説明

接続機構

少なくとも第1部材(1)及び第2部材(2)を一緒に接続させるための方法であって、それぞれの前記部材(1、2)は部材(1、2)に沿って伸びる少なくとも1つのキー溝配列を備えており、且つキー溝配列のキー溝(11、13)は互いに離間している。方法は、キー溝(11、13)がかみ合うことでかみ合ったキー溝(11、13)間で長手方向に伸びる連続するキー溝通路をもたらすように、第1及び第2部材(1、2)のキー溝配列を整列させる段階;及び、キーがキー溝配列のキー溝(11、13)によって保持されるように、キーの配列を備えるキー溝接合具(3)を連続するキー溝通路内で長手方向に伸ばす段階を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は機械的に2つ又はそれ以上の部材を一緒に接続する方法に関する。特に、発明は固定結合部を形成するために部材を一緒に固定するようキー溝配列によって保持できるキーを有するキー溝配列及びキー溝接合部を有する部材に関する。
【背景技術】
【0002】
プラスチックは様々な目的のために様々な形状を作るように回転成形、射出成形、型枠上での加熱及び真空又は圧縮成形及びドレープ成形を行うことができる汎用性のある材料である。大量生産において、射出成形は速く、エネルギー効率がよく、且つ形状及びサイズがより正確となるために好ましい方法である。しかしながら、部材を一緒に溶接又は接着することなく内部空洞を作ることができないという制限がある。いくつかのプラスチック、特に非常に有名なポリプロピレンなどのポリオレフィン系のプラスチックに対しては、接着は通常は機能せず、そのため溶接すること又は機械式圧縮接合及びシールを用いることが唯一の現実的な結合の代替法である。圧縮接合は費用のために実際にそれらがどれくらい大きいかによって制限される。また、それらは消費財に必要な様々な形状のための圧縮接合を形成することが実用的ではないため、標準サイズのパイプのために主に使用される。もしそれが小さな品目のために実用的であったとしても、圧縮接合成形は大きいプラスチック部品に対して実用的でないか又は費用効率が良くないため、これらの状況において、組立及び溶接は唯一の現実的な代替手段である。
【0003】
溶接のいくつかの方法が実施されている。突き合わせ溶接(butt welding)は結合される両面を切断及び洗浄し、その後まだ融解している間に押し合わされる前にそれらを加熱することを含む。この種類の結合は内部溶接ビードを残し、それは取り除くことが難しく且つ下水管として使用されたときに閉塞に導き得る劣化の原因となる。プラスチックを溶解させるために部材の中に構成される電気抵抗線を接合部が有する融接(fusion welding)もまた盛んである。溶融接合部は洗浄の間に押し合わせることが可能であり、次いで電気エネルギーが接合部の接着表面を加熱するために使用されることで、部品を融合させて優れた密閉性を得ることができる。溶接のその他の形態は超音波及び熱風溶接を含み、その両方は時間がかかり並びに接合部をうまく且つ安全に接着させるために特別な装置及び技術を必要とする。全ての形態の溶接は毒ガスを発生させて、且つ良い換気又は装着する呼吸装置を必要とする。
【0004】
大きな部材において良質の結合部を製造するためには時間及び費用もかかるため、このことはそうでなければプラスチックが利用可能な用途を非常に制限している。また、組立部材のためにプラスチックを冷却曲げする時に滑らかな曲線を得ることは問題をはらんでいるため、商業的にはめったに行われない。
【0005】
ドラム及びバケツは通常有害又は厄介な液体及び粉体を貯蔵するために使用される。それらは落下したときにも頑丈である有益なシールを有していなければならない。通常使用されるバケツ型の止め具は漏出しやすく、限られた有効期限を有し、且つ一度開封されるともはや効果が薄れる。ねじ筋(thread)は有益な接続方法を提供するが、特に大きなプラスチック部材において成形するには高価であり、かつそれらが大きすぎる場合、現実の状況においてそれを外す又は締め付けるのは非常に難しい。またねじ筋は平面接合面を有する円形結合面形状における使用に限られる。
【0006】
本発明者は上述された1つ又は複数の部材結合の問題を最小限に抑える又は克服する接続方法を現在開発している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第5930872号明細書
【特許文献2】米国特許第4412370号明細書
【特許文献3】米国特許第4518277号明細書
【発明の概要】
【0008】
本発明の1つの側面によると、少なくとも第1部材及び第2部材を一緒に接続するための方法が提供されており、それぞれの前記部材は部材に沿って伸びる1つ又は複数のキー溝を有する少なくとも1つのキー溝配列を備えており、前記方法は、
キー溝がキー溝間に長手方向に伸びるキー溝通路をもたらすように、第1及び第2部材のキー溝配列を整列させる段階、及び
キー溝接合具がキー溝配列のキー溝と係合することによって第1及び第2部材を一緒に固定可能なように、キー溝通路内でキー溝接合具を長手方向に伸ばす段階を含む。
【0009】
本発明の他の側面によると、少なくとも第1部材及び第2部材を一緒に接続するための方法が提供されており、それぞれの前記部材は部材に沿って伸びる少なくとも1つのキー溝配列を備えており、且つキー溝配列のキー溝はお互いに離間しており、前記方法は、
キー溝が互いにかみ合うことで、かみ合ったキー溝間で長手方向に伸びるキー溝通路をもたらすように、第1及び第2部材のキー溝配列を整列させる段階;及び
キーがキー溝配列のキー溝と係合することによって第1及び第2部材を一緒に固定させ得るように、キーの配列を備えるキー溝接合具をキー溝通路内で長手方向に伸ばす段階を含む。
【0010】
また本発明は、第1側面に基づく方法に使用されるとき、上記された少なくとも第1部材、第2部材及びキー溝接合具に関する。
【0011】
それぞれのキー溝配列及びそのキー溝は任意の適した態様でそれぞれの部材に沿って伸ばすことができる。例えば、キー溝配列は部材の側面、表面、縁、周辺及び/又は外周に沿って伸ばすことができる。それぞれのキー溝配列の形状はそれぞれの部材の特性及びそれらがお互いにどのように接続されるかによって変わるであろう。
【0012】
それぞれの部材は任意の適したサイズ、形状及び構造であり、及び任意の適した材料から形成可能である。部材は平面、角を有する、湾曲、弓状、凸状、凹状、環状、円板状、円筒状、長方形又は任意のその他の単純又は複雑な形状であり得る。
【0013】
キー溝は固定結合部を形成するよう部材を一緒に固定するために、キー溝接合具のキーに係合して好ましく保持できる場合、それぞれのキー溝配列は任意の適した数のキー溝を有することができ、キー溝は任意の適したサイズ、形状及び構造であってもよい。好ましい実施形態において、それぞれのキー溝はフックの形をしており、且つそれぞれのキーはフックによって保持されるように成形されている。
【0014】
それぞれのキー溝は接合具支持部及びキー保持部を有し得る。接合具支持部はキー溝接合具の下に伸ばすことができ、且つキー保持部はキー周りに伸ばし得る。キー保持部は弓状、角を有する、又はその両方であってもよい。
【0015】
キー溝配列のキー溝は任意の適した態様で互いにかみ合うことができる。第1及び第2部材が一緒に接続される場合、第1部材のそれぞれのキー溝は第2部材のキー溝のちょうど隣に位置し得る。
【0016】
2つ以上の部材を一緒に接続することができる。例えば、第1、第2及び第3部材が一緒に接続される場合、1つの部材のキー溝はそれぞれのその他の部材のそれぞれのキー溝によって側面に位置し得るが、これはキー溝の配列にとって必ずしも必要ではない。
【0017】
それぞれの部材は部材に沿って伸びる1つ以上のキー溝配列を有し得る。これは部材を2つ又はそれ以上のその他の部材と同時に直接接続させることを可能とし、それゆえ無数の複雑な構造を組立て可能とする。
【0018】
キー溝接合具は任意の適したサイズ、形状及び構造であってもよく、及び任意の適した材料から作成可能である。キー溝接合具は第1及び第2部材と必ずしも同じ材料で作られる必要はない。キー溝接合具は単一構造であってもよく、又は2つ又はそれ以上の取り外し可能に連結された部品で構成されていてもよい。第1キー溝接合具の部品の端部は隣接する第2キー溝接合具の部品の端部と締まりばめ(interference fits)となり得る。あるいは、環状キー溝接合具の一方の端部は同一部材のもう一方の端部と締まりばめとなり得る。
【0019】
好ましくは、キー溝接合具は細長い本体を有し、2つの部材を接続するために、キーは本体の対向する側部から横方向に本体から離れて伸びる。1つの実施形態において、単一キーは本体のそれぞれの対向する側部から離れて横方向に伸び得る。他の実施形態において、本体のそれぞれの側部は同一平面内で伸びる複数のキーを有してもよく、キーはキー溝の間隔に従って互いに離間してもよく、キーの位置は本体の長さに沿って本体の片側から他の側へ交互に並ぶ。この配列におけるキーと共に、キーはキー溝との固定係合するよう摺動する、又はキー溝との固定係合からはずれるよう摺動することも可能である。キー溝がフックの形状である場合、キー溝接合具は、キー溝との固定係合状態にないとき、かみ合ったフック間で横方向にキー溝通路から取り除くことができる。
【0020】
キー溝及びキー溝接合具はそれらが取り外し可能なように固定が解除できるように係合するか、又はそれらが接合部を破壊しないで固定を解除できないように係合させることができる。これは任意の適した方法によって達成することができる。またそれらは、キー溝接合具が応力サイクルによって偶然解除されることを防ぐために可逆的に固定又は保持させることが可能なよう係合し得る。複数段からなるキー溝の形状はこれを達成するために使用することができ、又は例えば挿入可能なキー、タブ又は止雄ネジなどの当業者にとって明らかなあらゆるその他の方法によって代替可能である。
【0021】
キー溝接合具のキーはキー溝と容易に締まりばめとなることができ、及び/又はキー溝接合具はカムロックとして使用し得る。もし後者の場合、キー溝接合具は固定と非固定位置との間でその長手軸に対して回転することができる。非固定位置において、キー溝接合具はキー溝通路内に挿入されて、且つキー溝に対して移動可能であり、固定位置において、キー溝接合具のキーはキー溝と強く係合する。好ましくは、キー溝接合具を固定位置と非固定位置との間で移動させることは、その長手軸に対して約90°の角度にわたってキー溝接合具を回転させることを含む。
【0022】
キー溝接合具は、本体から又は本体に沿って伸びるハンドル、ローブ(lobe)又はグリップ面を備え得る。接合具は任意の適したタイプのハンドルを有し得る。好ましくは、ハンドルはほぼ本体の長さに伸びるが、いくつかの利用態様において、片側に又はその近くのみに位置してもよい。ハンドルはハンドルの上面と本体の上面との間に位置する指のための開口部を有し得る。ハンドルは取り外し可能であり、又はキー溝接合具の適した表面上に形成し得る様々なグリップ面に係合することができる。
【0023】
方法は更なる接続機構を用いて部材を一緒に接続する段階を含み得る。そのような機構は、例えばキーとキー溝配列、さね継ぎ配置、ピンと穴配置、及び部材の隣接表面又は縁の間に位置するものなどの雌雄領域の接合を含む。
【0024】
方法は更に接続を流体密封状態とするために、部材を一緒に接続する前に部材間にシール部材を導入する段階を含む。任意の適したシール部材を使用することができる。シール部材は部材の隣接表面又は縁に沿って伸び得る。
【0025】
第1実施形態において、第1部材は容器の形をしており、第2部材は容器に対する蓋の形をしている。キー溝配列は容器及び蓋の周縁に沿って伸びていてもよく、且つキー溝接合具は環状であり得る。
【0026】
第2実施形態において、第1部材はタンクの円筒形壁部の形をしており、且つ第2部材はタンクの壁部に接続可能な円板状基部の形をしている。キー溝配列は壁部及び基部の周縁に沿って伸びていてもよく、且つキー溝接合具は環状であり得る。この実施形態において、タンクの円筒形壁部の形をしている第3部材は、再度環状キー溝接合具によってその他の壁部の自由端と接続可能である。
【0027】
第3の実施形態において、第1及び第2部材は、それらがほぼ同一平面内又は互いに対して異なる角度で伸びるように、接続可能な縁と縁又は側面と側面であるパネル又ははりの形をしている。キー溝配列はそれぞれのパネル又ははりの縁又は側面に沿って伸びていてもよく、且つキー溝接合具は長手部材である。この実施形態において、任意の適した数の追加のパネルまたははりを第1及び第2部材に接続させることができるため、例えば床、型枠、足場、建築用はり及びその他のタイプの建築部材などを形成することができる。
【0028】
本発明の他の側面によると、少なくとも第1部材、第2部材及びキー溝接合具を備える組立体が提供されており、それぞれの前記部材は部材に沿って伸びる1つ又は複数のキー溝を有する少なくとも1つのキー溝配列を備え、第1及び第2部材のキー溝配列は、キー溝がキー溝間で長手方向に伸びるキー溝通路をもたらすように整列されており、且つキー溝接合具は第1及び第2部材を一緒に固定するようにキー溝通路内で長手方向に伸びる。
【0029】
本発明の他の側面によると、少なくとも第1部材、第2部材及びキー溝接合具を備える組立体が提供されており、それぞれの前記部材は部材に沿って伸びる少なくとも1つのキー溝配列を備えており、且つキー溝配列のキー溝は互いに離間しており、第1及び第2部材のキー溝配列は、キー溝がかみ合うことでかみ合ったキー溝間で長手方向に伸びるキー溝通路をもたらすように整列されており、且つキー溝接合具は、キーがキー溝配列のキー溝と係合することによって第1及び第2部材を一緒に固定するようにキー溝通路内で長手方向に伸びる。
【0030】
部材及びキー溝接合具は上述された物であっても良い。
【0031】
組立体は上述された物であっても良い。
【0032】
本発明の好ましい形態によると、少なくとも第1部材及び第2部材を一緒に接続するための方法が提供されており、それぞれの前記部材は部材の本体に沿って伸びるキー溝配列を備えており、キー溝配列のキー溝は互いに離間しているが、結合される部材の本体に接続されており、前記方法は、
キー溝がかみ合うことで、横に並列したかみ合ったキー溝の間で長手方向に伸びるキー溝通路を形成するための一連の対向するキー溝をもたらすように、第1及び第2部材のキー溝配列を整列させる段階、及び
キー溝接合具がキー溝通路において長手方向に移動するとき、キーはキー溝配列のキー溝通路によって係合及び保持されて、且つ同時にキー溝に横方向に別々に力を加えることで本体の結合表面を締め付けるように、キーの対応する配列を備えるキー溝接合具をキー溝通路内に長手方向に挿入する段階を含む。
【0033】
部材及びキー溝接合具は上述された物であっても良い。
【0034】
更に、本発明の他の側面によると、少なくとも第1部材及び第2部材を一緒に接続するための方法が提供されており、少なくとも第1部材は2つ又はそれ以上の離間したキー溝配列を備えると共に、それぞれの前記配列は、キー溝間において長手方向に伸びるキー溝通路をもたらす部材に沿って伸びる1つ又は複数のキー溝を有し、前記方法は、
キー溝通路内で第2部材の一部を伸ばす段階、及び
キー溝接合具がキー溝配列のキー溝と係合することで第1及び第2部材を一緒に固定可能なように、キー溝接合具をキー溝通路内で長手方向に伸ばす段階を含む。
【0035】
本発明の更に他の側面によると、少なくとも第1部材、第2部材及びキー溝接合具を備える組立体が提供されており、少なくとも前記第1部材は2つ又はそれ以上の離間したキー溝配列を備えると共に、それぞれの前記配列はキー溝間で長手方向に伸びるキー溝通路をもたらす部材に沿って伸びる1つ又は複数のキー溝を有し、第2部材の一部分はキー溝通路内で伸びており、且つキー溝接合具は第1及び第2部材を一緒に固定するように、キー溝通路内で長手方向に伸びる。
【0036】
方法及び組立体の部材及びキー溝接合具は上述された物であっても良い。組立体は上述された物であっても良い。
【0037】
1つ又は両方のキー溝配列は互いに離間した(すなわち胸壁のように凸凹になった(castellated))キー溝を有し得る。或いは、キー溝配列の1つは胸壁のように凸凹のキー溝を有しており、且つもう一方のキー溝配列は単一の(すなわち胸壁のように凸凹でない)キー溝を有していてもよい。
【0038】
発明の好ましい実施形態は添付の図面に関連する実施例によって説明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施形態に基づくタンクの様々な部材の分解斜視図である。
【図2】2つの部材が互いに接触することによって、タンクが部分的に組立てられることを除いて図1と同じ図である。
【図3】すべての部材が互いに接触しているが、完全に一緒に固定されていないことを除いて図2と同じ図である。
【図4】図3に示されたタンクの一部の詳細図である。
【図5】全ての部材が一緒に固定(湾曲結合)されていることを除いて図3と同じ図である。
【図6】図5に示された組立タンクの一部の詳細図である。
【図7】本発明の他の実施形態(湾曲結合)に基づく、キー溝接合具と一緒に接続される2つのパネル部材を備える組立体の正面斜視図である。
【図8】図7に示される接続パネル部材の後部斜視図である。
【図9】図7(湾曲結合)に示される接続パネル部材の詳細図である。
【図10】図7に示される接続パネル部材の側面図である。
【図11】本発明の他の実施形態に基づく、キー溝接合具(平面結合)と一緒に接続される2つの平面パネル部材を備える組立体の斜視図である。
【図12】本発明の他の実施形態に基づく、キー溝接合具(凹部平面結合)と一緒に接続される2つのパネル部材を備える組立体の斜視図である。
【図13】本発明の他の実施形態に基づく、キー溝接合具(ほぼ連続するパネル表面をもたらす凹部平面結合)と一緒に接続される2つのパネル部材を備える組立体の斜視図である。
【図14】非固定構成を除いて図13と同じ図である。
【図15】本発明の他の実施形態に基づく、キー溝接合具(コーナー結合)と一緒に接続される2つのパネル部材を備える組立体の斜視図である。
【図16】非固定構成を除いて図15と同じ図である。
【図17】本発明の他の実施形態に基づく、一緒に接続される(コーナー結合の)過程における2つのパネル部材を備える組立体の斜視図である。
【図18】本発明の他の実施形態に基づく、一緒に接続できる(平面結合の)状態にある2つの半分の立方容器を備える容器組立体の斜視図である。
【図19】発明の他の実施形態に基づく、キー溝接合具(平面結合)と一緒に接続される容器の基部及び蓋を備える容器組立体の斜視図である。
【図20】本発明の他の実施形態に基づく、キー溝接合具(湾曲結合)によって円盤部に接続された半球反射器筐体の斜視図である。
【図21】本発明の接続機構(様々な結合)を用いて組立てられた複雑な構造の斜視図である。
【図22】本発明のその他の実施形態に基づく、異なる形状のキー溝を示す図である。
【図23】連続キー溝通路内で伸びる1つ又は複数のキー溝接合具の斜視図である。
【図24】本発明の他の実施形態に基づく、キー溝接合具と一緒に接続される2つのパネル部材を備える組立体の正面斜視図である。
【図25】本発明の他の実施形態に基づく、キー溝接合具と一緒に接続される2つのパネル部材を備える組立体の斜視図である。
【図26】本発明の他の実施形態に基づく、キー溝接合具と一緒に接続される2つのアーチ状部材を備える組立体の斜視図である。
【図27】本発明の他の実施形態に基づく、キー溝接合具と一緒に接続される過程における2つの部材を含む組立体の斜視図である。
【図28】図27に示す組立体の側面図である。
【図29】2つの部材がキー溝接合具(翼支持結合(wing brace joint))と一緒に接続されることを除く図27に示される組立体の斜視図である。
【図30】図29に示された組立体の他の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図面において、同様の参照番号は同様の特徴を指す。
【0041】
図1は円筒形壁部1、円盤状基部2及びキー溝接合具3を備えるプラスチックの水タンクの一部を示している。キー溝配列8は壁部1の上端の周縁に沿って伸びており、且つ一定の間隔で離間した複数のキー溝9を備えている。また、キー溝配列10は壁部1の下端の周縁に沿って伸びており、且つ一定の間隔で離間した複数の(それらのいくつかのみが番号付与された)キー溝11を備えている。
【0042】
同様に、キー溝配列12は基部2の周縁に沿って伸びており、且つ一定の間隔で離間した複数の(それらのいくつかのみが番号付与された)キー溝13を備えている。
【0043】
キー溝接合具3は環状本体20、本体20の片側から伸びる(それらのいくつかのみが番号付与された)キー21、本体20の反対側から伸びる(それらのいくつかのみが番号付与された)キー22、及び一般的に本体20からキー21、22の間に伸びるハンドル23を備えている。キー溝接合具3は可撓プラスチック材料で作られている。
【0044】
キー21は共通平面上に伸びており、且つ一定の間隔で互いに離間している。キー21の間隔はキー溝13の間隔と一致している。また、キー22は共通平面上に伸びており、且つ一定の間隔で互いに離間している。キー22の間隔はキー溝11の間隔と一致している。キー21及びキー22はかみ合っているときのキー溝11及び13と同様に、本体20の長さに沿ってお互いに対して互い違いになっている。
【0045】
それぞれのキー溝9、12、13は接合具支持部14a、14b、14c及びキー保持部15a、15b、15cを有するフック止具の形をしている。それぞれのキー保持部15b、15cはキー溝接合具3のキー21、22周りに伸び得る。キー保持部15b及び15cは壁部1の外側でかみ合う。キー保持部15aは壁部1の内側で他の部材のキー溝とかみ合い得る。
【0046】
図2に示すように、キー溝配列10、12のキー溝11、13は、それぞれのキー溝11が2つのキー溝13をまたぐ様にお互いにかみ合うことができる。キー溝11、13がかみ合うことで、お互いにかみ合ったキー溝11、13との間で長手方向に伸びる(破線で示された)連続キー溝通路25をもたらすことができる。
【0047】
図3及び4に示すように、キー21、22がキー溝11、13のちょうど上部に位置していないとき、キー溝接合具3は、連続キー溝通路25内において長手方向に挿入可能である。一旦挿入されると、それぞれの接合具支持部14b、14cはキー溝接合具3の下に伸びており、且つそれぞれのキー保持部15b、15cはキー21、22周りで伸びるように位置することが可能である。図4に最もよい構成が示されている。
【0048】
一旦、キー溝接合具3が通路25内で伸びると、キー21、22がキー溝11、13と係合して且つキー溝11、13によって保持されるまでキー溝接合具はキー溝11、13に対して摺動可能であり、そのため壁部1と基部2を一緒に固定して固定湾曲結合部を形成することができる。これは図5及び6において示されている。壁部1を基部2から離すために、キー溝接合具3は、図3及び4に見られるように、キー21、22がもはやキー溝11、13と係合しなくなるまで通路25において摺動される。
【0049】
もし必要であれば、壁部1と同様のその他の壁部又は基部2と同様の蓋は、キー溝配列8によって壁部1の上部と接続可能である。しかしながら、キー溝配列8のキー溝9は内側を向いているため、キー溝接合具はタンクの内側で円周方向に伸び得る。
【0050】
図2−6に示されるように、キー溝13は壁部1の下部領域によって十分に支持されて、キー溝11は基部2の周囲領域によって十分に支持されるため、大部分の応力がキー溝11、13及びキー溝接合具3の両方の最も強い中心点を通ってキー溝11、13に予備応力を加えることで張力及び曲げモーメントに分散されることによって、大部分の材料にとって最も弱い構造特性であるせん断力を最小限にすることができるため、本質的に強い。
【0051】
図7から10を参照すると、上部パネル部材31、下部パネル部材32及びキー溝接合具33を備えるプラスチックパネル組立体30が示されている。キー溝配列34は上部パネル31の上縁に沿って伸びており、且つ一定の間隔で離間する複数のキー溝35を備えている。また、キー溝配列37は上部パネル31の下縁に沿って伸びており、且つ一定の間隔で離間する複数のキー溝38を備えている。
【0052】
同様に、キー溝配列40は下部パネル32の上縁に沿って伸びており、且つ一定の間隔で離間する複数のキー溝41を備えている。また、キー溝配列42は下部パネル32の下縁に沿って伸びており、且つ一定の間隔で離間する複数のキー溝43を備えている。
【0053】
図9及び10に示されるように、キー溝接合具33は長手本体45、本体45の片側から伸びるキー46、本体45の反対側から伸びるキー47、及び一般的に本体45の上部から本体45の両側部の間に伸びるハンドル48を備えている。キー溝接合具33はプラスチック材料で作られている。
【0054】
キー46は共通平面で伸びており、且つ一定の間隔で互いに離間している。キー46の間隔はキー溝41の間隔と一致している。また、キー47は共通平面で伸びており、且つ一定の間隔で互いに離間している。キー47の間隔はキー溝38の間隔と一致している。キー46及びキー47はキー溝38と41がかみ合っているときと同様に本体45の長さに沿ってお互いに対して互い違いになっている。
【0055】
それぞれのキー溝38、41は接合具支持部50a、50b及びキー保持部51a、51bを有するフックの形をしている。それぞれのキー保持部51a、51bはキー46、47周りに伸び得る。
【0056】
キー溝38、41は、それぞれのキー溝41が他方の配列の2つのキー溝38によってまたがれるようにしてお互いにかみ合うことが可能である。キー溝38、41がかみ合うことで、かみ合ったキー溝38、41間において長手方向に伸びる連続キー溝通路54が提供され得る(図10参照)。
【0057】
キー溝接合具33は、連続キー溝通路54内で横方向に挿入されて且つ長手方向に摺動可能である。一旦挿入されると、それぞれの接合具支持部50a、50bはキー溝接合具33の下に伸びており、且つそれぞれのキー保持部51a、51bはキー46、47周りに伸びるように配置されることが可能である。図9及び10に最もよい構造が示されている。
【0058】
一旦、キー溝接合具33が通路54内で伸びると、キー46、47がキー溝38、41と係合して且つキー溝38,41によって保持されるまでキー溝接合具はキー溝38、41に対して摺動可能であり、そのためパネル31、32を一緒に固定して単純な強固結合部を形成することができる。パネル31をパネル32から離すために、キー溝接合具33はキー46、47がもはやキー溝38、41と係合しなくなるまで通路54内で摺動される。
【0059】
もし必要であれば、他のパネル部材は上述されたように、キー溝配列34/キー溝35によってパネル31の上部と、又はキー溝配列42/キー溝43によってパネル32の下部と接続可能である。
【0060】
図9及び10に示されるように、キー溝38はパネル32の上部によって十分に支持されており、且つキー溝41はパネル31の下部によって十分に支持されるため、それらはタンクに対して上述された理由のために本質的に強い。
【0061】
図11を参照すると、ほぼ平面の第1パネル部材131、ほぼ平面の第2パネル部材132及びキー溝接合具133を備えるパネル組立体130が示されている。キー溝配列134は第1パネル部材131の結合縁に沿って伸びており、且つ一定間隔で離間する複数のキー溝135を備えている。
【0062】
同様に、キー配列140は第2パネル132の結合縁に沿って伸びており、且つ一定間隔で離間する複数のキー溝141を備えている。
【0063】
キー溝接合具133は、長手本体145、本体145の片側から伸びるキー146、及び本体145の反対側から伸びるキー147を備えている。
【0064】
キー146は共通平面上に伸びており、且つ一定間隔で互いに離間している。キー146の間隔はキー溝141の間隔と一致している。また、キー147は共通平面上に伸びており、且つ一定の間隔で互いに離間している。キー147の間隔はキー溝135の間隔と一致している。キー146及び147はキー溝135と141がかみ合っているときと同様に本体145の長さに沿ってお互いに対して互い違いになっている。
【0065】
それぞれのキー溝135、141は(図7−10にそれぞれ示されるように)接合具支持部及びキー保持部を有するフックの形をしている。それぞれのキー保持部はキー周りに伸び得る。
【0066】
キー溝135、141は、それぞれのキー溝141が他方の配列の2つのキー溝135によってまたがれるようにしてお互いにかみ合うことが可能である。キー溝135と141がかみ合うことで、キー溝135、141の間で長手方向に伸びる連続キー溝通路が提供され得る。
【0067】
キー溝接合具133は、連続キー溝通路内で横方向に挿入されて且つ長手方向に摺動可能である。一旦挿入されると、それぞれの接合具支持部はキー溝接合具133の下に伸びており、且つキー保持部はキー146、147周りで伸びるように配置されることが可能である。
【0068】
一旦、キー溝接合具133が通路内で伸びると、キー146、147がキー溝135,141と係合して且つキー溝135,141によって保持されるまで、キー溝接合具はキー溝135、141に対して摺動可能であり、そのためパネル131、132を一緒に固定して、連続平面をもたらす連続する平面結合部を形成することができる。パネル131をパネル132から離すために、キー溝接合具133はキー146、147がもはやキー溝135、141と係合しなくなるまで通路内で摺動される。
【0069】
キー溝135はパネル132の結合縁によって十分に支持されて、且つキー溝141はパネル131の結合縁によって十分に支持されるため、それらは上述された理由のために本質的に強い。
【0070】
図12を参照すると、結合部が凹所に配置されていることを除いて図11に示される組立体130と類似するパネル組立体230が示されている。すなわち、第1及び第2パネル部材131、132は結合縁131a、132aを有し、それらはパネル131、132の隣接する領域、つまり、パネル領域131b及び132bに対して離間した平行な面である。
【0071】
図13及び14を参照すると、キー溝接合具233がパネル領域131b及び132bと連続平滑面をもたらすように成形されていることを除いて、図12に示される組立体230と類似するパネル組立体330が示されている。
【0072】
キー溝接合具233は図12に示される本体145と類似する長手本体245を有する。また、キー溝接合具233は長手ストリップ234及び相互接続壁235を有する。長手ストリップ234は本体245と平行であり且つパネル領域131b及び132bと同じ平面に伸びているため、連続する平滑表面をもたらし得る。相互接続壁235は本体245からストリップ234に垂直に伸びている。
【0073】
図13は一緒に固定される組立体330を示し、一方で図14はキー146、147がキー溝135、141と係合しておらず、且つキー溝接合具233はパネル131、132から容易に開放され得る位置にあるキー溝接合具233を示している。
【0074】
この種類の結合部は、例えば航空機の客室における装飾用外装パネル、車両内装パネル又は建築物の壁などのために有用である。また、凹所結合部は、車内の構造柱又は車体ボックスなどの2つのパネルを結合させるときに補強部材を形成するために使用することもできる。
【0075】
図15及び16を参照すると、キー溝接合具81が一致しない第1及び第2パネル部材82、83と連続表面をもたらす角部材として成形されていることを除いて図14に示される組立体330と類似するパネル組立体80が示されている。
【0076】
第1及び第2パネル82、83のそれぞれは、一緒に結合したときに同一平面に伸びる結合縁82a、83aを有する。第1及び第2パネル82、83のそれぞれは、領域82b及び83bを有し、これらは互いに異なる方向に伸びる。
【0077】
キー溝接合具81は長手本体88、L型壁92及び相互接続壁93を有する。キー89は本体88の片側から伸びており、且つキー90は本体88の反対側から伸びている。L型壁92はパネル領域82b及び83bと連続表面をもたらし得る分岐した二つの部分を有する。相互接続壁93は本体88からL型壁92に垂直に伸びている。
【0078】
組立体80のキー/キー溝配列は図14に示されているものと本質的に同じである。しかしながら、手短に述べると、キー溝配列は第1パネル82の結合縁82aに沿って伸びており、且つ一定の間隔で離間する複数のキー溝85を備えている。同様に、キー溝配列は第2パネル83の結合縁83aに沿って伸びており、且つ一定の間隔で離間する複数のキー溝86を備えている。
【0079】
キー溝接合具81は、キー溝85、86によってもたらされる連続キー溝通路内に横方向に挿入されて且つ長手方向に摺動可能である。一旦キー溝接合具81が通路内で伸びると、キー89、90がそれらのそれぞれのキー溝85、86と係合して且つキー溝85、86によって保持されるまでキー溝接続具はキー溝85、86に対して摺動可能であり、そのため(図15に示されるように)パネル82、83を一緒に固定することができる。パネル82をパネル83から離すために、キー溝接合具81は(図16に示されるように)キー89、90がもはやそれらのそれぞれキー溝85、86と係合しなくなるまで通路内で摺動される。
【0080】
図17を参照すると、第1パネル部材101、第2パネル部材102及びキー溝接合具103を備えるパネル組立体100が示されている。キー溝配列は第1パネル101の結合縁に沿って伸びており、且つ一定の間隔で離間した複数のキー溝106を備えている。また、キー溝配列は第2パネル102の結合縁に沿って伸びており、且つ一定の間隔で離間した複数のキー溝105を備えている。
【0081】
キー溝接合具103は長手本体107、本体107の片側から伸びるキー108及び本体107の反対側から伸びるキー109を備えている。
【0082】
キー108は共通平面上に伸びており、且つ一定の間隔で互いに離間している。キー108の間隔はキー溝105の間隔と一致している。また、キー109は共通平面上に伸びており、且つ一定の間隔で互いに離間している。キー109の間隔はキー溝106の間隔と一致している。キー108及びキー109はキー溝105と106がかみ合っているときと同様に本体103の長さに沿ってお互いに対して互い違いになっている。
【0083】
それぞれのキー溝105、106は他の実施形態に対して説明したようにフックの形をしている。キー溝105、106は、それぞれのキー溝105が他方の部材の2つのキー溝106によってまたがれるようにしてお互いにかみ合うことができる。キー溝105と106がかみ合うことで、お互いにかみ合ったキー溝105、106間に長手方向に伸びる連続キー溝通路が提供され得る。
【0084】
キー溝接合具103は、連続キー溝通路内に横方向に挿入されて且つ長手方向に摺動可能である。一旦キー溝接合具103が通路内で伸びると、キー108、109がキー溝105、106と係合してキー溝105、106によって保持されるまで、キー溝接合具はキー溝105、106に対して摺動可能であり、そのためパネル101、102を一緒に固定して強固な角結合部を形成することができる。パネル101をパネル102から離すために、キー溝接合具103は、図17に示されるように、キー108、109がもはやキー溝105、106と係合しなくなるまで通路内で摺動される。
【0085】
図18を参照すると、プラスチック容器組立体59の上部60及び下部61の立方形の半分が示されている。組立体59の4つの直線状キー溝接合具は図示されていない。
【0086】
キー溝配列は上半分60の下部結合縁に沿って伸びており、且つ一定の間隔で離間した(それらのいくつかのみが番号付与された)複数のキー溝62を備えている。また、キー溝配列は下半分61の上部結合縁に沿って伸びており、且つ一定の間隔で離間した(それらのいくつかのみが番号付与された)複数のキー溝63を備えている。
【0087】
それぞれのキー溝接合具は長手本体、本体の片側から伸びるキー、本体の反対側から伸びるキー、及び図7に示されるキー溝接合具と酷似する一般的にキー間で本体から伸びるハンドルを備えている。
【0088】
全てのキーは共通平面上に伸びており、且つそれらがキー溝62と63がかみ合ったときの間隔と一致するように胸壁のように凸凹に一定の間隔で互いに離間している。
【0089】
それぞれのキー溝接合具は、キーがキー溝62、63の直上部に位置しないとき、連続キー溝通路64内に横方向に挿入されて且つ長手方向に摺動可能である。一旦キー溝接合具が通路64内で伸びると、キーがキー溝62、63によって係合して保持されるまでキー溝接合具はキー溝62、63に対して摺動可能であり、そのため容器の半分60、61を一緒に固定して固定平面結合部を形成し得る。容器の半分60、61をお互いから離すために、キー溝接合具は、キーがもはやキー溝62、63と係合しなくなるまで通路内で摺動される。
【0090】
図19を参照すると、容器基部601及び4つのキー溝接合具603に接続された蓋602を備える容器組立体600が示されている。
【0091】
キー溝配列は容器基部601の上部結合縁に沿って伸びており、且つ一定の間隔で離間した(それらのいくつかのみが番号付与された)複数のフック状のキー溝604を備えている。また、胸壁のように凸凹になったキー溝配列は蓋602の周囲に沿って伸びており、且つ一定の間隔で離間した(それらのいくつかのみが番号付与された)複数の(フック状ではない)キー溝605を備えている。
【0092】
それぞれのキー溝接合具603は本体の上側から離れて横方向に伸びるキー611を有する長手本体610を備えている。単一キー612はそれぞれの本体610の下側に沿って伸びる。言い換えると、本体610の下側はキー612として機能しており、且つキー溝605と互いに締まりばめとなる。
【0093】
キー611は共通平面上に伸びており、且つそれらがかみ合ったときのキー溝604の間隔と一致するように胸壁のように凸凹になるように一定の間隔で互いに離間している。
【0094】
キー溝接合具603は、(他の実施形態に対して説明されたように)キー溝通路内に横方向に挿入されて且つ長手方向に摺動可能である。一旦キー溝接合具603が通路内で伸びると、キー611がキー溝604によって係合して保持されるまでキー溝604、605に対して摺動可能であり、そのため基部601と蓋602とを一緒に固定して固定平面結合部を形成し得る。
【0095】
図20を参照すると、キー溝接合具73を有する円板状レンズ部材75に接続された半球型の反射器筐体70が示されている。一定の間隔で離間した内側向きキー溝71を有するキー溝配列は筐体70の外周に沿って伸びる。キー溝接合具73の下に位置する筐体70の(番号付与されない)平面は他のキー溝として機能する。
【0096】
キー溝接合具は分割環状本体76、及びキー溝71を部分的に覆う環状装飾フランジ79を備えている。キー溝接合具73は、本体76の上側から伸びて且つそれぞれのキー溝71のフックと係合する一連の胸壁のような凸凹のキー74を有する。連続する(胸壁のように凸凹ではない)(番号付与されていない)キーは本体76の下側に沿って伸びる。
【0097】
環状キー溝通路はキー溝71と筐体70の平面によってもたらされるキー溝との間で伸びる。
【0098】
円板状レンズ部材75は、このキー溝通路に挿入されたとき、原則的にキー溝接合具73が嵌合するより小さなキー溝通路を形成する。この胸壁のように凸凹でないキー溝表面とキー溝接合具73との間で積層された1つ又は複数のほぼ円板状部材があってもよい。
【0099】
キー溝接合部本体76における分割によって、キー溝接合具73をフック状のキー溝71の下で長手方向に伸ばす前に、胸壁のように凸凹のキー74がキー溝71のフックの間に位置するように、キー溝接合部本体76をキー溝71フックの下で横方向に曲げることができる。この動作は筐体70の胸壁のように凸凹でない表面とキー溝接合具本体76のキー/下側との間に平滑縁の円板状部材75を割り込ませて保持させる。
【0100】
図21は、本発明の接続機構は異なる形状の部材を(航空機の翼などの)複雑構造400へと組立てるために使用可能であることを示している。
【0101】
十字キー溝接合具401は留め具及び結合要素として機能する。キー溝接合具401は4つの分岐したアーム及びそれぞれのアームの端に位置するキー402、403、404、405を有する。キー402、403、404、405は、4つの異なる対のキー溝配列406、407、408、409と係合して、そのキー溝配列対406、407、408、409は隣接する弓状パネル410、411、412、413を一緒に接続する。更なる対となるキー溝配列416、417、418、419及びキー溝接合具422、423、424、425は美観目的のための円形外部表面と共に更なる結合強度を提供する。
【0102】
図面から完全に明らかではないが、それぞれのアームのそれぞれの対向する側部から離れて横方向に伸びる複数の離間したキーよりも、単一キーがそれぞれのアームのそれぞれの対向する側部から離れて横方向に伸び得る。すなわち、図21に示されるキー溝接合具は胸壁のように凸凹のキーを有する必要は無いが、キーを片側から挿入可能とする前縁を有する方がよい。
【0103】
図22を参照すると、本発明に基づくいくつかの異なる形状のキー溝500が示されている。それぞれのキー溝500は(それらのいくつかのみが番号付与された)接合具支持部501及びキー保持部502を有するフックの形をしている。目的の用途に応じて、それぞれのキー保持部502は部分的にキー溝接合具のキー周りに伸び得るならば、弓状及び/又は角を有していてもよい。
【0104】
図23を参照すると、環状キー溝接合具の締まりばめの2つの端部550、551、又は隣接キー溝接合具の締まりばめの2つの端部550、551が示されている。複数の短いキー溝接合具の締まりばめは長いキー溝通路を有する大きな部材に対して使用でき、その他の場合では単一キー溝接合具を使用して一緒に接合させることは難しいであろう。
【0105】
図24を参照すると、上部パネル部材701、下部パネル部材702、及びキー溝接合具703を備えるプラスチックパネル組立体700が示されている。キー溝配列は上部パネル701の下縁に沿って伸びており、且つ一定の間隔で離間した複数のフック状のキー溝706を備えている。また、キー溝配列は上部パネル702の上縁に沿って伸びており、且つ一定の間隔で離間した複数のフック状のキー溝707を備えている。キー溝706、707は、図7から10に関して上述したように、互いにかみ合い且つキー溝通路をもたらす。
【0106】
キー溝接合具703は丸みを帯びた長方形(卵形)の断面を有する細長い本体709を備えている。本体の対向する弓状側はキー溝706、707によって係合して保持され得るキー708として機能する。本体709は、(図24に示される)固定位置と非固定位置との間で、接合具703をその長手軸に対して90度回転させるための器具用の開口部710を有する。接合具703はカムロックとして機能する。
【0107】
キー溝接合具703は非固定位置にあるとき、キー溝通路内に横方向に挿入されて且つ長手方向に摺動可能である。一旦キー溝接合具703が通路内に伸びると、固定位置へ約90度の角度で回転することができ、その場所において、キー708はキー溝706、707と強く係合して、且つパネル701、702を一緒に固定する。
【0108】
図25を参照すると、組立体700と酷似するパネル組立体720が示されている。主な相違点は、パネル部材721、722がわずかに異なること、及びキー溝726、727の幅及びお互いに対する間隔がより狭いことである。また、器具用開口部は組立体720のキー溝接合具728に対して示されていない。非固定位置におけるキー溝接合具728が示されている。
【0109】
図26を参照すると、キー溝接合具743と一緒に接続される上部741及び下部742の弓状部材を備える組立体740が示されている。更に、組立体740は組立体700と酷似している。主な相違点は、部材741、742及びキー溝接合具743が弓状であること、及びキー溝746、747の幅及びお互いに対する間隔がより広いことである。
【0110】
結合部が弓状の特性であるため、1つ以上のキー溝接合具743(又は複数部品の接合具)が使用される。組立体700に関して、それぞれの接合具743は、非固定位置にあるとき、キー溝通路内に横方向に挿入されて且つ長手方向に摺動可能である。一旦キー溝接合具743が通路内に伸びると、キー溝接合具は固定位置へ約90度の角度にわたって回転することができ、その場所において、接合具743のキーはキー溝743、744と強く係合して部材741、742を一緒に固定する。
【0111】
図27から30を参照すると、2つの部材741、742及びキー溝接合具743を備える組立体740が示されている。部材741は直線状配列のスリット744を有する弓状ポケット745を有する。また、ポケット745は、配列のキー溝747がポケット745の非スリット領域において提供されることでキー溝配列を有する。キー溝747はポケット745の横方向に伸びる。これは図30において最もよく示されている。
【0112】
また、部材742の縁は4つのフック状のキー溝750から成るキー溝配列を有する。キー溝750はスリット744によってポケット745内に伸び得る。
【0113】
キー溝接合具743は図24の接合具709と本質的に同じである。接合具743の本体の対向する弓状部は、キー溝747によって係合して保持され得るキーとして機能する。また本体は、固定位置と非固定位置との間で、接合具743をその長手軸に対して90度回転させるためのハンドル又はハンドルとして機能するための器具用の開口部を有する。接合具743はキー溝をてこで動かして離し且つ結合部を固定するカムとして機能する。
【0114】
キー溝接合具743は、非固定位置にあるとき、キー溝通路内に横方向に挿入されて且つ長手方向に摺動可能である。一旦キー溝接合具743が通路内に伸びると、キー溝接合具は固定位置へ約90度の角度にわたって回転することができ、その場所において、キーはキー溝744、750と強く係合して、且つ部材741、742を一緒に固定する。図29及び30は固定位置(翼支持結合(wing brace joint))における接合具743を示しており、一方で図27及び28は非固定位置における接合具743を示している。固定位置において、キー溝750は図30に示されるように、ポケット745の非スリット領域に当接する。
【0115】
例示されたように(図19、20及び21において示されたものを除いて)接続方法は、結合面に沿って一連のかみ合った(胸壁のように凸凹な)キー溝を形成すること、及びそれぞれの部材における結合平面の下に伸ばすことを含む。キー溝はキー溝接合具のキーを保持するように成形される。接合具は結合面の外形と合うように形成された1つ又はいくつかの湾曲した又は直線状の外形で構成することができ、且つ相補的キーを有し、それは接合具を結合面と平行に移動させることによって、組立体は結合部が配置されたときに適切な位置にキーを保持するよう形成されたキー溝と共に、その位置において確実に固定され得るように、対向するキー溝間への相補的キーの挿入を可能とする。キー溝接合具は結合部において部材によって課される荷重を受けるために曲がっている。このばね張力は接続機構の重要な部分であって、且つ外見上類似する典型的なヒンジとは顕著に区別される。(ヒンジピンはヒンジ構造の接合点において曲げ力よりもせん断力を受ける。)
【0116】
本接続方法は(限定はしないが)特に大きなプラスチック部材に対する様々な部材の結合問題を克服し、また、特に密閉された内部空洞が必要とされる場合はより小さな部材に応用できる。この接続方法によって、射出成形品を製造することはより安価且つ早くなり、並びに多くの場合において加圧法はより高価で制限のある回転成形、溶接、ボルト締め及びねじ締めと置き換えることが可能である。
【0117】
本発明は衝撃荷重に対してより頑丈である強固な、もし必要であれば気密性のある結合部を提供する。それは従来の結合方法より早く作ることができ、柔軟であるが強固な保持技術は、部品が従来の不適合、脆性又は革新的複合材料から成形されても、優れた結合部を形成することができる。
【0118】
接続機構は、射出成形、鍛造、加圧成形、鋳造、成形、押し出し成形、回転成形、押し抜き成形及びレーザー切断などの既存の大量生産技術を用いて製造するのに向いている。
【0119】
本接続方法は強固で有益な結合部を提供し、航空産業、建造物から消費者製品にわたる建築の範囲に及ぶ様々な幅広い応用において、その他の結合よりもより安価に成形、鍛造又は押し出し成形が可能であるという利点を有している。
【0120】
本発明の更なる使用及び利点が以下に示されている。
【0121】
本接続方法は複雑な結合面及び平面を支持する。
従来のらせん状ネジとは異なって、本接続方法は直線縁及び凸型及び凹型の複数の半径を有する有機的曲線を含む複雑な形状に適合するように形成可能であり、且つ以前はボルト締めフランジ又は溶接によってのみ結合可能であった非平面結合及び不連続結合ラインを密閉することさえ可能である。特に車両及び飛行機などの乗り物は、多数のそのような結合部を有する製品の良い例であり、溶接、ボルト締め、ネジ締め及びリベット接合の制限によって、それらは大量生産及び特に構造損傷の後の修復が高価である。それはまた、多大な費用をかけることなく、射出成形されたプラスチック若しくはプラスチック/繊維複合体、又は加圧若しくは鋳造された炭素繊維複合体などのより軽量で柔軟な材料から容易に作ることができないことを意味する。結合面は多くの場合、平面に沿ってせん断力を与える機会をもたらすため大きな設計において欠点となる。金属の様な多くの塑性材料はせん断力よりもより大きい引張強度を有する。ネジ締め結合部は駆動軸及び止雌ネジ及び従来のキー溝損傷又はねじ締め密閉の干渉において実施されるとき、過剰に締めるか又はネジがはずれるかのどちらかが起こる可能性があり、且つ荷重がかかることにより切断される可能性があるという不利益を有する。本接続方法によって、部材は鋸歯状、胸壁のように凸凹な形状、波状又は更に無作為に並置された結合「平面」の使用を通し、せん断力に対するよりいっそう強固な圧縮力を代用する高トルク結合のために設計することを可能とする。
【0122】
本接続方法は複数部材及び複数材料の連結接合を可能とする。
また、刻み目(undercuts)及び分割平面の複雑性によって実際に型に入れて作ることができないであろう複数部材の接合部分も本接続方法を用いて構成可能である。結合部は1つの材料又は完全に異なる材料を用いて構成することができる。例えば、複数部材組立体における1つの結合部材はセラミック、金属の1つ及びプラスチックの1つから作ることができ、且つキー溝接合具はそれぞれの結合部に対して異なる構造効果を達成するためにさらに他の材料で形成可能である。
【0123】
本接続方法は適合した結合剛性を可能とする。
いくつかの場合において、非常に強固で柔軟性のない結合部が必要とされるため、部材は非常に伸張性のある材料から形成可能であり、且つ結合部が応力下にあるときに予測される力を相殺するために固定されるときに結合部が圧縮応力を与えられるようより多くのキー溝及びキー溝接合具の干渉が設定され得る。その他の場合において、衝撃荷重に耐えて且つ屈伸することができる可撓性接合部が必要とされると、剛性だが弾性を有する材料がキー溝接合具又は部材として選択され得る。
【0124】
本接続方法はキー部材の再配列を要しない結合を可能とする。
多くの異なる溶接不可能な材料は電気式及び自動車の組立体に用いられる。絶縁プラスチック及び金属はよい例である。部材は多くの場合、もし回転すると接続線がもつれて短絡する又は破断するため一緒にネジ締めすることができず、そのため部材は結合部を開放すること及び再密閉することが難しくなければ、それらが簡単に修復できてもそれらを使い捨て品とするようオーバーモールドされるか又は圧着されるかのどちらかである。キー溝接合具結合は、キー溝接合具は移動するが部材は互いに正しい関係を保持する有益な非ネジ締め結合を提供するためのよりよい方法であり得る。
【0125】
本接続方法は高水準の再利用を促進する。
本接続方法の他の応用は再利用可能なプラスチックバケツである。蓋とバケツとの間のシールが一旦破られると、危険又は厄介な材料を貯蔵するのに適していない。また、それらはプラスチックが徐々に伸び、且つ内容物と反応し得る空気の流入が可能であり、又は内容物は流出し得るように制限された寿命を有する。既存のバケツタイプの止め金具シールを外形を厚くして又は干渉を強めることによってより強固とすることは、それが強固となりすぎる場合には、蓋は手で取り外すことができず、且つレバーは止め金具又はシールを永久的に損傷させ得るため、常に選択肢になるわけではない。これは実際には、大きな直径の止め金具シールは止め金具を外すには硬すぎるために、止め金具シールのサイズも制限する。キー溝接合具はよりいっそう有益なシールであり、且つ何回も再利用することができるため、材料消費を減少させることが可能である。また、それは取り換え可能な注ぎ口又は漏斗を、内容物がより安全且つ清潔に他の容器に静かに注がれるように、容器のへりに迅速に接続させることができる。
【0126】
本接続方法はより大きなシールを可能とする。
キー溝接合具を利用する結合は徐々に締め付けることができるため、さもなければ溶接すること以外によっては形成することが不可能な、巨大な密閉結合部を迅速に形成可能である。非常に大きなタンクにおいて、例えば、プラスチックはその場で製造されなければならいので、それらの金属に対する優れた耐腐食性にも関わらず、めったに使用されない。本接続方法は大きなタンクを既製パネルを用いて経済的に構築させることができ、既製パネルはコンパクトに積み重ねられて輸送可能であり、且つ仕事を完了させるために必要な木槌のみで現場で迅速に組立てられることが可能であるため、それは、熱線、バット(butt)又は熱風シーム溶接はそうであるが、高価で騒々しい発電機又は重たいバッテリを必要としない。
【0127】
本接続方法は構造的な支えをもたらす。
大きな直径の水タンクにおいて、水の内部圧力は結合部を広げて壁材料を伸ばす傾向にある。キー溝接合具それ自身が部品との高摩擦接触によって挟み込まれるように、キー溝は2つの方向において部品を一緒に挟むように設計可能であるため、キー溝接合具は構造に対して莫大なフープ力及び剛性をもたらす連続側面リブのように作用するよう作ることができ、且つ費用又は壁の厚みをそんなに増やすことなく剛性を増加させるために箱はり構造を作るように使用することができる。これは構成される箱形はりが、例えば橋はり、構造はり、照明用柱又は電柱、上昇水ヘッダー塔、多層建築物外郭及び吊り下げられた床などの建物及び構造の応用において長期間、犠牲的に又は再利用できる型枠として使用される場合において特に重要である。
【0128】
長い曲線はりは特に軽量プラスチック型枠を用いてその場で構築することができ、軽量プラスチック型枠は材料を節約するために空洞であり、そして連続する操作においてそこへ送り込まれる補強コンクリートを有してもよい。鉄筋コンクリートの腐食が10億ドル規模の問題である腐食性又は高濃度塩または海岸環境において、密閉型枠がコンクリートを永久的に保護するために容易に犠牲になり得る。
【0129】
通路が鉄筋のために型枠内に形成されて、又は高張力プラスチック固定材料などの代替補強材料を使用することができ、且つ複数空洞型枠の逐次鋳造によって、強化材料はその場で圧縮応力をかけられ得る。美的模様は見ることができる犠牲型枠の表面又は再利用可能な型枠の浮き彫り側に鋳造又は成形(cast or mould)することができる。
【0130】
本接続方法は優れた輸送効率を可能とする。
大きなタンク及び部材の輸送は、それらが本質的にかさばるために非常に費用が高い。実質的に空気を長距離移動させることは大量の温室効果ガスの排出に関連する。本接続方法はタンクを最終目的地で又はその付近で組立てることができる入れ子状のスタック又はパネルの安価な輸送を可能とする。
【0131】
本接続方法はより優れた設計柔軟性を支持する。
現代の土地特有の建築は、複雑な表面型枠の製造におけるすさまじい費用のために主に箱型で且つつまらないものである。象徴的なシドニーオペラハウスの建設において膨らんだ莫大な費用は建築家にとって重要な警告であり、且つ潜在意識的に建築家らの保守的で直線的な設計を知らせている。複雑な複合物の外郭構造は、本接続方法を使用することでより生真面目な設計と同じくらい手ごろな価格となり得る。極めて複雑な形状は一連の接線方向で連結する結合パネル構造を使用して、様々な配列において製造及び複製することができる。外枠構造を輸送及び組立てるための軽量及び迅速性は、難民又はその他の人道的な住宅危機的状況における一時的な避難所のための既製プラスチック住宅に対してうってつけである。そして、構造外郭を埋設することによって、受動的な非常にエネルギー効率のよい覆土構造を従来の既製の小型構造住宅よりもより手ごろな価格で作ることが可能である。
【0132】
本接続方法は押出成形部材を可能とする。
大きな直径のタンクなどに長い壁の外形が要求される場合、壁の外形は押出成形で形成することができ、キー溝は押出成形の間に穴を開けられるか一緒に成形される。これは非常に大きい壁部分を、様々な等級及び合金のアルミニウム、スチール、プラスチック及びそれらと同等のものなどの押出成形可能な任意の材料によって形成することを可能とする。この技術を用いて低費用圧力容器又は大きな地下貯蔵タンクを建設することも更に実用的である。
【0133】
本接続方法は平滑縁部材の固定を可能とする。
スポットライトレンズなどの平滑縁部材を反射器筐体に取付けることを要求する場合、例えばキー溝通路は、片側が平滑縁によって形成されて且つ反対側がキー溝配列の胸壁のように凸凹のフックによって形成されるように作られていてもよい。そしてキー溝接合具は片側のみに並べられたキーを有し得る。そのような配列は図20に示されている。
【0134】
キー溝接合具のそれぞれの側において単一キーを有する胸壁のように凸凹でないキー溝接合具を用いることによる利点があるいくつかの場合がある。キー溝内へのしまりばめからの摩擦力が高い場合、長いキー溝通路を通ってキー溝接合具を引き抜くことは不可能である。代替手段としては、キー溝をカムの形状に成形することであり、カムはその固定位置から90度ひねったときにキー溝間に簡単に挿入可能である。そして固定は、挿入の後にどちらかの方向にキーを90度回転させることによって達成可能である。図24−30はこの実施形態を示している。キー溝接合具の固定における柔軟性及び環状キー溝通路の直径に応じて、まだこの方法を使用することができる。可撓性キー溝接合具の自然な復元力は、キー溝接合具を回転させて結合部を緩めることによって、キー溝接合具を安定化するために役立つように使用することができる。この配列は図26において示されている。
【0135】
一部品の縁を他の部品の面に結合させる必要がしばしばある。この応用において、2つの部分はシートを介して直線配列の穴を開けることによって一緒に合わせることができるため、図27−30(翼支持結合)に示される任意の適したキー溝接合具によって、フック形状のキー溝の端を貫入させて適切な位置で固定することができる。空気力学的構造要素に必要とされるような平滑表面形状を結合部がもたらすように、結合部は凹部にあり、またキー溝接合具は化粧面を有し得る。
【0136】
上述された実施形態は発明の原理のみを説明しており、様々な修正及び変更は当業者にとって容易に行い得る。発明は様々な方法及びその他の実施形態においても、実行及び実施することができる。また、本明細書において使用される専門用語は説明を目的とするものであって制限するものと見なされるべきではないと理解されたい。
【0137】
用語「含む(comprise)」及び「含む(comprises or comprising)」などの前記用語の変形体は、述べられた整数を含むことを意味し、文脈又は使用において用語の排他的な解釈が要求されないかぎり、その他の整数を排除しないように使用される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1部材及び第2部材を一緒に接続するための方法であって、それぞれの前記部材は部材に沿って伸びる少なくとも1つのキー溝配列を備えており、且つキー溝配列のキー溝は互いに離間しており、
キー溝がかみ合うことで、互いにかみ合ったキー溝間で長手方向に伸びるキー溝通路をもたらすように、第1及び第2部材のキー溝配列を整列させる段階;及び
キーがキー溝配列のキー溝と係合することで第1及び第2部材を一緒に固定するように、キーの配列を備えるキー溝接合具をキー溝通路内で長手方向に伸ばす段階を含む方法。
【請求項2】
請求項1の方法であって、それぞれの前記キー溝はフックの形をしており、且つそれぞれの前記キーはフックによって保持されるように成形される方法。
【請求項3】
請求項1の方法であって、それぞれの前記キー溝は接合具支持部及びキー保持部を備えており、接合具支持部はキー溝接合具の下で伸びており、且つキー保持部は前記キー周りに伸びている方法。
【請求項4】
請求項1の方法であって、キー溝接合具は細長い本体を有し、且つキーは本体の対向する側部から本体から離れて横方向に伸びる方法。
【請求項5】
請求項4の方法であって、前記キーの一つは本体のそれぞれの前記対向する側部から離れて横方向に伸びる方法。
【請求項6】
請求項4の方法であって、本体の前記対向する側部のそれぞれは同一平面内で伸びる複数のキーを有し、且つキーはキー溝の間隔と一致するよう互いに離間しており、キーの位置は本体の長さに沿って本体の片側から反対側へと交互に並び、キーはキー溝と固定係合するよう摺動可能であるか又はキー溝との固定係合から外れるよう摺動可能である方法。
【請求項7】
請求項6の方法であって、キー溝接合具はキー溝との固定係合状態にないとき、かみ合うフック間で横方向に連続キー溝通路から取り外し可能である方法。
【請求項8】
請求項1の方法であって、前記第1及び第2部材が一緒に固定されるとキー溝接合具は取り外すことができない方法。
【請求項9】
請求項4の方法であって、キー溝接合具は細長い本体から又は細長い本体に沿って伸びるハンドル、ローブ又はグリップ表面を備える方法。
【請求項10】
請求項1の方法であって、第1部材は容器の形をしており、第2部材は容器の蓋の形をしており、キー溝配列は容器及び蓋の周縁に沿って伸び、且つキー溝接合具は環状である方法。
【請求項11】
請求項1の方法であって、第1部材はタンクの円筒状壁部の形をしており、且つ第2部材はタンクの壁部に接続可能な円板状基部の形をしており、キー溝配列は壁部及び基部の周縁に沿って伸びており、且つキー溝接合具は環状である方法。
【請求項12】
請求項1の方法であって、第1及び第2部材はパネル又ははりの形をしており、それらはお互いに対してほぼ同一平面で又は異なる角度において伸びるように、縁と縁又は面と面が接続可能である方法。
【請求項13】
請求項1の方法であって、キー溝接合具は、キー溝接合具の長手軸に対して約90度の角度回転するとき第1及び第2部材を一緒に固定するカムである方法。
【請求項14】
少なくとも第1部材、第2部材及びキー溝接合具を備える組立体であって、それぞれの前記部材は部材に沿って伸びる少なくとも1つのキー溝配列を備えており、且つキー溝配列のキー溝は互いに離間しており、第1及び第2部材のキー溝配列は、キー溝がかみ合うことで互いにかみ合ったキー溝間で長手方向に伸びるキー溝通路をもたらすように整列し、並びにキー溝接合具は、キーの配列を含み、且つキーがキー溝配列のキー溝と係合することで第1及び第2部材を一緒に固定するようにキー溝通路内で長手方向に伸びる組立体。
【請求項15】
請求項14の組立体であって、それぞれの前記キー溝はフックの形をしており、且つそれぞれの前記キーはフックによって保持されるように成形されている組立体。
【請求項16】
請求項14の組立体であって、それぞれの前記キー溝は接合具支持部及びキー保持部を備えており、接合具支持部はキー溝接合具の下に伸びており、且つキー保持部は前記キー周りに伸びている組立体。
【請求項17】
請求項14の組立体であって、キー溝接合具は細長い本体を有し、且つキーは本体の対向する側部から本体から離れて横方向に伸びる組立体。
【請求項18】
請求項17の組立体であって、前記キーの一つは本体のそれぞれの前記対向する側部から離れて横方向に伸びる組立体。
【請求項19】
請求項17の組立体であって、本体のそれぞれの前記対向する側部は同一平面内で伸びる複数のキーを有しており、且つキーはキー溝の間隔に一致するよう互いに離間しており、キーの位置は本体の長さに沿って本体の片側から反対側へと交互に並び、キーはキー溝と固定係合するよう摺動可能であるか又はキー溝との固定係合から外れるよう摺動可能である組立体。
【請求項20】
請求項17の組立体であって、キー溝接合具はキー溝との固定係合状態にないとき、かみ合ったフック間で横方向にキー溝通路から取り外し可能である組立体。
【請求項21】
請求項14の組立体であって、前記第1及び第2部材が一緒に固定されるとキー溝接合具は取り外すことができない方法。
【請求項22】
請求項14の組立体であって、キー溝接合具は細長い本体から又は細長い本体に沿って伸びるハンドル、ローブ又はグリップ表面を備える組立体。
【請求項23】
請求項14の組立体であって、第1部材は容器の形をしており、第2部材は容器の蓋の形をしており、キー溝配列は容器及び蓋の周縁に沿って伸びており、且つキー溝接合具は環状である組立体。
【請求項24】
請求項14の組立体であって、第1部材はタンクの円筒状壁部の形状であって、且つ第2部材はタンクの壁部に接続可能な円板状基部の形をしており、キー溝配列は壁部及び基部の周縁に沿って伸びており、且つキー溝接合具は環状である組立体。
【請求項25】
少なくとも第1部材及び第2部材を一緒に接続するための方法であって、それぞれの前記部材は部材の本体に沿って伸びるキー溝配列を備え、且つキー溝配列のキー溝は互いに離間しているが、結合される部材の本体に接続されており、
キー溝がかみ合うことで、側面に沿って並列してかみ合うキー溝間で長手方向に伸びるキー溝通路を形成する一連の対向するキー溝をもたらすように、第1及び第2部材のキー溝配列を整列させる段階;及び
キー溝接合具がキー溝通路において長手方向に移動するとき、キーはキー溝配列のキー溝通路によって係合して保持されて、並びに同時にキー溝に対して横方向に別々に力を加えることで本体の結合表面を堅く締め付けるように、対応するキーの配列を備えるキー溝接合具をキー溝通路内に長手方向に挿入する段階を含む方法。
【請求項26】
少なくとも第1部材及び第2部材を一緒に接続する方法であって、それぞれの前記部材は部材に沿って伸びる1つ又は複数のキー溝を有する少なくとも1つのキー溝配列を備えており、
キー溝がキー溝間で長手方向に伸びるキー溝通路をもたらすように、第1及び第2部材のキー溝配列を整列させる段階;及び
キー溝接合具がキー溝配列のキー溝と係合することで第1及び第2部材を一緒に固定するように、キー溝接合具をキー溝通路内で長手方向に伸ばす段階を含む方法。
【請求項27】
少なくとも第1部材、第2部材及びキー溝接合具を備える組立体であって、それぞれの前記部材は部材に沿って伸びる1つ又は複数のキー溝を有する少なくとも1つのキー溝配列を備えており、第1及び第2部材のキー溝配列は、キー溝がキー溝間で長手方向に伸びるキー溝通路をもたらすように整列されており、且つキー溝接合具はキー溝通路内で長手方向に伸びることで第1及び第2部材を一緒に固定させることができる組立体。
【請求項28】
少なくとも第1部材及び第2部材を一緒に接続するための方法であって、少なくとも第1部材は2つ又はそれ以上の離間したキー溝配列を備えると共に、それぞれの前記配列は部材に沿って伸びる1つ又は複数のキー溝を有しており、そのキー溝はキー溝間で長手方向に伸びるキー溝通路を提供し、
キー溝通路内で第2部材の一部を伸ばす段階;及び
キー溝接合具がキー溝配列のキー溝と係合することで第1及び第2部材を一緒に固定するようにキー溝接合具をキー溝通路内で長手方向に伸ばす段階を含む方法。
【請求項29】
少なくとも第1部材、第2部材及びキー溝接合具を備える組立体であって、少なくとも前記第1部材は2つ又はそれ以上の離間したキー溝配列を備えると共に、それぞれの前記配列は部材に沿って伸びる1つ又は複数のキー溝を有しており、そのキー溝はキー溝間で長手方向に伸びるキー溝通路を提供し、第2部材の一部はキー溝通路内で伸びており、且つキー溝接合具はキー溝通路内で長手方向に伸びることで第1及び第2部材を一緒に固定することができる組立体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate


【公表番号】特表2010−529382(P2010−529382A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−511447(P2010−511447)
【出願日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際出願番号】PCT/AU2008/000839
【国際公開番号】WO2008/151368
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(509341569)ジョインロック ピーティーワイ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】