投影装置、及び閃光装置、並びにカメラ
【課題】光量の低下を防ぎ、投影距離を長くとる。
【解決手段】補助光投影部は、発光ユニットと分光プリズムとを有し、焦点検出用パターンを被写体に投影する。焦点検出部は、複数のラインセンサーを受光面に有し、被写体を反射した焦点検出用パターンを受光して撮影レンズの合焦状態を検出する。発光部は、中抜きドット状のスポット光を発光する発光部を方形の角に4個配置した形態になっている。分光プリズムは、4個の組パターンを水平及び垂直方向に分光して、ラインセンサー84〜92上の中央が密に、周辺が粗くなるように一部を重ねて投影する。
【解決手段】補助光投影部は、発光ユニットと分光プリズムとを有し、焦点検出用パターンを被写体に投影する。焦点検出部は、複数のラインセンサーを受光面に有し、被写体を反射した焦点検出用パターンを受光して撮影レンズの合焦状態を検出する。発光部は、中抜きドット状のスポット光を発光する発光部を方形の角に4個配置した形態になっている。分光プリズムは、4個の組パターンを水平及び垂直方向に分光して、ラインセンサー84〜92上の中央が密に、周辺が粗くなるように一部を重ねて投影する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動焦点検出用の投影装置、及びこれを用いる閃光装置、並びにカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラ撮影の自動焦点検出に使用される投影装置(以下、補助光投影装置ともいう。)では、被写体が暗い場合や、コントラストが無い場合は、スリット状の縞模様パターンを被写体に投射する。そして、そのパターンをカメラが検出して自動焦点検出を行う。近年、自動焦点検出の検出エリアが拡大している。このため、補助光投影装置では、自動焦点検出に用いられる縞模様パターンをさらに分割して投射することで、より広い範囲で自動焦点検出できる焦点検出用パターンが用いられている(特許文献1)。縞模様パターンは、LEDの電極パターンにより透明部と不透明部を作り、透明部を透過した光によって作られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−8689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術は、フィルムパターンを有する光学系をLEDの前面に配置するタイプの投影装置に比較して、光量落ちを低減できる、被写体までの投影距離を長くすることができる等の利点を有する。しかしながら、電極パターンを有するLEDは、その製造が特殊であり、製造コストが高いという欠点がある。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、被写体までの投影距離を長くとることができる補助光投影装置、閃光装置、及びカメラをローコストで提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目標を達成するために、本発明では、ドット状の光を発光する発光部と、発光部から発光されたドット状の光を分光して所定の方向に配列する光学部材と、を備えたものである。光学部材としては、ドット状の光を、被写体から反射された焦点検出用パターンを検出する焦点検出部が有するセンサーの長手方向に沿って配列するように分光するように構成するのが望ましい。
【0007】
ドット状の光としては、輪郭を方形にするのが望ましい。また、対角線を水平に沿わせた向きで方形を並べるのが好適である。さらに、ドット状の光としては、輪郭の内部に遮光領域を有する中抜けドット状の光でもよい。この場合、遮光領域は、遮光領域以外の発光領域の面積よりも小さくすることで、光の利用効率を高くすることができる。
【0008】
また、発光部を複数設けた発光ユニットを、発光部の代わりに備えてもよい。この場合、発光ユニットとしては、同じ大きさのドット状の光を発光させる複数の発光部を備えてもよいし、発光面積が異なる複数の発光部を設けて、大きさの異なるドット状の光を複数発光させてもよい。さらに、発光ユニットとしては、ドット状の光を組み合わせたパターンが異なるように、発光面積の異なる複数の発光部を発光面積の種類毎に並び方向を変えて設けた複数の発光部列を備えてもよい。例えば縦方向に発光面積の大きい発光部の列を、横方向にはそれよりも発光面積の小さい発光部の列を備えるのが好適である。
【0009】
光学部材としては、ドット状の光を分光して垂直方向に配列する垂直分光光学部材と、前記ドット状の光を分光して水平方向に配列する水平分光光学部材とで構成してもよい。
【0010】
また、ドット状の光を投光する第1の発光部と前記ドット状の光を垂直方向に分光して縦に並べる垂直分光光学部材とからなる第1の補助光投影部と、ドット状の光を投光する第2の発光部と前記ドット状の光を水平方向に分光して横に並べる水平分光光学部材とからなる第2の補助光投影部と、を設けて焦点検出用パターンを生成してもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明では、ドット状の光を発光する発光部を設けて焦点検出用パターンを生成したので、ローコストで作ることができる。また、ドット状の光であるため、光の利用効率が高く、よって、被写体までの投影距離を長くとることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る補助光投影装置を備えた自動焦点カメラを示す説明図である。
【図2】補助光投影装置の概略を示す説明図である。
【図3】発光部を示す断面図である。
【図4】焦点検出部の受光面に設けたラインセンサーの配置を示す説明図である。
【図5】ラインセンサー上に投影されるスポット光のパターンを示す説明図である。
【図6】焦点検出部の一例を示す説明図である。
【図7】ラインセンサー上の照度を示す説明図である。
【図8】補助光投影部を2個設けた例を示す説明図である。
【図9】図8で説明した例の補助光投影部の概略を示す斜視図である。
【図10】水平方向に分光したパターンと垂直方向に分光したパターンとを合成して投影したパターンを模式的に描いた説明図である。
【図11】図8で説明した例のラインセンサー上の照度を示す説明図である。
【図12】中抜きドット状のスポット光を投影する例の補助光投影部の概略を示す斜視図である。
【図13】図12で説明した例のラインセンサー上に投影されるスポット光のパターンを示す説明図である。
【図14】図12で説明した例のラインセンサー上の照度を示す説明図である。
【図15】図12で説明したスポット光を重ねた別の例のラインセンサー上の照度を示す説明図である。
【図16】図12で説明した例の発光部を示すものであり、(A)は正面図、(B)は断面図をそれぞれ示している。
【図17】図12で説明した発光部を4個組み込んだ発光ユニットを用いる例を示す正面図である。
【図18】図17で説明した発光ユニットを示す斜視図である。
【図19】焦点検出部の受光面に設けたラインセンサーの他の配置を示す説明図である。
【図20】中抜きドット状のパターンを一部が重なるように垂直方向に分光した組パターンを示す説明図である。
【図21】組パターンを垂直及び水平方向に分光して焦点検出用パターンを投影した状態を示す説明図である。
【図22】(A)は中抜きドット状のパターンを一部が重なるように水平方向に分光した組パターンを示す説明図であり、(B)は組パターンのラインセンサー上の照度分布を示している。
【図23】発光面積の異なる複数の発光部を組み込んだ発光ユニットを用いる他の例を示す正面図である。
【図24】図23で説明した発光ユニットを示す斜視図である。
【図25】図23で説明した発光ユニットから発光される中抜きドット状のパターンを垂直方向のみに分光した組パターンを示す説明図である。
【図26】図23で説明した発光ユニットから発光される中抜きドット状のパターンを水平方向のみに分光した組パターンを示す説明図である。
【図27】図23で説明した発光ユニットから発光される中抜きドット状のパターンを水平及び垂直方向に分光した組パターンを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係る補助光投影装置を自動焦点カメラに組み込んだ例として説明する。自動焦点カメラ10は、図1に示すように、撮影レンズ11、メインミラー12、サブミラー13、シャッター14、撮像素子15、補助光投影部16、判定部17、焦点検出部18、制御部19、ファインダ光学系20、及びレンズ駆動部21等を備えている。
【0014】
被写体を反射した光(被写体光)は、撮影レンズ11を通ってメインミラー12に入射する。メインミラー12は、被写体光をファインダ光学系20と焦点検出部18とに分光する。焦点検出部18は、受光面18aで被写体光を受光することで、被写体光の輝度、又はコントラストに関する情報を制御部19、及び判定部17に送る。制御部19は、前記情報に基づいてレンズ駆動部21を制御して撮影レンズ11を撮影光軸23の方向に移動して合焦を行う。
【0015】
一方、判定部17は、被写体光の輝度あるいはコントラストが低いと判断した場合、補助光投影部16を作動させて被写体上に補助光を投影する。被写体を反射した反射補助光は、撮像レンズ11、メインミラー12を順に通過してサブミラー13により分光されて焦点検出部18に設けた受光面18aに入射する。焦点検出部18は、反射補助光の輝度、又はコントラストに関する情報を検出して制御部19に送る。制御部19は、前述したように、前記情報に基づいてレンズ駆動部21を制御して撮影レンズ11を合焦位置に移動する。制御部19は、撮影レンズ11を合焦位置に移動した後に、メインミラー12を撮影光路から退避する跳ね上げ位置に移動させ、その後、シャッター14を開閉動作することで撮像素子15に被写体像を結像させる。
【0016】
補助光投影部16は、図2に示すように、発光部24、投影レンズ25、及び分光プリズム(光学部材)26で構成されている。発光部24は、詳しくは図3に示すように、基板27に実装したLEDチップ28、封入樹脂29、及びマスク部材30を備えている。LEDチップ28は、矩形、方形等をしており、白色光を面発光する。封入樹脂29は、LEDチップ28を覆うように透明樹脂からなるレンズ層となっており、LEDチップ28から放たれる光に所望の配光特性を付与する。
【0017】
マスク部材30は、封入樹脂29の上に取り付けられた銅パターンになっている。銅パターンは、中央の位置に形成された円形の透明部30aと、透明部30a以外を覆う不透明部(マスク部)30bとからなる。これにより、発光部24は、発光面24aから発光される光のスポットが略円形になる。略円形のスポット光は、中心が強いピーク照度をもち、周辺にかけて照度が弱くなる特性をもつ。投影レンズ25は、発光部24から発光される円形のスポット光を集光し、集光した円形のスポット光を、分光プリズム26を通して被写体に向けて複数に分光して投影する。
【0018】
分光プリズム26は、スポット光を、撮影視野のうちの垂直及び水平方向にそれぞれ分光して投光する複数の斜面を有している。これにより、円形のスポット光は、予め決めた複数の焦点検出領域31に、直線上に密に(隙間なく)並ぶようにそれぞれ投影される。焦点検出領域31は、撮影視野内に予め決められているフォーカスエリアに対応しており、フォーカスエリアは、ファインダ視野内に、図4に示すように、「[]」マークで表示される。
【0019】
受光面18aには、各焦点検出領域31に対応する位置に、中央の測距センサー32と上下測距センサー33,34と左右測距センサー35,36との計5点の測距センサーを有している。中央の測距センサー32はラインセンサーを十字に組み合わせた十字センサーを、上下測距センサー33,34は長手方向を横に沿わせたラインセンサーを、左右測距センサー35,36は長手方向を縦に合わせたラインセンサーをそれぞれ使用している。
【0020】
測距センサー32〜36の上には、図5に示すように、円形のスポット光37が、密にして(隙間なく)測距センサー32〜36の長手方向に沿って直線上に並べたドット列のパターンで投影される。ドット列のパターンは、横列ドットパターン38と、縦列ドットパターン39とで構成されている。図5では、撮影レンズをワイド端に変倍したときの焦点検出用パターンを記載している。この焦点検出用パターンは、他の焦点距離、例えば、テレ端のときも測距センサー32〜36の範囲をカバーするように投影される。なお、ドット列のパターンは、スポット光37の間にわずかな隙間があってもよい。さらに一部が重なるようにしてもよい。
【0021】
焦点検出部18は、例えば、図6に示すように、位相差方式による焦点検出を行う。同図に示す符号40は、撮像面と等価な撮影レンズ11の予定結像面であり、符号41は、コンデンサーレンズ42、及び一対の再結像レンズ43、44からなる再結像光学系に関して予定結像面と共役な面である。
【0022】
撮影レンズ11により形成された前ピン像A、合焦像B、後ピン像Cは、コンデンサーレンズ42、一対の再結像レンズ43,44によって、それぞれ第1の像A1,B1,C1、及び第2の像A2,B2,C2として再結像される。第1の像A1,B1,C1と、第2の像A2,B2,C2との間隔は、撮影レンズ11の焦点調節状態によって変化する。
【0023】
予定結像面41、又はその近傍に受光面18aを配置し、その出力に基づいて、第1の像A1,B1,C1、第2の像A2,B2,C2が最も良く一致するときの両像の間隔を求めることにより、撮影レンズ11の焦点調節状態を検出することができる。なお、符号45は、一対の絞り開口を再結像レンズ43,44の直前に形成するための絞りマスクである。
【0024】
測距センサー33上に投影される横列ドットパターンは、図7に示すように、円形のスポット光37の中心ほど光量が強く、周辺にかけて弱くなる。このため、測距センサー33は、各スポット光37の中央位置から照度の高い一つのピーク照度46を検出することができ、また、ピーク照度46を、所定間隔を離して複数検出することができる。このため、検出精度を高めることができる。
【0025】
上記実施形態では、補助光投影装置を自動焦点カメラ10に内蔵した例として説明しているが、例えば、外付けフラッシュ等の閃光装置に内蔵しても良い。
【0026】
また、上記実施形態では、1個のスポット光37を1個の分光プリズム26で垂直及び水平方向に複数に分光しているが、図8に示すように、2個の補助光投影部47,48を設けてもよい。この場合、一方の補助光投影部47には、発光部(第1の発光部)24、投影レンズ25、及び垂直方向に分光する垂直分光プリズム(垂直分光光学部材)49を、他方の補助光投影部48には、発光部(第2の発光部)24、投影レンズ25、及び水平方向に分光する水平分光プリズム(水平分光光学部材)50をそれぞれ設け、スポット光37を垂直方向と水平方向とに分光する機能を分けるのが好適である。発光部24は、同じ構成になっている。被写体面では、これらスポット光37が図5で説明したように合成して投影される。この場合、補助光投影部47,48から投影されるパターンの像は、互いに交差しないように被写体に投影することにより、分光プリズム49,50の分光数を少なくでき、また、広い範囲に対してスポット光を投影することができるため、好適である。これによれば、2個の発光部24を使用しているため、測距センサー面上で照度の向上を図ることができる。
【0027】
上記実施形態では、円形のスポット光37を生成する発光部24を使用しているが、図9に示すように、輪郭が矩形のスポット光を生成する発光部51,52を用いても良い。各発光部51,52は、対角線を水平に沿わせた姿勢で固定されており、略方形のスポット光を投光する。発光部51を備える第1の補助光投影部53には、水平分光プリズム50が、発光部52を備える第2の補助光投影部54には垂直分光プリズム49がそれぞれ設けられている。なお、発光部51,52は同じ構成になっている。
【0028】
なお、図9で説明した一対の投影レンズ25を、焦点距離可変式のレンズ25として設け、測距機構から得られる被写体距離に応じて一対の投影レンズ25の焦点距離を同期して変えるように構成してもよい。この場合、被写体距離が遠いほど投影レンズ25の焦点距離が長くなるように可変すれば、ドット状の光のパターンの投影倍率が測距センサー面上で小さくなるので好適である。また、図1で説明した撮影レンズ11の焦点距離に応じて一対の投影レンズ25の焦点距離を同期して変えるように構成してもよい。この場合には、撮影レンズ11の焦点距離が長くなることに応答して投影レンズ25の焦点距離を長くすれば、ドット状の光のパターンの投影倍率が測距センサー面上で小さくなるので好適である。
【0029】
水平分光プリズム50は、図10図(A)に示すように、方形のスポット光55を水平方向に密に並ぶように分光し、水平方向に分光したパターン列56を垂直方向に所定間隔離して複数列、例えば3列に分光する。垂直分光プリズム49は、図10図(B)に示すように、方形のスポット光55が垂直方向に密に並ぶように分光し、垂直方向に分光した垂直パターン列57を垂直方向に複数行、例えば3行に分光する。十字測距センサー32、及び上下左右測距センサー33〜36上には、図10(C)に示すように、3列の水平パターン列56と3行の垂直パターン列57とがセンサーの長手方向に密に並んで投影される。
【0030】
スポット光55は、図11に示すように、中央にピーク照度58をもち、周辺に向けて照度が弱くなる特性をもつ。このようなスポット光55のパターン列は、方形の辺同士を合わせた配列のものと比べて対角線上に並べた配列であるため、高照度領域と低照度領域との差が大きくなり、よって、検出精度を高めることができる。なお、スポット光55の形状としては、菱形(斜方形)、及び平行四辺形(長斜方形)等の方形としてもよい。
【0031】
図12に示す一対の発光部60は、発光面の輪郭方形の中央に円形に設けられた不透明部60aと、それ以外の領域に設けられた透明部60bとを有する銅パターンにより中抜きドット状のスポット光を生成する。透明部60bは、不透明部60aよりも面積が大きくなっている。これにより、発光部60から発光されるスポット光は、輪郭方形の中央に略円形の遮光領域65をもつ中抜きドット形状になる。十字測距センサー32、及び上下測距センサー33〜36上には、図13に示すように、3列の水平パターン列62と垂直パターン列63とがセンサーの長手方向に密に並んで投影される。なお、図13では、撮影レンズをワイド端に変倍したときの焦点検出用パターンを記載している。この焦点検出用パターンは、他の焦点距離、例えば、テレ端のときも測距センサー32〜36の範囲をカバーするように投影される。
【0032】
スポット光64は、図14に示すように、円形の遮光領域65と方形の角部66との間の中央にピーク照度67をもち、ここから周辺に向けて照度が弱くなる特性をもつ。中抜きドット形状のスポット光64は、単なるドット形状のものと比べて、ピーク照度67を、遮光領域65の両側に2個検出することができるため、さらに検出精度を高めることができる。
【0033】
また、図15に示すように、中抜きドット形状のスポット光64を、隣同士の一部が重なるように密に並べたパターンになるように、分光プリズムにより分光してもよい。これによれば、角部66と遮光領域65との間が重なり領域になるため、重なり領域の中央がピーク照度68となる。ピーク照度は、分光されたもの同士が重なっているため、照度がアップし、低照度の領域との差を大きくすることができる。
【0034】
なお、中抜きドット状のスポット光64の輪郭としては、円形、又は菱形、あるいは多角形等の形状としてもよい。また、中抜きの形状としては、方形、又は菱形、あるいは楕円形等の形状としてもよい。
【0035】
発光部60としては、先述したように、中抜きドット状の銅パターンを発光面に取り付けてスポット光を生成する構造以外に、LEDチップの電極パターンにより中抜きドット状のスポット光を作るようにしてもよい。この場合、図16に示すように、輪郭が方形の透明基板69上に電極パターン70が形成されている。電極パターン70は、電極の無い領域が透明部70a、電極の領域が不透明部70bになっている。
【0036】
不透明部70bは、輪郭方形の中央に円形で形成されている。LEDチップ73は、電極パターン70のうちの発光面72とは逆側の一方の面に実装され、スルーホール71を通してアナード端子74が不透明部70bに設けたアナード電極に銀ペースト等の半田75により接続されている。なお、図示していないが、LEDチップ73のカソード端子は、ボンディングワイヤ76により不透明部70bに設けたカソード電極に接続されている。半田75は、不透明部70bの輪郭に合わせて盛り付けられており、平面視投影輪郭が円形になっている。このため、発光面72から放たれる光は、方形の中に円形の遮光領域65を有する中抜きドット状のスポット光になる。
【0037】
ところで、測距センサー上では、複数のスポット光が重なるように投影する方が、検出精度が高くなる。この場合、重なるように分光するには、分光プリズムの分割数が多くなり、光量が低下する不都合がある。そこで、図17、及び図18では、4個の発光部60を一体的に取り付けた発光ユニット80を用いている。
【0038】
発光ユニット80は、発光部60を方形の取付け板81の角部にそれぞれ取り付けた形態になっており、取付け板81の対角線が水平及び垂直に沿う姿勢で固定される。発光部60は、図12で説明したものと同じであり、輪郭方形の中に円形の遮光領域65をもつスポット光64を発光する。この発光部60も、輪郭方形の対角線が水平及び垂直に沿う姿勢で取付け板81に固定されている。
【0039】
受光面18aには、図19に示すように、9点の測距センサー84〜92を有している。中央の測距センサー84はラインセンサーを十字に組み合わせた十字センサーを、上下測距センサー85,86は長手方向を横に合わせたラインセンサーを、左右測距センサー87〜89、90〜92は長手方向を縦に合わせたラインセンサーをそれぞれ使用している。
【0040】
4個の発光部60は、中抜きドット状のスポット光64を十字方向に4個配列した4ドットパターンを投光する。垂直分光プリズムは、図20に示すように、4ドットパターン93を一部が重なるように垂直方向に4個分光するとともに、4個ひと纏まりの組パターン94を、図21に示すように、垂直方向に3列分光して、上方の横センサー85、中央の十字センサー84、及び下方の横センサー86上に隙間無く並ぶように投影する。
【0041】
なお、水平分割プリズムも、詳しくは図22(A)に示すように、4ドットパターン93を一部が重なるように水平方向に4個分光するとともに、4個ひと纏まりの組パターン96を、図21に示したように、水平方向に6行分光して、左右に3個ずつ配置した計6個の縦センサー87〜92上に隙間無く並ぶようにそれぞれ投影する。
【0042】
また、図21では、撮影レンズをワイド端に変倍したときの焦点検出用パターンを記載している。この焦点検出用パターンは、他の焦点距離、例えば、テレ端のときもセンサー84〜92の範囲をカバーするように投影される。
【0043】
組パターン96は、図22(A)に示したように、縦センサー85の長手方向の中央で多く、その周辺では少なくなるように重なっている。縦センサー85上での照度は、同図(B)に示すように、中央に2つのピーク照度97が、またその両側に二番目のピーク照度98がそれぞれ得られる。大小のピークを交互に作ることで検出精度を高めることができる。
【0044】
また、図21に示す状態はワイド端の変倍位置を示しており、撮影レンズ11がテレ側に変倍されると、中央を基準にして、測距センサーに照射される焦点検出用の投影パターンが拡大される。この場合でも、4個ひと纏まりの組パターン94,96を垂直及び水平方向に隙間無く並べているため、確実に検出することができる。
【0045】
図23及び図24に示す発光ユニット100は、方形をした6個の発光部101〜106を一体的に設けてなる。発光部101〜106は、発光面積の大きい2個の発光部101,102を縦(垂直)に並べた縦発光部列107と、前記発光部101,102よりも発光面積が小さい4個の発光部103〜106を横(水平)に並べた横発光部列108とからなる。
【0046】
各発光部101〜106は、発光領域(ハッチングを施した領域)109の輪郭が方形をしており、一方の対角線を水平に沿わせた姿勢で方形をした基板99に実装されている。
【0047】
縦発光部列107の各発光部101,102は、発光領域109に対して遮光領域(クロスハッチングを施した領域)110がサイコロの五の目の位置の5カ所にそれぞれ円形で形成されており、周囲4個の遮光領域110aよりも中央の遮光領域110bの面積が大きくなっている。
【0048】
横発光部列108の各発光部103〜106は、発光領域(ハッチングを施した領域)111に対して遮光領域(クロスハッチングを施した領域)112が中央1個に円形で形成されている。この横発光部列108は、縦発光部列107を構成する2つの発光部101,102の間を交差するように配されている。勿論、各発光部101〜106は、遮光領域110,112よりも発光領域109,111の面積が大きくなっていることは言うまでもない。
【0049】
このように、大きさの異なるドット状の光の列を組み合わせたパターン113は、図9で説明した垂直分光プリズム49により、垂直方向で一部が重なるように分光される。図25に示す例では、前記パターン113を垂直方向に、縦発光部列107を構成する下側の発光部102から発光されるドット状の光と、上側の発光部101から発光されるドット状の光とが重なるように、例えば5行1列に分光する垂直分光プリズム49を使用して、垂直パターン列114を作っている。
【0050】
また、発光ユニット100から発光されるドット状の光を組み合わせたパターン113は、図9で説明した水平分光プリズム50により、水平方向で一部が重なるように分光される。図26に示す例では、前記パターン113を水平方向に、横発光部列108を構成する4個の発光部103〜106のうちの右又は左側の2個の発光部から発光されるドット状の光が重なるように、例えば中央を挟んだ左右に4列5列ずつ分光する水平分光プリズム50を使用して、水平パターン列115を作っている。
【0051】
これにより、十字測距センサー116、及び上下左右測距センサー117〜124上には、図27に示すように、中央に5行1列で並ぶ垂直パターン列114と、左右に4列5行ずつ並んだ水平パターン列115とが各センサー116〜124の長手方向に密に並んで投影される。
【0052】
なお、上記実施形態では、発光部を縦に2個、及び横に5個並べた発光ユニットとして説明しているが、本発明ではこれに限らず、縦横に並べる数は複数あればよい。また、発光部を配列する2方向としては、縦及び横方向に限らず、例えば斜めと縦方向としてもよい。また、発光部を配列する方向は、2方向に限らず、斜めにクロスする2方向と縦方向との3方向であってもよい。
【0053】
また、上記各実施形態では、分光プリズムを用いているが、分光プリズムの代わりに、フライアイレンズ等を用いてもよい。また、受光面18aに設けた中央以外のラインセンサーを、長手方向が受光面18aの対角線と略平行になるように配置してもよい。この場合、長手方向に沿ってスポット光を並べて投影させればよい。また、白色光のLEDについて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、人間の眼に対して眩しく感じにくい赤色LED等を採用することも可能である。
【0054】
さらに、本発明の補助光投影装置は、デジタルカメラに限らず、写真用カメラやデジタルビデオカメラ等にも適用することができる。さらに、発光部の構成も上述した構成に限定されるものではなく、適宜変更が可能である。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において適宜修正、変更が可能である。
【符号の説明】
【0055】
16,47,48,53,54 補助光投影部
24,51,52,60,101〜106 発光部
25 投影レンズ
26 分光プリズム
37 スポット光
80,100 発光ユニット
94,96 組パターン
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動焦点検出用の投影装置、及びこれを用いる閃光装置、並びにカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラ撮影の自動焦点検出に使用される投影装置(以下、補助光投影装置ともいう。)では、被写体が暗い場合や、コントラストが無い場合は、スリット状の縞模様パターンを被写体に投射する。そして、そのパターンをカメラが検出して自動焦点検出を行う。近年、自動焦点検出の検出エリアが拡大している。このため、補助光投影装置では、自動焦点検出に用いられる縞模様パターンをさらに分割して投射することで、より広い範囲で自動焦点検出できる焦点検出用パターンが用いられている(特許文献1)。縞模様パターンは、LEDの電極パターンにより透明部と不透明部を作り、透明部を透過した光によって作られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−8689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術は、フィルムパターンを有する光学系をLEDの前面に配置するタイプの投影装置に比較して、光量落ちを低減できる、被写体までの投影距離を長くすることができる等の利点を有する。しかしながら、電極パターンを有するLEDは、その製造が特殊であり、製造コストが高いという欠点がある。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、被写体までの投影距離を長くとることができる補助光投影装置、閃光装置、及びカメラをローコストで提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目標を達成するために、本発明では、ドット状の光を発光する発光部と、発光部から発光されたドット状の光を分光して所定の方向に配列する光学部材と、を備えたものである。光学部材としては、ドット状の光を、被写体から反射された焦点検出用パターンを検出する焦点検出部が有するセンサーの長手方向に沿って配列するように分光するように構成するのが望ましい。
【0007】
ドット状の光としては、輪郭を方形にするのが望ましい。また、対角線を水平に沿わせた向きで方形を並べるのが好適である。さらに、ドット状の光としては、輪郭の内部に遮光領域を有する中抜けドット状の光でもよい。この場合、遮光領域は、遮光領域以外の発光領域の面積よりも小さくすることで、光の利用効率を高くすることができる。
【0008】
また、発光部を複数設けた発光ユニットを、発光部の代わりに備えてもよい。この場合、発光ユニットとしては、同じ大きさのドット状の光を発光させる複数の発光部を備えてもよいし、発光面積が異なる複数の発光部を設けて、大きさの異なるドット状の光を複数発光させてもよい。さらに、発光ユニットとしては、ドット状の光を組み合わせたパターンが異なるように、発光面積の異なる複数の発光部を発光面積の種類毎に並び方向を変えて設けた複数の発光部列を備えてもよい。例えば縦方向に発光面積の大きい発光部の列を、横方向にはそれよりも発光面積の小さい発光部の列を備えるのが好適である。
【0009】
光学部材としては、ドット状の光を分光して垂直方向に配列する垂直分光光学部材と、前記ドット状の光を分光して水平方向に配列する水平分光光学部材とで構成してもよい。
【0010】
また、ドット状の光を投光する第1の発光部と前記ドット状の光を垂直方向に分光して縦に並べる垂直分光光学部材とからなる第1の補助光投影部と、ドット状の光を投光する第2の発光部と前記ドット状の光を水平方向に分光して横に並べる水平分光光学部材とからなる第2の補助光投影部と、を設けて焦点検出用パターンを生成してもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明では、ドット状の光を発光する発光部を設けて焦点検出用パターンを生成したので、ローコストで作ることができる。また、ドット状の光であるため、光の利用効率が高く、よって、被写体までの投影距離を長くとることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る補助光投影装置を備えた自動焦点カメラを示す説明図である。
【図2】補助光投影装置の概略を示す説明図である。
【図3】発光部を示す断面図である。
【図4】焦点検出部の受光面に設けたラインセンサーの配置を示す説明図である。
【図5】ラインセンサー上に投影されるスポット光のパターンを示す説明図である。
【図6】焦点検出部の一例を示す説明図である。
【図7】ラインセンサー上の照度を示す説明図である。
【図8】補助光投影部を2個設けた例を示す説明図である。
【図9】図8で説明した例の補助光投影部の概略を示す斜視図である。
【図10】水平方向に分光したパターンと垂直方向に分光したパターンとを合成して投影したパターンを模式的に描いた説明図である。
【図11】図8で説明した例のラインセンサー上の照度を示す説明図である。
【図12】中抜きドット状のスポット光を投影する例の補助光投影部の概略を示す斜視図である。
【図13】図12で説明した例のラインセンサー上に投影されるスポット光のパターンを示す説明図である。
【図14】図12で説明した例のラインセンサー上の照度を示す説明図である。
【図15】図12で説明したスポット光を重ねた別の例のラインセンサー上の照度を示す説明図である。
【図16】図12で説明した例の発光部を示すものであり、(A)は正面図、(B)は断面図をそれぞれ示している。
【図17】図12で説明した発光部を4個組み込んだ発光ユニットを用いる例を示す正面図である。
【図18】図17で説明した発光ユニットを示す斜視図である。
【図19】焦点検出部の受光面に設けたラインセンサーの他の配置を示す説明図である。
【図20】中抜きドット状のパターンを一部が重なるように垂直方向に分光した組パターンを示す説明図である。
【図21】組パターンを垂直及び水平方向に分光して焦点検出用パターンを投影した状態を示す説明図である。
【図22】(A)は中抜きドット状のパターンを一部が重なるように水平方向に分光した組パターンを示す説明図であり、(B)は組パターンのラインセンサー上の照度分布を示している。
【図23】発光面積の異なる複数の発光部を組み込んだ発光ユニットを用いる他の例を示す正面図である。
【図24】図23で説明した発光ユニットを示す斜視図である。
【図25】図23で説明した発光ユニットから発光される中抜きドット状のパターンを垂直方向のみに分光した組パターンを示す説明図である。
【図26】図23で説明した発光ユニットから発光される中抜きドット状のパターンを水平方向のみに分光した組パターンを示す説明図である。
【図27】図23で説明した発光ユニットから発光される中抜きドット状のパターンを水平及び垂直方向に分光した組パターンを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係る補助光投影装置を自動焦点カメラに組み込んだ例として説明する。自動焦点カメラ10は、図1に示すように、撮影レンズ11、メインミラー12、サブミラー13、シャッター14、撮像素子15、補助光投影部16、判定部17、焦点検出部18、制御部19、ファインダ光学系20、及びレンズ駆動部21等を備えている。
【0014】
被写体を反射した光(被写体光)は、撮影レンズ11を通ってメインミラー12に入射する。メインミラー12は、被写体光をファインダ光学系20と焦点検出部18とに分光する。焦点検出部18は、受光面18aで被写体光を受光することで、被写体光の輝度、又はコントラストに関する情報を制御部19、及び判定部17に送る。制御部19は、前記情報に基づいてレンズ駆動部21を制御して撮影レンズ11を撮影光軸23の方向に移動して合焦を行う。
【0015】
一方、判定部17は、被写体光の輝度あるいはコントラストが低いと判断した場合、補助光投影部16を作動させて被写体上に補助光を投影する。被写体を反射した反射補助光は、撮像レンズ11、メインミラー12を順に通過してサブミラー13により分光されて焦点検出部18に設けた受光面18aに入射する。焦点検出部18は、反射補助光の輝度、又はコントラストに関する情報を検出して制御部19に送る。制御部19は、前述したように、前記情報に基づいてレンズ駆動部21を制御して撮影レンズ11を合焦位置に移動する。制御部19は、撮影レンズ11を合焦位置に移動した後に、メインミラー12を撮影光路から退避する跳ね上げ位置に移動させ、その後、シャッター14を開閉動作することで撮像素子15に被写体像を結像させる。
【0016】
補助光投影部16は、図2に示すように、発光部24、投影レンズ25、及び分光プリズム(光学部材)26で構成されている。発光部24は、詳しくは図3に示すように、基板27に実装したLEDチップ28、封入樹脂29、及びマスク部材30を備えている。LEDチップ28は、矩形、方形等をしており、白色光を面発光する。封入樹脂29は、LEDチップ28を覆うように透明樹脂からなるレンズ層となっており、LEDチップ28から放たれる光に所望の配光特性を付与する。
【0017】
マスク部材30は、封入樹脂29の上に取り付けられた銅パターンになっている。銅パターンは、中央の位置に形成された円形の透明部30aと、透明部30a以外を覆う不透明部(マスク部)30bとからなる。これにより、発光部24は、発光面24aから発光される光のスポットが略円形になる。略円形のスポット光は、中心が強いピーク照度をもち、周辺にかけて照度が弱くなる特性をもつ。投影レンズ25は、発光部24から発光される円形のスポット光を集光し、集光した円形のスポット光を、分光プリズム26を通して被写体に向けて複数に分光して投影する。
【0018】
分光プリズム26は、スポット光を、撮影視野のうちの垂直及び水平方向にそれぞれ分光して投光する複数の斜面を有している。これにより、円形のスポット光は、予め決めた複数の焦点検出領域31に、直線上に密に(隙間なく)並ぶようにそれぞれ投影される。焦点検出領域31は、撮影視野内に予め決められているフォーカスエリアに対応しており、フォーカスエリアは、ファインダ視野内に、図4に示すように、「[]」マークで表示される。
【0019】
受光面18aには、各焦点検出領域31に対応する位置に、中央の測距センサー32と上下測距センサー33,34と左右測距センサー35,36との計5点の測距センサーを有している。中央の測距センサー32はラインセンサーを十字に組み合わせた十字センサーを、上下測距センサー33,34は長手方向を横に沿わせたラインセンサーを、左右測距センサー35,36は長手方向を縦に合わせたラインセンサーをそれぞれ使用している。
【0020】
測距センサー32〜36の上には、図5に示すように、円形のスポット光37が、密にして(隙間なく)測距センサー32〜36の長手方向に沿って直線上に並べたドット列のパターンで投影される。ドット列のパターンは、横列ドットパターン38と、縦列ドットパターン39とで構成されている。図5では、撮影レンズをワイド端に変倍したときの焦点検出用パターンを記載している。この焦点検出用パターンは、他の焦点距離、例えば、テレ端のときも測距センサー32〜36の範囲をカバーするように投影される。なお、ドット列のパターンは、スポット光37の間にわずかな隙間があってもよい。さらに一部が重なるようにしてもよい。
【0021】
焦点検出部18は、例えば、図6に示すように、位相差方式による焦点検出を行う。同図に示す符号40は、撮像面と等価な撮影レンズ11の予定結像面であり、符号41は、コンデンサーレンズ42、及び一対の再結像レンズ43、44からなる再結像光学系に関して予定結像面と共役な面である。
【0022】
撮影レンズ11により形成された前ピン像A、合焦像B、後ピン像Cは、コンデンサーレンズ42、一対の再結像レンズ43,44によって、それぞれ第1の像A1,B1,C1、及び第2の像A2,B2,C2として再結像される。第1の像A1,B1,C1と、第2の像A2,B2,C2との間隔は、撮影レンズ11の焦点調節状態によって変化する。
【0023】
予定結像面41、又はその近傍に受光面18aを配置し、その出力に基づいて、第1の像A1,B1,C1、第2の像A2,B2,C2が最も良く一致するときの両像の間隔を求めることにより、撮影レンズ11の焦点調節状態を検出することができる。なお、符号45は、一対の絞り開口を再結像レンズ43,44の直前に形成するための絞りマスクである。
【0024】
測距センサー33上に投影される横列ドットパターンは、図7に示すように、円形のスポット光37の中心ほど光量が強く、周辺にかけて弱くなる。このため、測距センサー33は、各スポット光37の中央位置から照度の高い一つのピーク照度46を検出することができ、また、ピーク照度46を、所定間隔を離して複数検出することができる。このため、検出精度を高めることができる。
【0025】
上記実施形態では、補助光投影装置を自動焦点カメラ10に内蔵した例として説明しているが、例えば、外付けフラッシュ等の閃光装置に内蔵しても良い。
【0026】
また、上記実施形態では、1個のスポット光37を1個の分光プリズム26で垂直及び水平方向に複数に分光しているが、図8に示すように、2個の補助光投影部47,48を設けてもよい。この場合、一方の補助光投影部47には、発光部(第1の発光部)24、投影レンズ25、及び垂直方向に分光する垂直分光プリズム(垂直分光光学部材)49を、他方の補助光投影部48には、発光部(第2の発光部)24、投影レンズ25、及び水平方向に分光する水平分光プリズム(水平分光光学部材)50をそれぞれ設け、スポット光37を垂直方向と水平方向とに分光する機能を分けるのが好適である。発光部24は、同じ構成になっている。被写体面では、これらスポット光37が図5で説明したように合成して投影される。この場合、補助光投影部47,48から投影されるパターンの像は、互いに交差しないように被写体に投影することにより、分光プリズム49,50の分光数を少なくでき、また、広い範囲に対してスポット光を投影することができるため、好適である。これによれば、2個の発光部24を使用しているため、測距センサー面上で照度の向上を図ることができる。
【0027】
上記実施形態では、円形のスポット光37を生成する発光部24を使用しているが、図9に示すように、輪郭が矩形のスポット光を生成する発光部51,52を用いても良い。各発光部51,52は、対角線を水平に沿わせた姿勢で固定されており、略方形のスポット光を投光する。発光部51を備える第1の補助光投影部53には、水平分光プリズム50が、発光部52を備える第2の補助光投影部54には垂直分光プリズム49がそれぞれ設けられている。なお、発光部51,52は同じ構成になっている。
【0028】
なお、図9で説明した一対の投影レンズ25を、焦点距離可変式のレンズ25として設け、測距機構から得られる被写体距離に応じて一対の投影レンズ25の焦点距離を同期して変えるように構成してもよい。この場合、被写体距離が遠いほど投影レンズ25の焦点距離が長くなるように可変すれば、ドット状の光のパターンの投影倍率が測距センサー面上で小さくなるので好適である。また、図1で説明した撮影レンズ11の焦点距離に応じて一対の投影レンズ25の焦点距離を同期して変えるように構成してもよい。この場合には、撮影レンズ11の焦点距離が長くなることに応答して投影レンズ25の焦点距離を長くすれば、ドット状の光のパターンの投影倍率が測距センサー面上で小さくなるので好適である。
【0029】
水平分光プリズム50は、図10図(A)に示すように、方形のスポット光55を水平方向に密に並ぶように分光し、水平方向に分光したパターン列56を垂直方向に所定間隔離して複数列、例えば3列に分光する。垂直分光プリズム49は、図10図(B)に示すように、方形のスポット光55が垂直方向に密に並ぶように分光し、垂直方向に分光した垂直パターン列57を垂直方向に複数行、例えば3行に分光する。十字測距センサー32、及び上下左右測距センサー33〜36上には、図10(C)に示すように、3列の水平パターン列56と3行の垂直パターン列57とがセンサーの長手方向に密に並んで投影される。
【0030】
スポット光55は、図11に示すように、中央にピーク照度58をもち、周辺に向けて照度が弱くなる特性をもつ。このようなスポット光55のパターン列は、方形の辺同士を合わせた配列のものと比べて対角線上に並べた配列であるため、高照度領域と低照度領域との差が大きくなり、よって、検出精度を高めることができる。なお、スポット光55の形状としては、菱形(斜方形)、及び平行四辺形(長斜方形)等の方形としてもよい。
【0031】
図12に示す一対の発光部60は、発光面の輪郭方形の中央に円形に設けられた不透明部60aと、それ以外の領域に設けられた透明部60bとを有する銅パターンにより中抜きドット状のスポット光を生成する。透明部60bは、不透明部60aよりも面積が大きくなっている。これにより、発光部60から発光されるスポット光は、輪郭方形の中央に略円形の遮光領域65をもつ中抜きドット形状になる。十字測距センサー32、及び上下測距センサー33〜36上には、図13に示すように、3列の水平パターン列62と垂直パターン列63とがセンサーの長手方向に密に並んで投影される。なお、図13では、撮影レンズをワイド端に変倍したときの焦点検出用パターンを記載している。この焦点検出用パターンは、他の焦点距離、例えば、テレ端のときも測距センサー32〜36の範囲をカバーするように投影される。
【0032】
スポット光64は、図14に示すように、円形の遮光領域65と方形の角部66との間の中央にピーク照度67をもち、ここから周辺に向けて照度が弱くなる特性をもつ。中抜きドット形状のスポット光64は、単なるドット形状のものと比べて、ピーク照度67を、遮光領域65の両側に2個検出することができるため、さらに検出精度を高めることができる。
【0033】
また、図15に示すように、中抜きドット形状のスポット光64を、隣同士の一部が重なるように密に並べたパターンになるように、分光プリズムにより分光してもよい。これによれば、角部66と遮光領域65との間が重なり領域になるため、重なり領域の中央がピーク照度68となる。ピーク照度は、分光されたもの同士が重なっているため、照度がアップし、低照度の領域との差を大きくすることができる。
【0034】
なお、中抜きドット状のスポット光64の輪郭としては、円形、又は菱形、あるいは多角形等の形状としてもよい。また、中抜きの形状としては、方形、又は菱形、あるいは楕円形等の形状としてもよい。
【0035】
発光部60としては、先述したように、中抜きドット状の銅パターンを発光面に取り付けてスポット光を生成する構造以外に、LEDチップの電極パターンにより中抜きドット状のスポット光を作るようにしてもよい。この場合、図16に示すように、輪郭が方形の透明基板69上に電極パターン70が形成されている。電極パターン70は、電極の無い領域が透明部70a、電極の領域が不透明部70bになっている。
【0036】
不透明部70bは、輪郭方形の中央に円形で形成されている。LEDチップ73は、電極パターン70のうちの発光面72とは逆側の一方の面に実装され、スルーホール71を通してアナード端子74が不透明部70bに設けたアナード電極に銀ペースト等の半田75により接続されている。なお、図示していないが、LEDチップ73のカソード端子は、ボンディングワイヤ76により不透明部70bに設けたカソード電極に接続されている。半田75は、不透明部70bの輪郭に合わせて盛り付けられており、平面視投影輪郭が円形になっている。このため、発光面72から放たれる光は、方形の中に円形の遮光領域65を有する中抜きドット状のスポット光になる。
【0037】
ところで、測距センサー上では、複数のスポット光が重なるように投影する方が、検出精度が高くなる。この場合、重なるように分光するには、分光プリズムの分割数が多くなり、光量が低下する不都合がある。そこで、図17、及び図18では、4個の発光部60を一体的に取り付けた発光ユニット80を用いている。
【0038】
発光ユニット80は、発光部60を方形の取付け板81の角部にそれぞれ取り付けた形態になっており、取付け板81の対角線が水平及び垂直に沿う姿勢で固定される。発光部60は、図12で説明したものと同じであり、輪郭方形の中に円形の遮光領域65をもつスポット光64を発光する。この発光部60も、輪郭方形の対角線が水平及び垂直に沿う姿勢で取付け板81に固定されている。
【0039】
受光面18aには、図19に示すように、9点の測距センサー84〜92を有している。中央の測距センサー84はラインセンサーを十字に組み合わせた十字センサーを、上下測距センサー85,86は長手方向を横に合わせたラインセンサーを、左右測距センサー87〜89、90〜92は長手方向を縦に合わせたラインセンサーをそれぞれ使用している。
【0040】
4個の発光部60は、中抜きドット状のスポット光64を十字方向に4個配列した4ドットパターンを投光する。垂直分光プリズムは、図20に示すように、4ドットパターン93を一部が重なるように垂直方向に4個分光するとともに、4個ひと纏まりの組パターン94を、図21に示すように、垂直方向に3列分光して、上方の横センサー85、中央の十字センサー84、及び下方の横センサー86上に隙間無く並ぶように投影する。
【0041】
なお、水平分割プリズムも、詳しくは図22(A)に示すように、4ドットパターン93を一部が重なるように水平方向に4個分光するとともに、4個ひと纏まりの組パターン96を、図21に示したように、水平方向に6行分光して、左右に3個ずつ配置した計6個の縦センサー87〜92上に隙間無く並ぶようにそれぞれ投影する。
【0042】
また、図21では、撮影レンズをワイド端に変倍したときの焦点検出用パターンを記載している。この焦点検出用パターンは、他の焦点距離、例えば、テレ端のときもセンサー84〜92の範囲をカバーするように投影される。
【0043】
組パターン96は、図22(A)に示したように、縦センサー85の長手方向の中央で多く、その周辺では少なくなるように重なっている。縦センサー85上での照度は、同図(B)に示すように、中央に2つのピーク照度97が、またその両側に二番目のピーク照度98がそれぞれ得られる。大小のピークを交互に作ることで検出精度を高めることができる。
【0044】
また、図21に示す状態はワイド端の変倍位置を示しており、撮影レンズ11がテレ側に変倍されると、中央を基準にして、測距センサーに照射される焦点検出用の投影パターンが拡大される。この場合でも、4個ひと纏まりの組パターン94,96を垂直及び水平方向に隙間無く並べているため、確実に検出することができる。
【0045】
図23及び図24に示す発光ユニット100は、方形をした6個の発光部101〜106を一体的に設けてなる。発光部101〜106は、発光面積の大きい2個の発光部101,102を縦(垂直)に並べた縦発光部列107と、前記発光部101,102よりも発光面積が小さい4個の発光部103〜106を横(水平)に並べた横発光部列108とからなる。
【0046】
各発光部101〜106は、発光領域(ハッチングを施した領域)109の輪郭が方形をしており、一方の対角線を水平に沿わせた姿勢で方形をした基板99に実装されている。
【0047】
縦発光部列107の各発光部101,102は、発光領域109に対して遮光領域(クロスハッチングを施した領域)110がサイコロの五の目の位置の5カ所にそれぞれ円形で形成されており、周囲4個の遮光領域110aよりも中央の遮光領域110bの面積が大きくなっている。
【0048】
横発光部列108の各発光部103〜106は、発光領域(ハッチングを施した領域)111に対して遮光領域(クロスハッチングを施した領域)112が中央1個に円形で形成されている。この横発光部列108は、縦発光部列107を構成する2つの発光部101,102の間を交差するように配されている。勿論、各発光部101〜106は、遮光領域110,112よりも発光領域109,111の面積が大きくなっていることは言うまでもない。
【0049】
このように、大きさの異なるドット状の光の列を組み合わせたパターン113は、図9で説明した垂直分光プリズム49により、垂直方向で一部が重なるように分光される。図25に示す例では、前記パターン113を垂直方向に、縦発光部列107を構成する下側の発光部102から発光されるドット状の光と、上側の発光部101から発光されるドット状の光とが重なるように、例えば5行1列に分光する垂直分光プリズム49を使用して、垂直パターン列114を作っている。
【0050】
また、発光ユニット100から発光されるドット状の光を組み合わせたパターン113は、図9で説明した水平分光プリズム50により、水平方向で一部が重なるように分光される。図26に示す例では、前記パターン113を水平方向に、横発光部列108を構成する4個の発光部103〜106のうちの右又は左側の2個の発光部から発光されるドット状の光が重なるように、例えば中央を挟んだ左右に4列5列ずつ分光する水平分光プリズム50を使用して、水平パターン列115を作っている。
【0051】
これにより、十字測距センサー116、及び上下左右測距センサー117〜124上には、図27に示すように、中央に5行1列で並ぶ垂直パターン列114と、左右に4列5行ずつ並んだ水平パターン列115とが各センサー116〜124の長手方向に密に並んで投影される。
【0052】
なお、上記実施形態では、発光部を縦に2個、及び横に5個並べた発光ユニットとして説明しているが、本発明ではこれに限らず、縦横に並べる数は複数あればよい。また、発光部を配列する2方向としては、縦及び横方向に限らず、例えば斜めと縦方向としてもよい。また、発光部を配列する方向は、2方向に限らず、斜めにクロスする2方向と縦方向との3方向であってもよい。
【0053】
また、上記各実施形態では、分光プリズムを用いているが、分光プリズムの代わりに、フライアイレンズ等を用いてもよい。また、受光面18aに設けた中央以外のラインセンサーを、長手方向が受光面18aの対角線と略平行になるように配置してもよい。この場合、長手方向に沿ってスポット光を並べて投影させればよい。また、白色光のLEDについて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、人間の眼に対して眩しく感じにくい赤色LED等を採用することも可能である。
【0054】
さらに、本発明の補助光投影装置は、デジタルカメラに限らず、写真用カメラやデジタルビデオカメラ等にも適用することができる。さらに、発光部の構成も上述した構成に限定されるものではなく、適宜変更が可能である。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において適宜修正、変更が可能である。
【符号の説明】
【0055】
16,47,48,53,54 補助光投影部
24,51,52,60,101〜106 発光部
25 投影レンズ
26 分光プリズム
37 スポット光
80,100 発光ユニット
94,96 組パターン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
焦点検出用パターンを被写体に投影する投影装置において、
ドット状の光を発光する発光部と、
前記発光部から発光されたドット状の光を分光して所定の方向に配列する光学部材と、を備えることを特徴とする投影装置。
【請求項2】
請求項1記載の投影装置において、
前記光学部材は、前記ドット状の光を、被写体から反射された前記焦点検出用パターンを検出する焦点検出部が有するセンサーの長手方向に沿って配列するように分光することを特徴とする投影装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の投影装置において、
前記ドット状の光は、輪郭が方形になっていることを特徴とする投影装置。
【請求項4】
請求項1ないし3いずれか1項に記載の投影装置において、
前記ドット状の光は、輪郭の内部に遮光領域を有する中抜けドット状の光になっていることを特徴とする投影装置。
【請求項5】
請求項4記載の投影装置において、
前記遮光領域は、前記遮光領域以外の発光領域の面積よりも小さくなっていることを特徴とする投影装置。
【請求項6】
請求項3ないし5いずれか1項に記載の投影装置において、
前記ドット状の光は、対角線を水平に沿わせた向きになっていることを特徴とする投影装置。
【請求項7】
請求項1ないし6いずれか1項に記載の投影装置において、
前記発光部を複数設けた発光ユニットを備えていることを特徴とする投影装置。
【請求項8】
請求項7に記載の投影装置において、
前記発光ユニットは、発光面積が異なる複数の発光部を設けていることを特徴とする投影装置。
【請求項9】
請求項8項に記載の投影装置において、
前記発光ユニットは、前記ドット状の光を組み合わせたパターンが異なるように、前記複数の発光部を前記発光面積の種類毎に並べて設けた複数の発光部列で構成されていることを特徴とする投影装置。
【請求項10】
請求項1ないし9いずれか1項に記載の投影装置において、
前記光学部材は、前記ドット状の光を分光して垂直方向に配列する垂直分光光学部材と、前記ドット状の光を分光して水平方向に配列する水平分光光学部材とを備えること特徴とする投影装置。
【請求項11】
請求項1ないし10いずれか1項に記載の投影装置において、
前記ドット状の光を投光する第1発光部と、前記ドット状の光を垂直方向に分光して縦に並べる垂直分光光学部材と、からなる第1の投影部と、
前記ドット状の光を投光する第2発光部と、前記ドット状の光を水平方向に分光して横に並べる水平分光光学部材と、からなる第2の投影部と、
を備えていることを特徴とする投影装置。
【請求項12】
自動焦点検出装置を備えたカメラに装着され、前記カメラからの動作指示により閃光発光する閃光装置であって、
請求項1ないし11いずれか1項に記載の投影装置を搭載したことを特徴とする閃光装置。
【請求項13】
請求項1ないし11いずれか1項に記載の投影装置を搭載したことを特徴とするカメラ。
【請求項1】
焦点検出用パターンを被写体に投影する投影装置において、
ドット状の光を発光する発光部と、
前記発光部から発光されたドット状の光を分光して所定の方向に配列する光学部材と、を備えることを特徴とする投影装置。
【請求項2】
請求項1記載の投影装置において、
前記光学部材は、前記ドット状の光を、被写体から反射された前記焦点検出用パターンを検出する焦点検出部が有するセンサーの長手方向に沿って配列するように分光することを特徴とする投影装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の投影装置において、
前記ドット状の光は、輪郭が方形になっていることを特徴とする投影装置。
【請求項4】
請求項1ないし3いずれか1項に記載の投影装置において、
前記ドット状の光は、輪郭の内部に遮光領域を有する中抜けドット状の光になっていることを特徴とする投影装置。
【請求項5】
請求項4記載の投影装置において、
前記遮光領域は、前記遮光領域以外の発光領域の面積よりも小さくなっていることを特徴とする投影装置。
【請求項6】
請求項3ないし5いずれか1項に記載の投影装置において、
前記ドット状の光は、対角線を水平に沿わせた向きになっていることを特徴とする投影装置。
【請求項7】
請求項1ないし6いずれか1項に記載の投影装置において、
前記発光部を複数設けた発光ユニットを備えていることを特徴とする投影装置。
【請求項8】
請求項7に記載の投影装置において、
前記発光ユニットは、発光面積が異なる複数の発光部を設けていることを特徴とする投影装置。
【請求項9】
請求項8項に記載の投影装置において、
前記発光ユニットは、前記ドット状の光を組み合わせたパターンが異なるように、前記複数の発光部を前記発光面積の種類毎に並べて設けた複数の発光部列で構成されていることを特徴とする投影装置。
【請求項10】
請求項1ないし9いずれか1項に記載の投影装置において、
前記光学部材は、前記ドット状の光を分光して垂直方向に配列する垂直分光光学部材と、前記ドット状の光を分光して水平方向に配列する水平分光光学部材とを備えること特徴とする投影装置。
【請求項11】
請求項1ないし10いずれか1項に記載の投影装置において、
前記ドット状の光を投光する第1発光部と、前記ドット状の光を垂直方向に分光して縦に並べる垂直分光光学部材と、からなる第1の投影部と、
前記ドット状の光を投光する第2発光部と、前記ドット状の光を水平方向に分光して横に並べる水平分光光学部材と、からなる第2の投影部と、
を備えていることを特徴とする投影装置。
【請求項12】
自動焦点検出装置を備えたカメラに装着され、前記カメラからの動作指示により閃光発光する閃光装置であって、
請求項1ないし11いずれか1項に記載の投影装置を搭載したことを特徴とする閃光装置。
【請求項13】
請求項1ないし11いずれか1項に記載の投影装置を搭載したことを特徴とするカメラ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【公開番号】特開2012−58720(P2012−58720A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−99085(P2011−99085)
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
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