説明

情報記録方法、情報編集方法、及び情報記録再生装置

【課題】 DVDメディアを記録媒体としたディスクムービーにおいて、一般的なDVDプレーヤーで再生することができるサブピクチャを記録し、編集する際に、簡単にサブピクチャを有効サブピクチャと無効サブピクチャ間で変更可能な情報記録方法、情報編集方法、及び情報記録再生装置を提供する。
【解決手段】 映像、音声を取り込む入力手段と、該入力手段で入力された映像、音声からMPEGストリームを生成する圧縮手段103と、副映像を生成する副映像生成手段109と、映像、音声のMPEGストリームと、副映像とを多重化するストリーム生成手段111とを有し、副映像生成手段109で複数の副映像を生成し、ストリーム生成手段111で、複数の副映像のうち少なくとも1つ以上の副映像を、副映像をデコードする際にデコード不可能である無効副映像として、映像、音声のMPEGストリームと多重化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録型DVDディスクを用いた記録再生装置に関係し、特にディスクムービーにおけるカメラ部から入力された映像、音声信号を圧縮し、圧縮された映像、音声にDVD Video規格もしくはDVDビデオレコーディング規格におけるサブピクチャを多重化する情報記録方法、情報編集方法、及び情報記録再生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、映像や音声などをデジタル圧縮して記録を行うDVDが普及しており、例えばTV放送の記録を行うDVDレコーダや、DVDを記録メディアとするディスクムービー等に幅広く利用されている。
【0003】
これにより、従来のVTRでは記録されたものを頭から順に再生することしかできなかったものが、DVDにより見たいシーンから瞬時に再生できる機能や、簡単に編集を行うことができる編集機能などを提供できるようになっている。
【0004】
これら映像や音声を、効率的に蓄積・伝送するための情報圧縮技術として、MPEG(Moving Picture Experts Group)がある。MPEGでは、映像や音声などのデジタルコンテンツを構成する要素となる複数のデジタル信号を、一つのビットストリームに多重化するときの信号の構成を、システムの規格として定めている。また、動画を記録するために、ファイル名称や、ディレクトリ構造、データ形式などの、アプリケーションフォーマットであるDVDビデオレコーディング規格や、DVD Video規格が定められており、DVD−RAMや、DVD−Rなどの記録メディアへの記録が可能となっている。
【0005】
上記規格では、早送り、巻き戻しなどの特殊再生をサポートするための情報データを持つことにより、スムーズに特殊再生を行えるようにしている。
【0006】
さらに、主映像の他に、DVDビデオレコーディング規格では、1個の副映像であるサブピクチャを、DVD Video規格では32個のサブピクチャを、挿入することを可能としている。
【0007】
それらのサブピクチャを再生する際、サブピクチャを表示するか否かの選択が可能であり、また、DVD Video規格においては、32個のサブピクチャのうちの1つを選択し、再生することが可能である。
【0008】
ディスクムービー等で、上記サブピクチャを、主映像、及び音声の圧縮データと、多重化するには、リアルタイムに主映像、及び音声の圧縮データと多重化し、MPEGストリームを生成する必要がある。
そのため、サブピクチャデータを編集する場合は、再エンコードを行う必要がある。
【0009】
そこで、再エンコードを行わず、サブピクチャを追加するために、従来の公報では、リアルタイムにダミーデータを挿入しておき、MPEGストリームを生成した後、そのダミーデータを、サブピクチャデータに書き換えることにより、サブピクチャ画像を追加できるようにしている(例えば特許文献1参照。)。
【0010】
また、従来の公報では、ディジタルビデオカメラ等で記録されたデータを、記録可能なDVDメディアへ、データのダビングを行う際、ディジタルビデオカメラで記録された日時情報を読み出し、その日時情報を、上記規格におけるサブピクチャ機能を利用して、DVDメディアへ記録するようにしている(例えば特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開平11−215471号公報(第13−15頁、第14−17図)
【特許文献2】特開2004−201100号公報(第2−8頁、第1−5図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来、ディジタルビデオカメラでは、撮影した映像、音声に加え、日時情報を媒体に記録している。その記録された映像、音声、及び日時情報を再生する際、ディジタルビデオカメラで再生を行い、その出力をテレビ等のモニタに接続し、視聴する必要があった。
【0012】
そこで、近年記録媒体として、DVD−RAM、DVD−Rを用いたディスクムービーが出てきており、DVD−RAM、DVD−Rを、一般的なDVDプレーヤーで再生できるようになった。
【0013】
上記ディスクムービーでは、タイトルに日時情報を挿入することにより、ユーザーに撮影された日時を知らせていた。
しかしながら、ユーザーとしては映像、音声を再生中に、日時情報を知りたい場合がある。
【0014】
また、日時情報だけでなく、撮影されている人物の個人名、「長男」や「次男」といった個人を特定できる情報、誕生日、年齢、学年等の個人情報も知りたい場合がある。
【0015】
そこで、DVD Video規格、DVDビデオレコーディング規格におけるサブピクチャに、日時情報や個人情報を挿入する方法が考えられる。
【0016】
しかしながら、DVDビデオレコーディング規格では、1つのサブピクチャしか挿入することができないため、上記情報の組み合わせをすべて挿入することができない。
【0017】
また、上記情報のうち1つを選択し、その情報を用いてサブピクチャを生成し、映像、音声と多重化して記録媒体に記録した後、ユーザーがサブピクチャを変更したい場合は、再エンコードを行う必要がある。
【0018】
特許文献1では予め、ダミーデータをストリームに挿入しておき、記録媒体に記録した後、そのダミーデータを、挿入したいサブピクチャ画像データに変更することにより、再エンコードすることなく、記録されたデータにサブピクチャ画像を追加できるようにしている。
【0019】
しかしながら、特許文献1の方法では、ダミーデータ部のデータすべてを変更する必要があり、CPUの負荷が大変大きく、さらに、編集に時間がかかるものであった。このことより、ユーザーとして使い勝手がわるいものであった。
【0020】
また、記録後にサブピクチャに時間情報を挿入したい場合、特許文献1の方法では、サブピクチャの変更時に、撮影中の時間情報を得ることができないため、時間情報をサブピクチャとして挿入することができない、といった課題があった。
【0021】
この発明は、上記のような従来の問題点に鑑みてなされたもので、ユーザーが必要とする情報のみをサブピクチャとすることが可能である情報記録方法、あるいは情報記録再生装置を提供することを目的とする。
【0022】
またこの発明は、上記ユーザーが必要とするサブピクチャを容易に変更することを可能とする情報編集方法、あるいは情報記録再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0023】
前記従来の課題を解決するために、本発明にかかる情報記録方法は、映像、音声を取り込む入力手段で入力された映像、音声を、副映像とともに記録媒体に記録する情報記録再生装置における情報記録方法において、前記情報記録再生装置は、前記入力手段で入力された映像、音声を圧縮し、圧縮データを生成する圧縮手段と、前記副映像を生成する副映像生成手段と、前記圧縮手段で生成された前記圧縮データと、前記副映像生成手段で生成された前記副映像とを用いて、副映像情報を含むストリームを生成するストリーム生成手段と、前記ストリーム生成手段で生成された前記ストリームを、前記記録媒体に記録する記録手段と、前記記録媒体に記録されたストリームより前記映像、音声、および前記副映像を再生する再生手段とを有し、前記入力手段で入力された映像、音声を圧縮して、圧縮データを生成し、前記副映像生成手段により、複数の副映像を生成し、前記ストリーム生成手段により、前記複数の副映像のうち少なくとも1つ以上の副映像を、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生不可能となる無効副映像として、前記ストリームを生成し、前記記録手段により前記生成したストリームを前記記録媒体に記録する、ことを特徴とするものである。
【0024】
さらに、請求項1記載の情報記録方法において、前記無効副映像は、前記副映像の前記ストリームのヘッダのデータを、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生不可能となるデータとした、ことを特徴とするものである。
【0025】
さらに、請求項1または2記載の情報記録方法において、前記無効副映像は、前記ストリームのヘッダに含まれるストリームIDに、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生不可能となるIDを挿入した、ことを特徴とするものである。
【0026】
さらに、請求項1または2記載の情報記録方法において、前記無効副映像は、前記ストリームのヘッダに含まれるサブストリームIDに、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生不可能となるIDを挿入した、ことを特徴とするものである。
【0027】
さらに、請求項1ないし4のいずれかに記載の情報記録方法において、前記複数の副映像のすべてを、前記記録媒体に記録する、ことを特徴とするものである。
【0028】
さらに、請求項1ないし5のいずれかに記載の情報記録方法において、前記ストリーム生成手段は、前記映像と音声の圧縮データと、前記複数の副映像とを多重化して多重化ストリームを生成し、該多重化ストリームを前記記録媒体に記録する、ことを特徴とするものである。
【0029】
さらに、請求項6記載の情報記録方法において、前記多重化ストリームは、MPEGストリームである、ことを特徴とするものである。
【0030】
さらに、請求項1ないし7のいずれかに記載の情報記録方法において、前記複数の副映像のうち、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生可能である副映像を有効副映像とし、前記有効副映像を選択するための有効副映像選択手段を有し、前記ストリーム生成手段は、前記有効副映像選択手段で選択された前記有効副映像と、前記無効副映像とを、ストリームに多重化する、ことを特徴とするものである。
【0031】
さらに、請求項1ないし8のいずれかに記載の情報記録方法において、前記有効副映像選択手段は、前記ストリーム生成手段でストリームを生成する前、もしくは、前記ストリーム生成手段でストリームを生成した後、もしくは前記ストリーム生成手段でストリームを生成している間に、前記有効副映像を選択する、ことを特徴としたものである。
【0032】
さらに、請求項1ないし9のいずれかに記載の情報記録方法において、前記有効副映像選択手段は、ユーザーの入力に応じて前記有効副映像を選択する、ことを特徴としたものである。
【0033】
さらに、請求項1ないし10のいずれかに記載の情報記録方法において、記録対象情報を入力する記録対象情報入力手段を有し、前記副映像生成手段は、前記記録対象情報入力手段で入力される前記記録対象情報を用いて、前記複数の副映像を生成する、ことを特徴としたものである。
【0034】
さらに、請求項11記載の情報記録方法において、前記記録対象情報は、記録対象を表す名称である、ことを特徴としたものである。
【0035】
さらに、請求項11記載の情報記録方法において、前記記録対象情報は、記録対象の発生時を表す情報である、ことを特徴としたものである。
【0036】
さらに、請求項11記載の情報記録方法において、前記記録対象情報は、個人もしくは家族の名称である、ことを特徴としたものである。
【0037】
さらに、請求項11記載の情報記録方法において、前記記録対象情報は、個人もしくは家族の出生時を表す情報である、ことを特徴としたものである。
【0038】
さらに、請求項1ないし15のいずれかに記載の情報記録方法において、時刻を計測する計時手段を有し、前記記録対象情報と、前記計時手段から、前記記録対象の発生時もしくは出生時からの年月を計算する、ことを特徴としたものである。
【0039】
さらに請求項1ないし16のいずれかに記載の情報記録方法において、前記発生時もしくは出生時からの年月を、前記複数の副映像に用いる、ことを特徴としたものである。
【0040】
さらに、請求項16または17記載の情報記録方法において、前記発生時もしくは出生時からの年月は、年齢もしくは学年である、ことを特徴としたものである。
【0041】
さらに、請求項8ないし18のいずれかに記載の情報記録方法において、前記有効副映像を再生時にデフォルトで非表示にする副映像非表示情報を、前記記録媒体に記録する、ことを特徴としたものである。
【0042】
さらに、映像、音声を取り込む入力手段で入力された映像、音声を、副映像とともに記録媒体に記録する情報記録再生装置における情報編集方法であって、前記情報記録再生装置は、前記入力手段で入力された映像、音声を圧縮し、圧縮データを生成する圧縮手段と、前記副映像を生成する副映像生成手段と、前記圧縮手段で生成された前記圧縮データと、前記副映像生成手段で生成された前記副映像とを用いて、副映像情報を含むストリームを生成するストリーム生成手段と、前記ストリーム生成手段で生成された前記ストリームを、前記記録媒体に記録する記録手段と、前記、記録媒体に記録されたストリームより前記映像、音声、および前記副映像を再生する再生手段とを有し、該情報編集方法は、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生不可能となる無効副映像、あるいは再生可能である有効副映像を、編集する情報編集方法であり、前記無効副映像のうち少なくとも1つ以上を有効副映像に変更し、あるいは、前記有効副映像のうち少なくとも1つ以上を無効副映像に変更する、ことを特徴としたものである。
【0043】
さらに、請求項20記載の情報編集方法において、前記無効副映像のうち少なくとも1つ以上の、有効副映像への変更、前記有効副映像のうち少なくとも1つ以上の、無効副映像への変更は、前記無効副映像の前記ストリームのヘッダのデータを、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生可能であるデータに書き換え、前記有効副映像の前記ストリームのヘッダのデータを、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生不可能であるデータに書き換える、ことにより変更する、ことを特徴としたものである。
【0044】
さらに、請求項21記載の情報編集方法において、前記無効副映像のうち少なくとも1つ以上の、有効副映像への変更、あるいは前記有効副映像のうち少なくとも1つ以上の、無効副映像への変更は、前記無効副映像のストリームのヘッダに含まれるストリームIDを、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生可能であるストリームIDに書き換える、あるいは前記有効副映像の前記ストリームのヘッダに含まれるストリームIDを、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生不可能であるストリームIDに書き換える、ことにより変更する、ことを特徴としたものである。
【0045】
さらに、請求項21記載の情報編集方法において、前記無効副映像のうち少なくとも1つ以上の、有効副映像への変更、あるいは有効副映像のうち少なくとも1つ以上の、無効副映像への変更は、前記無効副映像の前記ストリームのヘッダに含まれるサブストリームIDを、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生可能であるサブストリームIDに書き換える、あるいは前記有効副映像の前記ストリームのヘッダに含まれるサブストリームIDを、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生不可能であるサブストリームIDに書き換える、ことにより変更する、ことを特徴としたものである。
【0046】
さらに、請求項20ないし23のいずれかに記載の情報編集方法において、前記有効副映像を選択する有効副映像選択手段を有し、前記無効副映像のうち少なくとも1つ以上の、有効副映像への変更、あるいは有効副映像のうち少なくとも1つ以上の、無効副映像への変更は、前記有効副映像選択手段が、ユーザーの入力に応じて、変更前の有効副映像、あるいは変更前の無効副映像を、少なくとも1つ選択し変更する、ことを特徴としたものである。
【0047】
さらに、請求項20ないし24のいずれかに記載の情報編集方法において、前記変更後の有効副映像、及び前記変更後の無効副映像を、前記記録媒体に記録する、ことを特徴としたものである。
【0048】
さらに、請求項20ないし25のいずれかに記載の情報編集方法において、前記変更前の有効副映像、もしくは変更後の有効副映像を再生時にデフォルトで非表示にする副映像非表示情報を、前記記録媒体に記録する、ことを特徴としたものである。
【0049】
さらに、請求項1ないし19のいずれかに記載の情報記録方法において、前記記録媒体は、ランダムアクセス可能な光ディスク、もしくは磁気ディスク、もしくは半導体メモリである、ことを特徴としたものである。
【0050】
さらに、請求項20ないし26のいずれかに記載の情報編集方法において、前記記録媒体は、ランダムアクセス可能な光ディスク、もしくは磁気ディスク、もしくは半導体メモリである、ことを特徴としたものである。
【0051】
さらに、請求項1ないし19のいずれかに記載の情報記録方法を実施可能である情報記録再生装置である、ことを特徴としたものである。
【0052】
さらに、請求項20ないし26のいずれかに記載の情報編集方法を実施可能である情報記録再生装置である、ことを特徴としたものである。
【0053】
さらに、請求項29または30に記載した情報記録再生装置において、該情報記録再生装置は、入力手段として映像撮像装置を有するデジタルカメラである、ことを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0054】
本発明にかかる情報記録再生装置、及び情報記録方法、及び情報編集方法によれば、ユーザーにとって必要と思われる情報を用いて、複数のサブピクチャを生成し、そのうち1つのサブピクチャのみを、再生時に再生可能なサブピクチャとし、それ以外を再生時に再生不可能なサブピクチャとして、記録することにより、ユーザーが必要である情報のみをサブピクチャとすることが可能である。また、このサブピクチャは、記録された後、簡単に変更することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0055】
以下に、本発明に係る情報記録方法、情報編集方法、及び情報記録再生装置の実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
【0056】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による情報記録再生装置のブロック図を示すものである。ここでは、記録メディアをDVDメディアとしたディスクムービーを想定し、説明する。
【0057】
図1において、撮像部101は、公知のCCD方式等のカメラであり、任意の場所を撮像し、撮像対象領域の撮像画像を継続的に取得する。A/D変換部102は、撮像部101で取得したアナログ映像、音声信号のA/D変換を行い、デジタル映像、音声信号に変換する。圧縮部103は、A/D変換部102で生成されたデジタル映像、音声信号をMPEGストリームに変換する。ユーザーI/F104は、ユーザーがディスクムービーを操作するためのインターフェースである。
【0058】
記録対象情報入力部105は、ユーザーI/F104を介して、入力された記録対象に関する情報である人名、呼称、生年月日等を不揮発性メモリであるメモリ106に格納する。計時部107は、日時情報を取得する。演算部108は、メモリ106に格納された生年月日と、計時部107で取得される日時情報とをもとに、年齢を計算する。ここで、年齢の計算方法としては、生年月日と、計時部107で取得される日時情報との差分を求めることによる計算を行う。
【0059】
サブピクチャ生成部109は、メモリ106に格納された人名、呼称や、計時部107で取得した日時情報や、演算部108で計算された年齢をもとに、複数のサブピクチャ画像データを生成する。メモリ110は、サブピクチャ生成部109で複数のサブピクチャ画像データを生成する際に使用するとともに、生成されたサブピクチャ画像データを格納する。
【0060】
ストリーム生成部111は、圧縮部103で生成された映像、音声のMPEGストリームと、サブピクチャ生成部109で生成されたサブピクチャ画像データとを用いて、DVDメディアに記録可能なフォーマットであるDVD Video規格、もしくはDVDビデオレコーディング規格に準拠したストリームを生成し、記録媒体113へ記録する。
【0061】
なおここでは、記録媒体113にDVDメディアを想定し、DVD Video規格、もしくはDVDビデオレコーディング規格に準拠したストリームを生成することとしたが、ストリーム生成部111は、記録媒体に応じてそれぞれの記録媒体に対応したフォーマットのストリームを生成する。ストリーム再生部112は、記録媒体113に記録されたストリームのデマルチプレクスを行い、さらにデコードを行う。
【0062】
記録媒体113は、DVD−R、もしくはDVD−RAM、もしくはDVD−RWである。ここでは、記録媒体113を、DVDメディアとしたが、これはその他光メディア、磁気ディスク、半導体メモリでもよい。D/A変換部114は、ストリーム再生部112でデコードされたデータをアナログ信号に変換し、出力する。
【0063】
以上のように構成された本実施の形態1による情報記録再生装置について、以下その動作、作用を説明する。
まず、ユーザーが撮影を開始した場合、撮像部101にて撮影された任意の場所、任意の人物等の映像、音声信号が、A/D変換部102に入力される。A/D変換部102に入力された映像、音声信号は、デジタル映像、音声データに変換された後、圧縮部103でMPEGストリームに圧縮され、ストリーム生成部111に入力される。
【0064】
次に、サブピクチャ生成部109でランレングス圧縮しメモリ110に格納された複数のサブピクチャ画像データを、メモリ110から読み出し、ストリーム生成部111で、映像、音声のMPEGストリームとサブピクチャ画像データとを、DVD Video規格もしくはDVDビデオレコーディング規格に準拠したフォーマットで多重化し、記録媒体113に記録する。
【0065】
ここで、複数のサブピクチャ画像データのうち1つを取り出して、ストリーム再生部112で、もしくは一般的なDVDプレーヤーで、サブピクチャとして再生可能である有効副映像(以下、有効サブピクチャと称す)を生成し、それ以外のサブピクチャ画像データのうちの1つを取り出して、ストリーム再生部112もしくは一般的なDVDプレーヤーで、サブピクチャとして再生不可能である無効副映像(以下、無効サブピクチャと称す)を生成し、すべての有効サブピクチャ、無効サブピクチャを、映像、音声のMPEGストリームと多重化する。
【0066】
ここで、複数のサブピクチャのうち、有効サブピクチャとするサブピクチャ、さらには、無効サブピクチャとするサブピクチャは、ユーザーによりユーザーI/F104を介して、選択することができる。
【0067】
また、この複数のサブピクチャの生成、有効サブピクチャ、無効サブピクチャの生成、については後に、詳細に述べる。
【0068】
前記録媒体113に記録されたストリームを再生する際、ストリーム再生部112は、記録媒体113に記録されたデータを読み出し、ストリームのデマルチプレクス、及びデコードを行い、D/A変換部114に出力する。D/A変換部114は、入力されたデジタルデータをアナログデータに変換して出力し、その出力は、表示装置(図示せず)に表示される。
【0069】
ストリーム再生部112におけるサブピクチャの再生においては、DVD Video規格、もしくはDVDビデオレコーディング規格に準拠したサブピクチャに関する情報に応じて、サブピクチャの再生を行い、その結果、サブピクチャ画像が映像に重ね合わせて出力、表示される。
【0070】
次に、複数のサブピクチャ画像データの生成について説明する。
まず、記録対象情報入力部105において、ユーザーが登録したい人物の名前や、「長男」「次男」といった呼称や、その人物の生年月日等を入力し、メモリ106に記憶させて登録しておく。
ここで挙げた情報以外の個人情報を入力してもよいし、また、人物以外の情報を入力してもよい。
【0071】
次に、ユーザーによりディスクムービーの電源が入れられるたびに、上記のように登録された人物の生年月日を呼び出し、その生年月日と、計時部107で取得される日時情報とをもとに、ディスクムービーに電源が入れられたときのその人物の年齢、学年等を、演算部108で計算する。
【0072】
図2は、サブピクチャ画像の例である。ここでは、例として、記録対象情報入力部105では、「長男」といった呼称と、それぞれの生年月日とが登録されているものとする。
【0073】
サブピクチャ画像201は、記録対象情報入力部105で登録された呼称である「長男」と、記録対象情報入力部105で入力された長男の生年月日と、計時部107で取得できる日時情報とをもとに、演算部108で計算される年齢の情報をビットマップ化し、サブピクチャ画像を生成したものである。
【0074】
サブピクチャ画像202は、計時部107で取得される日時情報をもとに、その情報をビットマップ化し、サブピクチャ画像を生成したものである。
【0075】
サブピクチャ画像203は、サブピクチャ画像201のデータと、サブピクチャ画像202のデータとを組み合わせたデータを用いてビットマップ化し、サブピクチャ画像を生成したものである。
【0076】
次に、それぞれビットマップ化されたサブピクチャ画像をランレングス圧縮し、サブピクチャ画像データを生成し、メモリ110に格納する。
【0077】
ここで、図2では、例として、3つのサブピクチャ画像データを生成する場合を説明したが、ここで、サブピクチャ画像データの生成としては、これに限るものでは全くなく、記録対象情報入力部105で登録された情報、たとえば、父、母、次男、長女、さらにはそれらの成年月日、等をもとに、任意数のサブピクチャ画像データを生成することができる。また、日時情報についても、例として、年、日、時間、分の情報のみを使用し、サブピクチャ画像データを生成することとしたが、年、日、時間、分に加えて、秒までを表示するサブピクチャ画像データを生成するようにしてもよいし、時間情報を除いた日付情報のみのサブピクチャ画像データを生成するようにしてもよい。
【0078】
ここで、サブピクチャ画像201のような撮影中に変化しない情報を用いて作成するサブピクチャ画像データは、ディスクムービーの電源が入れられたときにサブピクチャ生成部109でサブピクチャ画像データを生成し、メモリ110に格納しておき、撮影中は常にそのサブピクチャ画像データを用いて、ストリーム生成部111で、映像、音声のMPEGストリームと、サブピクチャ画像データとを多重化するようにする。
【0079】
また、図2における、日時情報よりなるサブピクチャ画像202や、サブピクチャ画像203中の日時情報のような、撮影中に変化する情報を用いたサブピクチャ画像データは、撮影中に計時部107で取得した時間情報が変化すれば、サブピクチャ画像データについても、その時間の変化に伴いサブピクチャ画像データを再生成し、メモリ110に格納し、再生成されたサブピクチャ画像データを用いて、ストリーム生成部111で、映像、音声のMPEGストリームと、サブピクチャ画像データとを多重化するようにする。
【0080】
例えば、計時部107で取得した時間が、15時20分から15時21分に変わったとすると、図2におけるサブピクチャ画像202、203のサブピクチャ画像データの時間部分を、15時21分としてサブピクチャ画像データを再生成する。
【0081】
また、サブピクチャ画像データを生成する際にビットマップ化する方法としては、図示していない文字コードビットマップ変換テーブルやビットマップデータバッファを用いて、特開2004−201100と同様の方法でビットマップ化を行う。このようにして、複数のサブピクチャ画像データを生成する。
【0082】
ここで、上記のように複数のサブピクチャ画像データを生成したとしても、DVDビデオレコーディング規格では1つのサブピクチャしか挿入することができない。そこで、映像、音声、及びサブピクチャを、記録媒体113に記録した後、簡単にサブピクチャを変更できるように、1つのサブピクチャ画像データのみを有効サブピクチャとし、それ以外を無効サブピクチャとして、記録媒体113に記録する。
【0083】
図3は、ユーザーが有効サブピクチャを選択するための液晶表示によるサムネイル画像の表示を示している。
上記のようにして生成した複数のサブピクチャ画像データを用いて、サムネイル画像を生成し、液晶に表示する。次に、ユーザーが、撮影する映像と同時に表示したいサブピクチャを、サムネイル画像から選択する。
【0084】
図3では、例として、ユーザーが選択したサムネイル画像を、太枠で表示するようにしている。図3では、「長男12才」のサムネイル画像をユーザーが選択したとすると、図2におけるサブピクチャ画像201のサブピクチャ画像データを有効サブピクチャとして、それ以外のサブピクチャ画像データを無効サブピクチャとして、記録媒体113に記録する。
【0085】
ここで、ユーザーが有効サブピクチャを選択するのは、撮影する前、もしくは撮影した後、撮影中、のいずれにおいてもこの選択を行うことが可能である。
【0086】
次に、有効サブピクチャと、無効サブピクチャの生成について説明する。以下、DVDビデオレコーディング規格に基づいて説明する。
【0087】
まず、ストリーム生成部111で、サブピクチャが映像、音声のMPEGストリームに多重化されたストリームの構造について説明する。
【0088】
図4は、ビデオオブジェクト(VOB)の構造を示している。
図4において、ビデオ・オブジェクト(VOB)は、再生されるコンテンツの基本単位であるセル(CELL)の集合で構成されている。さらに、セルは、ビデオ・オブジェクト・ユニット(VOBU)の集合で構成される。VOBUは、ビデオパック(V_PCK)、オーディオパック(A_PCK)、サブピクチャパック(SP_PCK)の集合で構成される。
【0089】
ここで、V_PCKはビデオデータ、A_PCKはオーディオデータ、SP_PCKはサブピクチャデータが含まれている。
【0090】
ビデオデータは、MPEGで圧縮されたビデオエレメンタリストリームであり、通常、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャで構成される。
【0091】
オーディオデータは、音声の圧縮形式により圧縮されたオーディオエレメンタリストリーム、サブピクチャデータは、ビットマップデータをランレングス圧縮したデータである。
【0092】
SP_PCKは、パックヘッダ、パケットヘッダ、sub_stream_id、及びサブピクチャデータで構成される。ここで、stream_idはパケットヘッダに含まれている。
【0093】
次に、有効サブピクチャ、及び無効サブピクチャについて説明する。
複数のサブピクチャにおいて、stream_id、もしくはsub_stream_idによって、有効サブピクチャと、無効サブピクチャを決定する。
【0094】
有効サブピクチャのstream_idに、プライベートストリーム1を表すidデータである10111101bを、sub_stream_idに、DVDビデオレコーディング規格で示されているサブピクチャのsub_stream_idである00100000bを挿入し、無効サブピクチャのstream_idに、パディングパケット用のIDである10111110bを挿入し、sub_stream_idに、DVDビデオレコーディング規格で示されているサブピクチャのsub_stream_idである0010000bを挿入して、サブピクチャパックを生成する。
【0095】
このように、有効サブピクチャ、及び無効サブピクチャを生成し記録することにより、記録されたデータを、ストリーム再生部112もしくは一般的なDVDプレーヤーで再生する際、有効サブピクチャは再生可能であるが、無効サブピクチャはパディングパケットとして扱われ、再生不可能となる。
【0096】
別の方法として、有効サブピクチャのstream_idに、プライベートストリーム1を表すidデータである10111101bを挿入し、sub_stream_idに、DVDビデオレコーディング規格で示されているサブピクチャのsub_stream_idである00100000bを挿入し、無効サブピクチャのstream_idに、プライベートストリーム1を表すidデータである10111101bを挿入し、sub_stream_idに、DVDビデオレコーディング規格で示されているサブピクチャ用のsub_stream_id以外の値、及び、オーディオ用のsub_stream_id以外の値、を挿入して、サブピクチャパックを生成する。
【0097】
この方法においても、記録されたデータをストリーム再生部112もしくは一般的なDVDプレーヤーで再生する際、有効サブピクチャは再生可能であるが、無効サブピクチャは再生不可能となる。
このようにして、有効サブピクチャと、無効サブピクチャとを生成する。
【0098】
次に、有効サブピクチャを、無効サブピクチャに変更し、無効サブピクチャを、有効サブピクチャに変更する方法について説明する。
【0099】
ここでは、有効サブピクチャのstream_idに、プライベートストリーム1を表すidデータである10111101bを、sub_stream_idに、DVDビデオレコーディング規格で示されているサブピクチャのsub_stream_idである00100000bを挿入し、無効サブピクチャのstream_idに、パディングパケット用のIDである10111110bを挿入し、sub_stream_idに、DVDビデオレコーディング規格で示されているサブピクチャのsub_stream_idである0010000bを挿入して、サブピクチャパックが生成され、書き換え可能なDVDメディアに記録されているとする。
【0100】
まず、ユーザーが有効サブピクチャを変更したい場合、DVDメディアから、それら有効サブピクチャ、及び無効サブピクチャを読み出し、そのデータをもとにサムネイル画像を生成する。そのサムネイル画像を液晶表示したものは、図3と同じでよい。
【0101】
その複数のサムネイル画像から、ユーザーが有効サブピクチャにしたい画像を選択する。ここで、ユーザーが有効サブピクチャを変更する場合は、無効サブピクチャの中から有効サブピクチャに変更したいサブピクチャが選択されるので、選択されたサブピクチャのstream_idには、パディングパケット用のIDである10111110bが挿入され、sub_stream_idには、DVDビデオレコーディング規格で示されているサブピクチャのsub_stream_idである0010000bが挿入されている。
【0102】
ここで、選択された無効サブピクチャのstream_idを、プライベートストリーム1を表すidデータである10111101bに書き換える。
【0103】
一方、sub_stream_idは、予め、DVDビデオレコーディング規格で示されているサブピクチャのsub_stream_idである0010000bが挿入されているので、書き換える必要はない。
【0104】
このように、サブピクチャのstream_idのみを書き換えることにより、無効サブピクチャを有効サブピクチャに変更することができる。
【0105】
また、DVDビデオレコーディング規格では、1つのサブピクチャしか挿入することができないので、もともと記録されていた有効サブピクチャを、無効サブピクチャに変更する必要がある。その場合は、もともと記録されていた有効サブピクチャのstream_idを、パディングパケット用のIDである10111110bに書き換えることにより、無効サブピクチャに変更することが可能である。
【0106】
ここで、DVDメディアから有効サブピクチャと無効サブピクチャを読み出す方法としては、DVDメディアに記録されたデータをすべて解析し、有効サブピクチャと無効サブピクチャを読み出すようにしてもよいし、また、予め、有効サブピクチャと無効サブピクチャが記録されたアドレスを示すファイルをDVDメディアに記録しておき、そのファイルをもとに、有効サブピクチャと無効サブピクチャを読み出すようにしてもよい。
【0107】
このように、有効サブピクチャを無効サブピクチャに変更し、無効サブピクチャを有効サブピクチャに変更するようにする。
【0108】
ここでは、DVDビデオレコーディング規格に準拠した方法で説明してきており、有効サブピクチャを1つとしているが、DVDビデオ規格では、32個までサブピクチャを挿入することが可能であり、DVDビデオ規格では、有効サブピクチャを32個まで設定することが可能である。
【0109】
DVDビデオ規格に準拠する場合においても、有効サブピクチャ、及び無効サブピクチャの生成、有効サブピクチャから無効サブピクチャへの変更、無効サブピクチャから有効サブピクチャへの変更については、上記の方法で行う。
【0110】
ここで、DVDビデオ規格におけるサブピクチャ用のsub_stream_idとしては、32種類のsub_stream_idが存在し、そのおのおのは、サブピクチャ番号に応じて異なるため、複数のサブピクチャに、サブピクチャ番号を設定し、そのサブピクチャ番号に応じて、sub_stream_idを挿入する必要がある。
【0111】
また、DVDビデオ規格に準拠して、サブピクチャを記録する場合は、再生時にデフォルトで表示するサブピクチャを決定することが可能であり、さらにデフォルトでサブピクチャを表示するか否かを、決定することも可能である。
【0112】
ここで、再生時にデフォルトで表示するサブピクチャを決定する方法、及びデフォルトでサブピクチャを表示するか否かを決定する方法としては、DVDビデオ規格に記載されている方法を用いる。
【0113】
また、有効サブピクチャを生成することを前提として説明してきたが、有効サブピクチャを生成せず、すべてのサブピクチャを、無効サブピクチャとすることも可能である。
【0114】
なお、無効サブピクチャ用のStream_idに、パディングパケット用のStream_idを用いたが、再生部が再生無効となるStream_idを用いてもよい。
【0115】
図5は、本発明の実施の形態1におけるディスクムービーにおける動作を示すフローチャートである。
ここでは、撮影前にユーザーが有効サブピクチャを選択することを前提に説明する。また、日時情報のサブピクチャとして、図2における202のように、日、時、分の情報を用いて、サブピクチャを生成することを前提とする。
【0116】
まず、記録対象情報入力部105で入力された呼称、誕生日や、演算部108で計算された年齢等の日時情報以外の情報や、ディスクムービーに電源が入れられたときに計時部107で取得した日時情報、を用いたサブピクチャ画像データを生成し、メモリ110に格納する(ステップS501)。
【0117】
次に、ステップS501で生成されたサブピクチャ画像データをもとに、サムネイル画像を生成し、そのサムネイル画像の中から、再生時に撮影映像と同時に表示したい有効サブピクチャを、ユーザーが選択する(ステップS502)。
【0118】
次に、ユーザーにより撮影開始される(ステップS503)。
次に、計時部107で時間情報を取得し、時間情報が更新されているか否かの判定を行う(ステップS504)。
【0119】
ここで、時間情報が更新されていれば、日時情報のサブピクチャ画像データを再生成し、メモリ110に格納する(ステップS505)。
【0120】
ステップS504で時間情報が更新されていなければ、ステップS505の日時情報のサブピクチャ画像データの生成は行わない。
【0121】
次に、撮像部101で取得した映像、音声のMPEGストリームを生成する(ステップS506)。
【0122】
次に、ステップS506で生成された映像、音声のMPEGストリームと、メモリ110に格納されたサブピクチャ画像データを用いて、ストリームの多重化を行う。
【0123】
ここで、ステップS502でユーザーにより選択されたサブピクチャ画像データを用いたサブピクチャを、有効サブピクチャとして、それ以外のサブピクチャを、無効サブピクチャとして多重化を行う(ステップS507)。
【0124】
次に、多重化されたストリームを、記録媒体113に記録する(ステップS508)。
次に、撮影を終了するか否かの判定を行い(ステップS509)、撮影が終了されなければ、再度、ステップS504に戻る。
【0125】
ステップS509で撮影が終了されれば、記録されたデータを再生するための情報を、記録媒体113に記録し(ステップS510)、撮影を終了する。
【0126】
ここで、ステップS504の、時間情報が更新されているか否かの判定について詳しく説明する。
撮影されている間、計時部107で取得する時間情報は変化している。そのため、時間情報を用いたサブピクチャ画像データについても、計時部107で取得する時間情報の変化に伴い、再生成する必要がある。
【0127】
そこで、ステップS504では、時間情報が更新されたか否かの判定を行う。
判定する時間情報は、ステップS501における計時部107で取得した時間情報、もしくはステップS507におけるストリームの多重化に使用する日時情報のサブピクチャ画像データに用いた時間情報と、ステップS504で取得した時間情報とを比較し、その比較した時間情報が同じであれば、日時情報のサブピクチャ画像データの再生成は行わない。
【0128】
比較した時間情報が異なっていれば、ステップS504で取得した時間情報を用いて、日時情報を用いたサブピクチャ画像データの再生成を行う(ステップS505)。
【0129】
例えば、ステップS501における計時部107で取得した時間情報、もしくはステップS507におけるストリームの多重化に使用する日時情報のサブピクチャ画像データに用いた時間情報が、15時20分であり、ステップS504で取得した時間情報も、15時20分であれば、ステップS504の時点ですでに15時20分のサブピクチャ画像データはメモリ110に格納されているので、サブピクチャ画像データの再生成は行わず、メモリ110に格納された15時20分のサブピクチャ画像データを用いて、ステップS507においてストリームの多重化を行う。
【0130】
ステップS501における計時部107で取得した時間情報、もしくはステップS507においてストリームの多重化に使用する日時情報のサブピクチャ画像データに用いた時間情報が、15時20分であり、ステップS504で取得した時間情報が、15時21分であれば、時間情報が更新されているので、ステップS505で15時21分のサブピクチャ画像データの再生成を行い、メモリ110に格納し、再生成した日時情報のサブピクチャ画像データを用いて、ステップS507においてストリームの多重化を行う。
【0131】
このようなステップのフローにより、本発明の実施の形態1によるディスクムービーにおいては、副映像の表示を行いながら、撮影を行うことができる。
【0132】
以上のような本実施の形態1による情報記録再生装置によれば、映像、音声を取り込む入力手段を有し、かつ副映像を生成する手段を有し、副映像を所要の画像、音声とともに、記録し、かつ再生表示可能な情報記録再生装置において、入力された映像、音声からMPEGストリームを生成する圧縮手段103と、副映像を生成する副映像生成手段109と、映像、音声のMPEGストリームと副映像とを多重化するストリーム生成手段111とを有し、副映像生成手段109で複数の副映像を生成し、ストリーム生成手段111で、複数の副映像のうち少なくとも1つ以上の副映像を、副映像をデコードする際にデコード不可能である無効副映像として、他を再生可能な有効副映像として、映像、音声のMPEGストリームと多重化するようにしたので、撮影中に人物の識別情報、年齢、学年等を、DVD Video規格、DVDビデオレコーディング規格における、有効あるいは無効サブピクチャとして多重化ストリーム中に挿入し、ランダムアクセス可能な記録媒体に記録可能であるとともに、かつ該サブピクチャを有効サブピクチャと無効サブピクチャとの間で簡単に変更可能であり、主映像である映像、音声に対して希望する副映像を容易に、記録し、変更し、かつ再生表示することが可能となる効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0133】
本発明にかかる情報記録方法、情報編集方法、及び情報記録再生装置は、撮影中に人物の識別情報、年齢、学年等を、DVD Video規格、DVDビデオレコーディング規格におけるサブピクチャとして、ランダムアクセス可能な記録媒体に記録することができ、その記録されたサブピクチャを編集することのできる情報記録再生装置において有用である。
【図面の簡単な説明】
【0134】
【図1】本発明の実施の形態1における情報記録再生装置のブロック図
【図2】本発明の実施の形態1におけるサブピクチャ画像の例を示す図
【図3】本発明の実施の形態1における有効サブピクチャ選択時の液晶表示の例を示す図
【図4】本発明の実施の形態1におけるDVDビデオレコーディングストリームデータの構造図
【図5】本発明の実施の形態1におけるディスクムービーの動作のフローチャート
【符号の説明】
【0135】
101 撮像部
102 A/D変換部
103 圧縮部
104 ユーザーI/F
105 記録対象情報入力部
106 メモリ
107 計時部
108 演算部
109 サブピクチャ生成部
110 メモリ
111 ストリーム生成部
112 ストリーム再生部
113 記録媒体
114 D/A変換部
201 サブピクチャ画像の例
202 サブピクチャ画像の例
203 サブピクチャ画像の例

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像、音声を取り込む入力手段で入力された映像、音声を、副映像とともに記録媒体に記録する情報記録再生装置における情報記録方法において、
前記情報記録再生装置は、
前記入力手段で入力された映像、音声を圧縮し、圧縮データを生成する圧縮手段と、
前記副映像を生成する副映像生成手段と、
前記圧縮手段で生成された前記圧縮データと、前記副映像生成手段で生成された前記副映像とを用いて、副映像情報を含むストリームを生成するストリーム生成手段と、
前記ストリーム生成手段で生成された前記ストリームを、前記記録媒体に記録する記録手段と、
前記記録媒体に記録されたストリームより前記映像、音声、および前記副映像を再生する再生手段とを有し、
前記入力手段で入力された映像、音声を圧縮して、圧縮データを生成し、
前記副映像生成手段により、複数の副映像を生成し、
前記ストリーム生成手段により、前記複数の副映像のうち少なくとも1つ以上の副映像を、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生不可能となる無効副映像として、前記ストリームを生成し、
前記記録手段により前記生成したストリームを前記記録媒体に記録する、
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項2】
請求項1記載の情報記録方法において、
前記無効副映像は、前記ストリーム中の前記副映像のストリームのヘッダのデータを、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生不可能となるデータとしたものである、
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項3】
請求項1または2記載の情報記録方法において、
前記無効副映像は、前記副映像情報保有ストリーム中の前記副映像のストリームのヘッダに含まれるストリームIDを、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生不可能となるストリームIDとしたものである、
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項4】
請求項1または2記載の情報記録方法において、
前記無効副映像は、前記副映像情報保有ストリーム中の前記ストリームのヘッダに含まれるサブストリームIDを、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生不可能となるサブストリームIDとしたものである、
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の情報記録方法において、
前記複数の副映像のすべてを、前記記録媒体に記録する、
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の情報記録方法において、
前記ストリーム生成手段は、前記映像と音声の圧縮データと、前記複数の副映像とを多重化して多重化ストリームを生成し、該多重化ストリームを前記記録媒体に記録する、
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項7】
請求項6記載の情報記録方法において、
前記多重化ストリームは、MPEGストリームである、
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかに記載の情報記録方法において、
前記複数の副映像のうち、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生可能である副映像を有効副映像とし、
前記有効副映像を選択するための有効副映像選択手段を有し、
前記ストリーム生成手段は、前記有効副映像選択手段で選択された前記有効副映像と、前記無効副映像とを、ストリームに多重化する、
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項9】
請求項7記載の情報記録方法において、
前記有効副映像選択手段は、前記ストリーム生成手段が、ストリームを生成する前、もしくは、ストリームを生成した後、もしくはストリームを生成している間に、前記有効副映像を選択する、
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項10】
請求項8記載の情報記録方法において、
前記有効副映像選択手段は、ユーザーの入力に応じて前記有効副映像を選択する、
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれかに記載の情報記録方法において、
前記録対象情報を入力する記録対象情報入力手段を有し、
前記副映像生成手段は、前記記録対象情報入力手段を介して入力された前記記録対象情報を用いて、前記複数の副映像を生成する、
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項12】
請求項11記載の情報記録方法において、
前記記録対象情報は、記録対象を表す名称である、
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項13】
請求項11記載の情報記録方法において、
前記記録対象情報は、記録対象の発生時を表す情報である、
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項14】
請求項11記載の情報記録方法において、
前記記録対象情報は、個人もしくは家族の名称である、
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項15】
請求項11記載の情報記録方法において、
前記記録対象情報は、個人もしくは家族の出生時を表す情報である、
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項16】
請求項1ないし15のいずれかに記載の情報記録方法において、
時刻を計測する計時手段を有し、
前記記録対象情報と、前記計時手段の出力とから、前記記録対象の発生時もしくは出生時からの年月を計算する、
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項17】
請求項16記載の情報記録方法において、
前記発生時もしくは出生時からの年月を、前記複数の副映像に用いる、
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項18】
請求項16または17記載の情報記録方法において、
前記発生時もしくは出生時からの年月は、年齢もしくは学年である、
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項19】
請求項8ないし18のいずれかに記載の情報記録方法において、
前記有効副映像を再生時にデフォルトで非表示にする副映像非表示情報を、前記記録媒体に記録する、
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項20】
映像、音声を取り込む入力手段で入力された映像、音声を、副映像とともに記録媒体に記録する情報記録再生装置における情報編集方法であって、
前記情報記録再生装置は、
前記入力手段で入力された映像、音声を圧縮し、圧縮データを生成する圧縮手段と、
前記副映像を生成する副映像生成手段と、
前記圧縮手段で生成された前記圧縮データと、前記副映像生成手段で生成された前記副映像とを用いて、副映像情報を含むストリームを生成するストリーム生成手段と、
前記ストリーム生成手段で生成された前記ストリームを、前記記録媒体に記録する記録手段と、
前記記録媒体に記録されたストリームより前記映像、音声、および前記副映像を再生する再生手段とを有し、
該情報編集方法は、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生不可能となる無効副映像、あるいは再生可能である有効副映像を、編集する情報編集方法であり、
前記無効副映像のうち少なくとも1つ以上を有効副映像に変更し、あるいは、前記有効副映像のうち少なくとも1つ以上を無効副映像に変更する、
ことを特徴とする情報編集方法。
【請求項21】
請求項20記載の情報編集方法において、
前記無効副映像のうち少なくとも1つ以上の、有効副映像への変更、あるいは前記有効副映像のうち少なくとも1つ以上の、無効副映像への変更は、
前記無効副映像のストリームのヘッダのデータを、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生可能であるデータに書き換える、あるいは前記有効副映像のストリームのヘッダのデータを、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生不可能となるデータに書き換えることにより行う、
ことを特徴とする情報編集方法。
【請求項22】
請求項21記載の情報編集方法において、
前記無効副映像のうち少なくとも1つ以上の、有効副映像への変更、あるいは前記第1の有効副映像のうち少なくとも1つ以上の、無効副映像への変更は、
前記無効副映像のストリームのヘッダに含まれるストリームIDを、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生可能であるストリームIDに書き換える、あるいは前記有効副映像のストリームのヘッダに含まれるストリームIDを、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生不可能となるストリームIDに書き換えることにより行う、
ことを特徴とする情報編集方法。
【請求項23】
請求項21記載の情報編集方法において、
前記無効副映像のうち少なくとも1つ以上の、有効副映像への変更、あるいは前記有効副映像のうち少なくとも1つ以上の、無効副映像への変更は、
前記無効副映像のストリームのヘッダに含まれるサブストリームIDを、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生可能であるサブストリームIDに書き換える、あるいは前記有効副映像の前記ストリームのヘッダに含まれるサブストリームIDを、前記記録媒体に記録された前記副映像を再生する際に再生不可能となるサブストリームIDに書き換えることにより行う、
ことを特徴とする情報編集方法。
【請求項24】
請求項20ないし23のいずれかに記載の情報編集方法において、
前記有効副映像を選択する有効副映像選択手段を有し、
前記無効副映像のうち少なくとも1つ以上の、有効副映像への変更、あるいは有効副映像のうち少なくとも1つ以上の、無効副映像への変更は、
前記有効副映像選択手段が、ユーザーの入力に応じて、変更前の有効副映像、あるいは変更前の無効副映像を、少なくとも1つ選択し変更することにより行う、
ことを特徴とする情報編集方法。
【請求項25】
請求項20ないし24のいずれかに記載の情報編集方法において、
前記変更後の有効副映像、及び変更後の無効副映像を前記記録媒体に記録する、
ことを特徴とする情報編集方法。
【請求項26】
請求項20ないし25のいずれかに記載の情報編集方法において、
前記変更前の有効副映像、あるいは前記変更後の有効副映像を、再生時にデフォルトで非表示にする副映像非表示情報を、前記記録媒体に記録する、
ことを特徴とする情報編集方法。
【請求項27】
請求項1ないし19のいずれかに記載の情報記録方法において、
前記記録媒体は、ランダムアクセス可能な、光ディスク、もしくは磁気ディスク、もしくは半導体メモリである、
ことを特徴とする情報記録方法。
【請求項28】
請求項20ないし26のいずれかに記載の情報編集方法において、
前記記録媒体は、ランダムアクセス可能な、光ディスク、もしくは磁気ディスク、もしくは半導体メモリである、
ことを特徴とする情報編集方法。
【請求項29】
請求項1ないし19のいずれかに記載の情報記録方法を実施可能である、
ことを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項30】
請求項20ないし26のいずれかに記載の情報編集方法を実施可能である、
ことを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項31】
請求項29または30に記載の情報記録再生装置であって、
該情報記録再生装置は、入力手段として映像撮像装置を有するデジタルカメラである、
ことを特徴とする情報記録再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−222818(P2006−222818A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−35269(P2005−35269)
【出願日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】