説明

排水処理装置

【課題】連続式の膜分離活性汚泥法において汚泥のろ過性を高めることができる排水処理装置を提供する。
【解決手段】有機性排水は第1生物処理槽12に連続的に流入され、第1生物処理槽12及び第2生物処理槽14で生物処理され、第2生物処理槽14内において、槽内に設置された膜16により、処理水と汚泥とが分離され、第2生物処理槽14内の汚泥の少なくとも一部は、無酸素生物処理槽10へ返送され、無酸素生物処理槽10内の汚泥の少なくとも一部は、少なくとも第1生物処理槽12に供給され、第1生物処理槽12のMLSS負荷は、第2生物処理槽14のMLSS負荷より高く、第1生物処理槽及び第2生物処理槽における下記式(1)の値が1未満である排水処理装置である。


式(1)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、BOD成分を含む有機性排水を生物汚泥により生物処理する排水処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
好気性の活性汚泥法が排水処理装置として適用され始めた頃、処理対象のBOD成分を含んだ有機性排水をバッチ毎に処理する回分式活性汚泥法による排水処理が行われていた。回分式活性汚泥法とは、原水の流入工程、反応工程、沈降工程、排出工程を1サイクルとして処理するものである。回分式活性汚泥法では、水量や負荷の大きな変動に対応することが難しく、また、当初は自動化技術が無かったために、運転サイクルを手動で行わなくてはならず、操作が煩雑となる欠点等があった。
【0003】
このため、連続的に有機性排水を流入させることができる標準活性汚泥法が開発された。しかしながら、連続式の標準活性汚泥法では、処理条件によって、BOD負荷、溶存酸素濃度、pH、温度などのバランスが崩れると、糸状性細菌が増殖し、生物汚泥の沈降不良によって生物汚泥の分離が困難になる、いわゆる「バルキング」の問題が生じることがある。バルキングが生じると、生物汚泥は処理水とともに系外へ排出されてしまうので、処理槽内の生物汚泥の減少につながる。活性汚泥法の処理能力は、保持できる生物汚泥量に強く依存するため、バルキングに起因する生物汚泥の流出は大きな課題である。
【0004】
運転操作が煩雑であることを除けば、回分式活性汚泥法はバルキングを抑制し、生物汚泥を処理槽内に保持する上では優れた方法である。バルキングの抑制には、原因となる糸状微生物を選択的に増殖させにくくなるような環境をつくることが有効とされている。一般的に、基質濃度が低い飢餓状態に耐性がない糸状微生物を排除するために、基質の濃度勾配や飢餓状態などを導入する方法をキネティックセレクションと呼び、糸状微生物が基質を摂取しにくくするために、好気、無酸素及び嫌気などの環境変化を導入する方法をメタボリックセレクションと呼ぶ(例えば、非特許文献1参照)。回分式活性汚泥法の運転方法は、キネティックセレクション及びメタボリックセレクションの作用が働き易い環境が形成されやすいため、バルキングを抑制することができる。したがって、生物汚泥の沈降性が良好となり、処理槽内に保持される。
【0005】
また、回分式の処理を繰り返すうち、ある条件を満たせば、グラニュールと呼ばれる微生物自己造粒体が形成されることが経験的に知られるようになった。近年、回分式活性汚泥法において、非常に速い沈降速度をもつグラニュールを用いることで、汚泥濃度を高めて高い処理能力が実現できることが報告されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
連続式の活性汚泥法においても、反応処理槽からの汚泥の流出を防ぐためにグラニュールを利用する手法が提案されている。形成されたグラニュールを種汚泥として生物汚泥をグラニュール化させる手法などを例として挙げることができる(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
連続式の活性汚泥法において、生物汚泥をグラニュール化させるためには、形成されたグラニュールを種汚泥として添加する必要がある。従来の処理装置では、生物汚泥からグラニュールを形成することができる機構を備えていないため、何らかの原因でグラニュールが崩壊してしまった場合、再度グラニュールを添加して馴養しなくてはならず、運転管理上問題がある。
【0008】
一方で、生物汚泥を処理槽内に保持するという観点から、汚泥と処理水との分離に膜を用いることで、そもそも活性汚泥の沈降性を考慮しなくとも運転が可能な膜分離活性汚泥法も提案されている(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。
【0009】
膜分離活性汚泥法においては、汚泥の沈降性を考慮しなくてもよいが、汚泥のろ過性を考慮しなくてはならない。汚泥のろ過性が低下すると、膜面積に対するろ過量(以下、「フラックス」と呼ぶ)が低下するため、同量の処理水を得るのに多くの膜面積が必要となり、初期コスト、運転管理の面で不利となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特表2005−538825号公報
【特許文献2】特開2002−336885号公報
【特許文献3】特開平10−015574号公報
【特許文献4】特開2003−053363号公報
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】Jiri Wanne、「活性汚泥のバルキングと生物発泡の制御」、技報堂出版、2000年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、連続式の膜分離活性汚泥法において汚泥のろ過性を高めることができる排水処理装置を提供することを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者らは、連続式の膜分離活性汚泥法の汚泥を形成する微生物に、グラニュール形成を促す回分式の代謝サイクルを適用し、生物汚泥からグラニュールを形成させることによって、汚泥のろ過性を高めることができることを見出し、本発明に至った。
【0014】
すなわち、グラニュールは粒子が大きく沈降性が高いため、密度の低い汚泥フロックに比べて膜への付着が少ない。また、微細汚泥による目詰まりも低減することができる。加えてグラニュールの形成には、微生物が排出する粘着性物質が利用されると考えられており、グラニュールの形成により、粘着性物質が消費され、汚泥の粘性も低減することができる。
【0015】
図2は、回分式活性汚泥法における1バッチのBOD濃度と時間との関係を示す図である。前述した通り回分式活性汚泥法とは、原水の流入工程、反応工程、沈降工程、排出工程を1サイクルとして処理するものである。回分式活性汚泥法においてグラニュールが形成されることは経験的に見出されてはいたが、近年になって、回分式活性汚泥法のサイクルに伴う生物汚泥の生理状態が、グラニュール形成を促す条件と密接に関わっていることが明らかになった。すなわち図2に示すように、原水の流入工程を経て、反応工程に移ると、BOD濃度が微生物の分解作用により減少していく。この時、微生物の一般的性質として、BOD濃度が高い時は、BOD濃度が低い時と比べて、同一のMLSS濃度であるならば、その処理速度は速くなる。すなわち、MLSS負荷が高く、微生物は飽食状態となっている。反応工程において、微生物による生物処理が進み、反応槽内のBOD濃度が低くなると、処理速度が低下し、やがてはほぼ0となる。すなわち、MLSS負荷が低く、微生物は飢餓状態となっている。その後、無酸素状態を経て、生物汚泥の沈降工程、処理水の排出工程に移行する。このサイクルを繰り返すことにより、反応槽内では生物汚泥のグラニュール化が起こる。すなわち、生物汚泥のグラニュール化には、無酸素状態に加え、飽食状態から飢餓状態への遷移を制御することが重要である。
【0016】
本発明の排水処理装置は、回分式活性汚泥法による無酸素状態、飽食状態、飢餓状態のサイクルを連続式の活性汚泥法にて再現し、汚泥のグラニュール化が起こりえる条件を容易に設定できるように構成される。
【0017】
ここで、本明細書において「グラニュール」とは微生物自己造粒体のことをいい、特に制限はないが、例えばその粒径が100μm以上のものをいう。
【0018】
また、本明細書において、「連続式」とは、連続して反応槽に排水を供給して運転する方式であるが、ダイヤフラムポンプ等の往復運動のような原理を利用したポンプにより、反応槽に排水を供給して運転する方式等であってもよい。また、反応槽の前段に原水槽を設置し、その原水槽の水位に応じてポンプの稼動−停止を制御(水位が高い場合にはポンプを稼動、水位が低い場合にはポンプを停止)して、反応槽に排水を供給する模擬連続通水方式等であってもよい。かかる方式は反応槽内でのバッチごとの処理を行わない点で、回分式処理、半回分式処理と区別される。
【0019】
本発明は、BOD成分を含む有機性排水を生物汚泥により生物処理する反応槽と、前記反応槽で得られた処理水を膜によって汚泥と分離する分離機構と、を有する排水処理装置であって、前記反応槽は、無酸素生物処理槽と、生物処理に必要な酸素が供給される第1生物処理槽及び第2生物処理槽と、を含み、前記有機性排水は前記第1生物処理槽に連続的に流入され、前記第1生物処理槽及び前記第2生物処理槽で生物処理され、前記第2生物処理槽内において、槽内に設置された膜により、処理水と汚泥とが分離され、前記第2生物処理槽内の汚泥の少なくとも一部は、前記無酸素生物処理槽へ返送され、前記無酸素生物処理槽内の汚泥の少なくとも一部は、少なくとも前記第1生物処理槽に供給され、前記第1生物処理槽のMLSS負荷は、前記第2生物処理槽のMLSS負荷より高く、前記第1生物処理槽及び前記第2生物処理槽における下記式(1)の値が1未満である排水処理装置である。
【数1】


式(1)
【0020】
また、前記排水処理装置において、前記第1生物処理槽のMLSS負荷は、0.4kgBOD/kgMLSS/d以上であり、前記第2生物処理槽のMLSS負荷は、0.5kgBOD/kgMLSS/d以下であることが好ましい。
【0021】
また、前記排水処理装置において、前記第1生物処理槽及び前記第2生物処理槽の被処理水の滞留時間の合計が3時間以上であることが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
従来、膜分離活性汚泥法には、汚泥を高濃度で維持できる、処理水の清澄度が高い、沈殿槽が不要になるために省スペース化が可能などの利点がある一方で、膜面積あたりの透過水量(以下、フラックスと呼ぶ)が低いと大量の膜が必要になったり、膜の洗浄などの維持管理にコストがかかるという、欠点も指摘されていた。本発明の装置によれば、膜のフラックスを良好に保つことができ、膜の維持管理頻度を低減することができ、従来の膜分離活性汚泥法の欠点を改善した、効率のよい膜分離活性汚泥法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態に係る排水処理装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】回分式活性汚泥法における1バッチのBOD濃度と時間との関係を示す図である。
【図3】実施例の各試験期間における汚泥の粒径分布を示す。
【図4】実施例及び比較例におけるフラックスを上昇させた時の時間あたりの差圧上昇量の変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
【0025】
処理対象となる排水は食品加工工場排水、化学工場排水、半導体工場排水、機械工場排水、下水、し尿、河川水等、生物分解性有機物を含有した有機性排水である。また、生物難分解性の有機物を処理する場合には、予め物理化学的処理を施し、生物分解性の物質に変換することによって処理が可能となる。
【0026】
以下に食品工場排水を処理対象とした場合を一例として、本実施形態に係る排水処理方法及び排水処理装置の適用について説明する。
【0027】
図1は、本実施形態に係る排水処理装置の一例を示す概略構成図である。図1に示す排水処理装置1は、無酸素生物処理槽10と、第1生物処理槽12と、第2生物処理槽14と、膜16とを備えるものである。
【0028】
第1生物処理槽12には、排水流入ライン18aが接続されており、第1生物処理槽12と第2生物処理槽14との間には、排水流入ライン18bが接続されており、第2生物処理槽14と無酸素生物処理槽10との間には、汚泥返送ライン20aが接続され、無酸素生物処理槽10と第1生物処理槽12との間には、汚泥返送ライン20bが接続されている。また、第2生物処理槽14には膜16が設置されており、膜16には、処理水排出ライン22が接続されている。
【0029】
まず、汚泥のグラニュール化に必要な無酸素状態は、本実施形態の無酸素生物処理槽10によって、実行される。無酸素生物処理槽10の具体的な生物処理については後述するが、無酸素生物処理槽10内には、脱窒菌等の微生物、第二生物処理槽14から供給される生物汚泥が滞留しており、それらの生物汚泥の内生呼吸で無酸素状態となっている。ここで、無酸素状態とは、溶存酸素は存在しないが、亜硝酸や硝酸由来の酸素等は存在している状態である。
【0030】
次に、汚泥のグラニュール化に必要な飽食状態は、本実施形態の第1生物処理槽12によって、実行される。第1生物処理槽12内には、槽内の微生物、及び無酸素生物処理槽10から供給される生物汚泥が滞留している。第1生物処理槽12内では、爆気や撹拌等で酸素が供給され、また、第2生物処理槽14よりも高いMLSS負荷がかけられることによって、生物汚泥が飽食状態とされている。第2生物処理槽14内は、槽内の微生物及び第1生物処理槽12から供給される生物汚泥が、膜16により吸引分離された処理水の分、濃縮されて滞留している。第2生物処理槽14内では、爆気や撹拌等で酸素が供給され、第1生物処理槽12よりも低いMLSS負荷がかけられることによって、生物汚泥が飢餓状態とされている。
【0031】
そして、このような無酸素生物処理槽10、第1生物処理槽12、第2生物処理槽14を直列に連結させて、無酸素状態、飽食状態、飢餓状態を連続式の活性汚泥法にて再現している。
【0032】
以下に、本実施形態の排水処理装置1の動作について図1を参照して説明する。
【0033】
食品工場等から排出されたBOD成分を含む有機性の排水は、排水流入ライン18aを通り、第1生物処理槽12に連続的に流入される。食品工場等から排出された有機性の排水は、第1生物処理槽12に供給される前に、原水貯留槽(不図示)へと送られ、排水の水質安定化が行われることが好ましい。また、この際、排水中に固形物が含まれている場合には、スクリーン等のろ過手段によって、固形物を取り除いておくことが望ましい。また、原水貯留槽では排水の均一化を行うため、撹拌装置(機械撹拌、空気撹拌等)を設置することが望ましい。
【0034】
排水の流入量は、後述する膜16の吸引ろ過水量とバランスさせることが望ましい。その方法としては、第2生物処理槽14に水位計等を設置させ、第2生物処理槽14の水位ができるだけ一定の範囲内になるように流入水量及び吸引ろ過量をコントロールする方法がある。
【0035】
本実施形態では、様々なBOD成分を対象としているが、油脂分に関しては汚泥やグラニュールに付着して悪影響を及ぼすため、第1生物処理槽12に供給される前に、予め浮上分離、凝集加圧浮上、吸着等の既存の手法にて、油脂分を150mg/L以下程度まで除去しておくことが望ましい。
【0036】
第1生物処理槽12では、好気条件(曝気や撹拌等による酸素供給)下で、槽内の微生物及び無酸素生物処理槽10から供給される生物汚泥により、排水中のBOD成分が分解される(第1生物処理工程)。このように、第1生物処理槽12では、無酸素生物処理槽10からの汚泥がBOD成分を含む排水で希釈されるため、槽内のMLSS濃度を低く保つことができる。すなわち前述した高いMLSS負荷を確保し、生物汚泥を飽食状態としている。第1生物処理槽12のMLSS負荷は、BOD成分や槽の容積等にもよるが、0.4kgBOD/kgMLSS/d以上〜1.8kgBOD/kgMLSS/d未満の範囲であることが好ましく、0.8kgBOD/kgMLSS/d以上〜1.8kgBOD/kgMLSS/d未満の範囲であることがより好ましく、この場合には、流入したBOD成分は第1生物処理槽12でほとんど分解される。第1生物処理槽12のMLSS負荷が1.8kgBOD/kgMLSS/d以上〜5.0kgBOD/kgMLSS/d未満の範囲では、第1生物処理槽12から排出される処理水にBOD成分が残存するものの、その量は少ないため、後段の第2生物処理槽14に与えるMLSS負荷の影響は小さい。すなわち、第1生物処理槽12のMLSS負荷より大きくなることはない。第1生物処理槽12でのMLSS負荷が5.0kgBOD/kgMLSS/d以上の場合、BOD成分の種類によっては後段の第2生物処理槽14へ流入するBOD成分が多くなり、第2生物処理槽14のMLSS負荷を有意に下げることが困難になる場合がある。
【0037】
次に、第1生物処理槽12で処理された排水(汚泥も含む)は、排水流入ライン18bを通り、第2生物処理槽14に連続的に流入される。第2生物処理槽14では、槽内の微生物、及び第1生物処理槽12から供給される生物汚泥が膜16により吸引分離された処理水の分濃縮されており、好気条件(曝気や撹拌等による酸素供給)下で、濃縮された生物汚泥により、排水中の未反応のBOD成分が分解される(第2生物処理工程)。第2生物処理槽14では、第1生物処理槽12よりも流入するBOD成分が少ないことに加え、MLSS濃度が膜16により吸引分離された処理水の分、濃縮されるため、第1生物処理槽12よりもMLSS負荷が低くなる。すなわち、第2生物処理槽14のMLSS負荷はほとんどない状態か非常に低い状態にできるため、生物汚泥を飢餓状態とすることができる。第2生物処理槽14のMLSS負荷は、BOD成分や槽の容積等にもよるが、0kgBOD/kgMLSS/d〜0.5kgBOD/kgMLSS/d以下であることが好ましい。第1生物処理槽12から流入する未反応のBOD成分が多いと、第2生物処理槽14のMLSS負荷が0.5kgBOD/kgMLSS/dを超える場合がある。第2生物処理槽14のMLSS負荷が0.5kgBOD/kgMLSS/dを超えると、第1生物処理槽12を通して高いMLSS負荷が与え続けられることになるので、バルキングを誘発し、グラニュールを安定的に保てない可能性が高まる場合がある。
【0038】
次に、第2生物処理槽14で処理された排水(汚泥も含む)の少なくとも一部は、汚泥返送ライン20aから無酸素生物処理槽10に供給される(返送工程)。汚泥の返送量を調整する場合等においては、汚泥返送ライン20a等に流量制御可能なポンプ等を設置することが好ましい。また、膜16により処理水は汚泥と分離され(分離工程)、分離された処理水は処理水ライン22により系外へ排出されるとともに、第2生物処理槽14内の汚泥が濃縮される。この膜16は、形状としては平膜、中空糸等、材質としてはポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、セラミック等、膜分離活性汚泥法で用いられるあらゆる膜を使用することができる。
【0039】
無酸素生物処理槽10内では、脱窒菌等の微生物、第2生物処理槽14から供給される生物汚泥によって、無酸素生物処理槽10内の窒素含有物質を窒素ガスに変換する脱窒処理等が行われる(無酸素生物処理工程)。無酸素生物処理槽10内は、前述したように生物汚泥の内生呼吸により無酸素状態となっている。この時に撹拌を行うこと、槽内汚泥濃度が均一となるので好ましい。また、無酸素生物処理槽10の生物汚泥の滞留時間が著しく短いと、第二生物処理槽14から供給された生物汚泥中に含まれる酸素が内生呼吸で消費されきれず、無酸素状態が維持できなくなる場合があるため、無酸素生物処理槽10の生物汚泥の滞留時間は30分以上確保することが望ましい。無酸素状態で処理された生物汚泥は、汚泥返送ライン20bから第1生物処理槽12に連続的に供給される。
【0040】
本実施形態の無酸素生物処理槽10は、嫌気状態であってもよい。ここで嫌気状態とは、溶存酸素のみならず、亜硝酸や硝酸由来の酸素も存在しない条件である。無酸素処理槽10を嫌気状態にする場合には、反応過程で有機物が必要となるため、排水の一部を嫌気槽に流入させ、排水中の有機物を添加してもよい。
【0041】
このように、飽食状態の第1生物処理槽12、飢餓状態の第2生物処理槽14、無酸素状態の無酸素生物処理槽10を経由するように生物汚泥を循環させていくと、生物汚泥のグラニュール化が起こり、生物汚泥の膜ろ過性を高めることができる。その結果、安定したフラックスで膜16を運転することが可能となる。
【0042】
以下に、汚泥のグラニュール化における好ましい条件等について説明する。
【0043】
図2に示すように、回分式活性汚泥法の場合、反応工程における反応初期では、反応槽内のBOD濃度が高く飽食状態となるが、BOD成分の分解が進むに従って反応槽内のBOD濃度が低下し、飢餓状態へと移行していく。汚泥の沈降性改善、汚泥のグラニュール化等には、その後の無酸素状態の工程に加え、この時の飢餓状態の時間が、飽食状態に対して十分に長いことが重要であると考えられている。この割合の最適値は、処理対象のBOD成分によって異なると考えられるが、多くの場合、飢餓状態の方が飽食状態より長いことが望ましい。本実施形態において、第1生物処理槽12のMLSS負荷を第2生物処理槽14のMLSS負荷より高くすることにより、第1生物処理槽12は飽食状態となり、第2生物処理槽14は飢餓状態となっている。従って、飢餓状態に対する飽食状態の割合(飽食状態/飢餓状態)が1未満となるように、汚泥返送量を制御すること、及び第1生物処理槽12と第2生物処理槽14の容積を設計することが望ましい。
【0044】
回分式活性汚泥法の場合は同一の反応槽内で反応が起こるので、飽食状態と飢餓状態とのMLSS量は同一である。したがって、飢餓状態に対する飽食状態の割合(飽食状態/飢餓状態)は、飽食状態の時間と飢餓状態の時間を当てはめればよい。一方、連続式の活性汚泥法の場合、飽食状態と飢餓状態の槽は別であるため、保持するMLSS量はそれぞれ異なる。そのため、飢餓状態に対する飽食状態の割合は、上記式(1)のように計算される。本実施形態では、上記式(1)の値が1未満となるように、第1生物処理槽12と第2生物処理槽14の容積、被処理水流量、及び返送汚泥流量等を設定する。
【0045】
通常の膜分離活性汚泥法では、第一生物処理槽を反応槽、第二生物処理槽を膜分離槽と呼ぶ。一般的には、反応槽の容積を大きく、膜分離のみを目的とした膜分離槽は可能な限り小さく設計し、処理可能量を増やしている。また、膜分離槽から反応槽へ汚泥を返送したとしても、反応槽での汚泥濃度を確保して処理可能量を増やすために、原水流量に対して3〜4倍もの返送を行うことが通常である。このようなことから、従来の膜分離活性汚泥法(例えば、特許文献4参照)において上記式(1)の値が1未満となるようにすることは不可能である。
【0046】
また、回分式活性汚泥法において、飢餓状態と飽食状態のサイクル間隔も生物汚泥のグラニュール化に重要な因子として知られている。一般的に、飢餓状態と飽食状態のサイクル間隔が短いほど、生物汚泥のグラニュール化が困難になる場合があることがわかっている。本実施形態では、第1生物処理槽12及び第2生物処理槽14の被処理水の滞留時間の合計が少なくとも3時間以上となるように、第1生物処理槽12と第2生物処理槽14の容積、被処理水流量、及び返送汚泥流量等を設定し、飢餓状態と飽食状態のサイクル間隔が短くならないようにすることが望ましい。
【0047】
生物汚泥のグラニュール化の点では、第1生物処理槽12、第2生物処理槽14をそれぞれ複数に分割し、BOD成分を含む排水を分割した第1生物処理槽12それぞれに流入させ、また、第1生物処理槽12からの生物汚泥を分割した第2生物処理槽14それぞれに供給することが好ましい。生物処理槽を分割させた場合には、それらのうちの少なくとも1つの第1生物処理槽12及び第2生物処理槽14において、前述した生物汚泥のグラニュール化の好ましい条件を満たすものであればよい。
【0048】
第2生物処理槽14から排出される無酸素生物処理槽10へ流入する汚泥流量は、前述した第2生物処理槽14での飢餓状態に対する第1生物処理槽12での飽食状態の割合(飽食状態/飢餓状態)が1未満、無酸素生物処理槽の滞留時間が30分以上確保できるように設定されることが好ましい。例えば、無酸素生物処理槽10へ流入する汚泥流量を増加させると、無酸素生物処理槽10、第1生物処理槽12、第2生物処理槽14の滞留時間が減少する一方で、第1生物処理槽12のMLSS濃度が上昇する。無酸素生物処理槽10へ流入する汚泥流量を減少させると、無酸素生物処理槽10、第1生物処理槽12、第2生物処理槽14の滞留時間が増加する一方で、第1生物処理槽12のMLSS濃度が低下する。このような返送流量の操作により無酸素生物処理槽10、第1生物処理槽12及び第2生物処理槽14の滞留時間、第1生物素処理槽のMLSS濃度のMLSS濃度等を変化させることができるので、飢餓状態に対する飽食状態の割合を任意にコントロールすることが可能となる。本実施形態の連続式の活性汚泥法では、回分式活性汚泥法と異なり、生物汚泥のグラニュール化に重要な因子である無酸素状態、飽食状態、飢餓状態を、返送流量の操作により任意にコントロール可能である点で有益である。
【0049】
各生物処理槽内のpHについては特に規定されるものではないが、通常の活性汚泥と同様に各生物処理槽内のpHは6〜8の範囲とすることが好ましい。処理対象のBOD成分の種類によっては槽内のpHが変動する場合があるが、その場合には、水酸化ナトリウム等のアルカリや塩酸、硫酸等の酸等を用いて、槽内のpHを上記範囲内に制御することが好ましい。
【0050】
汚泥のグラニュール化には核が必要とされている。通常の排水中にはこのような核となるような微粒子が含まれているので特に添加する必要はないが、核形成を促進させる点で、Fe2+、Fe3+、Ca2+、Mg2+等の水酸化物が形成されるようなイオン等を添加することが好ましい。なお、Fe2+を添加する場合は、無酸素生物処理槽10に添加することが好ましい。これにより、核の促進形成に加えて無酸素状態を促進することができる。
【0051】
また、無酸素生物処理槽10に硝酸塩もしくは亜硝酸塩等を添加することが好ましい。これにより、嫌気性細菌である脱窒菌が無酸素生物処理槽10内で増殖しやすくなり、無酸素状態が良好に保たれる。
【実施例】
【0052】
以下、実施例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0053】
本実施例では、まず、MLSS負荷及び前記式(1)が1未満になるという条件を満たした上で、MLSS負荷と滞留時間の条件によってグラニュールが形成される例を示す。その後、同様の条件で膜分離を用いた場合、汚泥のろ過性を高めることができることを示す。
【0054】
図1に示した排水処理装置1(無酸素生物処理槽10の容積10L、第1生物処理槽12の容積30L、第2生物処理槽14の容積40L)を用いて、工業用水で有機性BOD成分をBOD130〜300mg/Lの任意の濃度に希釈した被処理水の生物処理を行った。被処理水は、第1生物処理槽12に連続的に供給した。標準活性汚泥法に用いられる汚泥を種汚泥として使用した。馴養後、MLSS負荷のコントロールは流量変化によって行った。
【0055】
無酸素生物処理槽10では撹拌機による撹拌のみを行い、試験期間中、DOを1mg/L未満に維持した。第1生物処理槽12及び第2生物処理槽14では散気管による空気爆気を行い、試験期間中、DOを5〜8mg/Lの範囲に維持した。
【0056】
水温は特にコントロールせずに室温で行い、試験期間中、25〜28℃の範囲で推移した。
【0057】
各生物処理槽の容積と、第2生物処理槽から無酸素槽への汚泥返送量により各槽のMLSS濃度割合が決定される。また全体の汚泥流量は被処理水の流量に比例して同様の割合で上昇させた。そのため、試験期間中の飢餓状態に対する飽食状態の割合(飽食状態/飢餓状態の割合)は約0.34に固定された。
【0058】
第2生物処理槽14における膜ろ過にはポリエチレン製、孔径0.4μmのA4サイズの平膜(株式会社クボタ製)を用い、フラックスが0.4m/d以下となるように膜量を調整しながら運転した。
【0059】
試験期間中における、被処理水のBOD濃度及び第2生物処理槽14から得られる最終処理水のBOD濃度、各槽のMLSS濃度、第1生物処理槽12と第2生物処理槽14のMLSS負荷、汚泥沈降性の指標となるSVI30(第2生物処理槽14のみ)、第1生物処理槽12と第2生物処理槽14の滞留時間の合計、無酸素生物処理槽10の滞留時間(中央値)を表1に示す。また、図3に、光散乱回折タイプ粒度分布測定装置により測定した、各試験期間における汚泥の粒径分布を示す。汚泥は排水処理装置1内を循環するので、無酸素槽10、第1生物処理槽12、第2生物処理槽14のいずれの槽内でも、粒径は同じである。なお、SVI30と粒径分布は、条件I〜Vに移行した後10日目(最終日)に測定した。
【0060】
【表1】

【0061】
表1に示すように、試験開始から10日までの条件Iでは、第1生物処理槽12のMLSS負荷を0.35kgBOD/kgMLSS/dに設定し、第2生物処理槽14のMLSS負荷を0.04kgBODkgMLSS/dに設定した。この試験期間でのSVI30は、種汚泥と比較して低下し、汚泥の沈降性は向上した。しかし、図3に示すように、この試験期間での粒度分布は種汚泥と比較して大きな変化はなく、グラニュールの形成はほとんど認められなかった。MLSS負荷0.35kgBOD/kgMLSS/dでは、第1生物処理槽12の生物汚泥が充分な飽食状態となり難く、上記試験期間(10日間)では、生物汚泥のグラニュール化がほとんど起こらなかったと考えられる。
【0062】
試験開始10日後〜20日までの条件IIでは、被処理水の流入流量を増加させて第1生物処理槽12のMLSS負荷を0.77kgBOD/kgMLSS/dに設定した。表1に示すように、この試験期間でのSVI30は種汚泥と比較して大きく低下した。また、図3に示すように、この試験期間での粒径は種汚泥と比較して大きくなっており、生物汚泥のグラニュール化が進行しているといえる。
【0063】
試験開始20日後〜30日までの条件IIIでは、被処理水の流入水量、被処理水のBOD濃度を増加させて第1生物処理槽12のMLSS負荷を1.84kgBOD/kgMLSS/dに設定した。表1に示すように、この試験期間でのSVI30は、試験開始10日後〜20日までの試験期間(条件II)と同様に低い値を維持した。また、図3に示すように、この試験期間では、さらに粒子径が大きくなっていた。この試験期間の生物汚泥を電子顕微鏡で観察したところ、直径約200μmのグラニュールが形成されていた。
【0064】
試験開始30日後〜40日までの条件IVでは、第1生物処理槽12のMLSS負荷を1.75kgBOD/kgMLSS/dに設定し、MLSS濃度の上昇に合わせて被処理水の流入水量を増加させることで、第1生物処理槽12と第2生物処理槽14の滞留時間の合計を1.8hに設定した。その結果、表1に示すように、この試験期間でのSVI30は、試験開始後20日後〜30日までの試験期間(条件III)と比較して上昇した。試験開始30日後〜40日までの試験期間の生物汚泥を電子顕微鏡で観察したところ、試験開始20日後〜30日までの試験期間(条件III)に形成されたグラニュールは維持されているものの、その周りにフロックが付着していた。この付着したフロックが原因で、生物汚泥の沈降性が悪化したものと考えられる。
【0065】
試験開始40日後〜50日までの条件Vでは、被処理水のBOD濃度の希釈割合を300mg/Lに変更し、被処理水の流入水量を減少させ、第1生物処理槽12のMLSS負荷を1.94kgBOD/kgMLSS/dに設定し、第1生物処理槽12と第2生物処理槽14の滞留時間の合計を3.2hに設定した。その結果、表1に示すように、試験開始30日後〜40日までの試験期間(条件IV)で上昇したSVI30が、この試験期間で低下し、生物汚泥の沈降性に改善傾向がみられた。試験開始40日後〜50日までの試験期間の生物汚泥を電子顕微鏡で観察したところ、試験開始30日後〜40日までの試験期間(条件IV)中にグラニュールに付着したフロックが減少していた。
【0066】
以上のように、第1生物処理槽12のMLSS負荷を0.35kgBOD/kgMLSS/dに設定し、第2生物処理槽14のMLSS負荷を0.04kgBODkgMLSS/dに設定した場合(条件I)、汚泥の沈降性は向上するものの、10日間の試験期間では、生物汚泥のグラニュール化がほとんど起こらなかった。そして、第1生物処理槽12のMLSS負荷を0.8kgBOD/kgMLSS/d以上に上昇させると、10日間という短期間で生物汚泥のグラニュール化が起こった(条件II)。また、第1生物処理槽12と第2生物処理槽14のMLSS負荷がほぼ同じである条件I,II,IIIを比較すると、滞留時間の合計が短いと、グラニュールの周りにフロックが付着し、グラニュールを良好に維持できない傾向があった。
【0067】
次に、新たに同様の種汚泥を使用し、図1の装置において無酸素生物処理槽10を省略した上で、第1生物処理槽12のMLSS負荷を1.4kgBOD/kgMLSS/d、第2生物処理槽14のMLSS負荷を0.1kgBODkgMLSS/dとなるまで立ち上げ、この負荷で20日間の運転を行った。この時の汚泥の状況を電子顕微鏡で観察したところ、立ち上げに応じて汚泥のグラニュール化がみられたが、20日間の運転中に多量の微小動物の増殖が見られ、これらによりグラニュールが破壊されてしまった。20日間運転後の結果を表2にまとめた。表2に示したように、SVI30はグラニュール化している条件と比較して高い値となった。
【0068】
その後、無酸素生物処理槽10を付加して、負荷条件を変えずに10日間の運転を行った。10日間運転後の結果を表2にまとめた。表2に示すように、10日間の運転後のSVI30は、無酸素生物処理槽10を省略した場合に比べて大きく低下した。この時の汚泥の状況を電子顕微鏡で観察したところ、原生動物微小動物の減少が見られ、さらには直径約200μmのグラニュールが形成されていた。このことから、無酸素生物処理槽10がグラニュール化に大きく寄与していると考えられる。
【0069】
【表2】

【0070】
実施例として、試験開始後20〜30日後(条件III)のグラニュール化している第2生物処理槽に膜を浸漬して、クリティカルフラックスを測定した。クリティカルフラックスとは、汚泥中に浸漬した膜から吸引ろ過を行うに当たって、徐々にフラックスを上昇させた時、急激に差圧の上昇がみられるフラックスを言う。ポリエチレン製、孔径0.4μmのA4サイズの平膜(株式会社クボタ製)を浸漬させ、5L/minで曝気しながら2h吸引ろ過を行った。フラックスを上昇させた時の時間あたりの差圧上昇量の変化を図4に示す。
【0071】
比較例として、試験開始後0〜10日後(条件I)のグラニュール化していない第2生物処理槽で、実施例と同様にして、クリティカルフラックスを測定した。フラックスを上昇させた時の時間あたりの差圧上昇量の変化を図4に示す。
【0072】
試験開始後0〜10日後のグラニュール化していない条件Iではクリティカルフラックスが0.8m/dであるのに対し、試験開始後20〜30日後のグラニュール化している条件IIIでは、クリティカルフラックスが1.0m/dと上昇した。このことから、実施例では、汚泥をグラニュール化することによって汚泥のろ過性を高められることが示された。
【符号の説明】
【0073】
1 排水処理装置、10 無酸素生物処理槽、12 第1生物処理槽、14 第2生物処理槽、16 膜、18a,18b 排水流入ライン、20a,20b 汚泥返送ライン、22 処理水排出ライン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
BOD成分を含む有機性排水を生物汚泥により生物処理する反応槽と、前記反応槽で得られた処理水を膜によって汚泥と分離する分離機構と、を有する排水処理装置であって、
前記反応槽は、無酸素生物処理槽と、生物処理に必要な酸素が供給される第1生物処理槽及び第2生物処理槽と、を含み、
前記有機性排水は前記第1生物処理槽に連続的に流入され、前記第1生物処理槽及び前記第2生物処理槽で生物処理され、
前記第2生物処理槽内において、槽内に設置された膜により、処理水と汚泥とが分離され、
前記第2生物処理槽内の汚泥の少なくとも一部は、前記無酸素生物処理槽へ返送され、
前記無酸素生物処理槽内の汚泥の少なくとも一部は、少なくとも前記第1生物処理槽に供給され、
前記第1生物処理槽のMLSS負荷は、前記第2生物処理槽のMLSS負荷より高く、
前記第1生物処理槽及び前記第2生物処理槽における下記式(1)の値が1未満であることを特徴とする排水処理装置。
【数1】


式(1)
【請求項2】
請求項1に記載の排水処理装置であって、
前記第1生物処理槽のMLSS負荷は、0.4kgBOD/kgMLSS/d以上であり、前記第2生物処理槽のMLSS負荷は、0.5kgBOD/kgMLSS/d以下であることを特徴とする排水処理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の排水処理装置であって、
前記第1生物処理槽及び前記第2生物処理槽の被処理水の滞留時間の合計が3時間以上であることを特徴とする排水処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2013−628(P2013−628A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−131901(P2011−131901)
【出願日】平成23年6月14日(2011.6.14)
【出願人】(000004400)オルガノ株式会社 (606)
【Fターム(参考)】