説明

掘進機同士の地中接合方法および掘進機の位置検出方法

【課題】簡易かつ安価に掘進機同士の地中における接合を行うことを可能とした掘進機同士の地中接合方法と、停止状態の掘進機を利用して他の掘進中の掘進機の位置を簡易かつ安価に検出することを可能とした掘進機の位置検出方法を提案する。
【解決手段】停止状態の第一掘進機1に向けて、第二掘進機2を掘進させることで第一掘進機1と第二掘進機2との接続を行う掘進機同士の地中接合方法であって、第一掘進機1から放射状に形成された少なくとも4本のボーリング孔13,13,…にそれぞれ計測基準点12を設ける工程と、各計測基準点12と第二掘進機2の面板21に設けられた機械基準点22との距離を弾性波により測定する工程と、各計測基準点12と機械基準点22との距離により第二掘進機2の掘進方向を調整しながら掘進させる工程と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掘進機同士の地中接合方法および掘進機の位置検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
トンネル工事やボーリング工事等の地下構造物の施工では、地中での現在位置を正確に把握した上で、計画の線形に沿って施工するのが一般的である。特に、地中でのトンネル同士の接合においては、トンネル同士の位置関係を正確に把握することが重要である。
【0003】
従来、地中での現在位置を検出するためのさまざまな方法が開発されている。例えば、(1)坑口から坑内測量を繰り返し行い切羽の位置を検出する方法(以下、「坑内測量方式」という)、(2)地上から坑内にボーリングを行って、このボーリング孔を利用して坑内の測量を行う方法(以下、「チェックボーリング方式」という)、(3)切羽から水平ボーリングを行い到達点までの位置関係を検出する方法(以下、「水平ボーリング方式」という)、(4)坑内に配設されたジャイロに生じた傾斜角により検出する方法(以下、「ジャイロ方式」という)、(5)磁気を利用して地上から掘進機の位置を検出する方法(以下、「磁気ゾンデ方式」という)、(6)坑内に配設された2つのロッドの折れ曲がり角度により地下構造物全体の形状や位置を算出する方法(以下、「リンク方式」という)、(7)CCDカメラにより撮影した画像から光学的に位置を検出する方法(以下、「画像方式」という)等が一般的に採用されている。
【0004】
また、特許文献1および特許文献2には、地中での現在位置(計測点)を正確に検出する方法として、座標が既知である3または4点の受信点に対して計測点から弾性波を発信して、各受信点までの伝播時間を測定することにより計測点の位置を算出する地中位置検出方法が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2002−129883号公報([0013]−[0024]、図1)
【特許文献2】特開2008−076352号公報([0029]−[0040]、図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、(1)坑内測量方式、(4)ジャイロ方式、(6)リンク式、(7)画像方式による地中位置検出方法は、距離が長くなると測量累積誤差が大きくなる場合があった。
また、(2)チェックボーリング方式、(3)水平ボーリング方式、(5)磁気ゾンデ方式による地中位置検出方法は、既設の構造物ある等、現地の状況により、測定することができない場合があった。
【0007】
また、前記特許文献1,2の位置検出方法は、現在位置を正確に把握した上で、施工計画に照らし合わせて、施工誤差の修正を行うため、随時、現在位置の座標の計算、施工誤差の計算、施工誤差に対する修正値の計算等を行う必要があった。
【0008】
そのため、トンネル工事やボーリング工事の計画線形に関わらず、多量のデータ処理を行う必要があり、そのデータ管理に手間が掛かるとともに、データ処理に要する装置に費用が嵩むという問題点を有していた。
【0009】
本発明は、前記の問題点を解決することを目的とするものであり、簡易かつ安価に掘進機同士の地中における接合を行うことを可能とした掘進機同士の地中接合方法と、停止状態の掘進機を利用して他の掘進中の掘進機の位置を簡易かつ安価に検出することを可能とした掘進機の位置検出方法を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、停止状態の第一掘進機に向けて、第二掘進機を掘進させることで前記第一掘進機と前記第二掘進機との接続を行う掘進機同士の地中接合方法であって、前記第一掘進機から放射状に形成された少なくとも4本のボーリング孔にそれぞれ計測基準点を設ける工程と、前記各計測基準点と前記第二掘進機の面板に設けられた機械基準点との距離を弾性波により測定する工程と、前記各計測基準点と前記機械基準点との距離を利用して前記第二掘進機の掘進方向を調整しながら当該第二掘進機を掘進させる工程と、を備えることを特徴としている。
【0011】
かかる掘進機同士の接合方法によれば、第一掘進機の周囲に設けられた4つの計測基準点と機械基準点との距離を測定するのみで、第二掘進機の進行方向を確認することが可能なため、簡易かつ高精度に掘進機同士の接合を地中において行うことができる。
また、掘進機同士の原位置の関係により第二掘進機の掘進方向の確認を行うため、処理データ数が少なくてすみ、簡易な装備により施工を行うことが可能である。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、停止状態の第一掘進機に向けて、第二掘進機を掘進させることで前記第一掘進機と前記第二掘進機との接続を行う掘進機同士の地中接合方法であって、前記第一掘進機の面板に少なくとも4箇所の計測基準点を設ける工程と、前記各計測基準点と前記第二掘進機の面板に設けられた機械基準点との距離を弾性波により測定する工程と、前記各計測基準点と前記機械基準点との距離を利用して前記第二掘進機の掘進方向を調整しながら当該第二掘進機を掘進させる工程と、を備えることを特徴としている。
【0013】
かかる掘進機同士の接合方法は、掘進機同士の距離が近づいた場合に好適に使用される。例えば、土層の違い等による伝搬波形の変化等による誤差が生じることを防止することが可能である。
【0014】
また、請求項3に記載の発明は、停止状態の第一掘進機を利用して掘進中の第二掘進機の位置を検出する掘進機の位置検出方法であって、前記第一掘進機と前記第二掘進機との離隔距離が大きい場合には、前記第一掘進機から放射状に形成された少なくとも4本のボーリング孔にそれぞれ計測基準点を設け、前記各計測基準点と前記第二掘進機の面板に設けられた機械基準点との距離を弾性波により測定することで前記第一掘進機と前記第二掘進機との位置関係を検出し、前記第一掘進機と前記第二掘進機との離隔距離が小さい場合には、前記第一掘進機の面板に少なくとも4箇所の計測基準点を設け、前記各計測基準点と前記第二掘進機の面板に設けられた機械基準点との距離を弾性波により測定することで前記第一掘進機と前記第二掘進機との位置関係を検出することを特徴としている。
【0015】
かかる掘進機の位置検出方法によれば、停止状態の第一掘進機を利用して第二掘進機の位置を検出することが可能なため、新たに測定機器などを設けることなく、簡易かつ安価に第二掘進機の位置を検出することが可能となる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の掘進機同士の地中接合方法および掘進機の位置検出方法によれば、簡易かつ安価に高品質施工を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
【0018】
本実施形態では、図1および図2に示すように、停止状態の第一掘進機1を利用して掘進中の第二掘進機の位置を検出し、第二掘進機2を第一掘進機1に向けて掘進させることで第一掘進機1と第二掘進機2との地中接合を行う場合について説明する。
第一掘進機1と第二掘進機2との接合は、両掘進機の面板11,21を互いに突き合わせることにより行う。
【0019】
本実施形態では、第一掘進機1と第二掘進機2との離隔距離が大きい場合に行う第一段階(図1参照)と、第一掘進機1と第二掘進機2との離隔距離が小さい場合に行う第二段階(図2参照)と、においてそれぞれ異なる計測方法を採用する。
【0020】
なお、本実施形態では、第二掘進機2の面板21に設けられた発信器(機械基準点22)から弾性波を発信し、第一掘進機1側に設けられた複数の受信器(計測基準点11,11,…)でこの弾性波を受信することにより、互いの位置関係を確認する。
【0021】
第一段階における掘進機同士の地中接合方法は、計測基準点設置工程と、距離測定工程と、掘進工程と、を備えている。
【0022】
計測基準点設置工程は、図1に示すように、第一掘進機1から放射状に4本のボーリング孔13,13,…を形成し、このボーリング孔13にそれぞれ計測基準点12を設置する工程である。
【0023】
本実施形態では、第一掘進機1の側面から、削孔を行うことで、ボーリング孔13を形成する。そして、形成された各ボーリング孔13の先端に、受信器を設置することで、4箇所の計測基準点12,12,…を設定する。
【0024】
各ボーリング孔13の長さは限定されるものではないが、計測基準点12同士の間隔を最大限離すことが望ましい。これにより、第二掘進機2の面板21に設けられた機械基準点22と計測基準点12,12,…とを頂点とする四角錐の底辺が広がるため、位置検出精度の向上を図ることができる。
また、各ボーリング孔13の長さを同等とし、第一掘進機1の中心点Pから各計測基準点12までの距離が同一となるように設定すれば、位置関係の検出における算出が容易となる。
【0025】
なお、本実施形態では、第一掘進機1の側面からボーリングを行うものとしたが、第一掘進機1の後方から行ってもよく、ボーリング孔13の形成方法は限定されるものではない。また、計測基準点12の設置箇所は、ボーリング孔13の先端に限定されるものではなく、適宜配置することが可能である。
【0026】
距離測定工程は、第二掘進機2の面板21に設けられた機械基準点22から弾性波を発信し、機械基準点22から計測基準点12までの距離を測定することで第一掘進機1と第二掘進機2との位置関係を検出する工程である。
【0027】
本実施形態では、機械基準点22(第二掘進機2の先端)の座標XYZおよび土中音速Vの4つの未知数を算出するため、計測基準点12を4点以上設けている。なお、計測基準点12の数は、4箇所以上であれば限定されるものではない。
【0028】
機械基準点22は、第二掘進機2の面板21の中心に発信器を設置することにより設定されている。
なお、機械基準点22の設置箇所は、面板21の中心に限定されるものではなく、適宜設定することが可能である。
【0029】
機械基準点22から各計測基準点12までの距離の測定は、発信器からの弾性波の発信時間T1と、受信器による弾性波の受信時間T2との差tに、土中音速Vを乗じることにより、互いの距離を求める。なお、距離測定工程における機械基準点22と計測基準点12との位置関係の計算方法としては、適宜公知の計算方法を採用することが可能である。
【0030】
掘進工程は、機械基準点22から各計測基準点12までの各距離Lを利用して第二掘進機2の掘進方向を調整しながら第二掘進機2を掘進させる工程である。
【0031】
距離測定工程において、機械基準点と各計測基準点との位置関係が算出されるため、第二掘進機の掘進方向を調整しながら第一掘進機に向けて掘進する。
ここで、第一掘進機1の中心点Pと各計測基準点12までの距離が同一であれば、第二掘進機2の方向調整は、機械基準点22と各計測基準点12までの各距離Lが同一となるように、行えばよい。
【0032】
掘進工程における第二掘進機2による掘進を一定距離行ったら、再度距離測定工程を行い、第一掘進機1と第二掘進機2との位置関係の確認を再度行う。そして、その結果に基づき、掘進工程を行う。同様に、第一掘進機1と第二掘進機2との離隔距離が所定の距離になるまで、距離測定工程および掘進工程を繰り返し行う。
なお、各計測基準点12は、第二掘進機2が第一掘進機1に近づくに伴い、ボーリング孔13内において、第一掘進機1方向に近づけてもよい。
【0033】
第一段階における掘進機同士の地中接合方法により、第一掘進機1と第二掘進機2との距離が近くなったら、第二段階に移行する。
なお、第一段階から第二段階への移行時期は限定されるものではないが、例えば、機械基準点と計測基準点とを結ぶ直線が、第一掘進機1の面板により遮断される位置まで近づいたときとする。
【0034】
第二段階における掘進機同士の地中接合方法は、計測基準点設置工程と、距離測定工程と、掘進工程と、を備えている。
【0035】
計測基準点設置工程は、図2に示すように、第一掘進機1の面板11に受信器を設置することにより、4箇所の計測基準点14,14,…を設置する工程である。
【0036】
計測基準点14の設置箇所は、第一掘進機1の面板11内であれば限定されるものではないが、本実施形態では、面板11の中心点から各計測基準点14までの距離が同一となるように設置する。
【0037】
第一掘進機1と第二掘進機2との距離が近いため、機械基準点22および計測基準点14,14,…を頂点とする四角錐の頂角が鋭角になることはなく、位置検出を高精度に行うことができる。
【0038】
距離測定工程は、第二掘進機の面板に設けられた機械基準点22から弾性波を発信し、計測基準点14,14,…までの距離を測定する工程である。
なお、距離測定工程における測定方法等は、第一段階において説明した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
【0039】
掘進工程は、機械基準点22から各計測基準点14までの各距離により掘進方向を調整しながら第二掘進機2を掘進させる工程である。
なお、第二段階における掘進工程の内容は、第一段階において説明した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
【0040】
そして、第二掘進機2が第一掘進機1に到達するまで、距離測定工程と掘進工程とを繰り返し行う。
【0041】
以上、本実施形態に係る掘進機同士の地中接合方法および掘進機の位置検出方法によれば、第一掘進機1と第二掘進機2との距離が離れた位置では、第一掘進機1を中心として放射状に配設された複数の計測基準点12,12,…を利用して計測を行うため、機械基準点22と計測基準点12,12,…とを結ぶ直線により形成される四角錐が鋭角とならず、位置検出を高精度に行うことが可能となる。
【0042】
一方、第一掘進機1と第二掘進機2との距離が近い場合は、第一掘進機1の面板11に設定された計測基準点14,14,…を利用して計測を行うため、土中音波の誤差等の地質条件による影響を受ける可能性が低く、高精度に検出することが可能となる。
【0043】
計測基準点12,14の設定は、第一掘進機1から形成されたボーリング孔13または第一掘進機1の面板11を利用して行うため、地上から新たなボーリング孔を形成するなどの手間を要することなく、簡易に行うことが可能である。
そのため、深度の深い箇所での地中接合であっても、比較的簡易に施工を行うことができる。
【0044】
計測基準点12,14を4点以上設けているため、速度検層が困難な場所における掘進機同士の地中接合であっても、土中音速を算出することが可能となり、第一掘進機1と第二掘進機2との位置関係を高精度に算出することができる。
【0045】
以上、本発明の好適な実施形態についての一例を説明したが、本発明は当該実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
例えば、前記実施の形態では、第二掘進機に設定された機械基準点に発信器、第一掘進機側に設定された計測基準点に受信器を設置し、機械基準点から弾性波を発信することにより第一掘進機と第二掘進機との位置関係を測定するものとしたが、各計測基準点に発信器、機械基準点に受信器をそれぞれ設置し、計測を行ってもよい。
【0046】
また、第一掘進機の面板の中心に機械基準点、第二掘進機の面板に4箇所の計測基準点を設けてもよい。
【0047】
また、前記実施形態では、掘進機同士の距離が離れている場合と近い場合との2段階に分けて、それぞれ異なる位置に計測基準点を設置して測定を行うものとしたが、いずれか一方の計測基準点のみを利用して掘進機同士の地中接合を行ってもよい。
【0048】
なお、距離測定工程における機械基準点と計測基準点との位置関係の計算方法としては、適宜公知の計算方法を採用することが可能であるが、下記に一例として、最小二乗法による収束計算を示す。
【0049】
計測基準点12(14)での弾性波の到達時間t、媒質の音速V、2点間の距離Lには式1の関係が成り立つ。
【0050】
【数1】

【0051】
測定値には誤差εが含まれるため、式1は、次のようになる。
【0052】
【数2】

【0053】
式2の両辺に音速Vを乗じると、式3となる。なお、機械基準点座標(X,Y,Z)、計測基準点座標(xi,yi,zi)とする。
【0054】
【数3】

【0055】
式3は、非線形であるため、式3を線形の式に変換し、初期値(X,Y,Z,V)からの補正量(ΔX,ΔY,ΔZ,ΔV)を最小二乗法で算出する。
まず、式3を初期値においてテーラー展開し、一次まで展開し、式4を得る。
【0056】
【数4】

【0057】
式4により、式5が得られる。
【0058】
【数5】

【0059】
次に、誤差εの二乗和が最小となるΔX,ΔY,ΔZ,ΔVを求める。
【0060】
【数6】

【0061】
式6のΔX,ΔY,ΔZ,ΔVをそれぞれ偏微分し、その結果を0とおく。
【0062】
【数7】

【0063】
これらの式を整理すると、4元連立方程式となり、行列表現すると、以下の通りとなる。
【0064】
【数8】

【0065】
前記行列式をクラメルの公式を用いて解き、算出されたΔX,ΔY,ΔZ,ΔVで初期値を補正し、再度上記の計算を行う。同様に、補正量Δが十分小さくなるまで、繰り返し行うことで収束させる。
【0066】
なお、本実施形態に係る距離測定工程において利用した検出方法は、掘進機同士の地中接合方法に限定されるものではなく、例えば、図3に示す自在ボーリングなどの先端位置検定にも適用可能である。
【0067】
図3は、地上の既存構造物Bの直下の地盤改良を行うための複数のボーリング孔3,3,…を、自在ボーリングを利用して形成する場合の模式図である。
【0068】
このとき、図3(b)に示すように、自在ボーリング30の先端に発信器を設置し機械基準点31を設ける。一方、自在ボーリング30の到達点付近には、2本の縦ボーリングを行い、各縦ボーリング孔4,4に、上下2箇所に受信器を設置することで計4箇所の計測基準点41,41,…を設ける。
【0069】
そして、機械基準点31から弾性波を発信し、計測基準点41までの到達時間を計測する。計測結果を利用して、前記検出方法により機械基準点31と計測基準点41との位置関係を算出することで、自在ボーリング30の先端位置を検定する。
これにより、既存構造物Bの直下に、地盤改良の注入孔としてのボーリング孔3,3,…を高精度に形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の好適な実施の形態に係る掘進機同士の地中接合方法の第一段階を示す模式図である。
【図2】同掘進機同士に地中接合方法の第二段階を示す模式図である。
【図3】自在ボーリングの位置検定方法の概略を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は平面図である。
【符号の説明】
【0071】
1 第一掘進機
11 面板
12 計測基準点
13 ボーリング孔
14 計測基準点
2 第二掘進機
21 面板
22 機械基準点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
停止状態の第一掘進機に向けて、第二掘進機を掘進させることで前記第一掘進機と前記第二掘進機との接続を行う掘進機同士の地中接合方法であって、
前記第一掘進機から放射状に形成された少なくとも4本のボーリング孔にそれぞれ計測基準点を設ける工程と、
前記各計測基準点と前記第二掘進機の面板に設けられた機械基準点との距離を弾性波により測定する工程と、
前記各計測基準点と前記機械基準点との距離を利用して前記第二掘進機の掘進方向を調整しながら当該第二掘進機を掘進させる工程と、
を備えることを特徴とする、掘進機同士の地中接合方法。
【請求項2】
停止状態の第一掘進機に向けて、第二掘進機を掘進させることで前記第一掘進機と前記第二掘進機との接続を行う掘進機同士の地中接合方法であって、
前記第一掘進機の面板に少なくとも4箇所の計測基準点を設ける工程と、
前記各計測基準点と前記第二掘進機の面板に設けられた機械基準点との距離を弾性波により測定する工程と、
前記各計測基準点と前記機械基準点との距離を利用して前記第二掘進機の掘進方向を調整しながら当該第二掘進機を掘進させる工程と、
を備えることを特徴とする、掘進機同士の地中接合方法。
【請求項3】
停止状態の第一掘進機を利用して掘進中の第二掘進機の位置を検出する掘進機の位置検出方法であって、
前記第一掘進機と前記第二掘進機との離隔距離が大きい場合には、前記第一掘進機から放射状に形成された少なくとも4本のボーリング孔にそれぞれ計測基準点を設け、前記各計測基準点と前記第二掘進機の面板に設けられた機械基準点との距離を弾性波により測定することで前記第一掘進機と前記第二掘進機との位置関係を検出し、
前記第一掘進機と前記第二掘進機との離隔距離が小さい場合には、前記第一掘進機の面板に少なくとも4箇所の計測基準点を設け、前記各計測基準点と前記第二掘進機の面板に設けられた機械基準点との距離を弾性波により測定することで前記第一掘進機と前記第二掘進機との位置関係を検出することを特徴とする、掘進機の位置検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−59678(P2010−59678A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−226170(P2008−226170)
【出願日】平成20年9月3日(2008.9.3)
【出願人】(000206211)大成建設株式会社 (1,602)
【Fターム(参考)】