文書利用情報が生成される。
【0076】
これにより、ユーザがユーザ端末2等からブラウザを介して文書管理アプリケーション302にアクセスし、データベース4に格納された文書を閲覧する際、図7に示すS702の処理の後、S703、S704の処理を省略してS705の処理に進むことができ、文書の閲覧に際して、ユーザ操作に対する応答性を向上すると共に、ネットワーク負荷を低減することが可能となる。
【0077】
尚、図12の例においては、新たな文書利用情報が格納されたことをトリガとして、文書管理アプリケーション302が、処理を開始している。このような態様は、例えば、文書管理アプリケーション302が、所定のタイミングにおいてデータベース4に格納されている文書利用情報を監視することにより実現可能である。
【0078】
また、図12の例のように、新たな文書利用情報が格納された場合に限らず、新たな収録情報が格納された場合であっても、図12と同様の処理を実行することが可能である。その場合、収録情報側の“位置情報”をキーとして文書利用情報が検索され、取得される。
【0079】
また、上記実施形態においては、ユーザ端末2及びユーザ端末7にネットワーク会議アプリケーション203がインストールされている場合を例として説明した。これに限らず、文書管理アプリケーション302のように、サーバ上にインストールされて動作するアプリケーションをブラウザを介して使用するような態様であっても、同様の効果を得ることが可能である。
【0080】
また、上記実施形態における文書利用情報及び収録情報の態様は一例であり、本実施形態に係る要旨は、閲覧対象の文書及びそのページが指定された場合において、文書に含まれるページ毎の閲覧された時間及び閲覧された場所を示す情報をキーとして、映像や音声が収録された時間及び場所を示す情報を検索することにより、その文書のページが閲覧されていた際に録画若しくは録音されたAVファイルを特定し、そのAVファイルを視聴可能とすることにある。
【0081】
従って、利用される文書利用情報及び収録情報は、図4、図5に示すような態様に限らず、少なくとも文書について夫々のページが閲覧された時間及び閲覧された場所を示す情報と、映像または音声について、その映像または音声が記録された時間及び記録された場所を示す情報であれば良く、そのような情報が関連付けられた文書資料及びAVファイルであれば、本実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
【0082】
また、上記実施形態においては、ネットワーク会議において収録されたAVファイルを、同じくネットワーク会議において表示された文書資料の夫々のページに基づいて検索する場合を例として説明した。しかしながら、ネットワーク会議は一例であり、同じく映像や音声と文書資料とが関連付けて利用されるシステムであれば、同様に適用可能である。そのような例としては、音声チャット、ビデオチャット、オンライン講義等が考えられる。
【0083】
また、システム化された状態ではない通常の講義であっても、受講者に提示する資料の各ページについて、実時間と関連付けて各ページの表示時間が記憶されると共に、講義の受講者や主催者が録音、録画したAVファイルについても、録音、録画された実時間が記憶されていれば、上記と同様のシステムにより、同様の効果を得ることが可能である。即ち、アプリケーションサーバ3による文書管理機能は、上述したユーザ端末2、7によるネットワーク会議機能によるデータベース4への情報の登録機能とは無関係に、データベース4に情報が登録されていれば効果を得られるものである。このような場合、図4、図5に夫々示す文書利用情報及び収録情報としては、例えば、文書資料、AVファイル夫々にメタ情報として埋め込まれている情報が用いられる。
【0084】
また、上記実施形態においては、アプリケーションサーバ3において、本実施形態に係る要旨となる文書管理アプリケーション302が動作している場合を例として説明した。これに限らず、画像形成装置1や、プロジェクタ5等、ネットワークに接続されて動作する機器であれば、アプリケーションサーバ3と同様に動作することが可能であり、上記と同様の振る舞いが可能である。
【0085】
また、上記実施形態においては、ユーザ端末2のネットワーク会議アプリケーション203が、データベース4への文書利用情報や収録情報の登録を行う場合を例として説明した。この他、例えばプロジェクタ5が、データベース4への文書利用情報や収録情報の登録を行う態様も考えられる。これは、プロジェクタ5が独自の機能として、投影するべき情報として入力される情報に基づいて文書利用情報や収録情報を生成する態様や、プロジェクタ5にネットワーク会議アプリケーションがインストールされて動作する態様等が考えられる。
【符号の説明】
【0086】
1 画像形成装置
2 ユーザ端末
3 アプリケーションサーバ
4 データベース
5 プロジェクタ
6 ウェブカメラ
7 ユーザ端末
8 公衆回線
10 CPU
20 RAM
30 ROM
40 HDD
50 I/F
60 LCD
70 操作部
80 バス
200 コントローラ
201 ネットワーク制御部
202 I/F制御部
203 ネットワーク会議アプリケーション
204 表示制御部、
205 操作制御部
210 ネットワークI/F
220 外部I/F
300 コントローラ
301 ネットワーク制御部
302 文書管理アプリケーション
310 ネットワークI/F
【先行技術文献】
【特許文献】
【0087】
【特許文献1】特開2005−210408号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介してアクセス可能な記憶領域上に格納された情報を管理する情報管理プログラムであって、
表示対象の文書を特定するための文書特定情報を取得するステップと、
前記文書特定情報により特定される文書において、表示するべきページを特定するためのページ特定情報を取得するステップと、
複数の文書について夫々のページが閲覧された時間及び閲覧された場所を示す文書閲覧態様情報を記憶している文書閲覧態様情報記憶部から、前記文書特定情報により特定される文書の文書閲覧態様情報を取得するステップと、
複数の映像または音声についてその映像または音声が記録された時間及び記録された場所を示すコンテンツ記録態様情報を記憶しているコンテンツ記録態様情報記憶部から、前記記録された場所が、前記取得された文書閲覧態様情報が示す閲覧された場所と所定の範囲内であるコンテンツ記録態様情報を取得するステップと、
前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記取得されたページ特定情報により特定されるページが閲覧された時間に対応する部分を、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に基づいて特定するステップと、
前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記特定された部分へアクセスするための情報を出力するステップとを情報処理装置に実行させることを特徴とする情報管理プログラム。
【請求項2】
前記特定された部分へアクセスするための情報を出力するステップにおいて、前記特定された部分を再生する命令をユーザが入力するための操作部を含む画面を生成して出力することを特徴とする請求項1に記載の情報管理プログラム。
【請求項3】
前記ページ特定情報により特定されるページを印刷出力する命令を取得した場合に、前記特定された部分へアクセスするための情報を符号化した画像を前記特定されるページの余白に付加して出力するステップを情報処理装置に実行させることを特徴とする請求項1または2に記載の情報管理プログラム。
【請求項4】
前記取得された文書閲覧態様情報において示される夫々のページが閲覧された時間と、前記取得されたコンテンツ記録態様情報において示される映像または音声が記録された時間とを同一の時間軸上で判断可能な情報を生成することにより、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記取得されたページ特定情報により特定されるページが閲覧された時間に対応する部分を特定することを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の情報管理プログラム。
【請求項5】
前記文書閲覧態様情報記憶部に新たな文書閲覧態様情報が記憶された場合に、前記コンテンツ記録態様情報記憶部から、前記記録された場所が、前記新たに記憶された文書閲覧態様情報が示す閲覧された場所と所定の範囲内であるコンテンツ記録態様情報を取得するステップと、
前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記新たに記憶された文書閲覧態様情報に係る文書の夫々のページが閲覧された時間に対応する部分を、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に基づいて夫々特定するステップと、
前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記特定された部分へアクセスするための情報を生成して、前記新たに記憶された文書閲覧態様情報に夫々のページに関連付けて追加するステップとを情報処理装置に実行させることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の情報管理プログラム。
【請求項6】
前記コンテンツ記録態様情報記憶部に新たなコンテンツ記録態様情報が記憶された場合に、前記文書閲覧態様情報記憶部から、前記閲覧された場所が、前記新たに記憶されたコンテンツ記録媒体情報が示す記録された場所との範囲内である文書閲覧態様情報を取得するステップと、
前記新たに記憶されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記新たに取得された文書閲覧態様情報に係る文書の夫々のページが閲覧された時間に対応する部分を、前記取得された新たに記憶されたコンテンツ記録態様情報に基づいて夫々特定するステップと、
前記新たに記憶されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記特定された部分へアクセスするための情報を生成して、前記取得された文書閲覧態様情報に夫々のページに関連付けて追加するステップとを情報処理装置に実行させることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の情報管理プログラム。
【請求項7】
前記特定された部分へアクセスするための情報を生成して出力するステップでは、前記文書特定情報に基づいて取得された文書閲覧態様情報において前記ページ特定情報により特定されるページに関連付けられた前記アクセスするための情報を出力することを特徴とする請求項5または6に記載の情報管理プログラム。
【請求項8】
ネットワークを介してアクセス可能な記憶領域上に格納された情報を管理する情報管理装置であって、
表示対象の文書を特定するための文書特定情報を取得する文書特定情報取得部と、
前記文書特定情報により特定される文書において、表示するべきページを特定するためのページ特定情報を取得するページ特定情報取得部と、
複数の文書について夫々のページが閲覧された時間及び閲覧された場所を示す文書閲覧態様情報を記憶している文書閲覧態様情報記憶部から、前記文書特定情報により特定される文書の文書閲覧態様情報を取得する文書閲覧態様情報取得部と、
複数の映像または音声についてその映像または音声が記録された時間及び記録された場所を示すコンテンツ記録態様情報を記憶しているコンテンツ記録態様情報記憶部から、前記記記録された場所が、前記取得された文書閲覧態様情報が示す閲覧された場所と所定の範囲内であるコンテンツ記録態様情報を取得するコンテンツ記録態様情報取得部と、
前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記取得されたページ特定情報により特定されるページが閲覧された時間に対応する部分を、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に基づいて特定する対応部分特定部と、
前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記特定された部分へアクセスするための情報を出力するアクセス情報出力部とを含むことを特徴とする情報管理装置。
【請求項9】
ネットワークを介してアクセス可能な記憶領域を含み、文書情報、映像または音声の情報を記憶している管理対象情報記憶部と、
複数の文書について夫々のページが閲覧された時間及び閲覧された場所を示す文書閲覧態様情報を記憶している文書閲覧態様情報記憶部と、
複数の映像または音声についてその映像または音声が記録された時間及び記録された場所を示すコンテンツ記録態様情報を記憶しているコンテンツ記録態様情報記憶部と、
前記ネットワークを介してアクセス可能な記憶領域上に格納された情報を管理する情報管理装置とを含む情報管理システムであって、
前記情報管理装置は、
表示対象の文書を特定するための文書特定情報を取得する文書特定情報取得部と、
前記文書特定情報により特定される文書において、表示するべきページを特定するためのページ特定情報を取得するページ特定情報取得部と、
前記文書閲覧態様情報記憶部から、前記文書特定情報により特定される文書の文書閲覧態様情報を取得する文書閲覧態様情報取得部と、
前記コンテンツ記録態様情報記憶部から、前記記録された場所が、前記取得された文書閲覧態様情報が示す閲覧された場所と所定の範囲内であるコンテンツ記録態様情報を取得するコンテンツ記録態様情報取得部と、
前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記取得されたページ特定情報により特定されるページが閲覧された時間に対応する部分を、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に基づいて特定する対応部分特定部と、
前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記特定された部分へアクセスするための情報を出力するアクセス情報出力部とを含むことを特徴とする情報管理システム。
【請求項10】
ネットワークを介してアクセス可能な記憶領域上に格納された情報を管理する情報管理方法であって、
表示対象の文書を特定するための文書特定情報を取得して記憶媒体に記憶し、
前記文書特定情報により特定される文書において、表示するべきページを特定するためのページ特定情報を取得して記憶媒体に記憶し、
複数の文書について夫々のページが閲覧された時間及び閲覧された場所を示す文書閲覧態様情報を記憶している文書閲覧態様情報記憶部から、前記文書特定情報により特定される文書の文書閲覧態様情報を取得して記憶媒体に記憶し、
複数の映像または音声についてその映像または音声が記録された時間及び記録された場所を示すコンテンツ記録態様情報を記憶しているコンテンツ記録態様情報記憶部から、前記記録された場所が、前記取得された文書閲覧態様情報が示す閲覧された場所と所定の範囲内であるコンテンツ記録態様情報を取得して記憶媒体に記憶し、
前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記取得されたページ特定情報により特定されるページが閲覧された時間に対応する部分を、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に基づいて特定し、
前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記特定された部分へアクセスするための情報を出力することを特徴とする情報管理方法。
【請求項1】
ネットワークを介してアクセス可能な記憶領域上に格納された情報を管理する情報管理プログラムであって、
表示対象の文書を特定するための文書特定情報を取得するステップと、
前記文書特定情報により特定される文書において、表示するべきページを特定するためのページ特定情報を取得するステップと、
複数の文書について夫々のページが閲覧された時間及び閲覧された場所を示す文書閲覧態様情報を記憶している文書閲覧態様情報記憶部から、前記文書特定情報により特定される文書の文書閲覧態様情報を取得するステップと、
複数の映像または音声についてその映像または音声が記録された時間及び記録された場所を示すコンテンツ記録態様情報を記憶しているコンテンツ記録態様情報記憶部から、前記記録された場所が、前記取得された文書閲覧態様情報が示す閲覧された場所と所定の範囲内であるコンテンツ記録態様情報を取得するステップと、
前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記取得されたページ特定情報により特定されるページが閲覧された時間に対応する部分を、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に基づいて特定するステップと、
前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記特定された部分へアクセスするための情報を出力するステップとを情報処理装置に実行させることを特徴とする情報管理プログラム。
【請求項2】
前記特定された部分へアクセスするための情報を出力するステップにおいて、前記特定された部分を再生する命令をユーザが入力するための操作部を含む画面を生成して出力することを特徴とする請求項1に記載の情報管理プログラム。
【請求項3】
前記ページ特定情報により特定されるページを印刷出力する命令を取得した場合に、前記特定された部分へアクセスするための情報を符号化した画像を前記特定されるページの余白に付加して出力するステップを情報処理装置に実行させることを特徴とする請求項1または2に記載の情報管理プログラム。
【請求項4】
前記取得された文書閲覧態様情報において示される夫々のページが閲覧された時間と、前記取得されたコンテンツ記録態様情報において示される映像または音声が記録された時間とを同一の時間軸上で判断可能な情報を生成することにより、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記取得されたページ特定情報により特定されるページが閲覧された時間に対応する部分を特定することを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の情報管理プログラム。
【請求項5】
前記文書閲覧態様情報記憶部に新たな文書閲覧態様情報が記憶された場合に、前記コンテンツ記録態様情報記憶部から、前記記録された場所が、前記新たに記憶された文書閲覧態様情報が示す閲覧された場所と所定の範囲内であるコンテンツ記録態様情報を取得するステップと、
前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記新たに記憶された文書閲覧態様情報に係る文書の夫々のページが閲覧された時間に対応する部分を、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に基づいて夫々特定するステップと、
前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記特定された部分へアクセスするための情報を生成して、前記新たに記憶された文書閲覧態様情報に夫々のページに関連付けて追加するステップとを情報処理装置に実行させることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の情報管理プログラム。
【請求項6】
前記コンテンツ記録態様情報記憶部に新たなコンテンツ記録態様情報が記憶された場合に、前記文書閲覧態様情報記憶部から、前記閲覧された場所が、前記新たに記憶されたコンテンツ記録媒体情報が示す記録された場所との範囲内である文書閲覧態様情報を取得するステップと、
前記新たに記憶されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記新たに取得された文書閲覧態様情報に係る文書の夫々のページが閲覧された時間に対応する部分を、前記取得された新たに記憶されたコンテンツ記録態様情報に基づいて夫々特定するステップと、
前記新たに記憶されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記特定された部分へアクセスするための情報を生成して、前記取得された文書閲覧態様情報に夫々のページに関連付けて追加するステップとを情報処理装置に実行させることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の情報管理プログラム。
【請求項7】
前記特定された部分へアクセスするための情報を生成して出力するステップでは、前記文書特定情報に基づいて取得された文書閲覧態様情報において前記ページ特定情報により特定されるページに関連付けられた前記アクセスするための情報を出力することを特徴とする請求項5または6に記載の情報管理プログラム。
【請求項8】
ネットワークを介してアクセス可能な記憶領域上に格納された情報を管理する情報管理装置であって、
表示対象の文書を特定するための文書特定情報を取得する文書特定情報取得部と、
前記文書特定情報により特定される文書において、表示するべきページを特定するためのページ特定情報を取得するページ特定情報取得部と、
複数の文書について夫々のページが閲覧された時間及び閲覧された場所を示す文書閲覧態様情報を記憶している文書閲覧態様情報記憶部から、前記文書特定情報により特定される文書の文書閲覧態様情報を取得する文書閲覧態様情報取得部と、
複数の映像または音声についてその映像または音声が記録された時間及び記録された場所を示すコンテンツ記録態様情報を記憶しているコンテンツ記録態様情報記憶部から、前記記記録された場所が、前記取得された文書閲覧態様情報が示す閲覧された場所と所定の範囲内であるコンテンツ記録態様情報を取得するコンテンツ記録態様情報取得部と、
前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記取得されたページ特定情報により特定されるページが閲覧された時間に対応する部分を、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に基づいて特定する対応部分特定部と、
前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記特定された部分へアクセスするための情報を出力するアクセス情報出力部とを含むことを特徴とする情報管理装置。
【請求項9】
ネットワークを介してアクセス可能な記憶領域を含み、文書情報、映像または音声の情報を記憶している管理対象情報記憶部と、
複数の文書について夫々のページが閲覧された時間及び閲覧された場所を示す文書閲覧態様情報を記憶している文書閲覧態様情報記憶部と、
複数の映像または音声についてその映像または音声が記録された時間及び記録された場所を示すコンテンツ記録態様情報を記憶しているコンテンツ記録態様情報記憶部と、
前記ネットワークを介してアクセス可能な記憶領域上に格納された情報を管理する情報管理装置とを含む情報管理システムであって、
前記情報管理装置は、
表示対象の文書を特定するための文書特定情報を取得する文書特定情報取得部と、
前記文書特定情報により特定される文書において、表示するべきページを特定するためのページ特定情報を取得するページ特定情報取得部と、
前記文書閲覧態様情報記憶部から、前記文書特定情報により特定される文書の文書閲覧態様情報を取得する文書閲覧態様情報取得部と、
前記コンテンツ記録態様情報記憶部から、前記記録された場所が、前記取得された文書閲覧態様情報が示す閲覧された場所と所定の範囲内であるコンテンツ記録態様情報を取得するコンテンツ記録態様情報取得部と、
前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記取得されたページ特定情報により特定されるページが閲覧された時間に対応する部分を、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に基づいて特定する対応部分特定部と、
前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記特定された部分へアクセスするための情報を出力するアクセス情報出力部とを含むことを特徴とする情報管理システム。
【請求項10】
ネットワークを介してアクセス可能な記憶領域上に格納された情報を管理する情報管理方法であって、
表示対象の文書を特定するための文書特定情報を取得して記憶媒体に記憶し、
前記文書特定情報により特定される文書において、表示するべきページを特定するためのページ特定情報を取得して記憶媒体に記憶し、
複数の文書について夫々のページが閲覧された時間及び閲覧された場所を示す文書閲覧態様情報を記憶している文書閲覧態様情報記憶部から、前記文書特定情報により特定される文書の文書閲覧態様情報を取得して記憶媒体に記憶し、
複数の映像または音声についてその映像または音声が記録された時間及び記録された場所を示すコンテンツ記録態様情報を記憶しているコンテンツ記録態様情報記憶部から、前記記録された場所が、前記取得された文書閲覧態様情報が示す閲覧された場所と所定の範囲内であるコンテンツ記録態様情報を取得して記憶媒体に記憶し、
前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記取得されたページ特定情報により特定されるページが閲覧された時間に対応する部分を、前記取得されたコンテンツ記録態様情報に基づいて特定し、
前記取得されたコンテンツ記録態様情報に係る前記映像または音声のうち、前記特定された部分へアクセスするための情報を出力することを特徴とする情報管理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−99901(P2012−99901A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−243572(P2010−243572)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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