説明

抗下痢剤およびエポチロンまたはエポチロン誘導体を含む組合せ剤

【課題】エポチロン誘導体に起因する下痢を予防するための、当該エポチロン誘導体と抗下痢剤とを共に使用する医薬を提供する。
【解決手段】式I


[式中、AはOまたはNRであり、Rは水素または低級アルキルであり、Rは水素または低級アルキルであり、ZはOまたは結合である。]で示されるエポチロン誘導体を有効成分とする、抗下痢剤と共に使用する医薬であり、上記式Iで示されるエポチロン誘導体に起因する下痢を予防するために、当該エポチロン誘導体とともに使用する抗下痢剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、同時的、個別的または逐次的に使用するための、特に増殖性疾患、とりわけ固形腫瘍疾患の処置のための、(a)抗下痢剤、特に、ジペプチジルペプチダーゼ−IV(DPP−IV)インヒビター、(b)式Iのエポチロン誘導体、および所望により少なくとも1つの薬学的に許容される担体を含む組合せ医薬(pharmaceutical combination);そのような組合せ剤を含む医薬組成物;増殖性疾患処置用医薬の製造のためのそのような組合せ剤の使用;同時的、個別的または逐次的使用のための組合せ製剤としてのそのような組合せ剤を含む商業的パッケージまたは製品;ならびに温血動物、とりわけヒトの処置方法、に関するものである。
【背景技術】
【0002】
エポチロンの微小管安定化効果は、Bollag et al., Cancer Research 55, 1995, 2325-33により最初に記載された。異なる種類の腫瘍、とりわけ他の化学療法剤、特にTAXOL(商標)に対して難治性の腫瘍の適当な処置スケジュールが、WO 99/43320に記載されている。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、組合せ剤、例えば組合せ製剤または医薬組成物に関し、同時的、個別的または逐次的に使用するための、(a)抗下痢剤、および(b)式I
【化1】

〔式中、AはOまたはNRを表し、Rは水素または低級アルキルであり、Rは水素または低級アルキルであり、そしてZはOまたは結合である。〕
のエポチロン誘導体を含み、活性成分(a)および(b)は、それぞれの場合において、遊離の形態または薬学的に許容される塩の形態で存在し、そして所望により少なくとも1つの薬学的に許容される担体を含む。
【0004】
AがOを表し、Rは水素であり、そしてZはOである式Iの化合物は、エポチロンAとして知られ;AがOを表し、Rがメチルであり、そしてZがOである式Iの化合物は、エポチロンBとして知られ;AがOを表し、Rは水素であり、そしてZが結合である式Iの化合物は、エポチロンCとして知られ;AがOを表し、Rがメチルであり、そしてZが結合である式Iの化合物は、エポチロンDとして知られている。
【0005】
本明細書において使用する場合、“組合せ製剤”なる用語は、とりわけ、上記の組合せ剤パートナー(a)および(b)が独立に投与され得るか、または特定量の組合せ剤パートナー(a)および(b)を異なる所定の組合せで使用すること、すなわち、同時的にまたは異なる時点で使用することにより投与され得るという意味での“部分からなるキット(kit of parts)”を意味する。したがって、キットの部分は、例えば、同時的にまたは時間をずらして、すなわち、異なる時点で、部分からなるキットのいずれかの部分について、同じまたは異なる間隔で投与され得る。組合せ製剤において投与される組合せ剤パートナー(b)の総量に対する組合せ剤パートナー(a)の総量の比は、例えば、処置される患者の下位集団の要求にまたは患者が経験する下痢の重症度に基づく個別の患者の要求に対処するために、変動し得る。
【0006】
本発明は、とりわけ、(a)1またはそれ以上の単位投与形態の抗下痢剤および(b)1またはそれ以上の単位投与形態の式Iのエポチロン誘導体、とりわけエポチロンBを含んでなる、組合せ製剤に関する。
【0007】
抗下痢剤は、エポチロン、とりわけエポチロンBの投与にときどき伴う下痢を予防、制御または排除するために投与される。したがって、本発明は、また、式Iのエポチロン誘導体の投与に伴う下痢の予防または制御方法であって、該エポチロン誘導体での処置を受けている患者に有効量の抗下痢剤を投与することを含んでなる方法に関する。
【0008】
本明細書において使用する場合、“固形腫瘍疾患”なる用語は、とりわけ、乳癌、卵巣癌、結腸および胃腸管全般の癌、子宮頚癌、肺癌、特に小細胞肺癌および非小細胞肺癌、頭部および頚部癌、膀胱癌、前立腺癌、またはカポジ肉腫を意味する。本発明の組合せ剤は、固形腫瘍のみならず流動腫瘍(liquid tumor)の増殖も阻害する。さらに、腫瘍の種類および使用する特定の組合せ剤に依存して、腫瘍容積の低下が得られ得る。本明細書において開示された組合せ剤は、また、腫瘍の転移性拡大および微小転移癌の増殖または成長を予防するのにも適している。
【0009】
コード番号、一般名または商品名により同定される有効成分の構造は、標準的な要約集“メルクインデックス”の現行版から、またはデータベース、例えば、Patents International(例えば、IMS World Publications)から取り出すことができる。その対応する内容を、引用により本明細書の一部とする。
【0010】
組合せ剤パートナー(a)および(b)についての言及は、薬学的に許容される塩も包含することを意味することが理解されるであろう。これらの組合せ剤パートナー(a)および(b)が、もし例えば少なくとも一つの塩基性中心を有するならば、それらは酸付加塩を形成することができる。対応する酸付加塩を、所望によりさらに存在する塩基性中心を有するように形成させることもできる。酸性基(例えば、COOH)を有する組合せ剤パートナー(a)および(b)は、また、塩基との塩を形成し得る。組合せ剤パートナー(a)もしくは(b)またはその薬学的に許容される塩は、また、水和物の形態で使用されるか、または結晶化に使用した他の溶媒を含んでいてもよい。
【0011】
式I(式中、AがOまたはNRを表し、Rは水素または低級アルキルであり、Rは水素または低級アルキルであり、そしてZはOまたは結合である。)で示されるエポチロン誘導体、およびかかるエポチロン誘導体の製造法は、特に、包括的にかつ具体的に、以下の特許および特許出願:WO 93/10121、US 6,194,181、WO 98/25929、WO 98/08849、WO 99/43653、WO 98/22461およびWO 00/31247に開示されている;それぞれの場合において、特にその化合物クレームおよび実施例の最終産物において、その最終産物、医薬製剤および請求項の内容を、これらの文献を引用することにより本出願明細書の一部とする。同様に、当該文献に開示されている対応する立体異性体ならびに対応する結晶変形、例えば、溶媒和物および結晶多形なども包含する。
【0012】
エポチロンBの対応するラクタムへの変換については、WO 99/02514の工程図21(31および32ページ)と実施例3(48〜50ページ)に開示されている。エポチロンBとは異なる式Iの化合物の、対応するラクタムへの変換は、同様に実施され得る。Rが低級アルキルである対応する式Iのエポチロン誘導体は、Rが水素であるエポチロン誘導体から出発して、還元的アルキル化反応のような当分野において既知の方法により製造することができる。
【0013】
式Iで示されるエポチロン誘導体、とりわけエポチロンBは、WO 99/39694において開示されている医薬組成物の一部として投与することが可能である。
【0014】
特異的な実施態様において、エポチロン誘導体は、式I(式中、AはOまたはNRを表し、Rは水素または低級アルキルであり、Rは水素または低級アルキルであり、そしてZはOまたは結合である。)で示される化合物である。
【0015】
式Iのエポチロン誘導体において、好ましくは、AはOを表し、Rは低級アルキル、例えばエチルまたは、最も好ましくはメチルであり、そしてZは好ましくはOである。
【0016】
抗下痢剤およびその投与プロトコルは、当業者に周知である。本発明方法における使用および組成物に適した抗下痢剤は、天然のオピオイド、例えば、アヘンチンキ剤、アヘン安息香チンキ(paregoric)およびコデインなど、合成オピオイド、例えば、ジフェノキシラート、ジフェノキシンおよびロペラミドなど、次サリチル酸ビスマス、ランレオチド(lanreotide)、バプレオチド(vapreotide)およびオクトレオチド、モチリンアンタゴニスト、セレコキシブのようなCOX2インヒビター、グルタミン、サリドマイドおよび伝統的な下痢治療剤、例えば、カオリン、ペクチン、ベルベリンおよびムスカリン剤である。本発明の1つの実施態様において、抗下痢剤は、コデイン、アヘンチンキ剤、アヘン安息香チンキ、ジフェノキシラート、ジフェノキシンおよびロペラミドから選択される。本発明の別の実施態様において、抗下痢剤はランレオチド、バプレオチドおよびオクトレオチドから選択される。これら3つの化合物のうち、オクトレオチドがとりわけ好ましい。後者の化合物またはその酢酸塩は、US 4,395,403において記載されたように、または、例えばUS 5,538,739において記載された酢酸塩またはパモ酸塩の形態で、得られそして使用され得る。特に、オクトレオチドはSANDOSTATIN(商標)およびSANDOSTATIN LAR(商標)の商標名で販売されたものとして、患者に投与され得る。
【0017】
本発明において使用される抗下痢剤は、また、DPP−IVインヒビターであり得る。DPP−IVインヒビターは、糖尿病の処置の分野において既知である。糖尿病の処置におけるそれらの投与プロトコルは、当業者に知られている。しかしながら、本発明において、DPP−IVインヒビターは、エポチロン誘導体の投与にときどき伴う下痢を予防および/または制御する機能を有する。
【0018】
DPP−IVは、GLP−1の不活性化を引き起こす。さらに特に、DPP−IVはGLP−1レセプターアンタゴニストを生じ、そしてそれによって、GLP−1に対する生理学的応答を短縮する。GLP−1は、膵臓のインスリン分泌の主な刺激剤であり、そしてグルコース処理に対する有益な影響を有する。
【0019】
DPP−IVインヒビターは、ペプチド性または非ペプチド性であり得る。好ましくは、DPP−IVインヒビターは、非ペプチド性である。
【0020】
好ましくは、DPP−IVインヒビターは、WO 98/19998、DE 196 16 486 A1、WO 00/34241およびWO 95/15309において包括的にかつ具体的に開示された本発明において使用され、それぞれの場合において、特に化合物クレームおよび実施例の最終産物において、最終産物、医薬製剤およびクレームの内容を、これらの文献を引用することにより本願の一部とする。DPP728およびLAF237は、それぞれ、WO 98/19998の実施例3およびWO 00/34241の実施例1において具体的に開示されている。式VI(下記参照)のさらなる適当なDPP−IVインヒビターは、Diabetes 1998, 47, 1253-1258において具体的に記載されている。DPP728は、WO 98/19998の20ページに記載されたように、製剤化され得る。
【0021】
N−ペプチジル−O−アロイル ヒドロキシルアミン、式VIIまたはVIIa(下記参照)、およびそれらの製造は、H.U. Demuthらにより、J. Enzyme Inhibition 1988, Vol.2, 129〜142ページ、とりわけ130〜132ページにおいて記載されている。
【0022】
特記しない限り、本明細書において、“低級”と示された有機基は、7以下、好ましくは4以下の炭素原子を含み、そして下記の表現は以下に示す意味を有する。
【0023】
ハロゲンは、好ましくは、フッ素、塩素または臭素を表す。
特記しない限り、低級アルキルは、好ましくはエチル、または最も好ましくはメチルである。(C1−8)アルキルは、分枝鎖のまたは好ましくは直鎖のアルキル、好ましくは低級アルキル、例えばメチルまたはエチルである。
低級アルキレンは、好ましくはメチレン、エチレンまたはプロピレンである。それは、非置換であるか、または例えばヒドロキシにより置換されていてもよい。
【0024】
低級アルコキシは、好ましくは、メトキシまたはエトキシである。(C)アルコキシは、例えばエトキシまたはプロポキシである。
シクロアルキルは、例えばC〜C12シクロアルキル、好ましくはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロデシル;あるいはビシクロヘプチルのようなビシクロアルキルである。シクロアルケニルは、好ましくは、1−シクロヘキセニル、2−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、1−シクロペンテニルまたは1−シクロペンテニルである。
【0025】
(C1〜3)ヒドロキシアルキルは、例えば3−ヒドロキシプロピル、1−ヒドロキシエチルまたはヒドロキシメチルである。
非置換または1もしくは2の低級アルキルにより置換されたC4〜−アルキレンイミノは、例えば、ピロリジニル、メチルピロリジニル、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、2−メチル−1−ピペリジニルまたはヘキサメチレンイミノである。好ましくは、C4〜−アルキレンイミノは1−ピペリジニルである。
【0026】
上で示したように所望により置換されていてもよい[3.1.1]二環系炭素環部分は、好ましくは、所望により6位がメチルでジ置換されていてもよいビシクロ[3.1.1]ヘプタ−2−イルであるか、または所望により2位が1つのメチルでそして6位が2つのメチル基でトリ置換されていてもよいビシクロ[3.1.1]−ヘプタ−3−イルである。上で示したように所望により置換されていてもよい[2.2.1]二環系炭素環部分は、好ましくは、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イルである。
【0027】
アリールは、好ましくは6〜12個の炭素原子を有し、例えばフェニル、トリルまたはナフチルであり、これらのそれぞれは、例えば低級アルキルまたはハロゲンにより置換されていてもよい。
【0028】
“ヘテロアリール”なる語は、例えば、ピロリジニル、ピロリル、ピラゾリル、オキセタニル、ピラゾリニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソキサゾリニル、イソキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、フリル、テトラヒドロフリル、チエニル、オキサジアゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼピニル、4−ピペリジニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チアモルホリニル、チアモルホリニル スルホキシド、チアモルホリニル スルホン、1,3−ジオキソラン、インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチエニル、キヌクリジニル、キノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダソリル、ベンゾピラニル、インドリジニル、ベンゾフリル、クロモニル、クマリニル、ベンゾピラニル、シンノリニル、キノキサリニル、インダゾリル、ピロロピリジル、フロピリジニル、ジヒドロベンゾイソチアゾリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロキナゾリニルおよびテトラヒドロキナゾリニルからなる群から選択される芳香族へテロ環基を意味する。
【0029】
好適なDPP−IVインヒビターは、遊離の形態または酸付加塩の形態の、式(I)
【化2】

〔式中、Rは:
a)R1aN(CH)
(式中、
は、所望により低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノまたはニトロでモノ−または独立的にジ置換されていてもよいピリジニルまたはピリミジニル部分であるか;あるいは、所望により低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンでモノ−または独立的にジ置換されていてもよいフェニルであり;
1aは水素または(C1〜8)アルキルであり;そして
mは2は3である。);
b)所望により1位が(C1〜3)ヒドロキシアルキルでモノ置換されていてもよい(C3〜12)シクロアルキル;
c)R(CH)
(式中、
は、所望により低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、もしくは所望によりベンゼン環がヒドロキシメチルでモノ置換されていてもよいフェニルチオにより、モノ−もしくは独立的にジ−もしくは独立的にトリ置換されていてもよいフェニルであるか;(C1〜8)アルキルであるか;所望により(C1〜8)アルキルでモノもしくは多置換されていてもよい[3.1.1]二環系炭素環部分であるか;所望により低級アルキル、低級アルコキシもしくはハロゲンでモノ−もしくは独立的にジ置換されていてもよいピリジニルもしくはナフチル部分であるか;シクロヘキセンであるか;またはアダマンチルであり;そして
nは1〜3である;あるいは
は、所望により低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンでモノ−または独立的にジ置換されていてもよいフェノキシであり;そして
nは2または3である。);
d)(R)CH(CH)
(式中、各Rは、独立して、所望により低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンでモノ−または独立的にジ置換されていてもよいフェニルである。);
e)R(CH)
(式中、Rは2−オキソピロリジニルまたは(C2〜4)アルコキシであり、そしてpは2〜4である。);
f)所望により1位が(C1〜3)ヒドロキシアルキルでモノ置換されていてもよいイソプロピル;
g)R
(式中、Rは:インダニル;所望によりベンジルで置換されていてもよいピロリジニルまたはピペリジニル部分;所望により(C1〜8)アルキルでモノ−または多置換されていてもよい[2.2.1]−または[3.1.1]二環系炭素環部分;アダマンチル;あるいは所望によりヒドロキシ、ヒドロキシメチル、または低級アルキル、低級アルコキシもしくはハロゲンでモノ−もしくは独立的にジ置換されていてもよいフェニルによりモノ−または独立的に多置換されていてもよい(C1〜8)アルキルである。);
h)置換アダマンチル
である。〕
により表されるN−(N’−置換グリシル)−2−シアノピロリジンである。
【0030】
本発明の好ましい実施態様において、N−(N'−置換グリシル)−2−シアノピロリジンは、遊離の形態または酸付加塩の形態の、式(I)〔式中、
RはR1aN(CH)− (式中、
は、所望により低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノまたはニトロでモノ−または独立的にジ置換されていてもよいピリジニルまたはピリミジニル部分であるか;あるいは所望により低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンでモノ−または独立的にジ置換されていてもよいフェニルであり;
1aは水素または(C1〜8)アルキルであり;そして
mは2または3である。)である。〕
により表される。
【0031】
さらに好ましくは、N−(N'−置換グリシル)−2−シアノピロリジンは、遊離の形態または酸付加塩の形態の、式(I)〔式中、
Rは、R1aN(CH)− (式中、
は、所望により低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノまたはニトロでモノ−または独立的にジ置換されていてもよいピリジニル部分であり;
1aは水素または(C1〜8)アルキルであり;そして
mは2または3である。)である。〕
により表される。
【0032】
最も好ましくは、式IのN−(N'−置換グリシル)−2−シアノピロリジンは、(S)−1−{2−[5−シアノピリジン−2−イル)アミノ]エチル−アミノアセチル}−2−シアノ−ピロリジン(DPP728)または(S)−1−[(3−ヒドロキシ−1−アダマンチル)アミノ]アセチル−2−シアノ−ピロリジン(LAF237)である。
【0033】
別の好ましい実施態様において、DPP−IVインヒビターは、遊離の形態または酸付加塩の形態の、式II、III、IVおよびV:
【化3】

{式中、Bは
【化4】

であり;
fは1または2であり;
gは0、1または2であり;
XはCH、O、S、SO、SO、NHまたはNRαであり、Rαは低級アルキル(C〜C)であり;
(Aの−CO基が−CH=または−CF=で置換されている場合)、−Yは−N、−CHまたは−C=であり;
RαはH、CN、CHO、B(OH)、POHもしくはそのエステル、CC−Rα、またはCH=N−Rαであり、RαはH、F、低級アルキル(C〜C)、CN、NO、ORα、CORαまたはCORαであり;Rαは低級アルキル(C〜C)であり;Rαは、Ph、OH、ORα、OCORαまたはOBnであり;AはYに結合しており;
そして、グループG1の化合物に関して
(a)RαがHである場合、Aは、環状脂肪族の側鎖を有するα−アミノ酸由来のα−アミノ−アシル基であるか、または一般式
【化5】

(式中、hは1〜6であり、それぞれの場合において環は、不飽和結合および/またはヘテロ原子置換を有していてもよい。)
のβ−アミノ−アシルであり;
【0034】
(b)RαはCN、CC−Rα、またはCH=N−Rαである場合、Aは(a)で定義され、そしてさらに、親油性側鎖を有する任意のL−α−アミノ酸に由来し得;
【0035】
(c)RαがCHOまたはB(OH)である場合、Aは(a)で定義されたβ−アミノ−アシル基であり;
グループG2の化合物に関して、RαはH、CN、C=C−Rαまたは−CH=N−Rαであり、そしてAは
【化6】

〔式中、aは1〜5であり;Dは−G−(CH)−(Rα)−Rαであり;GはO、NHまたはNMeであり;bは0〜12であり;qは0〜5であり;DはG≠OのDであり;RαはZ−NH−(CH)−またはNH−Z−(CH)−であり、cは1〜12であり、そしてZはCO、CHまたはSOであり;RαはCOHもしくはそのエステル、CONH、CONHNH、CONRαRα、CONHNRαRα、POHもしくはそのエステル、SOH、SONH、SONRαRα、OH、ORα、置換もしくは非置換アリールもしくはヘテロアリール、NH、NRαRα、NHCORα、NHSONRαRα、NHCORα、NH−SORα、NH−CH(:NRα)NRαRα、NHCONHRαRα、糖、CO−アミノ糖、NHCO−アミノ糖または−NHCS−アミノ糖であり;そしてRαおよびRαは、独立して、Hおよび低級アルキル、8原子までのフルオロアルキルおよびシクロアルキル、ならびに11原子までのアリール、ヘテロアリールおよびアルキルヘテロアリール基であるか、またはRαおよびRαは、一体となって、(C〜C)鎖を形成し得る。〕であるか;あるいは、
【化7】

〔式中、Rα10はHまたはMeであり、該環はさらにヘテロ原子を含んでもよく、EはJ−(CH)−(Rα)−Rα、J=CO、CHまたはSOであり、そしてa、b、q、RαおよびRαは(i)で定義したとおりである。〕であるか;あるいは
【化8】

〔式中、RαはHまたはMeであり、該環は1もしくはそれ以上のヘテロ原子を含んでいてもよく、そしてLは(CH)−(CO)−(CH)−(Rα)−Rαまたは(CH)−NRα10−(CH)−(Rα)−Rαであり、rは0または1であり、dは0〜4であり、eは2〜4であり、そしてb、q、RαおよびRαは(i)で定義したとおりである。〕
であり;
【0036】
グループG3の化合物に関して、各Bは上で定義した任意のものと同一性を有し得、各Aは、−ε−ω−ε−または−ε−ε−または−ω−により置換され、そしてεおよびωが独立してCH、O、NH、CO、S、SO、PhおよびNHMeから選択されるAにおける末端のRαを有する上記の任意のグループG2の(i)、(ii)または(iii)構造から選択され得;
そしてグループG2およびG3において、鎖中の少なくとも1つのCH基は、グループG1、G2またはG3化合物中のAとBを結合させるか、あるいはグループG2またはG3化合物におけるAの側鎖において、アミド バイオアイソスター(amide bioisostere)により置換されていてもよい、バイオアイソスターまたは任意のアミド基により置換されていてもよい。}
の化合物から選択される。
【0037】
別の好適な実施態様において、DPP−IVインヒビターは、遊離の形態または酸付加塩の形態の、式VI
【化9】

の化合物である。
【0038】
さらに好適な実施態様において、DPP−IVインヒビターは、N−ペプチジル−O−アロイル ヒドロキシル−アミンまたは薬学的に許容されるその塩である。アロイルは、例えば、ナフチルカルボニル;あるいは、非置換または例えば、低級アルコキシ、低級アルキル、ハロゲンもしくは好ましくはニトロによりモノ−もしくはジ置換されたベンゾイルである。ペプチジル部分は、好ましくは2つのα−アミノ酸、例えばグリシン、アラニン、ロイシン、フェニルアラニン、リジンまたはプロリンを含んでなり、ヒドロキシルアミンの窒素原子に直接結合しているものは、好ましくはプロリンである。
【0039】
好ましくは、N−ペプチジル−O−アロイル ヒドロキシルアミンは、式VII
【化10】

〔式中、
jは0、1または2であり;
Rεは天然アミノ酸の側鎖を表し;そして
Rεは低級アルコキシ、低級アルキル、ハロゲンまたはニトロを表わす。〕
の化合物または薬学的に許容されるその塩である。
【0040】
本発明の非常に好ましい実施態様において、N−ペプチジル−O−アロイル ヒドロキシルアミンは式VIIa
【化11】

の化合物または薬学的に許容されるその塩である。
【0041】
非常に好ましい実施態様において、構成成分(a)であるDPP−IVインヒビターは、(S)−1−{2−[5−シアノ−ピリジン−2−イル)アミノ]エチル−アミノアセチル}−2−シアノ−ピロリジン(DPP728)であり、そして構成成分(b)であるエポチロン誘導体は、エポチロンBである。
【0042】
別の非常に好ましい実施態様において、構成成分(a)であるDPP−IVインヒビターは、(S)−1−[(3−ヒドロキシ−1−アダマンチル)アミノ]アセチル−2−シアノ−ピロリジン(LAF237)であり、そして構成成分(b)であるエポチロン誘導体はエポチロンBである。
【0043】
本発明は、とりわけ、(a)1またはそれ以上の単位投与形態のDPP−IVインヒビターおよび(b)1またはそれ以上の単位投与形態の式Iのエポチロン誘導体、とりわけエポチロンBを含んでなる組合せ製剤に関する。
【0044】
(a)抗下痢剤および(b)AがOまたはNRを表し、Rは水素または低級アルキルであり、Rは水素または低級アルキルであり、そしてZはOまたは結合である式Iのエポチロン誘導体を含み、活性成分がそれぞれの場合において遊離の形態または薬学的に許容される塩の形態で存在し、および所望により少なくとも1つの薬学的に許容される担体を含んでなる組合せ剤を、「本発明組合せ剤」と称する。
【0045】
「本発明組合せ剤」において使用される組合せ剤パートナーが単一の薬物として市販されているような形態で投与される場合、特記しない限り、本明細書に記載された有利な効果をもたらすために、それぞれの市販薬の中入れ書(package insert)で提供される情報にしたがって、それらの投与量および投与様式が決定され得る。
【0046】
抗下痢剤は、該サイクルを通して、予防的手段として、または下痢が起きた場合の必要的手段として、投与される。
【0047】
本発明の好ましい実施態様において、対象に、週に1回、数週間、例えば3週間、式Iのエポチロン誘導体を投与し、続いて1または数週間休薬し、そして抗下痢剤を、エポチロン誘導体の投与を開始する前に対象を抗下痢剤で前処置し、そしてサイクルを通して抗下痢剤の投与を継続することにより、または前処置なしにサイクルを通して抗下痢剤を投与することにより、または前処置の有無に拘わらず、該サイクル中に下痢が起きた場合に必要な抗下痢剤を投与することにより、予防的手段として投与する。例としては、エポチロン誘導体を週に1回、3週間投与し、1週間休薬する場合、各4週の間隔を1サイクルとみなす。
【0048】
有効量の抗下痢剤は、エポチロン誘導体の投与に伴う下痢を予防、制御または排除するのに充分な量であり、とりわけその量は、抗下痢剤がエポチロン誘導体、とりわけエポチロンBの用量制限毒性(dose limiting toxicity)である場合に、投与可能であるエポチロン誘導体の量を増加させる量である。
【0049】
「本発明組合せ剤」は組合せ製剤または医薬組成物であり得る。
【0050】
本発明の目的の1つは、増殖性疾患に対する治療上有効量を含む医薬組成物であって、「本発明組合せ剤」(すなわち、そのような医薬組成物において、組合せ剤パートナー(a)および(b)は固定された組合せ剤中でともに投与される。)を含む医薬組成物を提供することである。
【0051】
本発明の医薬組成物はそれ自体公知の方法により製造され得、そしてヒトを含む哺乳動物(温血動物)への、経腸、例えば経口または直腸投与、および非経腸投与に適したものである。
【0052】
当該新規医薬組成物は、例えば、約10%〜約100%、好ましくは約20%〜約60%、の活性成分を含む。経腸または非経腸投与用の併用療法のための医薬製剤は、例えば、単位投与形態のもの、例えば糖衣錠、錠剤、カプセル剤または坐剤、およびさらにアンプル剤である。特記しない限り、これらはそれ自体公知の方法で、例えば、常套の混合、顆粒化、糖衣、溶解または凍結乾燥工程により製造される。評価し得ることは、各投与形態の個々の用量に含まれる組合せ剤パートナーの単位含量が、それ自体の有効量で構成されている必要のないことであるが、その理由は必要な有効量が複数の投与単位の投与によって得られるからである。
【0053】
経口投与形態のための組成物の製造において、通常の医薬媒体のいずれをも採用可能であり、例えば、水、グリコール、油分、アルコール、芳香剤、保存剤、着色剤など;または、例えば、散剤、カプセル剤および錠剤などの経口固形製剤の場合には、デンプン、糖類、微結晶セルロース、希釈剤、顆粒化剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤などの担体などであり、液状製剤よりも固形の経口製剤が好適である。投与し易いという理由で、錠剤およびカプセル剤が最も有利な経口投与単位形態であり、その場合には固形の医薬担体を問題なく採用する。
【0054】
特に、「本発明組合せ剤」の組合せ剤パートナーそれぞれの治療有効量は、別個に投与され得、すなわち該構成成分は同時的にまたは任意の順序で連続的に投与され得る。例えば、本発明にしたがう増殖性疾患の処置方法は、(i)遊離のまたは薬学的に許容される塩の形態の第一の組合せ剤パートナーの投与、および(ii)遊離のまたは薬学的に許容される塩の形態の第二の組合せ剤パートナーの投与からなり、これらを併用治療有効量、好ましくは相乗的有効量で、例えば、本明細書記載の量に相当する1日用量で、同時的にまたは任意の順序で連続的に投与する。「本発明組合せ剤」の個々の組合せ剤パートナーは、治療過程において異なる時点で別個に投与されるか、または分割もしくは単一組合せ形態で同時的に投与され得る。1つの剤は、例えば、経腸製剤であり得、そして他の剤は非経腸的に投与され得る。さらに、「投与する(administering)」なる用語は、また、生体内で組合せ剤パートナーそれ自体に変化する組合せ剤パートナーのプロドラッグの使用も包含する。したがって、本発明は、かかる同時または交互処置の処方すべてを包含するものと理解されるべきであり、そして「投与する」なる用語もそのように解釈されるべきである。
【0055】
「本発明組合せ剤」において使用される組合せ剤パートナーそれぞれの有効投与量は、使用される特定化合物または医薬組成物、投与様式、処置すべき症状、処置すべき症状の重篤度などに依存して変動し得る。したがって、「本発明組合せ剤」の投与量処方は、投与経路ならびに患者の腎機能および肝機能などの様々なファクターにしたがって選択される。当業者たる医師、臨床医または獣医師などは、症状の進行を予防し、無効とし、または阻止するために必要な単一の有効成分の有効量を容易に決定し、そして処方することができる。毒性を示さずに有効性を生じる範囲内でエポチロン誘導体の濃度を決める際の最適な精度(precision)は、標的部位に対する有効成分の利用能の動力学に基づく厳格な管理を必要とする。このことは有効成分の分布、平衡、および排泄の考察に関わる。
【0056】
温血動物がヒトである場合、式Iで示される化合物の投与量は、好ましくは約0.25〜75mg/mの範囲、好ましくは0.5〜50mg/m、例えば、2.5mg/mであり、これを、成人患者の場合、週1回、2〜4週間、例えば3週間投与し、次いで、6〜8日休薬する。
【0057】
抗下痢剤は、好ましくは抗下痢剤の確立されたプロトコルにしたがって、1日に1〜4回投与される。
【0058】
DPP−IVインヒビターを使用する場合、好ましくは糖尿病の処置のための既知のプロトコルにしたがって投与される。好ましくは、投与量は1日あたり25mg〜1000mgの範囲である。
【0059】
さらに、本発明は増殖性疾患を有する温血動物の処置方法であって、増殖性疾患に対して治療上有効量であり、かつ、エポチロン誘導体の投与に伴う任意の下痢を減少させる量の、「本発明組合せ剤」を、該動物に投与することを含む方法に関する。
【0060】
さらに、本発明は、増殖性疾患を処置するための、および増殖性疾患を処置するための医薬製造のための、「本発明組合せ剤」の使用に関する。
【0061】
さらに、本発明は、増殖性疾患の処置における同時的、個別的または逐次的使用のための指導書とともに、活性成分として「本発明組合せ剤」を含む商業用パッケージを提供する。
【0062】
以下の実施例は上記の本発明を説明するが、これら実施例は本発明の範囲を如何なる意味でも制限するものではない。「本発明組合せ剤」の有益な効果は、また、関連技術の当業者にとってそれ自体公知の他の試験モデルによっても判定され得る。
【実施例】
【0063】
実施例1:増殖性疾患を患うヒト患者を、各サイクルが5分間のボラスまたは15分間のボラスとしての2.5mgのエポチロンBの週1回、3週間の投与、続いて残りの14日からなる、エポチロンBの6サイクルで処置する。該処置の間、患者は下痢を制御するために1日2mg〜16mgのロペラミドをその塩酸塩として投与される。
【0064】
実施例2:増殖性疾患を患うヒト患者を、各サイクルが5分間のボラスとしての2.5mgのエポチロンBの週1回、3週間の投与、続いて残りの14日からなる、エポチロンBの6サイクルで処置する。下痢が起きた場合に、患者は1日16mgまでのロペラミドをその塩酸塩として投与される。
【0065】
実施例3:増殖性疾患を患うヒト患者を、各サイクルが5分間のボラスとしての2.5mgのエポチロンBの週1回、3週間の投与、続いて残りの14日からなる、エポチロンBの6サイクルで処置する。該処置の間、患者は下痢を制御するために1日1〜6回、50mg投与量のDPP728が投与される。
【0066】
実施例4:増殖性疾患を患うヒト患者を、各サイクルが5分間のボラスとしての2.5mgのエポチロンBの週1回、3週間の投与、続いて残りの14日からなる、エポチロンBの6サイクルで処置する。下痢が起きた場合に、患者は1日300mgまでのDPP728を投与される。
【0067】
実施例5:増殖性疾患を患うヒト患者を、各サイクルが15分間のボラスとしての2.5mgのエポチロンBの週1回、3週間の投与、続いて残りの14日からなる、エポチロンBの6サイクルで処置する。該処置の間、患者は下痢を制御するために1日1〜6回、50mgの投与量のLAF237が投与される。
【0068】
実施例6:増殖性疾患を患うヒト患者を、各サイクルが5分間のボラスとしての2.5mgのエポチロンBの週1回、3週間の投与、続いて残りの14日からなる、エポチロンBの6サイクルで処置する。下痢が起きた場合に、患者は1日300mgまでのLAF237を投与される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I
【化1】

[式中、AはOまたはNRであり、Rは水素または低級アルキルであり、Rは水素または低級アルキルであり、ZはOまたは結合である。]
で示されるエポチロン誘導体を有効成分とする、抗下痢剤と共に使用する医薬。
【請求項2】
AがOであり、Rが低級アルキルまたは水素であり、ZがOまたは結合である、式Iのエポチロン誘導体を含む、請求項1に記載の医薬。
【請求項3】
抗下痢剤がDPP−IVインヒビターである、請求項1または2に記載の医薬。
【請求項4】
抗下痢剤が、天然のオピオイド、合成オピオイド、次サリチル酸ビスマス、ランレオチド、バプレオチド、オクトレオチド、COX2インヒビター、モチリンアンタゴニスト、カオリン、グルタミン、サリドマイド、ペクチンおよびベルベリンならびにそれらの薬学的に許容される塩から選択される、請求項1または2に記載の医薬。
【請求項5】
増殖性疾患の処置に使用する、請求項1〜4のいずれかに記載の医薬。
【請求項6】
式I
【化2】

[式中、AはOまたはNRであり、Rは水素または低級アルキルであり、Rは水素または低級アルキルであり、ZはOまたは結合である。]
で示されるエポチロン誘導体に起因する下痢を予防するために、当該エポチロン誘導体とともに使用する抗下痢剤。
【請求項7】
DPP−IVインヒビターである、請求項6に記載の抗下痢剤。
【請求項8】
天然のオピオイド、合成オピオイド、次サリチル酸ビスマス、ランレオチド、バプレオチド、オクトレオチド、COX2インヒビター、モチリンアンタゴニスト、カオリン、グルタミン、サリドマイド、ペクチンおよびベルベリンならびそれらの薬学的に許容される塩から選択される、請求項6に記載の抗下痢剤。

【公開番号】特開2010−6830(P2010−6830A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−196666(P2009−196666)
【出願日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【分割の表示】特願2002−572770(P2002−572770)の分割
【原出願日】平成14年3月18日(2002.3.18)
【出願人】(597011463)ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト (942)
【Fターム(参考)】