排出機構および画像形成装置
【課題】記録材を排出するためのロール部材であって、回転軸において軸方向の異なる位置に設けられた2つのロール部材の、軸方向の間隔よりも幅が短い部位を有する記録材を排出する。
【解決手段】排出機構は、回転軸と、前記回転軸において軸方向の異なる位置に設けられた2つのロール部材と、前記回転軸において前記2つのロール部材に挟まれた領域から突起する突起部とを備える。この排出機構において、前記回転軸の中心から前記突起部の先端までの距離が前記ロール部材の半径より短く、前記突起部は、前記回転軸の回転方向の側に突出した部位を有する。
【解決手段】排出機構は、回転軸と、前記回転軸において軸方向の異なる位置に設けられた2つのロール部材と、前記回転軸において前記2つのロール部材に挟まれた領域から突起する突起部とを備える。この排出機構において、前記回転軸の中心から前記突起部の先端までの距離が前記ロール部材の半径より短く、前記突起部は、前記回転軸の回転方向の側に突出した部位を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排出機構および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置において記録材の排出性能を向上させるためのさまざまな技術が開発されている。
【0003】
特許文献1には、互いに非接触で軸方向へ交互に配列された第1ロール部と第2ロール部とで記録媒体を狭持して画像記録装置から排出する記録媒体排出ロールであって、駆動ロールの第1ロール部より軸方向の外側に、軸方向の断面形状が凸凹で、第1ロール部よりも小径の第3ロール部を設けることによって、幅方向中央部が浮き上がる形状に湾曲した感光性記録紙に対する排出性の向上を試みた記録媒体排出ロールが記載されている。
【0004】
特許文献2には、OHP(overhead projector)用のシートや、樹脂フィルムといった加熱によって軟化しやすい記録材や小サイズ記録材のように、端部の蹴り出し部材で蹴り出すことができない記録材を排出する際に、定着装置を通過した後に排出部速度を増速させることで、排出積載能力を向上させる画像形成装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−126265号公報
【特許文献2】特開2007−223774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、記録材を排出するためのロール部材であって、回転軸において軸方向の異なる位置に設けられた2つのロール部材の、軸方向の間隔よりも幅が短い部位を有する記録材を排出することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するため、本発明の請求項1に係る排出機構は、回転軸と、前記回転軸において軸方向の異なる位置に設けられた2つのロール部材と、前記回転軸において前記2つのロール部材に挟まれた領域から突起する突起部とを備え、前記回転軸の中心から前記突起部の先端までの距離が前記ロール部材の半径より短く、前記突起部は、前記回転軸の回転方向の側に突出した部位を有することを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項2に係る排出機構は、請求項1に記載の態様において、前記突出した部位は、突起部に対して90度以下であることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項3に係る排出機構は、請求項1又は2に記載の態様において、前記突起部は、前記領域において複数設けられ、前記軸方向の異なる少なくとも2つの位置から、それぞれ突起していることを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項4に係る排出機構は、請求項3に記載の態様において、前記複数の突起部は、前記領域において、記録材の後端の形状に対応する各位置に配置され、前記回転軸が前記回転方向に回転すると当該後端に接して当該記録材を排出することを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項5に係る画像形成装置は、記録材に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部により画像が形成された記録材を排出する請求項1から4のいずれかに記載の排出機構とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の排出機構によれば、回転軸において軸方向の異なる位置に設けられた2つのロール部材の、軸方向の間隔よりも幅が短い部位を有する記録材を排出することができる。
請求項2に記載の排出機構によれば、突出した部位が突起部に対して鈍角である場合に比べて、より安定して記録材を排出することができる。
請求項3に記載の排出機構によれば、記録材を排出する際に、突起部との接触点を中心としてその記録材が回転することを抑制することができる。
請求項4に記載の排出機構によれば、記録材の後端の形状に沿って記録材を排出することができる。
請求項5に記載の画像形成装置によれば、画像が形成された記録材であって、2つのロール部材の軸方向の間隔よりも幅が短い部位を有する記録材を排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体構成を説明する図である。
【図2】排出部とその周辺の構成を示す図である。
【図3】封筒の構成を示す図である。
【図4】排出部およびその周辺の構成を示した斜視図である。
【図5】排出ロールに挟まれた排出ロッドの領域を拡大した図である。
【図6】排出ロールに挟まれた排出ロッドの領域を拡大した他の図である。
【図7】突起部の軸方向の配置を示す図である。
【図8】閉封片と、排出ロールおよび各突起部の軸方向の間隔との関係を示す図である。
【図9】鉤部が設けられていない突起部の作用について説明する図である。
【図10】鉤部が設けられている突起部の作用について説明する図である。
【図11】鉤部を有する突起部の変形例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
1.実施形態
1−1.全体構成
本実施形態において、記録材とは、画像形成部500により画像が形成されるためのシート状の媒体をいう。記録材は、典型的には、いわゆる用紙や紙製の封筒であるが、プラスチックのシートであってもよい。
【0015】
なお、本明細書および図面においては、互いに直角に交わるX軸、Y軸およびZ軸で方向を表す。このX軸、Y軸およびZ軸で表されるXYZ座標系は右手系である。X軸はX成分を表し、X軸に沿ってX成分が増加する方向をX+方向、X軸に沿ってX成分が減少する方向をX−方向と呼ぶ。Y,Zについても同様とする。
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置1の全体構成を説明する図である。同図は、Z−方向に沿って見たときの画像形成装置1内部の概略図である。
供給部600は、用紙や封筒などの記録材を収容する容器を備える。この容器を画像形成装置1の筐体800に設置することで、容器内部に収容された記録材は供給可能になる。
搬送部700は、供給部600から記録材を1枚ずつ取り出して画像形成部500に搬送する。
【0017】
画像形成部500は、現像材を用いた電子写真プロセスにより、記録材の表面に画像を形成する。具体的には、画像形成部500は、潜像を保持する感光体と、感光体を露光して潜像を保持させる露光装置と、感光体の潜像に現像材を供給する現像材供給装置、および感光体から記録材へ現像像を転写する転写装置を備える。現像材は、例えば黒色のトナーを含む。
【0018】
定着部400は、画像形成部500により記録材とともにこの記録材の表面に付着させられたトナーを加熱・溶融して、画像を定着させる。
排出部100は、定着部400により画像を定着させた記録材を補助部200とともに挟持して積載部300へ排出する。
積載部300は、排出部100が排出した記録材を積載して保持する。
【0019】
1−2.排出部の構成
図2は、排出部100とその周辺の構成を示す図である。同図は、Z−方向に沿って見た概略図である。
排出部100は、排出ロッド101、排出ロール102、第1突起部111、第2突起部112、第3突起部113、および第4突起部114を備える。排出ロッド101は、中心に軸Oを有し、この軸Oを中心として図示しない駆動部により回転させられる棒状部材である。この排出ロッド101の周りには軸方向に離れた2つの排出ロール102a,102b(以下、特に区別の必要がない場合は、これらを総称して「排出ロール102」と記す)と、第1突起部111、第2突起部112、第3突起部113、および第4突起部114とが設けられている。
【0020】
排出ロール102は、排出ロッド101に垂直な断面の形状が、軸Oを中心とする円となる部材である。排出ロール102は、排出ロッド101に設けられ、後述する補助部200の補助ロール202とともに記録材を挟持し、排出ロッド101の軸Oを中心に矢線D0方向に回転することにより、挟持した記録材を積載部300へ排出する。
【0021】
第1突起部111、第2突起部112、第3突起部113、および第4突起部114(以下、これらを総称して「突起部」と記す)はいずれも、排出ロッド101の排出ロール102a,102bに挟まれた領域に設けられている。したがって、これら突起部は、排出ロッド101の回転に伴って軸Oを中心に回転する。
【0022】
そして、排出ロッド101の軸Oから突起部の先端までの距離は、排出ロール102の半径(より正確には、排出ロール102の軸Oに垂直な面による断面の形状である円の半径)よりも短い。言い換えると、これら各突起部は、排出ロール102の半径よりも短い回転半径を有する。
【0023】
補助部200は、補助ロッド201、補助ロール202、ガイドロール203を備える。ガイドロール203は、補助ロッド201を中心に回転するロールであり、その周面が筐体800に設けられた板状の部材(図示せず)に接触することにより、補助ロッド201の排出ロッド101に対する位置を定める。
【0024】
補助ロール202a,202b(以下、特に区別の必要がない場合は、これらを総称して「補助ロール202」と記す)は、補助ロッド201を中心に回転するロールであり、補助ロッド201の排出ロール102a,102bに対向する位置に設けられている。補助ロール202の直径は、補助ロッド201の直径よりも長い。補助ロッド201は、排出ロッド101までの距離がガイドロール203により定められているため、排出ロール102と補助ロール202との間のクリアランスも調整されている。補助ロール202は、排出ロール102に従動して、対向する排出ロール102とともに記録材を挟持し、積載部300へ排出する。二点鎖線で示す経路Pは、排出ロール102と補助ロール202とによって搬送される記録材の経路である。
【0025】
積載部300は、1枚の板材が稜303で折り曲げられて、底面部301と側面部302とに区画されている部材を含む。排出ロール102と補助ロール202とによって挟持され排出された記録材は、底面部301に積み上げられる。底面部301は、重力方向(Y−方向)に対して傾斜しているため、底面部301に積み上げられた記録材は、矢線D1方向に滑り落ちようとする。側面部302は、記録材の端部を押さえることにより、記録材が矢線D1方向に滑り落ちることを防止する。
【0026】
ここで経路Pに沿って排出ロール102と補助ロール202とによって挟持され排出された記録材である封筒Vについて説明する。封筒Vは、閉封される前の状態で供給部600に収容され、画像形成部500によって宛名面などに宛名や住所などの文字画像を形成された後、排出部100によって排出される。
【0027】
図3は、封筒Vの構成を示す図である。封筒Vは、折り曲げ辺V3を境に、封筒本体V1と、いわゆる“フラップ”と呼ばれる閉封片V2との2つの領域に区分される。閉封片V2が折り曲げ辺V3に沿って折り返され、封筒本体V1に糊付けされることによって、封筒Vは閉封される。同図に示した閉封片V2の形状は、折り曲げ辺V3を底辺とする三角形(二等辺三角形)である。
【0028】
排出部100によって排出されるときは閉封される前の状態であるから、閉封片V2は、折り曲げ辺V3に沿って封筒本体V1に折り返されていない。ただし、下方向(Y−方向)に凸となる折り癖が折り曲げ辺V3についている場合には、図2に示したように封筒Vは、折り曲げ辺V3が折り曲がった状態となって積載部300に保持されることがある。このとき、封筒本体V1が底面部301に、閉封片V2が側面部302にそれぞれ沿って保持される。
【0029】
1−3.突起部の構成
1−3−1.突起部の回転方向の配置
図4は、排出部100およびその周辺の構成を示した斜視図である。同図に示すように、排出ロッド101は、Z軸に沿って延びており、この排出ロッド101の軸方向(Z軸方向)に予め決められた間隔をあけて2つの排出ロール102a,102bが設けられている。排出ロール102aは、排出ロール102bよりもZ−方向に配置されている。
【0030】
図5は、排出ロール102a,102bに挟まれた排出ロッド101の領域を拡大した図である。同図に示すように、この領域の軸方向(Z軸方向)における中央には、第4突起部114が設けられている。排出ロッド101は、矢線D0方向に回転するが、この回転方向において第4突起部114の四半周(90度)後方には、第1突起部111a,111b(以下、特に区別の必要がない場合は、これらを総称して「第1突起部111」と記す)が設けられている。第1突起部111aは、第1突起部111bよりもZ−方向に配置されている。
【0031】
図6は、排出ロール102a,102bに挟まれた排出ロッド101の領域を拡大した他の図であって、図5に示した排出ロッド101を半周(180度)回転させたときの図である。矢線D0方向が示す回転方向において第1突起部111の四半周(90度)後方には、第2突起部112a,112b(以下、特に区別の必要がない場合は、これらを総称して「第2突起部112」と記す)が設けられている。第2突起部112aは、第2突起部112bよりもZ−方向に配置されている。
【0032】
また、この回転方向において第2突起部112の四半周(90度)後方には、第3突起部113a,113b(以下、特に区別の必要がない場合は、これらを総称して「第3突起部113」と記す)が設けられている。第3突起部113aは、第3突起部113bよりもZ−方向に配置されている。
【0033】
そして、この回転方向において第3突起部113の四半周(90度)後方には、第4突起部114が設けられている。つまり、排出ロッド101の回転方向において後方に向かう方向に、第1突起部111、第2突起部112、第3突起部113、および第4突起部114が、この順に四半周(90度)ごとの角度をあけて配置されている。言い換えると、排出ロール102a,102bに挟まれた排出ロッド101の領域には、排出ロッド101の回転方向における異なる4種類の位置ごとに、それぞれ突起部が設けられている。
【0034】
4種類の突起部のうち少なくとも1種類には、鉤部が設けられている。鉤部とは、突起部の先端、すなわち、排出ロッド101から離れた側の端において、上述した回転方向に突出した部分である。本実施形態では、第1突起部111および第3突起部113には、鉤部が設けられており、第2突起部112および第4突起部114には、鉤部が設けられていない。鉤部の詳細については後述する。
【0035】
1−3−2.突起部の軸方向の配置
図7は、突起部の軸方向(Z軸方向)の配置を示す図である。排出ロッド101のうち、排出ロール102aと排出ロール102bとに挟まれた領域の長さ、すなわち、排出ロール102aのZ+側の面から排出ロール102bのZ−側の面までの長さは、長さL0である。第1突起部111aのZ+側の面から第1突起部111bのZ−側の面までの長さは、長さL1である。第2突起部112aのZ+側の面から第2突起部112bのZ−側の面までの長さは、長さL2である。第3突起部113aのZ+側の面から第3突起部113bのZ−側の面までの長さは、長さL3である。L0,L1,L2,L3には、L0>L1>L2>L3の関係がある。
【0036】
図8は、封筒Vの閉封片V2と、排出ロール102および各突起部の軸方向の間隔との関係を示す図である。封筒Vは、排出ロール102が回転することにより矢線D2方向に排出されるので、封筒本体V1→閉封片V2の順に排出される。閉封片V2は、矢線D2方向における後ろ側ほど幅(折り曲げ辺V3に平行、且つ、矢線D2方向に直交する方向の長さ)が狭くなる形状を有している。すなわち、図3に示した閉封片V2の縁部Eは、封筒Vの「排出方向の後ろ側であるほど幅が狭くなる形状を含む後端」の一例である。
【0037】
領域V20は、閉封片V2のうち、幅方向がL0以上の部分である。領域V21は、閉封片V2のうち、幅方向がL0未満L1以上の部分である。領域V22は、閉封片V2のうち、幅方向がL1未満L2以上の部分である。領域V23は、閉封片V2のうち、幅方向がL2未満L3以上の部分である。領域V24は、閉封片V2のうち、幅方向がL3未満の部分である。
【0038】
したがって、排出ロール102は、閉封片V2のうち領域V20に接触している場合に、封筒Vを矢線D2方向に排出するが、領域V20よりも矢線D2方向(排出方向)の後ろ側となる領域V21〜V24には接触しない。そのため、排出ロール102は、領域V20が排出ロール102を通過すると、封筒Vを排出しなくなる。このとき、図2に示したように、閉封片V2は、折り曲げ辺V3を軸として矢線D2方向に倒れ、破線で示した位置に移動する。
【0039】
図2に破線で示す位置に移動した閉封片V2のうち、図8に示した領域V21は、幅方向がL0未満L1以上の部分であるから、間隔がL1である第1突起部111aと第1突起部111b(図7参照)とに接し、これらによって矢線D1方向に搬送される。
また、閉封片V2のうち、領域V22は、幅方向がL1未満L2以上の部分であるから、間隔がL2である第2突起部112aと第2突起部112bとに接し、これらによって矢線D1方向に搬送される。
また、閉封片V2のうち、領域V23は、幅方向がL2未満L3以上の部分であるから、間隔がL3である第3突起部113aと第3突起部113bとに接し、これらによって矢線D1方向に搬送される。
そして、閉封片V2のうち、領域V24は、第4突起部114に接し、矢線D1方向に搬送される。
【0040】
1−3−3.突起部の鉤部
次に、突起部の鉤部の作用について説明する。
図9は、鉤部が設けられていない突起部の作用について説明する図である。上述した第2突起部112と第4突起部114とは、鉤部が設けられていない突起部である。鉤部が設けられていない突起部は、排出ロッド101の軸Oから軸方向(Z軸方向)に垂直な放射状に延びる平板Wを有する。平板Wは、排出ロッド101の側面に設けられ、排出ロッド101が矢線D0方向に回転することにより回転する。そして、図9(a)に示すように、平板Wの矢線D0方向に向いた面W0は、封筒V(ここでは、封筒Vの閉封部V2)の後端V0に接触し、封筒Vを排出ロッド101の回転方向に沿って押す。このとき、封筒Vに働く慣性により、面W0に対する封筒Vの傾きによっては、図9(b)に示すように、封筒Vの後端V0が矢線Db方向、すなわち、面W0に沿って排出ロッド101から離れる方向にずれることがある。この場合、図9(c)に示すように、平板Wの延伸方向の長さを超えて後端V0が移動すると平板Wの面W0が後端V0から外れ、突起部は封筒Vを排出しなくなることがある。
【0041】
一方、図10は、鉤部が設けられている突起部の作用について説明する図である。上述した第1突起部111と第3突起部113とは、鉤部が設けられている突起部である。これらの突起部は、排出ロッド101の軸Oから軸方向(Z軸方向)に垂直な放射状に延びる平板Wと、鉤部Wpとを有する。鉤部Wpは、平板Wの先端側から、排出ロッド101の回転方向側(矢線D0方向の前方側)に、平板Wと垂直に突出した部材である。図10(a)に示すように、突起部の平板Wが、矢線D0方向に向いた面W0によって封筒Vの後端V0に接触し、封筒Vを排出ロッド101の回転方向に沿って押すと、後端V0が矢線Db方向にずれる。しかし、図10(b)に示すように、ずれていった後端V0は、鉤部Wpにぶつかるので、それ以上、排出ロッド101から離れる方向に移動しなくなる。そして、さらに排出ロッド101が矢線D0方向に回転することにより、突起部の平板Wは、封筒Vを押すため、図10(c)に示すように、封筒Vは、矢線Df方向に排出される。
【0042】
以上、説明したように鉤部が設けられている突起部は、封筒Vなどの「排出方向の後ろ側であるほど幅が狭くなる形状を含む後端を有する記録材」を排出する際に、鉤部によりその後端を把持して押し出すので、記録材の排出性能は向上する。
【0043】
また、排出ロッド101の軸Oから突起部の先端までの距離は、排出ロール102の半径よりも短いので、画像の形成された面(以下、画像形成面という)を排出ロール102の側に向けて記録材が排出されるように構成されている場合であっても、排出ロール102によって記録材が排出されているときに、突起部が記録材の画像形成面に触れることが無い。したがって、突起部が画像を乱す可能性は抑制される。
【0044】
2.変形例
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例を組み合わせてもよい。
【0045】
2−1.画像形成部
上述した実施形態において、画像形成部500は、現像材を用いた電子写真プロセスにより、記録材の表面に画像を形成していたが、他のプロセスにより記録材に画像を形成してもよい。例えば、インクジェット方式などにより画像を形成してもよい。
【0046】
2−2.突起部
(1)上述した実施形態において、排出ロッド101から延びる突起部は、排出ロール102a,102bに挟まれた排出ロッド101の領域には、排出ロッド101の回転方向における異なる4種類の位置ごとに、第1突起部111、第2突起部112、第3突起部113、および第4突起部114の4種類がそれぞれ設けられていたが、突起部の種類は3種類以下であっても5種類以上であってもよい。
【0047】
(2)また、4種類の突起部のうち、第1突起部111と第3突起部113は鉤部が設けられている突起部であったが、鉤部は、突起部のうち少なくともいずれか1種類に設けられていればよい。
【0048】
(3)複数種類の突起部のうち、排出ロッド101の軸を中心として対称の位置に設けられた2種類の突起部にのみ、鉤部を設けてもよい。これにより、樹脂を金型に射出して排出ロッド101と各突起部とを一体成型する場合に、3種類以上の突起部に鉤部を設けた場合に比べて、金型から排出ロッド101を抜き出しやすくすることができる。なお、排出ロッド101と突起部とは一体成型によって製造されなくてもよく、例えば、各突起部を、成型された排出ロッド101の側面に接着して製造してもよい。
【0049】
(4)各突起部の軸方向(Z軸方向)の配置は、同じであってもよい。要するに、各突起部の軸方向の間隔は、排出ロールの間隔よりも短ければよい。
【0050】
(5)なお、上述した実施形態において、各突起部は、軸から離れる方向ごとに組に分けられており、各組は、第4突起部114を除き、軸の方向に離れた2つの突起部からなる。そして、これらの組のうち、2つの突起部からなるものは、排出ロッド101の回転方向における後方に向かうほど、その排出ロッド101に設けられた突起部の間隔が短く(L1→L2→L3)なるように、配置されている。この構成により、排出部100は、以下の効果を奏する。
【0051】
すなわち、排出ロッド101が回転するに従って、記録材の後端は、まず、L1の間隔で配置された第1突起部111に接触し、積載部300側に押し出される。記録材の後端は、排出方向の後ろ側ほど幅が狭くなっているので、積載部300側に押し出された結果、排出ロッド101に最も近接する部分の幅はL1よりも短くなっている。ここで、上述した順序で各突起部が配置されているので、第1突起部111に続いて、L1よりも短いL2の間隔で配置された第2突起部112が記録材の後端に接する。これにより、幅がL1よりも短くなっていても、第2突起部112は記録材の後端を排出方向に押し出すことができる。
【0052】
同様に、第2突起部112に続いて、L2よりも短いL3の間隔で配置された第3突起部113が記録材の後端に接し、第3突起部113に続いて、軸方向に1つだけ設けられた第4突起部114が記録材の後端に接する。このように、排出ロッド101が回転するに従って、記録材の後端を押し出す突起部の間隔が狭くなっているので、排出されるほど幅が狭くなる後端を突起部が順次押し出すことができる。
【0053】
(6)軸の方向に離れた2つの突起部からなる組はなくてもよい。要するに、突起部は、排出ロール102a,102bに挟まれた排出ロッド101の領域において複数設けられ、軸方向の異なる少なくとも2つの位置から、それぞれ突起していればよい。軸方向の異なる2つ以上の位置から突起した突起部が、それぞれ記録材Pの後端を押す構成であるため、本願発明の排出機構は、いずれか一方の突起部との接触点を中心として記録材Pが回転運動することを抑制することができる。
【0054】
(7)上述した実施形態において、鉤部は、突起部の先端から排出ロッド101の回転方向に突出した部分であったが、突起部の先端以外の部分から突出していてもよい。また、鉤部と突起部の延びる方向との成す角は直角のみならず、鈍角であっても鋭角であってもよい。また、突起部の延びる方向は、排出ロッド101の軸Oを通っていなくてもよく、曲がっていてもよい。
【0055】
図11は、鉤部を有する突起部の変形例を示した図である。上述した実施形態において、鉤部を有する突起部は、図11(a)に示すような形状であった。すなわち、上述した実施形態の突起部は、排出ロッド101の軸O(図示せず)を通る方向に延びた平板Wの先端側から、排出ロッド101の回転方向側(矢線D0方向の前方側)に鉤部Wpが突出した形状を有していた。しかし、図11(b)に示すように、突起部は、平板Wが延びる方向における中間の位置(つまり、先端でも根元でも無い位置)から、排出ロッド101の回転方向側に突出した鉤部Wpを有していてもよい。
【0056】
また、鉤部Wpと平板Wとの成す角(鉤部Wpの面のうち、排出ロッド101の軸O側の面と、平板Wの面のうち、排出ロッド101の回転方向に向いた面W0との成す角)θは、図11(d)に示すように鋭角であるほうが好ましいが、平板Wと記録材Pとの摩擦力が十分に大きければ、図11(c)に示すように鈍角であってもよい。要するに、突起部は、平板Wの面のうち、排出ロッド101の回転方向側に向いた面W0によって排出方向に押された記録材Pの後端が、平板Wの延在方向に抜けないように、その後端を鉤部Wpが押さえる構成を有していればよい。
【0057】
また、図11(e)に示すように、平板Wの延在方向に引いた線は、排出ロッド101の軸O(図示せず)を通らなくてもよい。そして、図11(f)に示すように、突起部は、平板Wに代えて、曲板Wcを備えていてもよい。この場合、曲板Wcは、排出ロッド101の回転方向側に凹状の面W0を有しており、この面W0と曲板Wcの先端側にある鉤部Wpとによって、記録材Pの後端を保持したまま上記の回転方向に押せばよい。
【0058】
2−3.排出ロッド
上述した実施形態において、排出ロール102と各突起部とは、共通する排出ロッド101に設けられていたが、これらはZ軸方向に沿った軸である軸Oを中心に回転可能に構成されていればよい。したがって、排出ロール102と各突起部とは異なるロッドに設けられていてもよい。例えば、排出ロール102と各突起部とが別々のロッドに設けられている場合において、排出部100は、これら各ロッドの外周部に設けられた歯車の両方に係り合う伝達機構を備え、排出ロール102と各突起部とが共通する軸Oを中心に回転させられるように構成されていてもよい。この場合、排出部100は、伝達機構によって、排出ロール102と各突起部との回転速度が異なるように構成されていてもよい。
【0059】
2−4.その他
図3に示した閉封片V2の形状は、折り曲げ辺V3を底辺とする三角形(二等辺三角形)であったが、折り曲げ辺V3を長辺とする台形であってもよい。例えば、閉封片V2の形状は、図8に示した領域V24が欠けていてもよい。つまり、上述した封筒Vは、排出方向の後ろ側であるほど幅が狭くなる形状を含む後端を有する記録材の一例である。
【符号の説明】
【0060】
1…画像形成装置、100…排出部、101…排出ロッド、102,102a,102b…排出ロール、111,111a,111b…第1突起部、112,112a,112b…第2突起部、113,113a,113b…第3突起部、114…第4突起部、200…補助部、201…補助ロッド、202…補助ロール、203…ガイドロール、300…積載部、301…底面部、302…側面部、303…稜、400…定着部、500…画像形成部、600…供給部、700…搬送部、800…筐体、E…縁部、L0,L1,L2,L3…長さ、O…軸、P…経路、V…封筒、V0…封筒後端、V1…封筒本体、V2…閉封片、V20,V21,V22,V23,V24…領域、V3…折り曲げ辺、W…平板、W0…面。
【技術分野】
【0001】
本発明は、排出機構および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置において記録材の排出性能を向上させるためのさまざまな技術が開発されている。
【0003】
特許文献1には、互いに非接触で軸方向へ交互に配列された第1ロール部と第2ロール部とで記録媒体を狭持して画像記録装置から排出する記録媒体排出ロールであって、駆動ロールの第1ロール部より軸方向の外側に、軸方向の断面形状が凸凹で、第1ロール部よりも小径の第3ロール部を設けることによって、幅方向中央部が浮き上がる形状に湾曲した感光性記録紙に対する排出性の向上を試みた記録媒体排出ロールが記載されている。
【0004】
特許文献2には、OHP(overhead projector)用のシートや、樹脂フィルムといった加熱によって軟化しやすい記録材や小サイズ記録材のように、端部の蹴り出し部材で蹴り出すことができない記録材を排出する際に、定着装置を通過した後に排出部速度を増速させることで、排出積載能力を向上させる画像形成装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−126265号公報
【特許文献2】特開2007−223774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、記録材を排出するためのロール部材であって、回転軸において軸方向の異なる位置に設けられた2つのロール部材の、軸方向の間隔よりも幅が短い部位を有する記録材を排出することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するため、本発明の請求項1に係る排出機構は、回転軸と、前記回転軸において軸方向の異なる位置に設けられた2つのロール部材と、前記回転軸において前記2つのロール部材に挟まれた領域から突起する突起部とを備え、前記回転軸の中心から前記突起部の先端までの距離が前記ロール部材の半径より短く、前記突起部は、前記回転軸の回転方向の側に突出した部位を有することを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項2に係る排出機構は、請求項1に記載の態様において、前記突出した部位は、突起部に対して90度以下であることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項3に係る排出機構は、請求項1又は2に記載の態様において、前記突起部は、前記領域において複数設けられ、前記軸方向の異なる少なくとも2つの位置から、それぞれ突起していることを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項4に係る排出機構は、請求項3に記載の態様において、前記複数の突起部は、前記領域において、記録材の後端の形状に対応する各位置に配置され、前記回転軸が前記回転方向に回転すると当該後端に接して当該記録材を排出することを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項5に係る画像形成装置は、記録材に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部により画像が形成された記録材を排出する請求項1から4のいずれかに記載の排出機構とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の排出機構によれば、回転軸において軸方向の異なる位置に設けられた2つのロール部材の、軸方向の間隔よりも幅が短い部位を有する記録材を排出することができる。
請求項2に記載の排出機構によれば、突出した部位が突起部に対して鈍角である場合に比べて、より安定して記録材を排出することができる。
請求項3に記載の排出機構によれば、記録材を排出する際に、突起部との接触点を中心としてその記録材が回転することを抑制することができる。
請求項4に記載の排出機構によれば、記録材の後端の形状に沿って記録材を排出することができる。
請求項5に記載の画像形成装置によれば、画像が形成された記録材であって、2つのロール部材の軸方向の間隔よりも幅が短い部位を有する記録材を排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体構成を説明する図である。
【図2】排出部とその周辺の構成を示す図である。
【図3】封筒の構成を示す図である。
【図4】排出部およびその周辺の構成を示した斜視図である。
【図5】排出ロールに挟まれた排出ロッドの領域を拡大した図である。
【図6】排出ロールに挟まれた排出ロッドの領域を拡大した他の図である。
【図7】突起部の軸方向の配置を示す図である。
【図8】閉封片と、排出ロールおよび各突起部の軸方向の間隔との関係を示す図である。
【図9】鉤部が設けられていない突起部の作用について説明する図である。
【図10】鉤部が設けられている突起部の作用について説明する図である。
【図11】鉤部を有する突起部の変形例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
1.実施形態
1−1.全体構成
本実施形態において、記録材とは、画像形成部500により画像が形成されるためのシート状の媒体をいう。記録材は、典型的には、いわゆる用紙や紙製の封筒であるが、プラスチックのシートであってもよい。
【0015】
なお、本明細書および図面においては、互いに直角に交わるX軸、Y軸およびZ軸で方向を表す。このX軸、Y軸およびZ軸で表されるXYZ座標系は右手系である。X軸はX成分を表し、X軸に沿ってX成分が増加する方向をX+方向、X軸に沿ってX成分が減少する方向をX−方向と呼ぶ。Y,Zについても同様とする。
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置1の全体構成を説明する図である。同図は、Z−方向に沿って見たときの画像形成装置1内部の概略図である。
供給部600は、用紙や封筒などの記録材を収容する容器を備える。この容器を画像形成装置1の筐体800に設置することで、容器内部に収容された記録材は供給可能になる。
搬送部700は、供給部600から記録材を1枚ずつ取り出して画像形成部500に搬送する。
【0017】
画像形成部500は、現像材を用いた電子写真プロセスにより、記録材の表面に画像を形成する。具体的には、画像形成部500は、潜像を保持する感光体と、感光体を露光して潜像を保持させる露光装置と、感光体の潜像に現像材を供給する現像材供給装置、および感光体から記録材へ現像像を転写する転写装置を備える。現像材は、例えば黒色のトナーを含む。
【0018】
定着部400は、画像形成部500により記録材とともにこの記録材の表面に付着させられたトナーを加熱・溶融して、画像を定着させる。
排出部100は、定着部400により画像を定着させた記録材を補助部200とともに挟持して積載部300へ排出する。
積載部300は、排出部100が排出した記録材を積載して保持する。
【0019】
1−2.排出部の構成
図2は、排出部100とその周辺の構成を示す図である。同図は、Z−方向に沿って見た概略図である。
排出部100は、排出ロッド101、排出ロール102、第1突起部111、第2突起部112、第3突起部113、および第4突起部114を備える。排出ロッド101は、中心に軸Oを有し、この軸Oを中心として図示しない駆動部により回転させられる棒状部材である。この排出ロッド101の周りには軸方向に離れた2つの排出ロール102a,102b(以下、特に区別の必要がない場合は、これらを総称して「排出ロール102」と記す)と、第1突起部111、第2突起部112、第3突起部113、および第4突起部114とが設けられている。
【0020】
排出ロール102は、排出ロッド101に垂直な断面の形状が、軸Oを中心とする円となる部材である。排出ロール102は、排出ロッド101に設けられ、後述する補助部200の補助ロール202とともに記録材を挟持し、排出ロッド101の軸Oを中心に矢線D0方向に回転することにより、挟持した記録材を積載部300へ排出する。
【0021】
第1突起部111、第2突起部112、第3突起部113、および第4突起部114(以下、これらを総称して「突起部」と記す)はいずれも、排出ロッド101の排出ロール102a,102bに挟まれた領域に設けられている。したがって、これら突起部は、排出ロッド101の回転に伴って軸Oを中心に回転する。
【0022】
そして、排出ロッド101の軸Oから突起部の先端までの距離は、排出ロール102の半径(より正確には、排出ロール102の軸Oに垂直な面による断面の形状である円の半径)よりも短い。言い換えると、これら各突起部は、排出ロール102の半径よりも短い回転半径を有する。
【0023】
補助部200は、補助ロッド201、補助ロール202、ガイドロール203を備える。ガイドロール203は、補助ロッド201を中心に回転するロールであり、その周面が筐体800に設けられた板状の部材(図示せず)に接触することにより、補助ロッド201の排出ロッド101に対する位置を定める。
【0024】
補助ロール202a,202b(以下、特に区別の必要がない場合は、これらを総称して「補助ロール202」と記す)は、補助ロッド201を中心に回転するロールであり、補助ロッド201の排出ロール102a,102bに対向する位置に設けられている。補助ロール202の直径は、補助ロッド201の直径よりも長い。補助ロッド201は、排出ロッド101までの距離がガイドロール203により定められているため、排出ロール102と補助ロール202との間のクリアランスも調整されている。補助ロール202は、排出ロール102に従動して、対向する排出ロール102とともに記録材を挟持し、積載部300へ排出する。二点鎖線で示す経路Pは、排出ロール102と補助ロール202とによって搬送される記録材の経路である。
【0025】
積載部300は、1枚の板材が稜303で折り曲げられて、底面部301と側面部302とに区画されている部材を含む。排出ロール102と補助ロール202とによって挟持され排出された記録材は、底面部301に積み上げられる。底面部301は、重力方向(Y−方向)に対して傾斜しているため、底面部301に積み上げられた記録材は、矢線D1方向に滑り落ちようとする。側面部302は、記録材の端部を押さえることにより、記録材が矢線D1方向に滑り落ちることを防止する。
【0026】
ここで経路Pに沿って排出ロール102と補助ロール202とによって挟持され排出された記録材である封筒Vについて説明する。封筒Vは、閉封される前の状態で供給部600に収容され、画像形成部500によって宛名面などに宛名や住所などの文字画像を形成された後、排出部100によって排出される。
【0027】
図3は、封筒Vの構成を示す図である。封筒Vは、折り曲げ辺V3を境に、封筒本体V1と、いわゆる“フラップ”と呼ばれる閉封片V2との2つの領域に区分される。閉封片V2が折り曲げ辺V3に沿って折り返され、封筒本体V1に糊付けされることによって、封筒Vは閉封される。同図に示した閉封片V2の形状は、折り曲げ辺V3を底辺とする三角形(二等辺三角形)である。
【0028】
排出部100によって排出されるときは閉封される前の状態であるから、閉封片V2は、折り曲げ辺V3に沿って封筒本体V1に折り返されていない。ただし、下方向(Y−方向)に凸となる折り癖が折り曲げ辺V3についている場合には、図2に示したように封筒Vは、折り曲げ辺V3が折り曲がった状態となって積載部300に保持されることがある。このとき、封筒本体V1が底面部301に、閉封片V2が側面部302にそれぞれ沿って保持される。
【0029】
1−3.突起部の構成
1−3−1.突起部の回転方向の配置
図4は、排出部100およびその周辺の構成を示した斜視図である。同図に示すように、排出ロッド101は、Z軸に沿って延びており、この排出ロッド101の軸方向(Z軸方向)に予め決められた間隔をあけて2つの排出ロール102a,102bが設けられている。排出ロール102aは、排出ロール102bよりもZ−方向に配置されている。
【0030】
図5は、排出ロール102a,102bに挟まれた排出ロッド101の領域を拡大した図である。同図に示すように、この領域の軸方向(Z軸方向)における中央には、第4突起部114が設けられている。排出ロッド101は、矢線D0方向に回転するが、この回転方向において第4突起部114の四半周(90度)後方には、第1突起部111a,111b(以下、特に区別の必要がない場合は、これらを総称して「第1突起部111」と記す)が設けられている。第1突起部111aは、第1突起部111bよりもZ−方向に配置されている。
【0031】
図6は、排出ロール102a,102bに挟まれた排出ロッド101の領域を拡大した他の図であって、図5に示した排出ロッド101を半周(180度)回転させたときの図である。矢線D0方向が示す回転方向において第1突起部111の四半周(90度)後方には、第2突起部112a,112b(以下、特に区別の必要がない場合は、これらを総称して「第2突起部112」と記す)が設けられている。第2突起部112aは、第2突起部112bよりもZ−方向に配置されている。
【0032】
また、この回転方向において第2突起部112の四半周(90度)後方には、第3突起部113a,113b(以下、特に区別の必要がない場合は、これらを総称して「第3突起部113」と記す)が設けられている。第3突起部113aは、第3突起部113bよりもZ−方向に配置されている。
【0033】
そして、この回転方向において第3突起部113の四半周(90度)後方には、第4突起部114が設けられている。つまり、排出ロッド101の回転方向において後方に向かう方向に、第1突起部111、第2突起部112、第3突起部113、および第4突起部114が、この順に四半周(90度)ごとの角度をあけて配置されている。言い換えると、排出ロール102a,102bに挟まれた排出ロッド101の領域には、排出ロッド101の回転方向における異なる4種類の位置ごとに、それぞれ突起部が設けられている。
【0034】
4種類の突起部のうち少なくとも1種類には、鉤部が設けられている。鉤部とは、突起部の先端、すなわち、排出ロッド101から離れた側の端において、上述した回転方向に突出した部分である。本実施形態では、第1突起部111および第3突起部113には、鉤部が設けられており、第2突起部112および第4突起部114には、鉤部が設けられていない。鉤部の詳細については後述する。
【0035】
1−3−2.突起部の軸方向の配置
図7は、突起部の軸方向(Z軸方向)の配置を示す図である。排出ロッド101のうち、排出ロール102aと排出ロール102bとに挟まれた領域の長さ、すなわち、排出ロール102aのZ+側の面から排出ロール102bのZ−側の面までの長さは、長さL0である。第1突起部111aのZ+側の面から第1突起部111bのZ−側の面までの長さは、長さL1である。第2突起部112aのZ+側の面から第2突起部112bのZ−側の面までの長さは、長さL2である。第3突起部113aのZ+側の面から第3突起部113bのZ−側の面までの長さは、長さL3である。L0,L1,L2,L3には、L0>L1>L2>L3の関係がある。
【0036】
図8は、封筒Vの閉封片V2と、排出ロール102および各突起部の軸方向の間隔との関係を示す図である。封筒Vは、排出ロール102が回転することにより矢線D2方向に排出されるので、封筒本体V1→閉封片V2の順に排出される。閉封片V2は、矢線D2方向における後ろ側ほど幅(折り曲げ辺V3に平行、且つ、矢線D2方向に直交する方向の長さ)が狭くなる形状を有している。すなわち、図3に示した閉封片V2の縁部Eは、封筒Vの「排出方向の後ろ側であるほど幅が狭くなる形状を含む後端」の一例である。
【0037】
領域V20は、閉封片V2のうち、幅方向がL0以上の部分である。領域V21は、閉封片V2のうち、幅方向がL0未満L1以上の部分である。領域V22は、閉封片V2のうち、幅方向がL1未満L2以上の部分である。領域V23は、閉封片V2のうち、幅方向がL2未満L3以上の部分である。領域V24は、閉封片V2のうち、幅方向がL3未満の部分である。
【0038】
したがって、排出ロール102は、閉封片V2のうち領域V20に接触している場合に、封筒Vを矢線D2方向に排出するが、領域V20よりも矢線D2方向(排出方向)の後ろ側となる領域V21〜V24には接触しない。そのため、排出ロール102は、領域V20が排出ロール102を通過すると、封筒Vを排出しなくなる。このとき、図2に示したように、閉封片V2は、折り曲げ辺V3を軸として矢線D2方向に倒れ、破線で示した位置に移動する。
【0039】
図2に破線で示す位置に移動した閉封片V2のうち、図8に示した領域V21は、幅方向がL0未満L1以上の部分であるから、間隔がL1である第1突起部111aと第1突起部111b(図7参照)とに接し、これらによって矢線D1方向に搬送される。
また、閉封片V2のうち、領域V22は、幅方向がL1未満L2以上の部分であるから、間隔がL2である第2突起部112aと第2突起部112bとに接し、これらによって矢線D1方向に搬送される。
また、閉封片V2のうち、領域V23は、幅方向がL2未満L3以上の部分であるから、間隔がL3である第3突起部113aと第3突起部113bとに接し、これらによって矢線D1方向に搬送される。
そして、閉封片V2のうち、領域V24は、第4突起部114に接し、矢線D1方向に搬送される。
【0040】
1−3−3.突起部の鉤部
次に、突起部の鉤部の作用について説明する。
図9は、鉤部が設けられていない突起部の作用について説明する図である。上述した第2突起部112と第4突起部114とは、鉤部が設けられていない突起部である。鉤部が設けられていない突起部は、排出ロッド101の軸Oから軸方向(Z軸方向)に垂直な放射状に延びる平板Wを有する。平板Wは、排出ロッド101の側面に設けられ、排出ロッド101が矢線D0方向に回転することにより回転する。そして、図9(a)に示すように、平板Wの矢線D0方向に向いた面W0は、封筒V(ここでは、封筒Vの閉封部V2)の後端V0に接触し、封筒Vを排出ロッド101の回転方向に沿って押す。このとき、封筒Vに働く慣性により、面W0に対する封筒Vの傾きによっては、図9(b)に示すように、封筒Vの後端V0が矢線Db方向、すなわち、面W0に沿って排出ロッド101から離れる方向にずれることがある。この場合、図9(c)に示すように、平板Wの延伸方向の長さを超えて後端V0が移動すると平板Wの面W0が後端V0から外れ、突起部は封筒Vを排出しなくなることがある。
【0041】
一方、図10は、鉤部が設けられている突起部の作用について説明する図である。上述した第1突起部111と第3突起部113とは、鉤部が設けられている突起部である。これらの突起部は、排出ロッド101の軸Oから軸方向(Z軸方向)に垂直な放射状に延びる平板Wと、鉤部Wpとを有する。鉤部Wpは、平板Wの先端側から、排出ロッド101の回転方向側(矢線D0方向の前方側)に、平板Wと垂直に突出した部材である。図10(a)に示すように、突起部の平板Wが、矢線D0方向に向いた面W0によって封筒Vの後端V0に接触し、封筒Vを排出ロッド101の回転方向に沿って押すと、後端V0が矢線Db方向にずれる。しかし、図10(b)に示すように、ずれていった後端V0は、鉤部Wpにぶつかるので、それ以上、排出ロッド101から離れる方向に移動しなくなる。そして、さらに排出ロッド101が矢線D0方向に回転することにより、突起部の平板Wは、封筒Vを押すため、図10(c)に示すように、封筒Vは、矢線Df方向に排出される。
【0042】
以上、説明したように鉤部が設けられている突起部は、封筒Vなどの「排出方向の後ろ側であるほど幅が狭くなる形状を含む後端を有する記録材」を排出する際に、鉤部によりその後端を把持して押し出すので、記録材の排出性能は向上する。
【0043】
また、排出ロッド101の軸Oから突起部の先端までの距離は、排出ロール102の半径よりも短いので、画像の形成された面(以下、画像形成面という)を排出ロール102の側に向けて記録材が排出されるように構成されている場合であっても、排出ロール102によって記録材が排出されているときに、突起部が記録材の画像形成面に触れることが無い。したがって、突起部が画像を乱す可能性は抑制される。
【0044】
2.変形例
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例を組み合わせてもよい。
【0045】
2−1.画像形成部
上述した実施形態において、画像形成部500は、現像材を用いた電子写真プロセスにより、記録材の表面に画像を形成していたが、他のプロセスにより記録材に画像を形成してもよい。例えば、インクジェット方式などにより画像を形成してもよい。
【0046】
2−2.突起部
(1)上述した実施形態において、排出ロッド101から延びる突起部は、排出ロール102a,102bに挟まれた排出ロッド101の領域には、排出ロッド101の回転方向における異なる4種類の位置ごとに、第1突起部111、第2突起部112、第3突起部113、および第4突起部114の4種類がそれぞれ設けられていたが、突起部の種類は3種類以下であっても5種類以上であってもよい。
【0047】
(2)また、4種類の突起部のうち、第1突起部111と第3突起部113は鉤部が設けられている突起部であったが、鉤部は、突起部のうち少なくともいずれか1種類に設けられていればよい。
【0048】
(3)複数種類の突起部のうち、排出ロッド101の軸を中心として対称の位置に設けられた2種類の突起部にのみ、鉤部を設けてもよい。これにより、樹脂を金型に射出して排出ロッド101と各突起部とを一体成型する場合に、3種類以上の突起部に鉤部を設けた場合に比べて、金型から排出ロッド101を抜き出しやすくすることができる。なお、排出ロッド101と突起部とは一体成型によって製造されなくてもよく、例えば、各突起部を、成型された排出ロッド101の側面に接着して製造してもよい。
【0049】
(4)各突起部の軸方向(Z軸方向)の配置は、同じであってもよい。要するに、各突起部の軸方向の間隔は、排出ロールの間隔よりも短ければよい。
【0050】
(5)なお、上述した実施形態において、各突起部は、軸から離れる方向ごとに組に分けられており、各組は、第4突起部114を除き、軸の方向に離れた2つの突起部からなる。そして、これらの組のうち、2つの突起部からなるものは、排出ロッド101の回転方向における後方に向かうほど、その排出ロッド101に設けられた突起部の間隔が短く(L1→L2→L3)なるように、配置されている。この構成により、排出部100は、以下の効果を奏する。
【0051】
すなわち、排出ロッド101が回転するに従って、記録材の後端は、まず、L1の間隔で配置された第1突起部111に接触し、積載部300側に押し出される。記録材の後端は、排出方向の後ろ側ほど幅が狭くなっているので、積載部300側に押し出された結果、排出ロッド101に最も近接する部分の幅はL1よりも短くなっている。ここで、上述した順序で各突起部が配置されているので、第1突起部111に続いて、L1よりも短いL2の間隔で配置された第2突起部112が記録材の後端に接する。これにより、幅がL1よりも短くなっていても、第2突起部112は記録材の後端を排出方向に押し出すことができる。
【0052】
同様に、第2突起部112に続いて、L2よりも短いL3の間隔で配置された第3突起部113が記録材の後端に接し、第3突起部113に続いて、軸方向に1つだけ設けられた第4突起部114が記録材の後端に接する。このように、排出ロッド101が回転するに従って、記録材の後端を押し出す突起部の間隔が狭くなっているので、排出されるほど幅が狭くなる後端を突起部が順次押し出すことができる。
【0053】
(6)軸の方向に離れた2つの突起部からなる組はなくてもよい。要するに、突起部は、排出ロール102a,102bに挟まれた排出ロッド101の領域において複数設けられ、軸方向の異なる少なくとも2つの位置から、それぞれ突起していればよい。軸方向の異なる2つ以上の位置から突起した突起部が、それぞれ記録材Pの後端を押す構成であるため、本願発明の排出機構は、いずれか一方の突起部との接触点を中心として記録材Pが回転運動することを抑制することができる。
【0054】
(7)上述した実施形態において、鉤部は、突起部の先端から排出ロッド101の回転方向に突出した部分であったが、突起部の先端以外の部分から突出していてもよい。また、鉤部と突起部の延びる方向との成す角は直角のみならず、鈍角であっても鋭角であってもよい。また、突起部の延びる方向は、排出ロッド101の軸Oを通っていなくてもよく、曲がっていてもよい。
【0055】
図11は、鉤部を有する突起部の変形例を示した図である。上述した実施形態において、鉤部を有する突起部は、図11(a)に示すような形状であった。すなわち、上述した実施形態の突起部は、排出ロッド101の軸O(図示せず)を通る方向に延びた平板Wの先端側から、排出ロッド101の回転方向側(矢線D0方向の前方側)に鉤部Wpが突出した形状を有していた。しかし、図11(b)に示すように、突起部は、平板Wが延びる方向における中間の位置(つまり、先端でも根元でも無い位置)から、排出ロッド101の回転方向側に突出した鉤部Wpを有していてもよい。
【0056】
また、鉤部Wpと平板Wとの成す角(鉤部Wpの面のうち、排出ロッド101の軸O側の面と、平板Wの面のうち、排出ロッド101の回転方向に向いた面W0との成す角)θは、図11(d)に示すように鋭角であるほうが好ましいが、平板Wと記録材Pとの摩擦力が十分に大きければ、図11(c)に示すように鈍角であってもよい。要するに、突起部は、平板Wの面のうち、排出ロッド101の回転方向側に向いた面W0によって排出方向に押された記録材Pの後端が、平板Wの延在方向に抜けないように、その後端を鉤部Wpが押さえる構成を有していればよい。
【0057】
また、図11(e)に示すように、平板Wの延在方向に引いた線は、排出ロッド101の軸O(図示せず)を通らなくてもよい。そして、図11(f)に示すように、突起部は、平板Wに代えて、曲板Wcを備えていてもよい。この場合、曲板Wcは、排出ロッド101の回転方向側に凹状の面W0を有しており、この面W0と曲板Wcの先端側にある鉤部Wpとによって、記録材Pの後端を保持したまま上記の回転方向に押せばよい。
【0058】
2−3.排出ロッド
上述した実施形態において、排出ロール102と各突起部とは、共通する排出ロッド101に設けられていたが、これらはZ軸方向に沿った軸である軸Oを中心に回転可能に構成されていればよい。したがって、排出ロール102と各突起部とは異なるロッドに設けられていてもよい。例えば、排出ロール102と各突起部とが別々のロッドに設けられている場合において、排出部100は、これら各ロッドの外周部に設けられた歯車の両方に係り合う伝達機構を備え、排出ロール102と各突起部とが共通する軸Oを中心に回転させられるように構成されていてもよい。この場合、排出部100は、伝達機構によって、排出ロール102と各突起部との回転速度が異なるように構成されていてもよい。
【0059】
2−4.その他
図3に示した閉封片V2の形状は、折り曲げ辺V3を底辺とする三角形(二等辺三角形)であったが、折り曲げ辺V3を長辺とする台形であってもよい。例えば、閉封片V2の形状は、図8に示した領域V24が欠けていてもよい。つまり、上述した封筒Vは、排出方向の後ろ側であるほど幅が狭くなる形状を含む後端を有する記録材の一例である。
【符号の説明】
【0060】
1…画像形成装置、100…排出部、101…排出ロッド、102,102a,102b…排出ロール、111,111a,111b…第1突起部、112,112a,112b…第2突起部、113,113a,113b…第3突起部、114…第4突起部、200…補助部、201…補助ロッド、202…補助ロール、203…ガイドロール、300…積載部、301…底面部、302…側面部、303…稜、400…定着部、500…画像形成部、600…供給部、700…搬送部、800…筐体、E…縁部、L0,L1,L2,L3…長さ、O…軸、P…経路、V…封筒、V0…封筒後端、V1…封筒本体、V2…閉封片、V20,V21,V22,V23,V24…領域、V3…折り曲げ辺、W…平板、W0…面。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸と、
前記回転軸において軸方向の異なる位置に設けられた2つのロール部材と、
前記回転軸において前記2つのロール部材に挟まれた領域から突起する突起部とを備え、
前記回転軸の中心から前記突起部の先端までの距離が前記ロール部材の半径より短く、
前記突起部は、前記回転軸の回転方向の側に突出した部位を有する
ことを特徴とする排出機構。
【請求項2】
前記突出した部位は、突起部に対して90度以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の排出機構。
【請求項3】
前記突起部は、前記領域において複数設けられ、前記軸方向の異なる少なくとも2つの位置から、それぞれ突起している
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の排出機構。
【請求項4】
前記複数の突起部は、前記領域において、記録材の後端の形状に対応する各位置に配置され、前記回転軸が前記回転方向に回転すると当該後端に接して当該記録材を排出する
ことを特徴とする請求項3に記載の排出機構。
【請求項5】
記録材に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部により画像が形成された記録材を排出する請求項1から4のいずれかに記載の排出機構と
を具備することを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
回転軸と、
前記回転軸において軸方向の異なる位置に設けられた2つのロール部材と、
前記回転軸において前記2つのロール部材に挟まれた領域から突起する突起部とを備え、
前記回転軸の中心から前記突起部の先端までの距離が前記ロール部材の半径より短く、
前記突起部は、前記回転軸の回転方向の側に突出した部位を有する
ことを特徴とする排出機構。
【請求項2】
前記突出した部位は、突起部に対して90度以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の排出機構。
【請求項3】
前記突起部は、前記領域において複数設けられ、前記軸方向の異なる少なくとも2つの位置から、それぞれ突起している
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の排出機構。
【請求項4】
前記複数の突起部は、前記領域において、記録材の後端の形状に対応する各位置に配置され、前記回転軸が前記回転方向に回転すると当該後端に接して当該記録材を排出する
ことを特徴とする請求項3に記載の排出機構。
【請求項5】
記録材に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部により画像が形成された記録材を排出する請求項1から4のいずれかに記載の排出機構と
を具備することを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−91894(P2012−91894A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−239066(P2010−239066)
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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