接点部材及びスイッチ部材
【課題】基板の製造を容易にし易いと共に、基板の回路パターンの配置の自由度を向上することができる接点部材を提供する。
【解決手段】一方側に湾曲する立体形状を有して基板15上に配置可能に形成され、この立体形状の周縁部21が基板15と当接すると共に、周縁部21に囲まれた内側部23が基板15と離間した立体形状を呈し、周縁部21には基板15上の第1電極11と常時接触する当接接点部25を有すると共に、内側部23には第1電極11と離間する基板15上の第2電極12と対向した可動接点部27を有し、可動接点部27が基板15に向けて押圧されて弾性変形することで、可動接点部27が第2電極12と接触し、第1電極11と第2電極12とが導通される接点部材であり、周縁部21の当接接点部25とは異なる位置に基板15から離間した開口部29を備え、この開口部29と対向する基板15上に第2電極12から延びる回路パターン13bが設けられている。
【解決手段】一方側に湾曲する立体形状を有して基板15上に配置可能に形成され、この立体形状の周縁部21が基板15と当接すると共に、周縁部21に囲まれた内側部23が基板15と離間した立体形状を呈し、周縁部21には基板15上の第1電極11と常時接触する当接接点部25を有すると共に、内側部23には第1電極11と離間する基板15上の第2電極12と対向した可動接点部27を有し、可動接点部27が基板15に向けて押圧されて弾性変形することで、可動接点部27が第2電極12と接触し、第1電極11と第2電極12とが導通される接点部材であり、周縁部21の当接接点部25とは異なる位置に基板15から離間した開口部29を備え、この開口部29と対向する基板15上に第2電極12から延びる回路パターン13bが設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、基板上に設けられた電極間を導通させるための接点部材、特に、基板上の一方の電極に接触した状態で配置され、押圧されて弾性変形することで他方の電極と接触するように構成された接点部材と、該接点部材を用いたスイッチ部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話、デジタルカメラ、車載設備等の各種の電気機器のスイッチ部材では、プリント基板に設けられた電極間を導通させるための接点部材として、弾性変形可能な立体形状に形成され、基板上の一方の電極に常時接触すると共に他方の電極上に離間して配置されたメタルドーム等の接点部材が多数使用されている。
【0003】
このような接点部材としては、例えば、下記特許文献1に記載されたメタルドーム付きプリント配線板などが知られている。ここでは、環状又は円弧状の第1電極配線部が設けられてベース基板の一方の表面にバネ性を有するメタルドームが載置されており、この第1電極配線部内に第2電極配線部が設けられると共にベース基板の他方の表面に背面配線部が設けられ、第2電極配線部と背面電極配線部とがスルーホールを通して接続されている。そして、メタルドームを押圧することで、第1電極配線部と第2電極配線部とが導通されるように構成されている。
【0004】
このような従来のメタルドームでは、周縁部で基板と当接し、内側部で基板から離間した状態で配置されているため、操作部材の押圧操作が行われない間は、確実に他方の電極と離間した状態で維持することが可能である。
【特許文献1】特開2003−36761号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このようなメタルドームでは、操作部材の内側部に離間して対向するように設けられた電極に各種の部品等を接続するために、基板にスルーホールが設けられており、このスルーホールに形成された導電層を経由して背面電極配線部や各種の部品等と接続されている。
【0006】
そのため、従来のメタルドーム等の接点部材を用いる場合には、基板にスルーホールを設けて導電層を形成したり、背面側に回路を形成して各種の部品を実装する必要があるなど、基板の製造に手間を要し、また、基板の回路設計に制約が多かった。
【0007】
そこで、この発明では、基板の製造を容易にし易いと共に、基板の回路パターンの配置の自由度を向上することができる接点部材を提供することを課題とし、そのような接点部材を用いたスイッチ部材を提供することを他の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する請求項1に記載の発明は、一方側に湾曲する立体形状を有して基板上に配置可能に形成され、前記立体形状の周縁部が基板と当接すると共に該周縁部に囲まれた内側部が前記基板と離間し、前記周縁部には前記基板上の第1電極と常時接触する当接接点部を有すると共に、前記内側部には前記第1電極と離間する前記基板上の第2電極と対向した可動接点部を有し、前記可動接点部が前記基板に向けて押圧されて弾性変形することで該可動接点部が前記第2電極と接触し、前記第1電極と前記第2電極とが導通される接点部材において、前記周縁部は、前記当接接点部とは異なる位置に前記基板から離間した開口部を備え、前記開口部と対向する前記基板上に前記第2電極から延びる回路パターンを配置可能にしたことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記内側部が前記周縁部から連続したドーム壁により形成されたメタルドームであることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加え、前記開口部の縁部は、応力集中点のない連続形状を呈することを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一つに記載の構成に加え、前記開口部を除く前記周縁部は、前記基板の表面に沿う平坦な連続した鍔部を有することを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一つに記載の構成に加え、前記開口部を複数有することを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の構成に加え、前記複数の開口部は非対称に設けられていることを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、互いに離間した複数の電極を有する基板上に、請求項1乃至6の何れか一つに記載された接点部材が配置され、該接点部材上に該接点部材を押圧可能な操作部材が配置され、該操作部材により前記接点部材が押圧変形されることで、前記複数の電極間が導通可能に構成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の構成に加え、前記基板上の前記接点部材の内側に光源が配置され、該光源からの光が前記接点部材の前記開口部から放射可能に構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の発明によれば、一方側に湾曲する立体形状の周縁部に基板と離間する開口部を備えていて、この開口部と対向する基板上に、第2電極から延びる回路パターンを配置可能にしているので、基板の第1電極及び第2電極と同一の表面に第2電極から延びる回路パターンを設けても、接点部材が押圧されない間、第2電極から延びる回路パターンをメタルドームと非接触状態で維持することが可能である。そのため、第1電極及び第1電極から延びる回路パターンと共に、第2電極及び第2電極から延びる回路パターンを基板の同一の表面に設けることが可能であり、基板の製造が容易であると共に、回路パターンの配置の自由度を向上することができる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、開口部によりドーム壁の内側と外側とが連通されているため、メタルドームと基板との間の空間に気体が自在に出入りでき、通気性によりメタルドームの弾性変形が阻害されるようなことを確実に防止できる。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、開口部の縁部が応力集中点のない連続形状を呈するので、接点部材が弾性変形する際、開口部の縁部の一部に応力が集中して疲労することを防止し易く、接点部材の耐久性を向上することができる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、開口部を除く周縁部に基板の表面に沿う平坦な連続した鍔部を有するので、可動接点部が基板に向けて押圧されて弾性変形する際、平面視において接点部材が広がる方向に変形するのを鍔部により防止できる。そのため、周縁部が広がらすに内側部が変形でき、内側部の変形時に明確な押圧力の変化を生じさせることができて、良好な操作感を得ることが可能である。また、接点部材が弾性変形する際、基板表面や第1電極に当接している周縁部がこれらの表面で変形して摺動することを防止できるため、当接部位における摩耗や削れによる異物の発生を防止し易い。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、開口部を複数有するので、可動接点部を基板に向けて弾性変形させる際、変形に要する押圧力の大きさをバランス良く調整し易く、また、第2電極から延びる回路パターンの配置の自由度を向上することができる。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、複数の開口部は非対称に設けられているので、可動接点部を基板に向けて弾性変形させる際、変形に要する押圧力を押圧方向により異ならせることが可能である。そのため、操作部材の動作に応じて接点部材を最適化し易い。
【0022】
請求項7に記載の発明によれば、請求項1乃至6の何れかに記載の接点部材を基板上に配置してスイッチ部材を構成するので、第1電極及び第1電極から延びる回路パターンと共に、第2電極及び第2電極から延びる回路パターンを基板の同一の表面に設けることが可能で、基板の製造が容易であると共に、回路パターンの配置の自由度を向上することができる。
【0023】
請求項8に記載の発明によれば、基板上の接点部材の内側に光源が配置されていて、この光源からの光が接点部材の開口部から放射可能に構成されているので、光源の配置スペースを基板上に別に設ける必要がなく、基板上の配置をコンパクト化し易い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、この発明の実施の形態について説明する。
[実施の形態1]
【0025】
図1乃至3は、この実施の形態1を示す。この実施の形態1は、スイッチ部材としての携帯電話のテンキーに接点部材を用いた例である。
【0026】
このスイッチ部材では、プリント基板15上に図示しない電気部品が実装されており、各電気部品から連続した回路パターン13a、13bが多数形成され、各回路パターン13a、13bの端部には、互いに離間した状態で第1電極11又は第2電極12がそれぞれ設けられている。図では一対の第1及び第2電極11、12の部位だけを示している。
【0027】
プリント基板15の各第1電極11及び第2電極12の位置には、それぞれ接点部材としてのメタルドーム20が載置されている。そして、各メタルドーム20上には、操作部材としてのキートップ16が設けられており、キートップ16が押圧操作されることでプランジャ17によりメタルドーム20が押圧可能に構成されている。ここでは、複数のキートップ16が各種ゴム等により形成されたベース部18及び弾性脚部19により一体に連続して形成されている。
【0028】
第1電極11は、図2に示すように、プリント基板15の一方の面に、一部が開口した円弧形状に形成されており、この第1電極11から回路パターン13aが連続して形成されている。また、第2電極12は、円弧形状に形成された第1電極11の内側となる位置に略円形等に形成されており、この第2電極12から回路パターン13bが第1電極11の開口部分を通して、連続して形成されている。
【0029】
そして、各メタルドーム20は、図3に示すように、導電性を有する金属薄板等の薄肉材料から立体的なドーム形状に成形された成形体からなり、プリント基板15の一方の表面に沿って配置可能に平坦に形成された周縁部21と、この周縁部21に囲まれた内側部23とを有している。この内側部23は、周縁部21から連続してプリント基板15と離間する方向に膨出したドーム壁からなっている。
【0030】
このメタルドーム20は、周縁部21が第1電極11に当接すると共に内側部23がプリント基板15と離間した状態でプリント基板15上に配置されている。ここでは、周縁部21の全長が第1電極11と常時接続された当接接点部25であり、内側部23の第2電極12と対向して離間する部位が可動接点部27である。
【0031】
このメタルドーム20には、一方側の周縁部21に開口部29が設けられている。この開口部29の縁部29aは両端がメタルドーム20周縁部21と連続し、その間の部位で全長にわたりプリント基板15と離間しており。縁部29aの全長が弧状の曲線形状を呈している。そして、この開口部29の縁部29aと対向するプリント基板15の表面において、第2電極12から延びる回路パターン13bが、メタルドーム20の内側から外側まで連続するように設けられている。
【0032】
このようなメタルドーム20を使用するには、第1及び第2電極11、12及び回路パターン13a、13b等が形成されているプリント基板15の表面に、周縁部21が第1電極11に当接するようにしてメタルドーム20を載置し、各メタルドーム20上にキートップ16のプランジャ17が当接するようにして固定することでスイッチ部材を構成した状態で使用される。
【0033】
そして、キートップ16が押圧操作されない間には、第1電極11及び第1電極から延びる回路パターン13aと、第2電極12及び第2電極から延びる回路パターン13bとは電気的に絶縁状態で維持されている。そして、キートップ16が押圧操作されると、弾性脚部19が弾性変形してキートップ16と共にプランジャ17がプリント基板15側に下降し、このプランジャ17によりメタルドーム20の内側部27が極部的に押圧され、これによりメタルドーム20が弾性変形し、可動接点部27が第2電極12に接触する。メタルドーム20の当接接点部25は常時第1電極11と接触しているため、これにより、第1電極11と第2電極12との間がメタルドーム20を介して導通され、キートップ16に割り当てられている電気的処理が実行される。
【0034】
更に、キートップ16の押圧操作を解除すると、メタルドーム20が自己の弾性により復元し、可動接点部27が第2電極12から離間し、再び絶縁状態に保たれる。なお、キートップ16は、このメタルドーム20の弾性や弾性脚部19の弾性により元の位置まで復元される。
【0035】
以上のようなメタルドーム20によれば、周縁部21にプリント基板15と離間した開口部29を備えていて、この開口部29の縁部29aと対向するプリント基板15上に第2電極12から延びる回路パターン13bが設けられているので、プリント基板15の第1電極11及び第2電極12と同一の表面に第2電極12から延びる回路パターン13bを設けていても、押圧操作が行われない間には、回路パターン13bをメタルドーム20と非接触状態で維持することが可能である。
【0036】
そのため、第1電極11及び第1電極11から延びる回路パターン13a並びに第2電極12と共に、第2電極12から延びる回路パターン13bをプリント基板15の同一の表面に設けることが可能であり、従来のように、第2電極12と接続された回路パターン13bをプリント基板15の背面側に設けたり、第2電極12と回路パターン13bとを接続するためにスルーホール等を設ける必要がない。従って、プリント基板15の製造が容易であり、また、プリント基板15の表面に設けられる多数の回路パターン13a、13bの配置の自由度を向上することができる。
【0037】
また、このメタルドーム20では、内側部23が周縁部21から連続したドーム壁により形成されて、メタルドーム20とプリント基板15との間にドーム壁により覆われた空間が形成されているが、開口部29によりメタルドーム20の内側と外側とが連通されているため、メタルドーム20とプリント基板15との間の空間に気体が自在に出入りできる。そのため、通気性によりメタルドーム20の弾性変形が阻害されるようなことを確実に防止できる。
【0038】
更に、このメタルドーム20では、開口部29の縁部29aが連続した曲線形状に形成されており、応力が集中され易い角部等の応力集中点が存在しないので、メタルドーム20が弾性変形する際、開口部29の縁部29aの一部に応力が集中して疲労により劣化することを防止し易くでき、メタルドーム20の耐久性を向上することができる。
【0039】
なお、上記実施の形態では、接点部材としてメタルドーム20の例について説明したが、特に限定されるものではなく、導電性を有する層がプリント基板15側の表面に設けられて、周縁部21を第1電極11に当接させた状態で配置することにより、内側部が第2電極12と対向して離間した位置に配置されるものであれば同様に本発明を適用可能である。
【0040】
例えば、上記実施の形態では、メタルドーム20が金属薄板等から成形された成形体からなるが、樹脂フィルム等をドーム形状に形成し、そのプリント基板15との対向面に金属等の導電性薄膜が形成された所謂ドームシートであっても、本願発明を同様に適用可能である。
【0041】
更に、上記では、メタルドーム20をプリント基板15上に複数載置して、複数のキートップ16がベース部18及び弾性脚部19と共に一体化されたキートップシートにより被覆することにより固定した構成について説明したが、他の構成により複数のメタルドーム20を固定していてもよい。例えば、複数のメタルドーム20を平坦なメタルドーム固定シート等により固定し、その上に各キートップや平板状の操作パネルを配置することも可能である。
【0042】
また、上記では、開口部29の縁部29aの全長が弧状の曲線形状を呈する例について説明したが、応力が集中し易い角部などを有することなく連続した各種の直線形状や曲線形状等を呈していてもよい。
[実施の形態2]
【0043】
図4は、この実施の形態2のメタルドームを示す。
【0044】
このメタルドーム20は、開口部29の形状が異なる他は実施の形態1と同様である。
【0045】
この開口部29は、実施の形態1に比べ大きく形成されており、縁部29aの中心側の形状が第2電極12に対応した形状となっており、縁部29aの全長が凹凸を有する形状となっている。
【0046】
このような形状のメタルドーム20であっても、実施の形態1と同様の作用効果が得られる。しかも、開口部29が大きく形成されているため、その分、メタルドーム20が押圧された際の押圧力を低減することが可能である。また、開口部29を大きくして押圧力を低減していても、可動接点部27の第2電極12との十分な接触面積を確保することができる。
[実施の形態3]
【0047】
図5は、この実施の形態3のメタルドームを示す。
【0048】
このメタルドーム20は、周縁部21の一部、ここでは開口部29の両側にプリント基板15の表面に沿う平坦な形状を有して突出する鍔部31が設けられている他は、実施の形態1と同様である。
【0049】
このような形状のメタルドーム20であっても、実施の形態1と同様の作用効果が得られる。しかも、周縁部21の一部に鍔部31が設けられているので、この鍔部31をプリント基板15に設けられている第1電極11と接触させることができ、第1電極11とメタルドーム20とを接触させ易くでき、接触面積をより広く確保したり、接触不良の発生を防止し易くできる。
【0050】
なお、この鍔部31の位置、大きさ、形状などは適宜選択することができ、例えば、図6に示すように、開口部29とは異なる位置に設けることも可能である。
[実施の形態4]
【0051】
図7は、この実施の形態4のメタルドームを示す。
【0052】
このメタルドーム20は、開口部29を除く周縁部21の全長に、プリント基板15の表面に沿う平坦な連続した鍔部33を有している他は、実施の形態3と同様である。
【0053】
このような形状のメタルドーム20であっても、実施の形態1及び3と同様の作用効果が得られる。しかも、開口部29を除く周縁部21に連続した鍔部33を有しているので、可動接点部27がプリント基板15に向けて押圧されて弾性変形する際、開口部29が矢印D方向に拡開されて、メタルドーム20が平面視において広がる方向に変形することを鍔部33により防止し易い。即ち、鍔部33がプリント基板15の表面に沿う方向に平坦な形状で、開口部29を除く全長に形成されているため、鍔部33が平面視において広がる方向には変形され難く、メタルドーム20全体が押しつぶされて広がるような変形を防止することができる。
【0054】
そのため、メタルドーム20が押圧されて弾性変形される際、周縁部21が広がらずに内側部23が変形できるため、内側部23の変形時に明確な押圧力の変化を生じさせることができ、これにより、キートップ16による押圧操作時にクリック感等の明確な操作感を得ることが可能である。
【0055】
しかも、メタルドーム20が弾性変形する際、プリント基板15の表面や第1電極11に当接している周縁部21がこれらの表面上で変形して摺動することを防止できるため、これらの当接部位が摩耗したり、削れ等により異物が発生することなどを防止することができ、スイッチ部材の耐久性を確保し易くできる。
[実施の形態5]
【0056】
図8は、この実施の形態5のメタルドームを示す。
【0057】
このメタルドーム20は、中心点Oを通る対称軸Lに対して2つの開口部29Xが線対称形状に設けられている。各開口部29Xの縁部は同一の弧形状に形成されており、各端部が周縁部21に達している。また、対称軸Lに沿う両端の周縁部21の幅は同一となっている。
【0058】
このような形状のメタルドーム20であっても、実施の形態1と同様の作用効果が得られる。しかも、開口部29Xを複数有しているので、各開口部29Xの大きさ、位置、向き等を適宜選択することにより、可動接点部27をプリント基板15側に向けて弾性変形させる際、変形に要する押圧力の大きさをバランス良く調整することが容易である。ここでは、対称軸Lに沿う両端の周縁部21の幅は同一であって、可動接点部27から両端の周縁部21まで延びる内側部23の幅が各端側で均等であるため、可動接点部27が押圧されて変形する際には、均等に変形することが可能である。
【0059】
更に、このように開口部29Xを複数有していれば、第2電極12から延びる回路パターン13bを各開口部29Xから引き出すことが可能であるため、回路パターン13bの配置の自由度を向上することができる。
【0060】
なお、上記実施の形態5では、2つの開口部29Xを設けた例について説明したが、特に限定されるものではない。例えば、図9に示すように、対称軸Lに対して対象に設けられた2つの弧形状の縁部を有する開口部29Xと、対称軸Lの両端側に頂部29cを有して設けられた2つの開口部29Yとを設けるなど、開口部の数や形状を適宜選択することも可能である。更に、図10に示すように、頂部29cを有する4つの開口部29Yを周方向に均等に複数設けることも可能である。
[実施の形態6]
【0061】
図11は、この実施の形態6のメタルドームを示す。
【0062】
このメタルドーム20は、中心点Oを通る対称軸Lに対して左右対称に、頂部29cを有する開口部29Yが2つ設けられると共に、対称軸Lに沿う方向の一方側に頂部29cを有する開口部29Yが1つ設けられており、対称軸Lに沿う方向の両端側において、開口部29Yが非対称に設けられている。そのため、対称軸Lに沿う方向の中心点Oから一方側の内側部23のドーム壁の面積と、他方側の内側部23のドーム壁の面積とが相違している。
【0063】
このような形状のメタルドーム20であっても、実施の形態1と同様の作用効果が得られる。しかも、複数の開口部29Yが非対称に設けられて、内側部23のドーム壁の面積が非対称であるため、可動接点部27をプリント基板15に向けて弾性変形させる際、変形に要する押圧力を押圧方向により異ならせることが可能である。即ち、このメタルドーム20は、対象線Lに沿う方向において、開口部29Yが設けられている側の内側部23のドーム壁が変形し易く、開口部29Yが設けられていない側の内側部23のドーム壁が変形し難くなっている。そのため、メタルドーム20上に配置される操作部材の動作に応じてメタルドームを最適化し易い。
【0064】
次に、この実施の形態6の変形例について説明する。
【0065】
図12は、図11に示すメタルドームの変形例である。図11のメタルドーム20では、非対称の複数の開口部として、頂部29cを有する3つの開口部29Yを設けた例について説明したが、この変形例では、1つの開口部29Yの他に、対称線Lに対称な開口部29Xが略弧形状に設けられている。
【0066】
このような非対称に開口部29X、29Yが設けられたメタルドーム20の使用例を図13乃至15を用いて説明する。
【0067】
ここでは、図13に示すように、プリント基板15上に第1電極11及び第2電極12を複数対設け、各第1電極11及び第2電極12上に、複数の開口部29X、29Yが非対称に設けられたメタルドーム20をそれぞれ配置している。各メタルドーム20は、変形に大きな押圧力を要する側Aを内側に、小さな押圧力を要する側Bを外側にしている。そして、図14及び図15に示すように、複数のメタルドーム20上に跨るように硬質の操作部材43を配置し、操作部材43及びその周囲を軟質の被覆部材45で被覆し、メタルドーム20上に押圧操作可能に支持されている。
【0068】
このような構成にすれば、各メタルドーム20が外側Bが押圧変形され易くて、内側Aが押圧変形され難いため、操作部材43を押圧した際、操作部材43全体がプリント基板15側に変位するのではなく、各メタルドーム20の外側B方向へ傾斜するように変位し易い。そのため、操作部材43を揺動可能に支持する支点を設けることなく、所謂シーソーキーとして使用することができる。
【0069】
なお、ここでは、第1電極11及び第2電極12を2対設けてメタルドーム20を2つ使用した例について説明したが、第1電極11及び第2電極12を3対以上設けて、メタルドーム20を各対毎に配置すれば、多方向に揺動可能な操作部として使用することが可能である。
【0070】
また、この実施の形態6では、非対称の複数の開口部として、頂部29cを有する3つの開口部29X、29Yを設けた例について説明したが、この実施の形態6であっても、開口部の数や形状は適宜選択することが可能である。
[実施の形態7]
【0071】
図16及び図17は、この実施の形態7のスイッチ部材のプリント基板の一部を示している。
【0072】
ここでは、メタルドーム20がプリント基板15上に配置されており、このメタルドーム20の内側部23と対向するプリント基板15上にLEDからなる光源47が固定されている。また、第2電極12がプリント基板15の突部49上に設けられ、更に、開口部29と対向するプリント基板15の表面には、第2電極12から延びる回路パターン13bと、光源47から延びる回路パターン13cとが設けられている。
【0073】
その他は、実施の形態1と同様である。
【0074】
このような構成を有するスイッチ部材では、キートップ16が押圧操作された際には、実施の形態1と同様に、メタルドーム20が弾性変形し、可動接点部27が第2電極12と接触することにより、第1電極11と第2電極12との間が導通される。また、解除すれば、可動接点部27が第2電極12から離間し、再び絶縁状態となる。
【0075】
そして、光源47を点灯させると、光源47から放射された光がメタルドーム20の開口部29からその周囲に放射され、この光によりキートップ等の表面側の各種の部位を照射して外部に光を放射することができる。
【0076】
このようなスイッチ部材によれば、実施の形態1と同様の作用効果が得られる上、プリント基板15上のメタルドーム20の内側に光源47が配置されているので、プリント基板15上に光源47の配置スペースを別に設ける必要がなく、配置スペースのコンパクト化を図ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】この発明の実施の形態1のメタルドームを用いたスイッチ部材の一部を示す断面図である。
【図2】この発明の実施の形態1のスイッチ部材のメタルドーム及びプリント基板の一部を示す斜視図である。
【図3】この発明の実施の形態1のメタルドームを示す斜視図である。
【図4】この発明の実施の形態2のメタルドームを示す斜視図である。
【図5】この発明の実施の形態3のメタルドームを示す斜視図である。
【図6】この発明の実施の形態3のメタルドームの変形例を示す斜視図である。
【図7】この発明の実施の形態4のメタルドームを示す斜視図である。
【図8】この発明の実施の形態5のメタルドームを示す斜視図である。
【図9】この発明の実施の形態5のメタルドームの変形例を示す斜視図である。
【図10】この発明の実施の形態5のメタルドームの他の変形例を示す斜視図である。
【図11】この発明の実施の形態6のメタルドームを示す斜視図である。
【図12】この発明の実施の形態6のメタルドームの変形例を示す斜視図である。
【図13】この発明の実施の形態6のメタルドームを用いたスイッチ部材の一部を示し、プリント基板にメタルドームを配置した状態を示す斜視図である。
【図14】同発明の実施の形態6のメタルドームを用いたスイッチ部材の一部を示す断面図である。
【図15】同発明の実施の形態6のメタルドームを用いたスイッチ部材の一部を示す斜視図である。
【図16】この発明の実施の形態7のメタルドームを用いたスイッチ部材の一部を示す断面図である。
【図17】この発明の実施の形態7のスイッチ部材のプリント基板の一部を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0078】
11 第1電極
12 第2電極
13a、13b 回路パターン
15 プリント基板
20 メタルドーム
21 周縁部
23 内側部
25 当接接点部
27 可動接点部
29、29X、29Y 開口部
【技術分野】
【0001】
この発明は、基板上に設けられた電極間を導通させるための接点部材、特に、基板上の一方の電極に接触した状態で配置され、押圧されて弾性変形することで他方の電極と接触するように構成された接点部材と、該接点部材を用いたスイッチ部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話、デジタルカメラ、車載設備等の各種の電気機器のスイッチ部材では、プリント基板に設けられた電極間を導通させるための接点部材として、弾性変形可能な立体形状に形成され、基板上の一方の電極に常時接触すると共に他方の電極上に離間して配置されたメタルドーム等の接点部材が多数使用されている。
【0003】
このような接点部材としては、例えば、下記特許文献1に記載されたメタルドーム付きプリント配線板などが知られている。ここでは、環状又は円弧状の第1電極配線部が設けられてベース基板の一方の表面にバネ性を有するメタルドームが載置されており、この第1電極配線部内に第2電極配線部が設けられると共にベース基板の他方の表面に背面配線部が設けられ、第2電極配線部と背面電極配線部とがスルーホールを通して接続されている。そして、メタルドームを押圧することで、第1電極配線部と第2電極配線部とが導通されるように構成されている。
【0004】
このような従来のメタルドームでは、周縁部で基板と当接し、内側部で基板から離間した状態で配置されているため、操作部材の押圧操作が行われない間は、確実に他方の電極と離間した状態で維持することが可能である。
【特許文献1】特開2003−36761号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このようなメタルドームでは、操作部材の内側部に離間して対向するように設けられた電極に各種の部品等を接続するために、基板にスルーホールが設けられており、このスルーホールに形成された導電層を経由して背面電極配線部や各種の部品等と接続されている。
【0006】
そのため、従来のメタルドーム等の接点部材を用いる場合には、基板にスルーホールを設けて導電層を形成したり、背面側に回路を形成して各種の部品を実装する必要があるなど、基板の製造に手間を要し、また、基板の回路設計に制約が多かった。
【0007】
そこで、この発明では、基板の製造を容易にし易いと共に、基板の回路パターンの配置の自由度を向上することができる接点部材を提供することを課題とし、そのような接点部材を用いたスイッチ部材を提供することを他の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する請求項1に記載の発明は、一方側に湾曲する立体形状を有して基板上に配置可能に形成され、前記立体形状の周縁部が基板と当接すると共に該周縁部に囲まれた内側部が前記基板と離間し、前記周縁部には前記基板上の第1電極と常時接触する当接接点部を有すると共に、前記内側部には前記第1電極と離間する前記基板上の第2電極と対向した可動接点部を有し、前記可動接点部が前記基板に向けて押圧されて弾性変形することで該可動接点部が前記第2電極と接触し、前記第1電極と前記第2電極とが導通される接点部材において、前記周縁部は、前記当接接点部とは異なる位置に前記基板から離間した開口部を備え、前記開口部と対向する前記基板上に前記第2電極から延びる回路パターンを配置可能にしたことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記内側部が前記周縁部から連続したドーム壁により形成されたメタルドームであることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加え、前記開口部の縁部は、応力集中点のない連続形状を呈することを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一つに記載の構成に加え、前記開口部を除く前記周縁部は、前記基板の表面に沿う平坦な連続した鍔部を有することを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一つに記載の構成に加え、前記開口部を複数有することを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の構成に加え、前記複数の開口部は非対称に設けられていることを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、互いに離間した複数の電極を有する基板上に、請求項1乃至6の何れか一つに記載された接点部材が配置され、該接点部材上に該接点部材を押圧可能な操作部材が配置され、該操作部材により前記接点部材が押圧変形されることで、前記複数の電極間が導通可能に構成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の構成に加え、前記基板上の前記接点部材の内側に光源が配置され、該光源からの光が前記接点部材の前記開口部から放射可能に構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の発明によれば、一方側に湾曲する立体形状の周縁部に基板と離間する開口部を備えていて、この開口部と対向する基板上に、第2電極から延びる回路パターンを配置可能にしているので、基板の第1電極及び第2電極と同一の表面に第2電極から延びる回路パターンを設けても、接点部材が押圧されない間、第2電極から延びる回路パターンをメタルドームと非接触状態で維持することが可能である。そのため、第1電極及び第1電極から延びる回路パターンと共に、第2電極及び第2電極から延びる回路パターンを基板の同一の表面に設けることが可能であり、基板の製造が容易であると共に、回路パターンの配置の自由度を向上することができる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、開口部によりドーム壁の内側と外側とが連通されているため、メタルドームと基板との間の空間に気体が自在に出入りでき、通気性によりメタルドームの弾性変形が阻害されるようなことを確実に防止できる。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、開口部の縁部が応力集中点のない連続形状を呈するので、接点部材が弾性変形する際、開口部の縁部の一部に応力が集中して疲労することを防止し易く、接点部材の耐久性を向上することができる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、開口部を除く周縁部に基板の表面に沿う平坦な連続した鍔部を有するので、可動接点部が基板に向けて押圧されて弾性変形する際、平面視において接点部材が広がる方向に変形するのを鍔部により防止できる。そのため、周縁部が広がらすに内側部が変形でき、内側部の変形時に明確な押圧力の変化を生じさせることができて、良好な操作感を得ることが可能である。また、接点部材が弾性変形する際、基板表面や第1電極に当接している周縁部がこれらの表面で変形して摺動することを防止できるため、当接部位における摩耗や削れによる異物の発生を防止し易い。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、開口部を複数有するので、可動接点部を基板に向けて弾性変形させる際、変形に要する押圧力の大きさをバランス良く調整し易く、また、第2電極から延びる回路パターンの配置の自由度を向上することができる。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、複数の開口部は非対称に設けられているので、可動接点部を基板に向けて弾性変形させる際、変形に要する押圧力を押圧方向により異ならせることが可能である。そのため、操作部材の動作に応じて接点部材を最適化し易い。
【0022】
請求項7に記載の発明によれば、請求項1乃至6の何れかに記載の接点部材を基板上に配置してスイッチ部材を構成するので、第1電極及び第1電極から延びる回路パターンと共に、第2電極及び第2電極から延びる回路パターンを基板の同一の表面に設けることが可能で、基板の製造が容易であると共に、回路パターンの配置の自由度を向上することができる。
【0023】
請求項8に記載の発明によれば、基板上の接点部材の内側に光源が配置されていて、この光源からの光が接点部材の開口部から放射可能に構成されているので、光源の配置スペースを基板上に別に設ける必要がなく、基板上の配置をコンパクト化し易い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、この発明の実施の形態について説明する。
[実施の形態1]
【0025】
図1乃至3は、この実施の形態1を示す。この実施の形態1は、スイッチ部材としての携帯電話のテンキーに接点部材を用いた例である。
【0026】
このスイッチ部材では、プリント基板15上に図示しない電気部品が実装されており、各電気部品から連続した回路パターン13a、13bが多数形成され、各回路パターン13a、13bの端部には、互いに離間した状態で第1電極11又は第2電極12がそれぞれ設けられている。図では一対の第1及び第2電極11、12の部位だけを示している。
【0027】
プリント基板15の各第1電極11及び第2電極12の位置には、それぞれ接点部材としてのメタルドーム20が載置されている。そして、各メタルドーム20上には、操作部材としてのキートップ16が設けられており、キートップ16が押圧操作されることでプランジャ17によりメタルドーム20が押圧可能に構成されている。ここでは、複数のキートップ16が各種ゴム等により形成されたベース部18及び弾性脚部19により一体に連続して形成されている。
【0028】
第1電極11は、図2に示すように、プリント基板15の一方の面に、一部が開口した円弧形状に形成されており、この第1電極11から回路パターン13aが連続して形成されている。また、第2電極12は、円弧形状に形成された第1電極11の内側となる位置に略円形等に形成されており、この第2電極12から回路パターン13bが第1電極11の開口部分を通して、連続して形成されている。
【0029】
そして、各メタルドーム20は、図3に示すように、導電性を有する金属薄板等の薄肉材料から立体的なドーム形状に成形された成形体からなり、プリント基板15の一方の表面に沿って配置可能に平坦に形成された周縁部21と、この周縁部21に囲まれた内側部23とを有している。この内側部23は、周縁部21から連続してプリント基板15と離間する方向に膨出したドーム壁からなっている。
【0030】
このメタルドーム20は、周縁部21が第1電極11に当接すると共に内側部23がプリント基板15と離間した状態でプリント基板15上に配置されている。ここでは、周縁部21の全長が第1電極11と常時接続された当接接点部25であり、内側部23の第2電極12と対向して離間する部位が可動接点部27である。
【0031】
このメタルドーム20には、一方側の周縁部21に開口部29が設けられている。この開口部29の縁部29aは両端がメタルドーム20周縁部21と連続し、その間の部位で全長にわたりプリント基板15と離間しており。縁部29aの全長が弧状の曲線形状を呈している。そして、この開口部29の縁部29aと対向するプリント基板15の表面において、第2電極12から延びる回路パターン13bが、メタルドーム20の内側から外側まで連続するように設けられている。
【0032】
このようなメタルドーム20を使用するには、第1及び第2電極11、12及び回路パターン13a、13b等が形成されているプリント基板15の表面に、周縁部21が第1電極11に当接するようにしてメタルドーム20を載置し、各メタルドーム20上にキートップ16のプランジャ17が当接するようにして固定することでスイッチ部材を構成した状態で使用される。
【0033】
そして、キートップ16が押圧操作されない間には、第1電極11及び第1電極から延びる回路パターン13aと、第2電極12及び第2電極から延びる回路パターン13bとは電気的に絶縁状態で維持されている。そして、キートップ16が押圧操作されると、弾性脚部19が弾性変形してキートップ16と共にプランジャ17がプリント基板15側に下降し、このプランジャ17によりメタルドーム20の内側部27が極部的に押圧され、これによりメタルドーム20が弾性変形し、可動接点部27が第2電極12に接触する。メタルドーム20の当接接点部25は常時第1電極11と接触しているため、これにより、第1電極11と第2電極12との間がメタルドーム20を介して導通され、キートップ16に割り当てられている電気的処理が実行される。
【0034】
更に、キートップ16の押圧操作を解除すると、メタルドーム20が自己の弾性により復元し、可動接点部27が第2電極12から離間し、再び絶縁状態に保たれる。なお、キートップ16は、このメタルドーム20の弾性や弾性脚部19の弾性により元の位置まで復元される。
【0035】
以上のようなメタルドーム20によれば、周縁部21にプリント基板15と離間した開口部29を備えていて、この開口部29の縁部29aと対向するプリント基板15上に第2電極12から延びる回路パターン13bが設けられているので、プリント基板15の第1電極11及び第2電極12と同一の表面に第2電極12から延びる回路パターン13bを設けていても、押圧操作が行われない間には、回路パターン13bをメタルドーム20と非接触状態で維持することが可能である。
【0036】
そのため、第1電極11及び第1電極11から延びる回路パターン13a並びに第2電極12と共に、第2電極12から延びる回路パターン13bをプリント基板15の同一の表面に設けることが可能であり、従来のように、第2電極12と接続された回路パターン13bをプリント基板15の背面側に設けたり、第2電極12と回路パターン13bとを接続するためにスルーホール等を設ける必要がない。従って、プリント基板15の製造が容易であり、また、プリント基板15の表面に設けられる多数の回路パターン13a、13bの配置の自由度を向上することができる。
【0037】
また、このメタルドーム20では、内側部23が周縁部21から連続したドーム壁により形成されて、メタルドーム20とプリント基板15との間にドーム壁により覆われた空間が形成されているが、開口部29によりメタルドーム20の内側と外側とが連通されているため、メタルドーム20とプリント基板15との間の空間に気体が自在に出入りできる。そのため、通気性によりメタルドーム20の弾性変形が阻害されるようなことを確実に防止できる。
【0038】
更に、このメタルドーム20では、開口部29の縁部29aが連続した曲線形状に形成されており、応力が集中され易い角部等の応力集中点が存在しないので、メタルドーム20が弾性変形する際、開口部29の縁部29aの一部に応力が集中して疲労により劣化することを防止し易くでき、メタルドーム20の耐久性を向上することができる。
【0039】
なお、上記実施の形態では、接点部材としてメタルドーム20の例について説明したが、特に限定されるものではなく、導電性を有する層がプリント基板15側の表面に設けられて、周縁部21を第1電極11に当接させた状態で配置することにより、内側部が第2電極12と対向して離間した位置に配置されるものであれば同様に本発明を適用可能である。
【0040】
例えば、上記実施の形態では、メタルドーム20が金属薄板等から成形された成形体からなるが、樹脂フィルム等をドーム形状に形成し、そのプリント基板15との対向面に金属等の導電性薄膜が形成された所謂ドームシートであっても、本願発明を同様に適用可能である。
【0041】
更に、上記では、メタルドーム20をプリント基板15上に複数載置して、複数のキートップ16がベース部18及び弾性脚部19と共に一体化されたキートップシートにより被覆することにより固定した構成について説明したが、他の構成により複数のメタルドーム20を固定していてもよい。例えば、複数のメタルドーム20を平坦なメタルドーム固定シート等により固定し、その上に各キートップや平板状の操作パネルを配置することも可能である。
【0042】
また、上記では、開口部29の縁部29aの全長が弧状の曲線形状を呈する例について説明したが、応力が集中し易い角部などを有することなく連続した各種の直線形状や曲線形状等を呈していてもよい。
[実施の形態2]
【0043】
図4は、この実施の形態2のメタルドームを示す。
【0044】
このメタルドーム20は、開口部29の形状が異なる他は実施の形態1と同様である。
【0045】
この開口部29は、実施の形態1に比べ大きく形成されており、縁部29aの中心側の形状が第2電極12に対応した形状となっており、縁部29aの全長が凹凸を有する形状となっている。
【0046】
このような形状のメタルドーム20であっても、実施の形態1と同様の作用効果が得られる。しかも、開口部29が大きく形成されているため、その分、メタルドーム20が押圧された際の押圧力を低減することが可能である。また、開口部29を大きくして押圧力を低減していても、可動接点部27の第2電極12との十分な接触面積を確保することができる。
[実施の形態3]
【0047】
図5は、この実施の形態3のメタルドームを示す。
【0048】
このメタルドーム20は、周縁部21の一部、ここでは開口部29の両側にプリント基板15の表面に沿う平坦な形状を有して突出する鍔部31が設けられている他は、実施の形態1と同様である。
【0049】
このような形状のメタルドーム20であっても、実施の形態1と同様の作用効果が得られる。しかも、周縁部21の一部に鍔部31が設けられているので、この鍔部31をプリント基板15に設けられている第1電極11と接触させることができ、第1電極11とメタルドーム20とを接触させ易くでき、接触面積をより広く確保したり、接触不良の発生を防止し易くできる。
【0050】
なお、この鍔部31の位置、大きさ、形状などは適宜選択することができ、例えば、図6に示すように、開口部29とは異なる位置に設けることも可能である。
[実施の形態4]
【0051】
図7は、この実施の形態4のメタルドームを示す。
【0052】
このメタルドーム20は、開口部29を除く周縁部21の全長に、プリント基板15の表面に沿う平坦な連続した鍔部33を有している他は、実施の形態3と同様である。
【0053】
このような形状のメタルドーム20であっても、実施の形態1及び3と同様の作用効果が得られる。しかも、開口部29を除く周縁部21に連続した鍔部33を有しているので、可動接点部27がプリント基板15に向けて押圧されて弾性変形する際、開口部29が矢印D方向に拡開されて、メタルドーム20が平面視において広がる方向に変形することを鍔部33により防止し易い。即ち、鍔部33がプリント基板15の表面に沿う方向に平坦な形状で、開口部29を除く全長に形成されているため、鍔部33が平面視において広がる方向には変形され難く、メタルドーム20全体が押しつぶされて広がるような変形を防止することができる。
【0054】
そのため、メタルドーム20が押圧されて弾性変形される際、周縁部21が広がらずに内側部23が変形できるため、内側部23の変形時に明確な押圧力の変化を生じさせることができ、これにより、キートップ16による押圧操作時にクリック感等の明確な操作感を得ることが可能である。
【0055】
しかも、メタルドーム20が弾性変形する際、プリント基板15の表面や第1電極11に当接している周縁部21がこれらの表面上で変形して摺動することを防止できるため、これらの当接部位が摩耗したり、削れ等により異物が発生することなどを防止することができ、スイッチ部材の耐久性を確保し易くできる。
[実施の形態5]
【0056】
図8は、この実施の形態5のメタルドームを示す。
【0057】
このメタルドーム20は、中心点Oを通る対称軸Lに対して2つの開口部29Xが線対称形状に設けられている。各開口部29Xの縁部は同一の弧形状に形成されており、各端部が周縁部21に達している。また、対称軸Lに沿う両端の周縁部21の幅は同一となっている。
【0058】
このような形状のメタルドーム20であっても、実施の形態1と同様の作用効果が得られる。しかも、開口部29Xを複数有しているので、各開口部29Xの大きさ、位置、向き等を適宜選択することにより、可動接点部27をプリント基板15側に向けて弾性変形させる際、変形に要する押圧力の大きさをバランス良く調整することが容易である。ここでは、対称軸Lに沿う両端の周縁部21の幅は同一であって、可動接点部27から両端の周縁部21まで延びる内側部23の幅が各端側で均等であるため、可動接点部27が押圧されて変形する際には、均等に変形することが可能である。
【0059】
更に、このように開口部29Xを複数有していれば、第2電極12から延びる回路パターン13bを各開口部29Xから引き出すことが可能であるため、回路パターン13bの配置の自由度を向上することができる。
【0060】
なお、上記実施の形態5では、2つの開口部29Xを設けた例について説明したが、特に限定されるものではない。例えば、図9に示すように、対称軸Lに対して対象に設けられた2つの弧形状の縁部を有する開口部29Xと、対称軸Lの両端側に頂部29cを有して設けられた2つの開口部29Yとを設けるなど、開口部の数や形状を適宜選択することも可能である。更に、図10に示すように、頂部29cを有する4つの開口部29Yを周方向に均等に複数設けることも可能である。
[実施の形態6]
【0061】
図11は、この実施の形態6のメタルドームを示す。
【0062】
このメタルドーム20は、中心点Oを通る対称軸Lに対して左右対称に、頂部29cを有する開口部29Yが2つ設けられると共に、対称軸Lに沿う方向の一方側に頂部29cを有する開口部29Yが1つ設けられており、対称軸Lに沿う方向の両端側において、開口部29Yが非対称に設けられている。そのため、対称軸Lに沿う方向の中心点Oから一方側の内側部23のドーム壁の面積と、他方側の内側部23のドーム壁の面積とが相違している。
【0063】
このような形状のメタルドーム20であっても、実施の形態1と同様の作用効果が得られる。しかも、複数の開口部29Yが非対称に設けられて、内側部23のドーム壁の面積が非対称であるため、可動接点部27をプリント基板15に向けて弾性変形させる際、変形に要する押圧力を押圧方向により異ならせることが可能である。即ち、このメタルドーム20は、対象線Lに沿う方向において、開口部29Yが設けられている側の内側部23のドーム壁が変形し易く、開口部29Yが設けられていない側の内側部23のドーム壁が変形し難くなっている。そのため、メタルドーム20上に配置される操作部材の動作に応じてメタルドームを最適化し易い。
【0064】
次に、この実施の形態6の変形例について説明する。
【0065】
図12は、図11に示すメタルドームの変形例である。図11のメタルドーム20では、非対称の複数の開口部として、頂部29cを有する3つの開口部29Yを設けた例について説明したが、この変形例では、1つの開口部29Yの他に、対称線Lに対称な開口部29Xが略弧形状に設けられている。
【0066】
このような非対称に開口部29X、29Yが設けられたメタルドーム20の使用例を図13乃至15を用いて説明する。
【0067】
ここでは、図13に示すように、プリント基板15上に第1電極11及び第2電極12を複数対設け、各第1電極11及び第2電極12上に、複数の開口部29X、29Yが非対称に設けられたメタルドーム20をそれぞれ配置している。各メタルドーム20は、変形に大きな押圧力を要する側Aを内側に、小さな押圧力を要する側Bを外側にしている。そして、図14及び図15に示すように、複数のメタルドーム20上に跨るように硬質の操作部材43を配置し、操作部材43及びその周囲を軟質の被覆部材45で被覆し、メタルドーム20上に押圧操作可能に支持されている。
【0068】
このような構成にすれば、各メタルドーム20が外側Bが押圧変形され易くて、内側Aが押圧変形され難いため、操作部材43を押圧した際、操作部材43全体がプリント基板15側に変位するのではなく、各メタルドーム20の外側B方向へ傾斜するように変位し易い。そのため、操作部材43を揺動可能に支持する支点を設けることなく、所謂シーソーキーとして使用することができる。
【0069】
なお、ここでは、第1電極11及び第2電極12を2対設けてメタルドーム20を2つ使用した例について説明したが、第1電極11及び第2電極12を3対以上設けて、メタルドーム20を各対毎に配置すれば、多方向に揺動可能な操作部として使用することが可能である。
【0070】
また、この実施の形態6では、非対称の複数の開口部として、頂部29cを有する3つの開口部29X、29Yを設けた例について説明したが、この実施の形態6であっても、開口部の数や形状は適宜選択することが可能である。
[実施の形態7]
【0071】
図16及び図17は、この実施の形態7のスイッチ部材のプリント基板の一部を示している。
【0072】
ここでは、メタルドーム20がプリント基板15上に配置されており、このメタルドーム20の内側部23と対向するプリント基板15上にLEDからなる光源47が固定されている。また、第2電極12がプリント基板15の突部49上に設けられ、更に、開口部29と対向するプリント基板15の表面には、第2電極12から延びる回路パターン13bと、光源47から延びる回路パターン13cとが設けられている。
【0073】
その他は、実施の形態1と同様である。
【0074】
このような構成を有するスイッチ部材では、キートップ16が押圧操作された際には、実施の形態1と同様に、メタルドーム20が弾性変形し、可動接点部27が第2電極12と接触することにより、第1電極11と第2電極12との間が導通される。また、解除すれば、可動接点部27が第2電極12から離間し、再び絶縁状態となる。
【0075】
そして、光源47を点灯させると、光源47から放射された光がメタルドーム20の開口部29からその周囲に放射され、この光によりキートップ等の表面側の各種の部位を照射して外部に光を放射することができる。
【0076】
このようなスイッチ部材によれば、実施の形態1と同様の作用効果が得られる上、プリント基板15上のメタルドーム20の内側に光源47が配置されているので、プリント基板15上に光源47の配置スペースを別に設ける必要がなく、配置スペースのコンパクト化を図ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】この発明の実施の形態1のメタルドームを用いたスイッチ部材の一部を示す断面図である。
【図2】この発明の実施の形態1のスイッチ部材のメタルドーム及びプリント基板の一部を示す斜視図である。
【図3】この発明の実施の形態1のメタルドームを示す斜視図である。
【図4】この発明の実施の形態2のメタルドームを示す斜視図である。
【図5】この発明の実施の形態3のメタルドームを示す斜視図である。
【図6】この発明の実施の形態3のメタルドームの変形例を示す斜視図である。
【図7】この発明の実施の形態4のメタルドームを示す斜視図である。
【図8】この発明の実施の形態5のメタルドームを示す斜視図である。
【図9】この発明の実施の形態5のメタルドームの変形例を示す斜視図である。
【図10】この発明の実施の形態5のメタルドームの他の変形例を示す斜視図である。
【図11】この発明の実施の形態6のメタルドームを示す斜視図である。
【図12】この発明の実施の形態6のメタルドームの変形例を示す斜視図である。
【図13】この発明の実施の形態6のメタルドームを用いたスイッチ部材の一部を示し、プリント基板にメタルドームを配置した状態を示す斜視図である。
【図14】同発明の実施の形態6のメタルドームを用いたスイッチ部材の一部を示す断面図である。
【図15】同発明の実施の形態6のメタルドームを用いたスイッチ部材の一部を示す斜視図である。
【図16】この発明の実施の形態7のメタルドームを用いたスイッチ部材の一部を示す断面図である。
【図17】この発明の実施の形態7のスイッチ部材のプリント基板の一部を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0078】
11 第1電極
12 第2電極
13a、13b 回路パターン
15 プリント基板
20 メタルドーム
21 周縁部
23 内側部
25 当接接点部
27 可動接点部
29、29X、29Y 開口部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方側に湾曲する立体形状を有して基板上に配置可能に形成され、前記立体形状の周縁部が前記基板と当接すると共に該周縁部に囲まれた内側部が前記基板と離間し、前記周縁部には前記基板上の第1電極と常時接触する当接接点部を有すると共に、前記内側部には前記第1電極と離間する前記基板上の第2電極と対向した可動接点部を有し、前記可動接点部が前記基板に向けて押圧されて弾性変形することで該可動接点部が前記第2電極と接触し、前記第1電極と前記第2電極とが導通される接点部材において、
前記周縁部は、前記当接接点部とは異なる位置に前記基板から離間する開口部を備え、
前記開口部と対向する前記基板上に前記第2電極から延びる回路パターンを配置可能にしたことを特徴とする接点部材。
【請求項2】
前記内側部が前記周縁部から連続したドーム壁により形成されたメタルドームであることを特徴とする請求項1に記載の接点部材。
【請求項3】
前記開口部の縁部は、応力集中点のない連続形状を呈することを特徴とする請求項1又は2に記載の接点部材。
【請求項4】
前記開口部を除く前記周縁部は、前記基板の表面に沿う平坦な連続した鍔部を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の接点部材。
【請求項5】
前記開口部を複数有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載の接点部材。
【請求項6】
前記複数の開口部は非対称に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の接点部材。
【請求項7】
互いに離間した複数の電極を有する基板上に、請求項1乃至6の何れか一つに記載された接点部材が配置され、該接点部材上に該接点部材を押圧可能な操作部材が配置され、該操作部材により前記接点部材が押圧変形されることで、前記複数の電極間が導通可能に構成されていることを特徴とするスイッチ部材。
【請求項8】
前記基板上の前記接点部材の内側に光源が配置され、該光源からの光が前記接点部材の前記開口部から放射可能に構成されていることを特徴とする請求項7に記載のスイッチ部材。
【請求項1】
一方側に湾曲する立体形状を有して基板上に配置可能に形成され、前記立体形状の周縁部が前記基板と当接すると共に該周縁部に囲まれた内側部が前記基板と離間し、前記周縁部には前記基板上の第1電極と常時接触する当接接点部を有すると共に、前記内側部には前記第1電極と離間する前記基板上の第2電極と対向した可動接点部を有し、前記可動接点部が前記基板に向けて押圧されて弾性変形することで該可動接点部が前記第2電極と接触し、前記第1電極と前記第2電極とが導通される接点部材において、
前記周縁部は、前記当接接点部とは異なる位置に前記基板から離間する開口部を備え、
前記開口部と対向する前記基板上に前記第2電極から延びる回路パターンを配置可能にしたことを特徴とする接点部材。
【請求項2】
前記内側部が前記周縁部から連続したドーム壁により形成されたメタルドームであることを特徴とする請求項1に記載の接点部材。
【請求項3】
前記開口部の縁部は、応力集中点のない連続形状を呈することを特徴とする請求項1又は2に記載の接点部材。
【請求項4】
前記開口部を除く前記周縁部は、前記基板の表面に沿う平坦な連続した鍔部を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の接点部材。
【請求項5】
前記開口部を複数有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載の接点部材。
【請求項6】
前記複数の開口部は非対称に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の接点部材。
【請求項7】
互いに離間した複数の電極を有する基板上に、請求項1乃至6の何れか一つに記載された接点部材が配置され、該接点部材上に該接点部材を押圧可能な操作部材が配置され、該操作部材により前記接点部材が押圧変形されることで、前記複数の電極間が導通可能に構成されていることを特徴とするスイッチ部材。
【請求項8】
前記基板上の前記接点部材の内側に光源が配置され、該光源からの光が前記接点部材の前記開口部から放射可能に構成されていることを特徴とする請求項7に記載のスイッチ部材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2009−117311(P2009−117311A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−292372(P2007−292372)
【出願日】平成19年11月9日(2007.11.9)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月9日(2007.11.9)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】
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