説明

携帯型障害予測報知装置

【課題】 人体の動作について自由度を確保しながらも、当該動作に基づく障害が発生するのを予測して報知し得る携帯型障害予測報知装置を提供する。
【解決手段】 携帯型障害予測報知装置1は、人体Mに装着するための装着部材7と、前記人体Mの動作に基づく物理量を検出する動作センサ4と、前記動作センサ4によって検出した物理量が基準量を超えたときは前記人体Mに障害が発生することを予測して報知する予測報知手段3とを有する。動作センサ4が人体Mの動作に基づく物理量を検出して、予測報知手段3は人体Mに障害が発生することを予測して報知する。報知を受けた者は、障害の発生や発生のおそれを事前に知り得るので、障害が発生するのを予防できる。また装着部材7によって人体Mに装着して携帯できるので、人体Mの動作について自由度を確保でき、作業を行う際の動作を阻害しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体に障害が発生するのを予測して報知する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば人体の腰は、前屈姿勢のままで重量物を持ち上げたときや、不用意に捻る動きをしたときなどに、腰を組織する筋肉の一部が断裂して炎症を起こし、捻挫(俗にいう「ぎっくり腰」)が発生する場合がある。このぎっくり腰を防止するための予防具として、従来では肩から臀部を経由して足へ掛け渡す牽引帯について、当該牽引帯の長さを調整手段可能に構成したものが開示されている(例えば特許文献1を参照)。
【特許文献1】特開2004−081792号公報(第3−4頁,図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上述した予防具を装着した状態では、物体を持ち上げようとしても前屈角度が制限されるために持ち上げられない場合もあり得る。また、物体を運ぶときには、牽引帯が突起物(例えば釘)に引っ掛かって運搬できなくなる場合もあり得る。
本発明は、人体の動作について自由度を確保しながらも、当該動作に基づく障害が発生するのを予測して報知し得る携帯型障害予測報知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(1)課題を解決するための手段(以下では単に「解決手段」と呼ぶ。)1は、図1に模式的に表すように、携帯型障害予測報知装置1は、人体Mに装着するための装着部材7と、前記人体Mの動作に基づく物理量を検出する動作センサ4と、前記動作センサ4によって検出した物理量が基準量を超えたときは前記人体Mに障害が発生することを予測して報知する予測報知手段3とを有することを要旨とする。
【0005】
人体Mの動作は、例えば手足の動作や、物体8を持ち上げたり下ろすときの動作、立ち上がったり座るときの動作、屈伸するときの動作、運動するときの動作などが該当する。動作センサ4が検出する物理量は、当該動作センサ4の機能に依存するものの、生体信号(筋電位等を含む)、位置または姿勢(角度)、速度、加速度などが該当する。障害が発生することには、障害が発生するおそれを含む。
【0006】
解決手段1によれば、動作センサ4が人体Mの動作に基づく物理量を検出し、予測報知手段3は物理量が基準量を超えたときに人体Mに障害が発生することを予測して報知する。報知を受けた者(すなわち人体M;被験者)は、障害の発生や発生のおそれを事前に知り得るので、障害が発生するのを予防できる。また、本装置は装着部材7(例えばベルト,テープ,フック等)によって直接または間接に人体M(例えば手足や腰等)に装着して携帯できるので、人体Mの動作について自由度を確保でき、作業を行う際の動作を阻害しない。
【0007】
(2)解決手段2は、解決手段1に記載した携帯型障害予測報知装置1であって、動作センサ4によって検出した物理量に基づいて人体Mの動作を継続した場合に障害が発生する部位を予測する部位予測手段2を有し、予測報知手段3は前記部位予測手段2によって予測した前記人体Mの部位を報知する構成としたことを要旨とする。
【0008】
解決手段2によれば、部位予測手段2は障害が発生する人体Mの部位を予測し、予測報知手段3は予測した人体Mの部位を報知する。報知を受けた者(すなわち人体M;被験者)は、人体Mのどの部位に障害が発生するのかを事前に知り得るので、障害が発生するのをより確実に予防できる。
【0009】
(3)解決手段3は、解決手段1または2に記載した携帯型障害予測報知装置1であって、動作センサ4は地表に対する垂直方向線分を基準線として体幹の傾斜角θを検出し、予測報知手段3は、前記動作センサ4によって検出した体幹の傾斜角θが増えてゆくにつれて報知量を増やす構成としたことを要旨とする。
【0010】
例えば物体8を持ち上げる動作では、体幹の傾斜角θが大きくなるにつれて、腰痛が発生する割合が高くなる傾向にある。解決手段3によれば、体幹の傾斜角θを検出する動作センサ4を用いる。予測報知手段3は体幹の傾斜角θが増えてゆくにつれて報知量を増やすので、報知を受けた者は障害の発生可能性が高まっていることを認識できる。なお傾斜角θの増加に対する報知量の増加は、段階的な変化でもよく、連続的な変化でもよい。
【0011】
(4)解決手段4は、解決手段1から5のいずれか一項に記載した携帯型障害予測報知装置1であって、予測報知手段3は、振動子による振動、音響装置による音、表示装置による表示、接触子による運動などのうちで一以上の形態によって報知を行う構成としたことを要旨とする。
【0012】
解決手段4によれば、振動子(例えば偏心モータや圧電素子等)による振動、音響装置(例えばスピーカやブザー等)による音、表示装置(例えば液晶表示装置やLED等)による表示、接触子(例えばモータの回転軸に固定した板状部材等)による運動などによって報知を行うので、当該報知を受ける者は確実に認識することができる。特に二以上の形態を組み合わせて報知する場合には、報知を受ける者の認識率が高まる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、動作センサ4が人体Mの動作に基づく物理量を検出して、予測報知手段3は人体Mに障害が発生することを予測して報知する。報知を受けた者は、障害の発生や発生のおそれを事前に知り得るので、障害が発生するのを予防できる。また、人体Mに装着して携帯できるので、人体Mの動作について自由度を確保でき、作業を行う際の動作を阻害しない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明を実施するための最良の形態について、図2〜図6を参照しながら説明する。当該実施の形態は、体幹の傾斜角θに基づいて障害の発生(または発生のおそれ)を報知する例である。
【0015】
携帯型障害予測報知装置1に相当する障害予測報知装置10は、例えば図2に示す外観と、図3に示す構成とからなる。まず図2に示すように、障害予測報知装置10は人体Mに装着するためのベルト12を備える。このベルト12は装着部材7に相当する。
また図3に示すように、障害予測報知装置10は角度センサ16,制御部20,駆動回路22,偏心モータ14などを有する。角度センサ16は動作センサ4に相当し、体幹の傾斜角θを検出する。制御部20は、プログラム制御を可能にするためにCPU,記憶媒体(ROMやRAM等),入出力回路などを有する。制御部20は後述する障害予測報知処理に従って、人体Mに障害の発生(または発生のおそれ)の報知を実現する。駆動回路22は偏心モータ14を駆動させるために必要な電力を供給する。この偏心モータ14は振動子に相当し、回転駆動に伴って振動が生じる。この振動は回転速度にほぼ比例し、障害予測報知装置10を介して人体Mに伝わるようになっている。制御部20,駆動回路22および偏心モータ14は予測報知手段3に相当する。
【0016】
その他には、必要に応じて通信制御回路24,スピーカ26などを備えてもよい。スピーカ26は予測報知手段3および音響装置にそれぞれ相当し、音(例えば音声,音楽,効果音等)を響かせる。通信制御回路24は通信回線Nを介してコンピュータ30に接続し、上述した角度センサ16で計測した物理量や信号、人体Mに障害の発生(または発生のおそれ)の可能性に関するデータをコンピュータ30に伝達する。この伝達により、障害が発生する人をコンピュータ30で管理することが可能になる。
【0017】
上述のように構成した障害予測報知装置10において、本発明を実現するための処理手順について図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。
図4の障害予測報知処理では、まず角度センサ16によって体幹の傾斜角θを検出し〔ステップS10〕、検出した体幹の傾斜角θが基準角度θs(基準量に相当する)を超えたか否かを判別する〔ステップS11〕。基準角度θsは任意に設定可能であるが、例えば45度や60度等が該当する。もし、体幹の傾斜角θが基準角度θsを超えないときは(ステップS11でNO)、障害の発生がほとんどないので報知しない。
【0018】
これに対して、体幹の傾斜角θが基準角度θsを超えたときは(ステップS11でYES)、障害の発生(または発生のおそれ)を報知する〔ステップS12〕。本例の障害は、ぎっくり腰等のような腰痛が該当する。報知は偏心モータ14を回転駆動することで結果的に障害予測報知装置10を振動させ、この振動を人体M(報知を受ける者)に伝達する。体幹の傾斜角θと偏心モータ14の回転速度との関係は任意に設定可能である。
なお、スピーカ26を備えている場合には音で報知してもよい。特に音声で報知すると、内容を理解しやすい。偏心モータ14と同様にして、体幹の傾斜角θが増えるにつれて音量が大きくなるように設定するのが望ましい。
【0019】
障害(例えば腰痛)の発生率は、一度の動作では障害が発生する確率は低いものの動作を繰り返すことで障害が発生する帯域や、一度の動作でも障害が発生する確率が高い帯域がある。前者の障害発生率は30%程度であり、例えば基準角度θsから限界角度θmまでの帯域である。後者の障害発生率は60%程度であり、例えば限界角度θmを超えた帯域である。そこで図5に示すように、傾斜角θの増加に伴って報知信号強度を変化させるのが望ましい。
【0020】
例えば図5(A)の変化例では、基準角度θsから限界角度θmまでの速度変化と、限界角度θmを超えたときの速度変化を段階的に異ならせて設定する。すなわち、基準角度θsから限界角度θmまでは回転速度をNsとし、限界角度θmを超えたときは回転速度をNm(ただしNm>Ns)とする。本例では2段階に変化させたが、3段階以上に変化させてもよい。体幹の傾斜角θが基準角度θsや限界角度θmになると振動量が段階的に大きく増加するので、報知を受ける者は障害(腰痛)の発生を事前に知り得る。
【0021】
また図5(B)の変化例では、限界角度θmでは回転速度をNmとし、基準角度θsから限界角度θmまでの速度変化と、限界角度θmを超えたときの速度変化を異ならせる。体幹の傾斜角θが限界角度θmよりも小さいときは振動量が漸増し、体幹の傾斜角θが限界角度θmを超えると振動量が激増する。報知を受ける者は振動が大きくなるので、障害(腰痛)の発生を事前に知り得る。
【0022】
上述したステップS10からステップS12までの処理は作業を終えるまで継続することにより(ステップS13でNO)、作業中における障害の発生を未然に防止できる。
【0023】
例えば直立姿勢を表す図6(A)では、人体Mの体幹を表す線分(二点鎖線で図示する。図6(B),図6(C)でも同様である。)と基準線Lとの角度はほとんど無いので、体幹の傾斜角θはほぼゼロに近い。基準線Lは地表に対する垂直方向線分を表す。
【0024】
腰への負担が少ない持ち上げ方を表す図6(B)では、人体Mは腰を低くおろしているので、体幹を表す線分と基準線Lとの角度(すなわち傾斜角θ1)は小さい。これに対して、腰への負担が大きい持ち上げ方を表す図6(C)では、人体Mは腰を高くしたまま前屈姿勢をしているので、体幹を表す線分と基準線Lとの角度(すなわち傾斜角θ2)は大きい。上述した基準角度θsを傾斜角θ1よりも大きく傾斜角θ2よりも小さく設定すれば、図6(C)の姿勢になったときには報知を行う(図4のステップS11,S12を参照)。こうして報知を受けた者(すなわち人体M;被験者)は腰痛の発生を事前に知り得るので、図6(B)の体勢で物体8を持ち上げようとする。
【0025】
上述した実施例1によれば、以下に示す各効果を得ることができる。
(1)携帯型障害予測報知装置1は、人体Mに装着するためのベルト12と、人体Mにかかる体幹の傾斜角θを検出する角度センサ16と、角度センサ16によって検出した傾斜角θが基準角度θsを超えたときは人体Mに障害が発生することを予測して報知する制御部20,駆動回路22および偏心モータ14(すなわち予測報知手段3)とを備えた{図2および図3を参照}。角度センサ16で検出した物理量が基準量を超えると、偏心モータ14の回転駆動により生じる振動で人体Mに障害が発生することを予測して報知した{図4のステップS10,S11,S12を参照}。報知を受けた者は、障害の発生や発生のおそれを事前に知り得るので、障害が発生するのを予防できる。また、本装置はベルト12によって間接的に人体M(例えば手足や腰等)に装着して携帯できるので、人体Mの動作について自由度を確保でき、作業を行う際の動作を阻害しない。
【0026】
(2)角度センサ16は基準線Lを基準として体幹の傾斜角θを検出し、予測報知手段3は、角度センサ16によって検出した体幹の傾斜角θが増えてゆくにつれて偏心モータ14の回転速度を高めることで振動量(報知量)を増やした{図5を参照}。こうして体幹の傾斜角θが増えてゆくにつれて振動量が増えるので、報知を受けた者は障害の発生可能性が高まっていることを認識できる。
【0027】
(3)偏心モータ14(振動子)による振動や、スピーカ26(音響装置)による音によって報知を行う構成とした{図4のステップS12を参照}。これらの報知装置によって報知を受ける者は確実に認識することができる。特に振動および音の双方で報知する場合には、報知を受ける者の認識率が高まる。
【0028】
〔他の実施の形態〕
以上、本発明を実施するための最良の形態について説明したが、本発明は当該実施の形態に何ら限定されるものではない。言い換えれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施できる。例えば、次に示す各形態を実現してもよい。
【0029】
(1)上述した実施の形態では、障害予測報知装置10を単体で構成した(図2,図3,図5を参照)。この形態に代えて、障害予測報知装置10を構成する要素(角度センサ16,制御部20,偏心モータ14,スピーカ26など)のうちで一以上の要素を別体に構成してもよく、障害予測報知装置10を別個の装置内に組み込む構成としてもよい。
前者では、例えばセンサ(図3に示す角度センサ16や信号センサ18)を腕時計などのような形態で人体Mに装着したり、既に腕時計に内蔵されたセンサから出力される信号を利用して障害を予測して報知する。本例ではセンサおよび腕時計について適用したが、他の要素および装飾品(眼鏡や被服等)についても同様に適用できる。また別体に構成する場合には、一要素の個数は任意であって一個でもよく二以上の複数個でもよい。このように障害予測報知装置10とは別個に構成要素を備えた場合でも、結果として障害が発生することを予測して報知するので報知を受けた者は障害の発生や発生のおそれを事前に知り得る。したがって、障害の発生を未然に防止することができる。
また後者では、例えばベルト,腕時計,眼鏡,被服,靴,帽子,アクセサリー等のような装飾品に障害予測報知装置10を組み込む。アクセサリーには、ネックレス,指輪,腕輪等が該当する。このように人体Mに装着することを目的として製造された装飾品であれば、装着部材7が不要となるのでコストを低減できる。また別個の装置内に組み込む構成としても、障害が発生することを予測して報知するので報知を受けた者は障害の発生や発生のおそれを事前に知り得る。したがって、障害の発生を未然に防止することができる。
【0030】
(2)上述した実施の形態では、装着部材7としてベルト12を適用した(図2を参照)。この形態に代えて、被服に粘着可能な粘着テープを適用したり、ベルトやポケット等に引っ掛けられるフックなどを適用してもよい。これらの装着部材7であっても、人体Mに直接または間接的に装着して携帯できるので、人体Mの動作について自由度を確保でき、作業を行う際の動作を阻害しない。
【0031】
(3)上述した実施の形態では、動作センサ4として角度センサ16を適用した{図3を参照}。この形態に代えて(あるいは加えて)、人体Mの部位(例えば手や足等)を動作させる際の速度を測る速度センサや、皮膚抵抗を測るセンサ、血流量や心拍数等を測るセンサなどを適用してもよい。基準速度を超えて手や足を動作させた場合には関節等に障害が発生する場合があるので、報知を行うことにより当該関節等に障害が発生するのを防止することが可能になる。皮膚抵抗や血流量,心拍数等については実施例1における体幹の傾斜角θと同様であり、基準量を超えた場合に報知を行えば人体Mの部位に障害が発生するのを防止することが可能になる。
【0032】
(4)上述した実施の形態では、一つのセンサの検出結果に基づいて人体Mの部位に障害が発生することを報知する構成としたが、二以上のセンサの検出結果に基づいて人体Mの部位に障害が発生することを報知する構成としてもよい。
例えば、図3に示す角度センサ16と信号センサ18とをそれぞれ動作センサ4として用いる場合が該当する。信号センサ18は人体Mの動作を行う際に信号を検出できるセンサであって、例えば上述の速度センサ,皮膚抵抗センサ,血流量センサ,心拍数センサ等が該当する。この場合、角度センサ16によって検出できる体幹の傾斜角θと、信号センサ18によって検出できる信号とについて変化を監視するように構成する。人体Mが動作を行うにあたっては各センサで検出する変化に特徴があり、例えば物体8を持ち上げる動作の場合では、まず傾斜角θが大きくなってから生体信号の振れが大きくなるという特徴がある。この特徴によれば、人体Mに障害が発生する部位は腰であると予測することができる。そして、傾斜角θおよび生体信号のうちで一方または双方が基準量を超えた場合に報知を行えばよい。報知を受けた者は、障害の発生や発生のおそれを事前に知り得るので、障害が発生するのを予防できる。
【0033】
(5)上述した実施の形態では、偏心モータ14(振動子)による振動や、スピーカ26(音響装置)による音によって報知を行う構成とした{図4のステップS12,図7のステップS26を参照}。この形態に代えて(あるいは加えて)、他の形態で報知を行う構成としてもよい。当該他の形態には、例えば圧電素子等による振動や、ブザー等による音、表示装置(例えば液晶表示装置,プラズマ表示装置,LED等)による表示、接触子(例えばモータの回転軸に固定した板状部材等)による運動などが該当する。これらの報知形態によって報知を行なった場合でも、当該報知を受ける者(すなわち人体M;被験者)は確実に認識することができる。特に二以上の形態を組み合わせて報知する場合には、報知を受ける者の認識率が高まる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の概要を模式的に示す図である。
【図2】障害予測報知装置の外観例を示す斜視図である。
【図3】障害予測報知装置の構成例を示すブロック図である。
【図4】障害予測報知処理の手続き例を示すフローチャートである。
【図5】体幹の傾斜角と偏心モータの回転速度との関係例を説明する図である。
【図6】物を持ち上げる動作に関する報知例を説明する図である。
【符号の説明】
【0035】
1 携帯型障害予測報知装置
2 部位予測手段
3 予測報知手段
4 動作センサ
5 信号パターン抽出手段
6 信号パターン記憶手段
7 装着部材
8 物体
L 基準線
M 人体(報知を受ける者)
10 障害予測報知装置(携帯型障害予測報知装置)
12 ベルト(装着部材)
14 偏心モータ(予測報知手段)
16 角度センサ(動作センサ)
18 信号センサ(動作センサ)
20 制御部(部位予測手段,予測報知手段,信号パターン抽出手段,信号パターン記憶手段)
22 駆動回路(予測報知手段)
24 通信制御回路
26 スピーカ(予測報知手段)
30 コンピュータ
N 通信回線
θ(θ1,θ2) 傾斜角
θm 限界角度
θs 基準角度


【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体に装着するための装着部材と、
前記人体の動作に基づく物理量を検出する動作センサと、
前記動作センサによって検出した物理量が基準量を超えたときは、前記人体に障害が発生することを予測して報知する予測報知手段とを有する携帯型障害予測報知装置。
【請求項2】
請求項1に記載した携帯型障害予測報知装置であって、
動作センサによって検出した物理量に基づいて、人体の動作を継続した場合に障害が発生する部位を予測する部位予測手段を有し、
予測報知手段は、前記部位予測手段によって予測した前記人体の部位を報知する構成とした携帯型障害予測報知装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載した携帯型障害予測報知装置であって、
動作センサは地表に対する垂直方向線分を基準線として体幹の傾斜角を検出し、
予測報知手段は、前記動作センサによって検出した体幹の傾斜角が増えてゆくにつれて報知量を増やす構成とした携帯型障害予測報知装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載した携帯型障害予測報知装置であって、
予測報知手段は、振動子による振動、音響装置による音、表示装置による表示、接触子による運動などのうちで一以上の形態によって報知を行う構成とした携帯型障害予測報知装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−85262(P2006−85262A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−267000(P2004−267000)
【出願日】平成16年9月14日(2004.9.14)
【出願人】(304021277)国立大学法人 名古屋工業大学 (784)
【Fターム(参考)】