説明

抗コリン作用剤とCCR2受容体アンタゴニストに基づく医薬組成物

本発明は、抗コリン作用剤とCCR2受容体アンタゴニストに基づく新規な医薬組成物、その調製方法及び呼吸器疾患の治療におけるその使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗コリン作用剤とCCR2受容体アンタゴニストの組合せ、及び呼吸器疾患の治療におけるこのような薬剤の併用使用に関する。
【発明の開示】
【0002】
本発明は、抗コリン作用剤とCCR2受容体アンタゴニストに基づく新規な医薬組成物、その調製方法及び呼吸器疾患の治療におけるその使用、呼吸器疾患における抗コリン作用剤とCCR2受容体アンタゴニストの併用使用、抗コリン作用剤とCCR2受容体アンタゴニストを併用して用いた呼吸器疾患の治療方法に関する。
CCR2 (CKR-2、MCP-1RA又はMC1RBとも呼ばれる)は、いくつかの白血球サブセットの表面上で発現するケモカイン受容体であり、また、抗炎症剤の既知の標的である。特に、CCR2を特異的に結合する抗体又は抗体断片は、従来技術において薬剤として、特に、CCR2へのケモカインリガンド(例えば、MCP-1、MCP-2、MCP-3、又はMCP-4)の結合を遮断することができ且つケモカイン結合と関連している生物学的機能を阻止することができる抗体(国際出願第01/57226号)として提唱された。
驚くべきことに、1つ以上、好ましくは1つの抗コリン作用剤がCCR2受容体アンタゴニストと組合わせて用いられる場合には、呼吸器管の炎症性及び/又は閉塞性疾患の治療に予想外に有益な治療効果を認めることができる。この効果から、個々の薬剤は、通常の方法の単独治療法で用いられる個々の化合物における場合より少量で用いることができる。2つの活性物質が単一の活性物質製剤で同時に投与される場合も個別の製剤で連続して投与される場合も前述の効果を認めることができる。
本発明の範囲内の抗コリン作用剤1という用語は、好ましくはチオトロピウム塩、オキシトロピウム塩及びイプラトロピウム塩より選ばれる塩、最も好ましくはチオトロピウム塩を意味する。上記の塩において、カチオンのチオトロピウム、オキシトロピウム、イプラトロピウムは、薬理的に活性な成分である。本特許出願の範囲内の上記のカチオンのあらゆる説明は、番号1'の使用によって示されている。化合物1のあらゆる説明も当然、成分1'の説明(チオトロピウム、オキシトロピウム又はイプラトロピウム)を含んでいる。
【0003】
本発明の範囲内で用いることができる塩1とは、対イオン(アニオン)としてチオトロピウム、オキシトロピウム又はイプラトロピウムに加えて、塩化物、臭化物、ヨウ化物、メタンスルホン酸塩又はパラトルエンスルホン酸塩を含む化合物を意味する。本発明の範囲内のメタンスルホン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物が塩1の全ての中で好ましく、メタンスルホン酸塩と臭化物が特に重要である。臭化チオトロピウム、臭化オキシトロピウム及び臭化イプラトロピウムより選ばれた塩1が本発明によれば著しく重要である。臭化チオトロピウムが特に好ましい。本発明の範囲内の抗コリン作用剤1という用語は、上述の塩が任意にその水和物又は溶媒和物の形であることを意味する。好ましい抗コリン作用剤1の場合には、臭化チオトロピウム、国際出願第02/30928号に記載される結晶性1水和物が特に興味深い。
本発明の範囲内のCCR2受容体アンタゴニストは、また、番号2で表される。好ましいCCR2受容体アンタゴニストは、国際出願第01/57226号又は同第00/05265号に開示された抗体又は抗体断片である。好ましくは、これらの抗体は、国際出願第01/57226号に開示されたモノクローナル抗体1D9 (ATCC HB-12549)、8G2 (ATCC HB-12550)、LS132であり、抗体又は抗体断片はヒトCCR2又はヒトCCR2の一部に結合する1D9と競合することができる。1D9の軽鎖と重鎖の可変領域は、それぞれ配列番号1と配列番号2に示されている。より好ましくは、抗体は、上述のモノクローナル抗体のヒト化抗体、又は上述の抗体のCCR2結合と競合することができる完全ヒト抗体である。CCR2にケモカインリガンド(例えば、MCP-1、MCP-2、MCP-3、又はMCP-4)の結合を遮断することができ且つケモカイン結合と関連している生物学的機能を阻止することができる抗体が特に好ましい。
好ましい実施態様においては、ヒト化免疫グロブリンの抗原結合領域はモノクローナル抗体1D9、好ましくは配列番号1又は配列番号2に示される軽鎖と重鎖の可変領域を含む免疫グロブリンから得られる。非ヒト抗体、例えば、マウスの抗体をヒト化する方法は、当該技術において容易に知られている(欧州特許第0 239 400号、国際出願第90/07861号)。例えば、ヒト化免疫グロブリン又はその抗原結合フラグメントは、非ヒト由来の少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)を含んでいる抗原結合領域と、ヒトフレームワーク領域から得られるフレームワーク領域(FR)を含むことができる。一態様においては、CCR2に対して結合特異性を有するヒト化免疫グロブリンは、CCR2を結合する非ヒト由来の抗体から得られる少なくとも1つのCDRとヒト由来の軽鎖から得られるFR (例えば、HF-21/28から、国際出願第01/57226号を参照のこと)を含む軽鎖と、CCR2を結合する非ヒト由来の抗体から得られるCDRとヒト由来の重鎖から得られるFR (例えば、4B4'CLから、国際出願第01/57226号を参照のこと)を含む重鎖を含む。他の態様においては、軽鎖は1D9抗体の軽鎖から得られる3つのCDRを含み、重鎖は1D9抗体の重鎖から得られる3つのCDRを含む。
【0004】
好ましい実施態様においては、ヒト化軽鎖可変領域は、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、又は配列番号7のいずれか1つを含む。好ましい実施態様においては、ヒト化重鎖可変領域は、配列番号8、配列番号9、配列番号10、又は配列番号11のいずれか1つを含む。ホスト細胞の組み換えDNA分子の発現によって所望の配列の抗体を作製する方法は当該技術において既知である(欧州特許第0 481 790号)。
CCR2アンタゴニストが抗体である場合には、注射、注入、又は吸入に適している医薬組成物に配合することができる。医薬組成物に抗体を配合する方法は、当該技術において既知である。注射又は注入のための溶液は、可溶化、安定化及び/又は保存のための追加成分、例えば、血清アルブミン、エチレンジアミン四酢酸塩(EDTA)、ベンジルアルコール、又はポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(Tween 20(登録商標))のような清浄剤を含有することができる、生理的pHのリン酸緩衝生理食塩水(水性HClでpH7.4を調整した、蒸留水中のPBS; 8g/lのNaCl、0.2g/lのKCl、1.44g/lのNa2HPO4、0.24g/lのKH2PO4)のように薬学的に許容しうる水性緩衝液中の抗体の溶液を含むことができる。適切な担体、希釈剤及び/又は賦形剤の例としては、(1) 約1mg/ml〜25mg/mlのヒト血清アルブミンを含有するダルベッコのリン酸緩衝生理食塩水、pH約7.4、(2) 0.9%の食塩水(0.9%w/v NaCl)、(3) 5%(w/v)デキストロースが挙げられる。製剤は、また、投与の前に水又は緩衝液で再構成することができる凍結乾燥させた粉末の形態であってもよい。このような凍結乾燥物は、例えば、マンニトールのような増量剤を含有することができる。吸入用免疫グロブリンの製剤(例えば、乾燥粉末分散性抗体組成物)もまた、当該技術において既知である(例えば、米国特許第6,019,968号)。
薬剤12が単一医薬組成物に配合される場合には、吸入によって投与されることが好ましい。適切なカプセル(インハレット)に装填される適切な吸入用粉末は、適切な粉末吸入器を用いて投与することができる。薬剤は、また、12からなる医薬組合せの適切な溶液を用いて吸入することができる。
それ故、一態様においては、本発明は、12の組合せを含有する医薬組成物に関する。他の態様においては、本発明は、1以上の塩1と1以上の化合物2を任意にそれらの溶媒和物又は水和物の形で含有する医薬組成物に関する。更にまた、活性物質は、単一製剤に合わせることができ又は2つの個別の製剤に含有することができる。
【0005】
他の態様においては、本発明は、12の治療的に有効量に加えて、薬学的に許容しうる賦形剤を含有する医薬組成物に関する。他の態様においては、本発明は、12の治療的に有効量に加えていかなる薬学的に許容しうる賦形剤も含有しない医薬組成物に関する。
12の活性物質が別々の医薬組成物に配合される場合、投与方式は同じでも異なってもよい。薬剤1は、吸入によって投与されることが好ましい。薬剤2は、注射又は注入によって、好ましくは皮下に又は静注で、又は吸入によって投与することができる。本発明の関連において“と組合わせて”は、化合物12を患者がこのような組合せの有益効果で利益を得ることができる用法で患者に投与することを意味する。特に、双方の薬剤は一時的に近接して患者に適用される。好ましい実施態様においては、双方の薬剤は4週間(28日間)以内に患者に適用される。双方の薬剤は、より好ましくは2週間(14日間)以内、より好ましくは1週間(7日間)以内に投与される。好ましい実施態様においては、2つの薬剤は、2又は3日以内で投与される。他の好ましい実施態様においては、2つの薬剤は、同じ日に、即ち、24時間以内で投与される。他の実施態様においては、2つの薬剤は、4時間、又は2時間以内で、又は1時間以内で適用される。他の実施態様においては、2つの薬剤は平行に、即ち、同時に投与され、又は2つの投与は遅れずに重なっている。用量、投与経路、適用方式、反復と治療期間は、一般に、疾患の種類と患者(体質、年齢、性別等)に左右され、当該技術において既知の方法による治療に関与する医師によって決定される。
本発明は、また、呼吸器管の炎症性及び/又は閉塞性疾患、特に喘息又は慢性閉塞性肺疾患(COPD)を治療する12の治療的に有効な量を含有する医薬組成物を調製するための12の使用に関する。他の実施態様においては、本発明は、呼吸器管の炎症性及び/又は閉塞性疾患、特に喘息又は慢性閉塞性肺疾患(COPD)を治療する1の治療的に有効量を2と組合わせて含有する医薬組成物を調製するための1の使用に関する。本発明は、呼吸器管の炎症性及び/又は閉塞性疾患、特に喘息又は慢性閉塞性肺疾患(COPD)を治療する2の治療的に有効量を1と組合わせて含有する医薬組成物を調製するための2の使用に関する。組合せが有効である他の疾患は、線維症と関連している肺の炎症性疾患、例えば、嚢胞性線維症や特発性肺線維症、また、上気道の炎症性疾患、例えば、鼻炎である。本発明は、更に、上述の疾患のいずれかの治療方法であって、1の有効量と2の有効量がそれを必要としている患者に投与される前記方法に関する。
【0006】
本発明は、また、呼吸器管の炎症性及び/又は閉塞性疾患、特に喘息又は慢性閉塞性肺疾患(COPD)を治療する医薬組成物を調製するための1の使用であって、2の治療的に有効な量が同様に用いられることを特徴とする前記使用に関する。
本発明は、また、呼吸器管の炎症性及び/又は閉塞性疾患、特に喘息又は慢性閉塞性肺疾患(COPD)、並びにアレルギー性及び非アレルギー性鼻炎、嚢胞性線維症及び特発性肺線維症を同時又は連続投与によって治療するための上記の医薬組成物12の組合せの治療的に有効な用量の同時又は連続使用に関する。
12の活性物質の組合せにおいて、成分1はエナンチオマー、エナンチオマーの混合物の形又はラセミ体の形で存在してもよく、成分2はグリコシル化タンパク質として存在してもよく、それによって、グリコシル化の程度とタイプは変えることができる。
活性物質12が本発明の活性物質の併用剤に用いることができる割合は可変である。活性物質12は、おそらくそれらの溶媒和物又は水和物の形で存在することができる。化合物12の選択によっては、本発明の範囲内で用いることができる質量比は、種々の化合物の異なる分子量やそれらの異なる効力に基づいて変動する。
一般に、本発明による医薬組合せは、化合物12を1:2000〜1:1、好ましくは1:1000〜1:5の範囲にある質量比で含有することができる。化合物1としてチオトロピウム塩を含有する特に好ましい医薬組合せにおいて、12との質量比は、イプラトロピウム又はチオトロピウム1'2が1:500〜1:10、より好ましくは1:200〜1:20の割合で存在する範囲にあることが最も好ましい。例えば、本発明の範囲をそれに限定しない本発明による12の好ましい組合せは、チオトロピウム1'とPegsunercept 2を以下の質量比: 1:200; 1:100; 1:90; 1:85; 1:80; 1:75; 1:70; 1:65; 1:60; 1:55; 1:50; 1:49; 1:48; 1:47; 1:46; 1:45; 1:44; 1:43; 1:42; 1:41; 1:40; 1:39; 1:38; 1:37; 1:36; 1:35; 1:34; 1:33; 1:32; 1:31; 1:30; 1:29; 1:28; 1:27; 1:26; 1:25; 1:24; 1:23; 1:22; 1:21; 1:20で含むことができる。
【0007】
12の組合せを含有する本発明による医薬組成物は、通常は、12が一回量につき1〜10000g、好ましくは10〜5000g、より好ましくは100〜5000g、更により好ましくは1000〜2000gの用量で共に存在するように投与される。例えば、本発明による12の組合せは、一回量につき全用量が約100μg、105μg、110μg、115μg、120μg、125μg、130μg、135μg、140μg、145μg、150μg、155μg、160μg、165μg、170μg、175μg、180μg、185μg、190μg、195μg、200μg、205μg、210μg、215μg、220μg、225μg、230μg、235μg、240μg、245μg、250μg、255μg、260μg、265μg、270μg、275μg、280μg、285μg、290μg、295μg、300μg、305μg、310μg、315μg、320μg、325μg、330μg、335μg、340μg、345μg、350μg、355μg、360μg、365μg、370μg、375μg、380μg、385μg、390μg、395μg、400μg、405μg、410μg、415μg、420μg、425μg、430μg、435μg、440μg、445μg、450μg、455μg、460μg、465μg、470μg、475μg、480μg、485μg、490μg、495μg、500μg、505μg、510μg、515μg、520μg、525μg、530μg、535μg、540μg、545μg、550μg、555μg、560μg、565μg、570μg、575μg、580μg、585μg、590μg、595μg、600μg、605μg、610μg、615μg、620μg、625μg、630μg、635μg、640μg、645μg、650μg、655μg、660μg、665μg、670μg、675μg、680μg、685μg、690μg、695μg、700μg、705μg、710μg、715μg、720μg、725μg、730μg、735μg、740μg、745μg、750μg、755μg、760μg、765μg、770μg、775μg、780μg、785μg、790μg、795μg、800μg、805μg、810μg、815μg、820μg、825μg、830μg、835μg、840μg、845μg、850μg、855μg、860μg、865μg、870μg、875μg、880μg、885μg、890μg、895μg、900μg、905μg、910μg、915μg、920μg、925μg、930μg、935μg、940μg、945μg、950μg、955μg、960μg、965μg、970μg、975μg、980μg、985μg、990μg、995μg、1000μg、1005μg、1010μg、1015μg、1020μg、1025μg、1030μg、1040μg、1035μg、1050μg、1045μg、1060μg、1055μg、1070μg、1065μg、1080μg、1075μg、1090μg、1085μg、1100μg、1095μg、1110μg、1105μg、1120μg、1115μg、1130μg、1125μg、1140μg、1135μg、1150μg、1145μg、1160μg、1155μg、1170μg、1165μg、1180μg、1175μg、1190μg、1185μg、1200μg、1195μg、1300μg、1250μg、1400μg、1350μg、1500μg、1450μg、1600μg、1550μg、1700μg、1650μg、1800μg、1850μg、1750μg、1900μg、1950μg、2000μg等である。上で指定された一回量につき提唱される用量は、実際に述べた数値に限定されるとみなされず、一例として開示される用量とするものである。勿論、上記の数値について約+/-2.5gの範囲内で変動することができる用量もまた、一例として上で示した値に含まれる。これらの用量範囲において、活性物質1'2は、上で示した質量比で存在してもよい。
【0008】
例えば、本発明の範囲をそれに限定しない本発明による12の組合せは、チオトロピウム1'と抗体2の量を各一回量について、5μgの1'と50μgの2、5μgの1'と100μgの2、5μgの1'と200μgの2、5μgの1'と300μgの2、5μgの1'と400μgの2、5μgの1'と500μgの2、5μgの1'と600μgの2、5μgの1'と700μgの2、5μgの1'と800μgの2、5μgの1'と900μgの2、5μgの1'と1000μgの2、5μgの1'と1500μgの2、5μgの1'と2000μgの2、10μgの1'と50μgの2、10μgの1'と100μgの2、10μgの1'と200μgの2、10μgの1'と300μgの2、10μgの1'と400μgの2、10μgの1'と500μgの2、10μgの1'と600μgの2、10μgの1'と700μgの2、10μgの1'と800μgの2、10μgの1'と900μgの2、10μgの1'と1000μgの2、10μgの1'と1500μgの2、10μgの1'と2000μgの2、18μgの1'と50μgの2、18μgの1'と100μgの2、18μgの1'と200μgの2、18μgの1'と300μgの2、18μgの1'と400μgの2、18μgの1'と500μgの2、18μgの1'と600μgの2、18μgの1'と700μgの2、18μgの1'と800μgの2、18μgの1'と900μgの2、18μgの1'と1000μgの2、18μgの1'と1500μgの2、18μgの1'と2000μgの2、20μgの1'と50μgの2、20μgの1'と50μgの2、20μgの1'と100μgの2、20μgの1'と200μgの2、20μgの1'と300μgの2、20μgの1'と400μgの2、20μgの1'と500μgの2、20μgの1'と600μgの2、20μgの1'と700μgの2、20μgの1'と800μgの2、20μgの1'と900μgの2、20μgの1'と1000μgの2、20μgの1'と1500μgの2、20μgの1'と2000μgの2、36μgの1'と50μgの2、36μgの1'と100μgの2、36μgの1'と200μgの2、36μgの1'と300μgの2、36μgの1'と400μgの2、36μgの1'と500μgの2、36μgの1'と600μgの2、36μgの1'と700μgの2、36μgの1'と800μgの2、36μgの1'と900μgの2、36μgの1'と1000μgの2、36μgの1'と1500μgの2、36μgの1'と2000μgの2、40μgの1'と50μgの2、40μgの1'と100μgの2、40μgの1'と200μgの2、40μgの1'と300μgの2、40μgの1'と400μgの2、40μgの1'と500μgの2、40μgの1'と600μgの2、40μgの1'と700μgの2、40μgの1'と800μgの2、40μgの1'と900μgの2、40μgの1'と1000μgの2、40μgの1'と1500μgの2、40μgの1'と2000μgの2が投与されるように含有することができる。
【0009】
1が臭化チオトロピウムである活性物質の組合せが本発明による12の好ましい組合せとして用いられる場合には、一例として述べられる一回量につき投与される活性物質1'2の量は、一回量につきを投与される以下の量の12: 6μgの1と50μgの2、6μgの1と100μgの2、6μgの1と200μgの2、6μgの1と300μgの2、6μgの1と400μgの2、6μgの1と500μgの2、6μgの1と600μgの2、6μgの1と700μgの2、6μgの1と800μgの2、6μgの1と900μgの2、6μgの1と1000μgの2、6μgの1と1500μgの2、6μgの1と2000μgの2、12μgの1と50μgの2、12μgの1と100μgの2、12μgの1と200μgの2、12μgの1と300μgの2、12μgの1と400μgの2、12μgの1と500μgの2、12μgの1と600μgの2、12μgの1と700μgの2、12μgの1と800μgの2、12μgの1と900μgの2、12μgの1と1000μgの2、12μgの1と1500μgの2、12μgの1と2000μgの2、21.7μgの1と50μgの2、21.7μgの1と100μgの2、21.7μgの1と200μgの2、21.7μgの1と300μgの2、21.7μgの1と400μgの2、21.7μgの1と500μgの2、21.7μgの1と600μgの2、21.7μgの1と700μgの2、21.7μgの1と800μgの2、21.7μgの1と900μgの2、21.7μgの1と1000μgの2、21.7μgの1と1500μgの2、21.7μgの1と2000μgの2、24.1μgの1と50μgの2、24.1μgの1と100μgの2、24.1μgの1と200μgの2、24.1μgの1と300μgの2、24.1μgの1と400μgの2、24.1μgの1と500μgの2、24.1μgの1と600μgの2、24.1μgの1と700μgの2、24.1μgの1と800μgの2、24.1μgの1と900μgの2、24.1μgの1と1000μgの2、24.1μgの1と1500μgの2、24.1μgの1と2000μgの2、43.3μgの1と50μgの2、43.3μgの1と100μgの2、43.3μgの1と200μgの2、43.3μgの1と300μgの2、43.3μgの1と400μgの2、43.3μgの1と500μgの2、43.3μgの1と600μgの2、43.3μgの1と700μgの2、43.3μgの1と800μgの2、43.3μgの1と900μgの2、43.3μgの1と1000μgの2、43.3μgの1と1500μgの2、43.3μgの1と2000μgの2、48.1μgの1と50μgの2、48.1μgの1と100μgの2、48.1μgの1と200μgの2、48.1μgの1と300μgの2、48.1μgの1と400μgの2、48.1μgの1と500μgの2、48.1μgの1と600μgの2、48.1μgの1と700μgの2、48.1μgの1と800μgの2、48.1μgの1と900μgの2、48.1μgの1と1000μgの2、48.1μgの1と1500μgの2、48.1μgの1と2000μgの2に対応する。
【0010】
1が臭化チオトロピウム1水和物である活性物質の組合せが本発明による12の好ましい組合せとして用いられる場合には、上文に一例として指定された一回量につき投与される1'2の量は、一回量につきを投与される以下の量の12: 6.2μgの1と50μgの2、6.2μgの1と100μgの2、6.2μgの1と200μgの2、6.2μgの1と300μgの2、6.2μgの1と400μgの2、6.2μgの1と500μgの2、6.2μgの1と600μgの2、6.2μgの1と700μgの2、6.2μgの1と800μgの2、6.2μgの1と900μgの2、6.2μgの1と1000μgの2、6.2μgの1と1500μgの2、6.2μgの1と2000μgの2、12.5μgの1と50μgの2、12.5μgの1と100μgの2、12.5μgの1と200μgの2、12.5μgの1と300μgの2、12.5μgの1と400μgの2、12.5μgの1と500μgの2、12.5μgの1と600μgの2、12.5μgの1と700μgの2、12.5μgの1と800μgの2、12.5μgの1と900μgの2、12.5μgの1と1000μgの2、12.5μgの1と1500μgの2、12.5μgの1と2000μgの2、22.5μgの1と50μgの2、22.5μgの1と100μgの2、22.5μgの1と200μgの2、22.5μgの1と300μgの2、22.5μgの1と400μgの2、22.5μgの1と500μgの2、22.5μgの1と600μgの2、22.5μgの1と700μgの2、22.5μgの1と800μgの2、22.5μgの1と900μgの2、22.5μgの1と1000μgの2、22.5μgの1と1500μgの2、22.5μgの1と2000μgの2、25μgの1と50μgの2、25μgの1と100μgの2、25μgの1と200μgの2、25μgの1と300μgの2、25μgの1と400μgの2、25μgの1と500μgの2、25μgの1と600μgの2、25μgの1と700μgの2、25μgの1と800μgの2、25μgの1と900μgの2、25μgの1と1000μgの2、25μgの1と1500μgの2、25μgの1と2000μgの2、45μgの1と50μgの2、45μgの1と100μgの2、45μgの1と200μgの2、45μgの1と300μgの2、45μgの1と400μgの2、45μgの1と500μgの2、45μgの1と600μgの2、45μgの1と700μgの2、45μgの1と800μgの2、45μgの1と900μgの2、45μgの1と1000μgの2、45μgの1と1500μgの2、45μgの1と2000μgの2、50μgの1と50μgの2、50μgの1と100μgの2、50μgの1と200μgの2、50μgの1と300μgの2、50μgの1と400μgの2、50μgの1と500μgの2、50μgの1と600μgの2、50μgの1と700μgの2、50μgの1と800μgの2、50μgの1と900μgの2又は50μgの1と1000μgの2、50μgの1と1500μgの2、50μgの1と2000μgの2に対応する。
【0011】
本発明の併用剤に適用できる可能な用量の上述の例は、単一適用に対する用量を示すものとして理解すべきである。しかしながら、これらの例は、本発明の併用剤を複数回投与する可能性を除外しないものとして理解される。治療を必要とする患者によっては複数の吸入適用を受けることもできる。一例として、患者は、本発明の併用剤を各治療日の朝に例えば、2又は3回(例えば、粉末吸入器により2又は3パフ、MDI等)受けることができる。上述の用量例が単一適用(即ち、1パフにつき)に対する用量例としてのみ理解されるので、本発明の併用剤の複数の適用により、上述の例の多回投与になる。本発明の併用剤の適用は、例えば、1日に一度、又は1日2回又は2又は3日毎に1回抗コリン作用剤の作用の持続時間に左右され得る。
更に、上述の用量例は計量された用量の例としてのみ理解すべきことが強調される。言い換えれば、上述の用量例は、実際には肺に達しない本発明の併用剤の有効量として理解すべきである。肺に送達された用量は、投与された有効成分の計量された用量よりたいてい少ないことは当業者に明らかである。
本発明の12の活性物質の併用剤は、吸入により投与することが好ましい。このために、12は吸入に適した形で役に立たなければならない。吸入用製剤としては、吸入用粉末や吸入用溶液が含まれる。活性物質12の併用を含有する本発明の吸入用粉末は、活性物質単独又は活性物質と生理的に許容しうる賦形剤との混合物からなってもよい。本発明の範囲内の担体なる用語は、任意に賦形剤なる用語の代わりに用いられてもよい。本発明の範囲内の吸入用溶液には、濃縮物又は噴霧器における用時調製吸入用滅菌溶液が含まれる。本発明の製剤は、活性物質12の組合わせを1つの製剤で共に又は2つの個別製剤で含有してもよい。本発明の範囲内で用いることができるこれらの製剤は、明細書の次のパートで更に詳述される。
【0012】
A) 本発明の活性物質1と2の併用を含有する吸入用粉末:
本発明の吸入用粉末は、12だけで又は適切な生理的に許容しうる賦形剤と混合して含有することができる。
活性物質12が生理的に許容しうる賦形剤と混合して存在する場合には、本発明の吸入用粉末を調製するために次の生理的に許容しうる賦形剤を用いることができる:単糖類(例えば、グルコース又はアラビノース)、二糖類(例えば、ラクロース、サッカロース、マルトース、トレハロース)、オリゴ糖類又は多糖類(例えば、デキストラン)、多価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール、キシリトール)、塩(例えば、塩化ナトリウム、炭酸カルシウム)又はこれらの賦形剤相互との混合物。好ましくは単糖類又は二糖類が用いられ、ラクトース、トレハロース又はグルコースの使用が好ましく、特に、全部ではないが水和物の形で用いられる。本発明のために、ラクトースは特に好ましい賦形剤であり、ラクトース1水和物が特に最も好ましい。
本発明の吸入用粉末の範囲内の賦形剤の最大質量平均空気動力学的直径は、250μmまで、好ましくは10〜150μm、最も好ましくは15〜80μmである。上記賦形剤に質量平均空気動力学的直径が1〜9μmの微細な賦形剤部分を加えることがしばしば適切であると思われることがある。これらの微細な賦形剤は、可能な上記賦形剤の群より選ばれる。
最後に、本発明の吸入用粉末を調製するために、質量平均空気動力学的直径が、好ましくは0.5〜10μm、更に好ましくは1〜5μmの活性物質12が賦形剤混合物に添加される。粉砕し微粉化し、最後にそれらの成分を共に混合することにより、本発明の吸入用粉末を製造する方法は、従来技術から既知である。吸入に適している正しいサイズ範囲の粒子の製造中にタンパク質成分を変性から保護する方法が特に好ましい。本発明の吸入用粉末は、12も含有する単一粉末混合物の形か又は1又は2のみを含む個別の吸入用粉末の形で調製し投与することができる。
【0013】
本発明の吸入用粉末は、従来技術から既知の吸入器を用いて投与することができる。12に加えて生理的に許容しうる賦形剤を含有する本発明による吸入用粉末は、例えば、米国特許出願第4570630号に記載される計量チャンバを用いて又はドイツ特許出願第36 25 685号に記載される他の手段によって供給部から一回量を送り出す吸入器によって投与することができる。好ましくは、12に加えて生理的に許容しうる賦形剤を含有する本発明の吸入用粉末は、例えば、国際出願第94/28958号に記載される吸入器に用いられるカプセル(いわゆるインハレットを製造するために)へ充填される。
インハレットにおいて本発明の薬剤の併用剤を用いるのに特に好ましい吸入器を図1に示す。
カプセルから粉末医薬組成物を吸入させるこの吸入器(ハンディヘラー)は、2つの窓2を有するハウジング1、空気注入口があり且つスクリーンハウジング4によって固定されたスクリーン5を備えているデッキ3と、2つの鋭いピン7とスプリング8に対して可動カウンタを備えた押しボタンがあるデッキ3に接続した吸入チャンバ6、及びハウジング1、デッキ3と、ぱっと開いたり閉じたりすることを可能にするスピンドル10によるカバー11に接続したマウスピース12、及びカプセル室6の周りにスクリーンハウジング4とスクリーン5の下の中央領域における1mm未満の直径を有する3つの穴13を特徴とする。主な空気流は、ヒンジの近くのデッキ3とベース1との間の吸入器に入る。デッキは、この範囲内で幅が短く、空気の入口スリットを形成している。その後、流れは、逆流し、流入管を通ってカプセル室6に入る。その後、流れは、フィルタとフィルタホルダを通って更に口金に進む。少しの部分の流れは、口金とデッキ間の装置に入り、その後、主流へフィルタホルダとデッキの間に流れる。製造ばらつきによるフィルタホルダとデッキ間のスリットの実際の幅のためにこの流れには不確実さがある。新しいツール又は再生されたツールの場合には、それ故、吸入器の流動抵抗が目標値から少しあってもよい。この偏差を修正するために、デッキはカプセル室6の周りにハウジング4とスクリーン5の下の中央領域において1mm未満の直径を有する穴13を有する。これらの穴13を通って、主な空気流にベースから空気が流れ、吸入器の流動抵抗をこのように僅かに減少させる。これらの穴13の実際の直径は、平均流動抵抗が目標値に等しくなりうるようにツールの適当な挿入物によって選ぶことができる。
本発明の吸入用粉末を上記好ましい使用のカプセル(吸入器)へ充填する場合には、各カプセルへ充填する量は、1カプセル当たり1〜30mg、好ましくは3〜20mg、特に5〜10mgでなければならない。本発明によれば、これらのカプセルは共にか又は別個に各一回量について上述した1'2の投与量を含有する。
【0014】
B) 本発明による活性物質1と2の組合せを含有する吸入用溶液又は懸濁液:
他の好ましい実施態様においては、本発明による活性物質の組合せは、吸入用溶液と吸入用懸濁液の形で用いられる。用いられる溶媒/懸濁剤は水性でもよくアルコールでもよく、好ましくはエタノール性である。溶媒/懸濁剤は、水単独で又は水とエタノールの混合物であってもよい。水と比較したエタノールの相対割合は限定されない(沈殿せず、混合物のタンパク質成分の不可逆的変性を引き起こさないという要求による以外)が、最大は、70容積パーセントまで、より好ましくは60容積パーセントまで、最も好ましくは30容積パーセントまでである。残りの容積は、水から構成される。12を別個に又は共に含有する溶液又は懸濁液は、適切な酸を用いてpH 2〜7、好ましくは2〜5に調整される。pHは無機又は有機酸より選ばれた酸を用いて調整することができる。特に適切な無機酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸及び/又はリン酸が挙げられる。特に適切な有機酸の例としては、アスコルビン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、コハク酸、フマル酸、酢酸、ギ酸及び/又はプロピオン酸が挙げられる。好ましい無機酸は、塩酸や硫酸である。活性物質の1種と酸付加塩を既に形成した酸を用いることも可能である。有機酸のうち、アスコルビン酸、フマル酸、クエン酸が好ましい。所望される場合には、特に酸化する性質のほかに他の性質を、例えば、香味剤、抗酸化剤又は錯化剤としてもつ酸、例えば、クエン酸又はアスコルビン酸の場合に上記酸の混合物を用いることができる。本発明によれば、pHを調整するために塩酸を用いることが特に好ましい。
本発明によれば、安定剤又は錯化剤としてエデト酸(EDTA)又はその既知の塩の1種、エデト酸ナトリウムの添加は本発明に不要である。他の実施態様は、この化合物又はこれらの化合物を含有することができる。好適実施態様においては、エデト酸ナトリウムに基づく含量は100mg/100ml未満、好ましくは50mg/100ml未満、更に好ましくは20mg/100ml未満である。一般的には、エデト酸ナトリウムの含量が0〜10mg/100mlである吸入用溶液が好ましい。
【0015】
共溶媒及び/又は他の賦形剤は本発明の噴射剤不含吸入用溶液に添加することができる。好ましい共溶媒は、ヒドロキシル基又は他の極性基を有するもの、例えば、アルコール-特にイソプロピルアルコール、グリコール-特にプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリコエーテル、グリセロール、ポリオキシエチレンアルコール又はポリオキシエチレン脂肪酸エステルである。これに関連した賦形剤や添加剤なる用語は、活性物質でなく、活性物質製剤の定性的性質を改善するために生理的に適切な溶媒中で1種又は複数種の物質と配合され得る薬理的に許容しうる物質を示している。好ましくは、これらの物質は、薬理作用がなく、所望の治療に関連して認知できる薬理作用がなく、少なくとも望ましくない薬理作用がない。賦形剤や添加剤としては、大豆レシチン、オレイン酸、ソルビタンエステル、例えば、ポリソルベート、ポリビニルピロリドンのような界面活性剤、他の安定剤、錯化剤、最終医薬製剤の寿命を保証又は延長する抗酸化剤及び/又は保存剤、香味剤、ビタミン及び/又は当該技術において既知の他の添加剤が含まれる。添加剤には、また、等張剤として塩化ナトリウムのような生理的に許容しうる塩が含まれる。
好ましい賦形剤としては、pH、ビタミンA、ビタミンE、トコフェノロ−ル又はヒト体内で生じる同様のビタミン又はプロビタミンを調整するために既に用いられていなければ、例えば、アスコルビン酸のような抗酸化剤が含まれる。
保存剤は、病原体による汚染から製剤を保護するために用いることができる。適切な保存剤は、当該技術において既知のもの、特に塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム又は安息香酸又は安息香酸ナトリウムのような安息香酸塩の従来技術より既知の濃度のものである。上記保存剤は、好ましくは50mg/100mlまで、更に好ましくは5〜20mg/100mlの濃度で存在する。
好ましい製剤は、溶媒の水と活性物質1と2の組合わせに加えて、塩化ベンザルコニウムとエデト酸のみを含有する。他の好適実施態様においては、エデト酸ナトリウムは存在しない。
本発明の吸入用溶液は、特に治療的吸入に適したエアゾールを生じる数秒以内で少量の液体製剤を治療的必要量で噴射させることができる種類の吸入器を用いて投与される。本発明の範囲内の好ましいネブライザは、エアゾールの吸入可能部分が治療的に有効な量に相当するようにして100μl未満、好ましくは50μl未満、更に好ましくは10〜30μlの活性物質溶液の量を、好ましくは1回の噴霧作用で質量平均空気動力学的直径が20μm未満、好ましくは10μm未満のエアゾールを形成するように噴射させることができるものである。
【0016】
吸入用液体医薬組成物の定量の噴射剤を含まずに送り出すこの種類の装置は、例えば、国際出願第91/14468号や国際出願第97/12687号(特に図6aと図6bを参照のこと)に記載されている。その中に記載されているネブライザ(装置)はRespimat(登録商標)の名前で知られている。
このネブライザ(Respimat(登録商標))は、活性物質12の併用を含有する本発明の吸入用エアゾールを生じるように有利に用いることができる。形が円筒状であり、便利なサイズの長さが9cm未満から15cmまで、幅が2〜4cmであることから、患者がその装置をどこにでも運ぶことができる。ネブライザによって、吸入用エアゾールを生じるように小さなノズルを通って高圧を用いて一定量の医薬製剤がスプレーされる。
好ましいアトマイザは、本質的にハウジング上部と、ポンプハウジングと、ノズルと、ロッキングメカニズムと、スプリングハウジングと、スプリングと、貯蔵容器とからなり、
- 該ハウジング上部に固定されかつ一端に該ノズル又はノズル配置をもつノズルボディを含むポンプハウジング、
- バルブボディをもつ中空プランジャ、
- 該中空プランジャが固定され且つ該ハウジング上部内にあるパワーテイクオフフランジ、
- 該ハウジング上部内にあるロッキングメカニズム、
- 回転軸受によって該ハウジング上部に回転可能に取り付けられた、スプリングがその中にあるスプリングハウジング、
- スプリングハウジングに軸方向に取り付けられたハウジング下部
を特徴とする。
バルブボディをもつ中空プランジャは、国際出願第97/12687号に開示された装置に対応している。ポンプハウジングのシリンダの中に部分的に突出し、シリンダ内で軸方向に移動可能である。特に図1〜図4、特に図3と説明の関連部分に言及されている。スプリングが作動する時にバルブボディをもつ中空プランジャによって5〜60 Mpa(約50〜600 bar)、好ましくは10〜60 Mpa(約100〜600 bar)が液体、計量の活性物質溶液に高圧の最後に加えられる。1スプレーにつき10〜50μlの容量が好ましくは、10〜20μlの容量が更に好ましく、15μlの容量が最も好ましい。
【0017】
バルブボディは、ノズルボディに面した中空プランジャの端に取り付けられていることが好ましい。
ノズルボディ内のノズルは微細構造であること、即ち、マイクロテクノロジーによって製造されることが好ましい。微細構造バルブボディは、例えば、国際出願第94/07607号に開示され、その明細書の内容、特にその中の図1と、関連がある説明は本願明細書に含まれるものとする。
ノズルボディは、例えば、2枚のシートが一緒に固定されたガラス及び/又はシリコンからなり、少なくとも1枚はノズル入口端をノズル出口端に接続する1以上の微細構造チャンネルを有する。ノズル出口端に深さ2〜10μm(ミクロン)、幅5〜15μm(ミクロン)の少なくとも1つの丸い又は丸くない穴があり、深さ4.5〜6.5μm(ミクロン)、長さ7〜9μm(ミクロン)が好ましい。
ノズル穴が複数、好ましくは2つある場合には、ノズルボディのノズルの噴霧の向きは相互に平行してもよく、ノズル穴の向きに相互に傾斜してもよい。出口端に少なくとも2つのノズル穴をもつノズルボディにおいては、噴霧の向きは相互に20〜160oの角度、好ましくは60〜150oの角度、最も好ましくは80〜100oの角度であってもよい。ノズル穴は、好ましくは10〜200μm(ミクロン)の間隔、更に好ましくは10〜100μm(ミクロン)の間隔、最も好ましくは30〜70μm(ミクロン)で配列している。50μm(ミクロン)の間隔が最も好ましい。それ故、噴霧の向きはノズル穴の領域に適合する。
液体医薬製剤は600 barまで、好ましくは200〜300 barのエントリー圧でノズルボディに当たり、ノズル穴を通って吸入用エアゾールへ噴霧される。エアゾールの好ましい粒子径又は小滴は20μm(ミクロン)まで、好ましくは3〜10μm(ミクロン)である。
ロッキングメカニズムは、機械エネルギーの貯蔵としてスプリング、好ましくは円筒形圧縮コイルばねを有する。スプリングは、ロッキング部分の位置で決まる動きを作動部分としてのパワーテイクオフフランジに作用する。パワーテイクオフフランジの移動は上止め具と下止め具によって正確に制限される。スプリングは、好ましくは、パワーステップアップギア、例えば、ヘリカルスラストギアを介してハウジング上部がハウジング下部のスプリングハウジングに対して回転するときに生じる外部トルクによってバイアスがかかる。この場合、ハウジング上部とパワーテイクオフフランジは単一又は複数のV形ギアを有する。
【0018】
ロッキング面が係合しているロッキング部分は、パワーテイクオフフランジの周りにリングで配列している。例えば、固有に半径方向に弾性的に変形可能であるプラスチック又は金属のリングからなる。リングはアトマイザ軸に対して垂直な角度の面に配列している。スプリングにバイアスがかけられた後、ロッキング部分のロッキング面はパワーテイクオフフランジの通路に移動し、スプリングが緩むのを防止する。ロッキング部分はボタンによって作動する。作動ボタンはロッキング部分に接続又は結合している。ロッキングメカニズムを作動させるために、作動ボタンを環状面に平行に、好ましくはアトマイザの中に移動し、それにより変形可能リングが環状面で変形する。ロッキングメカニズムの構成の詳細は、国際出願第97/20590号に記載されている。
ハウジング下部は、スプリングハウジング上に軸方向に押され、取付部と、スピンドルの駆動部と、液体用貯蔵容器とを包含している。
アトマイザが作動したとき、ハウジングの上部はスプリングハウジングを保持している下部に相対して回転する。それによりスプリングが圧縮し、コイルスラストギアによってバイアスがかけられ、ロッキングメカニズムが自動的に係合する。回転角度は、好ましくは360度の整数部分、例えば、180度である。スプリングにバイアスがかかると同時に、ハウジング上部のパワーテイクオフ部分が一定距離だけ移動し、中空プランジャがポンプハウジングのシリンダー内に引っ張られ、結果として貯蔵容器から液体の一部がノズルの前の高圧チャンバへ吸引される。
所望される場合には噴霧させるべき液体を含有する多くの置換可能貯蔵容器をアトマイザへ次々に押入れ、続けて用いることができる。貯蔵容器は、本発明の水性エアゾール製剤を含有している。噴霧プロセスは、作動ボタンを弱く押圧することにより開始する。結果として、ロッキングメカニズムがパワーテイクオフ部分の通路を開放する。バイアスをかけたスプリングがプランジャを押してポンプハウジングのシリンダーへ入る。液体がアトマイザのノズルから噴霧の形で出る。
構成の詳細は、本願明細書に含まれるものとする国際出願第97/12683号と同第97/20590号に開示されている。
アトマイザ(ネブライザ)の部品は、その機能に適した材料から製造されている。アトマイザのハウジングと動作が可能である場合には他の部分もプラスチックから、例えば、射出成形によって製造されることが好ましい。医療用の場合、生理的に安全な材料が用いられる。
【0019】
国際出願第97/12687号の図6a/bは、本発明の水性エアゾール製剤を吸入させるために有利に使用し得るRespimat(登録商標)ネブライザを示した図である。国際出願第97/12687号の図6aは、スプリングにバイアスがかけられたアトマイザの中の縦断面図であり、国際出願第97/12687号の図6bはスプリングが緩んだアトマイザの中の縦断面図である。
ハウジング上部(51)はポンプハウジング(52)を有し、その端にアトマイザノズルのためのホルダ(53)が取り付けられている。ホルダ内にノズルボディ(54)とフィルタ(55)がある。ロッキングメカニズムのパワーテイクオフフランジ(56)に固定された中空プランジャ(57)がポンプハウジングのシリンダの中に一部突出している。その端に中空プランジャがバルブボディ(58)を備えている。中空プランジャはシール(59)によって密封されている。スプリングが緩んだときにパワーテイクオフフランジが載っている止め具(60)はハウジング上部内側にある。スプリングのバイアスがかけられたときにパワーテイクオフフランジが載っている止め具(61)はパワーテイクオフフランジ上にある。スプリングにバイアスがかけられた後、ロッキング部分(62)は止め具(61)とハウジング上部の支持体(63)との間に移動する。作動ボタン(64)はロッキング部分に接続している。ハウジング上部の端は口金(65)であり、載置し得る保護カバー(66)によって密封されている。
圧縮スプリング(68)をもつスプリングハウジング(67)は、スナップインラグ(69)と回転軸受によってハウジング上部に回転可能に取り付けられている。ハウジング下部(70)は、スプリングハウジングの上に押される。スプリングハウジング内部に噴霧すべき液体(72)の取り替え可能な貯蔵容器(71)がある。貯蔵容器はストッパ(73)で密封され、中空プランジャが貯蔵容器の中に突出し、その端が液体(活性物質溶液の供給部)に浸漬している。機械的カウンタのスピンドル(74)はスプリングハウジングの外側に取り付けられている。駆動ピニオン(75)はハウジング上部に面したスピンドルの端にある。スピンドル上にスライダ(76)がある。
上記ネブライザは、吸入に適したエアゾールを生じる本発明のエアゾール製剤を噴霧させるのに適している。
本発明の製剤を上記方法(Respimat(登録商標))を用いて噴霧させる場合には、吸入器の全動作(スプレー動作)のすべての少なくとも97%、好ましくは少なくとも98%で追い出される量は、許容する一定量がこの量の25%以下、好ましくは20%に対応しなければならない。好ましくは5〜30mg、最も好ましくは5〜20mgの製剤が各動作に対する一定質量として送り出される。
【0020】
しかしながら、本発明の製剤は上記以外の吸入器、例えば、ジェットストリーム吸入器によって噴霧させることもできる。
従って、他の態様においては、本発明は、上記噴射剤不含吸入用溶液又は懸濁液の形でこれらの製剤を投与するのに適した装置と、好ましくはRespimat(登録商標)と共に組合わせた医薬製剤に関する。好ましくは、本発明は、Respimat(登録商標)の名称で知られる装置と共に本発明の活性物質12の組合わせを特徴とする吸入用溶液又は懸濁液に関する。更に、本発明は、上記本発明の吸入用溶液又は懸濁液を含むことを特徴とする上記吸入用装置、好ましくはRespimat(登録商標)に関する。
本発明の吸入用溶液又は懸濁液は、濃縮物又は用時調製吸入用滅菌溶液又は懸濁液、また、Respimat(登録商標)に用いられるように設計された上記溶液や懸濁液の形を取ることができる。用時調製製剤は、例えば、濃縮物から等張生理食塩水を添加することにより作ることができる。用時調製滅菌製剤は、ベンチュリ原理又は他の原理により超音波又は圧縮空気によって吸入用エアゾールを生じる自立型又は携帯型エネルギー作動ネブライザを用いて投与することができる。
従って、他の態様においては、本発明は、濃縮物又は用時調製滅菌製剤の形を取る上記吸入用溶液又は懸濁液の形で、これらの溶液を投与するのに適した装置と組合わせた医薬組成物であって、該装置がベンチュリ原理又は他の方法による超音波又は圧縮空気によって吸入用エアゾールを生じる自立型又は携帯型エネルギー作動ネブライザであることを特徴とする、前記医薬組成物に関する。
以下の実施例は、一例として本発明の範囲を以下の実施態様に制限せずに本発明を更に詳細に示すものである。
【0021】
製剤の実施例
A) 吸入用粉末:
1)

2)

3)

4)

【0022】
5)

6)

7)

8)

【0023】
9)

10)

11)

12)

【0024】
配列番号1

マウス1D9抗体カッパ軽鎖可変(VK)領域

DVVMTQTPLT LSVTVGHPAS ISCKSSQSLL DSDGKTFLNW LLQRPGQSPK
RLIYLVSKLD SGVPDRFTGS GSGTDFTLKI SRVEAEDLGV YYCWQGTHFP
YTFGGGTKLE IK



配列番号2:

マウス抗体1D9重鎖可変領域

EVQLVESGGG LVQPKGSLKL SCAASGFSFN AYAMNWVRQA PGKGLEWVAR
IRTKNNNYAT YYADSVKDRY TISRDDSESM LFLQMNNLKT EDTAMYYCVT
FYGNGVWGTG TTVTVSS


配列番号3:
ヒト化マウス1D9抗体カッパ軽鎖可変領域、1D9RKA

DVVMTQSPLS LPVTLGQPAS ISCKSSQSLL DSDGKTFLNW FQQRPGQSPR
RLIYLVSKLD SGVPDRFSGS GSGTDFTLKI SRVEAEDVGV YYCWQGTHFP
YTFGQGTRLE IK


配列番号4:
ヒト化マウス1D9抗体カッパ軽鎖可変領域、1D9RKB.

DVVMTQSPLS LPVTLGQPAS ISCKSSQSLL DSDGKTFLNW LLQRPGQSPR
RLIYLVSKLD SGVPDRFSGS GSGTDFTLKI SRVEAEDVGV YYCWQGTHFP
YTFGQGTRLE IK

配列番号5:
ヒト化マウス1D9抗体カッパ軽鎖可変領域、1D9RKC

DVVMTQSPLS LPVTLGQPAS ISCKSSQSLL DSDGKTFLNW LLQRPGQSPR
RLIYLVSKLD SGVPDRFSGS GSGTDFTLKI SRVEAEDVGV YYCWQGTHFP
YTFGGGTRLE IK


配列番号6:

ヒト化マウス1D9抗体軽鎖可変領域、1D9RKD.

DVVMTQSPLS LPVTLGHPAS ISCKSSQSLL DSDGKTFLNW LLQRPGQSPR
RLIYLVSKLD SGVPDRFSGS GSGTDFTLKI SRVEAEDVGV YYCWQGTHFP
YTFGGGTRLE IK


配列番号7:

ヒト化マウス1D9抗体カッパ軽鎖可変領域、1D9RKE

DVVMTQSPLS LPVTLGHPAS ISCKSSQSLL DSDGKTFLNW LLQRPGQSPR
RLIYLVSKLD SGVPDRFSGS GSGTDFTLKI SRVEAEDVGV YYCWQGTHFP
YTFGQGTRLE IK


配列番号8:

ヒト化マウス1D9抗体重鎖可変領域、1D9RHA

EVQLVESGGG LVKPGGSLRL SCAASGFTFS AYAMNWVRQA PGKGLEWVGR
IRTKNNNYAT YYADSVKDRF TISRDDSKNT LYLQMNSLKT EDTAVYYCTT
FYGNGVWGQG TLVTVSS


配列番号9:

ヒト化マウス1D9抗体重鎖可変領域、1D9RHB

EVQLVESGGG LVKPGGSLRL SCAASGFSFN AYAMNWVRQA PGKGLEWVGR
IRTKNNNYAT YYADSVKDRF TISRDDSKNT LYLQMNSLKT EDTAVYYCTT
FYGNGVWGQG TLVTVSS


配列番号10:

ヒト化マウス1D9抗体重鎖可変領域、1D9RHC

EVQLVESGGG LVKPGGSLRL SCAASGFSFN AYAMNWVRQA PGKGLEWVAR
IRTKNNNYAT YYADSVKDRY TISRDDSKNT LYLQMNSLKT EDTAVYYCTT
FYGNGVWGQG TLVTVSS


配列番号11:

ヒト化マウス1D9抗体重鎖可変領域、1D9RHD

EVQLVESGGG LVKPGGSLRL SCAASGFSFN AYAMNWVRQA PGKGLEWVAR
IRTKNNNYAT YYADSVKDRY TISRDDSKNT LYLQMNSLKT EDTAVYYCVT
FYGNGVWGQG TLVTVSS
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】インハレットにおいて本発明の薬剤の併用剤を用いるのに特に好ましい吸入器である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の抗コリン作用剤(1)を、CCR2受容体アンタゴニスト(2)と組合わせて、任意に個々の光学異性体、その混合物又はラセミ体の形で、任意にその薬理的に許容しうる酸付加塩の形で、任意に溶媒和物又は水和物の形で、任意に薬学的に許容しうる賦形剤と共に含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項2】
1が、チオトロピウム塩、オキシトロピウム塩又はイプラトロピウム塩、好ましくはチオトロピウム塩より選ばれることを特徴とする、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項3】
1が、塩化物、臭化物、ヨウ化物、メタンスルホン酸塩又はパラトルエンスルホン酸塩の形で、好ましくは臭化物の形で存在することを特徴とする、請求項2記載の医薬組成物。
【請求項4】
活性物質12が、単一製剤として共に又は2つの別個の製剤として存在することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項5】
12との質量比が、1:2000〜1:1、好ましくは1:1000〜1:5の範囲にあることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項6】
単回投与が1〜10000μg、好ましくは10〜5000μgの活性物質の組合せ12の用量に対応することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項7】
吸入に適している製剤の形であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項8】
吸入用粉末及び吸入用溶液又は吸入用懸濁液より選ばれる製剤であることを特徴とする、請求項7記載の医薬組成物。
【請求項9】
12を単糖類、二糖類、オリゴ糖類及び多糖類、多価アルコール、塩、又はこれらの賦形剤の相互との混合物より選ばれる適切な生理的に許容しうる賦形剤と混合して含有する吸入用粉末であることを特徴とする、請求項8記載の医薬組成物。
【請求項10】
賦形剤の最大質量平均空気動力学的直径が、250μmまで、好ましくは10〜150μmであることを特徴とする、請求項9記載の吸入用粉末。
【請求項11】
請求項9又は10記載の吸入用粉末を含有することを特徴とするカプセル。
【請求項12】
成分として活性物質12だけを含有する吸入用粉末であることを特徴とする、請求項8記載の医薬組成物。
【請求項13】
溶媒として水、エタノール又は水とエタノールの混合物を含有する吸入用溶液又は懸濁液であることを特徴とする、請求項8記載の医薬組成物。
【請求項14】
pHが2-7、好ましくは2-5であることを特徴とする、請求項13記載の吸入用溶液又は懸濁液。
【請求項15】
吸入器における、好ましくはハンディヘラーにおける請求項11記載のカプセルの使用。
【請求項16】
適切な吸入器において噴霧するための請求項13又は14記載の吸入用溶液の使用。
【請求項17】
呼吸器管の炎症性又は閉塞性疾患を治療する薬剤を調製するための請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項18】
呼吸器疾患の治療用医薬組成物を調製するための抗コリン作用剤(1)の使用であって、(1)が用いられるか又はCCR2受容体アンタゴニストと組合せて用いられる、前記使用。
【請求項19】
呼吸器疾患の治療用医薬組成物を調製するためのCCR2受容体アンタゴニスト(2)の使用であって、(2)が用いられるか又は抗コリン作用剤(1)と組合せて用いられる、前記使用。
【請求項20】
(1)が、チオトロピウム塩、オキシトロピウム塩、又はイプラトロピウム塩、好ましくはチオトロピウム塩である、請求項18又は19記載の使用。
【請求項21】
(2)が、モノクローナル抗体1D9 (ATCC HB-12549)のCCR2結合と競合することができる抗体である、請求項18〜20のいずれか1項に記載の使用。
【請求項22】
(2)が、配列番号1又は配列番号2に示される軽鎖と重鎖の可変領域を有する抗体、又は前記可変領域のヒト化した変形領域を含む抗体、好ましくは、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、又は配列番号7のいずれか1つを含む軽鎖可変領域と、配列番号8、配列番号9、配列番号10、又は配列番号11のいずれか1つを含む重鎖可変領域を有する抗体である、請求項18〜21のいずれか1項に記載の使用。

【図1】
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【公表番号】特表2007−530616(P2007−530616A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−505444(P2007−505444)
【出願日】平成17年3月22日(2005.3.22)
【国際出願番号】PCT/EP2005/003005
【国際公開番号】WO2005/094798
【国際公開日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】