手動式の組織シーラントスプレー器具およびシステム
本発明は、概ねワーク表面にシーラントを塗布するための様々な構造に向けられる。本発明の一側面では、シーラントアプリケータ組立体は、内部の穴を定義する細長い本体(2)と、その穴内に移動可能に位置するピストン(48、50)と、ピストンと動作可能に関連付けられたプッシャ部材(53、54)とを有するタイプの器具とともに使用するために提供される。組立体は、本体の穴と連通するように構成され、遠位出口を定義するようにスプレーアダプタ(12)を備える。第一のガス通路(8)は、遠位出口に協働的に関連付けられて、ガスを導いてシーラントのスプレー吐出を発生させるように構成されている。作動部材(86)は、プッシャ部材と協働的に関連付けられて、遠位出口を通してシーラントを吐出するように構成され、シーラントのスプレー吐出を発生させるために、第一のガス通路へのガスの供給を同時に作動させるように作動可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(背景)
本発明は、組織シーラントのようなシーラントを、生物組織のようなワーク表面に塗布するためのシステムおよび器具に関する。
【背景技術】
【0002】
ワーク表面へのシーラントの混合および/または塗布には、様々な設定の応用がある。医療分野では、組織シーラントの形態のシーラントは、ヒトおよび動物の組織に塗布され、例えば、止血や、外傷のシール、熱傷の処置、皮膚移植、および他の様々な目的のために、手術部位または創傷部位の組織をシールまたは修復する。
【0003】
医療分野では、一般に、組織シーラントは、組織上に組織シーラントを直接吐出する、シリンジ型アプリケータによって、一般に塗布される。当該のアプリケータの例は、特許文献1〜6に見られ、これらは全て参考として本明細書に援用される。当該のアプリケータの更なる例には、TissomatおよびDuplojectという商標名で販売され、Baxter AG社によって市場に出されているものもある。
【0004】
生体組織の治療に用いられる組織シーラントは、一般に、体が吸収することができ、後に患者から取り除く必要のない生体適合性複合物のような、1つ以上の成分でできている。公知の組織シーラントの一例には、フィブリノゲンおよびトロンビンでできたものがある。組織シーラントは、組織シーラントアプリケータからの吐出時に、接着性複合剤に混合することができる1つ以上の容器に収容することが可能である。例えば、アプリケータからの吐出時に、成分を混合して接着性組織シーラントを発生させるように、これらの成分を、互いに近接して配置された2つの別個の出口から吐出させることが可能である。
【0005】
組織シーラントアプリケータはまた、加圧した滅菌ガス(例、空気)によって霧状にして、組織シーラントと無菌(sterile)ガスまたは空気を組み合わせた霧を形成する組織シーラントを提供することも可能である。アプリケータは、1つ以上の組織シーラント成分の出口近傍のアプリケータの遠位端にガスまたは空気を供給する管によって、空気またはガス供給源に接続される。例えば、ガスは、アプリケータによって定義される混合領域内の1つ以上の組織シーラント成分と連通することが可能である。代替的に、ガスは、アプリケータからの吐出後に組織シーラント成分と混合することが可能である。後者のスキームでは、ガスまたは空気の出口は、1つ以上の組織シーラント成分の出口の近傍に位置することが好ましく、例えば、1つ以上の組織シーラント成分の出口を囲む、環状の形態とすることが可能である。その結果、組織シーラントは、エアロゾルまたはスプレーの形態で吐出される。
【0006】
ガスまたは空気の供給は、例えば、組織シーラントの吐出時に、ガスが実質的に同時にアプリケータ供給されるように、調整することが好ましい。しかし、組織シーラントまたはその成分の吐出との供給のタイミングを調整させることは、特に多数の組織シーラント成分を使用する場合には、不都合かつ困難であることがわかっている。
【0007】
従来の組織シーラントアプリケータは、外科医または病院職員のようなユーザに依存し、別々の動作によってガスの供給と組織シーラントの吐出とを同時に作動させるようにしている。例えば、ユーザは、シリンジプランジャなどに圧力を加えることなどによって、組織シーラントまたは成分を手動で吐出させなければならない別々の動作に加えて、足の動作などによって、ガスの供給を手動でオン/オフしなければならない。ユーザが、これらの2つのタイミングを調整するのが困難である。したがって、組織シーラントのスプレー吐出の作動を簡素化し、信頼性のある連続的な組織シーラントのスプレー吐出をさらに提供する、組織シーラントアプリケータを提供する必要がある。
【特許文献1】米国特許第4,846,405号明細書
【特許文献2】米国特許第5,582,596号明細書
【特許文献3】米国特許第5,665,067号明細書
【特許文献4】米国特許第6,461,361号明細書
【特許文献5】米国特許第6,585,696号明細書
【特許文献6】国際公開第96/39212号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
(発明の概要)
本発明は、一般的に、組織シーラントのようなシーラントを生物組織のようなワーク表面に塗布するためのシステムおよび器具、または塗布に使用するための器具であって、ガスの供給は、シーラントの吐出と実質的に同時に確実に作動されることが可能なシステムおよび器具に向けられている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一局面によれば、シーラント、例えば、組織シーラントを収容するための内部の穴(bore)を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体を備えた器具を提供する。ピストンは、穴内に移動可能に配置される。該器具は、穴と連通する遠位出口をさらに備える。第一のガス通路は、遠位出口に協働的に関連付けられ、ガスを導いてシーラントのスプレー吐出を発生させるように構成されている。作動部材は、ピストンを本体の遠位端の方へ動かして遠位出口を通してシーラントを吐出するためのピストンに協働的に関連付けられ、また第一のガス通路へのガスの供給を同時に作動させて、ワーク表面、例えば、生物組織への塗布のためのシーラントのスプレー吐出を発生させる。
【0010】
本発明の別の局面によれば、シーラント、例えば、組織シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体を有するタイプの器具とともに使用するためのシーラントアプリケータ組立体を提供する。該器具は、穴内に移動可能に配置されるピストンと、該ピストンに動作可能に関連付けられ、穴の近位端を通って延びるプッシャ部材とを含む。シーラントアプリケータ組立体は、本体の穴と連通し、遠位出口を定義するように構成されたスプレーアダプタを備える。シーラントアプリケータ組立体は、遠位出口に協働的に関連付けられ、ガスを導いてシーラントのスプレー吐出を発生させるように構成された第一のガス通路をさらに備える。作動部材は、ピストンを本体の遠位端の方へ動かして遠位出口を通してシーラントを吐出させるためのプッシャ部材と協働的に関連付けられるように構成され、シーラントのスプレー吐出を発生させるための第一のガス通路へのガスの供給を同時に作動させるように作動可能である。
【0011】
本発明の更なる局面によれば、シーラント、例えば、組織シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体を備えたタイプの器具とともに使用するための制御ユニットを提供する。該器具は、穴内に移動可能に配置されたピストンと、その穴と連通する遠位出口とをさらに含む。第一のガス通路は、遠位出口と協働的に関連付けられ、ガスを導いてシーラントのスプレー吐出を発生させるように構成されている。作動部材は、ピストンに協働的に関連付けられている。制御ユニットは、器具から制御信号を受信すると、第一のガス通路との連通に好適なガスの流れを起こして作動し、シーラントのスプレー吐出を発生させるように動作可能である。
【0012】
本発明のさらに他の局面によれば、器具と、ガス供給源とを備えるシステムが提供される。該器具は、シーラント、例えば、組織シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体を備える。ピストンは、穴内に移動可能に配置される。該器具は、該穴と連通する遠位出口をさらに備える。第一のガス通路は、遠位出口に協働的に関連付けられ、ガスを導いてシーラントのスプレー吐出を発生させるように構成されている。作動部材は、ピストンを本体の遠位端の方へ動かして遠位出口を通してシーラントを吐出するためにピストンに協働的に関連付けられ、第一のガス通路へのガスの供給を同時に作動させて、ワーク表面、例えば、生物組織への塗布のためのシーラントのスプレー吐出を発生させるように動作可能である。ガス供給源は、第一のガス通路と連通する。該システムはさらに、作動部材がガス供給源に動作可能に接続され、第一のガス通路を通るガスの流れを少なくとも選択的に作動させて、ワーク表面へ塗布するためのシーラントのスプレー吐出を発生させることを提供する。
【0013】
本発明の追加の局面によれば、シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体を有するタイプの器具と協働的に関連付けられるシーラントアプリケータ組立体が提供される。該器具は、該穴内に移動可能に位置するピストンと、該ピストンと動作可能に関連付けられ、該穴の該近位端を通って延びるプッシャ部材とをさらに含む。該アプリケータ組立体は、第一のガス出口を介して加圧ガス源を制御可能なように供給するように適合され提供され、これは、供給信号を受信して、該信号に少なくとも部分的に依存して、該ガス源の該供給を制御するための入力をまた有するガス供給装置と協働的に関係付けられるためのものである。該アプリケータ組立体は、ワーク表面へシーラントを供給するユーザによる使用をさらに提供する。このようなアプリケータ組立体は、該本体の該穴と連通するように適合され、遠位出口を定義するスプレーアダプタを備える。そのようなアプリケータ組立体は、該遠位出口と協働的に関連付けられた第一のガス通路をまた備える。該第一のガス通路は、ガスを導いて該シーラントのスプレー吐出を発生させるように構成されている。このようなアプリケータ組立体は、該第一のガス通路と流体的に連絡し、該第一のガス出口と流体的に連絡して置かれるように適合された管をさらに備える。作動部材は、該プッシャ部材と協働的に関連付けられるように適合される。該作動部材は、該プッシャの移動中に、該供給信号を発生し、こうして、ガスが該信号に少なくとも部分的に依存して、該第一のガス出口から供給されるように構成されている。
【0014】
本発明の別の追加の局面によれば、シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体と、該穴内に移動可能に位置するピストンと、該ピストンと動作可能に関連付けられ、該穴の該近位端を通って延びるプッシャ部材とを有するタイプの器具と協働的に関連付けられるシーラントアプリケータ組立体が提供される。該アプリケータ組立体は、ユーザによりワーク表面へシーラントを供給する使用のために適するようにも提供される。このようなアプリケータ組立体は、第一のガス出口を介して加圧ガス源を制御可能なように供給するように適合され、供給信号を受信して、該信号に少なくとも部分的に依存して、該ガス源の該供給を制御するための入力をも有するガス供給装置を備える。このようなアプリケータ組立体は、該本体の該穴と連通するように適合され、遠位出口を定義するスプレーアダプタをまた備える。このようなアプリケータ組立体は、該遠位出口と協働的に関連付けられた第一のガス通路をさらに備える。該第一のガス通路は、ガスを導いて該シーラントのスプレー吐出を発生させるように構成されている。管は、該第一のガス通路と流体的に連絡し、該第一のガス出口と流体的に連絡して置かれるように適合される。作動部材は、該プッシャ部材と協働的に関連付けられるように適合される。このような作動部材は、該プッシャの移動中に、該供給信号を発生し、こうして、ガスが該信号に少なくとも部分的に依存して、該第一のガス出口から供給されるようにするように構成されている。
【0015】
本発明の更なる追加の局面によれば、ユーザによりワーク表面にシーラントを供給する使用のためのアプリケータ組立体が、提供される。このようなアプリケータ組立体は、シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体を備える。ピストンは、該穴内に移動可能に位置し、プッシャ部材は、該穴の該近位端を通って延びる該ピストンと動作可能に関連付けられる。このようなアプリケータ組立体は、第一のガス出口と、供給信号を受信する供給信号入力と、該第一のガス出口へのガスの流れを作動するスイッチと、該スイッチと該供給信号入力に供給される信号とを協働的に関連させる制御メカニズムとを有するガス供給装置も備える。このようなアプリケータ組立体は、該本体の該穴と連通するように適合され、遠位端を定義するスプレーアダプタをさらに備える。該スプレーアダプタは、該遠位出口と協働的に関連付けられた第一のガス通路を備える。該第一のガス通路は、ガスを導いて、該シーラントのスプレー吐出を発生させるように構成される。管は、該第一のガス通路と流体的に連絡し、該第一のガス出口と流体的に連絡して置かれるように適合される。作動部材は、該プッシャ部材と協働的に関連付けられるように適合される。該作動部材は、該プッシャの移動中に、該供給信号を発生し、こうして、ガスが該信号に少なくとも部分的に依存して、該第一のガス出口から供給されるように構成されている。
【0016】
本発明の別の局面によれば、シーラントをワーク表面に塗布するアプリケータ組立体が提供され、該アプリケータ組立体は、シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体と、該穴内に移動可能に位置するピストンと、該ピストンと動作可能に関連付けられ、該穴の該近位端を通って延びるプッシャ部材とを有する第一の器具と;第一のガス出口と、供給信号を受信する供給信号入力と、該第一のガス出口へのガスの流れを作動するスイッチと、該スイッチと該供給信号入力に供給される信号とを協働的に関連させる制御メカニズムとを有するガス供給装置と;スプレーアダプタと、作動部材とを備える第二の器具とを備え;該スプレーアダプタは、該本体の該穴と連通し、遠位端を定義し、該スプレーアダプタは、該遠位出口と協働的に関連付けられた第一のガス通路を備え、該第一のガス通路は、ガスを導いて、該シーラントのスプレー吐出を発生させるように構成され、管は、該第一のガス通路と流体的に連絡し、かつ該第一のガス出口と流体的に連絡し;該作動部材は、該プッシャ部材と協働的に関連付けられ、該作動部材は、該プッシャ部材の移動中に、該供給信号を発生し、、こうして、ガスが該信号に少なくとも部分的に依存して、該第一のガス出口から供給されるように構成されている。
【0017】
本発明の別の局面によれば、シーラントをワーク表面に塗布するアプリケータ組立体が提供され、該アプリケータ組立体は、シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体と、該穴内に移動可能に位置するピストンと、該ピストンと動作可能に関連付けられ、該穴の該近位端を通って延びるプッシャ部材とを備える第一の器具と;第一のガス出口と、供給信号を受信する供給信号入力と、該第一のガス出口へのガスの流れを作動するスイッチと、該スイッチと該供給信号入力に供給される信号とを協働的に関係付ける制御メカニズムとを有するガス供給装置と;スプレーアダプタと、作動部材とを備える第二の器具とを備え;該スプレーアダプタは、該本体の該穴と連通するように適合され、遠位端を定義し、該スプレーアダプタは、該遠位出口と協働的に関連付けられた第一のガス通路を備え、該第一のガス通路は、ガスを導いて、該シーラントのスプレー吐出を発生させるように構成され、管は、該第一のガス通路と流体的に連絡し、かつ該第一のガス出口と流体的に連絡して置かれるように適合され;作動部材は、該プッシャ部材と協働的に関連付けられるように適合され、該作動部材は、該プッシャの移動中に、該供給信号を発生し、こうして、ガスが該信号に少なくとも部分的に依存して、該第一のガス出口から供給されるように構成されている。
【0018】
本発明の別の局面によれば、ワーク表面にシーラントを塗布するアプリケータ組立体で使用する器具が提供され、該器具は、シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体と、該穴内に移動可能に位置するピストンと、該ピストンと動作可能に関連付けられ、該穴の該近位端を通って延びるプッシャ部材とを備え、該プッシャ部材は、該アプリケータ組立体の作動部材と協働的に関連付けられように適合される。
【0019】
本発明の別の局面によれば、ワーク表面にシーラントを塗布するアプリケータ組立体で使用する器具が提供され、該器具は、スプレーアダプタと作動部材とを備え;該スプレーアダプタは、該アプリケータ組立体の本体の穴と連通するように適合され、遠位端を定義し、該スプレーアダプタは、該遠位出口と協働的に関連付けられた第一のガス通路を備え、該第一のガス通路は、ガスを導いて、該シーラントのスプレー吐出を発生させるように構成され;管は、該第一のガス通路と流体的に連絡し、かつガス供給装置の第一のガス出口と流体的に連絡して置かれるように適合され;該作動部材は、該本体のプッシャ部材と協働的に関連付けられるように適合され、該作動部材は、該プッシャの移動中に、該ガス供給装置に供給信号を発生し、こうして、ガスが該信号に少なくとも部分的に依存して、該第一のガス出口から供給されるように構成されている。
【0020】
本発明の別の局面によれば、ワーク表面にシーラントを塗布するアプリケータ組立体で使用するキットが提供され、該キットは、第一の器具と第二の器具とを備え;該第一の器具は、シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体と、該穴内に移動可能に位置するピストンと、該ピストンと動作可能に関連付けられ、該穴の該近位端を通って延びるプッシャ部材とを備え、該プッシャ部材は、該第二の器具の作動部材と協働的に関連付けられるように適合され;該第二の器具は、スプレーアダプタと作動部材とを備え;該スプレーアダプタは、該本体の該穴と連通するように適合され、遠位端を定義し、該スプレーアダプタは、該遠位出口と協働的に関連付けられる第一のガス通路を備え、該第一のガス通路は、ガスを導いて、該シーラントのスプレー吐出を発生させるように構成され;管は、該第一のガス通路と流体的に連絡し、かつガス供給装置の第一のガス出口と流体的に連絡して置かれるように適合され;該作動部材は、該プッシャ部材の移動中に、該ガス供給装置に供給信号を発生し、こうして、ガスが該信号に少なくとも部分的に依存して、該第一のガス出口から供給されるように構成されている。
【0021】
この概要は、ここに請求されるか、あるいは以下で請求され得る本発明の各局面または各特徴の網羅的な同定として意図されるものではないが、以下のより詳細な説明の理解を助けるために、本発明の特定の局面の概要を表す。本発明の追加の局面または特徴は、以下の説明で述べられ得る。
【0022】
特定の構造の観点で以下に記載されているが、本発明のシステムおよび器具は、図示されたのと同一の構造に限定されないことは、理解されるべきである。記載され、請求される構造は、以上に述べられた構造のように、より具体的な構造の全てを含む幅広い解釈を有することを意図されることが理解されるべきであり、この解釈において、商業的応用が見出され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
(好ましい実施形態の説明)
本発明の一局面に従うと、図1は、生物組織のようなワーク表面に、組織シーラントのようなシーラントを塗布するシステムを全体的に示す。このシステムは、好ましくは、全体的に2で示される組織シーラント器具、全体的に4で示される制御ユニット、および全体的に6で示される加圧された無菌のガスまたは空気の供給源を含む。これらの構造のそれぞれは、本発明の様々な局面に従って、以下に、さらに詳細に記載される。
【0024】
図1において、組織シーラント器具2は、全体的に12で示される遠位端、および全体的に14で示される近位端を含む。器具2は、好ましくは、第一のガス通路8および第二のガス通路10によって、制御ユニット4に接続される。これらの通路は、それぞれ、制御ユニット4と器具2とを好ましくは接続する管によって、少なくとも一部は形成され得る。一般的に、第一のガス通路8は、器具の遠位端12と関連付けられ、あるいは流体的に接続し、第二の通路10は、近位端14と関連付けられ、あるいは流体的に接続する。管の端部15は、オスまたはメスタイプのコネクタのような異なる形状の端部を有し得る。ここで、これらの端部は、制御ユニット4に、該制御ユニットに管の着脱自在に接続可能とし、かつ該制御ユニットでの管の不適切なローディングを防止するように、取り付けられる。器具2は、使用後に容易に取り外され得るように、構成されることが好ましい。
【0025】
制御ユニット4は、制御ユニット4から延びる供給通路16を用いて、ガス供給源6に接続されることが好ましい。また、ガス供給源6は、制御ユニット4と一体化して組み込まれ得ることも可能である。制御ユニット4は、好ましくは、ガス通路8および10の一方または双方にガスを供給することが好ましく、このことは、以下により詳細に記載される。ガスの供給は、約3.5〜7バールの圧力範囲を有し得るが、他の範囲も、また可能である。制御ユニット4は、さらに圧力制御ノブ18を含み得る。このノブ18は、第一のガス通路8および第二のガス通路10の少なくとも一方を介して、好ましくは第一のガス通路8を介して、器具に供給されるガスの圧力を手動で制御するためのものである。圧力ゲージ20は、第一のガス通路8の中のガスの圧力を目で見てモニタすることを可能にし、これにより、所望の圧力の設定を容易にし得る。好ましい実施形態において、所望の圧力は、0.1〜3バールの範囲であり、圧力ゲージは、0.0〜4.0バールの圧力を示し得る。
【0026】
図2に示されるように、制御ユニット4の後部表面は、水平に配置されたクランピング部材22および/または垂直に配置されたクランピング部材24を含み得る。該クランピング部材24は、使用中に、制御ユニットをテーブル、ロッド、ポール、あるいは他の水平または垂直に配置されたクランピング表面への取り付けを補助するバイアシング部材26を有する。
【0027】
本発明のさらなる局面において、図1の器具2は、細長い本体28を一般的に含み、この本体28は、27で全体的に示される近位端、および29で全体的に示される遠位端を含む。例示としてであって、限定ではないが、図1および図3は、2つの内部の穴30および32を定義する細長い本体28を示す。2つの内部の穴は、例えば、ダブルバレルシリンジアプリケータを有するタイプの器具であり、各バレルは、組織シーラント成分を収容する。各穴30および32は、組織シーラントの成分を収容するように適合される。例えば、各穴は、フィブリノゲンまたはトロンビン、あるいは他の同様の組織シーラント成分のうちの一つを収容し得る。図示された構造は、例示であって、限定するものではなく、他の構造もまた可能であることは、理解される。例えば、器具は、単一の内部の穴および多数の内部の穴のような代替的な構造も用いられ得、このような構造は、使用されるシーラントのタイプに依存し得る。
【0028】
図3に示されるように、フレーム34は、内部の穴30および32を、対応する空洞(cavity)36および38内に、これらの内部の穴30および32穴が互いに平行な軸に沿って延びるように担持することが好ましい。フレーム34は、図3に示されるように、フレームの近位端で、またスロット40および42も定義し得、これらのスロット40および42の中に、対応する穴30および32のフランジ付き端部44および46が、受けられる。ピストン48および50は、各それぞれの内部の穴30および32に、動作可能なように配置される。
【0029】
プッシャ部材は、全体的に52で示され、ピストン48および50と、動作可能なように関連付けられ、プランジャ部材53および54を含み、プランジャ部材53および54は、各ピストンに対応する各穴30および32の近位端を通って延びる。プッシャ部材52が器具2の遠位端12に向かって動くと、同時にピストン48および50を動かし、これらのピストンに含まれる組織シーラントを吐出する。図8および図9に示されるように、延伸アーム56が提供され得る。この延伸アーム56は、フレーム34からプランジャ部材52および53に平行に、プッシャ部材52の近位プラットホーム58へと、近位に延び、本体2に対して、プッシャ部材52の移動を可能にするフレームにスライドするように取り付けられている。図3〜図4において、各それぞれのプランジャ部材53および54のフランジ付き端部60および62は、近位プラットホーム58の遠位表面68内で定義された対応するスロット64および66(図12〜図13にも図示)に受けられ得る。これによって、プッシャ部材52上を押すことによって、プランジャ部材53および54の動きを同期するためである。代替の実施形態において、プッシャ部材52は、近位プラットホーム58で、プランジャ部材53および54を一体的に取り付けることから構成され得る。
【0030】
図10〜図12に示されるように、プッシャ部材52は、近位表面70を提供され、この近位表面70は、プッシャ部材52のボトムエッジ76からトップエッジ78へと、互いに間隔を離して延びる2つのリッジ72を含む。図11および図12に示されるように、ランプ74が、各リッジ72に、好ましくは配置され、トップエッジ76とボトムエッジ78との間に間隔を空ける。図12において、ランプ74は、ボトムエッジ76近傍で定義される窪み付き(recessed)エッジ79から、トップエッジ78近傍で定義されるノッチ80へと延びる傾斜表面を形成する。好ましくは、各ランプ74は、窪み付きエッジ79からノッチ80へと2°の角度で傾斜される。図10および図11に示されるように、2つのチャネル、溝など82および84は、リッジ72の間に定義される谷の中の近位表面70内に形成されることが好ましい。チャネル82および84は、図10に最適に示されるように、傾斜角で遠位方向に向かって近位表面70の中へと延びる。
【0031】
図4〜図5に移ると、全体的に86で示される作動部材は、ピストン48および50と協働的に関連付けられ、シーラントを吐出する。「協働的に関連付けられる」とは、作動部材が、シーラントの吐出を作動する構造の一部であり得ること、もしくは作動部材が、そのような構造に動作可能なように取り付けられ得るか、または担持され得ること、あるいはそのような構造から分離されているが、そのような構造と直接または間接に相互作用し得ることを意味する。図4〜図5において、作動部材は、プッシャ部材52に、着脱自在に担持または装着されることが好ましい。また、作動部材が、(図22〜図31に示されるように)プッシャ部材と一体化して形成されること、および/または(図32に示されるように)器具の他のエレメントと一体化して形成されることも可能である。図4〜図5において、作動部材は、プッシャ部材52の近位端に接続されるが、他の位置に接続されることも、また可能である。
【0032】
作動部材は、また、ガスの供給を作動するように動作し、組織シーラントを吐出すると同時に、スプレー吐出を形成する。作動部材は、様々な方法で、スプレー吐出を作動するように動作可能であり得ることが意図される。作動部材による作動は、空気、圧力、電気、または他のメカニズムによって供給され得る。例示であって、限定ではないが、作動部材は、電気スイッチなどによって作動のために動作され得る。作動は、また、制御ガス圧力の増減のいずれかによる変動によって、トリガされ得る。この記載は、スプレー吐出の作動を引き起こすために使用され得る技術を網羅しないし、本明細書で検討されるバリエーションに加え、他のバリエーションも可能であることは、理解される。
【0033】
好ましくは、作動部材は、ガス流れを可能にする開口部を含む第二のガス通路を備える。第二のガス通路は、ガス供給装置の供給信号入力と流体的に連絡して、配置され得る。ユーザが作動部材を作動して、ピストンを動かすと、ガス供給装置に供給信号を発生して、開口部は、狭められる。図6において、作動部材86は、ユーザ接触表面を定義する近位部分88と、プッシャ部材52に接続する遠位部分90とを含むことが好ましい。ユーザ接触表面は、特定の構造により以下に記載されるが、これらは、例示であって、限定するためではない。ユーザ接触表面は、手動スイッチまたは電気作動スイッチと関連付けられ得、このスイッチは、第一のガス通路8へのガスの供給を作動するように、ガスまたは圧力の変化を生じさせるか、あるいは電気信号を発生することが意図される。ユーザ接触表面は、近位部分88以外の作動部材86の異なる部分と関連付けられ得ることも、また可能である。
【0034】
図6〜図7において、近位部分88は、凹面形状、またはユーザの親指のような指を受けるのに適合された構成を有する窪み(depression)92を含むことが好ましい。窪み92は、この窪み92の中に置かれた管状突起部(tubular protrusion)94を含み得る。これにより、組織シーラントの吐出の間に、ユーザの指が、この突起部94と一般的に接触するようにしている。図6において、突起部94は、開口部96の回りに定義されることが好ましい。図5に示されるように、作動部材86は、第二の通路10の一部分を形成し、開口部96は、第二のガス通路10に、あるいは第二のガス通路10からガスが流れることを可能にする。ユーザが作動部材を作動して、ピストンを動かすと、開口部は狭められ、ガス供給装置への供給信号を発生する。図5において、第二の通路10の別の部分を好ましくは定義する管は、図6に示されるように、作動部材の一側面で作動部材の中に定義される流れポート102への接続によって、作動部材86と流体的に連絡する。開口部96および流れポート102の位置は、それぞれ作動部材86の近位部分88および側面部分に、図5〜図7のように示されるが、他のバリエーションも、また可能である。
【0035】
図7に示されるように、作動部材86は、遠位部分90から延びる2つの平行なリブ98および99を定義することが好ましい。リブ98および99は、側面エッジ97の間に延び得、好ましくは、横方向の線Aについて概ね対称である。作動部材86は、また、2つの角度付き突出部(angled projection)100および101を含むことが好ましく、この2つの突出部は、リッジ98と99との間に配置され、斜めの角度で遠位方向に延びる。突出部100および101は、垂直な線Bについて概ね対称である。図10に示されるように、各突出部100および101は、対応するチャネル82および84によって受けられるような形状および角度となっていることが好ましい。これは、作動部材86が、着脱自在にプッシャ部材52に取り付けられるようにしている。他の締め付け構造も、図示され、記載された構造以外の作動部材を接続するために使用され得る。さらに、取り付けは、作動部材86によって受けられるプッシャ部材52の中に形成された突出部によって提供される。
【0036】
図10に示されるように、作動部材は、突出部100および101を対応するチャネル82および84の中に、スライド可能なように挿入することによって、着脱自在に取り付けられ得る。また、図11も参照すると、挿入の間、リブ98および99は、先頭リブ98がノッチ80によって受けられ、後続リブ99が、窪んだエッジ79に係合するまで、リッジ72およびランプ74を横切る。突起部100および101は、チャネル82および84と係合する。ランプ74の傾斜した表面は、先頭リブ98と接触することが好ましく、該先頭リブ98は、作動部材を板バネのような方法(leaf spring−like manner)で、かすかに曲がらせるものであり、該ランプの傾斜した表面は、傾斜が増加するにつれて、動きに対する抵抗の増加を提供する。例えば、リブ98が、ランプ74を通り過ぎてスライドし、ノッチ80と係合し、リブ99が、リッジ72を超えてスライドし、窪んだエッジ79を係合するとき、ユーザは、より少ない抵抗を感じ、より好ましくは、接触感を感じ、そして、おそらく聴覚への指示を感じる。作動部材86は、ユーザがノッチ80からランプ74に沿ってリブ98を力強く動かして、窪んだエッジ79からリブ99を動かすことによって、スライド可能なように取り外される。リブ98および99は、好ましくはスライド可能な挿入および取り外しを可能にするのに十分な融通性を有する。また、図面に示される向きに対して、180°回転された向きで作動部材をプッシャ部材52に取り付けることも可能である。この場合、例えば、管が、作動部材のもう一方の側面から延び得ることが望ましい。
【0037】
図8および図9に移ると、本体の遠位端29によって担持されるか、あるいは本体の遠位端29に、接続されることが好ましいスプレーアダプタ104が、提供される。図8において、遠位出口106および108は、シーラント成分の排出を可能にし、スプレーアダプタ104と連通するために、本体28のそれぞれの内部の穴30および32と関連付けられ得る。それぞれのシーラント通路110および112は、それぞれの内部の穴30および32からシーラントに連通するために、スプレーアダプタ104の中に形成され得る。スプレーアダプタ104は、図8に示されるように、各シーラント成分に対して、別個の出口114および116を定義し得るか、あるいは、代替的に、図19に示されるように、混合成分ストリームの吐出を可能にし得る。この混合成分ストリームにおいて、これらの成分の混合物は、スプレーアダプタ104の内側に提供される。図8および図9のスプレーアダプタ104は、例示であって、限定ではなく、他の構成も可能であるこ考えられる。
【0038】
図9において、スプレーアダプタ104は、また好ましくは、第一のガス通路8の一部分を形成し、好ましくは、第一のガス通路8の別の部分を形成する管に接続する。図8および図9において、スプレーアダプタ104は、ガス出口120と連通するガス流路(flow path)118を定義する。図8および図9において、ガス流路118の部分は、好ましくは、環状または円形状の形状を有するが、例えば、卵形、楕円(oblong)などの他の形状も、また可能である。図8および図9は、また、シーラント出口114および116の周りに配置されるガス出口120を示すが、個別のガス出口が各シーラント出口の周りに配置される場合を含む他のバリエーションも、また可能である。複数のシーラント成分が一緒に混合される前または後のいずれかに、少なくとも1つのシーラント成分をガスと混合することも、また可能である。図17〜図18において、ガスは、複数のシーラント成分が一緒に混合される前に、図17のように、これらの複数のシーラントのうちの1つと混合されるか、あるいは図18のように、2つのシーラントと混合される。また、図19のように、ガスは、組み合わさったガスとシーラントの遠位出口の上流で、既に混合されたシーラントと混合される。作動部材86の動作は、シーラントの吐出と同時に、第一のガス通路8を介してのスプレーアダプタ104へのガスの供給を提供することが好ましい。
【0039】
本発明の別の局面によれば、図1に最適に示されるようにシーラントアプリケータ組立体122が提供され、シーラントアプリケータ組立体122は、以上に図示され、記載されたように、スプレーアダプタ104、第一のガス通路8、および作動部材86を含む。シーラントアプリケータ組立体のこれらの構造は、好ましくは、図1に示される構成で互いに取り付けられ、以上に図示され、記載されたシリンジプランジャ構造または他の類似の構造と同様に、組織シーラントを吐出するためのダブルバレルシリンジプランジャ構造とともに使用するための使い捨てセットとして販売され得る。シーラントアプリケータ組立体のスプレーアダプタおよび作動部材は、上述と同様に、シリンジプランジャ構造の適切な位置に着脱自在に取り付けられることが好ましい。例示であって、限定ではないが、シリンジプランジャ構造は、カテーテルまたはカニューレのような他のアダプタ、あるいは組織シーラントのスプレー吐出または非スプレー吐出を提供するための他のアダプタを含む他のシーラントアプリケータ組立体の使い捨てセットとともに使用され得、その使用に適合され得る。シリンジプランジャ構造は、また、組み合わせた使い捨てセットとして、シーラントアプリケータ組立体に含まれることも可能である。
【0040】
本発明のさらなる局面によれば、制御ユニット4は、上述のシステムおよび器具のいずれかが一緒に使用するために提供され得る。図1に示されるように、制御ユニット4は、器具と協働的に関連付けられ、これにより組織シーラントの吐出と同時に、ガスの供給を作動する。れいじであって、限定ではないが、図14〜図16は、第一のガス通路8および第二のガス通路10にガスを供給し、制御するために使用され得る制御ユニット4の例を示す。この記載は、網羅的なものではなく、制御ユニット4に対する変形も可能であり、その変形は、組織シーラントを塗布するために使用される構造と、例えば、空圧、電気、または他のタイプの作動技術などによって、動作または作動される方法とに依存することは、考慮される。
【0041】
図14に示されるように、制御ユニット4は、ガス供給源6から、供給通路16を通ってガスが供給され得る。入りのガス供給は、フィルタIF1によってフィルタリングされ得る。ガスの供給は、第一のフローブランチ126および第二のフローブランチ128に流れ得る。各フローブランチ126および128は、対応する圧力調節器PR1およびPR2を含むことが好ましい。各圧力調節器は、そのそれぞれのフローブランチに沿った圧力をモニタするように構成され、このような管の内径および長さなどの管の変動に適合するように、さらに調整可能であり得る。
【0042】
第一のフローブランチ126において、ガスの圧力は、図1に示されるような圧力制御ノブ18によって、ユーザによる手動制御および/または手動調整に適合されることが好ましい。図14において、図1の20にも示されるような圧力ゲージPG1と、フローコントローラFC2とは、また圧力をモニタするために提供され得る。この圧力は、好ましくは、約0〜3バールの範囲であり得、より好ましくは、約2〜3バールの範囲であり得る。図14において、第一のフローブランチ126は、所望のスプレー吐出圧力を制御するように、第一の通路8と連通するように適合された出口127を好ましくは含み、圧力安全スイッチPS1および供給弁V1をさらに含む。供給弁V1は、通常第一のガス通路8にガスが供給されず、したがって、スプレー吐出は、全く生成されないように、閉じた位置に、バイアスされ得る。圧力安全スイッチPS1および供給弁V1は、以下に、より詳細に記載される。
【0043】
図14において、第二のフローブランチ128は、対応するフローコントローラFC1を含み得、好ましくは、制御ガス圧力を維持する。制御ガス圧力は、製造プロセスの間に設定され得る所定の圧力または圧力範囲であることが好ましい。制御ガス圧力は、好ましくは、約0.01〜0.20バールの範囲であり、より好ましくは、約0.05〜0.15バールの範囲である。図4〜図5を参照すると、好ましくは制御ガス圧力は、出口129(図14)を介して第二のガス通路10に、供給され、作動部材86の中に定義される開口部96から出る。制御ガス圧力は、ユーザの指に接触感を提供するのに、十分であることが好ましい。これにより、このような指が、開口部96の上に置かれているとき、制御ガス圧力がユーザに指示する。代替的に、ガスが開口部96から出ないような条件下で、制御ガス圧力が維持されることも、また可能である。
【0044】
図14に示されるように、制御ユニット4は、フローブランチ128と連通する圧力スイッチPS2を備えることが、さらに好ましい。圧力スイッチPS2は、好ましくは他のフローブランチ126と連通する供給弁V1と、動作可能なように関連付けられる。圧力スイッチPS2は、ガスが第一のガス通路8に供給され、こうして、組織シーラントのスプレー吐出を提供することができるように、供給弁V1を開くように動作可能である。圧力スイッチPS2は、器具からの制御信号の受信に応答して、弁を開くように作動することが好ましい。制御信号は、ユーザが加えた力が、組織シーラントを吐出するために供給されるときに、生成される。
【0045】
ユーザが力を加えると同時に、圧力の変動が生じる。このようにユーザが力を加えると、開口部96からのガスの出口が狭められるか、あるいは塞がれることが好ましい。これは、ガスが開口部から出るのを防いで、制御信号が圧力スイッチで受信されるのに、十分な圧力の増加を起こさせるようにするためである。代替的に、代替の実施形態において、ユーザが力を加えると、圧力の減少をトリガし得ることも可能である。それは、ユーザが力を加えると、ガスの開口部からの放出が可能となり、力を加えないと、ガスが開口部96から出ないようにすることである。圧力スイッチPS2は、好ましくは、第二のガス通路10における圧力のこのような変動をモニタし、圧力のこのような変動に応答して、弁を開閉するように作動する。その結果生じるスプレー吐出は、器具2の遠位端からのガスと組織シーラントとの組み合わさったスプレーを提供する。ユーザの加えた力が除去されるとき、組織シーラントの吐出は、即座に停止され得るか、あるいは、代替的に、所定の時間遅延後に停止され得る。
【0046】
図14に示されるように、タイミング遅延制御部材PFC1は、圧力スイッチPS2のように、制御ユニット4に動作可能なように接続され得る。タイミング遅延制御部材PFC1は、ユーザが加えた力が除去された後、所定の時間の間、圧力スイッチPS2が、弁を閉じるのを防止することが好ましい。図14において、タイミング遅延制御部材PFC1は、好ましくは、(図8〜図9に示される)流路118と連通し、付加的な管130を利用し得る。好ましくは、時間遅延は、約0.1秒から約0.9秒の範囲内であり、より好ましくは、約0.5秒である。時間遅延は、ユーザが組織シーラントの吐出を停止した後に、ガスの吐出を提供する。追加のガス吐出は、器具の遠位端から、任意の残留している組織シーラントを除去して、遠位端の目詰まり(clogging)または汚染(fouling)を防止するのに役立ち得る。
【0047】
図14にさらに示されるように、圧力安全スイッチPS1は、通路126と連通し得、過度の圧力からの保護を提供し得る。圧力安全スイッチは、器具にガスを供給する圧力が所定の閾レベルを超えることを、好ましくは防止する。閾レベルに到達するとき、器具の遠位端へのガスの供給は、自動的に遮断され得る。
【0048】
図15および図16は、電気回路の流れ図および概要図を示す。この回路は、上述のように、圧力スイッチPS2と供給弁V1と接続して使用され得る。図16に示されるように、圧力スイッチPS2は、電池のような主電源に接続される。電池LED表示器は、電池が必要な電荷を使い果たしているときに表示するために使用され得る。図15および図16に示されるように、圧力スイッチPS2の作動が、これにより、電子回路を閉じ、弁V1に電圧を供給して、弁V1を開く。図16において、弁V1に供給される電圧は、所定の閾値電圧VTHRESHOLDと比較される。電圧が、閾値電圧VTHRESHOLDを超える場合、圧力安全スイッチPS1は、圧力スイッチPS2を無効にし、弁V1を閉じる。
【0049】
プッシャ部材は、作動部材と一体化され得る。代替的に、プッシャ部材は、作動部材と分離されていて、作動部材と協働的に関連付けられるように適合され得る。作動部材の代替の実施形態は、全体的に140で指示され、図1〜図16で記載された器具と同様の器具とともに、図20〜図30に示される。このような実施形態は、図20〜図30の実施形態は、作動部材140を含む点は除くと、図6〜図7に記載された実施形態と同様である。作動部材140は、従来のシリンジピストン構成と関連付けられる1つまたは複数のプッシャ部材の一体化された部分として形成される。したがって、図1〜図16の部分と同一であるこの器具の部分は、繰り返して説明されない。
【0050】
図20〜図30において、作動部材140は、ユーザ接触表面を定義する近位部分またはトップ部分142と、シリンジのプランジャ部材146および148に接続する遠位部分または底面(underside)144とを含む。図23Aにおいて、作動部材140は、第一の端部152と第二の端部154との間に延びるガス通路150を定義し得る。第一の端部152は、(図20〜図24に示されるように)ユーザ接触表面142に定義され得、通路150の第二の端部154は、近位部分142と遠位部分144(または、それぞれトップ側面と底面)との間に延びる作動部材の側面エッジに沿って定義され得る(図21、図23A、および図25、または適宜他の箇所を参照)。図20を参照すると、通路150の第二の端部154は、管156を介して、(図1の4および6で示されるような)制御ユニットおよびガス源または圧力源に連通することが好ましい。
【0051】
図20〜図24において、近位部分またはユーザ接触表面142は、図1〜図13に示されるのとは異なる起伏のある表面(contoured surface)を有する。他の起伏(contour)も、また可能であり、本出願は、本明細書に示される起伏ある表面に限定されないが、図20〜図24の近位部分142は、通路150の第一の端部152が定義され得る盛り上がった中央部分158と、盛り上がった部分158の各側面に延びる凹型部分160とを含むことが好ましい。図24に示されるように、通路150の第一の端部152は、ユーザが接触感に基づいて、第一の端部152の位置を決定し得るように、盛り上がった部分158のわずかに上が終端となり得る。代替的に、例えば、第一の端部152は、盛り上がった部分158より窪み得るか、あるいは盛り上がった部分と同一平面であり得る。
【0052】
図22、図23A、および図26〜図30に示されるように、遠位部分または底面144は、異なるサイズのフランジ付き端部を有するプランジャ部材146および148を受ける、横方向に配置されたスロット162、164、および166を含む。図28〜図30に最適に示されるように、小中大の直径サイズを有するフランジ付き端部が、対応するサイズのスロット162、164、および166に受けられ得る。フランジのサイズは、異なるサイズ(容積)のシリンジに対して、一般的には異なる。これによって、1つのアクチュエータが、異なる処理に対して必要とされ得る異なるシリンジサイズ(容積)に適合することが可能になる。図27に示されるように、スロット162、164、および166のそれぞれは、単一のプランジャ部材、または並列関係で方向付けられた一対のプランジャ部材を受けるようなサイズを決められ、かつそのように構成され得る。
【0053】
上記の発明によれば、図20〜図30の実施形態は、ガス源からのガスを供給し、制御する制御ユニット4と、(図1に示されるように)関連付けられ得る。図20〜図30において、ガス通路150は、ユーザの親指が、ユーザ接触表面142内に形成された第二の開口部152の上に置かれたとき、ユーザによって塞がれる。上述の実施形態に従うと、ガス通路150は、ガス通路150の第二の端部154に接続された管156を介して、(例えば、図1の4および6で示された)制御ユニットおよび/またはガス源または圧力源と流体的に連絡し得る。図20において、このような接続は、突出部またはフック168を有する管156の端部を接続することによって達成され得る。この突出部またはフック168は、ユーザ接触表面142上のランプ付き戻り止め(detent)または突起(lug)170の背後で係合する。他のタイプの締め付け構造も、また可能であり、図示され、記載された構造に限定されない。上述の本発明に従うと、第二の開口部152は、ユーザによって塞がれるとき、ガスの供給は、(例えば、図1の8で示されるような)適切な管を介してアプリケータの遠位端に供給されることが好ましい。
【0054】
図31において、全体的に172で示される器具は、上述の実施形態と同様に、プッシャ部材と結合され得る作動部材174を含み、図1〜図13に示されるのと同様な起伏を有するトップ側面またはユーザ接触表面176と、遠位部分または底面部分178とを含む。図1〜図13に示される実施形態と同様に、図31の実施形態は、スライド可能な延伸アーム182を有するフレーム180を含み、一対の隣接する中空空洞184および186を含む。空洞184および186は、組織シーラント成分を収容するそれぞれの円筒状の穴(図示せず)を受ける。作動部材172の遠位部分(または底面)178は、2つのスロット190および192を好ましくは含み、そのそれぞれが、それぞれの空洞184および186の中に配置された流体を収容する各穴から近位に延びるプランジャ部材のフランジ付き端部をスライド可能なように受ける。
【0055】
図32は、200で全体的に示される代替の組織シーラント器具を示す。このような器具は、従来のガンタイプのアプリケータ構成を有して示されるが、他の構成も、また可能である。器具200は、一般的に、本体202およびハンドル204を定義する。本体202は、流体で満ちた円筒状の穴206を受けるそれぞれの空洞を定義する。これらの穴は、これらの穴から延びるそれぞれのプランジャ部材208を有する。プランジャ部材208の各近位端は、プッシャ部材210によって受けられる。全体的に212で示される作動部材は、プッシャ部材210と、好ましくは動作可能なように関連付けられる。作動部材212は、ハンドル204に対して、遠位側に位置し、回動可動であり得るレバー214を含む。レバー214は、米国特許第6,585,696号に図示され、記載された駆動メカニズムによって、プッシャ部材210と動作可能に接続され得る。該特許は、本出願の譲受人であるBaxter International Inc.に譲渡されており、該特許は、本明細書に参考として援用される。したがって、このようなメカニズムは、さらに記載される必要はない。
【0056】
図32において、レバー214は、好ましくはハンドル204に回動可能に接続される。レバー214は、作動のために、ハンドル204に向かう方向、および/またはハンドル204から離れる方向に、回動され得る。レバー214は、ガス通路216の少なくとも一部分をも定義することが好ましい。通路216の第一の端部または開口部218は、レバー214の遠位部分に定義されることが好ましい。組織シーラントの供給を作動するために、ユーザは、通路216の第一の端部218を、例えば、人差し指で覆い得るか、あるいは塞ぎ得る。通路216の第二の端部220は、管222を介してガスの供給源に接続することが好ましい。この管222は、通路216にガスまたは圧力を提供するために、ガス通路216の別の部分を定義することが好ましい。ガスの供給は、好ましくは、適切な管224を介する器具200の遠位端にも、供給される。
【0057】
図32の器具200の動作中、レバー214は、組織シーラントをデバイスのスプレー端部226を通って穴206から吐出するように回動して動く。上述の発明に従って、レバー214内に形成された開口部218を塞ぐと、ガスまたは圧力は、管224を介してスプレー端部226に、同時に供給され得る。また、上述の発明によれば、ユーザが開口部218を塞ぐのを止めたとき、ガスの供給は、即座に、あるいは時間遅延をともなってのいずれかで止められ得る。
【0058】
上記から理解され得るように、本発明は、幾つかの異なる局面を有し、これらの局面は、添付図面に示される特定の構造に限定されない。これらの構造のバリエーションは、組織シーラントの塗布を実行するための他の構造において、具現化され得る。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】見やすくするために器具の一部を透過させた器具の上面斜視図であり、概略的に示されたシーラントアプリケータ組立体、制御ユニット、およびガス供給源を含んでいる。
【図2】図1に示される制御ユニットの背面斜視図である。
【図3】図1に示される器具の拡大上面斜視図である。
【図4】図1に示される器具の近位端の部分的な拡大上面斜視図である。
【図5】図1に示される器具の下面斜視図である。
【図6】器具の作動部材の前面斜視図である。
【図7】作動部材の背面斜視図である。
【図8】図1の器具の上面図である。
【図9】図1に示される器具の側面図である。
【図10】図1に示される器具の近位端の部分的な拡大下面図である。
【図11】図1に示されるプッシャ部材の正面図である。
【図12】図11の管路の線12−12に沿った断面図である。
【図13】プッシャ部材の背面図である。
【図14】図1に示される制御ユニットの空気供給図である。
【図15】制御ユニットに用いられる電気回路の流れ図である。
【図16】制御ユニットに用いられる電気回路の概略図である。
【図17】ガスをシーラント成分のうちの1つと混合する、改良したスプレーアダプタの図である。
【図18】ガスをシーラント成分のそれぞれと別々に混合する、別の改良したスプレーアダプタの図である。
【図19】シーラント成分を互いに混合した後に、ガスをその成分と混合する、さらに別の改良したスプレーアダプタの図である。
【図20】見やすくするために器具の一部を取り除いた、別の作動部材の上面斜視図である。
【図21】図20に示される作動部材の右側斜視図である。
【図22】図20に示される作動部材の左側斜視図である。
【図23】図20に示される作動部材の上面図である。
【図23A】図23に示される面23Aで切断した断面図である。
【図24】図20に示される作動部材の背面図である。
【図25】図20に示される作動部材の右側面図である。
【図26】図20に示される作動部材の左側面図である。
【図27】図20に示される作動部材の下面図である。
【図28】作動部材に関連付けられるプランジヤ部材をさらに含む、図26に類似した図である。
【図29】図28に示されるものよりも大きな直径を有する異なるプランジャ部材を含む以外は、図28に類似した図である。
【図30】図29に示されるものよりも大きな直径を有する異なる別のプランジャ部材を含む以外は、図29に類似した図である。
【図31】見やすくするために器具の一部を取り除いた、本発明の別の実施態様の上面斜視図である。
【図32】本発明の器具の更なる他の実施形態の上面斜視図である。
【技術分野】
【0001】
(背景)
本発明は、組織シーラントのようなシーラントを、生物組織のようなワーク表面に塗布するためのシステムおよび器具に関する。
【背景技術】
【0002】
ワーク表面へのシーラントの混合および/または塗布には、様々な設定の応用がある。医療分野では、組織シーラントの形態のシーラントは、ヒトおよび動物の組織に塗布され、例えば、止血や、外傷のシール、熱傷の処置、皮膚移植、および他の様々な目的のために、手術部位または創傷部位の組織をシールまたは修復する。
【0003】
医療分野では、一般に、組織シーラントは、組織上に組織シーラントを直接吐出する、シリンジ型アプリケータによって、一般に塗布される。当該のアプリケータの例は、特許文献1〜6に見られ、これらは全て参考として本明細書に援用される。当該のアプリケータの更なる例には、TissomatおよびDuplojectという商標名で販売され、Baxter AG社によって市場に出されているものもある。
【0004】
生体組織の治療に用いられる組織シーラントは、一般に、体が吸収することができ、後に患者から取り除く必要のない生体適合性複合物のような、1つ以上の成分でできている。公知の組織シーラントの一例には、フィブリノゲンおよびトロンビンでできたものがある。組織シーラントは、組織シーラントアプリケータからの吐出時に、接着性複合剤に混合することができる1つ以上の容器に収容することが可能である。例えば、アプリケータからの吐出時に、成分を混合して接着性組織シーラントを発生させるように、これらの成分を、互いに近接して配置された2つの別個の出口から吐出させることが可能である。
【0005】
組織シーラントアプリケータはまた、加圧した滅菌ガス(例、空気)によって霧状にして、組織シーラントと無菌(sterile)ガスまたは空気を組み合わせた霧を形成する組織シーラントを提供することも可能である。アプリケータは、1つ以上の組織シーラント成分の出口近傍のアプリケータの遠位端にガスまたは空気を供給する管によって、空気またはガス供給源に接続される。例えば、ガスは、アプリケータによって定義される混合領域内の1つ以上の組織シーラント成分と連通することが可能である。代替的に、ガスは、アプリケータからの吐出後に組織シーラント成分と混合することが可能である。後者のスキームでは、ガスまたは空気の出口は、1つ以上の組織シーラント成分の出口の近傍に位置することが好ましく、例えば、1つ以上の組織シーラント成分の出口を囲む、環状の形態とすることが可能である。その結果、組織シーラントは、エアロゾルまたはスプレーの形態で吐出される。
【0006】
ガスまたは空気の供給は、例えば、組織シーラントの吐出時に、ガスが実質的に同時にアプリケータ供給されるように、調整することが好ましい。しかし、組織シーラントまたはその成分の吐出との供給のタイミングを調整させることは、特に多数の組織シーラント成分を使用する場合には、不都合かつ困難であることがわかっている。
【0007】
従来の組織シーラントアプリケータは、外科医または病院職員のようなユーザに依存し、別々の動作によってガスの供給と組織シーラントの吐出とを同時に作動させるようにしている。例えば、ユーザは、シリンジプランジャなどに圧力を加えることなどによって、組織シーラントまたは成分を手動で吐出させなければならない別々の動作に加えて、足の動作などによって、ガスの供給を手動でオン/オフしなければならない。ユーザが、これらの2つのタイミングを調整するのが困難である。したがって、組織シーラントのスプレー吐出の作動を簡素化し、信頼性のある連続的な組織シーラントのスプレー吐出をさらに提供する、組織シーラントアプリケータを提供する必要がある。
【特許文献1】米国特許第4,846,405号明細書
【特許文献2】米国特許第5,582,596号明細書
【特許文献3】米国特許第5,665,067号明細書
【特許文献4】米国特許第6,461,361号明細書
【特許文献5】米国特許第6,585,696号明細書
【特許文献6】国際公開第96/39212号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
(発明の概要)
本発明は、一般的に、組織シーラントのようなシーラントを生物組織のようなワーク表面に塗布するためのシステムおよび器具、または塗布に使用するための器具であって、ガスの供給は、シーラントの吐出と実質的に同時に確実に作動されることが可能なシステムおよび器具に向けられている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一局面によれば、シーラント、例えば、組織シーラントを収容するための内部の穴(bore)を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体を備えた器具を提供する。ピストンは、穴内に移動可能に配置される。該器具は、穴と連通する遠位出口をさらに備える。第一のガス通路は、遠位出口に協働的に関連付けられ、ガスを導いてシーラントのスプレー吐出を発生させるように構成されている。作動部材は、ピストンを本体の遠位端の方へ動かして遠位出口を通してシーラントを吐出するためのピストンに協働的に関連付けられ、また第一のガス通路へのガスの供給を同時に作動させて、ワーク表面、例えば、生物組織への塗布のためのシーラントのスプレー吐出を発生させる。
【0010】
本発明の別の局面によれば、シーラント、例えば、組織シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体を有するタイプの器具とともに使用するためのシーラントアプリケータ組立体を提供する。該器具は、穴内に移動可能に配置されるピストンと、該ピストンに動作可能に関連付けられ、穴の近位端を通って延びるプッシャ部材とを含む。シーラントアプリケータ組立体は、本体の穴と連通し、遠位出口を定義するように構成されたスプレーアダプタを備える。シーラントアプリケータ組立体は、遠位出口に協働的に関連付けられ、ガスを導いてシーラントのスプレー吐出を発生させるように構成された第一のガス通路をさらに備える。作動部材は、ピストンを本体の遠位端の方へ動かして遠位出口を通してシーラントを吐出させるためのプッシャ部材と協働的に関連付けられるように構成され、シーラントのスプレー吐出を発生させるための第一のガス通路へのガスの供給を同時に作動させるように作動可能である。
【0011】
本発明の更なる局面によれば、シーラント、例えば、組織シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体を備えたタイプの器具とともに使用するための制御ユニットを提供する。該器具は、穴内に移動可能に配置されたピストンと、その穴と連通する遠位出口とをさらに含む。第一のガス通路は、遠位出口と協働的に関連付けられ、ガスを導いてシーラントのスプレー吐出を発生させるように構成されている。作動部材は、ピストンに協働的に関連付けられている。制御ユニットは、器具から制御信号を受信すると、第一のガス通路との連通に好適なガスの流れを起こして作動し、シーラントのスプレー吐出を発生させるように動作可能である。
【0012】
本発明のさらに他の局面によれば、器具と、ガス供給源とを備えるシステムが提供される。該器具は、シーラント、例えば、組織シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体を備える。ピストンは、穴内に移動可能に配置される。該器具は、該穴と連通する遠位出口をさらに備える。第一のガス通路は、遠位出口に協働的に関連付けられ、ガスを導いてシーラントのスプレー吐出を発生させるように構成されている。作動部材は、ピストンを本体の遠位端の方へ動かして遠位出口を通してシーラントを吐出するためにピストンに協働的に関連付けられ、第一のガス通路へのガスの供給を同時に作動させて、ワーク表面、例えば、生物組織への塗布のためのシーラントのスプレー吐出を発生させるように動作可能である。ガス供給源は、第一のガス通路と連通する。該システムはさらに、作動部材がガス供給源に動作可能に接続され、第一のガス通路を通るガスの流れを少なくとも選択的に作動させて、ワーク表面へ塗布するためのシーラントのスプレー吐出を発生させることを提供する。
【0013】
本発明の追加の局面によれば、シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体を有するタイプの器具と協働的に関連付けられるシーラントアプリケータ組立体が提供される。該器具は、該穴内に移動可能に位置するピストンと、該ピストンと動作可能に関連付けられ、該穴の該近位端を通って延びるプッシャ部材とをさらに含む。該アプリケータ組立体は、第一のガス出口を介して加圧ガス源を制御可能なように供給するように適合され提供され、これは、供給信号を受信して、該信号に少なくとも部分的に依存して、該ガス源の該供給を制御するための入力をまた有するガス供給装置と協働的に関係付けられるためのものである。該アプリケータ組立体は、ワーク表面へシーラントを供給するユーザによる使用をさらに提供する。このようなアプリケータ組立体は、該本体の該穴と連通するように適合され、遠位出口を定義するスプレーアダプタを備える。そのようなアプリケータ組立体は、該遠位出口と協働的に関連付けられた第一のガス通路をまた備える。該第一のガス通路は、ガスを導いて該シーラントのスプレー吐出を発生させるように構成されている。このようなアプリケータ組立体は、該第一のガス通路と流体的に連絡し、該第一のガス出口と流体的に連絡して置かれるように適合された管をさらに備える。作動部材は、該プッシャ部材と協働的に関連付けられるように適合される。該作動部材は、該プッシャの移動中に、該供給信号を発生し、こうして、ガスが該信号に少なくとも部分的に依存して、該第一のガス出口から供給されるように構成されている。
【0014】
本発明の別の追加の局面によれば、シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体と、該穴内に移動可能に位置するピストンと、該ピストンと動作可能に関連付けられ、該穴の該近位端を通って延びるプッシャ部材とを有するタイプの器具と協働的に関連付けられるシーラントアプリケータ組立体が提供される。該アプリケータ組立体は、ユーザによりワーク表面へシーラントを供給する使用のために適するようにも提供される。このようなアプリケータ組立体は、第一のガス出口を介して加圧ガス源を制御可能なように供給するように適合され、供給信号を受信して、該信号に少なくとも部分的に依存して、該ガス源の該供給を制御するための入力をも有するガス供給装置を備える。このようなアプリケータ組立体は、該本体の該穴と連通するように適合され、遠位出口を定義するスプレーアダプタをまた備える。このようなアプリケータ組立体は、該遠位出口と協働的に関連付けられた第一のガス通路をさらに備える。該第一のガス通路は、ガスを導いて該シーラントのスプレー吐出を発生させるように構成されている。管は、該第一のガス通路と流体的に連絡し、該第一のガス出口と流体的に連絡して置かれるように適合される。作動部材は、該プッシャ部材と協働的に関連付けられるように適合される。このような作動部材は、該プッシャの移動中に、該供給信号を発生し、こうして、ガスが該信号に少なくとも部分的に依存して、該第一のガス出口から供給されるようにするように構成されている。
【0015】
本発明の更なる追加の局面によれば、ユーザによりワーク表面にシーラントを供給する使用のためのアプリケータ組立体が、提供される。このようなアプリケータ組立体は、シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体を備える。ピストンは、該穴内に移動可能に位置し、プッシャ部材は、該穴の該近位端を通って延びる該ピストンと動作可能に関連付けられる。このようなアプリケータ組立体は、第一のガス出口と、供給信号を受信する供給信号入力と、該第一のガス出口へのガスの流れを作動するスイッチと、該スイッチと該供給信号入力に供給される信号とを協働的に関連させる制御メカニズムとを有するガス供給装置も備える。このようなアプリケータ組立体は、該本体の該穴と連通するように適合され、遠位端を定義するスプレーアダプタをさらに備える。該スプレーアダプタは、該遠位出口と協働的に関連付けられた第一のガス通路を備える。該第一のガス通路は、ガスを導いて、該シーラントのスプレー吐出を発生させるように構成される。管は、該第一のガス通路と流体的に連絡し、該第一のガス出口と流体的に連絡して置かれるように適合される。作動部材は、該プッシャ部材と協働的に関連付けられるように適合される。該作動部材は、該プッシャの移動中に、該供給信号を発生し、こうして、ガスが該信号に少なくとも部分的に依存して、該第一のガス出口から供給されるように構成されている。
【0016】
本発明の別の局面によれば、シーラントをワーク表面に塗布するアプリケータ組立体が提供され、該アプリケータ組立体は、シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体と、該穴内に移動可能に位置するピストンと、該ピストンと動作可能に関連付けられ、該穴の該近位端を通って延びるプッシャ部材とを有する第一の器具と;第一のガス出口と、供給信号を受信する供給信号入力と、該第一のガス出口へのガスの流れを作動するスイッチと、該スイッチと該供給信号入力に供給される信号とを協働的に関連させる制御メカニズムとを有するガス供給装置と;スプレーアダプタと、作動部材とを備える第二の器具とを備え;該スプレーアダプタは、該本体の該穴と連通し、遠位端を定義し、該スプレーアダプタは、該遠位出口と協働的に関連付けられた第一のガス通路を備え、該第一のガス通路は、ガスを導いて、該シーラントのスプレー吐出を発生させるように構成され、管は、該第一のガス通路と流体的に連絡し、かつ該第一のガス出口と流体的に連絡し;該作動部材は、該プッシャ部材と協働的に関連付けられ、該作動部材は、該プッシャ部材の移動中に、該供給信号を発生し、、こうして、ガスが該信号に少なくとも部分的に依存して、該第一のガス出口から供給されるように構成されている。
【0017】
本発明の別の局面によれば、シーラントをワーク表面に塗布するアプリケータ組立体が提供され、該アプリケータ組立体は、シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体と、該穴内に移動可能に位置するピストンと、該ピストンと動作可能に関連付けられ、該穴の該近位端を通って延びるプッシャ部材とを備える第一の器具と;第一のガス出口と、供給信号を受信する供給信号入力と、該第一のガス出口へのガスの流れを作動するスイッチと、該スイッチと該供給信号入力に供給される信号とを協働的に関係付ける制御メカニズムとを有するガス供給装置と;スプレーアダプタと、作動部材とを備える第二の器具とを備え;該スプレーアダプタは、該本体の該穴と連通するように適合され、遠位端を定義し、該スプレーアダプタは、該遠位出口と協働的に関連付けられた第一のガス通路を備え、該第一のガス通路は、ガスを導いて、該シーラントのスプレー吐出を発生させるように構成され、管は、該第一のガス通路と流体的に連絡し、かつ該第一のガス出口と流体的に連絡して置かれるように適合され;作動部材は、該プッシャ部材と協働的に関連付けられるように適合され、該作動部材は、該プッシャの移動中に、該供給信号を発生し、こうして、ガスが該信号に少なくとも部分的に依存して、該第一のガス出口から供給されるように構成されている。
【0018】
本発明の別の局面によれば、ワーク表面にシーラントを塗布するアプリケータ組立体で使用する器具が提供され、該器具は、シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体と、該穴内に移動可能に位置するピストンと、該ピストンと動作可能に関連付けられ、該穴の該近位端を通って延びるプッシャ部材とを備え、該プッシャ部材は、該アプリケータ組立体の作動部材と協働的に関連付けられように適合される。
【0019】
本発明の別の局面によれば、ワーク表面にシーラントを塗布するアプリケータ組立体で使用する器具が提供され、該器具は、スプレーアダプタと作動部材とを備え;該スプレーアダプタは、該アプリケータ組立体の本体の穴と連通するように適合され、遠位端を定義し、該スプレーアダプタは、該遠位出口と協働的に関連付けられた第一のガス通路を備え、該第一のガス通路は、ガスを導いて、該シーラントのスプレー吐出を発生させるように構成され;管は、該第一のガス通路と流体的に連絡し、かつガス供給装置の第一のガス出口と流体的に連絡して置かれるように適合され;該作動部材は、該本体のプッシャ部材と協働的に関連付けられるように適合され、該作動部材は、該プッシャの移動中に、該ガス供給装置に供給信号を発生し、こうして、ガスが該信号に少なくとも部分的に依存して、該第一のガス出口から供給されるように構成されている。
【0020】
本発明の別の局面によれば、ワーク表面にシーラントを塗布するアプリケータ組立体で使用するキットが提供され、該キットは、第一の器具と第二の器具とを備え;該第一の器具は、シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体と、該穴内に移動可能に位置するピストンと、該ピストンと動作可能に関連付けられ、該穴の該近位端を通って延びるプッシャ部材とを備え、該プッシャ部材は、該第二の器具の作動部材と協働的に関連付けられるように適合され;該第二の器具は、スプレーアダプタと作動部材とを備え;該スプレーアダプタは、該本体の該穴と連通するように適合され、遠位端を定義し、該スプレーアダプタは、該遠位出口と協働的に関連付けられる第一のガス通路を備え、該第一のガス通路は、ガスを導いて、該シーラントのスプレー吐出を発生させるように構成され;管は、該第一のガス通路と流体的に連絡し、かつガス供給装置の第一のガス出口と流体的に連絡して置かれるように適合され;該作動部材は、該プッシャ部材の移動中に、該ガス供給装置に供給信号を発生し、こうして、ガスが該信号に少なくとも部分的に依存して、該第一のガス出口から供給されるように構成されている。
【0021】
この概要は、ここに請求されるか、あるいは以下で請求され得る本発明の各局面または各特徴の網羅的な同定として意図されるものではないが、以下のより詳細な説明の理解を助けるために、本発明の特定の局面の概要を表す。本発明の追加の局面または特徴は、以下の説明で述べられ得る。
【0022】
特定の構造の観点で以下に記載されているが、本発明のシステムおよび器具は、図示されたのと同一の構造に限定されないことは、理解されるべきである。記載され、請求される構造は、以上に述べられた構造のように、より具体的な構造の全てを含む幅広い解釈を有することを意図されることが理解されるべきであり、この解釈において、商業的応用が見出され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
(好ましい実施形態の説明)
本発明の一局面に従うと、図1は、生物組織のようなワーク表面に、組織シーラントのようなシーラントを塗布するシステムを全体的に示す。このシステムは、好ましくは、全体的に2で示される組織シーラント器具、全体的に4で示される制御ユニット、および全体的に6で示される加圧された無菌のガスまたは空気の供給源を含む。これらの構造のそれぞれは、本発明の様々な局面に従って、以下に、さらに詳細に記載される。
【0024】
図1において、組織シーラント器具2は、全体的に12で示される遠位端、および全体的に14で示される近位端を含む。器具2は、好ましくは、第一のガス通路8および第二のガス通路10によって、制御ユニット4に接続される。これらの通路は、それぞれ、制御ユニット4と器具2とを好ましくは接続する管によって、少なくとも一部は形成され得る。一般的に、第一のガス通路8は、器具の遠位端12と関連付けられ、あるいは流体的に接続し、第二の通路10は、近位端14と関連付けられ、あるいは流体的に接続する。管の端部15は、オスまたはメスタイプのコネクタのような異なる形状の端部を有し得る。ここで、これらの端部は、制御ユニット4に、該制御ユニットに管の着脱自在に接続可能とし、かつ該制御ユニットでの管の不適切なローディングを防止するように、取り付けられる。器具2は、使用後に容易に取り外され得るように、構成されることが好ましい。
【0025】
制御ユニット4は、制御ユニット4から延びる供給通路16を用いて、ガス供給源6に接続されることが好ましい。また、ガス供給源6は、制御ユニット4と一体化して組み込まれ得ることも可能である。制御ユニット4は、好ましくは、ガス通路8および10の一方または双方にガスを供給することが好ましく、このことは、以下により詳細に記載される。ガスの供給は、約3.5〜7バールの圧力範囲を有し得るが、他の範囲も、また可能である。制御ユニット4は、さらに圧力制御ノブ18を含み得る。このノブ18は、第一のガス通路8および第二のガス通路10の少なくとも一方を介して、好ましくは第一のガス通路8を介して、器具に供給されるガスの圧力を手動で制御するためのものである。圧力ゲージ20は、第一のガス通路8の中のガスの圧力を目で見てモニタすることを可能にし、これにより、所望の圧力の設定を容易にし得る。好ましい実施形態において、所望の圧力は、0.1〜3バールの範囲であり、圧力ゲージは、0.0〜4.0バールの圧力を示し得る。
【0026】
図2に示されるように、制御ユニット4の後部表面は、水平に配置されたクランピング部材22および/または垂直に配置されたクランピング部材24を含み得る。該クランピング部材24は、使用中に、制御ユニットをテーブル、ロッド、ポール、あるいは他の水平または垂直に配置されたクランピング表面への取り付けを補助するバイアシング部材26を有する。
【0027】
本発明のさらなる局面において、図1の器具2は、細長い本体28を一般的に含み、この本体28は、27で全体的に示される近位端、および29で全体的に示される遠位端を含む。例示としてであって、限定ではないが、図1および図3は、2つの内部の穴30および32を定義する細長い本体28を示す。2つの内部の穴は、例えば、ダブルバレルシリンジアプリケータを有するタイプの器具であり、各バレルは、組織シーラント成分を収容する。各穴30および32は、組織シーラントの成分を収容するように適合される。例えば、各穴は、フィブリノゲンまたはトロンビン、あるいは他の同様の組織シーラント成分のうちの一つを収容し得る。図示された構造は、例示であって、限定するものではなく、他の構造もまた可能であることは、理解される。例えば、器具は、単一の内部の穴および多数の内部の穴のような代替的な構造も用いられ得、このような構造は、使用されるシーラントのタイプに依存し得る。
【0028】
図3に示されるように、フレーム34は、内部の穴30および32を、対応する空洞(cavity)36および38内に、これらの内部の穴30および32穴が互いに平行な軸に沿って延びるように担持することが好ましい。フレーム34は、図3に示されるように、フレームの近位端で、またスロット40および42も定義し得、これらのスロット40および42の中に、対応する穴30および32のフランジ付き端部44および46が、受けられる。ピストン48および50は、各それぞれの内部の穴30および32に、動作可能なように配置される。
【0029】
プッシャ部材は、全体的に52で示され、ピストン48および50と、動作可能なように関連付けられ、プランジャ部材53および54を含み、プランジャ部材53および54は、各ピストンに対応する各穴30および32の近位端を通って延びる。プッシャ部材52が器具2の遠位端12に向かって動くと、同時にピストン48および50を動かし、これらのピストンに含まれる組織シーラントを吐出する。図8および図9に示されるように、延伸アーム56が提供され得る。この延伸アーム56は、フレーム34からプランジャ部材52および53に平行に、プッシャ部材52の近位プラットホーム58へと、近位に延び、本体2に対して、プッシャ部材52の移動を可能にするフレームにスライドするように取り付けられている。図3〜図4において、各それぞれのプランジャ部材53および54のフランジ付き端部60および62は、近位プラットホーム58の遠位表面68内で定義された対応するスロット64および66(図12〜図13にも図示)に受けられ得る。これによって、プッシャ部材52上を押すことによって、プランジャ部材53および54の動きを同期するためである。代替の実施形態において、プッシャ部材52は、近位プラットホーム58で、プランジャ部材53および54を一体的に取り付けることから構成され得る。
【0030】
図10〜図12に示されるように、プッシャ部材52は、近位表面70を提供され、この近位表面70は、プッシャ部材52のボトムエッジ76からトップエッジ78へと、互いに間隔を離して延びる2つのリッジ72を含む。図11および図12に示されるように、ランプ74が、各リッジ72に、好ましくは配置され、トップエッジ76とボトムエッジ78との間に間隔を空ける。図12において、ランプ74は、ボトムエッジ76近傍で定義される窪み付き(recessed)エッジ79から、トップエッジ78近傍で定義されるノッチ80へと延びる傾斜表面を形成する。好ましくは、各ランプ74は、窪み付きエッジ79からノッチ80へと2°の角度で傾斜される。図10および図11に示されるように、2つのチャネル、溝など82および84は、リッジ72の間に定義される谷の中の近位表面70内に形成されることが好ましい。チャネル82および84は、図10に最適に示されるように、傾斜角で遠位方向に向かって近位表面70の中へと延びる。
【0031】
図4〜図5に移ると、全体的に86で示される作動部材は、ピストン48および50と協働的に関連付けられ、シーラントを吐出する。「協働的に関連付けられる」とは、作動部材が、シーラントの吐出を作動する構造の一部であり得ること、もしくは作動部材が、そのような構造に動作可能なように取り付けられ得るか、または担持され得ること、あるいはそのような構造から分離されているが、そのような構造と直接または間接に相互作用し得ることを意味する。図4〜図5において、作動部材は、プッシャ部材52に、着脱自在に担持または装着されることが好ましい。また、作動部材が、(図22〜図31に示されるように)プッシャ部材と一体化して形成されること、および/または(図32に示されるように)器具の他のエレメントと一体化して形成されることも可能である。図4〜図5において、作動部材は、プッシャ部材52の近位端に接続されるが、他の位置に接続されることも、また可能である。
【0032】
作動部材は、また、ガスの供給を作動するように動作し、組織シーラントを吐出すると同時に、スプレー吐出を形成する。作動部材は、様々な方法で、スプレー吐出を作動するように動作可能であり得ることが意図される。作動部材による作動は、空気、圧力、電気、または他のメカニズムによって供給され得る。例示であって、限定ではないが、作動部材は、電気スイッチなどによって作動のために動作され得る。作動は、また、制御ガス圧力の増減のいずれかによる変動によって、トリガされ得る。この記載は、スプレー吐出の作動を引き起こすために使用され得る技術を網羅しないし、本明細書で検討されるバリエーションに加え、他のバリエーションも可能であることは、理解される。
【0033】
好ましくは、作動部材は、ガス流れを可能にする開口部を含む第二のガス通路を備える。第二のガス通路は、ガス供給装置の供給信号入力と流体的に連絡して、配置され得る。ユーザが作動部材を作動して、ピストンを動かすと、ガス供給装置に供給信号を発生して、開口部は、狭められる。図6において、作動部材86は、ユーザ接触表面を定義する近位部分88と、プッシャ部材52に接続する遠位部分90とを含むことが好ましい。ユーザ接触表面は、特定の構造により以下に記載されるが、これらは、例示であって、限定するためではない。ユーザ接触表面は、手動スイッチまたは電気作動スイッチと関連付けられ得、このスイッチは、第一のガス通路8へのガスの供給を作動するように、ガスまたは圧力の変化を生じさせるか、あるいは電気信号を発生することが意図される。ユーザ接触表面は、近位部分88以外の作動部材86の異なる部分と関連付けられ得ることも、また可能である。
【0034】
図6〜図7において、近位部分88は、凹面形状、またはユーザの親指のような指を受けるのに適合された構成を有する窪み(depression)92を含むことが好ましい。窪み92は、この窪み92の中に置かれた管状突起部(tubular protrusion)94を含み得る。これにより、組織シーラントの吐出の間に、ユーザの指が、この突起部94と一般的に接触するようにしている。図6において、突起部94は、開口部96の回りに定義されることが好ましい。図5に示されるように、作動部材86は、第二の通路10の一部分を形成し、開口部96は、第二のガス通路10に、あるいは第二のガス通路10からガスが流れることを可能にする。ユーザが作動部材を作動して、ピストンを動かすと、開口部は狭められ、ガス供給装置への供給信号を発生する。図5において、第二の通路10の別の部分を好ましくは定義する管は、図6に示されるように、作動部材の一側面で作動部材の中に定義される流れポート102への接続によって、作動部材86と流体的に連絡する。開口部96および流れポート102の位置は、それぞれ作動部材86の近位部分88および側面部分に、図5〜図7のように示されるが、他のバリエーションも、また可能である。
【0035】
図7に示されるように、作動部材86は、遠位部分90から延びる2つの平行なリブ98および99を定義することが好ましい。リブ98および99は、側面エッジ97の間に延び得、好ましくは、横方向の線Aについて概ね対称である。作動部材86は、また、2つの角度付き突出部(angled projection)100および101を含むことが好ましく、この2つの突出部は、リッジ98と99との間に配置され、斜めの角度で遠位方向に延びる。突出部100および101は、垂直な線Bについて概ね対称である。図10に示されるように、各突出部100および101は、対応するチャネル82および84によって受けられるような形状および角度となっていることが好ましい。これは、作動部材86が、着脱自在にプッシャ部材52に取り付けられるようにしている。他の締め付け構造も、図示され、記載された構造以外の作動部材を接続するために使用され得る。さらに、取り付けは、作動部材86によって受けられるプッシャ部材52の中に形成された突出部によって提供される。
【0036】
図10に示されるように、作動部材は、突出部100および101を対応するチャネル82および84の中に、スライド可能なように挿入することによって、着脱自在に取り付けられ得る。また、図11も参照すると、挿入の間、リブ98および99は、先頭リブ98がノッチ80によって受けられ、後続リブ99が、窪んだエッジ79に係合するまで、リッジ72およびランプ74を横切る。突起部100および101は、チャネル82および84と係合する。ランプ74の傾斜した表面は、先頭リブ98と接触することが好ましく、該先頭リブ98は、作動部材を板バネのような方法(leaf spring−like manner)で、かすかに曲がらせるものであり、該ランプの傾斜した表面は、傾斜が増加するにつれて、動きに対する抵抗の増加を提供する。例えば、リブ98が、ランプ74を通り過ぎてスライドし、ノッチ80と係合し、リブ99が、リッジ72を超えてスライドし、窪んだエッジ79を係合するとき、ユーザは、より少ない抵抗を感じ、より好ましくは、接触感を感じ、そして、おそらく聴覚への指示を感じる。作動部材86は、ユーザがノッチ80からランプ74に沿ってリブ98を力強く動かして、窪んだエッジ79からリブ99を動かすことによって、スライド可能なように取り外される。リブ98および99は、好ましくはスライド可能な挿入および取り外しを可能にするのに十分な融通性を有する。また、図面に示される向きに対して、180°回転された向きで作動部材をプッシャ部材52に取り付けることも可能である。この場合、例えば、管が、作動部材のもう一方の側面から延び得ることが望ましい。
【0037】
図8および図9に移ると、本体の遠位端29によって担持されるか、あるいは本体の遠位端29に、接続されることが好ましいスプレーアダプタ104が、提供される。図8において、遠位出口106および108は、シーラント成分の排出を可能にし、スプレーアダプタ104と連通するために、本体28のそれぞれの内部の穴30および32と関連付けられ得る。それぞれのシーラント通路110および112は、それぞれの内部の穴30および32からシーラントに連通するために、スプレーアダプタ104の中に形成され得る。スプレーアダプタ104は、図8に示されるように、各シーラント成分に対して、別個の出口114および116を定義し得るか、あるいは、代替的に、図19に示されるように、混合成分ストリームの吐出を可能にし得る。この混合成分ストリームにおいて、これらの成分の混合物は、スプレーアダプタ104の内側に提供される。図8および図9のスプレーアダプタ104は、例示であって、限定ではなく、他の構成も可能であるこ考えられる。
【0038】
図9において、スプレーアダプタ104は、また好ましくは、第一のガス通路8の一部分を形成し、好ましくは、第一のガス通路8の別の部分を形成する管に接続する。図8および図9において、スプレーアダプタ104は、ガス出口120と連通するガス流路(flow path)118を定義する。図8および図9において、ガス流路118の部分は、好ましくは、環状または円形状の形状を有するが、例えば、卵形、楕円(oblong)などの他の形状も、また可能である。図8および図9は、また、シーラント出口114および116の周りに配置されるガス出口120を示すが、個別のガス出口が各シーラント出口の周りに配置される場合を含む他のバリエーションも、また可能である。複数のシーラント成分が一緒に混合される前または後のいずれかに、少なくとも1つのシーラント成分をガスと混合することも、また可能である。図17〜図18において、ガスは、複数のシーラント成分が一緒に混合される前に、図17のように、これらの複数のシーラントのうちの1つと混合されるか、あるいは図18のように、2つのシーラントと混合される。また、図19のように、ガスは、組み合わさったガスとシーラントの遠位出口の上流で、既に混合されたシーラントと混合される。作動部材86の動作は、シーラントの吐出と同時に、第一のガス通路8を介してのスプレーアダプタ104へのガスの供給を提供することが好ましい。
【0039】
本発明の別の局面によれば、図1に最適に示されるようにシーラントアプリケータ組立体122が提供され、シーラントアプリケータ組立体122は、以上に図示され、記載されたように、スプレーアダプタ104、第一のガス通路8、および作動部材86を含む。シーラントアプリケータ組立体のこれらの構造は、好ましくは、図1に示される構成で互いに取り付けられ、以上に図示され、記載されたシリンジプランジャ構造または他の類似の構造と同様に、組織シーラントを吐出するためのダブルバレルシリンジプランジャ構造とともに使用するための使い捨てセットとして販売され得る。シーラントアプリケータ組立体のスプレーアダプタおよび作動部材は、上述と同様に、シリンジプランジャ構造の適切な位置に着脱自在に取り付けられることが好ましい。例示であって、限定ではないが、シリンジプランジャ構造は、カテーテルまたはカニューレのような他のアダプタ、あるいは組織シーラントのスプレー吐出または非スプレー吐出を提供するための他のアダプタを含む他のシーラントアプリケータ組立体の使い捨てセットとともに使用され得、その使用に適合され得る。シリンジプランジャ構造は、また、組み合わせた使い捨てセットとして、シーラントアプリケータ組立体に含まれることも可能である。
【0040】
本発明のさらなる局面によれば、制御ユニット4は、上述のシステムおよび器具のいずれかが一緒に使用するために提供され得る。図1に示されるように、制御ユニット4は、器具と協働的に関連付けられ、これにより組織シーラントの吐出と同時に、ガスの供給を作動する。れいじであって、限定ではないが、図14〜図16は、第一のガス通路8および第二のガス通路10にガスを供給し、制御するために使用され得る制御ユニット4の例を示す。この記載は、網羅的なものではなく、制御ユニット4に対する変形も可能であり、その変形は、組織シーラントを塗布するために使用される構造と、例えば、空圧、電気、または他のタイプの作動技術などによって、動作または作動される方法とに依存することは、考慮される。
【0041】
図14に示されるように、制御ユニット4は、ガス供給源6から、供給通路16を通ってガスが供給され得る。入りのガス供給は、フィルタIF1によってフィルタリングされ得る。ガスの供給は、第一のフローブランチ126および第二のフローブランチ128に流れ得る。各フローブランチ126および128は、対応する圧力調節器PR1およびPR2を含むことが好ましい。各圧力調節器は、そのそれぞれのフローブランチに沿った圧力をモニタするように構成され、このような管の内径および長さなどの管の変動に適合するように、さらに調整可能であり得る。
【0042】
第一のフローブランチ126において、ガスの圧力は、図1に示されるような圧力制御ノブ18によって、ユーザによる手動制御および/または手動調整に適合されることが好ましい。図14において、図1の20にも示されるような圧力ゲージPG1と、フローコントローラFC2とは、また圧力をモニタするために提供され得る。この圧力は、好ましくは、約0〜3バールの範囲であり得、より好ましくは、約2〜3バールの範囲であり得る。図14において、第一のフローブランチ126は、所望のスプレー吐出圧力を制御するように、第一の通路8と連通するように適合された出口127を好ましくは含み、圧力安全スイッチPS1および供給弁V1をさらに含む。供給弁V1は、通常第一のガス通路8にガスが供給されず、したがって、スプレー吐出は、全く生成されないように、閉じた位置に、バイアスされ得る。圧力安全スイッチPS1および供給弁V1は、以下に、より詳細に記載される。
【0043】
図14において、第二のフローブランチ128は、対応するフローコントローラFC1を含み得、好ましくは、制御ガス圧力を維持する。制御ガス圧力は、製造プロセスの間に設定され得る所定の圧力または圧力範囲であることが好ましい。制御ガス圧力は、好ましくは、約0.01〜0.20バールの範囲であり、より好ましくは、約0.05〜0.15バールの範囲である。図4〜図5を参照すると、好ましくは制御ガス圧力は、出口129(図14)を介して第二のガス通路10に、供給され、作動部材86の中に定義される開口部96から出る。制御ガス圧力は、ユーザの指に接触感を提供するのに、十分であることが好ましい。これにより、このような指が、開口部96の上に置かれているとき、制御ガス圧力がユーザに指示する。代替的に、ガスが開口部96から出ないような条件下で、制御ガス圧力が維持されることも、また可能である。
【0044】
図14に示されるように、制御ユニット4は、フローブランチ128と連通する圧力スイッチPS2を備えることが、さらに好ましい。圧力スイッチPS2は、好ましくは他のフローブランチ126と連通する供給弁V1と、動作可能なように関連付けられる。圧力スイッチPS2は、ガスが第一のガス通路8に供給され、こうして、組織シーラントのスプレー吐出を提供することができるように、供給弁V1を開くように動作可能である。圧力スイッチPS2は、器具からの制御信号の受信に応答して、弁を開くように作動することが好ましい。制御信号は、ユーザが加えた力が、組織シーラントを吐出するために供給されるときに、生成される。
【0045】
ユーザが力を加えると同時に、圧力の変動が生じる。このようにユーザが力を加えると、開口部96からのガスの出口が狭められるか、あるいは塞がれることが好ましい。これは、ガスが開口部から出るのを防いで、制御信号が圧力スイッチで受信されるのに、十分な圧力の増加を起こさせるようにするためである。代替的に、代替の実施形態において、ユーザが力を加えると、圧力の減少をトリガし得ることも可能である。それは、ユーザが力を加えると、ガスの開口部からの放出が可能となり、力を加えないと、ガスが開口部96から出ないようにすることである。圧力スイッチPS2は、好ましくは、第二のガス通路10における圧力のこのような変動をモニタし、圧力のこのような変動に応答して、弁を開閉するように作動する。その結果生じるスプレー吐出は、器具2の遠位端からのガスと組織シーラントとの組み合わさったスプレーを提供する。ユーザの加えた力が除去されるとき、組織シーラントの吐出は、即座に停止され得るか、あるいは、代替的に、所定の時間遅延後に停止され得る。
【0046】
図14に示されるように、タイミング遅延制御部材PFC1は、圧力スイッチPS2のように、制御ユニット4に動作可能なように接続され得る。タイミング遅延制御部材PFC1は、ユーザが加えた力が除去された後、所定の時間の間、圧力スイッチPS2が、弁を閉じるのを防止することが好ましい。図14において、タイミング遅延制御部材PFC1は、好ましくは、(図8〜図9に示される)流路118と連通し、付加的な管130を利用し得る。好ましくは、時間遅延は、約0.1秒から約0.9秒の範囲内であり、より好ましくは、約0.5秒である。時間遅延は、ユーザが組織シーラントの吐出を停止した後に、ガスの吐出を提供する。追加のガス吐出は、器具の遠位端から、任意の残留している組織シーラントを除去して、遠位端の目詰まり(clogging)または汚染(fouling)を防止するのに役立ち得る。
【0047】
図14にさらに示されるように、圧力安全スイッチPS1は、通路126と連通し得、過度の圧力からの保護を提供し得る。圧力安全スイッチは、器具にガスを供給する圧力が所定の閾レベルを超えることを、好ましくは防止する。閾レベルに到達するとき、器具の遠位端へのガスの供給は、自動的に遮断され得る。
【0048】
図15および図16は、電気回路の流れ図および概要図を示す。この回路は、上述のように、圧力スイッチPS2と供給弁V1と接続して使用され得る。図16に示されるように、圧力スイッチPS2は、電池のような主電源に接続される。電池LED表示器は、電池が必要な電荷を使い果たしているときに表示するために使用され得る。図15および図16に示されるように、圧力スイッチPS2の作動が、これにより、電子回路を閉じ、弁V1に電圧を供給して、弁V1を開く。図16において、弁V1に供給される電圧は、所定の閾値電圧VTHRESHOLDと比較される。電圧が、閾値電圧VTHRESHOLDを超える場合、圧力安全スイッチPS1は、圧力スイッチPS2を無効にし、弁V1を閉じる。
【0049】
プッシャ部材は、作動部材と一体化され得る。代替的に、プッシャ部材は、作動部材と分離されていて、作動部材と協働的に関連付けられるように適合され得る。作動部材の代替の実施形態は、全体的に140で指示され、図1〜図16で記載された器具と同様の器具とともに、図20〜図30に示される。このような実施形態は、図20〜図30の実施形態は、作動部材140を含む点は除くと、図6〜図7に記載された実施形態と同様である。作動部材140は、従来のシリンジピストン構成と関連付けられる1つまたは複数のプッシャ部材の一体化された部分として形成される。したがって、図1〜図16の部分と同一であるこの器具の部分は、繰り返して説明されない。
【0050】
図20〜図30において、作動部材140は、ユーザ接触表面を定義する近位部分またはトップ部分142と、シリンジのプランジャ部材146および148に接続する遠位部分または底面(underside)144とを含む。図23Aにおいて、作動部材140は、第一の端部152と第二の端部154との間に延びるガス通路150を定義し得る。第一の端部152は、(図20〜図24に示されるように)ユーザ接触表面142に定義され得、通路150の第二の端部154は、近位部分142と遠位部分144(または、それぞれトップ側面と底面)との間に延びる作動部材の側面エッジに沿って定義され得る(図21、図23A、および図25、または適宜他の箇所を参照)。図20を参照すると、通路150の第二の端部154は、管156を介して、(図1の4および6で示されるような)制御ユニットおよびガス源または圧力源に連通することが好ましい。
【0051】
図20〜図24において、近位部分またはユーザ接触表面142は、図1〜図13に示されるのとは異なる起伏のある表面(contoured surface)を有する。他の起伏(contour)も、また可能であり、本出願は、本明細書に示される起伏ある表面に限定されないが、図20〜図24の近位部分142は、通路150の第一の端部152が定義され得る盛り上がった中央部分158と、盛り上がった部分158の各側面に延びる凹型部分160とを含むことが好ましい。図24に示されるように、通路150の第一の端部152は、ユーザが接触感に基づいて、第一の端部152の位置を決定し得るように、盛り上がった部分158のわずかに上が終端となり得る。代替的に、例えば、第一の端部152は、盛り上がった部分158より窪み得るか、あるいは盛り上がった部分と同一平面であり得る。
【0052】
図22、図23A、および図26〜図30に示されるように、遠位部分または底面144は、異なるサイズのフランジ付き端部を有するプランジャ部材146および148を受ける、横方向に配置されたスロット162、164、および166を含む。図28〜図30に最適に示されるように、小中大の直径サイズを有するフランジ付き端部が、対応するサイズのスロット162、164、および166に受けられ得る。フランジのサイズは、異なるサイズ(容積)のシリンジに対して、一般的には異なる。これによって、1つのアクチュエータが、異なる処理に対して必要とされ得る異なるシリンジサイズ(容積)に適合することが可能になる。図27に示されるように、スロット162、164、および166のそれぞれは、単一のプランジャ部材、または並列関係で方向付けられた一対のプランジャ部材を受けるようなサイズを決められ、かつそのように構成され得る。
【0053】
上記の発明によれば、図20〜図30の実施形態は、ガス源からのガスを供給し、制御する制御ユニット4と、(図1に示されるように)関連付けられ得る。図20〜図30において、ガス通路150は、ユーザの親指が、ユーザ接触表面142内に形成された第二の開口部152の上に置かれたとき、ユーザによって塞がれる。上述の実施形態に従うと、ガス通路150は、ガス通路150の第二の端部154に接続された管156を介して、(例えば、図1の4および6で示された)制御ユニットおよび/またはガス源または圧力源と流体的に連絡し得る。図20において、このような接続は、突出部またはフック168を有する管156の端部を接続することによって達成され得る。この突出部またはフック168は、ユーザ接触表面142上のランプ付き戻り止め(detent)または突起(lug)170の背後で係合する。他のタイプの締め付け構造も、また可能であり、図示され、記載された構造に限定されない。上述の本発明に従うと、第二の開口部152は、ユーザによって塞がれるとき、ガスの供給は、(例えば、図1の8で示されるような)適切な管を介してアプリケータの遠位端に供給されることが好ましい。
【0054】
図31において、全体的に172で示される器具は、上述の実施形態と同様に、プッシャ部材と結合され得る作動部材174を含み、図1〜図13に示されるのと同様な起伏を有するトップ側面またはユーザ接触表面176と、遠位部分または底面部分178とを含む。図1〜図13に示される実施形態と同様に、図31の実施形態は、スライド可能な延伸アーム182を有するフレーム180を含み、一対の隣接する中空空洞184および186を含む。空洞184および186は、組織シーラント成分を収容するそれぞれの円筒状の穴(図示せず)を受ける。作動部材172の遠位部分(または底面)178は、2つのスロット190および192を好ましくは含み、そのそれぞれが、それぞれの空洞184および186の中に配置された流体を収容する各穴から近位に延びるプランジャ部材のフランジ付き端部をスライド可能なように受ける。
【0055】
図32は、200で全体的に示される代替の組織シーラント器具を示す。このような器具は、従来のガンタイプのアプリケータ構成を有して示されるが、他の構成も、また可能である。器具200は、一般的に、本体202およびハンドル204を定義する。本体202は、流体で満ちた円筒状の穴206を受けるそれぞれの空洞を定義する。これらの穴は、これらの穴から延びるそれぞれのプランジャ部材208を有する。プランジャ部材208の各近位端は、プッシャ部材210によって受けられる。全体的に212で示される作動部材は、プッシャ部材210と、好ましくは動作可能なように関連付けられる。作動部材212は、ハンドル204に対して、遠位側に位置し、回動可動であり得るレバー214を含む。レバー214は、米国特許第6,585,696号に図示され、記載された駆動メカニズムによって、プッシャ部材210と動作可能に接続され得る。該特許は、本出願の譲受人であるBaxter International Inc.に譲渡されており、該特許は、本明細書に参考として援用される。したがって、このようなメカニズムは、さらに記載される必要はない。
【0056】
図32において、レバー214は、好ましくはハンドル204に回動可能に接続される。レバー214は、作動のために、ハンドル204に向かう方向、および/またはハンドル204から離れる方向に、回動され得る。レバー214は、ガス通路216の少なくとも一部分をも定義することが好ましい。通路216の第一の端部または開口部218は、レバー214の遠位部分に定義されることが好ましい。組織シーラントの供給を作動するために、ユーザは、通路216の第一の端部218を、例えば、人差し指で覆い得るか、あるいは塞ぎ得る。通路216の第二の端部220は、管222を介してガスの供給源に接続することが好ましい。この管222は、通路216にガスまたは圧力を提供するために、ガス通路216の別の部分を定義することが好ましい。ガスの供給は、好ましくは、適切な管224を介する器具200の遠位端にも、供給される。
【0057】
図32の器具200の動作中、レバー214は、組織シーラントをデバイスのスプレー端部226を通って穴206から吐出するように回動して動く。上述の発明に従って、レバー214内に形成された開口部218を塞ぐと、ガスまたは圧力は、管224を介してスプレー端部226に、同時に供給され得る。また、上述の発明によれば、ユーザが開口部218を塞ぐのを止めたとき、ガスの供給は、即座に、あるいは時間遅延をともなってのいずれかで止められ得る。
【0058】
上記から理解され得るように、本発明は、幾つかの異なる局面を有し、これらの局面は、添付図面に示される特定の構造に限定されない。これらの構造のバリエーションは、組織シーラントの塗布を実行するための他の構造において、具現化され得る。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】見やすくするために器具の一部を透過させた器具の上面斜視図であり、概略的に示されたシーラントアプリケータ組立体、制御ユニット、およびガス供給源を含んでいる。
【図2】図1に示される制御ユニットの背面斜視図である。
【図3】図1に示される器具の拡大上面斜視図である。
【図4】図1に示される器具の近位端の部分的な拡大上面斜視図である。
【図5】図1に示される器具の下面斜視図である。
【図6】器具の作動部材の前面斜視図である。
【図7】作動部材の背面斜視図である。
【図8】図1の器具の上面図である。
【図9】図1に示される器具の側面図である。
【図10】図1に示される器具の近位端の部分的な拡大下面図である。
【図11】図1に示されるプッシャ部材の正面図である。
【図12】図11の管路の線12−12に沿った断面図である。
【図13】プッシャ部材の背面図である。
【図14】図1に示される制御ユニットの空気供給図である。
【図15】制御ユニットに用いられる電気回路の流れ図である。
【図16】制御ユニットに用いられる電気回路の概略図である。
【図17】ガスをシーラント成分のうちの1つと混合する、改良したスプレーアダプタの図である。
【図18】ガスをシーラント成分のそれぞれと別々に混合する、別の改良したスプレーアダプタの図である。
【図19】シーラント成分を互いに混合した後に、ガスをその成分と混合する、さらに別の改良したスプレーアダプタの図である。
【図20】見やすくするために器具の一部を取り除いた、別の作動部材の上面斜視図である。
【図21】図20に示される作動部材の右側斜視図である。
【図22】図20に示される作動部材の左側斜視図である。
【図23】図20に示される作動部材の上面図である。
【図23A】図23に示される面23Aで切断した断面図である。
【図24】図20に示される作動部材の背面図である。
【図25】図20に示される作動部材の右側面図である。
【図26】図20に示される作動部材の左側面図である。
【図27】図20に示される作動部材の下面図である。
【図28】作動部材に関連付けられるプランジヤ部材をさらに含む、図26に類似した図である。
【図29】図28に示されるものよりも大きな直径を有する異なるプランジャ部材を含む以外は、図28に類似した図である。
【図30】図29に示されるものよりも大きな直径を有する異なる別のプランジャ部材を含む以外は、図29に類似した図である。
【図31】見やすくするために器具の一部を取り除いた、本発明の別の実施態様の上面斜視図である。
【図32】本発明の器具の更なる他の実施形態の上面斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体と、該穴内に移動可能に位置するピストンと、該ピストンと動作可能に関連付けられ、該穴の該近位端を通って延びるプッシャ部材とを有するタイプの器具とともに使用するためのシーラントアプリケータ組立体であって、該シーラントアプリケータ組立体は、
該本体の該穴と連通するように構成され、遠位出口を定義するスプレーアダプタと、
該遠位出口と協働的に関連付けられた第一のガス通路であって、該第一のガス通路は、ガスを導いて該シーラントのスプレー吐出を発生させるように構成されている、第一のガス通路と、
該プッシャ部材と協働的に関連付けられて、該遠位出口を通してシーラントを吐出するように構成された作動部材であって、該作動部材は、シーラントのスプレー吐出を発生させるための該第一のガス通路へのガスの供給を同時に作動させるように動作可能である作動部材と
を備えるシーラントアプリケータ組立体。
【請求項2】
前記遠位出口を囲み、前記第一のガス通路と連通するガス出口をさらに備える、請求項1に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項3】
前記作動部材は、前記作動部材と一体的に形成されたプッシャ部材の少なくとも一部分を含む、請求項1に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項4】
前記作動部材は、前記プッシャ部材によって着脱自在に担持されるように構成されている、請求項1に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項5】
前記作動部材は、前記遠位出口を通して前記シーラントの吐出を発生させるように動作可能な回動可能なレバーを含む、請求項1に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項6】
前記穴と前記遠位出口との間に延びるシーラント通路をさらに備え、前記第一のガス通路は、前記遠位出口の該シーラント通路上流と連通する、請求項1に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項7】
前記第一のガス通路の一部分は、前記スプレーアダプタによって定義され、前記第一のガス通路の別の部分は、前記スプレーアダプタに接続された管によって定義される、請求項1に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項8】
ガス供給源と連通するように構成された第二のガス通路であって、該第二のガス通路の一部分は、前記作動部材によって定義され、該作動部材をユーザが操作することによって変化する開口部を含む第二のガス通路をさらに備える、請求項1に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項9】
ユーザが前記作動部材に接触して前記ピストンを動かしたときに、前記第二のガス通路の前記開口部が狭められるように、前記第二のガス通路の該開口部が該作動部材のユーザ接触面内で定義される、請求項8に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項10】
前記作動部材は、前記プッシャ部材を動かすように動作可能なレバーを含み、ユーザが前記作動部材に接触して前記ピストンを動かしたときに、前記第二のガス通路の前記開口部が狭められるように、該レバー内で前記第二のガス通路の前記開口部が定義されている、請求項8に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項11】
前記組立体は、シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体と、該穴内に移動可能に位置するピストンと、該穴の該近位端を通って延びる前記ピストンと動作可能に関連付けられたプッシャ部材とをさらに含む、請求項1に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項12】
前記作動部材は、制御信号を発生するように動作可能であり、該組立体は、該制御信号を受信したときに、前記第一のガス通路と連通してガスの流れを生じさせてシーラントのスプレー吐出を発生させるように動作可能に機能する制御ユニットをさらに含む、請求項1に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項13】
ワーク表面にシーラントを塗布するための器具であって、
シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体と、
該穴内に移動可能に位置するピストンと、
該穴と連通する遠位出口と、
該遠位出口と協働的に関連付けられた第一のガス通路であって、該第一のガス通路は、ガスを導いて該シーラントのスプレー吐出を発生させるように構成されている、第一のガス通路と、
該ピストンを該本体の該遠位端の方へ動かして、該遠位端を通してシーラントを吐出するために、該ピストンと協働的に関連付けられ、該第一のガス通路へのガスの供給を同時に作動させて、該ワーク表面への塗布のためのシーラントのスプレー吐出を発生させるように動作可能な作動部材と
を備える器具。
【請求項14】
前記穴の前記近位端を通って延び、前記ピストンと動作可能に関連付けられたプッシャ部材をさらに備え、前記作動部材は、該プッシャ部材と動作可能に関連付けられている、請求項13に記載の器具。
【請求項15】
前記作動部材は、プッシャ部材によって着脱自在に担持されている、請求項13に記載の器具。
【請求項16】
前記作動部材は、前記プッシャ部材の少なくとも一部分と一体的に形成されている、請求項13に記載の器具。
【請求項17】
前記作動部材は、前記本体に回動可能に接続され、前記プッシャ部材を動かすように動作可能なレバーである、請求項13に記載の器具。
【請求項18】
前記細長い本体は、複数の平行な内部の穴を定義し、該各穴は、該穴内に移動可能に位置するピストンを含み、各ピストンを同時に該本体の前記遠位端の方へ動かすために、前記作動部材が該各ピストンと協働的に関連付けられる、請求項13に記載の器具。
【請求項19】
シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体と、該穴内に移動可能に位置するピストンと、該穴と連通する遠位出口と、該遠位出口と協働的に関連付けられ、ガスを導いてシーラントのスプレー吐出を発生させるように構成した第一のガス通路と、該ピストンと協働的に関連付けられた作動部材と、を備えるタイプの器具とともに使用する制御ユニットであって、
該制御ユニットは、該器具から制御信号を受信すると、該第一のガス通路との連通に好適なガスの流れを起こして、シーラントのスプレー吐出を発生させるように動作可能である、
制御ユニット。
【請求項20】
前記制御ユニットは、第二のガス通路内の圧力を変化させるように、前記第二のガス通路を通して前記作動部材と連通するための制御ガス圧力を発生させて、前記ピストンを動かす該作動部材の作動が、該第二のガス通路内の圧力を変化させるように構成され、制御部材は、該第二のガス通路内の圧力に応答して前記ガスの流れを起こすように構成されている、請求項19に記載の制御ユニット。
【請求項21】
前記制御ユニットは、前記ガス供給源から前記第一のガス通路にガスが供給される第一の状態と、該ガス供給源から該第一のガス通路にガスが供給されない第二の状態との間で、選択的に弁を制御する、請求項19に記載の制御ユニット。
【請求項1】
シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体と、該穴内に移動可能に位置するピストンと、該ピストンと動作可能に関連付けられ、該穴の該近位端を通って延びるプッシャ部材とを有するタイプの器具とともに使用するためのシーラントアプリケータ組立体であって、該シーラントアプリケータ組立体は、
該本体の該穴と連通するように構成され、遠位出口を定義するスプレーアダプタと、
該遠位出口と協働的に関連付けられた第一のガス通路であって、該第一のガス通路は、ガスを導いて該シーラントのスプレー吐出を発生させるように構成されている、第一のガス通路と、
該プッシャ部材と協働的に関連付けられて、該遠位出口を通してシーラントを吐出するように構成された作動部材であって、該作動部材は、シーラントのスプレー吐出を発生させるための該第一のガス通路へのガスの供給を同時に作動させるように動作可能である作動部材と
を備えるシーラントアプリケータ組立体。
【請求項2】
前記遠位出口を囲み、前記第一のガス通路と連通するガス出口をさらに備える、請求項1に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項3】
前記作動部材は、前記作動部材と一体的に形成されたプッシャ部材の少なくとも一部分を含む、請求項1に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項4】
前記作動部材は、前記プッシャ部材によって着脱自在に担持されるように構成されている、請求項1に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項5】
前記作動部材は、前記遠位出口を通して前記シーラントの吐出を発生させるように動作可能な回動可能なレバーを含む、請求項1に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項6】
前記穴と前記遠位出口との間に延びるシーラント通路をさらに備え、前記第一のガス通路は、前記遠位出口の該シーラント通路上流と連通する、請求項1に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項7】
前記第一のガス通路の一部分は、前記スプレーアダプタによって定義され、前記第一のガス通路の別の部分は、前記スプレーアダプタに接続された管によって定義される、請求項1に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項8】
ガス供給源と連通するように構成された第二のガス通路であって、該第二のガス通路の一部分は、前記作動部材によって定義され、該作動部材をユーザが操作することによって変化する開口部を含む第二のガス通路をさらに備える、請求項1に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項9】
ユーザが前記作動部材に接触して前記ピストンを動かしたときに、前記第二のガス通路の前記開口部が狭められるように、前記第二のガス通路の該開口部が該作動部材のユーザ接触面内で定義される、請求項8に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項10】
前記作動部材は、前記プッシャ部材を動かすように動作可能なレバーを含み、ユーザが前記作動部材に接触して前記ピストンを動かしたときに、前記第二のガス通路の前記開口部が狭められるように、該レバー内で前記第二のガス通路の前記開口部が定義されている、請求項8に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項11】
前記組立体は、シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体と、該穴内に移動可能に位置するピストンと、該穴の該近位端を通って延びる前記ピストンと動作可能に関連付けられたプッシャ部材とをさらに含む、請求項1に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項12】
前記作動部材は、制御信号を発生するように動作可能であり、該組立体は、該制御信号を受信したときに、前記第一のガス通路と連通してガスの流れを生じさせてシーラントのスプレー吐出を発生させるように動作可能に機能する制御ユニットをさらに含む、請求項1に記載のシーラントアプリケータ組立体。
【請求項13】
ワーク表面にシーラントを塗布するための器具であって、
シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体と、
該穴内に移動可能に位置するピストンと、
該穴と連通する遠位出口と、
該遠位出口と協働的に関連付けられた第一のガス通路であって、該第一のガス通路は、ガスを導いて該シーラントのスプレー吐出を発生させるように構成されている、第一のガス通路と、
該ピストンを該本体の該遠位端の方へ動かして、該遠位端を通してシーラントを吐出するために、該ピストンと協働的に関連付けられ、該第一のガス通路へのガスの供給を同時に作動させて、該ワーク表面への塗布のためのシーラントのスプレー吐出を発生させるように動作可能な作動部材と
を備える器具。
【請求項14】
前記穴の前記近位端を通って延び、前記ピストンと動作可能に関連付けられたプッシャ部材をさらに備え、前記作動部材は、該プッシャ部材と動作可能に関連付けられている、請求項13に記載の器具。
【請求項15】
前記作動部材は、プッシャ部材によって着脱自在に担持されている、請求項13に記載の器具。
【請求項16】
前記作動部材は、前記プッシャ部材の少なくとも一部分と一体的に形成されている、請求項13に記載の器具。
【請求項17】
前記作動部材は、前記本体に回動可能に接続され、前記プッシャ部材を動かすように動作可能なレバーである、請求項13に記載の器具。
【請求項18】
前記細長い本体は、複数の平行な内部の穴を定義し、該各穴は、該穴内に移動可能に位置するピストンを含み、各ピストンを同時に該本体の前記遠位端の方へ動かすために、前記作動部材が該各ピストンと協働的に関連付けられる、請求項13に記載の器具。
【請求項19】
シーラントを収容するための内部の穴を定義し、近位端および遠位端を有する細長い本体と、該穴内に移動可能に位置するピストンと、該穴と連通する遠位出口と、該遠位出口と協働的に関連付けられ、ガスを導いてシーラントのスプレー吐出を発生させるように構成した第一のガス通路と、該ピストンと協働的に関連付けられた作動部材と、を備えるタイプの器具とともに使用する制御ユニットであって、
該制御ユニットは、該器具から制御信号を受信すると、該第一のガス通路との連通に好適なガスの流れを起こして、シーラントのスプレー吐出を発生させるように動作可能である、
制御ユニット。
【請求項20】
前記制御ユニットは、第二のガス通路内の圧力を変化させるように、前記第二のガス通路を通して前記作動部材と連通するための制御ガス圧力を発生させて、前記ピストンを動かす該作動部材の作動が、該第二のガス通路内の圧力を変化させるように構成され、制御部材は、該第二のガス通路内の圧力に応答して前記ガスの流れを起こすように構成されている、請求項19に記載の制御ユニット。
【請求項21】
前記制御ユニットは、前記ガス供給源から前記第一のガス通路にガスが供給される第一の状態と、該ガス供給源から該第一のガス通路にガスが供給されない第二の状態との間で、選択的に弁を制御する、請求項19に記載の制御ユニット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図23A】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図23A】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【公表番号】特表2008−526436(P2008−526436A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−551351(P2007−551351)
【出願日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際出願番号】PCT/US2006/000970
【国際公開番号】WO2006/076427
【国際公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(591013229)バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド (448)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER INTERNATIONAL INCORP0RATED
【出願人】(501453189)バクスター・ヘルスケヤー・ソシエテ・アノニム (289)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER HEALTHCARE S.A.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際出願番号】PCT/US2006/000970
【国際公開番号】WO2006/076427
【国際公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(591013229)バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド (448)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER INTERNATIONAL INCORP0RATED
【出願人】(501453189)バクスター・ヘルスケヤー・ソシエテ・アノニム (289)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER HEALTHCARE S.A.
【Fターム(参考)】
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