接続具
【課題】比較的構造が簡単で、より耐久性の高い接続具を提供する。
【解決手段】乗物のハンドルバーとハンドルバーの一端部に設けられハンドルバーの軸回りに回転可能なスロットルグリップ側とを接続保持するハウジングと、ハウジングに備えられスロットルグリップの回転角度を検出するセンサ部5とを有する接続具である。センサ部5は、スロットルグリップの回転に連動してスロットルグリップの軸回りに回動する金属体5aと、ハウジングに対して固定され金属体5aと非接触なコイル部5cとを備え、金属体5aの回動に伴って金属体5aをコイル部5cに投影する重畳領域を変化させることで、コイル部5cのインダクタンスを変化させる。
【解決手段】乗物のハンドルバーとハンドルバーの一端部に設けられハンドルバーの軸回りに回転可能なスロットルグリップ側とを接続保持するハウジングと、ハウジングに備えられスロットルグリップの回転角度を検出するセンサ部5とを有する接続具である。センサ部5は、スロットルグリップの回転に連動してスロットルグリップの軸回りに回動する金属体5aと、ハウジングに対して固定され金属体5aと非接触なコイル部5cとを備え、金属体5aの回動に伴って金属体5aをコイル部5cに投影する重畳領域を変化させることで、コイル部5cのインダクタンスを変化させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハンドルバーとスロットルグリップ側とを接続する接続具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、自動二輪車などの乗物には、ハンドルバーの一端部に設けられたスロットルグリップ側を接続保持し、ワイヤーケーブルを介してスロットルグリップの回転角度をエンジン側に伝達する接続具が用いられている。ワイヤーケーブルを用いた接続具では、ワイヤーケーブルのメンテナンスの手間が煩雑となる。また、ワイヤーケーブルを用いた接続具は、ワイヤーケーブルの劣化に伴いスロットルグリップの操作感が変化する。さらに、接続具では、ワイヤーケーブルが比較的に高価なため乗物全体の低価格化を阻害する一因にもなる。そのため、接続具では、ワイヤーケーブルの代わりに、スロットルグリップの回転角度を検知し、電気的にエンジン側に伝達するものがある。
【0003】
この種の接続具たるスロットル装置として、図11に示すように、スロットルグリップ121の回動量を磁気センサ126を用いて検出するものが知られている(たとえば、特許文献1)。
【0004】
特許文献1のスロットル装置は、スロットルグリップ121の延出部124の外周に、磁気センサ126の磁石128を保持する拡径部127を設けている。また、スロットル装置は、右スイッチボックス125に磁気センサ126のホールセンサ129を設け、拡径部127とホールセンサ129とを右ハンドルバー115の軸方向で対向させている。スロットル装置は、右スイッチボックス125内におけるハンドル先端側(スイッチ132が配置される側)に、スロットルグリップ121を閉じ側に付勢するリターンスプリング135が配置されている。スロットル装置は、リターンスプリング135の一方のコイル端を位置決め突部131に係合させ、他方のコイル端を延出部124外周の係合突部136に係合させている。スロットルグリップ121は、スリーブ122と、スリーブ122の外周に一体的に装着されるグリップ本体123とを有している。なお、右ハンドルバー115の先端側には、防振用のハンドルウェイト115aが取り付けられている。
【0005】
また、別の接続具であるスロットル装置として、図12に示すように、スロットルパイプ206の回転角度を検出する抵抗式のポテンショメータを構成するスロットルセンサユニット220を備えたものも知られている(たとえば、特許文献2)。
【0006】
特許文献2のスロットル装置は、スロットルハウジング210の内部にスロットルセンサユニット220と、ハンドルグリップ203を初期位置に戻す方向の付勢力を与えるスロットル戻し機構240とが収納されている。スロットルハウジング210は、上側ハウジング半体210aと下側ハウジング半体210bとから構成されている。スロットルセンサユニット220は、回動部材223の突出部224に取り付けられたポテンショメータの可動接点225と、ポテンショメータの固定接点230とを備えている。スロットルセンサユニット220は、固定接点230に接続されてセンサ信号を出力する配線232が取り付けられている。スロットル装置は、ハンドルバー202にスロットルパイプ206が所定角度内で回転自在に軸支されている。スロットルパイプ206の外周部には、ハンドルグリップ203が取り付けられている。なお、ハンドルバー202に固定されたスロットルハウジング210には、複数のハンドルスイッチとして、シーソー式のキルスイッチ205a、押圧ボタン式のハザードランプスイッチ205bおよびスタータスイッチ205cが取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−13834号公報
【特許文献2】特開2009−287411号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上述の特許文献1のスロットル装置では、スロットルグリップ121の回動量を磁気センサ126の磁石128とホールセンサ126とを用いて検出する構造であり、磁石128の経年劣化による磁力の低下などが生ずるという問題がある。また、スロットル装置は、磁気センサ126の磁石128を拡径部127に取り付けており、スロットル装置の組み立てが煩雑で構造が複雑になるという問題がある。
【0009】
また、特許文献2のスロットル装置は、スロットルパイプ206の回転に伴って、可動接点225と固定接点230との接触位置が変化することで、スロットルセンサユニット220の出力電流値を変化させる構成であり、構造が複雑になるという問題がある。また、特許文献2のスロットル装置では、スロットルセンサユニット220の可動接点225と、固定接点230とが接触することから、耐久性に乏しいという問題がある。
【0010】
本発明は、上記事由に鑑みて為されたものであり、比較的構造が簡単で、より耐久性の高い接続具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の接続具は、乗物のハンドルバーと該ハンドルバーの一端部に設けられ上記ハンドルバーの軸回りに回転可能なスロットルグリップ側とを接続保持するハウジングと、該ハウジングに備えられ上記スロットルグリップの回転角度を検出するセンサ部とを有する接続具であって、上記センサ部は、上記スロットルグリップの回転に連動して上記スロットルグリップの軸回りに回動する金属体と、上記ハウジングに対して固定され上記金属体と非接触なコイル部とを備え、上記金属体の回動に伴って上記金属体を上記コイル部に投影する重畳領域を変化させることで、上記コイル部のインダクタンスを変化させることを特徴とする。
【0012】
この接続具において、上記ハウジングは、上記乗物に備えられた器具の動作を制御するスイッチを上記ハウジングの上記スロットルグリップ側に備えており、上記センサ部は、上記ハウジングの上記スロットルグリップ側に設けていることが好ましい。
【0013】
この接続具において、上記ハウジングは、上記乗物に備えられた器具の動作を制御するスイッチを上記ハウジングの上記スロットルグリップ側に備えており、上記センサ部は、上記スイッチを介して上記ハウジングにおける上記スロットルグリップと反対側に設けていることが好ましい。
【0014】
この接続具において、上記乗物が自動二輪車であり、上記器具が上記自動二輪車のエンジンを始動させるスターターであるとともに、上記スイッチが上記スターターを起動するスタータースイッチであることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の接続具は、比較的構造が簡単で、より耐久性を高くすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施形態1の接続具における要部の分解斜視図である。
【図2】同上の接続具の分解斜視図である。
【図3】同上の接続具の斜視図である。
【図4】同上の接続具における要部を説明する動作説明図である。
【図5】同上の接続具における要部を説明する別の動作説明図である。
【図6】実施形態2の接続具における要部の分解斜視図である。
【図7】同上の接続具の分解斜視図である。
【図8】同上の接続具の斜視図である。
【図9】同上の接続具における要部を説明する動作説明図である。
【図10】同上の接続具における要部を説明する別の動作説明図である。
【図11】従来のスロットル装置を示す断面図である。
【図12】従来の別のスロットル装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施形態1)
本実施形態の接続具10を、図1ないし図5を用いて説明する。本実施形態の接続具10の要部の構成は、図1を用いて説明し、接続具10全体の構成を図2および図3を用いて説明する。また、本実施形態の接続具10の要部の動作は、図4および図5を用いて説明する。なお、図中において、同一の構成要素は、同一の符号を付している。
【0018】
まず最初に、本実施形態の接続具10全体の構成を説明する。接続具10は、図2および図3に示すように、図示していない乗物のハンドルバー1とハンドルバー1の一端部に設けられハンドルバー1の軸回りに回転可能なスロットルグリップ3側とを接続保持するハウジング4とを有している。また、接続具10は、ハウジング4に備えられスロットルグリップ3の回転角度を検出するセンサ部5を有している。
【0019】
接続具10は、たとえば、乗物が自動二輪車の場合、ハンドルバー1の軸回りのスロットルグリップ3の回転角度をセンサ部5が検出する。図示していないが、自動二輪車では、センサ部5からの検出結果に基づいて、センサ部5と電気的に接続されたコントローラがエンジンのスロットル弁を駆動するモータを制御する。自動二輪車では、運転手が操作したスロットルグリップ3の回転角度に応じた出力をエンジンから得ることができる。
【0020】
本実施形態の接続具10は、センサ部5がスロットルグリップ3の回転角度を電気的に検出してエンジン側に伝達することで、スロットルグリップ3の回転角度を機械的にエンジン側に伝達するワイヤーケーブルを不要としている。本実施形態の接続具10では、ワイヤーケーブルの劣化に伴うスロットルグリップ3の操作感覚の変化、ワイヤーケーブルのメンテナンスの手間などが不要となる。
【0021】
本実施形態の接続具10におけるセンサ部5は、図1に示すように、スロットルグリップ3の回転に連動してスロットルグリップ3の軸回りに回動する金属体5aと、ハウジング4に対して固定され金属体5aと非接触なコイル部5cとを備えている。センサ部5は、金属体5aの回動に伴って金属体5aをコイル部5cに投影する重畳領域を変化させることで、コイル部5cのインダクタンスを変化させる。
【0022】
本実施形態の接続具10は、比較的構造が簡単で、より耐久性を高くすることが可能となる。
【0023】
より具体的には、本実施形態の接続具10は、円筒状のハンドルバー1と、ハンドルバー1の外径よりも内径が大きくハンドルバー1に回転可能に外挿する円筒状のスロットルパイプ2とをハウジング4で保持している。スロットルパイプ2には、運転者が把持するスロットルグリップ3が接着剤などで固定されている。ハウジング4は、ハウジング4の内部にセンサ部5などを収納して組み立てし易いように、ハウジング4を構成する半割状の第1ハウジング部4aと、第2ハウジング部4bとを結合して構成している。
【0024】
接続具10では、センサ部5の開口部5aaに挿通させたハンドルバー1にスロットルパイプ2を外挿させている。接続具10は、スロットルパイプ2の軸方向(図2の紙面の左右方向)に沿って突出する突出部2aaとセンサ部5の後述するロータブロック51における軸部51cに設けられた凹溝部51caとを嵌合している。この状態で、接続具10は、第2ハウジング部4bの突起部4eにハンドルバー1の貫通孔1aaを嵌合させるとともに、センサ部5を第2ハウジング部4bの隔壁部4fと外壁部4gとの間に収納させる。接続具10は、センサ部5と電気的に接続させたハーネス59をハウジング4の外部に導出するように引き回す。同様に、接続具10は、スイッチ6などと電気的に接続させたハーネス(図示していない)をハウジング4の外部に導出するように引き回した後、第1ハウジング部4aと、第2ハウジング部4bとを嵌め合わせている。接続具10は、第2ハウジング部4bのハウジングボス部4dに設けられた螺子挿通孔4daに固定螺子4hを挿通させて、第2ハウジング部4bと第1ハウジング部4a側とを螺子合いにより固定している。これにより、接続具10は、ハンドルバー1と、ハンドルバー1の一端部に設けられハンドルバー1の軸回りに回転可能なスロットルグリップ3側とをハウジング4で接続保持することが可能となる。
【0025】
本実施形態の接続具10は、乗物に備えられた器具の動作を制御するスイッチ6をハウジング4のスロットルグリップ3側に備えている(図3を参照)。接続具10のセンサ部5は、ハウジング4のスロットルグリップ3側に設けている(図2を参照)。本実施形態の接続具10では、乗物が自動二輪車であり、器具が自動二輪車のエンジンを始動させるスターター(図示していない)であるとともに、スイッチ6がスターターを起動するスタータースイッチとしている。
【0026】
なお、乗物は、自動二輪車だけに限られず、バギーなどの車両、小型船舶、教習用やゲーム機用の乗物模擬装置などであってもよい。また、乗物に備えられた器具としては、たとえば、自動二輪車などのエンジンを停止させるキルスイッチ、前照灯の点灯を制御するランプスイッチやハザードランプを点滅させるハザードランプスイッチなどが挙げられる。
【0027】
接続具10のセンサ部5は、スロットルパイプ2と連動して回動するロータブロック51を、ケースボディ54とケースカバー55との間に収納している。接続具10では、スロットルグリップ3を固定したスロットルパイプ2と、センサ部5のロータブロック51とが連動するように構成している。
【0028】
センサ部5は、図1に示すように、センサ部5のケースボディ54側の外部からオイルが侵入することを抑制するオイルシール57をケースボディ54に具備している。同様に、センサ部5のケースカバー55側の外部からオイルが侵入することを抑制するオイルシール57をケースカバー55に具備している。オイルシール57は、円環状の本体部57bと、本体部57bから外方に突出する鍔部57aとを備えている。オイルシール57は、ケースボディ54の窪み部54aaやケースカバー55の窪み部55aaに収納する。ケースカバー55に備えられるオイルシール57は、鍔部57aに設けた突起部57cと、ケースカバー55の嵌合部55acとを嵌合させスロットルパイプ2の回動に伴ってオイルシール57にスロットルパイプ2の軸回りの回動が生じないようにしている。同様に、ケースボディ54に備えられるオイルシール57は、鍔部57aに設けた突起部57cと、ケースボディ54の嵌合部55acとを嵌合させスロットルパイプ2の回動に伴ってオイルシール57にスロットルパイプ2の軸回りの回動が生じないようにしている。また、センサ部5は、ケースボディ54とケースカバー55との間に、円環状の摺動板51d,51eを介して、ロータブロック51の軸部51cを回動自在に軸支している。言い換えれば、センサ部5は、摺動板51d,51eにより、ロータブロック51がケースボディ54とケースカバー55との間で摺動するように構成されている。
【0029】
ロータブロック51は、金属材料により円筒形状に形成された軸部51cを有している。また、ロータブロック51は、軸部51cの軸方向の外周に沿って軸部51cと一体的に回動する金属体5aと、金属体5aを軸部51cに保持する保持部51bとを具備している。金属体5aは、保持体51bに保持される円環状部位51aaと、円環状部位51aaから軸回りに突出する平面視が円環の一部からなる扇形状の扇状部位51abとを有している。
【0030】
センサ部5は、ケースボディ54の中央部に円環状の軸受部54eを突設している。軸受部54eは、ロータブロック51の保持体51bを支持している。軸受部54eは、摺動板51eを保持する円環状のボス部54eaを備えている。
【0031】
なお、センサ部5は、図示していないが、ケースカバー55側でもケースボディ54と同様に、ケースカバー55の中央部に円環状の軸受部を突設している。軸受部は、ロータブロック51を支持することができる。軸受部は、摺動板51dを保持する円環状のボス部を備えている。ケースカバー55側では、ロータブロック51がロータブロック51の金属体5aの円環状部位51aaと当接する摺動板51d、摺動板51dと当接するコイルばね58を介してケースカバー55の軸受部と当接している。
【0032】
センサ部5では、スロットルパイプ2の回転と連動してロータブロック51が回動するように、スロットルパイプ2をロータブロック51の軸部51cに挿嵌している。センサ部5は、スロットルパイプ2とスプライン嵌合したロータブロック51により、スロットルパイプ2の回動に連動して、スロットルグリップ3の軸回りに金属体5aの扇状部位51abが回動する。
【0033】
また、センサ部5は、コイル部5cの一部を構成する第1検出コイル53caが一表面側に形成された第1絶縁基板53と、第1絶縁基板53と対向する表面側にコイル部5cの一部を構成する第2検出コイル(図示していない)が形成された第2絶縁基板52とを備えている。センサ部5は、ケースボディ54の内部に、第1絶縁基板53、ロータブロック51および第2絶縁基板52などを収納し、ケースボディ54の開口部をケースカバー55で閉塞している。
【0034】
金属体5aは、コイル部5cからの磁力に対応して渦電流が生ずるように構成させている。金属体5aは、たとえば、金属体5aの材料を銅、アルミニウムなど導電性の良好な金属材料を用いることができる。本実施形態の接続具10における金属体5aは、非磁性材料のアルミニウム材料を用いて形成している。金属体5aは、スロットルグリップ3の回転に連動して金属体5aがコイル部5cに投影された重畳領域を変化させればよく、金属体5aの形状は、必ずしも円環状部位51aaと、扇状部位51abとを有する形状でなくともよい。
【0035】
コイル部5cは、たとえば、第1絶縁基板53や第2絶縁基板52などの基板上に、平面視の外形が円環の一部からなる扇形状で内部が渦巻き状に巻回させた導体を備えたものを用いることができる。コイル部5cは、たとえば、印刷技術を利用して、導体を基板上に渦巻きパターンで形成したものを用いてもよい。また、コイル部5cは、より高い精度のインダクタンスを安定して得られるように、内部に磁性体(図示していない)を備えてもよい。
【0036】
第1絶縁基板53は、中央部にロータブロック51の保持体51bの外形より若干大きな半円環状の主片53aと、主片53aの外周縁部から突出する矩形の端子片53bとを一体に形成している。第1絶縁基板53は、ロータブロック51側となる一面側にコイル部5cとなる第1検出コイル53caを形成している。第1絶縁基板53は、第1絶縁基板53の一面とは反対の他面側にも透視した外形形状が一面側の第1検出コイル53caと略同一形状のコイル部5cとなる第1検出コイル(図示していない)を形成している。なお、各第1検出コイル53caは、外形が半円環状の主片53aに沿って円環の一部からなる扇形状に形成している。また、第1絶縁基板53は、第1絶縁基板53の外周縁を切り欠いた複数個(ここでは、2つ)の切欠部位53abと、切欠部位53abよりも相対的に幅が広い1個の切欠部位53acとを所定の間隔で設けている。さらに、第1絶縁基板53は、端子片53bに4個のスルーホール53adを並設している。また、第1絶縁基板53は、第1絶縁基板53のケースボディ54側において、コイル部5cとなる第1検出コイル53caのコイル端末部と電気的に接続するランド(図示していない)を各スルーホール53adの開口端にそれぞれ形成している。
【0037】
第2絶縁基板52は、第1絶縁基板53と同様に、中央部にロータブロック51の保持体51bの外形より若干大きな半円環状の主片52aと、主片52aの外周縁部から突出する矩形の端子片52bとを一体に形成している。第2絶縁基板52は、ロータブロック51側となる他面側にコイル部5cとなる第2検出コイル52caを形成している。第2絶縁基板52は、第2絶縁基板52の他面とは反対の一面側にも透視した外形形状が他面側の第2検出コイル52caと略同一形状のコイル部5cとなる第2検出コイル(図示していない)を形成している。各第2検出コイル52caは、外形が半円環状の主片52aに沿って円環の一部からなる扇形状に形成している。なお、本実施形態の接続具10は、第1絶縁基板53の第1検出コイル53caと、第2絶縁基板52の第2検出コイル52caと略同一寸法に形成している。また、第2絶縁基板52は、第2絶縁基板52の外周縁を切り欠いた1個の切欠部位52abを設けている。第2絶縁基板52は、端子片52bに4個のスルーホール52adを並設している。さらに、第2絶縁基板52は、端子片52bにスルーホール52adと並んで4個のスルーホール52aeを並設している。第2絶縁基板52は、第2絶縁基板52のケースボディ54側において、コイル部5cとなる各第2検出コイル52caのコイル端末と電気的に接続するランド(図示していない)を各スルーホール52adの開口端にそれぞれ形成している。第2絶縁基板52は、図示しない導電パターンによって、第1検出コイル53caや第2検出コイル52caと接続するランドとそれぞれ電気的に接続可能なランド(図示していない)を端子片52bのスルーホール52aeの開口端に形成している。
【0038】
センサ部5は、第1絶縁基板53の各第1検出コイル53caと、第2絶縁基板52の各第2検出コイル52caとが端子ブロック56などを介してそれぞれ電気的に直列接続している。端子ブロック56は、複数本(ここでは、4本)の端子ピン56bと、各端子ピン56bの長手方向の中央部分で端子ピン56bを保持する絶縁体56aとを有している。端子ブロック56の各端子ピン56bは、第1絶縁基板53のスルーホール53adに挿通され第1絶縁基板53のランドにはんだ付けされる。同様に、端子ブロック56は、絶縁体56aを介して反対側に突出している各端子ピン56bが第2絶縁基板52のスルーホール52adに挿通され第2絶縁基板52のランドとはんだ付けされる。言い換えると、端子ブロック56は、端子ピン56bを介して第1絶縁基板53側の各第1検出コイル53caと、第2絶縁基板52側の各第2検出コイル52caの一端部とを電気的に直列に接続している。
【0039】
ロータブロック51の保持体51bは、金属体5aの円環状部位51aaを軸部51cに保持できるように、合成樹脂材料によって円筒形状に形成されている。保持体51bは、保持体51bの外周面側から金属体5aの扇状部位51abが外方に突出するように一体成形によって形成している。保持体51bは、保持体51bより相対的に径が小さく、全体が円筒状で金属材料からなる軸部51cを一体的に保持している。
【0040】
ケースボディ54は、たとえば、合成樹脂成形品からなり、有底円筒形状の一部により形成された収納部54aを有している。また、ケースボディ54は、収納部54aの一端側より外方に突設する有底角筒状のコンタクト収容部54bを有している。さらに、ケースボディ54は、収納部54aとコンタクト収容部54bとの間に収納部54aより大きい有底円筒形状の一部により形成される径大部54cを有している。ケースボディ54は、収納部54a、コンタクト収容部54bおよび径大部54cを連続一体的に形成している。なお、ケースボディ54は、収納部54aの中央部にハンドルバー1などを挿入するセンサ部5の開口部5aaとなる円形状の開口が貫設されている。
【0041】
本実施形態の接続具10では、センサ部5の収納部54aと径大部54cとの形状自体により、スロットルグリップ3の軸回りに回動する金属体5aの扇状部位51abと、径大部54cとを当接させることで、スロットルグリップ3の回転角度を規制している。そのため、本実施形態の接続具10では、ハウジング4の構造を簡略化することが可能となる。
【0042】
ケースボディ54は、ケースボディ54の内底面の形状に合わせたアルミニウム板などの非磁性材料からなる磁気シールド体54dを一体成形しており、磁気シールド体54dをケースボディ54の内側に露出させている。また、ケースボディ54は、径大部54cにおけるケースボディ54の内底面からの高さ寸法が異なる2種類のリブ54f,54gを突設している。2種類のリブ54f,54gそれぞれには、リブ54f,54gよりも小型のリブ54f1,54g1を突設している。ケースボディ54では、リブ54fと比較して、高さ寸法の小さいリブ54gのリブ54g1が第1絶縁基板53に設けられている切欠部位53abと嵌合する。また、リブ54gと比較して高さ寸法の大きいリブ54fは、第1絶縁基板53に設けられている幅広の切欠部位53acと嵌合する。リブ54fに突設しているリブ54f1は、第2絶縁基板52の切欠部位52abと嵌合する。言い換えれば、センサ部5は、ケースボディ54の内部において、リブ54gに第1絶縁基板53を載置し、リブ54fに第2絶縁基板52を載置するように配置している。
【0043】
本実施形態の接続具10は、第1絶縁基板53および第2絶縁基板52それぞれがケースボディ54の収納部54a内に設けられたリブ54f,54gと嵌合している。そのため、接続具10は、乗物の振動や外部からの衝撃などにより、コイル部5cを備えた第1絶縁基板53や第2絶縁基板52それぞれが、がたつくことを抑制することが可能となる。また、本実施形態の接続具10におけるセンサ部5は、第1絶縁基板53の第1検出コイル53caと、第2絶縁基板52の第2検出コイル52caとが、金属体5aの扇状部位51abが回動する回動軌道を挟んで対向配置されている。本実施形態の接続具10では、電気的に直列接続されているコイル部5cたる第1検出コイル53caおよび第2検出コイルとが非接触の金属体5aの回動軌道を挟んで対向配置されているので、乗物の振動や外部からの衝撃などが原因で金属体5aが金属体5aの厚み方向に変位しても、コイル部5cのインダクタンスへの影響を抑制することが可能となる。
【0044】
ケースボディ54は、コンタクト収容部54bの内底面に、複数個のコンタクト(図示していない)を等間隔に並ぶように収容している。コンタクト収容部54bには、第1絶縁基板53の端子片53bおよび第2絶縁基板52の端子片52bがそれぞれ収納される。各コンタクトは、金属材料の折り曲げ加工により鈎形に形成しており、第2絶縁基板52の端子片52bに設けられているスルーホール52aeにそれぞれ挿通させ各スルーホール52aeの開口端に形成されたランドと、はんだ付けしている。
【0045】
ケースカバー55は、ケースボディ54の開口部を閉塞するようにケースボディ54に対応した形状としている。ケースカバー55は、円環状の主部55aと、主部55aの一端縁より突出する矩形板状の端子カバー部55bと、主部55aと端子カバー部55bとの間で主部55aよりも外方に突出する径大部位55cとを備えている。ケースカバー55は、たとえば、合成樹脂成形品からなり、主部55aと、端子カバー部55bと、径大部位55cとを一体に形成している。センサ部5は、ケースボディ54とケースカバー55とを結合させることでセンサ部5のケースが構成される。
【0046】
なお、ケースカバー55は、ケースカバー55の外形形状に合わせたアルミニウム板などの非磁性材料からなる磁気シールド体(図示していない)を一体成形している。ケースカバー55は、磁気シールドをケースボディ54側に露出させている。なお、ケースカバー55は、主部55aの中央部にスロットルバー1などを挿入するセンサ部5の開口部5aaとなる円形状の開口が貫設されている。
【0047】
センサ部5では、合成樹脂成形品からなるケースボディ54およびケースカバー55に磁気シールド体54dが一体成形により形成されている。そのため、本実施形態の接続具10におけるセンサ部5は、通電によってコイル部5cの周囲に生じる磁界が磁気シールド体54dにより遮蔽され、センサ部5外に非磁性体が接近した場合でも、スロットルグリップ3の回転角度が誤検出されることを抑制することが可能となる。
【0048】
センサ部5の組み立てにあたっては、最初にケースボディ54内に端子ブロック56が実装された第1絶縁基板53を収納する。続いて、センサ部5では、摺動板51eを介して、ロータブロック51の軸部51cをケースボディ54の軸受部54eにおけるボス部54eaに内挿する。次に、センサ部5は、ロータブロック51を軸受部54e上に載置した後、第2絶縁基板52を収納部54a内に収納する。そして、センサ部5は、第2絶縁基板52の端子片52bにおけるスルーホール52adに端子ブロック56の端子ピン56bを挿通し、第2絶縁基板52のランドに端子ピン56bをはんだ付けする。また、センサ部5は、第2絶縁基板52の端子片52bのスルーホール52aeにコンタクトの端部をそれぞれ挿通し、スルーホール52aeの開口端に形成されたランドにコンタクトの端部をはんだ付けする。最後に、センサ部5は、摺動板51dを介して、ロータブロック51の保持体51bにコイルばね58を外挿した後、ケースボディ54にケースカバー55を被せる。センサ部5は、ケースカバー55の係合突部55hと、ケースボディ54の係合溝部54hとを接着や溶着などの適宜の方法で固定して形成することができる。センサ部5は、図示していないケースボディ54の貫通孔からコイル部5cにおけるインダクタンスの変化の電気信号を後述する回路部に出力可能なハーネス59を導出させている。
【0049】
本実施形態の接続具10は、ロータブロック51がケースボディ54側に支持されるとともに、コイルばね58によってケースボディ54側に弾性付勢されている。そのため、接続具10は、外部から加わる振動や衝撃による保持体51bのがたつきを抑制することが可能となる。また、本実施形態の接続具10では、センサ部5に内蔵したコイルばね58がスロットルグリップ3の回転を元に戻すように付勢するようにケースカバー55とロータブロック51とにそれぞれ固定するように構成してもよい。これにより、接続具10は、接続具10全体の構成を簡略化すると共に小型化することも可能となる。
【0050】
本実施形態の接続具10では、図2および図3に示すように、ハウジング4が、乗物に備えられた器具の動作を制御するスイッチ6をハウジング4のスロットルグリップ3側に備えている。接続具10のセンサ部5は、ハウジング4のスロットルグリップ3側に設けている。接続具10では、ハウジング4の内部にスイッチ6の配線などのスペースを確保することが可能となる。
【0051】
次に、本実施形態の接続具10における要部の動作を図4および図5を用いて説明する。
【0052】
本実施形態の接続具10は、スロットルグリップ3の回転に連動してスロットルグリップ3の軸回りの方向(図4の矢印を参照)に、金属体5aが回動することにより、扇状部位51abがコイル部5cに投影された金属体5aの扇状部位51abと、コイル部5cとの重畳領域が変化する。接続具10のセンサ部5では、コイル部5cに電流を流すと、コイル部5cの磁界を受けて金属部5cに生じる渦電流の磁界により、コイル部5cのインダクタンスが定まる。センサ部5では、金属体5aをコイル部5cに投影する重畳領域が変化することで、コイル部5cのインダクタンスも変化する。すなわち、接続具10のセンサ部5は、図4に示すように、スロットルグリップ3をオフにした当初では、金属体5aのコイル部5cに投影された重畳領域は、第1重畳領域5c1(図4の破線部分を参照)としている。これに対して、接続具10のセンサ部5は、図5に示すように、スロットルグリップ3を回動させた位置において、金属体5aのコイル部5cに投影された重畳領域は、第1重畳領域5c1よりも大きな第2重畳領域5c2(図5の破線部分を参照)となる。
【0053】
接続具10は、たとえば、センサ部5と電気的に接続された回路部を接続具10の外部の乗物側に備えている。回路部には、図示していないが、コイル部5cへ所定の周波数の発振信号を出力する発振回路部を備えている。また、回路部は、発振回路部から出力された発振信号の周期に対応する信号を出力する発振周期計測回路部を備えている。さらに、回路部は、金属体5aの回動に伴って生じる金属体5aをコイル部5cに投影する重畳領域の変化を、発振周期計測回路部が計測した周期から算出する信号処理回路部を備えている。なお、センサ部5と電気的に接続される回路部は、接続具10の外部の乗物側に設けているが、接続具10の内部に収容させてもよい。
【0054】
発振回路部は、たとえば、ハートレー型発振回路などのLC発振回路により構成することができる。コイル部5cのインダクタンスは、金属体5aをコイル部5cに投影する重畳領域の変化量に応じて変化する。発振回路部は、コイル部5cのインダクタンスに応じて周波数が変わる。発振周期計測回路部は、発振回路部から出力された発振信号の周期を計測し、計測された周期に対応する信号を出力する。信号処理回路部は、発振周期計測回路部からの出力信号に基づき金属体5aの金属体5aをコイル部5cに投影する重畳領域の変化量を算出する。乗物は、接続具10と電気的に接続された信号処理回路部からの信号に基づき適宜にエンジン側の出力を調整することができる。
【0055】
言い換えれば、接続具10は、コイル部5cに、センサ部5の外部に設けた回路部における発振回路部からハーネス59を介して所定の周波数の信号を供給する。接続具10のセンサ部5では、コイル部5cのインダクタンスが、金属体5aの回動軌道上を変位する金属体5aの位置に応じて変化する。センサ部5は、発振回路部から出力される発信信号の周波数が変わったことを信号処理回路部などが処理することで、コイル部5cのインダクタンスに基づきロータブロック51と連動するスロットルパイプ2の回転角度を検出することができる。
【0056】
本実施形態の接続具10は、比較的構造が簡単で、より耐久性の高い接続具10とすることが可能となる。
【0057】
(実施形態2)
図8に示す本実施形態の接続具10は、図2に示す実施形態1のセンサ部5をハウジング4のスロットルグリップ3側に設けるものの代わりに、実施形態1と構造の異なるセンサ部5をハウジング4に対して実施形態1と異なる位置に配置した点が相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略している。
【0058】
本実施形態の接続具10のセンサ部5は、実施形態1のセンサ部5と同様に、スロットルパイプ2と嵌合したロータブロック51により、スロットルパイプ2の回動に伴って、ロータブロック51が回動する。
【0059】
本実施形態の接続具10におけるセンサ部5では、図6に示すように、ロータブロック51における金属体5aの半環状部51acがスロットルグリップ3の軸回りに回動する。また、センサ部5は、コイル部5cを構成する第3検出コイル53cbが形成された第1絶縁基板53と、コイル部5cを構成する第4検出コイル(図示していない)が形成された第2絶縁基板52とを備えている。
【0060】
第1絶縁基板53は、中央部にロータブロック51の保持体51bの外形より若干大きな円環状の主片53dと、主片53dの外周縁部から突出する矩形の端子片53bとを一体に形成している。第1絶縁基板53は、ロータブロック51側となる一面側にコイル部5cとなる半環状の第3検出コイル53cbを形成している。第2絶縁基板52は、第1絶縁基板53と同様に、中央部にロータブロック51の保持体51bの外形より若干大きな円環状の主片52dと、主片52dの外周縁部から突出する矩形の端子片52bとを一体に形成している。第2絶縁基板52は、ロータブロック51側となる他面側にコイル部5cとなる第2検出コイル(図示していない)を形成している。なお、本実施形態の接続具10は、第1絶縁基板53の第3検出コイル53cbと、第2絶縁基板52の第4検出コイルとを略同形状及び略同寸法に形成している。
【0061】
本実施形態の接続具10のハウジング4は、図7および図8に示すように、乗物に備えられた器具の動作を制御するスイッチ6をハウジング4のスロットルグリップ3側に備えている。また、本実施形態の接続具10におけるハウジング4は、センサ部5がスイッチ6を介してハウジング4におけるスロットルグリップ3と反対側に設けている。
【0062】
本実施形態の接続具10は、スイッチ6を操作するときに、接続具10のスロットルグリップ3側がセンサ部5を内蔵するために盛り上がって、操作しにくい不具合を抑制することが可能としている。
【0063】
本実施形態の接続具10は、図7に示すように、第2ハウジング部4bの内底面から突出させた突起部4eをハンドルバー1の貫設孔1aaを嵌合させるとともに、スロットルパイプ2の軸回りに切欠いた切欠溝2acに位置合わせしている。これにより、接続具10は、突起部4eがハンドルグリップ3の回転を規制する規制部としても機能している。
【0064】
次に、本実施形態の接続具10の動作を図9および図10を用いて説明する。
【0065】
本実施形態の接続具10におけるセンサ部5は、第1絶縁基板53の第3検出コイル53cbと、第2絶縁基板52の第4検出コイルとが金属体5aの回動軌道を挟んで対向配置されている。
【0066】
本実施形態の接続具10は、スロットルグリップ3の回転に連動してスロットルグリップ3の軸回りの方向(図9の矢印を参照)に、金属体5aが回動することにより、コイル部5cに投影された金属体5aの半環部51acとコイル部5cとの重畳領域が変化する。これにより接続具10のセンサ部5では、コイル部5cのインダクタンスが変化する。すなわち、接続具10のセンサ部5は、図9に示すように、スロットルグリップ3をオフにした当初では、金属体5aのコイル部5cに投影された重畳領域は、第3重畳領域5c3(図9の破線部分を参照)としている。これに対して、接続具10のセンサ部5は、図10に示すように、スロットルグリップ3を回動させた位置において、金属体5aのコイル部5cに投影された重畳領域は、第3重畳領域5c3よりも大きな第4重畳領域5c4(図10の破線部分を参照)となる。接続具10は、コイル部5cのインダクタンスが、回動軌道上を変位する金属体5aの位置に応じて変化するため、スロットルグリップ3の回転と連動して回動する金属体5aの回転角度を検出することができる。
【0067】
本実施形態の接続具10は、比較的構造が簡単で、より耐久性の高い接続具10とすることが可能となる。
【符号の説明】
【0068】
1 ハンドルバー
3 スロットルグリップ
4 ハウジング
5 センサ部
5a 金属体
5c コイル部
6 スイッチ
10 接続具
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハンドルバーとスロットルグリップ側とを接続する接続具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、自動二輪車などの乗物には、ハンドルバーの一端部に設けられたスロットルグリップ側を接続保持し、ワイヤーケーブルを介してスロットルグリップの回転角度をエンジン側に伝達する接続具が用いられている。ワイヤーケーブルを用いた接続具では、ワイヤーケーブルのメンテナンスの手間が煩雑となる。また、ワイヤーケーブルを用いた接続具は、ワイヤーケーブルの劣化に伴いスロットルグリップの操作感が変化する。さらに、接続具では、ワイヤーケーブルが比較的に高価なため乗物全体の低価格化を阻害する一因にもなる。そのため、接続具では、ワイヤーケーブルの代わりに、スロットルグリップの回転角度を検知し、電気的にエンジン側に伝達するものがある。
【0003】
この種の接続具たるスロットル装置として、図11に示すように、スロットルグリップ121の回動量を磁気センサ126を用いて検出するものが知られている(たとえば、特許文献1)。
【0004】
特許文献1のスロットル装置は、スロットルグリップ121の延出部124の外周に、磁気センサ126の磁石128を保持する拡径部127を設けている。また、スロットル装置は、右スイッチボックス125に磁気センサ126のホールセンサ129を設け、拡径部127とホールセンサ129とを右ハンドルバー115の軸方向で対向させている。スロットル装置は、右スイッチボックス125内におけるハンドル先端側(スイッチ132が配置される側)に、スロットルグリップ121を閉じ側に付勢するリターンスプリング135が配置されている。スロットル装置は、リターンスプリング135の一方のコイル端を位置決め突部131に係合させ、他方のコイル端を延出部124外周の係合突部136に係合させている。スロットルグリップ121は、スリーブ122と、スリーブ122の外周に一体的に装着されるグリップ本体123とを有している。なお、右ハンドルバー115の先端側には、防振用のハンドルウェイト115aが取り付けられている。
【0005】
また、別の接続具であるスロットル装置として、図12に示すように、スロットルパイプ206の回転角度を検出する抵抗式のポテンショメータを構成するスロットルセンサユニット220を備えたものも知られている(たとえば、特許文献2)。
【0006】
特許文献2のスロットル装置は、スロットルハウジング210の内部にスロットルセンサユニット220と、ハンドルグリップ203を初期位置に戻す方向の付勢力を与えるスロットル戻し機構240とが収納されている。スロットルハウジング210は、上側ハウジング半体210aと下側ハウジング半体210bとから構成されている。スロットルセンサユニット220は、回動部材223の突出部224に取り付けられたポテンショメータの可動接点225と、ポテンショメータの固定接点230とを備えている。スロットルセンサユニット220は、固定接点230に接続されてセンサ信号を出力する配線232が取り付けられている。スロットル装置は、ハンドルバー202にスロットルパイプ206が所定角度内で回転自在に軸支されている。スロットルパイプ206の外周部には、ハンドルグリップ203が取り付けられている。なお、ハンドルバー202に固定されたスロットルハウジング210には、複数のハンドルスイッチとして、シーソー式のキルスイッチ205a、押圧ボタン式のハザードランプスイッチ205bおよびスタータスイッチ205cが取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−13834号公報
【特許文献2】特開2009−287411号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上述の特許文献1のスロットル装置では、スロットルグリップ121の回動量を磁気センサ126の磁石128とホールセンサ126とを用いて検出する構造であり、磁石128の経年劣化による磁力の低下などが生ずるという問題がある。また、スロットル装置は、磁気センサ126の磁石128を拡径部127に取り付けており、スロットル装置の組み立てが煩雑で構造が複雑になるという問題がある。
【0009】
また、特許文献2のスロットル装置は、スロットルパイプ206の回転に伴って、可動接点225と固定接点230との接触位置が変化することで、スロットルセンサユニット220の出力電流値を変化させる構成であり、構造が複雑になるという問題がある。また、特許文献2のスロットル装置では、スロットルセンサユニット220の可動接点225と、固定接点230とが接触することから、耐久性に乏しいという問題がある。
【0010】
本発明は、上記事由に鑑みて為されたものであり、比較的構造が簡単で、より耐久性の高い接続具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の接続具は、乗物のハンドルバーと該ハンドルバーの一端部に設けられ上記ハンドルバーの軸回りに回転可能なスロットルグリップ側とを接続保持するハウジングと、該ハウジングに備えられ上記スロットルグリップの回転角度を検出するセンサ部とを有する接続具であって、上記センサ部は、上記スロットルグリップの回転に連動して上記スロットルグリップの軸回りに回動する金属体と、上記ハウジングに対して固定され上記金属体と非接触なコイル部とを備え、上記金属体の回動に伴って上記金属体を上記コイル部に投影する重畳領域を変化させることで、上記コイル部のインダクタンスを変化させることを特徴とする。
【0012】
この接続具において、上記ハウジングは、上記乗物に備えられた器具の動作を制御するスイッチを上記ハウジングの上記スロットルグリップ側に備えており、上記センサ部は、上記ハウジングの上記スロットルグリップ側に設けていることが好ましい。
【0013】
この接続具において、上記ハウジングは、上記乗物に備えられた器具の動作を制御するスイッチを上記ハウジングの上記スロットルグリップ側に備えており、上記センサ部は、上記スイッチを介して上記ハウジングにおける上記スロットルグリップと反対側に設けていることが好ましい。
【0014】
この接続具において、上記乗物が自動二輪車であり、上記器具が上記自動二輪車のエンジンを始動させるスターターであるとともに、上記スイッチが上記スターターを起動するスタータースイッチであることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の接続具は、比較的構造が簡単で、より耐久性を高くすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施形態1の接続具における要部の分解斜視図である。
【図2】同上の接続具の分解斜視図である。
【図3】同上の接続具の斜視図である。
【図4】同上の接続具における要部を説明する動作説明図である。
【図5】同上の接続具における要部を説明する別の動作説明図である。
【図6】実施形態2の接続具における要部の分解斜視図である。
【図7】同上の接続具の分解斜視図である。
【図8】同上の接続具の斜視図である。
【図9】同上の接続具における要部を説明する動作説明図である。
【図10】同上の接続具における要部を説明する別の動作説明図である。
【図11】従来のスロットル装置を示す断面図である。
【図12】従来の別のスロットル装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施形態1)
本実施形態の接続具10を、図1ないし図5を用いて説明する。本実施形態の接続具10の要部の構成は、図1を用いて説明し、接続具10全体の構成を図2および図3を用いて説明する。また、本実施形態の接続具10の要部の動作は、図4および図5を用いて説明する。なお、図中において、同一の構成要素は、同一の符号を付している。
【0018】
まず最初に、本実施形態の接続具10全体の構成を説明する。接続具10は、図2および図3に示すように、図示していない乗物のハンドルバー1とハンドルバー1の一端部に設けられハンドルバー1の軸回りに回転可能なスロットルグリップ3側とを接続保持するハウジング4とを有している。また、接続具10は、ハウジング4に備えられスロットルグリップ3の回転角度を検出するセンサ部5を有している。
【0019】
接続具10は、たとえば、乗物が自動二輪車の場合、ハンドルバー1の軸回りのスロットルグリップ3の回転角度をセンサ部5が検出する。図示していないが、自動二輪車では、センサ部5からの検出結果に基づいて、センサ部5と電気的に接続されたコントローラがエンジンのスロットル弁を駆動するモータを制御する。自動二輪車では、運転手が操作したスロットルグリップ3の回転角度に応じた出力をエンジンから得ることができる。
【0020】
本実施形態の接続具10は、センサ部5がスロットルグリップ3の回転角度を電気的に検出してエンジン側に伝達することで、スロットルグリップ3の回転角度を機械的にエンジン側に伝達するワイヤーケーブルを不要としている。本実施形態の接続具10では、ワイヤーケーブルの劣化に伴うスロットルグリップ3の操作感覚の変化、ワイヤーケーブルのメンテナンスの手間などが不要となる。
【0021】
本実施形態の接続具10におけるセンサ部5は、図1に示すように、スロットルグリップ3の回転に連動してスロットルグリップ3の軸回りに回動する金属体5aと、ハウジング4に対して固定され金属体5aと非接触なコイル部5cとを備えている。センサ部5は、金属体5aの回動に伴って金属体5aをコイル部5cに投影する重畳領域を変化させることで、コイル部5cのインダクタンスを変化させる。
【0022】
本実施形態の接続具10は、比較的構造が簡単で、より耐久性を高くすることが可能となる。
【0023】
より具体的には、本実施形態の接続具10は、円筒状のハンドルバー1と、ハンドルバー1の外径よりも内径が大きくハンドルバー1に回転可能に外挿する円筒状のスロットルパイプ2とをハウジング4で保持している。スロットルパイプ2には、運転者が把持するスロットルグリップ3が接着剤などで固定されている。ハウジング4は、ハウジング4の内部にセンサ部5などを収納して組み立てし易いように、ハウジング4を構成する半割状の第1ハウジング部4aと、第2ハウジング部4bとを結合して構成している。
【0024】
接続具10では、センサ部5の開口部5aaに挿通させたハンドルバー1にスロットルパイプ2を外挿させている。接続具10は、スロットルパイプ2の軸方向(図2の紙面の左右方向)に沿って突出する突出部2aaとセンサ部5の後述するロータブロック51における軸部51cに設けられた凹溝部51caとを嵌合している。この状態で、接続具10は、第2ハウジング部4bの突起部4eにハンドルバー1の貫通孔1aaを嵌合させるとともに、センサ部5を第2ハウジング部4bの隔壁部4fと外壁部4gとの間に収納させる。接続具10は、センサ部5と電気的に接続させたハーネス59をハウジング4の外部に導出するように引き回す。同様に、接続具10は、スイッチ6などと電気的に接続させたハーネス(図示していない)をハウジング4の外部に導出するように引き回した後、第1ハウジング部4aと、第2ハウジング部4bとを嵌め合わせている。接続具10は、第2ハウジング部4bのハウジングボス部4dに設けられた螺子挿通孔4daに固定螺子4hを挿通させて、第2ハウジング部4bと第1ハウジング部4a側とを螺子合いにより固定している。これにより、接続具10は、ハンドルバー1と、ハンドルバー1の一端部に設けられハンドルバー1の軸回りに回転可能なスロットルグリップ3側とをハウジング4で接続保持することが可能となる。
【0025】
本実施形態の接続具10は、乗物に備えられた器具の動作を制御するスイッチ6をハウジング4のスロットルグリップ3側に備えている(図3を参照)。接続具10のセンサ部5は、ハウジング4のスロットルグリップ3側に設けている(図2を参照)。本実施形態の接続具10では、乗物が自動二輪車であり、器具が自動二輪車のエンジンを始動させるスターター(図示していない)であるとともに、スイッチ6がスターターを起動するスタータースイッチとしている。
【0026】
なお、乗物は、自動二輪車だけに限られず、バギーなどの車両、小型船舶、教習用やゲーム機用の乗物模擬装置などであってもよい。また、乗物に備えられた器具としては、たとえば、自動二輪車などのエンジンを停止させるキルスイッチ、前照灯の点灯を制御するランプスイッチやハザードランプを点滅させるハザードランプスイッチなどが挙げられる。
【0027】
接続具10のセンサ部5は、スロットルパイプ2と連動して回動するロータブロック51を、ケースボディ54とケースカバー55との間に収納している。接続具10では、スロットルグリップ3を固定したスロットルパイプ2と、センサ部5のロータブロック51とが連動するように構成している。
【0028】
センサ部5は、図1に示すように、センサ部5のケースボディ54側の外部からオイルが侵入することを抑制するオイルシール57をケースボディ54に具備している。同様に、センサ部5のケースカバー55側の外部からオイルが侵入することを抑制するオイルシール57をケースカバー55に具備している。オイルシール57は、円環状の本体部57bと、本体部57bから外方に突出する鍔部57aとを備えている。オイルシール57は、ケースボディ54の窪み部54aaやケースカバー55の窪み部55aaに収納する。ケースカバー55に備えられるオイルシール57は、鍔部57aに設けた突起部57cと、ケースカバー55の嵌合部55acとを嵌合させスロットルパイプ2の回動に伴ってオイルシール57にスロットルパイプ2の軸回りの回動が生じないようにしている。同様に、ケースボディ54に備えられるオイルシール57は、鍔部57aに設けた突起部57cと、ケースボディ54の嵌合部55acとを嵌合させスロットルパイプ2の回動に伴ってオイルシール57にスロットルパイプ2の軸回りの回動が生じないようにしている。また、センサ部5は、ケースボディ54とケースカバー55との間に、円環状の摺動板51d,51eを介して、ロータブロック51の軸部51cを回動自在に軸支している。言い換えれば、センサ部5は、摺動板51d,51eにより、ロータブロック51がケースボディ54とケースカバー55との間で摺動するように構成されている。
【0029】
ロータブロック51は、金属材料により円筒形状に形成された軸部51cを有している。また、ロータブロック51は、軸部51cの軸方向の外周に沿って軸部51cと一体的に回動する金属体5aと、金属体5aを軸部51cに保持する保持部51bとを具備している。金属体5aは、保持体51bに保持される円環状部位51aaと、円環状部位51aaから軸回りに突出する平面視が円環の一部からなる扇形状の扇状部位51abとを有している。
【0030】
センサ部5は、ケースボディ54の中央部に円環状の軸受部54eを突設している。軸受部54eは、ロータブロック51の保持体51bを支持している。軸受部54eは、摺動板51eを保持する円環状のボス部54eaを備えている。
【0031】
なお、センサ部5は、図示していないが、ケースカバー55側でもケースボディ54と同様に、ケースカバー55の中央部に円環状の軸受部を突設している。軸受部は、ロータブロック51を支持することができる。軸受部は、摺動板51dを保持する円環状のボス部を備えている。ケースカバー55側では、ロータブロック51がロータブロック51の金属体5aの円環状部位51aaと当接する摺動板51d、摺動板51dと当接するコイルばね58を介してケースカバー55の軸受部と当接している。
【0032】
センサ部5では、スロットルパイプ2の回転と連動してロータブロック51が回動するように、スロットルパイプ2をロータブロック51の軸部51cに挿嵌している。センサ部5は、スロットルパイプ2とスプライン嵌合したロータブロック51により、スロットルパイプ2の回動に連動して、スロットルグリップ3の軸回りに金属体5aの扇状部位51abが回動する。
【0033】
また、センサ部5は、コイル部5cの一部を構成する第1検出コイル53caが一表面側に形成された第1絶縁基板53と、第1絶縁基板53と対向する表面側にコイル部5cの一部を構成する第2検出コイル(図示していない)が形成された第2絶縁基板52とを備えている。センサ部5は、ケースボディ54の内部に、第1絶縁基板53、ロータブロック51および第2絶縁基板52などを収納し、ケースボディ54の開口部をケースカバー55で閉塞している。
【0034】
金属体5aは、コイル部5cからの磁力に対応して渦電流が生ずるように構成させている。金属体5aは、たとえば、金属体5aの材料を銅、アルミニウムなど導電性の良好な金属材料を用いることができる。本実施形態の接続具10における金属体5aは、非磁性材料のアルミニウム材料を用いて形成している。金属体5aは、スロットルグリップ3の回転に連動して金属体5aがコイル部5cに投影された重畳領域を変化させればよく、金属体5aの形状は、必ずしも円環状部位51aaと、扇状部位51abとを有する形状でなくともよい。
【0035】
コイル部5cは、たとえば、第1絶縁基板53や第2絶縁基板52などの基板上に、平面視の外形が円環の一部からなる扇形状で内部が渦巻き状に巻回させた導体を備えたものを用いることができる。コイル部5cは、たとえば、印刷技術を利用して、導体を基板上に渦巻きパターンで形成したものを用いてもよい。また、コイル部5cは、より高い精度のインダクタンスを安定して得られるように、内部に磁性体(図示していない)を備えてもよい。
【0036】
第1絶縁基板53は、中央部にロータブロック51の保持体51bの外形より若干大きな半円環状の主片53aと、主片53aの外周縁部から突出する矩形の端子片53bとを一体に形成している。第1絶縁基板53は、ロータブロック51側となる一面側にコイル部5cとなる第1検出コイル53caを形成している。第1絶縁基板53は、第1絶縁基板53の一面とは反対の他面側にも透視した外形形状が一面側の第1検出コイル53caと略同一形状のコイル部5cとなる第1検出コイル(図示していない)を形成している。なお、各第1検出コイル53caは、外形が半円環状の主片53aに沿って円環の一部からなる扇形状に形成している。また、第1絶縁基板53は、第1絶縁基板53の外周縁を切り欠いた複数個(ここでは、2つ)の切欠部位53abと、切欠部位53abよりも相対的に幅が広い1個の切欠部位53acとを所定の間隔で設けている。さらに、第1絶縁基板53は、端子片53bに4個のスルーホール53adを並設している。また、第1絶縁基板53は、第1絶縁基板53のケースボディ54側において、コイル部5cとなる第1検出コイル53caのコイル端末部と電気的に接続するランド(図示していない)を各スルーホール53adの開口端にそれぞれ形成している。
【0037】
第2絶縁基板52は、第1絶縁基板53と同様に、中央部にロータブロック51の保持体51bの外形より若干大きな半円環状の主片52aと、主片52aの外周縁部から突出する矩形の端子片52bとを一体に形成している。第2絶縁基板52は、ロータブロック51側となる他面側にコイル部5cとなる第2検出コイル52caを形成している。第2絶縁基板52は、第2絶縁基板52の他面とは反対の一面側にも透視した外形形状が他面側の第2検出コイル52caと略同一形状のコイル部5cとなる第2検出コイル(図示していない)を形成している。各第2検出コイル52caは、外形が半円環状の主片52aに沿って円環の一部からなる扇形状に形成している。なお、本実施形態の接続具10は、第1絶縁基板53の第1検出コイル53caと、第2絶縁基板52の第2検出コイル52caと略同一寸法に形成している。また、第2絶縁基板52は、第2絶縁基板52の外周縁を切り欠いた1個の切欠部位52abを設けている。第2絶縁基板52は、端子片52bに4個のスルーホール52adを並設している。さらに、第2絶縁基板52は、端子片52bにスルーホール52adと並んで4個のスルーホール52aeを並設している。第2絶縁基板52は、第2絶縁基板52のケースボディ54側において、コイル部5cとなる各第2検出コイル52caのコイル端末と電気的に接続するランド(図示していない)を各スルーホール52adの開口端にそれぞれ形成している。第2絶縁基板52は、図示しない導電パターンによって、第1検出コイル53caや第2検出コイル52caと接続するランドとそれぞれ電気的に接続可能なランド(図示していない)を端子片52bのスルーホール52aeの開口端に形成している。
【0038】
センサ部5は、第1絶縁基板53の各第1検出コイル53caと、第2絶縁基板52の各第2検出コイル52caとが端子ブロック56などを介してそれぞれ電気的に直列接続している。端子ブロック56は、複数本(ここでは、4本)の端子ピン56bと、各端子ピン56bの長手方向の中央部分で端子ピン56bを保持する絶縁体56aとを有している。端子ブロック56の各端子ピン56bは、第1絶縁基板53のスルーホール53adに挿通され第1絶縁基板53のランドにはんだ付けされる。同様に、端子ブロック56は、絶縁体56aを介して反対側に突出している各端子ピン56bが第2絶縁基板52のスルーホール52adに挿通され第2絶縁基板52のランドとはんだ付けされる。言い換えると、端子ブロック56は、端子ピン56bを介して第1絶縁基板53側の各第1検出コイル53caと、第2絶縁基板52側の各第2検出コイル52caの一端部とを電気的に直列に接続している。
【0039】
ロータブロック51の保持体51bは、金属体5aの円環状部位51aaを軸部51cに保持できるように、合成樹脂材料によって円筒形状に形成されている。保持体51bは、保持体51bの外周面側から金属体5aの扇状部位51abが外方に突出するように一体成形によって形成している。保持体51bは、保持体51bより相対的に径が小さく、全体が円筒状で金属材料からなる軸部51cを一体的に保持している。
【0040】
ケースボディ54は、たとえば、合成樹脂成形品からなり、有底円筒形状の一部により形成された収納部54aを有している。また、ケースボディ54は、収納部54aの一端側より外方に突設する有底角筒状のコンタクト収容部54bを有している。さらに、ケースボディ54は、収納部54aとコンタクト収容部54bとの間に収納部54aより大きい有底円筒形状の一部により形成される径大部54cを有している。ケースボディ54は、収納部54a、コンタクト収容部54bおよび径大部54cを連続一体的に形成している。なお、ケースボディ54は、収納部54aの中央部にハンドルバー1などを挿入するセンサ部5の開口部5aaとなる円形状の開口が貫設されている。
【0041】
本実施形態の接続具10では、センサ部5の収納部54aと径大部54cとの形状自体により、スロットルグリップ3の軸回りに回動する金属体5aの扇状部位51abと、径大部54cとを当接させることで、スロットルグリップ3の回転角度を規制している。そのため、本実施形態の接続具10では、ハウジング4の構造を簡略化することが可能となる。
【0042】
ケースボディ54は、ケースボディ54の内底面の形状に合わせたアルミニウム板などの非磁性材料からなる磁気シールド体54dを一体成形しており、磁気シールド体54dをケースボディ54の内側に露出させている。また、ケースボディ54は、径大部54cにおけるケースボディ54の内底面からの高さ寸法が異なる2種類のリブ54f,54gを突設している。2種類のリブ54f,54gそれぞれには、リブ54f,54gよりも小型のリブ54f1,54g1を突設している。ケースボディ54では、リブ54fと比較して、高さ寸法の小さいリブ54gのリブ54g1が第1絶縁基板53に設けられている切欠部位53abと嵌合する。また、リブ54gと比較して高さ寸法の大きいリブ54fは、第1絶縁基板53に設けられている幅広の切欠部位53acと嵌合する。リブ54fに突設しているリブ54f1は、第2絶縁基板52の切欠部位52abと嵌合する。言い換えれば、センサ部5は、ケースボディ54の内部において、リブ54gに第1絶縁基板53を載置し、リブ54fに第2絶縁基板52を載置するように配置している。
【0043】
本実施形態の接続具10は、第1絶縁基板53および第2絶縁基板52それぞれがケースボディ54の収納部54a内に設けられたリブ54f,54gと嵌合している。そのため、接続具10は、乗物の振動や外部からの衝撃などにより、コイル部5cを備えた第1絶縁基板53や第2絶縁基板52それぞれが、がたつくことを抑制することが可能となる。また、本実施形態の接続具10におけるセンサ部5は、第1絶縁基板53の第1検出コイル53caと、第2絶縁基板52の第2検出コイル52caとが、金属体5aの扇状部位51abが回動する回動軌道を挟んで対向配置されている。本実施形態の接続具10では、電気的に直列接続されているコイル部5cたる第1検出コイル53caおよび第2検出コイルとが非接触の金属体5aの回動軌道を挟んで対向配置されているので、乗物の振動や外部からの衝撃などが原因で金属体5aが金属体5aの厚み方向に変位しても、コイル部5cのインダクタンスへの影響を抑制することが可能となる。
【0044】
ケースボディ54は、コンタクト収容部54bの内底面に、複数個のコンタクト(図示していない)を等間隔に並ぶように収容している。コンタクト収容部54bには、第1絶縁基板53の端子片53bおよび第2絶縁基板52の端子片52bがそれぞれ収納される。各コンタクトは、金属材料の折り曲げ加工により鈎形に形成しており、第2絶縁基板52の端子片52bに設けられているスルーホール52aeにそれぞれ挿通させ各スルーホール52aeの開口端に形成されたランドと、はんだ付けしている。
【0045】
ケースカバー55は、ケースボディ54の開口部を閉塞するようにケースボディ54に対応した形状としている。ケースカバー55は、円環状の主部55aと、主部55aの一端縁より突出する矩形板状の端子カバー部55bと、主部55aと端子カバー部55bとの間で主部55aよりも外方に突出する径大部位55cとを備えている。ケースカバー55は、たとえば、合成樹脂成形品からなり、主部55aと、端子カバー部55bと、径大部位55cとを一体に形成している。センサ部5は、ケースボディ54とケースカバー55とを結合させることでセンサ部5のケースが構成される。
【0046】
なお、ケースカバー55は、ケースカバー55の外形形状に合わせたアルミニウム板などの非磁性材料からなる磁気シールド体(図示していない)を一体成形している。ケースカバー55は、磁気シールドをケースボディ54側に露出させている。なお、ケースカバー55は、主部55aの中央部にスロットルバー1などを挿入するセンサ部5の開口部5aaとなる円形状の開口が貫設されている。
【0047】
センサ部5では、合成樹脂成形品からなるケースボディ54およびケースカバー55に磁気シールド体54dが一体成形により形成されている。そのため、本実施形態の接続具10におけるセンサ部5は、通電によってコイル部5cの周囲に生じる磁界が磁気シールド体54dにより遮蔽され、センサ部5外に非磁性体が接近した場合でも、スロットルグリップ3の回転角度が誤検出されることを抑制することが可能となる。
【0048】
センサ部5の組み立てにあたっては、最初にケースボディ54内に端子ブロック56が実装された第1絶縁基板53を収納する。続いて、センサ部5では、摺動板51eを介して、ロータブロック51の軸部51cをケースボディ54の軸受部54eにおけるボス部54eaに内挿する。次に、センサ部5は、ロータブロック51を軸受部54e上に載置した後、第2絶縁基板52を収納部54a内に収納する。そして、センサ部5は、第2絶縁基板52の端子片52bにおけるスルーホール52adに端子ブロック56の端子ピン56bを挿通し、第2絶縁基板52のランドに端子ピン56bをはんだ付けする。また、センサ部5は、第2絶縁基板52の端子片52bのスルーホール52aeにコンタクトの端部をそれぞれ挿通し、スルーホール52aeの開口端に形成されたランドにコンタクトの端部をはんだ付けする。最後に、センサ部5は、摺動板51dを介して、ロータブロック51の保持体51bにコイルばね58を外挿した後、ケースボディ54にケースカバー55を被せる。センサ部5は、ケースカバー55の係合突部55hと、ケースボディ54の係合溝部54hとを接着や溶着などの適宜の方法で固定して形成することができる。センサ部5は、図示していないケースボディ54の貫通孔からコイル部5cにおけるインダクタンスの変化の電気信号を後述する回路部に出力可能なハーネス59を導出させている。
【0049】
本実施形態の接続具10は、ロータブロック51がケースボディ54側に支持されるとともに、コイルばね58によってケースボディ54側に弾性付勢されている。そのため、接続具10は、外部から加わる振動や衝撃による保持体51bのがたつきを抑制することが可能となる。また、本実施形態の接続具10では、センサ部5に内蔵したコイルばね58がスロットルグリップ3の回転を元に戻すように付勢するようにケースカバー55とロータブロック51とにそれぞれ固定するように構成してもよい。これにより、接続具10は、接続具10全体の構成を簡略化すると共に小型化することも可能となる。
【0050】
本実施形態の接続具10では、図2および図3に示すように、ハウジング4が、乗物に備えられた器具の動作を制御するスイッチ6をハウジング4のスロットルグリップ3側に備えている。接続具10のセンサ部5は、ハウジング4のスロットルグリップ3側に設けている。接続具10では、ハウジング4の内部にスイッチ6の配線などのスペースを確保することが可能となる。
【0051】
次に、本実施形態の接続具10における要部の動作を図4および図5を用いて説明する。
【0052】
本実施形態の接続具10は、スロットルグリップ3の回転に連動してスロットルグリップ3の軸回りの方向(図4の矢印を参照)に、金属体5aが回動することにより、扇状部位51abがコイル部5cに投影された金属体5aの扇状部位51abと、コイル部5cとの重畳領域が変化する。接続具10のセンサ部5では、コイル部5cに電流を流すと、コイル部5cの磁界を受けて金属部5cに生じる渦電流の磁界により、コイル部5cのインダクタンスが定まる。センサ部5では、金属体5aをコイル部5cに投影する重畳領域が変化することで、コイル部5cのインダクタンスも変化する。すなわち、接続具10のセンサ部5は、図4に示すように、スロットルグリップ3をオフにした当初では、金属体5aのコイル部5cに投影された重畳領域は、第1重畳領域5c1(図4の破線部分を参照)としている。これに対して、接続具10のセンサ部5は、図5に示すように、スロットルグリップ3を回動させた位置において、金属体5aのコイル部5cに投影された重畳領域は、第1重畳領域5c1よりも大きな第2重畳領域5c2(図5の破線部分を参照)となる。
【0053】
接続具10は、たとえば、センサ部5と電気的に接続された回路部を接続具10の外部の乗物側に備えている。回路部には、図示していないが、コイル部5cへ所定の周波数の発振信号を出力する発振回路部を備えている。また、回路部は、発振回路部から出力された発振信号の周期に対応する信号を出力する発振周期計測回路部を備えている。さらに、回路部は、金属体5aの回動に伴って生じる金属体5aをコイル部5cに投影する重畳領域の変化を、発振周期計測回路部が計測した周期から算出する信号処理回路部を備えている。なお、センサ部5と電気的に接続される回路部は、接続具10の外部の乗物側に設けているが、接続具10の内部に収容させてもよい。
【0054】
発振回路部は、たとえば、ハートレー型発振回路などのLC発振回路により構成することができる。コイル部5cのインダクタンスは、金属体5aをコイル部5cに投影する重畳領域の変化量に応じて変化する。発振回路部は、コイル部5cのインダクタンスに応じて周波数が変わる。発振周期計測回路部は、発振回路部から出力された発振信号の周期を計測し、計測された周期に対応する信号を出力する。信号処理回路部は、発振周期計測回路部からの出力信号に基づき金属体5aの金属体5aをコイル部5cに投影する重畳領域の変化量を算出する。乗物は、接続具10と電気的に接続された信号処理回路部からの信号に基づき適宜にエンジン側の出力を調整することができる。
【0055】
言い換えれば、接続具10は、コイル部5cに、センサ部5の外部に設けた回路部における発振回路部からハーネス59を介して所定の周波数の信号を供給する。接続具10のセンサ部5では、コイル部5cのインダクタンスが、金属体5aの回動軌道上を変位する金属体5aの位置に応じて変化する。センサ部5は、発振回路部から出力される発信信号の周波数が変わったことを信号処理回路部などが処理することで、コイル部5cのインダクタンスに基づきロータブロック51と連動するスロットルパイプ2の回転角度を検出することができる。
【0056】
本実施形態の接続具10は、比較的構造が簡単で、より耐久性の高い接続具10とすることが可能となる。
【0057】
(実施形態2)
図8に示す本実施形態の接続具10は、図2に示す実施形態1のセンサ部5をハウジング4のスロットルグリップ3側に設けるものの代わりに、実施形態1と構造の異なるセンサ部5をハウジング4に対して実施形態1と異なる位置に配置した点が相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略している。
【0058】
本実施形態の接続具10のセンサ部5は、実施形態1のセンサ部5と同様に、スロットルパイプ2と嵌合したロータブロック51により、スロットルパイプ2の回動に伴って、ロータブロック51が回動する。
【0059】
本実施形態の接続具10におけるセンサ部5では、図6に示すように、ロータブロック51における金属体5aの半環状部51acがスロットルグリップ3の軸回りに回動する。また、センサ部5は、コイル部5cを構成する第3検出コイル53cbが形成された第1絶縁基板53と、コイル部5cを構成する第4検出コイル(図示していない)が形成された第2絶縁基板52とを備えている。
【0060】
第1絶縁基板53は、中央部にロータブロック51の保持体51bの外形より若干大きな円環状の主片53dと、主片53dの外周縁部から突出する矩形の端子片53bとを一体に形成している。第1絶縁基板53は、ロータブロック51側となる一面側にコイル部5cとなる半環状の第3検出コイル53cbを形成している。第2絶縁基板52は、第1絶縁基板53と同様に、中央部にロータブロック51の保持体51bの外形より若干大きな円環状の主片52dと、主片52dの外周縁部から突出する矩形の端子片52bとを一体に形成している。第2絶縁基板52は、ロータブロック51側となる他面側にコイル部5cとなる第2検出コイル(図示していない)を形成している。なお、本実施形態の接続具10は、第1絶縁基板53の第3検出コイル53cbと、第2絶縁基板52の第4検出コイルとを略同形状及び略同寸法に形成している。
【0061】
本実施形態の接続具10のハウジング4は、図7および図8に示すように、乗物に備えられた器具の動作を制御するスイッチ6をハウジング4のスロットルグリップ3側に備えている。また、本実施形態の接続具10におけるハウジング4は、センサ部5がスイッチ6を介してハウジング4におけるスロットルグリップ3と反対側に設けている。
【0062】
本実施形態の接続具10は、スイッチ6を操作するときに、接続具10のスロットルグリップ3側がセンサ部5を内蔵するために盛り上がって、操作しにくい不具合を抑制することが可能としている。
【0063】
本実施形態の接続具10は、図7に示すように、第2ハウジング部4bの内底面から突出させた突起部4eをハンドルバー1の貫設孔1aaを嵌合させるとともに、スロットルパイプ2の軸回りに切欠いた切欠溝2acに位置合わせしている。これにより、接続具10は、突起部4eがハンドルグリップ3の回転を規制する規制部としても機能している。
【0064】
次に、本実施形態の接続具10の動作を図9および図10を用いて説明する。
【0065】
本実施形態の接続具10におけるセンサ部5は、第1絶縁基板53の第3検出コイル53cbと、第2絶縁基板52の第4検出コイルとが金属体5aの回動軌道を挟んで対向配置されている。
【0066】
本実施形態の接続具10は、スロットルグリップ3の回転に連動してスロットルグリップ3の軸回りの方向(図9の矢印を参照)に、金属体5aが回動することにより、コイル部5cに投影された金属体5aの半環部51acとコイル部5cとの重畳領域が変化する。これにより接続具10のセンサ部5では、コイル部5cのインダクタンスが変化する。すなわち、接続具10のセンサ部5は、図9に示すように、スロットルグリップ3をオフにした当初では、金属体5aのコイル部5cに投影された重畳領域は、第3重畳領域5c3(図9の破線部分を参照)としている。これに対して、接続具10のセンサ部5は、図10に示すように、スロットルグリップ3を回動させた位置において、金属体5aのコイル部5cに投影された重畳領域は、第3重畳領域5c3よりも大きな第4重畳領域5c4(図10の破線部分を参照)となる。接続具10は、コイル部5cのインダクタンスが、回動軌道上を変位する金属体5aの位置に応じて変化するため、スロットルグリップ3の回転と連動して回動する金属体5aの回転角度を検出することができる。
【0067】
本実施形態の接続具10は、比較的構造が簡単で、より耐久性の高い接続具10とすることが可能となる。
【符号の説明】
【0068】
1 ハンドルバー
3 スロットルグリップ
4 ハウジング
5 センサ部
5a 金属体
5c コイル部
6 スイッチ
10 接続具
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗物のハンドルバーと該ハンドルバーの一端部に設けられ前記ハンドルバーの軸回りに回転可能なスロットルグリップ側とを接続保持するハウジングと、該ハウジングに備えられ前記スロットルグリップの回転角度を検出するセンサ部とを有する接続具であって、
前記センサ部は、前記スロットルグリップの回転に連動して前記スロットルグリップの軸回りに回動する金属体と、前記ハウジングに対して固定され前記金属体と非接触なコイル部とを備え、前記金属体の回動に伴って前記金属体を前記コイル部に投影する重畳領域を変化させることで、前記コイル部のインダクタンスを変化させることを特徴とする接続具。
【請求項2】
前記ハウジングは、前記乗物に備えられた器具の動作を制御するスイッチを前記ハウジングの前記スロットルグリップ側に備えており、前記センサ部は、前記ハウジングの前記スロットルグリップ側に設けていることを特徴とする請求項1に記載の接続具。
【請求項3】
前記ハウジングは、前記乗物に備えられた器具の動作を制御するスイッチを前記ハウジングの前記スロットルグリップ側に備えており、前記センサ部は、前記スイッチを介して前記ハウジングにおける前記スロットルグリップと反対側に設けていることを特徴とする請求項1に記載の接続具。
【請求項4】
前記乗物が自動二輪車であり、前記器具が前記自動二輪車のエンジンを始動させるスターターであるとともに、前記スイッチが前記スターターを起動するスタータースイッチであることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の接続具。
【請求項1】
乗物のハンドルバーと該ハンドルバーの一端部に設けられ前記ハンドルバーの軸回りに回転可能なスロットルグリップ側とを接続保持するハウジングと、該ハウジングに備えられ前記スロットルグリップの回転角度を検出するセンサ部とを有する接続具であって、
前記センサ部は、前記スロットルグリップの回転に連動して前記スロットルグリップの軸回りに回動する金属体と、前記ハウジングに対して固定され前記金属体と非接触なコイル部とを備え、前記金属体の回動に伴って前記金属体を前記コイル部に投影する重畳領域を変化させることで、前記コイル部のインダクタンスを変化させることを特徴とする接続具。
【請求項2】
前記ハウジングは、前記乗物に備えられた器具の動作を制御するスイッチを前記ハウジングの前記スロットルグリップ側に備えており、前記センサ部は、前記ハウジングの前記スロットルグリップ側に設けていることを特徴とする請求項1に記載の接続具。
【請求項3】
前記ハウジングは、前記乗物に備えられた器具の動作を制御するスイッチを前記ハウジングの前記スロットルグリップ側に備えており、前記センサ部は、前記スイッチを介して前記ハウジングにおける前記スロットルグリップと反対側に設けていることを特徴とする請求項1に記載の接続具。
【請求項4】
前記乗物が自動二輪車であり、前記器具が前記自動二輪車のエンジンを始動させるスターターであるとともに、前記スイッチが前記スターターを起動するスタータースイッチであることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の接続具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−108430(P2013−108430A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253563(P2011−253563)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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