説明

抗しわ剤および抗老化性化粧料

【課題】線維芽細胞のコラーゲン、ヒアルロン酸量を増加させて優れたコラーゲン合成促進活性、ヒアルロン酸合成促進活性を有し、経時的安定性の高い抗しわ剤または抗老化性化粧料の提供。
【解決手段】式(式中、R1、Rは、水素またはレチノイル、ユビキノールもしくはユビキノン残基からなる親油性残基である。ただし、R=R=水素(H)である場合を除く。)のL−アスコルビン酸−2−リン酸エステルまたはその塩である。生体内でリン酸部分が加水分解され、L−アスコルビン酸および油溶性有効成分に分解され、コラーゲン合成促進効果、細胞賦活効果、ヒアルロン酸産生量を増加させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、皮膚にしわの生成を予防し、またはしわの少ない皮膚に改善する抗しわ剤およびその製造方法並びに抗しわ剤を含有する抗老化性化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトの皮膚には、加齢によってしわ、タルミ(弛み)、くすみ、色素沈着などの老化現象が生じるが、しわやタルミといった皮膚の形態変化は、真皮マトリックスの90%以上を占めるコラーゲンによる影響が大きいと考えられている。
【0003】
すなわち、真皮のコラーゲンの量が加齢と共に減少すると、真皮構造の形成が不完全になり、また太陽光線に露出する機会の多い皮膚のコラーゲン量は、露出の少ない皮膚に比べて著しく少ない傾向があり、皮膚の老化と太陽光線に対する暴露がしわやタルミの大きな要因の一つとして考えられている。
【0004】
皮膚の老化による形態変化を予防するための薬剤として、油溶性有効成分であるレチノ−ルやレチノイン酸誘導体が知られており、これを有効成分としてコラーゲンおよびヒアルロン酸合成を促進させるしわ防止化粧品が知られている。
しかし、レチノ−ルやレチノイン酸誘導体は、熱や酸化に対して不安定であり、使用する際には充分に機能できない場合があった。
【0005】
また、ユビキノンおよびユビキノールはコエンザイムQ10とも称され、皮膚細胞中のDNA量およびヒアルロン酸生産量を増加させる作用が知られている。
これらのユビキノン、ユビキノール、レチノールは、水に難溶でかつ酸化され易いという性質を有する物質であるため、皮膚細胞に対する浸透性が低く、不安定であり製剤化が困難であり、リン酸基修飾する技術が知られている(特許文献1)。
【0006】
また、同様にアスコルビン酸についても、コラーゲン合成促進効果のある薬剤として知られているが、熱に対して非常に不安定で酸化しやすく、そのため使用時までに不活性になって分解することがあるため、使用する際には充分に生理作用が得られない場合があった。
【0007】
また、アスコルビン酸誘導体として、酸化されやすいL−アスコルビン酸のジオール部をリン酸エステル化した誘導体(特許文献2)が知られており(特許文献2)、また同部分をグルコシド化した誘導体が知られている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−115170号公報
【特許文献2】特公昭52−18191号公報
【特許文献3】特開平03−139288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、L−アスコルビン酸誘導体や、レチノ−ル、レチノイン酸誘導体は、それぞれが熱や酸化に対して不安定であり、保存や流通に必要な経時的な安定性が不足しており、そのために使用する際にはそれぞれの安定性を高める工程が必要であり、それらの機能を高めるように複数成分を配合して製剤化するには、それぞれの安定化のための工程数が多く、コラーゲン合成促進機能やヒアルロン酸合成機能を高めて効率よく製剤化することは困難であった。
【0010】
そこで、この発明の課題は、上記した問題を解決し、皮膚に処方された際には線維芽細胞のコラーゲンおよびヒアルロン酸量を増加させて優れたコラーゲン合成促進活性およびヒアルロン酸合成促進活性を有すると共に、保存のための経時的安定性の高い抗しわ剤または抗老化性化粧料であり、また上記優れたしわ改善効果を有する抗しわ剤を効率よく製造できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、この発明においては、下記の化1の式で表わされる親油性アスコルビン酸誘導体を有効成分として含有し、前記親油性アスコルビン酸誘導体は、リン酸エステル部にレチノイル残基、ユビキノール残基またはユビキノン残基からなる親油性残基をエステル結合したL−アスコルビン酸−2−リン酸エステルまたはその塩である抗しわ剤としたのである。
【0012】
【化1】

【0013】
(式中、R1、Rは、水素(H)またはレチノイル残基、ユビキノール残基もしくはユビキノン残基からなる親油性残基である。ただし、R=R=水素(H)である場合を除く。)
【0014】
このようにL−アスコルビン酸とレチノール、ユビキノール、ならびにユビキノンを始めとした油溶性有効成分とをリン酸エステルで結合させたL−アスコルビン酸−2−リン酸エステルまたはその塩とすることによって、熱や酸化に不安定なL−アスコルビン酸や油溶性有効成分を安定化できるため、使用前の保存状態でL−アスコルビン酸や油溶性有効成分が分解されることを抑制できる。
【0015】
更に、使用した際には親油性残基により適度な脂溶性があって細胞内に取り込まれやすいため、皮膚に速やかに浸透し、生体内に広く分布するフォスファターゼによって効率的にリン酸部分が加水分解され、L−アスコルビン酸および油溶性有効成分(レチノール、ユビキノール、またはユビキノン)などに分解され、L−アスコルビン酸は本来の優れたコラーゲン合成促進効果を有し、一方、油溶性有効成分(レチノール、ユビキノール、またはユビキノン)は細胞賦活効果、ヒアルロン酸およびコラーゲン産生量を増加させる効果を奏するので、抗しわ剤として極めて有効である。
【0016】
また、L−アスコルビン酸および油溶性有効成分は、互いに組み合わせることによって
本来の健康に有用な生理活性を阻害することなく、熱や酸化に対する安定性を高めるため、それぞれの成分に対して安定化させるための処理工程を設けて配合される製剤よりも効率よく製造できる抗親油性アスコルビン酸誘導体および抗しわ剤となる。
また、この発明の抗しわ剤の油溶性有効成分(レチノール、ユビキノール、またはユビキノン)は、細胞賦活効果、ヒアルロン酸およびコラーゲン産生量を増加させる効果を有し、すなわち「しわ」、「タルミ」の防止効果などの抗老化効果を発揮できる。
【0017】
上述のように好ましい作用のあるアスコルビン酸誘導体としては、レチノイル残基が、3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエニルであり、ユビキノール残基が2,3−ジメトキシ−6−デカプレニル−ヒドロキシベンゾイルであり、ユビキノン残基が2−メトキシ−6−デカプレニル−1,4−ベンゾキノニルがあり、そのような親油性アスコルビン酸誘導体を有効成分として含有させることにより、好ましい抗しわ剤が得られる。
【0018】
同様に、上述の好ましい作用のある親油性アスコルビン酸誘導体の塩とするために、親油性アスコルビン酸誘導体は、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩またはカルシウム塩であることが好ましい。
【0019】
親油性アスコルビン酸誘導体またはその塩を有効成分として配合するには、0.05〜80質量%含有する上記の抗しわ剤とすることが好ましい。
さらに、上記のような抗しわ剤を含有する抗老化性化粧料としては、しわを予防または改善して抗老化性を高める化粧料とすることができる。さらにこのような抗老化性化粧料をpH4.0〜9.0に調整することにより、親油性アスコルビン酸誘導体の作用をより効率よく充分に発揮させることができる。
【0020】
このよう優れた特性のある抗しわ剤を効率よく製造するためには、下記の化2で示される親油性有機アルコールと、オキシ塩化リンとを反応させて、下記の化10の式で示されるジクロロフォスフェートまたは化11の式で示されるモノクロロフォスフェートを合成し、これを別途、L−アスコルビン酸とアセトンを反応させて得た5,6−O−イソプロピリデン−L−アスコルビン酸と反応させ、その後に酸加水分解することによって下記の化12の式で表わされる親油性アスコルビン酸誘導体を得て、この親油性アスコルビン酸誘導体を有効成分として配合する抗しわ剤の製造方法を採用することができる。
【0021】
【化2】

【0022】
(式中、Rはレチノイル残基、ユビキノール残基またはユビキノン残基を示す。)
【0023】
【化3】

【0024】
(式中、Rはレチノイル残基、ユビキノール残基またはユビキノン残基を示す。)
【0025】
【化4】

【0026】
(式中、R1、Rは、水素(H)またはレチノイル残基、ユビキノール残基もしくはユビキノン残基を示す。ただし、R=R=水素(H)である場合を除く。)
【0027】
【化5】

【0028】
(式中、R1、Rは、水素(H)またはレチノイル残基、ユビキノール残基もしくはユビキノン残基からなる親油性残基である。ただし、R=R=水素(H)である場合を除く。)
【0029】
このような親油性アスコルビン酸誘導体は、リン酸アルキルエステル部以外には変性した部分を有しないものであり、皮膚内に浸透するとエステラーゼやリパーゼがなくても、ほぼ全ての生体内組織に分布しているフォスファターゼ他の酵素等によってリン酸部分からL−アスコルビン酸および油溶性有効成分(レチノール、ユビキノール、またはユビキノン)に加水分解され、抗しわ作用を皮膚に及ぼすものである。
【発明の効果】
【0030】
この発明の抗しわ剤または抗老化性化粧料は、所定の化学構造を有する親油性アスコルビン酸誘導体またはその塩を有効成分として含有し、アスコルビン酸誘導体は、リン酸エステル部に所定の親油性残基を有するため、適度な脂溶性が付与されて細胞内に取り込まれやすく、しかもアスコルビン酸の不安定性の原因が排除されるので、使用前の保存状態で熱や酸化に対して安定化する。
【0031】
そして、抗しわ剤または抗老化性化粧料は、油溶性有効成分により皮膚に速やかに浸透し、生体内に広く分布するフォスファターゼによって効率的にリン酸部分が加水分解され、L−アスコルビン酸および油溶性有効成分(レチノール、ユビキノール、またはユビキノン)のそれぞれのコラーゲン合成促進活性およびヒアルロン酸合成促進活性を奏される。
【0032】
このようにこの発明の抗しわ剤または抗老化性化粧料は、皮膚に処方された際に、線維芽細胞のコラーゲンおよびヒアルロン酸量を増加させて優れたコラーゲン合成促進活性およびヒアルロン酸合成促進活性を有すると共に、抗しわ剤の保存のための経時的安定性に優れ、または抗老化性化粧料となる利点がある。
【0033】
また、抗しわ剤の製造方法に係る発明は、L−アスコルビン酸および油溶性有効成分であるレチノール、ユビキノールまたはユビキノンを複合的に一体化することによって、それぞれに対して安定化させるための処理を行なう場合よりも効率よく前記有利な効果を奏する抗しわ剤を製造できるという利点がある。
【発明を実施するための形態】
【0034】
前記化1の式で示されるL−アスコルビン酸リン酸エステル、すなわちモノレチノイル(ユビキノール、またはユビキノン)フォスフェートは、以下の方法で製造できる。
【0035】
先ず、トルエン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどから選ばれる非極性溶媒を用いて、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリンなどから選ばれる塩基の存在下で、前記化2の式で示される親油性有機アルコールとオキシ塩化リンを−20〜20℃において反応させて、化3の式で示されるモノレチノイル(ユビキノール、またはユビキノン)ジクロロフォスフェートまたは化4の式で示されるジレチノイル(ユビキノール、またはユビキノン)モノクロロフォスフェートを製造する。
取り出しについては蒸留により単離するか、または上記の非極性溶媒の溶液として次工程へ進んでも良い。
【0036】
そして、別途、L−アスコルビン酸とアセトンを反応させて得た5,6−O−イソプロピリデン−L−アスコルビン酸と反応させ、レチノイル(ユビキノール、またはユビキノン)リン酸エステル化後に該保護基を接触還元等により脱離し、定法により精製することで前記の化1の式で示されるL−アスコルビン酸リン酸エステルを製造できる。
【0037】
前記化2の式で示される親油性有機アルコールの具体例としては、レチノイル類では3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエン−1−オール、3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエン−1−アルデヒド、ユビキノール類では2,3−ジメトキシ−5−メチル−6−デカプレニル−1,4−ジヒドロキシベンゼン、5−メチル−3−メトキシ−6−デカプレニル−1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、5−メチル−4−メトキシ−6−デカプレニル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、5−メチル−6−デカプレニル−1,2,3,4−テトラヒドロキシベンゼン、5−メチル−1,2−メトキシ−6−デカプレニル−3,4−ジヒドロキシベンゼン、5−メチル−1,3−メトキシ−6−デカプレニル−2,4−ジヒドロキシベンゼン、3−ヒドロキシ−5−メチル−2−メトキシ−6−デカプレニル−3,4−ジヒドロキシベンゼン、ユビキノン類では2−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−メチル−6−デカプレニル−1,4−ベンゾキノン、3−ヒドロキシ−2−メトキシ−5−メチル−6−デカプレニル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジヒドロキシ−5−メチル−6−デカプレニル−1,4−ベンゾキノン、1−ヒドロキシ−2,3−ジメトキシ−5−メチル−6−デカプレニル−ベンゾセミキノン、4−ヒドロキシ−2,3−ジメトキシ−6−メチル−5−デカプレニル−ベンゾセミキノンなどが挙げられる。
【0038】
5,6−O−イソプロピリデン−L−アスコルビン酸は、L−アスコルビン酸をアセチルクロライドもしくは発煙硫酸などの脱水剤の存在下で、−30℃〜20℃においてアセトンと反応させ、濾過などの方法により単離される。
【0039】
上記で得られた5,6−O−イソプロピリデン−L−アスコルビン酸をトルエン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどから選ばれる非極性溶媒下に、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリンなどから選ばれる塩基存在下、化3の式で示されるモノレチノイル(ユビキノール、またはユビキノン)ジクロロフォスフェートもしくは化4の式で示されるジレチノイル(ユビキノール、またはユビキノン)モノクロロフォスフェートと−20℃〜20℃において反応させた後、塩酸、硫酸、酢酸などから選ばれる酸によって−10〜50℃において加水分解する。
【0040】
このとき、残存する塩基を除去するために塩酸、硫酸、酢酸などの酸や塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩の水溶液により洗浄し、非極性溶媒を留去するが、より高品質を要求される場合にはカラムクロマトなどにより、前記化6の式で示されるL−アスコルビン酸リン酸エステルを単離する。またはエタノール、グリセロールなどの溶液で取り出しても良い。このように、この発明のアスコルビン酸誘導体の単離精製方法は、一般的方法に従えばよく、特に制限する必要はない。
【0041】
前記化1の式で示されるこの発明のアスコルビン酸誘導体の具体的な化合物の例としては、L−アスコルビン酸レチノイルエステルとしては2−[9,13−ジメチル−15−(17,17,21−トリメチルシクロヘキセ−7−イル)ノナ−8,10,12,14−テトラエン]−L−アスコルビルフォスフェート、2−[9,13−ジメチル−15−(17,17,21−トリメチルシクロヘキセ−7−イル)ノナ−8,10,12,14−テトラエンアルデヒド]−L−アスコルビルフォスフェートが挙げられ、L−アスコルビン酸ユビキノールエステルとしては2−(8,9−ジメトキシ−10−メチル−11−デカプレニル−ヒドロキシベンゼン)−L−アスコルビルフォスフェート、2−(8−ヒドロキシ−10−メチル−11−デカプレニル−ジヒドロキシベンゼン)−L−アスコルビルフォスフェート、2−(8,9−ジヒドロキシ−10−メチル−11−デカプレニル−ヒドロキシベンゼン)−L−アスコルビルフォスフェート、2−(8−ヒドロキシ−10−メチル−9−メトキシ−11−デカプレニル−ヒドロキシベンゼン)−L−アスコルビルフォスフェート、2−(9−ヒドロキシ−10−メチル−8−メトキシ−11−デカプレニル−ヒドロキシベンゼン)−L−アスコルビルフォスフェート、L−アスコルビン酸ユビキノンエステルとしては2−(12−メトキシ−9−メチル−10−デカプレニル−8,11−ベンゾキノン)−L−アスコルビルフォスフェート、2−(12−メトキシ−10−メチル−9−デカプレニル−8,11−ベンゾキノン)−L−アスコルビルフォスフェート、2−(2,3−ジメトキシ−6−メチル−5−デカプレニル−ベンゾセミキノン基)−L−アスコルビルフォスフェート、2−(2,3−ジメトキシ−5−メチル−6−デカプレニル−ベンゾセミキノン)−L−アスコルビルフォスフェートなどが挙げられる。
【0042】
また、この発明においては、これらアスコルビン酸誘導体の塩も使用可能であり、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アルギニン等の塩基性アミノ酸、トリエタノールアミン等の有機アミンを用いることができる。
【0043】
この発明に係るアスコルビン酸誘導体は、有効成分として含有され抗老化剤として応用される他、皮膚外用剤に配合して、皮膚の線維芽細胞においてコラーゲンおよびヒアルロン酸合成促進作用を発揮して、コラーゲンおよびヒアルロン酸合成促進作用によるしわの改善効果等の抗老化作用などの機能を持つ、抗老化用皮膚外用剤などに調製することができる。
【0044】
この発明に係るアスコルビン酸誘導体を配合して皮膚外用剤として使用する場合、これらの1種又は2種以上が配合され、その配合量は、皮膚外用剤全量中0.05〜80質量%、好ましくは、0.5〜50質量%である。
【0045】
この発明の美白化粧料のpHは、特に限定されるものではないが、化粧料の一般的な保存状態において安定性を高めるために、pH4.0〜9.0とすることが好ましく、その他のpH領域ではエステルの加水分解が起こりやすく安定な製剤が得られないことがある。
【0046】
この発明の皮膚外用剤は上記必須成分の他に、通常の化粧料、医薬部外品、医薬品等に用いられる各種成分、例えば油性成分、乳化剤、保湿剤、増粘剤、薬効成分、防腐剤、顔料、粉体、pH調整剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、香料等を適宜配合することができる。
【0047】
前記した油性成分の具体例としては、流動パラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、スクワラン、ホホバ油、ミツロウ、カルナウバロウ、ラノリン、オリーブ油、ヤシ油、高級アルコール、脂肪酸、高級アルコールと脂肪酸のエステル、シリコーン油等が挙げられる。乳化剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の非イオン界面活性剤、ステアロイル乳酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤、大豆リン脂質等の両性界面活性剤、塩化アルキルトリメチルアンモニウム等のカチオン界面活性剤が挙げられる。保湿剤としては、例えばグリセリン、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオールなどが挙げられる。増粘剤としては、例えばカルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、ベントナイト等の粘土鉱物等が挙げられる。薬効成分としては、例えば各種ビタミンおよびその誘導体、アラントイン、グリチルリチン酸およびその誘導体、各種動植物抽出物等の老化防止剤、保湿剤、育毛剤、発毛剤、経皮吸収促進剤、紫外線吸収剤、細胞賦活剤、抗炎症剤、美白剤、防腐防カビ剤が挙げられる。
【0048】
この発明の抗しわ剤である皮膚外用剤は、前記した所定のアスコルビン酸誘導体を有効成分として配合することの他に、特に限定されるものではなく、これを周知の化粧料の製造方法により製造することができ、また一般的な皮膚化粧料に限定されることなく、医薬部外品、外用医薬品等にも適用できる。また、それらの剤型は、目的に応じて選択的にクリーム状、乳液状、液状、ゲル状、軟膏状、パック状、スティック状、パウダー状等の形態を採用することができる。
【実施例】
【0049】
[アスコルビン酸誘導体の製造例1]
レチノイル類では3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエン−1−オールとオキシ塩化リンを反応させ、モノレチノイルジクロロフォスフェートである[3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエン]ジクロロフォスフェートを合成した。
これを別途、L−アスコルビン酸をアセチルクロライドもしくは発煙硫酸などの脱水剤の存在下で、−30℃〜20℃においてアセトンを反応させて得た5,6−O−イソプロピリデン−L−アスコルビン酸と反応させ、生成したレチノイル−2−O−イソプロピリデンアスコルビルホスフェートを塩酸にて加水分解し、洗浄し単離精製して2−[9,13−ジメチル−15−(17,17,21−トリメチルシクロヘキセ−7−イル)ノナ−8,10,12,14−テトラエン]−L−アスコルビルフォスフェート(その化学構造は、化6に後述する13C−NMRにおけるピークの帰属番号を併記した。)を製造した。以下、合成工程毎に詳細に説明する。
【0050】
【化6】

【0051】
(1) 5,6−O−イソプロピリデン−L−アスコルビン酸の合成
窒素置換下、アセトン557.8g(9.6モル)を−5℃に冷却し、28%発煙硫酸54.3g(0.2モル)を滴下し、L−アスコルビン酸176.1g(1.0モル)を仕込む。同温度で17時間反応させ、濾過、冷アセトンにより洗浄し、249.5gの5,6−O−イソプロピリデン−L−アスコルビン酸(純度86.7%)をwetケーキとして得た。
【0052】
(2) [3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエン]ジクロロフォスフェートの合成
窒素置換下、トルエン540mL及びオキシ塩化リン138.0g(0.9モル)を仕込み、−10℃に冷却する。そこに、3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエン−1−オール257.8g(0.9モル、1.0モル比)とトリエチルアミン91.1g(0.9モル)の溶液を滴下し、0℃で12時間反応した。25℃に昇温した後、濾過によりトリエチルアミンの塩酸塩を除去し、1007.2gの[3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエン]ジクロロフォスフェートのトルエン溶液(濃度31.1%)を得た。
【0053】
(3) 2−[3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエン]−L−アスコルビルホスフェートの合成
窒素置換下、トルエン2000mLに上記の5,6−O−イソプロピリデン−L−アスコルビン酸249.5g(1.0モル)を仕込み、室温でトリエチルアミン202.4gを滴下し、1時間攪拌する。その後、−10℃に冷却し、上記の[3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエン]ジクロロフォスフェートのトルエン溶液1006.4g(0.9モル)を1時間かけて滴下し、同温度で14時間攪拌する。得られた反応マスに6.7%の塩酸水溶液12312gを加え、35℃で4時間加水分解を行い、トルエン層を10%塩酸/7.1%塩化ナトリウム水溶液1000gで2回洗浄した後、更に20%塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄した。そして、トルエン層についてカラムクロマトを行い、分取したフラクションを減圧濃縮(35℃、2Torr)によりトルエンを留去し、338.9gの2−[3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエン]−L−アスコルビルホスフェート(純度90.4%)を得た。収率は62.1%(対L−アスコルビン酸)であった。
【0054】
得られた2−[3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエン]−L−アスコルビルホスフェートの分子構造を質量分析マス(MS)スペクトル、赤外線吸収(IR)スペクトルおよび核磁気構造(1H−NMR)スペクトルによって同定し、MSスペクトルにより525.5420 ([M+], C26H37O9P)となり、またそれ以外の結果(ピークの位置と対応する基または炭素原子)を表1、2にそれぞれまとめて示した。これにより得られた化合物が、所期した分子構造のアスコルビン酸誘導体である2−[3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエン]−L−アスコルビルホスフェートであることが確認できた。
【0055】
【表1】

【0056】
【表2】

【0057】
[アスコルビン酸誘導体の製造例2]
製造例1において、3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンの代わりにユビキノール類である2,3−ジメトキシ−5−メチル−6−デカプレニル−1,4−ジヒドロキシベンゼンを用いたこと以外は実施例1と全く同様の方法で化合物を得た。なお、得られた化合物の分子構造を下記の化7の式に示し、その分子構造を赤外線吸収スペクトル(IR)および核磁気構造スペクトル(1H−NMR、13C−NMR)によって同定し、所期した分子構造のアスコルビン酸誘導体である2−(8,9−ジメトキシ−10−メチル−11−デカプレニル−ヒドロキシベンゼン)−L−アスコルビルフォスフェートであることを確認した。なお、ピークの位置と対応する基または炭素原子の結果による同定については、実施例1を代表例とし、その記載を省略した。
【0058】
これにより得られた化合物が、所期した分子構造のアスコルビン酸誘導体である2−(8,9−ジメトキシ−10−メチル−11−デカプレニル−ヒドロキシベンゼン)−L−アスコルビルフォスフェート(純度89.5%)であることが確認できた。その収率は55.7%(対L−アスコルビン酸)であった。
【0059】
【化7】

【0060】
[アスコルビン酸誘導体の製造例3]
2−(12−メトキシ−9−メチル−10−デカプレニル−8,11−ベンゾキノン)−L−アスコルビルフォスフェートのナトリウム塩を以下の方法で製造した。
3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエンの代わりにユビキノン類である2−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−メチル−6−デカプレニル−1,4−ベンゾキノンを用いたこと以外は製造例1と全く同様の方法で、2−(12−メトキシ−9−メチル−10−デカプレニル−8,11−ベンゾキノン)−L−アスコルビルフォスフェートの反応マスを得て、その反応マスに6.7%の塩酸水溶液12312gを加え、35℃で4時間加水分解を行い、トルエン層を10%塩酸/7.1%塩化ナトリウム水溶液1000gで2回洗浄した後、更に20%塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄した。
【0061】
そして、トルエン層に30%NaOH水溶液を加え、pHを7に調整する。分液後の水層にエタノールを加え、減圧濃縮により水及びエタノールを留去し、析出した結晶を濾過、乾燥し、2−(12−メトキシ−9−メチル−10−デカプレニル−8,11−ベンゾキノン)−L−アスコルビルフォスフェートナトリウム塩(純度96.1%)を得た。その収率は75.7%(対L−アスコルビン酸)であった。
【0062】
なお、得られた化合物の分子構造を下記の化8の式に示し、その分子構造を赤外線吸収スペクトル(IR)および核磁気構造スペクトル(1H−NMR、13C−NMR)によって同定し、所期した分子構造のヒドロキシフェノール誘導体である2−(12−メトキシ−9−メチル−10−デカプレニル−8,11−ベンゾキノン)−L−アスコルビルフォスフェートナトリウム塩であることを確認した。なお、ピークの位置と対応する基または炭素原子の結果による同定については、実施例1を代表例とし、その記載を省略した。
【0063】
【化8】

【0064】
[ヒト正常線維芽細胞によるコラーゲン合成能の評価]
ヒト正常線維芽細胞を5%子牛血清(FBS)含有DMEMを用いて96穴マイクロプレートにほぼコンフルエントになるように播種し、播種24時間後に100μgの濃度の試料(表3参照)を含有した0.5%FBS含有DMEMと交換した。陽性コントロールとして100μgアスコルビン酸リン酸マグネシウムを用いた。72時間、試料含有培地で培養したのち、培地を回収してELISAに供した。細胞は0.1% Triton X−100溶液にて溶解したのち、Lowry法を用いてタンパク量を定量した。コラーゲンのELISAは、Procollagen type I C-peptide(PIP) Kit (タカラバイオ株式会社)を用いて測定した。
【0065】
培地中のコラーゲン含有量は、同じプレートで測定した検量線から算出した。Lowry法によって測定した全細胞のタンパク量で、ELISAを用いて測定した培地中のコラーゲン含有量を除することによって、細胞の単位タンパク量あたりのコラーゲン産生量を算出した。
【0066】
コラーゲン産生量(ng/mg protein)=培地中のコラーゲン含有量(ng/well)÷全タンパク量(mg/well)
【0067】
コラーゲン合成能は、試料を添加せずに培養した細胞(コントロール)のコラーゲン産生量を100として、各濃度の試料で培養した時のコラーゲン産生量の割合(%)で表した。
【0068】
(試験結果)
試験結果のコラーゲン産生率を表3に示した。表3の結果からも明らかなように、アスコルビン酸誘導体の製造例1〜3は、未添加の場合と比べて明らかにコラーゲン量が増大した。
【0069】
【表3】

【0070】
[実施例1〜5、比較例1〜3:ヒトによるしわ改善効果の評価]
以下の表4に示す配合割合でアスコルビン酸誘導体の化粧料組成物(化粧水)を調製し、しわの悩みを持つ被験者を一群20名とし、各化粧料を毎日、朝と夜、3ヶ月間塗布使用させ、3ヶ月後に累積塗布効果を以下の判定基準により自己判定させ、さらに判定結果を以下の基準で評価し、表4中に併記した。
【0071】
【表4】

【0072】
著効:しわがほとんど目立たなくなった。
有効:しわが少し目立たなくなった。
やや有効:しわがやや目立たなくなった。
無効:変化なし。
【0073】
[評価]
◎:被験者のうち著効、有効の示す割合(有効率)が80%以上。
○:被験者のうち著効、有効の示す割合(有効率)が60%以上80%未満。
△:被験者のうち著効、有効の示す割合(有効率)が40%以上60%未満。
×:被験者のうち著効、有効の示す割合(有効率)が40%未満。
【0074】
このことから、アスコルビン酸誘導体は抗老化剤として有用であり、有効成分として含有され抗老化剤として応用される他、皮膚外用剤に配合して、皮膚の線維芽細胞において細胞賦活作用、コラーゲンおよびヒアルロン酸合成促進作用を発揮して、細胞賦活作用、コラーゲンおよびヒアルロン酸合成促進作用によるしわの改善効果等の抗老化作用の機能を持つ、抗老化用皮膚外用剤として有用であることが分かる。
【0075】
以下に、所定のアスコルビン酸誘導体を有効成分とする実施例として、化粧料の代表的な処方例を示す。各行右端の数値は配合割合(質量%)である。
【0076】
[処方例1](化粧水)
2−(2−ヘキシルデシル)−L−アスコルビルフォスフェート 5.0
グリセリン 5.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
ジプロピレングリコール 5.0% 5.0
ヒアルロン酸ナトリウム1%水溶液 5.0
POE(40)硬化ヒマシ油 1.5
防腐剤 適量
精製水 残余
【0077】
[処方例2](ゲル状クリーム)
2−(2−ヘキシルデシル)−L−アスコルビルフォスフェート 5.0
グリセリン 5.0
エタノール 5.0
水酸化ナトリウム 0.5
カルボキシビニルポリマー 0.8
香料 適量
防腐剤 適量
精製水 残余
【0078】
[処方例3](乳液)
2−(2−ヘプチルウンデシル)−L−アスコルビルフォスフェート 10.0
1,3−ブチレングリコール 10.0
カルボキシビニルポリマー 0.3
スクワラン 5.0
セタノール 0.6
L−アルギニン 0.3
香料 適量
防腐剤 適量
精製水 残余
【0079】
[処方例4](クリーム)
2−ビス(2−オクチルドデシル)−L−アスコルビルフォスフェート 10.0
1,3−ブチレングリコール 10.0
カルボキシビニルポリマー 0.4
スクワラン 5.0
セタノール 3.0
ミツロウ 3.0
L−アルギニン 0.3
香料 適量
防腐剤 適量
精製水 残余

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の化1の式で表わされる親油性アスコルビン酸誘導体またはその塩を有効成分として含有し、前記親油性アスコルビン酸誘導体は、リン酸エステル部にレチノイル残基、ユビキノール残基またはユビキノン残基からなる親油性残基をエステル結合したL−アスコルビン酸−2−リン酸エステルである抗しわ剤。
【化1】

(式中、R1、Rは、水素(H)またはレチノイル残基、ユビキノール残基もしくはユビキノン残基からなる親油性残基である。ただし、R=R=水素(H)である場合を除く。)
【請求項2】
レチノイル残基が、3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−1−イル)ノナ−2,4,6,8−テトラエニルであり、ユビキノール残基が2,3−ジメトキシ−6−デカプレニル−ヒドロキシベンゾイルであり、ユビキノン残基が2−メトキシ−6−デカプレニル−1,4−ベンゾキノニルである請求項1に記載の抗しわ剤。
【請求項3】
親油性アスコルビン酸誘導体の塩が、親油性アスコルビン酸誘導体のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩またはカルシウム塩である請求項1または2に記載の抗しわ剤。
【請求項4】
親油性アスコルビン酸誘導体を有効成分として0.05〜80質量%含有する請求項1〜3のいずれかに記載の抗しわ剤。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の抗しわ剤を含有する抗老化性化粧料。
【請求項6】
請求項5に記載された抗老化性化粧料からなり、pH4.0〜9.0に調整された抗老化性化粧料。
【請求項7】
下記の化2で示される親油性有機アルコールと、オキシ塩化リンとを反応させて、下記の化3の式で示されるジクロロフォスフェートまたは化4の式で示されるモノクロロフォスフェートを合成し、これを別途、L−アスコルビン酸とアセトンを反応させて得た5,6−O−イソプロピリデン−L−アスコルビン酸と反応させ、その後に酸加水分解することによって下記の化5の式で表わされる親油性アスコルビン酸誘導体を得て、この親油性アスコルビン酸誘導体を有効成分として配合する抗しわ剤の製造方法。
【化2】

(式中、Rはレチノイル残基、ユビキノール残基またはユビキノン残基を示す。)
【化3】

(式中、Rはレチノイル残基、ユビキノール残基またはユビキノン残基を示す。)
【化4】

(式中、R1、Rは、水素(H)またはレチノイル残基、ユビキノール残基もしくはユビキノン残基を示す。ただし、R=R=水素(H)である場合を除く。)
【化5】

(式中、R1、Rは、水素(H)またはレチノイル残基、ユビキノール残基またはユビキノン残基からなる親油性残基である。ただし、R=R=水素(H)である場合を除く。)

【公開番号】特開2012−1457(P2012−1457A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−136032(P2010−136032)
【出願日】平成22年6月15日(2010.6.15)
【出願人】(592215011)東洋ビューティ株式会社 (13)
【Fターム(参考)】