説明

情報配信システム、情報配信方法、情報配信プログラム及び情報配信サーバー

【課題】プライバシーを侵害されることなく自己のメッセージを所定の相手方に伝え、かつ、これを画像形成装置を用いて実現する。
【解決手段】 MFP10が、携帯電話50を介しその電話番号及び携帯電話60の電話番号を第一認証情報として入力する第一認証情報入力手段101と、データを入力する第一情報入力手段102と、第一認証情報及びデータを情報配信サーバー20に送信する第一情報送信手段103とを備え、情報配信サーバー20が、MFP10から受信した第一認証情報とデータとを対応付けて保存する第一保存手段201と、携帯電話60を介しその電話番号及び携帯電話50の電話番号を第二認証情報として入力する第二認証情報入力手段202と、第二認証情報と第一認証情報との照合を行う第一照合手段203と、照合により認証された携帯電話60に前記データを配信する第一情報配信手段204とを備えた構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定規模の自然災害が発生した時に被災者の安否情報を伝える災害時のデータ通信システムに関し、特に、プリンターやコピー機などオフィスに常設している画像形成装置を用いて安否情報を伝えることが可能な情報配信システム、情報配信方法、情報配信プログラム及び情報配信サーバーに関する。
【背景技術】
【0002】
地震などの大規模な災害が発生した場合のコミュニケーション手段として、災害用の情報通信サービスが提供されている。
例えば、被災地域に居住する者(以下被災者という)が自宅の電話番号をキーとして安否情報を管理サーバー等に登録し、他方、被災者の安否を知りたい者は、上記管理サーバー等にアクセスしてこの被災者宅の電話番号を入力することによってその者の安否情報を取得することができる災害用伝言サービスがある。
また、特許文献1には、被災者向けの情報(飲食物や物資の配給場所、各地区の被災状況、避難所情報、ライフラインの被災状況や復旧の見通し等)を、コンビニエンスストアや公共施設等に設置される複写機やプリンターを介して配信することができる情報提供サービスが提案されている。
このような情報通信サービスによれば、災害時に必要な情報を入手できるだけでなく、災害地域における電話、メール、インターネット等の混雑を防ぎ、通信の安定維持に寄与することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−92290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の情報通信サービスにおいては、対象となる災害関連情報に対するプライバシー上の配慮が不十分である。
例えば、災害用伝言サービスでは、被災者の電話番号のみを入力することによってその者の伝言を知得できるようになっており、被災者の電話番号を知っている者であれば、誰でも自由に伝言を知ることができる。
このため、ある特定者にだけ知らせたい伝言があったとしても、不特定の者にその内容を知られるおそれがあり、被災者のプライバシーが侵害される問題を有していた。
また、特許文献1のように、画像処理(形成)装置を利用した災害時の情報通信サービスは提案されているが、画像形成装置を利用した災害時の伝言サービスについての具体的な提案はなく、災害時において、広域に配置された既存の画像形成装置をより有効活用する情報配信サービスの要請があった。
【0005】
本発明は、以上のような従来の技術が有する問題を解決するために提案されたものであり、プライバシーを侵害されることなく自己のメッセージを所定の相手方に伝えることができ、かつ、これを既存の画像形成装置を用いて実現する情報配信システム、情報配信方法、情報配信プログラム及び情報配信サーバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の情報配信システムは、所定の通信回線を介して接続された所定の画像形成装置と所定の情報配信サーバーとを有する情報配信システムであって、前記画像形成装置は、第一の通信端末を介し、当該第一の通信端末の識別情報及び第二の通信端末の識別情報を第一認証情報として入力する第一認証情報入力手段と、所定操作に応じ所望のデータを入力する第一情報入力手段と、前記第一認証情報及び前記データを前記情報配信サーバーに送信する第一情報送信手段と、を備え、前記情報配信サーバーは、前記画像形成装置から受信した前記第一認証情報と前記データとを対応付けて保存する第一保存手段と、所定の通信端末を介し、当該所定の通信端末の識別情報及びその相手先の通信端末の識別情報を第二認証情報として入力する第二認証情報入力手段と、入力した前記第二認証情報と前記保存された第一認証情報とを照合する第一照合手段と、この照合により前記第二の通信端末として認証された前記所定の通信端末に前記第一認証情報に対応付けて保存されたデータを配信する第一情報配信手段と、を備える構成としてある。
【0007】
また、本発明の情報配信方法は、所定の通信回線を介して接続された所定の画像形成装置と所定の情報配信サーバーとによって行われる情報配信方法であって、第一の通信端末を介し、当該第一の通信端末の識別情報及び第二の通信端末の識別情報を第一認証情報として前記画像形成装置に入力するステップと、所定操作に応じ所望のデータを前記画像形成装置に入力するステップと、前記第一認証情報及び前記データを前記情報配信サーバーに送信するステップと、前記画像形成装置から受信した前記第一認証情報と前記データとを対応付けて前記情報配信サーバーに保存するステップと、所定の通信端末を介し、当該所定の通信端末の識別情報及びその相手先の通信端末の識別情報を第二認証情報として前記情報配信サーバーに入力するステップと、入力した前記第二認証情報と前記保存された第一認証情報とを照合するステップと、この照合により前記第二の通信端末として認証された前記所定の通信端末に前記第一認証情報に対応付けて保存された前記データを前記情報配信サーバーから配信するステップと、を含む方法としてある。
【0008】
また、本発明の情報配信プログラムは、所定の通信回線を介して接続された所定の画像形成装置と所定の情報配信サーバーとを情報配信システムとして機能させるためのプログラムであって、前記画像形成装置のコンピューターを、第一の通信端末を介し、当該第一の通信端末の識別情報及び第二の通信端末の識別情報を第一認証情報として入力する第一認証情報入力手段、所定操作に応じ所望のデータを入力する第一情報入力手段、及び、前記第一認証情報及び前記データを前記情報配信サーバーに送信する第一情報送信手段、として機能させるとともに、前記情報配信サーバーのコンピューターを、前記画像形成装置から受信した前記第一認証情報と前記データとを対応付けて保存する第一保存手段、所定の通信端末を介し、当該所定の信端末の識別情報及びその相手先の通信端末の識別情報を第二認証情報として入力する第二認証情報入力手段、入力した前記第二認証情報と前記保存された第一認証情報とを照合する第一照合手段、及び、この照合により前記第二の通信端末として認証された前記所定の通信端末に前記第一認証情報に対応付けて保存された前記データを配信する第一情報配信手段、として機能させる構成としてある。
【0009】
また、本発明の情報配信サーバーは、所定の画像形成装置と所定の通信回線を介して接続された所定の情報配信サーバーであって、前記画像形成装置から受信した第一の通信端末の識別情報及び第二の通信端末の識別情報からなる第一認証情報と所望のデータとを対応付けて保存する第一保存手段と、所定の通信端末を介し、当該所定の通信端末の識別情報及びその相手先の通信端末の識別情報を第二認証情報として入力する第二認証情報入力手段と、入力した前記第二認証情報と前記保存された第一認証情報とを照合する第一照合手段と、この照合により前記第二の通信端末として認証された前記所定の通信端末に前記第一認証情報に対応付けて保存された前記データを配信する第一情報配信手段と、を備える構成としてある。
【発明の効果】
【0010】
本発明の情報配信システム、情報配信方法、情報配信プログラム及び情報配信サーバーによれば、プライバシーを侵害されることなく自己のメッセージを所定の相手方に伝えることができ、かつ、これを既存の画像形成装置を用いて実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第一実施形態に係る情報配信システムの概略構成を示すシステム図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る情報配信システムの画像形成装置(MFP)の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第一実施形態に係る情報配信システムの情報配信サーバーの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第一実施形態に係るMFP制御部及びサーバー制御部の構成を示す機能ブロック図である。
【図5】本発明の第一実施形態に係る情報配信システムの動作手順を示す第一のシーケンス図である。
【図6】本発明の第一実施形態に係る情報配信システムの動作手順を示す第二のシーケンス図である。
【図7】本発明の第一実施形態に係る情報配信システムの動作手順を示す第三のシーケンス図である。
【図8】本発明の第二実施形態に係るMFP制御部及びサーバー制御部の構成を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[第一実施形態]
図1は、本発明の第一実施形態に係る情報配信システムの概略構成を示すシステム図である。
図1に示すように、情報配信システム1は、MFP(画像形成装置)10と、情報配信サーバー20とが、インターネット等の公衆通信網40を介して接続された構成となっている。
なお、本実施形態における情報配信サーバー20は、通常時は、MFP10の課金に関する遠隔検針、機器情報抽出、遠隔操作による再起動など、遠隔から監視や保守を行う管理サーバーとしての役割を担うものである。ただし、この情報配信サーバー20を含めた遠隔監視システムは災害時には安否情報等のコミュニケーション手段を提供する情報配信システムに代替することができる。
以下、災害時における本実施形態の情報配信システムの態様について図1を参照しながら説明する。
【0013】
図1に示すように、まず、所定規模の自然災害が発生した場合(1)、情報配信サーバー20はMFP10に対し機器内部状態の取得要求を行い(2)、MFP10は、取得した機器内部設定データをHDD(ハードディスクドライブ)19にバックアップする。次いで、情報配信サーバー20はMFP10に対し災害時モードへの切替要求を行い(3)、切替要求を受けたMFP10は所定のモード切替を行う。
次に、被災者(ユーザー(登録側))は自己が保有する携帯電話50の赤外線通信機能等を利用してその電話番号を入力するとともに、所定の相手方の携帯電話の電話番号を入力する。初回は、これらの電話番号の組み合わせが災害時用認証リストとしてHDD19に登録され、二回目以降はこの登録した災害時用認証リストを基準として入力された電話番号の認証を行う(4,4−1)。
【0014】
続いて、被災者は、携帯電話50を介して文書(安否情報などのメッセージ)の登録を行う(5)。これを受け、MFP10は、登録文書と災害時用認証リストとを関連づけたデータをHDD19に保存する(5−1)。
情報配信サーバー20は、公衆通信網40を介し定期的にMFP10にアクセスし、HDD19に保存された登録文書と災害時用認証リストを取得する(6)。なお、取得した登録文書と災害時用認証リストはHDD25(図3)に保存される。
【0015】
ここで、確認者(ユーザー(確認側))が、自己が保有する携帯電話60を介してメッセージデータの閲覧要求を行ったものとする(7)。具体的には、携帯電話60の電話番号と相手の電話番号を入力することにより、閲覧要求が行われる。なお、入力されたこれらの電話番号は、公衆通信網40を介して情報配信サーバー20に送信され、HDD25に保存された災害時用認証リストと照合される。
そして、照合が一致すると携帯電話60に対し、HDD25に保存された登録文書を配信する(7−1)。
これにより、携帯電話60を保有する確認者は、被災者からのメッセージを閲覧することができる。
【0016】
他方、確認者は、携帯電話60を介して被災者に伝えるメッセージデータの登録要求を行うことができる(8)。具体的には、自己の携帯電話60の電話番号と被災者の携帯電話50の電話番号を入力することにより、登録要求が行われ、認証が得られた場合に、文書(安否情報などのメッセージ)の登録を行う。
情報配信サーバー20は、該当するメッセージをその登録時の電話番号とともにMFP10に送信する(8−1)。なお、MFP10は、このメッセージデータと電話番号とを関連づけてHDD19に保存する。
そして、MFP10は、携帯電話50から再アクセスがあり、認証が得られた場合にこの登録文書を携帯電話50に送信する(8−2)。
これにより、被災者は、確認者からのメッセージを閲覧することができる。
【0017】
次に、本実施形態の情報配信システムを構成するMFPと情報配信サーバーについて詳細に説明する。
まず、MFP10について図2を参照しながら説明する。
図2は、本実施形態のMFPの構成を示したブロック図である。
図2に示すように、本実施形態のMFP10は、MFP制御部11と、データ受信部12と、画像読取部13と、画像処理部14と、エンジン部15と、ネットワークインターフェース部16と、外部インターフェース部17と、操作部18と、HDD19とを備える。
【0018】
データ受信部12は、LAN(Local
Area Network)等のネットワークを介し、図示しないクライアントPC(パーソナルコンピューター)等から送信されてきた文書または画像のデータ(以下、画像データという。)を受信する。
画像読取部13は、イメージセンサなどのスキャン機構を有し、このスキャン機構により紙等に描かれた画像等を読み取って画像データを取得する。
画像処理部14は、データ受信部12が受信した画像データや、画像読取部13によって取得された画像データをラスタライズ化し、色変換処理、ガンマ補正処理、スクリーン処理その他の必要な画像処理を施す。
エンジン部15は、画像処理部14により画像処理が施された画像データのトナー像を感光体ドラム上に形成し、転写ローラによりトナー像を用紙に転写し、定着ローラによりトナー像を用紙に定着させることによって印刷処理を行う(感光体ドラム、転写ローラ及び定着ローラは非図示)。
【0019】
ネットワークインターフェース部16は、外部の各種ネットワークとの仲介を行うネットワークインターフェースであり、本実施形態においてはインターネット等の公衆通信網40が接続される。
外部インターフェース部17は、所定の外部機器との間で各種情報の入出力を可能とするものである。本実施形態では、赤外線通信機能を有する携帯電話から電話番号や文書データを入出力することができる。
また、USBメモリなどの可搬型メモリとのインターフェースでもあり、装着された可搬型メモリ内のデータを取り込むことができる。
【0020】
操作部18は、タッチパネルとカラーLCD(Liquid Crystal Display)とを組み合わせたタッチパネルユニット等から構成され、種々の操作画面を表示するとともに、ユーザーのタッチ操作により種々の操作指令を入力するための操作キーを表示する操作パネルを構成する。
HDD19は、所定の記憶容量を有するハードディスクドライブであり、災害時用認証リスト、被災者からの登録文書(メッセージ)等を保存する。
【0021】
MFP制御部11は、CPU、制御プログラムやデータが記憶されたROM、ワークメモリとして機能するRAM、I/Oポートなどのマイクロコンピューターで構成され、記憶された制御プログラムにもとづき、MFP10の構成各部を制御する。なお、MFP制御部11の詳細については後述する。
【0022】
次に、情報配信サーバー20について図3を参照しながら説明する。
図3は、本実施形態の情報配信サーバー20の構成を示したブロック図である。
図3に示すように、本実施形態の情報配信サーバー20は、サーバー制御部21と、ネットワークインターフェース部22と、表示部23と、操作部24と、HDD25とを備えた情報処理装置からなる。
ネットワークインターフェース部22は、外部の各種ネットワークとの仲介を行うネットワークインターフェースであり、本実施形態においてはインターネット等の公衆通信網40が接続される。
表示部23は、液晶ディスプレイ等からなるモニター装置である。
【0023】
操作部24は、キーボードやマウス等の入力デバイスからなり、ユーザーからの命令をサーバー制御部21に伝える。
HDD25は、所定の記憶容量を有するハードディスクドライブであり、MFP10から送られてきた災害時用認証リスト、被災者からの登録文書(メッセージ)等を保存する。
サーバー制御部21は、CPU、制御プログラムやデータが記憶されたROM、ワークメモリとして機能するRAM、I/Oポートなどのマイクロコンピューターで構成され、記憶された制御プログラムにもとづき、情報配信サーバー20の構成各部を制御する。
【0024】
次に、本実施形態に係るMFP制御部11の各機能ブロック及びサーバー制御部21の各機能ブロックについて図4を参照しながら詳細に説明する。
図4は、本実施形態のMFP制御部及びサーバー制御部の構成を示した機能ブロック図である。
図4に示すように、MFP制御部11は、モード切替手段110と、第一認証情報入力手段111と、第一情報入力手段112と、第一情報送信手段113と、第二保存手段114と、第二照合手段115と、第二情報配信手段116とを備える。
また、サーバー制御部21は、モード切替信号送信手段210と、第一保存手段211と、第二認証情報入力手段212と、第一照合手段213と、第一情報配信手段214と、第二情報入力手段215と、第二情報送信手段216とを備える。
【0025】
サーバー制御部21のモード切替信号送信手段210は、ユーザーのモード切替操作に応じ所定のモード切替信号をMFP10に送信する。
これを受け、MFP制御部11のモード切替手段110は、MFP10を通常モードから災害時モードに切り替える処理を行う。
このモード切替に伴い、MFP10は、一部機能(例えば、課金処理もしくは故障診断処理等又は本システムの実行に必要な機能以外のすべての機能)の実行を制限するとともに、MFP10の内部設定情報のバックアップデータをHDD19に保存する。
このような処理を実施することにより、災害復旧後におけるMFP10の円滑な実行に備えるとともに、本実施形態に係る情報配信システム1の円滑な実行を図ることができる。
【0026】
MFP制御部11の第一認証情報入力手段111は、被災者(ユーザー(登録側))が保有する携帯電話(第一の通信端末)50を介し、携帯電話50の電話番号(識別情報)と、被災者が安否情報等のメッセージを伝えたい相手先の確認者(ユーザー(確認側))が保有する携帯電話60(第二の通信端末)の電話番号(識別情報)を第一認証情報として入力する。
具体的には、被災者は、自己の携帯電話50の電話番号と確認者の携帯電話60の電話番号とを、携帯電話50の赤外線通信機能を利用して外部インターフェース部17を介して入力する。
【0027】
第一情報入力手段112は、被災者から確認者へ伝えたい安否情報等のメッセージを入力する。
例えば、ボールペンやマジック等で記載したメッセージを記載した紙を付属するスキャナ機能(画像読取部13)を用いて入力する。
ただし、災害により、紙や筆記具が確保できないことや、スキャナ機能が正常動作しないことが想定されるため、操作部18による文字の入力、携帯電話50の赤外線通信機能による文書の入力、装着した外部メモリからのデータ抽出による文書の入力など、他の入力方法を任意に選択することができる。
なお、入力された第一認証情報及びメッセージデータは、HDD19に保存される。
【0028】
第一情報送信手段113は、HDD19に保存された第一認証情報及びメッセージデータを、情報配信サーバー20に送信する。
例えば、情報配信サーバー20から一定時間ごとに送信される所定の回収要求信号の受信に応じてこれらのデータを送信する。
なお、第一情報送信手段113は、これらの送信データに、さらにMFP10の識別データを付して送信することもできる。
【0029】
サーバー制御部21の第一保存手段211は、MFP10から受信した第一認証情報とメッセージとを対応付けてHDD25に保存する。なお、この対応付け情報を第一保存情報とする。
第二認証情報入力手段212は、メッセージの確認者側が、その者の保有する携帯電話60(所定の通信端末)の電話番号(識別情報)と、その相手先の被災者が保有する携帯電話50の電話番号(識別情報)とを第二認証情報として入力する。
第一照合手段213は、この入力した第二認証情報と保存した第一認証情報との照合を行う。
【0030】
第一情報配信手段214は、この照合により第二認証情報と一致した第一認証情報が抽出された場合、HDD25にその第一認証情報とともに保存されているメッセージを確認者の携帯電話50に配信する。
つまり、被災者が登録した自己及び確認者の端末の識別情報と、確認者側が入力した被災者及び自己の端末の識別情報とが一致する場合に限り、このメッセージを確認者が閲覧できるようにしたものである。
なお、この照合により、入力した第二認証情報と同一の第一認証情報をインデックスとするメッセージデータがHDD25から抽出できなかった場合には、メッセージデータが無い旨のデータを確認者側の携帯電話60に配信する。
このような構成により、被災者が登録したメッセージのプライバシーを確保しつつ、確認者は、被災者からのメッセージを取得することができる。
【0031】
サーバー制御部21の第二情報入力手段215は、確認者から被災者に対するメッセージを入力するものである。
第二情報入力手段215は、確認者の入力操作により所定のメッセージを情報配信サーバー20に入力する。具体的には、確認者が保有する携帯電話60を介し、インターネット等の公衆通信網40を経由して情報配信サーバー20に所望のメッセージを入力することができる。
なお、入力されたメッセージと第二認証情報はHDD25に保存される。
【0032】
第二情報送信手段216は、HDD25に保存されたメッセージ及び第二認証情報をMFP10に送信する。
具体的には、前述した第一保存手段211により保存された第一保存情報との比較処理を定期又は不定期に行うことにより、その差分からなる当該メッセージをMFP10に送信するようにすることができる。
なお、前述したように情報配信サーバー20は、第一認証情報及びメッセージとともにMFPの識別データを受信することができる。このため、情報配信システム1が複数のMFPから構成される場合であっても、第二情報送信手段216は、この識別データにもとづき該当するMFPに対し前記メッセージ及び第二認証情報を送信することができる。
【0033】
MFP制御部11の第二保存手段114は、情報配信サーバー20から受信した第二認証情報とメッセージとを対応付けてHDD19に保存する。
第二照合手段115は、第一認証情報入力手段112により第一認証情報が入力されたタイミングで、当該第一認証情報とHDD19に保存した第二認証情報との照合を行う。
第二情報配信手段116は、この照合により、入力した第一認証情報と同一の第二認証情報がHDD19から抽出された場合、当該第二認証情報に対応付けて保存したメッセージを被災者の携帯電話50に配信する。
このような構成により、確認者が登録したメッセージのプライバシーを確保しつつ、被災者は、確認者からのメッセージを取得することができる。
【0034】
次に、本実施形態に係る情報配信方法について図5〜図7を参照しながら説明する。
図5は、本実施形態に係る情報配信方法におけるMFPと情報配信サーバーとの関係を示すシーケンス図である。
図5に示すように、まず、所定規模の自然災害が発生したものとする。
次に、情報配信サーバー20は、モード切替信号送信手段210が、所定のモード切替信号をMFP10に送信する(S101)。即ち、遠隔操作によりMFP10に対しモード変更の命令信号を送出する。
MFP10は、情報配信サーバー20からこのモード切替信号を受信すると(S102)、モード切替手段110が、機器内部状態を災害時モードに変更する(S103)。例えば、この遠隔操作によるモード変更に応じ、HDD19に対するメッセージ保存機能やHDD19に保存されたメッセージの閲覧機能のみを許可し、それ以外の機能は制限する。
【0035】
次に、被災者(ユーザー(登録側))の入力操作により、所定のデータがMFP10に保存される(S104)。具体的には、第一認証情報入力手段111が、被災者の携帯電話50の電話番号と確認者の携帯電話60の電話番号を第一認証情報として入力し、第一情報入力手段112が、所望メッセージデータを入力し、これらの組み合わせ情報をMFP10のHDD19に保存する。
その後、情報配信サーバー20は、一定時間ごとにHDD19の保存データの回収要求をMFP10に対して行う(S105)。
MFP10は、この回収要求を受信すると(S106)、HDD19の保存データを検索し(S107)、第一情報送信手段113が、該当する保存データをすべて情報配信サーバー20に送信し(S108)、情報配信サーバー20はこれを受信する(S109)。
一方、その後、再認証検知時に被災者に対するメッセージデータがある場合(図6のi)参照)、その旨を通知する(S110)とともに、第二情報配信手段116が、そのメッセージデータを被災者の携帯電話50へ送信する(S111)。
【0036】
図6は、本実施形態に係る情報配信方法の動作手順を示す第二のシーケンス図であり、被災者(ユーザー(登録側))の携帯電話50とMFP10との間で行われる処理を示したものある。
具体的には、図6は、携帯電話50を介してメッセージデータをMFP10に登録する動作、及び、確認者(ユーザー(確認側))からのメッセージデータをMFP10及び携帯電話50を介して取得する動作を示すものである。
図6に示すように、まず、MFP10のモード切替手段110がモード切替を行い、災害時認証モードが開始されたものとする(S201)。
以下、i)「データ保存時」の動作とii)「データ取得時」の動作とに分けて説明する。
【0037】
i)「データ保存時」の動作
まず、被災者の携帯電話50を介してMFP10に対して認証登録を要求し(初回時)、又は、ログイン要求を行う(S202)。
これを受け、MFP10は、登録媒体を指定する(S203)。本実施形態においては、携帯電話を登録媒体として指定する。ただし、登録媒体は携帯電話に限るものではなく電話機能やメール機能などの通信機能を有するものであればよい。
次に、携帯電話50とMFP10との間で赤外線通信等の通信を実施し、所定の第一認証情報をMFP10に入力する(S204)。具体的には、第一認証情報入力手段111が携帯電話50の電話番号と確認者の携帯電話60の電話番号を第一認証情報として入力する。
続いて、MFP10は、入力された電話番号を災害時用認証リストとして登録する(S205)。
【0038】
次いで、第一情報入力手段112が所望の文書(メッセージ)の登録を行う(S206)。例えば、MFP10で読み取ったメッセージを所定のBOXに登録する動作を行い(S206a)、または、メール等の文書を携帯電話50の赤外線通信等を用いてMFP10のHDD19に登録する(S206b)。
これを受け、MFP10は、災害時用認証リストと文書とを対応付けて保存する(S207)。
その後、被災者の所定操作により、携帯電話50をMFP10からログオフする(S208)。
【0039】
ii)「データ取得時」の動作
まず、被災者の携帯電話50を介しMFP10との間でログイン処理を行う(S209)。具体的には、第一認証情報入力手段111が、携帯電話50の赤外線通信等を利用して、携帯電話50の電話番号及び確認者の携帯電話60の電話番号を、第一認証情報としてMFP10に入力する。
MFP10は、これを受け、情報配信サーバー20に対し該当メッセージの探索を行わせる(S210)。具体的には、情報配信サーバー20のHDD25を前記第一認証情報をキーとして検索することで該当するメッセージデータの検出を試みる。
【0040】
該当するメッセージデータが検出された場合、第二情報送信手段216が、そのメッセージデータをMFP10に送信し、MFP10では、必要に応じてその旨を表示し、第二保存手段114がメッセージデータをHDD19に保存する(S211)。具体的には、携帯電話50とMFP10の間で赤外線通信等の通信を実施することで、メッセージが携帯電話50に配信される(S212)。
その後、被災者の所定操作により、携帯電話50をMFP10からログオフする(S213)。
【0041】
図7は、本実施形態に係る情報配信方法の動作手順を示す第三のシーケンス図であり、確認者(ユーザー(確認側))の携帯電話60と情報配信サーバー20との間で行われる処理を示したものである。
具体的には、図7は、被災者が登録したメッセージの閲覧を試みる動作、確認者が被災者に対するメッセージを登録する動作、及び、被災者に対する返信メッセージを情報配信サーバー20がMFP10に配信する動作を示すものである。
まず、確認者の携帯電話60を介し、情報配信サーバー20に対しログイン処理の要求を行う(S301)。
【0042】
情報配信サーバー20は、これを受け、所定の認証画面データを携帯電話60に送信し認証画面を表示させる(S302)。
確認者は、携帯電話60に表示された認証画面を見ながら、自分の携帯電話60及び被災者の携帯電話50の電話番号をキーとして入力する(S303)。具体的には、第二認証情報入力手段212が、これらの電話番号を第二認証情報として入力する。
情報配信サーバー20は、入力された各電話番号(第二認証情報)をキーとしてHDD25に保存されているメッセージデータの検索を行う(S304)。
以下、i)「該当データ存在時」における動作と、ii)「該当データなし」の場合の動作とに分けて説明する。
【0043】
i)「該当データ存在時」の動作
S304の結果、確認者宛のメッセージデータがHDD25に保存されていた場合、情報配信サーバー20の第一情報配信手段214は、このメッセージデータを携帯電話60に送り、携帯電話60はこれを表示する(S305)。
メッセージを閲覧した確認者は、このメッセージに対する返信メッセージを入力する(S306)。具体的には、第二情報入力手段215が、携帯電話60を介し、所望のメッセージデータを入力する。
情報配信サーバー20は、入力されたメッセージデータをHDD25にバックアップ保存する(S307)。この際、既に閲覧した被災者からのメッセージデータはHDD25から削除する(S308)。
その後、携帯電話60は、情報配信サーバー20との通信を終了するため、所定のログアウト処理を行う(S309)。
【0044】
ii)「該当データなし」の動作
S304の結果、確認者宛のメッセージデータがHDD25に保存されていない場合、情報配信サーバー20は、このメッセージデータが無い旨を示すデータとともに、被災者宛のメッセージを作成する画面データを携帯電話60に送り、携帯電話60はこれらを表示する(S310,S311)。
確認者は、携帯電話60を介して被災者に対するメッセージを入力する(S312)。具体的には、第二情報入力手段215が、携帯電話60を介し、所望のメッセージデータを入力する。
情報配信サーバー20は、入力されたメッセージデータをHDD25にバックアップ保存する(S313)。
【0045】
iii)「返信データ配信処理」の動作
S309又はS313の後、情報配信サーバー20は、携帯電話60を介して入力したメッセージデータと、MFP10から受信した登録データとの比較処理を行う(S314)。具体的には、HDD25に保存されているメッセージデータの差異にもとづいて、被災者に対する新規メッセージの有無を判断する。
比較処理の結果、一致しない部分のデータ、即ち、被災者に対する新規メッセージデータが検出された場合、このメッセージデータを対応するMFPごとにリスト化し(S315)、該当するMFPに対して送信する(S316)。
【0046】
以上のように、本実施形態に係る情報配信システム1によれば、被災者が、所望の確認者宛のメッセージをMFP10を介して情報配信サーバー20に登録するようにしている。また、このメッセージは被災者の通信端末50の識別情報と確認者の通信端末60の識別情報の組み合わせからなる第一認証情報(災害時認証リスト)と対応付けて保存するようにしている。
そして、この第一認証情報と同一の認証情報(第二認証情報)の入力が確認された場合に限り、前記メッセージの閲覧を許容するようにしている。
また、確認者から被災者に対するメッセージについても双方の通信端末の識別情報の入力が確認された場合に限りその閲覧を許容するようにしている。
このため、被災者又は確認者が登録したメッセージを、意図しない他人に見られることから防ぐことができる。
【0047】
また、被災者が保有する通信端末を携帯電話端末とし、その識別情報として電話番号を用いるようにしているため、持ち運びに便利で、かつ、入力操作が容易であり、災害時の利用に適している。特に、携帯電話の赤外線通信機能を利用することにより、災害時においても確実に認証情報等の入力操作を行うことができる。
【0048】
さらに、本実施形態に係る情報配信システム1は、コピー処理やプリント機能を有する複写機、プリンター又は複合機として使用される画像形成装置10を用いるようにしている。また、オフィスやコンビニエンスストア等、広範に配置されているこのような画像形成装置10や、これらの画像形成装置10をインターネット等の公衆通信網40を介してリモート監視等する管理サーバーからなる既存のリモート管理システムを、モード切替によって、災害時における情報配信システム1に切り替えることを可能としている。
このため、極めて合理的かつ効果的に災害時の情報配信システム1を構築することができる。
【0049】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について図面を参照しながら説明する。
図8は、本発明の第二実施形態に係る情報配信システムのMFP制御部及びサーバー制御部の構成を示す機能ブロック図である。
本実施形態に係るサーバー制御部21は、図8に示すように、第二認証情報入力手段212に代えて宛先情報登録手段217、第一照合手段213に代えて第三照合手段218、第一情報配信手段214に代えて代行送信手段219を備える点と、第一保存手段211を備えない点において第一実施形態に係る図4と異なる。
【0050】
すなわち、本実施形態においては、予め被災者の端末の識別情報と確認者の端末の識別情報との組み合わせ情報を情報配信サーバー20に登録する処理を必要とする。そして、被災者のメッセージが入力され、情報配信サーバー20がそのメッセージと共に認証リストを取得した場合には、その認証リストと登録宛先情報とを照合し、一致する場合には、情報配信サーバー20が、そのメッセージを確認者の端末に配信するようにしている。つまり、登録した組み合わせ情報に該当する端末に係るメッセージが入力された場合には、確認者の端末からのアクセスがなくても、情報配信サーバー20がメッセージを代行送信する構成としている。他の構成は第一実施形態と同様である。このため、同じ構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
【0051】
宛先情報登録手段217は、入力操作に応じ、予め所定の携帯通信端末の識別情報と所定の通信端末の識別情報との組み合わせ情報をHDD25に登録するものである。
例えば、災害者になりうる者の携帯電話の電話番号と、確認者になりうる者の通信端末に割り当てたメールアドレスとを前記組み合わせ情報として登録する。
第三照合手段218は、画像形成装置10から受信した第一認証情報とHDD25に保存された組み合わせ情報とを照合する。
代行送信手段219は、この照合により前記第一認証情報と一致する前記組み合わせ情報が抽出された場合、当該第一認証情報とともにMFP10から受信したメッセージを前記メールアドレスが割り当てられた所定の通信端末に配信する。
【0052】
以上のように、本実施形態に係る情報配信システム1によれば、予め被災者からのメッセージの閲覧を許容する確認者を定め、これを事前に登録するようにしている。
具体的には、被災者が保有する携帯電話の電話番号と、被災者からのメッセージを確認する確認者の通信端末のメールアドレスを予め登録し、その組み合わせに係るメッセージが入力された場合には、そのメッセージを登録メールアドレス宛にメール送信するようにすることができる。
すなわち、本実施形態によれば、確認者の端末からのアクセスがなくても、該当する場合には情報配信サーバー20がメッセージを代行送信するようにしている。
このため、第一実施形態と同様の効果・作用を奏するだけでなく、より利便性に優れた情報配信システム1を実現することができる。
【0053】
以上、本発明の情報配信システム1について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明にかかる情報配信システム1は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、被災者や確認者が登録し又は取得するメッセージは、文書ではなく、音声や画像でもよい。
また、携帯電話ではなくUSBメモリなど可搬型の携帯型記憶デバイスでもよく、デバイスのシリアル番号をキーとしてログインを可能とすることができる。なお、この場合、確認者への情報提供が電話番号のように一意に設定できないため、登録したメッセージを公開文書として利用する態様となる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、複写機、プリンター、複合機などの画像形成装置、及び、画像形成装置を含む遠隔管理システムに好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0055】
1 情報配信システム
10 MFP(画像形成装置)
11 MFP制御部
110 モード切替手段
111 第一認証情報入力手段
112 第一情報入力手段
113 第一情報送信手段
114 第二保存手段
115 第二照合手段
116 第二情報配信手段
20 情報配信サーバー
21 サーバー制御部
210 モード切替信号送信手段
211 第一保存手段
212 第二認証情報入力手段
213 第一照合手段
214 第一情報配信手段
215 第二情報入力手段
216 第二情報配信手段
217 宛先情報登録手段
218 第三照合手段
219 代行送信手段
40 公衆通信網
50,60 通信端末(携帯電話)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の通信回線を介して接続された所定の画像形成装置と所定の情報配信サーバーとを有する情報配信システムであって、
前記画像形成装置は、
第一の通信端末を介し、当該第一の通信端末の識別情報及び第二の通信端末の識別情報を第一認証情報として入力する第一認証情報入力手段と、
所定操作に応じ所望のデータを入力する第一情報入力手段と、
前記第一認証情報及び前記データを前記情報配信サーバーに送信する第一情報送信手段と、を備え、
前記情報配信サーバーは、
前記画像形成装置から受信した前記第一認証情報と前記データとを対応付けて保存する第一保存手段と、
所定の通信端末を介し、当該所定の通信端末の識別情報及びその相手先の通信端末の識別情報を第二認証情報として入力する第二認証情報入力手段と、
入力した前記第二認証情報と前記保存された第一認証情報とを照合する第一照合手段と、
この照合により前記第二の通信端末として認証された前記所定の通信端末に前記第一認証情報に対応付けて保存されたデータを配信する第一情報配信手段と、を備える
ことを特徴とする情報配信システム。
【請求項2】
前記情報配信サーバーは、
前記所定の通信端末を介し、所望のデータを入力する第二情報入力手段と、
前記第二情報入力手段により入力したデータ及び前記第二認証情報入力手段により入力した第二認証情報を前記画像形成装置に送信する第二情報送信手段と、を備え、
前記画像形成装置は、
第一認証情報入力手段が、所定の通信端末を介し、当該所定の通信端末の識別情報及びその相手先の通信端末の識別情報を第一認証情報として入力し、
前記情報配信サーバーから受信した前記データと前記第二認証情報とを対応付けて保存する第二保存手段と、
前記所定の通信端末を介して入力した第一認証情報と前記保存された第二認証情報とを照合する第二照合手段と、
この照合により認証された前記第一の通信端末として認証された前記所定の通信端末に当該第二認証情報に対応付けて保存された前記データを配信する第二情報配信手段と、を備える請求項1記載の情報配信システム。
【請求項3】
前記情報配信サーバーは、
入力操作に応じ、予め前記第一の通信端末の識別情報と前記第二の通信端末の識別情報との組み合わせ情報を保存する宛先情報登録手段と、
前記画像形成装置から受信した前記第一認証情報と前記保存された組み合わせ情報とを照合する第三照合手段と、
この照合により前記第一認証情報と一致する前記組み合わせ情報が抽出された場合、当該第一認証情報とともに受信したデータを前記第二の通信端末に配信する代行送信手段と、を備える
請求項1又は2記載の情報配信システム。
【請求項4】
前記情報配信サーバーが、
前記所定の災害が発生した場合に、所定の切替信号を前記画像形成装置に送信するモード切替信号送信手段を備え、
前記画像形成装置は、
前記切替信号の受信に応じ、前記第一認証情報入力手段、前記第一情報入力手段及び前記第一情報送信手段を実行可能とするモード切替手段を備える
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の情報配信システム。
【請求項5】
前記画像形成装置の前記モード切替手段は、
前記切替信号の受信に応じ、前記第二保存手段、前記第二照合手段及び前記第二情報配信手段を実行可能とする請求項4記載の情報配信システム。
【請求項6】
前記画像形成装置の前記モード切替手段は、
前記切替信号の受信に応じ、当該画像形成装置の機能の一部を制限する
請求項4又は5記載の情報配信システム。
【請求項7】
前記通信端末は、所定の電話機能を有する端末であり、
前記第一認証情報入力手段は、第一の通信端末を介し、当該第一の通信端末の電話番号及び第二の通信端末の電話番号を前記第一認証情報として入力し、
前記第二認証情報入力手段は、所定の通信端末を介し、当該所定の通信端末の電話番号及びその相手先の通信端末の電話番号を前記第二認証情報として入力する
請求項1〜6のいずれか一項記載の情報配信システム。
【請求項8】
前記第二の通信端末は、所定のメール機能を有する端末であり、
前記第一認証情報入力手段は、少なくとも前記第二の通信端末の識別情報として当該第二の通信端末のメールアドレスを入力し、
前記第二認証情報入力手段は、少なくとも前記所定の通信端末の識別情報として当該所定の通信端末のメールアドレスを入力する
請求項1〜7のいずれか一項記載の情報配信システム。
【請求項9】
所定の通信回線を介して接続された所定の画像形成装置と所定の情報配信サーバーとによって行われる情報配信方法であって、
第一の通信端末を介し、当該第一の通信端末の識別情報及び第二の通信端末の識別情報を第一認証情報として前記画像形成装置に入力するステップと、
所定操作に応じ所望のデータを前記画像形成装置に入力するステップと、
前記第一認証情報及び前記データを前記情報配信サーバーに送信するステップと、
前記画像形成装置から受信した前記第一認証情報と前記データとを対応付けて前記情報配信サーバーに保存するステップと、
所定の通信端末を介し、当該所定の通信端末の識別情報及びその相手先の通信端末の識別情報を第二認証情報として前記情報配信サーバーに入力するステップと、
入力した前記第二認証情報と前記保存された第一認証情報とを照合するステップと、
この照合により前記第二の通信端末として認証された前記所定の通信端末に前記第一認証情報に対応付けて保存された前記データを前記情報配信サーバーから配信するステップと、を含む
ことを特徴とする情報配信方法。
【請求項10】
所定の通信回線を介して接続された所定の画像形成装置と所定の情報配信サーバーとを情報配信システムとして機能させるためのプログラムであって、
前記画像形成装置のコンピューターを、
第一の通信端末を介し、当該第一の通信端末の識別情報及び第二の通信端末の識別情報を第一認証情報として入力する第一認証情報入力手段、
所定操作に応じ所望のデータを入力する第一情報入力手段、及び
前記第一認証情報及び前記データを前記情報配信サーバーに送信する第一情報送信手段、として機能させるとともに、
前記情報配信サーバーのコンピューターを、
前記画像形成装置から受信した前記第一認証情報と前記データとを対応付けて保存する第一保存手段、
所定の通信端末を介し、当該所定の信端末の識別情報及びその相手先の通信端末の識別情報を第二認証情報として入力する第二認証情報入力手段、
入力した前記第二認証情報と前記保存された第一認証情報とを照合する第一照合手段、及び
この照合により前記第二の通信端末として認証された前記所定の通信端末に前記第一認証情報に対応付けて保存された前記データを配信する第一情報配信手段、として機能させる
ことを特徴とする情報配信プログラム。
【請求項11】
所定の画像形成装置と所定の通信回線を介して接続された所定の情報配信サーバーであって、
前記画像形成装置から受信した第一の通信端末の識別情報及び第二の通信端末の識別情報からなる第一認証情報と所望のデータとを対応付けて保存する第一保存手段と、
所定の通信端末を介し、当該所定の通信端末の識別情報及びその相手先の通信端末の識別情報を第二認証情報として入力する第二認証情報入力手段と、
入力した前記第二認証情報と前記保存された第一認証情報とを照合する第一照合手段と、
この照合により前記第二の通信端末として認証された前記所定の通信端末に前記第一認証情報に対応付けて保存された前記データを配信する第一情報配信手段と、を備える
ことを特徴とする情報配信サーバー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−70240(P2012−70240A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−213640(P2010−213640)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】