説明

携帯端末と固定ビデオゲーム機とから成るゲームシステム

【課題】携帯端末と固定ビデオゲーム機間でゲームの結果情報や中間情報などのデータを簡便な手段で伝達し得るゲームシステムを提供する。
【解決手段】携帯端末(2,3)から固定ビデオゲーム機(1)にゲームデータを伝達するため、携帯端末には、ゲームプログラムをインストールすると共に、ゲームを中断したとき、当該ゲームのデータを二次元コード(220,380)に変換し、ディスプレイする手段を設け、固定ビデオゲーム機には、携帯端末のディスプレイ装置に表示された上記二次元コードを撮影するカメラ(17a)と、当該カメラで撮影した二次元コードをデコードして得たゲームデータに基づいて引き続き当該ゲームを行わせる手段と、を設けたことを特徴とする。携帯端末としては、携帯ゲーム機や、ゲーム機能を備えた携帯電話機を用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末と固定ビデオゲーム機とから成るゲームシステムに関する。
より具体的には、主にアミューズメント施設等に設置された固定ビデオゲーム機(場合によっては、家庭用のビデオゲーム機)と、携帯ゲーム機又はゲーム機能を備えた携帯電話機等の携帯端末との間で、ゲームデータの交換を可能とし、携帯端末(又は固定ビデオゲーム機)において前に行なったゲームの続きを、あとで固定ビデオゲーム機(又は携帯端末)で行なう場合に、前のゲーム結果情報、中間情報などのゲームデータを、専用のメモリ媒体や装置を必要とすることなく、あとの固定ビデオゲーム機(又は携帯端末)に引き継いでゲームを行うことが可能なように構成したゲームシステムに関するものである。
即ち、ゲームプログラムがインストールされており、ゲームの進展状況が表示されるディスプレイ装置を備え、ゲームをプレイできる携帯端末と、携帯端末のディスプレイ画面を撮影できるカメラを備えた固定ビデオゲーム機との間で、簡単な操作でゲームデータを交換し得るようにしたゲームシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、アミューズメント施設に設置してある固定ビデオゲーム機と、携帯ゲーム装置や携帯電話機との間で、データを共有したゲームを実現するためには、例えば、共通のメモリ装置を利用したり、或いは広域ネットワークとサーバ装置を介してデータを送受信したり、或いはまた、赤外線や電波を使ってデータを送受信したりすることが考えられてきた。
即ち、これまでのゲーム装置では、ゲームの結果情報、中間情報などのデータをゲーム終了時などに一旦保存し、次回のゲームプレイ時に利用するためには、携帯型のメモリ装置や磁気カードなど特別な記録媒体や装置を用いたり、或いはまた、通信ネットワークを介して外部のサーバ等に保存したものをパスワード等で読み出すなどのシステムが必要であった。
【0003】
例えば下記の特許文献1に記載の発明では、ゲーム再開情報を記憶させたゲーム継続用キーカードとその書込み及び読取り装置が必要であった。
然しながら、そのような特別な記録媒体や装置を用いることは、ゲーム機の提供者側にとってはコスト高となり、他方、利用者(プレイヤー)側にとっては、記録媒体を忘れず持ち歩いたり、保管したり、或いはパスワード等を覚えたり記録したりする必要があり、面倒で不便であった。
【0004】
かかる問題点を解決するため、本出願人は先に下記の特許文献2において、固定ビデオゲーム機間でゲームの結果情報や中間情報などのデータを伝達する場合に、特別な記録媒体や装置を用いることなく、手元のカメラ付携帯電話やデジカメなどを用いて伝達可能なように構成したゲームデータの出入力方法を開示した。
しかしながら、この特許文献2に記載のゲームデータの出入力方法は、固定ビデオゲーム機間のゲームデータの伝達に限られ、ゲーム機能を有する携帯端末のゲーム結果や中間情報を固定ビデオゲーム機に伝達するものではなかった。
【0005】
【特許文献1】特開2000−005439号公報
【特許文献2】特願2005−273010号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の問題点を解決するためなされたものであり、その目的とするところは、携帯端末のゲームデータを固定ビデオゲーム機に伝達する場合(もしくはその逆の場合)には、携帯端末の画面を固定ビデオゲーム機に設けたカメラで直接撮影する(もしくはその逆)という単純かつ明快な作業により、これを実現することができ、小さな子供でも容易に実行可能なゲームデータの出入力手段を備えたゲームシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明に係る携帯端末と固定ビデオゲーム機とから成るゲームシステムにおいては、
その携帯端末には、
ゲームプログラムをインストールすると共に、ゲームを中断したとき、当該ゲームのデータを二次元コードに変換し、ディスプレイする手段を設け、
固定ビデオゲーム機には、
携帯端末のディスプレイ装置に表示された上記二次元コードを撮影するカメラと、
当該カメラで撮影した二次元コードをデコードして得たゲームデータに基づいて引き続き当該ゲームを行わせる手段と、
を設けたことを特徴とするものである。
本発明に係る上記ゲームシステムの望ましい実施例において、
固定ビデオゲーム機には、更に、
ゲームを中断したとき、当該ゲームのデータを二次元コードに変換し、ディスプレイする手段を設け、
携帯端末には、更に、
固定ビデオゲーム機のディスプレイ装置に表示された上記二次元コードを撮影するカメラと、
当該カメラで撮影した二次元コードをデコードして得たゲームデータに基づいて引き続き当該ゲームを行わせる手段と、
が設けられるものである。
【0008】
或いはまた、上記の目的を達成するため、本発明に係る携帯端末と固定ビデオゲーム機とから成るゲームシステムにおいて、
固定ビデオゲーム機には、
ゲームプログラムをインストールすると共に、ゲームを中断したとき、当該ゲームのデータを二次元コードに変換し、ディスプレイする手段を設け、
携帯端末には、
固定ビデオゲーム機のディスプレイ装置に表示された上記二次元コードを撮影するカメラと、
当該カメラで撮影した二次元コードをデコードして得たゲームデータに基づいて引き続き当該ゲームを行わせる手段と、
を設けるよう構成することも可能である。
その場合においても、
携帯端末には、更に、
ゲームを中断したとき、当該ゲームのデータを二次元コードに変換し、ディスプレイする手段を設け、
固定ビデオゲーム機には、更に、
携帯端末のディスプレイ装置に表示された上記二次元コードを撮影するカメラと、
当該カメラで撮影した二次元コードをデコードして得たゲームデータに基づいて引き続き当該ゲームを行わせる手段と、
を設けることが望ましい。
上記携帯端末としては、携帯ゲーム機や携帯電話機が好適に用いられる。
【0009】
本発明に係るゲームシステムは、例えば以下の如く構成される。
本発明のゲームシステムにおけるゲームデータの授受の一方の装置である固定ビデオゲーム機は、データの入力手段としての電子カメラ(カラー)を有し、これ以外にも、ゲーム操作用の複数のプッシュボタンや、コイン投入口、リジェクター、コインボックスなどの課金関連装置、表示手段としてのディスプレイ装置、スピーカー、そしてゲームプログラムを実行する演算制御装置(コンピューター)や電源装置などを備えた、営業目的でアミューズメント施設等に設置するタイブの固定ビデオゲーム機であり、それに必要な標準的な機能を有している。
プッシュボタンは、ゲーム開始、画面撮影、カーソル上・下・左・右動、決定、取り消し、以上8種類が各々に割り振られている。
【0010】
固定ビデオゲーム機で実行されるゲームに対しデータの供給を行なうことを可能とする携帯端末の仕様としては、予めデータ供給のための専用のモードを用意し、例えばこれは供給先となる固定ビデオゲーム機に供給すべきデータを二次元コードとして表示する機能などである。
固定ビデオゲーム機に対する具体的なデータの供給手段としては、例えば、固定ビデオゲーム機の操作パネル上に携帯端末本体を収める窪みを設け、そこに携帯端末本体を収めたときにその表示画面を撮影可能な位置に電子カメラを配置するようにする。上記のデータ供給のための専用モードの携帯端末をそこに収め、画面の指示により固定ビデオゲーム機の操作を行なって、上記電子カメラで携帯端末の画面を撮影する。そのようにして撮影した画面の画像より、例えば二次元コードを抽出し、その二次元コードより得られる情報を、予め固定ビデオゲーム機のゲームのデータとして用意されているデータと照合し、対応する情報があった場合にはこの対応した情報を使用したゲームを実行することができるように構成ものである。
【0011】
より具体的な例として、例えば携帯端末で行うゲームとしては、所謂ロールプレイングゲームが挙げられ、このゲームを進行してゆく過程において、様々なカードを手に入れることができる。ここで手に入れたカードは、データ供給のための専用モードに移行することによって、これらカードのうち任意の1枚、あるいは複数枚を表現する二次元コードに変換されて画面に表示され、この二次元コードが表示された画面を、固定ビデオゲーム機で撮影することにより、固定ビデオゲーム機で実行されているカードゲームにおいて、携帯端末で行なうゲームで手に入れた任意のカードを、固定ビデオゲーム機で実行されるカードゲームにおいて使用することを可能とする。
【0012】
上記の例では、データの供給時に二次元コードを使用しているが、これに限らず、例えば携帯端末の画面にゲームカードそのものが表示され、これを撮影し、このカードを識別し、認識することで、ゲームのデータを提供する手段も考えられる。従って、本発明において「二次元コード」というときは、そのようなゲームカードそのものの図柄等も含むものである。
また、上記の例では、データの供給時に予めデータ供給のための専用モードを用意し、これを使用しているが、これに限らず、例えばゲーム実行中の携帯端末の画面を撮影し、この画面を識別し、必要な情報を拾い出して認識することで、各種データを提供する手段も考えられる。従って、本発明において「二次元コード」というときは、ゲーム実行中の携帯端末の画面そのものの映像も含むものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、上記の如き構成を採用することにより、携帯端末におけるゲームの結果情報や中間情報などのゲームデータを、特別な記録媒体や装置を用いることなく、携帯端末のディスプレイ画面に表示した二次元コード等を固定ビデオゲーム機で撮影するという簡単な操作で固定ビデオゲーム機に伝達し、固定ビデオゲーム機でゲームを続行することが可能になる。
また、携帯端末のディスプレイ画面に二次元コード等をリアルタイムで表示することにより、プレイヤーは秒単位でゲームの進行状態を切り出すことができ、切り出した進行状態から、次回以降すぐにプレイすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面に示す実施例を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【実施例】
【0015】
図1は、携帯端末として携帯ゲーム機を用いた場合の本発明に係るゲームシステムの一実施例の概要を示す説明図、
図2は、携帯端末としてゲーム機能を備えた携帯電話機を用いた場合の本発明に係るゲームシステムの一実施例の概要を示す説明図、
図3は、本発明に係るゲームシステムで用いる固定ビデオゲーム機の回路構成の一実施例を示すブロック図、
図4は、本発明に係るゲームシステムで用いる携帯ゲーム機の回路構成の一実施例を示すブロック図、
図5は、本発明に係るゲームシステムで用いるゲーム機能を備えた携帯電話機の回路構成の一実施例を示すブロック図、
図6は、本発明に係るゲームシステムにおける携帯端末のディスプレイ画面の表示状態の一例を示す説明図である。
【0016】
まず、携帯ゲーム機と固定ビデオゲーム機間におけるゲームデータの伝達を行うゲームシステムについて、図1、図3、図4及び図5を参照しつつ説明する。
図1中、1は固定ビデオゲーム機、2はカメラを内蔵する携帯ゲーム機である。
固定ビデオゲーム機1において、11はゲーム操作部、12はディスプレイ装置、120はディスプレイ装置の画面に表示された二次元コード、17aはカメラ、18はゲーム料金徴収装置である。
図3には、固定ビデオゲーム機1の回路構成の一実施例が示されており、図3中、11はゲーム操作部、12はディスプレイ装置、120は二次元コード、13はゲーム演算制御装置、13aはCPU、13bはプログラムメモリ(記憶装置)、13cはワークRAM、13dはROM、13eはクロック回路、14は画像処理回路、15はサウンド回路、16はスピーカー、17aはカメラ、17bはデコーダ、18は料金徴収装置、19はデータバスである。
また、図1に示す携帯ゲーム機2において、21はゲーム操作部、22は液晶ディスプレイ装置、220は液晶ディスプレイ装置の画面に表示された二次元コード、27aはカメラである。
図4には、上記携帯ゲーム機2の回路構成の一実施例が示されており、図4中、21はゲーム操作部、22は液晶ディスプレイ装置、220は二次元コード、23はゲーム演算制御装置、23aはCPU、23bはプログラムメモリ(記憶装置)、23cはワークRAM、23dはROM、23eはクロック回路、24は画像処理回路、25はサウンド回路、26はスピーカー、27aはカメラ、27bはデコーダ、28はデータバスである。
【0017】
携帯ゲーム機2によりゲームを行う場合、プレイヤーは、その液晶ディスプレイ装置22を見ながら、ゲーム操作部21の押しボタン等を操作してゲームを行う。
図4に示す携帯ゲーム機2のゲーム演算制御装置23中のCPU23aは、プログラムメモリ23bにインストールされたゲームプログラムを実行し、当該プログラムに従って、ゲームを進行させると共に、本発明に必要なコンピュータプログラムを実行することにより、ゲームの現況データを含む二次元コード220を作成し、これを液晶ディスプレイ装置22の画面に表示するために必要な演算処理を行う。
ワークRAM23cは、CPU23aの作動に必要なデータの授受と記録を行なう。
ROM23dには、ゲームのため液晶ディスプレイ装置22に表示する文字データ、画像データや音声データ等のほか、CPU23aの作動をバックアップするために必要な比較的小サイズの各種データやプログラムが記録されている。文字データや画像データ等は、前記プログラムメモリ23bが大容量の記憶装置である場合には、そちらに記録するようにしてもよい。
クロック回路23eは、ゲーム開始からゲームオーバーまでの時間管理や、ゲーム進行上必要なその他の時間管理等を行うために必要なクロックパルスを発振する。
【0018】
本発明においては、携帯ゲーム機2でのゲームを中断若しくは終了したときは、その時点でのゲームデータを携帯ゲーム機内のメモリに記憶させ、その後固定ビデオゲーム機1で当該ゲームを継続して行う際に、図1(A)に示す如く、上記ゲームデータを表す二次元コード220を、携帯ゲーム機2の液晶ディスプレイ装置22に表示し、その二次元コード220を固定ビデオゲーム機1のカメラ17aで撮影し、デコーダ17bでデコードして、携帯ゲーム機2でゲームを中断若しくは終了した時点でのゲームデータを引き継いで、固定ビデオゲーム機1においてゲームを再開するものである。
【0019】
この二次元コード220の表示は、固定ビデオゲーム機1によるゲーム再開時に、ゲーム操作部21からのプレイヤーの入力操作により行われるようにしてもよいが、携帯ゲーム機2でのゲーム中においても自動的にリアルタイムで行われるようにしてもよい。
図6には、携帯ゲーム機2でゲームが行われているときのその液晶ディスプレイ装置22の表示状態の一例が示されており、液晶ディスプレイ装置22の画面上には、図示するように例えば空中戦ゲームの様子が表示されると共に、例えば画面の右下部分に二次元コード220が表示されるようになっている。
【0020】
二次元コード(QRコード)220としては、モノクロのものも用い得るが、情報量の点でカラーのものを用いることが推奨される。
二次元コード220としてコード化されるゲームデータとしては、(a)プレイヤーが操作するキャラクタの位置、体力、魔力、アイテム数などのパラメータや、(b)フィールド内の敵キャラクタの配置位置、種類、個体数などのパラメータや、(c)得点やゲーム経過時間などの情報、等々が挙げられる。
【0021】
携帯ゲーム機2におけるゲームを引き継いで行う固定ビデオゲーム機1の回路の構成(図3)は、前記の携帯ゲーム機2の回路構成(図4)とほぼ同様であり、図3において図4のものと同一名称の回路要素は、図4のものと同一もしくは同等の機能を有している。
図3中のカメラ17aは、携帯ゲーム機2の液晶ディスプレイ装置22の画面に表示される二次元コード220を撮影するためのものであり、デコーダ17bは、カメラ17aで撮影した二次元コード220をデコードして、携帯ゲーム機2におけるゲームの終了もしくは中断時におけるゲームデータを得るための回路である。固定ビデオゲーム機1においては、このデコードして得たゲームデータに基づいて、携帯ゲーム機2におけるゲームを継続して行うものである。
【0022】
なお、上記の如く携帯ゲーム機2におけるゲームを固定ビデオゲーム機1で続行するのとは逆に、図1(B)に示すように、固定ビデオゲーム機1におけるゲームを携帯ゲーム機2で続行することも可能とするよう構成することが推奨される。
そのために、固定ビデオゲーム機1にも、ゲームを中断したとき、当該ゲームのデータを二次元コードに変換し、図1(B)に示すように、これをディスプレイ装置12の画面に二次元コード120として表示すると共に、携帯ゲーム機2には、例えばその背面に、図1(B)に示すように、固定ビデオゲーム機のディスプレイ装置に表示された上記二次元コード120を撮影するカメラ27aと、当該カメラ27aで撮影した二次元コード120をデコードしてゲームデータに復元するデコーダ27bを設け(図4参照)、デコーダ27bで得られたゲームデータに基づいて、ゲーム演算制御装置23により当該ゲームを続行することができるように構成することが推奨される。
【0023】
上記の実施例においては、携帯端末が携帯ゲーム機2である場合について説明したが、図2に示す如く、携帯端末として、ゲーム機能を備えた携帯電話機3を用いることも可能である。
この場合にも、図2(A)に示すように、携帯電話機3で行ったゲームのゲームデータを、その液晶ディスプレイ装置38上に二次元コード380として表示し、これを固定ビデオゲーム機1のカメラ17aで撮影し、固定ビデオゲーム機1においては、その撮影した二次元コード380をデコードして、このデコードして得たゲームデータに基づいて、携帯電話機3におけるゲームを継続して行うものである。
【0024】
更にまた、図2(B)に示すように、固定ビデオゲーム機1で行ったゲームのゲームデータを、そのディスプレイ装置12上に二次元コード120として表示し、これを携帯電話機3のカメラ35aで撮影し、携帯電話機3においては、その撮影した二次元コード120をデコードして、このデコードして得たゲームデータに基づいて、固定ビデオゲーム機1におけるゲームを継続して行うよう構成することも可能である。
【0025】
携帯電話機3の回路構成は、図5に示されており、図5中、31は通信回路、31aはアンテナ、32はキー入力操作部、33はマイク、34は音声入力回路、35aはカメラ、35bはデコーダ、36は電話機能及びゲーム機能用演算制御装置、37は画像処理回路、38は液晶ディスプレイ装置、380は二次元コード、39はバイブレータ、40はサウンド回路、41はスピーカー、42は音声出力回路、43はスピーカー、44は外部出力端子、45はデータバスである。
【0026】
図5中の各回路要素の機能を説明すれば、通信回路31は、携帯電話機で通話を行ったり、ゲームプログラムをダウンロードしたりするための通信を行う回路である。
キー入力操作部32は、電話通信のため相手先の電話番号を入力したり、メール通信を行うために用いるほか、本発明においては、ゲーム操作を行うためにも用いられる。
音声入力回路34は、電話による通話の際、マイク33から入力されたユーザーの音声信号を、電話送信に適した信号形態に編成するための回路である。
カメラ35aは、携帯電話機に通常備えられているカメラと同様にスナップ写真等を撮るのに使用されると共に、本発明においては、図2(B)に示す如く、固定ビデオゲーム機1のディスプレイ装置12に表示された二次元コード120を撮影するのに利用される。
デコーダ35bは、カメラ35aで撮影された二次元コード120をデコードして、元のゲームデータを得る回路である。
電話機能及びゲーム機能用演算制御装置36の機能は、ゲーム機能に関しては前記の携帯ゲーム機2のゲーム演算制御装置23(図4)の機能とほぼ同様であり、図5において図4のものと同一名称の回路要素は、図4のものと同一もしくは同等の機能を有している。
電話機能及びゲーム機能用演算制御装置36は、そのようなゲーム機能のほか、通常の携帯電話機におけると同様の通話やメール機能を制御する機能も有している。
【0027】
画像処理回路37は、液晶ディスプレイ装置38に表示すべき画像の編成を行う回路である。
バイブレータ39は、電話の着信を知らせるため携帯電話機3に振動を付与する装置である。
サウンド回路40は、電話の着信音のアナログ信号化のほか、ゲームの効果音等を再生するための回路である。
小型スピーカー41は、着信音及びゲームの効果音等を再生するためのスピーカーである
音声出力回路42は、受信した電話の相手の音声をアナログ信号化する回路である。
小型スピーカー43は、電話の相手の音声を再生するスピーカーである。
外部出力端子44は、上記小型スピーカー41及び43で再生される効果音や音声を、イヤホン、ヘッドホンもしくは外部スピーカーで聴取するためにそれらを接続するための端子である。
上記の如き回路構成を有する携帯電話機3と固定ビデオゲーム機1との間でゲームデータの授受を行い、一方で行ったゲームを他方で引き継いで続行することは前記の通りである。
【0028】
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、その目的の範囲内において、上記の説明から当業者が容易に想到し得るすべての変更実施例を包摂するものである。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は上記の如く構成されるので、本発明によるときは、ゲームの結果情報や中間情報などのデータを携帯端末と固定ビデオゲーム機間で伝達する場合に、特別な記録媒体や装置を用いることなく、簡便な手段で伝達可能なゲームシステムを提供し得るものであり、産業上多大の利用価値を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】携帯端末として携帯ゲーム機を用いた場合の本発明に係るゲームシステムの一実施例の概要を示す説明図である。
【図2】携帯端末としてゲーム機能を備えた携帯電話機を用いた場合の本発明に係るゲームシステムの一実施例の概要を示す説明図である。
【図3】本発明に係るゲームシステムで用いる固定ビデオゲーム機の回路構成の一実施例を示すブロック図である。
【図4】本発明に係るゲームシステムで用いる携帯ゲーム機の回路構成の一実施例を示すブロック図である。
【図5】本発明に係るゲームシステムで用いるゲーム機能を備えた携帯電話機の回路構成の一実施例を示すブロック図である。
【図6】本発明に係るゲームシステムにおける携帯端末のディスプレイ画面の表示状態の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0031】
1 ビデオゲーム機
11 ゲーム操作部
12 ディスプレイ装置
120 二次元コード
13 ゲーム演算制御装置
13a CPU
13b プログラムメモリ(記憶装置)
13c ワークRAM
13d ROM
13e クロック回路
14 画像処理回路
15 サウンド回路
16 スピーカー
17a カメラ
17b デコーダ
18 料金徴収装置
19 データバス
2 携帯ゲーム機
21 ゲーム操作部
22 液晶ディスプレイ装置
220 二次元コード
23 ゲーム演算制御装置
23a CPU
23b プログラムメモリ(記憶装置)
23c ワークRAM
23d ROM
23e クロック回路
24 画像処理回路
25 サウンド回路
26 スピーカー
27a カメラ
27b デコーダ
28 データバス
3 携帯電話機
31 通信回路
31a アンテナ
32 キー入力操作部
33 マイク
34 音声入力回路
35a カメラ
35b デコーダ
36 電話機能及びゲーム機能用演算制御装置
36a CPU
36b 記憶装置
36c ワークRAM
36d ROM
36e クロック回路
37 画像処理回路
38 液晶ディスプレイ装置
380 二次元コード
39 バイブレータ
40 サウンド回路
41 スピーカー
42 音声出力回路
43 スピーカー
44 外部出力端子
45 データバス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末には、
ゲームプログラムをインストールすると共に、ゲームを中断したとき、当該ゲームのデータを二次元コードに変換し、ディスプレイする手段を設け、
固定ビデオゲーム機には、
携帯端末のディスプレイ装置に表示された上記二次元コードを撮影するカメラと、
当該カメラで撮影した二次元コードをデコードして得たゲームデータに基づいて引き続き当該ゲームを行わせる手段と、
を設けたことを特徴とする、携帯端末と固定ビデオゲーム機とから成るゲームシステム。
【請求項2】
固定ビデオゲーム機には、更に、
ゲームを中断したとき、当該ゲームのデータを二次元コードに変換し、ディスプレイする手段を設け、
携帯端末には、更に、
固定ビデオゲーム機のディスプレイ装置に表示された上記二次元コードを撮影するカメラと、
当該カメラで撮影した二次元コードをデコードして得たゲームデータに基づいて引き続き当該ゲームを行わせる手段と、
を設けたことを特徴とする、請求項1に記載の携帯端末と固定ビデオゲーム機とから成るゲームシステム。
【請求項3】
固定ビデオゲーム機には、
ゲームプログラムをインストールすると共に、ゲームを中断したとき、当該ゲームのデータを二次元コードに変換し、ディスプレイする手段を設け、
携帯端末には、
固定ビデオゲーム機のディスプレイ装置に表示された上記二次元コードを撮影するカメラと、
当該カメラで撮影した二次元コードをデコードして得たゲームデータに基づいて引き続き当該ゲームを行わせる手段と、
を設けたことを特徴とする、携帯端末と固定ビデオゲーム機とから成るゲームシステム。
【請求項4】
携帯端末には、更に、
ゲームを中断したとき、当該ゲームのデータを二次元コードに変換し、ディスプレイする手段を設け、
固定ビデオゲーム機には、更に、
携帯端末のディスプレイ装置に表示された上記二次元コードを撮影するカメラと、
当該カメラで撮影した二次元コードをデコードして得たゲームデータに基づいて引き続き当該ゲームを行わせる手段と、
を設けたことを特徴とする、請求項3に記載の携帯端末と固定ビデオゲーム機とから成るゲームシステム。
【請求項5】
上記携帯端末が携帯ゲーム機である、請求項1ないし4のうちいずれか一に記載の携帯端末と固定ビデオゲーム機とから成るゲームシステム。
【請求項6】
上記携帯端末が携帯電話機である、請求項1ないし4のうちいずれか一に記載の携帯端末と固定ビデオゲーム機とから成るゲームシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2008−136758(P2008−136758A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−327908(P2006−327908)
【出願日】平成18年12月5日(2006.12.5)
【出願人】(306019111)株式会社タイトー (475)
【Fターム(参考)】