説明

搬送システム

【課題】本発明は、複数物品の搬送体に対する積載が容易に行え、検品が容易で、積載物品に不一致があった場合は再度積載することができ、複数物品を確実に積載できる搬送システムを提供することを目的とする。
【解決手段】搬送体2のRFIDタグ3及び物品に貼付されたRFIDタグ6a〜6hのタグ情報を読む複数のサブリーダ81,82,83と、各サブリーダ81,82,83の近傍に設けられた積載ユニット91,92,93と、サブリーダ81,82,83の格納部81d,82d,83dが格納した各情報と物品のRFIDタグ6a〜6hの情報とを比較する比較部81e,82e,83eを有し、サブリーダ81,82,83の比較部81e,82e,83eにて物品のID情報の不一致があった場合、搬送体2を搬送路1上不一致の物品を積載可能な積載ユニット91,92,93に戻すように制御する制御部11と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数物品をパレット等の搬送体へ積載するとき、積載が容易に行え、同時に容易に検品でき、積載物品に不一致があった場合は再度積載する位置にまで戻すことができる搬送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、倉庫などで発注が行われると、注文がコンピュータまたは他のソースからパレット上のRFタグに送信され、このRFタグがフォークリフトのRFリーダと互いに交信し、フォークリフトに注文情報をピックリストとして送信する注文処理方法が提案されている(特許文献1参照)。そのピックリストは、フォークリフトの作業員のために表示装置上に表示され、ピックリスト内の各品物に関連する情報を提供する。これにより、作業員はフォークリフトでピックリストにある品物の場所に移動を行う。
【0003】
目的の品物がパレットに積載されると、パレットのRFリーダは、その品物を識別し、パレットの在庫表に記録し、フォークリフトのRFリーダは、その品物のRFタグを読み取り、ピックリスト内の品物を確認し、表示装置が品物の現状を反映したものを表示するように、ピックリストを更新し、品物がピックリストになかった場合は、作業員に警告することができるものである。
【0004】
しかし、この従来の注文処理方法は、一度RFリーダによって品物を識別したら、その後はフォークリフトの表示装置に品物の現状を表示し、これを作業員が目視して判断するマン−マシンシステムによって実行される方法であった。そして、この注文処理システムでは、RFタグによる識別、品物の現状の表示後に何らかの事情で積載物品が不一致になってもチェックできないし、問題のあるパレットを自動的に積み直したりすることはできなかった。
【0005】
このような積載物品の不一致をチェックする送付方法も提案されている(特許文献2参照)。梱包箱に入った製品をパレット単位で出荷するとき、ICカードを利用して、製品の誤出荷を未然に防ぐものである。
【0006】
すなわち、出荷先別にパレットに積み込まれた梱包箱に添付されているラベルのバーコードを携帯可能な情報端末で読み込み、パレット上に出荷先の異なる梱包箱が積み込まれていないかを事前にチェックし、読み込んだ情報を記憶させたICカードをパレットに添付する。梱包ミスがあった場合は表示部にエラー表示し、警報ブザーを鳴らし、作業者がこれを取り除く。そして、パレットは出荷するまでの期間、出荷ヤードに一時的に仮置きしておき、パレットを出荷する場合は運搬車両に積み込む前にパレットのICカードを携帯可能な情報端末で読み込み、出荷先と重量のチェックを行い、製品の誤出荷を防ぐものである。
【特許文献1】特開2005−104732号公報
【特許文献2】特開平11−106010号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上説明したように(特許文献1)の技術は、フォークリフトなどの製品移動装置を使った方法であり、RFリーダによって積載物品を識別したら、製品移動装置の表示装置に積載物品の現状を表示し、これを人間が判断するものであった。そして、この方法では、この識別後に積載物品が不一致になっても再チェックはできない。また、問題のあるパレットを自動的に積み直したり、取り除いたりすることもできないものであった。
【0008】
また、(特許文献2)の送付方法は、梱包箱の梱包ミスがあった場合はバーコードでチェックし、エラー表示し、警報ブザーを鳴らし、作業者がこれを取り除く。そして、バーコードで読み込んだ情報はICカードに記憶し、このICカードで出荷前に再チェックして製品の誤出荷を防ぐものである。
【0009】
しかし、この送付方法も、(特許文献1)の技術と同様、作業員を介在させたマン‐マシンシステムであった。しかも、バーコード読み取り携帯端末、読み取ったバーコードの情報をICカードに記憶する手段、ICカード読み取り携帯端末、オンライン端末、ホストコンピュータなどの各種手段が必要で、コストアップにつながるものであった。そして、問題のある梱包箱を繰り返しチェックし、自動的に積み直したり、取り除いたりすることができないものであった。
【0010】
そして、組立や物流などの搬送路上で行う複数物品の搬送体への積載は、フォークリフトなどを使わないため、検品処理が繰り返し行われて積載されたものが確実にチェックでき、低コストで積載可能な、より自動化したシステムが望まれる。
【0011】
そこで本発明は、複数物品の搬送体に対する積載が容易に行え、検品が容易で、積載物品に不一致があった場合は再度積載することができ、複数物品を確実に積載できる搬送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
このような問題を解決するために本発明の搬送システムは、複数の物品を積載するための搬送体を搬送する搬送路と、上記搬送体に貼付されたICタグを読むメインリーダと、搬送路の近傍に設けられて搬送体のICタグ情報及び上記物品に貼付されたICタグのタグ情報を読む複数のサブリーダと、当該各サブリーダの近傍に設けられて、メインリーダにより読まれたICタグ情報に従って物品を積載する積載ユニットと、を備え、メインリーダは、上記搬送体のICタグ情報から、各サブリーダが読み取るべき搬送体のID情報を各サブリーダに送信する送信部を有し、サブリーダは、送信部から送信された情報を格納する格納部を有し、格納部が格納した各情報と、搬送路上を搬送されてきた上記搬送体のICタグ情報のID情報及び上記物品のID情報とを比較する比較部を有する搬送システムにおいて、サブリーダの比較部にて上記物品のID情報の不一致があった場合、当該不一致に該当する搬送体を搬送路上不一致の物品を積載可能な積載ユニットに戻すように制御する制御部と、を備えることを主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の搬送システムによれば、複数物品の搬送体に対する積載が容易に行え、検品が容易で、積載物品に不一致があった場合は再度積載することができ、複数物品を確実に積載できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
上記課題を解決するために本発明の第1の発明は、複数の物品を積載するための搬送体を搬送する搬送路と、上記搬送体に貼付されたICタグを読むメインリーダと、搬送路の近傍に設けられて搬送体のICタグ情報及び上記物品に貼付されたICタグのタグ情報を読む複数のサブリーダと、当該各サブリーダの近傍に設けられて、メインリーダにより読まれたICタグ情報に従って物品を積載する積載ユニットと、を備え、メインリーダは、上記搬送体のICタグ情報から、各サブリーダが読み取るべき搬送体のID情報を各サブリーダに送信する送信部を有し、サブリーダは、送信部から送信された情報を格納する格納部を有し、格納部が格納した各情報と、搬送路上を搬送されてきた上記搬送体のICタグ情報のID情報及び上記物品のID情報とを比較する比較部を有する搬送システムにおいて、サブリーダの比較部にて上記物品のID情報の不一致があった場合、当該不一致に該当する搬送体を搬送路上不一致の物品を積載可能な積載ユニットに戻すように制御する制御部と、を備えることを特徴とする搬送システムであり、複数物品の搬送体に対する積載が容易に行え、検品が容易で、積載物品に不一致があった場合は再度積載することができ、複数物品を確実に積載できる。
【0015】
本発明の第2の発明は、第1の発明に従属する発明であって、積載ユニットの物品の積載を制御する積載管理部を有し、各サブリーダは、比較部の比較結果が不一致である場合、当該不一致に該当する物品のID情報を積載管理部に送信する送信部を有し、積載管理部は、受信したID情報に該当する物品を搬送路で不一致の生じた物品を積載可能な上流位置の積載ユニットに戻された搬送体に積載するように制御することを特徴とする搬送システムであり、積載管理部が積載ユニットの物品の積載を統括して制御するので、複数物品の搬送体に対する積載が容易に行え、検品が容易で、積載物品に不一致があった場合は再度積載することができ、複数物品を確実に積載できる。
【0016】
本発明の第3の発明は、第1の発明に従属する発明であって、積載ユニットの物品の積載を制御する積載管理部を有し、各サブリーダは、比較部の比較結果が不一致である場合、当該不一致に該当する物品のID情報を積載管理部に送信する送信部を有し、積載管理部は、受信したID情報に該当する物品を搬送路上一つ前の積載ユニットに補充する物品補充部を有することを特徴とする搬送システムであり、積載管理部が物品補充部によって各物品を補充するので、複数物品の搬送体に対する積載が容易に行え、複数物品を確実に積載できる。
【0017】
本発明の第4の発明は、第2の発明に従属する発明であって、メインリーダは、上記搬送体に貼付されたICタグから上記搬送体に積載されるべき物品のID情報を積載管理部に送信し、当該物品のID情報に従って物品補充部が積載ユニットに物品の補充を行うことを特徴とする搬送システムであり、積載管理部が搬送体に貼付されたICタグによって各物品を補充するので、複数物品の搬送体に対する積載とその補充が容易に行え、複数物品を確実に積載できる。
【0018】
本発明の第5の発明は、複数の物品を積載するための搬送体を搬送する搬送路と、上記搬送体に取り付けたICタグを読むメインリーダと、搬送路の近傍に設けられて搬送体のICタグ情報及び上記物品に取り付けられたICタグのタグ情報を読む複数のサブリーダと、当該各サブリーダの近傍に設けられて、メインリーダにより読まれたICタグ情報に従って物品を積載する積載ユニットと、を備え、メインリーダは、上記搬送体のICタグ情報から、各サブリーダが読み取るべき搬送体のID情報を各サブリーダに送信する送信部を有し、サブリーダは、送信部から送信された情報を格納する格納部を有し、搬送路上を搬送されてきた上記搬送体のICタグ情報のID情報及び上記物品のID情報と、格納部が格納した各情報とをそれぞれ比較する比較部を有する搬送システムにおいて、サブリーダの比較部にて上記物品のID情報の不一致があった場合、当該不一致が生じている搬送体を回送用の搬送路で物品を積載すべき上流位置の積載ユニットに戻すように制御する制御部と、を備えることを特徴とする搬送システムであり、複数物品の搬送体に対する積載が容易に行え、検品が容易で、積載物品に不一致があった場合は再度積載することができ、複数物品を確実に積載できる。
【0019】
本発明の第6の発明は、第5の発明に従属する発明であって、不一致があったとき、制御部が不一致の生じた物品を積載可能な上流位置の積載ユニットを判定し、当該積載ユニットの近傍に設けられたサブリーダに不一致が生じている搬送体を回送する旨を通知し、回送後に積載ユニットで再び積載することを特徴とする搬送システムであり、複数物品の搬送体に対する積載が容易に行え、検品が容易で、積載物品に不一致があった場合は再度積載することができ、複数物品を確実に積載できる。
【0020】
本発明の第7の発明は、第1〜6の発明に従属する発明であって、搬送路で不一致の生じた物品を積載可能な上流位置の積載ユニットに戻すのに代えて、搬送路上で一つ前の積載ユニットに戻すことを特徴とする搬送システムであり、制御が容易で、積載物品に不一致があった場合は再度積載することができ、複数物品を確実に積載できる。
【0021】
本発明の第8の発明は、第1〜6の発明に従属する発明であって、搬送路で不一致の生じた物品を積載可能な上流位置の積載ユニット戻すのに代えて、送路で不一致の生じた物品を積載可能な上流位置に戻すことを特徴とする搬送システムであり、積載物品に不一致があった場合は最短時間且つ最短距離で回送して再度積載することができ、複数物品を確実に積載できる。
【実施例】
【0022】
(実施例1)
本発明の実施例1における搬送システムについて説明する。図1は本発明の実施例1における搬送システムの構成図、図2は本発明の実施例1における搬送システムで使用されるRFIDタグのブロック構成図、図3は発明の実施例1における搬送システムで使用されるRFIDタグのメモリ構成図、図4(a)はRFIDタグの物品情報を示す構成図、図4(b)は搬送体のRFIDタグに格納されるICタグ情報の構成図である。
【0023】
図1において、1は複数の物品を積載するための搬送体2(後述)を搬送するコンベア等の搬送路、1aは回送用搬送路である。搬送路1は回送用搬送路1aと繋がってトラック状に周回する形態のものでよいが、図1に示すように、矢視方向に物品が搬送される搬送路1と、逆方向に回送のために搬送される回送用搬送路1aとが2本並んで設けられたものでもよい。
【0024】
2はパレットや梱包箱、その他の収容器等の搬送体であって、内部に複数の物品を積載することができる。なお、搬送体2は物品を積載可能なものであればよく、とくに限定されるものではない。3は搬送体2に貼付されたRFID(Radio Frequency Identificatin)タグ(本発明のICタグ)であり、13.56MHz、860MHz〜960MHz、2.44GHz〜2.455GHz等の無線周波数で数cm〜数十mの範囲で通信可能なものである。なお、本発明のICタグはRFIDタグに限られず、非接触ICカードを含む非接触のIC媒体である。
【0025】
次に、図1において、4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4h(以下、4a〜4h)はそれぞれ物品A,B,C,D,E,F,G,H(以下、物品A〜H)を積載するためにこれらを所定量確保しておく在庫ユニットである。積載ユニット91,92,93(後述)によって積載を行う。図1においては、在庫ユニット4a,4b,4cは最も上流側で積載する位置に設けられてそれぞれ物品A,B,Cを載置するための在庫スペースをもつユニットで、在庫ユニット4d,4e,4fは搬送路1の搬送方向で次の積載位置に設けられて物品D,E,Fを積載し、在庫ユニット4g,4hは搬送路1の最下流に設けられて物品G,Hを積載するための在庫スペースを有すユニットである。
【0026】
図1に示す5は、搬送路1を移送される搬送体2に物品A〜Hを積載するとき、または、積載後に所定数を在庫として確保しておけるように物品A〜Hを補充するための補充路、51,52,53は補充路5から分岐した分岐補充路である。積載時、在庫ユニット4a〜4hに現に存在する在庫量より多い積載量を積載する場合には、積載前に在庫ユニット4a〜4hに補充を行う。さらに、6a,6b,6c,6d,6e,6f,6g,6h(以下、6a〜6h)は物品A〜Hのそれぞれに貼付されたRFIDタグである。このRFIDタグ3、RFIDタグ6a〜6hの構成、メモリ構成については詳細に後述する。ただ、RFIDタグ3が860MHz〜960MHzあるいは2.44GHz〜2.455GHz等の無線周波数で無線通信される方式のもの使うときには、RFIDタグ6a〜6hは帯域を別のものとして13.56MHzを用いるのがよい。これによって誤動作を減らすことができる。逆に、RFIDタグ3が135KHz、13.56MHz、RFIDタグ6a〜6hを860MHz〜960MHzあるいは2.44GHz〜2.455GHz等の無線周波数を使用するのでもよい。
【0027】
次に、図1において、7は搬送体2に貼付されたRFIDタグ3と無線通信できるメインリーダであり、7aはRFIDタグ3のICタグ情報(後述するようにID番号と積載すべき個数などの情報)を読み出す読取部、7bはメインリーダ7に設けられ後述のサブリーダと有線または無線通信する送信部である。メインリーダ7は搬送波を変調したRF信号(変調波)によって、命令コマンド、あるいは命令コマンドとデータとからなるコマンドを送信し、RFIDタグ3に書き込まれたデータを読み取ることができる。変調方式には、ASK(amplitude shift keying)、FSK(frequency shift keying)、さらにはPSK(phase shift keying)等の方式がある。なお、メインリーダ7は、以下RFIDタグ3を読み出すリーダとして説明するが、同時に書き込みが行えるリーダ/ライタであってよいことはいうまでもない。
【0028】
また、図1に示す81,82,83はRFIDタグ3,6a〜6hと無線通信することができるサブリーダである。なお、サブリーダ81,82,83は、上述したメインリーダ7と同様に、以下RFIDタグ6a〜6hを読み出すリーダとして説明するが、同時に書き込みが行えるリーダ/ライタであってよいことはいうまでもない。メインリーダ7の送信部7aは、搬送体2のRFIDタグ3から、各サブリーダ81,82,83が読み取るべき搬送体2のICタグ情報を各サブリーダ81,82,83に送信する。81a,82a,83aはRFIDタグ3,6a〜6hのICタグ情報を無線通信で読み取ることができる読み取り部である。
【0029】
なお、メインリーダ7、サブリーダ81,82,83が上述の無線周波数でRFIDタグ3,6a〜6hと無線通信する場合には、異なった2種類の通信方式となる。メインリーダ7、サブリーダ81,82,83が13.56MHzでRFIDタグ3,6a〜6hと無線通信する場合には、各リーダのコイルに磁界が発生し、この磁束がRFIDタグ3,6a〜6hのアンテナ31(後述)のコイルをよぎることにより電磁誘導で電流が発生する。第1の通信方式は、この電流を利用し、データ通信を行う通信方式である。
【0030】
これに対し、メインリーダ7、サブリーダ81,82,83が860MHz〜960MHz(UHF)あるいは2.44GHz〜2.455GHz(マイクロ波)等の無線周波数でRFIDタグ3,6a〜6hと無線通信する場合には、各リーダのアンテナからRFIDタグ3,6a〜6hのアンテナ31との間で微弱電波によるデータ通信が行われる通信方式となる。これが第2の通信方式である。いずれの方式を使用するのでもよいことはいうまでもない。
【0031】
図1に示す81b,82b,83bは、サブリーダ81,82,83から実際に積載した結果を後述する積載管理部12に通知する送信部であり、81c,82c,83cはメインリーダ7の送信部7aから所定のプロトコルで搬送体2に貼付されたRFIDタグ3のID情報を受信するサブリーダ81,82,83の受信部である。また、81d,82d,83dはメインリーダ7の送信部7aから送信された搬送体2のICタグ情報を格納する格納部であり、81e,82e,83eは読み取り部81a,82a,83aで読み取ったRFIDタグ3,6a〜6hのICタグ情報とメインリーダ7から送信され格納部81d,82d,83d内に記憶された搬送体2のICタグ情報とを比較する比較部である。比較部81e,82e,83eはRFIDタグ6a〜6hのID番号(本発明のID情報、後述)が同じ場合にカウントした回数を積算するカウンタ(図示しない)を備えている。比較部81e,82e,83eが両者に相違があると判断すると、その比較結果(上述の積載した結果)を送信部81b,82b,83bから積載管理部12に通知する。
【0032】
次に、91,92,93は在庫ユニット4a,4b,4c、在庫ユニット4d,4e,4f、在庫ユニット4g,4hに設けられて搬送体2にそれぞれ物品A〜C、物品D〜F,物品G,Hを積載する積載ユニットである。積載ユニット91,92,93は物品A〜Hをアームで個別に把持するか、吸着、あるいはアクチュエータで押し出しなどする積載手段であって、物品A〜Hを搬送体2に積載する。
【0033】
図1において、10は補充路5に補充に必要量な物品A〜Hを補充する物品補充部である。そして、11は実施例1の搬送システムを制御する制御部であり、12は積載に関する管理を行う積載管理部で、サブリーダ81,82,83の比較部81e,82e,83eにおいて物品A〜HのICタグ情報の不一致が検出された場合、この不一致が発生した搬送体2を回送用搬送路1aによって不足した物品を積載可能な上流に位置する積載ユニット91,92,93まで搬送させ、物品A〜Hを積載するときの積載・補充管理を統括的に制御する積載管理部である。複数の物品が一致せず、その物品間で積載ユニット91,92,93が異なる場合は、その中で最も上流に位置する積載ユニット91,92,93にまで搬送する。
【0034】
なお、不一致が発生した搬送体2を戻すとき、個数が不足している場合は再積載のため回送する。しかし、過剰な積載が行われている場合は、この物品を取り除いて搬送路1に戻すか、この搬送体2をそのまま取り除くのでもよい。このとき、この場所に設けられた別途設けた積降ユニット(図示しない)によって物品や搬送体2を自動的に取り除くこともできるし、人手で取り除くこともできる。
【0035】
なお、取り除く場所は再積載と同一の場所でも、別の場所でもよい。また、不足した物品を積載可能である上流に位置する積載ユニット91,92,93まで一挙に搬送するのでなく、搬送路1上一つ前の積載ユニットに戻すように制御するのでもよい。この場合、そこよりさらに上流の部品が不足している場合には、戻された位置のサブリーダ81,82,83によってこれが検知(検品)され、さらに上流の位置に搬送すべく積載管理部12によって制御される。
【0036】
ここで、図2に基づいてRFIDタグ3,6a〜6hの詳細なブロック構成を説明する。RFIDタグ3,6a〜6hは、IC回路を内蔵したカードを樹脂製フィルムで覆い、この樹脂製フィルムには、導電性材料を用いて印刷されたアンテナが設けられている。図2において、30はRFIDタグ3,6a〜6hのIC回路、31はRFIDタグ3,6a〜6hのアンテナであって、アンテナ31はIC回路30に接続されている。
【0037】
このIC回路30は次のような構成を有している。32はアンテナ31が受信したRF信号から電源電圧を生成するための整流回路、33は整流回路32からの出力を安定化する定電圧回路である。なお、RFIDタグ3,6a〜6hには電源を搭載しないパッシブタイプと、電源を搭載したアクティブタイプがあるが、図2に示すものはパッシブタイプのものであり、長距離通信を行う場合には電源を搭載したアクティブタイプのものの方が好適である。
【0038】
また、34はRF信号を復調して受信データとする受信部、35はこの受信データからコマンドを検出するために必要な検出信号を生成する検出部、36は受信データから検出部35と主制御部37(後述)を動作させるために必要なクロック信号を生成するクロック生成部である。37はクロック生成部36で生成されたクロック信号に従って検出部35の検出信号からコマンドを取得し、これを実行する主制御部である。コマンドは、例えばACK、Queryなどの命令コマンド(例えば「01」、「1000」などのコード)と、Read、Writeなどの命令コマンド(例えば「11000010」、「11000011」などのコード)とデータから構成されたコマンドの2種類がある。これを主制御部36が読み取って実行する。Lock(「11000101」)等の命令コマンドはこれを受信して実行するとブロック単位で書き換えや消去が行えなくなり、後述の不揮発メモリ38の情報を保護する。
【0039】
38は不揮発メモリであって、例えば、EPROM(erasable and programmable read only memory)、EEPROM(electrically erasable and programmable read only memory)、フラッシュメモリなどが用いられる。さらに、39は不揮発メモリ38から読み出したデータを主制御部37から受け取り、RF信号としてアンテナ31に送って送信する送信部である。
【0040】
ここで、RFIDタグ3,6a〜6hのメモリ構成について説明する。RFIDタグ3,6a〜6hのメモリ構成は、図3に示すように、大きく分けてユーザ領域とシステム領域からなり、1ブロック当り例えば16バイトで複数ブロックが設けられており、図3のようにシステム領域のブロック番号6のエリアは、プロトコルを格納したブロック(プロトコルコントロールビット)とされ、システム領域のブロック番号5のエリアは、16ビットの巡回冗長検査(CRC)のデータが収められている。
【0041】
また、システム領域のブロック番号4のエリアは、書き換え不可の製造者コードと個体のシリアル番号からなるUID(Unique Identifier)とされている。そして、ユーザ領域のブロック番号0のエリアには16ビットの物品種別を示すID番号が書き込まれる。なお、搬送体2のRFIDタグ3のブロック番号0のエリアには搬送体である旨の種別を示すID番号が書き込まれる。また、製造者コードと搬送体種別等の製品種別を組み合わせて製品ごとの製造者コードとすることもできる。データの読み出しや書き込みは、アドレスを指定してブロック単位で実行される。また、ここには図示しないが、別のメモリ領域を設けることにより、ユーザ領域の情報からこれをインデックスとして、さらにこの別のメモリ領域の二次情報をブロック単位で参照できるように構成することもできる。
【0042】
図4(a)は物品A〜Hの物品種別を示すID番号を示している。例えば、物品AはID番号「0001」であり、物品BはID番号「0010」、物品CはID番号「0011」、物品DはID番号「0100」、物品EはID番号「0101」、物品FはID番号「0111」、物品GはID番号「1000」、物品HはID番号「1001」である。従って、物品A〜HのRFIDタグ6a〜6hのユーザ領域においては、ブロック番号0のエリアにこれらの物品ID番号「0001」,「0010」,「0011」,「0100」,「0101」,「0111」,「1000」,「1001」がそれぞれ書き込まれており、このRFIDタグ6a〜6hが貼付されればそれぞれ物品A〜Hを示すことになる。また、例えば製造者コード「11000011000」と搬送体種別等の製品種別「0001」を組み合わせて製品ごとの製造者コード「110000110000001」とし、下4桁をID番号とすることもできる。この場合、ユーザ領域においては、ブロック番号0のエリアを使わないでもよい。
【0043】
図4(b)は搬送体2のRFIDタグ3のICタグ情報を示している。ユーザ領域のブロック番号0には搬送体2自身の製品種別を示すID番号(本発明のID情報)、例えば「11110000」が書き込まれる。このとき、搬送体2が積載する物品A〜Hは、ユーザ領域のブロック番号1〜8にそれぞれID番号(本発明のID情報)と共に積載する各個数が書き込まれる。例えば、物品Cはブロック番号3に「0011」と共に30個という個数のIC情報が記述される。メインリーダ7は、送信部7bによって搬送体2のRFIDタグ3のこの物品に関するIC情報を読み取り、サブリーダ81にブロック番号1〜3の内容を送信し、サブリーダ82にブロック番号1〜6の内容を送信し、サブリーダ83にブロック番号1〜8の内容を送信する。なお、送信内容は個別に必要はなく、サブリーダ81、サブリーダ82に同一のブロック番号1〜8の内容を送信してもよい。
【0044】
サブリーダ81,82,83の受信部81c,82c,83cは、それぞれ受信した内容を格納部81d,82d,83dに格納する。サブリーダ81の格納部81dには物品A〜CのICタグ情報、すなわち図4(b)に示すID番号「0001」、「0010」、「0011」とその個数である0個、10個、30個のICタグ情報が記憶され、サブリーダ82の格納部82dには物品A〜FのID番号「0001」、「0010」、「0011」、「0011」、「0011」、「0111」とその個数の0個、10個、30個、0個、20個、0個のICタグ情報が記憶され、サブリーダ82の格納部82dには物品A〜FのID番号、すなわち「0001」,「0010」,「0011」,「0100」,「0101」,「0111」,「1000」,「1001」とその個数である0個、10個、30個、0個、20個、0個、0個、10個というICタグ情報が記憶される。なお、サブリーダ81、サブリーダ82にもブロック番号1〜8のIC情報を記憶してもよい。
【0045】
ここで、図1に示すように搬送体2が搬送路1を搬送されて、積載ユニット91の位置に到達すると、積載管理部12は積載ユニット91に通知して積載ユニット91によって物品Aは積載せず、物品Bを10個、物品Cを30個だけ搬送体2に積載する。サブリーダ81の読み取り部81aはこの物品A〜CのRFIDタグ6a,6b,6cからID番号を読み取り、ID番号ごとに積み込んだ積載量をカウンタで積算する。これによって、物品A〜Cが実際にそれぞれ何個積載されたのかが判明する。
【0046】
比較部81eは読み取ったRFIDタグ6a,6b,6cのICタグ情報(ID番号とカウントした個数)とメインリーダ7から送信され格納部81d内に記憶された搬送体2のICタグ情報(ID番号と個数)とを比較する。比較部81eはこのICタグ情報間に相違があると判断すると、送信部81bからこの旨を積載管理部12に通知し、この搬送体2を回送用搬送路1a経由で物品を積載可能な上流位置まで搬送して、積載をやり直す。この搬送する位置は積載管理部12が判定する。
【0047】
比較部81eがこのICタグ情報間に不一致がないと判断すると、その旨が積載管理部12に通知され、搬送体2はそのまま搬送路1を搬送されて積載ユニット92の位置まで移送される。積載ユニット92の位置に到達すると、積載管理部12は積載ユニット92に積載量を通知し、積載ユニット92は物品Dを積載しないで、物品Eを20個積載し、物品Fについてもこれを積載しない。
【0048】
積載終了後、サブリーダ82に設けられた読み取り部82aはこの物品A〜FのRFIDタグ6a〜6fからID番号を読み取り、それぞれのID番号ごとにカウントを行う。比較部82eは読み取ったRFIDタグ6a〜6fのICタグ情報(ID番号とカウントした個数)とメインリーダ7から送信され格納部82d内に記憶された搬送体2のICタグ情報(ID番号と個数)とを比較する。これによって、物品D〜Fに関しては、実際にそれぞれ何個積載されたのかが分かるし、物品A〜Cに関しては検品処理となり、積載ユニット91の位置では正しく積載されたとしても、その後何らかの理由で物品A〜Cのどれかが紛失したか、あるいは積載ユニット91においてカウンタの積算ミスがあったか、のいずれかが判明する。物品A〜Cに関しては2度目の検品となる。
【0049】
比較部82eは物品A〜CのICタグ情報間に相違があると判断すると、送信部82bからこの旨を積載管理部12に通知し、積載管理部12はこの搬送体2を1つ前の積載ユニット91あるいはこれより上流位置まで搬送して、積載をやり直す。また、物品D〜FのICタグ情報間に不一致がある場合は、その旨が積載管理部12に通知され、不一致の生じた物品を積載可能な上流位置である1つ前の積載ユニット92の位置まで移送される。積載管理部12が最も上流に位置する積載ユニット92の近傍に設けられたサブリーダ82に対して不一致が生じている搬送体2を回送する旨を通知し、回送後にその積載ユニット92で再び積載する。この搬送体2は積載ユニット92において再度積載が行われる。
【0050】
その後、比較部82eが物品A〜FのICタグ情報間に不一致がないと判断すると、その旨が積載管理部12に通知され、搬送体2は搬送路1を搬送されて積載ユニット93の位置まで移送される。積載ユニット93の位置に到達すると、積載管理部12は積載ユニット93によって物品Hを10個積載する。物品Gは積載しない。このとき、サブリーダ83の読み取り部83aはこの物品A〜HのRFIDタグ6a〜6hからID番号を読み取り、ID番号ごとにカウントする。
【0051】
比較部83eは読み取ったRFIDタグ6a〜6hのICタグ情報(ID番号とカウントした個数)とメインリーダ7から送信され格納部81d内に記憶された搬送体2のICタグ情報(ID番号と個数)とを比較する。これによって、物品G,Hに関しては、これらがここで実際にそれぞれ何個積載されたのかが分かるし、物品A〜Fに関しては検品処理となり、積載ユニット92の位置では正しく積載されたとしても、その後何らかの理由で物品A〜Fのどれかが紛失したか、あるいは積載ユニット92においてカウンタによる積算ミスがあったか、が判明する。物品A〜Cに関しては3度目の検品、物品D〜Fに関しては2度目の検品となる。
【0052】
比較部83eは物品A〜FのICタグ情報間に相違があると判断すると、送信部81bからこの旨を積載管理部12に通知し、積載管理部12はこの搬送体2を不足した物品A〜Fを載置する積載ユニット91,92あるいは不一致の生じた物品を積載可能な上流位置まで搬送させて、積載をやり直す。
【0053】
また、物品G,HのICタグ情報と格納されているICタグ情報間に不一致がある場合は、その旨が積載管理部12に通知され、1つ前の積載ユニット93の位置まで移送される。この搬送体2は積載ユニット93において積載をやり直すことになる。
【0054】
続いて、実施例1における搬送システムで行われる処理をフローチャートに基づいて説明する。図5は本発明の実施例1における搬送システムのメインリーダで行われる処理のフローチャート、図6は本発明の実施例1における搬送システムのサブリーダ行われる処理のフローチャートである。
【0055】
図5に示すように、メインリーダ7は予め記憶された搬送部2のRFIDタグ3のICタグ情報を読み取り(step1)、このICタグ情報を積載管理部12に送信する(step2)。積載管理部12は在庫ユニット4a〜4hの在庫状況と照らし合わせて、在庫が所定数あって、積載ユニット91,92,93で必要な数を充足するか否かを判断する(step3)。
【0056】
step3において、在庫がない場合は在庫を補充し(step4)、在庫があればメインリーダ7は各サブリーダ81,82,83にID番号と個数からなるICタグ情報を送信する(step5)。各サブリーダ81,82,83ではこのICタグ情報を格納部81d,82d,83dに格納する(step6)。
【0057】
次に、図6において、積載ユニット91,92,93はICタグ情報に従って搬送体2に物品を積載する(step7)。その後、サブリーダ81,82,83は搬送体2に積載された物品のRFIDタグ6a〜6hを読み取り(step8)、積載量をカウンタにより積算する。この結果とメインリーダ7から受信して格納した受信情報と比較し(step9)、読み取った各物品の情報と一致するか判定する(step10)。
【0058】
step10において、受信情報が各物品の情報と一致した場合は、サブリーダ81,82,83は積載ユニット91,92,93にその旨を通知して終了する(step11)。また、step10において、受信情報が各物品の情報と不一致の場合は、サブリーダ81,82,83は積載ユニット91,92,93にその旨を通知する(step12)。
【0059】
その後、積載管理部12は回送用搬送路1aによって不一致の生じている搬送体2をその物品を積載した位置より前に戻して(step13)、積載ユニット91,92,93によって搬送体2に物品を積載する(step14)。なお、積載に過剰が生じることはきわめて稀であるが、この場合は回送用搬送路1aを経由して搬送体2を取り出す。
【0060】
また、積載管理部12はstep12の後に在庫状況と照らし合わせて、在庫が所定数あるか否かを判断する(step15)。 在庫がある場合はそのまま終了し、在庫がなければ在庫ユニットに補充して(step16)、終了する。
【0061】
このように本発明の実施例1における搬送システムは、RFIDタグの読み取りを行い、積載を行う各積載ユニットに通知するので複数物品の搬送体に対する積載が容易に行える。また、積載後にサブリーダによって検品するので検品が容易で、積載物品に不一致があった場合は回送して再度積載することができる。検品を順次各サブリーダで行うので、複数物品を積載しても、繰り返し検品でき、積載ミスを防ぐことができ、所定数の物品を搬送体に確実に積載することができる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、複数物品を搬送体へ積載する組立や物流などの搬送システムに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施例1における搬送システムの構成図
【図2】本発明の実施例1における搬送システムで使用されるRFIDタグのブロック構成図
【図3】発明の実施例1における搬送システムで使用されるRFIDタグのメモリ構成図
【図4】(a)RFIDタグの物品情報を示す構成図、(b)搬送体のRFIDタグに格納されるICタグ情報の構成図
【図5】本発明の実施例1における搬送システムのメインリーダで行われる処理のフローチャート
【図6】本発明の実施例1における搬送システムのサブリーダ行われる処理のフローチャート
【符号の説明】
【0064】
1 搬送路
1a 回送用搬送路
2 搬送体
3,6a,6b,6c,6d,6e,6f,6g,6h RFIDタグ
4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4h 在庫ユニット
5 補充路
1,52,53 分岐補充路
7 メインリーダ
7a 読取部
7b 送信部
1,82,83 サブリーダ
1a,82a,83a 読み取り部
1b,82b,83b 送信部
1c,82c,83c 受信部
1d,82d,83d 格納部
1e,82e,83e 比較部
1,92,93 積載ユニット
10 物品補充部
11 制御部
12 積載管理部
30 IC回路
31 アンテナ
32 整流回路
33 定電圧回路
34 受信部
35 検出部
36 クロック生成部
37 主制御部
38 不揮発メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の物品を積載するための搬送体を搬送する搬送路と、
上記搬送体に貼付されたICタグを読むメインリーダと、
前記搬送路の近傍に設けられて前記搬送体のICタグ情報及び上記物品に貼付されたICタグのタグ情報を読む複数のサブリーダと、
当該各サブリーダの近傍に設けられて、前記メインリーダにより読まれたICタグ情報に従って物品を積載する積載ユニットと、を備え、
前記メインリーダは、上記搬送体のICタグ情報から、前記各サブリーダが読み取るべき搬送体のID情報を各サブリーダに送信する送信部を有し、
前記サブリーダは、前記送信部から送信された情報を格納する格納部を有し、
前記格納部が格納した各情報と、前記搬送路上を搬送されてきた上記搬送体のICタグ情報のID情報及び上記物品のID情報とを比較する比較部を有する搬送システムにおいて、
前記サブリーダの比較部にて上記物品のID情報の不一致があった場合、当該不一致に該当する搬送体を前記搬送路上不一致の生じた物品を積載可能な上流位置の積載ユニットに戻すように制御する制御部と、を備えることを特徴とする搬送システム。
【請求項2】
請求項1記載の搬送システムにおいて、前記積載ユニットの物品の積載を制御する積載管理部を有し、前記各サブリーダは、前記比較部の比較結果が不一致である場合、当該不一致に該当する物品のID情報を前記積載管理部に送信する送信部を有し、前記積載管理部は、受信したID情報に該当する物品を前記搬送路で積載可能な積載ユニットに戻された搬送体に積載するように制御することを特徴とする搬送システム。
【請求項3】
請求項1記載の搬送システムにおいて、前記積載ユニットの物品の積載を制御する積載管理部を有し、前記各サブリーダは、前記比較部の比較結果が不一致である場合、当該不一致に該当する物品のID情報を前記積載管理部に送信する送信部を有し、前記積載管理部は、受信したID情報に該当する物品を前記搬送路上積載ユニットに補充する物品補充部を有することを特徴とする搬送システム。
【請求項4】
請求項2記載の搬送システムにおいて、前記メインリーダは、上記搬送体に貼付されたICタグから上記搬送体に積載されるべき物品のID情報を前記積載管理部に送信し、当該物品のID情報に従って前記物品補充部が前記積載ユニットに物品の補充を行うことを特徴とする搬送システム。
【請求項5】
複数の物品を積載するための搬送体を搬送する搬送路と、
上記搬送体に取り付けたICタグを読むメインリーダと、
前記搬送路の近傍に設けられて前記搬送体のICタグ情報及び上記物品に取り付けられたICタグのタグ情報を読む複数のサブリーダと、
当該各サブリーダの近傍に設けられて、前記メインリーダにより読まれたICタグ情報に従って物品を積載する積載ユニットと、を備え、
前記メインリーダは、上記搬送体のICタグ情報から、前記各サブリーダが読み取るべき搬送体のID情報を各サブリーダに送信する送信部を有し、
前記サブリーダは、前記送信部から送信された情報を格納する格納部を有し、
前記搬送路上を搬送されてきた上記搬送体のICタグ情報のID情報及び上記物品のID情報と、前記格納部が格納した各情報とをそれぞれ比較する比較部を有する搬送システムにおいて、
前記サブリーダの比較部にて上記物品のID情報の不一致があった場合、当該不一致が生じている搬送体を回送用の搬送路で不一致の生じた物品を積載可能な上流位置の積載ユニットに戻すように制御する制御部と、を備えることを特徴とする搬送システム。
【請求項6】
請求項5記載の搬送システムにおいて、前記不一致があったとき、前記制御部が不一致の生じた物品を積載可能な上流位置の積載ユニットを判定し、当該積載ユニットの近傍に設けられたサブリーダに前記不一致が生じている搬送体を回送する旨を通知し、回送後に前記積載ユニットで再び積載することを特徴とする搬送システム。
【請求項7】
請求項1〜6記載の搬送システムにおいて、搬送路で不一致の生じた物品を積載可能な上流位置の積載ユニットに戻すのに代えて、搬送路上で一つ前の積載ユニットに戻すことを特徴とする搬送システム。
【請求項8】
請求項1〜6記載の搬送システムにおいて、搬送路で不一致の生じた物品を積載可能な上流位置の積載ユニットに戻すのに代えて、搬送路で不一致の生じた物品を積載可能な上流位置に戻すことを特徴とする搬送システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−100777(P2008−100777A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−282424(P2006−282424)
【出願日】平成18年10月17日(2006.10.17)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】