接続装置
【課題】ブッシングとケーブルとを接続する作業性を低下させることなく、容易に誤接続を防止できる接続装置を提供する。
【解決手段】 複数相の架空電線に対応する複数の第1のケーブルが夫々接続される複数の第1のブッシングと、複数相の架空電線に対応する複数の第2のケーブルが夫々接続される複数の第2のブッシングと、を備え、第1及び第2のケーブルの同相同士を接続する接続装置において、複数の第1のブッシングは、夫々、複数の第1のケーブルの芯線が挿通される中心孔を有する異なる円錐台形状の突起を備え、複数の第1のケーブルは、夫々、複数の第1のブッシングの突起と嵌合する異なる円錐台形状の窪みを有するコネクタを備えた接続装置。
【解決手段】 複数相の架空電線に対応する複数の第1のケーブルが夫々接続される複数の第1のブッシングと、複数相の架空電線に対応する複数の第2のケーブルが夫々接続される複数の第2のブッシングと、を備え、第1及び第2のケーブルの同相同士を接続する接続装置において、複数の第1のブッシングは、夫々、複数の第1のケーブルの芯線が挿通される中心孔を有する異なる円錐台形状の突起を備え、複数の第1のケーブルは、夫々、複数の第1のブッシングの突起と嵌合する異なる円錐台形状の窪みを有するコネクタを備えた接続装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続装置に関する。
【背景技術】
【0002】
架空電線の張替え工事において工事区間を遮断しても電力供給が停止されないように工事区間をバイパスする工事用開閉器等、複数相の架空電線の同相同士を接続する接続装置が知られている(例えば特許文献1を参照)。例えば、工事用開閉器は、複数相の架空電線に対応する複数のケーブル及びブッシングを備え、このケーブル及びブッシングを介して、工事区間を遮断するべく切断された架空電線の切断箇所の両側を接続する。例えば、工事用開閉器によって3相3線の架空電線を接続する場合、架空電線の切断箇所より上流側の3相及び下流側の3相に対して、夫々ケーブルの一端を電気的に接続する。そして、このケーブルの他端を夫々対応する相のブッシングに接続する。そして、工事用開閉器の内部において上流側のブッシングと、これに対応する相の下流側のブッシングとの導通又は遮断を切り替えることで、工事区間の導通又は遮断が切り替えられる。これらのブッシングは、例えば相ごとに異なる色で塗り分けられることによって、夫々対応する相が識別されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8‐256429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述した工事用開閉器等の接続装置では、各相のブッシング及び各相のケーブルは夫々同じ形状を呈しており、異なる相同士のブッシングとケーブルであっても接続することが可能である。このため、異なる相同士のブッシングとケーブルを誤接続してしまうと接続装置が正常に動作しなくなる虞がある。
【0005】
本発明はかかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ブッシングとケーブルとを接続する作業性を低下させることなく、容易に誤接続を防止できる接続装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための発明は、複数相の架空電線に対応する複数の第1のケーブルが夫々接続される複数の第1のブッシングと、前記複数相の架空電線に対応する複数の第2のケーブルが夫々接続される複数の第2のブッシングと、を備え、前記第1及び第2のケーブルの同相同士を接続する接続装置において、前記複数の第1のブッシングは、夫々、前記複数の第1のケーブルの芯線が挿通される中心孔を有する異なる円錐台形状の突起を備え、前記複数の第1のケーブルは、夫々、前記複数の第1のブッシングの突起と嵌合する異なる円錐台形状の窪みを有するコネクタを備えた接続装置である。
【0007】
本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかとなる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ブッシングとケーブルとを接続する作業性を低下させることなく、容易に誤接続を防止できる接続装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】架空電線の工事区間に対して設置された工事用開閉器の模式図である。
【図2】図1に示す工事用開閉器の斜視図である。
【図3】図1に示す工事用開閉器のその他の斜視図である。
【図4】図1に示す工事用開閉器のケーブルの斜視図である。
【図5】(A)は図1に示す工事用開閉器の第1及び第2の実施形態にかかる赤相のブッシング及びケーブルの側面図であり、(B)は(A)に示すブッシング及びケーブルの断面図である。
【図6】(A)は図1に示す工事用開閉器の第1の実施形態にかかる白相のブッシング及びケーブルの側面図であり、(B)は(A)に示すブッシング及びケーブルの断面図である。
【図7】(A)は図1に示す工事用開閉器の第1の実施形態にかかる青相のブッシング及びケーブルの側面図であり、(B)は(A)に示すブッシング及びケーブルの断面図である。
【図8】(A)は図1に示す工事用開閉器の第2の実施形態にかかる白相のブッシング及びケーブルの側面図であり、(B)は(A)に示すブッシング及びケーブルの断面図である。
【図9】(A)は図1に示す工事用開閉器の第2の実施形態にかかる青相のブッシング及びケーブルの側面図であり、(B)は(A)に示すブッシング及びケーブルの断面図である。
【図10】(A)は図1に示す工事用開閉器の第3の実施形態にかかる赤相のブッシング及びケーブルの側面図であり、(B)は(A)に示すブッシング及びケーブルの断面図である。
【図11】(A)は図1に示す工事用開閉器の第3の実施形態にかかる白相のブッシング及びケーブルの側面図であり、(B)は(A)に示すブッシング及びケーブルの断面図である。
【図12】(A)は図1に示す工事用開閉器の第3の実施形態にかかる青相のブッシング及びケーブルの側面図であり、(B)は(A)に示すブッシング及びケーブルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0011】
===接続装置の構成について===
本実施形態にかかる接続装置は、架空電線の張替え工事等において工事区間の導通又は遮断を切り替える工事用開閉器である。以下、図1乃至図4を参照して、本実施形態にかかる工事用開閉器100の構成について説明する。
【0012】
工事用開閉器100は、例えば3相3線の架空電線301a乃至301cに対して、工事区間をバイパスして導通又は遮断を切り替えるべく取り付けられる。具体的には、工事用開閉器100は、例えば架空電線301cの図1において矢印Bで示される箇所(以下損傷箇所と称する)に損傷が生じ、新しい架空電線に張替える必要がある場合に、この損傷箇所を挟んで隣接する一対の電柱300の側面に夫々取り付けられる。尚、一対の工事用開閉器100は夫々、不図示のチェーンを電柱300に巻回して、締め付け金具を締め付けること等によって電柱300に固定される。
【0013】
図2及び図3に示すように、工事用開閉器100は、直方体状の開閉器ケース103を備えている。開閉器ケース103の互いに対向する両側壁のうち一方の側壁103Bに、接続ブッシング101a、101b、101c(第1のブッシング)及びバイパスブッシング104a、104b、104c(第1のブッシング)を備えている。また、開閉器ケース103の他方の側壁103Aに、接続ブッシング102a、102b、102c(第2のブッシング)を備えている。接続ブッシング101a乃至101cに対して夫々接続ケーブル201a、201b、201c(第1のケーブル)が接続され、バイパスブッシング104a乃至104cに対して夫々バイパスケーブル203a、203b、203c(第1のケーブル)が接続される。接続ブッシング102a乃至102cに対して夫々接続ケーブル202a、202b、202c(第2のケーブル)が接続される。また、工事用開閉器100は、開閉器ケース103の内部に、不図示の切替機構を備えている。
【0014】
尚、接続ブッシング101a、102a、バイパスブッシング104a、接続ケーブル201a、202a、バイパスケーブル203aは、架空電線301aの相(赤相)に対応している。接続ブッシング101b、102b、バイパスブッシング104b、接続ケーブル201b、202b、バイパスケーブル203bは、架空電線301bの相(白相)に対応している。接続ブッシング101c、102c、バイパスブッシング104c、接続ケーブル201c、202c、バイパスケーブル203cは、架空電線301cの相(青相)に対応している。
【0015】
また、以下の説明では、接続ブッシング101a乃至101c、102a乃至102c及びバイパスブッシング104a乃至104cを総称してブッシングとする。また、接続ケーブル201a乃至201c、202a乃至202c及びバイパスケーブル203a乃至203cを総称してケーブルとする。
【0016】
接続ケーブル201a乃至201cは夫々、損傷箇所を挟んで隣接する一対の電柱300の損傷箇所側において、同相の架空電線301a乃至301cに一端が電気的に接続されている。例えば、接続ケーブル201aの一端は、架空電線301aの被覆が剥がされた部分に対して、不図示の接続端子によって接続される。この接続端子は、架空電線301aの被覆が剥がされた部分に例えばボルト締め等によって固定され、架空電線301aと接続ケーブル201aとを電気的に接続する。同様に接続ケーブル201b、201cの一端についても夫々接続端子を介して同相の架空電線301b、301cに接続される。
【0017】
また、接続ケーブル201aの他端には、コネクタ210aが一体に取り付けられている。接続ケーブル201aは、このコネクタ210aを介して、接続ブッシング101aに接続される。同様に接続ケーブル201b、201cの他端についても夫々コネクタ210b、210cを介して同相の接続ブッシング101b、101cに接続される。
【0018】
バイパスケーブル203a乃至203cは一対の工事用開閉器100同士を接続している。例えばバイパスケーブル203aは、両端に夫々コネクタが一体に取り付けられており、このコネクタを介して、一対の工事用開閉器100のバイパスブッシング104aに夫々接続される。同様にバイパスケーブル203b、203cの両端についても夫々コネクタを介して同相のバイパスブッシング104b、104cに接続される。
【0019】
接続ケーブル202a乃至202cは夫々、損傷箇所を挟んで隣接する一対の電柱300の損傷箇所と反対側において、同相の架空電線301a乃至301cに接続ケーブル201a乃至201cと同様に一端が電気的に接続されている。また、接続ケーブル202aの他端には、コネクタが一体に取り付けられている。接続ケーブル202aは、このコネクタを介して、接続ブッシング102aに接続される。同様に接続ケーブル202b、202cの他端についても夫々コネクタを介して同相の接続ブッシング102b、102cに接続される。
【0020】
切替機構は、接続ブッシング102a乃至102c夫々に対して、同相の接続ブッシング101a乃至101cか、同相のバイパスブッシング104a乃至104cの何れか一方又は両方を選択的に接続する。例えば赤相については、切替機構は、接続ブッシング102aと、接続ブッシング101a及びバイパスブッシング104aの何れか一方又は両方とを選択的に接続する。
【0021】
よって、例えば図1に示す架空電線301cの損傷箇所を新しい架空電線に張替える工事を行う場合、先ず、切替機構によってブッシング同士を接続しない状態で、前述したように接続ケーブル201a乃至201c、202a乃至202cを夫々、架空電線301a乃至301c及び接続ブッシング101a乃至101c、102a乃至102cに接続する。また、バイパスケーブル203a乃至203c夫々を、バイパスブッシング104a乃至104cに接続する。
【0022】
そして、切替機構によって、接続ブッシング101a乃至101c夫々と、接続ブッシング102a乃至102cとを接続する。この状態で、架空電線301aの接続ケーブル201aの一端と接続ケーブル202aの一端とが接続されている間の部分であって、電柱300付近の箇所(図1において矢印Aで示される箇所(以下切断箇所と称する))及び、架空電線301b、301c夫々の切断箇所を切断する。尚、架空電線301a乃至301cの損傷箇所を挟んだ切断箇所同士の間が工事区間となる。
【0023】
これによって、架空電線301a乃至301cの工事区間の上流側からの電流は夫々、接続ケーブル202a乃至202c、接続ブッシング101a乃至101c、102a乃至102c、接続ケーブル201a乃至201cを介して切断箇所の下流側へ流れる。
【0024】
次に、切替機構によって、接続ブッシング101a乃至101c夫々を、バイパスブッシング104a乃至104cにも接続する。これによって、架空電線301a乃至301cの工事区間の上流側からの電流は、更にバイパスケーブル203a乃至203cを介しても工事区間の下流側へ流れる。この状態で、切替機構によって、接続ブッシング101a乃至101c夫々と、接続ブッシング102a乃至102cを遮断する。これによって、架空電線301a乃至301cの工事区間より上流側からの電流を工事区間よりも下流側へ流しつつ、工事区間を遮断して架空電線301cの張替え工事を行うことができる。
【0025】
===ケーブルとブッシングとの接続について===
<<<第1の実施形態>>>
先ず、図5(A)、(B)を参照して、第1の実施形態にかかる接続ブッシング101aと接続ケーブル201aとの接続部分の構成について説明する。接続ケーブル201aは、接続ケーブル201aと接続ブッシング101aとを電気的に接続するため、コネクタ210aと、芯線214aとを有している。
【0026】
芯線214aは、金属等の導電性部材からなり、接続ケーブル201aの長手方向と直交する方向の略中央に、長手方向に沿って配置されている。芯線214aに電流が流れることで、接続ケーブル201aが導通する。
【0027】
コネクタ210aは、例えば接続ケーブル201aの直径よりも長い直径の円筒形状を呈し、窪み211aと、挿入溝212aとを有している。窪み211aは、コネクタ210aの接続ケーブル201aの長手方向と直交する方向の中央に形成され、後述する接続ブッシング101aの突起111aと嵌合する円錐台形状を呈している。また、窪み211aの内部では、接続ケーブル201a内から芯線214aが突出している。
【0028】
挿入溝212aは、コネクタ210aの窪み211aよりも外周側に設けられ、後述する接続ブッシング101aの挿入環状片110aと嵌合する環形状を呈している。
【0029】
接続ブッシング101aは、開閉器ケース103の側壁103Bから突出するように設けられ、挿入環状片110aと、突起111aと、導電棒112aと、中心孔113aと、ソケット114aとを備えている。
【0030】
挿入環状片110aは、側壁103Bから突出し、接続ケーブル201aのコネクタ210aに形成された挿入溝212aと嵌合する環形状を呈している。つまり、挿入環状片110a及び挿入溝212aは雌雄の関係になっている。
【0031】
突起111aは、側壁103Bから突出し、突起111aの外周面と窪み211aの内周面とが対向するように嵌合する中空の円錐台形状を呈している。つまり、突起111a及び窪み211aは雌雄の関係になっている。
【0032】
中心孔113aは、突起111aの内部に設けられており、中心孔113aの内部にはソケット114aが取り付けられている。ソケット114aは、突起111aと窪み211aとが嵌合した際に、芯線214aが挿入される。また、ソケット114aは、内部に芯線214aが挿入された際に、この芯線214aと接触する位置まで、開閉器ケース103の内部から側壁103Bを介して延在する導電棒112aの一端側が挿入されている。導電棒112aは、金属等の導電性部材からなり、棒形状を呈している。導電棒112aの他端側は切替機構に電気的に接続されている。
【0033】
これによって、挿入環状片110aと挿入溝212a、突起111aと窪み211aを夫々嵌合して、コネクタ210aを介して接続ブッシング101aに接続ケーブル201aを接続することで、芯線214aと導電棒112aが接触する。このため、導電棒112aを介して接続ケーブル201aが切替機構と電気的に接続される。つまり、例えば、切替機構が接続ブッシング101a及び接続ブッシング102aを選択的に接続することで、これらのブッシングに接続された接続ケーブル201a及び接続ケーブル202aも選択的に接続される。
【0034】
次に、図6(A)、(B)を参照して、第1の実施形態にかかる接続ブッシング101bと接続ケーブル201bとの接続部分の構成について説明する。尚、接続ブッシング101b及び接続ケーブル201bとの接続部分の構成のうち、前述した接続ブッシング101a及び接続ケーブル201aの接続部分の構成と異なる構成について主に説明する。
【0035】
接続ケーブル201bは、前述した接続ケーブル201aと同様に、コネクタ210bと、芯線214bとを有している。コネクタ210bは、前述したコネクタ210aと同様に、窪み211bと、挿入溝212bとを有している。窪み211bは、前述した窪み211aと円錐面の傾きが異なり、後述する接続ブッシング101bの突起111bと嵌合する円錐台形状を呈している。例えば、窪み211bは、芯線214bの突出方向に対する円錐面の傾きが、窪み211aにおける芯線214aの突出方向に対する円錐面の傾きよりも緩やかになっている。つまり、芯線214bが突出する方向(突出方向)と直交する方向に沿って窪み211bを切断した断面の直径は、突出方向の接続ケーブル201b側に向かうに連れて、窪み211aの同断面の直径よりも小さい割合で短くなっている。
【0036】
接続ブッシング101bは、前述した接続ブッシング101aと同様に、挿入環状片110bと、突起111bと、導電棒112bと、中心孔113bと、ソケット114bとを備えている。突起111bは、前述した突起111aと円錐面の傾きが異なり、突起111bの外周面と窪み211bの内周面とが対向するように嵌合する中空の円錐台形状を呈している。例えば、突起111bは、中心孔113b長手方向に対する円錐面の傾きが、突起111aにおける中心孔113aの長手方向に対する円錐面の傾きよりも緩やかになっている。つまり、中心孔113bの長手方向と直交する方向に沿って突起111bを切断した断面の直径は、中心孔113bの長手方向の壁面103B側に向かうに連れて、突起111aの同断面の直径よりも小さい割合で長くなっている。
【0037】
次に、図7(A)、(B)を参照して、第1の実施形態にかかる接続ブッシング101cと接続ケーブル201cとの接続部分の構成について説明する。尚、接続ブッシング101c及び接続ケーブル201cとの接続部分の構成のうち、前述した接続ブッシング101a及び接続ケーブル201aの接続部分の構成と異なる構成について主に説明する。
【0038】
接続ケーブル201cは、前述した接続ケーブル201aと同様に、コネクタ210cと、芯線214cとを有している。コネクタ210cは、前述したコネクタ210aと同様に、窪み211cと、挿入溝212cとを有している。窪み211cは、前述した窪み211a、211bと円錐面の傾きが異なり、後述する接続ブッシング101cの突起111cと嵌合する円錐台形状を呈している。例えば、窪み211cは、円錐面の芯線214cに沿った方向に対する傾きが、窪み211aにおける円錐面の芯線214aに沿った方向に対する傾きよりも急になっている。つまり、芯線214cが突出する方向(突出方向)と直交する方向に沿って窪み211cを切断した断面の直径は、突出方向の接続ケーブル201c側に向かうに連れて、窪み211aの同断面の直径よりも大きい割合で短くなっている。
【0039】
接続ブッシング101cは、前述した接続ブッシング101aと同様に、挿入環状片110cと、突起111cと、導電棒112cと、中心孔113cと、ソケット114cとを備えている。突起111cは、前述した突起111a、111bと円錐面の傾きが異なり、突起111cの外周面と窪み211cの内周面とが対向するように嵌合する中空の円錐台形状を呈している。例えば、突起111cは、円錐面の中心孔113cに沿った方向に対する傾きが、突起111aにおける円錐面の中心孔113aに沿った方向に対する傾きよりも急になっている。つまり、中心孔113cの長手方向と直交する方向に沿って突起111cを切断した断面の直径は、中心孔113cの長手方向の壁面103B側に向かうに連れて、突起111aの同断面の直径よりも大きい割合で長くなっている。
【0040】
以上より、第1の実施形態にかかる接続ブッシング101a乃至101cは夫々異なる円錐面の傾きを有する円錐台形状の突起111a乃至111cを備えている。また、接続ケーブル201a乃至201cのコネクタ210a乃至210cは夫々同相の突起111a乃至111cと嵌合するような円錐面の傾きを有する円錐台形状の窪み211a乃至211cを有している。例えば、突起111bを窪み211cに挿入して嵌合させることはできない。
【0041】
このため、接続ブッシングに対して異なる相の接続ケーブルが接続された状態では、接続ブッシング101a乃至101c及び接続ケーブル201a乃至201cの3相全てを互いに接続することが不可能となっている。更に、突起111a乃至111cは夫々、側壁103B側よりも突出した先端側の直径の方が短い円錐台形状を呈している。このため、突起111a乃至111cを窪み211a乃至211cに夫々挿入して、接続ブッシング101a乃至101cと接続ケーブル201a乃至201cとを夫々接続する作業を容易にできる。これは、接続ブッシング102a乃至102cと接続ケーブル202a乃至202cの接続部分及びバイパスブッシング104a乃至104cとバイパスケーブル203a乃至203cの接続部分における構成(不図示)についても同様である。
【0042】
つまり、工事用開閉器100では、ブッシングとケーブルとを接続する作業性を低下させることなく、異なる相同士のブッシング及びケーブルが誤接続されることを容易に防止できる。ブッシング及びケーブルが誤接続されたまま、切替機構によってブッシング同士が接続されることを防止できるため、例えば工事区間の上流側と下流側とで異なる相同士の架空電線301a乃至301cが接続されることを防止できる。よって、工事用開閉器100では、張替え工事等の間に工事区間を遮断しても、停電等の事故が生じることをより確実に防止できる。
【0043】
<<<第2の実施形態>>>
図5(A)、(B)と、図8(A)、(B)と、図9(A)、(B)とを参照して、第2の実施形態にかかる工事用開閉器100Aの接続ブッシング101a、101Ab、101Acと接続ケーブル201a、201Ab、201Acとの接続部分の構成について説明する。尚、図8(A)、(B)及び図9(A)、(B)において、図1乃至図7(A)、(B)に示す構成と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0044】
工事用開閉器100Aは、前述した工事用開閉器100の接続ブッシング101b、101cにかえて接続ブッシング101Ab、101Acを備え、接続ケーブル201b、201cにかえて接続ケーブル201Ab、201Acを備えている。
【0045】
図8(A)、(B)に示すように、接続ケーブル201Abは、前述した接続ケーブル201bのコネクタ210bにかえてコネクタ210Abを備えている。コネクタ210Abは、前述したコネクタ210bの窪み211bにかえて窪み211Abを有している。窪み211Abは、コネクタ210Abの接続ケーブル201Abの長手方向と直交する方向の中央に形成されている。また、窪み211Abは、例えば芯線214bに沿った方向の長さが、窪み211bの芯線214bに沿った方向の長さよりも短く、後述する接続ブッシング101Abの突起111Abと嵌合する円錐台形状を呈している。
【0046】
接続ブッシング101Abは、前述した接続ブッシング101bの突起111bにかえて突起111Abを備えている。突起111Abは、例えば中心孔113bへの芯線214bの挿通方向に沿った長さが、突起111bよりも短く、突起111Abの外周面と窪み211Abの内周面とが対向するように嵌合する中空の円錐台形状を呈している。つまり、突起111Ab及び窪み211Abは雌雄の関係になっている。
【0047】
図9(A)、(B)に示すように、接続ケーブル201Acは、前述した接続ケーブル201cのコネクタ210cにかえてコネクタ210Acを備えている。コネクタ210Acは、前述したコネクタ210cの窪み211cにかえて窪み211Acを有している。窪み211Acは、コネクタ210Acの接続ケーブル201Acの長手方向と直交する方向の中央に形成されている。また、窪み211Acは、例えば芯線214cに沿った方向の長さが、窪み211cの芯線214cに沿った方向の長さよりも長く、後述する接続ブッシング101Acの突起111Acと嵌合する円錐台形状を呈している。
【0048】
接続ブッシング101Acは、前述した接続ブッシング101cの突起111cにかえて突起111Acを備えている。突起111Acは、例えば中心孔113cへの芯線214cの挿通方向に沿った長さが、突起111cよりも長く、突起111Acの外周面と窪み211Acの内周面とが対向するように嵌合する中空の円錐台形状を呈している。つまり、突起111Ac及び窪み211Acは雌雄の関係になっている。
【0049】
以上より、第2の実施形態にかかる接続ブッシング101a乃至101Acは、夫々異なる円錐面の傾きを有すると共に、芯線214a乃至214cの挿通方向に沿った長さが異なる円錐台形状の突起111a乃至111Acを備えている。また、接続ケーブル201a乃至201Acは夫々同相の突起111a乃至111Acと嵌合するような円錐面の傾き及び芯線214a乃至214bの挿通方向に沿った長さが異なる円錐台形状の窪み211a乃至211Acを備えている。このため、接続ブッシング101Aa乃至101Acに対して異なる相の接続ケーブル201Aa乃至201Acを接続することが不可能となっている。更に、突起111a乃至111Acは夫々、側壁103B側よりも突出した先端側の直径の方が短い円錐台形状を呈している。このため、突起111a乃至111Acを窪み211a乃至211Acに夫々挿入して、接続ブッシング101a乃至101Acと接続ケーブル201a乃至201Acとを夫々接続する作業を容易にできる。
【0050】
これは、第2の実施形態にかかる工事用開閉器100Aの接続ブッシング102a乃至102cと接続ケーブル202a乃至202cとの接続部分及びバイパスブッシング104a乃至104cとバイパスケーブル203a乃至203cとの接続部分における構成(不図示)についても同様である。つまり、工事用開閉器100Aでは、ブッシングとケーブルとを接続する作業性を低下させることなく、異なる相同士のブッシング及びケーブルが誤接続されることをより容易に防止できる。
【0051】
<<<第3の実施形態>>>
図10(A)、(B)乃至図12(A)、(B)を参照して、第3の実施形態にかかる工事用開閉器100Bの接続ブッシング101Ba、101Bb、101Bc及び接続ケーブル201Ba、201Bb、201Bcとの接続部分の構成について説明する。尚、図10(A)、(B)乃至図12(A)、(B)において、図1乃至図9(A)、(B)に示す構成と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0052】
工事用開閉器100Bは、前述した工事用開閉器100の接続ブッシング101a乃至101cにかえて接続ブッシング101Ba乃至101Bcを備え、接続ケーブル201a乃至201cにかえて接続ケーブル201Ba乃至201Bcを備えている。
【0053】
図10(A)、(B)に示すように、接続ケーブル201Baは、前述した接続ケーブル201aのコネクタ210aにかえてコネクタ210Baを備えている。コネクタ210Baは、前述したコネクタ210aの窪み211aにかえて窪み211Baを有している。窪み211Baは、前述した窪み211aに更に段215aを備え、後述する接続ブッシング101Baの突起111Baと嵌合する円錐台形状を呈している。
【0054】
段215aは、窪み211Baの円錐台形状において、芯線214aの突出方向(突出方向)に沿って略中心となる内周面に突出方向と直交する方向に沿って形成されている。この段215aによって、窪み211Baは、突出方向に沿って連続する2つの円錐台形状213aA、213aBとなっている。この2つの円錐台形状213aA、213aBでは、接続ケーブル201Ba側の一方の円錐台形状213aAを突出方向と直交する方向に沿って切断した断面(断面)の直径は、他方の円錐台形状213aBの断面の直径よりも短くなっている。また、2つの円錐台形状213aA、213aBは共、に断面の直径が接続ケーブル201Ba側に向かうに連れて短くなっている。つまり、段215aは、円錐台形状213aAの断面の最も長くなっている直径と、円錐台形状213aBの断面の最も短くなっている直径との境目に形成されている。
【0055】
接続ブッシング101Baは、前述した接続ブッシング101aの突起111aにかえて突起111Baを備えている。突起111Baは、前述した突起111aに更に段115aを備え、突起111Baの外周面と窪み211Baの内周面とが対向するように嵌合する中空の円錐台形状を呈している。
【0056】
段115aは、突起111Baの円錐台形状において、中心孔113aの長手方向(長手方向)に沿って略中心となる外周面に長手方向と直交する方向に沿って形成されている。この段115aによって、突起111Baは、長手方向に沿って連続する2つの円錐台形状116aA、116aBとなっている。この2つの円錐台形状116aA、116aBでは、側壁103B側の一方の円錐台形状116aBを長手方向と直交する方向に沿って切断した断面(断面)の直径は、他方の円錐台形状116aAの断面の直径よりも長くなっている。また、2つの円錐台形状116aA、116aBは共に断面の直径が側壁103B側に向かうに連れて長くなっている。つまり、段115aは、円錐台形状116aBの断面の最も短くなっている直径と、円錐台形状116aAの断面の最も長くなっている直径との境目に形成されている。
【0057】
図11(A)、(B)に示すように、接続ケーブル201Bbは、前述した接続ケーブル201bのコネクタ210bにかえてコネクタ210Bbを備えている。コネクタ210Bbは、前述したコネクタ210bの窪み211bにかえて窪み211Bbを有している。窪み211Bbは、前述した窪み211bに更に段215bを備え、後述する接続ブッシング101Bbの突起111Bbと嵌合する円錐台形状を呈している。
【0058】
段215bは、窪み211Bbの円錐台形状において、芯線214bの突出方向(突出方向)に沿った略中心よりも接続ケーブル201Bb側の内周面に突出方向と直交する方向に沿って形成されている。この段215bによって、窪み211Bbは、突出方向に沿って連続する2つの円錐台形状213bA、213bBとなっている。この2つの円錐台形状213bA、213bBでは、接続ケーブル201Bb側の一方の円錐台形状213bAを突出方向と直交する方向に沿って切断した断面(断面)の直径は、他方の円錐台形状213bBの断面の直径よりも短くなっている。また、2つの円錐台形状213bA、213bBは共、に断面の直径が接続ケーブル201Bb側に向かうに連れて短くなっている。つまり、段215bは、円錐台形状213bAの断面の最も長くなっている直径と、円錐台形状213bBの断面の最も短くなっている直径との境目に形成されている。
【0059】
接続ブッシング101Bbは、前述した接続ブッシング101bの突起111bにかえて突起111Bbを備えている。突起111Bbは、前述した突起111bに更に段115bを備え、突起111Bbの外周面と窪み211Bbの内周面とが対向するように嵌合する中空の円錐台形状を呈している。
【0060】
段115bは、突起111Bbの円錐台形状において、中心孔113bの長手方向(長手方向)に沿った略中心よりも側壁103Bと反対側の外周面に長手方向と直交する方向に沿って形成されている。この段115bによって、突起111Bbは、長手方向に沿って連続する2つの円錐台形状116bA、116bBとなっている。この2つの円錐台形状116bA、116bBでは、側壁103B側の一方の円錐台形状116bBを長手方向と直交する方向に沿って切断した断面(断面)の直径は、他方の円錐台形状116bAの断面の直径よりも長くなっている。また、2つの円錐台形状116bA、116bBは共に断面の直径が側壁103B側に向かうに連れて長くなっている。つまり、段115bは、円錐台形状116bBの断面の最も短くなっている直径と、円錐台形状116bAの断面の最も長くなっている直径との境目に形成されている。
【0061】
図12(A)、(B)に示すように、接続ケーブル201Bcは、前述した接続ケーブル201cのコネクタ210cにかえてコネクタ210Bcを備えている。コネクタ210Bcは、前述したコネクタ210cの窪み211cにかえて窪み211Bcを有している。窪み211Bcは、前述した窪み211cに更に段215cを備え、後述する接続ブッシング101Bcの突起111Bcと嵌合する円錐台形状を呈している。
【0062】
段215cは、窪み211Bcの円錐台形状において、芯線214cの突出方向(突出方向)に沿った略中心よりも接続ケーブル201Bcと反対側の内周面に突出方向と直交する方向に沿って形成されている。この段215cによって、窪み211Bcは、突出方向に沿って連続する2つの円錐台形状213cA、213cBとなっている。この2つの円錐台形状213cA、213cBでは、接続ケーブル201Bc側の一方の円錐台形状213cAを突出方向と直交する方向に沿って切断した断面(断面)の直径は、他方の円錐台形状213cBの断面の直径よりも短くなっている。また、2つの円錐台形状213cA、213cBは共、に断面の直径が接続ケーブル201Bc側に向かうに連れて短くなっている。つまり、段215cは、円錐台形状213cAの断面の最も長くなっている直径と、円錐台形状213cBの断面の最も短くなっている直径との境目に形成されている。
【0063】
接続ブッシング101Bcは、前述した接続ブッシング101cの突起111cにかえて突起111Bcを備えている。突起111Bcは、前述した突起111cに更に段115cを備え、突起111Bcの外周面と窪み211Bcの内周面とが対向するように嵌合する中空の円錐台形状を呈している。
【0064】
段115cは、突起111Bcの円錐台形状において、中心孔113cの長手方向(長手方向)に沿った略中心よりも側壁103B側の外周面に長手方向と直交する方向に沿って形成されている。この段115cによって、突起111Bcは、長手方向に沿って連続する2つの円錐台形状116cA、116cBとなっている。この2つの円錐台形状116cA、116cBでは、側壁103B側の一方の円錐台形状116cBを長手方向と直交する方向に沿って切断した断面(断面)の直径は、他方の円錐台形状116cAの断面の直径よりも長くなっている。また、2つの円錐台形状116cA、116cBは共に断面の直径が側壁103B側に向かうに連れて長くなっている。つまり、段115cは、円錐台形状116cBの断面の最も短くなっている直径と、円錐台形状116cAの断面の最も長くなっている直径との境目に形成されている。
【0065】
以上より、第3の実施形態にかかる接続ブッシング101Ba乃至101Bcは夫々異なる円錐面の傾きを有すると共に、端面から段115a乃至115cまでの芯線214a乃至214cの挿通方向に沿った長さが異なる円錐台形状の突起111Ba乃至111Bcを備えている。また、接続ケーブル201Ba乃至201Bcは夫々同相の突起111Ba乃至111Bcと嵌合するような円錐面の傾きを有すると共に、接続ケーブル201Ba乃至201Bc側の端部から段215a乃至215cまでの夫々の距離が異なる円錐台形状の窪み211Ba乃至211Bcを備えている。このため、接続ブッシング101Ba乃至101Bcに対して異なる相の接続ケーブル201Ba乃至201Bcを接続することが不可能となっている。
【0066】
更に、突起111Ba乃至111Bcは夫々、側壁103B側よりも突出した先端側の直径の方が短い円錐台形状を呈している。このため、突起111Ba乃至111Bcを窪み211Ba乃至211Bcに夫々挿入して、接続ブッシング101Ba乃至101Bcと接続ケーブル201Ba乃至201Bcとを夫々接続する作業を容易にできる。これは、第3の実施形態にかかる接続ブッシング102a乃至102cと接続ケーブル202a乃至202cとの接続部分及びバイパスブッシング104a乃至104cとバイパスケーブル203a乃至203cとの接続部分における構成(不図示)についても同様である。
【0067】
つまり、工事用開閉器100Bでは、ブッシングとケーブルとを接続する作業性を低下させることなく、異なる相同士のブッシング及びケーブルが誤接続されることをより容易且つ確実に防止できる。
【0068】
<<<その他の実施形態>>>
前述した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく変更、改良されると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0069】
前述した第1乃至第3の実施形態では、接続装置を工事用開閉器100、100A、100Bとして説明したが、特にこれに限定されるものではない。例えば接続装置は、複数相の架空電線の同相同士を電気的に接続するものであれば、前述したようにブッシングとケーブルとを接続する作業性を低下させることなく、異なる相同士のブッシング及びケーブルが誤接続されることを容易に防止できる
また、前述した第1の実施形態では、突起111a乃至111c及び窪み211a乃至211cを、夫々芯線214a乃至214cの挿通方向に対する側面の傾きが相ごとに異なる円錐台形状であることとした。また、前述した第2の実施形態では、更に突起111a乃至111Ac及び窪み211a乃至211Acを、夫々芯線214a乃至214cの挿通方向に沿った長さが相ごとに異なる円錐台形状であることとした。また、前述した第3の実施形態では、突起111Ba乃至111Bc及び窪み211Ba乃至211Bcを、段115a乃至115c、215a乃至215cを備える円錐台形状とした。
【0070】
しかし、特にこれらに限定されるものではない。突起及び窪みは、相ごとに異なる形状を呈し、ブッシングに対して異なる相のケーブルが接続された状態では、複数相全てのブッシング及びケーブルを互いに接続することが不可能な形状であればよい。更に、突起111a乃至111c及び窪み211a乃至211cは夫々、ブッシングとケーブルとの接続作業を容易にするために円錐台形状としたが、これに限られるものではなく、例えば相ごとに異なる円柱形状としてもよい。
【0071】
また、前述した工事用開閉器100では、例えば接続ブッシング101a乃至101cが夫々、相ごとに異なる円錐台形状を呈する突起111a乃至111cを備えていることとした。また、接続ケーブル201a乃至201cが夫々、突起111a乃至111cと嵌合する円錐台形状の窪み211a乃至211cを有するコネクタ210a乃至210c備えていることとした。しかし、特にこれに限られるものではない。
【0072】
例えば、接続ブッシング101a乃至101cは互いに同様の形状を呈し、夫々アダプタが取り付けられることで、相ごとに異なる円錐台形状の突起を備えてもよい。また、接続ケーブル201a乃至201cは、アダプタが取り付けられることで円錐台形状の窪みを有するコネクタを備えてもよい。この場合、接続ブッシングに取り付けられたアダプタの突起と嵌合する相ごとに異なる窪みを有するアダプタは、コネクタの一部として接続ブッシングに対して接続される。
【0073】
また、接続ブッシングにのみ又はコネクタにのみアダプタが取り付けられてもよい。尚、接続ブッシング102a乃至102cと接続ケーブル202a乃至202cとの接続及びバイパスブッシング104a乃至104cとバイパスケーブル203a乃至203cとの接続についても同様である。また、工事用開閉器100A、100Bについても同様である。これによって、既存の接続装置を変更することなく、簡易な構成で容易にブッシングとケーブルとの誤接続を防止することができる。
【符号の説明】
【0074】
100…工事用開閉器、101a,101b,101c,102a,102b,102c…接続ブッシング、103…開閉器ケース、103A,103B…側壁、104a,104b,104c…バイパスブッシング、110a,110b,110c…挿入環状片、111a,111b,111c,111Ab,111Ac,111Ba,111Bb,111Bc…突起、112a,112b,112c…導電棒、113a,113b,113c…中心孔、114a,114b,114c…ソケット、115a,115b,115c,215a,215b,215c…段、116aA,116aB,116bA,116bB,116cA,116cB,213aA,213aB,213bA,213bB,213cA,213cB…円錐台形状、201a,201b,201c,201Ab,201Ac,201Ba,201Bb,201Bc,202a,202b,202c…接続ケーブル、203a,203b,203c…バイパスケーブル、210a,210b,210c,210Ab,210Ac,210Ba,210Bb,210Bc…コネクタ、211a,211b,211c,211Ab,211Ac,211Ba,211Bb,211Bc…窪み、212a,212b,212c…挿入溝、214a,214b,214c…芯線、300…電柱、301a,301b,301c…架空電線
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続装置に関する。
【背景技術】
【0002】
架空電線の張替え工事において工事区間を遮断しても電力供給が停止されないように工事区間をバイパスする工事用開閉器等、複数相の架空電線の同相同士を接続する接続装置が知られている(例えば特許文献1を参照)。例えば、工事用開閉器は、複数相の架空電線に対応する複数のケーブル及びブッシングを備え、このケーブル及びブッシングを介して、工事区間を遮断するべく切断された架空電線の切断箇所の両側を接続する。例えば、工事用開閉器によって3相3線の架空電線を接続する場合、架空電線の切断箇所より上流側の3相及び下流側の3相に対して、夫々ケーブルの一端を電気的に接続する。そして、このケーブルの他端を夫々対応する相のブッシングに接続する。そして、工事用開閉器の内部において上流側のブッシングと、これに対応する相の下流側のブッシングとの導通又は遮断を切り替えることで、工事区間の導通又は遮断が切り替えられる。これらのブッシングは、例えば相ごとに異なる色で塗り分けられることによって、夫々対応する相が識別されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8‐256429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述した工事用開閉器等の接続装置では、各相のブッシング及び各相のケーブルは夫々同じ形状を呈しており、異なる相同士のブッシングとケーブルであっても接続することが可能である。このため、異なる相同士のブッシングとケーブルを誤接続してしまうと接続装置が正常に動作しなくなる虞がある。
【0005】
本発明はかかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ブッシングとケーブルとを接続する作業性を低下させることなく、容易に誤接続を防止できる接続装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための発明は、複数相の架空電線に対応する複数の第1のケーブルが夫々接続される複数の第1のブッシングと、前記複数相の架空電線に対応する複数の第2のケーブルが夫々接続される複数の第2のブッシングと、を備え、前記第1及び第2のケーブルの同相同士を接続する接続装置において、前記複数の第1のブッシングは、夫々、前記複数の第1のケーブルの芯線が挿通される中心孔を有する異なる円錐台形状の突起を備え、前記複数の第1のケーブルは、夫々、前記複数の第1のブッシングの突起と嵌合する異なる円錐台形状の窪みを有するコネクタを備えた接続装置である。
【0007】
本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかとなる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ブッシングとケーブルとを接続する作業性を低下させることなく、容易に誤接続を防止できる接続装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】架空電線の工事区間に対して設置された工事用開閉器の模式図である。
【図2】図1に示す工事用開閉器の斜視図である。
【図3】図1に示す工事用開閉器のその他の斜視図である。
【図4】図1に示す工事用開閉器のケーブルの斜視図である。
【図5】(A)は図1に示す工事用開閉器の第1及び第2の実施形態にかかる赤相のブッシング及びケーブルの側面図であり、(B)は(A)に示すブッシング及びケーブルの断面図である。
【図6】(A)は図1に示す工事用開閉器の第1の実施形態にかかる白相のブッシング及びケーブルの側面図であり、(B)は(A)に示すブッシング及びケーブルの断面図である。
【図7】(A)は図1に示す工事用開閉器の第1の実施形態にかかる青相のブッシング及びケーブルの側面図であり、(B)は(A)に示すブッシング及びケーブルの断面図である。
【図8】(A)は図1に示す工事用開閉器の第2の実施形態にかかる白相のブッシング及びケーブルの側面図であり、(B)は(A)に示すブッシング及びケーブルの断面図である。
【図9】(A)は図1に示す工事用開閉器の第2の実施形態にかかる青相のブッシング及びケーブルの側面図であり、(B)は(A)に示すブッシング及びケーブルの断面図である。
【図10】(A)は図1に示す工事用開閉器の第3の実施形態にかかる赤相のブッシング及びケーブルの側面図であり、(B)は(A)に示すブッシング及びケーブルの断面図である。
【図11】(A)は図1に示す工事用開閉器の第3の実施形態にかかる白相のブッシング及びケーブルの側面図であり、(B)は(A)に示すブッシング及びケーブルの断面図である。
【図12】(A)は図1に示す工事用開閉器の第3の実施形態にかかる青相のブッシング及びケーブルの側面図であり、(B)は(A)に示すブッシング及びケーブルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0011】
===接続装置の構成について===
本実施形態にかかる接続装置は、架空電線の張替え工事等において工事区間の導通又は遮断を切り替える工事用開閉器である。以下、図1乃至図4を参照して、本実施形態にかかる工事用開閉器100の構成について説明する。
【0012】
工事用開閉器100は、例えば3相3線の架空電線301a乃至301cに対して、工事区間をバイパスして導通又は遮断を切り替えるべく取り付けられる。具体的には、工事用開閉器100は、例えば架空電線301cの図1において矢印Bで示される箇所(以下損傷箇所と称する)に損傷が生じ、新しい架空電線に張替える必要がある場合に、この損傷箇所を挟んで隣接する一対の電柱300の側面に夫々取り付けられる。尚、一対の工事用開閉器100は夫々、不図示のチェーンを電柱300に巻回して、締め付け金具を締め付けること等によって電柱300に固定される。
【0013】
図2及び図3に示すように、工事用開閉器100は、直方体状の開閉器ケース103を備えている。開閉器ケース103の互いに対向する両側壁のうち一方の側壁103Bに、接続ブッシング101a、101b、101c(第1のブッシング)及びバイパスブッシング104a、104b、104c(第1のブッシング)を備えている。また、開閉器ケース103の他方の側壁103Aに、接続ブッシング102a、102b、102c(第2のブッシング)を備えている。接続ブッシング101a乃至101cに対して夫々接続ケーブル201a、201b、201c(第1のケーブル)が接続され、バイパスブッシング104a乃至104cに対して夫々バイパスケーブル203a、203b、203c(第1のケーブル)が接続される。接続ブッシング102a乃至102cに対して夫々接続ケーブル202a、202b、202c(第2のケーブル)が接続される。また、工事用開閉器100は、開閉器ケース103の内部に、不図示の切替機構を備えている。
【0014】
尚、接続ブッシング101a、102a、バイパスブッシング104a、接続ケーブル201a、202a、バイパスケーブル203aは、架空電線301aの相(赤相)に対応している。接続ブッシング101b、102b、バイパスブッシング104b、接続ケーブル201b、202b、バイパスケーブル203bは、架空電線301bの相(白相)に対応している。接続ブッシング101c、102c、バイパスブッシング104c、接続ケーブル201c、202c、バイパスケーブル203cは、架空電線301cの相(青相)に対応している。
【0015】
また、以下の説明では、接続ブッシング101a乃至101c、102a乃至102c及びバイパスブッシング104a乃至104cを総称してブッシングとする。また、接続ケーブル201a乃至201c、202a乃至202c及びバイパスケーブル203a乃至203cを総称してケーブルとする。
【0016】
接続ケーブル201a乃至201cは夫々、損傷箇所を挟んで隣接する一対の電柱300の損傷箇所側において、同相の架空電線301a乃至301cに一端が電気的に接続されている。例えば、接続ケーブル201aの一端は、架空電線301aの被覆が剥がされた部分に対して、不図示の接続端子によって接続される。この接続端子は、架空電線301aの被覆が剥がされた部分に例えばボルト締め等によって固定され、架空電線301aと接続ケーブル201aとを電気的に接続する。同様に接続ケーブル201b、201cの一端についても夫々接続端子を介して同相の架空電線301b、301cに接続される。
【0017】
また、接続ケーブル201aの他端には、コネクタ210aが一体に取り付けられている。接続ケーブル201aは、このコネクタ210aを介して、接続ブッシング101aに接続される。同様に接続ケーブル201b、201cの他端についても夫々コネクタ210b、210cを介して同相の接続ブッシング101b、101cに接続される。
【0018】
バイパスケーブル203a乃至203cは一対の工事用開閉器100同士を接続している。例えばバイパスケーブル203aは、両端に夫々コネクタが一体に取り付けられており、このコネクタを介して、一対の工事用開閉器100のバイパスブッシング104aに夫々接続される。同様にバイパスケーブル203b、203cの両端についても夫々コネクタを介して同相のバイパスブッシング104b、104cに接続される。
【0019】
接続ケーブル202a乃至202cは夫々、損傷箇所を挟んで隣接する一対の電柱300の損傷箇所と反対側において、同相の架空電線301a乃至301cに接続ケーブル201a乃至201cと同様に一端が電気的に接続されている。また、接続ケーブル202aの他端には、コネクタが一体に取り付けられている。接続ケーブル202aは、このコネクタを介して、接続ブッシング102aに接続される。同様に接続ケーブル202b、202cの他端についても夫々コネクタを介して同相の接続ブッシング102b、102cに接続される。
【0020】
切替機構は、接続ブッシング102a乃至102c夫々に対して、同相の接続ブッシング101a乃至101cか、同相のバイパスブッシング104a乃至104cの何れか一方又は両方を選択的に接続する。例えば赤相については、切替機構は、接続ブッシング102aと、接続ブッシング101a及びバイパスブッシング104aの何れか一方又は両方とを選択的に接続する。
【0021】
よって、例えば図1に示す架空電線301cの損傷箇所を新しい架空電線に張替える工事を行う場合、先ず、切替機構によってブッシング同士を接続しない状態で、前述したように接続ケーブル201a乃至201c、202a乃至202cを夫々、架空電線301a乃至301c及び接続ブッシング101a乃至101c、102a乃至102cに接続する。また、バイパスケーブル203a乃至203c夫々を、バイパスブッシング104a乃至104cに接続する。
【0022】
そして、切替機構によって、接続ブッシング101a乃至101c夫々と、接続ブッシング102a乃至102cとを接続する。この状態で、架空電線301aの接続ケーブル201aの一端と接続ケーブル202aの一端とが接続されている間の部分であって、電柱300付近の箇所(図1において矢印Aで示される箇所(以下切断箇所と称する))及び、架空電線301b、301c夫々の切断箇所を切断する。尚、架空電線301a乃至301cの損傷箇所を挟んだ切断箇所同士の間が工事区間となる。
【0023】
これによって、架空電線301a乃至301cの工事区間の上流側からの電流は夫々、接続ケーブル202a乃至202c、接続ブッシング101a乃至101c、102a乃至102c、接続ケーブル201a乃至201cを介して切断箇所の下流側へ流れる。
【0024】
次に、切替機構によって、接続ブッシング101a乃至101c夫々を、バイパスブッシング104a乃至104cにも接続する。これによって、架空電線301a乃至301cの工事区間の上流側からの電流は、更にバイパスケーブル203a乃至203cを介しても工事区間の下流側へ流れる。この状態で、切替機構によって、接続ブッシング101a乃至101c夫々と、接続ブッシング102a乃至102cを遮断する。これによって、架空電線301a乃至301cの工事区間より上流側からの電流を工事区間よりも下流側へ流しつつ、工事区間を遮断して架空電線301cの張替え工事を行うことができる。
【0025】
===ケーブルとブッシングとの接続について===
<<<第1の実施形態>>>
先ず、図5(A)、(B)を参照して、第1の実施形態にかかる接続ブッシング101aと接続ケーブル201aとの接続部分の構成について説明する。接続ケーブル201aは、接続ケーブル201aと接続ブッシング101aとを電気的に接続するため、コネクタ210aと、芯線214aとを有している。
【0026】
芯線214aは、金属等の導電性部材からなり、接続ケーブル201aの長手方向と直交する方向の略中央に、長手方向に沿って配置されている。芯線214aに電流が流れることで、接続ケーブル201aが導通する。
【0027】
コネクタ210aは、例えば接続ケーブル201aの直径よりも長い直径の円筒形状を呈し、窪み211aと、挿入溝212aとを有している。窪み211aは、コネクタ210aの接続ケーブル201aの長手方向と直交する方向の中央に形成され、後述する接続ブッシング101aの突起111aと嵌合する円錐台形状を呈している。また、窪み211aの内部では、接続ケーブル201a内から芯線214aが突出している。
【0028】
挿入溝212aは、コネクタ210aの窪み211aよりも外周側に設けられ、後述する接続ブッシング101aの挿入環状片110aと嵌合する環形状を呈している。
【0029】
接続ブッシング101aは、開閉器ケース103の側壁103Bから突出するように設けられ、挿入環状片110aと、突起111aと、導電棒112aと、中心孔113aと、ソケット114aとを備えている。
【0030】
挿入環状片110aは、側壁103Bから突出し、接続ケーブル201aのコネクタ210aに形成された挿入溝212aと嵌合する環形状を呈している。つまり、挿入環状片110a及び挿入溝212aは雌雄の関係になっている。
【0031】
突起111aは、側壁103Bから突出し、突起111aの外周面と窪み211aの内周面とが対向するように嵌合する中空の円錐台形状を呈している。つまり、突起111a及び窪み211aは雌雄の関係になっている。
【0032】
中心孔113aは、突起111aの内部に設けられており、中心孔113aの内部にはソケット114aが取り付けられている。ソケット114aは、突起111aと窪み211aとが嵌合した際に、芯線214aが挿入される。また、ソケット114aは、内部に芯線214aが挿入された際に、この芯線214aと接触する位置まで、開閉器ケース103の内部から側壁103Bを介して延在する導電棒112aの一端側が挿入されている。導電棒112aは、金属等の導電性部材からなり、棒形状を呈している。導電棒112aの他端側は切替機構に電気的に接続されている。
【0033】
これによって、挿入環状片110aと挿入溝212a、突起111aと窪み211aを夫々嵌合して、コネクタ210aを介して接続ブッシング101aに接続ケーブル201aを接続することで、芯線214aと導電棒112aが接触する。このため、導電棒112aを介して接続ケーブル201aが切替機構と電気的に接続される。つまり、例えば、切替機構が接続ブッシング101a及び接続ブッシング102aを選択的に接続することで、これらのブッシングに接続された接続ケーブル201a及び接続ケーブル202aも選択的に接続される。
【0034】
次に、図6(A)、(B)を参照して、第1の実施形態にかかる接続ブッシング101bと接続ケーブル201bとの接続部分の構成について説明する。尚、接続ブッシング101b及び接続ケーブル201bとの接続部分の構成のうち、前述した接続ブッシング101a及び接続ケーブル201aの接続部分の構成と異なる構成について主に説明する。
【0035】
接続ケーブル201bは、前述した接続ケーブル201aと同様に、コネクタ210bと、芯線214bとを有している。コネクタ210bは、前述したコネクタ210aと同様に、窪み211bと、挿入溝212bとを有している。窪み211bは、前述した窪み211aと円錐面の傾きが異なり、後述する接続ブッシング101bの突起111bと嵌合する円錐台形状を呈している。例えば、窪み211bは、芯線214bの突出方向に対する円錐面の傾きが、窪み211aにおける芯線214aの突出方向に対する円錐面の傾きよりも緩やかになっている。つまり、芯線214bが突出する方向(突出方向)と直交する方向に沿って窪み211bを切断した断面の直径は、突出方向の接続ケーブル201b側に向かうに連れて、窪み211aの同断面の直径よりも小さい割合で短くなっている。
【0036】
接続ブッシング101bは、前述した接続ブッシング101aと同様に、挿入環状片110bと、突起111bと、導電棒112bと、中心孔113bと、ソケット114bとを備えている。突起111bは、前述した突起111aと円錐面の傾きが異なり、突起111bの外周面と窪み211bの内周面とが対向するように嵌合する中空の円錐台形状を呈している。例えば、突起111bは、中心孔113b長手方向に対する円錐面の傾きが、突起111aにおける中心孔113aの長手方向に対する円錐面の傾きよりも緩やかになっている。つまり、中心孔113bの長手方向と直交する方向に沿って突起111bを切断した断面の直径は、中心孔113bの長手方向の壁面103B側に向かうに連れて、突起111aの同断面の直径よりも小さい割合で長くなっている。
【0037】
次に、図7(A)、(B)を参照して、第1の実施形態にかかる接続ブッシング101cと接続ケーブル201cとの接続部分の構成について説明する。尚、接続ブッシング101c及び接続ケーブル201cとの接続部分の構成のうち、前述した接続ブッシング101a及び接続ケーブル201aの接続部分の構成と異なる構成について主に説明する。
【0038】
接続ケーブル201cは、前述した接続ケーブル201aと同様に、コネクタ210cと、芯線214cとを有している。コネクタ210cは、前述したコネクタ210aと同様に、窪み211cと、挿入溝212cとを有している。窪み211cは、前述した窪み211a、211bと円錐面の傾きが異なり、後述する接続ブッシング101cの突起111cと嵌合する円錐台形状を呈している。例えば、窪み211cは、円錐面の芯線214cに沿った方向に対する傾きが、窪み211aにおける円錐面の芯線214aに沿った方向に対する傾きよりも急になっている。つまり、芯線214cが突出する方向(突出方向)と直交する方向に沿って窪み211cを切断した断面の直径は、突出方向の接続ケーブル201c側に向かうに連れて、窪み211aの同断面の直径よりも大きい割合で短くなっている。
【0039】
接続ブッシング101cは、前述した接続ブッシング101aと同様に、挿入環状片110cと、突起111cと、導電棒112cと、中心孔113cと、ソケット114cとを備えている。突起111cは、前述した突起111a、111bと円錐面の傾きが異なり、突起111cの外周面と窪み211cの内周面とが対向するように嵌合する中空の円錐台形状を呈している。例えば、突起111cは、円錐面の中心孔113cに沿った方向に対する傾きが、突起111aにおける円錐面の中心孔113aに沿った方向に対する傾きよりも急になっている。つまり、中心孔113cの長手方向と直交する方向に沿って突起111cを切断した断面の直径は、中心孔113cの長手方向の壁面103B側に向かうに連れて、突起111aの同断面の直径よりも大きい割合で長くなっている。
【0040】
以上より、第1の実施形態にかかる接続ブッシング101a乃至101cは夫々異なる円錐面の傾きを有する円錐台形状の突起111a乃至111cを備えている。また、接続ケーブル201a乃至201cのコネクタ210a乃至210cは夫々同相の突起111a乃至111cと嵌合するような円錐面の傾きを有する円錐台形状の窪み211a乃至211cを有している。例えば、突起111bを窪み211cに挿入して嵌合させることはできない。
【0041】
このため、接続ブッシングに対して異なる相の接続ケーブルが接続された状態では、接続ブッシング101a乃至101c及び接続ケーブル201a乃至201cの3相全てを互いに接続することが不可能となっている。更に、突起111a乃至111cは夫々、側壁103B側よりも突出した先端側の直径の方が短い円錐台形状を呈している。このため、突起111a乃至111cを窪み211a乃至211cに夫々挿入して、接続ブッシング101a乃至101cと接続ケーブル201a乃至201cとを夫々接続する作業を容易にできる。これは、接続ブッシング102a乃至102cと接続ケーブル202a乃至202cの接続部分及びバイパスブッシング104a乃至104cとバイパスケーブル203a乃至203cの接続部分における構成(不図示)についても同様である。
【0042】
つまり、工事用開閉器100では、ブッシングとケーブルとを接続する作業性を低下させることなく、異なる相同士のブッシング及びケーブルが誤接続されることを容易に防止できる。ブッシング及びケーブルが誤接続されたまま、切替機構によってブッシング同士が接続されることを防止できるため、例えば工事区間の上流側と下流側とで異なる相同士の架空電線301a乃至301cが接続されることを防止できる。よって、工事用開閉器100では、張替え工事等の間に工事区間を遮断しても、停電等の事故が生じることをより確実に防止できる。
【0043】
<<<第2の実施形態>>>
図5(A)、(B)と、図8(A)、(B)と、図9(A)、(B)とを参照して、第2の実施形態にかかる工事用開閉器100Aの接続ブッシング101a、101Ab、101Acと接続ケーブル201a、201Ab、201Acとの接続部分の構成について説明する。尚、図8(A)、(B)及び図9(A)、(B)において、図1乃至図7(A)、(B)に示す構成と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0044】
工事用開閉器100Aは、前述した工事用開閉器100の接続ブッシング101b、101cにかえて接続ブッシング101Ab、101Acを備え、接続ケーブル201b、201cにかえて接続ケーブル201Ab、201Acを備えている。
【0045】
図8(A)、(B)に示すように、接続ケーブル201Abは、前述した接続ケーブル201bのコネクタ210bにかえてコネクタ210Abを備えている。コネクタ210Abは、前述したコネクタ210bの窪み211bにかえて窪み211Abを有している。窪み211Abは、コネクタ210Abの接続ケーブル201Abの長手方向と直交する方向の中央に形成されている。また、窪み211Abは、例えば芯線214bに沿った方向の長さが、窪み211bの芯線214bに沿った方向の長さよりも短く、後述する接続ブッシング101Abの突起111Abと嵌合する円錐台形状を呈している。
【0046】
接続ブッシング101Abは、前述した接続ブッシング101bの突起111bにかえて突起111Abを備えている。突起111Abは、例えば中心孔113bへの芯線214bの挿通方向に沿った長さが、突起111bよりも短く、突起111Abの外周面と窪み211Abの内周面とが対向するように嵌合する中空の円錐台形状を呈している。つまり、突起111Ab及び窪み211Abは雌雄の関係になっている。
【0047】
図9(A)、(B)に示すように、接続ケーブル201Acは、前述した接続ケーブル201cのコネクタ210cにかえてコネクタ210Acを備えている。コネクタ210Acは、前述したコネクタ210cの窪み211cにかえて窪み211Acを有している。窪み211Acは、コネクタ210Acの接続ケーブル201Acの長手方向と直交する方向の中央に形成されている。また、窪み211Acは、例えば芯線214cに沿った方向の長さが、窪み211cの芯線214cに沿った方向の長さよりも長く、後述する接続ブッシング101Acの突起111Acと嵌合する円錐台形状を呈している。
【0048】
接続ブッシング101Acは、前述した接続ブッシング101cの突起111cにかえて突起111Acを備えている。突起111Acは、例えば中心孔113cへの芯線214cの挿通方向に沿った長さが、突起111cよりも長く、突起111Acの外周面と窪み211Acの内周面とが対向するように嵌合する中空の円錐台形状を呈している。つまり、突起111Ac及び窪み211Acは雌雄の関係になっている。
【0049】
以上より、第2の実施形態にかかる接続ブッシング101a乃至101Acは、夫々異なる円錐面の傾きを有すると共に、芯線214a乃至214cの挿通方向に沿った長さが異なる円錐台形状の突起111a乃至111Acを備えている。また、接続ケーブル201a乃至201Acは夫々同相の突起111a乃至111Acと嵌合するような円錐面の傾き及び芯線214a乃至214bの挿通方向に沿った長さが異なる円錐台形状の窪み211a乃至211Acを備えている。このため、接続ブッシング101Aa乃至101Acに対して異なる相の接続ケーブル201Aa乃至201Acを接続することが不可能となっている。更に、突起111a乃至111Acは夫々、側壁103B側よりも突出した先端側の直径の方が短い円錐台形状を呈している。このため、突起111a乃至111Acを窪み211a乃至211Acに夫々挿入して、接続ブッシング101a乃至101Acと接続ケーブル201a乃至201Acとを夫々接続する作業を容易にできる。
【0050】
これは、第2の実施形態にかかる工事用開閉器100Aの接続ブッシング102a乃至102cと接続ケーブル202a乃至202cとの接続部分及びバイパスブッシング104a乃至104cとバイパスケーブル203a乃至203cとの接続部分における構成(不図示)についても同様である。つまり、工事用開閉器100Aでは、ブッシングとケーブルとを接続する作業性を低下させることなく、異なる相同士のブッシング及びケーブルが誤接続されることをより容易に防止できる。
【0051】
<<<第3の実施形態>>>
図10(A)、(B)乃至図12(A)、(B)を参照して、第3の実施形態にかかる工事用開閉器100Bの接続ブッシング101Ba、101Bb、101Bc及び接続ケーブル201Ba、201Bb、201Bcとの接続部分の構成について説明する。尚、図10(A)、(B)乃至図12(A)、(B)において、図1乃至図9(A)、(B)に示す構成と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0052】
工事用開閉器100Bは、前述した工事用開閉器100の接続ブッシング101a乃至101cにかえて接続ブッシング101Ba乃至101Bcを備え、接続ケーブル201a乃至201cにかえて接続ケーブル201Ba乃至201Bcを備えている。
【0053】
図10(A)、(B)に示すように、接続ケーブル201Baは、前述した接続ケーブル201aのコネクタ210aにかえてコネクタ210Baを備えている。コネクタ210Baは、前述したコネクタ210aの窪み211aにかえて窪み211Baを有している。窪み211Baは、前述した窪み211aに更に段215aを備え、後述する接続ブッシング101Baの突起111Baと嵌合する円錐台形状を呈している。
【0054】
段215aは、窪み211Baの円錐台形状において、芯線214aの突出方向(突出方向)に沿って略中心となる内周面に突出方向と直交する方向に沿って形成されている。この段215aによって、窪み211Baは、突出方向に沿って連続する2つの円錐台形状213aA、213aBとなっている。この2つの円錐台形状213aA、213aBでは、接続ケーブル201Ba側の一方の円錐台形状213aAを突出方向と直交する方向に沿って切断した断面(断面)の直径は、他方の円錐台形状213aBの断面の直径よりも短くなっている。また、2つの円錐台形状213aA、213aBは共、に断面の直径が接続ケーブル201Ba側に向かうに連れて短くなっている。つまり、段215aは、円錐台形状213aAの断面の最も長くなっている直径と、円錐台形状213aBの断面の最も短くなっている直径との境目に形成されている。
【0055】
接続ブッシング101Baは、前述した接続ブッシング101aの突起111aにかえて突起111Baを備えている。突起111Baは、前述した突起111aに更に段115aを備え、突起111Baの外周面と窪み211Baの内周面とが対向するように嵌合する中空の円錐台形状を呈している。
【0056】
段115aは、突起111Baの円錐台形状において、中心孔113aの長手方向(長手方向)に沿って略中心となる外周面に長手方向と直交する方向に沿って形成されている。この段115aによって、突起111Baは、長手方向に沿って連続する2つの円錐台形状116aA、116aBとなっている。この2つの円錐台形状116aA、116aBでは、側壁103B側の一方の円錐台形状116aBを長手方向と直交する方向に沿って切断した断面(断面)の直径は、他方の円錐台形状116aAの断面の直径よりも長くなっている。また、2つの円錐台形状116aA、116aBは共に断面の直径が側壁103B側に向かうに連れて長くなっている。つまり、段115aは、円錐台形状116aBの断面の最も短くなっている直径と、円錐台形状116aAの断面の最も長くなっている直径との境目に形成されている。
【0057】
図11(A)、(B)に示すように、接続ケーブル201Bbは、前述した接続ケーブル201bのコネクタ210bにかえてコネクタ210Bbを備えている。コネクタ210Bbは、前述したコネクタ210bの窪み211bにかえて窪み211Bbを有している。窪み211Bbは、前述した窪み211bに更に段215bを備え、後述する接続ブッシング101Bbの突起111Bbと嵌合する円錐台形状を呈している。
【0058】
段215bは、窪み211Bbの円錐台形状において、芯線214bの突出方向(突出方向)に沿った略中心よりも接続ケーブル201Bb側の内周面に突出方向と直交する方向に沿って形成されている。この段215bによって、窪み211Bbは、突出方向に沿って連続する2つの円錐台形状213bA、213bBとなっている。この2つの円錐台形状213bA、213bBでは、接続ケーブル201Bb側の一方の円錐台形状213bAを突出方向と直交する方向に沿って切断した断面(断面)の直径は、他方の円錐台形状213bBの断面の直径よりも短くなっている。また、2つの円錐台形状213bA、213bBは共、に断面の直径が接続ケーブル201Bb側に向かうに連れて短くなっている。つまり、段215bは、円錐台形状213bAの断面の最も長くなっている直径と、円錐台形状213bBの断面の最も短くなっている直径との境目に形成されている。
【0059】
接続ブッシング101Bbは、前述した接続ブッシング101bの突起111bにかえて突起111Bbを備えている。突起111Bbは、前述した突起111bに更に段115bを備え、突起111Bbの外周面と窪み211Bbの内周面とが対向するように嵌合する中空の円錐台形状を呈している。
【0060】
段115bは、突起111Bbの円錐台形状において、中心孔113bの長手方向(長手方向)に沿った略中心よりも側壁103Bと反対側の外周面に長手方向と直交する方向に沿って形成されている。この段115bによって、突起111Bbは、長手方向に沿って連続する2つの円錐台形状116bA、116bBとなっている。この2つの円錐台形状116bA、116bBでは、側壁103B側の一方の円錐台形状116bBを長手方向と直交する方向に沿って切断した断面(断面)の直径は、他方の円錐台形状116bAの断面の直径よりも長くなっている。また、2つの円錐台形状116bA、116bBは共に断面の直径が側壁103B側に向かうに連れて長くなっている。つまり、段115bは、円錐台形状116bBの断面の最も短くなっている直径と、円錐台形状116bAの断面の最も長くなっている直径との境目に形成されている。
【0061】
図12(A)、(B)に示すように、接続ケーブル201Bcは、前述した接続ケーブル201cのコネクタ210cにかえてコネクタ210Bcを備えている。コネクタ210Bcは、前述したコネクタ210cの窪み211cにかえて窪み211Bcを有している。窪み211Bcは、前述した窪み211cに更に段215cを備え、後述する接続ブッシング101Bcの突起111Bcと嵌合する円錐台形状を呈している。
【0062】
段215cは、窪み211Bcの円錐台形状において、芯線214cの突出方向(突出方向)に沿った略中心よりも接続ケーブル201Bcと反対側の内周面に突出方向と直交する方向に沿って形成されている。この段215cによって、窪み211Bcは、突出方向に沿って連続する2つの円錐台形状213cA、213cBとなっている。この2つの円錐台形状213cA、213cBでは、接続ケーブル201Bc側の一方の円錐台形状213cAを突出方向と直交する方向に沿って切断した断面(断面)の直径は、他方の円錐台形状213cBの断面の直径よりも短くなっている。また、2つの円錐台形状213cA、213cBは共、に断面の直径が接続ケーブル201Bc側に向かうに連れて短くなっている。つまり、段215cは、円錐台形状213cAの断面の最も長くなっている直径と、円錐台形状213cBの断面の最も短くなっている直径との境目に形成されている。
【0063】
接続ブッシング101Bcは、前述した接続ブッシング101cの突起111cにかえて突起111Bcを備えている。突起111Bcは、前述した突起111cに更に段115cを備え、突起111Bcの外周面と窪み211Bcの内周面とが対向するように嵌合する中空の円錐台形状を呈している。
【0064】
段115cは、突起111Bcの円錐台形状において、中心孔113cの長手方向(長手方向)に沿った略中心よりも側壁103B側の外周面に長手方向と直交する方向に沿って形成されている。この段115cによって、突起111Bcは、長手方向に沿って連続する2つの円錐台形状116cA、116cBとなっている。この2つの円錐台形状116cA、116cBでは、側壁103B側の一方の円錐台形状116cBを長手方向と直交する方向に沿って切断した断面(断面)の直径は、他方の円錐台形状116cAの断面の直径よりも長くなっている。また、2つの円錐台形状116cA、116cBは共に断面の直径が側壁103B側に向かうに連れて長くなっている。つまり、段115cは、円錐台形状116cBの断面の最も短くなっている直径と、円錐台形状116cAの断面の最も長くなっている直径との境目に形成されている。
【0065】
以上より、第3の実施形態にかかる接続ブッシング101Ba乃至101Bcは夫々異なる円錐面の傾きを有すると共に、端面から段115a乃至115cまでの芯線214a乃至214cの挿通方向に沿った長さが異なる円錐台形状の突起111Ba乃至111Bcを備えている。また、接続ケーブル201Ba乃至201Bcは夫々同相の突起111Ba乃至111Bcと嵌合するような円錐面の傾きを有すると共に、接続ケーブル201Ba乃至201Bc側の端部から段215a乃至215cまでの夫々の距離が異なる円錐台形状の窪み211Ba乃至211Bcを備えている。このため、接続ブッシング101Ba乃至101Bcに対して異なる相の接続ケーブル201Ba乃至201Bcを接続することが不可能となっている。
【0066】
更に、突起111Ba乃至111Bcは夫々、側壁103B側よりも突出した先端側の直径の方が短い円錐台形状を呈している。このため、突起111Ba乃至111Bcを窪み211Ba乃至211Bcに夫々挿入して、接続ブッシング101Ba乃至101Bcと接続ケーブル201Ba乃至201Bcとを夫々接続する作業を容易にできる。これは、第3の実施形態にかかる接続ブッシング102a乃至102cと接続ケーブル202a乃至202cとの接続部分及びバイパスブッシング104a乃至104cとバイパスケーブル203a乃至203cとの接続部分における構成(不図示)についても同様である。
【0067】
つまり、工事用開閉器100Bでは、ブッシングとケーブルとを接続する作業性を低下させることなく、異なる相同士のブッシング及びケーブルが誤接続されることをより容易且つ確実に防止できる。
【0068】
<<<その他の実施形態>>>
前述した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく変更、改良されると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0069】
前述した第1乃至第3の実施形態では、接続装置を工事用開閉器100、100A、100Bとして説明したが、特にこれに限定されるものではない。例えば接続装置は、複数相の架空電線の同相同士を電気的に接続するものであれば、前述したようにブッシングとケーブルとを接続する作業性を低下させることなく、異なる相同士のブッシング及びケーブルが誤接続されることを容易に防止できる
また、前述した第1の実施形態では、突起111a乃至111c及び窪み211a乃至211cを、夫々芯線214a乃至214cの挿通方向に対する側面の傾きが相ごとに異なる円錐台形状であることとした。また、前述した第2の実施形態では、更に突起111a乃至111Ac及び窪み211a乃至211Acを、夫々芯線214a乃至214cの挿通方向に沿った長さが相ごとに異なる円錐台形状であることとした。また、前述した第3の実施形態では、突起111Ba乃至111Bc及び窪み211Ba乃至211Bcを、段115a乃至115c、215a乃至215cを備える円錐台形状とした。
【0070】
しかし、特にこれらに限定されるものではない。突起及び窪みは、相ごとに異なる形状を呈し、ブッシングに対して異なる相のケーブルが接続された状態では、複数相全てのブッシング及びケーブルを互いに接続することが不可能な形状であればよい。更に、突起111a乃至111c及び窪み211a乃至211cは夫々、ブッシングとケーブルとの接続作業を容易にするために円錐台形状としたが、これに限られるものではなく、例えば相ごとに異なる円柱形状としてもよい。
【0071】
また、前述した工事用開閉器100では、例えば接続ブッシング101a乃至101cが夫々、相ごとに異なる円錐台形状を呈する突起111a乃至111cを備えていることとした。また、接続ケーブル201a乃至201cが夫々、突起111a乃至111cと嵌合する円錐台形状の窪み211a乃至211cを有するコネクタ210a乃至210c備えていることとした。しかし、特にこれに限られるものではない。
【0072】
例えば、接続ブッシング101a乃至101cは互いに同様の形状を呈し、夫々アダプタが取り付けられることで、相ごとに異なる円錐台形状の突起を備えてもよい。また、接続ケーブル201a乃至201cは、アダプタが取り付けられることで円錐台形状の窪みを有するコネクタを備えてもよい。この場合、接続ブッシングに取り付けられたアダプタの突起と嵌合する相ごとに異なる窪みを有するアダプタは、コネクタの一部として接続ブッシングに対して接続される。
【0073】
また、接続ブッシングにのみ又はコネクタにのみアダプタが取り付けられてもよい。尚、接続ブッシング102a乃至102cと接続ケーブル202a乃至202cとの接続及びバイパスブッシング104a乃至104cとバイパスケーブル203a乃至203cとの接続についても同様である。また、工事用開閉器100A、100Bについても同様である。これによって、既存の接続装置を変更することなく、簡易な構成で容易にブッシングとケーブルとの誤接続を防止することができる。
【符号の説明】
【0074】
100…工事用開閉器、101a,101b,101c,102a,102b,102c…接続ブッシング、103…開閉器ケース、103A,103B…側壁、104a,104b,104c…バイパスブッシング、110a,110b,110c…挿入環状片、111a,111b,111c,111Ab,111Ac,111Ba,111Bb,111Bc…突起、112a,112b,112c…導電棒、113a,113b,113c…中心孔、114a,114b,114c…ソケット、115a,115b,115c,215a,215b,215c…段、116aA,116aB,116bA,116bB,116cA,116cB,213aA,213aB,213bA,213bB,213cA,213cB…円錐台形状、201a,201b,201c,201Ab,201Ac,201Ba,201Bb,201Bc,202a,202b,202c…接続ケーブル、203a,203b,203c…バイパスケーブル、210a,210b,210c,210Ab,210Ac,210Ba,210Bb,210Bc…コネクタ、211a,211b,211c,211Ab,211Ac,211Ba,211Bb,211Bc…窪み、212a,212b,212c…挿入溝、214a,214b,214c…芯線、300…電柱、301a,301b,301c…架空電線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数相の架空電線に対応する複数の第1のケーブルが夫々接続される複数の第1のブッシングと、前記複数相の架空電線に対応する複数の第2のケーブルが夫々接続される複数の第2のブッシングと、を備え、前記第1及び第2のケーブルの同相同士を接続する接続装置において、
前記複数の第1のブッシングは、夫々、前記複数の第1のケーブルの芯線が挿通される中心孔を有する異なる円錐台形状の突起を備え、
前記複数の第1のケーブルは、夫々、前記複数の第1のブッシングの突起と嵌合する異なる円錐台形状の窪みを有するコネクタを備えたこと、
を特徴とする接続装置。
【請求項2】
前記複数の第2のブッシングは、夫々、前記複数の第2のケーブルの芯線が挿通される中心孔を有する異なる円錐台形状の突起を備え、
前記複数の第2のケーブルは、夫々、前記複数の第2のブッシングの突起と嵌合する異なる円錐台形状の窪みを有するコネクタを備えたこと、
を特徴とする請求項1に記載の接続装置。
【請求項3】
前記複数の第1及び第2のブッシングにおける前記突起は、夫々、円錐面の傾きが異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の接続装置。
【請求項4】
前記複数の第1及び第2のブッシングにおける前記突起は、夫々、前記芯線の挿通方向に沿った長さが異なることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の接続装置。
【請求項1】
複数相の架空電線に対応する複数の第1のケーブルが夫々接続される複数の第1のブッシングと、前記複数相の架空電線に対応する複数の第2のケーブルが夫々接続される複数の第2のブッシングと、を備え、前記第1及び第2のケーブルの同相同士を接続する接続装置において、
前記複数の第1のブッシングは、夫々、前記複数の第1のケーブルの芯線が挿通される中心孔を有する異なる円錐台形状の突起を備え、
前記複数の第1のケーブルは、夫々、前記複数の第1のブッシングの突起と嵌合する異なる円錐台形状の窪みを有するコネクタを備えたこと、
を特徴とする接続装置。
【請求項2】
前記複数の第2のブッシングは、夫々、前記複数の第2のケーブルの芯線が挿通される中心孔を有する異なる円錐台形状の突起を備え、
前記複数の第2のケーブルは、夫々、前記複数の第2のブッシングの突起と嵌合する異なる円錐台形状の窪みを有するコネクタを備えたこと、
を特徴とする請求項1に記載の接続装置。
【請求項3】
前記複数の第1及び第2のブッシングにおける前記突起は、夫々、円錐面の傾きが異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の接続装置。
【請求項4】
前記複数の第1及び第2のブッシングにおける前記突起は、夫々、前記芯線の挿通方向に沿った長さが異なることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の接続装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−19630(P2012−19630A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−155895(P2010−155895)
【出願日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】
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