説明

情報記録再生装置

【課題】ランダムアクセス可能な情報記録再生装置において、情報を再生する度に同じ箇所をスキップしたい場合にユーザが一定時間スキップ処理を行うと再生区間リストが自動的に更新されるが、その更新内容がユーザから分かりにくいという課題が残っていた。
【解決手段】記録媒体からの情報再生中に一定時間スキップ手段M1により一定時間スキップ処理が行われる度に、再生区間リスト読み出し手段M2によって読み出された再生区間リストBにおけるスキップ開始点Ssとスキップ終了点Seを用いて再生区間を変更し、再生区間からスキップ処理の区間を削除する再生区間リスト変更手段M3と、スキップ区間リストにおいて、スキップ開始点とスキップ終了点を用いてスキップ区間を変更し、スキップ区間リストがないときは新たにスキップ区間リストを作成し、再生区間から削除したスキップ処理の区間を登録するスキップ区間リスト変更手段M4とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ランダムアクセス可能な情報記録再生装置の再生、編集の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
映像、音声などの情報を記録、再生、編集することができる情報記録再生装置では、情報再生中に30秒スキップ等の一定時間スキップを用いれば、再生を希望しない箇所をスキップすることができる(例えば特許文献1参照)。また、再生開始点・再生終了点の指定や記録データの削除といった編集をすれば、再生する度に同じ箇所をスキップすることが可能である(例えば特許文献2参照)。
【0003】
しかし、これらの技術の場合には、同じ箇所のスキップを行いたい場合に、その度に一定時間スキップ処理の操作を行わなければならないし、再生開始点・再生終了点の指定や、記録データの削除といった編集作業を行わなければならない煩わしさがある。
【0004】
そこで、対策として、本出願人はすでに1つの提案を行っている。その先行技術にかかわる情報記録再生装置は、記録媒体から再生区間リストを読み出す再生区間リスト読み出し手段と、所定の一定時間にわたり前記記録媒体からの情報の読み出し位置をスキップする一定時間スキップ手段と、前記記録媒体からの情報再生中に前記一定時間スキップ手段により一定時間スキップ処理が行われる度に、前記再生区間リスト読み出し手段によって読み出された前記再生区間リストにおけるスキップ開始点とスキップ終了点を用いて前記再生区間を変更し、再生区間からスキップ処理の区間を削除する再生区間リスト変更手段とを備えた構成となっている。この場合、ユーザが一度一定時間スキップを行えば、そのときのスキップ情報を基に再生区間リストを自動的に変更する。一度一定時間スキップを行えば再生区間リストが自動的に更新されているので、それ以降の再生では、煩わしい操作を行うことなく、再生不要箇所をスキップする状態での再生が可能となる。再生開始点・再生終了点の指定や、記録データの削除といった編集作業の煩わしさも解消されている(例えば特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2002−223408号公報(第6−7頁、第3図)
【特許文献2】特開2003−319312号公報(第4頁、第2−4図)
【特許文献3】特開2006−221766号公報(第8−11頁、第1−5図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の先行技術の情報記録再生装置の場合には、自動で行われた再生区間リストの変更内容が、ユーザから分かりにくいという課題が残っていた。
【0006】
本発明は、この点に鑑みて創作したものであり、自動で行われた再生区間リストの変更内容をユーザが容易に確認することができるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明による情報記録再生装置は、
記録媒体から再生区間リストを読み出す再生区間リスト読み出し手段と、
所定の一定時間にわたり前記記録媒体からの情報の読み出し位置をスキップする一定時間スキップ手段と、
前記記録媒体からの情報再生中に前記一定時間スキップ手段により一定時間スキップ処理が行われる度に、前記再生区間リスト読み出し手段によって読み出された前記再生区間リストにおけるスキップ開始点とスキップ終了点を用いて前記再生区間を変更し、再生区間からスキップ処理の区間を削除する再生区間リスト変更手段と、
スキップ区間リストにおいて、前記スキップ開始点と前記スキップ終了点を用いてスキップ区間を変更し、前記スキップ区間リストがないときは新たにスキップ区間リストを作成し、再生区間から削除したスキップ処理の区間を登録するスキップ区間リスト変更手段とを備えたものである。
【0008】
この構成においては、情報再生中に一定時間スキップ処理が行われると、再生区間リスト変更手段は再生区間リストにおいてスキップ処理の区間(スキップ開始点からスキップ終了点まで)の削除を含めて再生区間を更新し、スキップ区間リスト変更手段はスキップ区間リストにおいてスキップ区間を更新する。この場合、スキップ区間リストがまだ作成されていないのであれば、新規に作成してスキップ区間を登録する。
【0009】
以上の結果として、以降の情報再生においてユーザは特に編集作業を行うことなく、飛ばしたい箇所を自動的にスキップして再生することが可能となる。そして、再生区間リストとは別にスキップ区間リストがあり、そのスキップ区間リストにおいてスキップ区間を更新するので、再生区間リストから削除されたスキップ処理の区間について、ユーザがこれを容易に確認することが可能となる。
【0010】
(2)また本発明による情報記録再生装置は、上記(1)において、1回目と2回目の一定時間スキップ処理が所定時間以内に引き続いて行われる連続スキップ処理が行われたときは、1回目の一定時間スキップ終了点から2回目の一定時間スキップ開始点までもスキップ処理の区間とみなして、前記再生区間リスト変更手段は前記再生区間リストにおいて1回目の一定時間スキップ開始点から2回目の一定時間スキップ終了点までを再生区間から削除し、前記スキップ区間リスト変更手段は前記スキップ区間リストにおいて1回目の一定時間スキップ開始点から2回目の一定時間スキップ終了点までをスキップ区間として更新または登録するものである。
【0011】
情報再生中に一定時間スキップ処理が行われた後、引き続いて再度一定時間スキップ処理が行われた場合に、1回目の一定時間スキップ処理と2回目の一定時間スキップ処理の時間間隔が所定時間以内であるときは、1回目の一定時間スキップ開始点から2回目の一定時間スキップ終了点までをひとくくりにして1回のスキップ処理とみなす。つまり、1回目の一定時間スキップ処理と2回目の一定時間スキップ処理と両スキップ処理の間の区間との3つを合わせて1回のスキップ処理とみなす。これを“連続スキップ処理”と称することにする。
【0012】
1回目のスキップ処理を行ってから2回目のスキップ処理を行うまでの時間が短いときは、1回目の一定時間スキップ終了点から2回目の一定時間スキップ開始点までの区間についても、本来ユーザの再生したくない情報に相当する蓋然性が高いと考えられる。そこで、そのような区間を含めて、再生区間リストからの削除対象、スキップ区間リストへの登録対象とするものである。
【0013】
この場合、1回目のスキップ処理の終了時点からユーザが2回目のスキップ処理を行うまでの間に再生された区間についても、これをスキップ処理の区間とみなして、再生区間リストからの削除に加えるとともにスキップ区間リストの登録に加えることにより、連続スキップ処理の場合にも上記(1)と同様に対応することが可能で、操作の煩わしさを解消するとともに、連続スキップ処理区間についてユーザが容易に確認することが可能となる。
【0014】
(3)また本発明による情報記録再生装置は、上記(1)において、情報再生中に逆方向の一定時間スキップ処理が行われた場合に前記再生区間リストにおいて逆方向一定時間スキップ終了点がスキップ箇所に対応するときは、前記再生区間リスト変更手段は前記再生区間リストにおいて逆方向一定時間スキップ終了点から逆方向一定時間スキップ開始点までも再生区間に含めるように再生区間を変更し、前記スキップ区間リスト変更手段は前記スキップ区間リストにおいて前記逆方向一定時間スキップ終了点から逆方向一定時間スキップ開始点までをスキップ区間から削除するものである。なお、逆方向スキップ処理では、逆方向スキップ終了点は、順方向において逆方向スキップ開始点よりも上手側にあり、通常のスキップ処理の場合とは逆関係にある(通常のスキップ処理では、スキップ終了点はスキップ開始点よりも下手側にある)。逆方向一定時間スキップ処理は、ある再生区間の再生開始初期にユーザが所望する情報がないことに気づいて操作されることが多い。したがって、逆方向一定時間スキップ処理を行うと、再生区間の前方のスキップ箇所にジャンプすることになる。
【0015】
この場合、逆方向一定時間スキップ処理が行われた区間も本来ユーザの再生したい情報であることから、逆方向スキップ処理の区間については、これを再生区間に含めるようにしている。そのように再生区間リストに戻した逆方向スキップ処理の区間については、これをスキップ区間リストから削除することで、不整合を回避することが可能となる。
【0016】
(4)また本発明による情報記録再生装置は、上記(1)〜(3)において、前記スキップ区間リスト変更手段は、前記スキップ区間リストを更新する際に、既に存在しているスキップ区間リストを複製してから、片方のスキップ区間リストを更新するという態様がある。
【0017】
スキップ区間リストを更新する際に、既存のスキップ区間リストを直接変更するのではなく、既存のスキップ区間リストを複製し、いずれか一方のスキップ区間リストに対して変更を加える。これにより、ユーザが意図的に編集したスキップ区間リストがユーザの意図に反して変更されてしまうことを防ぐことが可能になる(バックアップの確保)。
【0018】
(5)上記(2)の情報記録再生装置において、前記連続スキップ処理の判断基準の前記所定時間は、一定時間スキップ量の大小変化にかかわりなく一定値に固定されているという態様がある。このように構成すれば、上述した機能を実現するための構成が簡単なものになる。
【0019】
(6)また上記(5)の情報記録再生装置において、前記連続スキップ処理の判断基準の所定時間は、一定時間スキップ量の大小変化にかかわりなく一定値に固定されたパターンが複数種類あり、その複数種類のパターンからユーザカスタマイズ可能にされているという態様がある。このように構成すれば、それぞれのユーザの感覚にあった制御が可能になる。
【0020】
(7)また上記(2)の情報記録再生装置において、前記連続スキップ処理の判断基準の前記所定時間は、一定時間スキップ量と相関関係を有しているという態様がある。このように構成すれば、スキップしたその時々の感覚により近い制御が可能になる。
【0021】
(8)また上記(7)の情報記録再生装置において、前記連続スキップ処理の判断基準の所定時間は、一定時間スキップ量の一次関数であるという態様がある。このように構成すれば、スキップしたその時々の感覚により近い制御をより容易に実現することが可能になる。
【0022】
(9)また上記(8)の情報記録再生装置において、前記連続スキップ処理の判断基準の所定時間は、前記一次関数の傾き、Y切片がユーザカスタマイズ可能にされているという態様がある。このように構成すれば、スキップしたユーザの感覚により近い制御をより容易に実現することが可能になる。
【0023】
(10)また上記(7)の情報記録再生装置において、前記連続スキップ処理の判断基準の所定時間は、一定時間スキップ量の一次関数とし、かつ下限と上限を持たせているという態様がある。このように一次関数の上限を設けることで、極度に長い一定時間スキップを行った後の次の一定時間スキップを、本来それが無関係なものであるにもかかわらず連続スキップ処理と判断してしまうことを避けることが可能になり、また一次関数の下限を設けることで、極度に短い一定時間スキップを行った直後の一定時間スキップを、ユーザが連続スキップ処理を意図したとおりに判断することが可能になる。
【0024】
(11)また上記(7)の情報記録再生装置において、前記連続スキップ処理の判断基準の所定時間は、一定時間スキップ量の一次関数で、かつ一次関数の傾き、Y切片を一定時間スキップ量に応じて変化させているという態様がある。このように構成すれば、スキップしたその時々の感覚により近い制御をより容易に実現することが可能になる。
【0025】
(12)また上記(7)の情報記録再生装置において、前記連続スキップ処理の判断基準の所定時間は、一定時間スキップ量を複数の区間に分け、それぞれ区間で一定値に固定されているという態様がある。このように構成すれば、スキップしたその時々の感覚により近い制御をより容易に実現することを、上記とは別手段で実現可能となる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、一度一定時間スキップを行った後は以降の情報再生においてユーザは特に編集作業を行うことなく、飛ばしたい箇所を自動的にスキップして再生することができるとともに、再生区間リストとは別にスキップ区間リストがあり、そのスキップ区間リストにおいてスキップ区間を登録し更新するので、再生区間リストから削除されたスキップ処理の区間について、ユーザがこれを容易に確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明にかかわる情報記録再生装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0028】
図1は本発明の実施の形態におけるランダムアクセス可能な情報記録再生装置の代表例としてのDVDレコーダの構成を示すブロック図である。
【0029】
このDVDレコーダは、所定の一定時間にわたりDVD(Digital VersatileDisc)からの情報(映像・音声)の読み出し位置をスキップする一定時間スキップ手段の一例としての30秒スキップ手段M1と、DVDから再生区間リストBを読み出す再生区間リスト読み出し手段M2を備えている。さらに、DVDからの映像再生中に30秒スキップ手段M1により30秒スキップが行われる度に、再生区間リスト読み出し手段M2によって読み出された再生区間リストにおけるスキップ開始点Ssとスキップ終了点Seを用いて再生区間を変更し、再生区間からスキップ処理の区間を削除する再生区間リスト変更手段M3を備えている。さらに、再生区間リスト読み出し手段M2によって読み出されたスキップ区間リストCにおいて、スキップ開始点Ssとスキップ終了点Seを用いてスキップ区間を変更し、スキップ区間リストがないときは新たにスキップ区間リストCを作成し、再生区間から削除したスキップ処理の区間を登録するスキップ区間リスト変更手段M4を備えている。
【0030】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における情報記録再生装置を図2〜図4を用いて説明する。
【0031】
上記構成のDVDレコーダは、映像再生中に30秒スキップが行われる度に、再生区間リストB中に30秒スキップを行った区間のすべてまたは一部が含まれているかどうかを検索する。
【0032】
まず、図2および図3に基づいて、スキップ処理Sにおけるスキップ開始点Ssとスキップ終了点Seと、再生区間Kの開始点と終了点との相対位置関係の各種態様を説明する。
【0033】
図2(a)の態様は、再生区間Kを2つに分けるものである。スキップ開始点Ssとスキップ終了点Seがともに再生区間リストB中の再生区間Kの範囲内にある状態に該当している。より詳しくは、スキップ開始点Ssが再生区間Kの開始点とは異なり、かつスキップ終了点Seが再生区間Kの終了点とは異なっている。さらに、再生区間リストBに新たな再生区間を追加可能であるとする。このような場合に、スキップ処理Sに対応する再生を禁止するためには、旧の再生区間Kを更新する必要がある。すなわち、旧の再生区間Kにおけるスキップ処理Sの相当部分を削除する必要がある。
【0034】
そこで、再生区間リスト変更手段M3は、再生区間リストBにおいて、旧の再生区間(K+1)を新の再生区間(K+2)とし、旧の再生区間(K+2)を新の再生区間(K+3)とするようにして、旧の再生区間(K+1)以降において再生区間番号を1つずつインクリメントする。新の再生区間Kについては、その開始点は元の開始点でよいが、その終了点はスキップ開始点Ss(データポイント:t12)に設定し直すものとする。そして、新の再生区間(K+1)を新規作成し、その開始点をスキップ終了点Se(データポイント:t13)に設定し、新の再生区間(K+1)の終了点を旧の再生区間Kの終了点に設定する。再生区間リストBのデータは、旧の再生区間Kで(t11,t14)であったものが、新の再生区間Kで(t11,t12)と更新され、新の再生区間(K+1)では(t13,t14)と登録される。新の再生区間(K+2)以降はスキップ区間番号のインクリメントだけで、データに変化はない。
【0035】
一方、スキップ区間リスト変更手段M4は、スキップ区間リストCにおいて、旧のスキップ区間(K+1)を新のスキップ区間(K+2)とし、旧のスキップ区間(K+2)を新のスキップ区間(K+3)とするようにして、旧のスキップ区間(K+1)以降においてスキップ区間番号を1つずつインクリメントする。さらに、その結果空いたスキップ区間番号(K+1)について、その開始点をスキップ開始点Ssにし、終了点をスキップ終了点Seとして、新のスキップ区間(K+1)を新たに登録する。スキップ区間リストCのデータは、新のスキップ区間(K+1)で(t12,t13)が新規登録される。新のスキップ区間(K+2)以降はスキップ区間番号のインクリメントだけで、データに変化はない。
【0036】
もし、スキップ区間リストCがないのであれば、新規にスキップ区間リストCを作成し、スキップ開始点Ssとスキップ終了点Seを用いてスキップ区間を登録する。
【0037】
図4は図2(a)を詳しく表したものである。再生区間リストBは、個々の再生区間について、その開始点と終了点のデータ対の列で表される。スキップ区間リストCも同様に、個々のスキップ区間について、その開始点と終了点のデータ対の列で表される。実記録データAは、個々の再生区間について、その開始点から終了点までの連続データである。実記録データAにおいて、旧の再生区間Kがスキップ処理Sを挟む形で新の再生区間Kと新の再生区間(K+1)とに別れ、再生区間リストBにおいて、新の再生区間Kの終了点がスキップ開始点Ssに設定し直され、新の再生区間(K+1)の開始点がスキップ終了点Seに設定し直され、終了点が旧の再生区間Kの終了点に設定し直されている。
【0038】
図2(a)の説明では、再生区間リストBに新たな再生区間を追加可能な場合であるとしたが、もし、再生区間リストBに新たな再生区間が追加不可能な場合には、何もしない。
【0039】
図2(b)の態様は、再生区間Kの前半が残るものである。スキップ開始点Ssは再生区間Kの途中にあるが、スキップ終了点Seが再生区間Kの終了点またはそれを超えた時間位置にある状態に該当している。この場合には、再生区間リスト変更手段M3は、再生区間リストBにおいて、新の再生区間Kの終了点をスキップ開始点Ss(データポイント:t22)に設定し直す。再生区間リストBのデータは、旧の再生区間Kで(t21,t24)であったものが、新の再生区間Kで(t21,t22)と更新される。
【0040】
一方、スキップ区間リスト変更手段M4は、スキップ区間リストCにおいて、新のスキップ区間(K+1)の開始点をスキップ開始点Ssに設定し直す。スキップ区間リストCのデータは、旧のスキップ区間(K+1)で(t24,t25)であったものが、新のスキップ区間(K+1)で(t22,t25)と更新される。スキップ区間リストCがないときの処理は、上記と同様である。
【0041】
図3(a)の態様は、再生区間Kの後半が残るものである。スキップ開始点Ssが再生区間Kの開始点に一致するか開始点より時間的に前に位置し、スキップ終了点Seが再生区間Kの途中に位置する場合に該当している。この場合には、再生区間リスト変更手段M3は、再生区間リストBにおいて、新の再生区間Kの開始点をスキップ終了点Se(データポイント:t32)に設定し直す。再生区間リストBのデータは、旧の再生区間Kで(t31,t33)であったものが、新の再生区間Kで(t32,t33)と更新される。
【0042】
一方、スキップ区間リスト変更手段M4は、スキップ区間リストCにおいて、新のスキップ区間Kの終了点をスキップ終了点Seに設定し直す。スキップ区間リストCのデータは、旧のスキップ区間Kで(t30,t31)であったものが、新のスキップ区間Kで(t30,t32)と更新される。スキップ区間リストCがないときの処理は、上記と同様である。
【0043】
図3(b)の態様は、再生区間Kの全体を削除するものである。スキップ開始点Ssが再生区間Kの開始点に一致するか開始点より時間的に前に位置し、スキップ終了点Seが再生区間Kの終了点に一致するか終了点を超える場合に該当している。この場合には、再生区間リスト変更手段M3は、再生区間リストBにおいて、再生区間Kを削除し、旧の再生区間(K+1)を新の再生区間Kとし、旧の再生区間(K+2)を新の再生区間(K+1)とするようにして、旧の再生区間(K+1)以降において再生区間番号を1つずつデクリメントする。再生区間リストBのデータは、旧の再生区間Kで(t41,t42)であったものが、消去される。新の再生区間K以降はスキップ区間番号のデクリメントだけで、データに変化はない。
【0044】
一方、スキップ区間リスト変更手段M4は、スキップ区間リストCにおいて、旧のスキップ区間Kの開始点から旧のスキップ区間(K+1)の開始点までを一括して新のスキップ区間Kとする。旧のスキップ区間(K+1)を新のスキップ区間Kとし、旧のスキップ区間(K+2)を新のスキップ区間(K+1)とするようにして、旧のスキップ区間(K+1)以降においてスキップ区間番号を1つずつデクリメントする。スキップ区間リストCのデータは、旧のスキップ区間Kで(t40,t41)であったものが、新のスキップ区間Kで(t40,t43)と更新される。新のスキップ区間K以降はスキップ区間番号のインクリメントだけで、データに変化はない。
【0045】
もし、スキップ処理Sの一部を含んだ再生区間Kが存在しない場合には、何もしない。また、これにより、再生時にユーザが実記録データをすべて再生するか、自動的に作られた再生区間リストBに基づいて再生するかを選択することもできる。
【0046】
本実施の形態によれば、情報再生中に一定時間スキップ処理Sが行われると、再生区間リストBにおいてスキップ処理Sの削除を含めて再生区間を更新し、スキップ区間リストCにおいてスキップ区間を更新するので、以降の情報再生においてユーザは特に編集作業を行うことなく、飛ばしたい箇所を自動的にスキップして再生することが可能となる。そして、再生区間リストBとは別にスキップ区間リストCがあり、そのスキップ区間リストCにおいてスキップ区間を更新するので、再生区間リストBから削除されたスキップ処理の区間について、ユーザがこれを容易に確認することができる。
【0047】
(実施の形態2)
情報再生中に一定時間スキップ処理が行われた後、引き続いて再度一定時間スキップ処理が行われた場合に、1回目の一定時間スキップ処理と2回目の一定時間スキップ処理の時間間隔が所定時間T0以内であるときは、この2つの一定時間スキップをひとくくりにして連続スキップ処理とみなす。つまり、1回目の一定時間スキップ処理と2回目の一定時間スキップ処理と両スキップ処理の間の区間との3つを合わせて1回のスキップ処理とする。1回目のスキップ終了点Seから2回目のスキップ開始点Ssまでの区間についても、本来ユーザの再生したくない情報に相当すると考える。この連続スキップ処理を、再生区間リストからの削除対象、スキップ区間リストへの登録対象とするのが本発明の実施の形態2である。
【0048】
本発明の実施の形態2における情報記録再生装置を図5を用いて説明する。
【0049】
上記構成のDVDレコーダは、映像再生中に30秒スキップが行われた後、所定時間T0以内に続けて30秒スキップが行われた場合には、再生区間リストB中に1回目のスキップ終了点Seから2回目のスキップ終了点Seまでの区間のすべてまたは一部が含まれているかどうかを検索する。
【0050】
図5に示すように、1回目スキップ終了点Seが再生区間リストB中のある再生区間(K+1)の開始点と一致し、かつ2回目スキップ終了点Seが再生区間(K+1)の途中に位置している場合を想定する。このような場合には、再生区間リスト変更手段M3は、再生区間リストBでの旧の再生区間(K+1)において、その開始点から2回目スキップ終了点Seまでの範囲を削除する。すなわち、新の再生区間(K+1)の開始点を2回目スキップ終了点Seまで後方にシフトさせる。一方、スキップ区間リスト変更手段M4は、スキップ区間リストCにおいて、新のスキップ区間(K+1)の終了点を2回目スキップ終了点Seに設定し直す。1回目スキップ終了点Seが再生区間リストB中のある再生区間(K+1)の開始点よりも時間的に前方にある場合も同様とする。
【0051】
もし、1回目スキップ終了点Seが再生区間(K+1)に含まれており、かつ2回目スキップ終了点Seが再生区間(K+1)の終了点に一致するか、それよりも時間的に後方に位置しているときは、次のように処理する。すなわち、連続スキップ処理Sが旧の再生区間(K+1)の全体をカバーすることになるため、再生区間リスト変更手段M3は、再生区間リストBにおいて、旧の再生区間(K+1)を削除し、旧の再生区間(K+2)以降において再生区間番号を1つずつデクリメントする。一方、スキップ区間リスト変更手段M4は、スキップ区間リストCにおいて、旧のスキップ区間(K+2)を削除し、旧のスキップ区間(K+3)以降においてスキップ区間番号を1つずつデクリメントする。さらに、新のスキップ区間(K+1)の終了点を新の再生区間(K+1)の開始点(2回目スキップ終了点Se)まで後方にシフトさせる。1回目スキップ終了点Seが再生区間リストB中のある再生区間(K+1)の開始点よりも時間的に前方にある場合も同様とする。
【0052】
もし、1回目スキップ終了点Seから2回目スキップ終了点Seまでの区間が、いずれの再生区間にも重ならないときは、何もしない。
【0053】
本実施の形態によれば、連続スキップ処理の場合にも実施の形態1の場合と同様に対応することが可能で、操作の煩わしさを解消するとともに、連続スキップ処理区間についてユーザが容易に確認することが可能となる。
【0054】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3における情報記録再生装置を図6および図7を用いて説明する。
【0055】
上記構成のDVDレコーダにおいて、30秒スキップ手段M1が逆方向30秒スキップの機能も有しているものとする。DVDレコーダは、映像再生中に逆方向の30秒スキップが行われた場合、逆方向スキップ開始点Rsと逆方向スキップ終了点Reを特定した上で、再生区間リストB中に逆方向スキップ処理Rのすべてまたは一部が含まれていないかどうかを検索する。逆方向スキップ処理Rでは、逆方向スキップ終了点Reは、順方向において逆方向スキップ開始点Rsよりも上手側にあり、通常のスキップ処理の場合とは逆関係にある(通常のスキップ処理では、スキップ終了点はスキップ開始点よりも下手側にある)。
【0056】
もし、逆方向スキップ開始点Rsが再生区間リストB中のある再生区間(K+1)に含まれており、かつ再生区間(K+1)に逆方向スキップ終了点Reが存在する場合には、何もしない。
【0057】
図6(a)の態様は、再生区間を前方に延長するものである。逆方向スキップ開始点Rsが再生区間リストB中のある再生区間(K+1)に含まれているが、逆方向スキップ終了点Reは再生区間(K+1)に含まれていない状態に該当している。このような場合には、再生区間リスト変更手段M3は、再生区間リストBにおいて、新の再生区間(K+1)の開始点を逆方向スキップ終了点Re(データポイント:t51)に設定し直す。再生区間リストBのデータは、旧の再生区間(K+1)で(t52,t53)であったものが、新の再生区間(K+1)で(t51,t53)と更新される。
【0058】
一方、スキップ区間リスト変更手段M4は、スキップ区間リストCにおいて、新のスキップ区間(K+1)の終了点を逆方向スキップ終了点Reに設定し直す。スキップ区間リストCのデータは、旧のスキップ区間(K+1)で(t50,t52)であったものが、新のスキップ区間(K+1)で(t50,t51)と更新される。
【0059】
図8は図6(a)を詳しく表したものである。再生区間リストBは、個々の再生区間について、その開始点と終了点のデータ対の列で表される。スキップ区間リストCも同様に、個々のスキップ区間について、その開始点と終了点のデータ対の列で表される。実記録データAは、個々の再生区間について、その開始点から終了点までの連続データである。実記録データAにおいて、旧の再生区間(K+1)が逆方向スキップ処理Rに対応して前方へ延長されている。新の再生区間(K+1)の開始点が逆方向スキップ終了点Reに設定し直され、新のスキップ区間(K+1)の終了点も逆方向スキップ終了点Reに設定し直されている。
【0060】
図6(b)の態様は、再生区間を後方に延長するものである。再生区間(K+1)に逆方向スキップ開始点Rsは含まれていないが、逆方向スキップ終了点Reが再生区間(K+1)の途中に存在する状態に該当している。このような場合には、再生区間リスト変更手段M3は、再生区間リストBにおいて、再生区間(K+1)の終了点を逆方向スキップ開始点Rs(データポイント:t64)に設定し直す。再生区間リストBのデータは、旧の再生区間(K+1)で(t62,t63)であったものが、新の再生区間(K+1)で(t62,t64)と更新される。
【0061】
一方、スキップ区間リスト変更手段M4は、スキップ区間リストCにおいて、新のスキップ区間(K+2)の開始点を逆方向スキップ開始点Rsに設定し直す。スキップ区間リストCのデータは、旧のスキップ区間(K+2)で(t63,t65)であったものが、新のスキップ区間(K+2)で(t64,t65)と更新される。
【0062】
図7(a)の態様は、再生区間を前後に拡張するものである。再生区間リストB中のある再生区間(K+1)に逆方向スキップ処理Rの一部が重なっている。しかし、再生区間(K+1)には逆方向スキップ開始点Rsも逆方向スキップ終了点Reも含まれていない。このような場合には、再生区間リスト変更手段M3は、再生区間リストBにおいて、再生区間(K+1)の開始点を逆方向スキップ終了点Re(データポイント:t71)に設定し直し、再生区間(K+1)の終了点を逆方向スキップ開始点Rs(データポイント:t74)に設定し直す。再生区間リストBのデータは、旧の再生区間(K+1)で(t72,t73)であったものが、新の再生区間(K+1)で(t71,t74)と更新される。
【0063】
一方、スキップ区間リスト変更手段M4は、スキップ区間リストCにおいて、新のスキップ区間(K+1)の終了点を逆方向スキップ終了点Reに設定し直し、新のスキップ区間(K+2)の開始点を逆方向スキップ開始点Rsに設定し直す。スキップ区間リストCのデータは、旧のスキップ区間(K+1)で(t70,t72)であったものが、新のスキップ区間(K+1)で(t70,t71)と更新される。また、旧のスキップ区間(K+2)で(t73,t75)であったものが、新のスキップ区間(K+2)で(t74,t75)と更新される。
【0064】
図7(b)の態様は、スキップ箇所において、新たにスキップ区間を追加するものである。再生区間リストB中には逆方向スキップ処理Rの一部を含んでいるような再生区間が存在しないとする。また、再生区間リストBに新しい再生区間を追加可能であとする。そして、逆方向スキップ開始点Rs以降において、再生区間(K+1)が存在するものとする。このような場合には、再生区間リスト変更手段M3は、再生区間リストBにおいて、旧の再生区間(K+1)以降において再生区間番号を1つずつインクリメントする。そして、追加の再生区間(K+1)は、その開始点を逆方向スキップ終了点Re(データポイント:t83)とし、終了点を逆方向スキップ開始点Rs(データポイント:t84)とする。再生区間リストBのデータは、新の再生区間(K+1)で(t83,t84)と登録される。
【0065】
さらに、スキップ区間リスト変更手段M4は、スキップ区間リストCにおいて、新しいスキップ区間を追加可能であり、かつ逆方向スキップ開始点Rs以降にスキップ区間が存在するものとする。このような場合には、旧のスキップ区間(K+2)以降において再生区間番号を1つずつインクリメントする。そして、新のスキップ区間(K+1)の終了点を逆方向スキップ終了点Reに設定し直す。また、新のスキップ区間(K+2)の開始点を逆方向スキップ開始点Rsに設定し、終了点を旧のスキップ区間(K+1)の終了点に設定する。スキップ区間リストCのデータは、旧のスキップ区間(K+1)で(t82,t85)であったものが、新のスキップ区間(K+1)で(t82,t83)と更新され、新のスキップ区間(K+2)では(t84,t85)と登録される。なお、かつ逆方向スキップ開始点Rs以降に再生区間が存在しない場合には、図7(b)で鎖線矢印方向の領域のみを考えればよい。また、再生区間リストBに新しい再生区間を追加不可能な場合には、何もしない。
【0066】
本実施の形態によれば、逆方向スキップ処理を行うことで、ユーザが本来再生したい箇所は、以降自動的にスキップさせずに情報再生することが可能になる。さらに、逆方向スキップ後のスキップ区間についても、ユーザが容易に確認することが可能となる。
【0067】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4における情報記録再生装置を図9を用いて説明する。
【0068】
上記構成のDVDレコーダは、映像再生中に30秒スキップが行われる度に再生区間リストBに新たな再生区間を追加可能か、スキップ区間リストCに新たなスキップ区間を追加可能であるか判断する。
【0069】
もし、追加不可であれば何もしないが、追加可能であったとしても再生区間リストBやスキップ区間リストCを直接変更せず、それぞれ複製してから複製した再生区間リストBやスキップ区間リストCに対し、上記の処理を行うことで実現できる。
【0070】
ところで、上記の実施の形態2において、映像再生中に一定時間スキップ処理が行われた後、所定時間T0以内に再度一定時間スキップ処理が行われた場合には、特殊な処理を行うと説明してきた。ここで、その所定時間をT0とする。所定時間T0の形態としては、以下で説明するような様々なものがある。
【0071】
(1)図10に示すように、2つのスキップ処理の時間間隔である所定時間T0について、一定時間スキップ量の大小変化にかかわりなく常に固定値(例:JT)とする。この固定値の所定時間T0は、内部レジスタに格納しておくものとする。1回目の一定時間スキップ処理と2回目の一定時間スキップ処理との時間間隔が所定時間T0以内であるとき、再生区間リスト変更手段M3およびスキップ区間リスト変更手段M4は、上記の特殊処理を実行するものとする。すなわち、1回目の一定時間スキップ開始点Ssから2回目の一定時間スキップ終了点Seまでを大きく1回のスキップ処理とみなし(連続スキップ処理)、2回のスキップ処理の区間を再生区間リストBにおいて削除しかつスキップ区間リストCに登録するだけでなく、1回目の一定時間スキップ終了点Seから2回目の一定時間スキップ開始点Ssまでも記録情報から削除しかつスキップ区間リストCに登録する。このように所定時間T0を、一定時間スキップ量の大小変化にかかわりなく固定値で扱うと、機能の実現がより容易になる。
【0072】
(2)図11に示すように、2つのスキップ処理の時間間隔である所定時間T0について、上記(1)と同様に、一定時間スキップ量の大小変化にかかわりなく常に固定値とするが、その固定値をユーザが変更可能(例:JT1,JT2,JT3)であるものとする。すなわち、所定時間T0をユーザがカスタマイズできるようになっている。
【0073】
1回目の一定時間スキップ処理と2回目の一定時間スキップ処理との時間間隔が所定時間T0以内であるとき、再生区間リスト変更手段M3およびスキップ区間リスト変更手段M4は、1回目の一定時間スキップ開始点Ssから2回目の一定時間スキップ終了点Seまでを大きく1回のスキップ処理とみなし、上記の特殊処理を実行するものとする。所定時間T0を常にユーザが指定した固定値で扱うと、それぞれのユーザの感覚にあった制御が可能になる。
【0074】
(3)図12に示すように、所定時間T0について、DVDレコーダが内部で持っている変換関数や変換テーブルを用いて、スキップ量から算出するものとする。すなわち、一定時間スキップ量に依存して所定時間T0を決定する。これによれば、スキップしたその時々の感覚により近い制御が可能になる。
【0075】
(4)図13に示すように、スキップ量からDVDレコーダが内部で持っている一次関数を用いて一定時間スキップ量から所定時間T0を算出する。これによれば、スキップしたその時々の感覚により近い制御をより容易に実現することが可能になる。
【0076】
(5)図14に示すように、上記(4)と同様に一次関数を用いて所定時間T0を算出するが、その一次関数の傾きやY切片をユーザが変更可能にする。所定時間T0を一定時間スキップ量から一次関数で算出し、かつ一次関数の傾きやY切片をユーザがカスタマイズする。これによれば、スキップしたユーザの感覚により近い制御をより容易に実現することが可能になる。
【0077】
(6)図15に示すように、一定時間スキップ量が下限値(STmin)以上、上限値(STmax)未満の場合は、一次関数を用いて一定時間スキップ量から所定時間T0を算出する。スキップ量が下限値(STmin)未満では固定の下限閾値(JTmin)とし、スキップ量が上限値(STmax)以上では固定の上限閾値(JTmax)とする。また、これらの下限値、上限値、下限閾値、上限閾値をユーザから変更することもありうる。すなわち、一定時間スキップ量に依存して所定時間T0を決定するが、それぞれ下限と上限を持たせる。これによれば、上限を設けることで、極度に長い一定時間スキップを行った後の次の一定時間スキップを、本来は無関係であるにもかかわらず連続と判断してしまうことを避けることが可能になる。また、下限を設けることで、極度に短い一定時間スキップを行った直後の一定時間スキップを、ユーザが連続を意図したどおりに判断することが可能になる。
【0078】
(7)図16に示すように、一次関数を用いて一定時間スキップ量から所定時間T0を算出するが、スキップ量を複数の範囲に分割し、その閾値算出のために用いる一次関数を範囲毎に保持しておく。また、これらの各一次関数の傾きやY切片をユーザから変更することもありうる。これによれば、スキップしたその時々の感覚により近い制御をより容易に実現することが可能になる。
【0079】
(8)図17に示すように、DVDレコーダが内部で持っているテーブルを用いて一定時間スキップ量から所定時間T0を算出するが、スキップ量を複数の範囲に分割し、その範囲毎に閾値を保持しておく。また、これらの各閾値をユーザから変更することもありうる。これによれば、スキップしたその時々の感覚により近い制御をより容易に実現することを、前述とは別手段で実現可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明の情報記録再生装置は、一定時間スキップについて再生作業や編集作業の利便性を高めるために有用である。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明の実施の形態におけるランダムアクセス可能な情報記録再生装置の代表例としてのDVDレコーダの構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1においてスキップ区間の開始点・終了点と再生区間の開始点・終了点との相対位置関係の各種態様を説明する図(その1)
【図3】本発明の実施の形態1においてスキップ区間の開始点・終了点と再生区間の開始点・終了点との相対位置関係の各種態様を説明する図(その2)
【図4】本発明の実施の形態1におけるDVDレコーダの動作例説明図
【図5】本発明の実施の形態2におけるDVDレコーダの動作例説明図
【図6】本発明の実施の形態3においてスキップ区間の開始点・終了点と再生区間の開始点・終了点との相対位置関係の各種態様を説明する図(その1)
【図7】本発明の実施の形態3においてスキップ区間の開始点・終了点と再生区間の開始点・終了点との相対位置関係の各種態様を説明する図(その2)
【図8】本発明の実施の形態3におけるDVDレコーダの動作例説明図
【図9】本発明の実施の形態4におけるDVDレコーダの動作例説明図
【図10】本発明の実施の形態2において一定時間スキップ量と連続スキップ処理の判断基準の所定時間との関係を示す特性図(その1)
【図11】本発明の実施の形態2において一定時間スキップ量と連続スキップ処理の判断基準の所定時間との関係を示す特性図(その2)
【図12】本発明の実施の形態2において一定時間スキップ量と連続スキップ処理の判断基準の所定時間との関係を示す特性図(その3)
【図13】本発明の実施の形態2において一定時間スキップ量と連続スキップ処理の判断基準の所定時間との関係を示す特性図(その4)
【図14】本発明の実施の形態2において一定時間スキップ量と連続スキップ処理の判断基準の所定時間との関係を示す特性図(その5)
【図15】本発明の実施の形態2において一定時間スキップ量と連続スキップ処理の判断基準の所定時間との関係を示す特性図(その6)
【図16】本発明の実施の形態2において一定時間スキップ量と連続スキップ処理の判断基準の所定時間との関係を示す特性図(その7)
【図17】本発明の実施の形態2において一定時間スキップ量と連続スキップ処理の判断基準の所定時間との関係を示す特性図(その8)
【符号の説明】
【0082】
A 実記録データ
B 再生区間リストB
C スキップ区間リストC
M1 30秒スキップ手段(一定時間スキップ手段)
M2 再生区間リストB読み出し手段
M3 再生区間リストB変更手段
M4 スキップ区間リストC変更手段


【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体から再生区間リストを読み出す再生区間リスト読み出し手段と、
所定の一定時間にわたり前記記録媒体からの情報の読み出し位置をスキップする一定時間スキップ手段と、
前記記録媒体からの情報再生中に前記一定時間スキップ手段により一定時間スキップ処理が行われる度に、前記再生区間リスト読み出し手段によって読み出された前記再生区間リストにおけるスキップ開始点とスキップ終了点を用いて前記再生区間を変更し、再生区間からスキップ処理の区間を削除する再生区間リスト変更手段と、
スキップ区間リストにおいて、前記スキップ開始点と前記スキップ終了点を用いてスキップ区間を変更し、前記スキップ区間リストがないときは新たにスキップ区間リストを作成し、再生区間から削除したスキップ処理の区間を登録するスキップ区間リスト変更手段とを備えた情報記録再生装置。
【請求項2】
1回目と2回目の一定時間スキップ処理が所定時間以内に引き続いて行われる連続スキップ処理が行われたときは、1回目の一定時間スキップ終了点から2回目の一定時間スキップ開始点までもスキップ処理の区間とみなして、前記再生区間リスト変更手段は前記再生区間リストにおいて1回目の一定時間スキップ開始点から2回目の一定時間スキップ終了点までを再生区間から削除し、前記スキップ区間リスト変更手段は前記スキップ区間リストにおいて1回目の一定時間スキップ開始点から2回目の一定時間スキップ終了点までをスキップ区間として更新または登録する請求項1に記載の情報記録再生装置。
【請求項3】
情報再生中に逆方向の一定時間スキップ処理が行われた場合に前記再生区間リストにおいて逆方向一定時間スキップ終了点がスキップ箇所に対応するときは、前記再生区間リスト変更手段は前記再生区間リストにおいて逆方向一定時間スキップ終了点から逆方向一定時間スキップ開始点までも再生区間に含めるように再生区間を変更し、前記スキップ区間リスト変更手段は前記スキップ区間リストにおいて前記逆方向一定時間スキップ終了点から逆方向一定時間スキップ開始点までをスキップ区間から削除する請求項1に記載の情報記録再生装置。
【請求項4】
前記スキップ区間リスト変更手段は、前記スキップ区間リストを更新する際に、既に存在しているスキップ区間リストを複製してから、片方のスキップ区間リストを更新する請求項1から請求項3までのいずれかに記載の情報記録再生装置。
【請求項5】
前記連続スキップ処理の判断基準の前記所定時間は、一定時間スキップ量の大小変化にかかわりなく一定値に固定されている請求項2に記載の情報記録再生装置。
【請求項6】
前記連続スキップ処理の判断基準の所定時間は、一定時間スキップ量の大小変化にかかわりなく一定値に固定されたパターンが複数種類あり、その複数種類のパターンからユーザカスタマイズ可能にされている請求項5に記載の情報記録再生装置。
【請求項7】
前記連続スキップ処理の判断基準の前記所定時間は、一定時間スキップ量と相関関係を有している請求項2に記載の情報記録再生装置。
【請求項8】
前記連続スキップ処理の判断基準の所定時間は、一定時間スキップ量の一次関数である請求項7に記載の情報記録再生装置。
【請求項9】
前記連続スキップ処理の判断基準の所定時間は、前記一次関数の傾き、Y切片がユーザカスタマイズ可能にされている請求項8に記載の情報記録再生装置。
【請求項10】
前記連続スキップ処理の判断基準の所定時間は、一定時間スキップ量の一次関数とし、かつ下限と上限を持たせている請求項7に記載の情報記録再生装置。
【請求項11】
前記連続スキップ処理の判断基準の所定時間は、一定時間スキップ量の一次関数で、かつ一次関数の傾き、Y切片を一定時間スキップ量に応じて変化させている請求項7に記載の情報記録再生装置。
【請求項12】
前記連続スキップ処理の判断基準の所定時間は、一定時間スキップ量を複数の区間に分け、それぞれ区間で一定値に固定されている請求項7に記載の情報記録再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2008−198306(P2008−198306A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−34449(P2007−34449)
【出願日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】