説明

抗真菌性トリアゾール誘導体、その製造方法、及びそれを含む医薬組成物

本発明は、トリアゾール誘導体、その製造方法および該誘導体を有効成分として含む医薬組成物に関する。本発明のトリアゾール誘導体は、多様な病原菌に対するすぐれた抗真菌活性を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は抗真菌性トリアゾール誘導体、その製造方法、及びこれを活性成分として含む医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
癌化学治療を受けている患者、臓器移植後回復中の患者、及びAIDS患者のように免疫力が低下している患者の場合、特にカンジダ(Candida spp.)、アスペルギルス(Aspergillus spp.)及びクリプトコッカス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)のような日和見性の病原菌による真菌性感染症に罹患する危険性が高い。一方、現在市販されている抗真菌剤は、毒性及び狭い活性範囲を有するために効果的ではない。
【0003】
そこで、多くの抗真菌化合物、例えば、フルコナゾール(Fluconazole;イギリス特許第2099818号)、イトラコナゾール(Itraconazole;米国特許第4,267,179号)、及びボリコナゾール(Voriconazole;ヨーロッパ特許第0440372号)で代表される経口投与が可能なトリアゾール誘導体が開発されている。しかしながら、これらはいずれも前記患者に致命的な感染を引き起こす日和見性真菌を抑制するに対して十分な阻害活性を示さなかった。
【0004】
また、従来のほとんどの抗真菌剤は、付加的なヘテロ環置換体を有するトリアゾールを含む構造を有している。例えば、5員環のイソオキサゾール(ヨーロッパ特許第0241232号)、トリアゾロン残基(ヨーロッパ特許第0659751号)、及びピラゾール環(日本特許第3415865号、及び国際特許公開第WO 2001/79196号)を有するトリアゾール誘導体が開示されている。
【0005】
しかしながら、前記特許に開示された従来の誘導体は、深刻な真菌感染症の治療にはあまり有効ではないという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】イギリス特許第2099818号
【特許文献2】米国特許第4,267,179号
【特許文献3】ヨーロッパ特許第0440372号
【特許文献4】ヨーロッパ特許第0241232号
【特許文献5】ヨーロッパ特許第0659751号
【特許文献6】日本特許第3415865号
【特許文献7】国際特許公開第WO2001/79196号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、多様な病原菌に対する抗真菌活性を有する新規なトリアゾール化合物、またはその異性体または薬学的に許容可能な塩を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記化合物の製造方法を提供することにある。
本発明のまた他の目的は、活性成分として前記化合物、またはその異性体または薬学的に許容可能な塩を含む、真菌性感染治療用の医薬組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態によれば、式(I)の化合物、またはその異性体または薬学的に許容可能な塩が提供される。
式I

前記式中、
Arは1つ以上のハロゲンまたはC−Cハロアルキルで置換されたフェニルであり;
は水素、フッ素、またはC−Cアルキルであり;
、R、及びRは、それぞれ独立的に水素、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、−NR、−CONR、−CH−CO−R、−CH−OCO−R、−CO−R、−COOR、−C(=NR)NHR、−C(=NR)OR、−SO、−NRSOR、またはアリールC−Cアルキルであり、ここでアリール基は、1つ以上のハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルコキシ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、またはヒドロキシメチルで置換されているか置換されていないフェニルまたはナフチルであり、上述においてRは前記置換基から独立的に選ばれる2以上の置換基である場合を含み;
Xは;1つ以上のハロゲンで置換されているか置換されていないC−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルキニル;O;NR;CONR;R−O;R−NR;R−OR;R−CO−R;またはOまたはC−Cアルキルで置換されているか置換されていないQ−Pであり、前記Qは連結基、COまたはC−Cアルキルであり、前記Pは1つ以上の窒素または酸素原子を含む5〜7員のヘテロ環であり;
A、B、D、E、及びGは、それぞれ独立的に窒素または炭素であって、AとGに連結された−C=とともにフェニル、ピリジン、ピリミジンまたはトリアジン基を形成するか、任意的にXと融合されて環を形成し、
前記Rは水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、−COCF、またはRに対して定義されたアリールC−Cアルキルであり;
前記R、は水素、−CONH、−COCH、−CN、または(C−Cアルキル)−NHであり;
前記Rは、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、またはRに関して定義されたアリールC−Cアルキルであり;また
Zは0、1または2である。
【発明の効果】
【0009】
本発明による抗真菌性トリアゾール化合物は多様な病原性真菌類に対して優れた抗真菌活性を有するため、真菌感染症の治療に有用である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の式(I)の化合物のうち、好ましくは、
Arは1つ以上のハロゲンまたはC−Cハロアルキルで置換されたフェニルであり;
は水素、フッ素、またはC−Cアルキルであり;
、R、及びRは、それぞれ独立的に水素、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、−NR、−CONR、−CH−CO−R、−CH−OCO−R、−CO−R、−COOR、−C(=NR)NHR、−C(=NR)OR、−SO、−NRSOR、またはアリールC−Cアルキルであり、ここでアリール基は、1つ以上のハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルコキシ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、またはヒドロキシメチルで置換されているか置換されていないフェニルまたはナフチルであり、上述においてRは前記置換基から独立的に選ばれる2以上の置換基である場合を含み;
Xは;1つ以上のハロゲンで置換されているか置換されていないC−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルキニル;O;NR;CONR;R−O;R−NR;R−OR;R−CO−R;またはOまたはC−Cアルキルで置換されているか置換されていないQ−Pであり、前記Qは連結基、COまたはC−Cアルキルであり、前記Pは1つ以上の窒素または酸素原子を含む5〜7員のヘテロ環であり;
A、B、D、E、及びGは、それぞれ独立的に窒素または炭素であって、AとGに連結された−C=とともにフェニル、ピリジン、ピリミジンまたはトリアジン基を形成するか、任意的にXと融合されて環を形成し、
前記Rは水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、−COCF、またはRに対して定義されたアリールC−Cアルキルであり;
前記R、は水素、−CONH、−COCH、−CN、または(C−Cアルキル)−NHであり;
前記Rは、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、またはRに関して定義されたアリールC−Cアルキルであり;また
Zは0、1または2である。
【0011】
本発明によるより好ましい式(I)の化合物は次の通りである。
1)1−(4−クロロフェニル)−3−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)イミダゾリジン−2−オン;
2)4−((E)−2−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ビニル)ベンゾニトリル;
3)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−フルオロベンジルアミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
4)(2R,3R)−3−(4−(4−クロロベンジルアミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
5)(2R,3R)−3−(4−(4−クロロフェニルアミノ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
6)(2R,3R)−3−(4−(4−ブロモフェニルアミノ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
7)(2R,3R)−3−(4−(4−ニトロフェニルアミノ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
8)(2R,3R)−3−(4−(4−クロロフェニル)(メチル)アミノ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
9)(2R,3R)−3−(4−(4−ブロモフェニル)(メチル)アミノ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
【0012】
10)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−フルオロベンジリデンアミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
11)N−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−4−フルオロベンズアミド;
12)4−クロロ−N−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−ベンズアミド;
13)4−クロロ−N−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−N−メチルベンズアミド;
14)N−(4−クロロフェニル)−1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−N−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
15)(4−クロロフェニル)−1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メタノン;
16)1−(4−クロロフェニル)−2−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)エタノン;
17)1−(2,2−ジエトキシエチル)−1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−3−(4−フルオロフェニル)尿素;
18)3−(4−クロロフェニル)−1−(2,2−ジエトキシエチル)−1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)尿素;
19)1−(2,2−ジエトキシエチル)−1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−3−(4−トリフルオロメチル)フェニル)尿素;
【0013】
20)3−(4−tert−ブチルフェニル)−1−(2,2−ジエトキシエチル)−1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)尿素;
21)3−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(2,2−ジエトキシエチル)−1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)尿素;
22)1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−3−(4−フルオロフェニル)−1H−イミダゾール‐2(3H)−オン;
23)3−(4−クロロフェニル)−1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−イミダゾール‐2(3H)−オン;
24)1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−3−(4−トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾール‐2(3H)−オン;
25)3−(4−tert−ブチルフェニル)−1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−イミダゾール‐2(3H)−オン;
26)3−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−イミダゾール‐2(3H)−オン;
27)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−((4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
28)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−((4−(4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
29)1−(4−クロロフェニル)−4−((1−(2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)ピペラジン−2−オン;
【0014】
30)(1−(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)(4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)メタノン;
31)(4−(4−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)(1−((2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メタノン;
32)(1−(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)(4−(4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)メタノン;
33)(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
34)N−(4−クロロフェニル)−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−5−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
35)N−(4−クロロフェニル)−1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−N,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
36)(4−(4−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−5−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メタノン;
37)(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−5−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)(4−(4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)メタノン;
38)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−フルオロフェネチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
39)(2R,3R)−3−(4−(4−クロロフェネチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
【0015】
40)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−フルオロスチリル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
41)(2R,3R,E)−3−(4−(4−クロロスチリル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
42)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−ニトロスチリル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
43)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−トリフルオロメチル)スチリル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
44)(2R,3R,E)−3−(4−(3,4−ジクロロスチリル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
45)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−フルオロフェニル)エチニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
46)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)エチニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
47)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)エチニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
48)4−((1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)エチニル)ベンゾニトリル;
49)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−フルオロベンジル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
【0016】
50)(2R,3R)−3−(4−(4−クロロベンジル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
51)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(2−(ピリジン−2−イル)ビニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
52)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(2−(ピリジン−3−イル)ビニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
53)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(2−(ピラジン−2−イル)ビニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
54)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(2−(6−メチルピリジン−2−イル)ビニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
55)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(2−(5−ニトロピリジン−2−イル)ビニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
56)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(2−(3−メチル−5−ニトロピリジン−2−イル)ビニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
57)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(2−(6−ニトロピリジン−3−イル)ビニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
58)5−(((E)−2−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ビニル)ニコチノニトリル;
59)(2R,3R,E)−3−(4−(2−(5−クロロピリジン−2−イル)ビニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
60)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(ピリジン−2−イルエチニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
【0017】
61)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(ピリジン−3−イルエチニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
62)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(5−ニトロピリジン−2−イルエチニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
63)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(6−ニトロピリジン−3−イルエチニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
64)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(3−メチル−5−ニトロピリジン−2−イルエチニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
65)(2R,3R)−3−(4−((5−クロロピリジン−2−イル)エチニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
66)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(キノリン−4−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
67)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(キノキサリン−3−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;及び
68)(2R,3R)−3−(4−(ベンゾフラン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール。
【0018】
本発明で用いられる「ハロゲン」または「ハロ」という用語は、特に明示しない限り、ハロゲン族原子であるフッ素、塩素、臭素、またはヨウ素である。
【0019】
本発明で用いられた「アルキル」という用語は、特に明示しない限り、炭素原子数1〜4の直鎖状または側分岐状飽和炭化水素ラジカルを意味し、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルなどが挙げられる。
【0020】
本発明で用いられた「ハロアルキル」という用語は、特に明示しない限り、アルキル基(前記定義に同じ)の一つ以上の水素基が同一または相異なる1つ以上のハロゲン原子で置換されたラジカルを意味し、トリフルオロメチル、卜リクロロメチル、フルオロメチル、クロロメチル、ブロモメチル、ヨードメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、2−クロロエチル、2,2−ジクロロエチル、2,2,2−卜リクロロエチル、ペンタクロロエチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、3−クロロプロピル、3,3−ジクロロプロピル、3,3,3−トリクロロプロピル、2,2,3,3,3−ペンタクロロプロピル、3−フルオロプロピル、3,3−ジフルオロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、ヘプタフルオロプロピル、4−クロロブチル、4−フルオロブチル、4−ヨードブチル及び4−ブロモブチルなどが挙げられる。
【0021】
本発明で用いられた「シクロアルキル」という用語は、特に明示しない限り、炭素原子数3〜6の飽和環状炭化水素ラジカルを意味し、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルなどが挙げられる。
【0022】
本発明で用いられた「アルコキシ」という用語は、特に明示しない限り、アルキル−O−(アルキルは前記定義に同じ)を意味し、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、及びtert−ブトキシなどが挙げられる。
【0023】
本発明で用いられた「ハロアルコキシ」という用語は、特に明示しない限り、アルキルの1つ以上の水素基が同一または相異なる1つ以上のハロゲン原子で置換されたアルコキシラジカルを意味する。例えば、トリフルオロメトキシ、フルオロメトキシ、2−クロロエトキシ、2−フルオロエトキシ、2,2−ジフルオロエトキシ、2−ヨードエトキシ、2,2−ジフルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、3−フルオロプロポキシ、3−クロロプロポキシ、2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ、ヘプタフルオロプロポキシ、4−フルオロブトキシ、及び4−クロロブトキシなどがあるが、これらに制限されるものではない。
【0024】
本発明で用いられた「アリールC−Cアルキル」という用語はC−Cアルキル基の1つ以上の水素基がアリール基で置換された置換基を意味する。また、用語「アリール」とは、特に明示しない限り、フェニルまたはナフチルのような芳香族炭化水素ラジカルである。
【0025】
本発明による式(I)の化合物はC2及びC3位に非対称炭素を含み、式(I)の化合物はC2及びC3位に(2R,3R)−の形態を有する光学的に純粋な化合物であるが、特に明示しない限り、本発明の化合物はあらゆる異性体を含むものと理解すべきである。
【0026】
本発明の式(I)の化合物は通常の抗真菌剤の製造に係わる技術分野において公知の無機酸または有機酸を用いて得られる薬学的に許容可能な塩の形態であってもよい。本発明に用いられる酸としては塩酸、硝酸、メタンスルホン酸、シュウ酸などがある。
【0027】
式(II)の化合物を塩基の存在下で式(III)の化合物と反応させて式(IV)の化合物を得る段階;及び前記式(IV)の化合物を式(I)の化合物に変換させる段階を含む、式(I)の化合物の製造方法:
式I

式II

式III

式IV

前記式中、
Ar、A、B、D、E、G、X、R、R、R、及びRは、請求項1の定義と同じであり、
Yは、−NO、−B(OH)、−B(OC(CH、−CHO、Cl、Br、I、−CHCl、−CHBr、−COH、−NH、−COCl、−CH=CH、または−C≡CHである。
【0028】
反応式A

前記式中、
Ar、A、B、D、E、G、X、R、R、R及びRは前記定義と同じであり、Yは−NO、−B(OH)、−B(OC(CH、−CHO、Cl、Br、I、−CHCl、−CHBr、−COH、−NH、−COCl、−CH=CHまたは−C≡CHである。
【0029】
前記反応式Aにおいて出発物質として用いられる式(II)の化合物は、従来の方法[Chem.Pharm.Bull.Tasakaら、1993、41(6)、1035−1042]によって製造し得ると共に、式(III)の化合物は市販品を用いるかまたは従来の方法によって製造してもよい。
【0030】
式(IV)の化合物は従来の方法[J.Org.Chem.Erdelyiら、2001、66(12)、4165−4169;Tetrahedron,Haleyら、2004、60(5)、1215−1223;Org.Lett.Saら、2003、5(17)、3119−3121]に従って式(II)の化合物を式(III)の化合物と反応させて製造し得ると共に、式(III)の置換基Yに合った別の適切な方法を使用してもよい。
【0031】
本発明による前記反応は、極性有機溶媒、好ましくはメタノール、アセトニトリル、ジメトキシエタン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、またはテトラヒドロフラン中で行われ、また本発明で用いられる塩基の例としては、水素化ナトリウム(NaH)、炭酸カリウム(KCO)またはナトリウムメトキシド(MeONa)などの無機塩基、またはトリエチルアミンまたは1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン(DBU)などの有機塩基が挙げられる。
【0032】
式(IV)の化合物を製造する前記反応は、0〜200℃温度範囲内で、好ましくは30〜200℃で2分〜24時間攪拌しながら行うことができる。
【0033】
式(I)の化合物は、従来の方法[Tetrahedron Lett.Aryaら、1995、36(25)、4369−4372]に従って、式(IV)の化合物を変換して得ることができる。例えば、式(I)の化合物を反応式Bに示したように、既に報告された方法[J.Hetero.Chem.Millerら、1993、30、755−763;Synthesis,Kuangら、2005、1319−1325]を用いて合成し得る。
【0034】
反応式B

前記式中、
Ar、A、B、D、E、G、X、R、R、R及びRは前記定義と同じであり、Prは、ベンジル、パラメトキシベンジル、トリチル、メトキシメチル、2−メトキシエトキシメチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、テトラヒドロピラニル、または1−エトキシエチルからなる群から選ばれるピラゾール環のNH基に対する保護基である。
【0035】
本発明による式(I)の化合物、またはその異性体または薬学的に許容可能な塩は多様な病原性真菌類に対して優れた抗真菌活性を有する。真菌類の例としては、カンジダ(Candida spp.)、アスペルギルス(Aspergillus spp.)及びクリプトコッカス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)、白癬菌(Trichophyton spp.)、フザリウム(Fusarium spp.)、セドスポリウム(Scedosporium spp.)、アブシディア(Absidia spp.)、ブラストミセス(Blastomyces spp.)、またはリゾプス(Rhizopus spp.)などを含む。
【0036】
本発明のまた他の実施態様によれば、式(I)の化合物、またはその異性体または薬学的に許容可能な塩を含む、真菌感染症治療用の医薬組成物が提供される。
【0037】
前記医薬組成物は本発明の化合物、またはその異性体または薬学的に許容可能な塩を経口、非経口または局所投与用の不活性の賦形葉(偽薬(プラセボ)または希釈剤と混合して、従来の方法を用いて多様な剤型に製剤化することができる。
【0038】
経口投与用組成物は、錠剤またはカプセル剤の形態であってもよく、これらの製型は活性成分の他に希釈剤(例えば、ラクトース、ブドウ糖、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロース及び/またはグリシン)、潤滑剤(例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸及びそのマグネシウム塩またはカルシウム塩及び/またはポリエチレングリコール)を含有することができる。また、前記錠剤はケイ酸アルミニウムマグネシウム、澱粉糊、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び/またはポリビニルピロリジンのような結合剤を含んでいてもよく、澱粉、アガロース、アルギン酸またはそのナトリウム塩のような崩解剤または発砲性混合物及び/または吸収剤、着色剤、香味剤及び甘味剤をさらに含んでいてもよい。
【0039】
また、非経口投与のための製剤化の際には、本発明の医薬組成物が等張液または懸濁液をさらに含む、注射剤の形態であるのが好ましい。
【0040】
投与される活性成分の量は、処理される条件、病気の重症度、投与方式、性別、医者の処方など多様な要因によって調節し得る。本発明による化合物の治療有効量は、当業者により容易に決定され得る。本発明の化合物はヒトを含む哺乳動物の場合、単回投与または分割投与で0.05mg/kg/日〜200mg/kg/日(体重)、好ましくは0.05mg/kg/日〜100mg/kg/日(体重)の範囲の有効量で経口または非経口で投与することができる。
【0041】
以下、実施例により本発明を説明する。ただし、これらの実施例は本発明を例示するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0042】
実施例1:1−(4−クロロフェニル)−3−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)イミダゾリジン−2−オン

【0043】
段階1:(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)−1(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール
4−ニトロピラゾール(0.5g,4.42mmol)、1−(((2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−メチルオキシラン−2−イル)メチル)−1H−1,2,4−トリアゾール(0.93g,3.68mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)に懸濁させた後、無水炭酸カリウム(0.61g,4.44mmol)を加え、攪拌しながらマイクロ波を180℃で5分間照射した。反応終結後、前記混合物を酢酸エチル(200ml)で抽出してから引き続いて抽出物を飽和塩化アンモニウム水溶液(200ml)及び塩水で洗浄した(200ml)。有機溶媒層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下で濃縮させた。その結果得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して標題化合物を得た(1.0g、収率75%)。
H NMR (CDCl): δ 8.53(s, 1H), 8.11(s, 1H), 7.77(s, 1H), 7.76(s, 1H), 7.45(m,1H), 6.80(m, 2H), 5.11(q, 1H), 4.97(d, 1H, J=14.3Hz), 3.67(d, 1H, J=14.3Hz), 1.37(d, 3H, J=7.1Hz).
【0044】
段階2:(2R,3R)−3−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール
【0045】
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)−1(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール(0.2g,0.55mmol)をメタノール(15ml)に溶解した後、5%のパラジウム(0.02g)を加え、前記混合物を水素雰囲気下で4時間攪拌した。前記反応溶液をセライトを用いて濾過し、濾過して得られた反応溶液を減圧下で濃縮させて標題化合物を得た(0.16g、収率87%)。
H NMR (CDCl): δ 7.86(s, 1H), 7.65(s, 1H), 7.47(m, 1H), 7.30(s, 1H), 7.26(s, 1H), 6.78(m, 2H), 5.88(s, 1H), 4.91〜4.78(m, 2H), 3.63(d, 1H, J=14.3Hz), 1.27(d, 3H, J=7.0Hz).
【0046】
段階3:(2R,3R)−3−(4−(2,2−ジエトキシエチルアミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール
(2R,3R)−3−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール(0.12g,0.35mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)に溶解した後、トリエチルアミン(0.058ml,0.42mmol)を徐々に加えた。前記混合物を室温で30分間攪拌し、これにブロモアセチルアルデヒドジエチルアセタール(0.065ml,0.42mmol)を添加した後、80℃で4時間攪拌した。それから氷水(0.1ml)を加えて前記反応を終結させた。その結果得られた残留物を酢酸エチル(20ml)で抽出した後、引き続いて飽和塩化アンモニウム水溶液(20ml)及び塩水で洗浄した(20ml)。有機溶媒層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下で濃縮させた。その結果得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して標題化合物を得た(0.071g、収率44%)。
H NMR (CDCl): δ 7.84(s, 1H), 7.63(s, 1H), 7.45(m, 1H), 7.25(s, 1H), 7.24(s,1H), 6.76(m, 2H), 5.83(s, 1H), 5.28(s, 1H), 4.85(q, 1H), 4.79(d, 1H,J=14.7Hz), 4.68(t, 1H, J=5.5Hz), 3.74(m, 2H), 3.57(m, 3H), 3.11(d, 2H, J=5.5Hz), 1.24(m, 9H).
【0047】
段階4:3−(4−クロロフェニル)−1−(2,2−ジエトキシエチル)−1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)尿素[Chem.Pharm.Bull.Ichikawaら、2000、48(12)、1947−1953]
(2R,3R)−3−(4−(2,2−ジエトキシエチルアミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール(0.06g,0.14mmol)をN、N−ジメチルホルムアミド(1ml)に溶解した後、4−クロロフェニルイソシアネート(0.017ml,0.14mmol)を加えた。前記混合物を室温で12時間攪拌した。前記混合物を酢酸エチル(10ml)で抽出した後、引き続いて飽和塩化アンモニウム水溶液(10ml)及び塩水(10ml)で洗浄した。有機溶媒層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下で濃縮させた。その結果得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して化合物を得た(0.076g、収率95%)。
H NMR (CDCl): δ 8.15(s, 1H), 8.12(s, 1H), 7.58(m, 2H), 7.55(s, 1H), 7.45(s, 1H),7.41(m, 2H), 7.15(m, 1H), 6.65(m, 2H), 5.74(s, 1H), 4.91(q, 1H), 4.79(d, 1H, J=14.7Hz), 4.78(t, 1H, J=5.5Hz), 4.30(m, 2H), 3.46(m, 3H), 3.31(d, 2H, J=5.5Hz), 1.31(m, 9H).
【0048】
段階5:3−(4−クロロフェニル)−1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−イミダゾール‐2(3H)−オン
3−(4−クロロフェニル)−1−(2,2−ジエトキシエチル)−1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)尿素(0.07g,0.12mmol)をメタノール(2ml)に溶解し、これに1N塩酸水溶液(2ml)を加えた。前記混合物を2時間還流させた後、炭酸水素ナトリウムを用いて中和させた。前記混合物を酢酸エチル(10ml)で抽出した後、引き続いて蒸留水(10ml)と塩水(10ml)で洗浄した。有機溶媒層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。その結果得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して標題化合物を得た(0.056g、収率95%)。
H NMR (CDCl): δ 8.28(s, 1H), 7.80(s, 1H), 7.76(s, 1H), 7.68(s, 1H), 7.58(d, 2H), 7.51(m, 1H), 7.41(d, 2H), 6.79(m, 2H), 6.72(m, 2H), 5.59(s, 1H), 5.05(q, 1H), 4.89(d, 1H, J=14.3Hz), 3.65(d, 1H, J=14.3Hz), 1.35(d, 3H, J=6.9Hz).
【0049】
段階6:1−(4−クロロフェニル)−3−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)イミダゾリジン‐2‐オン[Chem.Pharm.Bull.Ichikawaら、2000、48(12)、1935−1946;Chem.Pharm.Bull.Kitazakiら、1999、47(3)、351−359]
3−(4−クロロフェニル)−1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−イミダゾール‐2(3H)−オン(0.026g,0.051mmol)を酢酸(1ml)に溶解した後、木炭上5%パラジウム(5% Pd/C,0.01g)を加え、前記混合物を水素雰囲気下で3時間攪拌した。前記混合物をセライトを用いて濾過し、濾過物を減圧下で濃縮して標題化合物を得た(0.016g、収率62%)。
H NMR (CDCl): δ 8.09(s, 1H), 7.81(s, 1H), 7.65(s, 1H), 7.60〜7.54(m,3H), 7.47(m, 1H), 7.33(d, 2H), 6.80(m, 2H), 5.69(s, 1H), 5.01(q, 1H), 4.86(d, 1H, J=14.6Hz), 4.01(t, 2H), 3.91(t, 2H), 3.61(d, 1H, J=14.2Hz), 1.33(d, 3H, J=7.0Hz).
【0050】
実施例2:4−((E)−2−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ビニル)ベンゾニトリル

【0051】
段階1:1−(1−エトキシエチル)−4−ヨード−1H−ピラゾール
4−ヨード−1H−ピラゾール(3.0g)をベンゼン(150ml)に懸濁させた後、前記懸濁液を攪拌しながら加熱した。これにエチルビニルエーテル(4.4ml)を加え、濃縮された塩酸水溶液を徐々に滴加した後、前記混合物を60℃で3時間攪拌した。反応終結後、前記混合物を減圧下で蒸発濃縮させてから残留物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)で中和させた。前記混合物を酢酸エチル(50ml)で抽出した後、蒸留水(100ml)で洗浄した。有機溶媒層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下で濃縮させた。その結果得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して黄色の透明な液体状の標題化合物を得た(3.0g、収率73%)。
H NMR (CDCl): δ 7.54(s, 1H), 7.41(s, 1H), 5.40(q, 1H, J=6.0Hz), 3.38−3.18(m, 2H), 1.54(d, 3H, J=6.0Hz), 1.05(t, 3H, J=7.1Hz).
【0052】
段階2:4−((E)−2−(1−(1−エトキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)ビニル)ベンゾニトリル
段階1から得られた1−(1−エトキシエチル)−4−ヨード−1H−ピラゾール(162.0mg)をN、N−メチルホルムアミド(5.0ml)に懸濁させた後、4−ビニルベンゾニトリル(157.3mg)、テトラブチルアンモニウムブロマイド(19.6mg)、酢酸パラジウム(41.0mg)、炭酸カリウム(210.4mg)を加えた。前記混合物を室温で10分間攪拌させた後、140℃で20分間マイクロ波を照射した。反応終結後、前記混合物をシリカゲルを通じて濾過し、酢酸エチル(15ml)で抽出してから引き続いて飽和塩化アンモニウム水溶液(15ml)及び塩水(15ml)で洗浄した。有機溶媒層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下で濃縮させた。その結果得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して標題化合物を得た(0.11g、収率61%)。
H NMR (CDCl): δ 7.73(s, 1H), 7.72(s, 1H), 7.61(d, 2H, J=8.3Hz), 7.50(d, 2H, J=8.3Hz), 7.08(d, 1H, J=16.4Hz), 6.84(d, 1H, J=16.4Hz), 5.52(q, 1H, J=6.0Hz), 3.52−3.33(m, 2H), 1.68(d, 3H, J=6.0Hz), 1.17(t, 3H, J=7.0Hz).
【0053】
段階3:4−((E)−2−(1H−ピラゾール−4−イル)ビニル)ベンゾニトリル
段階2から得られた4−((E)−2−(1−(1−エトキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)ビニル)ベンゾニトリル(66.1mg)を1N塩酸水溶液(3ml)とテトラヒドロフラン(6ml)に懸濁させた。前記懸濁液を室温で10分間攪拌した後、80℃で30分間マイクロ波を照射して反応させた。反応終結後、前記混合物を酢酸エチル(10ml)で抽出してから抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5ml)で中和し、蒸留水(10ml)及び塩水(10ml)で洗浄した。有機溶媒層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下で濃縮させた。その結果得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して標題化合物を得た(0.045g、収率93%)。
H NMR (CDCl): δ 7.81(s, 2H), 7.68−7.60(m, 2H), 7.55−7.50(m, 2H), 7.12(d, 2H, J=16.4Hz), 6.88(d, 1H, J=16.4Hz).
【0054】
段階4:4−((E)−2−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ビニル)ベンゾニトリル
段階3から得られた1−(((2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−メチルオキシラン−2−イル)メチル)−1H−1,2,4−トリアゾール(55.9mg)をN、N−ジメチルホルムアミド(1.6ml)に懸濁させた後、炭酸カルシウム(41.9mg)、4−((E)−2−(1H−ピラゾール−4−イル)ビニル)ベンゾニトリル(39.5mg)を加えた。前記混合物をアルゴン雰囲気下で室温で20分間攪拌させた後、180℃で15分間マイクロ波を照射して反応させた。反応終結後、前記混合物を酢酸エチル(10ml)で抽出してから抽出物を飽和塩化アンモニウム水溶液(10ml)及び塩水(10ml)で洗浄した。有機溶媒層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下で濃縮させた。その結果得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して標題化合物を得た(0.039g、収率%)。
H NMR (CDCl): δ 7.88(s, 1H), 7.85(s, 1H), 7.79(s, 1H), 7.70(s, 1H), 7.63(s, 1H), 7.61(s, 1H), 7.53−7.49(m, 3H), 7.10(d, 1H, J=16.4Hz), 6.88(d, 1H, J=16.4Hz), 6.83−6.77(m, 2H), 5.70(bs, 1H), 5.07(q, 1H, J=7.0Hz), 4.89(d, 1H, J=14.0 Hz), 3.66(d, 1H, J=14.2Hz), 1.35(d, 3H, J=7.0Hz).
【0055】
実施例3〜32
式Ia

式(Ia)のX及びRは、実施例1と同様な方法で下記表1に示すような多様な化合物を合成した。
【表1】

【0056】

【0057】

【0058】

【0059】

【0060】

【0061】

【0062】

【0063】
実施例33〜38
式Ib

前記式(Ib)のX、R、R及びRは、実施例1と同様な方法で下記表2に示すような多様な化合物を合成した。
【0064】
【表2】

【0065】

【0066】
実施例38〜50
式Ic

前記式(Ic)のX及びRは、実施例2と同様な方法で下記表3に示すような多様な化合物を合成した。
【0067】
【表3】

【0068】

【0069】

【0070】

【0071】
実施例51〜65
式Id

前記式(Id)のX、A、B、D、E及びRは実施例2と同様な方法で表4に示すような化合物を合成した。
【0072】
【表4】

【0073】

【0074】

【0075】

【0076】

【0077】

【0078】
実施例66〜68
式Ie

前記式(Ie)のAr’(N、O及びSから選ばれたいずれか1つ以上のヘテロ原子を有する5または6員のヘテロ環に融合されたベンゼン環)及びRは、実施例2と同様な方法で表5に示すような多様な化合物を合成した。
【0079】
【表5】

【0080】
製剤化:錠剤
前記実施例において製造された各化合物(50mg)とステアリン酸マグネシウム(20mg)とを可溶性澱粉(35mg)で顆粒化した。その後、前記顆粒を乾燥させてからメカニカルシェーカーとミキサーを用いてラクトース(65mg)及びとうもろこし澱粉(30mg)と30分間混合した。得られた混合物に圧力をかけて錠剤を形成した。
【0081】
試験例1:試験管内の抗真菌活性試験
実験に用いられるそれぞれの真菌菌株をあらかじめサブローデキストロース寒天培地(Sabouraud dextrose agar)、YM寒天培地、ポテトデキストロース寒天培地に接種した後、35℃で2〜3日間培養した。培養された菌株のうち、酵母性真菌は単コロニーを取って530nmで吸光度が0.108になるように適量で0.85%滅菌生理食塩水5mlに懸濁した。前記懸濁液を1:50(RPMI 1640培養液:滅菌生理食塩水)に希釈し、さらに1:20(RPMI 1640培養液:滅菌生理食塩水)に希釈して1.0×10〜5.0×10CFU/ml範囲の菌数を有する接種菌液を用意した。
【0082】
抗真菌剤の試料はRPM I1640培養液中で、本発明のそれぞれの化合物を0.0156〜3μg/ml範囲の濃度まで希釈して製造した。この時、賦形剤としてDMSOを前記抗真菌試料に加えて最終濃度が1%(V/V)になるようにした。前記希釈された試験溶液0.1mlを96ウェルプレートに分株した後、真菌の接種菌液0.1mlを分株した。
【0083】
クリプトコックス・ネオフォルマンスを除く酵母類の場合、24時間後に該当濃度において真菌の生育が肉眼で観察され、48時間後に糸状菌の生育が観察された。また、生育指標としてアラマーブルー(alamar blue)法を用いて、真菌生育が陰性対照群に比べて80%抑制される濃度であるMIC80を決定した。
全ての試験は各試験濃度群に対して2回繰り返した。その結果を表6に示す。
【0084】
抗真菌の活性結果(MIC-80μg/ml)
【表6】

【0085】
試験例2:生体内抗真菌の活性(全身性カンジダ症)
10匹の雄マウスにカンジダ・アルビカン(Candida albicans)5×10cfu/mlを含有する懸濁液0.1mlを静脈注射して投与した。感染2時間後に試験化合物を10mg/kgずつ経口投与した。試験化合物は毎日1回ずつ7日間投与した。各試験群に対して、真菌感染後に28日間真菌感染から生存したマウスの数を%生存率で決定し、その結果を表7に示した。
【0086】

【表7】

【0087】
試験例3:マウスにおける亜急性毒性試験
水溶性0.5%メチルセルロースに懸濁した実施例41及び45の化合物をマウスに2週間にわたって毎日1回投与して亜急性毒性試験を行った。その結果、マウスにおける生存及び臓器の変化、肝酵素の変化、肝重量の変化など毒性の症状は観察されなかった。
【産業上の利用可能性】
【0088】
上述したように、本発明による式(I)の化合物、その異性体または薬学的に許容可能な塩は、優れた抗真菌性と生体内の安全性を表した。その結果、本発明の式(I)の化合物は真菌感染症の治療に有用である。
【0089】
以上本発明を前記具体的な実施例により説明したが、添付の特許請求の範囲によって定義された本発明の範囲内で当分野の熟練者が本発明を多様に変形及び変化させ得ることはもちろんである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、またはその異性体または薬学的で許容可能な塩:
式I

前記式中、
Arは1つ以上のハロゲンまたはC−Cハロアルキルで置換されたフェニルであり;
は水素、フッ素、またはC−Cアルキルであり;
、R、及びRは、それぞれ独立的に水素、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、−NR、−CONR、−CH−CO−R、−CH−OCO−R、−CO−R、−COOR、−C(=NR)NHR、−C(=NR)OR、−SO、−NRSOR、またはアリールC−Cアルキルであり、ここでアリール基は、1つ以上のハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルコキシ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、またはヒドロキシメチルで置換されているか置換されていないフェニルまたはナフチルであり、上述においてRは前記置換基から独立的に選ばれる2以上の置換基である場合を含み;
Xは;1つ以上のハロゲンで置換されているか置換されていないC−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルキニル;O;NR;CONR;R−O;R−NR;R−OR;R−CO−R;またはOまたはC−Cアルキルで置換されているか置換されていないQ−Pであり、前記Qは連結基、COまたはC−Cアルキルであり、前記Pは1つ以上の窒素または酸素原子を含む5〜7員のヘテロ環であり;
A、B、D、E、及びGは、それぞれ独立的に窒素または炭素であって、AとGに連結された−C=とともにフェニル、ピリジン、ピリミジンまたはトリアジン基を形成するか、任意的にXと融合されて環を形成し、
前記Rは水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、−COCF、またはRに対して定義されたアリールC−Cアルキルであり;
前記R、は水素、−CONH、−COCH、−CN、または(C−Cアルキル)−NHであり;
前記Rは、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、またはRに関して定義されたアリールC−Cアルキルであり;また
Zは0、1または2である。
【請求項2】
前記C−Cアルキルが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチル基であり;
前記C−Cのハロアルキルが、トリフルオロメチル、卜リクロロメチル、フルオロメチル、クロロメチル、ブロモメチル、ヨードメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、2−クロロエチル、2,2−ジクロロエチル、2,2,2−卜リクロロエチル、ペンタクロロエチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、3−クロロプロピル、3,3−ジクロロプロピル、3,3,3−トリクロロプロピル、2,2,3,3,3−ペンタクロロプロピル、3−フルオロプロピル、3,3−ジフルオロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、ヘプタフルオロプロピル、4−クロロブチル、4−フルオロブチル、4−ヨードブチル、または4−ブロモブチルであり;
前記C−Cシクロアルキルが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルであり;
前記C−Cアルコキシが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、またはtert−ブトキシであり;
前記C−Cハロアルコキシが、トリフルオロメトキシ、フルオロメトキシ、2−クロロエトキシ、2−フルオロエトキシ、2,2−ジフルオロエトキシ、2−ヨードエトキシ、2,2−ジフルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、3−フルオロプロポキシ、3−クロロプロポキシ、2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ、ヘプタフルオロプロポキシ、4−フルオロブトキシ、または4−クロロブトキシであり、
前記ハロゲンが、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり;
前記アリールC−Cアルキルが、フェニルまたはナフチル置換基を有するC−Cアルキル基である請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
、R及びRがそれぞれ独立して水素、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−C-シクロアルキル、C−Cアルコキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、またはヒドロキシである請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
下記化合物からなる群から選ばれる請求項1に記載の化合物:
1)1−(4−クロロフェニル)−3−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)イミダゾリジン−2−オン;
2)4−((E)−2−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ビニル)ベンゾニトリル;
3)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−フルオロベンジルアミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
4)(2R,3R)−3−(4−(4−クロロベンジルアミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
5)(2R,3R)−3−(4−(4−クロロフェニルアミノ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
6)(2R,3R)−3−(4−(4−ブロモフェニルアミノ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
7)(2R,3R)−3−(4−(4−ニトロフェニルアミノ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
8)(2R,3R)−3−(4−(4−クロロフェニル)(メチル)アミノ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
9)(2R,3R)−3−(4−(4−ブロモフェニル)(メチル)アミノ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
10)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−フルオロベンジリデンアミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
11)N−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−4−フルオロベンズアミド;
12)4−クロロ−N−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−ベンズアミド;
13)4−クロロ−N−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−N−メチルベンズアミド;
14)N−(4−クロロフェニル)−1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−N−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
15)(4−クロロフェニル)−1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メタノン;
16)1−(4−クロロフェニル)−2−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)エタノン;
17)1−(2,2−ジエトキシエチル)−1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−3−(4−フルオロフェニル)尿素;
18)3−(4−クロロフェニル)−1−(2,2−ジエトキシエチル)−1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)尿素;
19)1−(2,2−ジエトキシエチル)−1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−3−(4−トリフルオロメチル)フェニル)尿素;
20)3−(4−tert−ブチルフェニル)−1−(2,2−ジエトキシエチル)−1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)尿素;
21)3−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(2,2−ジエトキシエチル)−1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)尿素;
22)1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−3−(4−フルオロフェニル)−1H−イミダゾール‐2(3H)−オン;
23)3−(4−クロロフェニル)−1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−イミダゾール‐2(3H)−オン;
24)1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−3−(4−トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾール‐2(3H)−オン;
25)3−(4−tert−ブチルフェニル)−1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−イミダゾール‐2(3H)−オン;
26)3−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−イミダゾール‐2(3H)−オン;
27)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−((4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
28)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−((4−(4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
29)1−(4−クロロフェニル)−4−((1−(2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)ピペラジン−2−オン;
30)(1−(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)(4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)メタノン;
31)(4−(4−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)(1−((2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)メタノン;
32)(1−(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)(4−(4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)メタノン;
33)(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
34)N−(4−クロロフェニル)−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−5−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
35)N−(4−クロロフェニル)−1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−N,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
36)(4−(4−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−5−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メタノン;
37)(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−5−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)(4−(4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)メタノン;
38)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−フルオロフェネチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
39)(2R,3R)−3−(4−(4−クロロフェネチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
40)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−フルオロスチリル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
41)(2R,3R,E)−3−(4−(4−クロロスチリル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
42)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−ニトロスチリル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
43)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−トリフルオロメチル)スチリル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
44)(2R,3R,E)−3−(4−(3,4−ジクロロスチリル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
45)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−フルオロフェニル)エチニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
46)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)エチニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
47)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)エチニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
48)4−((1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)エチニル)ベンゾニトリル;
49)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−フルオロベンジル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
50)(2R,3R)−3−(4−(4−クロロベンジル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
51)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(2−(ピリジン−2−イル)ビニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
52)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(2−(ピリジン−3−イル)ビニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
53)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(2−(ピラジン−2−イル)ビニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
54)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(2−(6−メチルピリジン−2−イル)ビニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
55)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(2−(5−ニトロピリジン−2−イル)ビニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
56)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(2−(3−メチル−5−ニトロピリジン−2−イル)ビニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
57)(2R,3R,E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(2−(6−ニトロピリジン−3−イル)ビニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
58)5−(((E)−2−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ビニル)ニコチノニトリル;
59)(2R,3R,E)−3−(4−(2−(5−クロロピリジン−2−イル)ビニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
60)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(ピリジン−2−イルエチニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
61)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(ピリジン−3−イルエチニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
62)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(5−ニトロピリジン−2−イルエチニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
63)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(6−ニトロピリジン−3−イルエチニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
64)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(3−メチル−5−ニトロピリジン−2−イルエチニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
65)(2R,3R)−3−(4−((5−クロロピリジン−2−イル)エチニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
66)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(キノリン−4−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;
67)(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(キノキサリン−3−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール;及び
68)(2R,3R)−3−(4−(ベンゾフラン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール。
【請求項5】
式(II)の化合物を塩基の存在下で式(III)の化合物と反応させて式(IV)の化合物を得る段階;及び前記式(IV)の化合物を式(I)の化合物に変換させる段階を含む、式(I)の化合物の製造方法:
式I

式II


式III


式IV


前記式中、
Ar、A、B、D、E、G、X、R、R、R、及びRは、請求項1の定義と同じであり、
Yは、−NO、−B(OH)、−B(OC(CH、−CHO、Cl、Br、I、−CHCl、−CHBr、−COH、−NH、−COCl、−CH=CH、または−C≡CHである。
【請求項6】
前記塩基が、水素化ナトリウム、炭酸カリウム、及びナトリウムメトキシドからなる群から選ばれた無機塩基、またはトリエチルアミン及び1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン(DBU)からなる群から選ばれた有機塩基であることを特徴とする請求項5に記載の化合物の製造方法。
【請求項7】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物、またはその異性体または薬学的に許容可能な塩を含む、真菌感染症治療用の医薬組成物。

【公表番号】特表2010−514760(P2010−514760A)
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−543956(P2009−543956)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【国際出願番号】PCT/KR2007/006961
【国際公開番号】WO2008/082198
【国際公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【出願人】(500409840)ダエウン ファーマシューティカル カンパニー リミテッド (13)
【Fターム(参考)】