説明

携帯端末装置、コンテンツ再生方法、及びコンテンツ再生プログラム

【課題】 ホームネットワーク2に接続された外部のサーバ装置に保存されているコンテンツを、携帯電話機1上で所定時間間隔で順次、連続再生する場合に、該コンテンツの再生が開始されるまでに長時間の待ち時間が発生してユーザが煩わしさを覚える不都合を防止する。
【解決手段】 パーソナルコンピュータ装置4やハードディスクレコーダ装置等の外部のサーバ装置に保存されているコンテンツを取り込んでいる間、携帯電話機1の内部メモリに保存されているコンテンツの連続再生を先に開始し、上記外部のサーバ装置からコンテンツの取り込みが行われた際に、先に連続再生している内部メモリのコンテンツに代えて(或いは、内部メモリのコンテンツも交えて)、外部のサーバ装置から取り込んだコンテンツの連続再生を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホームネットワークに接続された外部のサーバ装置に保存されているコンテンツを、所定時間間隔で順次、連続再生する場合に、該コンテンツの再生が開始されるまでに長時間の待ち時間が発生してユーザが煩わしさを覚える不都合を防止するために、上記外部のサーバ装置に保存されているコンテンツを取り込んでいる間、内部メモリ(=外付けメモリも含む)に保存されているコンテンツの連続再生を先に開始し、上記外部のサーバ装置からコンテンツの取り込みが行われた際に、先に連続再生している内部メモリのコンテンツに代えて(或いは、内部メモリのコンテンツも交えて)、外部のサーバ装置から取り込んだコンテンツの連続再生を行うことで、上記長時間の待ち時間が発生してユーザが煩わしさを覚える不都合を防止した携帯端末装置、コンテンツ再生方法、及びコンテンツ再生プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日において、メモリ等に保存されている静止画像コンテンツを所定時間間隔で、順次連続再生する、いわゆるスライドショー機能が知られている。例えば、特開2006−78750号の公開特許公報(特許文献1)には、各種情報を含めて複数の撮影画像を順次切り換えて表示することで、より付加価値の高いスライドショー表示を実現することを目的とした携帯型情報処理装置が開示されている。
【0003】
この携帯型情報処理装置の場合、 当該携帯型情報処理装置の表示部が縦長表示位置(通常モード)となっている場合には、表示部の上半分にカレンダを表示すると共に、この表示部の下半分にスライド対象の画像をスライドショー表示する。また、当該携帯型情報処理装置が充電台にセットされ、表示部が横長表示位置(ビューワモード)となっている場合には、表示部の右半分にカレンダを表示し、表示部の左半分にスライド対象の画像をスライドショー表示する。これにより、表示部の全表示領域を、カレンダ表示用及びスライドショー表示用に分割して用いることができるため、複数の情報を表示部に表示したうえで、スライドショーを実行可能とすることができる。
【0004】
また、特開2006−86848号の公開特許公報(特許文献2)には、当該装置の配置状態に応じてスライドショー表示の表示向きを変更し、また、当該装置の状態に応じてスライドショー表示の実行/不実行を決定する携帯型情報処理装置が開示されている。
【0005】
この携帯型情報処理装置は、当該携帯型情報処理装置が充電台にセットされ、或いは所定時間放置された場合に当該携帯型情報処理装置の状態を判別し、表示部が外側に向けられて折り畳まれた状態、すなわちビュースタイルの場合にのみ、表示部に複数の画像を順次切り換えて表示するスライドショー表示を実行する。また、スライドショー表示を実行する際には、表示部の向き(縦長表示位置か、横長表示位置か)に応じて、画像サイズを調整すると共に表示向きを変更する。これにより、スライドショー表示を実行して意味がある場合のみ、該スライドショー表示を実行することができ、また、表示部の向きに対応したスライドショー表示を実行することができる。
【0006】
一方、近年において、動画像、音楽、静止画像の各コンテンツを、ホームネットワークを介して相互に接続されたオーディオ/ビジュアル機器、モバイル機器、パーソナルコンピュータ装置等の異なる機器間で共有可能とするための技術的なガイドラインであるデジタルリビングネットワークアライアンスガイドライン(=DLNAガイドライン、DLNA:Digital Living Network Alliance:登録商標)が知られている。このDLNAガイドラインに準拠した機器同士であれば、特別な設定を必要とすることなく、相互接続してコンテンツの共有が可能となる。
【0007】
【特許文献1】特開2006−78750号公報(第11頁、図11)
【特許文献2】特開2006−86848号公報(第16頁、図10)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ここで、このようなDLNAガイドラインに準拠して動作する、例えば携帯電話機及びパーソナルコンピュータ装置を用いて、該パーソナルコンピュータ装置に保存されている静止画像コンテンツを携帯電話機上で、所定時間間隔で順次、連続再生する場合、携帯電話機を家庭内LAN等のホームネットワークを介してパーソナルコンピュータ装置に接続し、該パーソナルコンピュータ装置に保存されている静止画像コンテンツを携帯電話機に取り込んで該連続再生を行うこととなる。
【0009】
しかし、上記パーソナルコンピュータ装置等の外部のサーバ装置に保存されているコンテンツを携帯電話機上で順次、連続再生するには、ユーザがホームネットワークに対する接続操作を行う時間、ホームネットワーク接続がなされてから上記サーバ装置を検出する時間、及び検出されたサーバ装置からコンテンツを取り込む時間等を合算した時間を必要とする。このため、ユーザは、コンテンツの連続再生が実際に開始されるまでに、上記合算した時間分、待つ必要があり、煩わしさを覚える問題があった。
【0010】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、携帯端末装置で外部のサーバ装置に保存されているコンテンツを所定時間間隔で順次、連続再生する場合に、該コンテンツの連続再生が開始されるまでに長時間を要することで、ユーザが煩わしさを覚える不都合を防止した携帯端末装置、コンテンツ再生方法、及びコンテンツ再生プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る携帯端末装置は、上述の課題を解決するための手段として、
当該携帯端末装置と物理的に一体化されて設けられ、所定のコンテンツが保存されたコンテンツ記憶手段と、
複数のコンテンツを所定時間間隔で順次、連続再生する連続再生手段と、
ホームネットワークに近距離無線通信回線の接続を図り、該ホームネットワークに接続された外部のサーバ装置からコンテンツの取り込みを行うための近距離無線通信手段と、
上記ホームネットワークに接続された外部のサーバ装置からコンテンツの取り込みを行うように上記近距離無線通信手段を制御している間に、上記ホームネットワークに接続された外部のサーバ装置に保存されているコンテンツの上記連続再生が指定された場合、上記コンテンツ記憶手段に記憶されているコンテンツの連続再生を実行するように上記連続再生手段を制御すると共に、上記近距離無線通信手段により上記外部のサーバ装置からコンテンツが取り込まれた際に、上記コンテンツ記憶手段に保存されているコンテンツの連続再生に代えて、上記外部のサーバ装置から取り込んだコンテンツの連続再生を行うように上記連続再生手段を制御し、或いは上記近距離無線通信手段により上記外部のサーバ装置からコンテンツが取り込まれた際に、上記コンテンツ記憶手段に保存されているコンテンツを交えて、上記外部のサーバ装置から取り込んだコンテンツの連続再生を行うように上記連続再生手段を制御する制御手段と
を有する。
【0012】
また、本発明に係るコンテンツ再生方法は、上述の課題を解決するための手段として、
制御手段が、ホームネットワークに近距離無線通信回線の接続を図り、該ホームネットワークに接続された外部のサーバ装置からコンテンツの取り込みを行うように近距離無線通信手段を制御するステップと、
上記外部のサーバ装置からコンテンツの取り込みを行うように近距離無線通信手段を制御している間に、該外部のサーバ装置から取り込んだ複数のコンテンツの連続再生が指定された場合、制御手段が、当該コンテンツ再生方法が適用される装置と物理的に一体化されて設けられ、所定のコンテンツが保存されるコンテンツ記憶手段に記憶されている各コンテンツを、所定時間間隔で順次、連続再生するように連続再生手段を制御するステップと、
上記近距離無線通信手段により上記外部のサーバ装置からコンテンツが取り込まれた際に、制御手段が、上記コンテンツ記憶手段に保存されているコンテンツの連続再生に代えて、上記外部のサーバ装置から取り込んだコンテンツの連続再生を行うように上記連続再生手段を制御し、或いは上記近距離無線通信手段により上記外部のサーバ装置からコンテンツが取り込まれた際に、上記コンテンツ記憶手段に保存されているコンテンツを交えて、上記外部のサーバ装置から取り込んだコンテンツの連続再生を行うように上記連続再生手段を制御するステップと
を有する。
【0013】
また、本発明に係るコンテンツ再生プログラムは、上述の課題を解決するために、
ホームネットワークに近距離無線通信回線の接続を図り、該ホームネットワークに接続された外部のサーバ装置からコンテンツの取り込みを行うように近距離無線通信手段を制御する近距離無線通信制御手段としてコンピュータを機能させ、
上記近距離無線通信制御手段としてコンピュータを機能させている間に、該外部のサーバ装置から取り込んだ複数のコンテンツの連続再生が指定された場合、当該コンテンツ再生プログラムが適用される装置と物理的に一体化されて設けられ、所定のコンテンツが保存されるコンテンツ記憶手段に記憶されている各コンテンツを、所定時間間隔で順次、連続再生するように連続再生手段を制御する内部コンテンツ連続再生制御手段としてコンピュータを機能させ、
上記近距離無線通信制御手段としてコンピュータを機能させることで、上記近距離無線通信手段により上記外部のサーバ装置からコンテンツが取り込まれた際に、上記内部コンテンツ連続再生制御手段としてコンピュータを機能させることで上記連続再生を行っている上記コンテンツ記憶手段に保存されているコンテンツに代えて、上記外部のサーバ装置から取り込んだコンテンツの連続再生を行うように上記連続再生手段を制御する外部コンテンツ連続再生制御手段としてコンピュータを機能させ、
或いは、上記近距離無線通信制御手段としてコンピュータを機能させることで、上記近距離無線通信手段により上記外部のサーバ装置からコンテンツが取り込まれた際に、上記内部コンテンツ連続再生制御手段としてコンピュータを機能させることで上記連続再生を行っている上記コンテンツ記憶手段に保存されているコンテンツを交えて、上記外部のサーバ装置から取り込んだコンテンツの連続再生を行うように上記連続再生手段を制御する外部コンテンツ連続再生制御手段としてコンピュータを機能させる。
【0014】
このような本発明は、外部のサーバ装置から取り込んだ複数のコンテンツの連続再生が指定された場合、該外部のサーバ装置からコンテンツの取り込みを行っている間、本発明が適用される装置と物理的に一体化されて設けられたコンテンツ記憶手段に記憶されている各コンテンツを、所定時間間隔で順次、連続再生することで、上記コンテンツの連続再生が指定されたタイミングでの連続再生を実行する。
【0015】
そして、外部のサーバ装置からコンテンツの取り込みが行われた際に、先に連続再生している上記コンテンツ記憶手段のコンテンツに代えて、或いは、コンテンツ記憶手段のコンテンツも交えて、外部のサーバ装置から取り込んだコンテンツの連続再生を実行することで、上記長時間の待ち時間が発生してユーザが煩わしさを覚える不都合を防止する。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、ホームネットワーク上に接続されている外部のサーバ装置からコンテンツを取り込むまでの間は、コンテンツ記憶手段に記憶されているコンテンツの連続再生を、先行して実行することができるため、ユーザからの見た目上、コンテンツの連続再生を直ちに実行することができる。従って、外部のサーバ装置に保存されているコンテンツの連続再生が開始されるまでに長時間を要することで、ユーザが煩わしさを覚える不都合を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明は、デジタル・リビング・ネットワーク・アライアンス・ガイドライン(=DLNAガイドライン、DLNA:Digital Living Network Alliance:登録商標)に準拠して動作する各機器で構成されたホームネットワークシステムに適用することができる。
【0018】
[DLNAガイドラインの概要]
まず、DLNAガイドライン v1では、デバイスモデルとしてDMS(Digital Media Server)とDMP(Digital Media Player)という2つのモデルが定義されている。DMSはUPnP(Universal Plug and Play:登録商標)のメディアサーバが内蔵されたサーバ用のデバイスモデル、DMPはメディアクライアントとコントロールポイントと呼ばれるユーザが操作するソフトウェアが内蔵されたクライアント用のデバイスモデルとなっている。DMSとDMPの各機能をどの機器に持たせるかは自由となっており、両方の機能を1台の機器に持たせることも可能となっている。
【0019】
DLNAガイドライン v1.1では、これらに加え、DMC(Digital Media Controller)、DMR(Digital Media Renderer)、DMPr(Digital Media Printer)の3つのデバイスモデルが新たに定義されている。DMCはコントロールポイントだけを独立させたデバイスモデルで、DMRはユーザインターフェイスを持たない再生プレーヤのデバイスモデルとなっている。これにより、リモートコントローラ機能のみを有するDLNAガイドライン対応デバイスや、DMCによりコントロールされ、再生だけを行うDLNAガイドライン対応デバイス等を実現可能となっている。
【0020】
また、DLNAガイドラインでは、ネットワークとしてイーサネット(Ethernet:登録商標)、或いは無線LAN(LAN:Local Area Network)を、通信プロトコルとしてTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)を、アドレスの動的割り当てにDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)やオートIPをそれぞれ用いるように規定されている。また、DLNAガイドラインでは、コンテンツの送受信にHTTP(HyperText Transfer Protocol)を、DMS機器とDMP機器との間のメッセージの記述にはXML(Extensible Markup Language)を、利用可能なサーバの検索やコンテンツ一覧の取得にはUPnP(Universal Plug and Play:登録商標)を、それぞれ用いるように規定されている。
【0021】
また、DLNAガイドラインでは、リニアPCM(Linear Pulse Code Modulation)、MP3(MPEG-1 Audio Layer-3)、AAC(Advanced Audio Coding)、ATRAC3Plus(登録商標、ATRAC:Adaptive TRansform Acoustic Coding)、WMA(登録商標、Windows Media Audio)等の音声コンテンツ、JPEG(Joint Photographic Experts Group)の静止画コンテンツ、MPEG−2(Moving Picture Experts Group phase 2)の動画コンテンツは、必ず取り扱い可能とするように規定されている。
【0022】
[システムの構成]
本発明の実施の形態となるホームネットワークシステムは、このようなDLNAガイドラインに準拠して動作する各機器で構成されており、例えば携帯電話機1と、当該携帯電話機1のユーザの自宅に構築されているホームネットワーク2に接続された近距離無線通信のアクセスポイント3(近距離無線通信AP)と、パーソナルコンピュータ装置4と、ハードディスクレコーダ装置5とを有している。
【0023】
パーソナルコンピュータ装置4には、静止画像コンテンツ、動画像コンテンツ、音楽コンテンツ等の各種コンテンツが記憶されており、また、ハードディスクレコーダ装置5には、静止画像コンテンツ及び動画像コンテンツが記憶されている。このパーソナルコンピュータ装置4及びハードディスクレコーダ装置5は、携帯電話機1に対する外部のサーバ装置として機能するようになっており、後述するコンテンツの連続再生が指定された際に、ホームネットワーク2及び近距離無線通信APを介して各コンテンツを携帯電話機1に配信するようになっている。
【0024】
一方、携帯電話機1は、図2に示すように基地局との間で音声通話、テレビ電話通話、電子メール、Webデータ(Web:World Wide Web)等の無線通信を行うアンテナ21及び通信回路22と、受話音声や各コンテンツの音声等を出力するためのスピーカ部23と、送話音声等を集音するマイクロホン部24と、上記静止画像コンテンツや動画像コンテンツ等を表示するための表示部25と、所定の入力操作や選択操作等を行うための操作部26とを有している。
【0025】
また、この携帯電話機1は、発着信等を光で知らせるための発光部27(LED:Light Emitting Diode)と、所望の被写体の動画像或いは静止画像を撮像するためのカメラ部28と、当該携帯電話機1の筐体を振動させて発着信等を知らせるためのバイブレーションユニット29と、時刻をカウントするタイマ30と、上記近距離無線通信AP3との間で例えば無線LANやブルートゥース(Bluetooth:登録商標)等の近距離無線通信を行うための近距離無線通信アンテナ31及び近距離無線通信部32と、コミュニケーションプログラムや各種アプリケーションプログラムの他、これら各アプリケーションプログラムで取り扱われる各コンテンツ等が記憶されたメモリ33と、当該携帯電話機全体の動作を制御する制御部34とを有している。
【0026】
メモリ33には、コンテンツを所定時間間隔で順次、連続再生するコンテンツ連続再生処理プログラムと、カメラ部28の撮像制御を行うカメラ制御プログラムと、Webページを閲覧するためのWebブラウジングプログラムと、電子メールの作成や送受信を制御するための電子メール管理プログラムと、ユーザのスケジュールが登録されたスケジュール帳の管理を行うためのスケジュール帳管理プログラムと、電話帳の管理を行うための電話帳管理プログラムと、音楽コンテンツの再生を行うための音楽プレーヤプログラムとが記憶されている。
【0027】
また、メモリ33には、ユーザの所望のスケジュールが登録されるスケジュール帳と、ユーザの知人や友人等の静止画像、電話番号、電子メールアドレス、誕生年月日等が登録された電話帳と、音楽プレーヤプログラムに基づいて再生され、或いは上記コンテンツ連続再生処理プログラムに基づいて連続再生される音楽コンテンツと、カメラ制御プログラムのビューワ機能に基づいて再生され、或いは上記コンテンツ連続再生処理プログラムに基づいて連続再生される静止画像コンテンツ及び動画像コンテンツと、送受信された電子メールコンテンツと、電話及び電子メールの発着信履歴等が記憶されている。
【0028】
[連続再生動作]
次に、このような構成を有する当該実施の形態のホームネットワークシステムでは、携帯電話機1を介して、上記外部のサーバ装置となるパーソナルコンピュータ装置4或いはハードディスクレコーダ装置5に記憶されたコンテンツの連続再生を指定した場合、この外部のサーバ装置からコンテンツの取り込みを行う間、先に、当該携帯電話機1内のメモリ33(或いは、当該携帯電話機1対して着脱可能な外付けメモリでもよい。)に記憶されているコンテンツの連続再生を開始するようになっている。
【0029】
このような連続再生動作の流れを図3のフローチャートに示す。この図3のフローチャートに示す各処理は、携帯電話機1の制御部34が、メモリ33に記憶されているコンテンツ連続再生処理プログラムに基づいて実行するようになっている。なお、以下、理解を容易とするために、「静止画像コンテンツ」の連続再生を行うものとして説明を進める。
【0030】
携帯電話機1の制御部34は、当該携帯電話機1のメイン電源の投入を検出すると、或いは当該携帯電話機1が充電器に載置されたことを検出すると、メモリ33に記憶されているコンテンツ連続再生処理プログラムに基づいて、この図3のフローチャートに示す各処理の実行を開始する。
【0031】
まず、制御部34は、ステップS1及びステップS2において、近距離無線通信AP3を間欠的にサーチするように近距離無線通信部32を制御すると共に、このサーチにより近距離無線通信AP3が検出されたか否かを判別し、近距離無線通信AP3が検出されたタイミングで処理をステップS3に進める。なお、このような近距離無線通信AP3のサーチは、無駄な消費電力を削減する目的で所定時間置きに間欠的に実行することが好ましいであろう。
【0032】
次に、近距離無線通信AP3が検出されるということは、ユーザが自宅に居ることを意味すると共に、ユーザの自宅のホームネットワーク2に接続されたパーソナルコンピュータ装置4或いはハードディスクレコーダ装置5に記憶されている静止画像コンテンツの連続再生が実行可能であることを意味している。このため、制御部34は、近距離無線通信AP3が検出されることで処理をステップS3に進めると、パーソナルコンピュータ装置4やハードディスクレコーダ装置5等の外部のサーバ装置に保存されている静止画像コンテンツの連続再生を指示するための、図4(a)に示す連続再生指示アイコン40を表示部25に表示制御して、処理をステップS4に進める。
【0033】
ユーザは、操作部26を介して、この連続再生指示アイコン40を選択操作することで、パーソナルコンピュータ装置4やハードディスクレコーダ装置5等の外部のサーバ装置に保存されている静止画像コンテンツの連続再生の実行を指定するようになっている。このため、制御部34は、ステップS4で、この連続再生指示アイコン40の選択操作の有無を監視し、該連続再生指示アイコン40の選択操作を検出したタイミングで処理をステップS5に進める。
【0034】
ステップS5では、外部のサーバ装置に保存されている静止画像コンテンツの連続再生の実行が指定されたため、制御部34が、外部のサーバ装置の検出を開始するように近距離無線通信部32を制御すると共に、当該携帯電話機1内のメモリ33に保存されている静止画像コンテンツの検出を行う。そして、ステップS6において、当該携帯電話機1内のメモリ33から静止画像コンテンツが検出されたか否かを判別する。
【0035】
制御部34は、近距離無線通信部32で外部のサーバ装置の検出動作が行われている間、図4(b)に示すようにピクトマークが表示されているピクトエリアに、近距離無線通信部32が起動していることを示す近距離無線通信アイコン41を点滅表示する。これにより、ユーザに対して、近距離無線通信部32の起動を知らせることができる。
【0036】
次に、上記ステップS6以降、
1.メモリ33に静止画像コンテンツが保存されているが、ホームネットワーク2に接続された外部のサーバ装置が存在しない場合、
2.メモリ33に静止画像コンテンツが保存されておらず、ホームネットワーク2に接続された外部のサーバ装置も存在しない場合、
3.メモリ33に静止画像コンテンツが保存されていないが、ホームネットワーク2に接続された外部のサーバ装置が存在する場合、及び
4.メモリ33に静止画像コンテンツが保存されており、ホームネットワーク2に接続された外部のサーバ装置が存在する場合、
の4つの場合が存在する。
【0037】
(1の場合)
まず、「1.メモリ33に静止画像コンテンツが保存されているが、ホームネットワーク2に接続された外部のサーバ装置が存在しない場合」、制御部34は、メモリ33内のコンテンツの有無を判別するステップS6で「Yes」と判別し、外部のサーバ装置の検出の有無を判別するステップS8で「No」と判別することとなる。
【0038】
この場合、制御部34は、メモリ33に静止画像コンテンツが保存されているため、ステップS7において、メモリ33に保存されている静止画像コンテンツのファイルパスに基づいて再生リストを形成する。そして、この形成した再生リストに基づいて、各静止画像コンテンツを所定時間間隔で順次、連続的に再生する連続再生を開始する。
【0039】
これにより、パーソナルコンピュータ装置4やハードディスクレコーダ装置5等の外部のサーバ装置に保存されている静止画像コンテンツが連続再生される前に、上記連続再生指示アイコン40が選択操作されたタイミングでメモリ33に保存されている静止画像コンテンツの連続再生が開始され、、図4(b)に示すように該連続再生された各静止画像コンテンツが表示部25に順次、表示されることとなる。なお、制御部34は、静止画像コンテンツと共に、当該静止画像コンテンツの保存場所、及び当該静止画像コンテンツに付された識別番号を表示部25に順次、表示するようになっている。図4(b)は、メモリ33(=内部メモリ)に保存されている「IM−003」の識別番号が付された静止画像コンテンツの表示例である。
【0040】
また、この場合、制御部34は、外部のサーバ装置が検出されないため、処理をステップS11に進め、ホームネットワーク2に接続されている全てのサーバ装置の検出が終了したタイミングで処理をステップS12に進め、上記ステップS7で形成した再生リストに対応する、上記メモリ33に保存されている全ての静止画像コンテンツの再生を終了したタイミングで、この図3のフローチャートに示す全処理を終了する。
【0041】
すなわち、この「1.メモリ33に静止画像コンテンツが保存されているが、ホームネットワーク2に接続された外部のサーバ装置が存在しない場合」、制御部34は、メモリ33に保存されている静止画像コンテンツのみを連続再生して、この図3のフローチャートに示す全処理を終了することとなる。
【0042】
また、この場合、ホームネットワーク2に接続された外部のサーバ装置が存在しないため、制御部34は、ホームネットワーク2に接続された外部のサーバ装置が存在しないことを判別するまでの間、図4(b)に示す近距離無線通信アイコン41を点滅表示し、ホームネットワーク2に接続された外部のサーバ装置が存在しないことを判別したタイミングで、近距離無線通信アイコン41を非表示制御する。これにより、ユーザに対して、外部のサーバ装置が検出されなかったことを認識させることができる。
【0043】
なお、外部のサーバ装置が検出されなかった場合、この近距離無線通信アイコン41の非表示制御と共に、例えば「サーバ装置を検出できません」等のエラーメッセージを表示部25に表示制御してもよい。
【0044】
(2の場合)
次に、「2.メモリ33に静止画像コンテンツが保存されておらず、ホームネットワーク2に接続された外部のサーバ装置も存在しない場合」、制御部34は、メモリ33内のコンテンツの有無を判別するステップS6で「No」と判別し、外部のサーバ装置の検出の有無を判別するステップS8でも「No」と判別することとなる。
【0045】
この場合、制御部34は、メモリ33に静止画像コンテンツが保存されていないうえ、静止画像コンテンツを保存している外部のサーバ装置も検出されないため、ステップS11及びステップS12を介して、この図3のフローチャートに示す全処理を終了し、例えば「サーバ装置を検出できません」等のエラーメッセージを表示部25に表示することとなる。
【0046】
すなわち、この「2.メモリ33に静止画像コンテンツが保存されておらず、ホームネットワーク2に接続された外部のサーバ装置も存在しない場合」、制御部34は、静止画像コンテンツの連続再生を行うことなく、この図3のフローチャートに示す全処理を終了することとなる。
【0047】
(3の場合)
次に、「3.メモリ33に静止画像コンテンツが保存されていないが、ホームネットワーク2に接続された外部のサーバ装置が存在する場合」、制御部34は、メモリ33内のコンテンツの有無を判別するステップS6で「No」と判別し、外部のサーバ装置の検出の有無を判別するステップS8で「Yes」と判別することとなる。
【0048】
この場合、制御部34は、メモリ33に静止画像コンテンツが保存されていないため、外部のサーバ装置の検出を待って、処理をステップS9に進め、この検出された上記パーソナルコンピュータ装置4やハードディスクレコーダ装置5等の外部のサーバ装置に保存されているコンテンツに対応する再生リストを形成する。そして、ステップS10において、この形成した再生リストに基づいて、外部のサーバ装置に保存されている静止画像コンテンツの連続再生を開始する。
【0049】
これにより、ユーザから静止画像コンテンツの連続再生の実行が指定されてから、外部のサーバ装置の検出、及び該検出したサーバ装置からの静止画像コンテンツの取り込みを経て、該取り込んだ静止画像コンテンツの連続再生が開始されることとなる。
【0050】
また、この場合、制御部34は、それまで点滅表示制御していた近距離無線通信アイコン41を、外部のサーバ装置が検出されたタイミングで、図4(c)に示すように点灯表示制御する。これにより、ユーザに対して、ホームネットワーク2に対するネットワーク接続及び外部のサーバ装置の検出の完了を認識させることができる。
【0051】
さらに、制御部34は、外部のサーバ装置に保存されている静止画像コンテンツを表示部25に表示する場合、図4(c)に示すように、例えば「パーソナルコンピュータ PC−008」等の、現在、再生している静止画像コンテンツの保存場所(この例の場合は、パーソナルコンピュータ装置4)及びその静止画像コンテンツに付されている識別番号(この例の場合は、PC−008)を表示する。
【0052】
(4の場合)
次に、「4.メモリ33に静止画像コンテンツが保存されており、ホームネットワーク2に接続された外部のサーバ装置が存在する場合」、制御部34は、メモリ33内のコンテンツの有無を判別するステップS6で「Yes」と判別し、外部のサーバ装置の検出の有無を判別するステップS8でも「Yes」と判別することとなる。
【0053】
この場合、制御部34は、メモリ33に静止画像コンテンツが保存されているため、ステップS7において、メモリ33に保存されている静止画像コンテンツのファイルパスに基づいて再生リストを形成する。そして、この形成した再生リストに基づいて、各静止画像コンテンツを所定時間間隔で順次、連続的に再生する連続再生を開始する。
【0054】
これにより、パーソナルコンピュータ装置4やハードディスクレコーダ装置5等の外部のサーバ装置に保存されている静止画像コンテンツが連続再生される前に、上記連続再生指示アイコン40が選択操作されたタイミングで、メモリ33に保存されている静止画像コンテンツの連続再生が開始され、該連続再生された各静止画像コンテンツが表示部25に順次、表示されることとなる。
【0055】
また、この場合、制御部34は、外部のサーバ装置が検出されたタイミングで、図4(c)に示すように、それまで点滅表示制御していた近距離無線通信アイコン41を点灯表示制御すると共に、処理をステップS9に進め、この検出された上記パーソナルコンピュータ装置4やハードディスクレコーダ装置5等の外部のサーバ装置に保存されているコンテンツに対応する再生リストを形成し、この新たに形成した再生リストに基づいて、再生リストの更新処理を行う。
【0056】
具体的には、制御部34は、サーバ装置に保存されている静止画像コンテンツに対応する再生リストを、上記メモリ33に保存されている静止画像コンテンツに対応する再生リストに付加することで、該再生リストを更新処理する。そして、ステップS10において、この更新処理した再生リストに基づいて、例えばメモリ33に保存されている静止画像コンテンツ及び外部のサーバ装置に保存されている静止画像コンテンツを交互に連続再生する等のように、外部のサーバ装置に保存されている静止画像コンテンツにメモリ33に保存されている静止画像コンテンツを交じえて、該静止画像コンテンツの連続再生を行う。
【0057】
或いは、制御部34は、上記メモリ33に保存されている静止画像コンテンツに対応する再生リストを、サーバ装置に保存されている静止画像コンテンツに対応する再生リストに更新処理する。そして、ステップS10において、この更新処理した再生リストに基づいて、外部のサーバ装置に保存されている静止画像コンテンツを連続再生する。これにより、ユーザからサーバ装置に保存されているコンテンツの連続再生が指定されたタイミングで、メモリ33に保存されている静止画像コンテンツの連続再生を直ちに開始し、外部のサーバ装置に保存されている静止画像コンテンツの取り込みを行ったタイミングで、当該連続再生する静止画像コンテンツを、メモリ33に保存されている静止画像コンテンツから、外部のサーバ装置に保存されている静止画像コンテンツに切り替えて、該連続再生を行うことができる。
【0058】
制御部34は、このような連続再生制御を行うと共に、ステップS11でホームネットワーク2上の全てのサーバ装置の検出が終了したか否か、及びステップS12で、上記再生リストに掲げられた全ての静止画像コンテンツの再生が終了したか否かを判別し、ホームネットワーク2上の全てのサーバ装置の検出が終了し、かつ、上記再生リストに掲げられた全ての静止画像コンテンツの再生が終了したものと判別したタイミングで、この図3のフローチャートに示す全処理を終了する。
【0059】
〔コンテンツの選択的取り込み動作〕
次に、この実施の形態のホームネットワークシステムの場合、ユーザは、上記パーソナルコンピュータ装置4及びハードディスクレコーダ装置5等の外部のサーバ装置に保存されている「未再生のコンテンツ」、「ユーザの嗜好に対応するコンテンツ」、或いは「再生途中となっているコンテンツ」のうち、所望のコンテンツを指定して取り込み可能となっている。この取り込みを行うコンテンツの指定は、ユーザが設定メニューに基づいて予め指定するようになっている。制御部34は、ユーザから指定された、上記取り込みを行うコンテンツを示す取り込みコンテンツ情報をメモリ33に記憶しておき、図3のフローチャートに示す上記ステップS9において、外部のサーバ装置からコンテンツの取り込みを行う際に、このメモリ33に記憶されている取り込みコンテンツ情報に基づいて、ユーザに指定されたコンテンツの取り込みを行う。
【0060】
(未再生のコンテンツの取り込み動作)
具体的には、ハードディスクレコーダ装置5において、テレビジョン放送番組を録画することで形成された動画コンテンツのうち、未再生の動画コンテンツに対しては、当該ハードディスクレコーダ装置5は、その動画コンテンツに対して未再生であることを示すフラグを付すと共に、録画済みリストを表示する際に、例えば新着コンテンツであることを示す「New」の文字を、その題名に付して表示するようになっている。同様に、パーソナルコンピュータ装置4においても、未再生の静止画像コンテンツ、動画像コンテンツ及び音楽コンテンツに対して、未再生であることを示すフラグを付すようになっている。
【0061】
このため、取り込みを行うコンテンツとして、ユーザから上記「未再生のコンテンツ」が指定されている場合、携帯電話機1の制御部34は、パーソナルコンピュータ装置4及びハードディスクレコーダ装置5等の外部のサーバ装置から、未再生の静止画像コンテンツ(及び動画コンテンツ、音楽コンテンツ)を取り込むように、近距離無線通信部32を制御する。これにより、外部のサーバ装置から未再生のコンテンツのみを選択的に取り込むことができ、該未再生のコンテンツのみを上述のように連続再生することができる。
【0062】
なお、携帯電話機1の制御部34は、動画コンテンツを連続再生する場合は、第1番目の動画コンテンツの先頭から数秒程度を再生し、第2番目の動画コンテンツの先頭から数秒程度を再生する等のように、各動画コンテンツの先頭部分を数秒ずつ連続的に再生する。同様に、携帯電話機1の制御部34は、音楽コンテンツを連続再生する場合は、第1番目の音楽コンテンツの先頭から数秒程度を再生し、第2番目の音楽コンテンツの先頭から数秒程度を再生する等のように、各音楽コンテンツの先頭部分を数秒ずつ連続的に再生する。
【0063】
(ユーザの嗜好に対応するコンテンツの取り込み動作)
次に、ハードディスクレコーダ装置5において、テレビジョン放送番組を録画することで形成された各動画コンテンツに対しては、その動画コンテンツの種別を示す、例えば「スポーツ」、「アニメーション」、「映画」、「バラエティ」等の種別情報が付されるようになっている。同様に、パーソナルコンピュータ装置4においても、動画像コンテンツに対しては上述の種別情報を付加して保存し、音楽コンテンツに対しては「ポップス」、「ロック」、「演歌」等の種別情報を付加して保存するようになっている。なお、パーソナルコンピュータ装置4に保存される静止画像コンテンツに対しては、ユーザがマニュアル的に、例えば「運動会」、「音楽会」、「文化祭」等の種別情報を付加して保存するようになっている。
【0064】
また、ハードディスクレコーダ装置5は、各動画コンテンツが視聴される毎に、この視聴された動画コンテンツの種別情報をカウントする。これにより、ユーザが頻繁に視聴する動画コンテンツの種別のカウント値が徐々に大きな値となる。そして、この大きな値となったカウント値に対応する種別が、ユーザの嗜好に対応する種別を示すこととなる。
【0065】
同様に、パーソナルコンピュータ装置4も、各動画コンテンツが視聴される毎に、この視聴された動画コンテンツの種別情報をカウントし、音楽コンテンツや静止画像コンテンツの再生がなされる毎に、この再生された音楽コンテンツや静止画像コンテンツの種別情報をカウントする。これにより、ユーザが頻繁に視聴する動画コンテンツ、音楽コンテンツ、及び静止画像コンテンツの種別のカウント値が徐々に大きな値となる。そして、この大きな値となったカウント値に対応する種別が、ユーザの嗜好に対応する種別を示すこととなる。
【0066】
取り込みを行うコンテンツとして、ユーザから上記「ユーザの嗜好に対応するコンテンツ」が指定されている場合、携帯電話機1の制御部34は、パーソナルコンピュータ装置4及びハードディスクレコーダ装置5等の外部のサーバ装置から、上記カウント値の大きなコンテンツを取り込むように、近距離無線通信部32を制御する。これにより、外部のサーバ装置からユーザの嗜好に対応するコンテンツのみを選択的に取り込むことができ、該ユーザの嗜好に対応するコンテンツのみを上述のように連続再生することができる。
【0067】
(再生途中となっているコンテンツの取り込み動作)
次に、ハードディスクレコーダ装置5において、保存している各動画コンテンツのうち、再生途中の動画コンテンツに対しては、その再生途中となる位置にマーカを付すようになっている。すなわち、再生途中の位置に対応する再生時間情報を記憶しておき、次回の再生時に、この再生時間情報で示される再生位置から再生を開始するようになっている。
【0068】
同様に、パーソナルコンピュータ装置4も、各動画コンテンツのうち、再生途中の動画コンテンツや音楽コンテンツに対しては、その再生途中となる位置に上記マーカを付すようになっている。
【0069】
取り込みを行うコンテンツとして、ユーザから上記「再生途中となっているコンテンツ」が指定されている場合、携帯電話機1の制御部34は、パーソナルコンピュータ装置4及びハードディスクレコーダ装置5等の外部のサーバ装置から、上記マーカが付されているコンテンツを取り込むように、近距離無線通信部32を制御する。これにより、外部のサーバ装置から再生途中となっているコンテンツのみを選択的に取り込むことができ、該ユーザの嗜好に対応するコンテンツのみを上述のように連続再生することができる。
【0070】
〔電子メールに対するコンテンツの添付動作〕
次に、当該実施の形態のホームネットワークシステムの場合、上述のように連続再生されているコンテンツの中から所望のコンテンツを選択し、この選択したコンテンツを電子メールの添付ファイルとして添付可能となっている。
【0071】
まず、携帯電話機1の操作部26は、決定キー、十字キー、クリアキー及び第1〜第4のソフトキーを有しており、制御部34は、これら各キーに所定の機能を割り当てて表示部25に表示するようになっている。例えば、図4(c)に示す静止画像コンテンツの連続再生時には、制御部34は、決定キーに対して再生/一時停止の各機能が、十字キーの右キーに対してコンテンツの早送り機能が、十字キーの左キーに対してコンテンツの早戻し機能が、第1のソフトキーに対して連続再生の中止機能が、第2のソフトキーに対して表示部25に静止画像コンテンツのみを表示する機能が、第3のソフトキーに対して総合メニューを表示する機能が、それぞれ割り当てられていることを意味する表示を行う。
【0072】
電子メールに添付するコンテンツを選択する場合、ユーザは、上述のように連続再生されるコンテンツのうち、所望のコンテンツが再生された際に決定キーを押圧操作する。上述のように、この場合、決定キーに対しては再生/一時停止の各機能が割り当てられている。このため、制御部34は、連続再生中に決定キーの押圧操作を検出すると、当該決定キーの押圧操作を検出したタイミングで、静止画像コンテンツの連続再生を一時停止制御する。これにより、図4(d)に示すように、決定キーの押圧操作が検出された際に再生していた静止画像コンテンツが停止した状態で表示部25に表示されることとなる。
【0073】
また、制御部34は、このような停止表示制御と共に、第3のソフトキーに対して、現在、表示されている静止画像コンテンツを電子メールの添付ファイルに指定する機能が割り当てられていることを意味する表示(=図4(d)に示す「メール添付」の表示)を行うと共に、第4のソフトキーに対して、現在、表示されている静止画像コンテンツをメモリ33に保存する機能が割り当てられていることを意味する表示(=図4(d)に示す「保存」の表示)を行う。
【0074】
ユーザは、現在、表示されている静止画像コンテンツを電子メールの添付ファイルに指定する場合、上記第3のソフトキーを押圧操作する。制御部34は、この第3のソフトキーの押圧操作を検出すると、現在、表示している静止画像コンテンツが電子メールの添付ファイルに指定されたことを認識し、メモリ33に記憶されている電子メール管理プログラムに基づいて、図4(e)に示すような電子メールの編集画面を表示部25に表示する。そして、この電子メールの編集画面と、上記第3のソフトキーが押圧操作された際に表示部25に表示していた静止画像コンテンツとを関連付けすると共に、電子メールの編集画面に対して、例えば「PC−008 18KB」等の、当該電子メールに対して添付ファイルが添付されたことを意味する表示を行う。
【0075】
これによりユーザは、自分が選択した静止画像コンテンツが、これから作成しようとしている電子メールに対して添付されたことを認識することができる。制御部34は、この編集画面に基づいて作成された電子メールを送信する際、上記関連付けを行った静止画像コンテンツを添付して送信する。これにより、連続再生されているコンテンツの中から選択した所望のコンテンツを添付ファイルとした電子メールの送信を行うことができる。
【0076】
〔コンテンツの保存動作〕
次に、当該実施の形態のホームネットワークシステムの場合、外部のサーバ装置から配信され連続再生されているコンテンツの中から所望のコンテンツを選択し、この選択したコンテンツをメモリ33に保存可能となっている。この場合、ユーザは、上述のように連続再生されるコンテンツのうち、所望のコンテンツが再生された際に決定キーを押圧操作する。上述のように、決定キーに対しては再生/一時停止の各機能が割り当てられている。このため、制御部34は、連続再生中に決定キーの押圧操作を検出すると、当該決定キーの押圧操作を検出したタイミングで、静止画像コンテンツの連続再生を一時停止制御する。これにより、図4(d)に示すように、決定キーの押圧操作が検出された際に再生していた静止画像コンテンツが停止した状態で表示部25に表示されることとなる。
【0077】
また、制御部34は、このような停止表示制御と共に、第4のソフトキーに対して、現在、表示されている静止画像コンテンツをメモリ33に保存する機能が割り当てられていることを意味する表示(=図4(d)に示す「保存」の表示)を行う。
【0078】
ユーザは、現在、表示されている静止画像コンテンツを保存する場合、上記第4のソフトキーを押圧操作する。制御部34は、この第4のソフトキーの押圧操作を検出すると、現在、表示している静止画像コンテンツの保存が指定されたことを認識し、上記第4のソフトキーが押圧操作された際に表示部25に表示していた静止画像コンテンツをメモリ33に保存制御する。これにより、外部のサーバ装置から配信され連続再生されているコンテンツの中から所望のコンテンツを選択し、この選択したコンテンツをメモリ33に保存することができる。
【0079】
〔コンテンツの一覧の表示動作〕
次に、当該実施の形態のホームネットワークシステムの場合、連続再生されているコンテンツの一覧を表示可能となっている。例えば、静止画像コンテンツの連続再生時には、ユーザは、いわゆる流し見を行うかたちで、該連続再生される静止画像コンテンツを視認していくのであるが、現在、表示されている静止画像コンテンツの前後数枚分の静止画像コンテンツを確認したい場合がある。この連続再生時には、制御部34は、操作部26のクリアキーに対して、静止画像コンテンツの一覧表示の指定機能を割り当てている。このため、ユーザは、静止画像コンテンツの一覧を表示させたい場合、所望の静止画像コンテンツが表示された際に上記クリアキーを押圧操作する。
【0080】
制御部34は、連続再生時にクリアキーの押圧操作を検出すると、静止画像コンテンツの一覧の表示が指定されたものと認識し、例えば図4(f)に示すように、クリアキーの押圧操作を検出した際に表示部25に表示していた静止画像コンテンツの識別番号、及びこの静止画像コンテンツの前後の識別番号を有する該前後数枚分の静止画像コンテンツの識別番号を一覧表示する。図4(f)に示す例は、パーソナルコンピュータ装置4に保存されているPC−008の識別番号が付された静止画像コンテンツが表示部25に表示されている際に、上記クリアキーが押圧操作された場合の一覧の表示例である。この場合、PC−008の識別番号を略中心として、前後の静止画像コンテンツの識別番号となる、PC−005〜PC−007及びPC−009〜PC−012の各識別番号が一覧表示されることとなる。なお、この例では、識別番号の一覧を表示することとしたが、サムネイル画像の一覧を表示してもよい。
【0081】
次に、ユーザは、このように識別番号が一覧表示された静止画像コンテンツの中から所望の静止画像コンテンツを表示する場合、十字キーの上キー及び下キーを押圧操作することでカーソルCRを移動操作し、この一覧表示された各識別番号の中から、所望の静止画像コンテンツに対応する識別番号を選択操作した後、決定キーを押圧操作する。
【0082】
制御部34は、上記識別番号の一覧を表示している際に決定キーの押圧操作を検出すると、例えば図4(d)に示すように当該決定キーの押圧操作を検出した際にカーソルCRが位置している識別番号に対応する静止画像コンテンツを表示部25に表示制御する。これにより、連続再生されている静止画像コンテンツと、その前後の静止画像コンテンツの中から所望のコンテンツを選択して表示部25に表示することができる。
【0083】
なお、制御部34は、このように上記一覧の中から選択された静止画像コンテンツを表示部25に表示した際に、第3のソフトキーに対してメール添付機能を割り当て、また、第4のソフトキーに対して保存機能を割り当てる。そして、第3のソフトキーの押圧操作を検出した場合は、図4(e)を用いて説明したように、その静止画像コンテンツを添付ファイルとした電子メールの編集画面を表示部25に表示制御し、第4のソフトキーの押圧操作を検出した場合は、その静止画像コンテンツをメモリ33に保存制御する。
【0084】
[実施の形態の効果]
以上の説明から明らかなように、当該実施の形態のホームネットワークシステムは、外部のサーバ装置から取り込んだ複数のコンテンツの連続再生が指定された場合、該外部のサーバ装置からコンテンツの取り込みを行っている間、携帯電話機1の内部のメモリ33に保存されている各コンテンツを、所定時間間隔で順次、連続再生する。そして、外部のサーバ装置からコンテンツの取り込みが行われた際に、先に連続再生している上記コンテンツ記憶手段のコンテンツに代えて、或いは、コンテンツ記憶手段のコンテンツも交えて、外部のサーバ装置から取り込んだコンテンツの連続再生を実行する。
【0085】
これにより、ホームネットワーク2上に接続されている外部のサーバ装置からコンテンツを取り込むまでの間は、メモリ33に保存されているコンテンツの連続再生を、先行して実行することができるため、ユーザからの見た目上、コンテンツの連続再生を直ちに実行することができる。従って、外部のサーバ装置に保存されているコンテンツの連続再生が開始されるまでに長時間を要することで、ユーザが煩わしさを覚える不都合を防止することができる。
【0086】
[変形例]
上述の実施の形態の説明では、本発明に対して携帯電話機を用いることとしたが、この携帯電話機の他、PHS電話機(PHS:Personal Handyphone System)、PDA装置(PDA:Personal Digital Assistant)、ノート型のパーソナルコンピュータ装置等の携帯機器を用いてもよい。いずれの場合でも、上述と同じ効果を得ることができる。
【0087】
最後に、上述の実施の形態の説明は、本発明の一例である。このため、本発明は上述の実施の形態に限定されることはなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論であることを付け加えておく。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明を適用した実施の形態となるホームネットワークシステムのシステム構成を示す図である。
【図2】実施の形態のホームネットワークシステムで用いられる携帯電話機のブロック図である。
【図3】実施の形態のホームネットワークシステムにおける、コンテンツの連続再生動作の流れを示すフローチャートである。
【図4】実施の形態のホームネットワークシステムの、コンテンツの連続再生動作時に携帯電話機の表示部に表示される各表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0089】
1 携帯電話機、2 ホームネットワークシステム、3 近距離無線通信アクセスポイント(近距離無線通信AP)、4 パーソナルコンピュータ装置、5 ハードディスクレコーダ装置、21 携帯電話機のアンテナ、22 通信回路、23 スピーカ部、24 マイクロホン部、25 表示部、26 操作部、27 発光部(LED)、28 カメラ部、29 バイブレーションユニット、30 タイマ、31 近距離無線通信アンテナ、32 近距離無線通信部、33 メモリ、34 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
当該携帯端末装置と物理的に一体化されて設けられ、所定のコンテンツが保存されたコンテンツ記憶手段と、
複数のコンテンツを所定時間間隔で順次、連続再生する連続再生手段と、
ホームネットワークに近距離無線通信回線の接続を図り、該ホームネットワークに接続された外部のサーバ装置からコンテンツの取り込みを行うための近距離無線通信手段と、
上記ホームネットワークに接続された外部のサーバ装置からコンテンツの取り込みを行うように上記近距離無線通信手段を制御している間に、上記ホームネットワークに接続された外部のサーバ装置に保存されているコンテンツの上記連続再生が指定された場合、上記コンテンツ記憶手段に記憶されているコンテンツの連続再生を実行するように上記連続再生手段を制御すると共に、上記近距離無線通信手段により上記外部のサーバ装置からコンテンツが取り込まれた際に、上記コンテンツ記憶手段に保存されているコンテンツの連続再生に代えて、上記外部のサーバ装置から取り込んだコンテンツの連続再生を行うように上記連続再生手段を制御し、或いは上記近距離無線通信手段により上記外部のサーバ装置からコンテンツが取り込まれた際に、上記コンテンツ記憶手段に保存されているコンテンツを交えて、上記外部のサーバ装置から取り込んだコンテンツの連続再生を行うように上記連続再生手段を制御する制御手段と
を有する携帯端末装置。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯端末装置であって、
上記制御手段は、上記外部のサーバ装置に保存されているコンテンツのうち、未再生のコンテンツ、又はユーザの嗜好に対応するコンテンツ、或いは再生途中となっているコンテンツを該サーバ装置から取り込むように上記近距離無線通信手段を制御すること
を特徴とする携帯端末装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の携帯端末装置であって、
ユーザの入力操作に対応した電子メールを作成する電子メール作成手段を有し、
上記制御手段は、上記連続再生手段で連続再生されているコンテンツの再生一時停止が指定された際に、該コンテンツの連続再生を一次停止するように上記連続再生手段を制御すると共に、この連続再生を一時停止した際に該連続再生手段で再生されていたコンテンツを電子メールの添付ファイルとするための表示を表示手段に表示し、この表示に基づいて上記コンテンツを電子メールの添付ファイルとする指示がなされた場合に、上記連続再生を一時停止した際に上記連続再生手段で再生されていたコンテンツを添付ファイルとした電子メールの作成画面を上記表示手段に表示するように上記電子メール作成手段を制御すること
を特徴とする携帯端末装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のうち、いずれか一項に記載の携帯端末装置であって、
上記制御手段は、上記連続再生手段で連続再生されているコンテンツの再生一時停止が指定された際に、該コンテンツの連続再生を一次停止するように上記連続再生手段を制御すると共に、この連続再生を一時停止した際に該連続再生手段で再生されていたコンテンツを上記コンテンツ記憶手段に保存するための表示を表示手段に表示し、この表示に基づいて上記コンテンツを保存する指示がなされた場合に、上記連続再生を一時停止した際に上記連続再生手段で再生されていたコンテンツを上記コンテンツ記憶手段に保存制御すること
を特徴とする携帯端末装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のうち、いずれか一項に記載の携帯端末装置であって、
上記制御手段は、上記連続再生手段によりコンテンツが連続再生されている際に、コンテンツの一覧表示が指定された場合、当該指定がなされた際に上記連続再生手段で再生されていたコンテンツを含む、前後所定数のコンテンツの一覧を表示手段に表示制御し、この一覧の中から所望のコンテンツが選択された場合、この選択されたコンテンツを再生制御すること
を特徴とする携帯端末装置。
【請求項6】
制御手段が、ホームネットワークに近距離無線通信回線の接続を図り、該ホームネットワークに接続された外部のサーバ装置からコンテンツの取り込みを行うように近距離無線通信手段を制御するステップと、
上記外部のサーバ装置からコンテンツの取り込みを行うように近距離無線通信手段を制御している間に、該外部のサーバ装置から取り込んだ複数のコンテンツの連続再生が指定された場合、制御手段が、当該コンテンツ再生方法が適用される装置と物理的に一体化されて設けられ、所定のコンテンツが保存されるコンテンツ記憶手段に記憶されている各コンテンツを、所定時間間隔で順次、連続再生するように連続再生手段を制御するステップと、
上記近距離無線通信手段により上記外部のサーバ装置からコンテンツが取り込まれた際に、制御手段が、上記コンテンツ記憶手段に保存されているコンテンツの連続再生に代えて、上記外部のサーバ装置から取り込んだコンテンツの連続再生を行うように上記連続再生手段を制御し、或いは上記近距離無線通信手段により上記外部のサーバ装置からコンテンツが取り込まれた際に、上記コンテンツ記憶手段に保存されているコンテンツを交えて、上記外部のサーバ装置から取り込んだコンテンツの連続再生を行うように上記連続再生手段を制御するステップと
を有するコンテンツ再生方法。
【請求項7】
ホームネットワークに近距離無線通信回線の接続を図り、該ホームネットワークに接続された外部のサーバ装置からコンテンツの取り込みを行うように近距離無線通信手段を制御する近距離無線通信制御手段としてコンピュータを機能させ、
上記近距離無線通信制御手段としてコンピュータを機能させている間に、該外部のサーバ装置から取り込んだ複数のコンテンツの連続再生が指定された場合、当該コンテンツ再生プログラムが適用される装置と物理的に一体化されて設けられ、所定のコンテンツが保存されるコンテンツ記憶手段に記憶されている各コンテンツを、所定時間間隔で順次、連続再生するように連続再生手段を制御する内部コンテンツ連続再生制御手段としてコンピュータを機能させ、
上記近距離無線通信制御手段としてコンピュータを機能させることで、上記近距離無線通信手段により上記外部のサーバ装置からコンテンツが取り込まれた際に、上記内部コンテンツ連続再生制御手段としてコンピュータを機能させることで上記連続再生を行っている上記コンテンツ記憶手段に保存されているコンテンツに代えて、上記外部のサーバ装置から取り込んだコンテンツの連続再生を行うように上記連続再生手段を制御する外部コンテンツ連続再生制御手段としてコンピュータを機能させ、
或いは、上記近距離無線通信制御手段としてコンピュータを機能させることで、上記近距離無線通信手段により上記外部のサーバ装置からコンテンツが取り込まれた際に、上記内部コンテンツ連続再生制御手段としてコンピュータを機能させることで上記連続再生を行っている上記コンテンツ記憶手段に保存されているコンテンツを交えて、上記外部のサーバ装置から取り込んだコンテンツの連続再生を行うように上記連続再生手段を制御する外部コンテンツ連続再生制御手段としてコンピュータを機能させること
を特徴とするコンテンツ再生プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−271334(P2008−271334A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−113442(P2007−113442)
【出願日】平成19年4月23日(2007.4.23)
【出願人】(501431073)ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社 (810)
【Fターム(参考)】