説明

振動絶縁構造、及び振動絶縁部材

【課題】床パネルの目地部に目地モルタルを充填する必要がある床において、隣接する床パネル同士を絶縁することで、壁部を挟んで隣り合う居室間での床振動の伝播を防止する振動絶縁構造、及び振動絶縁部材を提供することを目的とする。
【解決手段】界壁21によって仕切られた居室2a,2b間での床振動の伝播を防止する振動絶縁構造1Aであって、界壁21に沿った目地部11を形成する床パネル5,7と、目地部11に充填された目地モルタル13と、目地部11内に配置された絶縁金物23と、を備え、絶縁金物23は、目地モルタル13を一方の居室2a側と他方の居室2b側とに分断すると共に、目地部11内に、目地部11に沿った隙間を形成することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、間仕切り壁や界壁などの壁部によって仕切られた居室間での床振動の伝播を防止する振動絶縁構造、及び該振動絶縁構造に用いられる振動絶縁部材に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の住戸が界壁によって区切られている集合住宅などが知られている(特許文献1参照)。ここで、住宅の床にALCからなる床パネルを用いた場合、RC造の床に比べて剛性が小さいので床の振動が伝播されやすく、居室間の間仕切り壁や集合住宅における住戸間の界壁の遮音性が優れていても、床を経由して振動が伝播され、居室間や住戸間の遮音性を低下させる原因となっていた。
【0003】
ここで、床パネル上にモルタルを打設し、床の剛性を上げることで振動を抑制することは可能だが、床の仕上りレベルが高くなってしまい、天井高が犠牲になったり、あるいは手間やコストが増したりするといった問題がある。特に、1階の床の場合は、断熱性向上のため、床パネルと床仕上げ材との間に断熱層を設けたいという要求もあり、モルタルを打設することが憚られる。
【0004】
一方で、特許文献2には、間仕切壁直下の複合板に目透かし目地(隙間が形成された目地)を形成することで、隣室間の振動伝達経路の遮断を図るように構成された床構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−214522号公報
【特許文献2】特開2009−144350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ALCからなる床パネルの目地部にモルタルを充填せずに隙間を空けた状態とするのは床のずれ防止という観点から好ましくなく、仮に、ロックウールなどの綿状の材料を充填して隙間を塞いだとしても床のずれ防止という点での改善にはならない。つまり、実用的には床パネルの目地部に目地モルタルを充填することは必要であり、結果として、居室間での床振動の伝播を防止することは難しかった。
【0007】
本発明は、床パネルの目地部に目地モルタルを充填する必要がある床において、隣接する床パネル同士を絶縁することで、壁部を挟んで隣り合う居室間での床振動の伝播を防止する振動絶縁構造、及び振動絶縁部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、間仕切り壁や界壁などの壁部によって仕切られた居室間での床振動の伝播を防止する振動絶縁構造であって、壁部に沿った目地部を形成する床パネルと、目地部に充填された目地モルタルと、目地部内に配置され、且つ目地モルタルを堰き止める振動絶縁部材と、を備え、振動絶縁部材は、目地モルタルを一方の居室側と他方の居室側とに分断すると共に、目地部内に、目地部に沿った隙間を形成することを特徴とする。
【0009】
本発明では、振動絶縁部材によって目地部に沿った隙間が形成されて、目地モルタルが分断されるので、一方の居室側から他方の居室側、及び、その逆方向への振動の伝播が防止される。その結果、隣接する居室間での床振動の伝播が防止される。
【0010】
さらに、振動絶縁部材は、屈曲部を介して結合する一対の堰板部を有する屈曲板状部材であり、一方の堰板部は一方の居室側の目地モルタルを堰き止め、他方の堰板部は他方の居室側の目地モルタルを堰き止め、堰板部同士の間に目地部を分断する隙間が形成されていると好適である。振動絶縁部材の一方の堰板部で一方の居室側の目地モルタルを堰き止め、他方の堰板部で他方の居室側の目地モルタルを堰き止めることで、堰板部同士の間には目地部を分断する隙間が簡単に形成される。
【0011】
さらに、屈曲部には、長手方向に沿って断続的に形成された複数のスリットが設けられていると好適である。断続的に形成された複数のスリットを設けることで、屈曲部を介しての振動の伝播を低減できる。
【0012】
さらに、堰板部は、屈曲部側の基端部分と自由端側の先端部分とを有し、先端部分には、外側に張り出して床パネルの端面に接触するズレ止め片が形成されていると好適である。目地モルタルが打設されて硬化するまでの間、ズレ止め片によって位置ずれを防いで所定位置に保持できる。
【0013】
また、本発明に係る振動絶縁部材は、壁部に沿った目地部を形成する床パネルと、目地部に充填された目地モルタルと、を備えた床に用いられ、壁部で仕切られた居室間での床振動の伝播を防止するための部材であって、屈曲部を介して結合する一対の堰板部を有する屈曲板状であり、一方の堰板部は一方の居室側の目地モルタルを堰き止め、他方の堰板部は他方の居室側の目地モルタルを堰き止め、堰板部同士の間に目地部を分断する隙間が形成されることを特徴とする。
【0014】
この振動絶縁部材を目地部内に設置することで、目地部内の目地モルタルを分断できる。その結果、一方の居室側から他方の居室側、及び、その逆方向への振動の伝播が防止され、隣接する居室間での床振動の伝播が防止される。
【0015】
さらに、この屈曲部には、長手方向に沿って断続的に形成された複数のスリットが設けられていると好適である。断続的に形成された複数のスリットを設けることで、屈曲部を介しての振動の伝播を防止できる。
【0016】
さらに、堰板部は、屈曲部側の基端部分と自由端側の先端部分とを有し、先端部分には、外側に張り出して床パネルの端面に接触するズレ止め片が形成されていると好適である。目地モルタルが打設されて硬化するまでの間、ズレ止め片によって位置ずれを防いで所定位置に保持できる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、床パネルの目地部に目地モルタルを充填する必要がある床において、隣接する床パネル同士を絶縁することで、壁部を挟んで隣り合う居室間での床振動の伝播を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係る振動絶縁構造が採用された集合住宅を模式的に示す平断面図である。
【図2】図1のII−II線に沿った断面図であり、第1実施形態に係る振動絶縁構造の断面図である。
【図3】絶縁金物となる鋼板の展開した状態を示す平面図である。
【図4】絶縁金物を示し、(a)は斜視図であり、(b)は長手方向に直交する方向に沿って切断した断面図である。
【図5】振動絶縁構造の施工工程を示す図で有り、(a)は目地部内に絶縁金物を差し入れている状態を示す図であり、(b)は目地部に目地モルタルを打設している状態を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る振動絶縁構造の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
【0020】
本発明の第1実施形態に係る振動絶縁構造について、図1、及び図2を参照して説明する。振動絶縁構造1Aは、例えば、一棟に複数の住戸Ba,Bb,Bcを備えた集合住宅Bなどに採用可能である。
【0021】
各住戸Ba,Bb,Bcには一または複数の居室2a,2b,2cが設けられており、居室2a,2b,2cの床3は、複数の床パネル5,7が敷き並べられて構成されている。床パネル5,7は、例えば、軽量気泡コンクリート(ALC)製の矩形のパネルであり、RC造の基礎梁や鉄骨からなる横架材などの梁部9に端部が係るように配置されている。なお、本実施形態では、RC造の基礎梁からなる梁部9に床パネル5,7の短辺5a,7aが支持されている態様を例に説明する。
【0022】
複数の床パネル5,7の継ぎ目には目地部11が形成され、目地部11には目地モルタル13が打設されている。また、床パネル5,7の上には、床断熱スタイロ15、合板16、防音用の寄木17などが積層されて断熱層18が形成されている。
【0023】
各住戸Ba,Bb間で隣接する居室2a,2b同士は界壁(壁部)21によって仕切られている。界壁21は、一対の石膏ボード、一対の石膏ボード間で石膏ボードを支持するスタッド、石膏ボード同士の間に収容された断熱材等を備えた耐火スタッド型の壁であり、耐火性や遮音性に優れている。
【0024】
隣接する居室2a,2bそれぞれの床パネル5,7は、界壁21の下方で界壁21に沿った目地部11を形成している。目地部11内には、断面V字状で長尺の絶縁金物(振動絶縁部材)23が配置されており、絶縁金物23の周囲には目地部11を塞ぐように目地モルタル13が打設されている。
【0025】
図3、及び図4に示されるように、絶縁金物23は、矩形の鋼板Pを折り曲げて形成された屈曲板状である。鋼板Pには、長手方向に沿って断続的に形成された複数のスリット25がミシン目のように設けられており、絶縁金物23は、スリット25が並んだ直線を折り目にして屈曲形成されている。絶縁金物23は、折り目となる屈曲部27と、屈曲部27で結合された一対の堰板部28A,28Bとを有する。
【0026】
堰板部28A,28Bは、一対の長辺部分と一対の短辺部分とを有する。屈曲部27側である一方の長辺部分は、実質的には屈曲部27に一体化している仮想的な直線部分(基端部分)28aであり、他方の長辺部分は自由端側となる先端部分28bである。堰板部28A,28Bの先端部分28bには、複数の突出フィン(ズレ止め片)29が形成されている。突出フィン29は、先端部分28bに二本の切り込みを入れて短冊状の短片を形成し、この短片を外側に張り出すように谷折りすることで形成されている。
【0027】
図2、及び図5に示されるように、振動絶縁構造1Aは、住戸Ba,Bbの隣り合う居室2a,2b同士の間で床振動が伝播されるのを防止するための床構造である。住戸Ba,Bbの境界に設けられた梁部9上には、一方の住戸Baの居室2a側の床パネル5の支持辺(短辺)5aと、他方の住戸Bbの居室2b側の床パネル7の支持辺(短辺)7aとが係止されている。一方の床パネル5の短辺5aと他方の床パネル7の短辺7aとの間には、15〜20mm程度の隙間が形成されており、この隙間が界壁21に沿った目地部11になる。
【0028】
目地部11には、絶縁金物23が屈曲部27を上にした状態で差し込まれる。絶縁金物23の両方の堰板部28A,28Bには、複数の突出フィン29が設けられており、突出フィン29は、絶縁金物23の差し込みに連動して床パネル5,7の端面を摺動する。絶縁金物23を目地部11の底まで差し込んだ状態において、突出フィン29は床パネル5,7の端面に干渉(接触)している。その結果、突出フィン29は絶縁金物23の抜け止め作用を奏し、目地モルタル13が打設されて硬化するまでの間、絶縁金物23の位置ずれを防いで所定位置に保持する役目を担う。
【0029】
絶縁金物23を目地部11内の所定位置にセットした後、目地モルタル13を目地部11内に打設する。目地モルタル13は、絶縁金物23の一方の堰板部28Aと一方の床パネル5の端面との間の隙間に充填され、また、絶縁金物23の他方の堰板部28Bと他方の床パネル7の端面との間の隙間に充填される。ここで、目地モルタル13は、一対の堰板部28A,28B同士の間(絶縁金物23の内側)に形成される略三角柱状の空間内には充填されず、目地部11の長手方向に沿った隙間Sが形成される。その結果、目地モルタル13は、絶縁金物23によって一方の居室2a側と他方の居室2b側との間で分断された状態になり、目地モルタル13を介しての床振動の伝播が遮断される。
【0030】
なお、絶縁金物23の内側には、例えば、突出フィン29の形成によって生じる僅かな隙間などから目地モルタル13が入り込む可能性がある。しかしながら、絶縁金物23の内側に入り込む目地モルタル13の量は、ごく僅かで、隙間Sを埋め尽くすほどではないため、床振動の伝播防止という点で、実質的な影響は無いと考えられる。
【0031】
目地部11内に充填された目地モルタル13のうち、一方の居室2a側の目地モルタル13は、絶縁金物23の一方の堰板部28Aに堰き止められた状態で固化し、他方の居室2b側の目地モルタル13は、他方の堰板部28Bに堰き止められた状態で固化する。ここで、一方の堰板部28Aと他方の堰板部28Bとは、屈曲部27を介して一体化しているため、堰板部28A,28B同士が互いにずれることはない。したがって、目地モルタル13を介して堰板部28A,28Bそれぞれに固定された床パネル5,7同士のズレも抑えられる。
【0032】
さらに、絶縁金物23の屈曲部27には、折り目に沿った複数のスリット25が形成されており、一対の堰板部28A,28B同士は、スリット25が形成されていない橋部分26を介して結合された状態になっている。従って、絶縁金物23の屈曲部27から僅かに床振動が伝播されるとしても、一列に並んだスリット25によって、実質的には、振動のほとんどが遮断され、橋部分26を介しての限定的な伝播に留まるので、床振動の伝播防止に効果的である。
【0033】
以上、第1実施形態に係る振動絶縁構造1Aによれば、絶縁金物(振動絶縁部材)23によって目地部11に沿った隙間Sが形成されて、目地モルタル13が分断されるので、一方の居室2a側から他方の居室2b側、及び、その逆方向への振動の伝播が防止される。その結果、隣接する居室2a,2b間での床振動の伝播が防止される。
【0034】
次に、図6を参照して、本発明の第2実施形態に係る振動絶縁構造1Bについて説明する。なお、本実施形態に係る振動絶縁構造1Bは、第1実施形態に係る振動絶縁構造1Aと同様の要素を備えているため、同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0035】
住戸Ba,Bb間の境界には梁部9が配置されており、一方の住戸Baの居室2a側の床パネル31は長辺31aが梁部9に支えられており、他方の住戸Bbの居室2b側の床パネル33は短辺33aが梁部9に支えられている。床パネル31,33の長辺31aには目地モルタル13を受ける切り欠き部31bが長手方向に沿って形成されている。本実施形態では、一方の床パネル31の長辺31aは梁部9の中心線CLに沿って配置されており、他方の床パネル33の短辺33aは、一方の床パネル31の長辺31aから15〜20mm程度の隙間を空けて配置されている。この隙間によって界壁21に沿った目地部35が形成される。
【0036】
絶縁金物(振動絶縁部材)23は、矩形の鋼板P(図3参照)を折り曲げて形成されている。鋼板Pには、長手方向に沿って断続的に形成された複数のスリット25がミシン目のように設けられており、絶縁金物23は、スリット25が並んだ直線を折り目にして屈曲形成されている。絶縁金物23は、折り目となる屈曲部27と、屈曲部27で結合された一対の堰板部28A,28Bとを有する。
【0037】
一対の堰板部28A,28Bのうち、一方の堰板部28Bの先端部分には、複数の突出フィン(ズレ止め片)29が形成されている。突出フィン29は、先端部分に二本の切り込みを入れて短冊状の短片を形成し、この短片を外側に張り出すように谷折りすることで形成されている。
【0038】
絶縁金物23は、屈曲部27を上にした状態で目地部35内に差し込まれる。絶縁金物23は、一方の堰板部28Bにのみ突出フィン29が設けられている。絶縁金物23は、突出フィン29が設けられていない側の堰板部28Aが一方の床パネル31の長辺31aに当接し、堰板部28Bの突出フィン29が他方の床パネル33の短辺33aに当接する。絶縁金物23を目地部35の底まで差し込んだ状態において、突出フィン29は床パネル33の端面に干渉しており、その結果、絶縁金物23の抜け止め作用を奏し、目地モルタル13が打設されて硬化するまでの間、絶縁金物23の位置ずれを防いで所定位置に保持する役目を担う。
【0039】
絶縁金物23を目地部11内の所定位置にセットした後、目地モルタル13を目地部11内に打設する。目地モルタル13は、絶縁金物23の一方の堰板部28Aと一方の床パネル31の切り欠き部31bとの間に形成される隙間に充填され、また、絶縁金物23の他方の堰板部28Bと他方の床パネル33の端面との間の隙間に充填される。ここで、目地モルタル13は、一対の堰板部28A,28B同士の間(絶縁金物23の内側)に形成される略三角柱状の空間内には充填されず、目地部35の長手方向に沿った隙間Sが形成される。その結果、目地モルタル13は、絶縁金物23によって一方の居室2a側と他方の居室2b側との間で分断された状態になり、目地モルタル13を介しての床振動の伝播が遮断される。
【0040】
第2実施形態に係る振動絶縁構造1Bによれば、絶縁金物(振動絶縁部材)23によって目地部11に沿った隙間Sが形成されて、目地モルタル13が分断されるので、一方の居室2a側から他方の居室2b側、及び、その逆方向への振動の伝播が防止される。その結果、隣接する居室2a,2b間での床振動の伝播が防止される。
【0041】
以上、本発明について各実施形態に基づいて説明したが、本発明は、上記の各実施形態のみに限定されるものではない。例えば、上記の実施形態では、振動絶縁部材として板状部材を折り曲げた絶縁金物を例に説明したが、目地モルタルに固定可能で、且つ形状安定性が高くて内側に目地部に沿った隙間を形成できる態様であればよく、樹脂製などであってもよい。
【符号の説明】
【0042】
1A,1B…振動絶縁構造、2a…一方の居室、2b…他方の居室、3…床、5,31…一方の居室側の床パネル、7,33…他方の居室側の床パネル、11,35…目地部、13…目地モルタル、21…界壁(壁部)、23…振動絶縁部材(絶縁金物)、25…スリット、27…屈曲部、28A,28B…堰板部、28a…基端部分、28b…先端部分、29…突出フィン(ズレ止め片)、S…目地部を分断する隙間。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁部で仕切られた居室間での床振動の伝播を防止する振動絶縁構造であって、
前記壁部に沿った目地部を形成する床パネルと、前記目地部に充填された目地モルタルと、前記目地部内に配置され、且つ前記目地モルタルを堰き止める振動絶縁部材と、を備え、
前記振動絶縁部材は、前記目地モルタルを一方の居室側と他方の居室側とに分断すると共に、前記目地部内に、前記目地部に沿った隙間を形成することを特徴とする振動絶縁構造。
【請求項2】
前記振動絶縁部材は、屈曲部を介して結合する一対の堰板部を有する屈曲板状であり、
一方の前記堰板部は前記一方の居室側の目地モルタルを堰き止め、他方の前記堰板部は前記他方の居室側の目地モルタルを堰き止め、
前記堰板部同士の間に前記目地部を分断する隙間が形成されていることを特徴とする請求項1記載の振動絶縁構造。
【請求項3】
前記屈曲部には、長手方向に沿って断続的に形成された複数のスリットが設けられていることを特徴とする請求項2記載の振動絶縁構造。
【請求項4】
前記堰板部は、前記屈曲部側の基端部分と自由端側の先端部分とを有し、
前記先端部分には、外側に張り出して前記床パネルの端面に接触するズレ止め片が形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の振動絶縁構造。
【請求項5】
壁部に沿った目地部を形成する床パネルと、前記目地部に充填された目地モルタルと、を備えた床に用いられ、前記壁部で仕切られた居室間での床振動の伝播を防止するための部材であって、
屈曲部を介して結合する一対の堰板部を有する屈曲板状であり、
一方の前記堰板部は前記一方の居室側の目地モルタルを堰き止め、他方の前記堰板部は前記他方の居室側の目地モルタルを堰き止め、
前記堰板部同士の間に前記目地部を分断する隙間が形成されていることを特徴とする請求項1記載の振動絶縁部材。
【請求項6】
前記屈曲部には、長手方向に沿って断続的に形成された複数のスリットが設けられていることを特徴とする請求項5記載の振動絶縁部材。
【請求項7】
前記堰板部は、前記屈曲部側の基端部分と自由端側の先端部分とを有し、前記先端部分には、外側に張り出して前記床パネルの端面に接触するズレ止め片が形成されていることを特徴とする請求項5または6記載の振動絶縁部材。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−193507(P2012−193507A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−56615(P2011−56615)
【出願日】平成23年3月15日(2011.3.15)
【出願人】(303046244)旭化成ホームズ株式会社 (703)
【Fターム(参考)】