説明

携帯端末装置、プログラムおよびメール表示方法

【課題】メールに関連する機能の操作性を向上できる携帯端末機を提供する。
【解決手段】携帯端末機1は、第1表示部12と、第2表示部22と、前記第1表示部12に対する入力を検出する第1検出部13と、前記第2表示部22に対する入力を検出する第2検出部23と、メールを送受信する通信処理部305と、所定情報および前記所定情報に関連するアプリケーションプログラムを記憶する記憶部310と、制御部300とを備える。ここで、前記制御部300は、前記第1および第2検出部13、23のいずれか一方の検出部により前記メールを前記第1および第2表示部12,22のいずれか一方の表示部に表示する入力が検出されると、前記メールを前記一方の表示部に表示する。前記メールの表示と共に、前記制御部300は、前記メールに含まれる前記所定情報に関連する前記アプリケーションプログラムの画面を他方の表示部に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)、タブレットPC(TabletPC)、電子書籍端末、携帯ゲーム機等の携帯端末装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、2つの表示装置を有する携帯端末装置が知られている。このような携帯端末装置では、メールのリストが主表示装置に表示されている状態で、ユーザーがリストからメールを指定し、副筐体を引き出す。これにより、指定されたメールの詳細が副筐体の副表示装置に表示され得る(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO2003/077097号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、メールのリストと、リストから指定されたメールの詳細とが2つの表示装置のそれぞれに表示されるのみに留まる。このため、たとえば、メールにファイルが添付されていたり、メールの本文などに連絡先情報などが含まれていたりする場合、ユーザーはメールからこれらの情報を見つけ出す必要がある。その上、見つけ出した情報に関連するアプリケーションプログラムを選び出し、このアプリケーションプログラムを実行しなければならない。このため、メールに関連する操作が多くあり、手間がかかる。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、メールに関連する機能の操作性を向上させることができる携帯端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る携帯端末装置は、第1表示部と、第2表示部と、前記第1表示部に対する入力を検出する第1検出部と、前記第2表示部に対する入力を検出する第2検出部と、メールを送受信する通信処理部と、前記通信処理部が受信するメールに含まれる所定情報および前記所定情報に関連するアプリケーションプログラムを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されたアプリケーションプログラムを実行する制御部とを備える。ここで、前記制御部は、前記第1および第2検出部のいずれか一方の検出部により前記メールを前記第1および第2表示部のいずれか一方の表示部に表示する入力が検出されると、前記メールを前記一方の表示部に表示する。前記メールの表示と共に、前記制御部は、前記一方の表示部に表示される前記メールに含まれる前記所定情報に関連する前記アプリケーションプログラムを実行し、当該アプリケーションプログラムに関連する画面を他方の表示部に表示する。
【0007】
本発明に係る携帯端末装置において、前記第1表示部を有する第1キャビネットと、前記第2表示部を有する第2キャビネットと、前記第1表示部が外部に露出する1画面状態と、前記第2表示部の少なくとも一部および前記第1表示部が外部に露出する2画面状態とで切り替え可能なように前記第1キャビネットと前記第2キャビネットを連結させる機構部とをさらに備えるよう構成され得る。ここで、前記制御部は、前記2画面状態において、前記メールを前記第1表示部に表示し、実行された前記アプリケーションプログラムに関連する画面を前記第2表示部に表示する。
【0008】
本発明に係る携帯端末装置において、前記制御部は、前記1画面状態において、前記メールを前記第1表示部に表示するよう構成され得る。また、前記制御部は、前記1画面状態から前記2画面状態に切り替えられると、前記メールを前記第1表示部に表示すると共に、実行された前記アプリケーションプログラムに関連する画面を前記第2表示部に表示する。
【0009】
本発明に係る携帯端末装置において、前記制御部は、前記2画面状態において、実行された前記アプリケーションプログラムを示す項目画像を前記第1および第2表示部のいずれか一方の表示部に表示するよう構成され得る。
【0010】
本発明に係る携帯端末装置において、前記制御部は、前記第1および第2検出部のいずれか一方の検出部により前記項目画像を選択する入力が検出されると、選択された前記項目画像により示される前記アプリケーションプログラムに関連する画面を前記第2表示部に表示するよう構成され得る。
【0011】
本発明に係る携帯端末装置において、前記制御部は、前記1画面状態において、実行された前記アプリケーションプログラムを示す項目画像を前記第1表示部に表示するよう構成され得る。
【0012】
本発明に係る携帯端末装置において、前記制御部は、前記第1検出部により前記項目画像を選択する入力が検出されると、選択された前記項目画像により示される前記アプリケーションプログラムに関連する画面を前記第1表示部に表示するよう構成され得る。
【0013】
本発明に係る携帯端末装置において、前記第1表示部を有する第1キャビネットと、前記第2表示部を有する第2キャビネットと、前記第1表示部が外部に露出する1画面状態と、前記第2表示部の少なくとも一部および前記第1表示部が外部に露出する2画面状態とで切り替え可能なように前記第1キャビネットと前記第2キャビネットを連結させる機構部とをさらに備えるよう構成され得る。ここで、前記制御部は、前記2画面状態において、前記メールを前記第2表示部に表示し、実行された前記アプリケーションプログラムに関連する画面を前記第1表示部に表示する。
【0014】
本発明の第2の態様に係るプログラムは、第1表示部と、第2表示部と、前記第1表示部に対する入力を検出する第1検出部と、前記第2表示部に対する入力を検出する第2検出部と、メールを送受信する通信処理部とを備える携帯端末装置のコンピュータに、前記第1および第2検出部のいずれか一方の検出部により前記メールを前記第1および第2表示部のいずれか一方の表示部に表示する入力が検出されると、前記メールを前記一方の表示部に表示すると共に、前記一方の表示部に表示される前記メールに含まれる前記所定情報に関連するアプリケーションプログラムを実行し、当該アプリケーションプログラムに関連する画面を他方の表示部に表示する機能を付与する。
【0015】
本発明の第3の態様に係るメール表示方法は、第1表示部と、第2表示部と、前記第1表示部に対する入力を検出する第1検出部と、前記第2表示部に対する入力を検出する第2検出部と、メールを送受信する通信処理部と、前記通信処理部が受信するメールに含まれる所定情報および前記所定情報に関連するアプリケーションプログラムを記憶する記憶部とを備える携帯端末装置におけるメール表示方法であって、前記メールを前記第1および第2表示部のいずれか一方の表示部に表示する入力が行われたことを検出する入力検出ステップと、前記入力検出ステップによる検出に基づいて、前記メールを前記一方の表示部に表示するメール表示ステップと、前記一方の表示部に表示される前記メールに含まれる前記所定情報に関連するアプリケーションプログラムを実行し、当該アプリケーション
プログラムに関連する画面を他方の表示部に表示するプログラム表示ステップと、を含む。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、メールに関連する機能の操作性を向上させることができる携帯端末装置を提供することができる。
【0017】
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施の形態に係る、閉状態および開状態の携帯電話機の外観構成および断面構成を示す図である。
【図2】実施の形態に係る、チルト状態の携帯電話機の外観構成を示す図である。
【図3】実施の形態に係る、携帯電話機の、閉状態から開状態へ変形される様子を説明する図である。
【図4】実施の形態に係る、携帯電話機の全体構成を説明するブロック図である。
【図5】実施例に係る、メールを表示する制御処理を示すフローチャートである。
【図6】実施例に係る、メール受信メッセージおよび個別メール画面を第1表示面に表示した図である。
【図7】実施例に係る、個別メール画面を第1表示面に表示し、アプリケーション実行画面を第2表示面に表示した図である。
【図8】実施例に係る、個別メール画面を第1表示面に表示し、アプリケーション実行画面を第2表示面に表示した図である。
【図9】実施例に係る、個別メール画面およびアプリケーション実行画面を第1および第2表示面に表示した図である。
【図10】実施例に係る、個別メール画面を第1表示面に表示し、アプリケーション実行画面を第2表示面に表示した図である。
【図11】実施例に係る、メール作成画面を第1表示面に表示し、入力キーを第2表示面に表示した図である。
【図12】実施例に係る、個別メール画面を第1表示面に表示し、メールリスト画面を第2表示面に表示した図である。
【図13】実施例に係る、個別メール画面およびアプリケーション実行画面を第1および第2表示面のそれぞれに表示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態に係る携帯電話機について説明する。
【0020】
<携帯電話機の構成>
図1(a)〜(d)、図2(a)および(b)は、本実施の形態に係る携帯電話機1の構成を示す図である。図1(a)は、閉状態の携帯電話機1の構成を示す斜視図、図1(b)は、開状態の携帯電話機1の構成を示す斜視図である。図1(c)は、図1(a)の携帯電話機1を右側から見たときの内部透視図、図1(d)は、図1(b)の携帯電話機1を右側から見たときの内部透視図である。図2(a)は、チルト状態の携帯電話機1を、第1キャビネット10の手前側から見た斜視図、図2(b)は、チルト状態の携帯電話機1を、第1キャビネット10の奥側から見た斜視図である。
【0021】
図1を参照して、携帯電話機1は、第1キャビネット10と、第2キャビネット20と、これら第1および第2キャビネット10、20を連結する連結部30とで構成されてい
る。
【0022】
以下、携帯電話機1に対する「右」、「左」、「上」、「下」、「手前」および「奥」の方向は、図1(a)および(b)に示すように設定される。X軸、Y軸およびZ軸の正方向は、それぞれ、上、左および手前方向に対応する。第1および第2キャビネット10、20の「前面」は、それぞれ第1および第2キャビネット10、20の手前側の面である。第1および第2キャビネット10、20の「背面」は、それぞれ第1および第2キャビネット10、20の奥側の面である。
【0023】
なお、閉状態は、第1キャビネット10が、第2キャビネット20の前面に重ねられて配された状態である。開状態は、第1キャビネット10が、第2キャビネット20の上側に並べられた状態である。
【0024】
第1キャビネット10は、左右方向に長い平坦な直方体形状を有する。第1キャビネット10の前面には、第1タッチパネル11が配されている。第1タッチパネル11は、第1ディスプレイ12および第1タッチセンサ13を含む。
【0025】
第1ディスプレイ12は、液晶ディスプレイであり、液晶パネルおよびバックライトを備える。液晶パネルの背面側にバックライトが配され。液晶パネルの前面側に第1タッチセンサ13が配される。
【0026】
第1タッチセンサ13は、長方形状の透明なシートであり、第1ディスプレイ12の上に重ねられて配されている。第1タッチパネル11の外面である第1表示面14がユーザーによりタッチされることにより、第1表示面14に対する位置が入力され、第1タッチセンサ13は第1表示面14にタッチされた位置を入力位置として検出する。第1タッチセンサ13は、検出した入力位置に応じた位置信号を出力する。
【0027】
第1キャビネット10の、背面部の左側には、動画および静止画の撮像のためのレンズ窓15(図2(b)参照)が配される。
【0028】
第1キャビネット10の前面には、キー群16が配される。キー群16は、ホーム画面を第1表示面14に表示させるためのホームキー16H、アプリケーションプログラム(以下、「アプリケーション」と言う。)の実行の際に第1表示面14に表示される画面をひとつ戻すためのバックキー16B、アプリケーションの実行のためのアイコンを含むアプリケーション実行画面410(ランチャ画面)を第1表示面14に表示させるためのランチャキー16R等を含む。
【0029】
ホームキー16H、バックキー16Bおよびランチャキー16Rは、タッチキーである。指等により、ホームキー16H、バックキー16Bおよびランチャキー16Rのいずれかがタッチされると、キー入力回路(後述)が入力を受け付け、タッチされたキーに応じた信号をCPU300に出力する。
【0030】
第2キャビネット20は、左右方向に長い平坦な直方体形状を有する。第2キャビネット20の前面には、第2タッチパネル21が配されている。第2タッチパネル21は、第2ディスプレイ22および第2タッチセンサ23を含む。
【0031】
第2ディスプレイ22は、液晶ディスプレイであり、液晶パネルおよびバックライトを備える。液晶パネルの前面が第2表示面24となり、液晶パネルの背面側にバックライトが配される。
【0032】
第2タッチセンサ23は、長方形状の透明なシートであり、第2ディスプレイ22の上に重ねられて配されている。第2タッチパネル21の外面である第2表示面24がユーザーによりタッチされることにより、第2表示面24に対する位置が入力され、第2タッチセンサ23は第2表示面24にタッチされた位置を入力位置として検出する。第2タッチセンサ23は、検出した入力位置に応じた位置信号を出力する。
【0033】
なお、ユーザーが各表示面14、24を「タッチ」するとは、ユーザーが指やペンなどの接触部材によって各表示面14、24に触れることである。ユーザーが接触部材によって各表示面14、24を押したり、撫でたり、各表示面14、24に図形や文字を描いたりする場合に「タッチ」が行われる。ユーザーが各表示面14、24を「タップ」するとは、各表示面14、24のある位置において接触部材や指をタッチさせ、短時間のうちに離す動作を言う。ユーザーが各表示面14、24を「スライド」するとは、ユーザーが接触部材や指を、各表示面14、24に接触したまま、各表示面14、24に沿って動かす動作を言う。
【0034】
第2キャビネット20の前面および側面には、キー群26が配される。キー群26は、ホーム画面を第2表示面24に表示させるためのホームキー26H、アプリケーションの実行の際に第2表示面24に表示される画面をひとつ戻すためのバックキー26B、アプリケーション実行画面410を第2表示面24に表示させるためのランチャキー26R等を含む。ホームキー26H、バックキー26Bおよびランチャキー26Rは、タッチキーである。指等により、ホームキー26H、バックキー26Bおよびランチャキー26Rのいずれかがタッチされると、キー入力回路(図4参照)が入力を受け付け、タッチされたキーに応じた位置信号をCPU300に出力する。
【0035】
キー群26は、第2キャビネット20の下側側面部に配された機能キー26F1、26F2、26F3をさらに含む。機能キー26F1、26F2、26F3は、所定アプリケーションの実行、またはアプリケーションの実行時における音量調節その他の各種の機能のためのキーである。機能キー26F1、26F2、26F3が押下されると、キー入力回路(図4参照)がこの押下に基づく入力を受け付け、押下されたキーに応じた信号をCPU300に出力する。
【0036】
図1(c)を参照して、閉状態において、第1および第2表示面14、24のうち第1表示面14のみが外部を臨む。第2表示面24は、第1キャビネット10の背後に配され、外部を臨まない。図1(d)を参照して、開状態において、第1および第2表示面14、24は、携帯電話機1の前面側から外部を臨む。
【0037】
なお、開状態において、第1表示面14の下側の境界は、第1キャビネット10の下側側面に近い位置(数ミリメートル)に位置する。同様に、第2表示面24の上側の境界は、第2キャビネット20の上側側面に近い位置(数ミリメートル)に位置する。
【0038】
図2(a)および(b)に示されるチルト状態において、第1キャビネット10が、第2キャビネット20の上側に並べられて配される。チルト状態での第1および第2キャビネット10、20の各前面は、図2(a)および(b)に示される如く、所定の鈍角(たとえば百数十度)を有するよう配されている。
【0039】
連結部30は、中央フレーム31、第1右フレーム32、第1左フレーム33、第2右フレーム34および第2左フレーム35を有する。中央フレーム31は、左右に延びる形状を有する。中央フレーム31の右端は、第1右フレーム32の一端および第2右フレーム34の一端に接続する。中央フレーム31の左端は、第1左フレーム33の一端および第2左フレーム35の一端に接続する。
【0040】
第1右フレーム32および第1左フレーム33の他端には、それぞれ左右方向に延びる軸(図示せず)が配される。この軸が、第1キャビネット10の左右の側面部に配された溝部17により挟まれる。なお、図2(b)において、左側側面部の溝部17のみが描かれる。これらの軸が、溝部17に沿ってスライド移動可能に第1キャビネット10に保持されることにより、第1キャビネット10が、軸を中心に回転可能、且つ溝部17に沿って上下方向にスライド可能に、第1右フレーム32および第1左フレーム33により保持される。
【0041】
第2右フレーム34および第2左フレーム35は、第2キャビネット20を、左右方向を軸として回転可能に保持する。
【0042】
連結部30は、図3(a)〜(f)を用いて以下に説明するように、チルト状態を介して開状態と閉状態とを切り替え可能に、第1および第2キャビネット10、20を保持する。ユーザーは、手動で、携帯電話機1の使用状態を遷移させることができる。
【0043】
図3(a)〜(f)は、携帯電話機1の画面状態が閉状態(図3(a))から、チルト状態(図3(d))を介して開状態(図3(f))へ遷移される過程を、携帯電話機1の右側から見て説明する図である。
【0044】
携帯電話機1が図3(a)のように閉状態にあるとき、第1キャビネット10が手前方向(図3(a)の破線矢印)へ移動されると、図3(b)に示す如く、第1キャビネット10の背面が、第2キャビネット20の前面から離れる。このとき、第1キャビネット10の移動に応じて、連結部30は、時計回りの方向へ回転(実線矢印)される。
【0045】
図3(b)に示される状態において、第1キャビネット10がさらに手前方向へ移動され、且つ第1表示面14が下側を向くように回転されると(破線矢印)、携帯電話機1の状態は、図3(c)の配置状態を介して、図3(d)のチルト状態に至る。チルト状態において、第1キャビネット10の背面の下側は、連結部30に当接する。
【0046】
第1キャビネット10の背面の下側が連結部30に当接した状態が保たれたまま、連結部30がさらに時計回りの方向(図3(d)の破線矢印)へ回転されると、携帯電話機1は、図3(e)に示される、第1表示面14と第2表示面24とが略一面状態になる状態に至る。
【0047】
図3(e)において、第1キャビネット10および第2キャビネット20との間には、間隙(数ミリメートル)が存在する。第1キャビネット10を、第2キャビネット20に対して下方向(一点鎖線矢印)へスライドさせると、図3(f)のように、携帯電話機1は開状態へと至る。このとき、第1キャビネット10の下側側面と、第2キャビネット20の上側側面とが、互いに接した状態となる。
【0048】
なお、携帯電話機1が図3(d)で示されるチルト状態にあるとき、すなわち第1右フレーム32および第1左フレーム33と第2キャビネット20とが所定の鈍角をなす状態にあるとき、連結部30は、連結部30の回転を弱く係止するための構造を有する。回転が弱く係止されるため、ユーザーは、チルト状態を保ったまま携帯電話機1を使用することが可能であり、且つ、使用状態をチルト状態から開状態または閉状態へ、容易に変化させることができる。
【0049】
図4は、携帯電話機1の全体構成を示すブロック図である。本実施の形態の携帯電話機1は、上述した各構成要素の他、CPU300、メモリ310、カメラモジュール301
、マイク302、音声エンコーダ303、キー入力回路304、通信モジュール305、第1駆動回路306、第2駆動回路307、音声デコーダ308、スピーカ309および開閉センサ320を備えている。
【0050】
カメラモジュール301は、第1キャビネット10に配されている。カメラモジュール301は、レンズ窓15を通った光をデジタル信号に変換してCPU300へ出力する。
【0051】
マイク302は、第1キャビネット10に配される。マイク302は、集音した音声を音声信号に変換して音声エンコーダ303へ出力する。音声エンコーダ303は、マイク302からのアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換し、変換されたデジタルの音声信号をCPU300へ出力する。
【0052】
キー入力回路304は、キー群16、26の各キーが押下されたときに、押下されたキーに応じた信号をCPU300へ出力する。
【0053】
通信モジュール305は、通話や通信のための電波を送受信するアンテナを備える。通信モジュール305は、CPU300から入力される信号を無線信号に変換し、変換された無線信号を、アンテナを介して、基地局や他の通信装置等の通信先へ送信する。また、通信モジュール305は、アンテナを介して受信した無線信号をCPU300が利用できる形式の信号へ変換し、変換された信号をCPU300へ出力する。
【0054】
第1駆動回路306は、CPU300からの制御信号に応じて、第1ディスプレイ12の液晶パネルおよびバックライトを駆動する。これにより、液晶パネルが画像を描画し、バックライトが点灯して、画像が第1表示面14に映し出される。
【0055】
第2駆動回路307は、CPU300からの制御信号に応じて、第2ディスプレイ22の液晶パネルおよびバックライトを駆動する。これにより、液晶パネルが画像を描画し、バックライトが点灯して、画像が第2表示面24に映し出される。
【0056】
音声デコーダ308は、CPU300からの音信号にデコード処理およびD/A変換を施し、変換された信号をスピーカ309に出力する。スピーカ309は、音声デコーダ308から入力する信号に基づき、音を出力する。
【0057】
開閉センサ320は、画面状態を検出し、画面状態に応じたデジタル信号をCPU300へ出力する。開閉センサ320は、1画面状態(閉状態)と2画面状態(開状態、チルト状態)とにおける連結部30の第2キャビネット20に対する角度の変化を検出するための磁気センサを内蔵する。磁気センサは、第2キャビネット20と連結部30とを接続する軸部の回転を検出するよう配されている。CPU300は、開閉センサ320からの信号に基づき、現在の画面状態が1画面状態と2画面状態の何れであるかを検出する処理を実行する。
【0058】
なお、開閉センサ320は、磁気センサのかわりに、上記軸部の回転の角度を検出する角度センサを備えてもよい。
【0059】
メモリ310はROMおよびRAMを含み、RAMは第1VRAM311および第2VRAM312を含む。
【0060】
メモリ310には、CPU300に制御機能を付与するための制御プログラム、各種アプリケーション、第1および第2タッチセンサ13、23により入力された情報、通信モジュール305を介して送受信したメールなどの情報、および所定情報データベース等が
保存されている。
【0061】
メールは、付加情報、本文および添付ファイルなどを含む。ただし、本文および添付ファイルはメールに含まれない場合も当然に有り得る。付加情報には、宛先、送信元、題名、到着日時、添付ファイルの有無や種類などメールの送受信に関する情報が含まれる。添付ファイルの種類としては、テキスト、画像、音楽などが挙げられる。
【0062】
所定情報データベースには、所定情報と、所定情報に関連するアプリケーションの種別とが対応づけられて記憶されている。所定情報は、メールに含まれ得る情報であって、添付ファイルの種類、電話番号、郵便番号、住所、氏名、メールアドレス、日時、場所、URLなどが含まれる。所定情報がメールに添付されたテキストである場合、これに関連するアプリケーションは、文書を作成するワープロソフトなどのアプリケーションである。所定情報がメールに添付された音楽ファイルである場合、これに関連するアプリケーションは、音楽を再生する音楽プレイヤーなどのアプリケーションである。所定情報がメールに添付された画像である場合、これに関連するアプリケーションは、画像を表示するビューアーなどのアプリケーションである。所定情報がメール本文に記載された電話番号、郵便番号、住所、氏名およびメールアドレスなど個人の識別情報である場合、これに関連するアプリケーションは、個人の識別情報を管理するアドレス帳などのアプリケーションである。所定情報がメール本文に記載された日時および場所を示すデータである場合、これに関連するアプリケーションは、スケジュールを管理するアプリケーションである。所定情報がメール本文に記載されたURLである場合、これに関連するアプリケーションは、ウェブページ画面413を表示するウェブブラウザー(以下、単に「ブラウザー」と言う。)などのアプリケーションである。
【0063】
なお、上記では、所定情報がメール本文に含まれたメールアドレスである場合、関連するアプリケーションはアドレス帳としたが、メールアドレスに関連するアプリケーションはメールの作成や受信したメールを閲覧するためのメールアプリケーションであってもよい。
【0064】
また、上記では、所定情報がメール本文に含まれた電話番号である場合、関連するアプリケーションはアドレス帳としたが、電話番号に関連するアプリケーションは電話の発着信を行うための電話アプリケーションであってもよい。
【0065】
CPU300は、制御プログラムに従って、カメラモジュール301、マイク302、通信モジュール305、第1および第2ディスプレイ12、22、スピーカ309等を制御する。このCPU300からの制御信号に基づいて、通話、カメラ、電子メール、ブラウザー、地図、音楽プレイヤーおよび画像再生などの各種機能を実現するアプリケーションが実行される。
【0066】
CPU300は、各タッチセンサ13、23のいずれかによりメールを表示する操作が検出されると、通信モジュール305を介して送受信されたメールを第1表示面14に表示する。また、CPU300は、メールから所定情報を検索し、検出された所定情報に関連するアプリケーションを所定情報データベースに基づいて特定し実行する。こうして、実行されたアプリケーションの画面(以下、「アプリケーション実行画面」と言う。)410が第2表示面24に表示される。アプリケーション実行画面410には、ビューアー再生画面411、アドレス帳一覧画面412、ウェブページ画面413などが挙げられる。さらに、実行している全てのアプリケーションを示す項目画像「タブ」420およびタブ420に付された終了ボタン421が第2表示面24に表示される。
【0067】
<実施例>
図5は、メールを表示するためのCPU300における制御処理を示すフローチャートである。図6(a)は、メールの受信を知らせるメッセージ400が表示された第1表示面14を示す図である。図6(b)は、個別メール画面401が表示された第1表示面14を示す図である。図7(a)は、個別メール画面401が第1表示面14に表示され、ビューアー再生画面411が第2表示面24に表示された状態を示す図である。図7(b)は、個別メール画面401が第1表示面14に表示され、アドレス帳一覧画面412が第2表示面24に表示された状態を示す図である。図8は、個別メール画面401が第1表示面14に表示され、ウェブページ画面413が第2表示面24に表示された状態を示す図である。
【0068】
たとえば、メールが通信モジュール305を介して受信されると、受信メールはメモリ310に記憶される。また、受信メールの一部の情報が抽出されて、図6(a)に示すように、1画面状態においてはメールの受信を通知するメッセージ400が第1表示面14に表示される。ここでは、受信通知メッセージ400として、メールの付加情報から抽出された送信元および題名などが記される。ユーザーが受信通知メッセージ400をタッチすると、CPU300は、受信メールを表示するための操作がなされたと判断する(S101:YES)。
【0069】
CPU300は、表示操作がなされた受信メールをメモリ310から読み込む(S102)。次に、CPU300は、携帯電話機1が1画面状態か否かを開閉センサ320の検出信号を基に判断する(S103)。携帯電話機1が1画面状態であれば(S103:YES)、受信メールの宛先、送信元、題名および本文などを含む個別メール画面401が第1表示面14に表示される(S104)。ユーザーは、個別メール画面401を見て、受信メールの内容を確認することができる。
【0070】
一方、携帯電話機1が2画面状態であれば(S103:NO)、あるいは、個別メール画面401が第1表示面14に表示された後に、ユーザーによって1画面状態から2画面状態に変更されれば(S105:YES)、CPU300は、所定情報データベースを参照しながら、読み込んだ受信メールの付加情報、本文および添付ファイルに所定情報が含まれているかを検索する(S106)。所定情報が検出されなければ(S106:NO)、受信メールの個別メール画面401が両表示面14、24に表示される(S107)。
【0071】
受信メールから所定情報が検出されると(S106:YES)、CPU300は、所定情報データベースに基づいて、所定情報に関連するアプリケーションを特定し、アプリケーションを実行する(S108)。
【0072】
たとえば、受信メールに、画像データのファイル「Image.bmp」および音楽データのファイル「Music.mid」が添付されている場合がある。この場合、ファイルの種類または拡張子など添付ファイルのタイプを示す情報が、メール付加情報のデータ情報または添付ファイルの付随情報に含まれている。このため、まず、メール付加情報のデータ情報または添付ファイルの付随情報が所定情報データベースの所定情報に照合される。これにより、画像および音楽の添付ファイルのタイプが検出され、所定情報データベースから画像および音楽の添付ファイルのタイプに対応するアプリケーション「ビューアー」および「プレイヤー」がメモリ310から読み出されて実行される。
【0073】
また、メールの本文に、電話番号の情報「090−1234−5678」およびURLの情報「http://aaa.com」が含まれている場合がある。これに関しても添付ファイルのタイプと同様に、CPU300は、電話番号およびURLの情報に関連するアプリケーション「アドレス帳」および「ブラウザー」を特定して実行する。
【0074】
そして、アプリケーション実行画面410のデータがメモリ310に記憶される。なお、アプリケーション実行画面410のデータは、アプリケーションが終了されると、メモリ310から消去される。
【0075】
ステップS108において、所定情報に関連するアプリケーションが実行されると、次に、CPU300は、図7(a)に示すように、個別メール画面401を第1表示面14に表示すると共に、アプリケーション実行画面410を第2表示面24に表示する(S109)。ここでは、1つ目のアプリケーション実行画面410であるビューアー再生画面411が第2表示面24に表示され、ユーザーは画像データの添付ファイル「Image」の画像を見られる。
【0076】
また、第2表示面24には、ビューアー再生画面411と共に、実行されている全てのアプリケーションを示すタブ420が表示される。この例では、ビューアー、プレイヤー、アドレス帳およびブラウザーの4つの実行アプリケーションを示す4つのタブ420が第2表示面24に表示されている。このタブ420により、ユーザーは、4つのアプリケーションが実行されていること、および実行されているアプリケーションの種類がわかる。また、ビューアー再生画面411が表示されているときには、ビューアーのタブ420の色は、他のタブ420の色と反転している。このため、ユーザーは、4つの実行アプリケーションのうちの、どのアプリケーション実行画面410が表示されているかがわかる。
【0077】
4つのタブ420の中からアドレス帳のタブ420がユーザーによりタッチされると、CPU300はタブ420の選択操作がなされたと判断する(S110:YES)。CPU300は、選択されたタブ420に対応するアドレス帳のアプリケーション実行画面410のデータをメモリ310から読み出して、図7(b)に示すように、ビューアー再生画面411に代えてアドレス帳一覧画面412を第2表示面24に表示する(S111)。このとき、ビューアーのタブ420は標準の色になり、アドレス帳のタブ420の色が反転される。また、ビューアー再生画面411は表示されないが、ビューアー再生画面411のデータはメモリ310に保存されているままである。よって、ビューアーのタブ420が再びタッチされると、ビューアー再生画面411は素早く表示される。
【0078】
タブ420には終了ボタン421が付されている。アドレス帳のタブ420において終了ボタン421がユーザーによりタッチされると、CPU300はアドレス帳の終了ボタン421が操作されたと判断する(S112:YES)。これにより、アドレス帳のアプリケーションが終了され(S113)、図7(b)に示すアドレス帳一覧画面412およびタブ420が消えると共に、アドレス帳のアプリケーション実行画面410のデータがメモリ310から消去される。
【0079】
アドレス帳以外の実行アプリケーションがあれば(S114:YES)、その中でアドレス帳の次に表示されるよう順位付けされたアプリケーション、ここでは、ブラウザーのアプリケーション実行画面410データがメモリ310から読み出され、図8に示すように、ウェブページ画面413が第2表示面24に表示される(S115)。
【0080】
一方、アドレス帳以外の全ての実行アプリケーションも終了され、メールに関連する実行アプリケーションがなければ(S114:NO)、図9(a)に示すように、個別メール画面401が両表示面14、24に表示される(S116)。これにより、個別メール画面401の多くの情報が表示され得る。
【0081】
なお、ユーザーにより2画面状態から1画面状態に切り替えられる場合があるが、1画面状態となっても、2画面状態において実行されていたアプリケーションは終了されず、
実行されたままとなる。
【0082】
以上、本実施例によれば、ユーザーがメールを表示する操作をすると、メールに含まれる所定情報が検索され、検出された所定情報に関連するアプリケーションが実行される。これにより、ユーザーは、個別メール画面401に含まれる所定情報を探し出し、所定情報に関連するアプリケーションを選んで実行する手間が省け、操作性に優れる。
【0083】
また、本実施例によれば、2画面状態において、個別メール画面401が第1表示面14に表示され、アプリケーション実行画面410が第2表示面24に表示される。このため、ユーザーは、個別メール画面401の内容と個別メール画面401に関連する内容とを並行して見られ、これらを結び付けてメールの内容を容易に理解することができる。
【0084】
また、本実施例によれば、実行されている全てのアプリケーションを示すタブ420が第2表示面24に表示されることにより、ユーザーは、実行されているアプリケーションの数および種類がわかる。しかも、この実行アプリケーションの種類から、どのような内容の情報が個別メール画面401に含まれているかも容易に把握することもできる。
【0085】
また、本実施例によれば、タブ420をタッチするだけで、表示されるアプリケーション実行画面410を切り替えることができる。その上、タブ420に付されている終了ボタン421をタッチすると、タブ420に対応する実行アプリケーションを終了できるため、不要なアプリケーションを閉じる事ができる。
【0086】
さらに、本実施例によれば、2画面状態から1画面状態に切り替えられても、メールに関連する実行アプリケーションは終了されず、アプリケーション実行画面410のデータはメモリ310から消去されない。よって、その後再び1画面状態から2画面状態に遷移されると、アプリケーションの実行操作なく、アプリケーション実行画面410が第2表示面24に速やかに表示される。
【0087】
<その他>
上記実施例において、2画面状態において個別メール画面401の表示領域を選択するためのボタンを表示することができる。この場合、CPU300により、以下の制御処理が行われる。
【0088】
たとえば、図7(a)に示すように、2画面状態において個別メール画面401およびアプリケーション実行画面410が各表示面14、24に表示されている場合、第1表示面14に「全画面」と記されたボタン430が表示される。この「全画面」ボタン430がタッチされると、図9(a)に示すように、個別メール画面401が第1表示面14に加え、第2表示面24にも表示される。このように、個別メール画面401の表示領域が拡大され、個別メール画面401の多くの内容が表示され得る。
【0089】
一方、図9(a)に示すように、2画面状態において個別メール画面401が両表示面14、24に表示されている場合、「2画面」と記されたボタン431が第1表示面14に表示される。この「2画面」ボタン431がタッチされると、図7(a)に示すように、個別メール画面401が第1表示面14に表示され、アプリケーション実行画面410が第2表示面24に表示される。よって、個別メール画面401に加えてアプリケーション実行画面410も並行して表示され得る。
【0090】
このように、表示領域の選択ボタン「全画面」ボタン430および「2画面」ボタン431が操作されるだけで、必要に応じて、個別メール画面401を表示する領域が簡単に切り替えられる。
【0091】
また、図9(a)に示すように、表示領域の選択ボタンにより個別メール画面401が両表示面14、24に表示されている状況においても、アプリケーションは終了されず、アプリケーション実行画面410のデータはメモリ310に記憶されている。このため、「2画面」ボタン431が操作されるだけで、アプリケーションを実行する操作および時間を要せずに、アプリケーション実行画面410が第2表示面24に表示される。
【0092】
また、上記実施例において、2画面状態においてアプリケーション実行画面410の表示領域を選択するためのボタンを表示することもできる。この場合、CPU300により、以下の制御処理が行われる。
【0093】
たとえば、図7(b)に示すように、アドレス帳一覧画面412が第2表示面24に表示されている場合、第1表示面14に上向き矢印のボタン432が第2表示面24に表示される。この上向き矢印ボタン432がタッチされると、図9(b)に示すように、アドレス帳一覧画面412が第1および第2表示面14、24にも表示される。このように、アドレス帳のアプリケーション実行画面410が拡大され、多くの情報が表示され得る。
【0094】
一方、図9(b)に示す第1表示面14には下向き矢印のボタン433が表示される。この下向き矢印ボタン433がタッチされると、図7(b)に示すように、第1表示面14に個別メール画面401が表示され、第2表示面24にアドレス帳一覧画面412が表示される。このように、アプリケーション実行画面410と並行して個別メール画面401が表示される。
【0095】
さらに、上記実施例において、メールを操作するボタンを表示することもできる。たとえば、図7(a)に示すように、「削除」ボタン434、「返信」ボタン435および「メニュー」ボタン436が第1表示面14に表示される。この場合、CPU300により、以下の制御処理が行われる。
【0096】
「削除」ボタン434がタッチされると、表示されている個別メール画面401が消されると共に、個別メール画面401のメールもメモリ310から削除される。これにより、表示されていたメールの直前に受信された前メールがメモリ310から読み出されて、図10に示すように、前メールの個別メール画面401が第1表示面14に表示される。また、前メールに関連するアプリケーションが検索され、検出されたアプリケーションが実行され、このアプリケーション実行画面410が第2表示面24に表示される。なお、この前メールの本文には日時情報「8月1日」および場所情報「大阪駅」が含まれている。このため、日時情報に関連するアプリケーション「スケジュール」および場所情報に関連するアプリケーション「マップ」が実行されて、これらのタブ420およびスケジュール画面414が第2表示面24に表示される。
【0097】
「返信」ボタン435がタッチされると、図11に示すように、個別メール画面401のメールに対する返信メールの入力画面403が第1表示面14に表示される。また、第2表示面24に入力キー404が表示される。入力キー404が操作されると、入力キー404に応じた文字が第1表示面14の入力画面403に表示される。ここで、「送信」ボタン440がタッチされると、返信メールが送信される。
【0098】
また、上記実施例において、表示されるメールを選択するためのボタンを表示することもできる。たとえば、図7(a)に示すように、左向き矢印ボタン437および右向き矢印ボタン438が第1表示面14に表示される。この場合、CPU300により、以下の制御処理が行われる。左向き矢印ボタン437がタッチされると、第1表示面14に前メールの個別メール画面401が表示され、第2表示面24に前メールに関連するアプリケ
ーション実行画面410が表示される。これに対し、右向き矢印ボタン438がタッチされると、表示されていたメールの後に受信された次メールの個別メール画面401第1表示面14に表示される。また、次メールに関連するアプリケーションが検出されて実行され、このアプリケーション実行画面410が第2表示面24に表示される。
【0099】
さらに、上記実施例では、メールの受信を知らせるメッセージ400がタッチされることにより、個別メール画面401が表示されたが、個別メール画面401の表示方法はこれに限定されない。また、受信メールだけでなく、送信メールや下書き保存のメールなども、受信メールと同様に処理される。
【0100】
また、上記実施例では、メールに関する全ての情報から所定情報を検索したが、添付ファイルだけ、本文だけなど、所定情報の検索範囲を限定することもできる。
【0101】
さらに、上記実施例では、メールの中から所定情報が検出されなかった場合、2画面状態において個別メール画面401が両表示面14、24に表示された。これに対して、図12に示すように、第1表示面14に個別メール画面401が表示され、第2表示面24にメールリスト画面402が表示されてもよい。
【0102】
また、上記実施例では、2画面状態から1画面状態に切り替えられた際、1画面状態では実行アプリケーションに関する画像は表示されない。これに対し、図13(a)に示すように、個別メール画面401と共に、実行アプリケーションを示すタブ420を第1表示面14に表示することもできる。これにより、実行されたアプリケーションの数や種類などがわかる。また、タブ420がタッチされると、図13(b)に示すように、個別メール画面401に代えて、タッチされたタブ420に対応するアプリケーション実行画面410が第1表示面14に表示される。このとき、タブ420と共に、アプリケーション実行画面410を閉じるためのボタン439も第1表示面14に表示される。このボタン439がタッチされると、アプリケーション実行画面410から個別メール画面401に戻される。さらに、図13(a)および図13(b)の1画面状態から図13(c)に示す2画面状態に画面状態が切り替えられると、第1表示面14に個別メール画面401が表示され、第2表示面24にアプリケーション実行画面410が表示される。
【0103】
なお、1画面状態において受信メールが読み込まれた際に、所定情報が検出され、所定情報に関連するアプリケーションが実行されるようにしても良い。この場合、図13(a)のように、1画面状態において、個別メール画面401と共に、実行アプリケーションを示すタブ420が第1表示面14に表示されても良い。
【0104】
さらに、上記実施例では、所定情報が検出された順に、タブ420が並べられ、アプリケーション実行画面410が第2表示面24に表示された。このタブ420の並びおよびアプリケーション実行画面410を表示する順を所定または任意に設定され得る。たとえば、アプリケーション毎にユーザーの使用頻度や最終使用日などが記憶されている。この記憶に基づいてユーザーの使用頻度が高い順や最終使用日が新しい順などに従って、アプリケーションのタブ420が並べられ、アプリケーション実行画面410が表示されてもよい。
【0105】
また、上記実施例では、2画面状態では個別メール画面401が第1表示面14に表示され、アプリケーション実行画面410が第2表示面24に表示された。これと反対に、2画面状態において個別メール画面401が第2表示面24に表示され、アプリケーション実行画面410が第1表示面14に表示されてもよい。
【0106】
さらに、上記実施例では、第2表示面24にアプリケーション実行画面410およびタ
ブ420の両方が表示されたが、タブ420は表示されなくてもよいし、また、タブ420は第1表示面14に表示されてもよい。
【0107】
さらに、上記実施例では、携帯電話機1を用いたが、PDAやタブレットPC、電子書籍端末、携帯ゲーム機などの携帯端末装置を用いることもできる。
【0108】
また、上記実施例では、携帯電話機1が、閉じた状態では第1ディスプレイ12が外部に露出し、開いた状態になると第1ディスプレイ12および第2ディスプレイ22の双方が外部に露出する構成とされている。しかしながら、本発明は、2つのディスプレイを備える他の構成の携帯端末装置にも適用され得る。たとえば、第1ディスプレイと第2ディスプレイとが対面するように折り畳まれる携帯端末装置に適用され得る。この携帯端末装置では、折り畳まれた状態、即ち、閉じた状態では、何れのディスプレイも外部に露出しない。携帯端末装置が開かれると、第1ディスプレイおよび第2ディスプレイの双方が外部に露出する。
【0109】
さらに、上記実施例において、第1および第2表示面14、24に表示された画面のサイズがユーザーによる拡大あるいは縮小操作(ピンチイン、ピンチアウト)などにより変更されてもよい。
【0110】
また、上記実施例では、各表示面14、24にメールを表示する操作が各タッチセンサ13、23により検出された。これに対し、キー群16、26のいずれかのキーにメールを各表示面14、24に表示するための機能が割り当てられていてもよい。この場合、このキーが押下されることにより、押下されたキーに応じた信号がキー入力回路304を介してCPU300へ出力され、メールを表示する操作が検出される。
【0111】
さらに、上記実施例では、メモリ310に所定情報データベースが記憶されていた。この所定情報データベースはインターネットなどの通信回線を介して受信されたデータであってもよい。また、メモリ310は複数の部分から構成されていてもよく、その全ての部分が携帯電話機1に内蔵されていなくてもよい。
【0112】
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。たとえば、上記実施形態の一部または全部を組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0113】
1 携帯電話機 (携帯端末装置)
10 第1キャビネット
12 第1ディスプレイ (第1表示部)
13 第1タッチセンサ (第1検出部)
16 キー群 (第1検出部、第2検出部)
20 第2キャビネット
22 第2ディスプレイ (第2表示部)
23 第2タッチセンサ (第2検出部)
26 キー群 (第1検出部、第2検出部)
300 CPU (制御部)
305 通信モジュール (通信処理部)
310 メモリ (記憶部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表示部と、
第2表示部と、
前記第1表示部に対する入力を検出する第1検出部と、
前記第2表示部に対する入力を検出する第2検出部と、
メールを送受信する通信処理部と、
前記通信処理部が受信するメールに含まれる所定情報および前記所定情報に関連するアプリケーションプログラムを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されたアプリケーションプログラムを実行する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記第1および第2検出部のいずれか一方の検出部により前記メールを前記第1および第2表示部のいずれか一方の表示部に表示する入力が検出されると、
前記メールを前記一方の表示部に表示すると共に、
前記一方の表示部に表示される前記メールに含まれる前記所定情報に関連する前記アプリケーションプログラムを実行し、当該アプリケーションプログラムに関連する画面を他方の表示部に表示する、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯端末装置において、
前記第1表示部を有する第1キャビネットと、
前記第2表示部を有する第2キャビネットと、
前記第1表示部が外部に露出する1画面状態と、前記第2表示部の少なくとも一部および前記第1表示部が外部に露出する2画面状態とで切り替え可能なように前記第1キャビネットと前記第2キャビネットを連結させる機構部とをさらに備え、
前記制御部は、前記2画面状態において、前記メールを前記第1表示部に表示し、実行された前記アプリケーションプログラムに関連する画面を前記第2表示部に表示する、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項3】
請求項2に記載の携帯端末装置において、
前記制御部は、
前記1画面状態において、前記メールを前記第1表示部に表示し、
前記1画面状態から前記2画面状態に切り替えられると、前記メールを前記第1表示部に表示すると共に、実行された前記アプリケーションプログラムに関連する画面を前記第2表示部に表示する、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の携帯端末装置において、
前記制御部は、前記2画面状態において、実行された前記アプリケーションプログラムを示す項目画像を前記第1および第2表示部のいずれか一方の表示部に表示する、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項5】
請求項4に記載の携帯端末装置において、
前記制御部は、前記第1および第2検出部のいずれか一方の検出部により前記項目画像を選択する入力が検出されると、選択された前記項目画像により示される前記アプリケーションプログラムに関連する画面を前記第2表示部に表示する、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項6】
請求項2ないし5のいずれか一項に記載の携帯端末装置において、
前記制御部は、前記1画面状態において、実行された前記アプリケーションプログラム
を示す項目画像を前記第1表示部に表示する、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項7】
請求項6に記載の携帯端末装置において、
前記制御部は、前記第1検出部により前記項目画像を選択する入力が検出されると、選択された前記項目画像により示される前記アプリケーションプログラムに関連する画面を前記第1表示部に表示する、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項8】
請求項1に記載の携帯端末装置において、
前記第1表示部を有する第1キャビネットと、
前記第2表示部を有する第2キャビネットと、
前記第1表示部が外部に露出する1画面状態と、前記第2表示部の少なくとも一部および前記第1表示部が外部に露出する2画面状態とで切り替え可能なように前記第1キャビネットと前記第2キャビネットを連結させる機構部とをさらに備え、
前記制御部は、前記2画面状態において、前記メールを前記第2表示部に表示し、実行された前記アプリケーションプログラムに関連する画面を前記第1表示部に表示する、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項9】
第1表示部と、第2表示部と、前記第1表示部に対する入力を検出する第1検出部と、前記第2表示部に対する入力を検出する第2検出部と、メールを送受信する通信処理部とを備える携帯端末装置のコンピュータに、
前記第1および第2検出部のいずれか一方の検出部により前記メールを前記第1および第2表示部のいずれか一方の表示部に表示する入力が検出されると、
前記メールを前記一方の表示部に表示すると共に、
前記一方の表示部に表示される前記メールに含まれる前記所定情報に関連するアプリケーションプログラムを実行し、当該アプリケーションプログラムに関連する画面を他方の表示部に表示する機能を付与するプログラム。
【請求項10】
第1表示部と、第2表示部と、前記第1表示部に対する入力を検出する第1検出部と、前記第2表示部に対する入力を検出する第2検出部と、メールを送受信する通信処理部と、前記通信処理部が受信するメールに含まれる所定情報および前記所定情報に関連するアプリケーションプログラムを記憶する記憶部とを備える携帯端末装置におけるメール表示方法であって、
前記メールを前記第1および第2表示部のいずれか一方の表示部に表示する入力が行われたことを検出する入力検出ステップと、
前記入力検出ステップによる検出に基づいて、前記メールを前記一方の表示部に表示するメール表示ステップと、
前記一方の表示部に表示される前記メールに含まれる前記所定情報に関連するアプリケーションプログラムを実行し、当該アプリケーションプログラムに関連する画面を他方の表示部に表示するプログラム表示ステップと、
を含むことを特徴とするメール表示方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2013−70193(P2013−70193A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206639(P2011−206639)
【出願日】平成23年9月21日(2011.9.21)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】