説明

掘削耕耘作業機の運搬用補助具

【課題】掘削耕耘作業機をフォークリフトで持ち上げる際に、面倒な付帯的な作業をすることなく、掘削耕耘作業機がフォークから傾いて落下するようなことを防止し、安全に掘削耕耘作業機をフォークリフトで持ち上げ、運搬可能とする。
【解決手段】掘削耕耘作業機の運搬用補助具1を、基部2と支持部3が互いに屈曲した状態で一体に形成し、基部2と支持部3にわたってフォーク案内孔8を形成し、フォーク案内孔8の上縁18と後部フレームの下面が同じ高さになるように掘削耕耘作業機の前部フレームに装着し、支持部3には、スタンド20の上部を回動かつ所定回動角度位置で固定可能に取り付け、フォークリフトのフォークをフォーク案内孔8を挿通して、掘削耕耘作業機の後部フレームの下面に当接させて掘削耕耘作業機を持ち上げ可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農作業機の運搬用補助具、特に掘削耕耘作業機の運搬用補助具に関するものであり、例えば、プラウ作業機、サブソイラ作業機のような掘削耕耘作業機をフォークリフトで運搬するに際して、フォークリフトのフォークを差し込んで支持するために、掘削耕耘作業機の本体に取り付けて使用する運搬用補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
トラクタに取付けて圃場において、圃場を掘削したり、耕耘したりする農作業機として、例えば、プラウ作業機、サブソイラ作業機等の掘削耕耘作業機がある。プラウ作業機では、作業機の本体の後部フレーム(ボトムフレーム)の上下に、それぞれ複数のボトムとコールタを設け、これら上下の複数のボトムとコールタを上下反転可能とした多連型のプラウ作業機が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
このような掘削耕耘作業機を、その生産工場内において運搬する場合、トラックに載せて出荷する場合、又は圃場で運搬させる場合は、従来は、フォークリフトで農作業機の本体の適宜箇所、例えば、掘削耕耘作業機の本体の後部フレーム等の下面にフォークを当接して持ち上げ、或いは搬送していた。
【0004】
また、プラウ作業機、サブソイラ作業機等のような掘削耕耘作業機等は、生産工場や圃場において一時的に格納されたり、置かれたりするような場合、後部フレームを中心に転倒してしまうので、作業機の本体の一部にスタンドを取り付けて、転倒を防止していた(特許文献2、3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−196604号公報
【特許文献2】特開2001−186802号公報(図1、2のスタンド60参照)
【特許文献3】特開2003−102203号公報(図3のスタンド26参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
掘削耕耘作業機をフォークリフトを利用して持ち上げたり運搬する場合、従来のように、掘削耕耘作業機の本体の下方にフォークを差し込んで、本体の適宜箇所、例えば掘削耕耘作業機の本体のフレーム等の下面にフォークを当接して持ち上げて搬送すると、フォーク上に載置している掘削耕耘作業機が、バランスを崩してフォークから傾いて落下し、破損してしまうようなことが生じる。
【0007】
特に、作業機の本体のフレームの上下に、それぞれ複数のボトムとコールタを設け、上下反転可能とした多連型のプラウ作業機は、上下方向にボトムとコールタが設けられているので、安定性が悪く、フォークリフトで持ち上げている際に、傾いて落下しやすい。
【0008】
そこで、従来は、後部フレーム(ボトムフレーム)等の下面にフォークを当接した状態で、左右のフォークに相当する位置において、掘削耕耘作業機の本体の上部をフォークリフトに、紐、ロープ等で結い付けて、掘削耕耘作業機がフォークから傾いて落下するようなことを防止していた。しかしながら、この作業は、フォークリフトの運転者がフォークリフトからいちいち降りて行わなくてはならないので、きわめて面倒であった。
【0009】
本発明に係る掘削耕耘作業機の運搬用補助具は、掘削耕耘作業機をフォークリフトで持ち上げる際に、上記のような面倒な作業をすることなく、掘削耕耘作業機がフォークから傾いて落下するようなことを防止し、安全に掘削耕耘作業機をフォークリフトで持ち上げ、運搬可能な掘削耕耘作業機の運搬用補助具を実現することを課題とする。
【0010】
さらに、このような運搬用補助具を掘削耕耘作業機に取り付けるとともに、スタンドを使用姿勢及び退避姿勢のいずれかの状態にも簡単に選択できるように、取り付ける構成を実現することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は上記課題を解決するために、トラックに3点リンクで取り付けるマストと、マストに取り付けられた前部フレームと、前部フレームに固定されており複数のボトムを取り付ける後部フレームと、前部フレームに取り付けられるスタンドとを備えた掘削耕耘作業機に装着され、基部と支持部が互いに屈曲して一体で形成されて成り、フォークリフトのフォークを後部フレームの下面に当てて掘削耕耘作業機を持ち上げる際にフォークを挿通して案内するフォーク案内孔を有し、前記フォーク案内孔の上縁と後部フレームの下面が同じ高さになるように掘削耕耘作業機に装着されて使用される運搬用補助具において、前記基部は、前記前部フレームに取り付けられる構成であり、前記基部と支持部にわたって、前記フォーク案内孔が形成されており、前記支持部は、前記スタンドの上部を回動かつ所定回動角度位置で固定可能に取り付け可能な構成であることを特徴とする掘削耕耘作業機の運搬用補助具を提供する。
【0012】
前記支持部の端部は、二股上部と二股下部とから成る二股部に形成されており、前記スタンドの上部は、スタンド装着溝部及び固定部を有するスタンド取付角度変更部材の該スタンド装着溝部に嵌合されて前記二股部の中心に枢着されており、前記スタンド取付角度変更部材の固定部が二股下部に留め具で固定されるとスタンドが下方に向かう使用姿勢となり、前記スタンド取付角度変更部材の固定部が二股上部に留め具で固定されるとスタンドが後方に向かう退避姿勢となることを特徴とする。
【0013】
本発明は上記課題を解決するために、トラックに3点リンクで取り付けるマストと、マストに取り付けられた前部フレームと、前部フレームに固定されており複数のボトムを取り付ける後部フレームと、前部フレームに取り付けられるスタンドとを備えた掘削耕耘作業機に装着され、基部と支持部が互いに屈曲して一体で形成されて成り、フォークリフトのフォークを後部フレームの下面に当てて掘削耕耘作業機を持ち上げる際にフォークを挿通して案内するフォーク案内孔を有し、前記フォーク案内孔の上縁と後部フレームの下面が同じ高さになるように掘削耕耘作業機に装着されて使用される運搬用補助具において、前記後部フレームには、複数のコールタ取付アームが取り付けられており、該複数のコールタ取付アームにはそれぞれをコールタが取り付けられており、前記基部は後部フレームに取り付けられる構成であり、前記支持部に前記フォーク案内孔が形成されており、前記スタンドは、コールタ取付アームに装着されたスタンド支持具に、スタンドの上部を回動かつ所定回動角度位置で固定可能に取り付け可能な構成であることを特徴とする掘削耕耘作業機の運搬用補助具を提供する。
【0014】
スタンド支持具の端部は、二股上部と二股下部とから成る二股部が形成されており、スタンドの上部は、スタンド装着溝部と固定部を備えたスタンド取付角度変更部材のスタンド装着溝部に嵌合されて上記二股部の中心に枢着され、前記スタンド取付角度変更部材の固定部が二股下部に留め具で固定されると、スタンドが下方に向かう使用姿勢となり、前記スタンド取付角度変更部材の固定部が二股上に留め具で固定されると、スタンドが後方に向かう退避姿勢となることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る掘削耕耘作業機の運搬用補助具によれば、掘削耕耘作業機をフォークリフトで持ち上げる際に、上記のような面倒な作業をすることなく、掘削耕耘作業機がフォークから傾いて落下するようなことを防止し、安全に掘削耕耘作業機をフォークリフトで持ち上げ、運搬可能である。
【0016】
さらに、このような運搬用補助具取り付けた掘削耕耘作業機に、スタンドを使用姿勢及び退避姿勢のいずれかの状態にも簡単に選択できるように取り付けた構成としているので、倉庫の床面や圃場の地面に安定して定置できるとともに、必要に応じ簡単に退避姿勢とすることができる。特に、運搬用補助具は、掘削耕耘作業機のスタンドを支持する支持部材を兼用する構成とした場合は、運搬用補助具とスタンドをコンパクトにすっきりした構造で取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る掘削耕耘作業機の運搬用補助具の実施例1を示し、(a)は平面図、(b)正面図である。
【図2】本発明に係る掘削耕耘作業機の運搬用補助具の実施例1を示し、(a)は別方向から見た平面図、(b)は実施例1の変形例の正面図である。
【図3】(a)はスタンドを示し、(b)はスタンド取付角度変更部材示す斜視図である。
【図4】実施例1の運搬用補助具にスタンドを取り付けた状態を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は図4(a)の要部Xの断面図である。
【図5】実施例1の運搬用補助具をスタンドとともに掘削耕耘作業機に取り付けた状態を示す平面図である。
【図6】実施例1の運搬用補助具をスタンドとともに掘削耕耘作業機に取り付けた状態を示す正面図である。
【図7】本発明に係る掘削耕耘作業機の運搬用補助具の実施例2を示し、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)側面図である。
【図8】実施例2の運搬用補助具を掘削耕耘作業機に取り付けた状態を示す平面図である。
【図9】実施例2の運搬用補助具を掘削耕耘作業機に取り付けた状態を示す正面図である。
【図10】実施例2の運搬用補助具を掘削耕耘作業機に取り付けた要部を示す斜視図である。
【図11】実施例2のスタンド及びスタンド取付角度変更部材を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明に係る掘削耕耘作業機の運搬用補助具を実施するための形態を実施例に基づき図面を参照して、以下説明する。
【実施例1】
【0019】
本発明に係る掘削耕耘作業機の運搬用補助具の実施例1を、図1〜6において説明する。実施例1の掘削耕耘作業機の運搬用補助具1の平面図及び正面図を図1(a)及び図1(b)に示す。図2(b)は、実施例1の運搬用補助具1の変形例の正面図である。
【0020】
(運搬用補助具の構成)
運搬用補助具1は、図1(a)に示すように、基部2と支持部3が互いに屈曲して一体となった「への字型」の板部材で形成されている。図1(b)は、運搬用補助具1の支持部3の正面方向から見た正面図であり、図2(a)は、運搬用補助具1の基部2の正面方向から見た正面図である。
【0021】
運搬用補助具1は、図1(b)、図2(a)に示すように、支持部3の端部(図1(b)中の右側端)は上下に分岐され、二股上部4と二股下部5から成る二股部6が形成されている。二股上部4と二股下部5には、それぞれ留め具28(図4(a)参照)を挿通する留め孔7が形成されている。
【0022】
図1(b)、図2(a)に示すように、運搬用補助具1の基部2と支持部3にわたってフォーク案内孔8が形成されている。このフォーク案内孔8は、フォークリフト(図示せず)の左右のフォークの一方のフォーク9(図1(b)の想像線で断面を図示)を側方から挿通する孔であり、正面視で長方形に形成されている。フォーク案内孔8の横幅寸法wは、フォークリフトのフォーク9の断面横幅より大きく形成され、縦幅寸法zはフォーク9の断面縦幅より大きく形成されている。
【0023】
本実施例1では、長方形のフォーク案内孔8の上縁18に、凸状に切り込み孔10がフォーク案内孔8に連続して形成されているが、このような切り込み孔10は必ずしも必要ではなく、図2(b)に実施例1の変形例である運搬用補助具1’を示すように、長方形のフォーク案内孔8のみで、切り込み孔10を設けない構成としてもよい。
【0024】
なお、フォーク案内孔8の上縁18に切り込み孔10が形成されていると、フォーク案内孔8にフォーク9を挿通したり引き抜いたりする際に、フォーク案内孔8の上縁とフォーク9の上面が接触する摩擦面が少なくなるので、よりスムースなフォーク9の挿通及び引き抜きが可能となるという効果も生じる。
【0025】
図1(a)、(b)、図2(a)に示すように、支持部3の外面において、フォーク案内孔8の上縁18の直上に、規制突起11が外側方に突出するように設けられている。また、二股部6の中心位置であり、二股上部4の留め孔7と二股下部5の留め孔7から等距離の回転中心となる位置に、支持軸12が外側方に突出するように設けられている。
【0026】
この支持軸12は、後記するように、スタンド20(図3(a)参照)の上部を回転可能に枢着するものであり、抜け止ピン挿通用のピン孔13が上下方向に形成されている。
【0027】
運搬用補助具1の基部2の側端部(左側端部)には、ボルト孔14が形成されている。このボルト孔14は、運搬用補助具1を、後記する掘削耕耘作業機15の前部フレーム16(図5参照)の前面に固定するために、ボルト17(図4(a)参照)を挿通するための孔である。
【0028】
なお、後記するが、運搬用補助具1が前部フレーム16の前面に固定されると、運搬用補助具1のフォーク案内孔8の上縁18が後部フレーム19(ボトムフレーム)の下面と同じ高さとなるように構成する。具体的には、運搬用補助具1におけるフォーク案内孔8の縦方向における形成位置、ボルト孔14の位置、及び掘削耕耘作業機15の前部フレーム16(この前部フレーム16に運搬用補助具1が固定される。)に形成されるねじ穴の位置(前部フレーム16への取付位置)を関連させて設計する。
【0029】
このような構成とすると、フォークリフトのフォーク9をフォーク案内孔8を挿通して後部フレーム19の下側に案内することができ、しかも、掘削耕耘作業機15を持ち上げて運搬する際に、フォーク9を水平状態で掘削耕耘作業機15を持ち上げることが可能なので、掘削耕耘作業機15がフォークリフトから遠ざかる方向に傾斜せず略水平に持ち上げることができる。
【0030】
以上が、実施例1の運搬用補助具1の構成であるが、実施例1の運搬用補助具1は、フォークリフトのフォーク9を安定して挿通可能とするとともに、スタンド20を取り付けるスタンド支持具(実施例2参照)を兼用する機能を有する。
【0031】
(スタンドの構成)
ここで、図3により、スタンド20について説明する。図3(a)に示すように、スタンド20は、その下端は安定して定置できるように屈曲接地部21が形成されている。スタンド20は、その上端には、上下方向に複数の枢支孔22が隔設されている。スタンド20は、スタンド取付角度変更部材23を介して運搬用補助具1の支持部3に取り付けられる(図4(a)参照)。
【0032】
スタンド取付角度変更部材23は、図3(b)に示すように、装着溝部24と固定部25とから一体に「への字型」に形成されている。装着溝部24は、スタンド20の上部を嵌合する部分であり、両側縁に突縁26が形成され、浅い溝状に形成されている。装着溝部24の中心には支持軸12を嵌合する枢支孔27が形成されている。
【0033】
固定部25は、スタンド装着溝部24から斜め下方に延び出た部分であり、二股上部4と二股下部5のそれぞれと同じ形状に形成されている。固定部25の端部には、留め具28を挿通する留め孔29が形成されている。
【0034】
図4(a)は、運搬用補助具1にスタンド取付角度変更部材23を介して装着した状態であり、スタンド20が下方に向かって延びる使用姿勢の状態を示す図である。図4(b)は、図4(a)の要部Xの断面図である。図4に示すように運搬用補助具1にスタンド取付角度変更部材23への装着した状態は、次のようにして組み立てられる。
【0035】
スタンド20の上部を、スタンド取付角度変更部材23のスタンド装着溝部24に嵌合する。そして、スタンド20の枢支孔22を選択してこの枢支孔22と、スタンド取付角度変更部材23の枢支孔27に、運搬用補助具1の支持軸12を挿入し嵌合させる。スタンド20の複数の枢支孔22の1つを選択することで、スタンド20の運搬用補助具1への取付位置から接地する屈曲接地部21までの長さが調整できる。
【0036】
さらに、抜け止めピン30を支持軸12のピン孔13に挿入する。さらに、固定部25の留め孔29と運搬用補助具1の二股下部5の留め孔7とを合わせ、留め孔29と留め孔7を通して留め具28を挿入し、留め具28に形成されたピン孔31を通して抜け止めピン32を挿入する。これにより、運搬用補助具1の支持部3の外面にスタンド取付角度変更部材23を介してスタンド20が使用姿勢の状態で固定される。
【0037】
(運搬用補助具の掘削耕耘作業機への装着)
ところで、運搬用補助具1は、掘削耕耘作業機15に装着して取り付けられて使用される。この実施例1では、運搬用補助具1が取り付けられる掘削耕耘作業機15として、図5(平面図)及び図6(正面図)に示すような多連型のプラウ作業機を例に挙げて説明する。この掘削耕耘作業機15自体は公知(例えば、特許文献1参照)のものであり、本発明の特徴的な構成ではないので、以下、その概要のみを説明する。
【0038】
掘削耕耘作業機15は、マストフレーム33と、前部フレーム16と、後部フレーム19を備えている。後部フレーム19は、前部フレーム16に、上下の締着板34を介して、水平かつ作業進行方向に対して斜め後方に向かって延びるように、固定されて取り付けられている。
【0039】
マストフレーム33は、トラクタに三点リンク(図示せず)を介して連結される。マストフレーム33には、作業幅方向に調節用の送りねじ(図示せず)が設けられており、この送りねじによって、前部フレーム16が作業幅方向に送られ、マストフレーム33に対して作業幅方向の位置が調節可能に取り付けられている。
【0040】
後部フレーム19の上下には、それぞれ複数(本実施例1では3個)のボトム35が後部フレーム19の長手方向に沿って隔設されており、作業進行方向に向かって右側に反転耕起する。さらに、後部フレーム19には、各ボトム35に対して、コールタ36がコールタバー37を介して取り付けられている。
【0041】
以上、本発明に係る掘削耕耘作業機15の運搬用補助具1、及びこの運搬用補助具1に装着されるスタンド20の構成を説明したが、運搬用補助具1を掘削耕耘作業機15へ装着する構成について説明する。
【0042】
運搬用補助具1を掘削耕耘作業機15に装着するために、掘削耕耘作業機15の前部フレーム16の前面に、予め、ねじ穴を形成しておく。そして、運搬用補助具1のボルト孔14を通してボルト17を前部フレーム16のねじ穴に螺着し、これによって、図5に示すように、前部フレーム16の前面に運搬用補助具1の基部2を固定する。図6には運搬用補助具1が取り付けられた状態の正面図を示している。
【0043】
ここで重要なことは、運搬用補助具1のフォーク案内孔8の上縁18が、後部フレーム19の下面と同じ高さとなるように、運搬用補助具1が前部フレーム16の前面に取り付けられる構成とすることである。そのためには、運搬用補助具1の支持部3におけるフォーク案内孔8の縦方向の形成位置、前部フレーム16の前面に形成されるねじ穴、並びに運搬用補助具1の基部2に形成されるボルト孔14の上下方向の形成位置等が関連的に設計されるべきである。
【0044】
このように、運搬用補助具1のフォーク案内孔8の上縁18が、後部フレーム19の下面と同じ高さとすることで、フォークリフトで掘削耕耘作業機15を持ち上げて運搬する際に、フォーク9がフォーク案内孔8の上縁に当接する高さと、フォーク9が後部フレーム19に当接する高さが一致するので、フォーク9を案内孔8に挿通すると、フォーク9は、後部フレーム19の下側に案内され、しかも、フォーク9で掘削耕耘作業機15が傾むくことなく略水平に持ち上げることができる。
【0045】
さらに、スタンド20を、前記のように運搬用補助具1の支持部3に、スタンド取付角度変更部材23を介して装着する。この結果、図6に示すように、運搬用補助具1とスタンド20が掘削耕耘作業機15の本体に装着される。
【0046】
なお、スタンド20は、運搬用補助具1を掘削耕耘作業機15に装着した後で取り付ければよいが、予め運搬用補助具1にスタンド20を取り付けてから、運搬用補助具1とともに掘削耕耘作業機15に装着してもよい。
【0047】
(作用)
以上のとおり、掘削耕耘作業機15に、運搬用補助具1及びスタンド20が装着されるのであるが、このような掘削耕耘作業機15をフォークリフトで持ち上げて運搬する場合、及び倉庫等床面や圃場の地面に定置する場合において、運搬用補助具1及びスタンド20に関連する作用を以下説明する。
【0048】
掘削耕耘作業機15をフォークリフトで持ち上げて運搬する際には、掘削耕耘作業機15に対して、図5に示すように、フォークリフトは後部フレーム19に対して、作業進行方向の左側方から近づき、左右のフォークの一方(この実施例1では左側のフォーク)9を、運搬用補助具1のフォーク案内孔8を挿通して、後部フレーム19の下側まで差し込む。右側のフォーク9’は、直接、後部フレーム19の下側まで差し込む。
【0049】
そして、左右のフォーク9、9’を上昇させると、掘削耕耘作業機15はその後部フレーム19が左右のフォーク9、9’に載置された状態で持ち上げられ、運搬可能となる。フォークリフトで持ち上げられた掘削耕耘作業機15が、フォークリフト側に傾いたりする場合はL型のフォーク9、9’で受け止めるので落下する危険はない。
【0050】
しかしながら、掘削耕耘作業機15がフォークリフトと反対側、即ち、フォークリフトから離れる方向に傾いたりする場合は、フォーク9、9’から落下する危険がある。しかし、本発明によれば、掘削耕耘作業機15に装着された運搬用補助具1のフォーク案内孔8の下縁がフォーク9の下面に当接してその動きが拘束される。従って、掘削耕耘作業機15がフォーク9、9’から傾いて落下するようなことが防止される。
【0051】
掘削耕耘作業機15が、工場内の倉庫に格納されたり、或いは圃場に置かれる場合には、運搬用補助具1に装着されたスタンド20(図4(a)参照)は、倉庫等床面、或いは圃場の地面等に下端の屈曲接地部が当接されて、傾いて転倒することなく一定の状態に維持される。
【0052】
そして、掘削耕耘作業機15を運搬する場合、或いは圃場で掘削耕耘作業を行わせる場合には、抜け止めピン32を引き抜き、留め具28を運搬用補助具1の二股下部5及びスタンド取付角度変更部材23の固定部25から抜き取り、スタンド20及びスタンド取付角度変更部材23を支持軸12を中心に後方に回転し、固定部25を二股上部4に合わせる。
【0053】
そして、抜き取った留め具28を、二股上部4の留め孔7とスタンド取付角度変更部材23の固定部25の留め孔29とを合わせて挿入し、止めピン32をピン孔31に挿入して固定する。これにより、スタンド20は、後方に向けて略水平に取り付けられた、退避姿勢の状態となり、掘削耕耘作業機15を運搬する場合、或いは圃場で掘削耕耘作業を行わせる場合の邪魔とならない。
【0054】
以上のとおり、掘削耕耘作業機15に運搬用補助具1が装着され、さらに、スタンド20がスタンド取付角度変更部材23を介して装着される。これにより、フォークリフトで安全に持ち上げ、運搬し易くなる。また、掘削耕耘作業機15が格納される場合や圃場に置かれる場合に、スタンド20により作業機の本体が傾いて転倒するようなことが防止され、安定して定置されることが可能となる。
【実施例2】
【0055】
本発明に係る掘削耕耘作業機の運搬用補助具の実施例2を、図7〜11において説明する。図7(a)、(b)、(c)は、それぞれ実施例2の掘削耕耘作業機の運搬用補助具の平面図、正面図、側面図である。この運搬用補助具41は、図7(c)に示すように、基部42と支持部43が互いに屈曲されて一体の側面視L型の板部材で形成されている。
【0056】
図7(b)に示すように、運搬用補助具41の支持部43にフォーク案内孔44が形成されている。このフォーク案内孔44は、実施例1と同様に、正面視で長方形に形成され、横方向の寸法wは、フォークリフトのフォークの断面横幅より大きく形成され、縦方向の寸法zはフォークの断面縦幅より大きく形成されている。
【0057】
実施例1と同様に、運搬用補助具41のフォーク案内孔44の上縁45が後部フレーム(ボトムフレーム)46の下面と同じ高さとなるように運搬用補助具41が掘削耕耘作業機47に取り付けられる構成とすることが重要である。
【0058】
そのために、運搬用補助具41を掘削耕耘作業機47に取り付ける位置(図10に示すように、上方のコールタ49を取り付ける上部コールタバー50と下方のコールタ49を取り付ける下部コールタバー51が互いに当接する結合部52の上面の位置)、運搬用補助具41のフォーク案内孔44の上下方向における形成位置が考慮され設計される。
【0059】
図7(a)に示すように、基部42の端部には、ボルト孔53が形成されており、このボルト孔53は、運搬用補助具41を、掘削耕耘作業機47に固定するためにボルト54(図10参照)を挿通するための孔である。
【0060】
ところで、以上の構成から成る実施例2の運搬用補助具41は、実施例1と同様に、ボトムとコールタの組み合わせが複数設けられた多連型のプラウ作業機のような掘削耕耘作業機の本体に取り付けられる。しかし、実施例2の運搬用補助具41は、実施例1に較べてボトム48とコールタ49の組み合わせの数がより多く、前後方向により長い多連型のプラウ作業機のような大型の掘削耕耘作業機47に適用される。
【0061】
即ち、実施例1の運搬用補助具1は掘削耕耘作業機15の前部フレーム16に装着され、スタンド20も取り付けて支持する構成である。しかし、ボトムとコールタの組み合わせが多くなり、作業機本体が前後方向により長く大型となると、実施例1のような運搬用補助具1では、掘削耕耘作業機の比較的前方をフォークリフトで掘削耕耘作業機15を持ち上るために、前後方向(作業進行方向)で持ち上げ重量にアンバランスとなり、フォークリフト自体も前後方向でバランスが崩れ転倒の危険性が生じ、また、掘削耕耘作業機15の後部フレーム19に大きな負荷がかかり、強度的にも好ましくない。
【0062】
そこで、実施例2の運搬用補助具41は、掘削耕耘作業機47の前部フレーム55ではなく、前部フレーム55より作業進行方向の後方における掘削耕耘作業機47に取り付けるような構成とした。図9及び図10に示すように、上方のコールタ49を取り付ける上部コールタバー50と下方のコールタ49を取り付ける下部コールタバー51が互いに近接し、比較的大きな強度を有する結合部52を構成している。
【0063】
なお上下のコールタ49は、互いに上下に転換するが、説明の都合上、図9に示す状態で、とりあえず上方のコールタ、下方のコールタ、上部コールタバー、下部コールタバーという。
【0064】
この結合部52には、ボルト孔(図示せず)が形成されており、図10に示すように、運搬用補助具41の基部42を結合部52の上面に載置して、基部42のボルト孔53及び結合部52のボルト孔を通してボルト54を挿通し、結合部52の下面側からナットで締着し、運搬用補助具41を掘削耕耘作業機47の本体に取り付けることができる。
【0065】
作業進行方向に後部フレームに沿って複数の上下のコールタ49が設けられた多連型の掘削耕耘作業機47では、上部コールタバー50と下部コールタバー51の複数の結合部52のうち、フォークリフトで掘削耕耘作業機47を持ち上げた際に、作業進行方向において持ち上げ重量がある程度バランスがとれるように、適切な結合部52を選択して、これに運搬用補助具41を取り付けることが好ましい。
【0066】
ところで、実施例2の運搬用補助具41は、その構成及び取付位置から見ても、運搬用補助具41自体にスタンド56を取り付ける構成ではない。そこで、実施例2では、スタンド56は、実施例1と同様に前部フレーム55の前面にスタンド支持具57により、スタンド取付角度変更部材58を介して取り付けるような構成とした(図8、9、11参照)。
【0067】
スタンド支持具57は、実施例1の運搬用補助具1と略同じ構成であるが、運搬用補助具1のようなフォーク案内孔8が形成されていない。即ち、スタンド支持具57は、図11(a)に示すように、基部59と支持部60が一体の「への字型」の板部材で形成されている。支持部60の端部(後端)は上下に分岐され、二股上部61と二股下部62から成る二股部63が形成されている。二股上部61と二股下部62には、それぞれ留め具63を挿通する留め孔64が形成されている。
【0068】
そして、スタンド支持具57は、二股部63の中心位置であって、二股上部61の留め孔64と二股下部62の留め孔から等距離の回転中心となる位置に、支持軸65が外方に突出するように設けられている。この支持軸65は、スタンド56の上部を回転可能に枢着するものであり、抜け止ピン挿通用のピン孔が上下方向に形成されている。
【0069】
スタンド支持具57の基部59の側端部には、ボルト孔が形成されており、このボルト孔は、運搬用補助具41を、掘削耕耘作業機47の前部フレーム55の前面に固定するためにボルト67を挿通するための孔である。なお、前部フレーム55は、実施例1の掘削耕耘作業機と同様に、マストフレーム66に作業進行方向に対して幅方向に調節可能に取り付けられている。
【0070】
実施例2のスタンド56及びスタンド取付角度変更部材58は、実施例1と同じであるからここでは説明をしない。図11(a)に示すように、スタンド56の上部をスタンド取付角度変更部材58の装着溝部68に嵌合する。そして、スタンド56の複数の枢支孔69の1つを選択し、スタンド56の支持具57への取付位置から接地する屈曲接地部70までの長さを調整し、この選択した枢支孔69及びスタンド取付角度変更部材58の枢支孔に、支持具57の支持軸65を嵌合させる。
【0071】
そして、抜け止めピン71を支持軸65のピン孔に挿入する。さらに、スタンド取付角度変更部材58の固定部72の留め孔と支持具57の二股下部62の留め孔64を通して留め具63を挿入し、留め具63に形成されたピン孔を通して抜け止めピン73を挿入する。これにより、スタンド支持具57の支持部43の外面にスタンド取付角度変更部材58を介してスタンド56が固定される。
【0072】
実施例2において、スタンド56は実施例1と同様に、その下端の屈曲接地部70を設け、これを、図9、11に示すように、工場倉庫の床面、圃場の地面に当接させて、掘削耕耘作業機47を定置するが、運搬時や作業時にはスタンド56を実施例1と同様に、スタンド取付角度変更部材58を回転させて作業進行方向に対しての後方に向けて、固定部72の留め孔を二股上部61の留め孔64に合わせて留め具63を挿入し、抜け止めピン73で留めて、後方に向けて水平の退避姿勢の状態とすることができる。
【0073】
(作用)
以上のとおり、掘削耕耘作業機47に、運搬用補助具41及びスタンド56が装着されるのであるが(図8、9参照)、このような掘削耕耘作業機47をフォークリフトで持ち上げて運搬する場合、及び倉庫等床面や圃場の地面に定置する場合において、運搬用補助具41及びスタンド56に関連する作用を以下説明する。
【0074】
掘削耕耘作業機47をフォークリフトで持ち上げて運搬する際には、掘削耕耘作業機47に対して、図8において、フォークリフトは後部フレーム46に対して作業進行方向の左側方から近づき、左右のフォークの一方(この実施例2では左側のフォーク)9を、運搬用補助具41のフォーク案内孔44を挿通して、後部フレーム46の下側まで差し込む。右側のフォーク9’は、直接、後部フレーム46の下側まで差し込む。
【0075】
そして、左右のフォーク9、9’を上昇させると、掘削耕耘作業機47はその後部フレーム46が左右のフォーク9、9’に載置された状態で持ち上げられ、運搬可能となる。フォークリフトで持ち上げられた掘削耕耘作業機47が、フォークリフト側に傾いたりする場合はL型のフォーク9、9’で受け止めるので落下する危険はない。
【0076】
しかしながら、掘削耕耘作業機47がフォークリフトと反対側、即ち、フォークリフトから離れる方向に傾いたりする場合は、フォーク9、9’から落下する危険がある。しかし、本発明によれば、掘削耕耘作業機47に装着された運搬用補助具41のフォーク案内孔44の下縁45’がフォーク9の下面に当接してその動きが拘束される。従って、掘削耕耘作業機47がフォーク9、9’から傾いて落下することが防止される。
【0077】
掘削耕耘作業機47が、工場内の倉庫に格納されたり、或いは圃場に置かれる場合には、前部フレーム55に取り付けられたスタンド56(図9、11参照)は、倉庫等床面、或いは圃場の地面等に下端の屈曲接地部70が当接されて、傾いて転倒することなく一定の状態に維持される。
【0078】
そして、掘削耕耘作業機47を運搬する場合、或いは圃場で掘削耕耘作業を行わせる場合には、抜け止めピン73を引き抜き、留め具63をスタンド支持具57の二股下部62及びスタンド取付角度変更部材58の固定部72から抜き取り、スタンド56及びスタンド取付角度変更部材58を支持軸65を中心に後方に回転し、スタンド取付角度変更部材58の固定部72の留め孔を二股上部61の留め孔64に合わせる。
【0079】
そして、抜き取った留め具63を、固定部72の留め孔と二股上部61の留め孔64に挿入し、止めピン73を留め具63のピン孔に挿入して固定する。これにより、スタンド56は後方に向けて略水平に取り付けられた退避姿勢の状態となり、掘削耕耘作業機47を運搬する場合、或いは圃場で掘削耕耘作業を行わせる場合の邪魔とならない。
【0080】
以上のとおり、掘削耕耘作業機47に運搬用補助具41が装着される。これにより、フォークリフトで安全に持ち上げ、運搬し易くなる。また、掘削耕耘作業機47が格納される場合や圃場に置かれる場合に、スタンド56により作業機の本体が傾いて転倒することが防止され、安定して定置されることが可能となる。
【0081】
さらに、スタンド支持具57にスタンド56がスタンド取付角度変更部材58を介して装着され、スタンド使用状態では、スタンド56により倉庫や圃場においてスタンドで定置でき、また、運搬や作業の際には、スタンド56は退避姿勢の状態とすることができる。
【0082】
以上、本発明に係る掘削耕耘作業機の運搬用補助具を実施するための形態を実施例に基づいて説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲内でいろいろな実施例があることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明に係る掘削耕耘作業機の運搬用補助具は上記のような構成であるから、プラウ作業機、サブソイラ作業機等の掘削耕耘作業機に適用可能であるだけでなく、作業機の本体に運搬用補助具が装着できる部分があれば、各種の農作業機に適用可能である。
【符号の説明】
【0084】
(実施例1)
1 運搬用補助具
1’ 運搬用補助具
2 基部
3 支持部
4 二股上部
5 二股下部
6 二股部
7 留め孔
8 フォーク案内孔
9、9’ フォーク
10 切り込み孔
11 規制突起
12 支持軸
13 支持軸に形成されたピン孔
14 ボルト孔
15 掘削耕耘作業機
16 前部フレーム
17 ボルト
18 フォーク案内孔の上縁
18’ フォーク案内孔の下縁
19 後部フレーム
20 スタンド
21 スタンドの屈曲接地部
22 スタンドの枢支孔
23 スタンド取付角度変更部材
24 装着溝部
25 スタンド取付角度変更部材の固定部
26 スタンド取付角度変更部材の突縁
27 スタンド取付角度変更部材の枢支孔
28 留め具
29 固定部の留め孔
30 支持軸の抜け止めピン
31 留め具に形成されたピン孔
32 固定部の留め具の抜け止めピン
33 マストフレーム
34 締着板
35 ボトム
36 コールタ
37 コールタバー
(実施例2)
41 運搬用補助具
42 基部
43 支持部
44 フォーク案内孔
45 フォーク案内孔の上縁
46 後部フレーム(ボトムフレーム)
47 掘削耕耘作業機
48 ボトム
49 コールタ
50 上部コールタバー
51 下部コールタバー
52 上下部コールタバー結合部
53 運搬用補助具の基部のボルト孔
54 ボルト
55 前部フレーム
56 スタンド
57 スタンド支持具
58 スタンド取付角度変更部材
59 スタンド支持具の基部
60 スタンド支持具の支持部
61 スタンド支持具の二股上部
62 タンド支持具の二股下部
63 固定部用の留め具
64 留め孔
65 支持軸
66 マストフレーム
67 スタンド支持具取り付け用のボルト
68 スタンド取付角度変更部材の装着溝部
69 スタンドの複数の枢支孔
70 スタンドの屈曲接地部
71 支持軸の抜け止めピン
72 スタンド取付角度変更部材の固定部
73 固定部の留め具用の抜け止めピン


【特許請求の範囲】
【請求項1】
トラックに3点リンクで取り付けるマストと、マストに取り付けられた前部フレームと、前部フレームに固定されており複数のボトムを取り付ける後部フレームと、前部フレームに取り付けられるスタンドとを備えた掘削耕耘作業機に装着され、
基部と支持部が互いに屈曲して一体で形成されて成り、
フォークリフトのフォークを後部フレームの下面に当てて掘削耕耘作業機を持ち上げる際にフォークを挿通して案内するフォーク案内孔を有し、
前記フォーク案内孔の上縁と後部フレームの下面が同じ高さになるように掘削耕耘作業機に装着されて使用される運搬用補助具において、
前記基部は、前記前部フレームに取り付けられる構成であり、
前記基部と支持部にわたって、前記フォーク案内孔が形成されており、
前記支持部は、前記スタンドの上部を回動かつ所定回動角度位置で固定可能に取り付け可能な構成であることを特徴とする掘削耕耘作業機の運搬用補助具。
【請求項2】
前記支持部の端部は、二股上部と二股下部とから成る二股部に形成されており、
前記スタンドの上部は、スタンド装着溝部及び固定部を有するスタンド取付角度変更部材の該スタンド装着溝部に嵌合されて前記二股部の中心に枢着されており、
前記スタンド取付角度変更部材の固定部が二股下部に留め具で固定されるとスタンドが下方に向かう使用姿勢となり、
前記スタンド取付角度変更部材の固定部が二股上部に留め具で固定されるとスタンドが後方に向かう退避姿勢となることを特徴とする請求項1記載の掘削耕耘作業機の運搬用補助具。
【請求項3】
トラックに3点リンクで取り付けるマストと、マストに取り付けられた前部フレームと、前部フレームに固定されており複数のボトムを取り付ける後部フレームと、前部フレームに取り付けられるスタンドとを備えた掘削耕耘作業機に装着され、
基部と支持部が互いに屈曲して一体で形成されて成り、
フォークリフトのフォークを後部フレームの下面に当てて掘削耕耘作業機を持ち上げる際にフォークを挿通して案内するフォーク案内孔を有し、
前記フォーク案内孔の上縁と後部フレームの下面が同じ高さになるように掘削耕耘作業機に装着されて使用される運搬用補助具において、
前記後部フレームには、複数のコールタ取付アームが取り付けられており、該複数のコールタ取付アームにはそれぞれをコールタが取り付けられており、
前記基部は後部フレームに取り付けられる構成であり、
前記支持部に前記フォーク案内孔が形成されており、
前記スタンドは、コールタ取付アームに装着されたスタンド支持具に、スタンドの上部を回動かつ所定回動角度位置で固定可能に取り付け可能な構成であることを特徴とする掘削耕耘作業機の運搬用補助具。
【請求項4】
スタンド支持具の端部は、二股上部と二股下部とから成る二股部が形成されており、スタンドの上部は、スタンド装着溝部と固定部を備えたスタンド取付角度変更部材のスタンド装着溝部に嵌合されて上記二股部の中心に枢着され、
前記スタンド取付角度変更部材の固定部が二股下部に留め具で固定されると、スタンドが下方に向かう使用姿勢となり、
前記スタンド取付角度変更部材の固定部が二股上に留め具で固定されると、スタンドが後方に向かう退避姿勢となることを特徴とする請求項3記載の掘削耕耘作業機の運搬用補助具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2010−187646(P2010−187646A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−38527(P2009−38527)
【出願日】平成21年2月20日(2009.2.20)
【出願人】(391057937)スガノ農機株式会社 (25)
【Fターム(参考)】