説明

情報通信システム、処理装置、処理プログラム

【課題】複数の処理装置から管理装置に向けて通知情報が通知される場合に、当該複数の処理装置からの通知情報の通知に起因する管理者の作業負担を軽減することのできる情報通信システムを提供する。
【解決手段】情報通信システムは、複数の処理装置とこれらの処理装置を管理する管理装置とを有している。管理装置は、複数の処理装置にかかわるグループ単位を示す情報を複数の処理装置へ送信する。複数の処理装置では、グループ単位に属する予め定められる特定の処理装置は、当該グループ単位に属する他の処理装置から取得した通知情報と自装置の通知情報とを管理装置へ通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報通信システム、処理装置、処理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタなど画像形成装置には、曜日毎に設定されたオン時間/オフ時間に合わせて電源をオン/オフするウィークリータイマー機能と、CPU電源はオフしないスリープモード及びCPU電源もオフするオフモードを含む省電力モード機能とを有しているものがある。
【0003】
このような画像形成装置としては、特許文献1に記載されたものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−006110号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、複数の処理装置から管理装置に向けて通知情報が通知される場合に、当該複数の処理装置からの通知情報の通知に起因する管理者の作業負担を軽減することのできる情報通信システム、処理装置、処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明の情報通信システムは、複数の処理装置とこれらの処理装置を管理する管理装置とが通信回線を介して接続され、前記管理装置は、前記複数の処理装置にかかわるグループ単位を示す情報を前記複数の処理装置へ送信し、前記複数の処理装置では、前記グループ単位に属する予め定められる特定の処理装置は、当該グループ単位に属する他の処理装置から取得した通知情報と自装置の通知情報とを前記管理装置へ通知する、ことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、前記複数の処理装置のそれぞれが、予め定められた処理に移行する第1のタイミングよりも第1の時間前の第2のタイミングで、前記処理に移行する旨の予告情報を前記管理装置へ通知する場合、前記特定の処理装置は、前記第2のタイミングよりも第2の時間前に当該特定の処理装置が属するグループ単位に属する他の処理装置から出力される前記予告情報を受け付けるとともに、前記第2のタイミングに達したときは当該他の処理装置にかかわる前記予告情報と自装置にかかわる前記予告情報とを前記管理装置へ通知する、ことを特徴とする。
【0008】
上記課題を解決するため、請求項3に記載の本発明の処理装置は、管理装置から出力され当該管理装置が管理する複数の処理装置にかかわるグループ単位を示す情報を取得する第1の取得手段と、前記グループ単位に属する他の処理装置から伝達された前記管理装置へ通知すべき通知情報を取得する第2の取得手段と、前記グループ単位に属する処理装置毎に前記第2の取得手段によって取得された前記通知情報または自装置が前記管理装置へ通知すべき通知情報を記憶する記憶手段と、前記他の処理装置に対し自装置に関する前記通知情報を伝達する伝達手段と、前記グループ単位に属する全ての処理装置の中で自装置が前記管理装置へ情報を通知する権利を有しているときは、前記記憶手段に記憶されている前記グループ単位に属する全ての処理装置にかかわる通知情報を前記管理装置へ通知する通知手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、上記請求項3に記載の発明において、前記複数の処理装置のそれぞれが、予め定められた処理に移行する第1のタイミングよりも第1の時間前の第2のタイミングで、前記処理に移行する旨の予告情報を前記管理装置へ通知する場合、前記通知手段は、前記第2のタイミングよりも第2の時間前に自装置が属するグループ単位に属する他の処理装置から出力される前記予告情報を受け付けるとともに、前記第2のタイミングに達したときは当該他の処理装置にかかわる前記予告情報と自装置にかかわる前記予告情報とを前記管理装置へ通知する、ことを特徴とする。
【0010】
上記課題を解決するため、請求項5に記載の本発明の処理プログラムは、管理装置から出力され当該管理装置が管理する複数の処理装置にかかわるグループ単位を示す情報を取得する第1の取得処理過程と、前記グループ単位に属し自プログラムを実行する処理装置以外の他の処理装置から伝達された前記管理装置へ通知すべき通知情報を取得する第2の取得処理過程と、前記グループ単位に属する処理装置毎に前記第2の取得処理過程により取得された前記通知情報または自プログラムを実行する処理装置が前記管理装置へ通知すべき通知情報を記憶手段に記憶させる記憶処理過程と、前記他の処理装置に対し自プログラムを実行する処理装置に関する前記通知情報を伝達する伝達処理過程と、前記グループ単位に属する全ての処理装置の中で自プログラムを実行する処理装置が情報を通知する権利を有しているときは、前記記憶手段に記憶されている前記グループ単位に属する全ての処理装置にかかわる通知情報を前記管理装置へ通知する通知処理過程と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、複数の処理装置から管理装置に向けて通知情報が通知される場合に、当該複数の処理装置からの通知情報の通知に起因する管理者の作業負担を軽減することができる。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、複数の処理装置から管理装置に向けて通知情報が通知される場合に、当該複数の処理装置からの通知情報としての予告情報の通知に起因する管理者の作業負担を軽減することができる。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、複数の処理装置から管理装置に向けて通知情報が通知される場合に、当該複数の処理装置からの通知情報の通知に起因する管理者の作業負担を軽減することができる。
【0014】
請求項4記載の発明によれば、複数の処理装置から管理装置に向けて通知情報が通知される場合に、当該複数の処理装置からの通知情報としての予告情報の通知に起因する管理者の作業負担を軽減することができる。
【0015】
請求項5記載の発明によれば、複数の処理装置から管理装置に向けて通知情報が通知される場合に、当該複数の処理装置からの通知情報の通知に起因する管理者の作業負担を軽減させるソフトウェアを提供することができる
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1の実施の形態に係わる情報通信システムの構成を示す構成図である。
【図2】第1の実施の形態に係わる管理装置で登録される管理者情報テーブルの一例を示す図である。
【図3】第1の実施の形態に係わる管理装置で登録される機器情報テーブルの一例を示す図である。
【図4】第1の実施の形態に係わる管理装置で登録される通知情報テーブルの一例を示す図である。
【図5】第1の実施の形態に係わる画像入力装置の機能を示すブロック図である。
【図6】第1の実施の形態に係わる画像形成装置の機能を示すブロック図である。
【図7】第1の実施の形態に係わる画像入力装置および画像形成装置の制御部の詳細な機能を示すブロック図である。
【図8】第1の実施の形態に係わる処理装置(画像入力装置および画像形成装置)の通知処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】第1の実施の形態に係わる処理装置(画像入力装置および画像形成装置)の制御部により作成される通知登録テーブルの一例を示す図である。
【図10】第1の実施の形態に係わる処理装置(画像入力装置および画像形成装置)の通知判断処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】第1の実施の形態に係わる処理装置(画像入力装置および画像形成装置)の機器判断処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】第1の実施の形態に係わる情報通信システムの第1の通知処理を説明する図である。
【図13】第1の実施の形態に係わる情報通信システムの第1の通知処理での管理装置に対し通知される通知データの一例を示す図である。
【図14】第1の実施の形態に係わる情報通信システムの第2の通知処理を説明する図である。
【図15】第1の実施の形態に係わる情報通信システムの第2の通知処理での管理装置に対し通知される通知データの一例を示す図である。
【図16】第1の実施の形態に係わる情報通信システムの第3の通知処理を説明する図である。
【図17】第1の実施の形態に係わる情報通信システムの第3の通知処理での管理装置に対し通知される通知データの一例を示す図である。
【図18】第2の実施の形態に係わる情報通信システムの通知処理を説明するタイムシーケンスである。
【図19】第2の実施の形態に係わる処理装置(画像入力装置および画像形成装置)の通知処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図20】第2の実施の形態に係わる情報通信システムの電源操作変更処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図21】第2の実施の形態に係わる情報通信システムの第1の通知処理を説明する図である。
【図22】第2の実施の形態に係わる情報通信システムの第1の通知処理での管理装置に対し通知される通知データの一例を示す図である。
【図23】第2の実施の形態に係わる情報通信システムの第1の通知処理での管理装置から返信される返信データの一例を示す図である。
【図24】第2の実施の形態に係わる情報通信システムの第2の通知処理を説明する図である。
【図25】第2の実施の形態に係わる情報通信システムの第2の通知処理での管理装置から返信される返信データの一例を示す図である。
【図26】第1の実施の形態および第2の実施の形態に係わる通知登録テーブルの応用例を示す図である。
【図27】第1の実施の形態および第2の実施の形態に係わる処理装置のハードウェア構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0018】
(第1の実施の形態)
【0019】
第1の実施の形態に係わる情報通信システムについて説明する。
【0020】
情報通信システム10は、図1に示すように、画像入力装置110と、画像入力装置120と、画像形成装置210と、画像形成装置220と、管理装置300とが通信回線20に接続されている。
【0021】
通信回線20としては、ローカルエリアネットワーク(LAN=Local Area Network)や電話回線などの有線通信回線、無線LANなどの無線通信回線、さらには、これらの通信回線を組み合わせたもの、などが挙げられる。第1の実施の形態では通信回線20としてLANなどネットワークを採用する。
【0022】
画像入力装置110と画像形成装置210とでシステム1を形成し、画像入力装置120と画像形成装置220とでシステム2を形成する。システム1およびシステム2は情報通信システム10の要素であるので、要素システム1および要素システム2と表記する。
【0023】
第1の実施の形態では、画像入力装置110、画像入力装置120、画像形成装置210および画像形成装置220は、それぞれ処理装置として機能する。
【0024】
また、第1の実施の形態では、画像入力装置110および画像入力装置120はスキャナを想定し、画像形成装置210および画像形成装置220はプリンタを想定する。
【0025】
管理装置300は、通知情報のグルーピング処理に必要な情報としての管理者情報テーブル、機器情報テーブル、および通知情報テーブルの各情報を、当該管理装置300が管理する複数の処理装置としての画像入力装置110、画像入力装置120、画像形成装置210および画像形成装置220へ送信する。なお、通知情報の詳細については後述する。
【0026】
管理者情報テーブルの一例を図2に示す。管理者情報テーブル310は、図2に示すように、管理者IDおよび通知先アドレスの各項目から構成されている。
【0027】
管理者IDの項目には、管理者を識別する識別情報が記述される。通知先アドレスの項目には、機器(処理装置)が管理者に通知を行うためのアドレス(管理者宛のアドレス)が記述される。このような管理者情報テーブル310は、管理者によって予め作成され登録され、また更新される。
【0028】
同一の管理者(以下「同一管理者」という。)が管理する機器は、上述した複数の処理装置すなわち画像入力装置、画像形成装置が相当する。
【0029】
なお、管理装置300は、管理者によって管理者情報テーブル310が新規に作成または更新されたときは、通信回線20に存在する機器をチェックし、同一管理者が管理する機器に対し管理者情報テーブル310の情報を送信する。これは、同一管理者が管理する機器に記憶される管理者情報テーブルの内容を同じ内容にするためである。
【0030】
機器情報テーブルの一例を図3に示す。機器情報テーブル320は、図3に示すように、機器名、ペア機器、および通知元アドレスの各項目から構成されている。
【0031】
機器名の項目には、同一管理者によって管理される機器の名称(機器名)が記述される。ペア機器の項目には、機器名で示す機器とともに要素システムを構成する要素としての機器の名称(機器名)が記述される。通知元アドレスの項目には、機器名の項目に登録されている機器のアドレスが記述される。すなわち機器情報テーブル320には、通信回線20上に存在し同一管理者によって管理される機器に関する情報が登録される。このような機器情報テーブル320は、管理者によって予め作成され登録され、また更新される。
【0032】
なお、管理装置300は、管理者によって機器情報テーブル320が新規に作成または更新されたときは、通信回線20に存在する機器をチェックし、同一管理者が管理する機器に対し機器情報テーブル320の情報を送信する。これは、同一管理者が管理する機器に記憶される機器情報テーブル320の内容を同じ内容にするためである。
【0033】
通知情報テーブルの一例を図4(a)、(b)、(c)、(d)に示す。通知情報テーブル330は、図4(a)〜(d)に示すように、通知情報ID、通知内容、通知条件、および通知待ち時間の各項目から構成されている。
【0034】
通知情報IDの項目には、通知の種類を識別する識別情報(この例では番号)が記述される。通知内容の項目には、通知の種類が記述される。通知条件の項目には、通知を行う条件が記述される。
【0035】
通知条件としては、図4(d)に示すように、機器単位、「スキャナ+プリンタ」単位、管理者単位の3種類がある。
【0036】
機器単位のときは、自機にかかわる通知情報は他の機器の管理者通知テーブルに登録せずに、個別に通知が行われる。
【0037】
「スキャナ+プリンタ」単位のときは、管理者が依頼した処理(通知内容で示される通知の処理)に対する要素システム(スキャナおよびプリンタ)からの通知内容に対する結果(スキャナおよびプリンタそれぞれからの結果)が揃った場合に通知情報の通知が行われる。
【0038】
管理者単位のときは、同一管理者が依頼した処理(通知内容で示される通知の処理)に対する同一管理者によって管理される機器からの結果(同一の通知内容の結果)が全て揃った場合に通知情報の通知が行われる。ただし、通信不可の機器は、同一管理者によって管理される機器から除外されるものとする。
【0039】
通知待ち時間の項目には、通知を受けてから通知処理を行う時間が記述される。ただし、通知待ち時間の項目に時間が設定されていない場合は、管理者が各機器に依頼した処理(通知内容で示される通知の処理)に対する各機器からの結果が揃うまで待つ。また、通知待ち時間の項目には、通知条件1のように直ちに通知する場合も時間の設定はされない。
【0040】
このような通知情報テーブル330は、管理者によって予め作成され登録され、また更新される。また、通知情報テーブル330は、図4(a)、(b)、(c)に示すように、少なくとも一つの通知内容(通知の種類)とこれに対応する通知情報ID、通知条件および通知待ち時間(設定されない場合もある)とが設定(記述)されているテーブルでもよいし、あるいは図4(d)に示すように、複数の通知内容(通知の種類)とこれらに対応する通知情報ID、通知条件および通知待ち時間(設定されない場合もある)とが設定(記述)されているテーブルでもよい。
【0041】
なお、管理装置300は、管理者によって通知情報テーブル330が新規に作成または更新されたときは、通信回線20に存在する機器をチェックし、同一管理者が管理する機器に対し通知情報テーブル330の情報を送信する。これは、同一管理者が管理する機器に記憶される通知情報テーブル330の内容を同じ内容にするためである。
【0042】
ところで、管理装置300が、通知情報テーブル330の情報を、同一管理者が管理する機器すなわち当該管理装置300が管理する複数の処理装置としての画像入力装置110、画像入力装置120、画像形成装置210および画像形成装置220へ送信するということは、管理装置300が管理する複数の処理装置としての画像入力装置110、画像入力装置120、画像形成装置210および画像形成装置220にかかわるグループ単位を示す情報を、当該複数の処理装置へ送信することを意味する。
【0043】
第1の実施の形態では、グループ単位とは、同一管理者が管理する全ての機器(処理装置)を一つのグループとした場合の当該グループ単位すなわち管理者単位と、同一管理者が管理する全ての機器(処理装置)を複数に分割した(グループ化した)ときの分割後の複数のグループにかかわるグループ単位すなわち要素システム単位(例えば「スキャナ+プリンタ」単位)と、を含んでいる。
【0044】
画像入力装置110の機能構成について、図5を参照して説明する。
【0045】
画像入力装置110は、通信部111、制御部112、画像読取部113、記憶部114、操作/表示部115を有している。
【0046】
通信部111は、通信回線20に接続され、通信回線20に接続された管理装置300、他の処理装置としての画像入力装置120、画像形成装置210,220との情報の送受信を行う。
【0047】
画像読取部113は、制御部112の制御に従って原稿を光学的に読み取り画像データに変換するとともに、該画像データを制御部112へ出力する。
【0048】
制御部112は、画像読取部113に対し原稿の読み取りを制御するとともに、画像読取部113からの画像データを画像形成装置へ出力する制御を行う。また、制御部112は、操作/表示部115に対しメッセージの表示の制御や入力要求などを行う。さらに、制御部112は、管理装置300への通知情報の通知制御を行う。この通知制御を実施するべく制御部112の詳細な機能構成については後述する。
【0049】
記憶部114は、画像入力装置110の設定データ、通知情報のグルーピング処理に必要な情報を記憶する。グルーピング処理に必要な情報には、上述した管理者情報テーブル310、機器情報テーブル320、通知情報テーブル330、および後述する通知登録テーブルの各情報が含まれる。
【0050】
操作/表示部115は、制御部112からの制御に従って当該画像入力装置110の状態やエラーメッセージなど表示情報を表示するとともに、ユーザにより入力された入力情報や指示情報を制御部112へ出力する。
【0051】
画像入力装置120も、画像入力装置110と同様の機能構成になっている。
【0052】
画像形成装置210の機能構成について、図6を参照して説明する。
【0053】
画像形成装置210は、通信部211、制御部212、記憶部213、画像処理部214、印刷処理部215、および操作/表示部216を有している。
【0054】
通信部211は、通信回線20に接続され、通信回線20に接続された管理装置300、他の処理装置としての画像入力装置110,120、画像形成装置220との情報の送受信を行う。
【0055】
制御部212は、取得したデータに関し画像入力装置による印刷指示がある場合には当該データ(画像データ)を画像処理部214へ出力する。また、制御部212は、管理装置300への通知情報の通知制御を行う。この通知制御を実施するべく制御部212の詳細な機能構成については後述する。
【0056】
記憶部213は、画像形成装置210の設定データ、通知情報のグルーピング処理に必要な情報を記憶する。グルーピング処理に必要な情報には、上述した管理者情報テーブル310、機器情報テーブル320、通知情報テーブル330、および後述する通知登録テーブルの各情報が含まれる。
【0057】
画像処理部214は、制御部212から与えられる画像データを基にページ単位の画像データ(ラスタデータ)を生成する。
【0058】
印刷処理部215は、例えば電子写真プロセスを実行するものであり、画像処理部214によって生成されたページ単位の画像データを基に、画像を記録媒体としての用紙に画像形成(印刷)する。
【0059】
操作/表示部216は、当該画像出力装置210の状態、画像形成(印刷)中のメッセージやエラーメッセージなど表示情報を表示するとともに、ユーザによって入力された入力情報や指示情報を制御部212へ出力する。
【0060】
画像形成装置220も、画像形成装置210と同様の機能構成になっている。
【0061】
次に、画像入力装置110の制御部112および画像形成装置210の制御部212の詳細な機能構成について、図7を参照して説明する。
【0062】
制御部112は、図7に示すように、第1の取得部1210、第2の取得部1220、記憶処理部1230、伝達部1240、および通知部1250を有している。制御部212も、制御部112と同様の機能構成になっている。
【0063】
第1の取得部1210は、第1の取得手段の機能を有し、管理装置300から出力され当該管理装置300が管理する複数の処理装置にかかわるグループ単位を示す情報を取得する。具体的には、第1の取得部1210は、通知情報テーブル330の通知条件の項目に設定されている情報を取得することで、グループ単位を示す情報(管理者単位、ス「キャナ+プリンタ」単位)を取得する。
【0064】
第2の取得部1220は、第2の取得手段の機能を有し、上記グループ単位に属する他の処理装置から伝達された管理装置300へ通知すべき通知情報を取得する。
【0065】
上記通知すべき通知情報とは、管理装置300がグループ単位に依頼した処理に対する処理の結果すなわち通知情報テーブル330の通知内容の項目に設定されている情報(設定コピー通知など)に対応する処理の結果である。
【0066】
そのため、第2の取得部1220は、管理者単位あるいは「スキャナ+プリンタ」単位に属する処理装置からの設定コピーに対する処理の結果(正常終了など)を通知情報として取得する。
【0067】
記憶処理部1230は、第1の取得部1210が取得した情報および第2の取得部1220が取得した情報を記憶部114(213)に記憶する。
【0068】
伝達部1240は、伝達手段の機能を有し、他の処理装置に対し自装置(制御部112の場合には画像入力装置110、制御部212の場合は画像形成装置210)に関する通知情報を伝達する。
【0069】
通知部1250は、通知手段の機能を有し、上記グループ単位に属する全ての処理装置の中で自装置(制御部112の場合には画像入力装置110、制御部212の場合は画像形成装置210)が管理装置300へ情報を通知する権利を有しているときは、記憶部114(213)に記憶されている上記グループ単位に属する全ての処理装置にかかわる通知情報を管理装置300へ通知する。
【0070】
ところで、上述した記憶部114および記憶部213は、記憶手段の機能を有し、上記グループ単位に属する処理装置毎に第2の取得部1220によって取得された通知情報または自装置(制御部112の場合には画像入力装置110、制御部212の場合は画像形成装置210)が管理装置300へ通知すべき通知情報を記憶する。
【0071】
次に、情報通信システム10の通知処理について、図8を参照して説明する。
【0072】
この例では、管理装置300(管理者)が各機器(処理装置)すなわち画像入力装置110、画像入力装置120、画像形成装置210および画像形成装置220に所望の処理(例えば設定コピー処理)を依頼した場合に、各機器が、その所望の処理を完了したときに管理装置300に対し完了通知を行う通知処理について説明する。
【0073】
ここでは、画像入力装置110による通知処理について説明するが、画像入力装置120、画像形成装置210および画像形成装置220も、画像入力装置110と同様の処理を実施する。
【0074】
管理装置300は、当該管理装置300を使用する管理者の識別情報および通知先アドレスが登録された管理情報テーブル310(図2参照)、当該管理装置300(の管理者)が管理する各機器に関する情報が登録された機器情報テーブル320(図3参照)、および通知種類と通知条件が登録された通知情報テーブル330(この例では図4(a)参照)を新規に作成した場合または更新した場合は、それらのテーブルの情報を前記各機器に対し予め送信する。
【0075】
各機器では例えば画像入力装置110では、制御部112は、通信部111を介して、管理装置300からの管理情報テーブル310、機器情報テーブル320、および知情報テーブル330を取得し、これら取得した各テーブルを記憶部114に記憶する。
【0076】
この場合、制御部112の第1の取得部1210は、通知情報テーブル330の通知条件の項目に設定されている情報を取得することで、グループ単位を示す情報(管理者単位、「スキャナ+プリンタ」単位)を取得する。
【0077】
なお、第1の取得部1210によるグループ単位を示す情報の取得は、制御部112が通信部111からの通知情報テーブル330を受け取ったときに、その通知情報テーブル330から取得してもよいし、制御部112が後述する管理装置300からの設定コピー情報を受け取ったことに起因して通知登録テーブルを作成する場合に記憶部から読み出される通知情報テーブル330から取得するようにしてもよい。
【0078】
さて、管理装置300は、各機器に対し設定コピー情報を送信する。送信される設定コピー情報には、設定データ(設定値)と、設定コピー情報が送信される全ての機器の機器名を示す情報(画像入力装置110、画像入力装置120、画像形成装置210および画像形成装置220の各装置を示す機器名)とが含まれる。
【0079】
各機器では例えば画像入力装置110では、図8に示すように、通信部111が管理装置300から送信された設定コピー情報(全ての機器の機器名を示す情報も含む)を受信すると(ステップS101)、その設定コピー情報を制御部112に渡す。
【0080】
制御部112は、その設定コピー情報に含まれる全ての機器の機器名を示す情報、および記憶部114に記憶されている通知情報テーブル330(図4(a)参照)に基づき、図9(a)に示すような通知登録テーブル340を作成する(ステップS102)。
【0081】
図9(a)に示す例において、スキャナ1、スキャナ2、プリンタ1およびプリンタ2はそれぞれ画像入力装置110、画像入力装置120、画像形成装置210および画像形成装置220の機器名を示す。
【0082】
通知登録テーブル340は、図9(a)に示すように、機器名、機器状態、通知情報ID、結果、登録時間の各項目から構成されている。これらの項目には制御部112によって後述する情報が登録される。
【0083】
機器名の項目には、管理装置(管理者)に対し通知情報の通知を行う機器を示す機器名、もしくは通知情報の通知を行う予定のある機器を示す機器名が登録される。
【0084】
機器状態の項目には、通知情報の通知を行う機器の状態、もしくは通知情報の通知を予定している機器の状態が登録される。
【0085】
通知情報IDの項目には、通知情報テーブルの通知情報IDの項目に登録された通知情報IDが登録される。
【0086】
結果の項目には、管理装置(管理者)が設定コピー処理を行った場合のその設定コピー処理に対する結果を示す情報(正常終了など)が登録される。設定コピー処理に対する結果が正常終了の旨の場合は記号「○」が結果の項目に登録される。結果の項目に登録される情報が通知情報である。
【0087】
登録時間の項目には、通知登録テーブルに通知情報(予告情報)が登録された時間が登録される。ちなみに、登録時間の項目には、通知情報IDが「2」または「3」の場合(図4(d)参照)、すなわち通知内容がスリープ移行通知または電源OFF移行通知の場合に時間が登録され、通知情報IDが「1」または「4」の場合(図4(d)参照)、すなわち通知内容が設定コピー通知またはエラー通知の場合には、時間は登録されない。
【0088】
上述した通知登録テーブル340は、各機器の通知情報(上記結果の項目に対応する情報)が登録され、グルーピング処理の情報を管理するものである。通知登録テーブル340は、通知情報の通知が行われる場合、もしくは通知情報の通知を行う予定がある場合に登録される。
【0089】
通知登録テーブル340において、同一の通知情報IDで先頭の機器は、管理装置300へ情報を通知する権利を有しており、管理装置300に対し、通知登録テーブル340の機器名の項目に登録されている全ての機器名に対応する全ての機器に関する通知情報の通知を行う。
【0090】
第1の実施の形態では、例えば図9(a)に示す通知登録テーブル340の機器名の項目に登録されている全ての機器名の機器に関しては上から順番に、管理装置300へ情報を通知する権利を有している。具体的には、図9(a)に示す例では、先頭のスキャナ1つまり画像入力装置110が最優先に管理装置300へ情報を通知する権利を有している。
【0091】
再度、図8を参照して説明する。ステップS102の処理を終了した制御部112は、通信部111から取得した設定コピー情報に含まれる設定データ(設定値)に基づき、自装置(画像入力装置110)にかかわる設定コピー処理を実施する(ステップS103)。
【0092】
制御部112は、上記設定コピー処理が正常終了した場合は、設定コピー処理の結果を示す情報(正常終了した旨)を、自装置(画像入力装置110)の記憶部114内の通知登録テーブル340の結果の項目に登録することで、当該通知登録テーブル340を更新する(ステップS104)。ここで、更新後の通知登録テーブル340の内容を図9(b)に示す。図9(b)において記号「○」は正常終了の旨を示す。
【0093】
また、制御部112の伝達部1240は、通知登録テーブル340の機器名の項目に登録されている他の機器名の機器(画像入力装置120、画像形成装置210,220)に対し、設定コピー処理の結果(通知情報)として正常終了した旨を伝達する(ステップS105)。
【0094】
次に、制御部112は、通知判断処理(図10参照)を実施し(ステップS106)、その後、通知処理の機器判断処理(図11参照)を実施し(ステップS107)、さらに、機器判断処理の結果を基に、自装置(画像入力装置110)が管理装置300(管理者)へ通知情報の通知を行う機器であるか否かを判断する(ステップS108)。
【0095】
ステップS106の通知判断処理(図10参照)においては、制御部112の第2の取得部1220は、通知登録テーブル340の機器名の項目に登録されている他の機器名の機器(画像入力装置120、画像形成装置210,220)の制御部の伝達部から伝達される、設定コピー処理の結果(通知情報)例えば正常終了した旨を取得することになる。
【0096】
そのため、ステップS106の通知判断処理(図10参照)が終了した時点においては、通知登録テーブル340の機器名の項目に登録されている全ての機器名(スキャナ1、スキャナ2、プリンタ1、プリンタ2)に対応する結果の項目には、設定コピー通知に対する処理結果(正常終了など)が登録されていることになる。
【0097】
制御部112は、ステップS108において、自装置(画像入力装置110)が管理装置300(管理者)へ通知情報の通知を行う機器(管理装置300へ情報を通知する権利を有する機器)であると判断した場合は、制御部112の通知部1250は、通知登録テーブル340の情報を基に通知データを作成し(ステップS109)、その作成した通知データを管理者情報テーブル310の通知先アドレスの項目に登録されている通知先アドレス宛に通知する(ステップS110)。
【0098】
制御部112は、自装置の記憶部114内の通知登録テーブル340の情報を削除し(ステップS111)、通知登録テーブル340に登録されている他の機器名の機器(画像入力装置120、画像形成装置210,220)に対し、管理装置300(管理者)に通知情報を通知したこと(通知完了)を通知する(ステップS112)。
【0099】
制御部112は、ステップS108において、自装置(画像入力装置110)が管理装置300(管理者)へ通知情報の通知を行う機器ではないと判断した場合は、管理装置300(管理者)へ通知情報の通知を行う機器から管理装置300への通知完了を受信したか否かを判断する(ステップS113)。管理装置300へ通知情報の通知を行う機器は、通知登録テーブル340の機器名の項目に対応して先頭に登録されている機器名の機器である。
【0100】
制御部112は、ステップS113において、通知完了を受信していないと判断した場合にはステップS108に戻り、一方、通知完了を受信したと判断した場合は自装置(画像入力装置110)の記憶部114内の通知登録テーブル340の情報を削除する(ステップS114)。
【0101】
次に、制御部112による通知判断処理について、図10を参照して説明する。
【0102】
この通知判断処理は、管理者に対し、保持されている通知情報の通知を行うタイミングを判断する処理である。
【0103】
制御部112は、通知情報テーブル330から通知条件および通知待ち時間の各項目の情報を取得し(ステップS201)、通知待ち時間が設定されているか否かを判断する(ステップS202)。
【0104】
制御部112は、ステップS202において通知待ち時間が設定されていないと判断した場合は、通知条件が「機器単位」であるか否かを判断する(ステップS203)。
【0105】
制御部112は、ステップS203において通知条件が「機器単位」ではないと判断した場合は、通知条件が「スキャナ+プリンタ」単位であるか否かを判断する(ステップS204)。
【0106】
制御部112は、ステップS204において通知条件が「スキャナ+プリンタ」単位ではないと判断した場合は、通知条件が「管理者単位」であると判定し、同一の管理者に通知すべき通知情報が揃っているか否か、すなわち通知登録テーブル340の機器名の項目に登録されている全ての機器名に対応して結果の項目に通知情報が登録されているか否かを判断する(ステップS205)。
【0107】
ステップS205においては、制御部112は、通知登録テーブル340の機器状態の項目に登録されている機器状態が「通信不可」の状態の場合は、当該機器に関しては、通知の待機条件の対象外として処理する。
【0108】
制御部112は、ステップS205において同一の管理者に通知すべき通知情報が揃っていると判断した場合(全ての機器名に対応して結果の項目に通知情報が登録されていると判断した場合)は、通知処理を開始するべく、通知処理の機器判断処理(図11参照)へ移行する(ステップS206)。
【0109】
制御部112は、ステップS204において通知条件が「スキャナ+プリンタ」単位であると判断した場合は、要素システムとして登録された画像入力装置(スキャナ)と画像形成装置(プリンタ)に関する通知情報が揃っているか否か、すなわち通知登録テーブル340の機器名の項目に登録されている全ての機器名の中の、機器情報テーブル320に登録されている要素システムを構成する機器の機器名に関して、通知情報が登録されているか否かを判断する(ステップS207)。
【0110】
ステップS207においては、制御部112は、通知登録テーブル340の機器状態の項目に登録されている機器状態が「通信不可」の状態の場合は、当該機器に関しては、通知の待機条件の対象外として処理する。
【0111】
制御部112は、ステップS207において、要素システムとして登録された画像入力装置(スキャナ)と画像形成装置(プリンタ)に関する通知情報が揃っていないと判断した場合には、ステップS201に戻り、一方、要素システムとして登録された画像入力装置(スキャナ)と画像形成装置(プリンタ)に関する通知情報が揃っていると判断した場合は、ステップS206へ移行する。
【0112】
制御部112は、ステップS202において通知待ち時間が設定されていると判断した場合は、設定されている通知待ち時間が経過したか否かを判断し(ステップS208)、この判断した結果、通知待ち時間が経過していない場合には、ステップS203に進み、一方、通知待ち時間が経過した場合はステップS206へ移行する。
【0113】
ステップS208においては、制御部112は、通知登録テーブル340の同一の通知内容(通知情報IDの項目に登録されている同一の番号)に対応して登録されている機器名の中の先頭(一番目)の機器名に対応して登録時間の項目に登録されている登録時間からの経過時間と、通知情報テーブル330の通知待ち時間の項目に設定されている通知待ち時間とを比較し、この比較した結果を基に、設定されている通知待ち時間が経過したかを判断する。ここで、前記経過時間が前記通知待ち時間を超えている場合は、設定されている通知待ち時間が経過したと判断される。
【0114】
次に、制御部112による通知処理の機器判断処理について、図11を参照して説明する。
【0115】
この機器判断処理は、各機器に保持されている通知登録テーブルの登録内容を基に、管理者に対し通知処理を行う機器を判断する処理である。
【0116】
制御部112は、通知登録テーブル340から、同一種類の通知内容(通知情報IDの項目に登録されている同一の番号)に対応して登録されている機器名の中の先頭(一番目)の機器名(機器)に関する情報を取得する(ステップS301)。
【0117】
制御部112は、ステップS301で取得した情報を基に、先頭(一番目)の機器名(機器)に対応する機器状態の項目に登録されている機器状態が「通知不可」以外であるか否か(管理装置300へ情報を通知する権利を有する機器であるか否か)を判断し(ステップS302)、この判断した結果、機器状態が「通知不可」以外であると判断した場合は、自装置(画像入力装置110)が管理装置300(管理者)へ通知情報の通知を行う機器(管理装置300へ情報を通知する権利を有する機器)とする(ステップS303)。
【0118】
ステップS303が終了した場合は、通知処理(図8参照)に戻る。
【0119】
ステップS302においては、制御部112は、該当する機器の機器状態としての通信状態が「通信不可」の場合は当該機器との通知情報の受送信ができないものと判断する。
【0120】
制御部112は、ステップS302において、機器状態が「通知不可」以外ではないと判断した場合(機器状態が「通知不可」であると判断した場合)は、通知登録テーブル340から、同一種類の通知(通知情報IDの項目に登録されている同一の番号)に対応して登録されている機器名の中の現在の処理対象の機器の次に登録されている機器名(機器)に関する情報を取得し(ステップS304)、その後、ステップS302に移行する。
【0121】
次に、情報通信システム10の通知処理について、具体例を挙げて説明する。
【0122】
この例では、画像入力装置110、画像入力装置120、画像形成装置210および画像形成装置220をそれぞれスキャナ1、スキャナ2、プリンタ1およびプリンタ2と表記する。
【0123】
最初に、管理者が複数の機器に対して設定コピーを実施した際に、全ての機器がお互いに他の機器から伝達(通知)されてきた通知情報を取得し保持し、全ての機器に関する通知情報が揃った場合に、特定の機器から管理者に対し全ての機器に関する通知情報を通知する通知処理(第1の通知処理)について、図12を参照して説明する。
【0124】
また、管理者情報テーブル310は図2に示す内容であり、機器情報テーブル320は図3に示す内容であり、通知情報テーブル330は図4(a)に示す内容(通知情報ID=1、通知内容=設定コピー通知、通知条件=管理者単位、通知待ち時間=未設定)であるとする。これらのテーブルは各機器の記憶部に記憶されている。
【0125】
上述したような前提条件の下、設定コピーを行った全ての機器が正常終了する場合の当該機器の通知処理について説明する。この例では、スキャナ1(画像入力装置110)に注目して通知処理を説明するが、他の機器(プリンタ1、スキャナ2、プリンタ2)も、スキャナ1と同様の処理を実施する。そのため、スキャナ1についての通知処理を説明するに際し、各機器も同様の通知処理を実施するという意味で、スキャナ1をスキャナ1(各機器)と表記する。
【0126】
図12に示すように、管理者が使用する管理装置300は、各機器に対し設定コピー情報を送信する(P11)。この設定コピー情報には、設定データ(設定値)と、設定コピー情報が送信される全ての機器の機器名を示す情報(スキャナ1、スキャナ2、プリンタ1およびプリンタ2の各機器を示す機器名)とが含まれる。
【0127】
上述した設定コピー情報を受信したスキャナ1(各機器)は、受信した設定コピー情報に含まれる全ての機器の機器名を示す情報、および記憶部114に記憶されている通知情報テーブル330(図4(a)参照)に基づき、図9(a)に示すような空の通知登録テーブル340(各項目のみ存在する通知登録テーブル340)を作成する(P12)。
【0128】
通知登録テーブル340に登録される機器の順序は、管理者が送信した設定コピー情報に含まれる全ての機器の機器名を示す情報に基づいて決定される。例えば、優先順位に対応する各機器の並び順、あるいは各機器に付与される優先順位に従って、通知登録テーブル340に登録される機器の順序が決定される。この例では、優先順位は、スキャナ1、スキャナ2、プリンタ1およびプリンタ2の並び順となる。
【0129】
なお、図12に示す例では、スキャナ1での通知登録テーブルのみしか記述されていないが、他の各機器においても同様の通知登録テーブルが作成される。
【0130】
通知登録テーブル340を作成したスキャナ1(各機器)は、他の機器との通信により機器状態を認識し、その認識した機器毎の機器状態を通知登録テーブル340に設定する。これにより、図9(a)に示すような通知登録テーブル340は、図12の通知登録テーブル340#1の内容に変更される。
【0131】
スキャナ1(各機器)は、自機(自装置)の設定コピーが完了すると、通知登録テーブルの結果の項目に自機に関する設定コピー処理の結果例えば正常終了した旨を設定するとともに、他の各機器に対し設定コピー処理の結果例えば正常終了した旨を通知(伝達)する(P13)。
【0132】
他の機器からの設定コピー処理の結果の通知を受け付けたスキャナ1(各機器)は、その設定コピー処理の結果を基に自機の通知登録テーブルを更新する。
【0133】
上述した設定コピー情報を受信したスキャナ1(各機器)は、全ての機器から設定コピー処理の結果(通知結果)を受け取るまで待機する(P14)。
【0134】
上述した設定コピー情報を受信したスキャナ1(各機器)は、通知登録テーブルに登録されている全ての機器に関する通知結果を取得し、通知登録テーブルが図12の通知登録テーブル340#2の内容となった場合に、通知登録テーブル340#2の先頭に登録されている機器が自機であるかを確認する。
【0135】
スキャナ1(各機器)は、通知登録テーブル340#2の先頭に登録されている機器が自機であることを条件に、通知登録テーブル340#2の結果の項目に登録されている全ての機器に関する設定コピー処理の結果(通知結果)に基づいて図13に示すような通知データを作成するとともに、作成した通知データを、管理者情報テーブル310に登録されている通知先アドレスの管理者(管理装置300)へ通知する(P15)。
【0136】
この例では、スキャナ1が通知登録テーブル340#2の先頭に登録されている機器なので、スキャナ1は、上記通知データを作成して上記管理者へ通知する。なお、スキャナ1が通知データの通知を行う前に通信不可の状態になった場合は、通知登録テーブル340#2においてスキャナ1の次に登録されているスキャナ2が、上記通知データを作成して上記管理者へ通知する。
【0137】
管理者の管理装置300へ通知データの通知を行ったスキャナ1は、他の機器に対し通知データの通知を行ったこと(通知データの通知完了)を知らせるとともに、自機の通知登録テーブル340#2に登録されている情報を削除する(P16)。
【0138】
他の各機器は、スキャナ1から管理者の管理装置300に対し通知データの通知を行ったこと(通知データの通知完了)を受信した場合、自機の通知登録テーブル340#2に登録されている情報を削除する(P17)。
【0139】
P16およびP17の処理においては、通知登録テーブルの機器名、機器状態、通知情報ID、結果および登録時間の各項目は削除されない(2行目以降の行の情報が削除される)。
【0140】
なお、設定コピー処理を行い、機器のリブートが必要な場合は、通知登録テーブルの削除をトリガーとする。
【0141】
次に、管理者が複数の機器に対して設定コピーを実施した際に、全ての機器が、全ての機器に関する通知情報が揃うまで通知情報を保持するのではなく、要素システム例えばペアとなるスキャナおよびプリンタに関する通知情報が揃った場合に、要素システムを構成する各機器の中の特定の機器が、管理者に対し要素システムを構成する各機器に関する通知情報を通知する通知処理(第2の通知処理)について、図14を参照して説明する。
【0142】
また、管理者情報テーブル310は図2に示す内容であり、機器情報テーブル320は図3に示す内容であり、通知情報テーブル330は図4(b)に示す内容(通知情報ID=1、通知内容=設定コピー通知、通知条件=「スキャナ+プリンタ」単位、通知待ち時間=未設定)であるとする。これらのテーブルは各機器の記憶部に記憶されている。
【0143】
このような前提条件の下、設定コピーを行った「スキャナ+プリンタ」単位での機器が正常終了する場合の当該機器の通知処理について説明する。この例では、要素システム1(スキャナ1、プリンタ1)と要素システム2(スキャナ1、プリンタ1)とが、別々に通知登録テーブルを管理する。
【0144】
また、この例では、スキャナ1(画像入力装置110)に注目して通知処理を説明するが、要素システム1を構成する他の機器(プリンタ1)も、スキャナ1と同様の処理を実施する。そのため、スキャナ1についての通知処理を説明するに際し、他の機器も同様の通知処理を実施するという意味で、スキャナ1をスキャナ1(要素システムの各機器)と表記する。
【0145】
図14に示すように、管理者が使用する管理装置300は、各機器に対し設定コピー情報を送信する(P21)。この設定コピー情報には、設定データ(設定値)と、設定コピー情報が送信される全ての機器の機器名を示す情報(スキャナ1、スキャナ2、プリンタ1およびプリンタ2の各装置を示す機器名)とが含まれる。
【0146】
上述した設定コピー情報を受信したスキャナ1(要素システムの各機器)は、受信した設定コピー情報に含まれる全ての機器の機器名を示す情報、および記憶部114に記憶されている通知情報テーブル330(図4(a)参照)に基づき、図9(c)に示すような空の通知登録テーブル340(各項目のみ存在する通知登録テーブル340)を作成する(P22)。
【0147】
このP12の処理においては、通知情報テーブル330の通知条件の項目に登録されている通知条件が「スキャナ+プリンタ」単位であるので、その単位に属する機器から構成される要素システム毎に通知登録テーブルが管理される。すなわち、この例では、要素システム1を構成するスキャナ1およびプリンタ1が、同じ内容となるように通知登録テーブルを作成し管理し、また要素システム2を構成するスキャナ2およびプリンタ2が、同じ内容となるように通知登録テーブルを作成し管理する。
【0148】
通知登録テーブル340を作成したスキャナ1(要素システムの各機器)は、他の機器との通信により機器状態を認識し、その認識した機器毎の機器状態を通知登録テーブル340に設定する。これにより、図9(c)に示すような通知登録テーブル340は、図14の通知登録テーブル340#3の内容に変更される。
【0149】
スキャナ1(要素システムの各機器)は、自機の設定コピーが完了すると、通知登録テーブル340の結果の項目に自機に関する設定コピー処理の結果例えば正常終了した旨を設定するとともに、ペアとなる他の機器(要素システムを構成する他の機器)に対し設定コピー処理の結果例えば正常終了した旨を通知(伝達)する(P23)。
【0150】
他の機器からの設定コピー処理の結果の通知を受け付けたスキャナ1(要素システムの各機器)は、その設定コピー処理の結果を基に自機の通知登録テーブルを更新する。
【0151】
上述した設定コピー情報を受信したスキャナ1(要素システムの各機器)は、ペアとなる他の機器(要素システムを構成する他の機器)から設定コピー処理の結果(通知結果)を受け取るまで待機する(P24)。
【0152】
上述した設定コピー情報を受信したスキャナ1(要素システムの各機器)は、通知登録テーブルに登録されている全ての機器すなわちペアとなる機器(要素システムを構成する機器)に関する通知結果を取得し、通知登録テーブルが図14の通知登録テーブル340#4の内容となった場合に、通知登録テーブル340#4の先頭に登録されている機器が自機であるかを確認する。
【0153】
スキャナ1(要素システムの各機器)は、通知登録テーブル340#4の先頭に登録されている機器が自機であることを条件に、通知登録テーブル340#4の結果の項目に登録されている全ての機器に関する設定コピー処理の結果(通知結果)に基づいて図15(a)に示すような通知データを作成するとともに、作成した通知データを、管理者情報テーブル310に登録されている通知先アドレスの管理者(管理装置300)へ通知する(P25)。
【0154】
この例では、スキャナ1が通知登録テーブル340#4の先頭に登録されている機器なので、スキャナ1は、上記通知データを作成して上記管理者へ通知する。なお、スキャナ1が通知データの通知を行う前に通信不可の状態になった場合は、通知登録テーブル340#4においてスキャナ1の次に登録されているプリンタ1が、上記通知データを作成して上記管理者へ通知する。
【0155】
管理者の管理装置300へ通知データの通知を行ったスキャナ1は、ペアとなる他の機器(要素システムを構成する他の機器)に対し通知データの通知を行ったこと(通知データの通知完了)を知らせるとともに、自機の通知登録テーブル340#4に登録されている情報を削除する(P26)。
【0156】
ペアとなる他の機器(要素システムを構成する他の機器)は、スキャナ1から管理者の管理装置300に対し通知データの通知を行ったこと(通知データの通知完了)を受信した場合、自機の通知登録テーブル340#4に登録されている情報を削除する(P27)。
【0157】
この例では、要素システム1による通知データの通知処理について説明したが、要素システム2(スキャナ2、プリンタ2)も、要素システム1と同様に通知データの通知処理を実施する。この要素システム2により通知される通知データの一例を図15(b)に示す。
【0158】
最後に、機器が設定コピーの処理中や処理後に機器の電源OFFや、設定コピーが処理できない場合の異常系の例について説明する。
【0159】
すなわち、例えば、プリンタ1が、設定コピー処理を完了し、他の各機器に通知情報の通知を行ったものの管理者に通知データが通知される前に電源OFFされ、またスキャナ2が、設定中のため管理者の設定コピーがキャンセルされ、さらにプリンタ2が、設定コピーが完了する前に電源OFFされて、設定コピーが失敗した場合の通知処理(第3の通知処理)について、図16を参照して説明する。
【0160】
また、管理者情報テーブル310は図2に示す内容であり、機器情報テーブル320は図3に示す内容であり、通知情報テーブル330は図4(a)に示す内容(通知情報ID=1、通知内容=設定コピー通知、通知条件=管理者単位、通知待ち時間=未設定)であるとする。これらのテーブルは各機器の記憶部に記憶されている。
【0161】
この例では、スキャナ1(画像入力装置110)に注目して通知処理を説明するが、他の機器(プリンタ1、スキャナ2、プリンタ2)も、スキャナ1と同様の処理を実施する。そのため、スキャナ1についての通知処理を説明するに際し、各機器も同様の通知処理を実施するという意味で、スキャナ1をスキャナ1(各機器)と表記する。
【0162】
図16に示すように、管理者が使用する管理装置300は、各機器に対し設定コピー情報を送信する(P31)。この設定コピー情報には、設定データ(設定値)と、設定コピー情報が送信される全ての機器の機器名を示す情報(スキャナ1、プリンタ1、スキャナ2およびプリンタ2の各機器を示す機器名)とが含まれる。
【0163】
上述した設定コピー情報を受信したスキャナ1(各機器)は、受信した設定コピー情報に含まれる全ての機器の機器名を示す情報、および記憶部114に記憶されている通知情報テーブル330(図4(a)参照)に基づき、空の通知登録テーブル340(各項目のみ存在する通知登録テーブル340)を作成する(P32)。
【0164】
通知登録テーブル340に登録される機器の順序は、管理者が送信した設定コピー情報に含まれる全ての機器の機器名を示す情報に基づいて決定される。例えば、優先順位に対応する各機器の並び順、あるいは各機器に付与される優先順位に従って、通知登録テーブル340に登録される機器の順序が決定される。この例では、優先順位はスキャナ1、プリンタ1、スキャナ2およびプリンタ2の並び順となる。
【0165】
なお、図16に示す例では、スキャナ1での通知登録テーブルのみしか記述されていないが、他の各機器においても同様の通知登録テーブルが作成される。
【0166】
通知登録テーブル340を作成したスキャナ1(各機器)は、他の機器との通信により機器状態を認識し、その認識した機器毎の機器状態を通知登録テーブル340に設定する。これにより、上述した空の通知登録テーブル340は、図16の通知登録テーブル340#5の内容に変更される。
【0167】
スキャナ1(各機器)は、自機の設定コピーが完了すると、通知登録テーブル340の結果の項目に自機に関する設定コピー処理の結果例えば正常終了した旨を設定するとともに、他の各機器に対し設定コピー処理の結果例えば正常終了した旨を通知(伝達)する(P33)。
【0168】
他の機器からの設定コピー処理の結果の通知を受け付けたスキャナ1(各機器)は、その設定コピー処理の結果を基に自機の通知登録テーブルを更新する。
【0169】
上述した設定コピー情報を受信したスキャナ1(各機器)は、全ての機器から設定コピー処理の結果(通知結果)を受け取るまで待機する(P34)。
【0170】
ここで、プリンタ2は設定コピーが完了する前に当該プリンタ2の電源がOFF(オフ)される(P35)。この場合、プリンタ2の電源がOFF(オフ)されたので、プリンタ2による設定コピー処理は実施されない。そのため、プリンタ2の記憶部が記憶する通知登録テーブルは、当該プリンタ2に関する設定コピー処理の結果が登録されないままになる。当然、プリンタ2による設定コピー処理の結果は他の機器へは通知(伝達)されない。
【0171】
また、プリンタ1は設定コピーが完了した後に当該プリンタ1の電源がOFF(オフ)される(P36)。この場合、プリンタ1の電源がOFF(オフ)される前に、プリンタ1の記憶部が記憶する通知登録テーブルには当該プリンタ1に関する設定コピー処理の結果が登録され、しかもプリンタ1が設定コピー処理の結果(通知情報)を他の機器に通知(伝達)したとする。
【0172】
上述した設定コピー情報を受信したスキャナ1(各機器)は、通知登録テーブルに登録されている全ての機器に関する通知結果を取得し、通知登録テーブルが図16の通知登録テーブル340#6の内容となった場合に、通知登録テーブル340#6の先頭に登録されている機器が自機であるかを確認する。
【0173】
スキャナ1(各機器)は、通知登録テーブル340#6の先頭に登録されている機器が自機であることを条件に、通知登録テーブル340#6の結果の項目に登録されている全ての機器に関する設定コピー処理の結果(通知結果)に基づいて図17に示すような通知データを作成するとともに、作成した通知データを、管理者情報テーブル310に登録されている通知先アドレスの管理者(管理装置300)へ通知する(P37)。
【0174】
図17に示す通知データでは、スキャナ2は、機器の設定中なので、管理者の設定コピー処理が実行できずキャンセルされたため、「未設定(詳細情報:キャンセル)」となる。
【0175】
また、通知登録テーブル340#6の機器情報の項目におけるプリンタ1に関する機器状態は「通信不可」であるものの、通知登録テーブル340#6の結果(設定コピー処理の結果)が正常終了で登録されているため、プリンタ1は「正常終了」となる。
【0176】
さらに、通知登録テーブル340#6の結果の項目におけるプリンタ2に関する結果が登録されていないが、通知登録テーブル340#6の機器情報の項目におけるプリンタ2に関する機器状態が「通信不可」のため、プリンタ2による設定コピー処理の結果を待たずに、プリンタ2は「未設定(詳細情報:通信不可)」となる。
【0177】
この例では、スキャナ1が通知登録テーブル340#6の先頭に登録されている機器なので、スキャナ1は、上記通知データを作成して上記管理者へ通知する。
【0178】
スキャナ1は、通知登録テーブル340#6の結果の項目において、プリンタ2に関する設定コピー処理の結果が登録されていないが、そのプリンタ2に関する機器状態が「通信不可」になっているので、その設定コピー処理の結果を待たずに、通知処理を行う。
【0179】
なお、スキャナ1が通知データの通知を行う前に通信不可の状態になった場合は、通知登録テーブル340#6においてスキャナ1の次に登録されているプリンタ1が、上記通知データを作成して上記管理者へ通知する。この例では、プリンタ1は通信不可なので、このプリンタ1の次に登録されているスキャナ2が上記通知データを作成して上記管理者へ通知することになる。もちろん、スキャナ2は、現在、管理装置300からの設定コピー処理以外の何らかの設定データを設定中なので、その設定処理を終了した後に、上記通知データを作成して上記管理者へ通知することになる。
【0180】
管理者の管理装置300へ通知データの通知を行ったスキャナ1は、他の機器に対し通知データの通知を行ったこと(通知データの通知完了)を知らせるとともに、自機の通知登録テーブル340#6に登録されている情報を削除する(P38)。
【0181】
ただし、スキャナ1は、機器状態が「通信不可」となっている機器に対しては上記通知データの通知完了の通知は行わない。
【0182】
他の各機器は、スキャナ1から管理者の管理装置300に対し通知データの通知を行ったこと(通知データの通知完了)を受信した場合、自機の通知登録テーブル340#6に登録されている情報を削除する(P39)。
【0183】
P38およびP39の処理においては、通知登録テーブルの機器名、機器状態、通知情報ID、結果および登録時間の各項目は削除されない(2行目以降の行の情報が削除される)。
【0184】
以上説明したように、第1の実施の形態では、管理装置は、グループ単位に属する複数の処理装置の中の特定の処理装置から通知される当該複数の処理装置にかかわる通知情報の取得のみでよい。また、管理者は、一度取得された通知情報を確認することで、複数の処理装置のそれぞれの通知情報(例えば設定コピー処理の結果)を知り得ることになる。そのため、第1の実施の形態では、管理装置に対し複数の処理装置がそれぞれ通知情報を通知する場合に比較して、複数の処理装置からの通知情報の通知に起因する管理者の作業負担は軽減される。
【0185】
(第2の実施の形態)
【0186】
次に、第2の実施の形態に係わる情報通信システムについて説明する。
【0187】
第2の実施の形態の情報通信システム、画像入力装置および画像形成装置は、それぞれ図1に示した情報通信システム、図5に示した画像入力装置および図6に示した画像形成装置と同様の構成(機能構成)になっている。
【0188】
第2の実施の形態の情報通信システム10においては、各機器のそれぞれに設定されている処理が行われる際に、各機器のそれぞれが管理者に対し予告通知を行う。この場合、各機器が個別に管理者に予告通知を行うのではなく、予め定められる機器が、他の各機器からの予告通知を受け付けて保持し、全ての機器に関する予告通知が揃った場合に、これらの予告通知を一つにまとめて、管理者へ通知するようにする。
【0189】
また情報通信システム10では、管理装置を利用する管理者が予め定められる機器からの予告通知(複数の機器にかかわる予告通知)の内容を編集し、その編集内容を各機器へ返信することで、予告通知を行った各機器は、その編集内容に従って予告していた処理の変更を行う。
【0190】
具体的には、機器に設定された電源操作処理(タイマーによって動作)を実行する前に、当該機器は、管理者に対して予告通知を行う。この場合、タイマーによって動作する電源操作処理の予告通知を電源操作処理が実行されるタイミングの20分前とし、機器は、20分前までに管理者に対して予告通知を行うようにする。電源操作処理は、例えばウィークリータイマーにおけるスリープ処理とする。
【0191】
すなわち、第2の実施の形態の情報通信システム10では、図18(b)に示すように、複数の機器(複数の処理装置つまりスキャナ1、プリンタ1、スキャナ2、プリンタ2)のそれぞれが、予め定められた処理に移行する第1のタイミングよりも第1の時間(例えば20分)前の第2のタイミングで、前記処理に移行する旨の予告情報を管理装置300へ送信する場合、特定の機器(処理装置)は、前記第2のタイミングよりも第2の時間(例えば10分)前に当該グループ単位に属する他の機器(処理装置)から出力される前記予告情報を受け付けるとともに、前記第2のタイミングに達したときは当該他の機器(処理装置)にかかわる前記予告情報と自装置にかかわる前記予告情報とを管理装置へ通知(送信)する。
【0192】
なお、従来においては、各機器(スキャナ1、プリンタ1、スキャナ2、プリンタ2)は、図18(a)に示すように、ウィークリータイマーで設定されていた処理を実行するタイミングの20分前に管理者に対し予告通知を個別に行っていた。
【0193】
次に、情報通信システム10の通知処理について、図19を参照して説明する。
【0194】
図19に示す通知処理は、図8に示した第1の実施の形態の通知処理において、ステップS101〜S105を削除し、ステップS401〜S403を追加した処理手順になっている。
【0195】
ここでは、各機器(画像入力装置110、画像入力装置120、画像形成装置210および画像形成装置220)が電源操作の予告通知を行った場合の通知処理について説明する。
【0196】
管理装置300は、当該管理装置300を使用する管理者の識別情報および通知先アドレスが登録された管理情報テーブル310(図2参照)、当該管理装置300(の管理者)が管理する各機器に関する情報が登録された機器情報テーブル320(図3参照)、および通知種類と通知条件が登録された通知情報テーブル330(図4(c)参照)を新規に作成した場合または更新した場合に、これらのテーブルを前記各機器に対し予め送信する。
【0197】
各機器では例えば画像入力装置110では、制御部112は、通信部111を介して、管理装置300からの管理情報テーブル310、機器情報テーブル320、および知情報テーブル330を取得し、これら取得したテーブルを記憶部114に記憶する。
【0198】
この場合、制御部112の第1の取得部1210は、通知情報テーブル330の通知条件の項目に設定されている情報を取得することで、グループ単位を示す情報(管理者単位、「スキャナ+プリンタ」単位)を取得する。
【0199】
なお、第1の取得部1210によるグループ単位を示す情報の取得は、制御部112が通信部111からの通知情報テーブル330を受け取ったときに、その通知情報テーブル330から取得してもよいし、制御部112が後述する管理装置300からの設定コピー情報を受け取ったことに起因して通知登録テーブルを作成する場合に記憶部から読み出される通知情報テーブル330から取得するようにしてもよい。
【0200】
さて、各機器の中で予告通知を行う機器例えば画像入力装置110では、制御部112は、機器名、機器状態、通知情報ID、結果および登録時間の各項目から構成される通知登録テーブル(項目のみの通知登録テーブル)を作成し、その後、機器の電源操作の予告通知を発行する(ステップS401)。
【0201】
制御部112は、自装置(自機)の通知登録テーブルを更新する(ステップS402)。この場合、通知登録テーブルの項目の行の次の行において、機器名の項目には画像入力装置110を示す名称が、機器状態の項目には通常待機中が、通知情報IDの項目には2(通知情報テーブル330(図4(c)参照)の通知情報IDの番号と同じ番号)が、結果の項目に予告通知を発行した旨が、登録時間の項目には予告通知を発行した旨を登録した時間(登録時間)が、それぞれ記述(設定)される。
【0202】
制御部112は、通知情報テーブル330の通知条件の項目に設定されている通知条件例えば管理者単位、および機器情報テーブル320(図3参照)に基づき、他の機器に対し通知情報(予告通知)があることを通知(伝達)する(ステップS403)。
【0203】
このステップS403の処理が終了した場合は、図8に示した第1の実施の形態の通知処理のステップS106〜S114と同様の処理が実施される。当然、図10に示した通知判断処理および図11に示した通知処理の機器判断処理も実施される。
【0204】
続いて、情報通信システム10の電源操作変更処理について、図20を参照して説明する。
【0205】
ここでは、機器から電源操作の予告通知を受けた管理者が通知内容を編集し返信し、当該機器が、その返信内容に応じて電源操作を変更する処理について説明する。
【0206】
図20に示すように、管理者側では、管理者は、管理装置300が電源操作の予告通知を受信した場合(ステップS501)、受信した予告通知の電源操作に関する動作を変更するか否かを判断し(ステップS502)、その動作を変更する場合は、受信した通知の内容を編集し(ステップS503)、その後、編集した通知の内容を返信(通知に対して返信)する(ステップS504)。
【0207】
機器側では、機器の制御部は、通信部を介して管理者からの返信内容(編集された通知内容)を受信し(ステップS601)、管理者が返信内容(編集された通知内容)を解析し(ステップS602)、その解析の結果を基に動作(電源操作に関する動作)の変更を実施する(ステップS603)。
【0208】
次に、情報通信システム10の通知処理について、具体例を挙げて説明する。
【0209】
この例では、画像入力装置110、画像入力装置120、画像形成装置210および画像形成装置220をそれぞれスキャナ1、スキャナ2、プリンタ1およびプリンタ2と表記する。また、各機器(スキャナ1、スキャナ2、プリンタ1およびプリンタ2)は、管理情報テーブル310(図2参照)、機器情報テーブル320(図3参照)、通知情報テーブル330(図4(c)参照)を記憶部に記憶しているものとする。このような前提条件の下、次の第1の通知処理および第2の通知処理について説明する。
【0210】
最初に、スキャナ1が、最初の電源操作処理の予告通知を行い、10分間待つ間にスキャナ2、プリンタ1、プリンタ2の3つの機器から順番に電源操作処理の予告通知を受け付けて保持し、10分後に管理者に対し、前記保持している予告通知をまとめて行う通知処理(第1の通知処理)について、図21を参照して説明する。
【0211】
なお、図21に示す例では、スキャナ1に注目して説明しているが、その他の機器(プリンタ1、スキャナ2、プリンタ2)も、スキャナ1と同様に通知登録テーブルを作成し保持する。そのため、スキャナ1についての通知処理を説明するに際し、各機器も同様の通知処理を実施するという意味で、スキャナ1をスキャナ1(各機器)と表記する。
【0212】
タイマーによって電源操作処理を行う機器は、通知登録テーブルを作成し、その後、予告通知を自機の通知登録テーブルに登録する(P41)。図21に示す通知登録テーブル340#7は、スキャナ1のみが予告通知を行っている状態を示している。
【0213】
自機(スキャナ1)が予告通知を行う前に他の機器が予告通知を行っている場合は、自機(スキャナ1)は、当該他の機器から通知(伝達)された予告通知を自機(スキャナ1)の通知登録テーブルに追加(登録)する。
【0214】
タイマーによって電源操作処理を行うスキャナ1(各機器)は、他の各機器に対して通知情報があることを通知(伝達)する(P42)。通知する相手の機器は機器情報テーブルに登録されている機器とする。通知条件が「スキャナ+プリンタ」単位の場合は、タイマーによって電源操作処理を行う機器(スキャナ1)は、ペアとなる他の機器に対し通知を行う。
【0215】
スキャナ1(各機器)は、他の機器から予告通知が通知(伝達)されてきたら、自機(スキャナ1)の通知登録テーブルに追加(登録)する。
【0216】
スキャナ1(各機器)は、通知情報テーブル330に登録されている条件(通知待ち時間:10分経過)になるまで待機する(P43)。
【0217】
ここで、スキャナ1の通知登録テーブルは、スキャナ1が予告通知を通知登録テーブルに登録してから上記条件(通知待ち時間:10分経過)の10分が経過する前に、図21の通知登録テーブル340#8の内容になったとする。
【0218】
通知登録テーブル340#8の登録時間の項目には、その結果の項目に予告情報(予告通知)が登録された時間が登録される。最初に予告情報(予告通知)が登録された時間(この例ではスキャナ1での予告情報が登録された時間)から通知情報テーブル330に設定されている通知待ち時間(この例では10分)が経過した場合に通知情報(予告情報)の通知が行われる。また登録時間とスリープ移行または電源OFF移行する時間との差分の値を示す情報が通知情報に記載される。
【0219】
スキャナ1(各機器)は、条件(通知待ち時間:10分経過)の10分が経過した場合、管理者の管理装置300に対し、通知登録テーブル340#8に登録されている全ての機器に関する通知情報(予告情報)を通知する(P44)。
【0220】
なお、通知登録テーブルの先頭に登録されている機器この例ではスキャナ1が管理者の管理装置に対して通知情報(予告情報)の通知を行う。
【0221】
通知登録テーブルの登録と他の機器への通知にずれがある場合、通知登録テーブル340#8の登録時間でテーブルのソートを行う。登録時間が同じ場合は、通知情報テーブル340#8を参照して並び順を決定する。
【0222】
管理者の管理装置300に通知情報(予告情報)の通知を行ったスキャナ1は、他の機器に対し、通知情報(予告情報)の通知を行ったことを知らせるとともに、自機の通知登録テーブル340#8に登録されている情報を削除する(P45)。
【0223】
管理者の管理装置300に対し通知情報(予告情報)の通知を行ったことをスキャナ1から受信した他の各機器は、自機の通知登録テーブル340#8に登録されている情報を削除する(P46)。
【0224】
通知(電子メール:E−Mail)を受けた管理者は、その通知の内容を編集し、編集後の通知の内容を、機器に向けて返信することで電源操作処理の動作を変更する手続きを行う(P47)。
【0225】
P44の処理で通知される通知情報(予告情報)の一例を、図22に示す。スキャナ1(各機器)は、管理情報テーブル310(図2参照)に登録されている通知先アドレス宛に、図22に示す通知情報(スリープモード移行通知)を記載した内容(メール本文)の電子メールを送信することで、通知情報(予告情報)を通知する。
【0226】
なお、スキャナ1は、機器毎に、登録時間とスリープ移行する時間との差分を算出し、この差分の値を示す情報を通知情報(スリープモード移行通知)に記載する。図22に示す例では、スキャナ1に関する差分情報は20分後であり、プリンタ1に関する差分情報は21分後であり、スキャナ2に関する差分情報は25分後であり、プリンタ2に関する差分情報は28分後である。
【0227】
この通知情報(予告情報)の通知(電子メール)を受け取った管理者は、通知内容を編集して、編集後の通知内容の返信を行う。この場合、図22に示す通知情報(スリープモード移行通知)においては機器毎に電源操作が変更される。
【0228】
その返信の情報(編集後の通知内容)を受信した機器は、返信内容を解析し、この解析した結果に応じて電源操作を変更するようにする。
【0229】
P47の処理で返信される編集後の通知情報(予告情報)の一例を、図23に示す。図23に示す内容は各機器(スキャナ1、プリンタ1、スキャナ2、プリンタ2)が受け取る。そのため、スキャナ1は20分後に電源オフに移行し、プリンタ1は21分後にスリープモードに移行し、スキャナ2およびプリンタ2はスリープモードへの移行がキャンセルされ、スリープモードへは移行しない。
【0230】
上述したように管理者が通知内容を編集して返信を行うと、その返信内容(電子メール)を受信した機器(電源操作処理を予定している機器)は、返信内容を解析し、その解析した結果に応じて電源操作を変更する。
【0231】
また、管理者からの返信が行われなかった場合、電源操作処理を予定している機器は、当該機器に設定されている電源操作処理(この例ではスリープモード移行)を行う。
【0232】
さらに、管理者が通知内容を編集しないでそのまま返信した場合、選択項目の先頭の項目(図22に示す例では電源オフ)が、変更後の電源操作とみなされる。
【0233】
なお、通知(電子メール:E−Mail)に設定されている返信先には通知した機器が登録されているので、管理者は、機器に対応する返信先を削除することで、返信する機器を選択するようにする。
【0234】
次に、スキャナ1が、自機の電源操作処理の予告通知を登録し、スキャナ2、プリンタ1、プリンタ2の3つの機器から、通知待ち時間内(10分)に順番に電源操作処理の予告通知を受け、さらに通知待ち時間にスキャナ2とプリンタ2の電源がオフ(OFF)された場合の通知処理(第2の通知処理)について、図24を参照して説明する。
【0235】
なお、図24に示す例では、スキャナ1に注目して説明しているが、他の機器(プリンタ1、スキャナ2、プリンタ2)も、スキャナ1と同様に通知登録テーブルを作成し保持する。ただし電源がオフ(OFF)された機器においては、通知登録テーブルは保持されない。なお、スキャナ1についての通知処理を説明するに際し、各機器も同様の通知処理を実施するという意味で、スキャナ1をスキャナ1(各機器)と表記する。
【0236】
タイマーによって電源操作処理を行う機器(この例でスキャナ1)は、通知登録テーブルを作成し、その後、予告通知を自機の通知登録テーブルに登録する(P51)。図24に示す通知登録テーブル340#9は、スキャナ1のみが予告通知を行っている状態を示している。
【0237】
タイマーによって電源操作処理を行うスキャナ1(各機器)は、他の各機器に対して通知情報があることを通知(伝達)する(P52)。通知する相手の機器は機器情報テーブルに登録されている機器とする。通知条件が「スキャナ+プリンタ」単位の場合は、タイマーによって電源操作処理を行う機器(スキャナ1)は、ペアとなる他の機器に対し通知を行う。
【0238】
スキャナ1(各機器)は、他の機器から予告通知が通知(伝達)されてきたら、自機(スキャナ1)の通知登録テーブルに追加(登録)する。
【0239】
スキャナ1(各機器)は通知情報テーブル330に登録された条件(通知待ち時間:10分経過)になるまで待機する(P53)。
【0240】
ここで、スキャナ1の通知登録テーブルは、スキャナ1が予告通知を通知登録テーブルに登録してから上記条件(通知待ち時間:10分経過)の10分が経過する前に、図24の通知登録テーブル340#10の内容になったとする。
【0241】
スキャナ2とプリンタ2は通知登録テーブルに登録されているが待機中に電源がオフ(OFF)された場合、スキャナ1が管理する通知登録テーブル340#10の機器状態の項目のスキャナ2およびプリンタ2のそれぞれに関する機器状態が「通信不可」になる。プリンタ1が管理する通知登録テーブルも、スキャナ1が管理する通知登録テーブル340#10と同様の内容になる。
【0242】
スキャナ1(各機器)は、条件(通知待ち時間:10分経過)の10分が経過した場合、管理者の管理装置300に対し、通知登録テーブル340#10に登録されている全ての機器に関する通知情報(予告情報)を通知する(P54)。このP54の処理で通知される通知情報(予告情報)の一例を、図25に示す。
【0243】
なおスキャナ1(各機器)は、情報登録テーブルの機器状態の項目に対応して機器状態が「通信不可」となっている場合は、機器状態が「通信不可」となっている機器に関しては既に電源オフ(OFF)されているか、あるいはトラブルのため通信できないと判断し、管理者への当該機器に関する通知情報(予告情報)の通知は行わない。
【0244】
管理者の管理装置300に通知を行ったスキャナ1は、他の機器に対し、通知情報(予告情報)の通知を行ったことを知らせるとともに、自機の通知登録テーブル340#10に登録されている情報を削除する(P55)。
【0245】
なお、スキャナ1は、機器状態が「通信不可」となっている機器に関しては、管理者からの返信を受信することができないので、当該機器にかかわる通知情報(予告情報)に関しては管理者へは通知しない。
【0246】
管理者の管理装置300に対し通知情報(予告情報)の通知を行ったことをスキャナ1から受信した他の各機器は、自機の通知登録テーブル340#10に登録されている情報を削除する(P56)。
【0247】
通知(電子メール:E−Mail)を受けた管理者は、その通知の内容を編集し、編集後の通知の内容を、機器に向けて返信することで電源操作処理の動作を変更する手続きを行う(P57)。
【0248】
上述したように管理者が通知情報テーブルにより通知待ち時間を設定することで、各機器の中の特定の機器が通知情報を1つにまとめて管理者へ通知する。なお、通知待ち時間を設定し、その通知待ち時間の間、通知情報を保持する理由としては、一定時間内に通知すべき通知情報をまとめるためと、ウィークリータイマーにて同一時刻を設定した場合であっても発生する機器で管理する時計のずれを吸収するためである。
【0249】
上述した第1の実施の形態および第2の実施の形態では、管理装置によって作成され各機器に送信される通知情報テーブルは通知情報IDが1種類のみ(通知内容が1種類のみ)の場合を例にして説明しているが、これに限定されることなく、管理装置は複数の通知情報ID(通知内容)を設定した通知情報テーブルを作成するようにしてもよい。例えば、通知情報ID=1と通知情報ID=2が設定される通知情報テーブルを作成する。この通知情報テーブルを基に、機器によって作成され、内容が更新された状態の通知登録テーブルの一例を図26に示す。
【0250】
次に、画像入力装置や画像形成装置など処理装置のハードウェア構成について、図27を参照して説明する。
【0251】
処理装置500は、図27に示すように、CPU501、記憶装置502、ROM503、RAM504、インタフェース505〜507、通信I/F508、インタフェース505に接続された操作パネル509、インタフェース506に接続されたスキャナ510、インタフェース507に接続されたプリンタエンジン511を有している。これら各構成要素501〜508はシステムバス512に接続されている。
【0252】
処理装置500は、画像入力装置110,120や画像形成装置210,220に対応するものである。
【0253】
記憶装置502は、例えばハードディスクであり、図7に示した制御部112(212)の第1の取得部1210、第2の取得部1220、記憶処理部1230、伝達部1240、通知部1250の各機能を実現するためのソフトウェア(プログラム)、処理プログラム502Aなどインストールされた各種のプログラムを記憶している。
【0254】
処理プログラム502Aは、第1の取得処理過程、第2の取得処理過程、記憶処理過程、伝達処理過程、および通知処理過程を含んでいる。第1の取得部1210は第1の取得処理過程を実行し、第2の取得部1220は第2の取得処理過程を実行し、記憶処理部1230は記憶処理過程を実行し、伝達部1240は伝達処理過程を実行し、通知部1250は通知処理過程を実行する。
【0255】
また、記憶装置502は、図3に示した記憶部114(213)の機能を有し、管理者情報テーブル310、情報機器テーブル320、および通知情報テーブル330を記憶する。
【0256】
ROM503は、読み出し専用メモリであり、外部の装置とのデータ通信を行うための通信プロトコル情報を記憶している。
【0257】
RAM504は、随時書き込み読み出しメモリであり、記憶装置502から読み込まれた処理プログラム502Aを含むプログラムやデータやテーブル、ROM503から読み込まれた通信プロトコル情報などを記憶する。
【0258】
また、RAM504は、図3に示した記憶部114(213)の機能を有し、通知登録テーブル、管理装置から依頼された処理情報(設定コピー処理など)、など通知処理の途中経過の情報や最終結果の情報を記憶する。
【0259】
インタフェース505は、データ通信を実行するCPU(中央演算処理装置)を備えており、操作パネル509との通信を行う。操作パネル509は、図5に示した操作/表示部115、図6に示した操作/表示部216の機能を果たす。
【0260】
インタフェース506は、データ通信を実行するCPU(中央演算処理装置)を備えており、スキャナ510との通信を行う。スキャナ510は図5に示した画像読取部113の機能を果たす。
【0261】
インタフェース507は、データ通信を実行するCPU(中央演算処理装置)を備えており、プリンタエンジン511との通信を行う。プリンタエンジン511は、図6に示した印刷処理部215の機能を果たす。
【0262】
通信I/F508は、データ通信を実行するCPU(中央演算処理装置)を備えており、図5に示した通信部111、図6に示した通信部211の機能を果たす。このような通信I/F508は、ROM503からRAM504へプロトコル情報を読み込んで実行することにより、通信回線20を介して例えば通信先の画像入装置、画像形成装置、管理装置とのデータ通信を行う。
【0263】
CPU501は、中央演算処理装置であり、記憶装置502からRAM504へ、処理プログラム502Aを含むプログラムを読み込んで実行することにより、上述した制御部112(212)の第1の取得部1210、第2の取得部1220、記憶処理部1230、伝達部1240、通知部1250の各機能を実現するとともに、処理プログラム502Aに対応する処理機能を実現する。また、CPU501は処理装置(画像入力装置、画像形成装置)全体を制御する。
【0264】
なお、処理装置500が画像入力装置110,120の場合は、図27に示した例において、インタフェース507およびプリンタエンジン511が削除された構成となる。
【0265】
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
【0266】
また、プログラムを用いる場合には、ネットワークを介して提供し、或いはCD−ROM等の記憶媒体に格納して提供してもよい。
【0267】
すなわち、処理プログラムを含むプログラムをハードディスク等の記憶装置に記録する場合に限らず、当該プログラムを次のようにして提供してもよい。
【0268】
たとえば、プログラムをROMに格納しておき、CPUが、このプログラムをこのROMから主記憶装置へローディングして実行するようにしてもよい。
【0269】
また、上記プログラムを、DVD−ROM、CD−ROM、MO(光磁気ディスク)、フレキシブルディスク、などのコンピュータ読み取りされる記憶媒体に格納して配布するようにしてもよい。
【0270】
さらには、処理装置(画像入力装置、画像形成装置)等を通信回線(例えばインターネット)を介してサーバ装置あるいはホストコンピュータと接続するようにし、サーバ装置あるいはホストコンピュータから上記プログラムをダウンロードした後、このプログラムを実行するようにしてもよい。この場合、このプログラムのダウンロード先としては、RAM等のメモリやハードディスクなどの記憶装置(記憶媒体)が挙げられる。
【産業上の利用可能性】
【0271】
本発明の情報通信システムは、同一の種類の複数の処理装置(画像入力装置または画像形成装置)、または異なる種類の複数の処理装置(画像入力装置および画像形成装置)と、これらの処理装置を管理する管理装置とを有する情報通信システムに適用してもよい。
【0272】
また、グループ単位は、同一の種類の複数(N)の処理装置の中の複数(M)の処理装置としてもよい(ただしN≧Mの関係とする)。
【符号の説明】
【0273】
10 情報通信システム
20 通信回線
110,120 画像入力装置
111,211 通信部
112,212 制御部
113 画像読取部
114,213 記憶部
115,216 操作/表示部
210,220 画像形成装置
214 画像処理部
215 印刷処理部
300 管理装置
310 管理者情報テーブル
320 機器情報テーブル
330 通知情報テーブル
340 通知登録テーブル
500 処理装置
501 CPU
502 記憶装置
502A 処理プログラム
503 ROM
504 RAM
508 通信I/F
1210 第1の取得部
1220 第2の取得部
1230 記憶処理部
1240 伝達部
1250 通知部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の処理装置とこれらの処理装置を管理する管理装置とが通信回線を介して接続され、
前記管理装置は、
前記複数の処理装置にかかわるグループ単位を示す情報を前記複数の処理装置へ送信し、
前記複数の処理装置では、前記グループ単位に属する予め定められる特定の処理装置は、
当該グループ単位に属する他の処理装置から取得した通知情報と自装置の通知情報とを前記管理装置へ通知する、
ことを特徴とする情報通信システム。
【請求項2】
前記複数の処理装置のそれぞれが、予め定められた処理に移行する第1のタイミングよりも第1の時間前の第2のタイミングで、前記処理に移行する旨の予告情報を前記管理装置へ通知する場合、
前記特定の処理装置は、
前記第2のタイミングよりも第2の時間前に当該特定の処理装置が属するグループ単位に属する他の処理装置から出力される前記予告情報を受け付けるとともに、前記第2のタイミングに達したときは当該他の処理装置にかかわる前記予告情報と自装置にかかわる前記予告情報とを前記管理装置へ通知する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報通信システム。
【請求項3】
管理装置から出力され当該管理装置が管理する複数の処理装置にかかわるグループ単位を示す情報を取得する第1の取得手段と、
前記グループ単位に属する他の処理装置から伝達された前記管理装置へ通知すべき通知情報を取得する第2の取得手段と、
前記グループ単位に属する処理装置毎に前記第2の取得手段によって取得された前記通知情報または自装置が前記管理装置へ通知すべき通知情報を記憶する記憶手段と、
前記他の処理装置に対し自装置に関する前記通知情報を伝達する伝達手段と、
前記グループ単位に属する全ての処理装置の中で自装置が前記管理装置へ情報を通知する権利を有しているときは、前記記憶手段に記憶されている前記グループ単位に属する全ての処理装置にかかわる通知情報を前記管理装置へ通知する通知手段と、
を有することを特徴とする処理装置。
【請求項4】
前記複数の処理装置のそれぞれが、予め定められた処理に移行する第1のタイミングよりも第1の時間前の第2のタイミングで、前記処理に移行する旨の予告情報を前記管理装置へ通知する場合、
前記通知手段は、
前記第2のタイミングよりも第2の時間前に自装置が属するグループ単位に属する他の処理装置から出力される前記予告情報を受け付けるとともに、前記第2のタイミングに達したときは当該他の処理装置にかかわる前記予告情報と自装置にかかわる前記予告情報とを前記管理装置へ通知する、
ことを特徴とする請求項3に記載の処理装置。
【請求項5】
管理装置から出力され当該管理装置が管理する複数の処理装置にかかわるグループ単位を示す情報を取得する第1の取得処理過程と、
前記グループ単位に属し自プログラムを実行する処理装置以外の他の処理装置から伝達された前記管理装置へ通知すべき通知情報を取得する第2の取得処理過程と、
前記グループ単位に属する処理装置毎に前記第2の取得処理過程により取得された前記通知情報または自プログラムを実行する処理装置が前記管理装置へ通知すべき通知情報を記憶手段に記憶させる記憶処理過程と、
前記他の処理装置に対し自プログラムを実行する処理装置に関する前記通知情報を伝達する伝達処理過程と、
前記グループ単位に属する全ての処理装置の中で自プログラムを実行する処理装置が情報を通知する権利を有しているときは、前記記憶手段に記憶されている前記グループ単位に属する全ての処理装置にかかわる通知情報を前記管理装置へ通知する通知処理過程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする処理プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2011−66527(P2011−66527A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−213483(P2009−213483)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】