説明

携帯用飲料容器のストローと蓋と収納袋

【課題】携帯用飲料容器をリュックサック、バッグ等に入れたままの状態で飲用できるストローと飲料容器の蓋及び収納袋を提供する。
【解決手段】飲料容器の蓋10に貫通孔10a、10bを開け、一部が螺旋状、または数箇所が屈折して形成され、外力を加えると伸長し、外力を除くと元の形状に戻ることを特徴とする全体が柔軟な飲料用ストロー5を10aに挿通する。10bは空気孔とする。蓋10から下、飲料容器本体9内のストロー5は飲料容器本体9の底まで届く長さにする。蓋10から外側のストロー5はリュックサック等に飲料容器を入れた状態で口まで届く長さにする。断続的に使用するときのために、ストロー5に襟元などに固定するためのクリップ7を設ける。使用しないとき、ストローの吸飲口6が露出しているのは衛生上よくないので、飲料容器ごと断熱材で出来た収納袋に収める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯用飲料容器のストローと蓋、収納袋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
世の中、高齢化社会になり、自分の健康は自分で管理しようと登山、サイクリング、スポーツジムと盛んである。身体を動かすと当然水分補給をしなければいけなくなる。
【0003】
この水分補給の方法であるが、自宅より水筒を持参するか、街中至る所に設置されている飲料用の自動販売機を利用するかである。この自動販売機では、お茶、ジュース等の飲料が蓋つきの容器に入れられ販売されていて簡単に摂取でき、また、携帯することも可能でこの蓋付き容器入り飲料の需要は高まっている。
【0004】
この蓋付き容器入り飲料を摂取する時、現状ではバッグなどから蓋付き飲料容器を取り出し、片手で容器本体を持ち、もう一方の手で蓋を開け、口元まで容器本体を持っていき、そのまま口をつけて飲むか、ストローを差し込んで飲むかしないと飲むことが出来ない。また、蓋を開けるとストローが持ち上がるストローつき蓋も別売りである。(特許文献1)。しかし、これを利用するにしても容器本体はバッグなどから出して、口元まで持ってこなければ飲むことは出来ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−186974
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この蓋付き容器内の飲料が蓋を取らず、また、蓋付き容器自体をリュックサック、バッグ、ポケットなどに入れたままで、飲むことが出来れば、登山中やサイクリング中などに、いちいち立ち止まってリュックサック等から飲料容器を取り出して蓋を開け、飲まなくてもよいので仲間に遅れることもなく便利ではないか。登山中やサイクリング中に飲料容器自体はリュックサック等に入れたままで、飲み口が口元付近に固定してあれば断続的に水分補給ができ、便利ではないか。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みて、蓋付き飲料容器内の飲料を摂取する際、飲料容器の蓋を取らず、飲料容器本体はバッグ、リュクサック等に入れたまま摂取でき、断続的に使用するときは口元付近にストローの飲み口を固定でき、携帯時には衛生面も考え、ストローを縮小して袋に収容できる飲料容器のストローと蓋、及び収納袋を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題の飲料容器の蓋を取らずその中の飲料を飲むには、飲料容器の蓋にストローを挿入する孔と空気孔を開け、ストローを挿入すれば、飲料容器の蓋を取らなくても中の飲料を飲むことが出来る。この時空気孔から内部に空気が入るのでスムーズに飲むことが出来る。
【0009】
また、この飲料容器の蓋は互換性があるものが多いので、飲料がなくなっても現地の自動販売機等で調達してストロー付きの蓋だけ交換すれば再度利用することが出来る。
【0010】
また、飲料容器をリュックサックやバッグに入れたままで飲むには、ストローの長さはリュックサックやバッグに入れた飲料容器の底から口元に届く長さが必要となる。この長さのストローを携帯するには、現在市販されているような硬い直線状のストローや直線状の一部が蛇腹状や螺旋状になっているストローではなく、全体が柔軟性のあるストローが必要である。
【0011】
断続的に飲料を飲みたいときはストローの飲み口付近にクリップ等を設け襟元などに固定するとストローの飲み口が常時口元付近に固定される。またストローの飲み口が口から外れ難いようにストローの飲み口を少し太くする。
【0012】
使用時には上記の形態でよいが、携帯時には長いままのストローでは不便であるので、このストローは外力を加えない時は螺旋状または数箇所が屈折して縮小し、少しの外力で容易に伸張するように形成する。またストローの吸飲口が常に露出されているのも不衛生である。そこで、この飲料容器とストローを保温、保冷の出来る断熱材料でできた袋に収納する。
【0013】
この収納袋は、断熱材料で出来た収納袋本体部分と、硬質プラスチックなどで出来た収納袋口部分からなり、両部分を面ファスナーで係着し、簡単に着脱できる形態にすることにより収納袋本体部分は簡単に洗浄することが出来る。収納袋口部分は円筒形の基台に片手で開閉できる蓋を設ける。
【0014】
この収納袋口の蓋の内側にストローの吸飲口を固定できる固定部を設け、携帯時にはストローの吸飲口を此処に差し込んで置く。次の使用時、収納袋口の蓋をあけるとストローの吸飲口も蓋と連動して上に現れるのですぐに手に取ることができる。また、もしバッグ等内で飲料容器が横になることがあっても中の飲料が漏れるのを防ぐことができる。
【0015】
収納袋口の蓋の外周の一ヶ所にストローの通る孔を開け、使用時にはストローをこの穴から出し蓋を閉じて使用する。
【0016】
飲料容器のみ持ち歩く時のため、収納袋の側面左右にベルト装着部を設け、着脱可能なベルトを付ける。
【発明の効果】
【0017】
リュックサックやバッグなどに飲料容器を入れたままで、ストローのみを口元付近に固定できるので、登山やサイクリング中の水分補給が早く楽に出来る。
また、片手で蓋を開け、ストローを引き出し簡単に口元まで持ってくることが出来るので、片手の不自由な人でも使用できる。寝たきりの人もベットの柵にこの飲料容器を固定させておくと人の手を煩わせずに飲みたいときにすぐ飲める。静かな講演会場や、映画館などで使用すれば、ガサガサ音をさせなくて済むので周りの人に迷惑を掛けずに飲料を口にすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の収納袋の平面図である。
【図2】本発明の収納袋の正面図である。
【図3】本発明の携帯用飲料容器のストローと蓋と収納袋の使用時の正面図である。
【図4】本発明の収納袋のベルトを装着した時の側面図である。
【図5】本発明の収納袋本体の平面図である
【図6】本発明の収納袋本体の正面図である。
【図7】本発明の収納袋の着脱自由のベルトである。
【図8】本発明の収納袋口部の平面図である。
【図9】本発明の収納袋口部の正面図である。
【図10】本発明の収納袋口部の蓋を開いた正面図である。
【図11】本発明の収納袋口部の蓋を開いた側面図である。
【図12】本発明の収納袋口部の断面図である(C−C’)。
【図13】本発明のストローと飲料容器蓋の携帯時の形状図である。
【図14】本発明のストローと飲料容器蓋の使用時の形状図である。
【図15】本発明のストローと飲料容器蓋を飲料容器本体にセットした図である。
【図16】本発明の携帯用飲料容器のストローと蓋と収納袋の携帯時の断面図である(AーA’)。
【図17】本発明の携帯用飲料容器のストローと蓋と収納袋の使用時の断面図である(B−B’)。
【図18】本発明の携帯用飲料容器のストローと蓋と収納袋のベルトを付けた携帯時の斜視図である。
【図19】本発明の携帯用飲料容器のストローと蓋と収納袋のベルトを付けた使用時の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明を実施するための形態を図面を参照にしながら説明する。本実施の形態では、飲料用容器としては、小型のペットボトルを用いる。
本発明の携帯用飲料容器のストローと蓋と収納袋は、収納袋本体1、収納袋口2・3、ベルト12、ペットボトル本体9、ペットボトル蓋10とストロー5から成る。
【0020】
図1は本発明の収納袋の平面図、図2はその正面図である。使用時は図3のように中のストロー5のみを、ストロー用孔3bを通して外に出し使用する。図4はベルトを付けた携帯時の側面図である。
【0021】
収納袋本体1は、保温、保冷に適した断熱材を使用し、図5のように、収納袋本体1の内側の上部にマジックテープ(登録商標)11aを取り付け、収納袋口台2のマジックテープ(登録商標)11bと係着する。図6に示すように、収納袋本体1の外部側面に一対のベルト係止部4を設け、この携帯用飲料容器入りの収納袋のみを単独で持ち歩く時は図7のベルト12をこのベルト係止部4に取り付けて、手に持つ、あるいは肩に掛けて使用する。
【0022】
図8は収納袋口の平面図、図9はその正面図である。収納袋口は収納袋口台2と収納袋口蓋3より成り、その一部を連結し、対面に収納袋口台にロック部2aと収納袋口蓋にロック部3aを設け、収納袋口蓋3が片手でも簡単に開閉できるようにする。図10は収納袋口蓋3を開けた正面図、図11は収納袋口蓋3を開けた側面図、図12は収納袋口蓋3を閉じた断面図である。収納袋口台2の外側下部にマジックテープ(登録商標)11bを付け、収納袋本体1に取り付けた11aと係着する。
また、収納袋口蓋3にストロー用孔3bを開ける。このストロー用孔3bは、吸飲時にはここからストロー5を外に出し、収納袋口蓋3は閉じて使用する。また、収納袋口蓋3の内側にストロー固定部8を設け、吸飲しない時は、吸飲口6をここに固定する。
【0023】
次に、収納袋内に入れるペットボトルとストローの形状について説明する。
ペットボトル蓋10にストロー挿入孔10aと空気孔10bを開け、ストロー挿入孔10aにストロー5を挿入する。
ストロー5は全体が柔軟性のあるものであって、外力を加えないときは、図13のように螺旋状に縮小され、少しの力を加えることで、図14のように伸張する。
ペットボトル本体9に、ストロー5をセットしたペットボトル蓋10を装着する。ペットボトル本体9内の飲料を飲む時、本発明の携帯用飲料容器は、リュックサックやバッグ内に立てた状態で吸飲する為、ストロー5の一端はペットボトル本体9の底まで届くようにセットする(図15)。
【0024】
ストロー5のもう一方の端には、吸飲する時口から外れ難いように吸飲口6を設ける。また、断続的に吸飲したい時の為、吸飲口6が口元付近に固定できるようにクリップ7をストロー5にスライド可能に軸着し、襟元などにクリップ7を留めて使用する。
【0025】
図15の状態のペットボトルとストローを収納袋(図2)に納める。吸飲しない時は図16の断面図のように、吸飲口6をストロー固定部8に差し込んで固定しておく。
吸飲する時、収納袋口蓋3を開けると、ストロー5も連動して持ち上がってくるので、すぐに手に取ることができる。また、吸飲口6がストロー固定部8に固定されていると、ペットボトル本体が横に倒れたとしても、中の飲料が外に流れ出ることを防ぐことが出来る。
【0026】
図17は使用時の本発明の携帯用飲料容器のストローと蓋と収納袋の断面図で、ストロー5はストロー用孔3bに通して外部に出し、収納袋口蓋3は閉じた状態で使用する。
【0027】
図18は、ベルトを装着した本発明の携帯用飲料容器のストローと蓋と収納袋の携帯時の斜視図であり、図19は、使用時の斜視図である。
【符号の説明】
【0028】
1 収納袋本体
2 収納袋口台
2a 収納袋口台のロック部
3 収納袋口蓋
3a 収納袋口蓋のロック部
3b ストロー用孔
4 ベルト係止部
5 ストロー
6 吸飲口
7 クリップ
8 ストロー固定部
9 ペットボトル本体
10 ペットボトル蓋
11a マジックテープ(登録商標)
11b マジックテープ(登録商標)
12 ベルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一部が螺旋状、または数箇所が屈折して形成され、外力を加えると伸長し、外力を
除くと元の形状に戻ることを特徴とする柔軟な材料で形成された飲料用ストロー。
【請求項2】
服やバッグ等に固定するためのクリップを有することを特徴とする請求項1に記
載の飲料用ストロー。
【請求項3】
片手で開閉できる蓋の内側にストローの飲み口を固定するストロー固定部を有し、
蓋の外周にストローの通る孔を設けたことを特徴とする蓋。
【請求項4】
保温、保冷の出来る断熱材料で出来た収納袋本体と、円筒形の基台に請求項3の蓋を有する硬質プラスチック等で出来た収納袋口部を面ファスナーで係着し、簡単に着脱可能にしたことを特徴とする収納袋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−24743(P2011−24743A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−172656(P2009−172656)
【出願日】平成21年7月24日(2009.7.24)
【出願人】(306017302)
【Fターム(参考)】